JP4552015B2 - 非絶縁形コンバータ - Google Patents
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Description
本発明は、非絶縁形コンバータに関し、比較的大幅に電圧変換する場合において、高効率、低出力電圧リップル特性を実現するための技術に関する。
周知のように、電圧を降圧する場合には、図12に示す降圧形コンバータが広く用いられている。
また、降圧形コンバータを図13に示すように並列接続し、位相をずらしてスイッチングさせる多相方式は、出力電圧リップルの低減や、負荷応答特性の向上のために広く利用されている。
また、降圧形コンバータを図13に示すように並列接続し、位相をずらしてスイッチングさせる多相方式は、出力電圧リップルの低減や、負荷応答特性の向上のために広く利用されている。
しかし、降圧形コンバータは、降圧比が大きくなるほどに電力効率が低下する傾向にあるため、電圧を大幅に降圧する用途には不向きである。また、出力電圧リップルについても、降圧比が大きくなるほどに増加する傾向にあるため、並列接続する相数を増やさざるを得ない。なお、多相方式では、各相の電流にバラツキが生じる問題もあり、電流をバランスさせる制御回路が必要不可欠となる。
本発明における非絶縁形コンバータは、1次巻線と2次巻線をそれぞれに巻装した第1および第2のトランスと、分圧用コンデンサと、第1および第2のスイッチ素子を備えて形成したスイッチング手段と、前記スイッチ素子をスイッチングさせるスイッチ制御手段と、第1および第2の整流素子を備えて形成した整流手段と、出力平滑コンデンサとを備え、前記第1および第2のスイッチ素子を駆動する際に位相差を持たせ、かつ、時比率を0から0.5までの範囲に制限することで、第1の期間において第1のスイッチ素子のみをオンさせ、第2の期間において第1及び第2のスイッチ素子を両方ともオフさせ、第3の期間において第2のスイッチ素子のみをオンさせ、第4の期間において第1及び第2のスイッチ素子を両方ともオフさせる一連の制御を繰り返すことで、前記第1および第2のトランスの1次巻線と分圧用コンデンサとからなる直列回路を、前記第1の期間に入力電源と前記第1のトランスに巻装された2次巻線および出力平滑コンデンサとに直列接続させ、ならびに、前記第3の期間に前記第2のトランスに巻装された2次巻線と出力平滑コンデンサとに直列接続させることで、前期第1および第2のトランスに2相の励磁電流を生成し、これらの励磁電流が前記整流手段によって整流されることで直流電圧を負荷に供給することを特徴とする。
本発明における2相式のスイッチングコンバータの構成する具体的な回路構成例は複数存在しており、以下で述べる回路例に限定されるものではない。
本発明における非絶縁形コンバータは、トランスの巻数比を大きく取らなくても、大幅な電圧変換率が得られる。また、出力電圧リップルの低減、スイッチ素子や整流素子における損失やサージの低減が可能である。さらに、2つのトランスを流れる電流が自動的にバランスされるため、電流バランスのための制御回路が不要である。
発明を実施するための最良の形態については本発明の実施例により詳細に説明する。
図1に本発明における非絶縁形コンバータの回路例を示す。このコンバータは、タップドインダクタコンバータを2相構成にしたものに似ている。1相目のコンバータは,1次巻線np1と2次巻線ns1を持つトランスT1,スイッチ素子S1,ダイオードD1で構成され,2相目のコンバータは,1次巻線np2と2次巻線ns2を持つトランスT2,スイッチ素子S2,ダイオードD2で構成される.また,1次巻線np1,np2と直列に,分圧用コンデンサCiが接続され,出力に平滑コンデンサCoが接続される.なお、Viは直流電源、Rは負荷である。
制御回路は、スイッチ素子S1とS2に位相差を持たせてオン/オフさせる。ただし、これらのスイッチの時比率は、0≦D <0.5の範囲内(時比率D:スイッチング周期に対するスイッチオン期間の割合)に制限される。これにより、順に、スイッチ素子S1のみオン、両方のスイッチ素子がオフ、スイッチ素子S2のみオン、両方のスイッチ素子がオフ、を繰り返す。なお、出力電圧リップルを最小にする最良の形態としては、理論的には、スイッチ素子S1とS2の時比率を同じにし、位相差を180°にした時である。
図1に示した本実施の形態を評価するために、以下の回路パラメータで実験を行った。
Vi:140V 、Vo:12 V、Ci:4.4μF、Co:282μF、各トランスの1次巻線 np1、np2:6巻、トランスの1次巻線ns1、ns2:5巻、トランスの励磁インダクタンスLm1,Lm2:8μH、スイッチング周波数: 200 kHz。
図6に、時比率に対する電圧変換率の関係を示すが、本発明におけるコンバータは、トランスの巻数比が1:1の場合において、従来の降圧形コンバータに比べて4倍の降圧比が得られている。図7に、スイッチ素子であるMOSFET S1、S2のドレイン・ソース間電圧波形を示し、図8に、整流素子であるダイオードD1、D2のアノード・カソード間電圧波形を示す。従来の降圧形コンバータでは、スイッチ素子や整流素子にかかる耐圧が電源電圧Viと同じ値となるのに対して、本発明におけるコンバータでは、スイッチ素子や整流素子に加わる電圧が電源電圧より低く抑えられる。そのため、スイッチング損失やスイッチングサージを低減でき、また、低耐圧の部品も利用できる。図9に、従来の2相式降圧形コンバータとの効率の比較を示すが、8%前後の大幅な改善が見られている。図10に電流リップルの波形を示す。従来の2相式降圧形コンバータが最大6.2Aのリップルがあるのに対し、図1の実施例では、1.8Aへ削減できている。図11に,2.5A負荷時における各相の2次巻線電流波形を示すが,電流にバラツキが生じていないことがわかる.
Vi:140V 、Vo:12 V、Ci:4.4μF、Co:282μF、各トランスの1次巻線 np1、np2:6巻、トランスの1次巻線ns1、ns2:5巻、トランスの励磁インダクタンスLm1,Lm2:8μH、スイッチング周波数: 200 kHz。
図6に、時比率に対する電圧変換率の関係を示すが、本発明におけるコンバータは、トランスの巻数比が1:1の場合において、従来の降圧形コンバータに比べて4倍の降圧比が得られている。図7に、スイッチ素子であるMOSFET S1、S2のドレイン・ソース間電圧波形を示し、図8に、整流素子であるダイオードD1、D2のアノード・カソード間電圧波形を示す。従来の降圧形コンバータでは、スイッチ素子や整流素子にかかる耐圧が電源電圧Viと同じ値となるのに対して、本発明におけるコンバータでは、スイッチ素子や整流素子に加わる電圧が電源電圧より低く抑えられる。そのため、スイッチング損失やスイッチングサージを低減でき、また、低耐圧の部品も利用できる。図9に、従来の2相式降圧形コンバータとの効率の比較を示すが、8%前後の大幅な改善が見られている。図10に電流リップルの波形を示す。従来の2相式降圧形コンバータが最大6.2Aのリップルがあるのに対し、図1の実施例では、1.8Aへ削減できている。図11に,2.5A負荷時における各相の2次巻線電流波形を示すが,電流にバラツキが生じていないことがわかる.
本発明は、前記手段とするコンバータ構成によって、大きな降圧比を必要とする用途に対して、スイッチング損失やサージの削減、出力電圧リップルの低減、トランスを流れる電流の自動バランスが可能となるため、この種産業に多大な貢献を呈するものである。
Vi 入力直流電源
S1、S2、 スイッチ素子
Ci、Co コンデンサ
T1、T2 トランス
np1、np2 トランスの1次巻線
ns1、ns2 トランスの2次巻線
D1、D2 ダイオード
R 負荷
S1、S2、 スイッチ素子
Ci、Co コンデンサ
T1、T2 トランス
np1、np2 トランスの1次巻線
ns1、ns2 トランスの2次巻線
D1、D2 ダイオード
R 負荷
Claims (1)
- 1次巻線と2次巻線をそれぞれに巻装した第1および第2のトランスと、分圧用コンデンサと、第1および第2のスイッチ素子を備えて形成したスイッチング手段と、前記スイッチ素子をスイッチングさせるスイッチ制御手段と、第1および第2の整流素子を備えて形成した整流手段と、出力平滑コンデンサとを備え、前記第1および第2のスイッチ素子を駆動する際に位相差を持たせ、かつ、時比率を0から0.5までの範囲に制限して、第1の期間において第1のスイッチ素子のみをオンさせ、第2の期間において第1及び第2のスイッチ素子を両方ともオフさせ、第3の期間において第2のスイッチ素子のみをオンさせ、第4の期間において第1及び第2のスイッチ素子を両方ともオフさせる一連の制御を繰り返して、前記第1および第2のトランスの1次巻線と分圧用コンデンサとからなる直列回路を、前記第1の期間に入力電源と前記第1のトランスに巻装された2次巻線および出力平滑コンデンサとに直列接続させ、ならびに、前記第3の期間に前記第2のトランスに巻装された2次巻線と出力平滑コンデンサとに直列接続させて、前期第1および第2のトランスに2相の励磁電流を生成し、これらの励磁電流が前記整流手段によって整流することで直流電圧を負荷に供給することを特徴とする非絶縁形コンバータ。
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---|---|---|---|
JP2006248974A JP4552015B2 (ja) | 2006-09-14 | 2006-09-14 | 非絶縁形コンバータ |
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Family Applications (1)
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JP2006248974A Active JP4552015B2 (ja) | 2006-09-14 | 2006-09-14 | 非絶縁形コンバータ |
Country Status (1)
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US11967905B2 (en) | 2020-09-21 | 2024-04-23 | Flex Ltd. | Non-isolated pulse width modulated (PWM) full bridge power converter with interconnected windings |
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Citations (2)
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JPH08228486A (ja) * | 1995-02-22 | 1996-09-03 | Takasago Seisakusho:Kk | Dc−acインバータの制御方法 |
JP2006262602A (ja) * | 2005-03-16 | 2006-09-28 | Sanken Electric Co Ltd | Dc/dcコンバータ |
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2006
- 2006-09-14 JP JP2006248974A patent/JP4552015B2/ja active Active
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