JP4547607B2 - 排ガス浄化用触媒 - Google Patents

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本発明は自動車の排ガス浄化用触媒に関し、詳しくはきわめて高い酸化活性を示す安価な触媒に関する。
従来より自動車の排ガス浄化用触媒として、アルミナなどの多孔質担体にPtなどの貴金属を担持した酸化触媒が用いられている。この酸化触媒では、排ガス中のHC及びCOが酸化されて浄化される。
また、アルミナなどの多孔質担体にPtなどの貴金属を担持した触媒は、空燃比を理論空燃比に制御することで排ガス中のCO及びHCの酸化とNOx の還元とを同時に行うため、三元触媒と称されている。このような三元触媒としては、例えばコーディエライトなどからなる耐熱性のハニカム基材にγ−アルミナからなる多孔質担体層を形成し、その多孔質担体層にPt、Rhなどの貴金属を担持させたものが広く用いられている。
しかしながら酸化触媒及び三元触媒では、担持されている貴金属がその活性化温度以上となるまでは触媒反応が生じないという問題がある。そのためエンジン始動時あるいは冷間時などには、排ガスの温度が低いために貴金属が活性化温度に達せず、HCやNOx の浄化は困難である。
またエンジンが冷間状態にある場合には、通常の運転時より燃料濃度の高い混合気が供給されるため、排ガス中に含まれるHC量が多い。さらに貴金属は、約 300℃以上にならないと活性化せず、始動時など排ガス温度が低い場合には排ガス中のHCを十分に浄化することができない。このためエンジンの冷間時や始動時などには、HCを特に効率よく浄化することが望まれている。
そこでエンジン直下に酸化触媒を配置し、その排ガス下流側に三元触媒を配置することが行われている。エンジン直下に配置された酸化触媒には高温の排ガスが流入するので、担持されている貴金属の活性化温度まで速やかに昇温される。そして活性化温度以上ではHCやCOの酸化反応が生じ、その反応熱によって排ガスの温度が上昇するので、三元触媒に流入する排ガスの温度も上昇し、三元触媒も活性化温度まで容易に昇温される。したがって三元触媒の暖機までの時間が短縮され、HCなどの排出を抑制することができる。
しかしながら従来の酸化触媒では、Ptなどの貴金属を担持しているために、高価であるという問題がある。そこで例えば特開2001−239161号公報などに開示されているように、貴金属の中でも安価なAg、あるいはFeなどの遷移金属を用いることも提案されている。しかしそのような触媒は、安価ではあるもののPtを担持した触媒に比べて酸化活性が著しく低いという不具合がある。したがってAgや遷移金属は、Ptなどの貴金属を補助するものとして用いられているのが現状である。
特開2001−239161号
本発明は上記した事情に鑑みてなされたものであり、高価な貴金属を用いずに安価な触媒とするとともに、Ptなどには及ばずとも十分な酸化活性を発現できるようにすることを目的とする。
上記課題を解決する本発明の排ガス浄化用触媒の特徴は、セリアと、Zr及びFeから選ばれる少なくとも一種の元素の金属又は酸化物と、Ag及びPrから選ばれる少なくとも一種の元素の金属又は酸化物と、を固溶してなる複合酸化物を、三元触媒の排ガス上流側に配置してなることにある。
複合酸化物は、少なくともZrの金属又は酸化物を固溶しているか、少なくともAgの金属又は酸化物を固溶しているか、あるいは少なくともFeの金属又は酸化物を固溶していることが望ましい。
本発明の排ガス浄化用触媒によれば、安価なAg、あるいはFeなどの遷移金属を担持した従来の触媒に比べてCO及びHCの酸化活性が格段に高いので、始動時などの低温域におけるエミッションが向上する。また三元触媒の上流に配置することで、三元触媒の暖機性が向上し始動時などの低温域におけるエミッションがさらに向上する。そしてPtなど高価な貴金属を用いていないので、安価な触媒とすることができる。
本発明の排ガス浄化用触媒は、セリアと、Zr及びFeから選ばれる少なくとも一種の元素の金属又は酸化物と、Ag及びPrから選ばれる少なくとも一種の元素の金属又は酸化物と、を固溶してなる複合酸化物を含んでいる。以下、Zr及びFeから選ばれる少なくとも一種の元素の金属又は酸化物を「物質A」といい、Ag及びPrから選ばれる少なくとも一種の元素の金属又は酸化物を「物質B」という。
セリアについては、複合酸化物中のセリアの含有量は、全金属元素中のCe量として30モル%以上であることが好ましい。また「物質A」については、複合酸化物中のZr含有量は40モル%以下、Fe含有量は35モル%以下とすることが望ましい。ZrあるいはFeの含有量がこれより多くなると、酸化活性が低下するようになる。
「物質B」については、複合酸化物中のAg含有量は40モル%以下、Pr含有量は10モル%以下とすることが望ましい。AgあるいはPrの含有量がこれより多くても効果が飽和し、セリア及び物質Aの含有量が相対的に低下するため、酸化活性が低下するようになる。
複合酸化物は、セリアと、「物質A」及び「物質B」が固溶してなる。「物質A」及び「物質B」は、金属として固溶していても、酸化物として固溶していてもよい。これらの固溶は、セリアと、「物質A」及び「物質B」がほぼ均一に固溶していることが好ましい。
従来の触媒は、セリア、アルミナなどの多孔質酸化物粉末に触媒金属を担持しているので、触媒粉末の各粒子においては触媒金属は表面ほど多く内部ほど少ない分布をもっている。しかし本発明では、触媒粉末の各粒子は、セリアと「物質A」と「物質B」とが固溶してなる複合酸化物から主として構成されるので、粒子内部に各金属元素がほぼ均一に含まれ、表面から内部までほぼ同一組成である。このように構成することで、理由は不明であるが高い酸化活性が発現される。またNOx の還元活性も有している。なお表面から内部までほぼ同一組成であることは、XRFとXPSの分析結果がほぼ同等であることで確認することができる。
本発明にいう複合酸化物を調製するには、可溶性Ce塩と、Zr及びFeから選ばれる少なくとも一種の元素の可溶性塩と、Ag及びPrから選ばれる少なくとも一種の元素の可溶性塩と、の混合水溶液から共沈法によって前駆体を沈殿させ、それを焼成することで複合酸化物を形成することができる。また各元素のアルコキシドの混合物を加水分解し、それを焼成してもよい。
なお上記複合酸化物では、比表面積が20m2/g以上であることが望ましい。比表面積がこれより小さいと、酸化活性が低く実用的でない。
本発明の排ガス浄化用触媒は、ペレット形状としてもよいし、担体基材と、担体基材の表面に形成された触媒層とからなるものとすることもできる。担体基材としては、ハニカム基材、フォーム基材などコージェライトなどの耐熱性セラミックスから形成されたもの、メタル箔から形成されたものを用いることができる。
本発明の触媒は、三元触媒の上流側に上記複合酸化物を配置している。この場合、下流側は従来用いられている三元触媒とすることができる。上記複合酸化物を配置した上流側と、従来の三元触媒からなる下流側との構成比率は、体積比で上流側:下流側=1:5〜5:1の範囲とするのが好ましい。上流側の比率がこの範囲より小さいと低温域における浄化活性が低下し、上流側の比率がこの範囲より大きくなると三元活性が低下する。
上記複合酸化物を三元触媒の上流側に配置した場合には、上流側には高温の排ガスが流入するので、触媒金属の活性化温度まで速やかに昇温される。そして活性化温度以上ではHCやCOの酸化反応が生じ、その反応熱によって排ガスの温度が上昇するので、下流側に流入する排ガスの温度も上昇し、従来の三元触媒であっても活性化温度まで容易に昇温される。したがって暖機までの時間が短縮され、HCなどの排出を抑制することができる。
以下、実施例及び比較例により本発明を具体的に説明する。
(実施例1)
AgNO3を17.0gと、Fe(NO3)3・9H2Oを40.4gと、Ce(NO3)3・6H2Oを62.1gと、 ZrO(NO3)2・2H2Oを26.7gとを秤量し、 300ccのイオン交換水中に溶解して混合水溶液を調製した。この混合水溶液に、pHが9になるまでNaOH水溶液を滴下し、沈殿物を得た。これを遠心分離器にかけて上澄み液を除去し、80℃のイオン交換水を 150cc加えて遠心分離後に上澄み液を除去する洗浄工程を4回行い、Naイオンを除去した。
得られた沈殿物を 120℃で12時間乾燥し、さらに 500℃で2時間焼成して触媒粉末を得た。この触媒粉末の比表面積は52.6m2/gであった。またこの触媒粉末は、表面から内部まで元素組成がほぼ同一である。次いでこの触媒粉末をCIP(加圧型成形機)で固め、約1mmに粉砕してペレット触媒を調製した。
(比較例1)
Ce(NO3)3・6H2Oを62.1gと、 ZrO(NO3)2・2H2Oを26.7g秤量し、 500ccのイオン交換水中に溶解して混合水溶液を調製した。この混合水溶液に、pHが10になるまでアンモニア水を滴下し、沈殿物を得た。これを実施例1と同様にして濾過・洗浄し、得られた沈殿物を 120℃で12時間乾燥し、さらに 500℃で2時間焼成した後、乳鉢で粉砕してCeO2−ZrO2固溶体粉末を調製した。
次にAgNO3を17.0gと、Fe(NO3)3・9H2Oを40.4gとを秤量し、 300ccのイオン交換水中に溶解した。これに上記CeO2−ZrO2固溶体粉末を26.3g投入し、撹拌しながらホットプレートで蒸発・乾固し、さらに 500℃で2時間焼成して触媒粉末を得た。この触媒粉末の比表面積は34.2m2/gであった。またこの触媒粉末では、Ag及びFe元素は、表面に多く内部に少ない分布を有している。次いでこの触媒粉末をCIP(加圧型成形機)で固め、約1mmに粉砕してペレット触媒を調製した。
<試験例1>
Figure 0004547607
それぞれのペレット触媒3gを反応管に充填し、表1に示すリッチガスとリーンガスを1Hzで繰り返しながら20L/分の流量で流し、触媒入りガス温度 500℃におけるHC、CO及びNOx の浄化率をそれぞれ測定した。結果を図1に示す。
図1から、実施例1の触媒の方が高い浄化率を示していることがわかり、これは触媒粉末を構成する各元素が表面から内部まで均一に分布した効果であることが明らかである。
(実施例2)
図2に本実施例の触媒を示す。この触媒は、ハニカム基材1と、上流側部分に形成された酸化触媒部2と、酸化触媒部2を除く下流側部分に形成された三元触媒部3とから構成されている。
実施例1で調製された触媒粉末と、アルミナゾル(固形分10重量%)とを、固形分比で触媒粉末:アルミナゾル=9:1の比率で混合し、適量の水を加えてボールミルにて2時間混合して上流側スラリーを調製した。
そして直径30mm、長さ50mm、6ミル、 400セル/in2 の四角セルをもつコージェライト製ハニカム基材1を用意し、上流側スラリーを一端面から12.5mmの範囲に付着させた後、 250℃で2時間乾燥し、酸化触媒部2を形成した。酸化触媒部2に形成された触媒層のコート量は1.69gであり、ハニカム基材1の1Lあたり48.3gである。
次にCe(NO3)3・6H2Oを73.165gと、 ZrO(NO3)2・2H2Oを 41.16gと、 Y(NO3)3・6H2Oを6.48gとを秤量し、 300ccのイオン交換水中に溶解して混合水溶液を調製した。この混合水溶液に、pHが9になるまでアンモニア水を滴下し、沈殿物を得た。これを実施例1と同様にして濾過・洗浄し、得られた沈殿物を 120℃で12時間乾燥し、さらに 700℃で2時間焼成してCeO2−ZrO2−Y2O3固溶体粉末を調製した。
このCeO2−ZrO2−Y2O3固溶体粉末50gを 300ccのイオン交換水に分散し、Ptとして 4.4重量%含有するジニトロジアンミン白金溶液を 11.36g添加して2時間撹拌した。その後 120℃で蒸発・乾固し、 500℃で2時間焼成してPtを1重量%担持したPt触媒粉末を調製した。
一方、 ZrO(NO3)2・2H2Oを104.91gと、 Y(NO3)3・6H2Oを8.48gとを秤量し、 500ccのイオン交換水中に溶解して混合水溶液を調製した。この混合水溶液に、pHが9になるまでアンモニア水を滴下し、沈殿物を得た。これを実施例1と同様にして濾過・洗浄し、得られた沈殿物を 120℃で12時間乾燥し、さらに 700℃で2時間焼成してZrO2−Y2O3固溶体粉末を調製した。
このZrO2−Y2O3固溶体粉末50gを 300ccのイオン交換水に分散し、Rhとして3重量%含有する硝酸ロジウム溶液を8.33g添加して2時間撹拌した。その後 120℃で蒸発・乾固し、 500℃で2時間焼成してRhを 0.5重量%担持したRh触媒粉末を調製した。
このようにして得られたPt触媒粉末と、Rh触媒粉末と、γ-Al2O3粉末と、アルミナゾル(固形分10重量%)とを、固形分比でPt触媒粉末:Rh触媒粉末:γ-Al2O3粉末:アルミナゾル=50:30:7:7の比率で混合し、適量の水を加えてボールミルにて2時間混合して下流側スラリーを調製した。
そして酸化触媒部2をもつハニカム基材1の酸化触媒部2を除く37.5mmの部分に下流側スラリーを付着させた後、 250℃で2時間乾燥し、三元触媒部3を形成した。三元触媒部3に形成された触媒層のコート量は5.15gであり、ハニカム基材1の1Lあたり 147.1gである。
(比較例2)
酸化触媒部2を形成せず、三元触媒部3をハニカム基材1の全長に形成したこと以外は実施例2と同様である。このときの触媒層のコート量は5.13gであり、ハニカム基材1の1Lあたり 146.6gである。
<試験例2>
実施例2及び比較例2の触媒をそれぞれ反応管内に配置し、表1に示すリッチガスとリーンガスを1Hzで繰り返しながら30L/分の流量で流し、25℃/分の速度で室温から ℃まで昇温しながらHC、CO及びNOx の浄化率を連続的に測定した。そしてHC、CO及びNOx をそれぞれ50%浄化できる温度(50%浄化温度)を算出し、結果を初期として図3に示す。
次に表1に示すリッチガスとリーンガスを1分毎に切り替えながら、1000℃で5時間保持する耐久試験を行った。そして耐久試験後のそれぞれの触媒について上記と同様にして50%浄化温度を測定し、結果を耐久後として図3に示す。
図3から、実施例2の触媒の方が初期及び耐久後の浄化性能に優れていることがわかり、これは酸化触媒部2を形成した効果であることが明らかである。したがって実施例2の触媒を比較例2の触媒と同等の浄化活性とするのであれば、三元触媒部3のコート量を低減することができ、その分安価な触媒とすることができる。
(実施例3〜9)
出発原料としてAgNO3、Fe(NO3)3・9H2O、Ce(NO3)3・6H2O、 ZrO(NO3)2・2H2O、Pr(NO3)3・ H2Oから表2に示す組成となるように選択し、実施例1と同様にして触媒粉末をそれ
ぞれ調製した。それぞれの触媒粉末をXRF及びXPSでそれぞれ分析し、各元素組成を表2に示す。
そして実施例2と同様にして、それぞれの触媒粉末からそれぞれスラリーを調製した。次いで実施例2と同様のハニカム基材1を用い、スラリーをそれぞれ全長に付着させた後、 250℃で2時間乾燥し、全長に酸化触媒層を形成して、実施例3〜9の触媒をそれぞれ調製した。酸化触媒層のコート量はそれぞれ約 7.0gであり、ハニカム基材1の1Lあたり約 200gである。
(比較例3)
Ce(NO3)3・6H2OとPr(NO3)3・ H2Oとを表2に示す組成で混合し、比較例1と同様にして固溶体粉末を調製した。次にFe(NO3)3・9H2Oの所定量をイオン交換水に溶解し、固溶体粉末に所定量含浸させた後 250℃で2時間乾燥して触媒粉末を調製した。この触媒粉末をXRF及びXPSで分析し、各元素組成を表2に示す。
この触媒粉末から、実施例2と同様にしてスラリーを調製した。次いで実施例2と同様のハニカム基材1を用い、スラリーをそれぞれ全長に付着させた後、 250℃で2時間乾燥し、全長に触媒層を形成した。
(比較例4)
Ce(NO3)3・6H2Oと、 ZrO(NO3)2・2H2Oと、Pr(NO3)3・ H2Oとを表2に示す組成で混合し、比較例1と同様にして固溶体粉末を調製した。次にFe(NO3)3・9H2Oの所定量をイオン交換水に溶解し、固溶体粉末に所定量含浸させた後 250℃で2時間乾燥して触媒粉末を調製した。この触媒粉末をXRF及びXPSで分析し、各元素組成を表2に示す。
この触媒粉末から、実施例2と同様にしてスラリーを調製した。次いで実施例2と同様のハニカム基材1を用い、スラリーをそれぞれ全長に付着させた後、 250℃で2時間乾燥し、全長に触媒層を形成した。
(比較例5)
Ce(NO3)3・6H2Oを用い、比較例1と同様にしてセリア粉末を調製した。次に AgNO3とFe(NO3)3・9H2Oの所定量をイオン交換水に溶解し、セリア粉末に所定量含浸させた後 250℃で2時間乾燥して触媒粉末を調製した。この触媒粉末をXRF及びXPSで分析し、各元素組成を表2に示す。
この触媒粉末から、実施例2と同様にしてスラリーを調製した。次いで実施例2と同様のハニカム基材1を用い、スラリーをそれぞれ全長に付着させた後、 250℃で2時間乾燥し、全長に触媒層を形成した。
(比較例6)
Ce(NO3)3・6H2Oと、 ZrO(NO3)2・2H2Oとを表2に示す組成で混合し、比較例1と同様にして固溶体粉末を調製した。次に AgNO3の所定量をイオン交換水に溶解し、固溶体粉末に所定量含浸させた後 250℃で2時間乾燥して触媒粉末を調製した。この触媒粉末をXRF及びXPSで分析し、各元素組成を表2に示す。
この触媒粉末から、実施例2と同様にしてスラリーを調製した。次いで実施例2と同様のハニカム基材1を用い、スラリーをそれぞれ全長に付着させた後、 250℃で2時間乾燥し、全長に触媒層を形成した。
(比較例7)
Ce(NO3)3・6H2Oと、 ZrO(NO3)2・2H2Oとを表2に示す組成で混合し、比較例1と同様にして固溶体粉末を調製した。次に AgNO3とFe(NO3)3・9H2Oの所定量をイオン交換水に溶解し、固溶体粉末に所定量含浸させた後 250℃で2時間乾燥して触媒粉末を調製した。この触媒粉末をXRF及びXPSでそれぞれ分析し、各元素組成を表2に示す。
この触媒粉末から、実施例2と同様にしてスラリーを調製した。次いで実施例2と同様のハニカム基材1を用い、スラリーをそれぞれ全長に付着させた後、 250℃で2時間乾燥し、全長に触媒層を形成した。
(比較例8)
Ce(NO3)3・6H2Oと、 ZrO(NO3)2・2H2Oとを表2に示す組成で混合し、比較例1と同様にして固溶体粉末を調製した。次に AgNO3とFe(NO3)3・9H2Oの所定量をイオン交換水に溶解し、固溶体粉末に所定量含浸させた後 250℃で2時間乾燥して触媒粉末を調製した。この触媒粉末をXRF及びXPSでそれぞれ分析し、各元素組成を表2に示す。
この触媒粉末から実施例2と同様にしてスラリーを調製した。次いで実施例2と同様のハニカム基材1を用い、スラリーをそれぞれ全長に付着させた後、 250℃で2時間乾燥し、全長に触媒層を形成した。
(比較例9)
Ce(NO3)3・6H2Oと、 ZrO(NO3)2・2H2Oと、Pr(NO3)3・ H2Oとを表2に示す組成で混合し、比較例1と同様にして固溶体粉末を調製した。次に AgNO3とFe(NO3)3・9H2Oの所定量をイオン交換水に溶解し、固溶体粉末に所定量含浸させた後 250℃で2時間乾燥して触媒粉末を調製した。この触媒粉末をXRF及びXPSでそれぞれ分析し、各元素組成を表2に示す。
この触媒粉末から、実施例2と同様にしてスラリーを調製した。次いで実施例2と同様のハニカム基材1を用い、スラリーをそれぞれ全長に付着させた後、 250℃で2時間乾燥し、全長に触媒層を形成した。
<試験例3>
Figure 0004547607
表2より、各比較例の触媒粉末はXRFとXPSの分析結果が異なり、Fe及び/又はAgが各粒子の表面部に多く担持されていることがわかる。しかし各実施例の触媒粉末はXRFとXPSの分析結果がほぼ同等の値を示し、各粒子の表面から内部までほぼ同一組成であることが明らかである。
各実施例及び各比較例の触媒を反応管にそれぞれ配置し、試験例1と同様にして 500℃における浄化率を測定するとともに、試験例2と同様にして初期及び耐久後の50%浄化温度を測定した。結果を表3に示す。
Figure 0004547607
表3より各実施例の触媒は、対応する組成を有する各比較例の触媒より高い浄化性能を示していることがわかり、これは各実施例の触媒を構成する各元素が触媒粒子の表面から内部までほぼ均一に分布した効果であることが明らかである。
500℃における浄化率を示すグラフである。 本発明の実施例2の触媒の概略構成を示す説明図である。 初期及び耐久後の50%浄化温度を示すグラフである。
符号の説明
1:ハニカム基材 2:酸化触媒部 3:三元触媒部

Claims (4)

  1. セリアと、Zr及びFeから選ばれる少なくとも一種の元素の金属又は酸化物と、Ag及びPrから選ばれる少なくとも一種の元素の金属又は酸化物と、を固溶してなる複合酸化物を、三元触媒の排ガス上流側に配置してなることを特徴とする排ガス浄化用触媒。
  2. 前記複合酸化物は、少なくともZrの金属又は酸化物を固溶している請求項1に記載の排ガス浄化用触媒。
  3. 前記複合酸化物は、少なくともAgの金属又は酸化物を固溶している請求項1又は請求項2に記載の排ガス浄化用触媒。
  4. 前記複合酸化物は、少なくともFeの金属又は酸化物を固溶している請求項1〜3のいずれかに記載の排ガス浄化用触媒。
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