JP4563024B2 - ケーブル・管支持具、ケーブル・管支持具の固着部材及びケーブル・管支持方法 - Google Patents
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Description
前記施工面に前記発泡材料が塗布されて前記断熱材が形成された後、前記ケーブルまたは管を支持する支持部材を、前記断熱材の表面側に臨まされた前記取付部に取付けて前記支持部材により前記ケーブルまたは管を支持できるようにし、前記固着部材の取付部は、前記施工面に形成される断熱材の厚みより所定長だけ長く形成されてその所定長部分の先端部を突出部とし、前記突出部が前記施工面に形成された断熱材の表面から突出するよう前記固着部材に設けられ、更に、前記取付部は、前記固着部材の固着部を前記施工面に固着したときに、前記取付部の突出部が、前記施工面に形成された断熱材の表面から前記所定長だけ突出して当該断熱材の表面に臨むよう配置され、前記支持部材は、前記断熱材の表面から突出する前記固着部材の取付部の突出部に取付けられる。
図1は本発明の実施の形態1に係るケーブル・管支持具を分解した状態を示す斜視図である。
実施の形態1に係るケーブル・管支持具は、発泡材料を塗布して断熱材を形成する建物の壁や天井等の施工面に固着され、前記施工面に塗布形成された断熱材の表面に沿って、ケーブルまたは管を支持するものである。このケーブル・管支持具は、図1に示すように、固着部材10、支持部材20及びカバー部材30を備える。固着部材10は、固着部11及び取付部12を有する。固着部11は、四角平板状等の所定形状をなし、ホットメルト接着材等の接着剤、ビス等の締結具等を介して、前記施工面の所望位置に固着自在となっている。取付部12は、固着部11の表面(施工面への取付側面と反対側面)の略中央に、その表面から突出する略四角柱状となるよう一体形成されている。前記支持部材20は、前記取付部12に着脱自在に取付けられて、前記ケーブルまたは管を支持自在となっている。具体的には、前記支持部材20は、前記取付部12に取付け自在な線状素材からなる。例えば、支持部材20の線状素材は、針金等の可塑性金属線材を樹脂被覆した帯状のバインド線とすることができる。或いは、支持部材20の線状素材として、バインド線以外に、針金等の裸線を樹脂被覆したものや、単なる裸線を使用してもよい。或いは、支持部材20の線状素材として、柔軟なひも状の素材を使用してもよい。即ち、支持部材20は、配線・配管材等の吊下げ対象物を支持できる限りにおいて任意の長尺状素材または線状素材により構成することができる。
図2は本発明の実施の形態1に係るケーブル・管支持具を使用したケーブル・管の支持方法(ケーブル・管支持具の使用方法)を説明するための断面図であり、(a)は固着部材の取付部をカバー部材で保護した状態で施工面に固着すると共に断熱材を塗布した状態を示し、(b)は固着部材からカバー部材を取外して支持部材を取付けた状態を示す。
実施の形態1に係るケーブル・管支持具を使用したケーブル・管の支持方法は、まず、固着工程において、図2(a)に示すように、固着部材10の固着部11を施工面Wに接着剤等により固着する。ここで、実施の形態1に係るケーブル・管支持具を固着する施工面Wとしては、断熱材を塗布形成して設けると共に配線や配管を行う施工面であれば、天井面、壁面等、任意の施工面とすることができる。次に、固着工程後、保護工程で、施工面Wに発泡材料を塗布するときに固着部材10の少なくとも突出部13を発泡材料の付着から保護すべく、固着部材10の少なくとも突出部13を外部から覆うよう、固着部材10の取付部12の突出部13にカバー部材30を取付ける。なお、前記固着工程前に、カバー部材30を固着部材10の突出部13に取付けておいてもよい。次に、保護工程後、塗布工程で、施工面Wに発泡材料を塗布して断熱材Hを形成するときに、固着部材10の取付部12の突出部13を断熱材Hの表面側に臨ませるよう配設した状態で、施工面Wに発泡材料を塗布して断熱材Hを形成する。即ち、施工面Wに発泡材料を所定厚となるよう、例えば、スプレー装置等を使用して吹き付けにより塗布する。ここで、発泡材料としては、発泡ポリスチレン、発泡ポリウレタン等の有機系発泡材料のほか、無機系発泡材料を使用することもできる。このとき、固着部材10の突出部13は、カバー部材30により完全に覆われて保護されているため、施工面Wへの発泡材料の吹き付け時に、突出部13(特に挿通孔13a部分)に発泡材料が飛散して付着することはない。なお、塗布工程で、発泡材料は、固着部材10の固着部11とカバー部材30の基端側部分(図3中上端部)とを完全に覆うよう施工面Wに塗布される。
図3は本発明の実施の形態2に係るケーブル・管支持具を使用したケーブル・管の支持方法(ケーブル・管支持具の使用方法)を説明するための断面図であり、(a)は固着部材の取付部をカバー部材で保護した状態で施工面に固着すると共に断熱材を塗布した状態を示し、(b)は固着部材からカバー部材を取外して支持部材を取付けた状態を示す。
実施の形態2に係るケーブル・管支持具は、図3に示すように、固着部材40、支持部材50及びカバー部材30を備える。固着部材40は、固着部11及び取付部42を有する。取付部42は、実施の形態1の取付部12と同様、固着部11の表面の略中央から突出する略四角柱状となるよう固着部11に一体形成されている。支持部材50は、前記取付部42に着脱自在に取付けられて、ケーブルまたは管を支持自在となっている。具体的には、支持部材50は、ケーブルまたは管を係止して支持自在なリング状をなしている。詳細には、支持部材50は、支持部51、一対の挿通部52及び一対の掛止部53を合成樹脂等の所定材料により一体形成している。支持部51は、周方向一部を開放した略円形リング状をなし、ケーブルや管を内部に挿通して支持自在となっている。また、挿通部52は、支持部51の開放部分の両端からそれぞれ略放射方向外方に突出する棒状をなす。更に、掛止部53は、一対の挿通部52の先端と略直交するようそれぞれ外方に延びる。なお、支持部材50の支持部51は、配線・配管材等の吊下げ対象物を支持できる限りにおいて任意の略リング状とすることができる。或いは、支持部材50の支持部51は、リング状以外に、フック状とすることもできる。
図4は本発明の実施の形態3に係るケーブル・管支持具を使用したケーブル・管の支持方法(ケーブル・管支持具の使用方法)を説明するための断面図であり、(a)は固着部材の取付部をカバー部材で保護した状態で施工面に固着すると共に断熱材を塗布した状態を示し、(b)は固着部材からカバー部材を取外して支持部材を取付けた状態を示す。
実施の形態3に係るケーブル・管支持具は、図4に示すように、固着部材60、支持部材70及びカバー部材80を備える。固着部材60は、固着部11及び取付部62を有する。取付部62は、固着部11の表面の略中央から突出する略円柱状となるよう固着部11に一体形成されている。支持部材70は、前記取付部62に着脱自在に取付けられて、ケーブルまたは管を支持自在となっている。具体的には、支持部材70は、ケーブルまたは管を係止して支持自在なリング状をなしている。詳細には、支持部材70は、支持部71及び雄ねじ72を合成樹脂等の所定材料により一体形成している。支持部71は、略円形リング状をなし、ケーブルや管を内部に挿通して支持自在となっている。また、雄ねじ72は、支持部71から略放射方向外方に突出する。なお、支持部材70は、配線・配管材等の吊下げ対象物を支持できる限りにおいて任意の略リング状とすることができる。或いは、支持部材70の支持部71は、リング状以外に、フック状とすることもできる。
図5は本発明の実施の形態4に係るケーブル・管支持具を使用したケーブル・管の支持方法(ケーブル・管支持具の使用方法)を説明するための断面図であり、(a)は固着部材の取付部をカバー部材で保護した状態で施工面に固着すると共に断熱材を塗布した状態を示し、(b)は固着部材からカバー部材を取外して支持部材を取付けた状態を示す。
実施の形態4に係るケーブル・管支持具は、実施の形態2に係るケーブル・管支持具からカバー部材30を省略した点を除き、実施の形態2に係るケーブル・管支持具と同一の構成である。即ち、実施の形態4では、施工面Wに断熱材Hを塗布形成するときに、固着部材40の取付部42の突出部43をカバー部材30等により保護しない。この場合でも、突出部43が施工面Wの断熱材Hから所定長突出するため、通常の作業手順で発泡材料を施工面Wに吹き付け塗布する限り、取付部42の挿通孔43a(特に、挿通孔の開口端)に発泡材料が付着して、取付部42に支持部材50を取付不能となるような不具合は発生しない。しかし、実施の形態2のように、施工面Wに断熱材Hを塗布形成するときに、固着部材40の取付部42の突出部43をカバー部材30で保護すれば、取付部42の挿通孔43a(特に、挿通孔の開口端)に発泡材料が付着することを完全に防止できるという効果がある。なお、上記実施の形態3においても、実施の形態4と同様、カバー部材を省略して構成してもよい。
図6は本発明の実施の形態5に係るケーブル・管支持具を使用したケーブル・管の支持方法(ケーブル・管支持具の使用方法)を説明するための断面図であり、(a)は固着部材の取付部をカバー部材で保護した状態で施工面に固着すると共に断熱材を塗布した状態を示し、(b)は固着部材からカバー部材を取外して支持部材を取付けた状態を示す。
上記実施の形態1〜4に係るケーブル・管支持具は、固着部材10,40,60の取付部12,42,62の先端部である突出部13,43,63を施工面Wの断熱材Hの表面から所定長突出させることにより、取付部12,42,62の先端部(突出部13,43,63)を断熱材Hの表面側に臨ませている。これに対し、実施の形態5に係るケーブル・管支持具は、固着部材90の取付部92を断熱材Hの表面側に臨ませるために、図6に示す構成を採用する。具体的には、実施の形態5に係るケーブル・管支持具は、固着部材90、支持部材20及びカバー部材100を備える。固着部材90は、固着部11及び取付部92を有する。取付部92は、固着部11の表面の略中央に、その表面から突出する略四角ブロック状となるよう一体形成されている。また、前記取付部92は、幅方向に延び、幅方向左右両側面(図6中の紙面と直交する方向の両側面)で開口する挿通孔92aを貫通形成している。この取付部92の挿通孔92aに前記線状素材からなる支持部材20を挿通して取付けるようになっている。
11 固着部
12,42,62,92 取付部
20,50,70 支持部材
30,80,100 カバー部材
43b 掛止孔(係止部)
62a 雌ねじ(係止部)
H 断熱材
S 収容空間
W 施工面
Claims (7)
- 発泡材料を塗布して断熱材を形成する建物の壁等の施工面に固着され、ケーブルまたは管を支持するケーブル・管支持具であって、
固着部と取付部とを有し、前記固着部を介して前記施工面に固着される固着部材と、前記固着部材の取付部に取付自在とされると共に前記ケーブルまたは管を支持自在とされる支持部材とを備え、
前記固着部材は、前記施工面に前記発泡材料が塗布される前に前記固着部を介して前記施工面に固着されると共に、前記施工面に前記発泡材料が塗布されて前記断熱材が形成された後は前記取付部を前記断熱材の表面側に臨ませるよう配設し、
前記支持部材は、前記施工面に前記発泡材料が塗布されて前記断熱材が形成された後、前記断熱材の表面側に臨まされた前記固着部材の取付部に取付けられて、前記ケーブルまたは管を支持し、
前記固着部材の取付部は、前記施工面に形成される断熱材の厚みより所定長だけ長く形成されてその所定長部分の先端部を突出部とし、前記突出部が前記施工面に形成された断熱材の表面から突出するよう前記固着部材に設けられ、
更に、前記取付部は、前記固着部材の固着部を前記施工面に固着したときに、前記取付部の突出部が、前記施工面に形成された断熱材の表面から前記所定長だけ突出して当該断熱材の表面に臨むよう配置され、
前記支持部材は、前記断熱材の表面から突出する前記固着部材の取付部の突出部に取付けられる
ことを特徴とするケーブル・管支持具。 - 前記支持部材は、ケーブルまたは管を結び止めて支持自在な線状素材からなり、
前記固着部材の取付部は、前記先端部に、前記支持部材を挿通して取付自在な挿通孔を有することを特徴とする請求項1記載のケーブル・管支持具。 - 前記支持部材は、前記ケーブルまたは管を係止して支持自在なフック状またはリング状をなし、
前記固着部材の取付部は、前記先端部に、前記支持部材を係止して取付自在な係止部を有することを特徴とする請求項1記載のケーブル・管支持具。 - 更に、前記固着部材の取付部の先端部を覆うよう前記固着部材の取付部の先端部に着脱自在に取付けられるカバー部材を備えることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項記載のケーブル・管支持具。
- 発泡材料を塗布して断熱材を形成する建物の壁等の施工面に固着され、ケーブルまたは管を支持するケーブル・管支持具であって、
固着部と取付部とを有し、前記固着部を介して前記施工面に固着される固着部材と、前記固着部材の取付部に取付自在とされると共に前記ケーブルまたは管を支持自在とされる支持部材とを備え、
前記固着部材は、前記施工面に前記発泡材料が塗布される前に前記固着部を介して前記施工面に固着されると共に、前記施工面に前記発泡材料が塗布されて前記断熱材が形成された後は前記取付部を前記断熱材の表面側に臨ませるよう配設し、
前記支持部材は、前記施工面に前記発泡材料が塗布されて前記断熱材が形成された後、前記断熱材の表面側に臨まされた前記固着部材の取付部に取付けられて、前記ケーブルまたは管を支持し、
更に、一端部が前記取付部に取付けられて、前記施工面に断熱材を塗布形成するときに前記取付部を前記発泡材の付着から保護する筒状をなすと共に、他端側を引っ張ることにより前記固着部材から離脱自在であり、前記施工面への断熱材の塗布形成後にその形状に対応する凹部空間を形成して、前記施工面に形成された断熱材の表面より内側の位置で前記固着部材の取付部を前記断熱材の表面側に臨ませるカバー部材を備え、
前記断熱材の施工前に、前記カバー部材は、その一端部が、施工後の前記断熱材の表面より内側の位置で前記固着部材に取付けられ、
前記支持部材は、前記断熱材の表面側でケーブルまたは管を支持自在な状態で、前記断熱材の表面の内側に位置する前記固着部材の取付部に取付けられることを特徴とするケーブル・管支持具。 - 発泡材料を塗布して断熱材を形成する建物の壁等の施工面に固着され、ケーブルまたは管を支持するケーブル・管支持具の固着部材であって、
固着部と取付部とを有し、前記施工面に前記発泡材料が塗布される前に前記固着部を介して前記施工面に固着されると共に、前記施工面に前記発泡材料が塗布されて前記断熱材が形成された後は前記取付部を前記断熱材の表面側に臨ませるよう配設し、
前記施工面に前記発泡材料が塗布されて前記断熱材が形成された後、前記ケーブルまたは管を支持する支持部材を、前記断熱材の表面側に臨まされた前記取付部に取付けて前記支持部材により前記ケーブルまたは管を支持できるようにし、
前記固着部材の取付部は、前記施工面に形成される断熱材の厚みより所定長だけ長く形成されてその所定長部分の先端部を突出部とし、前記突出部が前記施工面に形成された断熱材の表面から突出するよう前記固着部材に設けられ、
更に、前記取付部は、前記固着部材の固着部を前記施工面に固着したときに、前記取付部の突出部が、前記施工面に形成された断熱材の表面から前記所定長だけ突出して当該断熱材の表面に臨むよう配置され、
前記支持部材は、前記断熱材の表面から突出する前記固着部材の取付部の突出部に取付けられる
ことを特徴とするケーブル・管支持具の固着部材。 - 固着部と取付部とを有し、前記固着部を介して前記施工面に固着される固着部材と、前記固着部材の取付部に取付自在とされると共に前記ケーブルまたは管を支持自在とされる支持部材とにより、ケーブルまたは管を支持するケーブル・管支持方法であって、
前記固着部材を前記施工面に固着する固着工程と、
前記固着工程後、前記施工面に前記発泡材料を塗布して断熱材を形成するときに、前記固着部材の取付部を前記断熱材の表面側に臨ませるよう配設した状態で、前記施工面に前記発泡材料を塗布して前記断熱材を形成する塗布工程と、
前記塗布工程後、前記断熱材の表面側に臨まされた前記固着部材の取付部に前記支持部材を取付ける取付工程と、
前記取付工程後、前記支持部材によりケーブルまたは管を支持する支持工程とを備え、
前記固着部材の取付部は、前記施工面に形成される断熱材の厚みより所定長だけ長く形成されてその所定長部分の先端部を突出部とし、前記突出部が前記施工面に形成された断熱材の表面から突出するよう前記固着部材に設けられ、
更に、前記取付部は、前記固着部材の固着部を前記施工面に固着したときに、前記取付部の突出部が、前記施工面に形成された断熱材の表面から前記所定長だけ突出して当該断熱材の表面に臨むよう配置され、
前記支持部材は、前記断熱材の表面から突出する前記固着部材の取付部の突出部に取付けられる
ことを特徴とするケーブル・管支持方法。
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