JP4551988B2 - 2−メチル−チエノ−ベンゾジアゼピン製剤 - Google Patents
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Description
本出願は、米国仮出願第60/060,493号(1997年9月30日出願)の優先日を主張する。
【0002】
本発明は2−メチル−4−(4−メチル−1−ピラジニル)−10H−チエノ[2,3−b][1,5]ベンゾジアゼピン(以後、「オランザピン」と称する)、そのパモ酸塩または溶媒和物の医薬的に優れた製剤を提供する。
【0003】
オランザピンは精神病患者の処置に非常に効果があることが示されており、そして現在はその用途目的で販売されている。このような精神病患者ではノンコンプライアンスが頻繁に起こるので、患者が正確な用量の投薬を受けているかどうかを評価するのは非常に困難である。一貫して正確な用量の薬物物質を確実に与え、そしてコンプライアンスを保証するためには、デポー製剤中にか、あるいは急速筋肉内製剤(a quick intramuscular formulation)としてオランザピンを処方することが特に好ましいことを、本出願人らは見出した。
【0004】
オランザピンは準安定形になる傾向および製薬上望ましくない変色をきたす傾向を有しており、さらに、仕上がった製剤の均質性と安定性の保証に注意を必要とするオランザピンの優れた効能の故に、上記のような製剤は注意深く設計され、選択されねばならない。
【0005】
通常、持続的な放出性を得るため、当業者は活性薬物物質をエステル形態で製造する。不幸なことに、オランザピン分子はエステル生成物を形成し難い。
【0006】
さらに、本出願人は、オランザピンが特定の賦形剤(散剤ブレンドを含む)と接触すると望ましくない変色をきたすことを見出した。この変色は、上昇した温度での、周囲の空気条件、および湿度の高い環境によりひどくなる。この変色現象が関連物質の総数の増加を引き起こすことはないかもしれないが、一般に、色の変化は商品として、製薬上許容できないと考えられている。
【0007】
さらに、興奮、ストレス、および損傷により筋肉組織のpHが変化する可能性があり、このために薬物の溶解度が影響を受け、結果として注射用薬物の吸収速度が変化する可能性があることが知られている。従って、pHに対する活性成分の放出速度の依存が最小限である注射用持続放出製剤を見出すことが望ましい。
【0008】
本出願人らは、活性成分としてのオランザピンまたはそのパモ酸塩または溶媒和物と、1つ以上の担体とを含有する製剤が、制御可能な放出速度を有する安定な医薬的に優れた製剤に対する長い間の要望に応えることができること、そしてこのような製剤をデポー製剤として、または即時作用型筋肉内用途もしくは皮下用途として用いうることを見出した。
【0009】
本発明は、オランザピン、またはそのパモ酸塩または溶媒和物と、油性またはコレステロールマイクロスフェア担体とを含有する製剤を提供する。
【0010】
本発明はさらに、オランザピンの新規なパモ酸塩を提供する。このような塩は、環境pHに対する放出速度の依存が最小であるような持続放出製剤を製造する際に特に有用である。
【0011】
オランザピンを使用してもよい。しかしながら、上記組成物からの持続的な放出をもたらすにはオランザピンのパモ酸塩が好ましい可能性があることを本出願人らは見出した。また、オランザピンの様々な溶媒和形、またはそのパモ酸塩、例えば、オランザピン二水和物D、E、およびF、オランザピンパモエート、ならびにオランザピンパモエートの一水和物、ジメタノレート、THF(テトラヒドロフラン)およびアセトン溶媒和物を含む、も有用であり得る。ビス(オランザピン)パモエートおよびその溶媒和物も本発明に有用であり得る。好ましい塩は、オランザピンパモエート一水和物である。ビス(オランザピン)パモ酸塩一水和物もまた好ましい塩である。
【0012】
製剤は、オランザピンの最も安定な無水形態(本明細書中II型と称する)を含有し得るが、他の形態のオランザピンも意図される。
【0013】
II型のX線回折パターンの代表例は以下の通りであり、このなかでdは面間隔を表し、強度は表1に記載するように典型的な相対強度を表す。
【表1】
【0014】
上記のX線回折パターンは、波長、l=1.541Åの銅Ka放射線源を備えたSiemens D5000X線粉末回折計を使用して得た。
【0015】
特に好ましいオランザピンパモエート溶媒和物は、表2に記載の面d間隔および相対強度により表される、典型的なX線粉末回折パターンを有するパモエート一水和物である。
【表2】
【0016】
別の特に好ましいオランザピンパモエート溶媒和物は、表3に記載の面d間隔および相対強度により表される、典型的なX線粉末回折パターンを有するパモエートジメタノレート(パモ酸塩ジメタノレート)である。
【表3】
【0017】
さらに別の好ましいオランザピンパモエート溶媒和物は、表4に記載の面d間隔および相対強度により表される、典型的なX線粉末回折パターンを有するパモ酸塩THF溶媒和物である。
【表4】
【0018】
さらに別の特に好ましいオランザピンパモエート溶媒和物は、表5に記載の面d間隔および相対強度により表される、典型的なX線粉末回折パターンを有するビス(オランザピン)パモエートアセトン溶媒和物である。
【表5】
【0019】
さらに特に好ましいオランザピンパモエート溶媒和物は、表6に記載の面d間隔および相対強度により表される、典型的なX線粉末回折パターンを有するビス(オランザピン)パモエート一水和物である。
【表6】
【0020】
パモ酸塩および溶媒和物に関するX線粉末回折パターンは、波長1.5406ÅのCu Kα放射線を用いるSiemens D5000回折計で集めた。機器条件:ステップサイズ(stepsize)0.01°;スキャン速度1.0秒/1ステップ;範囲4°〜35° 2θ;0.6mm発散スリット(divergence slit);1.0mm散乱放射スリット;0.2mm受容スリット(receiving slit);50kV;40mA;Kevex固相検出器(solid state detector)。分析のためにサンプルをへこんだサンプルホルダーにパッキングした。
【0021】
本発明の製剤は、活性成分として実質的に純粋なII型を含有し得る。本明細書中で使用する「実質的に純粋」とは、約15%未満の望ましくないオランザピンの多形(以下、本明細書中では「望ましくない形態」と称する)、好ましくは約5%未満の望ましくない形態、より好ましくは約2%未満の望ましくない形態を伴ったII型をいう。さらに、「実質的に純粋な」II型は、約5%未満の化学的不純物または残留溶媒もしくは水を含有する。特に、「実質的に純粋」なII型は、好ましくは約0.05%未満の含量のアセトニトリル、より好ましくは、約0.005%未満の含量のアセトニトリルを含有する。
【0022】
II型は既知のオランザピンの最も安定な無水形態であり、それゆえ医薬的に優れた製剤の商業目的での開発に重要である。
【0023】
O−二水和物とは、表7に記載の面d間隔および相対強度により表される、典型的なX線粉末回折パターンを有する結晶性二水和物Dオランザピン多形(本明細書中において「二水和物D」と称する)をいう。
【表7】
【0024】
別の特に好ましい二水和物は、表8に記載の面d間隔および相対強度により表される、典型的なX線粉末回折パターンを有する結晶性二水和物Bオランザピン多形(本明細書中において「二水和物B」と称する)である。
【表8】
【0025】
別の好ましいオランザピンは、表9に記載の面d間隔および相対強度により表される、典型的なX線粉末回折パターンを有する結晶性二水和物Eオランザピン多形(本明細書中において「二水和物E」と称する)である。
【表9】
【0026】
本明細書中表7、8および9に記載のX線粉末回折パターンは、波長=1.541Åの銅kを用いて得た。「d」と印付けをした欄での面間隔はオングストロームで表されている。検出計はKevexシリコンリチウム固相検出計を使用した。
【0027】
オランザピン二水和物Dは、製造例9に記載のごとく、水性条件下において工業用(technical)オランザピンを広範に攪拌することにより製造される。「水性条件」との用語は、水、または水と溶媒混合物中に必要な化学量論量の水が存在できるほど十分に水に混和性である有機溶媒とを含有する溶媒混合物のいずれかであって良い、水性溶媒をいう。溶媒混合物を用いる場合には、水を残して有機溶媒を除去し、および/または水で置きかえねばならない。「広範に攪拌する」との用語は、約4時間〜約6日のことを示すが、当業者であれば温度、圧力、および溶媒のような反応条件によりこの時間が変化することを理解するであろう。水性条件が水性溶媒を含有することが好ましい。
【0028】
反応の完了は、X線粉末回折および当業者に馴染み深い他の方法を使用してモニターし得る。そのような技術のいくつかを以下に記載する。
【0029】
化合物を特徴付ける方法としては、例えば、X線粉末パターン分析、熱重量分析(TGA)、濡れ特性、スプレー特性、示差走査熱量測定(DSC)、水についての滴定分析および溶媒含量に関するH1−NMR分析が挙げられる。また、SEM、多孔度、残留溶媒(HPLC)、注射筒の操作性(syringeability)、光学顕微鏡粒度法、表面積、(溶媒和物/結晶形に関する)IR最大強度比(top density)、摩損度も化合物を特徴付けるために使用され得る。
【0030】
本明細書中製造例9、10および11に記載のオランザピン二水和物は、薬物1分子中に2個の水分子を有する正真正銘の二水和物であり、この分子中において水分子は二水和物の結晶格子中に組み込まれている。
【0031】
オランザピンの吸収の遅延を促進する担体には、水性及び非水性組成物の両方が挙げられる。
【0032】
オランザピン、オランザピンパモ酸塩または溶媒和物の水性懸濁物は、適切な濃度では、体温でゲル化するPLURONIC F68のようなPLURONICSを含有する。オランザピンの存在下、PLURONIC濃度40%〜45%の範囲で、体温でゲル化が起こり、この用途にとって好ましい組成物となるであろう。
【0033】
あるいは、カルボキシメチルセルロースナトリウムまたはアルギン酸ナトリウムを含むセルロースガムまたはポリサッカリドガムの水性懸濁物により、オランザピン、オランザピンパモエートまたはそれらの溶媒和物の長期放出を得ることができる。他の天然のまたは合成の生体ポリマー、例えば、キトサン、ゼラチン、コラーゲン、ハルロン酸(haluronic acid)などを使用し得る。さらに、約30重量%までの放出調節剤を添加してもよい。
【0034】
非水性組成物としては、疎水性PLURONICS、プロピレングリコール、ポリエチレングリコールおよび油性製剤が挙げられる(しかし、これらに限定されない)。疎水性プルロニックとしては、8未満の親水性/親油性バランスを有するものが挙げられ、そしてオランザピン、オランザピンパモ酸塩またはそれらの溶媒和物が個々に、または約30重量%までの体内への吸収を遅延させる他の放出調節剤と組みあわせて、組み込まれ得る。
【0035】
油性組成物は、油中に懸濁されているかもしくは可溶化されているオランザピン、オランザピンパモ酸塩またはそれらの溶媒和物、ならびに抗水和化(antihydration)剤またはゲル化剤で増粘化されている油を含有する。これらの抗水和化剤またはゲル化剤は、より高い粘弾性(従って、より高い構造安定性)の油状体を与え、これにより油状物への体液の浸透を低下させて薬物の吸収を長期化させる。
【0036】
油は、適度に純粋な形態で簡単に入手することができ、生理学的および製薬上許容される油から選択されるのが好ましい。当然のことながら、油は、保存中に安定であるように十分に精製されていなければならず、静置中に沈殿物を生じたり、確認し得るような化学反応を起こしたり、身体に投与した際に確認し得るような生理的な反応を起こしてはならない。好ましい油は、大豆油、落花生油、ごま油、綿実油、とうもろこし油、オリーブ油、ひまし(caster)油、パーム油、扁桃油のような植物油、MIGLYOL 810、MIGLYOL 812など、およびそれらの誘導体油(例えば、MIGLYOL 840)のような精製され分留された油などである。最も好ましい油は、MIGLYOL 812、分留したココヤシ油である。上記の必要要件を満たすならば、他の油も利用することができる。
【0037】
例示的な抗水和化剤またはゲル化剤には、約8(好ましくは少なくとも10)〜約22個(好ましくは約20個)の炭素原子を有する脂肪酸のような有機酸の種々の塩、例えば、ラウリン酸、パルミチン酸、ステアリン酸などのアルミニウム、亜鉛、マグネシウムまたはカルシウム塩が挙げられる。このような塩は、金属の原子価と、酸による金属の酸化の程度に依存して、モノ−、ジ−またはトリ置換され得る。そのような脂肪酸のアルミニウム塩が特に有用である。アルミニウムモノステアレートおよびジステアレートは好ましい抗水和化剤である。有用であり得る他のものとしては、アルミニウムトリステアレート、カルシウムモノ−およびジステアレート、マグネシウムモノ−およびジステアレートならびに対応するパルミテート、ラウレートなどが挙げられる。これらの抗水和化剤の濃度は、通常、油+薬剤の重量に基づき、そして通常は1重量%と10重量%との間であり、最も典型的には2重量%と5重量%との間である。場合によっては、他の濃度も適当であり得る。
【0038】
ワックス、天然および合成の、レシチン、トコフェノールおよびそれらのエステル(例えば、トコフェロールアセテートまたはトコフェロールサクシネート)、ポリオキシエチレン誘導体化ひまし(castor)油(例えば、CREMOPHOR EL)、ポリオキシエチレン誘導体化水素化(硬化)ひまし油(CREMOPHOR RH40、CREMOPHOR RH60)、脂肪酸エステル(例えば、エチル−およびメチルオレエート)、コレステロールならびにそれらの誘導体もまた、弾粘性または吸収減少効果を付与するために油中に含ませることができる。好ましくはワックスは、植物、動物または合成物由来のものから選択する。好ましい供給源としては、植物起源または合成物起源のものが挙げられる。例えば、有用なワックスとしては、カルナウバ蝋および蜜蝋が挙げられる。蜜蝋は、白色ワックスまたは黄色蜜蝋を含む種々の精製段階のものが入手可能である。CRODACOL CS-50、CROTHIX、POLAWAX、SYNCROWAX、ポリオキシエチレンソルビタール蜜蝋誘導体(例えば、G-1726(登録商標)など)のような他の合成ワックスまたはワックス誘導体を使用し得る。
【0039】
薬物の放出を加速または遅延するために、他の放出調節剤を油中に添加し得る。これらには、オレイン酸、オレイン酸エステル(例えば、エチルオレエート)、ベンジルアルコール、ベンジルベンゾエートなどが含まれるが、これらに限定されない。レシチンベースの組成物の放出調節添加物としては、コレステロール、エチルセルロース、トコフェロール、ポリビニルピロリドンおよびポリエチレングリコールが挙げられるが、これらに限定されない。これらの添加物は、薬物放出をもたらすように約30重量%までの種々の濃度で添加することができる。
【0040】
オランザピンの長期放出のため、エタノールおよびポリエチレングリコールのような製薬上許容される溶媒との溶液中で、生物分解性物質であるスクロースジアセテートヘキサイソブチレート(SDHB)が使用されている。オランザピンの放出を調節または長期化するために、約20重量%までの濃度で他の放出調節剤(例えば、プロピレングリコール、PLURONICS、セルロース、レシチン、油など)を含むSDHB組成物を使用することができる。
【0041】
好ましい油性製剤は、オランザピンまたはそのパモ酸塩または溶媒和物、油担体、およびゲル化剤または抗水和化剤を含有する。オランザピンパモエート一水和物、MIGLYOL 812および白色ワックスを含有する油性製剤がより好ましい。
【0042】
本明細書中で使用される用語「微粒子」は、当業者に公知の、一般的な意味を有する。従って、この用語は、活性成分が担体中に均一に分散していることもあるマイクロスフェア、または、活性成分が明確な外殻により覆われているマイクロカプセルなどを意味するが、けっしてこれらに限定されない。微粒子は、コンプレックスコアセルベーション、ポリマー/ポリマー非親和性(incompatibility)、界面重合、インサイチュ重合、溶媒エバポレーション/抽出、熱およびイオンゲル化、噴霧冷却、流動層、スピンディスク(spinning disc)、回転懸濁分離、噴霧乾燥および他の当業者に公知の方法などの技術を使用して製造することができる。
【0043】
例えば、コレステロールマイクロスフェアは、効率よくオランザピンまたはオランザピンパモ酸塩またはそれらの溶媒和物を捕捉し、体内でオランザピンの放出を持続させる溶媒エバポレーション方法を使用して製造することができる。この捕捉方法は、コレステロールの有機溶液(分散相)と、処理媒体(水性界面活性剤溶液)中の目的の活性成分とを乳化する工程からなる。水性界面活性剤溶液により、安定な乳液の形成が可能となり、そして凝集が予防される。
【0044】
乳化は、磁気バー攪拌、ブレンダー、オーバーヘッドスターラー、インラインホモジナイザー、静止(static)ミキサーなどを含む(しかし、これらに限定されない)、当業者に公知の一般的な方法で行うことができる。
【0045】
界面活性剤として用い得るカチオン性、アニオン性、および非イオン性の化合物の例としては、ポリビニルアルコール(PVA)、カルボキシメチルセルロース、ゼラチン、ポリビニルピロリドン、TWEEN 80、TWEEN 20、ラウリル硫酸ナトリウムなどが挙げられるが、これらに限定されない。界面活性剤の濃度は、乳液を安定化するために十分な濃度であるべきである。界面活性剤の濃度は、コレステロールマイクロスフェアの最終的なサイズに影響を与える。一般に、水性媒体中の界面活性剤は、界面活性剤、コレステロールを溶解するために使用される溶媒、および用いられる処理媒体に依存して0.1%〜約20重量%であろう。
【0046】
あるいは、処理媒体はコレステロールと非混和性の油であってよい。適切な油の例としては、鉱物油およびシリコーン油が挙げられるが、これらに限定されない。乳液を安定化するため、そして得られるコレステロールマイクロスフェアの最終的なサイズを最適化するために、油状処理媒体に適した界面活性剤を選択すべきである。さらに、乳液安定性、マイクロスフェアサイズおよび性能に有益な影響を与えるため、分散相またはコレステロール相に界面活性剤を添加してもよい。
【0047】
放出の持続を達成するために使用されるコレステロール誘導体には、コレステロールアセテート、コレステロールへミスクシネート、コレステロールオレエート、コレステロールパルミテート、コレステロールステアレートなどが含まれる。さらなる放出効果のために、オレイン酸、エチルオレエート、メチルオレエート、トリステアリンなどのようなコレステロール相溶性の添加物を用いることができる。
【0048】
乳化剤の濃度、攪拌の量、攪拌速度、および攪拌した乳液の温度は、溶媒除去の速度、得られるコレステロールマイクロスフェアのサイズおよび品質に影響する。一般に、これらは、注射用マイクロスフェアを作製する場合に制御する必要がある。一般に、許容されるマイクロスフェアのサイズ範囲は、1〜5,000μmである。非経口用の注射用に有用な好ましい微粒子サイズの範囲は、20〜500μmである。最も好ましい範囲は、30〜200μmである。さらにより好ましいのは、40〜100μmである。
【0049】
簡単に述べると、ポリビニルアルコール(PVA)の水性界面活性剤溶液を、PVAを脱イオン水に溶解することにより作製する。6%までのポリビニルアルコール濃度が有効であることが知られているが、処理媒体の粘度が高すぎる場合には制限してもよい。本発明にとって好ましいポリビニルアルコール濃度は1%(500mlの脱イオン水に5gのPVAを添加)である。界面活性剤溶液を磁気スターラーバーで攪拌し、全てのPVAが溶解するまで50〜60℃で数時間、加温する。この溶液を室温まで放冷する。PVA界面活性剤溶液を正方形のプラスチック容器に注ぎ、そしてオーバーヘッドスターラーで450RPMで攪拌する。オランザピンおよびコレステロールを塩化メチレンに溶解する。分散相を直接かつ即座にPVA溶液に攪拌しながら注ぎ、そして室温で18時間攪拌して塩化メチレンを蒸発させてコレステロールマイクロスフェアを形成させる。
【0050】
標準メッシュふるいでマイクロスフェアを単離してコレステロールマイクロスフェアを回収し、これを水または他の適切な媒体で洗浄し、そして風乾する。他の回収および乾燥方法、ならびに製薬上許容される装置を使用することができ、それらは当業者に公知である。
【0051】
本発明の製剤中に使用されるオランザピン、オランザピンパモ酸塩、またはそれらの溶媒和物の粒径は、エアジェットミリングのような当業者に公知の粒径減少法により制御し、達成することができる。粉砕された薬物の粒径は、使用する製剤のタイプおよび所望の薬物放出特性に依存して、粗いものから微細なものまで変化しうる。粗い粒子は、約20〜約60μmの平均粒径を有し、中程度の粒子は約5〜約20μmの粒径を有し、そして微細な粒子は5μm未満である。
【0052】
本明細書中で用いる用語「哺乳動物」は、哺乳綱の高等脊椎動物をいう。用語「哺乳動物」はヒトを含むがこれに限定されない。本明細書中で使用する用語「処置」には、指定された状態(病気)の予防、あるいは一旦確立した状態の緩解または排除が含まれる。
【0053】
オランザピンは広範囲の用量にわたって有効であり、実際に投与される用量は処置される状態に依存する。例えば、成人の処置の際には、1日あたり約0.25〜200mg、好ましくは1〜30mg、そして最も好ましくは1〜25mgの用量を使用することができる。従って、数日から約1ヶ月までの期間に亘って、1日あたりの所望の用量を提供するようにデポー製剤は調整されることになる。
【0054】
多回用量の(multidose)製剤が意図される場合、保存剤のようなさらなる賦形剤が必要であろう。例えば、トコフェノールまたはプロピルガレートのような保存剤を使用することができる(しかし、これらに限定されない)。他の保存剤としては、フェノール、クレゾール、安息香酸ナトリウムなどが挙げられる。
【0055】
オランザピン製剤は湿気および光から製剤を保護する包装材中に含まれることが最も好ましい。例えば、適切なパッケージング材としては琥珀色に着色された高密度ポリエチレン容器、琥珀色に着色されたガラス瓶、ポリプロピレンシリンジならびに光の透過を防ぐ材料で作られたサシェを有するブリスターパック等の他の容器が挙げられるが、これらに限定されない。最も好ましくは、パッケージング中に乾燥剤のパックを含む。所望の保護を提供し、そして製品の安定性を維持するため、容器をアルミホイルブリスターでシールしてもよい。
【0056】
本発明の材料は購入するか、あるいは当業者に周知の種々の方法により製造することができる。オランザピンは米国特許第5,229,382号(’382号)(その全てを本明細書中に引用して組み込む)にChakrabartiにより記載されているようにして製造することができる。一般に、オランザピンパモ酸塩および溶媒和物は、オランザピンおよびパモ酸を適切な溶媒中で混合し、次いで得られた生成物を洗浄および乾燥することにより製造することができる。オランザピンパモ酸塩(1:1)には等モル量のパモ酸とオランザピンを必要とする。ビス(オランザピン)パモ酸塩(2:1)にはパモ酸1モルあたり2モル当量のオランザピンを必要とする。
【0057】
本出願人らは、驚くべきことにオランザピンパモエートおよび溶媒和物の溶解度が、pH(特に4〜8の範囲)にほとんど依存しないことを見出した。筋肉のpHは運動、ストレス、代謝状態、および創傷の治癒により一般にpH7.4〜4の範囲で変化するので、上記のような塩は筋肉内注射に特に適したものとなる。さらに、ビス(オランザピン)の塩は単位重量あたりの薬物活性を向上させるというさらなる利点を有するので、微粒子のより高負荷の微粒子を得ることおよび単位用量あたりの注射容量を減少することが可能になる。
【0058】
製剤は、活性成分のバースト放出が15%未満であり、医薬的に有効な量のオランザピンまたはそのパモ酸塩もしくは溶媒和物の7日間以上、好ましくは少なくとも14日以上、最も好ましくは30日までの長期的な持続放出を示す。当業者は、用語「バースト」を、活性成分の速放を意味すると理解している。さらに、好ましい製剤は、21ゲージ以下の細さの針を用いる2ml以下の注射容量での注射用のものである。他の望ましい特徴には、毒性学的および製薬上許容される賦形剤の使用が挙げられる。好ましくは、皮下または筋肉内投与に適した単位用量形態での製剤が望ましい。
【0059】
本明細書中の本願製剤は、単独で、または他のものとの組みあわせて使用することができる。選択される担体に依存して、本明細書中の本願製剤は、特に短期作用型の筋肉内投与として、またデポー製剤としても有用であり得る。オランザピン油性担体製剤は、(単位容量あたり50重量%までの)コレステロールマイクロスフェアと組みあわせて、またはマイクロスフェアを使用することなく単独で、有用である。また、コレステロールマイクロスフェアは、用いる賦形剤のタイプに依存して、単位注射容量あたり50重量%以下の量の油性担体および水と混合しても良い。
【0060】
以下の実施例は例示を目的として提供されるものであり、本願発明の範囲を制限するものと解釈されるべきでない。
【0061】
製造例1
工業用等級のオランザピン
【化1】
適当な三ツ口フラスコに以下のものを添加した。
ジメチルスルホキシド(分析用):6容量
中間体1 :75g
N−メチルピペラジン(試薬) :6当量
当業者に公知の方法を使用して中間体1を製造することができる。例えば、中間体1の製造は、'382号の特許に教示されている。
【0062】
反応中に形成されたアンモニアを取り除くために表面下窒素スパージラインを取り付けた。反応系を120℃まで加熱し、そして反応の間、その温度に維持した。反応せずに残っている中間体1が約5%になるまでHPLCで反応を追跡した。反応が完了した後に混合物を20℃までゆっくりと冷却させた(約2時間)。次いで、反応混合物を、水浴を取り付けた適当な三ツ口丸底フラスコに移した。この溶液に10容量の試薬等級のメタノールを攪拌しながら添加し、この反応系を20℃で30分間攪拌した。3容量の水を約30分かけてゆっくりと添加した。反応物のスラリーを0〜5℃まで冷却し、そして30分間攪拌した。生成物をろ過し、そして湿潤したケークを冷メタノールで洗浄した。湿潤したケークを45℃で、一晩、真空乾燥した。生成物を工業用オランザピンであると同定した。
収率:76.7%;多孔度:98.1%。
【0063】
製造例2
II型
工業用等級の2−メチル-4-(4-メチル-1-ピペラジニル)-10H-チエノ[2,3-b][1,5]ベンゾジアゼピン試料270gを無水酢酸エチル(2.7L)中に懸濁した。混合物を76℃まで加熱し、そして30分間76℃を維持した。混合物を25℃まで冷却させた。得られた生成物をバキュームろ過を使用して単離した。X線粉末分析を使用して生成物がII型であることを同定した。
収率:197g。
II型を製造するための上記の方法により、医薬的に優れた生成物(効力>97%、総関連物質<0.5%、単離収率>73%)が得られる。
【0064】
製造例3
2−メチル-4-(4-メチル-1-ピペラジニル)-10H-チエノ[2,3-b][1,5]ベンゾジアゼピンパモエート(オランザピンパモエート)の製造
A.オランザピン(3.12g、0.01mol)をテトラヒドロフラン(50ml)に加熱しながら溶解した。パモ酸(3.88g、0.01mol)をテトラヒドロフラン(100ml)に加熱しながら溶解した。2つの溶液を混合し、そして加温しながらセライトのパッドを介してろ過した。黄色の溶液をBuchiフラスコに移し、減圧下でエバポレートさせた(浴温度50℃)。溶媒約50mlを除去した後、エタノール(50ml)を導入し、エバポレーションを続けた。さらに50mlの溶媒を回収した後にさらに50mlのエタノールを導入した。結晶が生成するまでエバポレーションを続けた。ろ過により黄色の結晶を回収し、そして強い減圧下にて120℃で乾燥させた。Mp 203〜205℃。1H NMR、113C NMRおよびMSにより確認。HPLC純度99.61%。
1H NMR、113C NMRおよびMSにより確認。HPLC純度99.61%。
1Hスペクトルピーク
【数6】
13Cピーク
【数7】
【0065】
製造例4
2−メチル-4-(4-メチル-1-ピペラジニル)-10H-チエノ[2,3-b][1,5]ベンゾジアゼピンパモエートジメタノレート(オランザピンパモエートジメタノレート)の製造
磁気スターラーを取り付けた250mlのビーカーにジメチルスルホキシド(DMSO)(10ml、0.636M)、パモ酸(2.49g、6.41mmol)およびオランザピン(2.0g、6.40mmol)を添加した。20〜25℃で攪拌してスラリーを溶解した。20〜25℃のメタノール(100ml)を含む、機械スターラーを備えた250mlの三ツ口フラスコに、この溶液を10分かけて添加した。メタノールへの添加を開始したすぐ後に結晶が形成され始めたために溶液がにごった。添加を続けると固体が増加した。添加が完了した後に約15分かけて温度を5℃に調整し、そして120分間攪拌した。スラリーをろ過した。フラスコと湿潤したケークをメタノール(25ml)で洗浄した。生成物を減圧下で一晩50℃で乾燥させて4.61gのオランザピンパモエートジメタノレートを得た(X線粉末解析(XRPD)、TGA(8.2%)、ガスクロマトグラフィー(GC)(8.6%メタノール)および核磁気共鳴(NMR)分析により同定(1:1の塩))。
【0066】
製造例5
2−メチル-4-(4-メチル-1-ピペラジニル)-10H-チエノ[2,3-b][1,5]ベンゾジアゼピンパモエートTHF溶媒和物(オランザピンパモエートTHF溶媒和物)の製造)
磁気スターラーを取り付けた250mlの三ツ口フラスコにテトラヒドロフラン(THF)(60ml)、パモ酸(2.49g、6.41mmol)およびオランザピン(2.0g、6.40mmol)を添加した。スラリーを20〜25℃で攪拌して溶解した(約20分)。10分かけてメタノール(30ml)をTHF溶液に添加した。混合物への添加が完了するとすぐにスラリーの半分をろ過した。次いで、湿潤したケーク(1)を減圧下で50℃で一晩乾燥して2.07gとした。残ったスラリーを室温で2時間攪拌し、ろ過した。次いで、湿潤したケーク(2)を減圧下で50℃で一晩乾燥して2.16gとした。両方の場合において、XRPD、TGA(12.7〜13.5%)およびNMR分析により単離した物質がオランザピンパモエートTHF溶媒和物であることを同定した(12.2〜12.9%THF、1:1の塩)。
【0067】
製造例6
2−メチル-4-(4-メチル-1-ピペラジニル)-10H-チエノ[2,3-b][1,5]ベンゾジアゼピンパモエート一水和物(オランザピンパモエート一水和物)の製造)
磁気スターラーを取り付けた適当なビーカーにジメチルスルホキシド(22ml)、パモ酸(2.49g、6.41mmol)およびオランザピン(2.0g、6.40mmol)を添加した。20〜25℃で攪拌してスラリーを溶解した(約20分)。この溶液を機械スターラーを設けた、40℃の水(96ml)を有する250mlの三ツ口フラスコに20分かけて添加した。添加が完了した後に、スラリーを40℃で約20分間攪拌し、約30分かけて20〜25℃まで冷却し、ろ過し、水(25ml)で洗浄した。
生成物を減圧下で50℃で乾燥して、XRPD、TGA(3.0%)および滴定(KF=3.2%)分析により4.55gのオランザピンパモエート一水和物を得た。
【0068】
製造例7
A.ビス(2-メチル-4-(4-メチル-1-ピペラジニル)-10H-チエノ[2,3-b][1,5]ベンゾジアゼピン)パモエートアセトン溶媒和物(ビス(オランザピン)パモエートアセトン溶媒和物)の製造
攪拌器を備えた100mlの三ツ口フラスコに、アセトン(10ml)、パモ酸(1.25g、3.22mmol)およびオランザピン(2.0g、6.4mmol)を添加した。スラリーを20〜25℃で約60分間、攪拌し、そしてろ過した。湿潤したケークをアセトン(5ml)で洗浄した。生成物を減圧下、40℃で乾燥し、XRPD、TGA(7.0%)およびNMR(3.7%アセトン、2:1の塩)により分析し、ビス(オランザピン)パモエートアセトン溶媒和物(3.24g)を得た。
【0069】
B.ビス(2-メチル-4-(4-メチル-1-ピペラジニル)-10H-チエノ[2,3-b][1,5]ベンゾジアゼピン)パモエートアセトン溶媒和物(ビス(オランザピン)パモエートアセトン溶媒和物)の製造
攪拌器を備えた100mlの三ツ口フラスコに、ジメチルスルホキシド(10.8ml)およびパモ酸(3.75g、9.65mmol)を添加した。スラリーを20〜25℃で攪拌して溶解した。機械スターラーを備え、50℃のアセトン(150ml)とオランザピン(6.0g、19.2mmol)を含有する250mlの三ツ口フラスコに、この溶液を15〜20分かけて添加した。添加が完了した後、スラリーを50℃で約20分間攪拌した。約60分かけてスラリーを20〜25℃まで冷却し、60分間攪拌し、そしてろ過した。湿潤したケークをアセトン(15ml)で洗浄した。湿潤したケークの半分をアセトン(54ml)中で2時間かけて20〜25℃で再度スラリー化し、ろ過し、そしてアセトン(10ml)で洗浄した。生成物を減圧下で35〜40℃で乾燥させて、XRPD、TGA(5.8%)、GC(5.57%アセトン)およびNMRにより分析しビス(オランザピン)パモエートアセトン溶媒和物(4.54g)(2:1塩)を得た。
【0070】
製造例8
ビス(2-メチル-4-(4-メチル-1-ピペラジニル)-10H-チエノ[2,3-b][1,5]ベンゾジアゼピン)(ビス(オランザピン)パモエート一水和物の製造
攪拌器を備えた100mlの三ツ口フラスコに、ジメチルスルホキシド(10.8ml)およびパモ酸(3.75g、9.65mmol)を添加した。スラリーを20〜25℃で攪拌して溶解した。機械スターラーを備え、50℃のアセトン(150ml)とオランザピン(6.0g、19.2mmol)を含有する250mlの三ツ口フラスコに、溶液を15〜20分かけて添加した。添加が完了した後、スラリーを50℃で約20分間攪拌した。約60分かけてスラリーを20〜25℃まで冷却し、60分間攪拌し、そしてろ過した。湿潤したケークをアセトン(15ml)で洗浄した。湿潤したケークの半分を減圧下で35〜40℃で乾燥して、XRPD、TGA(3.3%)、GC、滴定(KF=2.2%)およびNMRにより分析し、ビス(オランザピン)パモエート一水和物(5.01g)(2:1塩)を得た。
【0071】
製造例9
2-メチル-4-(4-メチル-1-ピペラジニル)-10H-チエノ[2,3-b][1,5]ベンゾジアゼピン)二水和物Dの製造
工業用等級のオランザピン(製造例1を参照のこと)試料100gを、水(500mL)中に懸濁した。この混合物を約25℃で約5日間攪拌した。減圧ろ過を使用して生成物を単離した。X線粉末分析を使用して生成物が二水和物Dオランザピンであることを同定した。収率:100g。TGA質量の損失は10.2%であった。
【0072】
製造例 10
2-メチル-4-(4-メチル-1-ピペラジニル)-10H-チエノ[2,3-b][1,5]ベンゾジアゼピン)二水和物Eの製造
工業用等級のオランザピンのサンプル0.5gを、酢酸エチル(10mL)およびトルエン(0.6mL)中に懸濁した。全ての固体が溶解するまで、混合物を80℃に加熱した。この溶液を60℃まで冷却し、そして水(1mL)をゆっくりと添加した。溶液が室温まで冷えるにつれて、結晶のスラリーが形成された。生成物を減圧ろ過を使用して単離し、そして周囲条件下にて乾燥した。X線粉末解析および固相13C NMRを使用して、生成物が二水和物Eであることを同定した。TGA質量の損失は10.5%であった。収率:0.3g。
【0073】
製造例 11
2-メチル-4-(4-メチル-1-ピペラジニル)-10H-チエノ[2,3-b][1,5]ベンゾジアゼピン)二水和物Bの製造
工業用等級のオランザピンのサンプル10gを、水(88mL)中に懸濁した。混合物を約25℃で6時間攪拌した。生成物を減圧ろ過を使用して単離した。X線粉末分析を使用して生成物が二水和物Bオランザピンであることを同定した。収率:10.86g。
【0074】
下記の表中に記載した実施例で用いた略語は以下の通りである。
【表10】
【表11】
【0075】
アルファベットでの呼称は生成物の物理的形態を示す。「L」は液体、「P」はペースト状態、「F」は固形状態を示す。数値での呼称における1つめの数値(3桁の数値のうち2つの数値)は、300をかけることにより、疎水性物質のおよその分子量を示す。最後の数値は、10をかけることにより、1分子中のおよそのエチレン酸化物含量を示す。
【0076】
【表12】
【表13】
【0077】
実施例1
PLURONICS(登録商標):PLURONIC(登録商標)F68NF(50g)をHLCPグレードの水(111ml)と混合した。この混合物を間欠的にスパチュラで攪拌し、冷凍庫で冷却した。溶解していない物質をソニケーターを使用して粉砕した。混合物を冷却し、清澄な溶液が得られるまで攪拌した。オランザピン(300mg)をPLURONIC(登録商標)溶液(10ml)とスパチュラで均一になるまで混合した。この混合物を使用するまで冷凍庫に保存した。
【0078】
以下の実施例では、実施例1に記載の方法と実質的に同一の方法を使用して製造を行った。
【表14】
【0079】
実施例 13
スクロースジアセテートヘキサイソブチレート(SDHB):10%エタノールおよび90%SDHBの溶液を、均一になるまでビーカー中でスパチュラで混合した。ビーカー中に粉砕したオランザピン(150mg)を量り取った。SDHB溶液(5ml)を添加し、オランザピンがビヒクル中に均一に混合するまでスパチュラで攪拌した。
【0080】
以下の実施例では、実施例13に記載の方法と実質的に同一の方法を使用して製造を行った。
【表15】
【0081】
実施例 19
Chitosan(登録商標):ビーカー中に水(70g)を量り取った。乳酸(1g)を添加し、次いで2gのChitosan(登録商標)を添加し、最後にオランザピン(300mg)を添加した。混合物が均一になるまでスパチュラで攪拌した。
【0082】
以下の実施例では、実施例19に記載の方法と実質的に同一の方法を使用して製造を行った。
【表16】
【0083】
実施例 22
CHITOSAN:ビーカー中に水(25g)を量り取った。乳酸(0.5g)を添加し、次いでオランザピン(765g)を添加し、最後にCHITOSAN(1g)を添加した。混合物が均一になるまでスパチュラで攪拌した。
【0084】
以下の実施例では、実施例22に記載の方法と実質的に同一の方法を使用して製造を行った。
【表17】
【0085】
実施例 25
その他:NaCMC(2g)をビーカー中にはかりとり、水(100ml)を添加した。この混合物を、全固形物が溶解するまでスターラープレート上で磁気スターラーバーを用いて室温で攪拌した。オランザピン(150mg)をビーカー中にはかりとり、NaCMCビヒクル(4.85ml)を添加した。この混合物が均一に混合されるまでスパチュラで攪拌した。この処方物を、使用直前に、振盪するかまたは攪拌することにより再懸濁した。
【0086】
以下の実施例では、実施例25に記載の方法と実質的に同一の方法を使用して製造を行った。
【表18】
【0087】
実施例 28
油状物:粉砕したオランザピン(120mg)をビーカー中に量りとり、MIGLYOL(登録商標)812油(3.88ml)を添加した。この混合物が均一になるまでスパチュラで攪拌した。処方物中の固形物は容易に沈殿するので、使用直前に振盪または攪拌して処方物を再懸濁する。
【0088】
以下の実施例では、実施例28に記載の方法を使用して製造を行った。
【表19】
【表20】
【0089】
実施例 41
オレイン酸:オレイン酸(0.54ml)およびオランザピン(300mg)を共に加温した。次いで、MIGLYOL(登録商標)840油(9.2ml)を添加し、おだやかに加温することにより全固形物を溶解した。
【0090】
以下の実施例では、実施例41に記載の方法と実質的に同一の方法を使用して製造を行った。
【表21】
【表22】
【0091】
実施例 57
ゲル化油状物:油状物をゲル化するため、モノステアリン酸アルミニウム(25g)をフラスコ中のゴマ油(475g)に添加した。この油状物をステンレス鋼製プロペラを備えた静置ミキサーで混合すると同時に、油浴で155℃まで20分間加温した。処理の間、この系に窒素ガスを流入させた。次いで、油状物を室温まで冷却させた。粉砕したオランザピン(120mg)をビーカー中に量りとり、ゲル化したごま油(3.88ml)を添加した。混合物が均一になるまでスパチュラでよく攪拌した。
【0092】
以下の実施例では、実施例57に記載の方法と実質的に同一の方法を使用して製造を行った。
【表23】
【0093】
実施例 61
ワックス/油:白色ワックス(400mg)をビーカー中に量りとり、MIGLYOL(登録商標)812油(3.6g)を添加した。ワックスが溶解するまで、混合物を水浴中でほぼ80℃で加温した。次いで、均一になるまでスパチュラで攪拌した。粉砕したオランザピン(1g)をビーカーに添加し、そして均一に混ざるまでスパチュラで攪拌した。この混合物を混合しながら室温まで冷却させた。
【0094】
以下の実施例では、実施例61に記載の方法と実質的に同一の方法を使用して製造を行った。混合物をハンドサイズの(hand held)ホモジナイザーでホモジナイズして大きい粒径の活性成分および活性成分の凝集物を減少させた場合もある。
【表24】
【表25】
【0095】
実施例 97
レシチン:オランザピン(500mg)+レシチン(12.0g)を、確実に均質にするために約15分間スパチュラでよく攪拌した。
【0096】
実施例 98
レシチン+α−トコフェロール:レシチン(8.9972g)+α−トコフェロール(1.0204g)をよく攪拌し、冷凍庫に一晩放置した。混合物をよく攪拌し、次いでオランザピン(300.7mg)を添加してよく混合した。
【0097】
実施例 99
レシチン/NMP:オランザピン(500mg)をN−メチルピロリドン(NMP)(3ml)に溶解した。レシチン(9ml)を添加し、均一な混合物を得るためにおよそ15分間スパチュラでよく攪拌した。
【0098】
実施例 100
コレステロール/POVIDONE USP(K-30)/エチルセルロース/NMP:オランザピン(500mg)、エチルセルロース(0.062g)およびNMP(5ml)をよく攪拌し、そして清澄な溶液が得られるまで2〜3分間穏やかに加温した。次いで、均質に乾燥した粘度の高いガム状製剤を得るためにPOVIDONE USP(K-30)(0.309g)およびコレステロール(2.475g)を添加した。
【0099】
実施例 101
コレステロール/POVIDONE USP(K-30)/エチルセルロース/NMP:コレステロール(2.475g)、POVIDONE USP (K-30)(0.3098g)、エチルセルロース(0.0622g)およびNMP(9.1686g)を25mlのビーカー中に量りとった。ビーカー中の物質を徹底的に混合し、なんらかの不溶性の物質を溶解するために少し加温した。可溶化目的の熱への暴露は最小限になるように注意した。清澄な溶液を冷却し、そしてオランザピン(500mg)をこれに添加して徹底的に混合し、清澄な淡黄色の溶液を得た。
【0100】
実施例 102
レシチン/コレステロール/POVIDONE USP(K-30)/エチルセルロース/NMP:POVIDONE USP(K-30)(0.2511g)をビーカーに量りとった。これに粗いオランザピン(300.5mg)、エチルセルロース(28.5mg)およびコレステロール(2.008g)を添加した。この乾燥した混合物をよく攪拌した。この乾燥混合物にα−トコフェロール(0.7463g)を添加し、混合物をよく攪拌した。これにレシチン(3.3806g)を添加し、よく混合した。次いで、さらに3.0825gのレシチンを添加し、再度よく混合した。
【0101】
実施例 103
レシチン/コレステロール/POVIDINE USP(K-30)/エチルセルロース/NMP:粗いオランザピン(300.7mg)、NMP(2.5821g)およびエチルセルロース(25.4mg)をよく攪拌した。これにPOVIDONE USP(K-30)(248.0mg)、コレステロール(2.0008g)およびレシチン(2.6020g)を添加した。この製剤をよく攪拌した。この混合物を層に分離し、37℃の浴で5分間加温した。軟らかい塊状の処方物が粘度の高い溶液中で凝固した。レシチン(2.5074g)を添加し、よく混合した。最終的に処方物はゲル状の凝固物を失ったようであり、オランザピンの懸濁物を形成した。
【0102】
以下の実施例では、上の実施例97〜103に記載の方法と実質的に同一の方法を使用して製造を行った。
【表26】
【表27】
【0103】
実施例 118
オランザピン−コレステロール微粒子:ポリビニルアルコール(PVA)(5g)(1%)を脱イオン水(500ml)に添加した。この溶液を、全てのPVAが溶解するまで数時間、磁気スターラーバーで攪拌し、加温した。この混合物を室温まで冷却させた。溶液を正方形のプラスチック容器に注ぎ、そしてオーバーヘッドスターラーで450RPMで攪拌した。オランザピン(1.2g)およびコレステロール(8.8g)を塩化メチレン(100ml)に溶解した。PVA溶液を添加し、そして混合物を18時間攪拌した。
【0104】
微粒子の回収:
方法1:PVA/オランザピン溶液を100メッシュふるいと230メッシュふるい(USA標準)にそれぞれ通した。大きい画分と微細な画分を捨てた。粒子を230ふるいからBuchnerろうとにWhatman#4ろ紙を用いて水で洗いこみ、減圧ろ過した。粒子を秤量皿に移し、風乾させた。回収した粒径:>63μm〜<150μm。
【0105】
方法2:PVA/オランザピン溶液をBuchnerろうとにWhatman#4ろ紙を用いて減圧ろ過し、水で洗浄した。粒子を秤量皿に移し、風乾させた。30メッシュふるい(USA標準)を用いて粒子を乾燥したまま篩い分けをして大きい粒子を取り除いた。
【0106】
方法3:PVA/オランザピン溶液を230メッシュふるい(USA標準)を介して注いだ。粒子をふるいからBuchnerろうとにWhatman#4ろ紙を用いて水で洗いこみ、減圧ろ過した。粒子を秤量皿に移し、風乾させた。回収した粒径:>63μm。
【0107】
方法4:PVA/オランザピン溶液を230メッシュふるい(USA標準)を介して注いだ。粒子をふるいからBuchnerろうとにWhatman#4ろ紙を用いて水で洗いこみ、そして減圧ろ過した。粒子を秤量皿に移し、そして風乾させた。乾燥した粒子を100メッシュふるい(USA標準)を用いて篩い分けした。回収した粒径:>63μm〜<150μm。
【0108】
方法5:PVA/オランザピン溶液を100メッシュふるい(USA標準)を介して注いだ。粒子をふるいからBuchnerろうとにWhatman#4ろ紙を用いて水で洗いこみ、そして減圧ろ過した。粒子を秤量皿に移し、そして風乾させた。回収した粒径:>150μm。篩い分けしたPVA/オランザピン溶液を遠心分離し、そして上清を捨てた。ペレットをBuchnerろうとにWhatman#4ろ紙を用いて減圧ろ過し、秤量皿に移して風乾させた。回収した粒径<150μm。
【0109】
方法6:PVA/オランザピン溶液をBuchnerろうとでWhatman#4ろ紙を用いて減圧ろ過し、そして水で洗浄した。粒子を秤量皿に移し、そして風乾させた。
高速液体クロマトグラフィーにより、生成物を効力についてアッセイした。
【0110】
【表28】
【0111】
【表29】
【0112】
【表30】
【0113】
【表31】
【0114】
実施例 165
噴霧乾燥:オランザピン(粉砕したもの、0.5g)およびコレステロール(4.5g)を塩化メチレン(50ml)に溶解した。この溶液を実験室スケール(lab scale)のYamato噴霧乾燥器で60cm長の乾燥カラムを用いて噴霧乾燥した。乾燥器条件は以下のように設定した:入口温度=50℃、出口温度=33℃、空気流容量=55m3、スプレー噴霧容量=0.55Kgf/cm3。出口で微粒子をバイアル中に回収し、そして63〜150μmの粒径に篩い分けし、高速液体クロマトグラフィーにより効力についてアッセイした。
【0115】
以下の実施例では、実施例164に記載の方法と実質的に同一の方法を使用して製造を行った。
【表32】
【0116】
方法の要旨
処方物を混合し、5mlのシリンジに充填した。チップを使い捨てのプラスチックピペットから切断し、シリンジに取り付けた。透析チューブを5〜6cmの長さに切断し、ビーカー中の水で湿らせたままにした。チューブの一端をチューブクリップで留めた。チューブの重量をはかりで測定し、シリンジを用いて1mlの処方物をチューブ中に分配した。開口端をクリップで留め、最終重量を記録した。充填した透析チューブを、250mlのダルベッコリン酸緩衝化生理食塩水(pH7.4、37℃)を入れた900mlの溶解容器中に配置した。50RPMで回転するパドルを備えたVankel溶出装置に容器を配置した。パドルの回転を止め、ピペットで2mlのアリコートサンプルを取り出すことにより、サンプルを手作業で回収した。サンプルを2、4、8、12、24、48時間で回収し、そして48時間目から4週間目までは継続して24時間間隔で連続して回収した。2、4、8および12時間目のサンプルでは、媒体2mlを新しい緩衝液で置き換えた。24時間毎の時点で媒体の容量全体を予め37℃まで加温した新しい媒体で置き換えた。サンプルをHPLCバイアルに直接配置し、そして高速液体クロマトグラフィーを用いて効力をアッセイした。
【0117】
上記の放出アッセイを使用して処方物を試験し、48時間目〜4週間目までの時点で許容され得る活性薬剤の長期的な持続型放出速度を示すことを見出した。
【0118】
ウサギ試験
脚部の筋肉のサイズが投薬を容易にし、かつ注射部位の評価に適しているので、デポー製剤の評価に関してはNew Zealand Whiteラビットを選択した。
【0119】
各製剤について、性別が同じである3匹のウサギを入手容易性に基づいて選択し、使用した。ウサギは、少なくとも5ヶ月齢であり、そして2.5〜5kgの間の重量であった。20-または21-ゲージの針を用いてウサギの大腿二頭筋に単回注射を行った。投薬容量は製剤の濃度で変化するが、注射一回あたり2mLを超えない。ウサギに体重1kgあたり10mgのオランザピンを投与した。
【0120】
投薬投与前に一回、そして投薬投与4時間後、および1、2、7、10および14日後に再度、耳の内側の動脈または頚静脈から2mLの血液サンプルをヘパリン処理した回収チューブに回収した。血漿を回収し、そしてオランザピンの血漿濃度をHPLCにより決定した。
【0121】
本発明の製剤をウサギアッセイで試験し、14日目までオランザピンの有効濃度を示すことを見出した。
【0122】
イヌアッセイ
イヌにおけるオランザピンの薬物動態は非常に良く知られているので、ビーグル犬を選択した。オランザピンの薬物動態は性別間で差がないので、イヌの選択は性別に基いていない。各製剤に関し、3匹のイヌ(オスまたはメス)を使用した。イヌは成犬(>6ヶ月齢)であり、そして8〜21kgの重量であった。20-または21-ゲージの針を用いて臀部または大腿二頭筋に単回注射を行った。投薬容量は製剤の濃度で変化するが、注射一回あたり2mLを超えない。イヌに体重1kgあたり10mgのオランザピンを投与した。
【0123】
各時点で、頚静脈から2mLの血液サンプルをヘパリン処理した回収チューブに回収した。投薬投与前に1回、そして投薬投与後28日間に亘って種々の時点で血液サンプルを回収した。投薬投与0.5、1、2、4、8および24時間後、そして2、4、7、14、21および28日後に1日1回が、代表的な回収時間である。血漿を回収し、そしてオランザピンの血漿濃度をHPLCにより決定した。
【0124】
本発明の製剤をイヌアッセイで試験し、そして28日目の時点まで有効濃度のオランザピンが示されていることを見出した。
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