JP4549766B2 - フレキシブル光ディスク及びその製造方法 - Google Patents
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Description
かかる光ディスクは、記録、再生のために記録面上に光を集光するように、記録、再生時の光ピックアップに対する記録面の位置精度が必要であるので、基板を平坦にし、かつ剛性を持たせ、さらに、光ピックアップにサーボをかけて、上記位置精度を出している。
光ディスクの記録容量を高めるために対物レンズの開口数(NA)を上げるか、またはレーザー光を短波長化して、光スポットを更に小径化する技術の研究開発が進められている。
他方、対物レンズの開口数(NA)を上げるためには基板のチルト(面振れ)を小さくしなければならないので、製造基板の平面精度を高め、ピックアップにチルト(面振れ)サーボを搭載し、または、転写層上に0.1mm程度の薄いカバー層を設けて、このカバー側から記録再生することでチルト(面振れ)マージンを拡大することなどが行われている。
光ディスク基板のチルト(面振れ)を小さくすることは、材料や製法の工夫により達成可能であるが、光ディスクの製造コストが高くなる。光ピックアップにチルト(面振れ)サーボを搭載するものも同様に、光ピックアップのコストが高くなる。
また基板を通さずに転写層側から再生するものも、転写層面と対物レンズの距離が0.1mm程度しか確保できないので、剛体である通常の光ディスクを回転させ、対物レンズとの衝突を防ぐために、面振れを小さく、光ディスクのチャッキング装置のチャッキング精度を向上させる必要がある。しかし、これらも光ディスク、記録、再生装置のコストアップにつながる。
そこで、剛体の光ディスクの機械的な平面精度を高くするのではなく、光ディスクを可撓性にし、その記録再生面と反対側にガイドを設け、光ピックアップの対物レンズと反対側にガイドを設け、可撓性光ディスクを対物レンズとガイドで挟んだ状態にする技術が提案されている。
当該光ディスクの回転によって空気力学的にガイドでディスクを浮上(ベルヌーイ浮上;非接触)させ、これによって、対物レンズに対して記録面の位置を安定化させ、そのチルトを限りなく0に近づけるものも研究開発されている。
上記の可撓性光ディスク(フレキシブル光ディスク)の基板を作製するための従来工法としては、PETフィルムなどのフレキシブルシート表面に熱可塑性樹脂または熱硬化性樹脂を塗布してスタンパの微細凹凸パターンを転写しこれを熱硬化させ、その後、転写層を成膜する熱プレス法がある。
また、例えば、特許文献3に記載されている従来技術は、透明フィルムを熱圧着するダイレクトエンボス法である。この方法は昇温させてから圧着するが、面内の温度バラツキ、応力バラツキを極限に均一にすることが困難であるので、光学特性や機械的強度、反りなどにバラツキが発生しやすい。
他方、上記2P法は転写性に優れており、この部分に関するポテンシャルは他の転写工法より優れている。2P法の場合、フレキシブル光ディスクの厚みは、転写するフィルム、転写層等の厚みの総和である。フィルム自体は工業的に量産されていることにより、その厚み分布は±1μm程度である。
しかし、このフィルムは厚み振幅こそ±1μm程度であるが、円周方向における厚み変化が激しく、スパイク状に変化している。
上記ガイドとディスクの間に形成される空気軸受けによってディスクの面振れを安定化させる場合、フィルムまたはディスクの可撓性によって面振れを安定化させることができる。
他方、フォーカスサーボの追従性は面振れの高周波領域において限界があり、フォーカスサーボの追従性がフォーカスエラーを増大させて、記録・再生精度を低下させる。
これは、フレキシブル光ディスクの記録容量、記録・再生速度を高めるときの大きな課題である。そして、フレキシブル光ディスクの面振れの周波数成分を解析したところ、面振れの高周波数域は基板であるフィルムの厚みのバラツキに大きく依存することが判明した。
フレキシブル光ディスクのうねりは空気軸受けで大方矯正され、またうねりによる面振れ分は振動振幅が低周波数域なのでフォーカスサーボ機構が追従できる帯域であることから、そのフォーカスエラー発生への影響は小さい。
そのため、フィルムの厚みの不均一による面振れが、フォーカスサーボ機構の追従可能な高周波数域での振動振幅を大きく越えるため、残留フォーカスエラーが大きくなるものと判断される。
すなわち、ブルーレイ(Blue-ray)ディスクで要求されているカバーフィルムは光学透過層としての機能が必要なので、複屈折を限りなく小さくする必要があるが、当該光ディスクシステムでは表面記録であるが故に、光学特性はフリーで良い。しかし、表面性状に絡む特性は限りなく押さえ込む必要がある。
そこで、本発明の目的は、上述した実情を考慮して、フレキシブル光ディスクを平滑性の良好なものとするために、ガイド側保護層、フィルム基板、転写層、プリフォーマットパターンで構成されており、ガイド側保護層、プリフォーマットパターン、転写層が感光性フィルムで形成されているフレキシブル光ディスク及びその製造方法を提供することにある。
請求項2の発明は、請求項1において、前記記録膜の外面に記録膜保護層を備えたことを特徴とする。
請求項3の発明方法は、請求項1に記載のフレキシブル光ディスクを製造する方法であって、スタンパのプリフォーマットパターン面に記録膜を積層する工程と、該記録膜上に転写層、フィルム基板、及びガイド側保護層を順次積層する工程と、ガイド側保護層の外面を剛体鏡面にて加圧しつつ加熱するラミネート工程と、剛体鏡面の外側から紫外線を照射して感光性フィルムから成る前記ガイド側保護層、転写層を硬化させる工程と、から成ることを特徴とする。
請求項4の発明は、請求項3に記載のフレキシブル光ディスクを製造する方法であって、前記記録膜の外表面に、感光性フィルムから成る記録膜保護層を形成したことを特徴とする。
請求項5の発明は、請求項3、又は4において、前記転写層及び前記ガイド側保護層を前記感光性フィルムで形成する場合、スタンパと剛体鏡面との間に感光性フィルム、フィルム基板、感光性フィルムを積載した状態でプレスすることにより、前記フィルム基板に対して、転写層、ガイド側保護層を形成することを特徴とする。
請求項6の発明は、請求項3又は4において、前記転写層及び前記ガイド側保護層を前記感光性フィルムで形成する場合、スタンパと剛体鏡面との間に感光性フィルム、フィルム基板、感光性フィルムを積載した状態でプレスした後、紫外線を照射して感光性フィルムを硬化させることを特徴とする。
請求項8の発明は、請求項4において、前記転写層及び前記ガイド側保護層が形成されたフィルム基板に対して、前記転写層側に記録膜を成膜後、前記フィルム基板の記録膜側に感光性フィルムを載置して、2枚の剛体鏡面の間でプレスすることにより、記録膜保護層を形成することを特徴とする。
請求項9の発明は、請求項4において、前記転写層及び前記ガイド側保護層が形成されたフィルム基板に対して、前記転写層側に記録膜を成膜後、前記フィルム基板の記録膜側に感光性フィルムを載置して、2枚の剛体鏡面の間でプレス後、紫外線を照射することにより、感光性フィルムを硬化させて記録膜保護層を形成することを特徴とする。
請求項10の発明は、請求項1、又は2において、前記感光性フィルムの厚さが1〜75μmであることを特徴とする。
請求項11の発明は、請求項3乃至9において、ラミネータにより前記フィルム基板に対して前記感光性フィルムを積層することを特徴とする。
請求項12の発明は、請求項11において、前記感光性フィルムを、前記ラミネータで前記フィルム基板に対して積層するさいに、ローラ温度が、30〜130℃の範囲であることを特徴とする。
また、感光性フィルムをガイド側保護層、プリフォーマット及び転写層として機能させることで、均一性の悪いフィルム基板を用いても、感光性フィルムでバラツキを吸収することができ、厚さの均一性の良いフレキシブル光ディスク基板が得られる。また、フィルムの選択肢が増し、低コスト化につながる。
図1の第1の実施の形態は、スタンパ1のプリフォーマットパターン2面に厚さ1μmのフィルム状感光性材料(以後、感光性フィルム、と称す)3、厚さ100μmのフィルム基板4であるPCフィルム(鉛筆硬度B)、厚さ1μmの感光性フィルム5の順で載置し、最後に剛体鏡面(ガラス)6を載置する。
図2は図1の構造を熱プレスした状態を示す概略図である。50℃に加熱されたラミネータ(図示せず)の上下ローラ7、8の間で、剛体鏡面6とスタンパ1で挟まれた一体物をラミネートする。上下ローラ7、8間のラミネート圧は0.2〜1.5MPaが望ましい。
図3は図2の状態からディスク基板(3、4、5)を剥離し、転写層9に対して記録膜11を作成する工程を示す概略図である。ガラス(剛体鏡面)6の上から紫外線を照射して、感光性フィルム5を硬化させることで、PCフィルム基板4に対して転写層9、ガイド側保護層(鉛筆硬度H)10が夫々形成される。
本発明の光ディスクの一つの特徴は、ガイド側保護層10に対して、フィルム基板4、転写層9、記録膜11を順次積層形成した構成を備え、ガイド側保護層10、転写層9、及び記録膜11の内の少なくとも一つが感光性フィルムで形成されている点にある。
また、本発明方法の特徴は、スタンパ1のプリフォーマットパターン面2に記録膜11を積層する工程と、該記録膜上に転写層9、フィルム基板4、及びガイド側保護層10を順次積層する工程と、ガイド側保護層の外面を剛体鏡面6にて加圧しつつラミネータ7、8により加熱するラミネート工程と、剛体鏡面の外側から紫外線を照射して感光性フィルムから成るガイド側保護層、転写層、又は記録膜を硬化させる工程と、から成る点にある。
また、更に一つの特徴は、記録膜11の外表面に、感光性フィルムから成る記録膜保護層15を形成した点にある。
感光性フィルム14上に、記録膜11、転写層9、PCフィルム基板4、ガイド側保護層10の一体物を載置し、その上に剛体鏡面(ガラス)6を載置して、同様にラミネートする。紫外線を照射して感光性フィルム14を硬化させることで、記録膜保護層15(図6)が形成される。
図6は完成したフレキシブルディスクを示す概略図である。図6において、完成したフレキシブルディスクAはガイド側保護層10、PCフィルム基板4、転写層9、記録膜11、プリフォーマットパターン12、記録膜保護層15から構成されている。
図7はプレス加工されたフレキシブルディスクを評価する評価装置を示す概略図である。所望のサイズにプレス加工されたフレキシブルディスクAを図7の評価装置に搭載する。
この評価装置はガイド16、これに対向して配置される対物レンズ17、及びスピンドル18から構成されている。ガイド16をガイド側保護層10に近接させて、フレキシブルディスクの面振れを安定化させた後、フォーカスサーボ、トラッキングサーボをセットして、記録・再生を実施した。
フォーカスサーボ時の残留フォーカスエラーは小さく、トラッキングサーボのセットが容易で、極めて高品質な記録・再生信号特性が得られた。
70℃に加熱されたラミネータの上下ローラ7、8の間を、剛体鏡面6とスタンパ1で挟まれた一体物をラミネートする。上下ローラ7、8間のラミネート圧は0.2〜1.5MPaが望ましい。
その後、ガラス(剛体鏡面)6の上から紫外線を照射、透過させて、感光性フィルム5を硬化させることで、PCフィルム基板4に対して転写層9、ガイド側保護層(鉛筆硬度H)10が形成される(図3)。
転写層9に対して記録膜11を成膜後、再び、図4に示すごとく剛体鏡面(ガラス)13に厚さ35μmの感光性フィルム14を載置し、さらに記録膜11、転写層9、PETフィルム(フィルム基板)4、ガイド側保護層10の一体物を載置し、その上に剛体鏡面(ガラス)6を載置して、同様にラミネートする。
紫外線を照射して、感光性フィルム14を硬化させることで、記録膜保護層15が形成される。所望のサイズにプレス加工されたフレキシブルディスクAを図7に示した評価装置に搭載する。
ガイド16をガイド側保護層10に近接させて、フレキシブルディスクの面振れを安定化後、フォーカスサーボ、トラッキングサーボをセットして、記録・再生を実施した。フォーカスサーボ時の残留フォーカスエラーは小さく、トラッキングサーボのセットが容易で、極めて高品質な記録・再生信号特性が得られた。
100℃に加熱されたラミネータの上下ローラ7、8の間を、剛体鏡面6とスタンパ1で挟まれた一体物をラミネートする。上下ローラ7、8間のラミネート圧は0.2〜1.5MPaが望ましい。
その後、ガラス(剛体鏡面)6の上から紫外線を照射して、感光性フィルム5を硬化させることで、PCフィルム基板4に対して転写層9、ガイド側保護層(鉛筆硬度H)10が形成される。
転写層9に対して記録膜11を成膜後、再び、剛体鏡面(ガラス)13に厚さ75μmの感光性フィルム14を載置し、さらに記録膜11、転写層9、PETフィルム(フィルム基板)4、ガイド側保護層10の一体物を載置し、その上に剛体鏡面(ガラス)6を載置して、同様にラミネートする。
紫外線を照射して、感光性フィルム14を硬化させることで、記録膜保護層15が形成される。所望のサイズにプレス加工されたフレキシブルディスクを図7に示した評価装置に搭載する。
ガイド16をガイド側保護層10に近接させて、フレキシブルディスクの面振れを安定化後、フォーカスサーボ、トラッキングサーボをセットして、記録・再生を実施した。フォーカスサーボ時の残留フォーカスエラーは小さく、トラッキングサーボのセットが容易で、極めて高品質な記録・再生信号特性が得られた。
比較例1は、スタンパのプリフォーマット面に厚さ100μmの感光性フィルム、厚さ25μmのフィルム基板であるPETフィルム(鉛筆硬度F)、厚さ75μmの感光性フィルムの順で載置し、最後に剛体鏡面(ガラス)を載置する。
100℃に加熱されたラミネータの上下ローラの間を、剛体鏡面とスタンパで挟まれた一体物をラミネートする。上下ローラ間のラミネート圧は0.2〜1.5MPaが望ましい。
その後、ガラスの上から紫外線を照射して、感光性フィルムを硬化させることで、PCフィルム基板に対して転写層、ガイド側保護層(鉛筆硬度H)が形成される。
転写層に対して記録膜を成膜後、ふたたび、剛体鏡面(ガラス)に厚み100μmの感光性フィルムを載置し、さらに記録膜、転写層、PETフィルム、ガイド側保護層の一体物を載置し、その上に剛体鏡面(ガラス)を載置して、同様にラミネートする。
紫外線を照射して、感光性フィルムを硬化させることで、記録膜保護層が形成される。所望のサイズにプレス加工されたフレキシブルディスクを図7に示した評価装置に搭載し、ガイド16をガイド側保護層に近接させたが、フレキシブルディスクの剛性が大きすぎて、ディスクの面振れを安定せず、フォーカスサーボがセットできず、記録・再生には至らなかった。
(比較例2)
比較例2は、スタンパのプリフォーマット面に厚さ0.5μmの感光性フィルム、厚さ100μmのフィルム基板であるPCフィルム(鉛筆硬度B)、厚さ0.5μmの感光性フィルムの順で載置し、最後に剛体鏡面(ガラス)を載置する。
50℃に加熱されたラミネータの上下ローラの間を、剛体鏡面とスタンパで挟まれた一体物をラミネートする。上下ローラ間のラミネート圧は0.2〜1.5MPaが望ましい。
その後、ガラスの上から紫外線を照射して、感光性フィルムを硬化させることで、PCフィルム基板に対して転写層、ガイド側保護層を形成したが、完全に層状態にはなっておらず、感光性フィルムの存在しない箇所が多々みられた。このディスクでの記録・再生は不可である。
(比較例3)
比較例3は、スタンパのプリフォーマット面に厚さ25μmの感光性フィルム、厚さ90μmのフィルム基板であるPCフィルム(鉛筆硬度B)、厚さ25μmの感光性フィルムの順で載置し、最後に剛体鏡面(ガラス)を載置する。
上下ローラの加熱温度を25及び140℃でラミネートを実施した。25℃のラミネートでは、感光性フィルムがスタンパもしくは剛体鏡面に十分になじまず、十分なプリフォーマット形状、平滑鏡面の転写性が得られなかった。
140℃の場合は、感光性フィルムが低粘度化し過ぎて流れてしまい、紫外線照射して硬化させた後、転写層、ガイド側保護層に厚さバラツキが発生して、ディスクの面振れ、チルト、球面収差が悪化し、良好な記録・再生特性が得られなかった。
本発明によれば、スタンパと剛体鏡面の間に感光性フィルム、フィルム基板、感光性フィルムを積載した状態でプレス後、紫外線を照射することにより、感光性フィルムを硬化させ、フィルム基板4に対して、転写層9、ガイド側保護層10を形成する。
本発明によれば、転写層9に対してはスタンパ鏡面、ガイド側保護層10に対しては剛体鏡面の表面性が転写されるので、転写層表面、ガイド側保護層10表面が極めて平滑で、厚みの均一性の良いフレキシブル光ディスク基板が得られる。
本発明では、更にガイド側保護層10の硬度がフィルム基板4の硬度よりも大きい点が特徴的である。ガイド側保護層の硬度が、フィルム基板の硬度よりも大きいことにより、ディスクを記録・再生するさいに、ガイド近接時にディスクとガイドが摺動しても、表面が損傷することがないのでキズや粉塵が発生しない。
本発明によれば、転写層、ガイド側保護層の形成されたフィルム基板に対して、転写層側に記録膜を成膜後、フィルム基板の記録膜側に感光性フィルムを載置して、2枚の剛体鏡面の間でプレス後、紫外線を照射することにより、記録膜保護層を形成することである。
これによって、記録膜保護層に対して、剛体鏡面の表面性が転写されるので、記録膜保護層表面が極めて平滑で、厚みの均一性の良いフレキシブル光ディスクが得られる。
本発明によれば、ラミネータでフィルム基板に対して感光性フィルムを積層し、これによってフィルム基板に対して十分な密着性を確保し、気泡が混入しにくい。好ましくは、真空ラミネータを用いることで、気泡を積極的に除去でき、気泡を入れない方式が可能となる。
本発明によれば、転写層に対してはスタンパ鏡面、ガイド側保護層に対しては剛体鏡面の表面性が転写されるので、転写層表面、ガイド側保護層表面が極めて平滑で、厚みの均一性の良いフレキシブル光ディスク基板が得られ、チルトやラジアル方向の厚み変動がないことにより、エキスパンダを用いた球面収差補正が不要である。
本発明によれば、ガイド側保護層の硬度が、フィルム基板の硬度よりも大きいことにより、ディスクを記録再生するさいに、ガイド近接時にディスクとガイドが摺動しても、表面が損傷することがないので、キズや粉塵が発生しない。したがって、記録膜劣化以外のモードによるC/N、エラーレートの悪化は発生しない。
本発明によれば、感光性フィルムの厚さが1〜75μmであることで、適度の可撓性を有する転写層、ガイド側保護層、記録膜保護層の形成が可能となり、ディスクの記録・再生面と反対側の面にガイドを近接させ、空気力学的にディスク面振れを安定化できる。
2 プリフォーマットパターン
3 フィルム状感光性材料(感光性フィルム)
4 フィルム基板
5 フィルム状感光性材料(感光性フィルム)
6 剛体鏡面(ガラス)
7 ローラ(上ローラ)
8 ローラ(下ローラ)
9 転写層
10 ガイド側保護層
11 記録膜
12 プリフォーマットパターン
13 剛体鏡面(ガラス)
14 フィルム状感光性材料(感光性フィルム)
15 記録膜保護層
Claims (12)
- ガイド側保護層に対して、フィルム基板、転写層、記録膜を順次積層形成した構成を備え、前記ガイド側保護層、転写層が、紫外線の照射により硬化する感光性フィルムで形成されていることを特徴とするフレキシブル光ディスク。
- 前記記録膜の外面に記録膜保護層を備えたことを特徴とする請求項1に記載のフレキシブル光ディスク。
- 請求項1に記載のフレキシブル光ディスクを製造する方法であって、スタンパのプリフォーマットパターン面に記録膜を積層する工程と、該記録膜上に転写層、フィルム基板、及びガイド側保護層を順次積層する工程と、ガイド側保護層の外面を剛体鏡面にて加圧しつつ加熱するラミネート工程と、剛体鏡面の外側から紫外線を照射して感光性フィルムから成る前記ガイド側保護層、転写層を硬化させる工程と、から成ることを特徴とするフレキシブル光ディスクの製造方法。
- 請求項3に記載のフレキシブル光ディスクを製造する方法であって、前記記録膜の外表面に、感光性フィルムから成る記録膜保護層を形成したことを特徴とするフレキシブル光ディスクの製造方法。
- 前記転写層及び前記ガイド側保護層を前記感光性フィルムで形成する場合、スタンパと剛体鏡面との間に感光性フィルム、フィルム基板、感光性フィルムを積載した状態でプレスすることにより、前記フィルム基板に対して、転写層、ガイド側保護層を形成することを特徴とする請求項3又は4に記載のフレキシブル光ディスクの製造方法。
- 前記転写層及び前記ガイド側保護層を前記感光性フィルムで形成する場合、スタンパと剛体鏡面との間に感光性フィルム、フィルム基板、感光性フィルムを積載した状態でプレスした後、紫外線を照射して感光性フィルムを硬化させることを特徴とする請求項3又は4に記載のフレキシブル光ディスクの製造方法。
- 前記ガイド側保護層の硬度が、前記フィルム基板の硬度よりも大きいことを特徴とする請求項1記載のフレキシブル光ディスク。
- 前記転写層及び前記ガイド側保護層が形成されたフィルム基板に対して、前記転写層側に記録膜を成膜後、前記フィルム基板の記録膜側に感光性フィルムを載置して、2枚の剛体鏡面の間でプレスすることにより、記録膜保護層を形成することを特徴とする請求項4記載のフレキシブル光ディスクの製造方法。
- 前記転写層及び前記ガイド側保護層が形成されたフィルム基板に対して、前記転写層側に記録膜を成膜後、前記フィルム基板の記録膜側に感光性フィルムを載置して、2枚の剛体鏡面の間でプレス後、紫外線を照射することにより、感光性フィルムを硬化させて記録膜保護層を形成することを特徴とする請求項4記載のフレキシブル光ディスクの製造方法。
- 前記感光性フィルムの厚さが1〜75μmであることを特徴とする請求項1、又は2記載のフレキシブル光ディスク。
- ラミネータにより前記フィルム基板に対して前記感光性フィルムを積層することを特徴とする請求項3乃至6、8、9の何れか一項に記載のフレキシブル光ディスクの製造方法。
- 前記感光性フィルムを、前記ラミネータで前記フィルム基板に対して積層するさいに、ローラ温度が、30〜130℃の範囲であることを特徴とする請求項11記載のフレキシブル光ディスクの製造方法。
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