JP4551973B1 - 周波数変換装置 - Google Patents

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Abstract

本発明は、磁気抵抗素子を用いることでSi系MMICにもGaAs系MMICにも対応可能な周波数変換素子を備えた周波数変換装置を提供する。本発明の一実施形態に係る周波数変換装置は、磁化自由層、中間層、および磁化固定層を備えた磁気抵抗素子を含む周波数変換素子と、該周波数変換素子に磁場を印加するための磁場印加機構と、上記周波数変換素子に局部発振信号を印加するための局部発振器と、上記周波数変換素子と電気的に接続され、かつ外部入力信号を入力するための入力端子とを備えている。また、上記局部発振器は、自身の抵抗変化に応じて交流電圧を出力することにより上記局部発振信号を発振可能な磁気抵抗素子を含む。
【選択図】図1

Description

本発明は、無線通信装置などで用いられる周波数変換を行うための周波数変換装置に関する。
従来の周波数変換素子には半導体ダイオードやFETなどの非線形素子が用いられている。周波数変換の目的は、ある周波数を持った信号を周波数変換素子に入力し、入力信号とは異なる周波数成分を持った信号を出力することにある。
非線形素子により周波数変換が行なわれる最も簡単な例として、非線形抵抗r(i)に電流を印加した場合を考える。非線形抵抗の電流-電圧特性が、動作点(i0,v0)のまわりでx = i - i0についてテイラー展開ができ
Figure 0004551973
とあらわすことができる。
このような非線形抵抗素子に周波数ωの正弦波であらわされる電流
Figure 0004551973
を流したとき、素子の両端に発生する電圧は、
Figure 0004551973
となり、出力波形がゆがむことによって入力電流に比例するωの成分に加えて2ω、3ωなどの高調波成分を取り出すことができる。
次に、非線形素子に入力される信号が異なる二つの周波数信号ω1およびω2の和である場合を考える。入力電流が
Figure 0004551973
とすると、非線形抵抗素子の両端に発生する電圧は、
Figure 0004551973
となり、入力信号の周波数の和(ω12)と差(ω12)を取り出すことができる。特に、周波数の和をアップコンバータ、周波数の差をダウンコンバータと呼ぶ。
このように、入力信号と異なる周波数を持った信号を作り出すことを周波数変換という。式(I)のように、ある周波数信号の入力に対してその周波数の2倍、もしくは整数倍の周波数を取り出す周波数変換は、特に周波数逓倍(ていばい)と呼ばれるが、本発明の周波数変換は周波数逓倍を含むものとする。
周波数変換は非常に重要な技術である。例えば無線通信分野では送信機や受信機における周波数混合には、周波数変換素子が用いられる。さらに、ミリ波や準ミリ波信号の生成には、これらの周波数帯の信号を直接生成することができる手ごろな発振器がないために、マイクロ波発振器と周波数逓倍素子との組み合わせで行われている。
一般に、周波数変換に用いられる非線形素子は、ダイオードやFETなど、半導体素子が示す非線形性を利用するのが主流である。誘電体基板上に個別素子を実装することによって形成されるマイクロ波集積回路(MIC)に用いられる周波数変換素子には、ショットキーダイオードが用いられることが多い。また、周波数逓倍を目的とした周波数変換素子にはダイオードに逆バイアスをかけて非線形容量素子(バラクタ)として利用することが多い。
能動素子と受動素子、受動能動素子などを同一基板上に半導体プロセスを用いて一括的かつ一体的に作製して実現するモノリシックマイクロ波集積回路(MMIC)が知られている。このMMICでは増幅器や発振器などの能動素子にFETが多く用いられるため、製造プロセスの整合性の制約などから、周波数変換専用の設計を施したダイオードをMMIC中に組み込むのは難しい。そのため、MMIC中の周波数変換の場合にはFET自体の持つ非線形性を利用する事が多い。また、MMIC中に周波数変換素子を組み込む場合には、集積度の観点から回路面積に制約がある。そのため、周波数変換素子もスケールの小さなものが好まれる。
MMICは、大きく分けてSi系デバイスで構成されたものと化合物半導体デバイスで構成されたものとに分けられる。Si系デバイス、化合物半導体デバイス共に長所と短所を持ち合わせるが、モノリシックマイクロ波集積回路MMICではこれらを同一基板上に混載させることは難しい。これは、各デバイスの成膜過程でエピタキシャル成長が必要になることが多く、Si系MMICではシリコン基板が、化合物半導体ではGaAsなどの基板が用いられる。Si系デバイスと化合物半導体デバイスの製造プロセスの親和性は非常に悪い。
さらに、半導体を用いた周波数変換素子は、一般に周波数変換素子そのものに周波数選択性がない。そのため、ある特定の周波数に関してのみ周波数変換を行いたい場合には、フィルターなどを設ける必要がある。半導体を用いた周波数変換素子では、周波数変換そのものに、スイッチング機能を持たせる事ができない。
一方、磁気抵抗効果を発現する巨大磁気抵抗素子(GMR)やトンネル磁気抵抗素子(TMR)は、センサーやメモリ素子としての応用が進められている。これは、磁気抵抗素子の抵抗値が、磁気抵抗素子中の磁化自由層と磁化固定層の磁気モーメントの相対角度によって変化することを利用している。すなわち、上記巨大磁気抵抗素子やトンネル磁気抵抗素子は、外部磁界の変化を抵抗値の変化として検知できる(センサー効果)という特徴や、磁気ヒステリシスが抵抗値のヒステリシス(メモリ効果)になるという特徴を利用したものである。さらに最近では、磁気抵抗効果に加えてスピン注入トルクを利用したデバイス応用が進められている。スピン注入トルクは非特許文献1に記載されているように、強磁性体中にスピン偏極電流を流すことにより、伝導電子と局在電子との角運動量の交換が起こり、局在磁気モーメントに生じる磁気トルクのことである。これによって、外部磁界を利用しないで磁化反転が可能になるスピン注入磁化反転や、スピン注入トルクによって誘起される磁化の歳差運動が引き起こす非線形効果を利用したマイクロ波発振器、マイクロ波検波素子、マイクロ波増幅器などの応用が進められている(特許文献1参照)。
非特許文献3に示されたマイクロ波検波素子の動作原理はホモダイン検波方式であり、一つの入力交流信号に対して直流電圧を検出することができる。これは、磁気抵抗素子に印加された交流信号によって誘起されたスピントルクによって磁気モーメントが歳差運動を引き起こし、抵抗値が周期的に変化する非線形効果を利用したものである。抵抗値の変化の周波数は入力された交流信号の周波数に等しく、式(I)で示した効果が現れる。非特許文献3では、これを利用してホモダイン検波を行っているが、もうひとつ重要な技術を用いている。それは、スピン注入FMR効果を利用していることである。微小交流信号では、電流値が非常に小さいため、誘起される磁化の歳差運動も非常に小さく、出力直流電圧は非常に小さい。しかし、入力交流信号の周波数が強磁性共鳴周波数付近になると共鳴効果により磁化の歳差運動が増幅される。これによって、より大きな直流電圧を検波することが可能になる。この磁気抵抗素子を用いた検波機能をスピントルクダイオード効果という。このように、強磁性共鳴がスピン注入トルクによっても起こり、さらに強磁性共鳴を利用する事で磁気抵抗素子の非線形効果が十分に発揮されることからマイクロ波帯での応用が期待されている。
特開2006−295908号公報
Slonczewski, J. C. Current-driven excitation of magnetic multilayers. J. Magn. Magn. Mater. 159, L1-L7 (1996). Tulapurkar, A. A. et al. Spin-torque diode effect in magnetic tunnel junctions. Nature 438, 339-342 (2005).
半導体ダイオードやFETなどの半導体を用いた周波数変換素子では周波数帯域が広いため、周波数選択的に周波数変換を行うことができない。また、周波数変換機能そのものにスイッチング機能を持たせる事ができない。
従来の半導体素子を用いた周波数変換素子は、Si系MMICとGaAs系MMICで、製造プロセスの観点から用いる事のできる材料やデバイスに制約があった。本発明では、周波数変換素子として磁気抵抗素子を用いる事でSi系MMICにもGaAs系MMICにも対応可能な周波数変換素子を提供することができる。
本発明の第一の態様は、周波数変換装置であって、磁化自由層、中間層、および磁化固定層を備えた磁気抵抗素子を含む周波数変換素子と、前記周波数変換素子に磁場を印加するための磁場印加機構と、前記周波数変換素子に局部発振信号を印加するための局部発振器と、前記周波数変換素子と電気的に接続され、かつ外部入力信号を入力するための入力端子とを備え、前記局部発振器は、自身の抵抗変化に応じて交流電圧を出力することにより前記局部発振信号を発振可能な磁気抵抗素子を含むことを特徴とする。
複数の入力信号のうち、どれか一つの信号周波数が、磁気抵抗素子中の磁化自由層の持つ磁気共鳴周波数付近にあるとき、スピン注入トルクによって磁化の歳差運動が増幅され、これによって生じる素子抵抗の非線形性によって入力信号の周波数変換が行なわれる。磁気共鳴周波数の周波数帯域は狭いので、磁気抵抗素子に入力された複数の入力信号のうち、少なくとも一つの入力信号が磁気共鳴付近の周波数である場合にのみ周波数変換が行われ、入力信号の周波数が強磁性共鳴周波数帯から外れると周波数変換は行われない。このような効果を利用することにより周波数選択的に周波数変換を行うことができる。また、周波数変換素子に印加する磁場の大きさを変更する事で、周波数変換効果にスイッチングの機能を持たせることができる。
本発明によれば、スピン注入トルクによって励起される磁気共鳴周波数を利用した周波数変換素子であるため、特定の周波数を選択しての周波数変換が可能になる。
本発明の一実施形態に係る、周波数変換素子を備えた周波数変換装置の概略構成図である。 本発明の一実施形態に係る、周波数変換素子の断面模式図である。 本発明の一実施形態に係る周波数変換素子が有する中間層の膜厚と接合抵抗との関係を説明するための図である。 本発明の一実施形態に係る周波数変換素子のインピーダンス整合による伝送特性評価を説明する図である。 本発明の一実施形態に係る周波数変換素子のインピーダンス整合による伝送特性評価を説明する図である。 本発明の一実施形態に係る局部発振器の概略構成図である。 本発明の一実施形態に係る局部発振器が有する磁気抵抗素子の断面模式図である。 本発明の一実施形態に係る局部発振器が有する磁気抵抗素子から発生する高周波電力のパワースペクトルを示す図である。 本発明の一実施形態に係る局部発振器の概略構成図である。 本発明の一実施形態に係る、周波数変換素子の強磁性共鳴周波数の外部磁界依存性を説明する図である。 本発明の一実施形態に係る、周波数変換素子を備えた周波数変換装置の概略構成図である。 図9に示す周波数変換装置を用いた周波数変換の結果を示す図である。 本発明の一実施形態に係る周波数変換素子を備えた周波数変換装置の概略構成図である。 本発明の一実施形態に係る、周波数変換装置にスイッチング機能を持たせる方法を説明する図である。 本発明の一実施形態に係る周波数変換素子を備えた周波数変換装置の概略構成図である。 本発明の一実施形態に係る周波数変換素子を備えた周波数変換装置の概略構成図である。
以下、図面を参照して本発明の実施形態を詳細に説明する。なお、以下で説明する図面で、同一機能を有するものは同一符号を付け、その繰り返しの説明は省略する。
図1に本発明の周波数変換装置の一例を示す。周波数変換装置100は磁気抵抗素子からなる周波数変換素子10と、周波数変換素子10に磁場を印加する磁場印加機構15と、磁気抵抗素子を有する局部発振器102と、入力端子104と、入力端子104および局部発振器102を周波数変換素子10に電気的に接続する配線103とを備えていることを特徴とする。周波数変換装置100は、周波数変換素子10によって入力信号源101より入力された高周波信号f1と局部発振器102より印加された高周波信号f2との差信号を出力し、周波数変換を行う装置である。また、周波数変換装置100は、周波数変換素子の機能を制御するための磁場印加機構15を備えているが、本実施形態ではこの磁場印加機構は永久磁石やコイルなどで構成することができる。しかし、該磁場印加機構は、周波数変換素子10に磁場の印加が可能な機構であればこれらに限定されるものではない。
本発明実施形態の周波数変換素子10は、磁化自由層(強磁性層)、中間層、及び磁化固定層(強磁性層)の三層構造を基本とする磁気抵抗素子を備えている。中間層としては、アルミナ、酸化マグネシウム、銅などが挙げられる。周波数変換効果を得るための非線形性は、磁気抵抗効果による素子抵抗変化に由来するため、大きな磁気抵抗比(MR比100%以上)を有する磁気抵抗素子を用いることが好ましい。
そこで、図2を参照して、中間層としてMgO障壁層を有するトンネル磁気抵抗素子を用いた、周波数変換素子の構造を説明する。ただし、本発明を実施するにあたり、用いる磁気抵抗素子は上述の磁気抵抗素子のみに限定されるものではない。
図2は本実施形態に係る周波数変換素子の断面模式図である。
図2を参照して各層の具体的構成を説明する。下部電極層2の上に反強磁性層3が形成され、該反強磁性層3上に磁化固定層4が形成されている。該磁化固定層4のうち、符号4bが磁化固定層に相当する。該磁化固定層4上にはトンネルバリア層(中間層)5が形成され、該トンネルバリア層5上には磁化自由層6が形成され、該磁化自由層6上には保護層7が形成されている。本実施形態では、反強磁性層3がPtMn(15nm)である。また、磁化固定層4がCoFe(2.5nm)/Ru(0.85nm)/CoFeB(3nm)からなる積層フェリ固定層であり、該積層フェリ固定層の上層であるCoFeBが磁化固定層4bに相当する。トンネルバリア層(中間層)5がMgO(1.0nm)である。磁化自由層6がCoFeB(2nm)である。保護層7としては、Ta(5nm)/Ru(7nm)の積層構造を使用する。尚、( )内は膜厚を示す。
本実施形態では、磁化固定層と磁化自由層の膜厚はそれぞれ3nmと2nmとしたが、これに限られるものではない。同様に、上記膜厚は一例であり、これに限定されるものではない。ただし、磁化固定層の磁気モーメントが磁化自由層よりも大きい必要がある。これは、磁化固定層の方が磁気モーメントが小さい場合にはスピン注入トルクによって磁化固定層の方が歳差運動を起こしてしまうためである。
周波数変換素子の形成は、磁気抵抗薄膜を接合面積が1μm以下の柱状に加工することで行われる。有効的なスピン注入トルクを働かせるためには素子の接合面積を小さくするほうが良く、好ましくは0.04μm以下のサイズにするほうがよい。
周波数変換素子10に入力される信号は高周波信号であるために、配線103はインピーダンス整合をよく考慮したスロットラインやマイクロストリップライン、コープレナーウェーブガイドなどを用いる事が好ましい。また、入力信号源101から周波数変換装置100への配線103についてもインピーダンス整合について考慮することが好ましい。
周波数変換素子10自身もインピーダンス整合をとることが好ましい。図3は、周波数変換素子10が有する中間層の膜厚と接合抵抗との関係を説明するための図である。周波数変換素子10のインピーダンスは、素子のサイズ、図2中の中間層5の厚さを変化させることで、コントロールが可能である。例えば中間層として酸化マグネシウム(MgO)を用いた場合、素子の規格化抵抗値(1μm×1μm面積での規格化)は、酸化マグネシウム層の厚さを変化させることで、図3のようにコントロールすることが可能である。そこで、酸化マグネシウムの膜厚を適切に選ぶことで、所望の接合面積で所望の抵抗値を得ることができる。
また、図3に示す中間層5の厚さを固定して素子の接合面積を変化させることで素子抵抗をコントロールし、インピーダンス整合をとることが可能である。
図4A、4Bを参照して、本実施形態に係る周波数変換素子のインピーダンス整合による伝送特性評価を説明する。
実際に、中間層としてのMgOの膜厚と素子サイズとを変化させて素子抵抗を40Ωにした試料と、300Ωにした試料とを用意し、それぞれについてS11(反射率)測定を行い、伝送特性の評価を行った。結果を図4A、4Bに示す。この結果が示すように、明らかにインピーダンス整合の良い方(図4A)が、伝送特性が良い事が分かる。素子抵抗が40Ωの試料では0〜20GHzまでの全周波数領域で伝送効率が0.8以上であるのに対して、素子抵抗が300Ωの試料では伝送効率が0.4を下回ってしまう。
次に図5Aを用いて磁気抵抗素子を有する局部発振器102について説明する。局部発振器102は、磁気抵抗素子30と、磁気抵抗素子30に直流電圧源もしくは直流電流源を接続するための直流印加端子32と、磁気抵抗素子30で発生した高周波を出力するための高周波出力端子33と、直流と交流成分を分離するためのバイアスT31とを備えている。
上記局部発振器102が有する磁気抵抗素子30の一例を図5Bに示す。
図5Bにおいて、下部電極51上に磁化固定層52が形成され、該磁化固定層52上に中間層53が形成され、該中間層53上に磁化自由層54が形成され、該磁化自由層54上に上部電極56が形成されている。
本実施形態では、図5Bに示す磁気抵抗素子30に直流電源を配置する。すなわち、下部電極51を接地し、上部電極55を、バイアスT31を介して直流印加端子32に電気的に接続する。このような構成において、磁気抵抗素子30に直流電圧もしくは直流電流を供給すると、磁気抵抗素子30が有する磁化自由層54の磁気モーメントがスピントルクを受けて歳差運動を起こす。この原理については、本願明細書の“背景技術”の欄にて説明した原理と同じである。磁気モーメントの歳差運動は周期的であり、その周期は強磁性共鳴周波数となる。磁化自由層54の周期的な運動に伴って、素子の抵抗値も周期的に変化する(なぜなら素子の抵抗値は磁化自由層54と磁化固定層52の相対角で決定されるから)。
一定の電圧もしくは電流を印加した状態で抵抗値が周期的に変化すると、磁気抵抗素子30が出力する電流、もしくは電圧は周期的に変化する。抵抗値と電流値、もしくは抵抗値と電圧値が強磁性共鳴周波数付近で周期的に変化をするため、磁気抵抗素子30は高周波電力を出力することになる。
本発明では、磁気抵抗素子30から発生するマイクロ波と磁気抵抗素子30に入力する直流とを分離する必要がある。バイアスT31は直流および交流の分離を行うために設けている。これによって、直流印加端子32より入力された直流は磁気抵抗素子30にのみ印加され、磁気抵抗素子30にて発生した高周波は高周波出力端子33からのみ出力される。
すなわち、図5Bにおいては、局部発振器102にて局部発振信号である高周波信号fを発振する場合、直流印加端子32に所定の直流電圧(直流電流)を入力する。該入力された直流電圧はバイアスT31を介して磁気抵抗素子30が有する上部電極55に入力される。この上部電極55への直流電圧の印加により、磁化自由層54の磁気モーメントがスピントルクを受けて、該磁気モーメントの周期的な歳差運動が生じ、該周期的な歳差運動に伴って磁気抵抗素子30の抵抗値も周期的に変化する。このとき、磁気抵抗素子30は、上記抵抗値の周期的な変化により高周波信号fをバイアスT31に対して出力する。バイアスT31は、磁気抵抗素子30から高周波信号fが入力されると、該高周波信号fを高周波出力端子33へと出力し、該高周波出力端子33は、高周波信号fを配線103を介して周波数変換素子10へと出力する。
本発明の一実施例として、図5Aの直流印加端子32に定電圧源を接続し、0.6Vの電圧を磁気抵抗素子30に印加し、高周波出力端子33にスペクトラムアナライザーを接続して、磁気抵抗素子30より発生する高周波電力のパワースペクトルを測定した。その結果を図6に示す。
図6の結果から分かるように、磁気抵抗素子30のパワースペクトルのバンド幅は350MHz程度ある。そのため、より狭いバンド幅のスペクトルを周波数変換素子10に印加するには、図7のように、バイアスT31と高周波出力端子33との間にバンドパスフィルター40を設けるのが好ましい。
このように、本実施形態では、局部発振器102の局部発振信号を発振するための素子として、磁気抵抗素子30を用いているので、周波数変換装置全体の小型化を図ることができる。
また、本発明では、磁気抵抗素子30の構造は、図5Bに示す構造に限定されない。
このように、本発明では、局部発振器が有する磁気抵抗素子において、(電流や磁場等の外部要因により)上記磁気抵抗素子の抵抗を変化させ、該抵抗変化に応じて上記磁気抵抗素子が交流電圧(高周波電力)を出力することを本質としている。よって、本発明では、自身の抵抗変化に応じて交流電圧を出力可能な磁気抵抗素子であれば、いずれの構造の磁気抵抗素子を用いても良い。
次に、本発明の一実施形態における磁気抵抗素子による周波数変換素子の大きな特徴である、基板材料限定されず、いずれの基板上にも周波数変換素子を作製することが可能であることについて説明する。
例として、シリコン基板上に作製した周波数変換素子10と、GaAs基板上に作製した周波数変換素子の規格化抵抗値と磁気抵抗比の比較を行った。表1中に結果を示す。シリコン基板上に作製した周波数変換素子と、GaAs基板上に作製した周波数変換素子との規格化抵抗値と磁気抵抗比とを比べても遜色のない特性が得られている。また、同様に熱酸化シリコン付きシリコン基板、AlTiC基板(セラミック)、MgO基板、ガラス基板、サファイヤ基板、及び窒化シリコン付きシリコン基板上に周波数変換素子を作製し、規格化抵抗値と磁気抵抗比との比較を行った。その結果、規格化抵抗値はすべて3Ω前後となり、ばらつきは1Ω以内に収まっている。磁気抵抗比はすべての周波数変換素子で100%以上であった。このことから、本発明に係る周波数変換素子を用いれば、従来の半導体の周波数変換装置と異なり、基板材料の制約を受けないことが分かる。
Figure 0004551973
周波数変換素子10に入力される複数の信号のうち、どれか一つの信号の周波数が、周波数変換素子10中の磁化自由層6の持つ強磁性共鳴周波数帯に含まれるとき、スピン注入トルクによって磁化の歳差運動が増幅され、これによって生じる素子抵抗の非線形性によって入力信号の周波数変換が行なわれる。強磁性共鳴周波数の周波数帯域は狭いので、周波数変換素子10が備える磁気抵抗素子に入力された複数の入力信号のうち、少なくとも一つの入力信号が強磁性共鳴周波数付近の周波数帯である場合にのみ周波数変換が行われ、全ての入力信号の周波数が強磁性共鳴周波数帯から外れると周波数変換は行われない。そのため、磁気抵抗素子を用いた周波数変換素子10を用いて周波数変換を実現するには、入力信号の少なくとも一つが強磁性共鳴周波数帯に含まれる周波数である必要がある。
この磁化自由層6の強磁性共鳴周波数帯は材料に依存したパラメータであるが、図2中の磁化自由層6に外部磁界を印加することで変化させることができる。一例として、今回作製した周波数変換素子10の強磁性共鳴周波数の外部磁界依存性を図8に示す。強磁性共鳴周波数の測定にはスピントルクダイオード効果を用いた。この結果が示すように、外部磁界を印加することで、強磁性共鳴周波数を2GHz〜9GHz程度まで変化させることができる。本結果は一例であり、より大きな磁場を印加することで、さらに大きな共鳴周波数を得ることができる。
図9は、周波数変換素子を備えた第2周波数変換装置の概略構成図である。図9に示すように、周波数変換素子10に適当な外部磁界が印加される距離の場所に永久磁石151を配置し、強磁性共鳴周波数が4.72GHzになるように永久磁石151の配置位置を設定する。ただし、外部磁界の印加方向は磁化固定層4と磁化自由層6の磁化が平行を好む向きで、かつ磁化固定層4の容易軸方向から30°傾けた方向となっている。本実施形態では外部磁界の印加方向は角度を30°としたが、0°もしくは180°以外であれば構わない。この理由は、印加磁界の方向が0°もしくは180°の方向であると、磁化固定層4の容易軸方向を回転軸にして磁化自由層6の磁化が歳差運動をすると、容易軸に対して回転対称の運動を行うため、磁化自由層6と磁化固定層4の磁気モーメントの相対角がほとんど変化せず、磁気抵抗素子の抵抗変化が起こらないためである。
なお、図9では周波数変換装置の片側に一つだけ永久磁石151を配置したが、永久磁石151を両側に配置しても構わない。
周波数変換装置100に入力信号源101より高周波信号f1=3GHzを入力し、局部発振器102より高周波信号f2=4.72GHzを周波数変換素子10に入力する。図9に示すように、周波数変換素子10には永久磁石151より強磁性共鳴周波数が4.72GHzになるような磁場が印加されている。そのため、3GHz(高周波信号f)と4.72GHz(高周波信号f)の差信号が周波数変換素子10より出力される。これを観測するために周波数変換装置100の出力側には、スペクトラムアナライザー20が接続されている。
図10はスペクトラムアナライザー20によって観測した出力信号を示す。入力信号の3GHz(高周波信号f)と局部発振信号の4.72GHz(高周波信号f)の差信号にあたる1.72GHzの信号が観測されたことにより周波数変換が実現していることがわかる。
図11は、周波数変換素子を備えた第3周波数変換装置の概略構成図である。図9に示した実施形態では磁場印加機構15を永久磁石151としたが、図11に示すように、コイル21を配置して周波数変換素子10に電流誘起磁場を印加しても構わない。その場合には、コイル21の配置位置だけでなく、コイル21に印加する電流の大きさ、コイル21の巻き数によって磁場の大きさをコントロールすることができる。そのため、コイル21に流れる電流をコントロールするための制御用電源(制御部)25を設けるのが好ましい。また、本例はコイル21としたが、電流誘起磁界は単純な電気配線を用いるなどの方法によりコイル以外でも実現できる。また図11には周波数変換素子10の片側にのみコイルを配置しているが、両側に配置しても構わない。
さらに、図11のように周波数変換素子に磁場を印加する手段としてコイル21を用いる場合には、コイル21に印加する電流の大きさを変化させることによって、誘起される磁場の大きさを変えることができる。これを利用して周波数変換素子10の強磁性共鳴周波数を変化させることができる。
次に、本発明に係る周波数変換装置にスイッチング機能を持たせる方法を説明する。3GHz(高周波信号f)と4.72GHz(高周波信号f)の信号を周波数変換素子10に入力したまま図9に示す永久磁石15を動かして外部磁界の向きを磁化固定層(ピン層)4の容易軸方向に平行にする(角度を0°にする)。すると、差信号周波数である1.72GHzのスペクトルが観測できなくなり、周波数変換効果が得られない(図12参照)。これは、前述したように、磁化の歳差運動の中心軸が、容易軸上にあるために抵抗変化が得られず、周波数変換効果が得られないためであると考えられる。
また、同じように磁場の印加方向を磁化固定層(ピン層)4の容易軸方向に対して反平行にする(角度を180°にする)場合にも差信号周波数は消滅する。このようにして、印加磁化の方向を磁化自由層6の容易軸に対して0°もしくは180°にすることで、周波数変換効果をオフにすることができる。このように本発明の周波数変換装置は、周波数変換素子10に外部磁界を印加する永久磁石151を可動させることで周波数変換素子10に印加される外部磁場をコントロールすることにより、周波数変換の有無を切り替えるスイッチング機能を持たせることができる。
周波数変換機能のスイッチングを行う方法には以下の2つの方法がある。
ひとつは、常に周波数変換素子10に適当な外部磁界が印加され周波数変換効果が得られる状態(スイッチングオン)から、この外部磁界を変化させることによって周波数変換効果を得られない状態(スイッチングオフ)、もしくは強磁性共鳴周波数帯をずらして、周波数変換された信号の周波数を所望の周波数帯からずらす方法がある。この方法は、通常状態で周波数変換機能が働いている状態なのでノーマリーオンと定義する。
図13は、周波数変換素子を備えた第4周波数変換装置の概略構成図である。ノーマリーオンの周波数変換装置を実現するために、図13に示すように、周波数変換素子10の周りに2つの磁場を印加する機構を配置することが好ましい。図13に示す実施形態では、周波数変換素子10の近傍に電磁石となるコイル21と、永久磁石151とにより、周波数変換素子10に対して磁界を印加する。
特に、スイッチングオフの状態にするためには外部磁場を変化させる必要があるため、2つの磁場印加機構のうち少なくとも一つはコイル21のような電流誘起磁界などのコントロール可能な磁場にする必要がある。
ノーマリーオンを実現するために必要な磁場を作り出すのは、永久磁石151を用いることで消費電力を低減することができる。これは、コイルなどを用いて電流誘起磁界を作るには電力が必要であるが、永久磁石151の場合には周波数変換素子10の傍に配置するだけでよいからである。
一方で、周波数変換素子10の強磁性共鳴周波数を変化させて、周波数変換の周波数を可変にする場合には、ノーマリーオンを実現するのに必要な磁場を作り出すにはコイルなどを用いた電流誘起磁界が必要である。
また、ノーマリーオンを実現するために、コイルなどによる電流誘起磁界を用いる場合には、スイッチングオフ状態を実現するために2つの磁場印加機構を用いることなく実現する方法もある。磁化自由層6に一軸磁気異方性を持たせ、磁化固定層4の磁気異方性の方向が、容易軸方向と同じになるような周波数変換素子10を用いることで実現できる。これは、スイッチングオン状態から、コイルなどに印加する電流を遮断すると、周波数変換素子10に磁場が印加されなくなる。そのため、磁化自由層6中の磁気モーメントは容易軸方向に向き、磁化固定層4と平行もしくは反平行状態になるため、スイッチングオフ状態を実現することができる。
スイッチングのもう一つの方法に、通常動作時にはスイッチングオフ状態で、周波数変換機能が必要な時にだけスイッチングオン状態にする方法がある。この方法は、通常動作時にスイッチングオフなので、ノーマリーオフと定義する。
ノーマリーオフを実現するには、コイルなどによる電流誘起磁界を利用する必要がある。通常動作時には周波数変換素子10に磁場を印加せず、スイッチオンにする場合にコイルなどに通電して周波数変換素子10に外部磁界を印加する。これによって周波数変換効果が得られる状態になる。周波数変換の周波数を可変にしたい場合には、コイルなどによって発生する電流誘起磁場をコントロール可能にしておく必要がある。
周波数変換素子10にコイル15を配置し、周波数変換効果にスイッチング動作させた実施例を示す。
周波数変換素子10の強磁性共鳴周波数が4.72GHzになるように、電流誘起磁界を発生させるためのコイル21に印加する電流値を設定する。コイル21の配置は、磁化自由層6が平行を好む向きで、かつ磁化固定層4の容易軸から30°傾けた方向となっている。この状態の(ノーマリーオン)周波数変換素子10に3GHz(高周波信号f)と4.72GHz(高周波信号f)の信号を入力したところ、図10と同様に1.72GHzの差信号周波数を観測することができた。
この状態から、コイル制御用電源25をオフにすることでコイル21に印加する電流を遮断したところ、入力信号の差信号である1.72GHzの信号が消失した。このように、コイル21に印加される電流値をコントロールすることでノーマリーオンを実現できる。
さらに、コイル21に通電されていない状態(スイッチングオフ)から、コイル制御用電源25をオンにしてコイル21に通電をしたところ、差信号周波数である1.72GHzの信号が現れた。これはノーマリーオフの動作である。
このように、磁場印加機構を適当に選択することで、ノーマリーオンおよびノーマリーオフの両方に対応可能な周波数変換装置が実現することができる。
図14は、周波数変換素子を備えた第5周波数変換装置の概略構成図である。
図14に示すように、周波数変換素子10の近傍には、コイル21と、コイル21に印加する電流を制御することができる制御用電源(制御部)25とが配置されている。また、周波数変換素子10の出力側と電気的に接続され、かつコイル制御用電源25と電気的に接続されたフィードバック回路35が設けられている。
周波数変換素子10に設定したい強磁性共鳴周波数の局部発振信号を局部発振器102から入力し、外部信号源101より高周波信号を入力する。例えば強磁性共鳴周波数を4GHz、外部入力信号を3.8GHzに設定する。すると、周波数変換素子10で0.2GHzの信号が出力されるはずである。この出力信号をフィードバック回路35で検出する。差信号周波数が正しく出力されていない場合には、フィードバック回路35は、制御用電源(制御部)25にフィードバックをかけてコイル21で発生させる電流誘起磁界の大きさをコントロールし、所望の出力が得られるように設定することができる。このように、フィードバック回路を用いれば周波数変換素子に変換周波数の調整機能をもたせることができる。
ただし、3.8GHzに対して0.2GHzの差信号周波数を生成するのは4GHz以外にも3.6GHzの信号がある。そのため、上述の調整プロセスを一度行っただけでは、設定した強磁性共鳴周波数が4GHzなのか、3.6GHzなのか区別することはできない。そこで、上述の調整プロセスを外部入力信号の周波数を3.8GHz以外に設定してもう一度行う。例えば外部入力信号fを3.4GHzに設定する。仮に上述の調整プロセスで強磁性共鳴周波数が4GHzに設定されていれば、周波数変換素子10より0.6GHzの信号が出力される。ところが、上述の調整プロセスで設定された強磁性共鳴周波数が3.6GHzであった場合には0.2GHzの信号が出力される。その場合には調整プロセスをもう一度繰り返す必要がある。そのため、好ましくはフィードバック回路35もしくはコイル用制御電源25にメモリ装置を搭載させるのがよい。
本実施形態では、強磁性共鳴周波数の信号を出力するのは局部発振器としたが、外部信号源の出力信号を強磁性共鳴周波数としてもよい。

Claims (5)

  1. 第1の周波数を有する入力信号を受信する入力端子、
    該入力端子に接続され、該入力信号が印加される磁気抵抗素子であって、磁化自由層、中間層及び磁化固定層を含む磁気抵抗素子、
    第2の周波数の局部発振信号を生成し、該局部発振信号を該入力信号と共に該磁気抵抗素子に印加している局部発振器、
    該磁気抵抗素子に外部磁界を印加する磁界印加手段、及び
    該磁気抵抗素子の出力に接続された出力端子とからなり、
    前記局部発振器は、自身の抵抗変化に応じて交流電圧を出力することにより前記局部発振信号を発振可能な磁気抵抗素子を含み、
    該磁界印加手段は、該磁化固定層の容易軸方向と角度をなした方向の磁界であって該磁気抵抗素子が該第1又は第2の周波数に等しい強磁性共鳴周波数を有するような強度の磁界である第1の磁界と、該磁化固定層の容易軸と平行又は反平行である第2の磁界との間でコントロールする制御手段を含み、
    該第1の磁界印加時に該出力端子に該第1と第2の周波数の差信号又は該第1と第2の周波数の和信号を出力するスイッチングオン状態と、該第2の磁界印加時に該出力端子に該差信号又は該和信号の出力をしないスイッチングオフ状態とを、該制御手段により切り替えているスイッチング装置。
  2. 前記磁気抵抗素子の素子サイズが0.04μm2以下である請求項1に記載のスイッチング装置。
  3. 前記中間層は、酸化マグネシウムを有する請求項1に記載のスイッチング装置。
  4. 前記磁界印加手段は、永久磁石と磁界発生コイルとからなる請求項1に記載のスイッチング装置。
  5. 前記磁気抵抗素子の素子抵抗が40Ωである請求項1に記載のスイッチング装置。
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