JP4552004B2 - 咬合確認装置 - Google Patents

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Description

本発明は、咬合を確認するための歯科用の咬合確認装置に関するものである。
従来の咬合器は、例えば特開2000−262545号公報(第1図参照)に記載されているように、下顎歯形模型が取り付けられる下弓部と、上顎歯形模型が取り付けられる上弓部とを備えると共に、その上弓部と下弓部とを連結する関節部とを設けることで、歯形模型の開閉等の疑似関節運動を可能として、咬み合わせの状態を再現する。そして、この咬合器は、上下の歯の噛み合わせの治療や補綴物を作製する際に使用される。
上記従来文献に記載の関節部は、下弓部と一体の凹部である矢状顆路傾斜角に対し、上弓部と一体の断面円形の上顎部回転軸(2)を上側から載置することで構成されている。なお、板バネ(3)で外れないように付勢している。そして、上記矢状顆路傾斜角を特定することで、目的とする関節運動を再現しようとするものである。
また、従来の咬合器としては、特開平11−28217号公報(第4図参照)に記載されている形式もある。この咬合器の関節部の構成は、下弓部に取り付けられて上方に突出した球体からなる顆頭球(12)と、上弓部に取り付けられたコンダイルボックス(17)とから構成され、上記コンダイルボックスの平面で関節窩(顆路)を表現している。
そして、後者の従来例の咬合器によれば、下弓部(基台)に、顆頭球から、コンダイルボックスと独立して上顎歯形模型をリフトするベネットリフト機構(15)を設けることで、生体の現状のままに忠実・正確に取り付けた下顎歯形模型の位置に対し、生体に最適と診断された下顎の位置に咬合器上で任意に再設定することを可能として、目的とする関節運動を確保しようとするものである。
ここで、上記のような従来の咬合器にあっては、過補償再現の理論が採用され、この過補償理論に基づいて関節部の構成が考えられたり当該関節部の調整が実施される。この過補償再現の理論は、実際の生体の顎関節運動よりもやや過剰に運動するように、咬合器の顆路調節機構を設定しておけば、この咬合器上で製作された補綴物は、口腔内で側方運動を営む際に離開しやすくなる、という理論である。この理論を採用することで、調節性の劣る咬合器でも為害作用の少ないそこそこの補綴物が製作できる。
しかしながら、調節性の劣る半調節性咬合器によって再現される下顎運動には、必ずある程度の誤差が伴うものであり、このような咬合器上で作られた補綴物は、側方運動中に対合歯と衝突するか、離れるか、いずれかのエラーを引き起こす可能性がある。特に、総義歯のバランスドオクルージョンを与える場合には、これらのエラーのうち、いずれが起きても補綴が失敗する可能性がある。
離開すること(総義歯の左右の人工歯が作業側は咬んで、平衡側は離れること)は、少数の歯の補綴物作製のときは問題がない。しかし、多数の歯の欠損や、総義歯の場合は、上記の理論を拡大解釈すると、人工歯の咬合面は平坦な面を与えるほうが良いと思われるが、これは誤った考え方を招く恐れがある。平坦な咬合面は、咀嚼効率が悪く、顎提や歯根膜に多大な負担を加えるため、決して好ましいものではない。むしろ臼歯の咬頭はできる限り鋭利にするほうが良い。
そういった意味から、平均値咬合器(顆路角として平均値を採用している)や、半調節性咬合器、全調節性咬合器(顆路角が個人的に調節できる咬合器。ただし、調整がむずかしく、しかも、3次元的には忠実ではない。)が従来、種々作られ、その咬合器による咬合の再現によって補綴物が作られてきた。
しかしながら、上記の従来例のように、咬合器上の関節運動について種々の発明が行われているが、いずれも断面円形の棒体や球体による関節構造を前提として、角度や位置調整等を上記過補償理論に基づき行うことで、補綴に必要な関節運動を得ようとする発想であり、実際の関節形状を再現しようとする発想ではない。すなわち、歯学関係者にあっては、従来、上述のように過補償再現の理論が前提にあり、実際の形状で顎関節を再現しようとする発想自体が無い。このことは、例えば、人工顎関節の発明である特開平11−146889号公報において、関節頭をラグビーフットボール形状としていることからも明白である。
ここで、対象とする患者の所定の基準面(例えばフランクフルト平面やカンペル平面などの基準とする平面)に対する咬合平面を採取して咬合器に再現するために、フェイスボウが使用される。
従来のフェイスボウでは、例えば、その左右の足部先端部に設けたイヤロッドを、それぞれ患者についての外耳道に挿入すると共にフェイスボウ本体を所定基準面に位置するように配置させて、そのフェイスボウに取り付けられたバイトフォークによって患者の上顎の咬合平面位置を採取する。
そして、上記採取した咬合平面に、上顎歯形模型と下顎歯形模型の咬合位置が来るようにして、当該上顎歯形模型と下顎歯形模型は、対応する咬合器にマウントして再現される。
ここで、例えば、咬合器がフランクフルト平面基準の咬合器であれば、フェイスボウを患者に装着させる際にはフランクフルト平面に位置するように当該フェイスボウを設定させる方が良いが、上述のように咬合器の関節部を球体と平面のようなもので構成しているためにフェイスボウを基準平面に正確に位置合わせる必要がないためと、従来のフェイスボウの機構上、正確に基準平面に設定し難いことから、それほど正確にフェイスボウを基準面に合わせることは通常行われていない。
また、従来のフェイスボウは、例えば金属製など、X線非透過物質から作られている。
本発明は、上記のような点に鑑みてなされたもので、より患者個人の実際の顎関節運動に近い咬合時の関節運動を再現可能な咬合確認装置を提供することを課題としている。
その課題を解決するために、本発明のうち請求項1に記載した発明は、咬合器を含む咬合確認装置であって、印象をとる人物の顎関節をCT装置により撮影し、上記CT装置が撮影した画像情報により特定される上記顎関節の3次元画像データに基づいて、上記人物の下顎関節頭の輪郭形状を再現した形状を有する下顎関節頭モデルおよび上記人物の上顎関節窩の輪郭形状を再現した形状を有する上顎関節窩モデルを一つの立体モデルとして光造形成形する光造形手段と、下顎歯形模型が取り付けられる下弓部と、上顎歯形模型が取り付けられる上弓部と、上記下弓部と上弓部とを連結して開閉運動や側方運動などを可能とする左右の関節部とを備えた上記咬合器とを有し、
上記咬合器の関節部は、
上記下弓部に着脱可能に取り付けられ、上記下顎歯形模型を作製する際に印象をとる人物の下顎関節頭を再現した輪郭形状で上方に突出する疑似関節頭と、上記上弓部に着脱可能に取り付けられ、上記疑似関節頭に上方から対向し、上記上顎歯形模型を作製する際に印象をとる人物の上顎関節窩の輪郭形状を再現した形状となっている疑似関節窩とを備え、
上記疑似関節頭として上記下顎関節頭モデルを使用し、上記疑似関節窩として上記上顎関節窩モデルを使用し、
更に、 顎関節頭の理想モデルを保持するモデルデータ保持手段と、上記CT装置が撮影した画像情報により特定される上記顎関節のうちの顎関節頭の外形輪郭と、上記モデルデータ保持手段に保持された顎関節頭の理想モデルを比較する比較手段と、上記比較手段の比較結果に応じて、上記CT装置が撮影した画像情報により特定される上記関節頭が所定以上摩耗していると判定された場合、上記CT装置が撮影した画像情報により特定される関節頭の外形輪郭を、上記理想モデルに近づく方向に肉盛りした輪郭となるように補正する補正手段とを備えることを特徴とする。
本発明によれば、実際の下顎関節頭の上部が所定以上摩耗している場合には、健康時の状態に近いと想定される下顎関節頭の盛り上がりに補正され、その健康時の状態に近い状態の咬合状態が咬合器に再現され、その咬合状態に合わせて補綴を作製することで、健康時に近い咬合状態を生体にもたらすことが可能となって、上記顎関節が正常状態に復元する可能性がある。
また、本発明の請求項2に記載した発明は、咬合器と、顎関節と咬合平面との位置関係を上記咬合器上に再現するためのフェイスボウとを備える咬合確認装置であって、
印象をとる人物の顎関節をCT装置により撮影し、上記CT装置が撮影した画像情報により特定される上記顎関節の3次元画像データに基づいて、上記人物の下顎関節頭の輪郭形状を再現した形状を有する下顎関節頭モデルおよび上記人物の上顎関節窩の輪郭形状を再現した形状を有する上顎関節窩モデルを一つの立体モデルとして光造形成形する光造形手段と、下顎歯形模型が取り付けられる下弓部と、上顎歯形模型が取り付けられる上弓部と、上記下弓部と上弓部とを連結して開閉運動や側方運動などを可能とする左右の関節部とを備えた上記咬合器とを有し、
上記咬合器の関節部は、
上記下弓部に着脱可能に取り付けられ、上記下顎歯形模型を作製する際に印象をとる人物の下顎関節頭を再現した輪郭形状で上方に突出する疑似関節頭と、上記上弓部に着脱可能に取り付けられ、上記疑似関節頭に上方から対向し、上記上顎歯形模型を作製する際に印象をとる人物の上顎関節窩の輪郭形状を再現した形状となっている疑似関節窩とを備え、
上記疑似関節頭として上記下顎関節頭モデルを使用し、上記疑似関節窩として上記上顎関節窩モデルを使用し、
更に、上記咬合器は、上記咬合器における左右方向で対をなす位置にそれぞれフェイスボウを連結するための連結部を備え、
上記フェイスボウは、
左右対称に延在する左右一対の足部を備えたフェイスボウ本体と、その各足部の先端部に設けられて咬合器側の上記連結部に連結可能な連結部と、上記フェイスボウ本体に支持されて患者の鼻上部の窪みに当接させる鼻当てと、を備え、上記鼻当ては、少なくともフェイスボウ本体に対し上下方向及び前後方向の位置を調整可能な位置調整機構を備え、上記足部先端部に設けた連結部は、患者の外耳道に挿入可能なイヤロッドであって、咬合器側の連結部は、そのイヤロッドを挿入可能な挿入穴からなり、上記フェイスボウ本体は、X線に対し透過性の性質を有する素材からなると共に、上記イヤロッドより前方位置で患者の下顎関節頭中心若しくはその近傍と左右方向で対向するX線非透過物質からなるマーキング部材と、そのマーキング部材を各足部に支持させる支持部材とを備えることを特徴とする。
本発明によれば、対象とする人物の顎関節と同等の関節構造を咬合器に再現することが可能となる。
また、CT装置が撮影する画像情報がより明確となると共に、対象とする人物の顎関節と同等の関節構造を咬合器に再現することが可能となる。
また、本発明の請求項3に記載した発明は、上記フェイスボウ本体には水準器が設けられていることを特徴とする。
本発明によれば、水準器によって傾斜の具合が容易に確認可能となる。すなわち、フェイスボウ設定時に当該フェイスボウを確実に水平にして使用可能となる。すなわち、より正確に、生体中の噛み合わせ位置を咬合器に再現することが可能となる。
また、本発明の請求項4に記載した発明は、上記咬合確認装置は、対向する上関節部と下関節部とを有し、上記上関節部は、上弓部に支持される上取付け部材と、上顎関節窩モデルと、上顎関節窩モデルの台座を上記上取付け部材に着脱可能に取り付ける第1取付け手段とからなり、上記下関節部は、下弓部に固定される下取付け部材と、下顎関節頭モデルと、下顎関節頭モデルの台座を上記下取付け部材に着脱可能に取り付ける第2取付け手段とからなることを特徴とする。
本発明によれば、上顎関節窩モデル及び下顎関節頭モデルの取り替えが可能となる。
本発明の請求項5に記載の発明は、上記第1取付け手段は、上記上取付け部材に形成された雄ねじ部と、上記雄ねじ部に螺合可能な雌ねじが内径面に形成された筒部材と、その筒部材と一体に形成されて上記上顎関節窩モデルが通過可能な穴を形成すると共に上記上顎関節窩モデルの台座の周縁部に当接可能な内向きフランジと、からなり、上記雄ねじ部に上記雌ねじを螺合させることで、上記上顎関節窩モデルの台座の外周部を、上取付け部材と上記内向きフランジとで挟み込み、上記第2取付け手段は、上記下取付け部材に形成された雄ねじ部と、上記雄ねじ部に螺合可能な雌ねじが内径面に形成された筒部材と、その筒部材と一体に形成されて上記下顎関節頭モデルが通過可能な穴を形成すると共に上記下顎関節頭モデルの台座の周縁部に当接可能な内向きフランジと、からなり、上記雄ねじ部に上記雌ねじを螺合させることで、上記下顎関節頭モデルの台座の外周部を、下取付け部材と上記内向きフランジとで挟み込むことを特徴とする。
本発明によれば、簡易に上顎関節窩モデル及び下顎関節頭モデルの着脱が可能となる。
本発明の請求項6に記載の発明では、上記第1取付け手段は、上記上取付け部材の先端部に形成されて内周の凹部側に上顎関節窩モデルの台座を差し込み可能な環状部と、上記環状部とネジ結合しつつ当該環状部を横方向に貫通し且つその先端部を上記上顎関節窩モデルの台座側面であって雌ねじの形成されていない部分から当該内部にねじ込ませる第1の固定ネジとを備え、上記第2取付け手段は、上記下取付け部材の先端部に形成されて内周の凹部側に下顎関節頭モデルの台座を差し込み可能な環状部と、上記環状部とネジ結合しつつ当該環状部を横方向に貫通し且つその先端部を上記下顎関節頭モデルの台座側面であって雌ねじの形成されていない部分から当該内部にねじ込ませる第2の固定ネジとを備えることを特徴とする。
本発明によれば、簡易に上顎関節窩モデル及び下顎関節頭モデルの着脱が可能となる。
本発明の請求項7に記載の発明では、上記上顎関節窩モデルおよび下顎関節頭モデルの台座の横断面形状および上記上顎関節窩モデルおよび下顎関節頭モデルの環状部の凹部形状は共に多角形状であり、かつ上記台座は上記環状部の凹部に係合可能な形状となっていることを特徴とする。
本発明によれば、上顎関節窩モデル、下顎関節頭モデルの横方向(X−Y方向)や周方向の位置決めが容易となる。
本発明の請求項8に記載した発明では、上記上取付け部に対する上顎関節窩モデルの台座の位置を規制する上側位置決め手段および上記下取付け部に対する下顎関節頭モデルの台座の位置を規制する下側位置決め手段を備えることを特徴とする。
本発明によれば、上顎関節窩モデル、下顎関節頭モデルを上弓部、下弓部に取り付ける際の向きの調整が容易となる。
本発明の請求項9に記載した発明では、上記疑似関節頭及び疑似関節窩の少なくとも一方の位置を、左右方向に位置決め調整する位置調整手段を備えることを特徴とする。
本発明によれば、左右方向の位置調整が可能となることで、対象とする人物の左右の顎関節間の距離に、咬合器の左右の関節部位置を調整することが可能となる
ここで、上記本発明の咬合確認装置、及び本願発明で使用される咬合器について補足説明をする。
患者個人の上顎関節窩や、下顎関節頭を作成して下顎運動の3次元的運動が再現されれば、小範囲の補綴物はもとより、大規模な補綴物の作製の際に、非常に役立つであろうと推測できる。つまり、今まで、そこそこに満足しえたものが、本発明によって大いに満足し得るものに変わり、それは、患者さんへの有効性を与えるものとなる。
ここで、顆路についてもう少し示唆されるものがある。上顎関節窩や下顎関節頭による顆路指導は、患者に固有で、術者が自由に変更することが出来ないが、従来からもっとも大切な下顎の指導機構として重要とされてきたものである。上下に歯がない人はこの顆路指導によって、歯牙(人工歯)の咬合形態や咬頭傾斜角が決定される。このとき、顆路が少なく調整された咬合器では、それよりも大きく運動する症例では咬頭干渉を起こすことになり、良好なかみ合わせを与える手段とはならないおそれがある。このような問題が、本願発明を採用することで回避可能となる。
従来の咬合器のように、直線的な関節窩と丸いボール状の下顎関節頭とで関節部を構成して、補綴物を作製していた場合には、側方運動での干渉(総義歯や、多数歯欠損)が起きるおそれがある。そのような干渉が発生すると、顎関節症や歯牙の破折が起きやすかった。これに対し、本願発明は、個々の患者の顎関節を3次元的に再現できるので、それを防止しやすくなると思われる。
また、本願発明を採用すると、実際の顎関節が咬合器に再現され、言い換えれば、生体内にある顎関節の状態を体外へと取り出すことができることにより、多方面での活用が模索される。
また、義手や義足、あるいは義眼は、容姿の面では活用されるが、本来の機能は発揮できない。この点、本発明は、機能が再現できる点に強みがある。したがって、咬合解析もできるし、従来のように各種の角度を調節しなくとも、補綴物ができる。すなわち、本物の顎関節の再現ということで、咬合干渉の防止、早期接触の防止、ブラキシズムの防止、顎変位の防止、及び顎関節内部変形の防止に役立つと思われる。
顎関節は、機能的にも、形態的にも他関節とは異なるところがあるため、それぞれの疾患に特徴的な病因や、病態を明らかにすることは、資料採取の困難性もあり、ほとんど解明されていない。人は、器質的変化のないものでも、左右側の下顎関節頭が完全に対称的なものは極めて珍しい。そこで、本願の咬合器は従来のものより、本物とほぼ同じサイズ(例えば、誤差50ミクロン)、形態を再現することで、いままで解明できなかった以下のもの、すなわち、顎の先天性異常、発育異常、炎症、外傷、顎関節強直症、代謝性疾患、そして前にも記してあるが、顎関節症の臨床所見、治療、疫学所見の光明となり、病因、病態の推定、治療の一助となりやすいものとなる。
また、従来の咬合器は、年齢差による関節窩と下顎関節頭の変化を表すことは出来ず、直線的な関節窩とボール状の接触だけで技工物を作ってきた。しかし、本願の咬合器は退行性変化にも対処でき、関節窩と下顎関節頭には常に適切な負荷が与えられるべきであり、本咬合器はそれに答えられると思われる。
実際の顎関節形状に近い関節運動が再現可能な咬合器を提供することが可能である。
次に、本発明の第1実施形態について図面を参照しつつ説明する。
先ず、本システムで使用される咬合器Kの構造について説明する。
本実施形態の咬合器Kは、図1及び図2に示すように、上弓部1、下弓部2、該下弓部2と上弓部1を連結する関節部3、及びインサイザルピン4からなる。なお、以下の図によっては、分かりやすくするために、上下に対向する下顎関節頭モデル14と上顎関節窩モデル22とを非接触状態で図示しているものもあるが、実際には接触状態(当接状態)となっているか、若しくは関節間の空隙相当の厚さの不図示の弾性シート材(シリコンなどからなり関節円盤相当の弾性係数のものが好ましい。)が介在している。また、分かりやすくするために、各図において、不明瞭とならない範囲で適宜一部の部品を省略して図示している。
上記下弓部2は、下顎歯形模型(不図示)を取り付ける下弓部本体5と、その下弓部本体5の後部から上方に立ち上がった門型部6とからなる。
また、上記上弓部1は、上顎歯形模型(不図示)を取り付ける上弓部本体7と、その上弓部本体7の後部に連結する左右の関節取付け部8とから構成される。上記上弓部本体7と関節取付け部8との連結構造について説明すると、上弓部本体7の後部に、左右方向に貫通した断面矩形の挿入穴9が形成されていると共に、その挿入穴9に対し、それぞれ関節取付け部8から突出する断面矩形の棒体10が挿入されることで連結している。そして、上記上弓部本体7の後部を縦方向に貫通するネジ穴に対し固定ネジ11が螺合し、該固定ネジ11の先端部を棒体10側面に当接することで、上弓部1に対し左右の各関節取付け部8が固定されると共に、挿入穴9への左右の棒体10の挿入量を調整することで、左右の関節取付け部8間の距離が調整できるようになっている。ここで、上記棒体10及び挿入穴9の形状を矩形としているのは、関節取付け部8に対して確実に上弓部本体7を水平に保持できるようにするためである。
上記左右の関節取付け部8は、図1に示すように、正面視L字状の部品(勿論下側に開口した箱状体などの形状であっても良い。)であって、上記棒体10の軸に沿って水平に延びる水平部8Aと、その水平部8Aの外端部から垂直下方に延びる垂直部8Bとから構成される。
さらに、図1に示すように、上下に対向する上記門型部6と上記左右の関節取付け部8との間に左右の関節部3が設けられている。
関節部3は、門型部6に取り付けられた下関節部3Aと、関節取付け部8に取り付けられた上関節部3Bとが、上下に対向配置して構成される。
上記下関節部3は、図1及び図3に示すように、下取付け部材13、下顎関節頭モデル14、及び筒部材を構成する取付けナット15からなる。上記下取付け部材13は、円柱状の部品から構成されると共に上記門型部6の水平部6A上面に沿って左右方向にのみ移動可能に当該水平部6Aに支持されている。上記左右方向にのみ移動可能な機構は、例えば、水平部6Aの下面に左右方向に延びる案内溝16を設けると共に上記下取付け部材13の下面に対し上記案内溝16に嵌め込まれて当該案内溝16に案内される案内部17を設けることで構成すればよい。
また、上記下取付け部材13には、上記水平部8Aと平行に左右方向に貫通する雌ねじ穴18が開設している。そして、上記水平部8Aに設けられた立上り部20に軸受等で回転自在に支持されたネジ19の軸部が、上記雌ねじ穴18に螺合し、当該ネジ19を正逆回すことで、当該下取付け部材13の左右方向への位置調整が可能となっている。上記ネジ19の軸部先端部も、上記水平部8Aに回転自在に支持されている。
上記下取付け部材13の先端部は、図3に示すように、軸を上下に向けた円柱部13Aとなっていて、その円柱部13Aの側周面(外径面)には雄ねじが刻設されて雄ねじ部となっている。さらに、下取付け部材13の先端面には、位置決め用の穴13aが2箇所開設されている。
また、上記下顎関節頭モデル14は、モデル本体14aと、そのモデル本体14aの付け根部分に連続する円板形状の台座14bとから構成される。上記台座14bの下端面から、下方に向けて上記位置決め用の穴13aに挿入可能なピン14cが2本突出している。この下顎関節頭モデル14は、後述のように光造形で作成したものである。ここで、上記位置決め用の穴13a及びピン14cが、下側位置決め手段を構成する。
また、取付けナット15は、円筒キャップ状の部材であって、内径面に上記雄ねじに螺合する雌ねじが形成されると共に、上端開口部に内向きフランジ15Aを有する。この内向きフランジ15Aで形成される開口は、上記モデル本体14aを遊挿可能な大きさであるが、上記台座14bの径よりも小さく設定することで、内向きフランジ15Aの下面が、上記台座14bの外周部の上面と上下で対向可能となっている。
そして、上記図3に示すように、位置決め用の穴及びピン14cで位置を規制しつつ、下取付け部材13の先端面に上記台座14bを当接させた状態で、上側から取付けナット15を被せて上記下取付け部材13の円柱部13Aに螺合させて締め付けることで、上記台座14bの外周部が、上取付け部材の先端面と内向きフランジ15A下面とで上下から挟み込まれ、下顎関節頭モデル14が門型部6の水平部8Aに取り付けられる。
また、上関節部3も上記下関節部3と同じ構成であって、上取付け部材21、上顎関節窩モデル22、及び筒部材を構成する取付けナット23とからなる。上記上取付け部材21は、上記関節取付け部8の水平部8A下面に沿って左右方向にのみ移動可能に当該水平部8Aに支持されている。また、垂直部8Bに回転自在に支持されたネジが上記上取付け部材21に螺合し、そのネジを正逆回すことで、当該上取付け部材21の左右方向に位置調整が可能となっている。
その上取付け部材21の先端部は、軸を上下に向けた円筒形状の円柱部となっていて、その円柱部の側周面には雄ねじが刻設されて雄ねじ部となっている。さらに、下取付け部の先端面には、位置決め用の穴が2箇所開設されている。
また、上記上顎関節窩モデル22は、モデル本体と、そのモデル本体の付け根部分に連続する円板形状の台座とから構成される。台座から上方に向けて上記位置決め用の穴に挿入可能なピンが突出している。この上顎関節窩モデル22は、後述のように光造形で作成したものである。ここで、上記位置決め用の穴及びピンによって上側位置決め手段を構成する。
また、取付けナット23は、円筒キャップ状の部材であって、内径面に上記雄ねじに螺合する雌ねじが形成されると共に、下端開口部に内向きフランジを有する。上記内向きフランジで形成される開口は、上記モデル本体を遊挿可能な大きさであるが、上記台座の径よりも小さく設定することで、内向きフランジの上面が上記台座の外周部と対向可能となっている。そして、上取付け部材21の先端面に上記台座を当接させた状態で、下側から取付けナット23を被せて上記上取付け部の先端部に螺合させて締め付けることで、上記台座の外周部が上取付け部先端面と内向きフランジで上下から挟み込まれ、もって、上顎関節窩モデル22が水平部8Aに取り付けられている。
ここで、上記挿入穴9と左右の棒体10の部分、雌ねじ穴18とネジ19の部分の左右方向への位置調整部分が、位置調整手段を構成している。なお、2段階になっているのは、後述のマーキング部材間の距離の再現と、最近接距離の再現を模したものである。
また、上記左右の関節部3の前側であって左右方向中央部には、弾性体を構成する、軸を上下に向けたコイルバネ30が配置されている。このコイルバネ30は、上端部が上記上弓部1に固定され、下端部が上記門型部6から張り出した張出部31に着脱可能に取り付けられている。但し、張出部31におけるバネ取付け部32は、図4に示すように、側方に切り欠かれていて、その側方から差し込むことでバネ30が着脱可能となっている。
ここで、バネ30は中央に1個とは限定されず、左右対称に2個設ける等であっても良い。また、3ヶ所以上にバネを設けても良い。このバネのばね力が配置位置によって筋肉の弾性等を再現できることが好ましい。
また、図2に示すように、上弓部1の前端部から下方に向けてインサイザルピン4が突出し、該インサイザルピン4の先端部が下弓部2の前端部に当接している。このインサイザルピン4の上弓部1から下方の長さは調整可能となっている。
これによって、上弓部1が、下弓部2に対し、左右の関節部3及びインサイザルピン4の3点で支持される構造となると共に、上記コイルバネ30によって、相対的に下顎関節頭モデル14に対し上顎関節窩モデル22が上側から当接した状態が維持可能となる。
ここで、図2中の符号33は、フェイスボウFの中央部を引っ掛けるための引っ掛け部である。この図2中の一点鎖線が水平となるように当該咬合器Kは設定される。
次に、上記咬合器Kで使用される上顎関節窩モデル22及び下顎関節頭モデル14となる立体モデルの作成について説明する。
この立体モデルの作製する装置構成は、図5に示すように、X線CT装置40及び光造形装置50からなる。
X線CT装置40は、図6に示すような、対象とする患者の顎関節領域について撮影を行い、その撮影情報(画像情報)から上記顎関節領域の立体画像データを演算する。
光造形装置50は、X線CT装置40が演算して出力した3次元画像データから、図7のように所定の軸(Z軸)に沿った複数層の断層画像(2値化画像)を切り出し、その各断層画像から顎関節の輪郭を求め、その輪郭内について光硬化させつつ、順次積層して立体モデルを作製する。この光造形の処理は、一般に知られている光造形の処理方法であれば、どの方法であっても適用することができる。
その立体モデルは、関節窩モデルと関節頭モデルとを一緒に立体モデルとして成形した後に、関節窩モデルと関節頭モデルとに分離しても良いし、関節窩モデルと関節頭モデルとを個別に光造形しても良い。以下の説明では、関節窩モデルと関節頭モデルとを一つの立体モデルとして成形する場合の処理を例に説明する。
上記X線CT装置40としては、例えばWO00/57789に記載されているような、所定の局所領域を撮影領域とする局所照射X線CT撮影装置が好ましい。撮影領域が、一般の医科用CT装置40と比較して狭くなることで、患者への被爆線量の低減を図ることが可能となる。
この局所照射X線CT撮影装置は、X線発生器40Aと2次元X線イメージセンサ40Bとを撮影領域を挟んで対向配置させた旋回アーム40Cと、この旋回アーム40Cの回転中心と被写体となる顎関節領域の中心とを一致させる位置調整手段と、上記X線発生器40Aから上記顎関節領域のみを常に透過するX線コーンビームを局所照射をさせながら上記旋回アーム40Cを旋回させる旋回手段と、X線コーンビームによって上記2次元X線イメージセンサ40B上に取得された上記顎関節領域のX線投影画像情報を逆投影により演算処理して上記顎関節領域のX線吸収係数の3次元分布情報からなる3次元投影データ(3次元画像データ)を算出する演算処理手段40Dと、を少なくとも備える。図5中、符号40Eはデータ格納領域の例を示す。
すなわち、上記局所照射X線CT装置40は、対象とする患者の左右の顎関節部3の一方を局所的な撮影領域(図6に示すような円柱状の領域)として、連続して撮影を行い、その撮影による複数の画像情報から、上記撮影領域(顎関節領域)についての3次元画像データを演算して、上記データ格納領域に記録する。
ここで、本実施形態では、上記X線CT装置40により演算された3次元画像データに対して、1軸多方向処理を施す1軸多方向処理部51を備える。
1軸多方向処理部51は、ノイズ除去処理部であって、上記3次元画像データを、一旦、複数方向に沿って、それぞれ二次画像上に切り出すことにより低次元化を図り各二次元画像上でノイズ除去を行い、再度3次元上に再配列させる処理を行う。すなわち、この1軸多方向処理部は、3次元画像データを2次元画像上に切り出す際に、異なる複数方向に沿って、例えば、上記3次元画像データを、例えばX軸方向に沿って連続する2次元画像に切り出すと共にY軸方向に沿って連続する2次元画像に切り出し、その2方向に沿ってそれぞれ連続した2次元画像を3次元上に再配列して3次元画像データを再編集する。上記説明では、低次元化の際の切り出し方向が2方向の場合を例示したが、図8に示すように、Z軸に直交する16方向以上に沿ってそれぞれ切り出した2次元画像群を使用して再配置することが好ましい。
このような1軸多方向処理を施すことで、光造形時に、1方向(例えばZ軸)に沿って連続する2次元画像に切り出す際の表面情報の欠落が、他方向から切り出された2次元画像群によって補間されて、より精度の良い3次元画像データとなり、この結果、Z軸に沿って切り出された2次元画像に基づいて行われる、光造形による顎関節の立体モデルについても、より精度の良い光造形による顎関節の立体モデルを得ることが可能となる。なお、3次元画像データのノイズ除去方法は、上記1軸多方向処理に限定されない。また、光造形時にスムージングの処理を施しても良い。
光造形装置50は、上述のように、上記X線CT装置40から対象とする顎関節の3次元画像データを取得すると、その3次元画像データから、Z軸に沿って連続する2次元断面データ(2値化断層画像)を求め、その各2次元断面データの2次元輪郭となるように光硬化させ、これを繰り返して積層することで、樹脂製の顎関節の立体モデルを作製する。ここで、各立体モデルにおける下顎関節頭モデル14及び顎関節窩モデルの付け根部分(土台部分)には、円板形状の台座14bを一体成形しておくと共に、前述のように位置決め用の突起を当該台座14bに成形する。
ここで、下顎関節頭モデル14及び顎関節窩モデルを一体に成形する場合には、下顎関節頭モデル14及び顎関節窩モデルとがくっつかないように、関節間に対し関節円盤部分に相当する空隙を形成すると共に、上下で対向する関節部分に1又は複数のサポート(支柱など)を介在するように造形して、当該空隙を保つように成形する。上記サポートは、例えば直径2〜3mm程度の支柱を2〜3本作成すれば充分である。
図5に示す装置構成は、X線CT装置40の設置位置と光造形装置50の設置位置とが離れていてことに鑑み、X線CT装置40が演算した3次元画像データ若しくは上記Z軸に沿って連続する2次元画像データを、インターネット等の通信手段で送信する構成を例示し、符号60及び61がその送受信装置を例示している。
ここで、上記X線CT装置40による撮影及び光造形は、左右の顎関節部3に対して個別に行われる。
そして、上記光造形によって作成した下顎関節頭モデル14及び上顎関節窩モデル22を、図1のように、咬合器Kの各関節部3に取り付ける。
なお、上記光造形した立体モデルは、下顎関節頭モデル14及び上顎関節窩モデル22が上下に繋がった分離前の状態である。
すなわち、上記咬合器Kに取り付けた左右の下顎関節頭モデル14の関節頭中心間の距離が、実際の患者の左右の顎関節頭間と等しくなるように、挿入穴9に対する左右の棒体10の挿入量の調整や、各ネジを正逆回転して各水平部8Aに対する左右の下顎関節頭モデル14及び上顎関節窩モデル22の位置の調整を行う。
ここで、上記作成した立体モデルは下顎関節頭モデル14及び上顎関節窩モデル22が一体となった状態で取り付けるので、例えば、下弓部2の門型部6側の下取り付け部材の位置決め用の穴13aにピン14cを差し込んで仮付けを行って位置調整を行うと共に上取付け部材21の位置調整を行って、上記立体モデルの上顎関節窩モデル22側のピンを対応する上取り付け部材の位置決め用穴に差し込んだ後に、下顎関節頭モデル14及び上顎関節窩モデル22を分離して、それぞれ取付けナット15、23で固定する。なお、後述のようなネジを当接して固定するような機構の場合には、下顎関節頭モデル14及び上顎関節窩モデル22を分離する前に各取付け部材への固定を完了させることができる。
また、下顎関節頭モデル14及び上顎関節窩モデル22が一体となった状態で咬合器Kに取り付けてから、当該下顎関節頭モデル14及び上顎関節窩モデル22を分離しているが、これに限定されない。咬合器Kに取り付ける前に下顎関節頭モデル14及び上顎関節窩モデル22を分離しても良い。ただし、咬合器Kに取り付けてから分離した場合には、上下の歯を噛み合わした状態における顎関節頭と顎関節窩の上下の位置関係が忠実に再現可能となる。
なお、軸を上下にして配置されるバネ30は、上記下顎関節頭モデル14及び上顎関節窩モデル22を咬合器Kに取り付ける際には、一時的に外される。
次に、上記咬合器Kの左右位置調整を簡易且つ精度良く行うのに、好適なヘッドギアH及びフェイスボウFを、次に説明する。
まず、フェイスボウFについて説明する。
図9及び図10に示すように、基本構成は従来のフェイスボウFと同様であって、左右2本の足部70が対向配置されて略水平面に沿って旋回可能となった板状の部材であり、従来と同様に、上記フェイスボウFには、患者の鼻上部の窪みに当接させる鼻当て71、及び患者に咬ませるバイトフォーク72が付属する。上記鼻当て71及びバイトフォーク72は、フェイスボウFに対し、上下方向及び前後方向の位置調整が可能となっている。
本フェイスボウFの主な特徴は、次の点である。
(1)フェイスボウFの本体が、X線透過物質で構成され、且つ、所定の強度を有する物質、例えば、ジュラルミン、アクリル板、ベーク板、繊維強化プラスチックなどから構成されている。なお、透明の方が好ましい。
(2)左右の足部70の先端部から突出する棒状の差し込み部74の先端に、関節頭の位置決めのための、X線非透過物質、例えばステンレス製の玉などからなるマーキング部材75が取り付けられている。
(3)フェイスボウFの水平度をチェックするための水準器76が取り付けられている。
ここで、図9に例示するフェイスボウFの構造は、左右に延びる中央板77と、その中央板77の左右両端に上下軸周りに回転可能に連結する左右の足部70とを備える。また、左右の足部70の中央板側には、上下軸周り回転自在となったナット体78がそれぞれ取り付けられ、その左右のナット体78に対して軸を左右方向に向けたねじ棒79が螺合している。そして、該ねじ棒79を正逆回転することで、左右の足部70間の距離が調整可能となっている。
また、左右の足部70の先端部70a側も上下軸周りに回動可能となっており、その足部70の先端部に形成された突起部の先端部に上記マーキング部材75が固定されている。上記突起部は、フェイスボウF側の連結部を構成する。
なお、上記鼻当て71及びバイトフォーク72は上記水平板77に支持されている。上記バイトフォーク72のU字状の部分の表面及び裏面にはギザギザが付けられて、咬合採取の材料がくっつき易くなっている。
次に、ヘッドギアHについて説明すると、図11〜図13に示すように、患者の頭部に設置されるヘッドギア本体81を備える。そのヘッドギア本体81の頭頂部は平坦になっていて、その頭頂部に対してスライダ82が前後方向にのみ移動可能に支持され、また、上記ヘッドギア本体81に対し回転自在に支持された前後調整用ネジ83が上記スライダ82に螺合している。そして、前後調整用ネジ83を正逆回転することで、上記スライダ82が前後方向に移動して前後方向の位置調整が行われる。
また、そのスライダ82から左右方向にそれぞれ棒体84が延びている。その棒体84は、スライダ82に設けられた挿入孔に挿入され、その挿入量で左右への突出量が調整可能となっている共に、ネジ85の先端部を当接することで所定の長さで固定可能となっている。
さらに、上記棒体84の先端部には、下方に向けて延びるフェイスボウF取り付け体86が固定されている。該フェイスボウF取り付け体86の下端部には、接続部を構成するフェイスボウF差し込み穴87が設けられている。そのフェイスボウF差し込み穴87の部分88は、図14に示すように、ネジ機構によって上下方向に位置調整可能となっている。
また、上記ヘッドギア本体81の後部には、X線CT装置40の枠体等に固定するための固定部89を備える。固定部89は、フック機構やネジ機構、などで構成される。
次に、上記ヘッドギアH及びフェイスボウFの使用について説明する。
まず、図5のように、X線CT装置40を使用して顎関節部3の撮影を行う際に、患者の頭部に上記ヘッドギアHを装着すると共に、当該ヘッドギアHをX線CT装置40に固定する。X線CT装置40への固定は、撮影時に頭部が揺れないようにするためである。なお、頭部の固定のために、適宜バンドで拘束しても良い。また、ヘッドギア自体についても、上記構成に限定されるわけではなく、ヘッドギア本体が複数のバンドから形成されるようなものであっても良い。
上記ヘッドギアHの装着時に、頭部の大きさに合わせて、スライダ82からの左右の棒体84の突出量を調整する。また、上記左右のフェイスボウF差し込み用の穴87の位置が、患者の下顎関節頭の中心位置の側方に位置するように、接続位置調整手段である、スライダ82の前後方向位置及び穴部自体の上下方向の位置を調整する。一般には、耳珠上縁から外眼角へ向かって約12mm前方、且つ約5mm下の位置が下顎関節頭中心部の側方位置であるので、これを目安にして調整する。
次に、上記フェイスボウFを用意し、図15及び図16に示すように、その左右の足部70の先端部をそれぞれ上記フェイスボウF差し込み用の穴87に差し込み、皮膚に密着させるようにする。さらに、鼻当て71の位置調整や患者の頭部位置の再調整などによって、フェイスボウFが所定の基準面で水平となるように調整する。このとき水準器76を参照して行う。
なお、フェイスボウFが位置する水平面(基準面)を、本明細書では、TYA平面と呼ぶ場合もある。このTYA平面は、患者の左右下顎関節頭中心若しくはその近傍が位置する水平面である。上記フェイスボウFを患者に装着する際の基準面は、上記TYA平面に限定されない。フランクフルト平面(以下、FH平面と呼ぶ場合もある)やカンペル平面などの従来から知られている基準面を使用しても良いし、他の面を基準面として、患者にフェイスボウFを装着しても良い。位置調整可能な鼻当て71や水準器76を装備しているので、正確に基準面に設定することができる。
次に、上記の状態に維持して、X線CT装置40を作動して顎関節領域の3次元画像データが得られる。
このとき、下顎関節頭の近傍に配置されたマーキング部材75も顎関節領域に配置されて一緒に撮像される。したがって、上記3次元画像データ中の下顎関節頭の輪郭の座標とマーキングの座標などから、下顎関節頭とマーキング部材75との間のクリアランス(最近接距離)が演算可能である(図18参照)。すなわち、本実施形態では、近接距離演算部52を備え、該近接距離演算部52は、ディスプレイ上に映し出された断層画像で下顎関節頭とマーキング部材75位置とがクリックなどで特定されると、両者の座標から当該両者間の距離を演算する。上記近接距離演算部52は、X線CT装置40の演算部40Dの一部の機能を流用しても良い。
また、左右のマーキング部材間の距離を、上記ヘッドギアHにおける左右のフェイスボウF取り付け体86間の距離から関節的に求めたり、フェイスボウFにおける左右のマーキング間の距離を直接測定することで求めておく。
上記X線CT装置40での撮影が完了しても、ヘッドギアH及びフェイスボウFをそのままに維持しておき、バイトフォーク72を用いて上顎の圧痕を取得し顎関節と上顎咬合面の3次元的な位置関係を採取する。
また、上記演算結果である3次元画像データは、光造形装置50に送られ、該3次元画像データに基づき光造形が行われて、左右の下顎関節の立体モデルが作成される。
ここで、上記マーキング部材75に対応する位置は、下顎関節頭の中央部に左右方向で対向する位置であるので、そのマーキングの部材75の位置を高さ方向の中央部位置として、光造形の際の造形範囲を設定すると良い。
次に、上記立体モデルからなる下顎関節頭モデル14と上顎関節窩モデル22を咬合器Kに取り付ける。また、上弓部1の後部の挿入孔に差し込まれる左右の棒体10の長さを調整して、左右の関節部取付け部8における垂直部8B間の距離が、予め求めた左右のマーキング部材75間の距離となるように調整する
続いて、ネジを正逆回して、関節頭モデル14及び関節窩モデル22と近接の垂直部8B(若しくはマーキング部材75)との距離を、上記求めた最近接距離となるように、上記関節頭モデル14及び関節窩モデル22の左右方向の位置調整を行う。
また、上記軸を上下に向けたバネ30を取り付ける。このバネ30を設けることで、確実に下顎関節頭と上顎関節窩とが接触した状態に維持されて、開閉運動や側方運動が再現可能となる。
ここで、上記左右の垂直部8Bには、図1及び図19に示すように、上記下顎関節頭モデル14の関節頭中心と略同じ高さとなる位置に、フェイスボウFの先端部に設けた差し込み部74を挿入可能な位置決め孔90が貫通していて、当該位置決め孔90に上記差し込み部74を差し込んだ状態では、マーキング部材75が、ほぼ上記位置決め孔90の内側の穴開口端部に位置する。上記位置決め孔90は咬合器側の連結部を構成する。
そして、図20及び図21に示すように、咬合器Kに対し、左右の位置決め孔90及び引っ掛け部33で支持させて上記撮影時に使用したフェイスボウFを取り付ける。このとき、インサイザルピン4の上弓部1からの突出量を調整することで、フェイスボウFが水平となるように設定して咬合器K上のTYA平面に位置させる。
次に、上弓部1の座金に対して上顎歯形模型を石膏等で固定する。このとき、上顎歯形模型を、フェイスボウFに取り付けたバイトフォーク72に印記した上に載せることで位置決めを行いながら、上弓部1の座金に取り付ける。その後、上下の噛み合わせを記録したバイトを挟んで下顎歯形模型を下弓部2の座金に固定する。
これによって、生体上の左右顎関節部3と咬合面の3次元的な位置関係が咬合器K上に再現できたことになる。すなわち、関節部3の構造を対象とする患者の顎関節の構造を再現するばかりか、簡単な手段によって、当該左右の顎関節間の距離、咬合面までも生体中の3次元位置と同等な位置に再現される。
このように、上述のような咬合器K及びフェイスボウFを使用したシステムにあっては、患者の実際の顎関節の形状に応じた左右の顎関節の立体形状が、それぞれ咬合器Kに再現され、また、その左右の顎関節位置の距離及び咬合平面についても生体とほぼ同じ位置関係に咬合器K上に再現される。
すなわち、対象とする患者の下顎運動(開閉運動や側方運動など)を3次元的に再現することができるので、その患者に最適な歯冠補綴物(クラウンやブリッジ)、部分床義歯、総義歯を作製するための技工操作が可能となる。
さらには、その患者特有の咬合状態を再現できることで、咬合病や補綴診断などの際の、咬合の診断や治療、治療計画の立案がより正確に行うことができる。
ここで、上記実施形態では、取付けナット15、23で各モデル14,22を取り付ける場合を例示したが、これに限定されない。例えば、図22に示すように、取付け部材13の先端に、軸を上下に向け且つ立体モデルの台座14bを差し込み可能な環状部92を設け、その環状部92の凹部内に立体モデルの台座14bを差し込むと共に、環状部92にネジ結合するネジ93の先端部を当接させる。さらには図23のように、樹脂製の台座14bにねじ込むことでモデル14、22を取り付けても良い。
またこのとき、図24のようにしても良い。すなわち、図24にあっては、台座14bの横断面及び当該台座14bを差し込む環状部92の凹部開口形状を共に矩形形状とした例であり、且つ台座14bの形状を上記環状部92の凹部に係合可能な状態、つまり互いに相似形状としてある。上記断面及び開口形状を、矩形などの多角形形状とすることで、水平方向はもちろん、周方向の位置決めも容易となる。さらに、台座14bに若干の弾性があることから、台座14bには若干の締まり嵌めを持って環状部92の凹部に嵌合させるようにしても良い。この場合には、ネジ93などの固定具は必ずしも必要ではない。
また、上記実施形態では、X線CT装置40で演算した3次元画像データをそのまま使用しているがこれに限定されない。
例えば、次の様な処理を行うデータ補正手段を設けても良い。
すなわち、下顎関節頭について、多数の顎関節の3次元画像データなどに基づき、標準とする若しくは理想とする標準下顎関節頭モデルデータを、所定の分類毎に、データベースに登録しておく。そして、先ず、正面視における関節頭中央部を通過する縦断面画像など、特定の断面画像において、頭頂部の盛り上がり部分を除く輪郭形状について予め設定した分類基準に基づき、上記X線CT装置40で演算した3次元画像データに近似する上記データベース上の標準下顎関節頭モデルデータを選択する。次に、図39に示すように、その選択した標準下顎関節頭モデルデータ(破線)についての下顎関節頭の所定基準平面SP(例えば関節頭中央部における水平面)における、幅W1に対する頭頂までの距離H1の比(予め計算して格納しておけばよい)と、上記3次元画像データについての所定基準平面における幅W2(図24ではW1=W2の場合であるが異なる場合もある)に対する頭頂までの距離H2の比とを比較して、(H2/W2)が(H1/W1)の所定値以下例えば0.6以下であれば、3次元画像データの下顎関節頭の頂部が盛り上がりが必要以上に磨り減っていると判定し、上記X線CT装置40が演算した3次元画像データの下顎関節頭の頂部形状が、上記標準モデルの頂部形状若しくはそれに近い形状とあるように当該3次元画像データに補正する。図39中、一点鎖線が補正後の盛り上がり例であって、標準下顎関節頭の盛り上がり形状の例えば0.7の盛り上がりに補正したものであり、この0.7などの補正量は、その場で入力しても良いし、上記比(H2/W2)及び(H1/W1)から自動演算させても良い。
このようなデータ補正手段を設けると、摩耗したいびつな関節頭ではなく、健康時に近い関節頭モデルが再現されることで、現在よりも健康時に近い咬合状態が再現されて、それに応じた補綴物の作成や咬合の治療などが可能となる。
または、データベースに、標準下顎関節頭モデルデータ及び標準上顎関節窩モデルデータを所定の分類にしたがって複数種類分(例えば256種類など)格納しておき、上記X線CT装置40で演算した3次元画像データに近似したデータベース中の標準下顎関節頭モデルデータ及び標準上顎関節窩モデルデータを選択する選択手段を設け、該選択手段が選択した標準下顎関節頭モデルデータ及び標準上顎関節窩モデルデータを使って光造形を行って、咬合器Kで使用する下顎関節頭モデル14及び上顎関節窩モデルとしても良い。
この場合には、上記X線CT装置40で演算する3次元データの精度を落とすことが可能となる。
また、X線CT装置40に対し、光造形装置50が遠方にある場合に、上記実施形態では、X線CT装置40で演算する3次元画像データ自体を、インターネットなどの通信装置を通じて送る必要があり、送信データが大量となるが、この処理方法では、データベースを、X線CT装置40側と光造形装置50側の両方に用意しておくことで、標準モデルの番号などの識別情報だけを通信手段を通じて送れば良いので、送信すべきデータ量を大幅に減らすことができる。
または、上記データベース中の標準下顎関節頭モデルデータ及び標準上顎関節窩モデルデータ分だけ、予めモデルを用意しておき(このモデルは樹脂製である必要はない。)、上記X線CT装置40で演算した3次元データに近似したデータベース中の標準下顎関節頭モデルデータ及び標準上顎関節窩モデルデータを選択する選択手段を設け、予め用意したモデル群から、上記選択手段が選択したモデルを取り出して咬合器Kに取り付けて使用するようにしても良い。
この場合には、光造形装置50が不要となる。
ここで、上記データベースに登録する標準モデルデータの分類例としては、例えば、関節頭中心を通る断面画像における正面形態、側面形態、上面形態、大きさの4種類のパラメータで分類して、登録しておき、上記分類に沿って、上記X線CT装置40で演算した3次元データに近似したデータを自動選択するようにする。勿論この分類に限定されるわけではなく、他の上顎関節窩や下顎関節頭の輪郭について特徴点を抽出してその特徴点に基づいて分類しておいても良い。近似しているか否かは、種々のマッチング手法を採用することが可能である。また、簡便に2次元のレントゲン写真から使用するモデルを選択するようにしても良い。
また、上記実施形態は、X線CT装置40から光造形装置50へのデータの送信がインターネット装置などの通信手段を通じて行う場合であるが、X線CT装置40側において、X線CT装置40が演算した3次元画像データを、光造形用のZ軸に沿った複数の2次元画像データに切り出したのち、その複数の2次元画像データを上記光造形装置50側に送信するようにしても良い。このとき、2次元画像データそのものを送信しても、送信データが大きいので、各2次元画像データについて、その各対応する輪郭を特定する複数座標点の組を、2次元画像データそのものの代わりに送信するようにしても良い。このようにすると、送信データ量を大幅に削減することが可能となる。
ここで、上記実施形態では、下顎関節頭モデル14及び上顎関節窩モデル22の両方のモデルとも、対象とする患者の顎関節部の外形輪郭に応じたモデルを利用する場合で説明しているが、これに限定されない。例えば、一方のモデル14,22については、汎用したモデル(但し、大きさだけ他方に合わせる)を使用するようにしても良い。
また、上記実施形態では、弾性体としてコイルバネを例示したが、ゴムなどであっても良いし、その設置位置も上記設定位置に限定されない。要は、弾性体によって、少なくとも、下顎関節頭モデル14と上顎関節窩モデル22とを上下方向で当接させるように配置されていればよい。また、弾性体の配置を工夫して、生体の筋肉による標準的な若しくは理想的な付勢に近似した付勢状況を咬合器に再現するようにしても良い。
また、上記光造形で作製した立体モデルを型として、生体親和性の材料、例えばチタンやセラミックスなどによって顎関節部の人工関節を作製しても良い。関節の骨折や、疾患にて摘出した人に対して、個人固有の関節の復元、又は上顎関節窩に対して最適の形態を付与したものを構築可能となる。
ここで、上記X線CT装置40で撮影し演算した3次元画像データに基づく光造形について補足説明する。
X線CT装置40の撮影領域の全てを、光造形の造形領域として造形を行うことも考えられるが、図40〜図43に示すように、撮影者の技術によって撮影領域がずれるつまり異なるおそれが大きく、造形物毎に関節部分の位置が異なるおそれがある。また、無駄に3次元画像データを演算する必要なども発生する。図40〜図43において、Aは撮像領域、Bは造形領域、Cは撮像対象若しくは撮像中心をそれぞれ示す。
これに対し本実施形態では、下顎関節頭の中央部と側方から対向する位置に設定されたマーキング部材を、関節部部分と共に撮影することで、次のように造形領域Bの位置決めを行うことができる。
まず、前に述べたように、上記マーキング部材75に対応する位置は、下顎関節頭の中央部に左右方向で対向する位置であるので、そのマーキングの部材75の位置を高さ方向の中央部位置として、光造形の際の造形領域Bを設定する。これによって、図40や図41のように、上下の立体モデルの中央部を、造形領域Bの中央部に設定できる。この結果、立体モデルを咬合器に取り付ける際に、立体モデルの下顎頭中央部を、咬合器に連結したフェイスボウFのマーキング部材と左右方向から対向する位置に合わせることが可能となる。
また、上記マーキング部材の位置を基準にして造形領域Bの大きさを決定することで、造形領域Bを必要最小限に設定することができる。例えば、マーキング部材の位置を患者の皮膚に接触する位置に設定すると、一般には、そのマーキング部材の内側約20mmに下顎頭中心部が位置する。したがって、この場合には、図44に示すように、マーキング部材から左右方向内方20mm位置にある上下軸Pを中心とした円柱を造形領域Bとし、その円柱の半径を15mm、高さをマーキング部材の高さを中心にプラスマイナス15mmに、つまり高さを30mmに設定する。なお、上記円柱の上下に台座の造形分を追加する。上記図44の撮像領域Aの数字は一例であり、標準的な顎関節の大きさが異なれば、その値も異なる。
図44中の符号Aは理想的な撮影領域を示す。ここで、撮影領域Aが円柱状であるとすると、平面視(上側から見た図)で、撮影領域と上記造形領域Bとは同心円状となるはずであるが、図42及び図43に示すように、上述の通り撮影領域中心と撮像対象Cの領域中心(下顎関節頭の中心を通る部分)とがズレ易い。これに対し、上述のようにマーキング部材を基準として造形領域Bの中心を特定して規格化領域とすることで、撮影領域に上記ズレがあっても造形領域Bの中心を撮像対象Cの領域中心として造形することができる。
またここで、上記X線CT装置40で撮影し演算した3次元画像データには、浮遊状ノイズなどの生体特有のノイズその他のノイズが存在することから、3次元データの生のデータをそのまま使用して造形したのでは、造形した立体物の輪郭精度が悪くなる。
このため、上記実施形態では、ノイズ処理の一例として、多方向から複数の2次元画像に一旦展開し、各2次元画像についてノイズ低減・対象物の輪郭抽出を行った後に、3次元上に再配列する処理方法を提示している。
さらに、下顎関節頭を上側から覆うように上顎関節窩が近接して配置されているために、下顎関節頭モデルと上顎関節窩モデルとをうまく分離することができないおそれがある。このため、上記第1のノイズ処理に代えて、若しくは併用して、次の2及び第3のノイズ処理を3次元データに施すことが好ましい。
第2のノイズ処理は、3次元データについて、撮像領域Aの上下方向の画素の連続状態をラベリングして、連続していない画素を浮遊状のノイズとして除去する処理方法である。例えば、画像領域の下面の画素についてラベリングを行い、さらに1段上の配列について、上記ラベリングした画素との間にラベリングを行うことで連続した領域(面)を特定する。これを画像領域の上面まで行い、ラベリングしていない画素の画素値をゼロとして除去する。これを画像領域の上面から下面に向けても行う。これによって「J」のような形状の対象物であっても、浮遊状のノイズ成分を除去可能である。
また、第3のノイズ処理は、各画素毎に、濃度補正のパラメータを適正に変更することでノイズ成分を除去して、顎関節の境界を鮮明とする処理である。すなわち、取得した3次元データの平均値画素値Aから閾値Th(例えばTh=α×A:0<α<1)を求めておき、対象とする画素毎に、その近傍の画素数の平均値A1を求めて、そのA1と閾値Thとの差分に応じて上記対象とする画素の濃度を例えば図45(A=Thとした場合)のように、閾値よりも明るいところは相対的に暗く、暗い所は相対的に明るくなる方向に濃度補正する。すなわち、画像全体の情報に対する対象とする画素近傍の情報に基づいて各画素の濃度補正を実施することで、連続的に色が変化する部分は若干ぼけた色合いとなってノイズが除去されると共に、明暗が急激に変化する部分つまり各関節の境界面が逆に鮮明となる。なお、この処理を行ったところ、ノイズ成分が除去されて顎関節の境界が鮮明となったことを確認している。
次に、第2実施形態について図面を参照して説明する。なお、上記実施形態と同様な部品などについては同一の符号を付して説明する。
本第2実施形態の基本構成は、上記第1実施形態と同様であるが、フェイスボウF及びそのフェイスボウFに対応する咬合器の一部が異なる。
まず本実施形態のフェイスボウFの構成について説明する。
本フェイスボウFの本体は、図25〜図27に示すように、左右の足部100が左右対称に対向配置されている。その各足部100は、それぞれ平面視L字形状となっていて、前後方向に延びる足部本体101と、その足部本体101の基部に連続して対向する他方の足部100に向けて互いに延びる板状の水平部102とから構成される。
左右の水平部102は、図26のように、上下に重なり相互に左右方向にスライドできるように配置される。上側の水平部102には、左右方向に延びる長穴104が開口し、下側の水平部102には、その長穴104を貫通した締付けネジ103の軸部に螺合可能なねじ穴が形成されている。そして、上記締付けネジ103を緩めて、左右の水平部102の重なり量(左右の足部本体101間の距離)を調整した後、再度締付けネジ103を締め付けて固定するようにして使用する。
なお、符号105は、下側の水平部102から上記長穴104内に突設する2つの突起体であって、締付けネジ103を緩めてスライドさせる際に、2つの水平部102によって互いに左右方向にだけスライドするように規制するものである。なお、左右方向にだけスライドさせる規制機構はこれに限定されず、公知の直線案内機構などを採用しても良い。
なお、上述のように左右の水平部102の一部が上下に重なる構造となっているが、段部を設けることで左右の足部本体101は同一平面に位置するように設定されている。
上記左右の足部本体101の先端部には患者の外耳道に差し込むためのイヤロッド106が設けられている。そのイヤロッド106の途中から前方に向けて張り出す板状若しくは棒状の張出部107を有し、その張出部107にマーキング部材75が設けられている。このマーキング部材75は、下顎関節頭の中央部に横方向から対向すると想定される位置に設定されている。例えばフェイスボウFの基準面をFH平面とした場合には、イヤロッド106の中央部から12mm程度だけ前方に位置するように設定すればよい。その他の基準面を採用する場合でも、そのフェイスボウFが使用する当該基準面に合わせて、上記イヤロッド106に対するマーキング部材75の位置が下顎関節頭の中央と対向すると想定される位置に当該マーキング部材75の位置を設定する。上記マーキング部材75は、X線非透過物質、例えばステンレス製やアルミ製の玉などからなる。
上記マーキング部材75の位置を前後方向にスライド可能に構成させても良いが、この場合には、咬合器のイヤロッド孔120の位置もそれに合わせて前後にスライドすることが好ましい。
ここで、上記マーキング部材75を支持する張出部107は、図28に示すように、足部本体101から左右方向に張り出すようにしても良い。図28では、張出部107が足部本体101に対し左右方向にスライド可能に支持される場合を例示している。
また、左右の足部本体101間には、上記水平部102と平行に水平バー108が架け渡され、当該水平バー108は、各足部本体101に対して左右方向に相対移動可能に連結されている。本実施形態では、当該水平バー108における足部本体101と対向する部分に左右方向に延びる長穴108bが形成され、その長穴108bを貫通するネジ109の軸部が足部本体101に形成したねじ穴に螺合してる。
この水平バー108には、バイトフォーク72が取り付けられていると共に、鼻当て(図25には不図示)も取り付けられる。符号108aは鼻当ての取付け部である。
さらに、上記各足部本体101には水準器76が取り付けられている。
上記鼻当ての水平バー108への取付けについて説明すると、図29及び図30に示すように、上記水平バー108に前後から嵌め込んで取り付ける嵌合部111aを持って上方に延びる支柱111と、軸を上下に向けて、軸の上端部及び下端部が軸回転自在に上記支柱に支持されるねじ棒112と、そのねじ棒112に螺合して当該ねじ棒112の回転によって上下方向に変位するナット部材からなるスライダ113とを備える。上記スライダ113は、上記支柱111によって上下方向にだけ移動可能に案内される。
上記スライダ113に対し、軸を前後に向けた貫通穴を有するが筒体部材114が支持され、その筒体部材114を上下に貫通するロッド115の先端部に鼻当て本体116が設けられている。上記機構で位置調整機構を構成する。
ここで、符号117は、支柱の水平バー108に固定するためネジであり、符号118はスライダ113に螺合すると共に軸先端部をねじ棒112に当接させてスライダ113の位置を固定するためのネジであり、符号119は、軸先端部を上記ロッド115に当接して、筒体部材114にロッド115を固定するためのネジである。
また、上記足部本体101には、それぞれ水準器76が取り付けられている。
ここで、上記足部100や張出部107は、X線透過物質で構成され、且つ、所定の強度を有する物質、例えば、ジュラルミン、アクリル板、ベーク板、繊維強化プラスチックなどから構成されている。なお、透明の方が好ましい。
また、咬合器の基本構成は、上記第1実施形態と同様であるが、上記差し込み部74を挿入可能な位置決め孔90の代わりに、上記フェイスボウFのイヤロッド106を挿入するイヤロッド孔120が設けられている。このイヤロッド孔120は、咬合器側の連結部を構成し、図25に示すように、下顎関節頭の中央部に対応する位置つまり上記位置決め孔の形成位置よりも後側に12mmずらした位置に形成されている。この結果、イヤロッド孔120にイヤロッド106を挿入したときに、マーキング部材75の位置が、下顎関節頭の中央部に対応する位置と左右で対向するように設定されている。
そして、図31に示すように、上記フェイスボウFの左右イヤロッド106を患者の左右の外耳道に張出部107が皮膚に当接するまで差し込むと共に、左右の足部本体101間の距離を調整したのち締付けネジを締め付けて左右の足部100を一体にする。その後、上記鼻当て部材を水平バー108に装着し、フェイスボウF上面がFH平面で水平面となるように、上記鼻当て部材や患者の頭の位置などを調整したのち、各ネジを締め付けて固定する。この際、左右の水準器76でフェイスボウFの水平度を確認する。
次に、上述と同様にX線CT装置40で撮影し、光造形で立体モデルを作成する。なお、フェイスボウFは撮影したときの状態のまま保管しておく。
次に、上記立体モデルを、第1実施形態と同様にして咬合器に取り付ける。
次に、図32に示すように、保管しておいたフェイスボウFのイヤロッド106を咬合器のイヤロッド孔120に差し込んで、当該フェイスボウFを咬合器に連結する。なお、鼻当ては予め外しておく。
そして、フェイスボウFの水準器76が水平度を確認しながら、フェイスボウFが水平となるように、インサイザルピンの長さを調整する。
次に、印象採取した上顎歯形模型を上弓部に付着させる。さらに、上下の補綴物を作成するために咬合採取した材料を介在させ、下顎歯形模型を上顎歯形模型に噛み合わせながら付着する。
本実施形態のフェイスボウFの場合には、撮影時にヘッドギヤが不要となり、しかも、より簡易に且つ精度良く基準面に設定されて、確実に咬合面などを咬合器に写すことが可能となる。
ここで、本実施形態では、フェイスボウFに対する鼻当ての位置が調整されることで、患者の頭に対して、3点でよりしっかりとフェイスボウFが位置決めしつつ調整できるので、フェイスボウFをより精度良く基準面(本実施形態ではFH平面)に合わせることができる。また、水準器76でより確実に水平度も確認できる。
なお、基準面はFH平面に限定されず、他の平面を基準面としても問題はない。
その他の構成や作用・効果は、上記第1実施形態と同様である。
次に、第3実施形態について図面を参照しつつ説明する。上記各実施形態と同様な部材などについては同一の符号を付して説明する。
本実施形態の基本構成は、上記第2実施形態と同様であり、フェイスボウFの構造が異なる。
本実施形態のフェイスボウFについて図33〜図35を参照して説明する。
本実施形態の左右の足部100は、上記第2実施形態と同様に平面視L字形状をしていると共に、左右の水平部102が上下に重なるように配置されている。但し、本実施形態では、上記水平部102のそれぞれに対し左右方向に延びる長穴が形成され、その各水平部102は、箱体122によって左右方向にのみ移動可能に案内されている。その箱体122の上板及び下板には、上記水平部102に形成した長穴と上下に対向する位置にネジ穴が開口しており、上側から締付けネジ103が当該上下のネジ穴及び各水平部102の長穴を貫通して下側のナット部材126に螺合している。なお、上記箱板の上板と上側水平部102との間、上下の水平部102間、下側の水平部102と箱板の下板との間にはそれぞれワッシャ123が介挿されている。そして、締付けネジ103を緩めた状態で、左右の足部100を左右対称に変位させて位置決めした後に再度締付けネジ103を締め付けることで左右の足部本体101間の距離が調整される。
上記ナット部材126は、軸を上下にした部材であって、上側に上記締付けネジを螺合する上側のねじ孔が形成されていると共に下側に、センタポジションピン127を取り付けるための下側のねじ孔が形成されている。センタポジションピン127は、軸を上下に向けた棒状体であって、その頭部に上記下側のねじ孔に螺合する雄ねじ部を備える。
また、本実施形態では、バイトフォーク及び鼻当てを取り付ける水平バー108が、上記箱体122に固定されている。上記水平バー108の左右両端部がそれぞれ足部本体101を貫通することで、水平バー108に対して左右の足部本体101がそれぞれ左右方向にスライド可能となっている。符号108aは鼻当ての取付け部である。
また、本実施形態では、イヤロッド106の先端部にもマーキング部材121を設けている。また、水準器76を水平バー108に取り付けている。
本実施形態のフェイスボウFでは、左右のイヤロッド106を患者の左右の外耳道に差し込んで取り付け、FH平面などの基準面に位置するようにフェイスボウFを設定して印象を取る。
このとき、本実施形態では、センタポジションピン127を取り付けておくことで、センタポジションピン127によって顔の傾き具合が視認できるので、顔などの傾きの調整が容易となる。なお、このセンタポジションピン127は、フェイスボウFを咬合器に取り付ける際には不要であるので、外しておく。もっとも、センタポジションピン127をインサイザルビンの代わりに利用しても良い。
図36に、本フェイスボウFを咬合器に連結した状態を示す。
また、本実施形態では、左右にそれぞれ前後方向に並ぶように2ヶ所マーキング部材75を配置しているのは、前後方向(X軸方向)を分かりやすくするためである。
その他の構成や作用効果は、上記他の各実施形態と同様である。
ここで、上記全実施形態において、フェイスボウFにマーキング部材75を設けているのは、光造形で立体モデルを作成する際の基準を確保するためのものであるので、当該マーキング部材75を設けなくても、フェイスボウFで正確に基準面(FH平面など)に設定でき、その正確な基準面で取った咬合面を咬合器に写すことが可能となる。したがって、より患者の顎関節に近い関節運動が再現出来る本願発明の咬合器に対し、より確実に基準面に設定して咬合面を採取できるフェイスボーを咬合器に連結することで、より患者の噛み合い条件で補綴などを実施することが可能となる。
また、フェイスボウF本体をX線透過物質から構成しているのも、撮影の際にフェイスボウFが支障を起こさないようにさせるためであり、支障がなければ、X線透過物質で構成しなくてもよい。
また、咬合器に取り付けた下顎関節頭モデルと上顎関節窩モデルとの間に、実施の下顎関節頭と上顎関節窩の間にある空隙に相当するような厚さの弾性シート材を介在させるようにしても良い。また、下顎関節頭モデルと上顎関節窩モデルの接触面に潤滑剤などを塗布して滑りの調整を行うようにしても良い。
また、図37や図38のように、左右の足部間の間隔の調整を歯車方式の機構として、左右の足部本体101の横方向への変位量が等量となるように構成しても良い。符号201は固定用のネジである。すなわち、左右の足部間の間隔を調整する機構は、上記各実施形態の機構に限定されるものではない。また、鼻当ての位置調整の機構についても上述の機構に限定されない。
以上説明してきたように、本発明を採用すると、歯冠補綴物などの作成が、より対象となる人物に適合したものにすることが出来たり、より最適な咬合の診断や治療などが可能となる。
本発明に基づく第1実施形態に係る咬合器を示す後面図である。 は、本発明に基づく第1実施形態に係る咬合器を示す図1におけるA−A矢視図である。 本発明に基づく第1実施形態に係る下顎関節頭モデルの取付け構造を示す部分断面部である。 本発明に基づく第1実施形態に係るコイルバネの下側取付け部を説明する上面図である。 本発明に基づく第1実施形態に係る咬合確認システムを示す概略構成図である。 本発明に基づく第1実施形態に係る撮影領域を示す図である。 本発明に基づく第1実施形態に係る光造形時の断層画像例を示す図である。 本発明に基づく第1実施形態に係る1軸多方向処理を説明する図である。 本発明に基づく第1実施形態に係るフェイスボウを示す平面図である。 本発明に基づく第1実施形態に係るフェイスボウを示す側面図である。 本発明に基づく第1実施形態に係るヘッドギアを示す側面図である。 本発明に基づく第1実施形態に係るヘッドギアを示す上面図である。 本発明に基づく第1実施形態に係るヘッドギアを示す正面図である。 本発明に基づく第1実施形態に係る上下位置調整機構を説明する図である。 本発明に基づく第1実施形態に係るヘッドギアとフェイスボウとの関係を示す側面図である。 本発明に基づく第1実施形態に係るヘッドギアとフェイスボウとの関係を示す平面図である。 本発明に基づく第1実施形態に係るヘッドギアとフェイスボウとの関係を示す部分拡大図である。 本発明に基づく第1実施形態に係るマーキング部材と下顎関節頭との関係を示す正面図である。 本発明に基づく第1実施形態に係る咬合器におけるマーキング部材と下顎関節頭モデルとの関係を示す正面図である。 本発明に基づく第1実施形態に係る咬合器とフェイスボウとの関係を示す側面図である。 本発明に基づく第1実施形態に係る咬合器とフェイスボウとの関係を示す平面図である。 モデルの取付けの別の例を示す図であって、(a)は平面図、(b)は側面図である。 モデルの取付けの別の例を示す平面図である。 モデルの取付けの別の例を示す図であって、(a)は平面図、(b)は側面図である。 本発明に基づく第2実施形態に係るフェイスボウを示す平面図である。 図25図の矢視Aから見た図である。 図25図の矢視Bから見た図である。 張出部107の別の例を示す図である。 鼻当てを示す図である。 水平バーに鼻当てを取り付けた状態を示す図である。 頭部とフェイスボウとの関係を示す模式図である。 フェイスボウと咬合器の連結状態を示す模式図である。 本発明に基づく第2実施形態に係るフェイスボウを示す平面図である。 図33図の矢視Aから見た図である。 図33図の矢視Bから見た図である。 咬合器に連結した状態の例を示す側面図である。 左右の足部本体間の距離を調整する機構の別例を示す平面図である。 左右の足部本体間の距離を調整する機構の別例を示す正面図である。 下顎関節頭形状の補正例を説明する図である。 撮像領域と造形領域の関係を示す模式図である。 撮像領域と造形領域の関係を示す模式図である。 撮像領域と造形領域の関係を示す模式図である。 撮像領域と造形領域の関係を示す模式図である。 撮像領域と造形領域の関係を示す模式図である。 濃度補正を説明する図である。
符号の説明
1 上弓部、 2 下弓部、 3 関節部、
3A 下関節部、 3B 上関節部、 4 インサイザルピン、
5 下弓部本体、 6 門型部、 6A 水平部、
7 上弓部本体、 8A 水平部、 8B 垂直部、
9 挿入穴、 10 棒体、 11 固定ネジ、
13A 円柱部、 13a 穴、 14 下顎関節頭モデル
14a モデル本体、 14b 台座、 14c ピン
15 ナット、 15A フランジ、 16 案内溝
17 案内部、 18 穴、 19 ネジ
22 上顎関節窩モデル、 23 ナット、 30 バネ
31 張出部、 40A X線発生器、 40B X線イメージセンサ
40C 旋回アーム、 40D 演算処理手段、 50 光造形装置
51 軸多方向処理部、 52 近接距離演算部、
70 足部、 70a 先端部、 72 バイトフォーク
75 マーキング部材、 76 水準器、 77 中央板
78 ナット体、 79 棒、 81 ヘッドギア本体、
82 スライダ、 83 前後調整用ネジ、 84 棒体
85 ネジ、 87 穴、 88 部分、 89 固定部
90 孔、 92 環状部、 93 ネジ
100 足部、 101 足部本体、 102 水平部
103 ネジ、 104 長穴、 106 イヤロッド
107 張出部、 108 水平バー、 108a 符号
108b 長穴、 109 ネジ、 111 支柱
111a 嵌合部、 112 棒、 113 スライダ
114 筒体部材、 115 ロッド、 116 本体
120 イヤロッド孔、 121 マーキング部材、 122 箱体
123 ワッシャ、 126 ナット部材、 127 センタポジションピン
C 撮像対象、 F フェイスボウ、 H ヘッドギア
K 咬合器

Claims (9)

  1. 咬合器を含む咬合確認装置であって、
    印象をとる人物の顎関節をCT装置により撮影し、上記CT装置が撮影した画像情報により特定される上記顎関節の3次元画像データに基づいて、上記人物の下顎関節頭の輪郭形状を再現した形状を有する下顎関節頭モデルおよび上記人物の上顎関節窩の輪郭形状を再現した形状を有する上顎関節窩モデルを一つの立体モデルとして光造形成形する光造形手段と、
    下顎歯形模型が取り付けられる下弓部と、上顎歯形模型が取り付けられる上弓部と、上記下弓部と上弓部とを連結して開閉運動や側方運動などを可能とする左右の関節部とを備えた上記咬合器とを有し、
    上記咬合器の関節部は、
    上記下弓部に着脱可能に取り付けられ、上記下顎歯形模型を作製する際に印象をとる人物の下顎関節頭を再現した輪郭形状で上方に突出する疑似関節頭と、
    上記上弓部に着脱可能に取り付けられ、上記疑似関節頭に上方から対向し、上記上顎歯形模型を作製する際に印象をとる人物の上顎関節窩の輪郭形状を再現した形状となっている疑似関節窩とを備え、
    上記疑似関節頭として上記下顎関節頭モデルを使用し、上記疑似関節窩として上記上顎関節窩モデルを使用し、
    更に、顎関節頭の理想モデルを保持するモデルデータ保持手段と、
    上記CT装置が撮影した画像情報により特定される上記顎関節のうちの顎関節頭の外形輪郭と、上記モデルデータ保持手段に保持された顎関節頭の理想モデルを比較する比較手段と、
    上記比較手段の比較結果に応じて、上記CT装置が撮影した画像情報により特定される上記関節頭が所定以上摩耗していると判定された場合、上記CT装置が撮影した画像情報により特定される関節頭の外形輪郭を、上記理想モデルに近づく方向に肉盛りした輪郭となるように補正する補正手段とを備えることを特徴とする咬合確認装置。
  2. 咬合器と、顎関節と咬合平面との位置関係を上記咬合器上に再現するためのフェイスボウとを備える咬合確認装置であって、
    印象をとる人物の顎関節をCT装置により撮影し、上記CT装置が撮影した画像情報により特定される上記顎関節の3次元画像データに基づいて、上記人物の下顎関節頭の輪郭形状を再現した形状を有する下顎関節頭モデルおよび上記人物の上顎関節窩の輪郭形状を再現した形状を有する上顎関節窩モデルを一つの立体モデルとして光造形成形する光造形手段と、
    下顎歯形模型が取り付けられる下弓部と、上顎歯形模型が取り付けられる上弓部と、上記下弓部と上弓部とを連結して開閉運動や側方運動などを可能とする左右の関節部とを備えた上記咬合器とを有し、
    上記咬合器の関節部は、
    上記下弓部に着脱可能に取り付けられ、上記下顎歯形模型を作製する際に印象をとる人物の下顎関節頭を再現した輪郭形状で上方に突出する疑似関節頭と、
    上記上弓部に着脱可能に取り付けられ、上記疑似関節頭に上方から対向し、上記上顎歯形模型を作製する際に印象をとる人物の上顎関節窩の輪郭形状を再現した形状となっている疑似関節窩とを備え、
    上記疑似関節頭として上記下顎関節頭モデルを使用し、上記疑似関節窩として上記上顎関節窩モデルを使用し、
    更に、上記咬合器は、上記咬合器における左右方向で対をなす位置にそれぞれフェイスボウを連結するための連結部を備え、
    上記フェイスボウは、
    左右対称に延在する左右一対の足部を備えたフェイスボウ本体と、
    その各足部の先端部に設けられて咬合器側の上記連結部に連結可能な連結部と、上記フェイスボウ本体に支持されて患者の鼻上部の窪みに当接させる鼻当てと、を備え、
    上記鼻当ては、少なくともフェイスボウ本体に対し上下方向及び前後方向の位置を調整可能な位置調整機構を備え、
    上記足部先端部に設けた連結部は、患者の外耳道に挿入可能なイヤロッドであって、咬合器側の連結部は、そのイヤロッドを挿入可能な挿入穴からなり、
    上記フェイスボウ本体は、X線に対し透過性の性質を有する素材からなると共に、上記イヤロッドより前方位置で患者の下顎関節頭中心若しくはその近傍と左右方向で対向するX線非透過物質からなるマーキング部材と、そのマーキング部材を各足部に支持させる支持部材とを備えることを特徴とする咬合確認装置。
  3. 上記フェイスボウ本体には水準器が設けられていることを特徴とする請求項2に記載の咬合確認装置。
  4. 上記関節部は、対向する上関節部と下関節部とを有し、
    上記上関節部は、上弓部に支持される上取付け部材と、上顎関節窩モデルと、上顎関節窩モデルの台座を上記上取付け部材に着脱可能に取り付ける第1取付け手段とからなり、上記下関節部は、下弓部に固定される下取付け部材と、下顎関節頭モデルと、下顎関節頭モデルの台座を上記下取付け部材に着脱可能に取り付ける第2取付け手段とからなることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の咬合確認装置。
  5. 上記第1取付け手段は、上記上取付け部材に形成された雄ねじ部と、上記雄ねじ部に螺合可能な雌ねじが内径面に形成された筒部材と、その筒部材と一体に形成されて上記上顎関節窩モデルが通過可能な穴を形成すると共に上記上顎関節窩モデルの台座の周縁部に当接可能な内向きフランジと、からなり、上記雄ねじ部に上記雌ねじを螺合させることで、上記上顎関節窩モデルの台座の外周部を、上取付け部材と上記内向きフランジとで挟み込み、
    上記第2取付け手段は、上記下取付け部材に形成された雄ねじ部と、上記雄ねじ部に螺合可能な雌ねじが内径面に形成された筒部材と、その筒部材と一体に形成されて上記下顎関節頭モデルが通過可能な穴を形成すると共に上記下顎関節頭モデルの台座の周縁部に当接可能な内向きフランジと、からなり、上記雄ねじ部に上記雌ねじを螺合させることで、上記下顎関節頭モデルの台座の外周部を、下取付け部材と上記内向きフランジとで挟み込むことを特徴とする請求項4に記載の咬合確認装置。
  6. 上記第1取付け手段は、上記上取付け部材の先端部に形成されて内周の凹部側に上顎関節窩モデルの台座を差し込み可能な環状部と、上記環状部とネジ結合しつつ当該環状部を横方向に貫通し且つその先端部を上記上顎関節窩モデルの台座側面であって雌ねじの形成されていない部分から当該内部にねじ込ませる第1の固定ネジとを備え、上記第2取付け手段は、上記下取付け部材の先端部に形成されて内周の凹部側に下顎関節頭モデルの台座を差し込み可能な環状部と、上記環状部とネジ結合しつつ当該環状部を横方向に貫通し且つその先端部を上記下顎関節頭モデルの台座側面であって雌ねじの形成されていない部分から当該内部にねじ込ませる第2の固定ネジとを備えることを特徴とする請求項4に記載された咬合確認装置。
  7. 上記上顎関節窩モデルおよび下顎関節頭モデルの台座の横断面形状および上記上顎関節窩モデルおよび下顎関節頭モデルの環状部の凹部形状は共に多角形状であり、かつ上記台座は上記環状部の凹部に係合可能な形状となっていることを特徴とする請求項に記載の咬合確認装置。
  8. 上記上取付け部に対する上顎関節窩モデルの台座の位置を規制する上側位置決め手段および上記下取付け部に対する下顎関節頭モデルの台座の位置を規制する下側位置決め手段を備えることを特徴とする請求項乃至7のいずれか1項に記載した咬合確認装置。
  9. 上記疑似関節頭及び疑似関節窩の少なくとも一方の位置を、左右方向に位置決め調整する位置調整手段を備えることを特徴とする請求項1乃至8のいずれか1項に記載した咬合確認装置。
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