JP4560994B2 - 建築・土木構造用Cr含有鋼板およびその製造方法 - Google Patents

建築・土木構造用Cr含有鋼板およびその製造方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、Cr含有鋼板およびその製造方法に関するものであり、より詳細には、鋼板(母材)の強度、靱性に優れているばかりでなく、長時間(例えば100年程度)使用による腐食に伴う強度低下が小さく(以下「長時間耐食性に優れる」という。)、溶接熱影響部の靱性にも優れた建築・土木構造用Cr含有鋼板を安価に製造することにある。
また、この鋼板は、特に構造物の完成後に人目に触れず、しかも外壁材のような厳しい環境にさらされない用途に使用するのに適している。なお、本発明における鋼板は、鋼帯を含むものとする。
【0002】
【従来の技術】
建築・土木構造用鋼材としては、従来、主にSS400等の普通鋼材、SM490等の高張力鋼材、およびこれらの鋼材に塗装やめっきを施した表面処理鋼材が使用されてきた。しかしながら、近年の建物の大型化や設計の多様性に伴い、各種鋼材や材料の利用が検討されはじめている。
【0003】
特に環境問題への関心が高まる中、ライフサイクルコスト(LCC)を重視した材料選定が検討されるようになってきており、例えば住宅に対しては100年以上の寿命を前提とした設計が求められ始めている。
構造物の長寿命化を考えた場合、めっき鋼板のめっき厚を厚くする方法も考えられるが、溶接を必要とする建築構造物を考えた場合、溶接後の溶接部の処理に多大な負荷を要し、実用化には適さないという問題がある。
【0004】
このような中、耐食性に優れ発銹に関わる保守費用がほとんど必要なく、またリサイクルも容易であるFe−Cr系合金の、建築・土木構造用材料への適用が大いに期待されている。
【0005】
Cr含有鋼の代表であるステンレス鋼は、金属組織から、SUS430に代表されるフェライト系ステンレス鋼、SUS304に代表されるオーステナイト系ステンレス鋼、SUS410に代表されるマルテンサイト系ステンレス鋼、およびSUS329に代表される2相ステンレス鋼に大別される。
このような各種Cr含有鋼の中で、オーステナイト系ステンレス鋼は、材料強度、耐食性、溶接性、溶接部靱性、および汎用性の観点で優れ、従来から建築・土木構造用材料としての適用が試みられてきた。
【0006】
しかしながら、オーステナイト系ステンレス鋼には、(1)Ni、Cr等の合金元素を多量に含有しているため、普通鋼に比べ格段に高価である、(2)応力腐食割れ感受性が高い、(3)普通鋼に比べて熱膨張率が大きく熱伝導度が小さいため、溶接時の熱影響に起因した歪みが蓄積し易く、精度を要求される部材等への適用が難しい、といった問題があることから、従来、普通鋼やこれに塗装あるいはめっきを施した表面処理鋼が使用されていた汎用構造材への適用は難しく、適用範囲が制限されるという問題があった。
【0007】
このため、最近では、普通鋼にめっきや塗装を施した表面処理鋼の代替として、オーステナイト系ステンレス鋼よりもCr含有量の少ないCr含有鋼の建築・土木用材料への適用が検討されており、特にマルテンサイト系ステンレス鋼の建築・土木用材料への適用が考えられている。
マルテンサイト系ステンレス鋼は、前述のように、高価なNiを多く含むオーステナイト系ステンレス鋼に比べ格段に安価であり、また熱膨張率が小さくかつ熱伝導率が大きいことに加え、普通鋼に比べ著しく耐食性に優れ、しかも高い強度を有するという特徴がある。
【0008】
また、マルテンサイト系ステンレス鋼では、高Cr含有鋼で問題となるσ脆性や475℃脆性等の心配がなく、さらにオーステナイト系ステンレス鋼で問題となる塩化物イオンを含む腐食環境下での応力腐食割れが生じる心配もないという利点がある。
しかしながら、SUS410鋼に代表されるマルテンサイト系ステンレス鋼は、C含有量が0.1mass%程度と高いため、溶接部靱性や溶接部の加工性に劣り、しかも溶接に際しては予熱を必要とするため溶接作業性も劣ることから、溶接が必要な部材への適用には問題を残していた。
【0009】
このような問題に対し、例えば特公昭51−13463号公報には、Cr:10〜18mass%、Ni:0.1〜3.4mass%、Si:1.0mass%以下、およびMn:4.0mass%以下を含有し、さらにC:0.030mass%以下、N:0.020mass%以下に低減し、溶接熱影響部にマッシブマルテンサイト組織を生成させることによって、溶接部の性能を向上させた溶接構造用マルテンサイト系ステンレス鋼が提案されている。
【0010】
また、特公昭57−28738号公報には、Cr:10〜13.5mass%、Si:0.5mass%以下、およびMn:1.0〜3.5mass%を含有し、またC:0.020mass%以下、N:0.020mass%以下に低減し、さらにNiを0.1mass%未満に低減することによって、溶接前後における予熱、後熱を必要としない、溶接部靱性および加工性に優れた構造用マルテンサイト系ステンレス鋼が提案されている。
【0011】
しかしながら、特公昭51−13463号公報や特公昭57−28738号公報に開示された技術による鋼材は、建築用部材の代表であるSS400鋼並みの低強度とすることが困難であり、たとえ熱処理により低強度とした場合でも、耐力(PS)と引張強さ(TS)の比((PS/TS)×100(%))で表される降伏比(YR)の値が高く、構造部材として用いた場合の耐震性に劣り、しかも熱処理に伴う鋭敏化により、長時間耐食性に劣るため、腐食により強度が著しく低下するという問題があった。
【0012】
また、特開平11−302795号公報には、C:0.005〜0.1mass%、Si:0.05〜1.5mass%、Mn:0.05〜1.5mass%、Cr:8〜16%を含有し、またN:0.05mass%以下、(C+N):0.1mass%以下、P:0.04mass%以下、S:0.05mass%以下に低減し、母材部をフェライト相組織とし、また、溶接熱影響部に体積率で50%以上のマルテンサイト相を析出させることにより、溶接部靭性を改善した建築構造用ステンレス鋼が提案されている。
【0013】
しかしながら、特開平11−302795号公報に開示された技術による鋼は、降伏比(YR)が60%程度に低下しているものの、引張強さ(TS)が455〜580MPaと高く、曲げ加工や形鋼への成形加工に際し負荷が大きいという問題があった。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、Cr含有鋼板、特に鋼板(母材)の強度、靱性に優れているばかりでなく、長時間耐食性および溶接熱影響部の靱性にも優れた建築・土木構造用Cr含有鋼板およびその安価な製造方法を提供することにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】
発明者らは、上記目的を達成するため鋭意検討を行ったところ、組成成分の適正化を図った鋼を適正条件で熱処理することによって、強度、靭性、および長時間耐食性の全てを満足し、しかも溶接熱影響部の靱性に優れた鋼板を製造できることを見出した。
【0016】
本発明は、上記知見をもとに改良を加え完成したものである。
すなわち、本発明の要旨は以下のとおりである。
(1)質量%で、C:0.0015〜0.02%、N:0.0015〜0.02%、Si:0.1〜1.0%、Mn:0.1〜3.0%、Cr:5%超、13%未満、Al:0.1%以下、P:0.05%以下、S:0.03%以下、およびNi:0.01〜3.0%を含有し、残部がFeおよび不可避的不純物からなる鋼組成を有し、
引張強さ(TS)が350〜450MPaでかつ、0.1%耐力が引張強さ(TS)に対して70%以下であることを特徴とする建築・土木構造用Cr含有鋼板。
【0017】
(2)前記鋼組成のFeの一部に代えて、質量%でCo:0.01〜1.0%、V:0.01〜0.5%、W:0.001〜0.05%のうちの1種または2種以上を含有することを特徴とする上記(1)に記載の建築・土木構造用Cr含有鋼坂。
【0018】
(3)前記鋼組成のFeの一部に代えて、質量%でCu:3.0%以下およびMo:3.0%以下のうちの1種または2種を含有することを特徴とする上記(1)または(2)に記載の建築・土木構造用Cr含有鋼板。
【0019】
(4)前記鋼組成のFeの一部に代えて、質量%でB:0.0002〜0.0030%を含有することを特徴とする上記(1)、(2)または(3)に記載の建築・土木構造用のCr含有鋼板。
【0020】
(5)質量%で、C:0.0015〜0.02%、N:0.0015〜0.02%、Si:0.1〜1.0%、Mn:0.1〜3.0%、Cr:5%超、13%未満、Al:0.1%以下、P:0.05%以下、S:0.03%以下、およびNi:0.01〜3.0%を含有し、残部がFeおよび不可避的不純物からなる鋼組成を有する鋼素材に対して熱間圧延を行なった後、下記(1)式にて定義されるAc1変態点(℃)以上でかつ750℃超の温度に1時間以上保持した後、50℃/h以下の冷却速度で550〜700℃の温度域内の所定温度まで冷却する1次冷却処理を施した後、前記所定温度で2時間以上の保熱処理を行うか、あるいは、700℃から550℃までの冷却時間が5時間以上となる徐冷処理を行い、さらに500℃までを50℃/h以下の冷却速度で冷却する2次冷却処理を施すことを特徴とする建築・土木構造用Cr含有鋼板の製造方法。
【0021】

Figure 0004560994
但し、(1)式中のCr、Mo、Si、Nb、V、Ti、Al、B、C、N、Ni、MnおよびCuはそれぞれ元素の含有量(質量%)を意味する。
【0022】
(6)前記鋼素材中のFeの一部に代えて、下記a群〜c群のうちの1種または2種以上を含有することを特徴とする上記(5)に記載の建築・土木構造用のCr含有鋼板の製造方法。
【0023】

a群:質量%でCo:0.01〜1.0%、V:0.01〜0.5%、W:0.001〜0.05%のうちの1種ま
たは2種以上
b群:質量%でCu:3.0%以下およびMo:3.0%以下のうちの1種または2種
c群:質量%でB:0.0002〜0.0030%
【0024】
本発明のCr含有鋼は、引張強さ(TS)が350〜45OMPaでかつ、0.1%耐力が引張強さ(TS)に対して70%以下である特性を有し、建築・土木構造用部材としての使用にあたり、優れた長時間耐食性を有する。尚、ここでいう「優れた長時間耐食性」とは、100年の使用においても、具体的には、後述する塩水噴霧→乾燥→湿潤を1サイクルとする100年の使用を模擬した腐食試験の後においても、腐食に伴う強度低下が使用前の10%以下である性能を意味する。
【0025】
また、本発明のCr含有鋼は、溶接に際し、溶接部の靱性劣化の原因となる熱影響部での粗大粒の生成を、該熱影響部での組織を実質的にマルテンサイト組織とすることにより抑え、良好な溶接部靱性を有する。
さらに、本発明によるCr含有鋼の製造方法によれば、Ni、Cu、Cr、Moなどの元素を極端に増量することや、Nb、Tiの添加、あるいはC、Nの低減といった製鋼段階でのコストアップを伴うことなしに、優れた長時間耐食性を有する建築・土木構造用鋼を得ることができる。
【0026】
【発明の実施の形態】
以下、本発明について具体的に説明する。
まず、本発明において、Cr含有鋼板の成分組成を上記範囲に限定した理由について説明する。尚、以下の成分組成において示す「%」は全て質量%を意味する。
【0027】
・CおよびN:ともに0.0015〜0.02%
CおよびNは、溶接熱影響部の靱性、加工性の改善、および溶接割れ防止のためには、可能な限り低減するのが好ましく、また、過度に添加すると強度が高くなり、目標とする強度が得られない。さらに、CおよびNは、溶接熱影響部のマルテンサイト相の硬さに大きな影響を及ぼすばかりでなく、炭窒化物の析出に伴うCr欠乏層の形成を助長し、耐食性を劣化させる原因となる。このためCおよびNの上限は、ともに0.02%とした。一方、CおよびN量の過度の低減は、精錬コストの増大を招くばかりでなく、溶接熱影響部でのマルテンサイト生成能を低下させ、粗大フェライト粒の生成を助長し、溶接熱影響部の靱性を劣化させる。このためCおよびNの下限を、ともに0.0015%に限定した。尚、CおよびNのより好ましい組成範囲は、ともに0.0020〜0.010%である。
【0028】
・Si:0.1〜1.0%
Siは、脱酸剤として有用な元素であるが、その含有量が0.1%未満では十分な脱酸効果が得られず、一方、1.0%を超える含有は、靱性や加工性の低下を招くばかりでなく、溶接熱影響部でのマルテンサイト生成能を低下させる。このためSi含有量は0.1〜1.0%に限定する。尚、Si含有量のより好ましい組成範囲は、0.1〜0.5%である。
【0029】
・Mn:0.1〜3.0%
Mnは、オーステナイト安定化元素であり、溶接熱影響部のマルテンサイト生成能を増加させ、靱性を改善する効果をもつ。Mnはまた、Siと同様、脱酸剤としての働きをもつ。しかし0.1%未満の含有ではその効果に乏しく、一方、3.0%を超えて含有すると加工性の低下やMnS形成に伴う耐食性の低下を招くため、Mn含有量を0.1〜3.0%に限定した。尚、Mn含有量のより好ましい組成範囲は0.1〜1.5%である。
【0030】
・Cr:5%超、13%未満
Crは、耐食性を向上させる有効な元素である。本発明では、外壁材のような厳しい腐食環境での使用は想定していないが、構造物の完成後に人目に触れず、よりマイルドな腐食環境での使用においても、長期間の使用に際し錆汁がたれてこないことが必要であるが、Cr含有量が5%以下だと錆汁が生じる場合がある。一方、本発明に関わる安価なCr含有鋼においては、13%以上のCrを鋼中に含有させることはコスト増加を招く。このため、Cr含有量は5%超、13mass%未満に限定する。
【0031】
・Al:0.1%以下
Alは、脱酸剤として作用する元素であるが、多量に含有すると酸化物系介在物が増加し、製鋼段階でのノズル詰まり等の原因となったり、へげ等の表面欠陥の原因となり耐食性低下を招く。このためAl含有量の上限は0.1%に限定した。
【0032】
・P:0.05%以下
Pは、熱間加工性や耐食性を劣化させる有害な元素であり、その含有量が0.05%を超えると、熱間加工時に割れを生じさせたり耐食性の劣化が顕著になる。このため、P含有量は0.05%以下に限定した。尚、P含有量のより好ましい組成範囲は0.03%以下である。
【0033】
・S:0.03%以下
Sは、硫化物を形成し鋼の清浄度を低下させるとともに、MnSとして発銹の起点となる。またSは、結晶粒界に偏析し粒界脆化を促進する有害な元素であり、その含有量が0.03%を超えると、その悪影響が顕著になる。このため、S含有量は0.03%以下に限定した。
【0034】
・Ni:0.01〜3.0%
Niは、延性および靱性を向上させる元素であり、本発明では特に溶接部の靱性を向上させるために添加する。しかしながら、Ni含有量が0.01%に満たないとその効果に乏しく、一方、3.0%を超えて添加しても効果が飽和するだけでなく、素材が硬質化し加工性が劣化する。このため、Niの含有量は0.01〜3.0%に限定する。
本発明では、上記鋼組成に限定することを必須の発明特定事項とするが、以下に述べる元素を必要に応じて添加してもよい。
【0035】
・Co:0.01〜1.0%
Coは、溶接部靱性を改善する効果があり、特に優れた溶接部靭性を要求する場合に有効な添加元素である。また、Coを添加しない場合に比べ、長時間耐食性も改善する。しかし、Co含有量が0.01%未満では、その効果が十分に得られず、一方、1.0%を超えて含有させると、素材が硬質化して目標の強度特性が得られず、加工性も劣化する傾向がある。このため、Co含有量は0.01〜1.0%にすることが好ましい。尚、Co含有量のより好ましい組成範囲は、0.03〜1.0%である。
【0036】
・V:0.01〜0.5%、W:0.001〜0.05%
VおよびWは、長時間耐食性を改善する元素であり、特にCoと共に複合的に添加した場合にその効果が著しい。複合添加によって長時間耐食性が改善される機構は明らかではないが、長時間腐食において、最も強度低下の原因となる局部的かつ急激な腐食に対して、鋼板表面あるいはスケール中に濃化したCo,V,Wが有効に働き、被腐食面全体が均一に腐食されるようになったためと考えられる。
しかし、VとWの含有量がそれぞれ0.01%と0.001%を下回ると、複合添加による効果が十分に得られず、一方、VとWの含有量がそれぞれ0.5%と0.05%を超えると、炭窒化物の析出が著しくなり、母材および溶接熱影響部の靭性が著しく低下する傾向がある。このため、VおよびWの含有量はそれぞれ0.01〜0.5%および0.001〜0.05%の範囲にすることが好ましい。より好ましい含有量は、V:0.05〜0.3%、W:0.005〜0.03%である。
【0037】
・Cu:3.0%以下
Cuは、耐食性を向上させる元素であり、高い耐食性を必要とする場合に添加することが有効である。しかし、Cuを3.0%を超えて含有させると、目標とする強度が得られなくなるばかりでなく、熱間圧延等における熱間割れの恐れが生じるため、Cu含有量の上限は3.0%にすることが好ましい。なお、Cu含有量は、より好ましくは上記効果が顕著となる0.1〜1.0%の範囲とする。
【0038】
・Mo:3.0%以下
Moは、Cu同様、耐食性の改善に有効な元素である。しかし、Moを3.0%を超えて含有させると、目標とする強度が得られなくなり加工性も低下するうえ、オーステナイト相の安定性が低下し、特に溶接熱影響部の靱性が低下する傾向がある。このため、Mo含有量は3.0%以下とすることが好ましい。なお、加工性と耐食性の両立という観点からは、0.1〜1.0%の範囲にすることがより好適である。
【0039】
・B:0.0002〜0.0030%
Bは、焼入れ性の向上を通じ、特に溶接熱影響部の靱性改善に効果がある。しかし、B含有量が0.0002%未満ではその効果に乏しく、一方、0.0030%を超えて含有させると、硬化が大きくなり、母材、溶接熱影響部ともに、靱性・加工性が損なわれる傾向がある。このためB含有量は0.0002〜0.0030%にすることが好ましい。なお、B含有量のより好ましい組成範囲は0.0005〜0.0010%である。
【0040】
さらに、本発明のCr含有鋼板は、引張強さ(TS)が350〜450MPaの範囲である必要がある。引張強さ(TS)が350MPa未満では、建築・土木構造用としての用途には強度不足である。引張強さ(TS)が450MPa超であると、曲げ加工や形鋼への成形を行う時に、大きな負荷を要し、そのため、成形可能な形状が狭く限定されてしまう。
そして、引張強さが上記範囲にあるとともに、降伏比(YR)、すなわち、0.1%耐力(0.1PS)と引張強さ(TS)の比0.1PS/TS×100(%)が70%以下である必要がある。降伏比が70%超であると、鋼材の塑性変形能が小さすぎて、耐震性を要求される建築・土木構造用材として適さなくなるためである。
【0041】
次に、本発明に従うCr含有鋼板の製造方法について説明する。
本発明の製造方法において用いる鋼片の組成範囲については、上記鋼板の組成と同一範囲に限定する。
【0042】
そして、本発明に従う製造方法の構成上の主な特徴は、前記組成範囲に限定した鋼片に対して熱間圧延を行なった後の熱処理方法にあり、具体的には、下記(1)式にて定義されるAc1変態点(℃)以上でかつ750℃超の温度に1時間以上保持した後、50℃/h以下の冷却速度で550〜700℃の温度域内の所定温度まで冷却する1次冷却処理を施した後、(a)前記所定温度で2時間以上の保熱処理を行うか、あるいは、(b)700〜550℃までの温度域を5時間以上かけて冷却する徐冷処理を行い、さらに500℃までを50℃/h以下の冷却速度で冷却する2次冷却処理を施すことにある。
【0043】

Figure 0004560994
【0044】
すなわち、前記熱処理方法では、まず上記(1)式にて定義されるAc1変態点以上でかつ750℃超の温度に加熱し、該温度域において1時間以上の保持を施す1次加熱を行うことが必要である。1次加熱条件として、加熱温度をAc1変態点以上でかつ750℃超の温度とし、かつ保持時間を1時間以上としたのは、鋼板の金属組織を実質的にオーステナイト組織とし、炭窒化物を固溶させるためである。なお、1次加熱温度の上限は特に限定しないが、1000℃超の温度に加熱すると、オーステナイトの結晶粒径が粗大化して、熱処理後の鋼板の靭性が低下する傾向があるため1000℃以下とするのが好ましい。
【0045】
1次加熱後、1次加熱温度域から次に行われる保熱処理あるいは徐冷処理の温度域までを50℃/h以下の冷却速度で冷却する1次冷却を行い、引き続き550℃以上700℃以下の所定温度において2時間以上の保持を施す保熱処理あるいは550〜700℃以下の温度域を5時間以上かけて冷却する徐冷処理を行い、さらに保熱処理あるいは徐冷処理の温度域から500℃までの間を50℃/h以下の冷却速度で冷却する2次冷却を行う。
【0046】
1次冷却、保熱処理または徐冷処理、2次冷却は、1次加熱によりオーステナイトとした組織からのフェライト相の析出、炭窒化物の析出、および炭窒化物析出に伴ってその周りに生成する脱クロム層の回復を目的としている。
詳細な機構については調査中であるが、主として1次冷却および保熱処理または徐冷処理により、オーステナイト相からのフェライト相の生成・成長を徐々に進行させることにより、フェライト相中への微細な炭窒化物の析出が抑制され、オーステナイト相中で炭窒化物が粗大化し、軟質・低降伏比(YR)化が可能になったものと考えられる。さらに、主として保熱処理または徐冷処理および2次冷却を行うことにより、炭窒化物の周りに生成した脱クロム層の回復が十分に起こり、長時間耐食性が改善したものと考えられる。
【0047】
1次および2次冷却の冷却速度が50℃/hよりも速すぎたり、保熱処理または徐冷処理の時間が短かったりすると、フェライト相中への微細炭窒化物の析出や脱クロム相の生成、あるいは極端な場合には、一部の金属組織がマルテンサイト化してしまい、強度の上昇、降伏比(YR)の上昇、靭性の低下、長時間耐食性の低下といった不具合を生じる。なお、2次冷却終了後の冷却速度は特に限定されず、炉冷、空冷、あるいは時間短縮の目的で強制的な冷却を行っても問題ない。
【0048】
保熱処理を行う場合に、保熱処理温度を700℃超とすると、フェライトの生成量が少ないため、炭窒化物の析出・粗大化が不十分となる。一方、550℃未満とすると、フェライト中に炭窒化物が析出し、これが微細炭窒化物として残存し、いずれの場合も強度上昇や降伏比の増大を引き起こす。尚、保熱処理は、600〜700℃の範囲の所定温度で5時間以上とすることがより好ましい。また、保熱処理は一定温度に保持するものであるが、±20℃の範囲で温度変動があっても問題はない。
【0049】
また、上述した保熱処理に替えて、700〜550℃までの温度域を5時間以上かけて冷却する徐冷処理を行うようにしてもかまわない。この場合、700〜550℃までの冷却時間が5時間未満であると、フェライト中に析出した炭窒化物の成長が起こらず、強度上昇や降伏比の増大を引き起こす。
【0050】
保熱処理あるいは徐冷処理の後に、500℃まで温度低下するまでは冷却速度50℃/h以下の2次冷却処理とした理由は、一部の金属組織がマルテンサイト化して、強度上昇、降伏比(YR)の上昇、靱性の低下が生じることを回避するためである。
【0051】
このように本発明の製造方法では、熱延板に対し、上述した条件で1次加熱、1次冷却、保熱処理または徐冷処理、および2次冷却からなる熱処理を行うことにより、フェライト相の析出・成長、および炭窒化物の析出・成長が適正に制御される結果、鋼板の軟質化、低降伏比(YR)化および高靭性化が図れると共に、長時間耐食性および溶接熱影響部の靱性を向上させることが可能になる。
【0052】
次に、本発明のCr含有鋼板の製造方法の好適な一例について説明する。
まず、成分組成を上記適正範囲に調整した溶鋼を、転炉または電気炉等の通常の溶製法にて溶製したのち、真空脱ガス法(RH法)、VOD法、AOD法等の公知の精錬方法で精錬し、ついで連続鋳造あるいは造塊−分塊法でスラブ等に鋳造して、例えば鋼片のような鋼素材とする。
【0053】
鋼素材は、ついで加熱され、熱間圧延工程により熱延鋼板とされる。熱間圧延工程における加熱温度は特に限定されないが、この加熱温度が高すぎると結晶粒の粗大化を招き、靱性・加工性が劣化するばかりでなく、δフェライトが生成し熱間圧延時に割れが生じる場合があり、前記加熱温度が低すぎると圧延が困難となるおそれがある。このため、熱間圧延工程における加熱温度は1000〜1300℃とするのが好ましい。また、熱間圧延工程では所定の板厚の熱延鋼板とすることができればよいので、熱間圧延条件は特に限定しないが、熱間圧延の仕上温度は800〜1100℃とするのが生産性の面から好ましい。
【0054】
熱間圧延後の鋼板は、例えば箱焼鈍により第1加熱を行う。第1加熱時の加熱温度は、Ac1変態点以上でかつ750℃超えとし、その温度での保持時間を1時間以上とする。
【0055】
その後、550〜700℃の温度域内の所定温度まで50℃/h以下、好ましくは5〜40℃/h、さらに好ましくは5〜30℃/hの冷却速度で冷却(1次冷却)し、引き続き、前記所定温度で2時間以上保持を行うか、あるいは700℃から500℃までの温度域を5時間以上かけて冷却を行い、さらに500℃までを50℃/h以下、好ましくは5〜40℃/hの冷却速度で冷却(2次冷却)する。
なお、1次冷却を完了する所定温度は、550〜700℃の範囲内であればかまわない。
【0056】
本発明に従う製造方法、特に熱処理方法により、鋼板の金属組織は実質的にフェライト単相組織となり、鋼板の軟質化、低降伏比(YR)化および高靭性化を達成することができ、さらに長時間耐食性も改善される。熱延焼鈍後の鋼板は、そのまま、あるいはショットブラスト、酸洗等によって脱スケール処理を行ったのち製品となる。また、必要に応じて防錆剤等を表面に塗布してもよい。さらに、表面の硬質化、あるいは表面粗さの低減や表面光沢を必要とする場合などは、脱スケール処理後に調質圧延により冷間での軽圧下を施したり、研磨等により仕上を行ってもよい。
【0057】
製品となる鋼板は、そのまま構造用鋼材として用いることができ、また、必要に応じて角状あるいは円筒状のパイプ、各種形鋼等の素材として用いることができ、溶接や加工により成形した後、構造用部材として用いることもできる。また、本発明のCr含有鋼は、厚鋼板や熱間圧延により製造される形鋼、さらには棒鋼といった、建築・土木分野において利用できる種々の鋼材への適用が可能である。
【0058】
なお、上述したところは、この発明の実施形態の一例を示したにすぎず、請求の範囲において種々の変更を加えることができる。
【0059】
【実施例】
表1に示す組成の溶鋼を、転炉−2次精錬工程で溶製し、連続鋳造法でスラブとした。これらスラブを再加熱後、熱間圧延により板厚4.5mmおよび6.0mmの熱延板とした。スラブ再加熱温度は1100〜1200℃、熱間圧延の仕上温度は800〜1050℃、巻き取り温度は600〜900℃であった。得られた熱延板に対し、表2に示す条件により熱処理(焼鈍処理)を施した。その後、ショットブラストおよび酸洗により脱スケール処理を行った。
【0060】
【表1】
Figure 0004560994
【0061】
【表2】
Figure 0004560994
【0062】
これらの鋼板から試験片を採取し、引張試験、腐食試験および溶接試験を行い、鋼板の強度、伸び、靱性および長時間耐食性ならびに溶接熱影響部の靱性を評価した。それらの測定方法については以下のとおりである。
【0063】
(1)鋼板の強度および伸びの測定方法
板厚4.5mmの各熱延焼鈍板から、引張方向が圧延方向と平行になるようJIS 13号B試験片(JIS Z 2201)を採取し、引張試験を実施し、0.1%耐力(0.1PS)、引張強さ(TS)、降伏比(YR)および伸び(El)を測定した。
【0064】
(2)鋼板(母材)の靱性の測定方法
板厚6.0mmの各熱延焼鈍板より、亀裂の進展方向が鋼板の圧延方向に垂直な方向になるように、2mmVノッチ、サブサイズシャルピー試験片(JIS Z 2202)を採取し、0℃における吸収エネルギー(vE0)を測定した。
【0065】
(3)溶接熱影響部の靱性の測定方法
板厚6.0mmの各熱延焼鈍板より、溶接方向が鋼板の圧延方向に垂直な方向になるようにI開先を作製し、1.2mmφのY309LおよびY309LSiタイプ溶接ワイヤを用い、半自動MIG溶接機により溶接継手を作製し、溶接熱影響部の靱性を評価した。溶接条件は、雰囲気ガス:Ar(ガス流量:15L/min)+CO2(ガス流量:4L/min)、あるいはCO2(ガス流量:11L/min),電圧:20〜30V、電流:150〜250A、ギャップ:2〜4mm、溶接速度:16〜50cm/minの1パス溶接とした。得られた溶接継手から、図1(a)に示すように、Vノッチ先端位置1が止端部2から1mm溶接金属3側の位置となるように、2mmVノッチ、サブサイズシヤルピー試験片5(JIS Z 2202)を採取し、0℃における吸収エネルギー(vE0)を測定した。なお、図1(b)に示すノッチ先端位置1における溶接金属部と溶接熱影響部の比率a:bはおよそ1:4であった。
【0066】
(4)鋼板の長時間耐食性
板厚4.5mmの熱延焼鈍板に対し、噴霧:0.1%NaCl、35℃、3h → 乾燥:60℃、3h → 湿潤:50℃、2hを1サイクルとする腐食試験を300サイクル行った。この試験方法により、100年使用後相当の耐食性(長時間耐食性)を評価することができる。腐食試験後の鋼板から引張方向が圧延方向と平行になるようJIS 13号B試験片を採取し、引張試験を実施し、次式により腐食に伴う強度低下率ΔTSを求めた。
【0067】
△TS=(Pmax0−Pmax)/Pmax0×100(%)
ここで、Pmax0は、腐食試験前の鋼板を用いた引張試験における最高荷重点での荷重(N)であり、Pmaxは、腐食試験後の鋼板を用いた引張試験における最高荷重点での荷重(N)を意味する。
上記各測定方法によって得られた評価結果を表2に併せて示す。
【0068】
表2に示す評価結果から、本発明の製造方法に従う鋼素材組成および熱処理条件によって製造した発明例の鋼板はいずれも、目標範囲とする引張り強さ(TS):350〜450MPa、0.1%耐力(0.1PS)の引張強さ(TS)に対する比である降伏比(YR):70%以下の強度特性と良好な母材靭性を有するとともに、良好な溶接熱影響部の靱性を有し、同時に100年使用後相当の強度低下率が10%以内であり、良好な長時間耐食性を有することがわかる。一方、本発明の製造方法に従う鋼スラブ組成および熱処理条件のいずれかが適正範囲外である比較例の鋼板では、前記強度特性が目標範囲でなかったり、あるいは母材および溶接部の靱性や、長時間耐食性が劣っているのがわかる。
【0069】
【発明の効果】
本発明に従う製造方法によれば、鋼組成の適正化に加え、熱延板に対し適切な熱処理を施すことにより、鋼板(母材)の強度特性、靱性、および溶接熱影響部の靱性に優れるだけでなく、長時間耐食性も優れたCr含有鋼を製造することができる。
また、本発明に従うCr含有鋼は、建築・土木構造用材料としての用途をはじめとする、安価な材料の提供に対する要求に応えるものであり、また、ライフサイクルコストを大幅に低減することができ、その工業的利用価値は極めて大きい。
【図面の簡単な説明】
【図1】 シャルピー試験片のVノッチ先端位置における溶接金属部と溶接熱影響部との関係を説明するための図である。
【符号の説明】
1 Vノッチ先端位置
2 止端部
3 溶接金属
4 母材
5 シャルピー試験片

Claims (6)

  1. 質量%で、C:0.0015〜0.02%、N:0.0015〜0.02%、Si:0.1〜1.0%、Mn:0.1〜3.0%、Cr:5%超、13%未満、Al:0.1%以下、P:0.05%以下、S:0.03%以下、およびNi:0.01〜3.0%を含有し、残部がFeおよび不可避的不純物からなる鋼組成を有し、
    引張強さ(TS)が350〜450MPaでかつ、0.1%耐力が引張強さ(TS)に対して70%以下であることを特徴とする建築・土木構造用Cr含有鋼板。
  2. 前記鋼組成のFeの一部に代えて、質量%でCo:0.01〜1.0%、V:0.01〜0.5%、W:0.001〜0.05%のうちの1種または2種以上を含有することを特徴とする請求項1に記載の建築・土木構造用Cr含有鋼板。
  3. 前記鋼組成のFeの一部に代えて、質量%でCu:3.0%以下および Mo:3.0%以下のうちの1種または2種を含有することを特徴とする請求項1または2に記載の建築・土木構造用Cr含有鋼板。
  4. 前記鋼組成のFeの一部に代えて、質量%でB:0.0002〜0.0030%を含有することを特徴とする請求項1、2または3に記載の建築・土木構造用のCr含有鋼板。
  5. 質量%で、C:0.0015〜0.02%、N:0.0015〜0.02%、Si:0.1〜1.0%、Mn:0.1〜3.0%、Cr:5%超、13%未満、Al:0.1%以下、P:0.05%以下、S:0.03%以下、およびNi:0.01〜3.0%を含有し、残部がFeおよび不可避的不純物からなる鋼組成を有する鋼素材に対して熱間圧延を行なった後、下記(1)式にて定義されるAc1変態点(℃)以上でかつ750℃超の温度に1時間以上保持した後、50℃/h以下の冷却速度で550〜700℃の温度域内の所定温度まで冷却する1次冷却処理を施した後、前記所定温度で2時間以上の保熱処理を行うか、あるいは、700℃から550℃までの冷却時間が5時間以上となる徐冷処理を行い、さらに500℃までを50℃/h以下の冷却速度で冷却する2次冷却処理を施すことを特徴とする建築・土木構造用Cr含有鋼板の製造方法。

    Figure 0004560994
    但し、(1)式中のCr、Mo、Si、Nb、V、Ti、Al、B、C、N、Ni、MnおよびCuはそれぞれ元素の含有量(質量%)を意味する。
  6. 前記鋼素材中のFeの一部に代えて、下記a群〜c群のうちの1種または2種以上を含有することを特徴とする請求項5に記載の建築・土木構造用のCr含有鋼板の製造方法。

    a群:質量%でCo:0.01〜1.0%、V:0.01〜0.5%、W:0.001〜0.05%のうちの1種または2種以上
    b群:質量%でCu:3.0%以下およびMo:3.0%以下のうちの1種または2種
    c群:質量%でB:0.0002〜0.0030%
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