JP4548608B2 - 車体後部構造 - Google Patents

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本発明は、ホイールハウスの上壁部に取り付けられたダンパ及びホイールハウスの内部に配設されたフィラーパイプを備えた車体後部構造に関するものである。
従来、ホイールハウスの上壁部に取り付けられたダンパ及びフィラーパイプを備えた車体後部構造において、特許文献1には、リヤホイールハウスの内部においてダンパの前側にフィラーパイプが配置され、また、左右1対のリヤサイドフレームが車幅方向に延びる後クロスメンバーにより連結され、この後クロスメンバーの前側にフィラーパイプが配置され、後クロスメンバーよりも前側部分のリヤサイドフレームにフィラーパイプの途中部がブラケットにより連結支持された構造が開示されている。
特許文献1のような車体後部構造では、左右1対のリヤホイールハウス間の車室空間が小さくなるが、例えば、1〜3列目シートを備えた自動車において、3列目シートが左右1対のリヤホイールハウス間に配置される場合、3列目シートの左右方向幅が小さくなる。そこで、左右1対のリヤホイールハウスの側壁部を車幅方向外側へ凹ませて、これらリヤホイールハウス間の車室空間を拡大することができる。
特開2005−29000号公報
左右1対のリヤホイールハウス間の車室空間を拡大するために、リヤホイールハウスの側壁部を車幅方向外側へ凹ませた場合、このリヤホイールハウスとダンパ及びフィラーパイプとが相互干渉しないようにする必要があるが、特許文献1の技術を含む従来の車体後部構造では、リヤホイールハウスの側壁部を車幅方向外側へ大きく凹ませることが難しい。これを実現するために、本願出願人は、リヤホイールハウスの内部において、ダンパを上方へ移行する程後方へ移行するように傾斜状に設け、ダンパをフィラーパイプの後側に上下方向向きに設けた構造を実用化しつつある。
しかし、前記構造では、リヤホイールハウスの内部の後端側部分において、ダンパとフィラーパイプとが接近した状態になるため、車両後突時に、リヤホイールハウスの後壁部に衝突荷重が入力され、リヤホイールハウスが潰れて後壁部が前方へ移動した場合に、この後壁部とダンパとでフィラーパイプが挟まれ損傷するという虞がある。
また、車両後突時に、リヤサイドフレームに衝突荷重が入力され、リヤサイドフレームが圧縮変形した場合に、このリヤサイドフレームがフィラーパイプに対して前方に相対的に移動する場合が想定されるが、このとき、特許文献1のように、フィラーパイプをリヤサイドフレームに単に連結したものでは、フィラーパイプに過大な力が作用してフィラーパイプが損傷し易いという問題がある。
本発明の目的は、左右1対のホイールハウス間の車室空間を、ホイールハウスの側壁部を車幅方向外側へ凹ませて拡大し、このホイールハウスを補強し、車両後突時にホイールハウスの後壁部が前方へ移動した場合、更にリヤサイドフレームが圧縮変形した場合、フィラーパイプの損傷を極力防止できる、車体後部構造を提供することである。
請求項1の車体後部構造は、ホイールハウスの上壁部に取り付けられたダンパ及びホイールハウスの内部に配設されたフィラーパイプを備えた車体後部構造において、前記ダンパは上方へ移行する程後方へ移行するように傾斜状に設けられ、前記フィラーパイプはホイールハウスの内部においてダンパの後側に上下方向向きに設けられ、前記ホイールハウスのうち前記ダンパとフィラーパイプとが車幅方向にオーバーラップする領域の後壁部分とリヤサイドフレームとを連結すると共に、ホイールハウスのダンパ取付部近傍まで延在された補強部材を設けたことを特徴とする。
この車体後部構造では、ダンパがホイールハウスの上壁部に取り付けられ、ホイールハウスの内部において、ダンパは上方へ移行する程後方へ移行するように傾斜状に設けられ、フィラーパイプはダンパの後側に上下方向向きに設けられている。従って、ホイールハウスの内部の後端側部分にダンパとフィラーパイプを接近させて配置し、ホイールハウスの側壁部を車幅方向外側へ凹ませて、左右1対のホイールハウス間の車室空間を拡大することができる。
補強部材によりホイールハウスのうちダンパとフィラーパイプとが車幅方向にオーバーラップする領域の後壁部分とリヤサイドフレームとが連結されているので、ホイールハウスの後壁部分が補強され、車両後突時に、ホイールハウスの後壁部に衝突荷重が入力された場合、ホイールハウスが潰れて後壁部が前方へ移動しにくくなり、更に、この補強部材はホイールハウスのダンパ取付部近傍まで延在されているので、ホイールハウスの後壁部が前方へ移動した場合でも、ダンパ取付部と共にダンパの上端部分を前方へ移動させてダンパを起き上がらせ、ダンパとホイールハウスの後壁部との間の空間が保持される。
請求項1の発明に次の構成を採用可能である。
左右1対のホイールハウス間の車室空間を拡大するためにホイールハウスの側壁部を車幅方向外側へ凹ませた車室拡張部を形成する(請求項2)。前記補強部材はホイールハウスの平面視アーチ状の後壁部と側壁部の内面側とリヤサイドフレームの上面側とに亙って設けられる(請求項3)。
前記フィラーパイプの途中部をリヤサイドフレームに支持するブラケットが設けられ、車両後突時にリヤサイドフレームが圧縮変形した場合、このリヤサイドフレームに対してブラケットが車体前後方向に相対移動可能に取り付けられる(請求項4)。前記ブラケットの前後2箇所の取付部がリヤサイドフレームに取り付けられ、車両後突時にリヤサイドフレームが圧縮変形した場合、このリヤサイドフレームからブラケットの後側の取付部が外れるように構成する(請求項5)。
請求項1の車体後部構造によれば、ダンパをホイールハウスの上壁部に取り付け、ホイールハウスの内部において、ダンパを上方へ移行する程後方へ移行するように傾斜状に設け、フィラーパイプをダンパの後側に上下方向向きに設けたので、ホイールハウスの内部の後端側部分にダンパとフィラーパイプを接近させて配置し、ホイールハウスの側壁部を車幅方向外側へ凹ませて、左右1対のホイールハウス間の車室空間を拡大でき、これらホイールハウス間にシートを配置する場合に、そのシートの左右方向幅を大きくできる。そして、ホイールハウスのうちダンパとフィラーパイプとが車幅方向にオーバーラップする領域の後壁部分とリヤサイドフレームとを連結すると共に、ホイールハウスのダンパ取付部近傍まで延在された補強部材を設けたので、ホイールハウスの後壁部分を補強でき、車両後突時に、ホイールハウスの後壁部に衝突荷重が入力された場合、ホイールハウスが潰れて後壁部が前方へ移動しにくくなり、更に、ホイールハウスの後壁部が前方へ移動した場合でも、ダンパ取付部と共にダンパの上端部分を前方へ移動させてダンパを起き上がらせ、ダンパとホイールハウスの後壁部との間の空間を保持して、この後壁部とダンパとでフィラーパイプが挟まれ損傷することを極力防止できる。
請求項2の車体後部構造によれば、左右1対のホイールハウス間の車室空間を拡大するためにホイールハウスの側壁部を車幅方向外側へ凹ませた車室拡張部を形成したので、これらホイールハウス間に左右方向幅の大きなシートを配置できる。前記のように、ホイールハウスの内部の後端側部分にダンパとフィラーパイプを接近させて配置できるので、ホイールハウスの側壁部を大きく凹ませた車室拡張部を形成でき、依って、1対のホイールハウス間に左右方向幅の大きなシートを確実に配置可能になる。
請求項3の車体後部構造によれば、補強部材をホイールハウスの平面視アーチ状の後壁部と側壁部の内面側とリヤサイドフレームの上面側とに亙って設けたので、ホイールハウスを確実に補強すると共に、車両後突時に、リヤサイドフレームが圧縮変形した場合に、その衝突荷重をリヤサイドフレームから補強部材を介してホイールハウスのダンパ取付部近傍に入力して、ダンパを確実に起き上がらせて、ホイールハウスの後壁部の前方への移動に対処することができる。
請求項4の車体後部構造によれば、フィラーパイプの途中部をリヤサイドフレームに支持するブラケットを設け、車両後突時にリヤサイドフレームが圧縮変形した場合、このリヤサイドフレームに対してブラケットを車体前後方向に相対移動可能に取り付けたので、このブラケットによるフィラーパイプのリヤサイドフレームへの連結により、フィラーパイプに過大な力が作用してフィラーパイプが損傷することを防止できる。
請求項5の車体後部構造によれば、ブラケットの前後2箇所の取付部をリヤサイドフレームに取り付け、車両後突時にリヤサイドフレームが圧縮変形した場合、このリヤサイドフレームからブラケットの後側の取付部が外れるように構成したので、簡単な構造で、通常は、フィラーパイプをリヤサイドフレームに確実に支持し、車両後突時にリヤサイドフレームが圧縮変形した場合、フィラーパイプに過大な力が作用してフィラーパイプが損傷することを確実に防止できる。
本発明の車体後部構造は、ホイールハウスの上壁部に取り付けられたダンパ及びホイールハウスの内部に配設されたフィラーパイプを備えたものであり、前記ダンパは上方へ移行する程後方へ移行するように傾斜状に設けられ、前記フィラーパイプはホイールハウスの内部においてダンパの後側に上下方向向きに設けられ、前記ホイールハウスのうち前記ダンパとフィラーパイプとが車幅方向にオーバーラップする領域の後壁部分とリヤサイドフレームとを連結すると共に、ホイールハウスのダンパ取付部近傍まで延在された補強部材が設けられている。
図1、図2に示すように、自動車の車体後部構造1は、左右1対の車体前後方向(前後方向)に延びるリヤサイドフレーム2と、1対のリヤサイドフレーム2を連結する車幅方向(左右方向)に延びる後クロスメンバー3及び中間クロスメンバー4と、1対のリヤサイドフレーム2と後クロスメンバー3と中間クロスメンバー4上に固定されたリヤフロアパネル5と、1対のリヤサイドフレーム2とリヤフロアパネル5に連結された左右1対のリヤホイールハウス6とを備えている。
リヤフロアパネル5のうち、後クロスメンバー3の後側部分に下方へ凹ませたスペアタイヤ収納用のタイヤパン5aが形成され、後クロスメンバー3と中間クロスメンバー4の間部分の下面側に燃料タンク7が取り付けられ、また、1対のリヤサイドフレーム2の後端部にクラッシュカン8aを介してリヤバンパー8が取り付けられている。尚、後クロスメンバー3の前後方向位置はリヤホイールハウス6の前後方向略中央位置になっている。
リヤサスペンション装置9が設けられ、このリヤサスペンション装置9に連結された左右1対のホイール連結部9aが1対のタイヤパン6の内部に臨み、これらホイール連結部9aに1対のリヤタイヤのホイール(図示略)が取り付けられている。
図1〜図5に示すように、車体後部構造1は、左右1対のリヤホイールハウス6の上壁部6aに取り付けられた左右1対のダンパ10を備え、また、右側のリヤホイールハウス6の上壁部6aに沿って配設されたフィラーパイプ11と、フィラーパイプ11に沿って配設されたエア抜きパイプ12を備えている。1対のダンパ10は左右対称に配設され夫々上方へ移行する程後方へ移行するように傾斜状に設けられ、フィラーパイプ11とエア抜きパイプ12は右側のリヤホイールハウス6の内部においてダンパ10の後側に上下方向向きに設けられている。
ダンパ10の大部分がリヤホイールハウス6の内部の後端側部分に配設され、ダンパ10の下端部がサスペンション装置9のうちホイール連結部9aよりも後側に位置する部位に連結され、ダンパ10の上端部分がリヤホイールハウス6の上壁部6aの後端部分に取り付けられている。
フィラーパイプ11とエア抜きパイプ12は、夫々、水平パイプ11a,12aと鉛直パイプ部11b,12bからなり、水平パイプ部11a,12aがリヤフロアパネル5の下面側に配設されて、それらの基端部が燃料タンク7に接続されている。水平パイプ部11a,12aは、燃料タンク7側から右側のリヤサイドフレーム2の下側を通ってリヤホイールハウス6まで延び、そこから鉛直パイプ部11b,12bが立ち上がりリヤホイールハウス6の内部を通って上壁部6aに沿って延び、その上端部に給油口部材13が接続され、その給油口部材13が車体右側のアウターパネル(図示略)に取り付けられる。
リヤホイールハウス6は、リヤサイドフレーム2の車幅方向外側近くに設けられ、車体側部のインナパネル(図示略)から車室側へ張り出すように形成された、上壁部6a、前壁部6b、後壁部6c、側壁部6dを有し、前壁部6b、後壁部6c、側壁部6dの下端部がリヤフロアパネル5に接続されている。そして、左右1対のリヤホイールハウス6間の車室空間を拡大するためにリヤホイールハウス6の側壁部6dを車幅方向外側へ凹ませた車室拡張部6eが形成されている。ここで、この車室拡張部6eを形成するために、ダンパ10とフィラーパイプ11とエア抜きパイプ12が前記配置となっている。
図3〜図5に示すように、この車体後部構造1には、右側のリヤホイールハウス6のうちダンパ10とフィラーパイプ11及びエア抜きパイプ12とが車幅方向にオーバーラップする領域の後壁部分と右側のリヤサイドフレーム2とを連結すると共に、このリヤホイールハウス6のダンパ取付部6f近傍まで延在された補強部材20が設けられている。
この補強部材20は、右側のリヤホイールハウス6の平面視アーチ状の後壁部6cと側壁部6dの内面側(車室内面側)と右側のリヤサイドフレーム2の上面側とに亙って設けられている。具体的に、補強部材20は鉛直補強部20aと水平補強部20bとを有し、鉛直補強部20aがリヤホイールハウス6の後壁部6cの内面の車幅方向内側部分と側壁部6dの内面の後端側部分に沿って面接触状に固定され連結されている。また、水平補強部20bがリヤフロアパネル5の上側と車幅外側部分においてリヤフロアパネル5の上面に固定され、このリヤフロアパネル5を介してリヤサイドフレーム2に連結されている。
図6、図7に示すように、この車体後部構造1では、フィラーパイプ11及びエア抜きパイプ12の途中部を右側のリヤサイドフレーム2に支持するブラケット30が設けられ、車両後突時にリヤサイドフレーム2が圧縮変形した場合、このリヤサイドフレーム2に対してブラケット30が車体前後方向に相対移動可能に取り付けられている。
前記のように、フィラーパイプ11及びエア抜きパイプ12の水平パイプ部11a,12aはリヤサイドフレーム2の下側を通り、このリヤサイドフレーム2の下側を通る水平パイプ部11a,12aの部分が、ブラケット30によりリヤサイドフレーム2の下面に連結されている。
このブラケット30は、例えば、フィラーパイプ11とエア抜きパイプ12とを束ねる環状の第1部分30aと、この第1部分30aから後方へ張り出してリヤサイドフレーム2の下面に連結される板状の第2部分30bとを有する。第2部分30bには第1部分30aから後方へ所定間隔空けて配置される連結片30cが設けられ、この連結片30cにその前端から後側へ延びるスリット30dが形成され、そのスリット30dにボルト35のネジ軸が挿通され、このボルト35とナット(図示略)により適度な締結力で連結片30cがリヤサイドフレーム2の下面に固定されている。
車両後突時に、衝突荷重が右側のリヤサイドフレーム2に入力され、リヤサイドフレーム2が圧縮変形し、リヤサイドフレーム2のうちブラケット30が連結された部分が前方へ移動した場合、フィラーパイプ11及びエア抜きパイプ12はリヤサイドフレーム2以外に車体部材に連結されているため移動しないように維持され、それ故、ボルト35のネジ軸がスリット30dを前方へスライド移動してスリット30dから外れ、これにより、フィラーパイプ11及びエア抜きパイプ12とリヤサイドフレーム2との連結が解除され、リヤサイドフレーム2に対してブラケット30が車体前後方向に相対移動可能になる。
以上説明した車体後部構造1によれば次の効果を奏する。
ダンパ10をリヤホイールハウス6の上壁部6aに取り付け、リヤホイールハウス6の内部において、ダンパ10を上方へ移行する程後方へ移行するように傾斜状に設け、フィラーパイプ11及びエア抜きパイプ12をダンパ10の後側に上下方向向きに設けたので、リヤホイールハウス6の内部の後端側部分にダンパ10とフィラーパイプ11及びエア抜きパイプ12を接近させて配置し、リヤホイールハウス6の側壁部6dを車幅方向外側へ大きく凹ませて車室拡張部6eを形成して、左右1対のリヤホイールハウス6間の車室空間を拡大でき、これらリヤホイールハウス6間にシートを配置する場合に、そのシートの左右方向幅を大きくできる。
そして、リヤホイールハウス6のうちダンパ10とフィラーパイプ11及びエア抜きパイプ12とが車幅方向にオーバーラップする領域の後壁部分とリヤサイドフレーム2とを連結すると共に、リヤホイールハウス6のダンパ取付部6f近傍まで延在された補強部材20を設けたので、リヤホイールハウス6の後壁部分を補強でき、車両後突時に、リヤホイールハウス6の後壁部6cに衝突荷重が入力された場合、リヤホイールハウス6が潰れて後壁部6cが前方へ移動しにくくなり、更に、リヤホイールハウス6の後壁部6eが前方へ移動した場合でも、ダンパ取付部6fと共にダンパ10の上端部分を前方へ移動させてダンパ10を起き上がらせ、ダンパ10とリヤホイールハウス6の後壁部6cとの間の空間を保持して、この後壁部6cとダンパ10とでフィラーパイプ11及びエア抜きパイプ12が挟まれ損傷することを極力防止できる。
補強部材20をリヤホイールハウス6の平面視アーチ状の後壁部6cと側壁部6dの内面側とリヤサイドフレーム2の上面側とに亙って設けたので、リヤホイールハウス6を確実に補強すると共に、車両後突時に、リヤサイドフレーム2が圧縮変形した場合に、その衝突荷重をリヤサイドフレーム2から補強部材20を介してリヤホイールハウス6のダンパ取付部6f近傍に入力して、ダンパ10を確実に起き上がらせて、リヤホイールハウス6の後壁部6cの前方への移動に対処することができる。
フィラーパイプ11及びエア抜きパイプ12の途中部をリヤサイドフレーム2に支持するブラケット30を設け、車両後突時にリヤサイドフレーム2が圧縮変形した場合、このリヤサイドフレーム2に対してブラケット30を車体前後方向に相対移動可能に取り付けたので、このブラケット30によるフィラーパイプ11及びエア抜きパイプ12のリヤサイドフレーム2への連結により、フィラーパイプ11及びエア抜きパイプ12に過大な力が作用してフィラーパイプ11及びエア抜きパイプ12が損傷することを防止できる。
ここで、前記ブラケット30を変更した変更形態について説明する。
図8に示すように、ブラケット40は、車両後突時にリヤサイドフレーム2が圧縮変形した場合、このリヤサイドフレーム2に対して車体前後方向に相対移動可能に取り付けられている。このブラケット40は、例えば、フィラーパイプ11とエア抜きパイプ12とを束ねる環状の第1部分40aと、リヤサイドフレーム2の下面に連結される第2部分40bとを有する。
第2部分40bは、第1部分40aを下側から支持する支持部40c、支持部40cの前後両端部に設けられた取付部40d,40eを有し、前側の取付部40dは1対のボルト45とナット(図示略)によりリヤサイドフレーム2の下面に固定されている。後側の取付部40eに前端から後側へ延びる左右1対のスリット40fが形成され、これらスリット40fに1対のボルト45のネジ軸が挿通され、これらボルト45とナット(図示略)により適度な締結力で取付部40dがリヤサイドフレーム2の下面に固定されている。
車両後突時に、衝突荷重が右側のリヤサイドフレーム2に入力され、リヤサイドフレーム2が圧縮変形し、リヤサイドフレーム2のうちブラケット40が連結された部分が前方へ移動した場合、後側の1対のボルト45のネジ軸がスリット40fを前方へスライド移動してスリット40fから外れ、これにより、フィラーパイプ11及びエア抜きパイプ12とリヤサイドフレーム2との連結が解除され、リヤサイドフレーム2に対してブラケット40が車体前後方向に相対移動可能になる。
このように、ブラケット40の前後2箇所の取付部40d,40eをリヤサイドフレーム2に取り付け、車両後突時にリヤサイドフレーム2が圧縮変形した場合、このリヤサイドフレーム2からブラケット40の後側の取付部40eが外れるように構成したので、簡単な構造で、通常は、フィラーパイプ11及びエア抜きパイプ12をリヤサイドフレーム2に確実に支持し、車両後突時にリヤサイドフレーム2が圧縮変形した場合、フィラーパイプ11及びエア抜きパイプ12に過大な力が作用してフィラーパイプ11及びエア抜きパイプ12が損傷することを確実に防止できる。
その他、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において、種々の変更を付加して実施可能であり、種々の自動車、自動車以外の種々の車両に本発明を適用可能である。
車体後部構造の斜視図である。 車体後部構造の底面図である。 車体後部構造のリヤホイールハウスを含む要部の斜視図である。 車体後部構造のリヤホイールハウスを含む要部の平面図である。 車体後部構造のリヤホイールハウスを含む要部の外側からの側面図である。 車体後部構造のリヤサイドフレームを含む要部の下側からの斜視図である。 車体後部構造のリヤサイドフレームを含む要部の底面図である。 変更形態の車体後部構造のリヤサイドフレームを含む要部の底面図である。
符号の説明
1 車体後部構造
6 リヤホイールハウス
6a 上壁部
6c 後壁部
6d 側壁部
6e 車室拡張部
6f ダンパ取付部
10 ダンパ
11 フィラーパイプ
20 補強部材
30,40 ブラケット
40d,40f 取付部

Claims (5)

  1. ホイールハウスの上壁部に取り付けられたダンパ及びホイールハウスの内部に配設されたフィラーパイプを備えた車体後部構造において、
    前記ダンパは上方へ移行する程後方へ移行するように傾斜状に設けられ、前記フィラーパイプはホイールハウスの内部においてダンパの後側に上下方向向きに設けられ、
    前記ホイールハウスのうち前記ダンパとフィラーパイプとが車幅方向にオーバーラップする領域の後壁部分とリヤサイドフレームとを連結すると共に、ホイールハウスのダンパ取付部近傍まで延在された補強部材を設けたことを特徴とする車体後部構造。
  2. 左右1対のホイールハウス間の車室空間を拡大するためにホイールハウスの側壁部を車幅方向外側へ凹ませた車室拡張部を形成したことを特徴とする請求項1に記載の車体後部構造。
  3. 前記補強部材はホイールハウスの平面視アーチ状の後壁部と側壁部の内面側とリヤサイドフレームの上面側とに亙って設けられたことを特徴とする請求項1又は2に記載の車体後部構造。
  4. 前記フィラーパイプの途中部をリヤサイドフレームに支持するブラケットが設けられ、車両後突時にリヤサイドフレームが圧縮変形した場合、このリヤサイドフレームに対してブラケットが車体前後方向に相対移動可能に取り付けられたことを特徴とする請求項1〜3の何れかに記載の車体後部構造。
  5. 前記ブラケットの前後2箇所の取付部がリヤサイドフレームに取り付けられ、車両後突時にリヤサイドフレームが圧縮変形した場合、このリヤサイドフレームからブラケットの後側の取付部が外れるように構成したことを特徴とする請求項4に記載の車体後部構造。
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