JP4558095B2 - 通信システム及び管理装置及び通信装置及びコンピュータプログラム - Google Patents

通信システム及び管理装置及び通信装置及びコンピュータプログラム Download PDF

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Description

本発明は、例えば、リング型ネットワークに接続される複数のノード装置間の時刻同期技術に関する。
各伝送路における伝送遅延や、各ノード内における処理遅延の影響を除外する時刻同期方法は、たとえば、IEEE1588等に記されている。
IEEE1588に基づく高精度な時刻同期システムの実装では、パケットの送信、受信におけるタイムスタンプの採取を、物理的な信号の送出、あるいは受信のタイミングにより近いタイミングで採取することにより、送信ノード、受信ノードの内部処理遅延による影響を除外する。
IEEE1588に基づく手法は、物理的な伝送路で直接接続された、ポイント・ツー・ポイント、またはマルチポイント接続におけるマスタ/スレーブ構成を最小単位とし、これらの最小単位の組み合わせで、あらゆるネットワーク構成における時刻同期を実現する。
また、従来のリング型ネットワークにおける時刻同期方法では、ネットワーク内での時刻の基準となるマスタ・クロック・ノード(以降、マスタと記す)から時刻情報を通知することにより、他のスレーブ・クロック・ノード(以降、スレーブと記す)は、通知された時刻情報と、自ノードのクロックとの差から、時刻補正値を求め、自ノードの時刻の補正を行っていた。
このとき、既知のネットワーク構成とノード間のケーブル長から算出したパケット伝送の遅延時間を考慮して時刻補正を行う方法も示されている(たとえば、特許文献1)。
特開平6−52076号公報
従来のリング型ネットワークにおける時刻同期方法は、時刻同期の基準となるマスタと時刻の補正対象となるスレーブの間の伝送路や中継ノードにおいて発生する、時刻情報通知パケットの伝送遅延による影響が考慮されていないという課題があった。
更に、ネットワーク構成や、ノード間のケーブル長から遅延時間を算出する方法においては、ネットワーク構成が変更される度に、少なくとも遅延算出のためのパラメータ、すなわち、マスタから、各スレーブに至る経路上の中継ノード数や、ノード間ケーブルの総延長等、を交信しなければならず、さらには、これらの情報が既知でなければ遅延時間を算出できないという課題があった。
また、IEEE1588に示されるような、ポイント・ツー・ポイント、またはマルチポイント構成の組み合わせによる時刻同期方法をリング型ネットワークに適用した場合は、リング型の構造上で物理的に直接接続された隣り合う2つのノードの組み合わせのそれぞれにおいてマスタとスレーブの関係を構成し、マスタ/スレーブの多段構成によって順々に時刻同期手順を実行しなければならないため、リング上のそれぞれのノードがマスタとスレーブの両方の処理を実装しなければならず、また、時刻同期のためのパケット交換の回数が多く、全ノードの時刻同期が完了するまでの時間もかかるという課題があった。
この発明は、上記のような課題を解決することを主な目的の一つとしており、リング型ネットワークの時刻同期において、マスタから、スレーブに至る伝送経路上で発生する遅延の影響を除外でき、マスタ、およびスレーブのそれぞれの処理を簡略化することができ、また、時刻同期のためのパケット交換回数を減少させることを主な目的の一つとする。
本発明に係る通信システムは、基準クロックを備えるマスタノード装置と各々が内部クロックを備える複数のスレーブノード装置とがリング接続され、各ノード装置に定められているパケット転送順序に従ってパケットを二方向で転送して複数のノード装置間でパケットを二方向で巡回させる通信システムであって、
前記マスタノード装置は、
第一の計測パケットを、パケット転送順序において一方の方向での送信先となるスレーブノード装置に対して送信し、前記一方の方向で複数のスレーブノード装置を巡回した前記第一の計測パケットを受信し、
第二の計測パケットを、パケット転送順序において他方の方向での送信先となるスレーブノード装置に対して送信し、前記他方の方向で複数のスレーブノード装置を巡回した前記第二の計測パケットを受信し、
前記基準クロックの計時に従い、前記第一の計測パケットの送信時刻と前記第二の計測パケットの受信時刻との対、及び前記第一の計測パケットの受信時刻と前記第二の計測パケットの送信時刻との対の少なくともいずれかを記憶し、
前記第一の計測パケットの送信時刻と前記第二の計測パケットの受信時刻との対、及び前記第一の計測パケットの受信時刻と前記第二の計測パケットの送信時刻との対の少なくともいずれかを示す計測結果通知パケットを生成し、
いずれか方向の送信先のスレーブノード装置に対して、生成した前記計測結果通知パケットを送信し、
各スレーブノード装置は、
前記一方の方向での受信元のノード装置から前記第一の計測パケットを受信し、受信した前記第一の計測パケットを、前記一方の方向での送信先のノード装置に対して送信し、
前記他方の方向での受信元のノード装置から前記第二の計測パケットを受信し、受信した前記第二の計測パケットを、前記他方の方向での送信先のノード装置に対して送信し、
内部クロックの計時に従い、前記第一の計測パケットの受信時刻と前記第二の計測パケットの送信時刻との対、及び前記第一の計測パケットの送信時刻と前記第二の計測パケットの受信時刻との対の少なくともいずれかを記憶し、
いずれかの方向での受信元のノード装置から前記計測結果通知パケットを受信し、受信した前記計測結果通知パケットに示される前記第一の計測パケットの送信時刻と前記第二の計測パケットの受信時刻との対及び前記第一の計測パケットの受信時刻と前記第二の計測パケットの送信時刻との対の少なくともいずれかと、記憶している前記第一の計測パケットの受信時刻と前記第二の計測パケットの送信時刻との対及び前記第一の計測パケットの送信時刻と前記第二の計測パケットの受信時刻との対の少なくともいずれかを用いて、時刻補正値を算出し、算出した時刻補正値を用いて、内部クロックの時刻を補正することを特徴とする。
各スレーブノード装置は、
前記計測結果通知パケットに示される対となる送信時刻と受信時刻との平均値から、記憶している対となる送信時刻と受信時刻との平均値を差し引いた差分値を前記時刻補正値とすることを特徴とする。
各スレーブノード装置は、
前記マスタノード装置において、前記第一の計測パケットの送信時刻と前記第二の計測パケットの受信時刻との対が記憶される場合は、前記第一の計測パケットの受信時刻と前記第二の計測パケットの送信時刻との対を記憶し、受信した前記計測結果通知パケットに示される前記第一の計測パケットの送信時刻と前記第二の計測パケットの受信時刻との平均値から、記憶している前記第一の計測パケットの受信時刻と前記第二の計測パケットの送信時刻との平均値を差し引いた差分値を前記時刻補正値とし、
前記マスタノード装置において、前記第一の計測パケットの受信時刻と前記第二の計測パケットの送信時刻との対が記憶される場合は、前記第一の計測パケットの送信時刻と前記第二の計測パケットの受信時刻との対を記憶し、受信した前記計測結果通知パケットに示される前記第一の計測パケットの受信時刻と前記第二の計測パケットの送信時刻との平均値から、記憶している前記第一の計測パケットの送信時刻と前記第二の計測パケットの受信時刻との平均値を差し引いた差分値を前記時刻補正値とすることを特徴とする。
前記マスタノード装置は、
いずれかのスレーブノード装置において通信不能となっている場合に、通信不能となっている折返し点スレーブノード装置において折返し送信が行われる折返し計測パケットを前記折返し点スレーブノード装置の方向での送信先となるスレーブノード装置に対して送信し、前記基準クロックの計時に従い、前記折返し計測パケットの送信時刻を記憶し、
前記折返し点スレーブノード装置において折返し送信された返信折返し計測パケットを受信し、前記基準クロックの計時に従い、前記返信折返し計測パケットの受信時刻を記憶し、
前記折返し計測パケットの送信時刻及び前記返信折返し計測パケットの受信時刻を示す折返し計測結果通知パケットを生成し、生成した前記折返し計測結果通知パケットを前記折返し点スレーブノード装置の方向での送信先となるスレーブノード装置に対して送信し、
各スレーブノード装置は、
前記折返し計測パケットを受信した場合に、内部クロックの計時に従い、前記折返し計測パケットの受信時刻を記憶し、
自装置が前記折返し点スレーブノード装置でない場合に、前記折返し計測パケットの送信方向での送信先となるノード装置に対して前記折返し計測パケットを送信し、前記折返し点スレーブノード装置で折返し送信された返信折返し計測パケットを受信し、受信した前記返信折返し計測パケットを折返し送信方向での送信先となるノード装置に対して送信し、内部クロックの計時に従い、前記返信折返し計測パケットの送信時刻を記憶し、
自装置が前記折返し点スレーブノード装置である場合に、前記折返し計測パケットの受信元のノード装置に対して前記折返し計測パケットを折返し送信し、内部クロックの計時に従い、折返し送信した返信折返し計測パケットの送信時刻を記憶し、
前記折返し計測結果通知パケットを受信し、受信した前記折返し計測結果通知パケットに示されている前記折返し計測パケットの送信時刻及び前記返信折返し計測パケットの受信時刻と、記憶している前記折返し計測パケットの受信時刻及び前記返信折返し計測パケットの送信時刻とを用いて、時刻補正値を算出し、算出した前記時刻補正値を用いて、内部クロックの時刻を補正することを特徴とする。
前記マスタノード装置は、
二つのスレーブノード装置間において通信不能となっている場合に、通信不能となっている一方の折返し点スレーブノード装置から折返し送信された返信折返しパケットを受信し、受信した前記返信折返し計測パケットを、通信不能となっている他方の折返し点スレーブノード装置の方向での送信先となるスレーブノード装置に対して送信するとともに、前記基準クロックの計時に従い、前記返信折返し計測パケットの送信時刻を記憶し、
前記他方の折返し点スレーブノード装置において再折返し送信された再返信折返し計測パケットを受信し、前記基準クロックの計時に従い、前記再返信折返し計測パケットの受信時刻を記憶し、
前記返信折返し計測パケットの送信時刻及び前記再返信折返し計測パケットの受信時刻を示す折返し計測結果通知パケットを生成し、生成した前記折返し計測結果通知パケットを前記他方の折返し点スレーブノード装置の方向での送信先となるスレーブノード装置に対して送信し、
各スレーブノード装置は、
前記マスタノード装置から送信された前記返信折返し計測パケットを受信した場合に、内部クロックの計時に従い、前記返信折返し計測パケットの受信時刻を記憶し、
自装置が前記他方の折返し点スレーブノード装置でない場合に、前記返信折返し計測パケットの送信方向での送信先となるノード装置に対して前記返信折返し計測パケットを送信し、前記他方の折返し点スレーブノード装置で再折返し送信された再返信折返し計測パケットを受信し、受信した前記再返信折返し計測パケットを再折返し送信方向での送信先となるノード装置に対して送信し、内部クロックの計時に従い、前記再返信折返し計測パケットの送信時刻を記憶し、
自装置が前記他方の折返し点スレーブノード装置である場合に、前記返信折返し計測パケットの受信元のノード装置に対して前記返信折返し計測パケットを再折返し送信し、内部クロックの計時に従い、再折返し送信した再返信折返し計測パケットの送信時刻を記憶し、
前記折返し計測結果通知パケットを受信し、受信した前記折返し計測結果通知パケットに示されている前記返信折返し計測パケットの送信時刻及び前記再返信折返し計測パケットの受信時刻と、記憶している前記返信折返し計測パケットの受信時刻及び前記再返信折返し計測パケットの送信時刻とを用いて、時刻補正値を算出し、算出した前記時刻補正値を用いて、内部クロックの時刻を補正することを特徴とする。
各スレーブノード装置は、
前記折返し計測結果通知パケットに示されている前記折返し計測パケットの送信時刻と前記返信折返し計測パケットの受信時刻との平均値から、記憶している前記折返し計測パケットの受信時刻と前記返信折返し計測パケットの送信時刻との平均値を差し引いた差分値を前記時刻補正値とすることを特徴とする。
各スレーブノード装置は、
前記折返し計測結果通知パケットに示されている前記返信折返し計測パケットの送信時刻と前記再返信折返し計測パケットの受信時刻との平均値から、記憶している前記返信折返し計測パケットの受信時刻と前記再返信折返し計測パケットの送信時刻との平均値を差し引いた差分値を前記時刻補正値とすることを特徴とする。
各スレーブノード装置は、
内部クロックの計時に従い、前記第一の計測パケットの送信時刻と前記第二の計測パケットの受信時刻との対、及び前記第一の計測パケットの受信時刻と前記第二の計測パケットの送信時刻との対を記憶し、
他のノード装置における第一の計測パケットの送信時刻と第二の計測パケットの受信時刻との対、及び他のノード装置における第一の計測パケットの受信時刻と第二の計測パケットの送信時刻との対のいずれかが示される計測結果通知パケットを受信し、
受信した前記計測結果通知パケットに示される他のノード装置における送信時刻と受信時刻の対と、記憶している送信時刻と受信時刻との対のうちのいずれかの対を用いて、時刻補正値を算出し、
算出した時刻補正値を、記憶している送信時刻と受信時刻との対のうち前記時刻補正値の算出に用いられなかった送信時刻と受信時刻との対に用いて、補正後の送信時刻及び補正後の受信時刻を算出することを特徴とする。
各スレーブノード装置は、
前記一方の方向での受信元のノード装置から、当該ノード装置における第一の計測パケットの送信時刻と第二の計測パケットの受信時刻との対が示される計測結果通知パケットを受信し、
受信した計測結果通知パケットに示されている第一の計測パケットの送信時刻と第二の計測パケットの受信時刻と、記憶している前記第一の計測パケットの受信時刻と前記第二の計測パケットの送信時刻との対とを用いて、時刻補正値を算出し、算出した時刻補正値を、記憶している前記第一の計測パケットの送信時刻及び前記第二の計測パケットの受信時刻に用いて、補正後の第一の計測パケットの送信時刻及び補正後の第二の計測パケットの受信時刻を算出し、
受信した前記計測結果通知パケットに示されている第一の計測パケットの送信時刻と第二の計測パケットの受信時刻の対に代えて、算出した前記補正後の第一の計測パケットの送信時刻と前記補正後の第二の計測パケットの受信時刻との対を前記計測結果通知パケットに格納し、前記一方の方向での送信先のノード装置に対して、前記補正後の第一の計測パケットの送信時刻と前記補正後の第二の計測パケットの受信時刻との対が格納された前記計測結果通知パケットを送信することを特徴とする。
各スレーブノード装置は、
前記他方の方向での受信元のノード装置から、当該ノード装置における第一の計測パケットの受信時刻と第二の計測パケットの送信時刻との対が示される計測結果通知パケットを受信し、
受信した計測結果通知パケットに示されている第一の計測パケットの受信時刻と第二の計測パケットの送信時刻と、記憶している前記第一の計測パケットの送信時刻と前記第二の計測パケットの受信時刻との対とを用いて、時刻補正値を算出し、算出した時刻補正値を、記憶している前記第一の計測パケットの受信時刻及び前記第二の計測パケットの送信時刻に用いて、補正後の第一の計測パケットの受信時刻及び補正後の第二の計測パケットの送信時刻を算出し、
受信した前記計測結果通知パケットに示されている第一の計測パケットの受信時刻と第二の計測パケットの送信時刻の対に代えて、算出した前記補正後の第一の計測パケットの受信時刻と前記補正後の第二の計測パケットの送信時刻との対を前記計測結果通知パケットに格納し、前記他方の方向での送信先のノード装置に対して、前記補正後の第一の計測パケットの受信時刻と前記補正後の第二の計測パケットの送信時刻との対が格納された前記計測結果通知パケットを送信することを特徴とする。
各スレーブノード装置は、
前記計測結果通知パケットに示されている前記第一の計測パケットの送信時刻と前記第二の計測パケットの受信時刻との平均値から、記憶している前記第一の計測パケットの受信時刻と前記第二の計測パケットの送信時刻との平均値を差し引いた差分値を前記時刻補正値とすることを特徴とする。
各スレーブノード装置は、
前記計測結果通知パケットに示されている前記第一の計測パケットの受信時刻と前記第二の計測パケットの送信時刻との平均値から、記憶している前記第一の計測パケットの送信時刻と前記第二の計測パケットの受信時刻との平均値を差し引いた差分値を前記時刻補正値とすることを特徴とする。
本発明に係る管理装置は、複数の通信装置とともにパケットの巡回経路を構成し、各装置に定められているパケット転送順序に従って前記巡回経路においてパケットを二方向に巡回させる、基準クロックを備える管理装置であって、
第一の計測パケットを、パケット転送順序において一方の方向での送信先となる通信装置に対して送信する第一計測パケット送信部と、
前記複数の通信装置を前記一方の方向で巡回した前記第一の計測パケットを受信する第一計測パケット受信部と、
第二の計測パケットを、パケット転送順序において他方の方向での送信先となる通信装置に対して送信する第二計測パケット送信部と、
前記複数の通信装置を前記他方の方向で巡回した前記第二の計測パケットを受信する第二計測パケット受信部と、
前記基準クロックの計時に従い、前記第一の計測パケットの送信時刻及び前記第二の計測パケットの受信時刻の対、及び前記第一の計測パケットの受信時刻及び前記第二の計測パケットの送信時刻の対の少なくともいずれかを記憶する時刻記憶部と、
前記時刻記憶部に記憶されている前記第一の計測パケットの送信時刻及び前記第二の計測パケットの受信時刻の対、及び前記第一の計測パケットの受信時刻及び前記第二の計測パケットの送信時刻の対の少なくともいずれかが示される計測結果通知パケットを生成する計測結果通知パケット生成部と、
前記計測結果通知パケット生成部により生成された前記計測結果通知パケットを、いずれか方向の送信先のスレーブノード装置に対して送信する計測結果通知パケット送信部とを有することを特徴とする。
前記管理装置は、更に、
いずれかの通信装置において通信不能となっている場合に、通信不能となっている折返し点通信装置において折返し送信が行われる折返し計測パケットを生成する折返し計測パケット生成部と、
前記折返し計測パケット生成部により生成された前記折返し計測パケットを、前記折返し点通信装置の方向での送信先となる通信装置に対して送信する折返し計測パケット送信部と、
前記折返し点通信装置において折返し送信された返信折返し計測パケットを受信する折返し計測パケット受信部とを有し、
前記時刻記憶部は、
基準クロックの計時に従い、前記折返し計測パケット送信部による前記折返し計測パケットの送信時刻と、前記折返し計測パケット受信部による前記返信折返し計測パケットの受信時刻を記憶し、
前記計測結果通知パケット生成部は、
前記時刻記憶部に記憶されている前記折返し計測パケットの送信時刻及び前記返信折返し計測パケットの受信時刻を示す折返し計測結果通知パケットを生成し、
前記計測結果通知パケット送信部は、
前記計測結果通知パケット生成部により生成された前記折返し計測結果通知パケットを、前記折返し点通信装置の方向での送信先となる通信装置に対して送信することを特徴とする。
前記折返し計測パケット受信部は、
二つの通信装置間において通信不能となっている場合に、通信不能となっている一方の折返し点通信装置から折返し送信された返信折返しパケットを受信し、
前記折返し計測パケット送信部は、
前記折返し計測パケット受信部により受信された前記返信折返し計測パケットを、通信不能となっている他方の折返し点通信装置の方向での送信先となる通信装置に対して送信し、
前記折返し計測パケット受信部は、更に、
前記他方の折返し点通信装置において再折返し送信された再返信折返し計測パケットを受信し、
前記時刻記憶部は、
前記基準クロックの計時に従い、前記折返し計測パケット送信部による前記返信折返し計測パケットの送信時刻と、前記折返し計測パケット受信部による前記再返信折返し計測パケットの受信時刻を記憶し、
前記折返し計測結果通知パケット生成部は、
前記時刻記憶部に記憶されている前記返信折返し計測パケットの送信時刻及び前記再返信折返し計測パケットの受信時刻を示す折返し計測結果通知パケットを生成し、
前記折返し計測結果通知パケット送信部は、
前記折返し計測結果通知パケット生成部により生成された前記折返し計測結果通知パケットを、前記他方の折返し点通信装置の方向での送信先となる通信装置に対して送信することを特徴とする。
本発明に係る通信装置は、基準クロックを備える管理装置及び一つ以上の他の通信装置とともにパケットの巡回経路を構成し、各装置に定められているパケット転送順序に従って前記巡回経路においてパケットを二方向に巡回させる、内部クロックを備える通信装置であって、
前記管理装置から一方の方向に送信された第一の計測パケットを、パケット転送順序において前記一方の方向での受信元となる装置から受信する第一計測パケット受信部と、
前記第一計測パケット受信部により受信された前記第一の計測パケットを、前記一方の方向での送信先の装置に対して送信する第一計測パケット送信部と、
前記管理装置から他方の方向に送信された第二の計測パケットを、パケット転送順序において前記他方の方向での受信元となる装置から受信する第二計測パケット受信部と、
前記第二計測パケット受信部により受信された前記第二の計測パケットを、前記他方の方向での送信先の装置に対して送信する第二計測パケット送信部と、
前記内部クロックの計時に従い、前記第一の計測パケットの受信時刻と前記第二の計測パケットの送信時刻との対、及び前記第一の計測パケットの送信時刻と前記第二の計測パケットの受信時刻との対の少なくともいずれかを記憶する時刻記憶部と、
前記管理装置の前記基準クロックの計時に従った、前記管理装置における前記第一の計測パケットの送信時刻及び前記巡回経路を巡回した前記第二の計測パケットの前記管理装置における受信時刻の対、及び前記巡回経路を巡回した前記第一の計測パケットの前記管理装置における受信時刻及び前記管理装置における前記第二の計測パケットの送信時刻の対の少なくともいずれかが示される計測結果通知パケットを、受信する計測結果通知パケット受信部と、
受信した前記計測結果通知パケットに示される前記管理装置における前記第一の計測パケットの送信時刻と前記第二の計測パケットの受信時刻との対及び前記管理装置における前記第一の計測パケットの受信時刻と前記第二の計測パケットの送信時刻との対の少なくともいずれかと、前記時刻記憶部に記憶されている前記第一の計測パケットの受信時刻と前記第二の計測パケットの送信時刻との対及び前記第一の計測パケットの送信時刻と前記第二の計測パケットの受信時刻との対の少なくともいずれかを用いて、時刻補正値を算出する時刻補正値算出部と、
前記時刻補正値算出部により算出された前記時刻補正値を用いて、前記内部クロックの時刻を補正するクロック制御部とを有することを特徴とする。
前記時刻補正値算出部は、
前記計測結果通知パケットに示される対となる送信時刻と受信時刻との平均値から、前記時刻記憶部に記憶されている対となる送信時刻と受信時刻との平均値を差し引いた差分値を前記時刻補正値とすることを特徴とする。
前記時刻記憶部は、
前記管理装置における前記第一の計測パケットの送信時刻と前記第二の計測パケットの受信時刻との対が示される計測結果通知パケットが前記計測結果通知パケット受信部により受信される場合に、前記第一の計測パケットの受信時刻と前記第二の計測パケットの送信時刻との対を記憶し、
前記管理装置における前記第一の計測パケットの受信時刻と前記第二の計測パケットの送信時刻との対が示される計測結果通知パケットが前記計測結果通知パケット受信部により受信される場合に、前記第一の計測パケットの送信時刻と前記第二の計測パケットの受信時刻との対を記憶し、
前記時刻補正値算出部は、
前記管理装置における前記第一の計測パケットの送信時刻と前記第二の計測パケットの受信時刻との対が示される計測結果通知パケットが前記計測結果通知パケット受信部により受信される場合に、前記計測結果通知パケットに示される前記管理装置における前記第一の計測パケットの送信時刻と前記第二の計測パケットの受信時刻との平均値から、前記時刻記憶部に記憶されている前記第一の計測パケットの受信時刻と前記第二の計測パケットの送信時刻との平均値を差し引いた差分値を前記時刻補正値とし、
前記管理装置における前記第一の計測パケットの受信時刻と前記第二の計測パケットの送信時刻との対が示される計測結果通知パケットが前記計測結果通知パケット受信部により受信される場合に、前記計測結果通知パケットに示される前記第一の計測パケットの受信時刻と前記第二の計測パケットの送信時刻との平均値から、前記時刻記憶部に記憶されている前記第一の計測パケットの送信時刻と前記第二の計測パケットの受信時刻との平均値を差し引いた差分値を前記時刻補正値とすることを特徴とする。
前記通信装置は、更に、
いずれかの通信装置において通信不能となっている場合に、前記管理装置により送信された、通信不能となっている折返し点通信装置において折返し送信が行われる折返し計測パケットを受信する折返し計測パケット受信部と、
自装置が前記折返し点通信装置でない場合に、前記折返し計測パケットの送信方向での送信先となる装置に対して前記折返し計測パケットを送信するとともに、前記折返し計測パケットが前記折返し点通信装置で折返し送信された返信折返し計測パケットを、前記折返し計測パケット受信部が受信した後に、折返し送信方向での送信先となる装置に対して送信し、自装置が前記折返し点通信装置である場合に、前記折返し計測パケットの受信元の装置に対して前記折返し計測パケットを返信折返し計測パケットとして折返し送信する折返し計測パケット送信部を有し、
前記時刻記憶部は、
前記内部クロックの計時に従い、前記折返し計測パケットの受信時刻と、前記返信折返し計測パケットの送信時刻とを記憶し、
前記計測結果通知パケット受信部は、
前記管理装置の前記基準クロックの計時に従った、前記管理装置における前記折返し計測パケットの送信時刻及び前記管理装置における前記返信折返し計測パケットの受信時刻を示す折返し計測結果通知パケットを受信し、
前記時刻補正値算出部は、
前記折返し計測結果通知パケットに示されている前記管理装置における前記折返し計測パケットの送信時刻及び前記管理装置における前記返信折返し計測パケットの受信時刻と、前記時刻記憶部に記憶されている前記折返し計測パケットの受信時刻及び前記返信折返し計測パケットの送信時刻とを用いて、時刻補正値を算出することを特徴とする。
前記時刻補正値算出部は、
前記折返し計測結果通知パケットに示されている前記管理装置における前記折返し計測パケットの送信時刻と前記管理装置における前記返信折返し計測パケットの受信時刻との平均値から、前記時刻記憶部に記憶されている前記折返し計測パケットの受信時刻と前記返信折返し計測パケットの送信時刻との平均値を差し引いた差分値を前記時刻補正値とすることを特徴とする。
前記時刻記憶部は、
内部クロックの計時に従い、前記第一の計測パケットの送信時刻と前記第二の計測パケットの受信時刻との対、及び前記第一の計測パケットの受信時刻と前記第二の計測パケットの送信時刻との対を記憶し、
前記計測結果通知パケット受信部は、
他の装置における第一の計測パケットの送信時刻と第二の計測パケットの受信時刻との対、及び他の装置における第一の計測パケットの受信時刻と第二の計測パケットの送信時刻との対のいずれかが示される計測結果通知パケットを受信し、
前記時刻補正値算出部は、
前記計測結果通知パケット受信部により受信された前記計測結果通知パケットに示される他の装置における送信時刻と受信時刻の対と、前記時刻記憶部に記憶されている送信時刻と受信時刻との対のうちのいずれかの対を用いて、時刻補正値を算出し、
算出した時刻補正値を、前記時刻記憶部に記憶されている送信時刻と受信時刻との対のうち前記時刻補正値の算出に用いられなかった送信時刻と受信時刻との対に用いて、補正後の送信時刻及び補正後の受信時刻を算出することを特徴とする。
前記計測結果通知パケット受信部は、
前記一方の方向での受信元となる装置における第一の計測パケットの送信時刻と第二の計測パケットの受信時刻との対が示される計測結果通知パケットを、当該装置から受信し、
前記時刻補正値算出部は、
前記計測結果通知パケット受信部により受信された計測結果通知パケットに示されている第一の計測パケットの送信時刻と第二の計測パケットの受信時刻と、前記時刻記憶部に記憶されている前記第一の計測パケットの受信時刻と前記第二の計測パケットの送信時刻との対とを用いて、時刻補正値を算出し、算出した時刻補正値を、前記時刻記憶部に記憶されている前記第一の計測パケットの送信時刻及び前記第二の計測パケットの受信時刻に用いて、補正後の第一の計測パケットの送信時刻及び補正後の第二の計測パケットの受信時刻を算出し、
前記通信装置は、更に、
前記計測結果通知パケット受信部により受信された前記計測結果通知パケットに示されている第一の計測パケットの送信時刻と第二の計測パケットの受信時刻の対に代えて、前記時刻補正値算出部により算出された前記補正後の第一の計測パケットの送信時刻と前記補正後の第二の計測パケットの受信時刻との対を前記計測結果通知パケットに格納する計測結果通知パケット更新部と、
前記一方の方向での送信先となる装置に対して、前記計測結果通知パケット更新部により前記補正後の第一の計測パケットの送信時刻と前記補正後の第二の計測パケットの受信時刻との対が格納された前記計測結果通知パケットを送信する計測結果通知パケット送信部とを有することを特徴とする。
各通信装置は、
前記計測結果通知パケット受信部は、
前記他方の方向での受信元となる装置における第一の計測パケットの受信時刻と第二の計測パケットの送信時刻との対が示される計測結果通知パケットを、当該装置から受信し、
前記時刻補正値算出部は、
前記計測結果通知パケット受信部により受信された計測結果通知パケットに示されている第一の計測パケットの受信時刻と第二の計測パケットの送信時刻と、前記時刻記憶部に記憶されている前記第一の計測パケットの送信時刻と前記第二の計測パケットの受信時刻との対とを用いて、時刻補正値を算出し、算出した時刻補正値を、前記時刻記憶部に記憶されている前記第一の計測パケットの受信時刻及び前記第二の計測パケットの送信時刻に用いて、補正後の第一の計測パケットの受信時刻及び補正後の第二の計測パケットの送信時刻を算出し、
前記通信装置は、更に、
前記計測結果通知パケット受信部により受信された前記計測結果通知パケットに示されている第一の計測パケットの受信時刻と第二の計測パケットの送信時刻の対に代えて、前記時刻補正値算出部により算出された前記補正後の第一の計測パケットの受信時刻と前記補正後の第二の計測パケットの送信時刻との対を前記計測結果通知パケットに格納する計測結果通知パケット更新部と、
前記他方の方向での送信先となる装置に対して、前記計測結果通知パケット更新部により前記補正後の第一の計測パケットの受信時刻と前記補正後の第二の計測パケットの送信時刻との対が格納された前記計測結果通知パケットを送信する計測結果通知パケット送信部とを有することを特徴とする。
前記時刻補正値算出部は、
前記計測結果通知パケットに示されている前記第一の計測パケットの送信時刻と前記第二の計測パケットの受信時刻との平均値から、前記時刻記憶部に記憶されている前記第一の計測パケットの受信時刻と前記第二の計測パケットの送信時刻との平均値を差し引いた差分値を前記時刻補正値とすることを特徴とする。
各通信装置は、
前記計測結果通知パケットに示されている前記第一の計測パケットの受信時刻と前記第二の計測パケットの送信時刻との平均値から、前記時刻記憶部に記憶されている前記第一の計測パケットの送信時刻と前記第二の計測パケットの受信時刻との平均値を差し引いた差分値を前記時刻補正値とすることを特徴とする。
本発明に係るコンピュータプログラムは、複数の通信装置とともにパケットの巡回経路を構成し、各装置に定められているパケット転送順序に従って前記巡回経路においてパケットを二方向に巡回させる、基準クロックを備える管理装置に、
第一の計測パケットを、パケット転送順序において一方の方向での送信先となる通信装置に対して送信する第一計測パケット送信処理と、
前記複数の通信装置を前記一方の方向で巡回した前記第一の計測パケットを受信する第一計測パケット受信処理と、
第二の計測パケットを、パケット転送順序において他方の方向での送信先となる通信装置に対して送信する第二計測パケット送信処理と、
前記複数の通信装置を前記他方の方向で巡回した前記第二の計測パケットを受信する第二計測パケット受信処理と、
前記基準クロックの計時に従い、前記第一の計測パケットの送信時刻及び前記第二の計測パケットの受信時刻の対、及び前記第一の計測パケットの受信時刻及び前記第二の計測パケットの送信時刻の対の少なくともいずれかを記憶する時刻記憶処理と、
前記時刻記憶処理により記憶されている前記第一の計測パケットの送信時刻及び前記第二の計測パケットの受信時刻の対、及び前記第一の計測パケットの受信時刻及び前記第二の計測パケットの送信時刻の対の少なくともいずれかが示される計測結果通知パケットを生成する計測結果通知パケット生成処理と、
前記計測結果通知パケット生成処理により生成された前記計測結果通知パケットを、いずれか方向の送信先のスレーブノード装置に対して送信する計測結果通知パケット送信処理とを実行させることを特徴とする。
本発明に係るコンピュータプログラムは、基準クロックを備える管理装置及び一つ以上の他の通信装置とともにパケットの巡回経路を構成し、各装置に定められているパケット転送順序に従って前記巡回経路においてパケットを二方向に巡回させる、内部クロックを備える通信装置に、
前記管理装置から一方の方向に送信された第一の計測パケットを、パケット転送順序において前記一方の方向での受信元となる装置から受信する第一計測パケット受信処理と、
前記第一計測パケット受信処理により受信された前記第一の計測パケットを、前記一方の方向での送信先の装置に対して送信する第一計測パケット送信処理と、
前記管理装置から他方の方向に送信された第二の計測パケットを、パケット転送順序において前記他方の方向での受信元となる装置から受信する第二計測パケット受信処理と、
前記第二計測パケット受信処理により受信された前記第二の計測パケットを、前記他方の方向での送信先の装置に対して送信する第二計測パケット送信処理と、
前記内部クロックの計時に従い、前記第一の計測パケットの受信時刻と前記第二の計測パケットの送信時刻との対、及び前記第一の計測パケットの送信時刻と前記第二の計測パケットの受信時刻との対の少なくともいずれかを記憶する時刻記憶処理と、
前記管理装置の前記基準クロックの計時に従った、前記管理装置における前記第一の計測パケットの送信時刻及び前記巡回経路を巡回した前記第二の計測パケットの前記管理装置における受信時刻の対、及び前記巡回経路を巡回した前記第一の計測パケットの前記管理装置における受信時刻及び前記管理装置における前記第二の計測パケットの送信時刻の対の少なくともいずれかが示される計測結果通知パケットを、受信する計測結果通知パケット受信処理と、
受信した前記計測結果通知パケットに示される前記管理装置における前記第一の計測パケットの送信時刻と前記第二の計測パケットの受信時刻との対及び前記管理装置における前記第一の計測パケットの受信時刻と前記第二の計測パケットの送信時刻との対の少なくともいずれかと、前記時刻記憶処理により記憶されている前記第一の計測パケットの受信時刻と前記第二の計測パケットの送信時刻との対及び前記第一の計測パケットの送信時刻と前記第二の計測パケットの受信時刻との対の少なくともいずれかを用いて、時刻補正値を算出する時刻補正値算出処理と、
前記時刻補正値算出処理により算出された前記時刻補正値を用いて、前記内部クロックの時刻を補正するクロック制御処理とを実行させることを特徴とする。
本発明によれば、マスタノード装置が計測パケットを二方向において複数のスレーブノード装置で巡回させ、マスタノード装置及び各スレーブノード装置で計測した二方向での送受信時刻を用いて時刻補正値の算出を行うため、少ない手順で、伝送経路上で発生する遅延の影響を除外した精度の高い時刻同期が実現できる。
実施の形態1.
図1及び図2は、本実施の形態に係る時刻同期装置100の構成例を示す図である。
本実施の形態では、複数の時刻同期装置100が、図3に示すように接続され、リング型ネットワークを構成する。
つまり、本実施の形態で対象にする通信システムは、図3に示すように、管理装置たるマスタノード装置と、通信装置たる複数のスレーブノード装置とがリング接続されるリング型ネットワークである。図3のマスタノード装置、スレーブノード装置は、それぞれ時刻同期装置100である。
各ノード装置から送信されるパケットは、図3に示すように、順方向、逆方向の二方向に送信される。つまり、本実施の形態では、複数のノード装置間でパケットが順方向、逆方向の二方向で巡回する。
ここでは、順方向伝送路、および逆方向伝送路をそれぞれリング型に接続した二重リング構成をとる例を示しているが、伝送路は、必ずしも二重ではなくとも良い。ここで、順方向伝送路と逆方向伝送路は、たとえば、同一ケーブル上の送信信号線、および受信信号線である。また、伝送路を二重にしている場合であっても、順方向伝送路、逆方向伝送路は、固定的なものではなく、順方向伝送路を逆方向の伝送路とすることもでき、また、逆方向伝送路を順方向の伝送路とすることもできる。
また、各ノード装置には、パケット転送順序が定められている。パケット転送順序に従ってパケットが転送される方向が順方向であり、パケット転送順序の逆にパケットが転送される方向が逆方向である。
図3の例では、マスタノード装置−スレーブノード装置A−スレーブノード装置B−マスタノード装置というパケット転送ルートが順方向であり、マスタノード装置−スレーブノード装置B−スレーブノード装置A−マスタノード装置というパケット転送ルートが逆方向である。
また、図3に示すリング型ネットワークを巡回経路ともいう。
図1は、マスタノード装置としての時刻同期装置100の構成例を示す図であり、図2は、スレーブノード装置としての時刻同期装置100の構成例を示す図である。
マスタノード装置として動作する場合、スレーブノード装置として動作する場合のいずれも、時刻同期装置100の構成自体は同じであるが、マスタノード装置として動作する場合、スレーブノード装置として動作する場合のそれぞれにおいて各構成要素の役割、処理内容が異なるため、説明の便宜のために、別の図として示している。
しかし、時刻同期装置100の構成自体は、マスタノード装置として動作する場合、スレーブノード装置として動作する場合でも同じ構成であるため、同じ時刻同期装置100が、マスタノード装置及びスレーブノード装置のいずれになることも可能である。
以下では、各構成要素について、マスタノード装置、スレーブノード装置に共通する役割、処理内容を説明した後で、マスタノード装置に特有の役割、処理内容、スレーブノード装置に特有の役割、処理内容を説明する。
なお、以下、マスタノード装置を単にマスタ又はマスタノードともいい、スレーブノード装置を単にスレーブ又はスレーブノードともいう。
図1及び図2において、時刻同期処理制御部1は、時刻同期手順を制御する手段であり、例えばCPU(Central Processing Unit)などの回路である。
受信データ処理部2は、順方向伝送路および逆方向伝送路からの受信データの処理を行う手段であり、例えば、CPUまたはASIC(Application Specific Integrated Circuit)などの回路である。
送信データ生成部3は、順方向伝送路および逆方向伝送路から送信する送信データを生成する手段であり、例えば、CPUまたはASICなどの回路である。
内部クロック4は、内部発振器などの時間経過を計測する手段を備えた回路である。
クロック制御部5は、内部クロック4、順方向伝送路受信部6、順方向伝送路送信部8、逆方向伝送路受信部9、逆方向伝送路送信部11とそれぞれ接続し、データ送受信のタイムスタンプ取得を制御する手段であり、例えば、ASICなどの回路である。
順方向伝送路受信部6は、順方向伝送路からのデータ受信を行う手段である。
順方向伝送路リピータ7は、順方向伝送路からの受信データをバッファリングし高速に送信するための手段である。
順方向伝送路送信部8は、順方向伝送路への送信を行う手段である。
逆方向伝送路受信部9は、逆方向伝送路からのデータ受信を行う手段である。
逆方向伝送路リピータ10は、逆方向伝送路からの受信データをバッファリングし、高速に送信するための手段である。
逆方向伝送路送信部11は、逆方向伝送路へのデータ送信を行う手段である。
なお、前述したように、順方向伝送路を逆方向の伝送路とすることもでき、また、逆方向伝送路を順方向の伝送路とすることもできるため、順方向伝送路受信部6、順方向伝送路リピータ7及び順方向伝送路送信部8は、順方向伝送路が逆方向の伝送路となった場合は、逆方向からの受信、逆方向への送信も可能である。同様に、逆方向伝送路受信部9、逆方向伝送路リピータ10及び逆方向伝送路送信部11は、逆方向伝送路が順方向の伝送路となった場合は、順方向からの受信、順方向への送信も可能である。
本実施の形態では、マスタノードは、後に詳述するように、第一の計測パケットを、パケット転送順序において一方の方向での送信先となるスレーブノード装置に対して送信し、一方の方向で複数のスレーブノード装置を巡回した第一の計測パケットを受信する。第一の計測パケットの送信方向は、順方向でも逆方向でも構わない。
また、マスタノードは、第二の計測パケットを、パケット転送順序において他方の方向での送信先となるスレーブノード装置に対して送信し、他方の方向で複数のスレーブノード装置を巡回した第二の計測パケットを受信する。第二の計測パケットの送信方向は、第一の計測パケットの送信方向の反対方向である。
また、マスタノードは、内部クロック(基準クロック)の計時に従い、第一の計測パケットの送信時刻と第二の計測パケットの受信時刻との対、及び第一の計測パケットの受信時刻と第二の計測パケットの送信時刻との対の少なくともいずれかを記憶し、第一の計測パケットの送信時刻と第二の計測パケットの受信時刻との対、及び第一の計測パケットの受信時刻と第二の計測パケットの送信時刻との対の少なくともいずれかを示す計測結果通知パケットを生成する。
そして、マスタノードは、順方向、逆方向のいずれかの方向の送信先のスレーブノード装置に対して、生成した計測結果通知パケットを送信する。
このような処理を行うマスタノードとして動作する場合、時刻同期装置100の構成要素は、図1に示すように、主に以下のような役割を有する。
内部クロック4は、リング型ネットワークに含まれる複数のノード装置間の時刻同期の基準となる基準クロックとして機能する。
順方向伝送路送信部8及び逆方向伝送路送信部11は、それぞれ、第一の計測パケット又は第二の計測パケットを、パケット転送順序においてそれぞれの方向での送信先となるスレーブノード(通信装置)に対して送信する。
また、順方向伝送路送信部8及び逆方向伝送路送信部11は、計測結果通知パケットをそれぞれの方向での送信先となるスレーブノードに対して送信する場合がある。
第一計測パケット送信部又は第二計測パケット送信部の例、計測結果通知パケット送信部の例となる。
順方向伝送路受信部6及び逆方向伝送路受信部9は、それぞれ、複数のスレーブノードを順方向又は逆方向で巡回した第一の計測パケット又は第二の計測パケットを受信する。
また、順方向伝送路受信部6及び逆方向伝送路受信部9は、計測結果通知パケットをそれぞれの方向での受信元となるスレーブノードから受信する場合がある。
順方向伝送路受信部6及び逆方向伝送路受信部9は、第一計測パケット受信部又は第二計測パケット受信部の例となる。
時刻同期処理制御部1は、内部クロック4(基準クロック)の計時に従い、第一の計測パケットの送信時刻及び第二の計測パケットの受信時刻の対、及び第一の計測パケットの受信時刻及び第二の計測パケットの送信時刻の対の少なくともいずれかを記憶する。
時刻同期処理制御部1は、時刻記憶部の例となる。
送信データ生成部3は、時刻同期処理制御部1に記憶されている第一の計測パケットの送信時刻及び第二の計測パケットの受信時刻の対、及び第一の計測パケットの受信時刻及び第二の計測パケットの送信時刻の対の少なくともいずれかが示される計測結果通知パケットを生成する。
送信データ生成部3は、計測結果通知パケット生成部の例となる。
また、本実施の形態では、後に詳述するように、各スレーブノードは、一方の方向での受信元のノード装置から第一の計測パケットを受信し、受信した第一の計測パケットを、一方の方向での送信先のノード装置に対して送信し、また、他方の方向での受信元のノード装置から第二の計測パケットを受信し、受信した第二の計測パケットを、他方の方向での送信先のノード装置に対して送信する。
また、各スレーブノードは、内部クロックの計時に従い、第一の計測パケットの受信時刻と第二の計測パケットの送信時刻との対、及び第一の計測パケットの送信時刻と第二の計測パケットの受信時刻との対の少なくともいずれかを記憶する。
更に、各スレーブノードは、いずれかの方向での受信元のノード装置から計測結果通知パケットを受信し、受信した計測結果通知パケットに示される第一の計測パケットの送信時刻と第二の計測パケットの受信時刻との対及び第一の計測パケットの受信時刻と第二の計測パケットの送信時刻との対の少なくともいずれかと、記憶している第一の計測パケットの受信時刻と第二の計測パケットの送信時刻との対及び第一の計測パケットの送信時刻と第二の計測パケットの受信時刻との対の少なくともいずれかを用いて、時刻補正値を算出し、算出した時刻補正値を用いて、内部クロックの時刻を補正する。
このような処理を行うスレーブノードとして動作する場合、時刻同期装置100の構成要素は、図2に示すように、主に以下のような役割を有する。
順方向伝送路受信部6及び逆方向伝送路受信部9は、それぞれ、マスタノードから送信された第一の計測パケット又は第二の計測パケットを、パケット転送順序においてそれぞれの方向での受信元となるノード装置から受信する。
また、順方向伝送路受信部6及び逆方向伝送路受信部9は、マスタノードから送信された計測結果通知パケットをそれぞれの方向での受信元となるノード装置から受信する場合がある。
順方向伝送路受信部6及び逆方向伝送路受信部9は、第一計測パケット受信部又は第二計測パケット受信部、計測結果通知パケット受信部の例となる。
順方向伝送路送信部8及び逆方向伝送路送信部11は、それぞれ、第一の計測パケット又は第二の計測パケットを、パケット転送順序においてそれぞれの方向での送信先となるノード装置に対して送信する。
また、順方向伝送路送信部8及び逆方向伝送路送信部11は、計測結果通知パケットをそれぞれの方向での送信先となるノード装置に対して送信する場合がある。
順方向伝送路送信部8及び逆方向伝送路送信部11は、第一計測パケット送信部又は第二計測パケット送信部の例となる。
時刻同期処理制御部1は、内部クロック4の計時に従い、第一の計測パケットの受信時刻と第二の計測パケットの送信時刻との対、及び第一の計測パケットの送信時刻と第二の計測パケットの受信時刻との対の少なくともいずれかを記憶する。
また、時刻同期処理制御部1は、受信した計測結果通知パケットに示されるマスタノードにおける第一の計測パケットの送信時刻と第二の計測パケットの受信時刻との対及びマスタノードにおける第一の計測パケットの受信時刻と第二の計測パケットの送信時刻との対の少なくともいずれかと、記憶している第一の計測パケットの受信時刻と第二の計測パケットの送信時刻との対及び第一の計測パケットの送信時刻と第二の計測パケットの受信時刻との対の少なくともいずれかを用いて、時刻補正値を算出する。
具体的には、時刻同期処理制御部1は、計測結果通知パケットに示される対となる送信時刻と受信時刻との平均値から、記憶している対となる送信時刻と受信時刻との平均値を差し引いた差分値を時刻補正値とする。
時刻同期処理制御部1は、時刻記憶部及び時刻補正値算出部の例となる。
クロック制御部5は、時刻同期処理制御部1により算出された時刻補正値を用いて、内部クロック4の時刻を補正する。
次に、動作について説明する。
まず、リング構成における全体の動作を説明する。
各時刻同期装置は、前述の通り、図3のようにリング型に接続する。
同一リング上のノードのうち、1つのノードは、マスタであり、このリング内での時刻同期の基準となる。他のノードは、スレーブとなる。
時刻同期を行う際には、マスタは、順方向、逆方向のそれぞれにパケットを送出する。
各スレーブは、これらのパケットの自ノードにおける送信時刻、受信時刻、および、マスタにおけるパケットの送信時刻、受信時刻から時刻の補正値を算出する。
図3のように、3台の時刻同期装置を接続した場合を例に順を追って説明する。
図4は、図3におけるマスタ、スレーブA、およびスレーブBの間のパケット交換を時系列でしめすため、リング構造をマスタの位置で展開し横方向に記し、縦方向に時系列を示したものである。したがって、図4で右端と左端に記されている「マスタ」は同一のノードを示す。
図4は、マスタが第一の計測パケットを逆方向に送信し、第二の計測パケットを順方向に送信する例を示す。
図5は、マスタが第一の計測パケットを逆方向に送信し、第二の計測パケットを順方向に送信するが、マスタ及びスレーブにおける時刻の採取の仕方が図4と異なる例を示す。
図6は、マスタが第一の計測パケットを順方向に送信し、第二の計測パケットを逆方向に送信する例を示す。
図7は、マスタが第一の計測パケットを順方向に送信し、第二の計測パケットを逆方向に送信するが、マスタ及びスレーブにおける時刻の採取の仕方が図6と異なる例を示す。
なお、図4〜図7において、計測結果通知パケットは、順方向に送信することとしているが、計測結果通知パケットの送信方向はどちらの方向でもよく、図4〜図7において、逆方向に送信するようにしてもよい。
なお、以下では、図4の例を最初に説明し、その後、図5〜図7の例の説明を行う。
時刻同期の処理は、たとえば、マスタのタイマにより、一定時間ごとに実行する。
時刻同期の処理が開始すると、図4に示すように、まず、マスタは、逆方向に第一の計測パケット(以降、逆方向計測パケットという)を送出する。
スレーブでは、逆方向計測パケットを受信すると、リピータを介して次のノードへ高速にパケットをリピート送信するとともに、データの読み込みを行う。また、次のノードへの送信時には、送信時刻を採取する。
図4において、スレーブBにおいては、パケット送信時刻T21を、スレーブAにおいては、パケット送信時刻T11を採取する。なお、図面では、マスタ、各スレーブが採取する時刻が、パケット送信時刻であればTxxの横に(S)を、パケット受信時刻であれば(R)を表記している。
次に、マスタが、リングを一周してきた逆方向計測パケットを受信すると、その受信時刻T01を採取する。
次に、マスタは、順方向に第二の計測パケット(以降、順方向計測パケットという)を送出するとともに、その送信時刻T02を採取する。
各スレーブでは、順方向計測パケットを受信すると、リピータを介して次のノードへ高速にパケットをパススルーするとともに、データの読み込みを行う。
また、各スレーブは、順方向計測パケットの受信時刻を採取する。
図3において、スレーブAにおいては、パケット受信時刻T12を、スレーブBにおいては、パケット受信時刻T22を採取する。
次に、マスタは、自ノードで採取した、T01、T02の値を、計測結果通知パケットに格納して送信し、各スレーブに通知する。
各スレーブは、計測結果通知パケットにより受信したT01、T02の値と、自ノードで採取した、送信時刻、受信時刻から、それぞれの内部クロックが示す時刻の補正値を算出する。
ここまでで、マスタ、スレーブA、スレーブBの各ノードで採取する送信時刻、および、受信時刻は、それぞれの内部クロックにより採取した値であり、それぞれの内部クロックは、その内部発振器の精度等の影響により、それぞれ、絶対時刻との間、および、相互の内部クロック間で示す時刻に差が生じている。
ここでは、各スレーブにおける内部クロックの、マスタの内部クロックから見たオフセット、すなわち、スレーブにおける内部クロックの補正値を算出する。
今、逆方向計測パケット、および、順方向計測パケットのマスタ/スレーブ間の同一経路における伝送遅延、および、中継ノード上での処理遅延などを含めた総遅延が、パケットの送信方向にかかわらず、一定であると仮定した場合、図4において、マスタで採取したT01とT02の平均値、スレーブAで採取したT11とT12の平均値、および、スレーブBで採取したT21とT22の平均値は、それぞれ、同一時刻におけるそれぞれの内部クロックが指し示す時刻とみなすことが出来る。
したがって、マスタで採取した時刻の平均値と各スレーブにおける平均値の差が、各スレーブの内部クロックをマスタの内部クロック(基準クロック)に合わせる際の補正値となる。
図4において、スレーブAの内部クロックの補正値ΔT1は、
ΔT1={(T01+T02)−(T11+T12)}/2 …式1
また、スレーブBの内部クロックの補正値ΔT2は、
ΔT2={(T01+T02)−(T21+T22)}/2 …式2
となる。
各スレーブにおいてこれらの補正値を求めた後、任意のタイミングで、算出した補正値を使用して内部クロックの時刻を修正することにより、時刻同期処理は完了する。
次に、マスタおよびスレーブにおける処理の詳細を示す。
まず、マスタにおける処理を示す。
図8は、マスタにおける処理フローの一例である。
マスタは、これらの一連の時刻同期処理を、マスタ内部のタイマによる周期動作、オペレータの操作、マスタ内部のソフトウェア、ハードウェアで発生する各種イベント等を契機として開始する。時刻同期処理を開始すると、マスタは、まず逆方向計測パケットを送信する(S1)。
逆方向計測パケットの形式の一例を図9に示す。
図9において、送信元アドレス、および、宛先アドレスは、リング型ネットワークで各ノードを識別するアドレスである。
逆方向計測パケットにおいて、宛先は全ノードであるため、宛先アドレスはブロードキャストアドレスを指定する。
ブロードキャストアドレスは、たとえば、アドレス長が1バイトの場合、16進数でFFなどをあらかじめ予約しておく。
パケット種別は、その値により、パケットの種別を表す。この実施の形態では、逆方向計測パケット、順方向計測パケット、計測結果通知パケットの3種のための値が予約される。
シーケンス番号は、一連のパケットを関連付けるために使用する。
図4において、一連の順方向計測パケット、逆方向計測パケット、計測結果通知パケットのシーケンス番号フィールドに同じ値を格納することにより、受信側で、一連のパケットを関係付ける。シーケンス番号は、一連のパケットの識別が出来れば、どのように割り振ってもよいが、たとえば、マスタで逆方向計測パケットを送信するたびに1ずつカウントアップし、関連する順方向計測パケット、および、計測結果通知パケットに同じ値を格納するようにすればよい。
この、逆方向計測パケット送信のマスタ内部での動作は、順方向伝送路が順方向、逆方向伝送路が逆方向のパケットをそれぞれ伝送するので、まず、時刻同期処理制御部1が逆方向計測パケット送信命令を、送信データ生成部3に対して発行し、送信データ生成部3が逆方向計測パケットを生成し逆方向伝送路送信部11に送り、逆方向伝送路送信部11は逆方向伝送路に逆方向計測パケットを送出する。
逆方向計測パケットを送信後、次に、マスタは、リングを1周してきた同じ逆方向計測パケットを受信する。
このとき、受信時刻を採取し、逆方向計測パケット受信時刻として保持しておく(S2)。
マスタ内部の処理としては、まず、逆方向伝送路受信部9が逆方向計測パケットを受信する。
このとき、逆方向伝送路受信部9からのタイミング信号により、クロック制御部5は、内部クロック4の時刻を取得する。
同時に、逆方向伝送路受信部9で受信した逆方向計測パケットのデータは、受信データ処理部2に伝達され、受信データ処理部2においてパケット種別が判別され、逆方向計測パケット受信のイベントとして時刻同期処理制御部1に通知される。
時刻同期処理制御部1は、逆方向計測パケット受信のイベントを受けると、クロック制御部5から、逆方向伝送路受信部9におけるパケット受信のタイミングで取得した時刻を取得し、逆方向計測パケット受信時刻として、シーケンス番号と対応付け、保存する。
次に、マスタは、順方向計測パケットを送信し、送信時刻を採取する(S3)。
順方向計測パケットの形式は、図9に示した逆方向計測パケットと同様であるが、パケット種別の値が異なる。
マスタの内部処理では、まず、時刻同期処理制御部1が、送信データ生成部3に対し、順方向計測パケット送信命令を発行する。送信データ生成部3は、命令を受けると、順方向計測パケットを生成し、順方向伝送路送信部8に送る。順方向伝送路送信部8は順方向計測パケットを順方向伝送路に送出し、送信のタイミングでタイミング信号をクロック制御部5に送る。
クロック制御部5は、タイミング信号を受けると、内部クロック4が示す時刻を取得する。
一方、順方向伝送路送信部8での送信処理が完了し、送信データ生成部3を経由して時刻同期処理制御部1に制御が戻ると、時刻同期処理制御部1は、順方向伝送路送信部8での順方向計測パケット送信のタイミングで取得した時刻をクロック制御部5から取得し、順方向計測パケット送信時刻として、シーケンス番号と対応付けて保存する。
次に、マスタは、リングを1周してきた順方向計測パケットを受信する(S4)。
マスタの内部の処理では、順方向伝送路受信部6が順方向伝送路より、順方向計測パケットを受信し、受信データ処理部2でパケット種別が識別され、順方向計測パケット受信イベントとして時刻同期処理制御部1に通知する。
マスタでは、順方向計測パケット受信に対して行う処理はないが、順方向計測パケット受信を契機に計測結果通知パケット送信の処理を開始するようにしても良い。
次に、マスタは、計測結果通知パケットを送信し、自ノードで測定した、逆方向計測パケット受信時刻、および、順方向計測パケット送信時刻を各スレーブに通知する(S5)。
マスタの内部の処理では、時刻同期処理制御部1が、内部に保存していた逆方向計測パケット受信時刻、および、順方向計測パケット送信時刻を、計測結果通知パケット送信命令とともに、送信データ生成部3に通知する。
送信データ生成部3は逆方向計測パケット受信時刻、および、順方向計測パケット送信時刻を格納した、計測結果通知パケットを生成する。
計測結果通知パケットの形式の一例を図10に記す。
送信データ生成部3で生成されたパケットは、順方向伝送路送信部8から順方向伝送路に送出する。
次に、マスタは、リングを1周してきた計測結果通知パケットを受信する(S6)。
マスタの内部処理としては、順方向伝送路受信部6でパケットを受信し、受信データ処理部2でパケット種別を判別し、時刻同期処理制御部1に計測結果通知パケット受信イベントとして通知する。
図8に示した処理の順序は、必ずしもこの通りの順序で行う必要はなく、次の2つの制約が守られる範囲で自由に入れ替えても良い。
(1)各パケットの受信は、当該パケットの送信より後で発生する、すなわち、図8において、S2はS1より後で、S4はS3より後で、S6はS5より後で発生する。
(2)計測結果通知パケット送信は、逆方向計測パケット受信時刻採取より後、かつ、順方向計測パケット送信時刻取得より後で実行する。すなわち、図8において、S5はS2およびS3より後に実行する。
次に、スレーブにおける処理を示す。
図11は、スレーブにおける処理フローの一例である。
まず、スレーブは、逆方向計測パケットを受信し、これを次のノードに送出するとともに送信時刻を採取する(S7)。
スレーブ内部では次のように処理を行う。
まず、逆方向計測パケットを逆方向伝送路受信部9が受信する。
受信したパケットは、逆方向伝送路受信部9から逆方向伝送路リピータ10に伝えるとともに、受信データ処理部2に取り込む。
逆方向伝送路リピータ10に送られたパケットは、バッファリングされ、そのまま変更せずに逆方向伝送路送信部11に送るか、あるいは、データリンク層のヘッダおよびトレーラを変更して、逆方向伝送路送信部11に送る。
逆方向伝送路送信部11は、逆方向伝送路リピータ10から受け取ったパケットを逆方向伝送路に送出するとともに、送信タイミングの信号をクロック制御部5に送る。
クロック制御部5は、タイミング信号を受けると、内部クロック4が示す時刻を取得し、保存する。
一方、逆方向伝送路受信部9から逆方向計測パケットのデータを取り込んだ受信データ処理部2では、パケット種別を識別し、逆方向計測パケット受信イベントを時刻同期処理制御部1に通知する。
イベントを受けた時刻同期処理制御部1では、クロック制御部5から、逆方向伝送路送信部11からの逆方向計測パケット送信のタイミングで取得した送信時刻を取得し、逆方向計測パケットのシーケンス番号と関連付けて保存する。
次に、スレーブは、順方向計測パケットを受信し受信時刻を採取するとともに、これを次のノードに送出する(S8)。
スレーブ内部では次のように処理を行う。
まず、順方向計測パケットを順方向伝送路受信部6が受信する。
このとき、順方向伝送路受信部6は、パケット受信のタイミング信号をクロック制御部5に送る。
タイミング信号を受けたクロック制御部5は、内部クロック4の示す時刻を取得し保存する。
一方、受信したパケットは、順方向伝送路受信部6から順方向伝送路リピータ7に伝えるとともに、受信データ処理部2に取り込む。
順方向伝送路リピータ7に送られたパケットは、バッファリングされ、そのまま変更せずに順方向伝送路送信部8に送るか、あるいは、データリンク層のヘッダおよびトレーラを変更して、順方向伝送路送信部8に送る。
順方向伝送路送信部8は、順方向伝送路リピータ7から受け取ったパケットを順方向伝送路に送出する。
また一方、順方向伝送路受信部6から順方向計測パケットのデータを取り込んだ受信データ処理部2では、パケット種別を識別し、順方向計測パケット受信イベントを時刻同期処理制御部1に通知する。
イベントを受けた時刻同期処理制御部1では、クロック制御部5から、順方向伝送路受信部6での順方向計測パケット受信のタイミングで取得した受信時刻を取得し、順方向計測パケットのシーケンス番号と関連付けて保存する。
次に、スレーブは、計測結果通知パケットを受信する(S9)。
スレーブ内部では次のように処理を行う。
まず、計測結果通知パケットを順方向伝送路受信部6が受信する。
受信したパケットは、順方向伝送路受信部6から順方向伝送路リピータ7に伝えるとともに、受信データ処理部2に取り込む。
順方向伝送路リピータ7に送られたパケットは、バッファリングされ、そのまま変更せずに順方向伝送路送信部8に送るか、あるいは、データリンク層のヘッダおよびトレーラを変更して、順方向伝送路送信部8に送る。
順方向伝送路送信部8は、順方向伝送路リピータ7から受け取ったパケットを順方向伝送路に送出する。
また一方、順方向伝送路受信部6から計測結果通知パケットのデータを取り込んだ受信データ処理部2では、パケット種別を識別し、計測結果通知パケット受信イベントを時刻同期処理制御部1に通知する。
次に、スレーブは、自ノードの内部クロックにおける時刻の補正値を算出する(S10)。
スレーブ内部においては、S9で計測結果通知パケット受信イベントを受けた時刻同期処理制御部1は、イベント通知により取得した計測結果通知パケットのデータより、マスタで測定した、逆方向計測パケット受信時刻、および、順方向計測パケット送信時刻を取り出し、スレーブで測定した、逆方向計測パケット送信時刻、および、順方向計測パケット受信時刻と合わせて、時刻の補正値を算出する。
このとき、それぞれの受信時刻データ、送信時刻データの対応づけは、各パケットのシーケンス番号により対応付ける。
時刻の補正値の算出式は、図4のケースにて先に示した通りであるが、より一般化した形で記述すると次のようになる。
今、マスタで測定した逆方向計測パケット受信時刻をTMR、順方向計測パケット送信時刻をTMS、スレーブで測定した逆方向計測パケット送信時刻をTSS、順方向計測パケット受信時刻をTSRとすると、スレーブにおける時刻の補正値ΔTは、
ΔT={(TMR+TMS)−(TSS+TSR)}/2
となる。
次に、スレーブは、算出した時刻補正値を使用して内部クロックの時刻を調整する(S11)。
スレーブの内部処理では、時刻同期処理制御部1が、S10において算出した補正値ΔTを使用して、クロック制御部5に対して、内部クロック調整命令を発行する。
クロック制御部5は、内部クロック調整命令を受けると、内部クロック4の現在時刻に補正値ΔTを加算する処理を実行する。
以上の処理で、スレーブの内部クロックをマスタの内部クロックに同期させる時刻同期処理が完了する。
図11に示したスレーブの処理フローは、マスタが図8の処理フローの順序で処理する場合に対し、順に処理を行うように記述されているが、マスタは、前述のように処理の順序を入れ替えても良い。
たとえば、図8では、まず、逆方向計測パケットを送信し、後に、順方向計測パケットを送信するようにしているが、これを入れ替えて、まず、順方向計測パケットを送信し、後に、逆方向計測パケットを送信するようにしても良い。
このように、マスタがどのような順序で処理を行ってもスレーブ側が対処できるようにした処理フローを図12に示す。
図12に従ったスレーブの処理手順を示す。
まず、スレーブは、マスタから送信されたパケットを受信する(S12)。
このとき、逆方向計測パケットであれば、逆方向伝送路受信部9で受信し、順方向計測パケット、または、計測結果通知パケットであれば、順方向伝送路受信部6で受信する。
また、このとき、受信部からは、クロック制御部5に対し受信タイミング信号が送られ、クロック制御部5では、タイミング信号により内部クロック4が示す時刻を、それぞれ、順方向伝送路パケット受信時刻、または、逆方向伝送路パケット受信時刻として保存する。
一方、順方向伝送路受信部6、または、逆方向伝送路受信部9で受信したパケットは、それぞれ、順方向伝送路リピータ7または、逆方向伝送路リピータ10を経由して、順方向伝送路送信部8または、逆方向伝送路送信部11から、次のノードへと送信される。
このとき、送信時の送信時刻も、それぞれの送信部からのタイミング信号によりクロック制御部5が採取し、順方向伝送路送信時刻、または、逆方向伝送路送信時刻として保存する。
また一方、順方向伝送路受信部6、または、逆方向伝送路受信部9で受信したパケットのデータは、受信データ処理部2にも取り込まれ、逆方向計測パケット受信、順方向計測パケット受信、または、計測結果通知パケット受信イベントとして、時刻同期処理制御部1に通知される。
パケット受信の処理が終わると、次にスレーブは、パケット種別の判定を行う(S13)。
次に、スレーブは、受信パケット種別が逆方向計測パケットであった場合は、時刻同期処理制御部1が、クロック制御部5より逆方向伝送路送信部11からのタイミング信号により保存した時刻情報を取得し、逆方向計測パケット送信時刻として保存する(S14)。
また、S13で判定したパケット種別が順方向計測パケットの場合は、時刻同期処理制御部1が、クロック制御部5より順方向伝送路受信部6からのタイミング信号により保存した時刻情報を取得し、順方向計測パケット受信時刻として保存する(S15)。また、S13で判定したパケット種別が計測結果通知パケットであった場合は、まず、時刻補正値の算出を行う(S16)。次に、S16で算出した時刻補正値を使用して、時刻調整を行う(S17)。
ここでは、マスタにおける時刻測定点として逆方向計測パケット受信時刻および順方向計測パケット送信時刻を、スレーブにおける時刻測定点として、逆方向計測パケット送信時刻および順方向計測パケット受信時刻をそれぞれ採取するようにしているが、マスタにおいて、逆方向計測パケット送信時刻および順方向計測パケット受信時刻を採取するようにしたり、あるいは、スレーブで逆方向計測パケット受信時刻および順方向計測パケット送信時刻を採取するようにしたりしても良い。すなわち、マスタ、および、スレーブの各ノードにおける時刻測定点は、
逆方向計測パケットの送信時刻と順方向計測パケットの受信時刻
逆方向計測パケットの受信時刻と順方向計測パケットの送信時刻
の2つの組み合わせからそれぞれのノードにおける測定点を自由に選択しても良い。
具体的には、図5〜図7に示す例がある。
図5に示す例では、マスタが第一の計測パケットを逆方向に送信し、第二の計測パケットを順方向に送信する。
そして、マスタは第一の計測パケットである逆方向計測パケットの送信時刻T01と、第二の計測パケットである順方向計測パケットの受信時刻T02を計測する。
スレーブでは、第一の計測パケットである逆方向計測パケットの受信時刻T11(またはT21)と、第二の計測パケットである順方向計測パケットの送信時刻T12(またはT22)を計測する。
そして、マスタは、逆方向計測パケット送信時刻T01と、順方向計測パケット受信時刻T02が示される計測結果通知パケットを送信し、各スレーブでは、上述のように、計測結果通知パケットに示される時刻T01、T02と記憶している時刻T11、T12(またはT21、T22)を用いて、式1(または式2)に従って時刻補正値を算出して内部クロックの時刻補正を行う。
また、図6に示す例では、マスタが第一の計測パケットを順方向に送信し、第二の計測パケットを逆方向に送信する。
そして、マスタは第一の計測パケットである順方向計測パケットの受信時刻T01と、第二の計測パケットである逆方向計測パケットの送信時刻T02を計測する。
スレーブでは、第一の計測パケットである順方向計測パケットの送信時刻T11(またはT21)と、第二の計測パケットである逆方向計測パケットの受信時刻T12(またはT22)を計測する。
そして、マスタは、順方向計測パケット受信時刻T01と、逆方向計測パケット送信時刻T02が示される計測結果通知パケットを送信し、各スレーブでは、上述のように、計測結果通知パケットに示される時刻T01、T02と記憶している時刻T11、T12(またはT21、T22)を用いて、式1(または式2)に従って時刻補正値を算出して内部クロックの時刻補正を行う。
また、図7に示す例では、マスタが第一の計測パケットを順方向に送信し、第二の計測パケットを逆方向に送信する。
そして、マスタは第一の計測パケットである順方向計測パケットの送信時刻T01と、第二の計測パケットである逆方向計測パケットの受信時刻T02を計測する。
スレーブでは、第一の計測パケットである順方向計測パケットの受信時刻T11(またはT21)と、第二の計測パケットである逆方向計測パケットの送信時刻T12(またはT22)を計測する。
そして、マスタは、順方向計測パケット送信時刻T01と、逆方向計測パケット受信時刻T02が示される計測結果通知パケットを送信し、各スレーブでは、上述のように、計測結果通知パケットに示される時刻T01、T02と記憶している時刻T11、T12(またはT21、T22)を用いて、式1(または式2)に従って時刻補正値を算出して内部クロックの時刻補正を行う。
リング型ネットワーク内に、順方向計測パケットの中継処理時間と、逆方向計測パケットの中継処理時間の間に大きな差が発生するスレーブが存在する場合、そのスレーブの中継処理を含まないような測定点の組み合わせを採用することが考えられる。
この実施の形態の図4〜図7で示したような組み合わせで測定点を設定した場合、スレーブでの測定点を統一できるため、スレーブでの処理が単純化でき、また、算出した補正値に時刻同期を行うスレーブ自体の中継処理時間による影響が含まれないという効果がある。
図4〜図7の例では、マスタにおける計測時刻の種類と各スレーブにおける計測時刻の種類が異なり、また、計測パケットの送信方向により計測時刻の種類が異なる。例えば、図4では、逆方向計測パケットに対して、マスタは受信時刻を計測し、各スレーブは送信時刻を計測している。また、順方向計測パケットに対して、マスタは送信時刻を計測し、各スレーブは受信時刻を計測している。図5では、逆方向計測パケットに対して、マスタは送信時刻を計測し、各スレーブは受信時刻を計測している。また、順方向計測パケットに対して、マスタは受信時刻を計測し、スレーブは送信時刻を計測している。図6と図7についても、同様に、マスタの計測時刻の種類と各スレーブの計測時刻の種類とが異なり、計測パケットの送信方向により計測時刻の種類が異なる。
このような時刻の採取により、スレーブ自体の中継処理時間による影響が含まれない。
他方で、スレーブにおける中継処理時間の影響が含まれるものの、図4〜図7の時刻採取方法と異なる方法で時刻を採取してもよい。
具体的には、マスタと各スレーブノードが採取する時刻の種類を同じものとしてもよい。例えば、
図4に示す例において、逆方向計測パケットに対して、マスタ、各スレーブとも受信時刻を計測し、順方向計測パケットに対して、マスタ、各スレーブとも送信時刻を計測するようにしてもよい。
また、このように時刻補正値算出のための測定点の組み合わせをスレーブ側で自由に組み合わせるため、マスタでは、逆方向計測パケット送信時刻、逆方向計測パケット受信時刻、順方向計測パケット送信時刻、および、順方向計測パケット受信時刻の4点を測定し、これらの情報をすべてスレーブに送信するようにしても良い。この場合の計測結果通知パケットの形式の一例を図13に示す。
また、図4の場合において、マスタにおける逆方向計測パケット受信時刻を、順方向計測パケットに含めてスレーブに送信するようにしても良い。
このようにした場合の、逆方向計測パケットの形式の一例を図14に、順方向計測パケットの形式の一例を図15に、計測結果通知パケットの形式の一例を図16に示す。
図14において、時刻情報のフィールドには、何らかのタイミングで採取した時刻情報を格納しても良いし、何も格納しなくても良い。
逆方向計測パケットと順方向計測パケットの伝送遅延、および中継処理時間に差が生じないようにパケット長を等しくするため、フィールドを確保している。
次に、断線等の場合の折り返し運転時の動作を示す。
二重リングを構成するリング型ネットワークにおいて、断線などにより不通箇所が発生した場合、不通となった経路の両端のノードでパケットを折り返す、折り返し運転に移行する場合がある。
図17にその様子を示す。
図17では、マスタ、スレーブA、スレーブB、およびスレーブCの4つのノードでリング型ネットワークを構成している。
このとき、スレーブBとスレーブCの間が通信不能となった場合、スレーブBおよびスレーブCはこれを検出し、図17の矢印で示したように、受信したパケットを折り返して送信する、折り返し運転モードに移行する。このようなパケットの折返しを行うスレーブB、スレーブCを、折り返し点スレーブノード装置、又は折返し点スレーブノードという。
このとき、マスタ、およびスレーブの各ノードは、折り返し運転モードに移行したことを検出し、時刻同期の動作を行う。
図17に示した構成における折り返し運転モード時の時刻同期におけるパケット交換手順を図18に示す。このときのマスタの処理フローを図19に示す。
図19に従って、マスタの処理を順に説明する。
なお、折返し運転時に送受信される計測パケットを、折返し計測パケットという。
まず、マスタは、折返し計測パケットを順方向に送信する(S18)。なお、折返し計測パケットの最初の送信方向は、順方向、逆方向のどちらでもよいが、ここでは、最初に順方向に送信するものとして説明を進める。
折返し計測パケットの形式は、たとえば、図9に示した形式でパケット種別を折返し計測パケットとして予約された値とする。折り返し計測パケットは、通常時と同様に、送信データ生成部3が、時刻同期処理制御部1からの指示に基づき生成する。
このとき、時刻同期処理制御部1は、クロック制御部5により計測された送信時刻を、順方向送信時刻(図18のT01)として保存する。
次にマスタは、折返し計測パケットを逆方向で受信する(S19)。つまり、一方の折返し点スレーブノード(スレーブB)で折返し送信された返信折返し計測パケットを受信する。
このとき、マスタでは、逆方向伝送路受信部9で返信折返し計測パケットを受信し、逆方向伝送路リピータ10を経由し、逆方向伝送路送信部11から再び返信折返し計測パケットを送信する。
また、このとき、時刻同期処理制御部1は、逆方向伝送路受信部9における返信折返し計測パケット受信時の受信時刻、および、逆方向伝送路送信部11における返信折返し計測パケット送信時の送信時刻を採取し、それぞれ、逆方向受信時刻(図18のT02)、逆方向送信時刻(図18のT03)として保存する。
次に、マスタは、順方向で折返し計測パケットを受信する(S20)。つまり、他方の折返し点スレーブノード(スレーブC)で再折返し送信された再返信折返し計測パケットを受信する。
このとき、時刻同期処理制御部1は、再返信折返し計測パケット受信時刻を採取し、順方向受信時刻(図18のT04)として保存する。
次に、マスタは、時刻同期処理制御部1からの指示に基づき、送信データ生成部3が、採取した順方向送信時刻(T01)、逆方向受信時刻(T02)、逆方向送信時刻(T03)、および、順方向受信時刻(T04)を格納した計測結果通知パケットを生成し、順方向伝送路送信部8が、順方向に計測結果通知パケットを送信する(S21)。なお、折返し運転時の計測結果通知パケットを通常時の計測結果通知パケットと区別するため、折返し計測結果通知パケットともいう。
この場合の折返し計測結果通知パケットの形式の一例を図20に示す。
次に、マスタは、折り返し点スレーブノード(スレーブB)で折り返し送信された折返し計測結果通知パケットを逆方向で受信し、リピータを経由して逆方向に再度送信する(S22)。
次に、マスタは、折り返し点スレーブノード(スレーブC)で再折り返し送信された折返し計測結果通知パケットを順方向で受信する(S23)。
このように、折返し運転時は、マスタノード装置は、通信不能となっている折返し点スレーブノード装置において折返し送信が行われる折返し計測パケットを一方の折返し点スレーブノード装置(スレーブB)の方向での送信先となるスレーブノード装置に対して送信し、内部クロック(基準クロック)の計時に従い、折返し計測パケットの送信時刻(T01)を記憶し、一方の折返し点スレーブノード装置において折返し送信された返信折返し計測パケットを受信し、内部クロック(基準クロック)の計時に従い、返信折返し計測パケットの受信時刻(T02)を記憶する。
また、マスタノード装置は、受信した返信折返し計測パケットを、他方の折返し点スレーブノード装置(スレーブC)の方向での送信先となるスレーブノード装置に対して送信するとともに、内部クロック(基準クロック)の計時に従い、返信折返し計測パケットの送信時刻(T03)を記憶し、他方の折返し点スレーブノード装置において再折返し送信された再返信折返し計測パケットを受信し、内部クロック(基準クロック)の計時に従い、再返信折返し計測パケットの受信時刻(T04)を記憶する。
また、マスタノード装置は、折返し計測パケットの送信時刻(T01)、返信折返し計測パケットの受信時刻(T02)、返信折返し計測パケットの送信時刻(T03)及び再返信折返し計測パケットの受信時刻(T04)を示す折返し計測結果通知パケットを生成し、生成した折返し計測結果通知パケットを一方の折返し点スレーブノード装置(スレーブB)の方向での送信先となるスレーブノード装置に対して送信し、後述するように、一方の折返し点スレーブノード装置の方向のスレーブノード装置に、少なくとも折返し計測パケットの送信時刻(T01)及び前記返信折返し計測パケットの受信時刻(T02)を通知する。
また、マスタノード装置は、折返し計測結果通知パケットを、他方の折返し点スレーブノード装置(スレーブC)の方向での送信先となるスレーブノード装置に対して送信し、後述するように、他方の折返し点スレーブノード装置の方向のスレーブノード装置に、少なくとも返信折返し計測パケットの送信時刻(T03)及び再返信折返し計測パケットの受信時刻(T04)を通知する。
なお、時刻同期装置100の送信データ生成部3は、折返し運転時は、折返し計測パケット生成部の例にもなり、順方向伝送路送信部8又は逆方向伝送路送信部11は、折返し運転時は、折返し計測パケット送信部の例にもなり、順方向伝送路受信部6又は逆方向伝送路受信部9は、折返し運転時は、折返し計測パケット受信部の例にもなる。
次に、スレーブの動作を説明する。
図21は、折返し運転時のスレーブの処理フローを示す。
まず、スレーブは、パケットを受信する(S18)。
このとき、パケットを受信したスレーブが折返し点スレーブノードでなければ、受信したパケットをリピータ経由でリピート送信する。
パケットを受信したノードが折返し点であれば、パケットを受信した方向とは逆方向に折返し送信をする。
また、このとき、それぞれの受信時刻、送信時刻は、それぞれ、クロック制御部5に保存される。
次に、スレーブでは、時刻同期処理制御部1が、受信したパケットの種別を判定する(S19)。
パケット種別が折返し計測パケットであった場合は、時刻同期処理制御部1は、当該シーケンス番号の折返し計測パケットの最初の受信かどうかを判定する(S20)。
最初の受信であった場合は、時刻同期処理制御部1は、順方向伝送路受信部6、または、逆方向伝送路受信部9で採取した受信時刻をクロック制御部5から取得し、折返し計測パケット受信時刻(図18のT11、T21、T31)として保存する(S21)。
また、S20で最初の受信ではなかった場合、すなわち、同じシーケンス番号の折返し計測パケットの2度目の受信であった場合、時刻同期処理制御部1は、順方向伝送路送信部8、または、逆方向伝送路送信部11でのリピート送信時に採取した送信時刻を、クロック制御部5から取得し、折返し計測パケット送信時刻(図18のT12)として保存する(S22)。
次に、スレーブでは、時刻同期処理制御部1が、自ノードが折返し点であるかどうかを判別する(S23)。
自ノードが折り返し点であった場合は、時刻同期処理制御部1は、順方向伝送路送信部8、または、逆方向伝送路送信部11での折り返し送信時に採取した送信時刻を、クロック制御部5から取得し、折返し計測パケット送信時刻(図18のT22、T32)として保存する(S24)。
また、S19において、受信パケットが折返し計測結果通知パケットであった場合、スレーブでは、時刻同期処理制御部1が、同じシーケンス番号の折返し計測結果通知パケットの最初の受信かどうかを判別する(S25)。
最初の受信であった場合、時刻同期処理制御部1が、スレーブにおける時刻補正値を算出し(S26)、算出した補正値を使用して時刻の調整を行う(S27)。
折返し運転の場合、スレーブにおける、送受信時刻の採取点は、スレーブが折り返し点にあたるか、そうではないか、また、順方向で見たときに、マスタの上流側に接続されているか、下流側に接続されているかによって異なる。
また、マスタのどの採取点を時刻補正値の計算に使用するかについても、マスタの上流に接続されているか、下流に接続されているかで異なる。
まず、スレーブ側の採取点について説明する。
図18のスレーブAのように、スレーブが折り返し点ではない場合は、折返し計測パケットを、順方向と逆方向の1回ずつ、合計2回受信する。
この場合、1回目の受信時には、図21のS21で受信時刻を保存し、2回目の受信時には、S22で、リピータを経由してリピート送信された送信時刻を保存する。これらの採取点は、それぞれ、図18の例では、T11、および、T12にあたる。
折返し点以外のスレーブの時刻採取点は、図18のスレーブAのように、マスタの下流側に接続されている場合は、順方向の受信、すなわち、順方向伝送路受信部6で採取された受信時刻と、逆方向の送信、すなわち、逆方向伝送路送信部11で採取された送信時刻との組み合わせとし、逆に、マスタの上流側に接続されている場合は、逆方向の受信、すなわち、逆方向伝送路受信部9で採取された受信時刻と、順方向の送信、すなわち、順方向伝送路送信部8で採取された送信時刻との組み合わせとする。
折り返し点以外のスレーブについては、これらの組み合わせは、それぞれ、逆の採取点の組み合わせで採取してもよいが、先に記述した点で採取した場合、時刻補正値の算出を行うスレーブ自体のリピート処理による影響が計算結果に含まれないという効果がある。
スレーブが折返し点であった場合は、自ノードでパケットを折り返すため、折返し計測パケットの受信は1回のみである。
折り返し点のスレーブでは、図21のS21で受信時刻を保存し、続いてS24で送信時刻を保存する。
採取点は、スレーブの下流側の折返し点の場合、図18のスレーブBにおけるT21、T22のように、順方向の受信時刻と逆方向の送信時刻となり、スレーブの上流側の折返し点の場合は、図18のスレーブCにおけるT31、T32のように、逆方向の受信時刻と順方向の送信時刻となる。
また、図21のS26においてスレーブの時刻補正値計算に使用する、マスタの採取点は、スレーブがマスタの下流側に接続されている場合は、順方向送信時刻(T01)と、逆方向受信時刻(T02)を採用し、逆に、スレーブがマスタの上流側に接続されている場合は、逆方向送信時刻(T03)と、順方向受信時刻(T04)を採用する。
図18の例では、マスタの下流側に接続されているスレーブAとスレーブBでは、マスタの時刻採取点として、T01、および、T02を採用し、マスタの上流側の接続されているスレーブCでは、T03、および、T04を採用する。
そして、スレーブAの内部クロックの補正値ΔT1は、
ΔT1={(T01+T02)−(T11+T12)}/2
となる。
また、スレーブBの内部クロックの補正値ΔT2は、
ΔT2={(T01+T02)−(T21+T22)}/2
となる。
また、スレーブCの内部クロックの補正値ΔT3は、
ΔT3={(T03+T04)−(T31+T32)}/2
となる。
スレーブがマスタの上流側に接続されているか、下流側に接続されているかを判別する方法はいくつか考えられるが、たとえば、スレーブ側で、最初に順方向でパケットを受信している場合は、下流側と判断し、最初に逆方向でパケットを受信した場合は、上流側と判断すればよい。
あるいは、マスタからパケットを送出する際に、逆方向に送信する場合に限り、どこかのフィールドのビットを立てるなどして区別しても良い。
あるいは、マスタから、計測結果通知パケットを送出する際に、送出する方向によって通知する、受信時刻および、送信時刻を入れ替えるようにしてもよい。
たとえば、計測結果通知パケットを図22に示すような形式とし、マスタから順方向に送出する際には、折返し計測パケット送信時刻には、順方向送信時刻を、折返し計測パケット受信時刻には、逆方向受信時刻を格納して送出する。
そして、下流側に送出した計測結果通知パケットが折り返してマスタに戻ってきた際に折返し計測パケット送信時刻のフィールドを逆方向送信時刻に、折返し計測パケット受信時刻のフィールドを順方向受信時刻にそれぞれ置き換えてから、逆方向にパケットを送出するようにする。
このように、折返し運転時は、各スレーブノード装置は、折返し計測パケットを受信した場合に、内部クロックの計時に従い、折返し計測パケットの受信時刻を記憶する。
そして、自装置が折返し点スレーブノードでない場合に、各スレーブノード装置は、折返し計測パケットの送信方向での送信先となるノード装置に対して折返し計測パケットを送信し、折返し点スレーブノード装置で折返し送信された返信折返し計測パケットを受信し、受信した返信折返し計測パケットを折返し送信方向での送信先となるノード装置に対して送信し、内部クロックの計時に従い、返信折返し計測パケットの送信時刻を記憶する。
また、自装置が折返し点スレーブノードである場合に、各スレーブノード装置は、折返し計測パケットの受信元のノード装置に対して折返し計測パケットを折返し送信し、内部クロックの計時に従い、折返し送信した返信折返し計測パケットの送信時刻を記憶する。
また、各スレーブノードは、折返し計測結果通知パケットを受信した際に、受信した折返し計測結果通知パケットに示されている折返し計測パケットの送信時刻及び返信折返し計測パケットの受信時刻と、記憶している折返し計測パケットの受信時刻及び返信折返し計測パケットの送信時刻とを用いて、時刻補正値を算出し、算出した前記時刻補正値を用いて、内部クロックの時刻を補正する。
また、各スレーブノード装置は、一方の折り返し点スレーブノードで折返し送信された返信折返し計測パケットを受信した場合に、内部クロックの計時に従い、返信折返し計測パケットの受信時刻を記憶する。
そして、各スレーブノード装置は、自装置が他方の折返し点スレーブノード装置でない場合に、返信折返し計測パケットの送信方向での送信先となるノード装置に対して返信折返し計測パケットを送信し、他方の折返し点スレーブノードで再折返し送信された再返信折返し計測パケットを受信し、受信した再返信折返し計測パケットを再折返し送信方向での送信先となるノード装置に対して送信し、内部クロックの計時に従い、再返信折返し計測パケットの送信時刻を記憶する。
また、各スレーブノード装置は、自装置が他方の折返し点スレーブノード装置である場合に、返信折返し計測パケットの受信元のノード装置に対して返信折返し計測パケットを再折返し送信し、内部クロックの計時に従い、再折返し送信した再返信折返し計測パケットの送信時刻を記憶する。
また、各スレーブノードは、折返し計測結果通知パケットを受信した際に、受信した折返し計測結果通知パケットに示されている返信折返し計測パケットの送信時刻及び再返信折返し計測パケットの受信時刻と、記憶している返信折返し計測パケットの受信時刻及び再返信折返し計測パケットの送信時刻とを用いて、時刻補正値を算出し、算出した時刻補正値を用いて、内部クロックの時刻を補正する。
以上のように、逆方向と順方向の計測用パケットをリング内に1周ずつさせ、送受信時刻を採取するようにしているため、少ない手順で、同一経路の往復時間計測による時刻同期処理が行える。
また、新しいパケットの生成および送出はすべてマスタ側で行うようにしているため、スレーブ側の処理を単純にすることができ、また、スレーブ側の中継処理時間も短く、その揺らぎも小さくなり、補正時刻の算出に与える影響が小さくなることが期待できる。
また、各スレーブにおける時刻補正値の計算は、自ノードで採取した値とマスタで採取した値のみを使用するようにしているため、他のスレーブの時刻同期のサポート状況にかかわらず、独立して、時刻同期が行える。
さらに、リング型ネットワークの一部に不通が生じた場合に、折返し運転に対応した時刻同期方法に切り替えるようにしているので、折開始運転時にも時刻同期を行うことが出来る。
以上、本実施の形態では、以下の手段を備えた時刻同期装置について説明した。
(a)順方向伝送路に対する受信手段および送信手段、
(b)逆方向伝送路に対する受信手段および送信手段、
(c)内部クロック、
(d)上記受信手段および送信手段におけるパケット受信、およびパケット送信のタイミングで、上記内部クロックに基づく時刻を採取し、保存する手段、
(e)上記時刻情報を他のノードと交換し、時刻補正値を算出し、内部クロックの時刻調整を行う制御手段。
また、本実施の形態では、以下の手段を含む、マスタノード装置についても説明した。
(a)逆方向伝送路から逆方向計測パケットを送信する手段、
(b)逆方向伝送路から、逆方向計測パケットを受信し、受信時刻を保存する手段、
(c)順方向伝送路から、順方向計測パケットを送信し、送信時刻を保存する手段、
(f)上記保存した受信時刻および送信時刻を通知用パケットに格納し送信する手段。
また、本実施の形態では、以下の手段を含む、スレーブノード装置についても説明した。
(a)順方向伝送路、または逆方向伝送路からパケットを受信し、パケット種別を判定する手段、(b)パケット種別が逆方向計測パケットであった場合にパケットを次のノードへ送信し、送信時刻を保存する手段、
(c)パケット種別が順方向計測パケットであった場合に、パケット受信時刻を保存する手段、
(d)パケット種別が計測結果通知パケットであった場合に、計測結果通知パケットに格納されているマスタの時刻情報と、自ノードで計測した時刻情報から時刻補正を算出する手段、
(e)上記算出した時刻補正値を使用して、自ノードのクロックの時刻調整を行う手段。
また、本実施の形態では、以下の手段を含む、マスタノード装置についても説明した。
(a)折返し計測パケットを順方向伝送路に送信し、送信時刻を保存する手段、
(b)折返し計測パケットを逆方向伝送路から受信し、受信時刻を保存し、折返し計測パケットを逆方向伝送路に送信し、送信時刻を保存する手段、
(c)折返し計測パケットを順方向伝送路から受信し、受信時刻を保存する手段、
(d)上記4つの受信時刻、送信時刻を計測結果通知パケットに格納し、ブロードキャストで送信する手段。
また、本実施の形態では、以下の手段を含む、スレーブノード装置についても説明した。
(a)順方向伝送路、または逆方向伝送路からパケットを受信し、次のノードへ受信したパケットを送信するとともに、パケット種別を判定する手段、
(b)パケット種別が折返し計測であった場合に最初の受信かを判定し、最初の受信であれば、受信時刻を保存し、そうでなければ、送信時刻を保存する手段、
(c)当該スレーブが折返し点か判定し、そうであれば、送品時刻を保存する手段、
(d)受信パケットが計測結果通知であった場合に、最初の受信かどうかを判定し、最初の受信であれば、時刻補正値を算出する手段、
(e)算出した時刻補正値を使用して、自ノードのクロックの時刻調整を行う手段。
実施の形態2.
以上の実施の形態1では、マスタからスレーブに至る経路上の他のスレーブ、すなわち、中継ノードにおける中継処理の時間を含めた計測値を使用してスレーブの時刻補正値を計算するようにしたものであるが、次に、中継ノードにおける中継処理時間を除外した値を使用して時刻同期を行うようにした場合の実施の形態を示す。
この実施の形態では、スレーブは、逆方向計測パケットの受信時刻、送信時刻、順方向計測パケットの受信時刻、送信時刻の4つの採取点すべての時刻を保存し、1つ前のノードとの間で、1つ前のノード、および自ノードの中継処理時間を含まない4点の時刻測定値を使用して、時刻補正値を算出する。
このようにして順に時刻同期を行っていく。また、次のノードに通知する測定値は、自ノードの時刻補正値を使用して測定値に補正をかけた値を通知する。
図24は、このような場合の、マスタ、スレーブ間のパケット交換手順の例を示した図である。
図24において、マスタノードから第一の計測パケットである逆方向計測パケット及び第二の計測パケットである順方向計測パケットを送信し、逆方向計測パケット及び順方向計測パケットを巡回経路において巡回させる点は実施の形態1と同様である。
各スレーブノードは、内部クロックの計時に従い、逆方向計測パケットの受信時刻(T11、T21)、送信時刻(T12、T22)、順方向計測パケットの受信時刻(T13、T23)、送信時刻(T14、T24)という4つの時刻を記憶する。なお、逆方向計測パケット(第一の計測パケット)の受信時刻と順方向計測パケット(第二の計測パケット)の送信時刻とが対になり、逆方向計測パケットの送信時刻と順方向計測パケットの受信時刻とが対となる。
また、各スレーブノードは、補正後計測結果通知パケットを受信し、受信した補正後計測結果通知パケットに示される送信時刻と受信時刻の対と、記憶している送信時刻と受信時刻との対のうちのいずれかの対を用いて、時刻補正値を算出する。
図24の例では、先行するスレーブノード(例えば、スレーブA)における補正後の逆方向計測パケットの受信時刻(T11)と順方向計測パケットの送信時刻(T14)との対が補正後計測結果通知パケットに示され、各スレーブノード(例えば、スレーブB)は、自ノードで記憶している逆方向計測パケットの送信時刻(T22)と順方向計測パケットの受信時刻(T23)との対と、補正後計測結果通知パケットに示されている受信時刻(T11)と送信時刻(T14)との対とを用いて、時刻補正値を算出し、算出した時刻補正値を、記憶している送信時刻と受信時刻との対のうち時刻補正値の算出に用いられなかった送信時刻と受信時刻との対(T21とT24)に用いて、補正後の送信時刻及び補正後の受信時刻を算出し、補正後の送信時刻及び補正後の受信時刻を示す補正後計測結果通知パケットを次のスレーブノードに送信する。
なお、計測パケットの送信方向、補正後計測結果通知パケットの送信方向は、図24に示すものに限らず、図25〜図27に示すような送信方向でもよい。
図25では、図24の場合と同様に、マスタは第一の計測パケットとして逆方向計測パケットを送信し、第二の計測パケットとして順方向計測パケットを送信しているが、補正後計測結果通知パケットは、逆方向に送信している。
図26では、マスタは第一の計測パケットとして順方向計測パケットを送信し、第二の計測パケットとして逆方向計測パケットを送信し、補正後計測結果通知パケットは、逆方向に送信している。
図27では、マスタは第一の計測パケットとして順方向計測パケットを送信し、第二の計測パケットとして逆方向計測パケットを送信し、補正後計測結果通知パケットは、順方向に送信している。
なお、図25〜図27の例におけるマスタノード、スレーブノードの動作の詳細は後述する。
図23は、本実施の形態に係るスレーブノード装置としての時刻同期装置100の構成例を示す。
図23に示す構成は、実施の形態1で示した図2の構成と同じであるが、以下の点で、実施の形態1と処理内容が異なる。
時刻同期処理制御部1は、内部クロック4の計時に従い、4つの時刻、すなわち、逆方向計測パケットの受信時刻、送信時刻、順方向計測パケットの受信時刻、送信時刻を記憶する。上述したように、逆方向計測パケットの受信時刻と順方向計測パケットの送信時刻が対となり、逆方向計測パケットの送信時刻と順方向計測パケットの受信時刻が対となる。
また、時刻同期処理制御部1は、補正後計測結果通知パケットに示される他のノード装置における送信時刻と受信時刻の対と、記憶している送信時刻と受信時刻との対のうちのいずれかの対を用いて、時刻補正値を算出し、また、算出した時刻補正値を、記憶している送信時刻と受信時刻との対のうち時刻補正値の算出に用いられなかった送信時刻と受信時刻との対に用いて、補正後の送信時刻及び補正後の受信時刻を算出する。
時刻同期処理制御部1は、時刻記憶部及び時刻補正値算出部の例である。
送信データ生成部3は、補正後計測結果通知パケットに示されている他のノード装置の送信時刻と受信時刻の対に代えて、時刻同期処理制御部1により算出された補正後の送信時刻と補正後の受信時刻との対を補正後計測結果通知パケットに格納して、新たな補正後計測結果通知パケットを生成する。
送信データ生成部3は、計測結果通知パケット更新部の例である。
順方向伝送路受信部6及び逆方向伝送路受信部9は、それぞれ、マスタノードから送信された第一の計測パケット又は第二の計測パケットを受信するとともに、補正後計測結果通知パケットを受信する場合がある。
順方向伝送路受信部6及び逆方向伝送路受信部9は、第一計測パケット受信部又は第二計測パケット受信部、計測結果通知パケット受信部の例である。
順方向伝送路送信部8及び逆方向伝送路送信部11は、それぞれ、第一の計測パケット又は第二の計測パケットを送信する。
また、順方向伝送路送信部8及び逆方向伝送路送信部11は、送信データ生成部3により生成された新たな補正後計測結果通知パケットを送信する場合がある。
順方向伝送路送信部8及び逆方向伝送路送信部11は、第一計測パケット送信部又は第二計測パケット送信部、計測結果通知パケット送信部の例である。
他の要素は、図2に示したものと同様である。
また、マスタノードとして動作する時刻同期装置100の各構成要素の役割は、図1と同様である。
次に、動作について説明する。
図28は、図24に示すパケット送信例の場合のマスタの処理フローを示す。
図28にしたがって、マスタにおける処理手順を示す。
マスタにおける処理手順は実施の形態1に示した図8の場合とほとんど変わらない。
マスタは、まず逆方向計測パケットを送信する(S28)。
逆方向計測パケットの形式は図9に示したものと同様である。
逆方向計測パケットを送信後、次に、マスタは、リングを1周してきた同じ逆方向計測パケットを受信する。このとき、受信時刻を採取し、逆方向計測パケット受信時刻として保持しておく(S29)。
次に、マスタは、順方向計測パケットを送信し、送信時刻を採取する(S30)。
順方向計測パケットの形式は、図9に示したものと同様である。
次に、マスタは、リングを1周してきた順方向計測パケットを受信する(S31)。
次に、マスタは、補正後計測結果通知パケットを送信し、自ノードで測定した、逆方向計測パケット受信時刻、および、順方向計測パケット送信時刻をスレーブAに通知する(S32)。
補正後計測結果通知パケットの形式の一例を図29に示す。
マスタから送信する補正後計測結果通知パケットはブロードキャストではなく、スレーブA宛に送信する。
次に、マスタは、スレーブCから送信された補正後計測結果通知パケットを受信する(S33)。
マスタにおける内部処理は、実施の形態1に示したものと原則として同様である。
次に、スレーブの処理手順について説明する。
図30は、図24のパケット送信例の場合のスレーブの処理フローである。
まず、スレーブは、パケットを受信する(S34)。
このとき、ブロードキャストで送られてくる逆方向計測パケット、および、順方向計測パケットは、リピータを経由してリピート送信する。
このとき、受信時刻、および送信時刻が採取され、クロック制御部5に保存される。
次に、スレーブでは、時刻同期処理制御部1が、受信パケット種別の判定を行う(S35)。
受信パケットが逆方向計測パケットであった場合は、時刻同期処理制御部1は、クロック制御部5からパケット受信時刻を取得し、逆方向受信時刻として保存する(S36)。
続いて、時刻同期処理制御部1は、クロック制御部5からパケット送信時刻を取得し、逆方向送信時刻として保存する(S37)。
一方、S35において、受信パケットが順方向計測パケットであった場合は、時刻同期処理制御部1は、クロック制御部5からパケット受信時刻を取得し、順方向受信時刻として保存する(S38)。
続いて、時刻同期処理制御部1は、クロック制御部5からパケット送信時刻を取得し、順方向送信時刻として保存する(S39)。
また一方、S35において、受信パケットが、補正後計測結果通知パケットであった場合は、時刻同期処理制御部1は、自ノードの時刻補正値の算出を行う。
スレーブにおける自ノードの時刻補正値算出には、受信した補正後計測結果通知パケットに含まれる補正後逆方向計測パケット受信時刻、補正後順方向計測パケット送信時刻と、自ノードで採取した、逆方向送信時刻、順方向受信時刻の4つの値を使用する。
補正後計測結果通知パケットに含まれる補正後逆方向計測パケット受信時刻をTPAR、補正後順方向計測パケット送信時刻をTPFS、自ノードで採取した逆方向送信時刻をTSAS、順方向受信時刻をTSFRとしたとき、当該スレーブノードにおける時刻補正値ΔTは、
ΔT={(TPAR+TPFS)−(TSAS+TSFR)}/2
として求める。
次に、時刻同期処理制御部1が、算出した時刻補正値を使用して測定値を補正して、送信データ生成部3が、補正後計測結果通知パケットに格納し、順方向伝送路送信部11が、新たな補正後計測結果通知パケット送信する(S41)。
時刻同期処理制御部1は、自ノードで採取した逆方向受信時刻にΔTを加算して補正した値を、補正後逆方向計測パケット受信時刻として、また、自ノードで採取した順方向送信時刻にΔTを加算して補正した値を、補正後順方向計測パケット送信時刻とし、送信データ生成部3が、算出した補正後逆方向計測パケット受信時刻及び補正後順方向計測パケット送信時刻のそれぞれを他のノードの補正後逆方向計測パケット受信時刻及び補正後順方向計測パケット送信時刻に代えて補正後計測結果通知パケットに格納し、順方向伝送路送信部11が、順方向で自ノードの次のノード宛に新たな補正後計測結果通知パケット送信する。
次に、クロック制御部5が、時刻同期処理制御部1が算出したΔTを使用して自ノードの内部クロック4の調整を行う(S42)。
図25の例では、マスタは第一の計測パケットとして逆方向計測パケットを送信し、第二の計測パケットとして順方向計測パケットを送信する。そして、マスタは、逆方向計測パケットの送信時刻(T01)と順方向計測パケットの受信時刻(T02)を記憶し、これら逆方向計測パケットの送信時刻(T01)と順方向計測パケットの受信時刻(T02)の対が示される補正後計測結果通知パケットを逆方向に送信する。
また、各スレーブノードでは、内部クロックの計時に従い、逆方向計測パケットの受信時刻(T11、T21)、送信時刻(T12、T22)、順方向計測パケットの受信時刻(T13、T23)、送信時刻(T14、T24)という4つの時刻を記憶する。なお、逆方向計測パケット(第一の計測パケット)の受信時刻と順方向計測パケット(第二の計測パケット)の送信時刻とが対になり、逆方向計測パケットの送信時刻と順方向計測パケットの受信時刻とが対となる。
マスタノードから補正後計測結果通知パケットを受信したスレーブノードBは、補正後計測結果通知パケットに示される逆方向計測パケットの送信時刻(T01)と順方向計測パケットの受信時刻(T02)との対と、スレーブノードBで記憶している逆方向計測パケットの受信時刻(T21)と順方向計測パケットの送信時刻(T24)との対とを用いて、時刻補正値を算出する。
スレーブノードBでの時刻補正値ΔTは、
ΔT={(T01+T02)−(T21+T24)}/2
として求める。
そして、算出した時刻補正値を、記憶している逆方向計測パケットの送信時刻(T22)と順方向計測パケットの受信時刻(T23)に用いて、補正後の逆方向計測パケットの送信時刻及び補正後の順方向計測パケットの受信時刻を算出し、補正後の逆方向計測パケットの送信時刻及び補正後の順方向計測パケットの受信時刻を示す補正後計測結果通知パケットを次のスレーブノードAに送信する。
図26の例では、マスタは第一の計測パケットとして順方向計測パケットを送信し、第二の計測パケットとして逆方向計測パケットを送信する。そして、マスタは、順方向計測パケットの受信時刻(T01)と逆方向計測パケットの送信時刻(T02)を記憶し、これら順方向計測パケットの受信時刻(T01)と逆方向計測パケットの送信時刻(T02)の対が示される補正後計測結果通知パケットを逆方向に送信する。
また、各スレーブノードでは、内部クロックの計時に従い、順方向計測パケットの受信時刻(T11、T21)、送信時刻(T12、T22)、逆方向計測パケットの受信時刻(T13、T23)、送信時刻(T14、T24)という4つの時刻を記憶する。なお、順方向計測パケット(第一の計測パケット)の受信時刻と逆方向計測パケット(第二の計測パケット)の送信時刻とが対になり、順方向計測パケットの送信時刻と逆方向計測パケットの受信時刻とが対となる。
マスタノードから補正後計測結果通知パケットを受信したスレーブノードBは、補正後計測結果通知パケットに示される順方向計測パケットの受信時刻(T01)と逆方向計測パケットの送信時刻(T02)との対と、スレーブノードBで記憶している順方向計測パケットの送信時刻(T22)と逆方向計測パケットの受信時刻(T23)との対とを用いて、時刻補正値を算出する。
スレーブノードBでの時刻補正値ΔTは、
ΔT={(T01+T02)−(T22+T23)}/2
として求める。
そして、算出した時刻補正値を、記憶している順方向計測パケットの受信時刻(T21)と逆方向計測パケットの送信時刻(T24)に用いて、補正後の順方向計測パケットの受信時刻及び補正後の逆方向計測パケットの送信時刻を算出し、補正後の順方向計測パケットの受信時刻及び補正後の逆方向計測パケットの送信時刻を示す補正後計測結果通知パケットを次のスレーブノードAに送信する。
図27の例では、マスタは第一の計測パケットとして順方向計測パケットを送信し、第二の計測パケットとして逆方向計測パケットを送信する。そして、マスタは、順方向計測パケットの送信時刻(T01)と逆方向計測パケットの受信時刻(T02)を記憶し、これら順方向計測パケットの送信時刻(T01)と逆方向計測パケットの受信時刻(T02)の対が示される補正後計測結果通知パケットを順方向に送信する。
また、各スレーブノードでは、内部クロックの計時に従い、順方向計測パケットの受信時刻(T11、T21)、送信時刻(T12、T22)、逆方向計測パケットの受信時刻(T13、T23)、送信時刻(T14、T24)という4つの時刻を記憶する。なお、順方向計測パケット(第一の計測パケット)の受信時刻と逆方向計測パケット(第二の計測パケット)の送信時刻とが対になり、順方向計測パケットの送信時刻と逆方向計測パケットの受信時刻とが対となる。
マスタノードから補正後計測結果通知パケットを受信したスレーブノードAは、補正後計測結果通知パケットに示される順方向計測パケットの送信時刻(T01)と逆方向計測パケットの受信時刻(T02)との対と、スレーブノードAで記憶している順方向計測パケットの受信時刻(T11)と逆方向計測パケットの送信時刻(T14)との対とを用いて、時刻補正値を算出する。
スレーブノードBでの時刻補正値ΔTは、
ΔT={(T01+T02)−(T11+T14)}/2
として求める。
そして、算出した時刻補正値を、記憶している順方向計測パケットの送信時刻(T12)と逆方向計測パケットの受信時刻(T13)に用いて、補正後の順方向計測パケットの送信時刻及び補正後の逆方向計測パケットの受信時刻を算出し、補正後の順方向計測パケットの送信時刻及び補正後の逆方向計測パケットの受信時刻を示す補正後計測結果通知パケットを次のスレーブノードBに送信する。
以上のように、時刻補正値の算出に使用する測定値に各スレーブにおける中継処理時間を含まないようにして、マスタに近いノードから順に時刻補正値を算出していくようにしているため、マスタから当該スレーブまでの間の中継ノードにおける中継処理時間の揺らぎの影響を受けない時刻同期が実現できる。
また、スレーブの処理を統一でき、単純化できる。また、計測用のパケットにおいては、全スレーブがリピート送信を行うため、高速に周回させることが出来る。
以上、本実施の形態では、以下の手段を含む、スレーブノード装置について説明した。
(a)順方向伝送路、または逆方向伝送路からパケットを受信し、次のノードへ受信したパケットを送信するとともに、パケット種別を判定する手段、
(b)パケット種別が逆方向計測であった場合、パケット受信時刻を逆方向受信時刻として保存し、パケット送信時刻を逆方向送信時刻として保存する手段、
(c)パケット種別が順方向計測であった場合、パケット受信時刻を順方向受信時刻として保存し、パケット送信時刻を順方向送信時刻として保存する手段、
(d)パケット種別が補正後計測結果通知パケットであった場合に、時刻補正値を算出する手段、(e)算出した時刻補正値を使用して、自ノードで採取した受信時刻、および送信時刻の値を補正し、それらの値を次のノードに補正後計測結果通知パケットとして送信する手段、
(f)算出した時刻補正値を使用して、自ノードのクロックの時刻調整を行う手段。
最後に実施の形態1、2に示した時刻同期装置100のハードウェア構成例について説明する。
図31は、実施の形態1、2に示す時刻同期装置100のハードウェア資源の一例を示す図である。なお、図31の構成は、あくまでも時刻同期装置100のハードウェア構成の一例を示すものであり、時刻同期装置100のハードウェア構成は図31に記載の構成に限らず、他の構成であってもよい。
図31において、時刻同期装置100は、プログラムを実行するCPU911(Central Processing Unit、中央処理装置、処理装置、演算装置、マイクロプロセッサ、マイクロコンピュータ、プロセッサともいう)を備えている。CPU911は、バス912を介して、例えば、ROM(Read Only Memory)913、RAM(Random Access Memory)914、通信ボード915、表示装置901、キーボード902、マウス903、磁気ディスク装置920と接続され、これらのハードウェアデバイスを制御する。更に、CPU911は、FDD904(Flexible Disk Drive)、コンパクトディスク装置905(CDD)、プリンタ装置906、スキャナ装置907と接続していてもよい。また、磁気ディスク装置920の代わりに、光ディスク装置、メモリカード読み書き装置などの記憶装置でもよい。
RAM914は、揮発性メモリの一例である。ROM913、FDD904、CDD905、磁気ディスク装置920の記憶媒体は、不揮発性メモリの一例である。これらは、記憶装置あるいは記憶部の一例である。
通信ボード915、キーボード902、スキャナ装置907、FDD904などは、入力部、入力装置の一例である。
また、通信ボード915、表示装置901、プリンタ装置906などは、出力部、出力装置の一例である。
通信ボード915は、図3に示すように、リング型ネットワークに接続されている。また、通信ボード915は、例えば、LAN(ローカルエリアネットワーク)、インターネット、WAN(ワイドエリアネットワーク)などに接続可能であっても構わない。
磁気ディスク装置920には、オペレーティングシステム921(OS)、ウィンドウシステム922、プログラム群923、ファイル群924が記憶されている。プログラム群923のプログラムは、CPU911、オペレーティングシステム921、ウィンドウシステム922により実行される。
上記プログラム群923には、実施の形態1、2の説明において「〜部」、「〜手段」として説明している機能を実行するプログラムが記憶されている。プログラムは、CPU911により読み出され実行される。
ファイル群924には、実施の形態1、2の説明において、「〜の判断」、「〜の計算」、「〜の算出」、「〜の比較」、「〜の採取」、「〜の更新」、「〜の設定」、「〜の登録」等として説明している処理の結果を示す情報やデータや信号値や変数値やパラメータが、「〜ファイル」や「〜データベース」の各項目として記憶されている。「〜ファイル」や「〜データベース」は、ディスクやメモリなどの記録媒体に記憶される。ディスクやメモリになどの記憶媒体に記憶された情報やデータや信号値や変数値やパラメータは、読み書き回路を介してCPU911によりメインメモリやキャッシュメモリに読み出され、抽出・検索・参照・比較・演算・計算・処理・編集・出力・印刷・表示などのCPUの動作に用いられる。抽出・検索・参照・比較・演算・計算・処理・編集・出力・印刷・表示のCPUの動作の間、情報やデータや信号値や変数値やパラメータは、メインメモリ、レジスタ、キャッシュメモリ、バッファメモリ等に一時的に記憶される。
また、実施の形態1、2で説明しているフローチャートの矢印の部分は主としてデータや信号の入出力を示し、データや信号値は、RAM914のメモリ、FDD904のフレキシブルディスク、CDD905のコンパクトディスク、磁気ディスク装置920の磁気ディスク、その他光ディスク、ミニディスク、DVD等の記録媒体に記録される。また、データや信号は、バス912や信号線やケーブルその他の伝送媒体によりオンライン伝送される。
また、実施の形態1、2の説明において「〜部」、「〜手段」として説明しているものは、「〜回路」、「〜装置」、「〜機器」、であってもよく、また、「〜ステップ」、「〜手順」、「〜処理」であってもよい。すなわち、「〜部」、「〜手段」として説明しているものは、ROM913に記憶されたファームウェアで実現されていても構わない。或いは、ソフトウェアのみ、或いは、素子・デバイス・基板・配線などのハードウェアのみ、或いは、ソフトウェアとハードウェアとの組み合わせ、さらには、ファームウェアとの組み合わせで実施されても構わない。ファームウェアとソフトウェアは、プログラムとして、磁気ディスク、フレキシブルディスク、光ディスク、コンパクトディスク、ミニディスク、DVD等の記録媒体に記憶される。プログラムはCPU911により読み出され、CPU911により実行される。すなわち、プログラムは、実施の形態1、2の「〜部」、「〜手段」としてコンピュータを機能させるものである。あるいは、実施の形態1、2の「〜部」、「〜手段」の手順や方法をコンピュータに実行させるものである。
このように、実施の形態1、2に示す時刻同期装置100は、処理装置たるCPU、記憶装置たるメモリ、磁気ディスク等、入力装置たるキーボード、マウス、通信ボード等、出力装置たる表示装置、通信ボード等を備えるコンピュータであり、上記したように「〜部」、「〜手段」として示された機能をこれら処理装置、記憶装置、入力装置、出力装置を用いて実現するものである。
実施の形態1に係るマスタノードとしての時刻同期装置の構成例を示す図。 実施の形態1に係るスレーブノードとしての時刻同期装置の構成例を示す図。 実施の形態1に係るリング型ネットワークの構成例を示す図。 実施の形態1に係るノード間のパケット転送例を示す図。 実施の形態1に係るノード間のパケット転送例を示す図。 実施の形態1に係るノード間のパケット転送例を示す図。 実施の形態1に係るノード間のパケット転送例を示す図。 実施の形態1に係るマスタノードの動作例を示すフローチャート図。 実施の形態1に係る計測パケットの例を示す図。 実施の形態1に係る計測結果通知パケットの例を示す図。 実施の形態1に係るスレーブノードの動作例を示すフローチャート図。 実施の形態1に係るスレーブノードの動作例を示すフローチャート図。 実施の形態1に係る計測結果通知パケットの例を示す図。 実施の形態1に係る逆方向計測パケットの例を示す図。 実施の形態1に係る順方向計測パケットの例を示す図。 実施の形態1に係る計測結果通知パケットの例を示す図。 実施の形態1に係るリング型ネットワークの一部の不通による折返し運転の例を示す図。 実施の形態1に係る折返し運転時のノード間のパケット転送例を示す図。 実施の形態1に係る折返し運転時のマスタノードの動作例を示すフローチャート図。 実施の形態1に係る折返し運転時の計測結果通知パケットの例を示す図。 実施の形態1に係る折返し運転時のスレーブノードの動作例を示すフローチャート図。 実施の形態1に係る折返し運転時の計測結果通知パケットの例を示す図。 実施の形態2に係るスレーブノードとしての時刻同期装置の構成例を示す図。 実施の形態2に係るノード間のパケット転送例を示す図。 実施の形態2に係るノード間のパケット転送例を示す図。 実施の形態2に係るノード間のパケット転送例を示す図。 実施の形態2に係るノード間のパケット転送例を示す図。 実施の形態2に係るマスタノードの動作例を示すフローチャート図。 実施の形態2に係る補正後計測結果通知パケットの例を示す図。 実施の形態2に係るスレーブノードの動作例を示すフローチャート図。 実施の形態1、2に係る時刻同期装置のハードウェア構成例を示す図。
符号の説明
1 時刻同期処理制御部、2 受信データ処理部、3 送信データ生成部、4 内部クロック、5 クロック制御部、6 順方向伝送路受信部、7 順方向伝送路リピータ、8 順方向伝送路送信部、9 逆方向伝送路受信部、10 逆方向伝送路リピータ、11 逆方向伝送路送信部、100 時刻同期装置。

Claims (27)

  1. 基準クロックを備えるマスタノード装置と各々が内部クロックを備える複数のスレーブノード装置とがリング接続され、各ノード装置に定められているパケット転送順序に従ってパケットを二方向で転送して複数のノード装置間でパケットを二方向で巡回させる通信システムであって、
    前記マスタノード装置は、
    第一の計測パケットを、パケット転送順序において一方の方向での送信先となるスレーブノード装置に対して送信し、前記一方の方向で複数のスレーブノード装置を巡回した前記第一の計測パケットを受信し、
    前記第一の計測パケットの送信後に、第二の計測パケットを、パケット転送順序において他方の方向での送信先となるスレーブノード装置に対して送信し、前記他方の方向で複数のスレーブノード装置を巡回した前記第二の計測パケットを受信し、
    前記基準クロックの計時に従い、前記第一の計測パケットの送信時刻と前記第二の計測パケットの受信時刻との対、及び前記第一の計測パケットの受信時刻と前記第二の計測パケットの送信時刻との対の少なくともいずれかを記憶し、
    前記第一の計測パケットの送信時刻と前記第二の計測パケットの受信時刻との対、及び前記第一の計測パケットの受信時刻と前記第二の計測パケットの送信時刻との対の少なくともいずれかを示す計測結果通知パケットを生成し、
    いずれか方向の送信先のスレーブノード装置に対して、生成した前記計測結果通知パケットを送信し、
    各スレーブノード装置は、
    前記一方の方向での受信元のノード装置から前記第一の計測パケットを受信し、受信した前記第一の計測パケットを、前記一方の方向での送信先のノード装置に対して送信し、
    前記他方の方向での受信元のノード装置から前記第二の計測パケットを受信し、受信した前記第二の計測パケットを、前記他方の方向での送信先のノード装置に対して送信し、
    内部クロックの計時に従い、前記第一の計測パケットの受信時刻と前記第二の計測パケットの送信時刻との対、及び前記第一の計測パケットの送信時刻と前記第二の計測パケットの受信時刻との対の少なくともいずれかを記憶し、
    いずれかの方向での受信元のノード装置から前記計測結果通知パケットを受信し、受信した前記計測結果通知パケットに示される前記第一の計測パケットの送信時刻と前記第二の計測パケットの受信時刻との対及び前記第一の計測パケットの受信時刻と前記第二の計測パケットの送信時刻との対の少なくともいずれかと、記憶している前記第一の計測パケットの受信時刻と前記第二の計測パケットの送信時刻との対及び前記第一の計測パケットの送信時刻と前記第二の計測パケットの受信時刻との対の少なくともいずれかを用いて、時刻補正値を算出し、算出した時刻補正値を用いて、内部クロックの時刻を補正することを特徴とする通信システム。
  2. 各スレーブノード装置は、
    前記計測結果通知パケットに示される対となる送信時刻と受信時刻との平均値から、記憶している対となる送信時刻と受信時刻との平均値を差し引いた差分値を前記時刻補正値とすることを特徴とする請求項1に記載の通信システム。
  3. 各スレーブノード装置は、
    前記マスタノード装置において、前記第一の計測パケットの送信時刻と前記第二の計測パケットの受信時刻との対が記憶される場合は、前記第一の計測パケットの受信時刻と前記第二の計測パケットの送信時刻との対を記憶し、受信した前記計測結果通知パケットに示される前記第一の計測パケットの送信時刻と前記第二の計測パケットの受信時刻との平均値から、記憶している前記第一の計測パケットの受信時刻と前記第二の計測パケットの送信時刻との平均値を差し引いた差分値を前記時刻補正値とし、
    前記マスタノード装置において、前記第一の計測パケットの受信時刻と前記第二の計測パケットの送信時刻との対が記憶される場合は、前記第一の計測パケットの送信時刻と前記第二の計測パケットの受信時刻との対を記憶し、受信した前記計測結果通知パケットに示される前記第一の計測パケットの受信時刻と前記第二の計測パケットの送信時刻との平均値から、記憶している前記第一の計測パケットの送信時刻と前記第二の計測パケットの受信時刻との平均値を差し引いた差分値を前記時刻補正値とすることを特徴とする請求項2に記載の通信システム。
  4. 前記マスタノード装置は、
    いずれかのスレーブノード装置において通信不能となっている場合に、通信不能となっている折返し点スレーブノード装置において折返し送信が行われる折返し計測パケットを前記折返し点スレーブノード装置の方向での送信先となるスレーブノード装置に対して送信し、前記基準クロックの計時に従い、前記折返し計測パケットの送信時刻を記憶し、
    前記折返し点スレーブノード装置において折返し送信された返信折返し計測パケットを受信し、前記基準クロックの計時に従い、前記返信折返し計測パケットの受信時刻を記憶し、
    前記折返し計測パケットの送信時刻及び前記返信折返し計測パケットの受信時刻を示す折返し計測結果通知パケットを生成し、生成した前記折返し計測結果通知パケットを前記折返し点スレーブノード装置の方向での送信先となるスレーブノード装置に対して送信し、
    各スレーブノード装置は、
    前記折返し計測パケットを受信した場合に、内部クロックの計時に従い、前記折返し計測パケットの受信時刻を記憶し、
    自装置が前記折返し点スレーブノード装置でない場合に、前記折返し計測パケットの送信方向での送信先となるノード装置に対して前記折返し計測パケットを送信し、前記折返し点スレーブノード装置で折返し送信された返信折返し計測パケットを受信し、受信した前記返信折返し計測パケットを折返し送信方向での送信先となるノード装置に対して送信し、内部クロックの計時に従い、前記返信折返し計測パケットの送信時刻を記憶し、
    自装置が前記折返し点スレーブノード装置である場合に、前記折返し計測パケットの受信元のノード装置に対して前記折返し計測パケットを折返し送信し、内部クロックの計時に従い、折返し送信した返信折返し計測パケットの送信時刻を記憶し、
    前記折返し計測結果通知パケットを受信し、受信した前記折返し計測結果通知パケットに示されている前記折返し計測パケットの送信時刻及び前記返信折返し計測パケットの受信時刻と、記憶している前記折返し計測パケットの受信時刻及び前記返信折返し計測パケットの送信時刻とを用いて、時刻補正値を算出し、算出した前記時刻補正値を用いて、内部クロックの時刻を補正することを特徴とする請求項1に記載の通信システム。
  5. 前記マスタノード装置は、
    二つのスレーブノード装置間において通信不能となっている場合に、通信不能となっている一方の折返し点スレーブノード装置から折返し送信された返信折返しパケットを受信し、受信した前記返信折返し計測パケットを、通信不能となっている他方の折返し点スレーブノード装置の方向での送信先となるスレーブノード装置に対して送信するとともに、前記基準クロックの計時に従い、前記返信折返し計測パケットの送信時刻を記憶し、
    前記他方の折返し点スレーブノード装置において再折返し送信された再返信折返し計測パケットを受信し、前記基準クロックの計時に従い、前記再返信折返し計測パケットの受信時刻を記憶し、
    前記返信折返し計測パケットの送信時刻及び前記再返信折返し計測パケットの受信時刻を示す折返し計測結果通知パケットを生成し、生成した前記折返し計測結果通知パケットを前記他方の折返し点スレーブノード装置の方向での送信先となるスレーブノード装置に対して送信し、
    各スレーブノード装置は、
    前記マスタノード装置から送信された前記返信折返し計測パケットを受信した場合に、内部クロックの計時に従い、前記返信折返し計測パケットの受信時刻を記憶し、
    自装置が前記他方の折返し点スレーブノード装置でない場合に、前記返信折返し計測パケットの送信方向での送信先となるノード装置に対して前記返信折返し計測パケットを送信し、前記他方の折返し点スレーブノード装置で再折返し送信された再返信折返し計測パケットを受信し、受信した前記再返信折返し計測パケットを再折返し送信方向での送信先となるノード装置に対して送信し、内部クロックの計時に従い、前記再返信折返し計測パケットの送信時刻を記憶し、
    自装置が前記他方の折返し点スレーブノード装置である場合に、前記返信折返し計測パケットの受信元のノード装置に対して前記返信折返し計測パケットを再折返し送信し、内部クロックの計時に従い、再折返し送信した再返信折返し計測パケットの送信時刻を記憶し、
    前記折返し計測結果通知パケットを受信し、受信した前記折返し計測結果通知パケットに示されている前記返信折返し計測パケットの送信時刻及び前記再返信折返し計測パケットの受信時刻と、記憶している前記返信折返し計測パケットの受信時刻及び前記再返信折返し計測パケットの送信時刻とを用いて、時刻補正値を算出し、算出した前記時刻補正値を用いて、内部クロックの時刻を補正することを特徴とする請求項4に記載の通信システム。
  6. 各スレーブノード装置は、
    前記折返し計測結果通知パケットに示されている前記折返し計測パケットの送信時刻と前記返信折返し計測パケットの受信時刻との平均値から、記憶している前記折返し計測パケットの受信時刻と前記返信折返し計測パケットの送信時刻との平均値を差し引いた差分値を前記時刻補正値とすることを特徴とする請求項4に記載の通信システム。
  7. 各スレーブノード装置は、
    前記折返し計測結果通知パケットに示されている前記返信折返し計測パケットの送信時刻と前記再返信折返し計測パケットの受信時刻との平均値から、記憶している前記返信折返し計測パケットの受信時刻と前記再返信折返し計測パケットの送信時刻との平均値を差し引いた差分値を前記時刻補正値とすることを特徴とする請求項5に記載の通信システム。
  8. 各スレーブノード装置は、
    内部クロックの計時に従い、前記第一の計測パケットの送信時刻と前記第二の計測パケットの受信時刻との対、及び前記第一の計測パケットの受信時刻と前記第二の計測パケットの送信時刻との対を記憶し、
    他のノード装置における第一の計測パケットの送信時刻と第二の計測パケットの受信時刻との対、及び他のノード装置における第一の計測パケットの受信時刻と第二の計測パケットの送信時刻との対のいずれかが示される計測結果通知パケットを受信し、
    受信した前記計測結果通知パケットに示される他のノード装置における送信時刻と受信時刻の対と、記憶している送信時刻と受信時刻との対のうちのいずれかの対を用いて、時刻補正値を算出し、
    算出した時刻補正値を、記憶している送信時刻と受信時刻との対のうち前記時刻補正値の算出に用いられなかった送信時刻と受信時刻との対に用いて、補正後の送信時刻及び補正後の受信時刻を算出することを特徴とする請求項1に記載の通信システム。
  9. 各スレーブノード装置は、
    前記一方の方向での受信元のノード装置から、当該ノード装置における第一の計測パケットの送信時刻と第二の計測パケットの受信時刻との対が示される計測結果通知パケットを受信し、
    受信した計測結果通知パケットに示されている第一の計測パケットの送信時刻と第二の計測パケットの受信時刻と、記憶している前記第一の計測パケットの受信時刻と前記第二の計測パケットの送信時刻との対とを用いて、時刻補正値を算出し、算出した時刻補正値を、記憶している前記第一の計測パケットの送信時刻及び前記第二の計測パケットの受信時刻に用いて、補正後の第一の計測パケットの送信時刻及び補正後の第二の計測パケットの受信時刻を算出し、
    受信した前記計測結果通知パケットに示されている第一の計測パケットの送信時刻と第二の計測パケットの受信時刻の対に代えて、算出した前記補正後の第一の計測パケットの送信時刻と前記補正後の第二の計測パケットの受信時刻との対を前記計測結果通知パケットに格納し、前記一方の方向での送信先のノード装置に対して、前記補正後の第一の計測パケットの送信時刻と前記補正後の第二の計測パケットの受信時刻との対が格納された前記計測結果通知パケットを送信することを特徴とする請求項8に記載の通信システム。
  10. 各スレーブノード装置は、
    前記他方の方向での受信元のノード装置から、当該ノード装置における第一の計測パケットの受信時刻と第二の計測パケットの送信時刻との対が示される計測結果通知パケットを受信し、
    受信した計測結果通知パケットに示されている第一の計測パケットの受信時刻と第二の計測パケットの送信時刻と、記憶している前記第一の計測パケットの送信時刻と前記第二の計測パケットの受信時刻との対とを用いて、時刻補正値を算出し、算出した時刻補正値を、記憶している前記第一の計測パケットの受信時刻及び前記第二の計測パケットの送信時刻に用いて、補正後の第一の計測パケットの受信時刻及び補正後の第二の計測パケットの送信時刻を算出し、
    受信した前記計測結果通知パケットに示されている第一の計測パケットの受信時刻と第二の計測パケットの送信時刻の対に代えて、算出した前記補正後の第一の計測パケットの受信時刻と前記補正後の第二の計測パケットの送信時刻との対を前記計測結果通知パケットに格納し、前記他方の方向での送信先のノード装置に対して、前記補正後の第一の計測パケットの受信時刻と前記補正後の第二の計測パケットの送信時刻との対が格納された前記計測結果通知パケットを送信することを特徴とする請求項8に記載の通信システム。
  11. 各スレーブノード装置は、
    前記計測結果通知パケットに示されている前記第一の計測パケットの送信時刻と前記第二の計測パケットの受信時刻との平均値から、記憶している前記第一の計測パケットの受信時刻と前記第二の計測パケットの送信時刻との平均値を差し引いた差分値を前記時刻補正値とすることを特徴とする請求項9に記載の通信システム。
  12. 各スレーブノード装置は、
    前記計測結果通知パケットに示されている前記第一の計測パケットの受信時刻と前記第二の計測パケットの送信時刻との平均値から、記憶している前記第一の計測パケットの送信時刻と前記第二の計測パケットの受信時刻との平均値を差し引いた差分値を前記時刻補正値とすることを特徴とする請求項10に記載の通信システム。
  13. 複数の通信装置とともにパケットの巡回経路を構成し、各装置に定められているパケット転送順序に従って前記巡回経路においてパケットを二方向に巡回させる、基準クロックを備える管理装置であって、
    第一の計測パケットを、パケット転送順序において一方の方向での送信先となる通信装置に対して送信する第一計測パケット送信部と、
    前記複数の通信装置を前記一方の方向で巡回した前記第一の計測パケットを受信する第一計測パケット受信部と、
    前記第一計測パケット送信部による前記第一の計測パケットの送信後に、第二の計測パケットを、パケット転送順序において他方の方向での送信先となる通信装置に対して送信する第二計測パケット送信部と、
    前記複数の通信装置を前記他方の方向で巡回した前記第二の計測パケットを受信する第二計測パケット受信部と、
    前記基準クロックの計時に従い、前記第一の計測パケットの送信時刻及び前記第二の計測パケットの受信時刻の対、及び前記第一の計測パケットの受信時刻及び前記第二の計測パケットの送信時刻の対の少なくともいずれかを記憶する時刻記憶部と、
    前記時刻記憶部に記憶されている前記第一の計測パケットの送信時刻及び前記第二の計測パケットの受信時刻の対、及び前記第一の計測パケットの受信時刻及び前記第二の計測パケットの送信時刻の対の少なくともいずれかが示される計測結果通知パケットを生成する計測結果通知パケット生成部と、
    前記計測結果通知パケット生成部により生成された前記計測結果通知パケットを、いずれか方向の送信先のスレーブノード装置に対して送信する計測結果通知パケット送信部とを有することを特徴とする管理装置。
  14. 前記管理装置は、更に、
    いずれかの通信装置において通信不能となっている場合に、通信不能となっている折返し点通信装置において折返し送信が行われる折返し計測パケットを生成する折返し計測パケット生成部と、
    前記折返し計測パケット生成部により生成された前記折返し計測パケットを、前記折返し点通信装置の方向での送信先となる通信装置に対して送信する折返し計測パケット送信部と、
    前記折返し点通信装置において折返し送信された返信折返し計測パケットを受信する折返し計測パケット受信部とを有し、
    前記時刻記憶部は、
    基準クロックの計時に従い、前記折返し計測パケット送信部による前記折返し計測パケットの送信時刻と、前記折返し計測パケット受信部による前記返信折返し計測パケットの受信時刻を記憶し、
    前記計測結果通知パケット生成部は、
    前記時刻記憶部に記憶されている前記折返し計測パケットの送信時刻及び前記返信折返し計測パケットの受信時刻を示す折返し計測結果通知パケットを生成し、
    前記計測結果通知パケット送信部は、
    前記計測結果通知パケット生成部により生成された前記折返し計測結果通知パケットを、前記折返し点通信装置の方向での送信先となる通信装置に対して送信することを特徴とする請求項13に記載の管理装置。
  15. 前記折返し計測パケット受信部は、
    二つの通信装置間において通信不能となっている場合に、通信不能となっている一方の折返し点通信装置から折返し送信された返信折返しパケットを受信し、
    前記折返し計測パケット送信部は、
    前記折返し計測パケット受信部により受信された前記返信折返し計測パケットを、通信不能となっている他方の折返し点通信装置の方向での送信先となる通信装置に対して送信し、
    前記折返し計測パケット受信部は、更に、
    前記他方の折返し点通信装置において再折返し送信された再返信折返し計測パケットを受信し、
    前記時刻記憶部は、
    前記基準クロックの計時に従い、前記折返し計測パケット送信部による前記返信折返し計測パケットの送信時刻と、前記折返し計測パケット受信部による前記再返信折返し計測パケットの受信時刻を記憶し、
    前記折返し計測結果通知パケット生成部は、
    前記時刻記憶部に記憶されている前記返信折返し計測パケットの送信時刻及び前記再返信折返し計測パケットの受信時刻を示す折返し計測結果通知パケットを生成し、
    前記折返し計測結果通知パケット送信部は、
    前記折返し計測結果通知パケット生成部により生成された前記折返し計測結果通知パケットを、前記他方の折返し点通信装置の方向での送信先となる通信装置に対して送信することを特徴とする請求項14に記載の管理装置。
  16. 基準クロックを備える管理装置及び一つ以上の他の通信装置とともにパケットの巡回経路を構成し、各装置に定められているパケット転送順序に従って前記巡回経路においてパケットを二方向に巡回させる、内部クロックを備える通信装置であって、
    前記管理装置から一方の方向に送信された第一の計測パケットを、パケット転送順序において前記一方の方向での受信元となる装置から受信する第一計測パケット受信部と、
    前記第一計測パケット受信部により受信された前記第一の計測パケットを、前記一方の方向での送信先の装置に対して送信する第一計測パケット送信部と、
    前記第一の計測パケットの送信後に前記管理装置から他方の方向に送信された第二の計測パケットを、パケット転送順序において前記他方の方向での受信元となる装置から受信する第二計測パケット受信部と、
    前記第二計測パケット受信部により受信された前記第二の計測パケットを、前記他方の方向での送信先の装置に対して送信する第二計測パケット送信部と、
    前記内部クロックの計時に従い、前記第一の計測パケットの受信時刻と前記第二の計測パケットの送信時刻との対、及び前記第一の計測パケットの送信時刻と前記第二の計測パケットの受信時刻との対の少なくともいずれかを記憶する時刻記憶部と、
    前記管理装置の前記基準クロックの計時に従った、前記管理装置における前記第一の計測パケットの送信時刻及び前記巡回経路を巡回した前記第二の計測パケットの前記管理装置における受信時刻の対、及び前記巡回経路を巡回した前記第一の計測パケットの前記管理装置における受信時刻及び前記管理装置における前記第二の計測パケットの送信時刻の対の少なくともいずれかが示される計測結果通知パケットを、受信する計測結果通知パケット受信部と、
    受信した前記計測結果通知パケットに示される前記管理装置における前記第一の計測パケットの送信時刻と前記第二の計測パケットの受信時刻との対及び前記管理装置における前記第一の計測パケットの受信時刻と前記第二の計測パケットの送信時刻との対の少なくともいずれかと、前記時刻記憶部に記憶されている前記第一の計測パケットの受信時刻と前記第二の計測パケットの送信時刻との対及び前記第一の計測パケットの送信時刻と前記第二の計測パケットの受信時刻との対の少なくともいずれかを用いて、時刻補正値を算出する時刻補正値算出部と、
    前記時刻補正値算出部により算出された前記時刻補正値を用いて、前記内部クロックの時刻を補正するクロック制御部とを有することを特徴とする通信装置。
  17. 前記時刻補正値算出部は、
    前記計測結果通知パケットに示される対となる送信時刻と受信時刻との平均値から、前記時刻記憶部に記憶されている対となる送信時刻と受信時刻との平均値を差し引いた差分値を前記時刻補正値とすることを特徴とする請求項16に記載の通信装置。
  18. 前記時刻記憶部は、
    前記管理装置における前記第一の計測パケットの送信時刻と前記第二の計測パケットの受信時刻との対が示される計測結果通知パケットが前記計測結果通知パケット受信部により受信される場合に、前記第一の計測パケットの受信時刻と前記第二の計測パケットの送信時刻との対を記憶し、
    前記管理装置における前記第一の計測パケットの受信時刻と前記第二の計測パケットの送信時刻との対が示される計測結果通知パケットが前記計測結果通知パケット受信部により受信される場合に、前記第一の計測パケットの送信時刻と前記第二の計測パケットの受信時刻との対を記憶し、
    前記時刻補正値算出部は、
    前記管理装置における前記第一の計測パケットの送信時刻と前記第二の計測パケットの受信時刻との対が示される計測結果通知パケットが前記計測結果通知パケット受信部により受信される場合に、前記計測結果通知パケットに示される前記管理装置における前記第一の計測パケットの送信時刻と前記第二の計測パケットの受信時刻との平均値から、前記時刻記憶部に記憶されている前記第一の計測パケットの受信時刻と前記第二の計測パケットの送信時刻との平均値を差し引いた差分値を前記時刻補正値とし、
    前記管理装置における前記第一の計測パケットの受信時刻と前記第二の計測パケットの送信時刻との対が示される計測結果通知パケットが前記計測結果通知パケット受信部により受信される場合に、前記計測結果通知パケットに示される前記第一の計測パケットの受信時刻と前記第二の計測パケットの送信時刻との平均値から、前記時刻記憶部に記憶されている前記第一の計測パケットの送信時刻と前記第二の計測パケットの受信時刻との平均値を差し引いた差分値を前記時刻補正値とすることを特徴とする請求項17に記載の通信装置。
  19. 前記通信装置は、更に、
    いずれかの通信装置において通信不能となっている場合に、前記管理装置により送信された、通信不能となっている折返し点通信装置において折返し送信が行われる折返し計測パケットを受信する折返し計測パケット受信部と、
    自装置が前記折返し点通信装置でない場合に、前記折返し計測パケットの送信方向での送信先となる装置に対して前記折返し計測パケットを送信するとともに、前記折返し計測パケットが前記折返し点通信装置で折返し送信された返信折返し計測パケットを、前記折返し計測パケット受信部が受信した後に、折返し送信方向での送信先となる装置に対して送信し、自装置が前記折返し点通信装置である場合に、前記折返し計測パケットの受信元の装置に対して前記折返し計測パケットを返信折返し計測パケットとして折返し送信する折返し計測パケット送信部を有し、
    前記時刻記憶部は、
    前記内部クロックの計時に従い、前記折返し計測パケットの受信時刻と、前記返信折返し計測パケットの送信時刻とを記憶し、
    前記計測結果通知パケット受信部は、
    前記管理装置の前記基準クロックの計時に従った、前記管理装置における前記折返し計測パケットの送信時刻及び前記管理装置における前記返信折返し計測パケットの受信時刻を示す折返し計測結果通知パケットを受信し、
    前記時刻補正値算出部は、
    前記折返し計測結果通知パケットに示されている前記管理装置における前記折返し計測パケットの送信時刻及び前記管理装置における前記返信折返し計測パケットの受信時刻と、前記時刻記憶部に記憶されている前記折返し計測パケットの受信時刻及び前記返信折返し計測パケットの送信時刻とを用いて、時刻補正値を算出することを特徴とする請求項16に記載の通信装置。
  20. 前記時刻補正値算出部は、
    前記折返し計測結果通知パケットに示されている前記管理装置における前記折返し計測パケットの送信時刻と前記管理装置における前記返信折返し計測パケットの受信時刻との平均値から、前記時刻記憶部に記憶されている前記折返し計測パケットの受信時刻と前記返信折返し計測パケットの送信時刻との平均値を差し引いた差分値を前記時刻補正値とすることを特徴とする請求項19に記載の通信装置。
  21. 前記時刻記憶部は、
    内部クロックの計時に従い、前記第一の計測パケットの送信時刻と前記第二の計測パケットの受信時刻との対、及び前記第一の計測パケットの受信時刻と前記第二の計測パケットの送信時刻との対を記憶し、
    前記計測結果通知パケット受信部は、
    他の装置における第一の計測パケットの送信時刻と第二の計測パケットの受信時刻との対、及び他の装置における第一の計測パケットの受信時刻と第二の計測パケットの送信時刻との対のいずれかが示される計測結果通知パケットを受信し、
    前記時刻補正値算出部は、
    前記計測結果通知パケット受信部により受信された前記計測結果通知パケットに示される他の装置における送信時刻と受信時刻の対と、前記時刻記憶部に記憶されている送信時刻と受信時刻との対のうちのいずれかの対を用いて、時刻補正値を算出し、
    算出した時刻補正値を、前記時刻記憶部に記憶されている送信時刻と受信時刻との対のうち前記時刻補正値の算出に用いられなかった送信時刻と受信時刻との対に用いて、補正後の送信時刻及び補正後の受信時刻を算出することを特徴とする請求項16に記載の通信装置。
  22. 前記計測結果通知パケット受信部は、
    前記一方の方向での受信元となる装置における第一の計測パケットの送信時刻と第二の計測パケットの受信時刻との対が示される計測結果通知パケットを、当該装置から受信し、
    前記時刻補正値算出部は、
    前記計測結果通知パケット受信部により受信された計測結果通知パケットに示されている第一の計測パケットの送信時刻と第二の計測パケットの受信時刻と、前記時刻記憶部に記憶されている前記第一の計測パケットの受信時刻と前記第二の計測パケットの送信時刻との対とを用いて、時刻補正値を算出し、算出した時刻補正値を、前記時刻記憶部に記憶されている前記第一の計測パケットの送信時刻及び前記第二の計測パケットの受信時刻に用いて、補正後の第一の計測パケットの送信時刻及び補正後の第二の計測パケットの受信時刻を算出し、
    前記通信装置は、更に、
    前記計測結果通知パケット受信部により受信された前記計測結果通知パケットに示されている第一の計測パケットの送信時刻と第二の計測パケットの受信時刻の対に代えて、前記時刻補正値算出部により算出された前記補正後の第一の計測パケットの送信時刻と前記補正後の第二の計測パケットの受信時刻との対を前記計測結果通知パケットに格納する計測結果通知パケット更新部と、
    前記一方の方向での送信先となる装置に対して、前記計測結果通知パケット更新部により前記補正後の第一の計測パケットの送信時刻と前記補正後の第二の計測パケットの受信時刻との対が格納された前記計測結果通知パケットを送信する計測結果通知パケット送信部とを有することを特徴とする請求項21に記載の通信装置。
  23. 各通信装置は、
    前記計測結果通知パケット受信部は、
    前記他方の方向での受信元となる装置における第一の計測パケットの受信時刻と第二の計測パケットの送信時刻との対が示される計測結果通知パケットを、当該装置から受信し、
    前記時刻補正値算出部は、
    前記計測結果通知パケット受信部により受信された計測結果通知パケットに示されている第一の計測パケットの受信時刻と第二の計測パケットの送信時刻と、前記時刻記憶部に記憶されている前記第一の計測パケットの送信時刻と前記第二の計測パケットの受信時刻との対とを用いて、時刻補正値を算出し、算出した時刻補正値を、前記時刻記憶部に記憶されている前記第一の計測パケットの受信時刻及び前記第二の計測パケットの送信時刻に用いて、補正後の第一の計測パケットの受信時刻及び補正後の第二の計測パケットの送信時刻を算出し、
    前記通信装置は、更に、
    前記計測結果通知パケット受信部により受信された前記計測結果通知パケットに示されている第一の計測パケットの受信時刻と第二の計測パケットの送信時刻の対に代えて、前記時刻補正値算出部により算出された前記補正後の第一の計測パケットの受信時刻と前記補正後の第二の計測パケットの送信時刻との対を前記計測結果通知パケットに格納する計測結果通知パケット更新部と、
    前記他方の方向での送信先となる装置に対して、前記計測結果通知パケット更新部により前記補正後の第一の計測パケットの受信時刻と前記補正後の第二の計測パケットの送信時刻との対が格納された前記計測結果通知パケットを送信する計測結果通知パケット送信部とを有することを特徴とする請求項21に記載の通信装置。
  24. 前記時刻補正値算出部は、
    前記計測結果通知パケットに示されている前記第一の計測パケットの送信時刻と前記第二の計測パケットの受信時刻との平均値から、前記時刻記憶部に記憶されている前記第一の計測パケットの受信時刻と前記第二の計測パケットの送信時刻との平均値を差し引いた差分値を前記時刻補正値とすることを特徴とする請求項22に記載の通信装置。
  25. 各通信装置は、
    前記計測結果通知パケットに示されている前記第一の計測パケットの受信時刻と前記第二の計測パケットの送信時刻との平均値から、前記時刻記憶部に記憶されている前記第一の計測パケットの送信時刻と前記第二の計測パケットの受信時刻との平均値を差し引いた差分値を前記時刻補正値とすることを特徴とする請求項23に記載の通信装置。
  26. 複数の通信装置とともにパケットの巡回経路を構成し、各装置に定められているパケット転送順序に従って前記巡回経路においてパケットを二方向に巡回させる、基準クロックを備える管理装置に、
    第一の計測パケットを、パケット転送順序において一方の方向での送信先となる通信装置に対して送信する第一計測パケット送信処理と、
    前記複数の通信装置を前記一方の方向で巡回した前記第一の計測パケットを受信する第一計測パケット受信処理と、
    前記第一計測パケット送信処理による前記第一の計測パケットの送信後に、第二の計測パケットを、パケット転送順序において他方の方向での送信先となる通信装置に対して送信する第二計測パケット送信処理と、
    前記複数の通信装置を前記他方の方向で巡回した前記第二の計測パケットを受信する第二計測パケット受信処理と、
    前記基準クロックの計時に従い、前記第一の計測パケットの送信時刻及び前記第二の計測パケットの受信時刻の対、及び前記第一の計測パケットの受信時刻及び前記第二の計測パケットの送信時刻の対の少なくともいずれかを記憶する時刻記憶処理と、
    前記時刻記憶処理により記憶されている前記第一の計測パケットの送信時刻及び前記第二の計測パケットの受信時刻の対、及び前記第一の計測パケットの受信時刻及び前記第二の計測パケットの送信時刻の対の少なくともいずれかが示される計測結果通知パケットを生成する計測結果通知パケット生成処理と、
    前記計測結果通知パケット生成処理により生成された前記計測結果通知パケットを、いずれか方向の送信先のスレーブノード装置に対して送信する計測結果通知パケット送信処理とを実行させることを特徴とするコンピュータプログラム。
  27. 基準クロックを備える管理装置及び一つ以上の他の通信装置とともにパケットの巡回経路を構成し、各装置に定められているパケット転送順序に従って前記巡回経路においてパケットを二方向に巡回させる、内部クロックを備える通信装置に、
    前記管理装置から一方の方向に送信された第一の計測パケットを、パケット転送順序において前記一方の方向での受信元となる装置から受信する第一計測パケット受信処理と、
    前記第一計測パケット受信処理により受信された前記第一の計測パケットを、前記一方の方向での送信先の装置に対して送信する第一計測パケット送信処理と、
    前記第一の計測パケットの送信後に前記管理装置から他方の方向に送信された第二の計測パケットを、パケット転送順序において前記他方の方向での受信元となる装置から受信する第二計測パケット受信処理と、
    前記第二計測パケット受信処理により受信された前記第二の計測パケットを、前記他方の方向での送信先の装置に対して送信する第二計測パケット送信処理と、
    前記内部クロックの計時に従い、前記第一の計測パケットの受信時刻と前記第二の計測パケットの送信時刻との対、及び前記第一の計測パケットの送信時刻と前記第二の計測パケットの受信時刻との対の少なくともいずれかを記憶する時刻記憶処理と、
    前記管理装置の前記基準クロックの計時に従った、前記管理装置における前記第一の計測パケットの送信時刻及び前記巡回経路を巡回した前記第二の計測パケットの前記管理装置における受信時刻の対、及び前記巡回経路を巡回した前記第一の計測パケットの前記管理装置における受信時刻及び前記管理装置における前記第二の計測パケットの送信時刻の対の少なくともいずれかが示される計測結果通知パケットを、受信する計測結果通知パケット受信処理と、
    受信した前記計測結果通知パケットに示される前記管理装置における前記第一の計測パケットの送信時刻と前記第二の計測パケットの受信時刻との対及び前記管理装置における前記第一の計測パケットの受信時刻と前記第二の計測パケットの送信時刻との対の少なくともいずれかと、前記時刻記憶処理により記憶されている前記第一の計測パケットの受信時刻と前記第二の計測パケットの送信時刻との対及び前記第一の計測パケットの送信時刻と前記第二の計測パケットの受信時刻との対の少なくともいずれかを用いて、時刻補正値を算出する時刻補正値算出処理と、
    前記時刻補正値算出処理により算出された前記時刻補正値を用いて、前記内部クロックの時刻を補正するクロック制御処理とを実行させることを特徴とするコンピュータプログラム。
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