JP4550261B2 - ベニヤ単板の重ね合わせ方法及び装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、糊付けされたベニヤ単板(以下単板という)と重ね合わされた単板とを重ねあわせる重ねあわせ方法及び装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、合板等積層材の製造において、糊付けされた単板と重ね合わされた単板とを重ねあわせる装置としては、例えば特公昭49−8245号公報に記載された装置がある。
これは図8に示すように、矢印のように各ロールが回転し単板の表裏面に接着剤を塗布するスプレッダ101の搬出側に、走行・停止自在のコンベア103を設けてある。またコンベア103の搬出側には、矢印の方向に回転駆動する大径プーリ105を配置し、図示する位置に備えられたプーリ107および109との間にベルト111を掛け渡し、ベルト111をコンベア103と同じ速さで矢印のように走行させている。更には、小径プーリ113、駆動プーリ115及びプーリ117を図示する位置に設けてベルト121を掛け渡し、ベルト121を矢印の方向にベルト111と同じ速さで走行させている。
上記装置において、ベルト121の搬送方向下手側端部を一致させた状態で重ね合わされた2枚の単板125、127をベルト121の上に載せ搬送すると、大径プーリ105の箇所ではベルト111とベルと121とにより2枚の単板125、127は挟持されて上方に搬送され、反転された状態で大径プーリ105の上方に到達する。
一方、スプレッダ101により表裏面に接着剤が塗布された中板123をコンベア103で大径プーリ105上へと搬送するが、中板123の搬送方向下手側端部と、前記単板125、127の搬送方向下手側端部とが、大径プーリ105の上方の同一位置に同時に到達する様に、コンベア103の走行・停止を制御する。
そのため単板125、127の上に接着剤が塗布された中板123がBで示すように重ね合わされ、ベルト111の搬送方向下手側に設けられた堆積台131上に、手作業又は公知の堆積装置によりAで示すように順次堆積されるのである。
このように堆積された単板群で、接着剤が塗布された中板の挟む上下3枚の単板を1組として取り出し、ホットプレス(図示せず)により加熱圧接して接着剤を硬化させ1枚の合板を製造するのである。
【0003】
【発明が解決すべき課題】
前記装置では、単板125、127をベルト111とベルと121とにより挟持した状態で大径プーリ105に沿わせて搬送する際、ベルト111とベルト121は同じ速さで走行するため、単板125、127も同じ走行量となる。しかるに単板125、127には当然に厚さがあり、大径プーリ105の回転中心から単板125、127が通過する位置までの距離即ち半径が異なるため、該位置での円弧の長さは外側が大となる。そのため前記の様に両単板125、127の移動量が同じであると、大径プーリ105に対し内側を走行する単板125が、単板127より先行して両単板の前記搬送方向下手側端部がずれてしまう。
このずれる量は単板のそり等により異なり、単にベルト111とベルと121の速さを調整するだけではずれを無くすことはできない。
このようにずれが生じると、製造された合板が不良品となる等の問題が起きるのである。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明はこれら問題を解決するために、方法としては、糊付け機で糊付けされた単板を第1搬送体で搬送し、一方、第1搬送体の搬送方向下手側端部より前記搬送方向上手側で且つ第1搬送体の下方の位置から、重ね合わされた複数の単板を表裏両面から挟持する一対の搬送体からなる第2搬送体により第1搬送体の前記下手側端部に向けて斜め上方に、搬送方向と平行な断面での搬送路が曲線状となる様に搬送し、 更に該複数の単板を、第2搬送体の搬送方向下手側に配置され、単板の下面を支持する第3搬送体で搬送しつつ、第1搬送体の前記下手側端部から搬出される糊付けされた単板を該複数の単板上に受け取り重ね合わせるものである。
【0005】
また別の方法としては、糊付け機で糊付けされた単板を第1搬送体で搬送し、一方、第1搬送体の搬送方向下手側端部より前記搬送方向上手側で且つ第1搬送体の下方の位置から、重ね合わされた複数の単板を表裏両面から挟持する一対の搬送体からなる第2搬送体により第1搬送体の前記下手側端部に向けて斜め上方に、搬送方向と平行な断面での搬送路が曲線状となる様に搬送し、更に該複数の単板を、第2搬送体の搬送方向下手側に配置され、単板の下面を支持する第3搬送体で搬送し、第1搬送体及び第3搬送体で各々設定された所定位置に、各々搬送される単板で先に到達した側の前記搬送体を停止させ、次に前記第1搬送体及び第3搬送体で停止していない側の前記搬送体の所定位置に単板が到達した時 、前記停止している搬送体の搬送を開始し、第1搬送体の前記下手側端部から搬出される糊付けされた単板を該複数の単板上に受け取り重ね合わせてもよい。
【0006】
更に別の方法としては、糊付け機で糊付けされた単板を第1搬送体で搬送し、一方、第1搬送体の搬送方向下手側端部より前記搬送方向上手側で且つ第1搬送体の下方の位置から、重ね合わされた複数の単板を表裏両面から挟持する一対の搬送体からなる第2搬送体により第1搬送体の前記下手側端部に向けて斜め上方に、搬送方向と平行な断面での搬送路が曲線状となる様に搬送し、更に該複数の単板を、第2搬送体の搬送方向下手側に配置され、単板の下面を支持する第3搬送体で搬送し、第1搬送体及び第3搬送体で各々設定された所定位置に、各々搬送される単板が到達する毎に、該到達した側の前記第1又は第3搬送体を停止させ、前記第1及び第3搬送体が共に停止した後、前記第1及び第3搬送体を共に走行させ、第1搬送体の前記下手側端部から搬出される糊付けされた単板を該複数の単板上に受け取り重ね合わせてもよい。
【0007】
また装置としては、糊付け機で糊付けされた単板を搬送する第1搬送体と、第1搬送体の搬送方向下手側端部より第1搬送体の搬送方向上手側で且つ第1搬送体の下方の位置から、第1搬送体の前記下手側端部に向けて斜め上方に単板を表裏両面から挟持した状態で搬送方向と平行な断面での搬送路が曲線状となって搬送する一対の搬送体からなる第2搬送体と、第2搬送体の搬送方向下手側に配置され、少なくとも第1搬送体の前記下手側端部から搬出される単板を受け取る位置まで単板の下面を支持して搬送する第3搬送体と、第1搬送体の下手側端部付近と、第3搬送体の第1搬送体の下手側端部付近に対応する位置に各々設けられた検出器と、第1搬送体と、第2及び第3搬送体を各々走行又は停止させる間欠駆動装置と、走行する第1搬送体と、第2及び第3搬送体により各々単板を搬送している状態で、先に前記検出器で単板を検出した信号で一方側の第1搬送体又は第2及び第3搬送体を停止させ、次いで他方側の第1搬送体又は第2及び第3搬送体の検出器が単板を検出した信号で、前記停止していた第1搬送体又は第2及び第3搬送体を走行させるように前記間欠駆動装置に制御信号を出す制御器とから構成する。
【0008】
また別の装置としては、糊付け機で糊付けされた単板を搬送する第1搬送体と、第1搬送体の搬送方向下手側端部より第1搬送体の搬送方向上手側で且つ第1搬送体の下方の位置から、第1搬送体の前記下手側端部に向けて斜め上方に単板を表裏両面から挟持した状態で搬送方向と平行な断面での搬送路が曲線状となって搬送する一対の搬送体からなる第2搬送体と、第2搬送体の搬送方向下手側に配置され、少なくとも第1搬送体の前記下手側端部から搬出される単板を受け取る位置まで単板の下面を支持して搬送する第3搬送体と、第1搬送体の下手側端部付近と、第3搬送体の第1搬送体の下手側端部付近に対応する位置に各々設けられた検出器と、第1搬送体と、第2及び第3搬送体を各々走行又は停止させる間欠駆動装置と、前記検出器からの各々の検出信号で、検出器が検出した側の前記搬送体の走行を各々停止させ、また第1搬送体と、第2及び第3搬送体の両方が停止した後、第1搬送体と、第2及び第3搬送体を同時に走行させるように前記間欠駆動装置に制御信号を出す制御器とで構成しても良い。
【0009】
更に別の装置としては、糊付け機で糊付けされた単板を搬送する第1搬送体と、第1搬送体の搬送方向下手側端部より第1搬送体の搬送方向上手側で且つ第1搬送体の下方の位置から、第1搬送体の前記下手側端部に向けて斜め上方に単板を表裏両面から挟持した状態で搬送方向と平行な断面での搬送路が曲線状となって搬送する一対の搬送体からなる第2搬送体と、第2搬送体の搬送方向下手側に配置され、少なくとも第1搬送体の前記下手側端部から搬出される単板を受け取る位置まで単板の下面を支持して搬送する第3搬送体と、第1搬送体の下手側端部付近にあり、往復作動部材の作動により、第1搬送体及び第3搬送体の単板搬送路と交差する位置と、前記両単板搬送路から遠ざかった位置との間を往復動自在のストッパと、第1搬送体と、第2及び第3搬送体を各々走行又は停止させる間欠駆動装置と、第1搬送体及び第3搬送体の各々に設けられ、第1及び第3搬送体で各々搬送される各単板が、前記交差する位置にあるストッパに当接する位置に到達したことを検出する2個の検出器と、ストッパが前記交差する位置にあり且つ第1搬送体と、第2及び第3搬送体が走行している状態において、2個の検出器からの各々の検出信号で前記搬送体の走行を各別に停止させ、第1搬送体と、第2及び第3搬送体が停止した後、ストッパを前記遠ざかった位置に移動させ、次いで第1搬送体と、第2及び第3搬送体を同時に走行させるように往復作動部材及び間欠駆動装置に制御信号を出す制御器とで構成しても良い。
【0010】
更に別の装置としては、糊付け機で糊付けされた単板を搬送する第1搬送体と、第1搬送体の搬送方向下手側端部より第1搬送体の搬送方向上手側で且つ第1搬送体の下方の位置から、第1搬送体の前記下手側端部に向けて斜め上方に単板を表裏両面から挟持した状態で搬送方向と平行な断面での搬送路が曲線状となって搬送する一対の搬送体からなる第2搬送体と、第2搬送体の搬送方向下手側に配置され、少なくとも第1搬送体の前記下手側端部から搬出される単板を受け取る位置まで単板の下面を支持して搬送する第3搬送体と、第1搬送体の下手側端部付近にあり、往復作動部材の作動により、第1搬送体の単板搬送路と交差する位置と、前記交差する位置から遠ざかった位置との間を往復動自在のストッパと、第1搬送体で搬送される単板が前記交差する位置にあるストッパに当接する位置に到達したことを検出する第1検出器と、第3搬送体で搬送される単板が、第1搬送体の前記ストッパに当接する位置にある単板に対応する位置に到達したことを検出する第2検出器と、第1搬送体と、第2及び第3搬送体を各々走行又は停止させる間欠駆動装置と、ストッパが前記交差する位置にあり且つ第1搬送体と、第2及び第3搬送体が走行している状態において、第1検出器からの検出信号で第1搬送体を停止させ、また第2検出器からの検出信号で第2及び第3搬送体を停止させ、第1搬送体と、第2及び第3搬送体が停止した後、ストッパを前記遠ざかった位置に移動させ、次いで第1搬送体と、第2及び第3搬送体を走行させるように往復作動部材及び間欠駆動装置に制御信号を出す制御器とで構成しても良い。
【0011】
更に別の装置としては、糊付け機で糊付けされた単板を搬送する第1搬送体と、第1搬送体の搬送方向下手側端部より第1搬送体の搬送方向上手側で且つ第1搬送体の下方の位置から、第1搬送体の前記下手側端部に向けて斜め上方に単板を表裏両面から挟持した状態で搬送方向と平行な断面での搬送路が曲線状となって搬送する一対の搬送体からなる第2搬送体と、第2搬送体の搬送方向下手側に配置され、少なくとも第1搬送体の前記下手側端部から搬出される単板を受け取る位置まで単板の下面を支持して搬送する第3搬送体と、第1搬送体の下手側端部付近にあり、往復作動部材の作動により、第1搬送体の単板搬送路と交差する位置と、前記交差する位置から遠ざかった位置との間を往復動自在のストッパと、第1搬送体で搬送される単板が前記交差する位置にあるストッパに当接する位置に到達したことを検出する第1検出器と、第3搬送体で搬送される単板が、第1搬送体の前記ストッパに当接する位置にある単板に対応する位置に到達したことを検出する第2検出器と、第1搬送体と、第2及び第3搬送体を各々走行又は停止させる間欠駆動装置と、ストッパが前記交差する位置にあり且つ第1搬送体と、第2及び第3搬送体が走行している状態において、第1検出器からの検出信号で第1搬送体を停止させ次いでストッパを前記遠ざかった位置に移動させ、また第2検出器からの検出信号で第2及び第3搬送体を停止させ、前記ストッパを前記遠ざかった位置に移動させた後であって、第2及び第3搬送体が停止した後に、第1搬送体と、第2及び第3搬送体を走行させるように往復作動部材及び間欠駆動装置に制御信号を出す制御器とで構成しても良い。
【0012】
【発明の実施の形態】
次に本発明の実施の形態を実施例により説明する。
図1に示す様に、矢印のようにロール1a、1bが回転し単板の表裏面に接着剤を塗布するスプレッダ1の搬出側に、第1搬送体の一例を構成すべく、サーボモータ3により矢印の方向に回転及び停止自在に制御される多数のロール5を設ける。多数のロール5の後述する単板搬送方向下手側付近には単板を検知する拡散反射形光電スイッチ(以下、光電スイッチという)7を設ける。
また第3搬送体の一例を構成すべく、多数のロール5と上下方向で同じ高さでプーリ9を、後述するベルト13の走行方向と直交する方向に間隔を置いて複数設け、斜め下方に同じく複数備えたプーリ11との間に帯状の複数本のベルト13を掛け渡す。
更にプーリ11の斜め下方には、第2搬送体の一例を構成すべく、図示するような円弧状の支持台15を、後述するベルト21の走行方向と直交する方向に間隔をおいて複数設け、これら支持台15の外側即ち図では左側には、ベルト21の走行方向に間隔をあけて多数の従動回転自在の小径のロール(以下、コロという)14を設け、これら各コロ14の単板当接部を結ぶ仮想線が斜め上方に凸の円弧状となるように構成する。
更には支持台15の下方には、プーリ16と、プーリ16と上下方向で若干下方となる高さでプーリ17を設け、ベルト13と同様に帯状の複数本のベルト18を、掛け渡す。
また支持台15の上端部及び下端部に相対し複数のプーリ19及び20を設け、各支持台15に相対してベルト21を各々掛け渡すと、各ベルト21がコロ14の各当接部に圧接されて倣い、図示するように斜め上方に凸となる円弧状となる。
【0013】
一方プーリ9と上下方向で同じ高さでロール群5から離れる方向の所定位置にプーリ23、24を設け、両プーリ23、24との間にベルト13と同様に複数本のベルト25を掛け渡す。
またベルト13で搬送される単板を、隣り合うベルト13の間で検知するために、図示する様に光電スイッチ27を備える。
これらプーリ9、16、19、23は、サーボモータ29により一斉回転及び停止が自在に構成され、回転時にはベルト13、18、21及び25が矢印の方向に同じ速さで走行させられ、プーリ11、17、20及び24は従動回転させられる。
更には、多数のロール5の搬出側であって且つ隣り合うベルト13の複数の間に対応する位置に、回動中心を有し実線で示すように多数のロール5及びベルト13で搬送される各単板の搬送を妨げる位置と、点線で示すように単板の搬送の障害とならぬ位置との間を、シリンダなどの作動部材31により回動自在の途中で折れ曲がったストッパ33を設ける。尚、ストッパ33の折れ曲がる角度は、後述する図4で示すように、原板用単板39、41と中板用単板43とが夫々ストッパ33に当たって停止した位置から、ローラ5及びベルト13により再び搬送されることで、原板用単板39、41と中板用単板43とが重ね合わされる位置まで搬送される距離が同じになるように決定する。
また光電スイッチ7及び27からの信号により、サーボモータ3、サーボモータ29及び作動部材31の作動を後述する様に制御する制御器35を備える。
一方、プーリ23の下手側には堆積台37を配置し、後述するようにベルト25で搬送されてきた単板を手作業により単板の端縁を揃えた状態で堆積する。
【0014】
上記のように構成された装置において、単板が以下のように重ね合わされる。
図1において、スプレッダ1の各ロール1a、1bが矢印の方向に回転し、またサーボモータ3の作動により多数のロール5が矢印の方向ヘ回転し且つサーボモータ29の作動によりプーリ9、16、19、23が一斉回転即ちベルト13、18、21及び25が矢印の方向ヘ走行しており、更にはストッパ33が実線で示す位置に待機した初期状態で、ベルト18の上に、ベルト18の走行方向下手側端縁(以下、先端縁という)が揃えられた状態の2枚の原板用単板39、41を手作業で載せる。
そこで原板用単板39、41はベルト18で搬送され、コロ支持台15の箇所では図2に示すように、ベルト21により各コロ14に順次圧接されつつ円弧状の通路を斜め上方に搬送され、次いでベルト13上へと搬送される。
ベルト13上で光電スッイチ27に原板用単板39、41が検知されると、該検知信号を受けた制御器35は予め設定された微小時間の後、即ち上記位置に待機したストッパ33に原板用単板39、41の先端縁が当たるために十分な微小時間が経過した後、サーボモータ29に停止信号を出し、プーリ9、16、19、23が停止即ち図3の様にベルト13、18、21及び25が走行を停止し、原板用単板39、41の先端縁がストッパ33に当たった状態で待機する。
【0015】
一方、手作業によりスプレッダ1へ中板用単板43を挿入すると、中板用単板43の表裏面に接着剤が塗布された後、図2のように多数のロール5により更に右方向へ搬送される。多数のロール5上で光電スッイチ7に中板用単板43が検知されると、該信号を受けた制御器35は予め設定された微小時間の後、即ち上記位置に待機したストッパ33に中板用単板43の先端縁が当たるために十分な微小時間が経過した後、サーボモータ3に停止信号を出し、多数のロール5が走行を停止することで、図3に示すように、中板用単板43の先端縁がストッパ33に当たった状態で待機する。
次いで制御器35は、サーボモータ3及び29に停止信号を出し終えててから更に予め設定された微小時間を経過した後、作動部材31に作動信号を出し、ストッパ33を点線で示す位置に回動させる。次に制御器35は、更に予め設定された微小時間が経過した後、制御器35からサーボモータ3及び29に作動信号が出され、多数のロール5及びプーリ9、16、19、23が回転させられる。
そこで原板用単板39、41及び中板用単板43は各々ベルト13及び多数のロール5により再び搬送され、ストッパ7に当たっていた位置から各々同じ距離搬送されるため、図4に示すようにベルト13上で原板用単板39、41の上に中板用単板43が先端縁が揃った状態で重ね合わされる。
これら重ね合わされた原板用単板39、41及び中板用単板43からなる1組の単板群は、ベルト13を経てベルト25で搬送され、プーリ23の位置に至ると、図5に示すように手作業により該1組を一体として堆積台37上ヘ堆積する。
【0016】
次に前記と同様の作動により2枚の原板用単板と1枚の中板用単板とを先端縁が揃った状態に重ね合わせ、同じく手作業によりこれら3枚1組の単板を、既に堆積台37に堆積されている3枚1組の単板39、41及び43の上に、異なる組同士においても単板の前記先端縁が揃った状態、即ち堆積台37上の単板は全て互いに前記先端縁が揃った状態で堆積するのである。
以上の動作の繰り返しにより、単板を堆積するのである。
【0017】
以上のように実施例では、糊付けされた単板を搬送する第1搬送体の1つである多数のローラ5に対し、重ね合わされた2枚の単板を、多数のローラ5の搬送方向上手側で且つ多数のローラ5の下方の位置から多数のローラ5の搬送方向下手側端部に向かって搬送するべく、第2搬送体の1つである多数のコロ14及びベルト21やベルト13等を備えたので、該重ね合わされた2枚の単板同士が大きくずれることがない。
即ち、2枚に重ね合わされた単板を、スプレッダ1の下方からスプレッダ1の搬出側に向けて斜め上方へ搬送するので、前記従来装置での大径プーリ105に比べて、単板の搬送路が大きな半径の仮想円の円弧の一部又はほぼ直線状となる。
それ故、仮に2枚の単板の搬送路が大きな半径の仮想円の円弧の一部となっていて、該仮想円の回転中心から2枚の単板が各々通過する位置までの距離が異なっても、該各々の位置での円周の長さが殆ど同じとなり、両単板がずれることが殆どないのである。
【0018】
次に本発明の変更例を説明する。
1、重ね合わされた2枚の単板を搬送する第2搬送体の一部として、前記実施の形態では、コロ14、支持台15及びベルト21等により斜め上方に凸の円弧状の単板搬送路を形成したが、図6に示すように、斜め上方に凸の円弧状の単板搬送路Dとともに斜め下方に凸の円弧状の単板搬送路Eを形成してもよい。
【0019】
2、前記実施例ではストッパ33に、ロール5で搬送される単板43と、ベルト13で搬送される2枚の単板39、41の両方を当接させる様にしたが、搬送方向が繊維方向と直交する方向となる単板はストッパに当接した時、撓んでしまい正確な位置決めができないことがある。
そこで単板搬送方向が繊維方向となる単板だけをストッパに当接させる様に構成しても良い。
即ち、前記実施例においては接着剤が塗布された中板単板43は通常繊維方向に搬送されるため、図7に実線で示す様にロール5で搬送される単板43だけに当接可能な位置と、点線で示す位置との間を回動自在なストッパ34を設けるのである。
他方ベルト13側には、搬送される2枚の単板39、41が図3で示した位置と同じ位置に到達したことを検知するための検知器28を設ける。
ストッパ34と検知器28以外は前記実施例と同様とした構成で、以下の様に各部材を作動させるのである。
単板39、41は前記実施例と同様にベルト18、ベルト21を経てベルト13上へと搬送され、検知器28に検知されると、ベルト18、ベルト21及びベルト13を停止させ図7で示す位置で待機させておく。
また予めストッパ34が図7の実線の位置で待機した状態で前記と同様に、接着剤が塗布されロール5により搬送される単板43が光電スッイチ7により検知されると、単板43がストッパ34に当接することで位置決めされた後、ロール5が走行を停止する。
次いでストッパ34を点線で示す位置に回動させてから、ロール5及びプーリ9、16、19、23を回転させることで、ベルト13上で原板用単板39、41の上に中板用単板43が先端縁が揃った状態で重ね合わされるのである。
また前記単板43を位置決めする際、予めストッパ34を図7の点線の位置で待機させておき、ロール5により搬送される単板43が光電スッイチ7により検知されると、最初にロール5の走行を停止させ、次いでストッパ34を図7の実線の位置に下降回動させ単板43に当接させて位置決めしても良い。
【0020】
3、前記実施例では多数のロール5及びベルト13で搬送される各単板例えば中板用単板43又は原板用単板39、41を各々所定位置で停止させるべくストッパ33を用いたが、ストッパ33を用いず、光電スイッチ7または27が各単板を検知する信号で多数のロール5又はベルト13を各々停止させるように構成しても良い。
4、第1搬送体としての多数のロール5で搬送されてきた中板用単板43を2枚の原板用単板39、41の上に重ねあわせる手段としては、以下のように構成しても良い。
即ち、多数のロール5の搬送方向下手側の数個のローラ5を取り去り、中板用単板43の搬送方向と直交する方向での両端付近を支持し、該搬送方向に連なる2本の棒状体を設け、棒状態の所定位置で中板用単板43を停止待機させる。一方ベルト13を停止させることで原板用単板39、41を該棒状体で支持された中板用単板43の下方で停止させ、次いで2本の棒状体を互いに遠ざかる方向に急速に移動させることにより、中板用単板43を原板用単板39、41の上に落下させ重ねあわせても良い。
【0021】
【発明の効果】
以上のように本発明によれば、重ね合わされた複数の単板を搬送する第2搬送体の搬送路を大きな半径の仮想円の円弧の一部又はほぼ直線状とすることができるので、重ね合わされた単板がずれることが殆どないのである。
そのため製造された合板等の積層材が不良品となることがない。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例の側面説明図である。
【図2】実施例の作動側面説明図である。
【図3】実施例の作動側面説明図である。
【図4】実施例の作動側面説明図である。
【図5】実施例の作動側面説明図である。
【図6】実施例の変更例の側面説明図である。
【図7】実施例の変更例の側面説明図である。
【図8】従来装置の作動側面説明図である。
【符号の説明】
1・・スプレッダ
5・・ロール
13・・ベルト
14・・コロ
15・・コロ支持台
21・・ベルト
39・・原板用単板
41・・原板用単板
43・・中板用単板
Claims (8)
- 糊付け機で糊付けされたベニヤ単板を第1搬送体で搬送し、
一方、第1搬送体の搬送方向下手側端部より前記搬送方向上手側で且つ第1搬送体の下方の位置から、重ね合わされた複数のベニヤ単板を表裏両面から挟持する一対の搬送体からなる第2搬送体により第1搬送体の前記下手側端部に向けて斜め上方に、搬送方向と平行な断面での搬送路が曲線状となる様に搬送し、
更に該複数のベニヤ単板を、第2搬送体の搬送方向下手側に配置され、ベニヤ単板の下面を支持する第3搬送体で搬送しつつ、第1搬送体の前記下手側端部から搬出される糊付けされたベニヤ単板を該複数のベニヤ単板上に受け取り重ね合わせるベニヤ単板の重ね合わせ方法。 - 糊付け機で糊付けされたベニヤ単板を第1搬送体で搬送し、
一方、第1搬送体の搬送方向下手側端部より前記搬送方向上手側で且つ第1搬送体の下方の位置から、重ね合わされた複数のベニヤ単板を表裏両面から挟持する一対の搬送体からなる第2搬送体により第1搬送体の前記下手側端部に向けて斜め上方に、搬送方向と平行な断面での搬送路が曲線状となる様に搬送し、
更に該複数のベニヤ単板を、第2搬送体の搬送方向下手側に配置され、ベニヤ単板の下面を支持する第3搬送体で搬送し、
第1搬送体及び第3搬送体で各々設定された所定位置に、各々搬送されるベニヤ単板で先に到達した側の前記搬送体を停止させ、
次に前記第1搬送体及び第3搬送体で停止していない側の前記搬送体の所定位置にベニヤ単板が到達した時 、前記停止している搬送体の搬送を開始し、
第1搬送体の前記下手側端部から搬出される糊付けされたベニヤ単板を該複数のベニヤ単板上に受け取り重ね合わせるベニヤ単板の重ね合わせ方法。 - 糊付け機で糊付けされたベニヤ単板を第1搬送体で搬送し、
一方、第1搬送体の搬送方向下手側端部より前記搬送方向上手側で且つ第1搬送体の下方の位置から、重ね合わされた複数のベニヤ単板を表裏両面から挟持する一対の搬送体からなる第2搬送体により第1搬送体の前記下手側端部に向けて斜め上方に、搬送方向と平行な断面での搬送路が曲線状となる様に搬送し、
更に該複数のベニヤ単板を、第2搬送体の搬送方向下手側に配置され、ベニヤ単板の下面を支持する第3搬送体で搬送し、
第1搬送体及び第3搬送体で各々設定された所定位置に、各々搬送されるベニヤ単板が到達する毎に、該到達した側の前記第1又は第3搬送体を停止させ、
前記第1及び第3搬送体が共に停止した後、前記第1及び第3搬送体を共に走行させ、第1搬送体の前記下手側端部から搬出される糊付けされたベニヤ単板を該複数のベニヤ単板上に受け取り重ね合わせるベニヤ単板の重ね合わせ方法。 - 糊付け機で糊付けされたベニヤ単板を搬送する第1搬送体と、
第1搬送体の搬送方向下手側端部より第1搬送体の搬送方向上手側で且つ第1搬送体の下方の位置から、第1搬送体の前記下手側端部に向けて斜め上方にベニヤ単板を表裏両面から挟持した状態で搬送方向と平行な断面での搬送路が曲線状となって搬送する一対の搬送体からなる第2搬送体と、
第2搬送体の搬送方向下手側に配置され、少なくとも第1搬送体の前記下手側端部から搬出されるベニヤ単板を受け取る位置までベニヤ単板の下面を支持して搬送する第3搬送体と、
第1搬送体の下手側端部付近と、第3搬送体の第1搬送体の下手側端部付近に対応する位置に各々設けられた検出器と、
第1搬送体と、第2及び第3搬送体を各々走行又は停止させる間欠駆動装置と、
走行する第1搬送体と、第2及び第3搬送体により各々ベニヤ単板を搬送している状態で、先に前記検出器でベニヤ単板を検出した信号で一方側の第1搬送体又は第2及び第3搬送体を停止させ、次いで他方側の第1搬送体又は第2及び第3搬送体の検出器がベニヤ単板を検出した信号で、前記停止していた第1搬送体又は第2及び第3搬送体を走行させるように前記間欠駆動装置に制御信号を出す制御器と
からなるベニヤ単板の重ね合わせ装置。 - 糊付け機で糊付けされたベニヤ単板を搬送する第1搬送体と、
第1搬送体の搬送方向下手側端部より第1搬送体の搬送方向上手側で且つ第1搬送体の下方の位置から、第1搬送体の前記下手側端部に向けて斜め上方にベニヤ単板を表裏両面から挟持した状態で搬送方向と平行な断面での搬送路が曲線状となって搬送する一対の搬送体からなる第2搬送体と、
第2搬送体の搬送方向下手側に配置され、少なくとも第1搬送体の前記下手側端部から搬出されるベニヤ単板を受け取る位置までベニヤ単板の下面を支持して搬送する第3搬送体と、
第1搬送体の下手側端部付近と、第3搬送体の第1搬送体の下手側端部付近に対応する位置に各々設けられた検出器と、
第1搬送体と、第2及び第3搬送体を各々走行又は停止させる間欠駆動装置と、
前記検出器からの各々の検出信号で、検出器が検出した側の前記搬送体の走行を各々停止させ、また第1搬送体と、第2及び第3搬送体の両方が停止した後、第1搬送体と、第2及び第3搬送体を同時に走行させるように前記間欠駆動装置に制御信号を出す制御器と
からなるベニヤ単板の重ね合わせ装置。 - 糊付け機で糊付けされたベニヤ単板を搬送する第1搬送体と、
第1搬送体の搬送方向下手側端部より第1搬送体の搬送方向上手側で且つ第1搬送体の下方の位置から、第1搬送体の前記下手側端部に向けて斜め上方にベニヤ単板を表裏両面から挟持した状態で搬送方向と平行な断面での搬送路が曲線状となって搬送する一対の搬送体からなる第2搬送体と、
第2搬送体の搬送方向下手側に配置され、少なくとも第1搬送体の前記下手側端部から搬出されるベニヤ単板を受け取る位置までベニヤ単板の下面を支持して搬送する第3搬送体と、
第1搬送体の下手側端部付近にあり、往復作動部材の作動により、第1搬送体及び第3搬送体のベニヤ単板搬送路と交差する位置と、前記両ベニヤ単板搬送路から遠ざかった位置との間を往復動自在のストッパと、
第1搬送体と、第2及び第3搬送体を各々走行又は停止させる間欠駆動装置と、
第1搬送体及び第3搬送体の各々に設けられ、第1及び第3搬送体で各々搬送される各ベニヤ単板が、前記交差する位置にあるストッパに当接する位置に到達したことを検出する2個の検出器と、
ストッパが前記交差する位置にあり且つ第1搬送体と、第2及び第3搬送体が走行している状態において、2個の検出器からの各々の検出信号で前記搬送体の走行を各別に停止させ、第1搬送体と、第2及び第3搬送体が停止した後、ストッパを前記遠ざかった位置に移動させ、次いで第1搬送体と、第2及び第3搬送体を同時に走行させるように往復作動部材及び間欠駆動装置に制御信号を出す制御器と
からなるベニヤ単板の重ね合わせ装置。 - 糊付け機で糊付けされたベニヤ単板を搬送する第1搬送体と、
第1搬送体の搬送方向下手側端部より第1搬送体の搬送方向上手側で且つ第1搬送体の下方の位置から、第1搬送体の前記下手側端部に向けて斜め上方にベニヤ単板を表裏両面から挟持した状態で搬送方向と平行な断面での搬送路が曲線状となって搬送する一対の搬送体からなる第2搬送体と、
第2搬送体の搬送方向下手側に配置され、少なくとも第1搬送体の前記下手側端部から搬出されるベニヤ単板を受け取る位置までベニヤ単板の下面を支持して搬送する第3搬送体と、
第1搬送体の下手側端部付近にあり、往復作動部材の作動により、第1搬送体のベニヤ単板搬送路と交差する位置と、前記交差する位置から遠ざかった位置との間を往復動自在のストッパと、
第1搬送体で搬送されるベニヤ単板が前記交差する位置にあるストッパに当接する位置に到達したことを検出する第1検出器と、第3搬送体で搬送されるベニヤ単板が、第1搬送体の前記ストッパに当接する位置にあるベニヤ単板に対応する位置に到達したことを検出する第2検出器と、
第1搬送体と、第2及び第3搬送体を各々走行又は停止させる間欠駆動装置と、
ストッパが前記交差する位置にあり且つ第1搬送体と、第2及び第3搬送体が走行している状態において、第1検出器からの検出信号で第1搬送体を停止させ、また第2検出器からの検出信号で第2及び第3搬送体を停止させ、第1搬送体と、第2及び第3搬送体が停止した後、ストッパを前記遠ざかった位置に移動させ、次いで第1搬送体と、第2及び第3搬送体を走行させるように往復作動部材及び間欠駆動装置に制御信号を出す制御器と
からなるベニヤ単板の重ね合わせ装置。 - 糊付け機で糊付けされたベニヤ単板を搬送する第1搬送体と、
第1搬送体の搬送方向下手側端部より第1搬送体の搬送方向上手側で且つ第1搬送体の下方の位置から、第1搬送体の前記下手側端部に向けて斜め上方にベニヤ単板を表裏両面から挟持した状態で搬送方向と平行な断面での搬送路が曲線状となって搬送する一対の搬送体からなる第2搬送体と、
第2搬送体の搬送方向下手側に配置され、少なくとも第1搬送体の前記下手側端部から搬出されるベニヤ単板を受け取る位置までベニヤ単板の下面を支持して搬送する第3搬送体と、
第1搬送体の下手側端部付近にあり、往復作動部材の作動により、第1搬送体のベニヤ単板搬送路と交差する位置と、前記交差する位置から遠ざかった位置との間を往復動自在のストッパと、
第1搬送体で搬送されるベニヤ単板が前記交差する位置にあるストッパに当接する位置に到達したことを検出する第1検出器と、第3搬送体で搬送されるベニヤ単板が、第1搬送体の前記ストッパに当接する位置にあるベニヤ単板に対応する位置に到達したことを検出する第2検出器と、
第1搬送体と、第2及び第3搬送体を各々走行又は停止させる間欠駆動装置と、
ストッパが前記交差する位置にあり且つ第1搬送体と、第2及び第3搬送体が走行している状態において、第1検出器からの検出信号で第1搬送体を停止させ次いでストッパを前記遠ざかった位置に移動させ、また第2検出器からの検出信号で第2及び第3搬送体を停止させ、前記ストッパを前記遠ざかった位置に移動させた後であって、第2及び第3搬送体が停止した後に、第1搬送体と、第2及び第3搬送体を走行させるように往復作動部材及び間欠駆動装置に制御信号を出す制御器と
からなるベニヤ単板の重ね合わせ装置。
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