JP4563024B2 - ケーブル・管支持具、ケーブル・管支持具の固着部材及びケーブル・管支持方法 - Google Patents

ケーブル・管支持具、ケーブル・管支持具の固着部材及びケーブル・管支持方法 Download PDF

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Description

本発明は、建物の天井面や壁面等の施工面に固着され、配線等のケーブル類や配管等の管類を支持するケーブル・管支持具に関し、特に、発泡体からなる断熱材を施工面に塗布形成する場合に好適に使用することができるケーブル・管支持具、ケーブル・管支持具の固着部材及びかかるケーブル・管支持具を使用したケーブル・管支持方法に関する。
従来、建物の二重天井内や壁内等には、ケーブル等の配線類や配管等の管類が、ケーブル・管支持具を使用して配設される。例えば、建物の外壁と内壁(室内壁)との間の空間にケーブルを配設する場合、室内壁の形成前、前記ケーブルの配線経路に沿って、ケーブル支持具を外壁の内面側にホットメルト接着剤や他の接着剤等で固着し、かかるケーブル支持具によりケーブルを前記外壁内面に沿って支持する。この種のケーブル支持具に関する技術として、例えば、特許文献1に記載の技術がある。
特開2002−252911号公報
特許文献1には、天井その他の取付面に接着固定される支持部材(ケーブル支持具)が開示されている。この支持部材は、取付面に接着される接着部と、ケーブル等の配線材を保持するための保持部とを備え、保持部により配線材を支持する。前記接着部は、略方形平板状をなし、その上面である接着面に、剥離紙付ホットメルト接着剤が塗布されている。また、前記保持部は、配線材を結び止めることができる針金、紐、帯等の線状材(バインド線)からなり、接着部の下面に設けた止部に止着されて下方に垂下している。
一方、前記外壁と内壁との間には、通常、断熱材が層状に配設される。かかる断熱材としては、グラスウールやロックウール等の鉱物繊維系断熱材の他、発泡ポリスチレン、発泡ポリウレタン等の有機系発泡材料や無機系発泡材料からなる発泡体系断熱材がある。このうち、発泡体系断熱材は、発泡材料を予め板状に成形加工したもののほか、建物の現場にて発泡材料を外壁内面に吹き付けて断熱材を層状に塗布するものがある。そして、かかる吹き付けによる断熱材の場合、例えば、発泡ポリウレタン等の発泡材料からなる断熱材料を、充填工具等を使用して、スプレー方式で外壁の内面側に吹き付けて層状に塗布している。
しかし、特許文献1に記載の技術では、ケーブル支持具を建物の取付面としての外壁に固着した状態で、発泡材料からなる断熱材料を外壁の内面に吹き付けて塗布することになるが、この場合、注意深くケーブル支持具を避けて断熱材料を外壁の内面に吹き付けたとしても、前記断熱材料がケーブル支持具のケーブル支持部材(保持部)であるバインド線等に付着してしまう。このようにケーブル支持具のケーブル支持部材等に断熱材料が付着すると、後でこの付着した断熱材料をケーブル支持具のケーブル支持部材等から除去することが非常に困難となる。そして、断熱材料が付着したままだと、ケーブル支持部材によるケーブルの支持に支障が出てしまう。一方、断熱材料のうち発泡樹脂系断熱材料は、発泡ポリウレタンまたは発泡ポリスチレン等の合成樹脂が主成分とされているが、これらの合成樹脂からなる断熱材料は、ケーブルの外面被覆材としてポリ塩化ビニル(PVC)が使用される場合、その外面被覆に悪影響を及ぼすことが確認されている。例えば、前記発泡樹脂系断熱材料からなる断熱材が、ケーブルとして一般的に使用されるVVFケーブル(ビニル絶縁ビニルシースケーブル平型、即ち、塩化ビニル樹脂で絶縁被覆を施したタイプのケーブル)と接触すると、その発泡樹脂と外面被覆のPVCとが化学反応を生じ、ケーブルの絶縁抵抗の低下等の特性低下を招く可能性があると指摘されている。したがって、上記のように、ケーブル・管支持具に断熱材が付着したままだと、ケーブル・管支持具を使用してケーブルや管を支持する際に、ケーブルや管が断熱材と接触することになる。よって、この場合に、上記のように断熱材との接触により問題を生じるような素材からなるケーブルや管、例えば、VVFケーブルを使用すると、VVFケーブルが断熱材と接触して、上記不具合を発生する可能性がある。
そこで、本発明は、発泡材料からなる断熱材を塗布形成する施工面においても使用することができ、かつ、その場合でも前記発泡材料が吹き付け時に支持部材に付着することがなく、更に、支持部材によるケーブルや管の支持作業を円滑に行うことができると共に、ケーブルまたは管と断熱材との接触を防止して、接触による不具合を防止することができるケーブル・管支持具、ケーブル・管支持具の固着部材及びかかるケーブル・管支持具を使用したケーブル・管支持方法の提供を課題とする。
請求項1に係るケーブル・管支持具は、 発泡材料を塗布して断熱材を形成する建物の壁等の施工面に固着され、ケーブルまたは管を支持するケーブル・管支持具であって、固着部と取付部とを有し、前記固着部を介して前記施工面に固着される固着部材と、前記固着部材の取付部に取付自在とされると共に前記ケーブルまたは管を支持自在とされる支持部材とを備え、前記固着部材は、前記施工面に前記発泡材料が塗布される前に前記固着部を介して前記施工面に固着されると共に、前記施工面に前記発泡材料が塗布されて前記断熱材が形成された後は前記取付部を前記断熱材の表面側に臨ませるよう配設し、前記支持部材は、前記施工面に前記発泡材料が塗布されて前記断熱材が形成された後、前記断熱材の表面側に臨まされた前記固着部材の取付部に取付けられて、前記ケーブルまたは管を支持し、前記固着部材の取付部は、前記施工面に形成される断熱材の厚みより所定長だけ長く形成されてその所定長部分の先端部を突出部とし、前記突出部が前記施工面に形成された断熱材の表面から突出するよう前記固着部材に設けられ、更に、前記取付部は、前記固着部材の固着部を前記施工面に固着したときに、前記取付部の突出部が、前記施工面に形成された断熱材の表面から前記所定長だけ突出して当該断熱材の表面に臨むよう配置され、前記支持部材は、前記断熱材の表面から突出する前記固着部材の取付部の突出部に取付けられる。
請求項2に係るケーブル・管支持具は、請求項1の構成において、前記支持部材が、ケーブルまたは管を結び止めて支持自在な線状素材からなり、前記固着部材の取付部は、前記先端部に、前記支持部材を挿通して取付自在な挿通孔を有する。
請求項3に係るケーブル・管支持具は、請求項1の構成において、前記支持部材が、前記ケーブルまたは管を係止して支持自在なフック状またはリング状をなし、前記固着部材の取付部は、前記先端部に、前記支持部材を係止して取付自在な係止部を有する。
請求項4に係るケーブル・管支持具は、請求項1乃至3のいずれかの構成において、更に、前記固着部材の取付部の先端部を覆うよう前記固着部材の取付部の先端部に着脱自在に取付けられるカバー部材を備える。
請求項5に係るケーブル・管支持具は、発泡材料を塗布して断熱材を形成する建物の壁等の施工面に固着され、ケーブルまたは管を支持するケーブル・管支持具であって、固着部と取付部とを有し、前記固着部を介して前記施工面に固着される固着部材と、前記固着部材の取付部に取付自在とされると共に前記ケーブルまたは管を支持自在とされる支持部材とを備え、前記固着部材は、前記施工面に前記発泡材料が塗布される前に前記固着部を介して前記施工面に固着されると共に、前記施工面に前記発泡材料が塗布されて前記断熱材が形成された後は前記取付部を前記断熱材の表面側に臨ませるよう配設し、前記支持部材は、前記施工面に前記発泡材料が塗布されて前記断熱材が形成された後、前記断熱材の表面側に臨まされた前記固着部材の取付部に取付けられて、前記ケーブルまたは管を支持し、更に、一端部が前記取付部に取付けられて、前記施工面に断熱材を塗布形成するときに前記取付部を前記発泡材の付着から保護する筒状をなすと共に、他端側を引っ張ることにより前記固着部材から離脱自在であり、前記施工面への断熱材の塗布形成後にその形状に対応する凹部空間を形成して、前記施工面に形成された断熱材の表面より内側の位置で前記固着部材の取付部を前記断熱材の表面側に臨ませるカバー部材を備え、前記断熱材の施工前に、前記カバー部材は、その一端部が、施工後の前記断熱材の表面より内側の位置で前記固着部材に取付けられ、前記支持部材は、前記断熱材の表面側でケーブルまたは管を支持自在な状態で、前記断熱材の表面の内側に位置する前記固着部材の取付部に取付けられる。
請求項6に係るケーブル・管支持具の固着部材は、発泡材料を塗布して断熱材を形成する建物の壁等の施工面に固着され、ケーブルまたは管を支持するケーブル・管支持具の固着部材であって、固着部と取付部とを有し、前記施工面に前記発泡材料が塗布される前に前記固着部を介して前記施工面に固着されると共に、前記施工面に前記発泡材料が塗布されて前記断熱材が形成された後は前記取付部を前記断熱材の表面側に臨ませるよう配設し、
前記施工面に前記発泡材料が塗布されて前記断熱材が形成された後、前記ケーブルまたは管を支持する支持部材を、前記断熱材の表面側に臨まされた前記取付部に取付けて前記支持部材により前記ケーブルまたは管を支持できるようにし、前記固着部材の取付部は、前記施工面に形成される断熱材の厚みより所定長だけ長く形成されてその所定長部分の先端部を突出部とし、前記突出部が前記施工面に形成された断熱材の表面から突出するよう前記固着部材に設けられ、更に、前記取付部は、前記固着部材の固着部を前記施工面に固着したときに、前記取付部の突出部が、前記施工面に形成された断熱材の表面から前記所定長だけ突出して当該断熱材の表面に臨むよう配置され、前記支持部材は、前記断熱材の表面から突出する前記固着部材の取付部の突出部に取付けられる。
請求項7に係るケーブル・管支持方法は、固着部と取付部とを有し、前記固着部を介して前記施工面に固着される固着部材と、前記固着部材の取付部に取付自在とされると共に前記ケーブルまたは管を支持自在とされる支持部材とにより、ケーブルまたは管を支持するケーブル・管支持方法であって、前記固着部材を前記施工面に固着する固着工程と、前記固着工程後、前記施工面に前記発泡材料を塗布して断熱材を形成するときに、前記固着部材の取付部を前記断熱材の表面側に臨ませるよう配設した状態で、前記施工面に前記発泡材料を塗布して前記断熱材を形成する塗布工程と、前記塗布工程後、前記断熱材の表面側に臨まされた前記固着部材の取付部に前記支持部材を取付ける取付工程と、前記取付工程後、前記支持部材によりケーブルまたは管を支持する支持工程とを備え、前記固着部材の取付部は、前記施工面に形成される断熱材の厚みより所定長だけ長く形成されてその所定長部分の先端部を突出部とし、前記突出部が前記施工面に形成された断熱材の表面から突出するよう前記固着部材に設けられ、更に、前記取付部は、前記固着部材の固着部を前記施工面に固着したときに、前記取付部の突出部が、前記施工面に形成された断熱材の表面から前記所定長だけ突出して当該断熱材の表面に臨むよう配置され、前記支持部材は、前記断熱材の表面から突出する前記固着部材の取付部の突出部に取付けられる。
請求項1に係るケーブル・管支持具は、発泡材料からなる断熱材を塗布形成する施工面においても使用することができ、かつ、その場合でも前記発泡材料が吹き付け時に支持部材に付着することがなく、支持部材によりケーブルや管を支持する際に支障がない。更に、請求項1に係るケーブル・管支持具は、支持部材によるケーブルや管の支持作業を円滑に行うことができると共に、ケーブルまたは管と断熱材との接触を防止して、接触による不具合を防止することができる。また、請求項1に係るケーブル・管支持具は、固着部材の取付部の先端部が施工面の断熱材の表面から突出することで、取付部を断熱材の表面側に臨ませるようにしたため、施工面への発泡材料の塗布時に、発泡材料が取付部に付着することを確実に防止することができる。
請求項2に係るケーブル・管支持具は、請求項1の効果に加え、支持部材を線状素材から構成したため、その構成を簡単にすることができ、かつ、固着部材の取付部への取付作業が容易となる。
請求項3に係るケーブル・管支持具は、請求項1の効果に加え、支持部材をフック状またはリング状としたため、その構成を簡単にすることができ、かつ、係止部を介して固着部材の取付部への容易に取付けることができる。
請求項4に係るケーブル・管支持具は、請求項1乃至3のいずれかの効果に加え、施工面への発泡材料の塗布時に、カバー部材により、固着部材の取付部を発泡材料の付着から完全に保護することができる。
請求項5に係るケーブル・管支持具は、請求項1の効果に加え、施工面への発泡材料の塗布時に、カバー部材により、固着部材の取付部を発泡材料の付着から完全に保護することができる。また、施工面への断熱材の形成後には、凹部空間を介して、支持部材を固着部材の取付部に取付けることができる。
請求項6に係るケーブル・管支持具の固着部材は、請求項1等のケーブル・管支持具に好適に使用することができ、この場合、発泡材料からなる断熱材を塗布形成する施工面においても使用することができ、かつ、その場合でも前記発泡材料が吹き付け時に支持部材に付着することがなく、支持部材によりケーブルや管を支持する際に支障がない。更に、請求項6に係るケーブル・管支持具の固着部材は、支持部材によるケーブルや管の支持作業を円滑に行うことができると共に、ケーブルまたは管と断熱材との接触を防止して、接触による不具合を防止することができる。
請求項7に係るケーブル・管支持方法は、発泡材料からなる断熱材を塗布形成する施工面においても使用することができ、かつ、その場合でも前記発泡材料が吹き付け時に支持部材に付着することがなく、支持部材によりケーブルや管を支持する際に支障がない。更に、請求項7に係るケーブル・管支持具は、支持部材によるケーブルや管の支持作業を円滑に行うことができると共に、ケーブルまたは管と断熱材との接触を防止して、接触による不具合を防止することができる。
以下、本発明を実施するための最良の形態(以下、実施の形態という)を説明する。なお、各実施の形態を通じ、同一の部材、要素または部分には同一の符号を付して、その説明を省略する。
実施の形態1
図1は本発明の実施の形態1に係るケーブル・管支持具を分解した状態を示す斜視図である。
実施の形態1に係るケーブル・管支持具は、発泡材料を塗布して断熱材を形成する建物の壁や天井等の施工面に固着され、前記施工面に塗布形成された断熱材の表面に沿って、ケーブルまたは管を支持するものである。このケーブル・管支持具は、図1に示すように、固着部材10、支持部材20及びカバー部材30を備える。固着部材10は、固着部11及び取付部12を有する。固着部11は、四角平板状等の所定形状をなし、ホットメルト接着材等の接着剤、ビス等の締結具等を介して、前記施工面の所望位置に固着自在となっている。取付部12は、固着部11の表面(施工面への取付側面と反対側面)の略中央に、その表面から突出する略四角柱状となるよう一体形成されている。前記支持部材20は、前記取付部12に着脱自在に取付けられて、前記ケーブルまたは管を支持自在となっている。具体的には、前記支持部材20は、前記取付部12に取付け自在な線状素材からなる。例えば、支持部材20の線状素材は、針金等の可塑性金属線材を樹脂被覆した帯状のバインド線とすることができる。或いは、支持部材20の線状素材として、バインド線以外に、針金等の裸線を樹脂被覆したものや、単なる裸線を使用してもよい。或いは、支持部材20の線状素材として、柔軟なひも状の素材を使用してもよい。即ち、支持部材20は、配線・配管材等の吊下げ対象物を支持できる限りにおいて任意の長尺状素材または線状素材により構成することができる。
また、前記取付部12は、前記施工面に形成される断熱材の厚みより所定長長い柱状に形成され、かかる所定長の先端部を、前記施工面に形成される断熱材の表面から突出する突出部13としている。更に、前記突出部13は、幅方向に延び、幅方向左右両側面(図2中の左右両側面)で開口する挿通孔13aを貫通形成している。この突出部13の挿通孔13aに前記線状素材からなる支持部材20を挿通して取付けるようになっている。ここで、前記固着部材10は、施工面に発泡材料が塗布される前に固着部11を介して前記施工面に固着されると共に、前記施工面に発泡材料が塗布されて断熱材が形成された後は、前記取付部12の突出部13を断熱材の表面側に臨ませるよう配設する。そして、支持部材30は、前記施工面に発泡材料が塗布されて断熱材が形成された後、前記断熱材の表面側に臨まされた固着部材10の取付部12の突出部13の挿通孔13aに取付けられて、ケーブルまたは管を支持する。なお、前記固着部材10の固着部11及び取付部12は、例えば、所定の合成樹脂材料を一体成形して形成することができる。
一方、前記カバー部材30は、固着部材10の取付部12の先端部である前記突出部13に対して着脱自在に設けられている。カバー部材30は、前記施工面に固着部11を介して固着部材10を固着した後、施工面に発泡材料を塗布するときに、固着部材10の少なくとも突出部13、特に、挿通孔13a部分を発泡材料の付着から保護するようになっている。即ち、カバー部材30は、合成樹脂材料等の所定材料により、取付部12の突出部13の外側全体を覆うよう、突出部13に対応する有底四角筒状に形成され、突出部13に密嵌して取付自在とされている。また、カバー部材30は、手指等により取付部12の突出部13から取外し自在とされている。このように、カバー部材30は、固着部材10の取付部12に対して随時取付可能及び取外し可能となっている。なお、カバー部材30は、前記施工面に断熱材を塗布形成する前に固着部材10の突出部13に取付けられ、断熱材の塗布形成時に固着部材10の突出部13全体(特に挿通孔13a部分)を発泡材料から保護し、その後突出部13から取外される。よって、カバー部材30は、前記突出部13の長さ未満の長さ(高さ)に形成され、施工面に固着部材10を固着すると共に断熱材を塗布形成したときに、その先端(開口側端)が断熱材の表面から若干離間する。これにより、施工面に断熱材を塗布形成した状態でも、カバー部材30を固着部材10の取付部12から容易に除去可能となっている。
使用方法、作用及び効果
図2は本発明の実施の形態1に係るケーブル・管支持具を使用したケーブル・管の支持方法(ケーブル・管支持具の使用方法)を説明するための断面図であり、(a)は固着部材の取付部をカバー部材で保護した状態で施工面に固着すると共に断熱材を塗布した状態を示し、(b)は固着部材からカバー部材を取外して支持部材を取付けた状態を示す。
実施の形態1に係るケーブル・管支持具を使用したケーブル・管の支持方法は、まず、固着工程において、図2(a)に示すように、固着部材10の固着部11を施工面Wに接着剤等により固着する。ここで、実施の形態1に係るケーブル・管支持具を固着する施工面Wとしては、断熱材を塗布形成して設けると共に配線や配管を行う施工面であれば、天井面、壁面等、任意の施工面とすることができる。次に、固着工程後、保護工程で、施工面Wに発泡材料を塗布するときに固着部材10の少なくとも突出部13を発泡材料の付着から保護すべく、固着部材10の少なくとも突出部13を外部から覆うよう、固着部材10の取付部12の突出部13にカバー部材30を取付ける。なお、前記固着工程前に、カバー部材30を固着部材10の突出部13に取付けておいてもよい。次に、保護工程後、塗布工程で、施工面Wに発泡材料を塗布して断熱材Hを形成するときに、固着部材10の取付部12の突出部13を断熱材Hの表面側に臨ませるよう配設した状態で、施工面Wに発泡材料を塗布して断熱材Hを形成する。即ち、施工面Wに発泡材料を所定厚となるよう、例えば、スプレー装置等を使用して吹き付けにより塗布する。ここで、発泡材料としては、発泡ポリスチレン、発泡ポリウレタン等の有機系発泡材料のほか、無機系発泡材料を使用することもできる。このとき、固着部材10の突出部13は、カバー部材30により完全に覆われて保護されているため、施工面Wへの発泡材料の吹き付け時に、突出部13(特に挿通孔13a部分)に発泡材料が飛散して付着することはない。なお、塗布工程で、発泡材料は、固着部材10の固着部11とカバー部材30の基端側部分(図3中上端部)とを完全に覆うよう施工面Wに塗布される。
塗布工程後、施工面Wに塗布した発泡材料が固化して所定厚の層状をなす断熱材Hを形成したら、図2(b)に示すように、取外し工程で、カバー部材30を手指等により引っ張り、固着部材10の取付部12の突出部13から引き抜いて取外す。なお、施工面Wに塗布した発泡材料が固化して所定厚の層状をなす断熱材Hを形成する前に、カバー部材30を固着部材10の取付部12から取外すことも可能である。このとき、断熱材Hの表面から、固着部材10の取付部12の突出部13の全体が突出し、その挿通孔13aが外部に露出している。即ち、固着部材10の取付部12は、先端部である突出部13が施工面Wに形成された断熱材Hの表面から突出するような長さで固着部材13に設けられることにより、断熱材Hの表面側に臨まされる。次に、取外し工程後、取付工程で、断熱材Hの表面側に臨まされた固着部材10の取付部12の突出部13に支持部材20を取付ける。即ち、支持部材20を、固着部材10の突出部13の挿通孔13aに挿通して取付部12の突出部13に取付ける。このとき、支持部材29は、断熱材Hの表面から突出する固着部材10の取付部12の先端部である突出部13に取付けられるため、その取付作業が容易である。次に、取付工程後、支持工程で、固着部材10の線状の支持部材20によりケーブルまたは管を結び止めて支持する。このとき、実施の形態1に係るケーブル・管支持具は、発泡材料からなる断熱材Hを塗布形成する施工面Wにおいても使用することができ、かつ、その場合でも前記発泡材料が吹き付け時に固着部材10の支持部材20に付着することがないため、支持部材20に本来の機能を発揮させることができ、支持部材20によるケーブルや管の支持作業を円滑に行うことができる。また、実施の形態1のケーブル・管支持具は、発泡材料からなる断熱材Hを塗布形成する施工面Wにおいても使用することができる。即ち、ケーブル・管支持具の支持部材20等に断熱材が付着することがなく、ケーブル・管支持具を使用してケーブルや管を支持する際に、ケーブルや管が断熱材と接触することがない。よって、ケーブルや管が断熱材Hと接触することがなく、上記のような断熱材との接触による問題を生じることがない。
実施の形態2
図3は本発明の実施の形態2に係るケーブル・管支持具を使用したケーブル・管の支持方法(ケーブル・管支持具の使用方法)を説明するための断面図であり、(a)は固着部材の取付部をカバー部材で保護した状態で施工面に固着すると共に断熱材を塗布した状態を示し、(b)は固着部材からカバー部材を取外して支持部材を取付けた状態を示す。
実施の形態2に係るケーブル・管支持具は、図3に示すように、固着部材40、支持部材50及びカバー部材30を備える。固着部材40は、固着部11及び取付部42を有する。取付部42は、実施の形態1の取付部12と同様、固着部11の表面の略中央から突出する略四角柱状となるよう固着部11に一体形成されている。支持部材50は、前記取付部42に着脱自在に取付けられて、ケーブルまたは管を支持自在となっている。具体的には、支持部材50は、ケーブルまたは管を係止して支持自在なリング状をなしている。詳細には、支持部材50は、支持部51、一対の挿通部52及び一対の掛止部53を合成樹脂等の所定材料により一体形成している。支持部51は、周方向一部を開放した略円形リング状をなし、ケーブルや管を内部に挿通して支持自在となっている。また、挿通部52は、支持部51の開放部分の両端からそれぞれ略放射方向外方に突出する棒状をなす。更に、掛止部53は、一対の挿通部52の先端と略直交するようそれぞれ外方に延びる。なお、支持部材50の支持部51は、配線・配管材等の吊下げ対象物を支持できる限りにおいて任意の略リング状とすることができる。或いは、支持部材50の支持部51は、リング状以外に、フック状とすることもできる。
一方、固着部材40の取付部42は、前記施工面に形成される断熱材の厚みより所定長長い柱状に形成され、かかる所定長の先端部を、前記施工面に形成される断熱材の表面から突出する突出部43としている。突出部43には、実施の形態1と同様にして、カバー部材30を着脱自在に取付可能である。更に、固着部材40の取付部42は、先端部の突出部43に、挿通孔43a及び一対の掛止孔43bを形成している。前記取付部42の挿通孔43aは、取付部42の先端面(図3中下端面)の略中心から軸心方向に延び、掛止孔43bは、突出部43部分において前記挿通孔43aと略直交するようそれぞれ外方に延びている。そして、図3(b)に示すように、前記支持部材50の掛止部53を挿通部52に対して弾性変形して取付部42の挿通孔42aに挿通し、前記掛止部53を前記取付部42の掛止孔42bの位置で弾性復帰して掛止孔42bに挿着することにより、支持部材50を取付部42に取付けできるようになっている。ここで、前記取付部42の掛止孔43bにより、支持部材50の掛止部54を係止(掛止)して取付自在な係止部が構成されている。なお、取付部42の掛止孔43bは、図3では、突出部43の幅方向左右両側面(図3中の左右両側面)で開口するよう図示されているが、突出部43の両側面の手前まで延び、先端を閉塞した孔として形成してもよい。また、支持部材50を取付部42(突出部43)に取付ける構成は、上記構成以外に、突出部43に支持部材50を(スナップフィット等により)弾性的に嵌着または挿着して係止自在とする限りにおいて、任意の構成とすることができる。実施の形態2に係るケーブル・管支持具も、実施の形態1と同様にして、断熱材Hを形成する施工面Wに固着して、ケーブルまたは管の支持の用途に使用することができる。
実施の形態3
図4は本発明の実施の形態3に係るケーブル・管支持具を使用したケーブル・管の支持方法(ケーブル・管支持具の使用方法)を説明するための断面図であり、(a)は固着部材の取付部をカバー部材で保護した状態で施工面に固着すると共に断熱材を塗布した状態を示し、(b)は固着部材からカバー部材を取外して支持部材を取付けた状態を示す。
実施の形態3に係るケーブル・管支持具は、図4に示すように、固着部材60、支持部材70及びカバー部材80を備える。固着部材60は、固着部11及び取付部62を有する。取付部62は、固着部11の表面の略中央から突出する略円柱状となるよう固着部11に一体形成されている。支持部材70は、前記取付部62に着脱自在に取付けられて、ケーブルまたは管を支持自在となっている。具体的には、支持部材70は、ケーブルまたは管を係止して支持自在なリング状をなしている。詳細には、支持部材70は、支持部71及び雄ねじ72を合成樹脂等の所定材料により一体形成している。支持部71は、略円形リング状をなし、ケーブルや管を内部に挿通して支持自在となっている。また、雄ねじ72は、支持部71から略放射方向外方に突出する。なお、支持部材70は、配線・配管材等の吊下げ対象物を支持できる限りにおいて任意の略リング状とすることができる。或いは、支持部材70の支持部71は、リング状以外に、フック状とすることもできる。
一方、固着部材60の取付部62は、前記施工面に形成される断熱材の厚みより所定長長い柱状に形成され、かかる所定長の先端部を、前記施工面に形成される断熱材の表面から突出する突出部63としている。また、前記カバー部材80は、固着部材60の取付部62の突出部63に対応する有底円筒状をなし、実施の形態1のカバー部材30と同様にして、固着部材60の突出部63に対して着脱自在に取付けられる。更に、固着部材60の取付部62は、軸心方向に延びる雌ねじ62aを形成している。そして、図4(b)に示すように、前記支持部材70の雄ねじ72を取付部62の雌ねじ62aに螺入することにより、支持部材70を取付部62に取付けできるようになっている。ここで、前記取付部62の雌ねじ62aにより、支持部材70の雄ねじ72を係止(螺合)して取付自在な係止部が構成されている。実施の形態3に係るケーブル・管支持具も、実施の形態1と同様にして、断熱材Hを形成する施工面Wに固着して、ケーブルまたは管の支持の用途に使用することができる。
実施の形態4
図5は本発明の実施の形態4に係るケーブル・管支持具を使用したケーブル・管の支持方法(ケーブル・管支持具の使用方法)を説明するための断面図であり、(a)は固着部材の取付部をカバー部材で保護した状態で施工面に固着すると共に断熱材を塗布した状態を示し、(b)は固着部材からカバー部材を取外して支持部材を取付けた状態を示す。
実施の形態4に係るケーブル・管支持具は、実施の形態2に係るケーブル・管支持具からカバー部材30を省略した点を除き、実施の形態2に係るケーブル・管支持具と同一の構成である。即ち、実施の形態4では、施工面Wに断熱材Hを塗布形成するときに、固着部材40の取付部42の突出部43をカバー部材30等により保護しない。この場合でも、突出部43が施工面Wの断熱材Hから所定長突出するため、通常の作業手順で発泡材料を施工面Wに吹き付け塗布する限り、取付部42の挿通孔43a(特に、挿通孔の開口端)に発泡材料が付着して、取付部42に支持部材50を取付不能となるような不具合は発生しない。しかし、実施の形態2のように、施工面Wに断熱材Hを塗布形成するときに、固着部材40の取付部42の突出部43をカバー部材30で保護すれば、取付部42の挿通孔43a(特に、挿通孔の開口端)に発泡材料が付着することを完全に防止できるという効果がある。なお、上記実施の形態3においても、実施の形態4と同様、カバー部材を省略して構成してもよい。
実施の形態5
図6は本発明の実施の形態5に係るケーブル・管支持具を使用したケーブル・管の支持方法(ケーブル・管支持具の使用方法)を説明するための断面図であり、(a)は固着部材の取付部をカバー部材で保護した状態で施工面に固着すると共に断熱材を塗布した状態を示し、(b)は固着部材からカバー部材を取外して支持部材を取付けた状態を示す。
上記実施の形態1〜4に係るケーブル・管支持具は、固着部材10,40,60の取付部12,42,62の先端部である突出部13,43,63を施工面Wの断熱材Hの表面から所定長突出させることにより、取付部12,42,62の先端部(突出部13,43,63)を断熱材Hの表面側に臨ませている。これに対し、実施の形態5に係るケーブル・管支持具は、固着部材90の取付部92を断熱材Hの表面側に臨ませるために、図6に示す構成を採用する。具体的には、実施の形態5に係るケーブル・管支持具は、固着部材90、支持部材20及びカバー部材100を備える。固着部材90は、固着部11及び取付部92を有する。取付部92は、固着部11の表面の略中央に、その表面から突出する略四角ブロック状となるよう一体形成されている。また、前記取付部92は、幅方向に延び、幅方向左右両側面(図6中の紙面と直交する方向の両側面)で開口する挿通孔92aを貫通形成している。この取付部92の挿通孔92aに前記線状素材からなる支持部材20を挿通して取付けるようになっている。
一方、前記カバー部材100は、固着部材90に対して着脱自在に設けられている。カバー部材100は、前記施工面Wに固着部11を介して固着部材90を固着した後、施工面Wに発泡材料を塗布するときに、固着部材90の少なくとも取付部92を発泡材料の付着から保護するようになっている。即ち、カバー部材100は、合成樹脂材料等の所定材料により、軸心方向(長さ方向)両端を開口した四角筒状となるよう形成されている。また、カバー部材100は、その一端部(図6中上端部)の内周面の形状及び寸法が、固着部材90の取付部92の外周面の形状及び寸法と略一致するよう形成されている。そして、カバー部材100の一端部の内周面を固着部材90の取付部92の外周面に略密接した状態で外嵌(密嵌)することにより、カバー部材100を取付部92に取付けるようになっている。一方、カバー部材100は、手指等により他端側を把持して引っ張ることにより、固着部材90の取付部92から引き抜いて離脱できるようになっている。なお、カバー部材100は、断熱材Hが施工面Wに塗布形成された状態でも取付部92から取外可能となっている。即ち、実施の形態5では、前記カバー部材100が、施工面Wに断熱材Hを塗布形成するときに前記取付部92を発泡材の付着から保護すると共に、施工面Wへの断熱材Hの塗布形成後にその形状に対応する凹部空間Sを形成して、施工面Wに形成された断熱材Hの表面より内側の位置で前記固着部材90の取付部92を断熱材Hの表面側に臨ませるようになっている。そして、支持部材20は、断熱材Hの表面側でケーブルまたは管を支持自在な状態で、前記凹部空間Sを介して断熱材Hの表面の内側に位置する固着部材90の取付部92に取付けられる。実施の形態5に係るケーブル・管支持具も、実施の形態1と同様にして、断熱材Hを形成する施工面Wに固着して、ケーブルまたは管の支持の用途に使用することができる。
ところで、上記各実施の形態では、上記各構成の固着部材10,40,60,90を使用したが、本発明は、施工面に発泡材料が塗布される前に固着部を介して施工面に固着されると共に、施工面に発泡材料が塗布されて断熱材が形成された後は取付部を断熱材の表面側に臨ませるよう配設できる限りにおいて、その他の任意の構成の固着部材を使用することができる。例えば、固着部材10,40,60の取付部12,42,62を略四角柱状とする代わりに、略円柱状としたり、他の角形柱状としたりすることもできる。また、固着部材の取付部は、支持部材を取付自在とする限りにおいて、支持部材の構成に対応して任意の構成とすることができる。
更に、上記各実施の形態では、ケーブルまたは管を支持する支持部材として、線状素材からなる支持部材20、リング状の支持部材50または70を使用したが、本発明は、支持部材として、固着部材に一体的に設けたフック状の部材等、その他の支持部を使用することもできる。即ち、支持部材は、施工面に発泡材料が塗布されて断熱材が形成された後、断熱材の表面側に臨まされた固着部材の取付部に取付けられて、ケーブルまたは管を支持するよう構成する限りにおいて、任意の構成とすることができる。例えば、実施の形態1及び5では、固着部材10,90の取付部12,92の先端の挿通孔12a,92aが断熱材Hの表面から突出し、或いは、断熱材Hの内部に位置するが、本発明では、線状素材からなる支持部材20によりケーブル等を支持できる限りにおいて、固着部材10,90の取付部12,92の挿通孔12a,92aの位置を任意に設定できる。ただし、固着部材10,90の取付部12,92の先端位置が断熱材H表面から内方に位置するほど、支持部材20の長さを大きくする必要がある。同様に、実施の形態2〜4においても、支持部材50,70によりケーブル等を支持できる限りにおいて、固着部材40,60の取付部42,72の先端の位置を任意に設定できる。ただし、固着部材40,60の取付部42,62の先端位置が断熱材H表面から内方に位置するほど、支持部材50,70の取付側の長さを大きくする必要がある。しかし、支持部材の取付作業性の点から、固着部材10,40,60の取付部12,42,62の先端は、断熱材Hの表面付近または表面から突出する位置にくるよう設定するほうが好ましい。一方、上記実施の形態5では、保護カバー100は、発泡材料の塗布時に取付部92を保護できる長さであればよく、断熱材Hの塗布厚より若干大きな長さ以上の長さとすればよい。
また、本発明では、カバー部材30,80を固着部材10,70の取付部12,72の先端部に着脱自在とするために、例えば実施の形態1のようにカバー部材30を固着部材10の取付部12自体に着脱自在に取付ける以外に、固着部11等の他の部分に着脱自在に取付けることもできる。或いは、カバー部材30,80は、取付部12,72に密嵌して手指等により引き抜くことで取付部12,72から離脱自在とする以外に、カバー部材30,80の一端を取付部12,72等に一体形成すると共に、手指等の力によりカバー部材30,80の一端を折り取る等して取付部12,72等から離脱自在とすることもできる。例えば、カバー30,80の基端を薄肉として溝状の折り取り線を設けることにより、カバー部材30,80を折り取り自在とすることができる。或いは、カバー部材30,80をポリアミド樹脂やポリエチレン樹脂等のフィルム状乃至シート状樹脂により柔軟な筒体(袋体)として構成した場合、かかる保護カバーの基端にミシン目等を設けることにより、カバー部材―30,80を取付部等から取外し自在とすることができる。或いは、カバー部材30,80は、両面テープ等の粘着手段により、取付部等に着脱自在としてもよい。
更に、カバー部材を固着部材の取付部に外嵌したり掛止したりして着脱自在に取付ける場合、カバー部材は、四角柱状等の所定形状を有する取付部の外形に対応する四角箱状等の所定形状とすることが好ましい。なお、カバー部材を十分な柔軟性(形状追従性)を有する素材により形成した場合、取付部を四角ブロック状等とした場合でも、保護カバーを略円筒状等の他の形状とし、取付部の外周面形状に合致するよう弾性変形して装着することも可能である。また、本発明のカバー部材30,80,100は、ポリイミド樹脂等の合成樹脂材料により、ある程度の剛性を有すると共に弾性により形状復元する筒状に形成することもでき、或いは、ポリアミド樹脂やポリエチレン樹脂等の柔軟材料により、容易に変形して形状復元しない袋状とすることもできる。
図1は本発明の実施の形態1に係るケーブル・管支持具を分解した状態を示す斜視図である。 図2は本発明の実施の形態1に係るケーブル・管支持具を使用したケーブル・管の支持方法(ケーブル・管支持具の使用方法)を説明するための断面図であり、(a)は固着部材の取付部をカバー部材で保護した状態で施工面に固着すると共に断熱材を塗布した状態を示し、(b)は固着部材からカバー部材を取外して支持部材を取付けた状態を示す。 図3は本発明の実施の形態2に係るケーブル・管支持具を使用したケーブル・管の支持方法(ケーブル・管支持具の使用方法)を説明するための断面図であり、(a)は固着部材の取付部をカバー部材で保護した状態で施工面に固着すると共に断熱材を塗布した状態を示し、(b)は固着部材からカバー部材を取外して支持部材を取付けた状態を示す。 図4は本発明の実施の形態3に係るケーブル・管支持具を使用したケーブル・管の支持方法(ケーブル・管支持具の使用方法)を説明するための断面図であり、(a)は固着部材の取付部をカバー部材で保護した状態で施工面に固着すると共に断熱材を塗布した状態を示し、(b)は固着部材からカバー部材を取外して支持部材を取付けた状態を示す。 図5は本発明の実施の形態4に係るケーブル・管支持具を使用したケーブル・管の支持方法(ケーブル・管支持具の使用方法)を説明するための断面図であり、(a)は固着部材の取付部をカバー部材で保護した状態で施工面に固着すると共に断熱材を塗布した状態を示し、(b)は固着部材からカバー部材を取外して支持部材を取付けた状態を示す。 図6は本発明の実施の形態5に係るケーブル・管支持具を使用したケーブル・管の支持方法(ケーブル・管支持具の使用方法)を説明するための断面図であり、(a)は固着部材の取付部をカバー部材で保護した状態で施工面に固着すると共に断熱材を塗布した状態を示し、(b)は固着部材からカバー部材を取外して支持部材を取付けた状態を示す。
10,40,60,90 固着部材
11 固着部
12,42,62,92 取付部
20,50,70 支持部材
30,80,100 カバー部材
43b 掛止孔(係止部)
62a 雌ねじ(係止部)
H 断熱材
S 収容空間
W 施工面

Claims (7)

  1. 発泡材料を塗布して断熱材を形成する建物の壁等の施工面に固着され、ケーブルまたは管を支持するケーブル・管支持具であって、
    固着部と取付部とを有し、前記固着部を介して前記施工面に固着される固着部材と、前記固着部材の取付部に取付自在とされると共に前記ケーブルまたは管を支持自在とされる支持部材とを備え、
    前記固着部材は、前記施工面に前記発泡材料が塗布される前に前記固着部を介して前記施工面に固着されると共に、前記施工面に前記発泡材料が塗布されて前記断熱材が形成された後は前記取付部を前記断熱材の表面側に臨ませるよう配設し、
    前記支持部材は、前記施工面に前記発泡材料が塗布されて前記断熱材が形成された後、前記断熱材の表面側に臨まされた前記固着部材の取付部に取付けられて、前記ケーブルまたは管を支持し、
    前記固着部材の取付部は、前記施工面に形成される断熱材の厚みより所定長だけ長く形成されてその所定長部分の先端部を突出部とし、前記突出部が前記施工面に形成された断熱材の表面から突出するよう前記固着部材に設けられ、
    更に、前記取付部は、前記固着部材の固着部を前記施工面に固着したときに、前記取付部の突出部が、前記施工面に形成された断熱材の表面から前記所定長だけ突出して当該断熱材の表面に臨むよう配置され
    前記支持部材は、前記断熱材の表面から突出する前記固着部材の取付部の突出部に取付けられる
    ことを特徴とするケーブル・管支持具。
  2. 前記支持部材は、ケーブルまたは管を結び止めて支持自在な線状素材からなり、
    前記固着部材の取付部は、前記先端部に、前記支持部材を挿通して取付自在な挿通孔を有することを特徴とする請求項1記載のケーブル・管支持具。
  3. 前記支持部材は、前記ケーブルまたは管を係止して支持自在なフック状またはリング状をなし、
    前記固着部材の取付部は、前記先端部に、前記支持部材を係止して取付自在な係止部を有することを特徴とする請求項1記載のケーブル・管支持具。
  4. 更に、前記固着部材の取付部の先端部を覆うよう前記固着部材の取付部の先端部に着脱自在に取付けられるカバー部材を備えることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項記載のケーブル・管支持具。
  5. 発泡材料を塗布して断熱材を形成する建物の壁等の施工面に固着され、ケーブルまたは管を支持するケーブル・管支持具であって、
    固着部と取付部とを有し、前記固着部を介して前記施工面に固着される固着部材と、前記固着部材の取付部に取付自在とされると共に前記ケーブルまたは管を支持自在とされる支持部材とを備え、
    前記固着部材は、前記施工面に前記発泡材料が塗布される前に前記固着部を介して前記施工面に固着されると共に、前記施工面に前記発泡材料が塗布されて前記断熱材が形成された後は前記取付部を前記断熱材の表面側に臨ませるよう配設し、
    前記支持部材は、前記施工面に前記発泡材料が塗布されて前記断熱材が形成された後、前記断熱材の表面側に臨まされた前記固着部材の取付部に取付けられて、前記ケーブルまたは管を支持し、
    更に、一端部が前記取付部に取付けられて、前記施工面に断熱材を塗布形成するときに前記取付部を前記発泡材の付着から保護する筒状をなすと共に、他端側を引っ張ることにより前記固着部材から離脱自在であり、前記施工面への断熱材の塗布形成後にその形状に対応する凹部空間を形成して、前記施工面に形成された断熱材の表面より内側の位置で前記固着部材の取付部を前記断熱材の表面側に臨ませるカバー部材を備え、
    前記断熱材の施工前に、前記カバー部材は、その一端部が、施工後の前記断熱材の表面より内側の位置で前記固着部材に取付けられ、
    前記支持部材は、前記断熱材の表面側でケーブルまたは管を支持自在な状態で、前記断熱材の表面の内側に位置する前記固着部材の取付部に取付けられることを特徴とするケーブル・管支持具。
  6. 発泡材料を塗布して断熱材を形成する建物の壁等の施工面に固着され、ケーブルまたは管を支持するケーブル・管支持具の固着部材であって、
    固着部と取付部とを有し、前記施工面に前記発泡材料が塗布される前に前記固着部を介して前記施工面に固着されると共に、前記施工面に前記発泡材料が塗布されて前記断熱材が形成された後は前記取付部を前記断熱材の表面側に臨ませるよう配設し、
    前記施工面に前記発泡材料が塗布されて前記断熱材が形成された後、前記ケーブルまたは管を支持する支持部材を、前記断熱材の表面側に臨まされた前記取付部に取付けて前記支持部材により前記ケーブルまたは管を支持できるようにし、
    前記固着部材の取付部は、前記施工面に形成される断熱材の厚みより所定長だけ長く形成されてその所定長部分の先端部を突出部とし、前記突出部が前記施工面に形成された断熱材の表面から突出するよう前記固着部材に設けられ、
    更に、前記取付部は、前記固着部材の固着部を前記施工面に固着したときに、前記取付部の突出部が、前記施工面に形成された断熱材の表面から前記所定長だけ突出して当該断熱材の表面に臨むよう配置され
    前記支持部材は、前記断熱材の表面から突出する前記固着部材の取付部の突出部に取付けられる
    ことを特徴とするケーブル・管支持具の固着部材。
  7. 固着部と取付部とを有し、前記固着部を介して前記施工面に固着される固着部材と、前記固着部材の取付部に取付自在とされると共に前記ケーブルまたは管を支持自在とされる支持部材とにより、ケーブルまたは管を支持するケーブル・管支持方法であって、
    前記固着部材を前記施工面に固着する固着工程と、
    前記固着工程後、前記施工面に前記発泡材料を塗布して断熱材を形成するときに、前記固着部材の取付部を前記断熱材の表面側に臨ませるよう配設した状態で、前記施工面に前記発泡材料を塗布して前記断熱材を形成する塗布工程と、
    前記塗布工程後、前記断熱材の表面側に臨まされた前記固着部材の取付部に前記支持部材を取付ける取付工程と、
    前記取付工程後、前記支持部材によりケーブルまたは管を支持する支持工程とを備え、
    前記固着部材の取付部は、前記施工面に形成される断熱材の厚みより所定長だけ長く形成されてその所定長部分の先端部を突出部とし、前記突出部が前記施工面に形成された断熱材の表面から突出するよう前記固着部材に設けられ、
    更に、前記取付部は、前記固着部材の固着部を前記施工面に固着したときに、前記取付部の突出部が、前記施工面に形成された断熱材の表面から前記所定長だけ突出して当該断熱材の表面に臨むよう配置され
    前記支持部材は、前記断熱材の表面から突出する前記固着部材の取付部の突出部に取付けられる
    ことを特徴とするケーブル・管支持方法。
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