JP4551777B2 - 分岐管継ぎ手の固定装置 - Google Patents
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Description
而して、従来の技術に於ける分岐管継ぎ手の固定装置又は固定ブラケットとしては、例えば、前述した分岐管継ぎ手の構造に於いて、一方の管、他方の管又は分岐する管のいずれか又はその全部に管の表面形状に合致する例えばU字形状管押え部を成形すると共にその両翼に平板状部を形成した固定ブラケットを介して、蝶ボルト等によりコンクリート構造物等に固定する構成であった。
かかる従来の技術は、単一管であって一方では支持体に固定されたスライド式接続管受け板を構成し、他方では、支持体に蝶ボルト等で固定される接続管押え用U形サドルの鍔部を有しかつ中央サドルのU字部に接続管を当接し嵌め込んで天井懐内の梁に密着・固定する技術である。
従来の技術に於ける前述した構成によれば、特に、前者の場合、一方の管、他方の管又は分岐する管のいずれか又はその全部に管の表面形状に合致する例えばU字形状管押え部を成形すると共にその両翼に平板状部を形成した固定ブラケットを介して、蝶ボルト等によりコンクリート構造物等に固定する構成によると、当該分岐管継ぎ手を固定するコンクリート構造物に震動が誘起されたとき及び該コンクリート構造物への固定壁面に凹凸部分が存在するときには蝶ボルト等が緩みかつ飛び出すことがあり、当該固定ブラケットがコンクリート構造物から離脱すること及び当該固定ブラケットをコンクリート構造物へ固定することが不安定であり、固定品質が劣化するばかりか、分岐管継ぎ手を該コンクリート構造物に固定することが困難であるという問題点があった。
本発明が解決しようとする課題は、上記背景技術で述べた問題点を解決することにある。
すなわち、請求項1記載の発明によれば、
略半円状凹陥部を左右に形成した座枠体を備えた略L字状固定ブラケットと、前記略半円状凹陥部に載置・固定されかつ外周面に複数の切溝及び内周面に歯部を形成し、その上側部分が収縮自在に形成すると共に分岐管継ぎ手のハウジングを挿置する有端状の左・右の略円環状防振パットと、一端が前記略L字状固定ブラケットの座枠体に軸着され、その他端に前記座枠体の前壁面に係止する棒状ナットを有した締付けボルトを連結しかつ前記左・右の略円環状防振パットの複数の切溝に係合する垂直縁を左右側に形成した屈曲・延在自在の左・右の保持カバーとで構成したことを特徴とする分岐管継ぎ手の固定装置を提供する。
このような構成としたので、分岐管継ぎ手を支持するコンクリート構造物等が震動しても離脱することがなく、固定品質を高めるうえに簡易・迅速に分岐管継ぎ手を該コンクリート構造物に固定でき、施工工数を大幅に削減すると共に部品点数を少なくし工費を低減する効果がある。
このような構成としたので、請求項1記載の発明の効果に加えて、特に、当該分岐管継ぎ手の固定装置をアンカーボルトを打設したコンクリート構造物に適用でき、その利用が広範囲に渉るという効果がある。
このような構成としたので、請求項1及び2記載の発明の効果に加えて、分岐管継ぎ手のハウジングの外表面に緊密かつ堅固に略円環状防振パットを固着させることができ、さらに分岐管継ぎ手の固定品質を高める効果がある。
このような構成としたので、請求項1、2又は3記載の発明の効果に加えて、左・右の保持カバーを分岐管継ぎ手の設計仕様に応じて各種の形態を構成し、簡易・迅速に分岐管継ぎ手をコンクリート構造物に支持・固定することができる効果がある。
Aは例えば、寒冷地域に於ける積雪を散水氷解するために使用する分岐管を接続してなる分岐管継ぎ手であって、大概すれば、略円筒体で構成されかつその両端に開口縁1aを折曲形成したハウジング1と、該ハウジング1の内周面に貼着しかつ装着された弾性スリーブ2と、前記ハウジング1及び前記弾性スリーブ2に形成されたプラグ挿入用孔(不図示)に筒状部を挿入する固定プラグ(不図示)と、該固定プラグの鍔部と分岐ソケット3の下端間で前記ハウジング1及び前記弾性スリーブ2を挾着・保持する分岐ソケット3と、前記ハウジング1の円周方向の一端が不連続となった円筒形状の不連続箇所に備えかつ締付けボルト孔4a、4aを対向して形成しかつ、一端を該ハウジング1の外表面に固定している複数の締付け板4、4、4と、この複数の締付け板4、4、4の締付けボルト孔4a、4a、4a内に係入した締付けボルト5、5、5、5に直交して結合した棒状ナット5a、5aと、該締付け板4、4、4間を橋架しかつ前記弾性スリーブ2の両端に嵌挿されかつ固定される図3に示す一方及び他方の管6を締付ける締付けボルト5、5、5、5とで構成される。そして、前記締付け板4、4、4の対向面間にはスライド板7が介装されている。すなわち、該スライド板7は上・下端のいずれかを前記ハウジング1の内壁面に固着すると共に前記弾性スリーブ2の表面を覆設している。また、締付けボルト5、5、5、5の頭部5b、5b、5b、5bは締付け板4、4、4の締付け作業を容易にすべく例えば、六角穴が形成されている。
8は、略L字状固定ブラケットであり、水平面部8aと、垂直面部8bを形成している。該略L字状固定ブラケット8は、前述した分岐管継ぎ手Aを支持対象物としてのコンクリート構造物9又は当該分岐管継ぎ手Aの支持基台等に支持するために利用するものであって、耐腐食性を有する例えば、オーステナイト系ステンレス(SUS)材料で成形されている。そして、前記略L字状固定ブラケット8の水平面部8aは該コンクリート構造物9の平坦水平面9aに、前記略L字状固定ブラケット8の垂直面部8bは、該コンクリート構造物9の垂直壁面9bに固定される。また、該水平面部8aは互に所望間隔を有しかつ複数個のボルト挿入用孔8c、8c…を穿孔し、このボルト挿入用孔8c、8c…に予めコンクリート構造物9に打込んで固定したアンカーボルト10、10…等各種ボルトを挿入する。該アンカーボルト10、10…はボルト挿入用孔8c、8c…に挿入された後、上方からナット11、11…をねじ込み該略L字状固定ブラケット8の水平面部8aがコンクリート構造物9の平坦水平面9aに密着・接合すると共に該略L字状固定ブラケット8の垂直面部8bもコンクリート構造物9の垂直壁面9bに堅固に固定される。
尚、ナット11、11とアンカーボルト10、10…に代えて単一のスクリューボルトであっても差支えない。
尚、該座枠体12の前記両翼12b、12b及び垂直面12c、12cを該略L字状固定ブラケット8の垂直面部8bと一体形成してもよい。すなわち、前記座枠体12を前記略L字状固定ブラケット8に一体成形し全体構成の単一化及び簡素化を図ることができる。
また、前記略L字状固定ブラケット8の水平面部8a及び垂直面部8bには断面形状が略半円状に形成した単一又は複数個のリブ8d、8dが座枠体12側方向及び垂直方向に直線状に突設形成している。これにより前記ナット11、11をねじ込んだ際、該略半円状リブ8d、8dが拡開しながら略L字状固定ブラケット8の水平面部8a及び垂直面部8bがコンクリート構造物9の平坦水平面9aが圧着され緊密状態に固定されることとなる。
尚、前記左・右一対の保持カバー14、14は2つの連結アームに限定されず単一の連結アーム又は3個以上の連結アームで構成しても差支えない。
そして、左・右一対の前記保持カバー14、14を略円環状防振パット13、13に図2に示すように被覆するとき、左・右にそれぞれ有する前記第1及び第2連結アーム14a、14bのそれぞれの垂直縁14d、14dが前記略円環状防振パット13、13の外周面に形成した複数の切溝13a、13aのうちそれぞれの左端・右端側の切溝13a、13aに嵌入し、該保持カバー14が正確にかつ揺動することなく、堅固に覆設される。
尚、本発明は前記した構造の分岐管継ぎ手Aに限定されず各種の分岐管継ぎ手に適用される。
1a ハウジングの開口縁
2 弾性スリーブ
3 分岐ソケット
4 締付け板
4a 締付け板の締付けボルト孔
5 締付けボルト
5a 締付けボルトの棒状ナット
5b 締付けボルトの頭部
6 一方、他方の管
7 スライド板
8 略L字状固定ブラケット
8a 略L字状固定ブラケットの水平面部
8b 略L字状固定ブラケットの垂直面部
8c 略L字状固定ブラケットのボルト挿入用孔
8d 略L字状固定ブラケットの略半円状リブ
9 コンクリート構造物
9a コンクリート構造物の平坦水平面
9b コンクリート構造物の垂直壁面
10 アンカーボルト
11 ナット
12 座枠体
12a 座枠体の略半円状凹陥部
12b 座枠体の両翼
12c 座枠体の垂直面
12d 座枠体の上端
12e 座枠体の前壁面
12f 座枠体の係止部
13 略円環状防振パット
13a 略円環状防振パットの切溝
13b 略円環状防振パットの歯部
14 保持カバー
14a 保持カバーの第1連結アーム
14b 保持カバーの第2連結アーム
14c 保持カバーのヒンジピン
14d 保持カバーの垂直縁
15 カール状締付け板
15a カール状締付け板の締付けボルト
16 締付けボルト
16a 締付けボルトの棒状ナット
16b 締付けボルトの棒状ナット
16c 締付けボルトの頭部
S1 略円環状防振パットの幅長
S2 分岐管継ぎ手のハウジングに固定された締付け板の相互間隔長
Claims (4)
- 略半円状凹陥部を左右に形成した座枠体を備えた略L字状固定ブラケットと、前記略半円状凹陥部に載置・固定されかつ外周面に複数の切溝及び内周面に歯部を形成し、その上側部分が収縮自在に形成すると共に分岐管継ぎ手のハウジングを挿置する有端状の左・右の略円環状防振パットと、一端が前記略L字状固定ブラケットの座枠体に軸着され、その他端に前記座枠体の前壁面に係止する棒状ナットを有した締付けボルトを連結しかつ前記左・右の略円環状防振パットの複数の切溝に係合する垂直縁を左右側に形成した屈曲・延在自在の左・右の保持カバーとで構成したことを特徴とする分岐管継ぎ手の固定装置。
- 略半円状凹陥部を左右に形成した座枠体を備えかつコンクリート構造物に打設した複数のアンカーボルトに挿入・固定するボルト挿入用孔を有する水平面部を形成した略L字状固定ブラケットと、前記略半円状凹陥部に載置・固定されかつ外周面に複数の切溝及び内周面に歯部を形成し、その上側部分が収縮自在に形成すると共に分岐管継ぎ手のハウジングを挿置する有端状の左・右の略円環状防振パットと、一端が前記略L字状固定ブラケットの座枠体に軸着され、その他端に前記座枠体の前壁面に係止する棒状ナットを有した締付けボルトを連結しかつ前記左・右の略円環状防振パットの複数の切溝に係合する垂直縁を左右側に形成した屈曲・延在自在の左・右の保持カバーとで構成したことを特徴とする分岐管継ぎ手の固定装置。
- 略半円状凹陥部を左右に形成した座枠体を備えかつコンクリート構造物に打設した複数のアンカーボルトに挿入・固定するボルト挿入用孔を有する水平面部を形成した略L字状固定ブラケットと、前記略半円状凹陥部に載置・固定されかつ外周面に複数の切溝及び内周面に歯部を形成し、その上側部分が収縮自在に形成し、複数の締付け板を有した分岐管継ぎ手を挿置すると共に該締付け板の相互間幅長と略同一の幅長を有する有端状の左・右の略円環状防振パットと、一端が前記略L字状固定ブラケットの座枠体に軸着され、その他端に前記座枠体の前壁面に係止する棒状ナットを有した締付けボルトを連結しかつ前記左・右の略円環状防振パットの複数の切溝に係合する垂直縁を左右側に形成しかつ前記略円環状防振パットと略同一幅長であって屈曲・延在自在の左・右の保持カバーとで構成したことを特徴とする分岐管継ぎ手の固定装置。
- 前記左・右の保持カバーが第1連結アーム及び第2連結アームで構成されたことを特徴とする請求項1、2又は3記載の分岐管継ぎ手の固定装置。
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