JP2010223631A - 光学式エンコーダ - Google Patents

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Abstract

【課題】単純な構成で、しかも、相対位置検出系と原点検出系とで検出ヘッドとスケールとの間のギャップ合わせ無しに、相対位置検出と原点検出とを可能とする。
【解決手段】光検出器6上のPDアレイ61との間で相対移動する方向に対して所定のピッチ、例えば均一なピッチp2のスケールパタン91を形成したスケール9を設け、このスケール9に形成されたスケールパタン91は、複数の格子のデューティを変調した少なくとも1組の光学パタンが形成されている。
【選択図】図3

Description

本発明は、変位検出を行う原点検出機能を有する光学式エンコーダに関する。
近年、光学式エンコーダは、小型化・薄型化が進んできている。普及品の光学式エンコーダは、検出ヘッドが一辺10mm〜20mmを有するのに対し、小型化・薄型化した光学式エンコーダは、検出ヘッドが数mm角のサイズのものも市場に出始めてきている。こうした小型化の流れの中で、光学式エンコーダは、検出系も高精度でシンプルな構成・原理を用いたものがよく使われるようになっている。又、光学式エンコーダは、小型化のために反射型の構成を取るものも多くなってきている。このような光学式エンコーダの例としては、例えば3重格子エンコーダや、点光源とタルボット干渉との原理を利用したものなどがある。
相対位置検出用の光学式エンコーダは、その検出原理や構成上、検出ヘッドとスケールとの間のギャップが所定の限られた範囲内でしか使用できないタイプが多い。例えば、3重格子エンコーダや点光源を用いたタルボット干渉原理を用いたエンコーダがその例である。
又、原点検出機能を持つ光学式エンコーダは、通常、位置検出とは別に検出系を持つことが多い。この原点検出機能を持つ光学式エンコーダでも検出ヘッドとスケールとの間のギャップは、所定の限られた範囲内でしか使用できないタイプが多い。例えば、光源やスケールに集光機能を持たせたフォトリフレクタを使用した場合がその例である。
原点検出機能を有する光学式エンコーダは、例えば特許文献1に開示されている。この特許文献1は、図20に示すようにコリメータレンズを無くして拡散照明を利用して位置検出を行う光学式エンコーダを開示する。すなわち、基準原点検出用固定光学格子16を照明する光は、メインスケール12の格子形成面から該格子形成面の反対側に設けられた反射手段28に至り、ここで反射され、再びメインスケール12の格子形成面に形成された固定光学格子16及びこれに対面する基準原点検出用光学素子26を照射する。
かかる光学式エンコーダは、検出ヘッドとスケールとの間のギャップが所定の限られた範囲内でしか使用できない構成である。又、この光学式エンコーダの原点検出系は、拡散光の影響を受けにくくするために、メインスケール12の裏面12Bで反射する光を原点検出に使う構成を取っている。このため、かかる光学式エンコーダは、メインスケール12を厚くして透過光を内部に通せるようにするといった特殊な構成を採用している。
特公平4−11807号公報
しかしながら、相対位置検出系と原点検出系とで検出ヘッドとスケールとの間のギャップを一致させるためには、例えば、原点検出用の光学系の設計を相対位置検出用の光学系に合わせ込んだり、高さ合わせのために調整部材を入れたり、取付面の高さをずらしたりする必要がある。このような手法は、喩え、原点検出のための検出系の一部を相対位置検出用の検出系に共通化しても同じ課題、すなわち原点検出用の光学系の設計を相対位置検出用の光学系に合わせ込んだり、高さ合わせのために調整部材を入れたり、取付面の高さをずらしたりする必要性が生じる。
又、既製のセンサを原点検出用に用いる場合にも、検出ヘッドとスケールとの間のギャップが相対位置検出用と偶然一致していなければ、構造上、どこかで原点検出用の光学系と相対位置検出用の光学系との高さ調整が必要になる。このように高さ調整が必要になるという課題は、喩え、原点検出用の光学系の一部を相対位置検出用の光学系に共通化したとしても、各光学系の検出の方式が異なれば、解決されるわけではない。
原点検出用の光学系と相対位置検出用の光学系との高さ調整が光学式エンコーダの機種毎に異なると、その度に、光学式エンコーダの設計や評価等を行わなければならない。
又、低コストに仕上げるために、平らな基板やパッケージ底面などの同一面に相対位置検出系と原点検出系とを取り付けて平坦なスケールを使用すると、特に位置検出と原点検出で異なるセンサを用いていると、高さ合わせそのものが困難になってくる。
本発明の目的は、単純な構成で、しかも、相対位置検出系と原点検出系とで検出ヘッドとスケールとの間のギャップ合わせ無しに、相対位置検出と原点検出とを可能とする光学式エンコーダを提供することにある。
本発明の主要な局面に係る光学式エンコーダは、変位検出される一方の部材に取り付けられたスケールと、一方の部材に対して相対移動する他方の部材に取り付けられ、スケールに対向配置された検出ヘッドとを備えた光学式エンコーダにおいて、検出ヘッドは、スケールに所定の光を照射する少なくとも1つの発光部と、発光部からスケールに照射されて光学パタンを経た光を受光する受光面を有し、受光面上に形成される光分布を検出する少なくとも1つの光検出部とを備え、スケールは、相対移動する方向に反射率または透過率が異なる2つの部分が交互に配置されて成る光学パタンが、2つの部分1組を光学パタンの1周期として、所定のピッチで繰り返し形成され、1ピッチ内における2つの部分のデューティ比が変調された領域を有しており、少なくとも1つの光検出部は、相対移動の変位量に応じた位置信号を出力し、かつ所定の範囲内で原点信号を出力する。
本発明によれば、単純な構成で、しかも、相対位置検出系と原点検出系とで検出ヘッドとスケールとの間のギャップ合わせ無しに、相対位置検出と原点検出とを可能とする光学式エンコーダを提供できる。
本発明に係る光学式エンコーダの第1の実施の形態を示す構成図。 同エンコーダにおけるスケールの移動方向を示す断面構成図。 同エンコーダにおける光検出器を示す構成図。 同エンコーダにおける光検出器のPDアレイを示す構成図。 同エンコーダにおけるスケールに形成されているスケールパタンを示す図。 同エンコーダにおけるPDアレイから得られるA相信号とB相信号とを示す図。 同エンコーダにおける位置信号の振幅を示す図。 同エンコーダにおける原点検出信号を示す図。 本発明に係る光学式エンコーダの第1の実施の形態の第1の変形例である光検出器を示す構成図。 同エンコーダにおけるスケールパタンを示す構成図。 同エンコーダにおける原点検出信号VZ2とVZ3とのレベル変化を示す図。 本発明に係る光学式エンコーダの第1の実施の形態の第2の変形例である光検出器を示す構成図。 同エンコーダにおけるスケールパタン及びこのスケールパタンのデューティ値の変化を示す図。 同エンコーダにおける位置信号の振幅を示す図。 同エンコーダにおける原点検出信号を示す図。 本発明に係る光学式エンコーダの第2の実施の形態を示す構成図。 同エンコーダにおけるスケールの移動方向を示す断面構成図。 同エンコーダにおける一方のスケールパタン及びこのスケールパタンのデューティ値の変化を示す図。 同エンコーダにおける他方のスケールパタン及びこのスケールパタンのデューティ値の変化を示す図。 同エンコーダにおける図17は原点検出信号を示す図。 同エンコーダにおけるスケールパタン及びこのスケールパタンのデューティ値の変化を示す図。 同エンコーダにおけるスケールパタン及びこのスケールパタンのデューティ値の変化を示す図。 従来の光学式エンコーダを示す構成図。
以下、本発明の第1の実施の形態について図面を参照して説明する。
図1Aは光学式エンコーダの構成図を示し、図1Bは同エンコーダにおけるスケールの移動方向の断面構成図を示す。この光学式エンコーダは、反射型である。
この光学式エンコーダ1は、センサヘッド2と、このセンサヘッド2に対向配置されたスケール9とから構成されている。このうちセンサヘッド2は、配線基板3を備え、この配線基板3上に光源4と光検出器6とが別体で配置されている。配線基板3上には、電極31が形成されている。光検出器6は、複数の受光素子から成る受光素子アレイを有し、この受光素子アレイから成る受光領域61が内部に形成されている。
光源4は、面実装用のチップタイプのモールドLEDであり、上面が平坦に形成されている。光源4であるLEDの裏面には、電極が設けられ、この電極と配線基板3上の電極31とが銀ペースト等を介して電気的に接続されている。
光源4の出射面には、光透過部材5が光透過性接着剤で貼り付けられている。光透過部材5の光源4側の面には、x方向にピッチp1を有する光学パタンである第1格子51が形成されている。光透過部材5は、ガラスの平行平板から加工して切り出した部材を用いており、上面と下面とが平坦な研磨面に形成されている。光透過部材5は、底面の光源4に接した部分を除いて、光透過性の樹脂材8により囲まれている。樹脂材8は、センサヘッド2内の部材の保護を兼ねている。かかる部材の保護に留意しなくてよい場合には、樹脂材8を全て除去してしまっても構わない。
スケール9は、センサヘッド2に対して相対的に変位する光学パタンである第2格子91を有している。この第2格子91は、スケール9とセンサヘッド2とが相対的に移動する方向に対して所定のピッチp2で形成された光学パタンである。
次に、光学系の配置について説明する。
光学式エンコーダ1は、所謂3重格子エンコーダの構成を有する。この3重格子エンコーダの検出原理について説明する。
光透過部材上の第1格子51からスケール9上の第2格子91までの光学的距離をz1、スケール9上の第2格子91から光検出器6の受光面61までの光学距離をz2、光源4の発光波長をλとすると、
1/z1+1/z2=λ/(n・p2) …(1)
を満足する自然数nが存在するように、光源4とスケール9と光検出器6とを配置した構成とすることで、スケール9の回折拡大イメージパタンが光検出器6の受光素子アレイ上に転写されたイメージとして現すことができる。これにより、光検出器6を所定の位置に配置すれば、スケール9の変位量を検出可能であることが知られている。
但し、上記式(1)において、第1格子51と第2格子91との間の物質をi(自然数)番目の物質とし、これら第1格子51と第2格子91との間の空間の屈折率をni、厚みをtiとする。又、第2格子91と受光面61との間の物質をj(自然数)番目の物質とし、これら第2格子91と受光面61との間の空間の屈折率をnj、厚みをtjとする。そして、第1格子51と第2格子91との間の光学距離z1を、
z1=Σti/ni …(2)
第2格子91と光検出器6の受光面61との間の光学距離z2を、
z2=Σtj/nj …(3)
と定義する。
本光学式エンコーダ1の構成では、小型化のためにn=1を満たす光学距離z1とz2とを採用し、上記式(1)を満たす光学距離z1とz2との組み合わせにおいて、値の最も小さいものとしている。さらに、本光学式エンコーダ1の構成では、上記式(1)において、光学距離z1=z2を満たす配置構成を取っている。このとき、拡大倍率は、2倍となり、第1格子51のピッチp1と、第2格子91のピッチp2と、後述する光検出器6の受光面61上に形成されているフォトダイオード(PD)の4個分のピッチp3との関係は、
p1=p3=2・p2 …(4)
となる。
次に、光検出器6の構成について説明する。
図2Aは光検出器6の構成図を示す。光検出器6の受光面(以下、PDアレイと称する)61は、複数のフォトダイオード(PD)をライン状に配列して成る。このPDアレイ61は、例えば3つのエリア「1」、エリア「2」、エリア「3」に分ける。これらエリア「1」〜「3」の分け方は、本光学式エンコーダ1の原点検出に用いる、後述の信号VZ1〜VZ3の大きさが同じスケールパタンに対してほぼ等しくなるように分けている。なお、例えば、各エリア「1」〜「3」のライン方向の幅は、当該エリア「1」〜「3」を形成するためにPDアレイ61の全体を3等分に分割し、出力側で原点検出用信号の大きさがほぼ等しくなるようにゲイン調整等を行って可変してもよい。
図2(B)は光検出器6上に形成されている受光領域であるPDアレイ61の各エリアを拡大して示す。PDアレイ61は、矩形状の4つのフォトダイオードPD1、PD2、PD3、PD4を組み合わせて1組として、この1組を複数組み合わせて配置して構成される。このPDアレイ61の出力は、4つ置きの各PD出力を結合して4つの電気信号を出力するものとなっている。すなわち、各組におけるフォトダイオードPD1、PD2、PD3、PD4のうち各PD1同士を結線すると共に、各PD2同士を結線し、各PD3同士を結線し、各PD4同士を結線し、これら結線別にそれぞれ4つの電極パッドA1、B1、A2、B2に接続する。これにより、PDアレイ61から出力される4つの電気信号は、それぞれ4つの電極パッドA1、B1、A2、B2から出力される。なお、4つ置きのPDのピッチは、p3であり、隣り合うPDとはp3/4だけずれて配置されている。
この光検出器6は、通常のエンコーダとして出力されるセンサヘッド2とスケール9との相対移動量に対応する位置信号の出力と、原点を検出するための原点信号の出力とに兼用される。なお、光検出器6は、受光エリアであるPDアレイ61の一部をセンサヘッド2とスケール9との相対移動量に対応する位置信号の出力のために用いてもよい。
図3はスケール9に形成されているスケールパタン91を示す。このスケール9は、光検出器6上のPDアレイ61との間で相対移動する方向に対して所定のピッチ、例えば均一なピッチp2のスケールパタン91を有する。このスケールパタン91は、均一なピッチp2で配列された複数の格子から成り、少なくとも所定の範囲でピッチP2内における検出に寄与する例えば凸状に形成された部分9aと、検出に寄与しない凹状に形成された部分9bとを有する。このスケール9は、複数の格子のデューティを変調した少なくとも1組の光学パタンが形成されている。
このスケールパタン91のパタン幅のピッチP2に対する比であるデューティの変調は、デューティ比の組合せが、所定の値をAとして、
デューティ(50−A)%とデューティ(50+A)%
但し、0<A≦50、
となるデューティの組合せを少なくとも1組を用いる。
このデューティ(50−A)%とデューティ(50+A)%とは、スケール9内の所定の位置、又は当該所定の位置の近傍でのみで変調する。
かかるスケール9に形成されたスケールパタン91は、通常のエンコーダとして出力されるセンサヘッド2とスケール9との相対移動量に対応する位置信号と、原点を検出するための原点信号とを検出するために兼用される。
具体的に、スケールパタン91のパタン幅のピッチP2に対する比であるデューティの値は、本光学式エンコーダ1の位置信号の振幅が等しくなるように選ばれており、例えば図中右側が60%、左側が40%に形成されている。これらデューティの値60%と40%とは、理想的な値である。実際のエンコーダでは、デューティの値は振幅が等しくなるように若干の補正を掛けても良い。
又、理想的にはデューティの値が50%のときに回折効率が最適となり、本エンコーダ1の位置信号の振幅が最大となる。このデューティが50%から増減の方向にそれぞれ等しい所定の値Aだけずれたデューティ(50−A)%とデューティ(50+A)%とでは、本エンコーダ1の位置信号の振幅は等しくなる。この例ではA=10としているが、位置信号の振幅変動や原点検出の精度やスケール製造精度など点からシステムに応じた値を選んでもよい。
光学式エンコーダ1は、原理的に上記式(1)を満足するタイプであるが、必ずしもエンコーダの検出原理には限定されない。例えば、特定の次数の回折光のみを用いたタイプ等でもよい。本実施の形態では、PDアレイを用いているが、受光素子と第3格子を有する部材の組合せでも同様な機能を有する。
次に、上記の如く構成された光学式エンコーダ1の原点の検出について説明する。
光学式エンコーダ1は、上記式(1)に示す条件を満たすように光検出器6の位置が配置されている。これにより、光源4から出射された光は、スケール9上の第2格子91により反射又は回折され、この第2格子91のパタンの拡大された明暗像がPDアレイ(受光領域)61上に形成される。センサヘッド2とスケール9との相対移動に応じて当該拡大された明暗像のパタンが移動し、このパタンの移動が光検出器6により検出される。
本光学式エンコーダ1は、上記式(1)において、光学距離z1=z2を満たす配置構成を取っている。これにより、PDアレイ(受光領域)61上には、スケールピッチp2の2倍のピッチを持つ明暗の回折パタンが形成される。スケール9がセンサヘッド2に対して相対移動すると、4つの電極パッドA1、B1、A2、B2から出力される各電気信号は、互いに1/4周期だけ位相が異なる擬似正弦波信号となる。
PDアレイ61の各エリア「1」〜「3」の4つの電極パッドA1、B1、A2、B2から出力される互いに1/4周期だけ位相の異なる4つの電気信号は、電流である。これら電流は、OPアンプ等によって電流ー電圧変換される。電流ー電圧変換後に、互いに1/4周期だけ位相の異なる4つの電気信号のうち互いに180°位相差が逆相となる2組の電気信号の差をとり、この差の電気信号にゲインを掛けて増幅し、これにより得た擬似正弦波信号を各エリア「1」〜「3」での位置信号のA相信号とB相信号とする。図4はA相信号とB相信号との波形を示す。すなわち、通常のエンコーダとして出力されるセンサヘッド2とスケール9との相対移動量に対応する変位量に応じた位置信号の振幅レベルは、正弦波状に変化する。
全体のA相信号とB相信号とは、各エリア「1」〜「3」のA相信号の和及びB相信号の和とする。なお、電流ー電圧変換後に3つのエリア「1」〜「3」の同相の信号の和を求めてから逆相の信号との差分をとることで、全体のA相信号とB相信号を求めても良い。
一方、電流ー電圧変換後の4つの位相差信号の和を各エリア「1」〜「3」ごとに求め、これらエリア「1」〜「3」ごとの4つの位相差信号の和を原点検出用信号VZ1、VZ2、VZ3とする。このうち原点検出用信号VZ2は、VZ1とVZ3との平均に等しくなる位置を原点とし、以下の条件が成り立つときに原点信号VZのデジタル出力をHIGHとする。
VZ1≠VZ3、かつ、VZ2≧(VZ1+VZ3)/2 …(5)
図5はエンコーダ1の位置信号の振幅を示す。エンコーダ1の位置信号は、デューティの異なるパタンの継ぎ目近辺で若干振幅が変動する可能性があるが、安定した出力が得られる。又、スケールパタン91のデューティ50%のときに比べて振幅は若干低下するが、この振幅低下の割合は、システムにより異なる可能性があるが、5%程度と僅かである。
図6はエンコーダ1の原点検出信号VZ2を示す。スケールパタン91のデューティ40%に対応する原点検出用信号VZ2の値がK1の部分であり、デューティ60%に対応するのがK3の部分である。中間の部分ではデューティが40%の部分と60%の部分の両方に掛かった信号を検出している。
原点検出用信号VZ1、VZ2、VZ3は、PDアレイ61の各エリア「1」〜「3」に入射する光量に比例するので、スケール9のデューティに略比例する。これにより、原点検出用信号VZ2の値K1とK3との各信号レベルの比は、40:60である。
PDアレイ61のエリア「1」がスケール9のデューティ40%、エリア「3」がデューティ60%の部分の信号を検出している、若しくはエリア「1」がスケール9のデューティ60%、エリア「3」がデューティ40%の部分の信号を検出しているとき、エリア「1」とエリア「3」の検出信号のレベルは、原点検出用信号VZ2の値K1とK3との組合せになる。
従って、原点検出用信号VZ1とVZ3との平均は、原点検出用信号VZ2の値K1とK2との信号レベルの平均に等しくなる。しかるに、原点検出用信号VZ2の値K1とK3との平均である値K2となる位置が原点となる。
このように上記第1の実施の形態によれば、光検出器6上のPDアレイ61との間で相対移動する方向に対して所定のピッチ、例えば均一なピッチp2のスケールパタン91を形成したスケール9を設けた。このスケール9に形成されたスケールパタン91は、均一なピッチp2で配列された複数の格子から成り、少なくとも所定の範囲でピッチP2内における検出に寄与する例えば凸状に形成された部分9aと、検出に寄与しない凹状に形成された部分9bとを有し、かつ複数の格子のデューティを変調した少なくとも1組の光学パタン、デューティの値60%と40%との光学パタンが形成されている。
これにより、通常のエンコーダとして出力されるセンサヘッド2とスケール9との相対移動量の検出すなわち相対位置検出と原点検出とに同じピッチのスケール9を同じ検出原理で用いることができ、スケール9に対してその他の光学系の配置を等しく取れば、エンコーダのセンサヘッド2からスケール9までの距離を等しくできる。しかるに、相対位置検出系と原点検出系とでセンサヘッド2とスケール9との間のギャップ合わせ無しに、相対位置検出と原点検出とが可能な光学式エンコーダ1を実現出来る。
従って、かかる光学式エンコーダ1であれば、従来のように原点検出用の光学系の設計を相対位置検出用に合わせ込んだり、高さ合わせのために、調整部材を入れたり、取付面の高さをずらしたりする必要がない。特に、高さ調整をエンコーダの機種毎にその度に設計や評価等を行う必要がない。これにより、エンコーダのセンサヘッド2を実装する際の設計の自由度を高めることができ、実装面でも低コストに仕上げることができる。
又、通常のエンコーダとして出力されるセンサヘッド2とスケール9との相対移動量の変位量に応じた位置信号の振幅レベルは、正弦波状に変化し、かつデューティの変調は、本光学式エンコーダ1の位置信号の振幅が等しくなるように選定され、デューティ(50−A)%とデューティ(50+A)%として例えば60%と40%とに形成されている。すなわち、デューティ変調について、エンコーダの相対位置信号の振幅が等しくなるようにデューティ40%と60%との組合せを用いている。このデューティ変調は、最適なデューティ50%に+10%、−10%(A=10)と同じ値を加減することで実現している。
このデューティ40%と60%との組合せの部分で原点検出を行うので、相対位置検出用のAB相信号の振幅が殆ど変化せず、最適なデューティ50%の場合に対する振幅の低下も約5%程度と検出への影響も極めて少ない。この結果、相対位置検出への負担が殆ど無く原点検出が行える。特に本実施の形態では、スケール9の全域に亘って2つのデューティ40%、60%のみでスケールパタン91が形成されており、場所による振幅のばらつきもなく、相対位置検出及び原点検出の回路への負担が少ない。
スケール9に形成されたスケールパタン91は、通常のエンコーダとして出力されるセンサヘッド2とスケール9との相対移動量の検出すなわち相対位置検出と原点検出とに兼用される。これにより、部材点数が削減され、エンコーダのサイズを小さくでき、コストも低減できる。又、光学系に共通になる部分が多いので、相対位置検出又は原点検出のうち一方の光学系に合わせた配置であれば、他方にも合った配置となりやすい。その結果、調整が容易になり、一方に合った配置に実装できれば無調整とすることも可能となる。
原点信号を検出するための光検出器6は、位置信号を検出するための光検出部分と兼用、又は一部に位置信号を検出する機能を有する。すなわち、特に、光検出器6のPDアレイ61について、相対位置検出と原点検出とで受光エリアであるPDアレイ61を共有するので、光学的な配置が相対位置検出系と原点検出系とで一致する。この結果、相対位置検出系の配置やサイズが決められている場合、原点検出機能をも実現するにあたって、検出回路以外の点では最もコンパクトな形状であり、コストも最も低減でき、配置調整も容易となる。
又、本実施の形態に特有の効果として、以下の点が挙げられる。
原点検出に一定値の電圧を用いず、光源4であるLEDの発光光量に比例した原点検出用信号VZ2の値K1とK3とを用いるので、センサヘッド2ごとの調整が不要であり、LEDの発光光量の経時変化の影響も受けにくい。光源4に面実装用のチップタイプのモールドLEDを用いることで、LED上面にワイヤ配線をする必要がなく、第1格子51を有する光透過基板3を実装することが容易となる。
さらに、モールドLEDは、封止されているので、ベアLED等に比べると汎用性・信頼性が高い。これにより、モールドLEDであれば、取扱いも容易でエンコーダの実装が容易となるメリットがある。
光検出器6に受光素子アレイを用いているので、検出スリットと受光素子を組み合わせた場合に比べて、PDアレイ61では、検出エリア内の信号効率が高く、所定の検出信号を得るのにコンパクトな構成が可能である。
次に、本発明の上記第1の実施の形態における第1の変形例について説明する。
かかる第1の変形例は、上記第1の実施の形態における光検出器6におけるPDアレイ61の信号の引き出し方と、スケールパタン91のデューティ変調とを変えたものである。スケールパタン91は、スケール9の中央部分のみにおけるデューティを高くしている。
図7は光検出器6の構成図を示す。PDアレイ61は、4つのエリア「1」、エリア「2」、エリア「3」、エリア「4」に分ける。エリアの分け方は、エリア「1」とエリア「4」との幅が等しく、エリア「2」とエリア「3」との幅が等しくなるようにする。エリア「2」とエリア「3」との幅は、スケール9のデューティ変調の仕方にもよるが、ここでは検出精度等に応じて決定する。各エリア「1」〜「4」内でも信号の引き出し方は、上記図2Bに示す信号の引き出し方と同様に、4つ置きの各PD出力を結合して4つの電気信号を出力する。
図8はスケール9のスケールパタン91を示す。スケールパタン91のピッチは、当該スケールパタン91の全体に亘ってどの部分もp2で均一である。これに対してパタン幅のピッチに対する比であるデューティの値は、例えば図中中央部分を60%とし、それ以外の部分すなわち当該中央部分の両側部分でそれぞれ40%に形成している。このデューティの値は、本エンコーダ1の位置信号の振幅が等しくなるように選ばれており、例えば図中中央部分を60%とし、それ以外の部分を40%に形成している。
これらデューティの値60%と40%とは、理想的な値であり、実際のエンコーダ1では振幅が等しくなるように若干の補正を掛けても良い。又、理想的にはデューティの値が50%のときに回折効率が最適となり、本エンコーダ1の位置信号の振幅が最大となる。このデューティ値が50%から等しい値だけずれた(50−A)%と(50+A)%とでは、本エンコーダ1の位置信号の振幅は等しくなる。本変形例では、A=10としているが、本エンコーダ1の位置信号の振幅変動や原点検出の精度、スケール9の製造精度など点からシステムに応じた値を選んでもよい。
デューティ値が60%となるパタンの幅の設定は、PDアレイ61のエリア「2」とエリア「3」とのパタン幅の設定と同様に検出精度等に応じて決定する。
次に、上記の如く構成された光学式エンコーダ1の原点の検出について説明する。
PDアレイ61の各エリア内の信号処理や位置信号の取得方法は、上記第1の実施の形態と同様に、スケール9がセンサヘッド2に対して相対移動すると、4つの電極パッドA1、B1、A2、B2から出力される各電気信号は、互いに1/4周期だけ位相が異なる擬似正弦波信号となる。
PDアレイ61の各エリア「1」〜「4」の4つの電極パッドA1、B1、A2、B2から出力される互いに1/4周期だけ位相の異なる4つの電気信号は、OPアンプ等によって電流ー電圧変換される。この電流ー電圧変換後に、互いに1/4周期だけ位相の異なる4つの電気信号のうち互いに180°位相差が逆相となる2組の電気信号の差をとり、この差の電気信号にゲインを掛けて増幅し、これにより得た擬似正弦波信号を各エリア「1」〜「4」での位置信号のA相信号とB相信号とする。
一方、電流ー電圧変換後の4つの位相差信号の和を各エリア「1」〜「4」ごとに求め、これらエリア「1」〜「4」ごとに原点検出用信号VZ1、VZ2、VZ3、VZ4とする。以下の条件が成り立つ位置を原点とする。
VZ2=VZ3>VZ1,VZ4 …(6)
又、上記位置から所定の距離移動するまで原点信号VZのデジタル出力は、ハイレベル(HIGH)とする。位置信号の振幅は、第1の実施の形態と同様に、通常のエンコーダとして出力されるセンサヘッド2とスケール9との相対移動量に対応する変位量に応じた位置信号の振幅レベルは、正弦波状に変化する。
図9は原点検出信号VZ2とVZ3とのレベル変化を示す。スケールパタン91のデューティ60%に対応する原点検出信号VZ2とVZ3との値は高くなる。エリア「2」とエリア「3」との中心位置がずれているので、原点検出信号VZ2とVZ3との各ピーク位置に差が現れる。原点検出信号VZ2とVZ3とのレベルが等しくなる2つの信号の交差する位置が原点として検出される。
原点検出信号VZ1〜VZ4は、PDアレイ61の各エリア「1」〜「4」に入射する光量に比例するので、スケール9のデューティにほぼ比例する。これにより、原点検出信号VZ2とVZ3とのレベルの高い部分と低い部分との比は、60:40となる。又、エリア「2」とエリア「3」との幅が狭い場合、原点検出信号VZ1〜VZ4のレベルは、原点検出信号VZ2とVZ3とのレベルの高い部分と低い部分との比60:40の場合よりも低い値となる。
このように上記第1の実施の形態における第1の変形例によれば、光検出器6のPDアレイ61を4つのエリア「1」、エリア「2」、エリア「3」、エリア「4」に分け、かつスケール9のスケールパタン91のピッチをp2で均一に形成すると共に、デューティの値を中央部分で60%とし、この中央部分の両側部分でそれぞれ40%に形成している。これにより、上記第1の実施の形態と同様に、通常のエンコーダとして出力されるセンサヘッド2とスケール9との相対移動量の検出すなわち相対位置検出と原点検出とに同じピッチのスケール9を同じ検出原理で用いることができ、スケール9に対してその他の光学系の配置を等しく取れば、エンコーダのセンサヘッド2からスケール9までの距離を等しくできる。しかるに、相対位置検出系と原点検出系とでセンサヘッド2とスケール9との間のギャップ合わせ無しに、相対位置検出と原点検出とが可能な光学式エンコーダ1を実現出来る。
従って、光学式エンコーダ1であれば、従来のように原点検出用の光学系の設計を相対位置検出用に合わせ込んだり、高さ合わせのために、調整部材を入れたり、取付面の高さをずらしたりする必要がない。特に、高さ調整をエンコーダの機種毎にその度に設計や評価等を行う必要がない。これにより、エンコーダのセンサヘッド2を実装する際の設計の自由度を高めることができ、実装面でも低コストに仕上げることができる。
又、通常のエンコーダとして出力されるセンサヘッド2とスケール9との相対移動量の変位量に応じた位置信号の振幅レベルは、正弦波状に変化し、かつデューティの変調は、本光学式エンコーダ1の位置信号の振幅が等しくなるように選定され、デューティ(50−A)%とデューティ(50+A)%として例えば60%と40%とに形成されている。すなわち、デューティ変調について、エンコーダの相対位置信号の振幅が等しくなるようにデューティ40%と60%との組合せを用いている。このデューティ変調は、最適なデューティ50%に+10%、−10%(A=10)と同じ値を加減することで実現している。
このデューティ40%と60%との組合せの部分で原点検出を行うので、相対位置検出用のAB相信号の振幅が殆ど変化せず、最適なデューティ50%の場合に対する振幅の低下も約5%程度と検出への影響も極めて少ない。この結果、相対位置検出への負担が殆ど無く原点検出が行える。特に本実施の形態では、スケール9の全域に亘って2つのデューティ40%、60%のみでスケールパタン91が形成されており、場所による振幅のばらつきもなく、相対位置検出及び原点検出の回路への負担が少ない。
スケールパタン91のデューティは、スケール9内の所定の位置、又は当該所定の位置の近傍でのみで変調する。これにより、スケールパタン91の変調部分が僅かなエリアになるので、設計が容易である。又、かかるスケール9によってピーク信号検出が得られるが、かかるピーク信号は、原点検出用によく用いられる信号であり、原点検出に関する従来の設計資産が有効に活用できる。
スケール9に形成されたスケールパタン91は、通常のエンコーダとして出力されるセンサヘッド2とスケール9との相対移動量の検出すなわち相対位置検出と原点検出とに兼用される。これにより、部材点数が削減され、エンコーダのサイズを小さくでき、コストも低減できる。又、光学系に共通になる部分が多いので、相対位置検出又は原点検出のうち一方の光学系に合わせた配置であれば、他方にも合った配置となりやすい。その結果、調整が容易になり、一方に合った配置に実装できれば無調整とすることも可能となる。
原点信号を検出するための光検出器6は、位置信号を検出するための光検出部分と兼用、又は一部に位置信号を検出する機能を有する。すなわち、特に、光検出器6のPDアレイ61について、相対位置検出と原点検出とで受光エリアであるPDアレイ61を共有するので、光学的な配置が相対位置検出系と原点検出系とで一致する。この結果、相対位置検出系の配置やサイズが決められている場合、原点検出機能をも実現するにあたって、検出回路以外の点では最もコンパクトな形状であり、コストも最も低減でき、配置調整も容易となる。
次に、本発明の上記第1の実施の形態における第2の変形例について説明する。
かかる第2の変形例は、上記第1の実施の形態における光検出器6におけるPDアレイ61の信号の引き出し方と、スケールパタン91のデューティ変調とを代えている。スケールパタン91は、スケール9の一端から他端までデューティを単調に増加又は減少している。
図10は光検出器6の構成図を示す。この光検出器6は、PDアレイ61を各エリア別に分割せず、当該PDアレイ61の全体を使って信号を出力する。PDアレイ61の全体からの信号の引き出し方は、上記図2Bに示す信号の引き出し方と同様に、4つ置きの各PD出力を結合して4つの電気信号を出力する。
図11はスケール9のスケールパタン91を示す。このスケールパタン91のピッチは、当該スケールパタン91の全体に亘ってどの部分もp2で均一である。これに対してパタン幅のピッチに対する比であるデューティの値は、例えば図中左から右へ単調に増加している。スケールパタン91の左端と右端とは、それぞれデューティの値が変化しない部分を設けている。デューティの値は、左端が40%、右端が60%に形成されている。
これらデューティの値60%と40%とは、理想的な値であり、実際のエンコーダ1では振幅が等しくなるように若干の補正を掛けても良い。又、理想的にはデューティの値が50%のときに回折効率が最適となり、本エンコーダ1の位置信号の振幅が最大となる。このデューティ値が50%から等しい値だけずれた(50−A)%と(50+A)%とでは、本エンコーダ1の位置信号の振幅は等しくなる。本変形例では、A=10としているが、本エンコーダ1の位置信号の振幅変動や原点検出の精度、スケール9の製造精度など点からシステムに応じた値を選んでもよい。
次に、上記の如く構成された光学式エンコーダ1の原点の検出について説明する。
PDアレイ61の信号処理や位置信号の取得方法は、上記第1の実施の形態と同様に、スケール9がセンサヘッド2に対して相対移動すると、4つの電極パッドA1、B1、A2、B2から出力される各電気信号は、互いに1/4周期だけ位相が異なる擬似正弦波信号となる。
PDアレイ61の4つの電極パッドA1、B1、A2、B2から出力される互いに1/4周期だけ位相の異なる4つの電気信号は、OPアンプ等によって電流ー電圧変換される。この電流ー電圧変換後に、互いに1/4周期だけ位相の異なる4つの電気信号のうち互いに180°位相差が逆相となる2組の電気信号の差をとり、この差の電気信号にゲインを掛けて増幅し、これにより得た擬似正弦波信号を位置信号のA相信号とB相信号とする。
一方、電流電圧変換後の4つの位相差信号の和を求め、これを原点検出用信号VZとする。予め原点検出用信号VZの取り得る値の範囲を求めておき、原点検出用信号の最小値をVZminとし、最大値をVZmaxとする。原点検出用信号VZが最小値VZminと最大値VZmaxとの平均に等しくなる位置を原点とする。以下の条件が成り立つときに原点信号VZのデジタル出力をハイレベル(HIGH)とする。原点信号VZと最小値VZminと最大値VZmaxとの関係は、次式の通りである。
VZ≧(VZmin+VZmax)/2 …(7)
図12は位置信号の振幅を示す。当該位置信号は、スケールパタン91のデューティが40%から60%まで変化すると、この変化に応じて振幅が変化する。当該位置信号の振幅は、デューティが50%近傍で最大となる。振幅最大値に対する最小値の割合は、理論的に約95%である。
図13は原点検出信号VZを示す。スケールパタン91のデューティ40%に対応する原点検出信号VZの値は、VZmin(K10)である。デューティ60%に対応する原点検出信号VZの値は、VZmax(K12)である。原点検出信号VZは、PDアレイ61に入射する光量に比例するので、スケール9のデューティにほぼ比例する。これにより、原点検出信号VZmin(K10)とVZmax(K12)との信号レベルの比は、40:60である。
しかるに、原点検出信号VZが予め求めてある原点検出信号VZmin(K10)とVZmax(K12)との平均であるVZmin(K11)と等しくなった位置が原点となる。
なお、スケール9は、当該スケール9の両端部にデューティが一定の部分があり、かつデューティが両端部の間の中間部に一定の割合で変化する部分がある。この中間部の幅を調整することで原点の検出感度を調整することができる。
このように上記第1の実施の形態における第2の変形例によれば、上記第1の実施の形態と同様に、通常のエンコーダとして出力されるセンサヘッド2とスケール9との相対移動量の検出すなわち相対位置検出と原点検出とに同じピッチのスケール9を同じ検出原理で用いることができ、スケール9に対してその他の光学系の配置を等しく取れば、エンコーダのセンサヘッド2からスケール9までの距離を等しくできる。
しかるに、相対位置検出系と原点検出系とでセンサヘッド2とスケール9との間のギャップ合わせ無しに、相対位置検出と原点検出とが可能な光学式エンコーダ1を実現でき、かつスケールパタン91におけるパタン幅のピッチに対する比であるデューティの値を例えば図中左から右へ単調に増加したので、原点検出用信号も位置に関して単調に変化することになり、原点検出は、コンパレータ等の従来の原点検出同様の検出方法で容易に実現できる。
又、スケール9に形成されたスケールパタン91は、通常のエンコーダとして出力されるセンサヘッド2とスケール9との相対移動量の検出すなわち相対位置検出と原点検出とに兼用される。これにより、部材点数が削減され、エンコーダのサイズを小さくでき、コストも低減できる。又、光学系に共通になる部分が多いので、相対位置検出又は原点検出のうち一方の光学系に合わせた配置であれば、他方にも合った配置となりやすい。その結果、調整が容易になり、一方に合った配置に実装できれば無調整とすることも可能となる。
原点信号を検出するための光検出器6は、位置信号を検出するための光検出部分と兼用、又は一部に位置信号を検出する機能を有する。すなわち、特に、光検出器6のPDアレイ61について、相対位置検出と原点検出とで受光エリアであるPDアレイ61を共有するので、光学的な配置が相対位置検出系と原点検出系とで一致する。この結果、相対位置検出系の配置やサイズが決められている場合、原点検出機能をも実現するにあたって、検出回路以外の点では最もコンパクトな形状であり、コストも最も低減でき、配置調整も容易となる。
PDアレイ61は、図10に示すようにエリア分割していないので、PDアレイ61から得られる信号の処理もエリアごとに実施する必要がない。これにより、処理回路がコンパクトになり、小型化により貢献できる。
次に、本発明の第2の実施の形態について図面を参照して説明する。
図14Aは光学式エンコーダの構成図を示し、図14Bは同エンコーダにおけるスケールの移動方向の断面構成図を示す。この光学式エンコーダは、上記図14A及び図14Bに示す光学式エンコーダに対してスケールパタン92と光検出部7を加え、かつ原点検出方法を変更している。すなわち、本光学式エンコーダは、上記第1の実施の形態の光学式エンコーダ1に対してスケール9のトラックを追加している。
相対位置検出系は、光源4と、ピッチp1の第1格子51と、ピッチp2のスケールパタン91と、ピッチp3のPDアレイ61とから成る。ピッチp1の第1格子51は、光源4上に貼り付けられた光透過部材5に形成されている。スケールパタン91は、スケール9上に形成されている。PDアレイ61は、光検出器6に形成されている。
原点検出系は、相対位置検出用と共に、次の構成をも用いる。すなわち、原点検出系は、光源4と、ピッチp1の第1格子51と、ピッチp2のスケールパタン92と、ピッチp3のPDアレイ71から成る。第1格子51は、光源4上に貼り付けられた光透過部材5に形成されている。スケールパタン92は、スケール9上に形成されている。PDアレイ71は、光検出部7に形成されている。
本実施の形態では、光検出部7にPDアレイ71を用いているが、PDアレイ71の部分に要素に分割しない1つの受光部を設けてもよく、その際、本実施の形態の本質的な機能は変わらない。
光検出器6のPDアレイ61と光検出器7のPDアレイ71とは、それぞれ上記図10に示すのと同様に、当該PDアレイ61、71をそれぞれ各エリア別に分割せず、当該PDアレイ61、71の全体を使って信号を出力する。これらPDアレイ61、71の全体からの信号の各引き出し方は、上記図2Bに示す信号の引き出し方と同様に、4つ置きの各PD出力を結合して4つの電気信号を出力する。
スケール9には、スケールパタン91とスケールパタン92とが形成されている。図15はスケール9上のスケールパタン91の形状及び配置とそのデューティを示し、図16は同スケール9上のスケールパタン92の形状及び配置とそのデューティを示す。
スケールパタン91とスケールパタン92とは、共にピッチがp2である。
スケールパタン91は、デューティ50%で一定である。
一方、スケールパタン92は、パタン幅のピッチp2に対する比であるデューティがスケール9の一端から他端まで単調に増加している。スケールパタン92の左端と右端とには、それぞれデューティの値が変化しない部分が設けられている。デューティの値は、左端が10%、右端が90%となっている。
デューティのレンジや両端のデューティが一定の部分の幅は適宜システムに応じた値を選んでもよい。
次に、上記の如く構成された光学式エンコーダ1の原点の検出について説明する。
PDアレイ61の信号処理や位置信号の取得方法は、上記第1の実施の形態と同様に、スケール9がセンサヘッド2に対して相対移動すると、4つの電極パッドA1、B1、A2、B2から出力される各電気信号は、互いに1/4周期だけ位相が異なる擬似正弦波信号となる。
PDアレイ61の4つの電極パッドA1、B1、A2、B2から出力される互いに1/4周期だけ位相の異なる4つの電気信号は、OPアンプ等によって電流ー電圧変換される。この電流ー電圧変換後に、互いに1/4周期だけ位相の異なる4つの電気信号のうち互いに180°位相差が逆相となる2組の電気信号の差をとり、この差の電気信号にゲインを掛けて増幅し、これにより得た擬似正弦波信号を位置信号のA相信号とB相信号とする。
又、PDアレイ61から出力される電気信号は、上記電流ー電圧変換後、4つの位相差信号の和を求め、原点検出用参照信号VZrefとする。
一方、PDアレイ71の信号処理や位置信号の取得方法は、上記第1の実施の形態と同様に、スケール9がセンサヘッド2に対して相対移動すると、4つの電極パッドA1、B1、A2、B2から出力される各電気信号は、互いに1/4周期だけ位相が異なる擬似正弦波信号となる。
PDアレイ71の4つの電極パッドA1、B1、A2、B2から出力される互いに1/4周期だけ位相の異なる4つ
の電気信号は、OPアンプ等によって電流ー電圧変換される。この電流ー電圧変換後に、互いに1/4周期だけ位相の異なる4つの電気信号のうち互いに180°位相差が逆相となる2組の電気信号の差をとり、この差の電気信号にゲインを掛けて増幅し、これにより得た擬似正弦波信号を位置信号のA相信号とB相信号とする。
又、PDアレイ71から出力される電気信号は、上記電流ー電圧変換後、4つの位相差信号の和を求め、原点検出用信号VZとする。
この原点検出用信号VZが原点検出用参照信号VZrefに等しくなる位置を原点とする。
VZ≧VZref …(8)
以下の条件が成り立つときに原点信号VZのデジタル出力をハイレベル(HIGH)とする。
位置信号の振幅は、上記図12に示すデューティが50%の信号と一致する。
図17は原点検出信号VZを示す。スケールパタン91のデューティ10%に対応するVZの値がK20であり、デューティ90%に対応するのがK22である。原点検出信号VZは、PDアレイ61に入射する光量に比例するので、スケール9のデューティにほぼ比例する。これにより、原点検出信号の値K20とK22との信号レベルの比は、10:90である。
原点検出用参照信号VZrefは、原点検出信号の値K20とK22との平均とほぼ等しくなる。原点検出信号VZの検出信号が原点検出用参照信号VZrefと等しくなった位置が原点となる。
なお、スケール9の両端にデューティが一定の部分があり、中間部に一定の割合でデューティが変化する部分がある。この中間部の幅を調整することで原点の検出感度を調整することができる。
このように上記第2の実施の形態によれば、上記第1の実施の形態に対して光学式エンコーダに対してスケールパタン92と光検出部7を加え、かつ原点検出方法を変更する、すなわち、PDアレイ61を有する光検出器6を追加すると共に、スケール9にスケールパタン92を追加形成した。スケール9に形成されているスケールパタン91は、デューティ50%で一定であり、スケールパタン92は、パタン幅のピッチp2に対する比であるデューティがスケール9の一端から他端まで単調に増加している。これにより、上記第1の実施の形態と同様に、通常のエンコーダとして出力されるセンサヘッド2とスケール9との相対移動量の検出すなわち相対位置検出と原点検出とに同じピッチのスケール9を同じ検出原理で用いることができ、スケール9に対してその他の光学系の配置を等しく取れば、エンコーダのセンサヘッド2からスケール9までの距離を等しくできる。
スケールパタン92のデューティ変調は、スケール9上の位置に応じて単調に変化している。これにより、原点検出用信号も位置に関して単調に変化するので、原点検出はリファレンス信号等との比較をコンパレータ等を用いた従来の原点検出同様の検出方法で容易に実現できる。
又、スケール9に形成されたスケールパタン91は、通常のエンコーダとして出力されるセンサヘッド2とスケール9との相対移動量の検出すなわち相対位置検出と原点検出とに兼用される。これにより、部材点数が削減され、エンコーダのサイズを小さくでき、コストも低減できる。又、光学系に共通になる部分が多いので、相対位置検出又は原点検出のうち一方の光学系に合わせた配置であれば、他方にも合った配置となりやすい。その結果、調整が容易になり、一方に合った配置に実装できれば無調整とすることも可能となる。
原点信号を検出するための光検出器6は、位置信号を検出するための光検出部分と兼用、又は一部に位置信号を検出する機能を有する。すなわち、特に、光検出器6のPDアレイ61について、相対位置検出と原点検出とで受光エリアであるPDアレイ61を共有するので、光学的な配置が相対位置検出系と原点検出系とで一致する。この結果、相対位置検出系の配置やサイズが決められている場合、原点検出機能をも実現するにあたって、検出回路以外の点では最もコンパクトな形状であり、コストも最も低減でき、配置調整も容易となる。
スケール9には、2トラック以上の光学パタン、すなわちスケールパタン91とスケールパタン92とが形成され、このうちスケールパタン92には、デューティ変調した光学パタンが形成されている。これにより、2つのトラックすなわちスケールパタン91とスケールパタン92とから得られる信号を用いて原点検出することが可能となる。1トラックの場合と比較して構成が大きくなるが、原点検出に用いる信号のバリエーションを増やすことが可能であり、原点検出の精度や安定性等、目的に応じて性能を向上させられる可能性がある。
又、本実施の形態の特有の効果として、位置検出用にデューティの変化のないスケールパタン91を用いているので、最適な位置検出が可能である。又、2つ目のトラックであるスケールパタン92は、位置検出に関わらないので、デューティを大きく変化させることが可能であり、原点の検出感度が高まる。さらに2つの光検出器6、7は、同一構成とすることが可能であり、構成部材の共通化により実装部品の種類を減らすことが出来る。
次に、本発明の上記第2の実施の形態の第1の変形例について説明する。
この第1の変形例は、上記第2の実施の形態におけるスケール9上のスケールパタン91、92のデューティを変えている。
図18は一方のスケールパタン91及びこのスケールパタン91のデューティ値の変化を示し、図19は他方のスケールパタン92及びこのスケールパタン92のデューティ値の変化を示す。スケールパタン91は、スケール9の一端から他端までデューティが40%から60%まで単調に増加している。一方、スケールパタン92は、スケール9の一端から他端までデューティが60%から40%まで単調に減少している。
次に、上記の如く構成された光学式エンコーダ1の原点の検出について説明する。
PDアレイ61の信号処理や位置信号の取得方法は、上記第1の実施の形態と同様に、スケール9がセンサヘッド2に対して相対移動すると、4つの電極パッドA1、B1、A2、B2から出力される各電気信号は、互いに1/4周期だけ位相が異なる擬似正弦波信号となる。
PDアレイ61の4つの電極パッドA1、B1、A2、B2から出力される互いに1/4周期だけ位相の異なる4つの電気信号は、OPアンプ等によって電流ー電圧変換される。この電流ー電圧変換後に、互いに1/4周期だけ位相の異なる4つの電気信号のうち互いに180°位相差が逆相となる2組の電気信号の差をとり、この差の電気信号にゲインを掛けて増幅し、これにより得た擬似正弦波信号を位置信号のA相信号とB相信号とする。
又、PDアレイ61から出力される電気信号は、上記電流ー電圧変換後、4つの位相差信号の和を求め、原点検出用信号VZ1とする。
一方、PDアレイ71の信号処理や位置信号の取得方法は、上記第1の実施の形態と同様に、スケール9がセンサヘッド2に対して相対移動すると、4つの電極パッドA1、B1、A2、B2から出力される各電気信号は、互いに1/4周期だけ位相が異なる擬似正弦波信号となる。
PDアレイ71の4つの電極パッドA1、B1、A2、B2から出力される互いに1/4周期だけ位相の異なる4つ
の電気信号は、OPアンプ等によって電流ー電圧変換される。この電流ー電圧変換後に、互いに1/4周期だけ位相の異なる4つの電気信号のうち互いに180°位相差が逆相となる2組の電気信号の差をとり、この差の電気信号にゲインを掛けて増幅し、これにより得た擬似正弦波信号を位置信号のA相信号とB相信号とする。
又、PDアレイ71から出力される電気信号は、上記電流ー電圧変換後、4つの位相差信号の和を求め、原点検出用信号VZ2とする。
原点検出用信号VZ1が原点検出用信号VZ2に等しくなる位置を原点とする。すなわち、原点検出用信号VZ1と原点検出用信号VZ2との差分を求め、この差分から原点検出用信号VZ1が原点検出用信号VZ2に等しくなる位置を求め、この等しくなった位置を原点とする。
VZ1≧VZ2
以下の条件が成り立つときに原点信号VZのデジタル出力をハイレベル(HIGH)とする。
このように上記第2の実施の形態の第1の変形例によれば、スケール9上のスケールパタン91をスケール9の一端から他端までデューティが40%から60%まで単調に増加し、スケールパタン92のスケール9の一端から他端までデューティが60%から40%まで単調に減少している。そして、PDアレイ61から出力される電気信号は、電流ー電圧変換後、4つの位相差信号の和を求め、原点検出用信号VZ1とし、これと共にPDアレイ71から出力される電気信号は、電流ー電圧変換後、4つの位相差信号の和を求め、原点検出用信号VZ2し、これら原点検出用信号VZ1と原点検出用信号VZ2との差分を求め、この差分から原点検出用信号VZ1が原点検出用信号VZ2に等しくなる位置を求め、この等しくなった位置を原点とする。このように2つの原点検出用信号VZ1、VZ2の差分を取ることで、一方を一定の電圧と比較した場合に比べて原点検出の感度を2倍にすることができる。
当該第1の変形例においても、上記第1の実施の形態と同様に、通常のエンコーダとして出力されるセンサヘッド2とスケール9との相対移動量の検出すなわち相対位置検出と原点検出とに同じピッチのスケール9を同じ検出原理で用いることができ、スケール9に対してその他の光学系の配置を等しく取れば、エンコーダのセンサヘッド2からスケール9までの距離を等しくできる等の上記第1の実施の形態と同様の効果を奏することは言うまでもない。
なお、本発明は上記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施形態にわたる構成要素を適宜組み合わせてもよい。
1:光学式エンコーダ、2:センサヘッド、3:配線基板、31:電極、4:光源、6:光検出器、61:光検出器の受光面(PDアレイ)、5:光透過部材、51:第1格子、8:樹脂材、9:スケール、91:第2格子(スケールパタン)、92:スケールパタン、7:光検出器、71:PDアレイ、PD1,PD2,PD3,PD4:フォトダイオード。

Claims (12)

  1. 変位検出される一方の部材に取り付けられたスケールと、前記一方の部材に対して相対移動する他方の部材に取り付けられ、前記スケールに対向配置された検出ヘッドとを備えた光学式エンコーダにおいて、
    前記検出ヘッドは、前記スケールに所定の光を照射する少なくとも1つの発光部と、
    前記発光部から前記スケールに照射されて前記光学パタンを経た光を受光する受光面を有し、前記受光面上に形成される光分布を検出する少なくとも1つの光検出部と、
    を備え、
    前記スケールは、前記相対移動する方向に反射率または透過率が異なる2つの部分が交互に配置されて成る光学パタンが、前記2つの部分1組を光学パタンの1周期として、所定のピッチで繰り返し形成され、前記1ピッチ内における前記2つの部分のデューティ比が変調された領域を有しており、
    前記少なくとも1つの光検出部は、前記相対移動の変位量に応じた位置信号を出力し、かつ前記所定の範囲内で原点信号を出力する、
    ことを特徴とする光学式エンコーダ。
  2. 前記相対移動の変位量に応じた前記位置信号の振幅レベルは、正弦波状に変化し、
    前記デューティの変調は、前記位置信号の振幅レベルが等しくなる前記デューティの組合せを少なくとも1組を用いる、
    ことを特徴とする請求項1に記載の光学式エンコーダ。
  3. 前記デューティの変調は、前記位置信号の振幅レベルが等しくなる前記デューティの組合せを1組のみを用いることを特徴とする請求項2に記載の光学式エンコーダ。
  4. 前記相対移動の変位量に応じた前記位置信号の振幅レベルは、正弦波状に変化し、
    前記デューティの変調は、デューティ比の組合せが、所定の値をAとして、
    デューティ(50−A)%とデューティ(50+A)% 但し、0<A≦50、
    となるデューティの組合せを少なくとも1組を用いる、
    ことを特徴とする請求項1に記載の光学式エンコーダ。
  5. 前記デューティの変調は、デューティ比の組合せが、所定の値をAとして、
    デューティ(50−A)%とデューティ(50+A)%
    但し、0<A≦50
    となるデューティの組合せを少なくとも1組を用いる、
    ことを特徴とする請求項1に記載の光学式エンコーダ。
  6. 前記デューティは、前記スケール内の所定の位置、又は当該所定の位置の近傍でのみで変調することを特徴とする請求項1に記載の光学式エンコーダ。
  7. 前記デューティは、前記スケール内の前記所定の範囲内で単調変化することを特徴とする請求項1に記載の光学式エンコーダ。
  8. 前記発光部及び前記スケールに形成された前記光学パタンは、前記位置信号と前記原点信号とを検出するために兼用されることを特徴とする請求項1に記載の光学式エンコーダ。
  9. 前記原点信号を検出するための前記光検出部は、前記位置信号を検出するための前記光検出部と兼用又は一部に前記位置信号を検出する機能を有することを特徴とする請求項1に記載の光学式エンコーダ。
  10. 前記スケールは、2トラック以上の光学パタンを有し、
    少なくとも1つの前記トラックの前記光学パタンは、前記デューティ変調して形成されている、
    ことを特徴とする請求項1に記載の光学式エンコーダ。
  11. 前記スケールは、前記ピッチを均一とし、前記デューティを変調した前記光学パタンを有することを特徴とする請求項1に記載の光学式エンコーダ。
  12. 前記スケールは、両端にそれぞれ前記デューティが一定の部分を有し、中間部に一定の割合でデューティが変化する部分を有することを特徴とする請求項1に記載の光学式エンコーダ。
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