JP4555636B2 - Mos−fet駆動回路、ドライバ回路及び半導体試験装置 - Google Patents
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半導体集積回路(DUT:被試験デバイス)10を試験対象とする半導体試験装置1は、同図に示すように、主要な構成として、半導体試験装置1の全体の制御を行うテストプロセッサ(図示せず)、試験パターンや期待値パターンなどを生成するパターン発生器11、このパターン発生器11からの試験パターンをテスト信号波形に整形する波形整形器12、この波形整形器12で整形されたテスト信号波形をDUT10へ送るドライバ回路20、コンパレータ13を介してDUT10から送られてきた試験結果とパターン発生器11からの期待値パターンとを論理比較して一致・不一致を検出し、DUT10の良否判断を行うパターン比較器14、タイミングパルス信号を発生して波形整形器12,コンパレータ13,パターン比較器14などに与えテストのタイミングをとるタイミング発生器15などを備えている。
レベルシフト部Aは、入力した電圧信号(入力電圧信号)を適正な電圧にシフトし、このシフト電圧を出力ドライバ部Bに供給する。
出力ドライバ部Bは、トーテムポール接続で使用される複数のMOS−FETを有しており、レベルシフト部Aからのシフト電圧を受けてドライバ信号を出力する。
そのために、ドライバ入力電圧をゲート電圧までレベルシフトしなければならないが、抵抗などでレベルシフトを行うと、ゲートコントロールが高インピーダンスになり、速度が遅くなっていた。
例えば、図5に示すように、5V系のコントロールロジックで高圧のドライバを実現するものがある。
同図に示すNMOS−FETは、ゲート−ソース間のオンオフ閾値を2Vとすると、ゲートに接続されている標準ロジックによりオンオフできる。例えば、ゲートに接続されている標準ロジックがL(0V)のとき、NMOS−FETはオフ状態になり、OUTに30Vが発生する。一方、H(5V)のとき、NMOS−FETはオン状態になり、OUTとGNDがショート状態となって0Vになる。
パルストランスの一次側(バイポーラトランジスタに接続)は、5V系で駆動している。入力のゲートが、H>L又はL>Hに駆動するとき、パルストランスの二次側(PMOS−FET又はNMOS−FETのいずれかに接続)にMOS−FETをオンさせる起電力が発生する。そして、出力端子(OUT)には、PMOS−FETがオンの瞬間に20Vの出力信号が、NMOS−FETがオンの瞬間に−10Vの出力信号が発生する。
さらに、パルストランスを用いた高圧ドライバの場合は、DC動作(スタティック)ができないという問題があった。これは、パルストランスが、入力信号の変化のあるときにしか、動作しないためであった。
MOS−FET駆動回路をこのような構成とすると、MOS−FETのゲートの低インピーダンス駆動が可能となる。このため、MOS−FETの高速駆動が可能となる。
さらに、MOS−FETのゲート−ソース間電圧が例えばコントロールロジックなどのGNDに支配されることがなくなるため、OUT(出力電圧)のLレベルの容易な可変を実現できる。
特に、本発明のMOS−FET駆動回路が半導体試験装置やそのドライバ回路で使用される場合は、スタティック動作(DC)でなければならない。これは、ACではパルスのみしか発生できず、任意にHレベルに固定したり、Lレベルに固定したりすることができないためである。本発明のMOS−FET駆動回路は、DC駆動が可能であるため、半導体試験装置やそのドライバ回路に利用できる。
さらに、フォトカプラは、入力側(発光素子側)と出力側(受光素子側)とが電気的に絶縁されているため、出力電圧の変更に入力電圧が影響を受けない。
MOS−FET駆動回路をこのような構成とすれば、フォトカプラ内のロジック回路(内部ロジック)が受光部のセンスアップ的な働きをするため、さらなる高速動作が可能となる。
MOS−FET駆動回路をこのような構成とすると、コンプリメンタリ回路を構成するトーテムポール接続の複数のMOS−FETがある場合に、それらMOS−FETのゲート−ソース間に並列にインピーダンス低下用抵抗が接続される。インピーダンス低下用抵抗は、MOS−FETのゲート容量との容量×抵抗(時定数)を小さくすることでMOS−FETを高速動作させるためのものである。すなわち、そのMOS−FETのゲートを低インピーダンスとすることができる。したがって、高速でMOS−FETを駆動させることができる。
MOS−FET駆動回路をこのような構成とすると、MOS−FETのゲートの低インピーダンス駆動を、小電力で行うことができる。
MOS−FET駆動回路をこのような構成とすれば、高速化が可能となる。
ロジックゲート付フォトカプラは、受光部がゲート入力になっているが、出力部はオープンコレクタ状態となっているのがほとんどである。オープンコレクタ出力の場合、消費電力やオープンコレクタになっているトランジスタのドライブ能力により出力の低インピーダンス化はできない。そこで、このオープンコレクタの出力に駆動するMOS−FETより入力容量成分の小さいゲート回路で受けることにより、フォトカプラのオープンコレクタ出力部の時定数を小さくでき、高速動作が可能となる。
Cmos×Rphoto>Cgate×Rphoto
・・・(式1)
なお、Rphoto:フォトカプラの出力インピーダンス
Cmos:MOS−FETの入力容量
Cgate:ゲートの入力容量
また、ゲートの出力のトランジスタがコンプリメンタリ回路の場合、出力インピーダンスが低くなるため、この場合も含めて高速動作が可能となる。
また、それらMOS−FETやフォトカプラの電源をDC−DCコンバータから供給することにより、小電力で低インピーダンス駆動を実現できる。
しかも、フォトカプラとMOS−FETとの間にゲートコントロール用バッファを接続することで、さらなる高速駆動を実現できる。
同図は、本実施形態のドライバ回路(MOS−FET駆動回路)の構成を示す電子回路図である。
同図に示すように、ドライバ回路20は、フォトカプラ21a,21b、DC−DCコンバータ22a,22b、MOS−FET23a,23b、高電圧出力電源バッファ24a,24b、抵抗R1〜R7、ツェナーダイオードZ1,Z2、入力端子(H−level source,L−level source)、出力端子(OUT)などを備えている。
ただし、本発明のドライバ回路は、二系統に限るものではなく、それ以上の系統数であってもよい。
なお、本実施形態においては、発光素子21−1がフォトダイオード、受光素子21−2がフォトトランジスタにより構成される。
このようにフォトカプラ21a,21bが内部ロジック21−3を有した構成(ロジックゲート付フォトカプラ)とすることにより、その内部ロジック(ロジック回路)が受光素子21−2のセンスアップ的な働きをするため、MOS−FET23の高速動作が可能となる。
また、MOS−FET(P−MOS)23aのオン時(MOS−FET(N−MOS)23bのオフ時)の出力電圧(OUT)は、MOS−FET(P−MOS)23aのソース電位となる。
また、MOS−FET(N−MOS)23bのオン時(MOS−FET(P−MOS)23aのオフ時)の出力電圧(OUT)は、MOS−FET(N−MOS)23bのソース電位となる。
ここで、PMOS−FET23aのゲート−ソース間には、フォトカプラ21aの出力が接続されている。そして、このフォトカプラ21aの内部ロジック21a−3のVCC側もPMOS−FET23aのソースに固定されている。また、内部ロジック21a−3のGND側は、PMOS−FET23aのソースに接続したDC−DCコンバータ22aの5Vを介した0Vが接続されており、本回路のHレベルの高電圧は、PMOS−FET23aのソースに固定されているため、Hレベルの電圧を変化させても、フォトカプラ21aがPMOS−FET23aのゲート−ソース間を駆動する電圧は変化しない。
また、内部ロジック21b−3のVCC側は、NMOS−FET23bのソースにも接続したDC−DCコンバータ22bの0Vを介した5Vが接続されており、本回路のLレベルの高電圧は、NMOS−FET23bのソースに固定されているため、Lレベルの電圧を変化させても、フォトカプラ21bがNMOS−FET23bのゲート−ソース間を駆動する電圧は変化しない。
このDC−DCコンバータ22を使用することにより、MOS−FET23のゲートを小電力で低インピーダンス駆動する回路を実現できる。
PMOS−FETのゲートを駆動する際、ゲート−ソース間電圧は数Vの電位差が必要である。しかし、ソース電位は可変にするため、ゲート駆動回路の電位をソース電位に支配させる必要があり、電源供給用のDC−DCコンバータ22は、入出力が電気的に絶縁(出力側は出力側の電位に支配)されている必要がある。
回路外部より供給するフォトカプラを主とするゲートドライブ回路の電源をDC−DCコンバータ22を使うことで回路的容易にまた低消費電力で発生させている。
低消費電力の理由は、高電位を作るため0V電位を基点に抵抗などで積重ね回路になっていないためである(積重ね回路の場合、積重ねた電位分絶縁されていないため、電流が流れ消費電力が増加する)。
これらMOS−FET23のゲートの電気容量(キャパシタ)は、一般に大きい値を示す。このため、低インピーダンスで駆動すると、高速動作が可能となる。
なお、本実施形態においては、PMOS−FET23aとNMOS−FET23bとの組合せにより、コンプリメンタリ回路を構成する。
ツェナーダイオードZ1,Z2は、出力振幅レベルを制限するためのものである。
そして、ゲートコントロール用バッファ25の電源は、それぞれの入力側に接続されたフォトカプラ21の電源と接続されている。すなわち、そのフォトカプラ21に電源を供給しているDC−DCコンバータ22から供給を受けている。
これにより、フォトカプラ21aのフォトトランジスタがオン状態になった場合に、PMOS−FET23aのゲートのインピーダンスを低下させることができる。すなわち、抵抗R3は、PMOS−FET23aのゲート容量との容量×抵抗(時定数)を小さくする。したがって、PMOS−FET23aのゲートを低インピーダンスで高速駆動させることができる。
これにより、フォトカプラ21bのフォトトランジスタがオン状態になった場合に、NMOS−FET23bのゲートのインピーダンスを低下させることができる。すなわち、抵抗R4は、NMOS−FET23bのゲート容量との容量×抵抗(時定数)を小さくする。したがって、NMOS−FET23bのゲートを低インピーダンスで高速駆動させることができる。
フォトカプラ21a,21bの受光素子21a−2,21b−2の電位は、MOS−FET23a,23bのソース電位に支配されているが、発光素子21a−1,21b−1は0Vを基点とするテスタプロセッサ等のコントロール電圧の電位である0−5Vなどの低電位でP/N両方のフォトカプラ21a,21bの制御が行われている。
なお、MOS−FET(P−MOS)23aのオン時(MOS−FET(N−MOS)23bのオフ時)の出力電圧(OUT)は、MOS−FET(P−MOS)23aのソース電位となる。
なお、MOS−FET(N−MOS)23bのオン時(MOS−FET(P−MOS)23aのオフ時)の出力電圧(OUT)は、MOS−FET(N−MOS)23bのソース電位となる。
例えば、上述した実施形態では、半導体試験装置のドライバ回路に備えられたMOS−FETの駆動回路を示したが、このドライバ(MOS−FET駆動回路)としては、ドライバ回路におけるMOS−FET駆動回路に限定されるものではなく、他の回路や装置(例えば、プログラマブル電源に備えられたMOS−FETの駆動回路)にも実施可能である。
また、本発明のMOS−FET駆動回路やドライバ回路は、モジュール化が可能である。
20 ドライバ回路(MOS−FET駆動回路)
21a、21b フォトカプラ
22a、22b DC−DCコンバータ
23a、23b MOS−FET
24a、24b 高電圧出力電源バッファ
25a、25b ゲートコントロール用バッファ
Claims (7)
- ソース電位を異なる電位に可変させて、このソース電位をドレインから出力するMOS−FETを駆動させるMOS−FET駆動回路であって、
前記ソース電位に対して、ゲートの電位を制御して、前記MOS−FETを駆動するフォトカプラと、
前記ソースに接続され、前記フォトカプラの出力部を前記ソース電位を基準に生成された電位差に基づいて動作させる電源と、を備え、
前記出力部は、前記電位差を受給可能に前記電源に接続されるとともに、前記ゲートの電位を制御可能に前記ゲートに接続され、前記フォトカプラの入力部に入力される所定の入力信号と前記電位差に基づいて、前記ソース電位に対する前記ゲートの電位を制御して前記MOS−FETを駆動させることを特徴とするMOS−FET駆動回路。 - 前記フォトカプラの出力部が、前記入力信号を所定のしきい値をもって検出するロジックゲートを備える
ことを特徴とする請求項1記載のMOS−FET駆動回路。 - 前記MOS−FETのゲート−ソース間に並列にインピーダンス低下用抵抗を接続したことを特徴とする請求項1又は2記載のMOS−FET駆動回路。
- 前記ソースに接続されたDC−DCコンバータを備え、
前記電源を、前記DC−DCコンバータで生成された出力電圧とした
ことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のMOS−FET駆動回路。 - 前記フォトカプラの出力部と前記MOS−FETのゲートとの間に、前記MOS−FETより入力容量成分の小さい前記MOS−FETのゲートをコントロールするバッファを接続した
ことを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のMOS−FET駆動回路。 - 対象となる電子回路に対しドライバ信号を送って所定の動作をさせるドライバ回路であって、
一又は二以上のMOS−FETを有して前記ドライバ信号を出力する出力ドライバ部と、
入力した電圧信号を所定の電圧にシフトして前記出力ドライバへ供給するレベルシフト部とを備え、
前記出力ドライバ部の有する前記MOS−FETを駆動する回路が、請求項1〜請求項5のいずれかに記載のMOS−FET駆動回路からなる
ことを特徴とするドライバ回路。 - 試験パターンと期待値パターンとを生成するパターン発生器と、前記試験パターンを波形整形する波形整形器と、この波形整形器で波形整形された試験パターンを被デバイスに与えるドライバ回路と、前記被試験デバイスからの試験結果と前記パターン発生器からの期待値パターンとを比較して、前記被試験デバイスの良否判断を行うパターン比較器と、タイミングパルス信号を前記波形整形器及び/又は前記パターン比較器へ与えてテストタイミングをとるタイミング発生器とを備えた半導体試験装置であって、
前記ドライバ回路が、請求項6記載のドライバ回路からなる
ことを特徴とする半導体試験装置。
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