JP4559557B2 - 光学式ロータリエンコーダ - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、投光部と受光部との間に回転スリット板を介在させた光学式ロータリエンコーダに関し、特に180度の位相差を持つ信号から矩形波を生成する光学式ロータエンコーダに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の光学式ロータリエンコーダの原理的な構成を図8および図9に示す。発光素子101,102と受光素子103,104,105,106との間に回転スリット板107と固定スリット板108とを設ける。回転スリット板107は、等しい幅と間隔で交互に配置される遮蔽部107aとスリット107bとを有する。また、固定スリット板108は、受光素子103へ光が入力する状態のときは受光素子104への入光を阻止するように遮蔽部108aとスリット108bとが設けられ、受光素子105へ入光を許すときには受光素子106への入光を阻止するように遮蔽部108cとスリット108dとが設けられている。
【0003】
発光素子101,102には、電気信号を光信号に変換する赤外発光ダイオードのような電気−光変換素子が用いられ、受光素子103,104,105,106には光信号を電気信号に変換するフォトダイオードやフォトトランジスタのような光−電気変換素子が用いられる。
【0004】
受光素子103,104は、後述するA相用の信号を生成するために用いられ、受光素子105,106はA相と90度の位相差を持つB相用の信号を生成するために用いられる。このため、受光素子103と受光素子104および受光素子105と受光素子106に入る光を、それぞれ固定スリット板108で180度の位相差を持つようにすると共に受光素子103,104と受光素子105,106に入る光を90度の位相差を持つように固定スリット板108等を配置している。
【0005】
受光素子103に流れる電流は、図10に示すように、増幅回路111で電圧に変換されかつ増幅され、図11(A)に示す出力電圧V1となる。受光素子104に流れる電流は、増幅回路112で同様に変換され、図11(B)に示す出力電圧V2となる。同様に受光素子105,106に流れる電流は、増幅回路113,114でそれぞれ変換され、図11(C)(D)に示す出力電圧V3,V4となる。
【0006】
出力電圧V1,V2は、比較器からなる波形整形回路115に入力し、図11(E)に示す矩形波のA相信号V5となり、出力電圧V3,V4は、同様の波形整形回路116によって図(F)に示す矩形波のB相信号V6となる。図11に示すように、出力電圧V1,V2は、180度の位相差を有し、出力電圧V3,V4も180度の位相差を有する。出力電圧V3は、出力電圧V1に対して90度進行方向にずれたものとなり、出力電圧V4は出力電圧V2に対して同様に90度ずれたものであり、このため、波形整形回路115,116によって得られるA相信号V5とB相信号V6は、90度の位相差αを有するものとなる。
【0007】
ABの各相の信号V5,V6は、排他的論理和回路117に入力し、図11(G)に示すクロック信号V7が得られる。このクロック信号V7によって回転スリット板107の回転距離を計測でき、原点信号(図示省略)とで回転位置を知ることができる。また、回転スリット板107がモータの出力軸に固定されているときは、モータの相切り替えを、このクロック信号V7を利用して行う。また、出力電圧V1,V2,V3,V4を図示しない回路に入力して回転スリット板107の回転方向を検出することもできる。
【0008】
なお、出力電圧V2を利用せず、出力電圧V1から直接A相信号V5を取得し、同様に出力電圧V3からB相信号V6を取得するようにしたものも存在する。
しかし、この構造のものは、外乱光やノイズに弱く、特に発光素子の発光量が落ちてくるとそれらの影響が大きくなり、90度毎の周期を有する矩形波を長期に渡って得られにくいという問題がある。このため、製品寿命を長期に確保したい場合、すなわち、長期に渡って安定したA、B相の各信号V5,V6を得たい場合にはそれぞれ180度位相のずれた出力電圧V1,V2と出力電圧V3,V4を使用している。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
最近では、製品の小型化および高分解能化が市場から要請され、格子の大きさ、すなわち、遮蔽部107a、スリット107bの各大きさが10〜20μmと小さくなっている。このため、製品の組み立て精度や光の平行化能力の限界により、図11(A)〜(D)のような理想の出力電圧V1〜V4が得られにくくなっている。
【0010】
すなわち、格子のスリット107bの開口面積が狭くなり、わずかな組み立て誤差によって180度位相差の出力信号V1,V2や出力信号V3,V4を得にくくなっている。また、スリット107bが狭くなると、図9に示す光L1,L2のように、本来なら受光素子104に入光しない時でも、漏れ光が入るようになり、その影響が出力信号V1,V2のずれや出力信号V3,V4のずれをもたらす。
【0011】
仮に、180度位相差を有すべき信号がずれた場合、従来はそのずれが所定範囲内であれば、製品として機能していた。しかし、格子が狭くなり、漏れ光の量が多くなると、検出電圧中の正しい検出電圧の割合が相対的に低くなる。このため、より高分解能を得るためには見かけ上の分解能を回路内部で電気的に2倍、4倍とする必要が生ずるが、このような逓倍回路を採用した場合、180度位相差にずれが生ずると、正常な回路として成立しなくなる。
【0012】
具体的に示すと、図12(A)のように、出力電圧V2が本来の状態からβ分ずれた出力電圧V21となると、A相信号V5は、本来の状態からα1分ずれたA相信号V51となってしまう。このため、本来なら90度(=α)の位相差があったA相信号V5とB相信号V6は、図12(D)のようにα2(=90度−α1度)の位相差を有するA信号V51とB相信号V6となる。この結果、クロック信号V7は、図12(E)のように、ハイとローのデューティが50対50ではなく、他の値を有するクロック信号V71となる。このようなクロック信号V71となると、回転スリット板107の位置が理論値に対して誤差が生ずると共に、モータの相切り替えが正しく行われなくなる。
【0013】
なお、出力電圧V4が、出力電圧V2と同様にβ分ずれた出力電圧となった場合は、A相信号V51に対してB相信号V6も90度位相ずれた信号となることから、クロック信号V7は本来の正しい信号となる。しかし、この場合でも、4逓倍化した信号を得ようとすると、各出力電圧V1,V2,V3,V4を利用する際に、180度位相からずれていると、デューティが50対50の正しい信号を得られなくなる。
【0014】
本発明は、上述の問題点を解決するためになされたものであり、180度の位相差を有する出力信号を常に得ることができるようにして小型化および高分解能化を可能にした光学式ロータリエンコーダを提供することを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】
上述の目的を達成するため、本発明は、発光素子と受光素子との間に可動板を設け、この可動板のスリットを通過または可動板の反射縞で反射した発光素子からの光をスリットまたは反射縞に対して180度の位相差を持つように配置した2個の受光素子で受光し、一方の受光素子を流れる第1の検出電流を第1の増幅回路により電流/電圧変換して増幅し、第1の出力電圧とし、他方の受光素子を流れる第2の検出電流を第2の増幅回路により電流/電圧変換して増幅し、第2の出力電圧とし、第1および第2の出力電圧を比較器へ入力し、矩形波の信号を得る光学式ロータリエンコーダにおいて、第1の増幅回路と第2の増幅回路の各基準側電圧を、2つの受光素子からの信号を合成した合成信号に基づく合成電圧から得た電圧としている。
【0016】
このように、第1および第2の増幅回路の基準側電圧を、2つの受光素子による合成電圧から得た電圧としたので、2つの受光素子の検出電流の位相差が180度からずれても信号補正がなされ、180度位相を有する出力電圧を得ることができる。
【0017】
また、他の発明は、上述の発明の光学式ロータリエンコーダに加え、合成電圧から得る電圧を合成信号に基づく電圧の中間値の電圧としている。このため、中間値の電圧をそのまま基準側電圧として利用するという簡単な構成で、180度位相差を有する出力電圧が得られる。
【0018】
また、他の発明は、発光素子と受光素子との間に可動板を設け、この可動板のスリットを通過または可動板の反射縞で反射した発光素子からの光をスリットまたは反射縞に対して180度の位相差を持つように配置した2個の受光素子で受光し、一方の受光素子を流れる第1の検出電流を一方の増幅回路により電流/電圧変換して増幅し、第1の出力電圧とし、他方の受光素子を流れる第2の検出電流を他方の増幅回路により電流/電圧変換して増幅し、第2の出力電圧とし、第1および第2の出力電圧を利用して、矩形波の信号を得る光学式ロータリエンコーダにおいて、一方の増幅回路は、一方の受光素子の電流を電圧変換する第1の増幅回路の出力を第3の増幅回路に入力する構成とし、他方の増幅回路は、他方の受光素子の電流を電圧変換する第2の増幅回路の出力を第4の増幅回路に入力する構成とすると共に、第1および第2の増幅回路の各出力部を抵抗を介して接続し、抵抗値が同じ値となる抵抗部分からそれぞれ第1および第2の増幅回路の入力に帰還させ、さらに第3および第4の増幅回路の各基準側電圧を、第1および第2の増幅回路からの合成信号の中間の合成電圧とし、第3および第4の増幅回路からの出力電圧を第1および第2の出力電圧とし、両電圧を比較器へ入力し、矩形波の信号を得るようにしている。
【0019】
このように、第3および第4の増幅回路の基準側電圧を、180度位相差を有する出力電圧の合成信号の中間値としたので、第1および第2の増幅回路からの出力電圧の位相差が180度からずれても信号補正がなされ、180度位相を有する出力電圧を得ることができる。さらに、第1および第2の増幅回路の各出力部を抵抗を介して接続し、抵抗値が同じ値となる抵抗部分からそれぞれ第1および第2の増幅回路の入力に帰還させているので、この回路が差動入力差動出力型電流−電圧変換回路となり、光の漏れによる電圧を小さくして、正しい検出電圧を十分大きなものとして増幅できることとなる。
【0020】
さらに、他の発明は、発光素子と受光素子との間に可動板を設け、この可動板のスリットを通過または可動板の反射縞で反射した発光素子からの光をスリットまたは反射縞に対して180度の位相差を持つように配置した2個の受光素子で受光し、一方の受光素子を流れる第1の検出電流を第1の増幅回路により電流/電圧変換して増幅し、第1の出力電圧とし、他方の受光素子を流れる第2の検出電流を第2の増幅回路により電流/電圧変換して増幅し、第2の出力電圧とし、第1および第2の出力電圧を利用して、矩形波の信号を得る光学式ロータリエンコーダにおいて、第1および第2の増幅回路の各基準側電圧を2つの受光素子からの信号を合成した合成信号から得られる合成電圧の中間値の電圧とし、第1および第2の増幅回路の各出力部を抵抗を介して接続し、抵抗値が同じ値となる抵抗部分からそれぞれの各出力を第1および第2の増幅回路の入力に帰還させている。
【0021】
このように、第1および第2の増幅回路の基準側電圧を、2つの受光素子から得られる合成電圧の中間値としたので、受光素子の検知電流の位相差が180度からずれても信号補正がなされ、180度位相を有する出力電圧を得ることができる。さらに、第1および第2の増幅回路の各出力部を抵抗を介して接続し、抵抗値が同じ値となる抵抗部分からそれぞれの各出力を第1および第2の増幅回路の入力に帰還させているので、この回路が差動入力差動出力型電流−電圧変換回路となり、光の漏れによる電圧を小さくして正しい検出電圧を十分大きなものとして増幅できる。
【0022】
また、他の発明は、上述の各発明の光学式ロータリエンコーダに加えて、合成するための各信号の出力部を接続用抵抗を介して接続すると共に、その中間部を接地用抵抗を介して接地し、接続用抵抗と接地用抵抗との合計抵抗の中間部分から基準側電圧を取り出している。このように、抵抗を介しての接続によって合成電圧を得ると共に、その合成電圧が抵抗分圧という簡単な構成によって基準側電圧を得ているので、低コスト化も可能となる。
【0023】
さらに、他の発明は、上述の各発明に加え、請求項1から5のいずれか1項記載の回路構成を2つ並列に設け、90度位相差を有する2つの矩形波を得、その2つの矩形波を排他的論理和回路に入力させ、2逓倍化した矩形波信号を得ている。このため、いわゆるA相信号もB相信号も180度位相差の出力電圧から得ることができ、2逓倍化が正しく行われる。
【0024】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の実施の形態の光学式ロータリエンコーダを図1から図7に基づき説明する。なお、この光学式ロータリエンコーダは図8から図12に示す従来の光学式ロータリエンコーダと同様に、固定スリット板と、可動板となる回転スリット板とを2個の発光素子と4個の受光素子との間に配置する構成となっている。ただし、発光素子は1個または4個等他の個数としても良く、また、必要に応じて固定スリット板を設けないようにしても良い。
【0025】
光学式ロータリエンコーダ1は、ハウジング本体2を有し、被検回転体が取り付けられる回転シャフト3が軸受4を介してハウジング本体2に対し回転可能に取り付けられている。ハウジング本体2には、プリント基板5が取り付けられ、プリント基板5には前面にレンズを設けた2つの発光素子6,6が取り付けられている。この発光素子6,6は、先に示した発光素子101,102に相当し、所定の発散角度を持つ赤外線発光ダイオードとされているが、他の種類の電気−光変換素子としても良い。
【0026】
回転シャフト3には、可動板となる回転スリット板7が取り付けられ、一方、ハウジング本体2には、固定スリット板8が固定されている。回転スリット板7と固定スリット板8を挟んで、発光素子6と対向する位置に4つの受光素子22,23,24,25を有する受光板9が円形の回路基板10に取り付けられている。なお、この回路基板10は、ハウジング本体2に固定されたスタッド11に保持されている。
【0027】
回転スリット板7は、先に示した回転スリット板107と同様に、等しい幅と間隔で交互に配置される遮蔽部とスリット(共に図示省略)を有している。固定スリット板8は、先に示した固定スリット板108と同様に、一方の発光素子6に対して2つの受光素子22,23からの検出信号が180度位相差を持つように遮蔽部とスリット(共に図示省略)が形成され、他方の発光素子6に対しても残り2つの受光素子24,25からの検出信号が180度位相差を持つと共に先の検出信号に対して90度位相差を持つように遮蔽部とスリット(共に図示省略)が形成されている。これらの関係は、図9に示した従来のものと同様となっている。
【0028】
回路基板10の受光板9の取り付け面と反対側の面には、ICや抵抗やソケット等の電子部品12が実装され、これらの電子部品12、発光素子6、回転スリット板7、固定スリット板8、受光板9、回路基板10等を覆うようにカバー13がハウジング本体2に固定されている。この固定の際、密閉性を上げるためにハウジング本体2の外周面に円形状に設けた溝14内にOリング15が嵌合されている。
【0029】
なお、軸受4からのオイルミストの外部への飛散と、外部の汚れが光学式ロータリエンコーダ1内へ侵入してくるのを防ぐため、オイルシール16が回転シャフト3を囲むように、該回転シャフト3とハウジング本体2との間に配置されている。また、検出された信号を外部機器に供給すると共に内部の回路を動作させるための電力供給用のリード線等を有するシールドケーブル17が、カバー13を通過するように取り付けられている。
【0030】
以上のような構成を有する光学式ロータリエンコーダ1において、矩形波を得る回路21を図2に示す。この図2の回路21は、図11に示したクロック信号V7を得るためのクロック信号取得用の回路であり、光学式ロータリエンコーダ1が保有する回路の一部となっている。なお、以後において、各信号に付与する符号は、従来と同一部分からの信号については同一の符号を利用して説明することとする。また、回路21中の丸付き数字は、後述する出力電圧等の検知ポイントを示す。
【0031】
このクロック信号取得のための回路21は、それぞれがフォトダイオードからなる4つの受光素子22,23,24,25を有し、排他的論理和回路(XOR回路)26によってクロック信号V7を得るものとなっている。受光素子22,23は、A相信号V5を生成するためのもので、受光素子24,25は、B相信号V6を生成するためのものとなっている。受光素子22,23からの各出力部には、検出電流を合成するため両者間を接続する2つの同一値の抵抗27,28が設けられ、受光素子24,25の各出力部間には、同様の抵抗29,30が用いられている。この実施の形態では、抵抗27,28,29,30の値を各1KΩとしている。
【0032】
抵抗27,28の接続点は、直列の同一値を有する抵抗31,32を介して接地され、抵抗29,30の接続点は、直列の同一値を有する抵抗33,34を介して接地されている。なお、抵抗31,32,33,34は、この実施の形態では100KΩとされている。
【0033】
受光素子22の出力端は、上述のように抵抗27に接続されると共に第1の増幅回路となる反転増幅回路35の反転入力端子に接続されている。このため、受光素子22からの第1の検出電流となる電流は、その反転入力端子に向かって流れていく。受光素子23の出力端は、抵抗28に接続されると共に第2の増幅回路となる反転増幅回路36の反転入力端子に接続されている。この結果、受光素子23からの第2の検出電流となる電流は、その反転入力端子に向かって流れていく。
【0034】
反転増幅回路35,36の各非反転入力端子は、抵抗31,32の間の接続点に接続されている。このため、受光素子22,23からの出力電流は合成された後、得られる合成電圧のほぼ中間の大きさとなる電圧として反転増幅回路35,36に入力する。この入力信号は、従来の回路における基準側電圧と同様の作用をする。
【0035】
受光素子24の出力端は、上述のように抵抗29に接続されると共に反転増幅回路37の反転入力端子に接続されている。受光素子25の出力端は、上述のように抵抗30に接続されると共に反転増幅回路38の反転入力端子に接続されている。
【0036】
反転増幅回路37,38の各非反転入力端子は、抵抗33,34の接続点に接続されている。このため、受光素子24,25からの出力電流は、合成された後、得られる合成電圧のほぼ中間の大きさとなる電圧として反転増幅回路37,38に入力する。この入力信号も従来の回路における基準側電圧と同様の作用となる。なお、反転増幅回路35,36は同一の特性を有し、反転増幅回路37,38も同一の特性を有している。この実施の形態では、4つの反転増幅回路35,36,37,38をすべて演算増幅器とすると共に特性を同一としている。
【0037】
各反転増幅回路35,36,37,38の出力端と反転入力端子との間にそれぞれ帰還抵抗39,40,41,42が設けられており、この抵抗によって電流を電圧に変換すると共に増幅している。この帰還抵抗39,40,41,42は、その値を大きくすると電圧増幅率が大きくなり、値を小さくすると増幅率は小さくなる。この実施の形態ではそれぞれ1KΩとしている。なお、反転増幅回路35,36,37,38には、電源電圧VCCが印加されている。この電源電圧VCCは、各受光素子22,23,24,25にも印加されている。この実施の形態では、電源電圧VCCを5Vとしている。
【0038】
反転増幅回路35の出力端は、比較器となるコンパレータ43の反転入力端子に接続され、反転増幅回路36の出力端は、抵抗44を介して非反転入力端子に接続される。コンパレータ43の出力端と電源電圧VCCのプラス電源との間には、出力抵抗45が配置されている。また、出力端と非反転入力端子との間に正帰還抵抗46が接続され、抵抗44と共に差分値のチャタリングを防止している。
【0039】
反転増幅回路37の出力端は、比較器となるコンパレータ47の反転入力端子に接続され、反転増幅回路38の出力端は、抵抗48を介して非反転入力端子に接続される。コンパレータ47の出力端と電源電圧VCCのプラス電源との間には出力抵抗49が配置されている。また、出力端と非反転入力端子との間に正帰還抵抗50が接続され、抵抗48と共に差分値のチャタリングを防止している。
ここで、抵抗44,48、抵抗45,49、抵抗46,50は、それぞれ同一の抵抗値を持つものとしている。
【0040】
両コンパレータ43,47の各出力は、XOR回路26に入り、2逓倍のクロック信号V7を得ている。
【0041】
回路21の各点における信号は、図3および図4等に示すとおりとなる。受光素子22からの出力電流Ia1(回路21中の▲1▼で示す部分の信号)と受光素子23からの出力電流Ia2(回路21中の▲2▼で示す部分の信号)を図3に示す。
この図3では、両出力電流Ia1,Ia2が完全な180度位相差を持たず、わずかにずれている。これは、先に説明したように、組み立て誤差や発光素子6,6からの光の非平行化等によるものである。なお、受光素子24,25からの出力電流も出力電流Ia1,Ia2と同様に90度位相差を持つと共に図3に示すように位相がずれているとする。
【0042】
このような位相ずれが生じていると、従来の回路では出力電圧V1,V2や出力電圧V3,V4は、図12(A)に示すようにずれたものとなってしまう。しかし、この回路21では、従来と異なり、この位相ずれを補正することができる。
【0043】
すなわち、抵抗31,32の接続点の信号Va1(回路21中の▲5▼で示す部分の信号)は、図4に示すように、両受光素子22,23による電流と、抵抗27,28,31,32とで生ずる電圧の中間信号となる。この中間信号は、電流Ia1,Ia2が180度位相であると一定となるが、図3のようにずれていると、図4(A)のようにサイン波形状の信号となる。同様に、回路21中の▲6▼で示す部分の信号、すなわち抵抗33,34の接続点の信号(信号Va1に対して90度の位相差を持つ信号となる)は、受光素子24,25からの検出電流が180度位相差に対してずれていると、それらの出力電流と各抵抗29,30,33,34によって、サイン波形的信号となる。
【0044】
この中間値となる信号Va1を反転増幅回路35,36の基準側電圧として入力させることによって、反転増幅回路35と反転増幅回路36からは完全に180度位相差の出力電圧V1と出力電圧V2が出力される。すなわち、両出力電圧V1,V2は、図4(A)に示すように、完全に180度の位相差を有する波形となる。反転増幅回路37,38の出力も、図4(A)と同様に180度位相差を有する波形となると共に出力電圧V1,V2に対して90度位相差を有する信号となる。なお、図4(A)中、信号Va1と出力電圧V1,V2の電圧を同じ単位で表示しているが、実際は、信号Va1はほんのわずかな変動を持つものとなる。
【0045】
この結果、コンパレータ43によって、両出力電圧、V1,V2のクロス点P1を半周期とした、図4(B)に示すようなA相信号V5が出力される。同様にして、コンパレータ47によって、両出力電圧V3,V4のクロス点(以下クロス点P2というが図示は省略する)の各位置を半周期としたB相信号V6が出力される。このとき、クロス点P1とクロス点P2は、常に90度位相ずれた位置となる。この結果、A相信号V5とB相信号V6は、90度位相ずれた信号となり、XOR回路26によってデューティが50対50の2逓倍化されたクロック信号V7を得ることができる。
【0046】
また、出力電圧V1,V2が180度位相ずれたものとなり、同様に出力電圧V3,V4が180度位相ずれたものとなるため、各出力電圧V1,V2,V3,V4を利用して4逓倍するための信号を生成する場合も、回路的に十分動作するものとなり、4逓倍化が正しく実行される。
【0047】
次に、以上のような位相ずれを補正できる上に、さらに受光素子22,23,24,25で発生するノイズに対し強くなる回路を図5に基づいて説明する。なお、先に示した図1等で使用した部品と同様の部品には同一の符号を付すと共に説明を省略または簡略化することとする。また、コンパレータ43に相当するコンパレータ52でA相信号V5を生成する部分のみを説明し、他の回路部分は同等であるため、説明および図示を省略する。
【0048】
この図5に示す第2の実施の形態の回路51は、反転増幅回路35,36の非反転入力端子に一定の基準電圧を入力している。この基準電圧は、電源電圧VCC、ここでは5Vの電圧を抵抗53,54で分圧して得ている。反転増幅回路35,36の出力端は、抵抗55、可変抵抗56、抵抗57で接続されている。そして、抵抗55と抵抗58を介して反転増幅回路35の出力を負帰還している。
同様に、抵抗57と可変抵抗59と抵抗60を介して反転増幅回路36の出力を負帰還している。なお、抵抗55と抵抗57とは同一の抵抗値としている。
【0049】
抵抗58と並列にコンデンサ61と抵抗62が直列接続され、ローパスフィルタを形成している。また、抵抗59,60と並列にコンデンサ63と抵抗64が直列接続され、同様にローパスフィルタを形成している。なお、これらのローパスフィルタは、必要により配置されるもので、必ずしも必要としない。また、可変抵抗59は、反転増幅回路36を反転増幅回路35の特性に合わせるために微調整されるためのものとなっている。
【0050】
反転増幅回路35,36と、各抵抗55,56,57,58,59,60とで、差動入力差動出力型電流−電圧変換回路を構成している。この差動入力差動出力型電流−電圧変換回路は、受光素子22,23へ入力してくる漏れ光による電圧を小さくして真の検出電圧を十分な大きさに増幅させる機能を有している。なお、抵抗58を、抵抗55,56,57より十分大きな値としている。同様に抵抗59,60の合計抵抗を、抵抗55,56,57より十分大きな値としている。
【0051】
すなわち、一般的に光学式ロータリエンコーダの分解能を上げようとすると、回転スリット板のスリットの数を増加させなければならない。そうすると、わずかな組立誤差によって先に示したような位相ずれが発生すると共に、光の漏れ光も多くなる。すなわち、スリットの数が少ないと、受光素子22,23,24,25に入光する光は、開口している部分からの本来の光のみとなるが、スリット数が多くなると隣接している本来の入光でない光である回析光も受光するようになる。この漏れ光は、スリットの数が多くなればなるほど多くなる。このため、検出電圧全体に対する漏れ光による電圧値の割合が多くなる。この漏れ光は、遮蔽部が受光素子に対向している場合も発生するので、一種のオフセット値となるものである。
【0052】
従来の単なる演算増幅器の構成であると、真の電圧値と共に漏れ光の電圧値も増幅されてしまう。しかし、この差動入力差動出力型電流−電圧変換回路を採用すると、光の漏れ光の電圧値が相対的に小さくなり、真の検出電圧を十分大きな値に増幅することができる。
【0053】
回路51は、このような差動入力差動出力型電流−電圧変換回路に加え、先に説明した位相ずれ補正回路を付加しているものである。具体的には、抵抗55と可変抵抗56の接続点と、抵抗57と可変抵抗56の接続点の間に可変抵抗56と並列に抵抗65,66を直列接続し、その中間に抵抗67を接続し、抵抗67の他方を接地している。抵抗65,66,67は、同一値でかつ抵抗55,57に比べ十分大きな抵抗値を有するものとしている。
【0054】
抵抗65,66の接続点の電圧は、反転増幅回路71,72の非反転入力端子に入力され基準電圧として利用される。この基準電圧は、反転増幅回路35,36の各出力電圧が180度位相差を有するときは所定の一定値の電圧となるが、位相がずれているときは、図4(A)に示す信号Va1と同様にサイン波形状となる。このため、反転増幅回路71,72の各反転入力端子に入力する各電圧が180度位相差からずれていても、反転増幅回路71,72から増幅して出力される電圧は、図4(A)に示す出力電圧V1,V2と同様に180度位相差を有する各出力電圧となる。
【0055】
次に、ずれの補正回路を受光素子のすぐ後にもってきて、その後に差動入力差動出力型電流−電圧変換回路を設けた第3の実施の形態を図6に基づいて説明する。なお、先の2つの実施の形態中で示した部材と同種の部材には同一の符号を使用し、その説明を省略または簡略化する。また、A相信号用の回路部分のみを示し、B相信号部分については省略する。
【0056】
この第3の実施の形態の回路81は、ずれ補正回路部分は、第1の実施の形態のクロック信号取得用の回路21の構成を使用している。一方、差動入力差動出力型電流−電圧変換回路部分は、第2の実施の形態と同様の構成を使用し、可変抵抗56の代わりに固定抵抗82を使用している。また、可変抵抗59と抵抗60の部分に固定の抵抗83を用いている。固定抵抗82は他の固定抵抗55,57と同様に負帰還抵抗58,83に比べ、非常に小さな値のものとしている。
【0057】
このため、180度位相差を有するように補正されかつ漏れ光の電圧を小さくされた各出力電圧V1,V2は、コンパレータ43に入力し、A相信号V5が生成される。このとき、コンパレータ43の各入力端子間に、コンデンサ84が配置され、高周波ノイズが除去されるようになっている。なお、コンパレータ43の反転入力端子に出力電圧V2が入り、非反転入力端子に出力電圧V1が入力するように構成されているので、A相信号V5は、図4(B)に示すA相信号V5に対し反転したものとなる。
【0058】
次に、第1の実施の形態に対し、反転増幅回路部分やコンパレータ部分を第2の実施の形態の回路51や第3の実施の形態の回路81の構成を利用して並立した第4の実施の形態の回路91を図7に基づいて説明する。お、先の3つの実施の形態中で示した部材と同種の部材には同一の符号を使用し、その説明を省略または簡略化する。また、A相信号用の回路部分のみを示し、B相信号部分については省略する。
【0059】
この第4の実施の形態の回路91は、第1の実施の形態のクロック信号取得用の回路21と同様に受光素子22,23からの電流波形が180度位相差を有しない場合にも、出力電圧V1,V2が180度位相差を有するようにしたものである。
【0060】
なお、上述した各実施の形態は、本発明の好適な実施の形態の例であるが、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更実施が可能である。たとえば、上述の各実施の形態では、受光素子22,23,24,25を逆バイアス電圧をかけたフォトダイオードとしたが、逆バイアスをかけない単なるフォトダイオードとしたり、フォトトランジスタとしたり、その他の光電材料としても良い。
【0061】
また、受光する光がスリットを通過した光となる透過型光学式ロータリエンコーダに適用した例を説明したが、可動板から反射する光を受光する反射方式の光学式ロータリエンコーダに本発明を適用しても良い。また、固定スリット板8を回転スリット板7と受光板9との間に設けるようにしても良い。さらには、固定スリット板8を有さない光学式ロータリエンコーダにも本発明を適用することができる。
【0062】
さらに、各実施の形態では、180度位相差の出力電圧を生成し、比較器によって、矩形波のA相信号とB相信号を得るようにした例を示したが、B相信号を生成しないものに適用したり、矩形波を得る前の回路部分に他の回路を付加したものに適用しても良い。また、A相信号とB相信号から2逓倍のクロック信号を得るものや4つの出力電圧からA相信号やB相信号以外に他の信号を生成するものや4逓倍化する回路等にも本発明を適用することができる。
【0063】
また、上述の実施の形態では、合成した信号から得られる電圧を基準側電圧として利用するに際し、抵抗分圧によってその中間値を得ている。しかし、従来の固定された基準電圧ではなく、ずれた位相の補正用に、従来の電圧をゼロとしたときに、合成電圧に対応するサイン波形的に動く電圧を得れば良く、必ずしも抵抗の中間から基準側電圧をとる必要はない。
【0064】
さらに、本発明におけるずれ補正回路は、磁気抵抗素子等を利用する磁気式エンコーダにおいて、180度位相差のサイン波形を得る場合、両サイン波形から矩形波を得る場合にも使用することができる。また、増幅回路として、演算増幅器の一種である反転増幅回路35,36,37,38,71,72を使用したが、正相増幅回路の演算増幅器を使用したり、トランジスタやFETを1個のみ使用するトランジスタ基本増幅回路、FET基本増幅回路や、それらを組み合わせた組合せ増幅回路等を使用しても良い。
【0065】
【発明の効果】
本発明の光学式ロータリエンコーダは、180度の位相差を有する出力信号を常に得ることができる。このため、スリット幅等を狭くしても正しい信号を得ることができ高分解能化と小型化が可能となる。また、受光素子からの電流が180度位相差からずれても180度位相差の出力電圧を得ることができ、2逓倍化や4逓倍化したクロック信号を、受光素子からの電流波形がずれても常に得ることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の光学式ロータリエンコーダの構成を示す断面図である。
【図2】図1の光学式ロータリエンコーダに使用されるクロック信号取得用の回路を示す図である。
【図3】図1および図2の光学式ロータリエンコーダに使用される1対の受光素子から得られる電流波形を示す図である。
【図4】図1および図2の光学式ロータリエンコーダから得られる出力信号を示す図で、(A)は、図3の電流を合成して得られる電圧の中間値の電圧波形と、図3に示す電流が入力される増幅回路にその中間値の電圧が基準電圧として入力され、図3の電流波形が補正されて得られる180度位相差の出力電圧波形とを示す図で、(B)は、(A)に示す180度位相差を有する出力電圧から得られるA相信号と、(A)の1対の出力電圧に対して90度位相がずれた1対の出力電圧から得られるB相信号を示す図である。
【図5】図1の光学式ロータリエンコーダに使用されるクロック信号取得用の回路の第2の実施の形態を示す図である。
【図6】図1の光学式ロータリエンコーダに使用されるクロック信号取得用の回路の第3の実施の形態を示す図である。
【図7】図1の光学式ロータリエンコーダに使用されるクロック信号取得用の回路の第4の実施の形態を示す図である。
【図8】本発明および従来の光学式ロータリエンコーダの原理を説明するための図で、発光素子、固定スリット板、回転スリット板、受光素子の配置関係を示す図である。
【図9】本発明および従来の光学式ロータリエンコーダの回転スリット板と固定スリット板の各スリットと遮蔽部の配置関係を説明するための原理図である。
【図10】従来の光学式ロータリエンコーダの回路を示す図である。
【図11】本発明および従来の光学式ロータリエンコーダで得られる理想の各出力波形を示す図で(A)〜(D)は、4つの受光素子から得られる電流を電圧変換し増幅して得られる各出力電圧を示し、(E)は(A)(B)の出力電圧から得られる矩形波形のA相信号で、(F)は(C)(D)の出力電圧から得られる矩形波形のB相信号で、(G)は(E)(F)から得られる2逓倍化されたクロック信号である。
【図12】従来の光学式ロータリエンコーダを使用したとき、ずれた電流によって得られる各出力波形を示す図で、(A)は1対の受光素子からの電流を電圧変換した後の出力電圧が180度位相差からずれた状態を示し、(B)は(A)の各波形から得られる矩形波のA相信号で、(C)は他の1対の受光素子からの電流を電圧変換した後の180度位相差を有する出力電圧の状態を示し、(D)は(C)の各波形から得られる矩形波のB相信号で、(E)は(B)(D)から得られた2逓倍化されたクロック信号でデューティが50対50からずれた信号を示す図である。
【符号の説明】
1 光学式ロータリエンコーダ
6 発光素子
7 回転スリット板(可動板)
8 固定スリット板
9 受光板
21 クロック信号取得用の回路
22,23,24,25 受光素子
26 排他的論理和回路(XOR回路)
35 反転増幅回路(第1の増幅回路)
36 反転増幅回路(第2の増幅回路)
43 コンパレータ(比較器)
V1 第1の出力電圧
V2 第2の出力電圧
V5 A相信号(矩形波の信号)
V6 B相信号(矩形波の信号)
Va1 中間信号(合成電圧の中間値の電圧)

Claims (6)

  1. 発光素子と受光素子との間に可動板を設け、この可動板のスリットを通過または可動板の反射縞で反射した上記発光素子からの光を上記スリットまたは反射縞に対して180度の位相差を持つように配置した2個の上記受光素子で受光し、一方の受光素子を流れる第1の検出電流を第1の増幅回路により電流/電圧変換して増幅し、第1の出力電圧とし、他方の受光素子を流れる第2の検出電流を第2の増幅回路により電流/電圧変換して増幅し、第2の出力電圧とし、上記第1および第2の出力電圧を比較器へ入力し、矩形波の信号を得る光学式ロータリエンコーダにおいて、上記第1の増幅回路と上記第2の増幅回路の各基準側電圧を、上記2つの受光素子からの信号を合成した合成信号に基づく合成電圧から得た電圧としたことを特徴とする光学式ロータリエンコーダ。
  2. 前記合成電圧から得る電圧を、前記合成信号に基づく電圧の中間値の電圧としたことを特徴とする請求項1記載の光学式ロータリエンコーダ。
  3. 発光素子と受光素子との間に可動板を設け、この可動板のスリットを通過または可動板の反射縞で反射した上記発光素子からの光を上記スリットまたは反射縞に対して180度の位相差を持つように配置した2個の上記受光素子で受光し、一方の受光素子を流れる第1の検出電流を一方の増幅回路により電流/電圧変換して増幅し、第1の出力電圧とし、他方の受光素子を流れる第2の検出電流を他方の増幅回路により電流/電圧変換して増幅し、第2の出力電圧とし、上記第1および第2の出力電圧を利用して、矩形波の信号を得る光学式ロータリエンコーダにおいて、上記一方の増幅回路は、一方の受光素子の電流を電圧変換する第1の増幅回路の出力を第3の増幅回路に入力する構成とし、上記他方の増幅回路は、他方の受光素子の電流を電圧変換する第2の増幅回路の出力を第4の増幅回路に入力する構成とすると共に、上記第1および第2の増幅回路の各出力部を抵抗を介して接続し、抵抗値が同じ値となる抵抗部分からそれぞれ上記第1および第2の増幅回路の入力に帰還させ、さらに上記第3および第4の増幅回路の各基準側電圧を、上記第1および第2の増幅回路からの合成信号の中間の合成電圧とし、上記第3および第4の増幅回路からの出力電圧を上記第1および第2の出力電圧とし、両電圧を、比較器へ入力し、上記矩形波の信号を得るようにしたことを特徴とする光学式ロータリエンコーダ。
  4. 発光素子と受光素子との間に可動板を設け、この可動板のスリットを通過または可動板の反射縞で反射した上記発光素子からの光を上記スリットまたは反射縞に対して180度の位相差を持つように配置した2個の上記受光素子で受光し、一方の受光素子を流れる第1の検出電流を第1の増幅回路により電流/電圧変換して増幅し、第1の出力電圧とし、他方の受光素子を流れる第2の検出電流を第2の増幅回路により電流/電圧変換して増幅し、第2の出力電圧とし、上記第1および第2の出力電圧を利用して、矩形波の信号を得る光学式ロータリエンコーダにおいて、上記第1および第2の増幅回路の各基準側電圧を、上記2つの受光素子からの信号を合成した合成信号から得られる電圧の中間値の合成電圧とし、上記第1および第2の増幅回路の各出力部を抵抗を介して接続し、抵抗値が同じ値となる抵抗部分からそれぞれの各出力を上記第1および第2の増幅回路の入力に帰還させたことを特徴とする光学式ロータリエンコーダ。
  5. 前記合成するための各信号の出力部を接続用抵抗を介して接続すると共に、その中間部を接地用抵抗を介して接地し、接続用抵抗と接地用抵抗との合計抵抗の中間部分から前記基準側電圧を取り出していることを特徴とする請求項1、2、3または4記載の光学式ロータリエンコーダ。
  6. 請求項1から5のいずれか1項記載の回路構成を2つ並列に設け、90度位相差を有する2つの矩形波を得、その2つの矩形波を排他的論理和回路に入力させ、2逓倍化した矩形波信号を得ることを特徴とする光学式ロータリエンコーダ。
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