JP4555636B2 - Mos−fet駆動回路、ドライバ回路及び半導体試験装置 - Google Patents

Mos−fet駆動回路、ドライバ回路及び半導体試験装置 Download PDF

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Description

本発明は、MOS−FET(MOS型トランジスタ)を駆動させるMOS−FET駆動回路、このMOS−FET駆動回路を備えたドライバ回路及び半導体試験装置に関し、特に、MOS−FETの高速駆動、電圧可変を実現するMOS−FET駆動回路、ドライバ回路及び半導体試験装置に関する。
本発明を説明するに先立ち、従来の半導体試験装置の概略について、図3を参照して説明する。
半導体集積回路(DUT:被試験デバイス)10を試験対象とする半導体試験装置1は、同図に示すように、主要な構成として、半導体試験装置1の全体の制御を行うテストプロセッサ(図示せず)、試験パターンや期待値パターンなどを生成するパターン発生器11、このパターン発生器11からの試験パターンをテスト信号波形に整形する波形整形器12、この波形整形器12で整形されたテスト信号波形をDUT10へ送るドライバ回路20、コンパレータ13を介してDUT10から送られてきた試験結果とパターン発生器11からの期待値パターンとを論理比較して一致・不一致を検出し、DUT10の良否判断を行うパターン比較器14、タイミングパルス信号を発生して波形整形器12,コンパレータ13,パターン比較器14などに与えテストのタイミングをとるタイミング発生器15などを備えている。
これらのうち、ドライバ回路20は、図4に示すように、レベルシフト部Aと、出力ドライバ部Bとを有している(例えば、特許文献1参照。)。
レベルシフト部Aは、入力した電圧信号(入力電圧信号)を適正な電圧にシフトし、このシフト電圧を出力ドライバ部Bに供給する。
出力ドライバ部Bは、トーテムポール接続で使用される複数のMOS−FETを有しており、レベルシフト部Aからのシフト電圧を受けてドライバ信号を出力する。
ここで、出力レベル可変の高圧ドライバ回路のゲートコントロールを駆動するためには、MOS−FETに応じたゲート電圧が必要となる。
そのために、ドライバ入力電圧をゲート電圧までレベルシフトしなければならないが、抵抗などでレベルシフトを行うと、ゲートコントロールが高インピーダンスになり、速度が遅くなっていた。
そこで、抵抗以外の電子素子等を用いてレベルシフトを行い、MOS−FETの高速駆動を可能とする回路が、従来から提案されている。
例えば、図5に示すように、5V系のコントロールロジックで高圧のドライバを実現するものがある。
同図に示すNMOS−FETは、ゲート−ソース間のオンオフ閾値を2Vとすると、ゲートに接続されている標準ロジックによりオンオフできる。例えば、ゲートに接続されている標準ロジックがL(0V)のとき、NMOS−FETはオフ状態になり、OUTに30Vが発生する。一方、H(5V)のとき、NMOS−FETはオン状態になり、OUTとGNDがショート状態となって0Vになる。
また、他の駆動回路としては、例えば、±(プラスマイナス)の高圧ドライバとして、オペアンプを用いたものがある。
さらに、他の駆動回路としては、例えば、図6に示すように、出力電圧を可変できる高圧ドライバとして、パルストランスを用いたものがある。
パルストランスの一次側(バイポーラトランジスタに接続)は、5V系で駆動している。入力のゲートが、H>L又はL>Hに駆動するとき、パルストランスの二次側(PMOS−FET又はNMOS−FETのいずれかに接続)にMOS−FETをオンさせる起電力が発生する。そして、出力端子(OUT)には、PMOS−FETがオンの瞬間に20Vの出力信号が、NMOS−FETがオンの瞬間に−10Vの出力信号が発生する。
特開平11−237438号公報
しかしながら、5V系のコントロールロジックによる高圧のドライバの場合は、MOS−FETのゲート−ソース間電圧がコントロールロジックのGNDに支配されるため、OUTのLレベル出力が0Vで固定となってしまい可変できないという問題があった。
また、オペアンプを用いたドライバの場合は、高速動作を行うと、消費電力が大きくなるという問題があった。
さらに、パルストランスを用いた高圧ドライバの場合は、DC動作(スタティック)ができないという問題があった。これは、パルストランスが、入力信号の変化のあるときにしか、動作しないためであった。
本発明は、上記の事情にかんがみなされたものであり、MOS−FETのゲートの駆動の高速化を実現するとともに、OUTのLレベルを可変にでき、かつ、MOS−FET駆動時の消費電力を低減して、しかも、DC動作を可能とするMOS−FET駆動回路、ドライバ回路及び半導体試験装置の提供を目的とする。
この目的を達成するため、本発明のMOS−FET駆動回路は、ソース電位を異なる電位に可変させて、このソース電位をドレインから出力するMOS−FETを駆動させるMOS−FET駆動回路であって、前記ソース電位に対して、ゲートの電位を制御して、前記MOS−FETを駆動するフォトカプラと、前記ソースに接続され、前記フォトカプラの出力部を前記ソース電位を基準に生成された電位差に基づいて動作させる電源と、を備え、前記出力部は、前記電位差を受給可能に前記電源に接続されるとともに、前記ゲートの電位を制御可能に前記ゲートに接続され、前記フォトカプラの入力部に入力される所定の入力信号と前記電位差に基づいて、前記ソース電位に対する前記ゲートの電位を制御して前記MOS−FETを駆動させる構成としてある。
MOS−FET駆動回路をこのような構成とすると、MOS−FETのゲートの低インピーダンス駆動が可能となる。このため、MOS−FETの高速駆動が可能となる。
さらに、MOS−FETのゲート−ソース間電圧が例えばコントロールロジックなどのGNDに支配されることがなくなるため、OUT(出力電圧)のLレベルの容易な可変を実現できる。
しかも、パルストランスを利用した従来の駆動方式では、磁気結合のためAC駆動しかできなかったが、本発明は、光により信号を伝達するフォトカプラを使用しており、これは入力信号の変化時ではなく入力信号のオンオフに応じて動作するため、DC駆動が可能となる。
特に、本発明のMOS−FET駆動回路が半導体試験装置やそのドライバ回路で使用される場合は、スタティック動作(DC)でなければならない。これは、ACではパルスのみしか発生できず、任意にHレベルに固定したり、Lレベルに固定したりすることができないためである。本発明のMOS−FET駆動回路は、DC駆動が可能であるため、半導体試験装置やそのドライバ回路に利用できる。
さらに、フォトカプラは、入力側(発光素子側)と出力側(受光素子側)とが電気的に絶縁されているため、出力電圧の変更に入力電圧が影響を受けない。
また、本発明のMOS−FET駆動回路は、前記フォトカプラの出力部が、前記入力信号を所定のしきい値をもって検出するロジックゲートを備える構成としてある。
MOS−FET駆動回路をこのような構成とすれば、フォトカプラ内のロジック回路(内部ロジック)が受光部のセンスアップ的な働きをするため、さらなる高速動作が可能となる。
また、本発明のMOS−FET駆動回路は、MOS−FETのゲート−ソース間に並列にインピーダンス低下用抵抗を接続した構成としてある。
MOS−FET駆動回路をこのような構成とすると、コンプリメンタリ回路を構成するトーテムポール接続の複数のMOS−FETがある場合に、それらMOS−FETのゲート−ソース間に並列にインピーダンス低下用抵抗が接続される。インピーダンス低下用抵抗は、MOS−FETのゲート容量との容量×抵抗(時定数)を小さくすることでMOS−FETを高速動作させるためのものである。すなわち、そのMOS−FETのゲートを低インピーダンスとすることができる。したがって、高速でMOS−FETを駆動させることができる。
また、本発明のMOS−FET駆動回路は、前記ソースに接続されたDC−DCコンバータを備え、前記電源を、前記DC−DCコンバータで生成された出力電圧とした構成としてある。
MOS−FET駆動回路をこのような構成とすると、MOS−FETのゲートの低インピーダンス駆動を、小電力で行うことができる。
また、本発明のMOS−FET駆動回路は、前記フォトカプラの出力部と前記MOS−FETのゲートとの間に、前記MOS−FETより入力容量成分の小さい前記MOS−FETのゲートをコントロールするバッファを接続した構成としてある。
MOS−FET駆動回路をこのような構成とすれば、高速化が可能となる。
ロジックゲート付フォトカプラは、受光部がゲート入力になっているが、出力部はオープンコレクタ状態となっているのがほとんどである。オープンコレクタ出力の場合、消費電力やオープンコレクタになっているトランジスタのドライブ能力により出力の低インピーダンス化はできない。そこで、このオープンコレクタの出力に駆動するMOS−FETより入力容量成分の小さいゲート回路で受けることにより、フォトカプラのオープンコレクタ出力部の時定数を小さくでき、高速動作が可能となる。
Cmos×Rphoto>Cgate×Rphoto
・・・(式1)
なお、Rphoto:フォトカプラの出力インピーダンス
Cmos:MOS−FETの入力容量
Cgate:ゲートの入力容量
また、ゲートの出力のトランジスタがコンプリメンタリ回路の場合、出力インピーダンスが低くなるため、この場合も含めて高速動作が可能となる。
また、本発明のドライバ回路は、対象となる電子回路に対しドライバ信号を送って所定の動作をさせるドライバ回路であって、一又は二以上のMOS−FETを有してドライバ信号を出力する出力ドライバ部と、入力した電圧信号を所定の電圧にシフトして出力ドライバへ供給するレベルシフト部とを備え、出力ドライバ部の有するMOS−FETを駆動する回路が、上記MOS−FET駆動回路(請求項1〜請求項5のいずれかに記載のMOS−FET駆動回路)からなる構成としてある。
ドライバ回路をこのような構成とすると、このドライバ回路の出力段のMOS−FETのゲートコントロールにフォトカプラが用いられるため、低インピーダンス駆動が可能となる。これにより、MOS−FETの高速駆動を実現できる。
また、本発明の半導体試験装置は、試験パターンと期待値パターンとを生成するパターン発生器と、試験パターンを波形整形する波形整形器と、この波形整形器で波形整形された試験パターンを被デバイスに与えるドライバ回路と、被試験デバイスからの試験結果とパターン発生器からの期待値パターンとを比較して、被試験デバイスの良否判断を行うパターン比較器と、タイミングパルス信号を波形整形器及び/又はパターン比較器へ与えてテストタイミングをとるタイミング発生器とを備えた半導体試験装置であって、ドライバ回路が、上記ドライバ回路(請求項6記載のドライバ回路)からなる構成としてある。
半導体試験装置をこのような構成とすれば、ドライバ回路の有するMOS−FETの駆動が高速化されるため、そのドライバ回路から出力されるドライバ信号の立ち上がりや立ち下がりが急峻となり、半導体試験の精度を高めることができる。
以上のように、本発明によれば、MOS−FETのゲートの駆動にフォトカプラを用いたため、低インピーダンスで高速駆動、電圧可変を行うことができる。
また、それらMOS−FETやフォトカプラの電源をDC−DCコンバータから供給することにより、小電力で低インピーダンス駆動を実現できる。
しかも、フォトカプラとMOS−FETとの間にゲートコントロール用バッファを接続することで、さらなる高速駆動を実現できる。
以下、本発明に係るMOS−FET駆動回路、ドライバ回路及び半導体試験装置の好ましい実施形態について、図面を参照して説明する。
まず、本発明のドライバ回路(MOS−FET駆動回路)の実施形態について、図1を参照して説明する。
同図は、本実施形態のドライバ回路(MOS−FET駆動回路)の構成を示す電子回路図である。
同図に示すように、ドライバ回路20は、フォトカプラ21a,21b、DC−DCコンバータ22a,22b、MOS−FET23a,23b、高電圧出力電源バッファ24a,24b、抵抗R1〜R7、ツェナーダイオードZ1,Z2、入力端子(H−level source,L−level source)、出力端子(OUT)などを備えている。
なお、本実施形態で説明するドライバ回路20は、同図に示すように、二つのMOS−FET23a,23bを駆動させてドライバ信号を出力する二系統の駆動回路であって、一系統30V、計60Vの電圧可変を可能としている。
ただし、本発明のドライバ回路は、二系統に限るものではなく、それ以上の系統数であってもよい。
また、本実施形態において、MOS−FET駆動回路とは、MOS−FETを駆動させるための回路全般をいう。これに対し、ドライバ回路とは、MOS−FETを有しており、対象となる電子回路(例えば、DUTなど)に対しドライバ信号を送ってドライブさせるための回路をいう。
ここで、フォトカプラ21a,21b(以下、「フォトカプラ21」という。)は、通常、発光素子21a−1,21b−1(以下、「発光素子21−1」という。)で発せられた光を受光素子21a−2、21b−2(以下、「受光素子21−2」という。)で受光することにより、信号を伝達する回路素子である。
なお、本実施形態においては、発光素子21−1がフォトダイオード、受光素子21−2がフォトトランジスタにより構成される。
また、フォトカプラ21a,21bは、内部ロジック21a−3,21b−3(以下、「内部ロジック21−3」という。)を有している。
このようにフォトカプラ21a,21bが内部ロジック21−3を有した構成(ロジックゲート付フォトカプラ)とすることにより、その内部ロジック(ロジック回路)が受光素子21−2のセンスアップ的な働きをするため、MOS−FET23の高速動作が可能となる。
二つのフォトカプラのうち一方のフォトカプラ21aの受光素子21a−2であるフォトトランジスタのコレクタは、MOS−FET(P−MOS)23aのゲートを、DC−DCコンバータ22aの5Vでプルアップされた抵抗R3(第一のインピーダンス低下用抵抗)で低インピーダンスにする。これにより、MOS−FET(P−MOS)23aを高速に駆動できる。
また、MOS−FET(P−MOS)23aのオン時(MOS−FET(N−MOS)23bのオフ時)の出力電圧(OUT)は、MOS−FET(P−MOS)23aのソース電位となる。
これに対し、他方のフォトカプラ21bの受光素子21b−2であるフォトトランジスタのコレクタは、MOS−FET(N−MOS)23bのゲートを、DC−DCコンバータ22bの0Vでプルダウンされた抵抗R4(第二のインピーダンス低下用抵抗)で低インピーダンスにする。これにより、MOS−FET(N−MOS)23bを高速に駆動できる。
また、MOS−FET(N−MOS)23bのオン時(MOS−FET(P−MOS)23aのオフ時)の出力電圧(OUT)は、MOS−FET(N−MOS)23bのソース電位となる。
さらに、入力側のH−levelやL−levelを変化させ、MOS−FET(P−MOS)23a、MOS−FET(N−MOS)23bの各ソース電圧を変化させても、上記の関係は変わらないため、出力電圧振幅を容易に可変できる。
ここで、PMOS−FET23aのゲート−ソース間には、フォトカプラ21aの出力が接続されている。そして、このフォトカプラ21aの内部ロジック21a−3のVCC側もPMOS−FET23aのソースに固定されている。また、内部ロジック21a−3のGND側は、PMOS−FET23aのソースに接続したDC−DCコンバータ22aの5Vを介した0Vが接続されており、本回路のHレベルの高電圧は、PMOS−FET23aのソースに固定されているため、Hレベルの電圧を変化させても、フォトカプラ21aがPMOS−FET23aのゲート−ソース間を駆動する電圧は変化しない。
なお、NMOS−FET23bに関しても、ゲート−ソース間にフォトカプラ21bの出力が接続されているが、フォトカプラ21bの内部ロジック21b−3のGND側もNMOS−FET23bのソースに固定されている。
また、内部ロジック21b−3のVCC側は、NMOS−FET23bのソースにも接続したDC−DCコンバータ22bの0Vを介した5Vが接続されており、本回路のLレベルの高電圧は、NMOS−FET23bのソースに固定されているため、Lレベルの電圧を変化させても、フォトカプラ21bがNMOS−FET23bのゲート−ソース間を駆動する電圧は変化しない。
さらに、フォトカプラ21は、発光素子側と受光素子側とが電気的に絶縁されている。つまり、このフォトカプラ21により電位分離されている。これにより、出力電圧の変更に入力電圧が影響を受けることがない。
DC−DCコンバータ22は、フォトカプラ21の内部ロジック21−3や、MOS−FET23のゲート駆動ロジックに電源を供給する。なお、本実施形態においては、5[V]の電圧を供給するものとする。
このDC−DCコンバータ22を使用することにより、MOS−FET23のゲートを小電力で低インピーダンス駆動する回路を実現できる。
また、このDC−DCコンバータ22は、入力側と出力側とが電気的に絶縁されている。
PMOS−FETのゲートを駆動する際、ゲート−ソース間電圧は数Vの電位差が必要である。しかし、ソース電位は可変にするため、ゲート駆動回路の電位をソース電位に支配させる必要があり、電源供給用のDC−DCコンバータ22は、入出力が電気的に絶縁(出力側は出力側の電位に支配)されている必要がある。
回路外部より供給するフォトカプラを主とするゲートドライブ回路の電源をDC−DCコンバータ22を使うことで回路的容易にまた低消費電力で発生させている。
低消費電力の理由は、高電位を作るため0V電位を基点に抵抗などで積重ね回路になっていないためである(積重ね回路の場合、積重ねた電位分絶縁されていないため、電流が流れ消費電力が増加する)。
MOS−FET23は、電圧可変の高電圧ドライバであるドライバ回路20の出力段にトーテムポール接続されており、コンプリメンタリ回路を構成している。
これらMOS−FET23のゲートの電気容量(キャパシタ)は、一般に大きい値を示す。このため、低インピーダンスで駆動すると、高速動作が可能となる。
なお、本実施形態においては、PMOS−FET23aとNMOS−FET23bとの組合せにより、コンプリメンタリ回路を構成する。
高電圧出力電源バッファ22−4a,22−4bは、半導体試験装置1の低い電圧レベルをコントロールするためのバッファである。例えば、その電圧ゲインを4倍にすることができる。
ツェナーダイオードZ1,Z2は、出力振幅レベルを制限するためのものである。
また、ドライバ回路20(MOS−FET駆動回路)は、図2に示すように、フォトカプラ21とMOS−FET23との間に、ゲートコントロール用バッファ25a、25b(以下、「ゲートコントロール用バッファ25」という。)を接続することができる。
ゲートコントロール用バッファ25は、入力側がフォトカプラ21の受光素子21−2であるフォトトランジスタのコレクタに、また、出力側がMOS−FET23のゲートにそれぞれ接続されている。
そして、ゲートコントロール用バッファ25の電源は、それぞれの入力側に接続されたフォトカプラ21の電源と接続されている。すなわち、そのフォトカプラ21に電源を供給しているDC−DCコンバータ22から供給を受けている。
ゲートコントロール用バッファ25として使用されるゲートICのVCC・GNDは、PMOS−FET23aのソース・VCC ソース−5V・GND NMOS−FET23bのソース+5V・VCC ソース・GNDに接続されているため、PMOS−FET23a/NMOS−FET23bのそれぞれのソース・ゲート間を排他的タイミングで5V−0Vでオンオフしている。このような動作により、各MOS−FET23のゲートの駆動のさらなる高速化を図ることができる。
抵抗R3(インピーダンス低下用抵抗)は、PMOS−FET23aのゲート−ソース間に並列接続されている。
これにより、フォトカプラ21aのフォトトランジスタがオン状態になった場合に、PMOS−FET23aのゲートのインピーダンスを低下させることができる。すなわち、抵抗R3は、PMOS−FET23aのゲート容量との容量×抵抗(時定数)を小さくする。したがって、PMOS−FET23aのゲートを低インピーダンスで高速駆動させることができる。
抵抗R4(インピーダンス低下用抵抗)は、NMOS−FET23bのゲート−ソース間に並列接続されている。
これにより、フォトカプラ21bのフォトトランジスタがオン状態になった場合に、NMOS−FET23bのゲートのインピーダンスを低下させることができる。すなわち、抵抗R4は、NMOS−FET23bのゲート容量との容量×抵抗(時定数)を小さくする。したがって、NMOS−FET23bのゲートを低インピーダンスで高速駆動させることができる。
次に、本発明のMOS−FET駆動回路の動作について、図1を参照して説明する。
フォトカプラ21a,21bの受光素子21a−2,21b−2の電位は、MOS−FET23a,23bのソース電位に支配されているが、発光素子21a−1,21b−1は0Vを基点とするテスタプロセッサ等のコントロール電圧の電位である0−5Vなどの低電位でP/N両方のフォトカプラ21a,21bの制御が行われている。
二つのフォトカプラのうち一方のフォトカプラ21aの受光素子21a−2であるフォトトランジスタのコレクタ−エミッタ間に電流が流れることにより、MOS−FET(P−MOS)23aのソース−ゲート間に電圧が加わり、ソース−ドレインに電流が流れる。このとき、DC−DCコンバータ22aの5Vでプルアップされた抵抗R3により、MOS−FET(P−MOS)23aのゲートが低インピーダンスになる。このため、MOS−FET(P−MOS)23aを高速に駆動できる。
なお、MOS−FET(P−MOS)23aのオン時(MOS−FET(N−MOS)23bのオフ時)の出力電圧(OUT)は、MOS−FET(P−MOS)23aのソース電位となる。
これに対し、他方のフォトカプラ21bの受光素子21b−2であるフォトトランジスタのコレクタエミッタに間に電流が流れることにより、MOS−FET(N−MOS)23bのソース−ゲート間に電圧が加わり、ソース−ドレインに電流が流れる。このとき、DC−DCコンバータ22bの0Vでプルダウンされた抵抗R4により、MOS−FET(N−MOS)23bのゲートが低インピーダンスになる。このため、MOS−FET(N−MOS)23bを高速に駆動できる。
なお、MOS−FET(N−MOS)23bのオン時(MOS−FET(P−MOS)23aのオフ時)の出力電圧(OUT)は、MOS−FET(N−MOS)23bのソース電位となる。
以上、本発明のMOS−FET駆動回路、ドライバ回路及び半導体試験装置の好ましい実施形態について説明したが、本発明に係るMOS−FET駆動回路、ドライバ回路及び半導体試験装置は上述した実施形態にのみ限定されるものではなく、本発明の範囲で種々の変更実施が可能であることは言うまでもない。
例えば、上述した実施形態では、半導体試験装置のドライバ回路に備えられたMOS−FETの駆動回路を示したが、このドライバ(MOS−FET駆動回路)としては、ドライバ回路におけるMOS−FET駆動回路に限定されるものではなく、他の回路や装置(例えば、プログラマブル電源に備えられたMOS−FETの駆動回路)にも実施可能である。
また、本発明のMOS−FET駆動回路やドライバ回路は、モジュール化が可能である。
本発明は、MOS−FETを高速駆動するための発明であるため、MOS−FETを有した回路や装置などに利用可能である。
本発明のドライバ回路(出力ドライバ部)の構成を示す電子回路図である。 本発明のドライバ回路(出力ドライバ部)の他の構成を示す電子回路図である。 半導体試験装置の構成を示すブロック図である。 半導体試験装置に備えられたドライバ回路の構成を示すブロック図である。 従来のMOS−FET駆動回路の構成を示す電子回路図である。 従来のMOS−FET駆動回路の他の構成を示す電子回路図である。
符号の説明
1 半導体試験装置
20 ドライバ回路(MOS−FET駆動回路)
21a、21b フォトカプラ
22a、22b DC−DCコンバータ
23a、23b MOS−FET
24a、24b 高電圧出力電源バッファ
25a、25b ゲートコントロール用バッファ

Claims (7)

  1. ソース電位を異なる電位に可変させて、このソース電位をドレインから出力するMOS−FETを駆動させるMOS−FET駆動回路であって、
    前記ソース電位に対して、ゲートの電位を制御して、前記MOS−FETを駆動するフォトカプラと、
    前記ソースに接続され、前記フォトカプラの出力部を前記ソース電位を基準に生成された電位差に基づいて動作させる電源と、を備え
    前記出力部は、前記電位差を受給可能に前記電源に接続されるとともに、前記ゲートの電位を制御可能に前記ゲートに接続され、前記フォトカプラの入力部に入力される所定の入力信号と前記電位差に基づいて、前記ソース電位に対する前記ゲートの電位を制御して前記MOS−FETを駆動させることを特徴とするMOS−FET駆動回路。
  2. 前記フォトカプラの出力部が、前記入力信号を所定のしきい値をもって検出するロジックゲートを備える
    ことを特徴とする請求項1記載のMOS−FET駆動回路。
  3. 前記MOS−FETのゲート−ソース間に並列にインピーダンス低下用抵抗を接続したことを特徴とする請求項1又は2記載のMOS−FET駆動回路。
  4. 前記ソースに接続されたDC−DCコンバータを備え、
    前記電源を、前記DC−DCコンバータで生成された出力電圧とした
    ことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のMOS−FET駆動回路。
  5. 前記フォトカプラの出力部と前記MOS−FETのゲートとの間に、前記MOS−FETより入力容量成分の小さい前記MOS−FETのゲートをコントロールするバッファを接続した
    ことを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のMOS−FET駆動回路。
  6. 対象となる電子回路に対しドライバ信号を送って所定の動作をさせるドライバ回路であって、
    一又は二以上のMOS−FETを有して前記ドライバ信号を出力する出力ドライバ部と、
    入力した電圧信号を所定の電圧にシフトして前記出力ドライバへ供給するレベルシフト部とを備え、
    前記出力ドライバ部の有する前記MOS−FETを駆動する回路が、請求項1〜請求項5のいずれかに記載のMOS−FET駆動回路からなる
    ことを特徴とするドライバ回路。
  7. 試験パターンと期待値パターンとを生成するパターン発生器と、前記試験パターンを波形整形する波形整形器と、この波形整形器で波形整形された試験パターンを被デバイスに与えるドライバ回路と、前記被試験デバイスからの試験結果と前記パターン発生器からの期待値パターンとを比較して、前記被試験デバイスの良否判断を行うパターン比較器と、タイミングパルス信号を前記波形整形器及び/又は前記パターン比較器へ与えてテストタイミングをとるタイミング発生器とを備えた半導体試験装置であって、
    前記ドライバ回路が、請求項6記載のドライバ回路からなる
    ことを特徴とする半導体試験装置。
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