JP4432491B2 - スイッチング電源装置 - Google Patents

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本発明は、スイッチング電源装置に関し、特に降圧型の電圧共振型コンバータに関する。
車載用の電気機器等に用いられる電源は、スイッチング電源を用いて大電圧の入力を小電圧の出力に変換している。従来はこのスイッチング電源としてハードスイッチング電源装置が用いられていたが、ハードスイッチング電源装置は、スイッチの切り換え時における電力の損失が大きく、非常に効率の悪いものとなっていた。しかし、LC回路による共振を利用したソフトスイッチング電源装置を用いることにより、スイッチ切り換え時における電力の損失が少なくなり、効率の良い電力の供給をすることができるようになった。(例えば、特許文献1参照)。
国際公開第WO01/071896号パンフレット
しかしながら、従来のソフトスイッチング電源装置では、スイッチ素子が非常に狭いオンデューティで動作している。そのため、電圧の高調波成分が大きくなり、共振用のインダクタ等に大きな熱を発生させ、その寿命にも影響を与えていた。また、入出力間の電圧差が大きくなると、共振用インダクタのインダクタンスも大きくすることが必要となり、そのためにはインダクタの巻き数を大きくしなければならない。それに伴い、共振用インダクタの巻き線とコアの間の絶縁材も厚いものが必要となる。しかしながら、厚い絶縁材を用いると、巻き線の放熱が妨げられ、特に巻き数が多層に渡ってしまった場合などは内側に巻き回された銅線は放熱しにくくなる。また、共振用インダクタのインダクタンスを大きくすることで共振用インダクタ自体も大きくなってしまい、電源装置の大型化を強いられることとなる。
そこで、本発明は、共振用インダクタの放熱を抑え、かつ、小型のソフトスイッチング電源を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、請求項1に記載のスイッチング電源装置は、ブリッジ構成をとり、直流電源の高電位端子と低電位端子との間に接続されたスイッチ回路と、2次側に第1の巻き線と第2の巻き線を有し、前記スイッチ回路の動作に応じて1次側の巻き線に流れる電流の方向が変化するように前記スイッチ回路に接続され、前記スイッチ回路からの入力を前記2次側の第1の巻き線と第2の巻き線に出力するトランスと、前記1次側の巻き線に直列に接続されたコンデンサと、前記スイッチ回路の動作を制御する制御回路と、前記トランスの2次側からの出力電流を整流する整流回路と、前記トランスにおいて、前記第1の巻き線と前記第2の巻き線とは同極性となる方向に巻回されるとともに、前記1次側の巻き線に対する前記第1の巻き線の巻き数比と、前記1次側の巻き線に対する前記第2の巻き線の巻き数比とは、それぞれ1以下であり、前記整流回路は、カソードコモン及びアノードコモンのいずれか一方であり、更に、前記第1の巻き線と前記第2の巻き線の間に接続点を有し、前記接続点から前記第1の巻き線を介して前記整流回路の終端までの間の第1のルートと、前記接続点から前記第2の巻き線を介して前記整流回路の終端までの間の第2のルートとの各々の任意の位置に挿入されて前記トランスの1次側の前記コンデンサと共に共振回路を構成する共振用インダクタを備え、前記共振用インダクタは、前記第1のルートと前記第2のルートの配線を1つのコアに通し、各々の配線に流れる電流の向きが逆向きとなるような構成となっていることを特徴としている。
また、好ましくは、前記ブリッジ構成は、スイッチ素子を含むアームである。
また、好ましくは、前記スイッチ回路は、フルブリッジ構成をとり、直流電源の高電位端子と低電位端子との間にスイッチ素子からなる第1のアームと第2のアームとが並列に接続されている。
また、好ましくは、前記第1のアームは、高電位側に第1のスイッチ素子を有すると共に低電位側に第2のスイッチ素子を有し、前記第2のアームは、高電位側に第3のスイッチ素子を有すると共に低電位側に第4のスイッチ素子を有している。
また、好ましくは、前記トランスは、前記第1のスイッチ素子と第2のスイッチ素子との間と、前記第3のスイッチ素子と第4のスイッチ素子との間に1次側の巻き線が接続されている。
また、好ましくは、前記トランスは、前記第1のスイッチ素子と第2のスイッチ素子との間と、前記第3のスイッチ素子と第4のスイッチ素子との間に1次側の巻き線が接続されている。
また、好ましくは、前記コンデンサは、前記各スイッチ素子にそれぞれ並列に接続されている。
また、好ましくは、前記整流回路で整流された電流を平滑する平滑回路を備えている。
さらに、好ましくは、前記第1のルート及び前記第2のルートの配線は、前記1つのコアにおいて、前記第1のルート及び前記第2のルートの各々に流れる電流を互いに相殺しないように通されている。また、好ましくは、前記制御回路は、前記コンデンサ及び前記共振用インダクタがZVS動作を行うようにスイッチ回路を制御する。
このような構成によると、直流電圧が、スイッチ素子により交流とされ、トランスを介して降圧され、さらに整流回路及び平滑回路によって再び直流とされる。その際、トランスの1次側のコンデンサと2次側の共振用インダクタにより共振回路が構成される。トランスの1次側と比べて電圧が低くなっている2次側では、共振用インダクタのインダクタンスも小さくてよいので、共振用インダクタの巻き線数を少なくすることができる。また、トランスの2次側の共振用インダクタンスは、2つの配線を1つのコアに交差させて通す構成とすることができる。
本発明のスイッチング電源装置によれば、共振用インダクタをトランスの2次側に配置することで、共振用インダクタが1次側にある場合と比べて共振用インダクタンスの巻き数を少なくすることができる。従って、電源装置の構造を簡素化でき、設計の自由度を上げることができる。また、トランスの2次側で共振用インダクタンスを用いるため、共振用インダクタに印加される電圧も低くなり、共振用インダクタンスの巻き線とコアとの絶縁距離を小さくすることができる。そのため、共振用インダクタが放熱しやすい構造をとることができる。さらに、1つのコアに2つの配線を通し、電流を互いに逆方向に流す構成をとるため、大電流を流すために配線が板金であるような場合でも、コアに板金を巻く必要がなくなる。また、例えば、整流回路にダイオードを有している場合、ダイオードを流れる電流とダイオードを流れる電流のバランスをよくするために、2つの共振用インダクタのインダクタンスを揃える必要がある。そのためには、2つの共振用インダクタのコアは同一のものを利用しなければならず、その選別等に労力がかかる。しかしながら、本発明では、1つのコアに2つの配線を通し、電流を互いに逆方向に流すことにより、磁束を±対称に振ることができる。これにより、コアの利用率を高め、コアにかかるコストも安価とすることができる。
本発明の第1の実施の形態によるスイッチング電源装置について図1を参照しながら説明する。
図1に、ZVS動作を行うスイッチング電源装置の構成図を示す。また、図10に従来のZVS動作を行うスイッチング電源装置の構成図を示す。本実施の形態にかかるスイッチング電源装置とは共振用インダクタ40の挿入位置が異なり、共振用インダクタ40は、トランス30の1次側で巻き線31とスイッチ素子13との間に挿入されている。本実施形態にかかるスイッチング電源装置は、降圧型であり、図1のように、スイッチ回路10と、トランス30と、共振用インダクタ40と、整流回路50と、平滑回路60と、制御回路80からなる。スイッチング電源装置の使用時には、入力側に電源が接続され、出力側には負荷70が接続されている。電源1は、直流電源であり、高電位側にスイッチング電源装置の直流入力端101が、低電位側に直流入力端102が接続される。
スイッチ回路10は、第1、第2、第3、第4のスイッチ素子11、12、13、14と、それぞれの素子に並列に接続されたコンデンサ21、22、23、24とを含む。本実施の形態においては、スイッチ素子はMOS−FETからなる。しかし、スイッチ素子は、MOS−FETに限定されず、三端子型のスイッチを使用しても良い。
各スイッチ素子11、12、13、14は、フルブリッジ接続される。すなわち、スイッチ素子11のソースS1とスイッチ素子12のドレインD2が接続され、その接続点は、接続点103を構成する。スイッチ素子13のソースS3とスイッチ素子14のドレインD4が接続され、その接続点は、接続点104を構成する。また、スイッチ素子11のドレインD1とスイッチ素子13のドレインD3が接続され、その接続点は、接続点105を構成する。スイッチ素子12のソースS2とスイッチ素子14のソースS4が接続され、その接続点は、接続点106を構成する。また、接続点105は、直流入力端101と接続され、接続点106は、直流入力端102と接続される。
トランス30は、1次側の巻き線31と2次側の巻き線32、33からなり、巻き線31と、巻き線32、33とは同極性となる方向に巻かれている。また、巻き線32と巻き線33の巻き数は同じ巻き数である。本実施形態では、降圧型のDC−DCコンバータなので、巻き線31の巻き数をN1、巻き線32、33の巻き数をそれぞれN2とすると、巻き線31と巻き線32の巻き線比、巻き線31と巻き線33の巻き線比(N2/N1)はそれぞれ1以下となる。1次側の巻き線31の両端は、それぞれ接続点103、104と接続される。また、2次側の巻き線32と巻き線33との接続点には接続点107を有している。
共振用インダクタ41、42は、配線である板金を1つのコアで巻いた構成となっており、共振用インダクタ41の一端は巻き線32と接続され、共振用インダクタ42の一端は巻き線33と接続されている。整流回路50は、ダイオード51、52からなる。ダイオード51のアノードは、インダクタ41の出力側に接続される。ダイオード52のアノードは、インダクタ42の出力側に接続される。
平滑回路60は、チョークコイル61と平滑コンデンサ62からなる。チョークコイル61は、一端がダイオード51、52の各々のカソードと接続され、他端は直流出力端108と接続される。平滑コンデンサ62は、直流出力端108と109との間に並列に接続される。
直流出力端108、109は、負荷70に並列に接続される。制御回路80の出力端111、112、113、114は、スイッチ素子11、12、13、14のゲートG1、G2、G3、G4にそれぞれ接続される。
次に、本発明の第1の実施形態によるスイッチング電源装置の動作について図1及び図2のタイムチャートを参照しながら説明する。本実施形態によるスイッチング電源装置は、ZVS動作を用いたソフトスイッチング電源である。
図2は、スイッチ素子11、12、13、14に供給される駆動信号U1、U2、U3、U4の波形図である。
図1に示されたスイッチング電源装置において、ブリッジ接続された第1、第2、第3、第4のスイッチ素子11、12、13、14は、制御回路80からゲートG1、G2、G3、G4に供給される駆動信号U1、U2、U3、U4により、同一のオン幅、及び、周波数となるように駆動される。第1、第2、第3、第4のスイッチ素子11、12、13、14のスイッチング動作により、トランス30の第1の巻き線31に流れる電流の方向が交互に切り換えられ、それによってトランス30が励磁される。トランス30の第2の巻き線32、33に生じたスイッチング出力は、整流回路50によって整流され、平滑回路60によって平滑化され、直流出力電圧Voutとして、出力端子108、109から負荷70に供給される。
スイッチ素子11、12、13、14は、スイッチング動作のいかなる状態においても、直流電源1の接続された直流電圧入力端101、102が電気的に短絡されない組み合わせ、及び、タイミングで駆動される。具体的には、スイッチ素子11及びスイッチ素子12は、同時にオンとなることはない。また、スイッチ素子13及びスイッチ素子14も、同時にオンとなることはない。
例えば、スイッチ素子11、12、13、14は、図2に示すように、4つの期間T1、T2、T3、T4からなる期間を1サイクルとしてスイッチング動作を繰り返す。期間T1では、スイッチ素子11とスイッチ素子14が同時にオンとなり、かつ、スイッチ素子12とスイッチ素子13が同時にオフとなる。期間T2では、スイッチ素子12とスイッチ素子14が同時にオンとなり、かつ、スイッチ素子11とスイッチ素子13が同時にオフとなる。期間T3では、スイッチ素子12とスイッチ素子13が同時にオンとなり、かつ、スイッチ素子11とスイッチ素子14が同時にオフとなる。期間T4では、スイッチ素子11とスイッチ素子13が同時にオンとなり、かつ、スイッチ素子12とスイッチ素子14が同時にオフとなる。
まず、時刻t1において、スイッチ素子11及び第4のスイッチ素子14は、同時にオンとなり、トランス30の第1の巻き線31を励磁する。また、コンデンサ22、23には電荷が蓄積される(期間T1)。
次に、時刻t2において、スイッチ素子11がオフされ、スイッチ素子12がオンされる(期間T2)。この期間T2中に、コンデンサ22、23及び共振用インダクタ41によって共振回路が構成される。この共振回路による共振作用を利用して、コンデンサ22、23に蓄積されていた電荷が全て放出される。
その後、時刻t3においてスイッチ素子14がオフされ、スイッチ素子13がオンする。すると、スイッチ素子12とスイッチ素子13が同時にオン状態となり、t1とは逆の極性にトランス30の第1の巻き線31を励磁する。また、コンデンサ21、24には電荷が蓄積される(期間T3)。
次に、時刻t4において、スイッチ素子12がオフされ、スイッチ素子11がオンする(期間T4)。この期間T4中に、コンデンサ21、24及び共振インダクタ42によって共振回路が構成される。この共振回路による共振作用を利用して、コンデンサ21、24に蓄積されていた電荷が全て放出される。
その後、時刻t5においてスイッチ素子13をオフし、スイッチ素子14をオンする。スイッチ素子11及び第4のスイッチ素子14は、同時にオンとなり、トランス30の第1の巻き線31を励磁する。また、コンデンサ22、23には電荷が蓄積される(期間T1)。
このように、共振インダクタがトランスの2次側に配置されているときでも、共振回路の共振特性を利用して、スイッチ素子11、12、13、14に、ZVSの動作をさせることができる。これにより、コンデンサ21、22、23、24の短絡損と、それに伴うノイズの発生を抑制することが可能となる。
本実施の形態においては、ソフトスイッチングのための共振回路を1次側のコンデンサ21、22、23、24と2次側の共振用インダクタ41、42で構成している。ここで、共振用インダクタがトランスの1次側にある場合と2次側にある場合とでそのインダクタンスを考えてみる。トランスの1次側と2次側の巻き線の巻き数比をN:1:1とすると、共振用インダクタが2次側に接続されている場合の共振用インダクタ1個あたりの巻き数Nr(s)は、
Nr(s)=Nr(p)/N・・・(1)
となる。また、共振用インダクタのインダクタンスLr(p)は、
Lr(s)=(2/N)×Lr(p)・・・(2)
で表せる。Nr(p)とLr(p)は、それぞれ共振用インダクタがトランスの1次側に接続されている場合の共振用インダクタの巻き数及びインダクタンスである。以上を用いて、本実施の形態における共振用インダクタの巻き数及びインダクタを考えてみる。
共振用インダクタをトランス30の1次側から2次側に移行する場合について、等価回路を考える。共振用インダクタに使用するコアの断面積及び磁束密度が、共振用インダクタが1次側にある場合と同一で、トランスの巻き線の巻き数比が、巻き線31:巻き線32:巻き線33=10:1:1、共振用インダクタの巻き数が10ターン、インダクタンスLr(p)がそれぞれ10μHに設定されているとすると、共振用インダクタをトランス30の2次側に移行した場合の巻き数Nr(s)は、
Nr(s)=10/10=1(ターン)・・・(3)
となる。また、共振用インダクタのインダクタンスLr(s)は、
Lr(s)=(1/10)×10=100(nH)・・・(4)
となり、1次側に接続した場合の10μに対して1/100の値となる。
このように、共振用インダクタをメイントランスの2次側に配置することで、1次側に配置されている場合と比べて巻き数を少なくすることができる。そのため、大電流を用いるために共振用インダクタの配線が板状の導体である板金で構成されているような場合は、板金にコアを通すだけのような簡易な構成とすることが可能である。また、一般に、共振による出力を安定させるために、複数の共振用インダクタのコアは同一の構成のものを利用しなければならない。しかし、本発明では、板金を1つのコアでまとめて通すため、必要とされるコアが1つで済み、コアの利用率を上げることができ、コスト的にも安価となる。同時に、共振用インダクタの小型化が実現でき、これにより、装置全体の小型化も実現できるので、設計の自由度も上げることができる。さらに、低電圧側である2次側で共振用インダクタンスを用いるため、共振用インダクタンスの巻き線とコアとの絶縁距離を小さくすることができ、放熱しやすい構造をとることができる。
なお、共振用インダクタ41、42の挿入位置は、図1に示す位置に限らない。図3に、本実施の形態における共振用インダクタ41、42を挿入可能な位置を示す。共振用インダクタ41、42がコンデンサ21、22、23、24と共振回路を構成するためには、巻き線32と巻き線33の接続107から巻き線32を介して平滑回路60へ向かう第1ルートと接続点107から巻き線33を介して平滑回路へ向かう第2ルートとのそれぞれに共振用インダクタ41、42を挿入すればよい。したがって共振用インダクタ41は図3において太線で示す第1ルートの任意の位置に、共振用インダクタ42は、点線で示す第2ルートの任意の位置に挿入することができる。このような構成をとることで、さらに設計の自由度を上げることができる。
ここで、1つのコアで2つのルートの板金を通すため、結果的に、コアと2つのルートの板金によってトランスを構成することとなる。従って、このトランスによって第1のルートと第2のルートの出力が相殺されないよう、極性に気をつけなければならない。図4〜9は、1つのコアで板金を通す際の具体的な実施の形態である。
図4、図5は、2次側の整流回路50がカソードコモン構成の場合の実施形態である。ダイオード51、52のカソードが、それぞれ共振用インダクタ41、42を介して、整流回路50のチョークコイル61に接続されている。トランス30の2次側の電流は、ダイオード51、52により、図6に矢印で示すように、共振用インダクタ41から巻き線32、ダイオード51を介して整流回路50へ向かう方向と、共振用インダクタ42から巻き線33、ダイオード52を介して整流回路50へ向かう方向に流れる。
一方、本実施の形態では、トランスの巻き数は1ターンなので、巻き線の巻き始めと巻き終わりを判別することができない。そのため、図5に示すように、コアを通過する際の2つの板金に流れる電流は、板金を交差させるなどして、逆向きとなるようにしなければならない。同じ向きに流れるとすると、本来なら電流が流れないルートに電流を流そうとする方向の起電力が生じ、2つのルートの接続点において互いのルートの起電力を相殺してしまうからである。
図6は、コアとしてE型のコアを用いた場合の変形例である。この場合、(1)の部分の共振用インダクタは巻き線32とダイオード51との間、(2)の部分の共振用インダクタは巻き線32と直流出力端109との間、(3)の部分の共振用インダクタは巻き線33と直流出力端109との間、(4)の部分の共振用インダクタは巻き線33とダイオード52との間に挿入されていると考えることができる。そして、コアの1つの穴に(1)の部分の共振用インダクタと(3)の部分の共振用インダクタが、もう一方の穴に(2)の部分の共振用インダクタと(4)の部分の共振用インダクタが通されている。この場合も図5の場合と同様な理由で、それぞれのコアを通過する際の2つの板金に流れる電流の向きは逆方向としなければならない。
なお、それぞれのコアを通過する際の2つの板金に流れる電流の向きが逆方向となるならば、コアの1つの穴に(1)の部分の共振用インダクタと(4)の部分の共振用インダクタが、もう一方の穴に(2)の部分の共振用インダクタと(3)の部分の共振用インダクタが通されている構成でもよい。
また、図7は、コアとしてU型コアを用いた場合の変更例である。この場合は、巻き線32とダイオード51の間と巻き線33と直流出力端109との間に共振用インダクタが挿入されている。この場合も、コアを通過する際の2つの板金に流れる電流の向きが逆方向となるように構成されている。
図8、図9は、2次側の整流回路がアノードコモン構成の場合の実施形態である。ダイオード51、52のアノードが、それぞれ直流出力端109に接続されている。この場合もカソードコモンの場合と同じようにコアを通過する際の2つの板金に流れる電流の向きが逆方向としなければならない。
本発明によるスイッチング電源装置は、上述した実施の形態に限定されず、特許請求の範囲に記載した範囲で種々の変形や改良が可能である。例えば、本実施の形態においては、スイッチ素子の制御に位相制御を用いたが、PWM制御を用いることもできる。また、本実施の形態においてはフルブリッジ型のDC−DCコンバータを用いたが、ハーフブリッジ型のDC−DCコンバータでも同様の効果が得られる。
本発明に係るスイッチング電源装置の構成図である。 図1に示したスイッチング電源装置の回路動作を説明するタイムチャートである。 共振用インダクタの挿入可能な位置を示した図である。 2次側の整流回路がカソードコモン構成の一例である。 2次側の整流回路がカソードコモン構成の一例である。 2次側の整流回路がカソードコモン構成で、共振用インダクタをE型コアで形成した構成の一例である。 2次側の整流回路がカソードコモン構成で、共振用インダクタをU型コアで形成した構成の一例である。 2次側の整流回路がアノードコモン構成の一例である。 2次側の整流回路がアノードコモン構成の一例である。 ソフトスイッチング電源の従来例
符号の説明
10 スイッチ回路
11〜14 スイッチ素子
21〜24 コンデンサ
30 トランス
41〜42 共振用インダクタ
50 整流回路
80 制御回路

Claims (9)

  1. ブリッジ構成をとり、直流電源の高電位端子と低電位端子との間に接続されるスイッチ回路と、
    2次側に第1の巻き線と第2の巻き線とを有し、前記スイッチ回路の動作に応じて1次側の巻き線に流れる電流の方向が変化するように前記スイッチ回路に接続され、前記スイッチ回路からの入力を前記2次側の第1の巻き線と第2の巻き線に出力するトランスと、
    前記1次側の巻き線に直列に接続されたコンデンサと、
    前記スイッチ回路の動作を制御する制御回路と、
    前記トランスの2次側からの出力電流を整流する整流回路とを有するスイッチング電源装置であって、
    前記トランスにおいて、前記第1の巻き線と前記第2の巻き線とは同極性となる方向に巻回されるとともに、前記1次側の巻き線に対する前記第1の巻き線の巻き数比と、前記1次側の巻き線に対する前記第2の巻き線の巻き数比とは、それぞれ1以下であり、
    前記整流回路は、カソードコモン及びアノードコモンのいずれか一方であり、
    更に、前記第1の巻き線と前記第2の巻き線の間に接続点を有し、前記接続点から前記第1の巻き線を介して前記整流回路の終端までの間の第1のルートと、前記接続点から前記第2の巻き線を介して前記整流回路の終端までの間の第2のルートとの各々の任意の位置に挿入されて前記トランスの1次側の前記コンデンサと共に共振回路を構成する共振用インダクタを有し、
    前記共振用インダクタは、前記第1のルートと前記第2のルートの配線を1つのコアに通し、各々の配線に流れる電流の向きが逆向きとなるような構成となっていることを特徴とするスイッチング電源装置。
  2. 前記ブリッジ構成は、スイッチ素子を含むアームを有することを特徴とする請求項1に記載のスイッチング電源装置。
  3. 前記スイッチ回路は、フルブリッジ構成をとリ、前記高電位端子と前記低電位端子との間に各々がスイッチ素子からなる第1のアームと第2のアームとが並列に接続されたことを特徴とする請求項2に記載のスイッチング電源装置。
  4. 前記第1のアームは、高電位側に第1のスイッチ素子を有すると共に低電位側に第2のスイッチ素子を有し、前記第2のアームは、高電位側に第3のスイッチ素子を有すると共に低電位側に第4のスイッチ素子を有していることを特徴とする請求項3に記載のスイッチング電源装置。
  5. 前記トランスは、前記第1のスイッチ素子と前記第2のスイッチ素子との間と、前記第3のスイッチ素子と前記第4のスイッチ素子との間に前記1次側の巻き線が接続されたことを特徴とする請求項4に記載のスイッチング電源装置。
  6. 前記コンデンサは、前記各スイッチ素子にそれぞれ並列に接続されたことを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載のスイッチング電源装置。
  7. 前記整流回路で整流された電流を平滑する平滑回路を備えたことを特徴とする請求項1から6のいずれかに記載のスイッチング電源装置。
  8. 前記第1のルート及び前記第2のルートの配線は、前記1つのコアにおいて、前記第1のルート及び前記第2のルートの各々に流れる電流を互いに相殺しないように通されていることを特徴とする請求項1から7のいずれかに記載のスイッチング電源装置。
  9. 前記制御回路は、前記コンデンサ及び前記共振用インダクタがZVS動作を行うようにスイッチ回路を制御することを特徴とする請求項1から8のいずれかに記載のスイッチング電源装置。
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