JP4547121B2 - キャビティー発光エレクトロルミネセンスデバイスおよびこのデバイスを形成するための方法 - Google Patents

キャビティー発光エレクトロルミネセンスデバイスおよびこのデバイスを形成するための方法 Download PDF

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Description

【0001】
(技術分野)
本発明は、概して発光ディスプレイの分野に関する。より詳細には、本発明は、新規なキャビティー発光(cavity−emission)エレクトロルミネセンスデバイスおよびこのようなデバイスを形成する方法に関する。
【0002】
(背景技術)
エレクトロルミネセンスデバイスは、ディスプレイ産業においてますます重要になってきている。このようなデバイスは、通常電子注入層および正孔注入層の間に挿入されるエレクトロルミネセンス材料の層を含む多層薄膜または「サンドイッチ」構成で構成される。電圧が電極層に印加される場合、正孔および電子は、それぞれ正孔注入層および電子注入層からエレクトロルミネセンス材料中に注入される。一旦正孔および電子が、エレクトロルミネセンス材料において結合されると、光が電極層の一方を通って発光される。これらのエレクトロルミネセンスデバイスは、例えば、Friendらの米国特許第5,247,190号、Peiらの同第5,682,043号、Yangの同第5,723,873号およびBaigentら(1994),「Conjugated Polymer Light−Emitting Diodes on Silicon Substrates」、Appl.Phys.Letter,65(21):2636−38に記載される。
【0003】
過去には、エレクトロルミネセンスデバイスは、比較的小さな有機分子をエレクトロルミネセンス材料として使用してきた。例えば、Van Slykeらの米国特許第4,539,507号を参照のこと。しかし、最近、エレクトロルミネセンスデバイスにおける共役ポリマーの使用に、多くの興味が示されてきた。例えば、現在では可撓性ディスプレイの必要性が存在する。通常の多層薄膜構成を使用する可撓性エレクトロルミネセンスデバイスを作製するために、各々の層は、撓みに起因する変形に伴う応力およびひずみに耐え得る機械的特性を有していなければならない。従って、ポリマー性エレクトロルミネセンス材料は、比較的単純なエレクトロルミネセンス分子よりも好ましい。エレクトロルミネセンスポリマーは、多くの特許および刊行物(例えば、Wooらの米国特許第5,962,631号、国際特許公開番号WO98/27136およびHorholdら、(1997)、「Novel Light Emitting and Photoconducting Polyarylene Vinylene Derivatives Containing Phenylene Arylamine and Phenylene Oxide Units in the Main Chain」、Synthetic Metals,84:269−70)に詳細に記載されている。
【0004】
通常、上記のようなディスプレイ構成は、少なくとも1つの電極が放射光に対して透明であること必要とする。例えば、Heegerらの米国特許第5,869,350号を参照のこと。電極材料として作用するのに十分な電導性を示す透明な材料がほとんど無いので、このことが問題となる。インジウムスズ酸化物(ITO)は、このような光学的に透明な電極材料の1つである。しかし、ITOの電導性は、大部分の金属の電導性よりも低いオーダーの大きさであり、従って、速いエレクトロルミネセンス応答を必要とするディスプレイ適用に最適な材料ではない。さらに、ITOは、特定のエレクトロルミネセンスディスプレイ適用のための化学的安定性に欠ける。さらに、ITOは、半透明の材料でしかないので、ITOは、上記のような多層構成において電極材料として使用される場合、内部デバイス反射のソースとなる。
【0005】
さらに、上記の構成を使用する多色ディスプレイは、固有の材料および処理の制限に起因して、作製するのが比較的困難であり、かつ高価である。このような構成において、エレクトロルミネセンス層は、電極層が電気的に互いに絶縁することを確実にするように作用する。従って、エレクトロルミネセンス層は、ピンホールがあってはならない。さらに、代表的なエレクトロルミネセンス材料の電気的特性を考慮して、エレクトロルミネセンス層は、約1000〜2000Åの均一な厚さを有していなければならない。この均一性の必要性が、問題を含む。なぜならば、大きな面積のエレクトロルミネセンス層にわたって均一な様式でカラーピクセルを信頼性高く低費用で作製し得る技術は知られていないからである。フォトレジストを介してエレクトロルミネセンスポリマー上にフォトリソグラフィーで色をパターン付けすることは可能であり得るが、フォトレジスト処理は、エレクトロルミネセンス層の厚さの均一性に不利に影響し得る。さらに、ピクセルによる層に平行な方向のエレクトロルミネセンス発光は、ピクセル間のコントラストを減少させる。次に、ディスプレイの解像度が低下する。
【0006】
何人かによって、上記の層構造または「サンドイッチ」構造以外のデバイス構成が提案された。例えば、Yuの米国特許第5,677,546号は、別の構成を記載し、この構成において、発光電気化学的セルが作製され得る。アノード、カソードおよびエレクトロルミネセンス膜を備えて、このセルは、表面セル構成において構築され、すなわち、アノードおよびカソードは、エレクトロルミネセンス膜の同じ側面と電気接触している。この特許は、フォトリソグラフィーのようなマスキング技術を使用して電極が形成され得ると述べている。別の例として、Smelaら,(1998),「Planar microfabricated Polymer Light−Emitting Diodes」、Semicond. Sci.Technol.,13:433−39は、代替のデバイス構成を記載する。この記事は、インターディジテイティッド電極を有するダイオードは、電極が数十ミクロン離れていても電界発光し得ると報告している。しかし、これらのデバイス構成の両方は、実際の光放射領域がデバイスの面積の小さな部分でしかないために、低い輝度を欠点として有する。
【0007】
従って、従来のデバイス構成の固有の限界を克服して、軽量、高効率かつ明るいディスプレイデバイスを提供し得るエレクトロルミネセンスデバイスの必要性が当該分野に存在する。
【0008】
(本発明の開示)
本発明は、上述の当該分野における必要性に取り組み、そして新規な、低費用で軽量かつ容易に作製されるキャビティー発光エレクトロルミネセンスデバイスを提供する。
【0009】
本発明の別の目的は、優れたコントラスト、解像度および高出力効率を示すようなディスプレーデバイスを提供することである。
【0010】
本発明のなお別の目的は、多色ディスプレーに適切であるようなデバイスを提供することである。
【0011】
本発明のさらなる目的は、このようなデバイスを形成する方法を提供することである。
【0012】
本発明のさらなる目的、利点および新規な特徴は、部分的には以下の明細書に述べられ、そして部分的には以下を考察する際に当業者に明らかとなるか、または本発明の実施により理解され得る。
【0013】
次いで、1つの実施形態において、本発明は、エレクトロルミネセンスデバイスに関する。このデバイスは、正孔をエレクトロルミネセンス材料に注入するための正孔注入電極層、電子をエレクトロルミネセンス材料に注入するための電子注入電極層ならびにこの正孔注入電極層および電子注入電極層の間に挿入される誘電体層を有する層構造から構成される。キャビティーは、少なくとも誘電体層および電極層の1つを通って延び、そして正孔注入電極領域、電子注入電極領域および誘電領域を含む内部キャビティー表面を有する。エレクトロルミネセンスコーティング材料は、内部キャビティー表面の正孔注入電極領域および電子注入電極領域と電気接触して提供される。
【0014】
別の実施形態において、本発明は、エレクトロルミネセンスデバイスを形成するための方法に関する。この方法は、正孔注入電極領域、電子注入電極領域および誘電領域を含む内部表面を有するキャビティーを有する上記の層構造を提供する工程を包含する。1つの局面において、腐蝕液を使用して予め形成された層構造の一部を通してエッチングし、キャビティーを形成し得る。別の局面において、層構造は、キャビティーに所望される大きさおよび形状を有する犠牲部材の周りに形成され得、ここでこの犠牲部材は、後で除去されて内部キャビティー表面を露出する。一旦キャビティーが形成されると、内部キャビティー表面は、エレクトロルミネセンスコーティング材料で被覆され、その結果、エレクトロルミネセンス材料は、その表面の正孔注入電極領域および電子注入電極領域に電気的に接触する。
【0015】
さらなる実施形態において、本発明は、エレクトロルミネセンスディスプレイに関する。このディスプレイデバイスは、複数のキャビティーを含む、上記のような層構造を含み、各キャビティーは、層構造の少なくとも2つの層を通って延び、その結果、各々のキャビティーは、正孔注入電極領域、電子注入電極領域および誘電領域を備える内部キャビティー表面を有する。エレクトロルミネセンス材料は、各内部キャビティー表面の正孔注入電極領域および電子注入電極領域と電気接触して提供される。好ましくは、複数のキャビティーが、アレイにおいて整列される。
【0016】
(発明を実施するための形態)
(定義および概説)
材料、構成要素および製造プロセスは変動し得るので、本発明は、他に示されない限り、特定の材料、構成要素または製造プロセスに限定されないことが、本発明を詳細に記載する前に、理解されるべきである。本明細書中において使用される専門用語は、特定の実施形態を記載する目的のみであって、限定することを意図されないこともまた、理解される。本明細書および添付の特許請求の範囲において使用される場合に、単数形「a」、「an」および「the」は、文脈が明らかに他のように指向しない限り、複数の言及も含むことが、注意されなければならない。従って、例えば、「電極層」に関する言及は、1つより多い電極層を包含し、「高分子」は、異なる高分子の混合物を包含する、などである。
【0017】
本明細書中において使用される用語「アレイ」とは、キャビティーのような特徴の、規則的な、整列した、二次元のパターンをいう。アレイは、代表的に、少なくとも約100、そして好ましくは少なくとも約1000のキャビティーを含むが、このことは必ずしも必要ではない。
【0018】
用語「絶縁耐力」とは、本明細書中において、電気絶縁材料が電気的破壊(すなわち、機械的一体性の損失)を伴わずに、電場への曝露に耐える能力をいうために使用される。絶縁耐力は、時々、2つの成分(電子的および熱的)を有すると記載される。電気的破壊は、電子の過剰の遊離により引き起こされ、そして通常、低温において、電気的破壊プロセスを支配する。他方で、熱的破壊は、材料の不均一性に起因する局所的な加熱により引き起こされ、そしてより高い温度において、電気的破壊プロセスを支配する。代表的に、絶縁耐力は、1センチメートルあたりのボルトに換算して計算される。
【0019】
用語「エレクトロルミネセンス」とは、本明細書中において、電気電位および/または電流の印加の際に、電磁放射線(好ましくは可視の範囲で)を放出する材料またはデバイスを記載するために使用される。電子および正孔がエレクトロルミネセンス材料に注入される場合に、これらの電子と正孔との結合の際に光が放出され、これによってエレクトロルミネッセンスを生じる。
【0020】
用語「エッチング剤」は、その通常の意味において使用され、そして固体から材料を化学的に除去し得る物質をいう。「等方性エッチング剤」とは、方向不変の様式で固体表面から材料を除去するエッチング剤であり、一方で「異方性エッチング剤」は、好ましくは、特定の方向(例えば、固体の結晶学的配向に従って、または光により補助されるエッチングについては、光エネルギー粒子の方向)において、固体表面から材料を除去する。
【0021】
用語「電気的接触」とは、本明細書中において、2つの本体の間の、電流の流れ(すなわち、一方の本体から他方の本体への、電子または正孔の移動)を可能にする接続をいうために使用され、これは通常、これら2つの本体間の直接的な機械的接触を伴うが、このことは必ずしも必要ではない。
【0022】
用語「発光改質剤」とは、エレクトロルミネセンス材料の発光スペクトルを変化させる化合物をいう。発光改質剤は、それ自体が、エレクトロルミネセンスまたは発光材料であり得る。
【0023】
「任意の」または「必要に応じて」とは、引き続いて記載される事象または状況が起こっても起こらなくてもよいこと、ならびにその記載は、上記事象または状況が起こる例およびその事象または状況が起こらない例を含むことを意味する。例えば、「任意の基板」を備えるエレクトロルミネセンスデバイスとは、この基板が存在しても存在しなくてもよいこと、およびこの記載がいずれかの状態を含むことを意味する。
【0024】
用語「基板」とは、本明細書中において、その通常の意味において使用され、そして他の層が堆積される本体またはベース層を意味する。通常、基板は、本発明の層構造に、取り扱いのための十分な機械的強度を提供するために、使用される。
【0025】
本発明と組み合わせて有用である分子構造(例えば、アリールアミン置換ポリ(アリーレンビニレン)の分子構造)を記載する際に、以下の定義が適用される:
用語「アルキル」とは、本明細書中において使用される場合に、代表的に、1〜約24の炭素原子を含むがこのことは必ずしも必要ではない、分枝または非分枝の飽和炭化水素基(例えば、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、t−ブチル、オクチル、2−エチルヘキシル、デシルなど)ならびにシクロアルキル基(例えば、シクロペンチル、シクロヘキシルなど)をいう。一般に、やはり必ずしも必要ではないが、本明細書中において、アルキル基は、1〜約12の炭素原子を含む。用語「低級アルキル」は、1〜6の炭素原子、好ましくは1〜4の炭素原子のアルキル基を意図する。「置換アルキル」とは、1以上の置換基で置換されたアルキルをいい、そして用語「ヘテロ原子含有アルキル」および「ヘテロアルキル」とは、少なくとも1つの炭素原子がヘテロ原子で置き換えられたアルキルをいう。
【0026】
用語「アルコキシ」とは、本明細書中において使用される場合に、単一の末端エーテル結合を介して結合したアルキル基を意図する;すなわち、「アルコキシ」基は、−O−アルキルと表され得、ここでアルキルは、上記で定義したとおりである。「低級アルコキシ」基は、1〜6、より好ましくは1〜4の炭素原子を含むアルコキシ基を意図する。
【0027】
用語「アリール」とは、本明細書中において使用される場合に、他に特定しない限り、単一の芳香族環または互いに縮合しているかもしくは共有結合している複数の芳香族環を含む、一価の芳香族置換基をいう。好ましいアリール基は、1つの芳香族環または2つの縮合もしくは結合した芳香族環を含む。例えば、フェニル、ナフチル、ビフェニル、フルオレニルなどである。「置換アリール」とは、1つ以上の置換基で置換されたアリール部分をいい、そして用語「ヘテロ原子含有アリール」および「ヘテロアリール」とは、少なくとも1つの炭素原子がヘテロ原子で置き換えられたアリールをいう。
【0028】
用語「アリーレン」とは、本明細書中において使用される場合に、他に特定しない限り、単一の芳香族環または互いに縮合しているかもしくは共有結合している複数の芳香族環を含む、二価の芳香族置換基をいう。好ましいアリーレン基は、1つの芳香族環または2つの縮合もしくは結合した芳香族環を含む。「置換アリーレン」とは、1つ以上の置換基で置換されたアリーレン部分をいい、そして用語「ヘテロ原子含有アリーレン」および「ヘテロアリーレン」とは、少なくとも1つの炭素原子がヘテロ原子で置き換えられたアリーレンをいう。
【0029】
用語「アラルキル」とは、アリール置換基を有するアルキル基をいい、そして用語「アラルキレン」とは、アリール置換基を有するアルキレン基をいう;用語「アルカリール」とは、アルキル置換基を有するアリール基をいい、そして用語「アルカリーレン」とは、アルキル置換基を有するアリーレン基をいう。
【0030】
用語「ハロ」および「ハロゲン」は、従来の意味において使用され、クロロ、ブロモ、フルオロまたはヨードの置換基をいう。用語「ハロアルキル」、「ハロアルケニル」または「ハロアルキニル」(あるいは「ハロゲン化アルキル」、「ハロゲン化アルケニル」、「ハロゲン化芳香族」または「ハロゲン化アルキニル」)とは、基における少なくとも1つの水素原子がハロゲン原子で置き換えられた、アルキル基、アルケニル基、芳香族基またはアルキル基をそれぞれいう。
【0031】
用語「ヘテロ原子含有」とは、1つ以上の炭素原子が炭素以外の原子(例えば、窒素、酸素、硫黄、リン、またはケイ素)で置き換えられた、分子または分子フラグメントをいう。同様に、用語「ヘテロアルキル」とは、ヘテロ原子含有であるアルキル置換基をいい、用語「複素環式」とは、ヘテロ原子含有である環式置換基をいい、用語「ヘテロアリール」とは、ヘテロ原子含有であるアリール置換基をいう、などである。
【0032】
「ヒドロカルビル」とは、1〜約30の炭素原子、好ましくは1〜約24の炭素原子、最も好ましくは1〜約12の炭素原子を含む、一価のヒドロカルビル基をいい、分枝かまたは非分枝の、飽和かまたは不飽和の種を含み、例えば、アルキル基、アルケニル基、アリール基などである。用語「低級ヒドロカルビル」は、1〜6の炭素原子、好ましくは1〜4の炭素原子のヒドロカルビル基を意図する。用語「ヒドロカルビレン」は、1〜約30の炭素原子、好ましくは1〜約24の炭素原子、最も好ましくは1〜約12の炭素原子を含む、二価のヒドロカルビル部分を意図し、分枝かまたは非分枝の、飽和かまたは不飽和の種などを含む。用語「低級ヒドロカルビレン」は、1〜6の炭素原子、好ましくは1〜4の炭素原子のヒドロカルビレン基を意図する。「置換ヒドロカルビル」とは、1つ以上の置換基で置換されたヒドロカルビルをいい、そして用語「ヘテロ原子含有ヒドロカルビル」および「ヘテロヒドロカルビル」とは、少なくとも1つの炭素原子がヘテロ原子で置き換えられたヒドロカルビルをいう。同様に、「置換ヒドロカルビレン」とは、1つ以上の置換基で置換されたヒドロカルビレンをいい、そして用語「ヘテロ原子含有ヒドロカルビレン」および「ヘテロヒドロカルビレン」とは、少なくとも1つの炭素原子がヘテロ原子で置き換えられたヒドロカルビレンをいう。
【0033】
「ルイス酸」とは、空軌道を有する任意の種をいい、これは、「ルイス塩基」と対照的である。ルイス塩基とは、利用可能な電子の対(非共有電子対またはπ軌道内の電子対のいずれか)を有する化合物をいう。代表的に、ルイス酸とは、完全電子核を有するためには2つの電子が不足している元素を含む化合物をいう。
【0034】
上記定義のいくつかにおいて示唆したように、「置換ヒドロカルビル」、「置換ヒドロカルビレン」、「置換アルキル」、「置換アルケニル」などにおける、「置換(された)」によって、ヒドロカルビル、ヒドロカルビレン、アルキル、アルケニルまたは他の部分において、炭素原子に結合している少なくとも1つの水素原子が、官能基である1つ以上の置換基(例えば、ヒドロキシル、アルコキシ、チオ、アミノ、ハロ、シリルなど)で置き換えられていることを意味する。用語「置換」が、可能な置換された基の列挙の前にある場合には、この用語は、その群のすべてのメンバーに適用されることが意図される。すなわち、語句「置換(された)アルキル、アルケニルおよびアルキニル」は、「置換アルキル、置換アルケニルおよび置換アルキニル」と解釈されるべきである。同様に、「必要に応じて置換されたアルキル、アルケニルおよびアルキニル」は、「必要に応じて置換されたアルキル、必要に応じて置換されたアルケニル、および必要に応じて置換されたアルキニル」と解釈されるべきである。
【0035】
次いで、1つの実施形態において、本発明は、正孔注入電極層、電子注入電極層、およびこれらの正孔注入電極層と電子注入電極層との間に挿入される誘電体層を備える、層構造からなるエレクトロルミネセンスを提供する。キャビティーが、少なくともこの誘電体層、およびこれらの電極層のうちの1つを通って延び、そして正孔注入電極領域、電子注入電極領域、および誘電領域を備える、内部キャビティー表面を有する。エレクトロルミネセンスコーティング材料が、内部キャビティー表面の正孔注入電極領域および電子注入電極領域と電気的に接触して提供される。その結果として、このデバイスは、エッジエミッションのため(すなわち、電極を通してよりむしろ2つの電極のエッジの間のキャビティー表面の近くで光を放出するため)に構成される。このような構成は、薄膜ディスプレイの適用において、製造の利点および改善された性能を提供する。さらに、この構造は、フレキシブルディスプレイの製造を可能にする。
【0036】
先行技術のデバイスの例を提供し、そしてそのデバイスに付随する欠点を説明するために、図1は、多層薄膜構造を有する先行技術のエレクトロルミネセンスデバイスを、簡略化した断面図で概略的に示す。類似の部品が類似の番号で表される、本明細書中において参照される全ての図の場合と同様に、図1は、一定の割合ではなく、特定の寸法が、説明の明瞭さのために誇張され得る。先行技術のエレクトロルミネセンスデバイス10は、多層薄膜構造であり、電子注入電極層および正孔注入電極層(それぞれ12および20で示される)を有する。これらの電極層の間に、エレクトロルミネセンス層16が挿入されている。エレクトロルミネセンス層は、各電極層と接触している。その結果として、電子注入界面14が、電子注入電極層12とエレクトロルミネセンス層16との間に形成され、そして正孔注入界面18が、エレクトロルミネセンス層16と正孔注入電極層20との間に形成される。
【0037】
作動において、各電極は、電源22に接続される。電源22は、これらの電極層の間に電位差を発生させる。その結果として、電子が、電子注入電極層12から、電子注入界面14を横切って、エレクトロルミネセンス層16へと注入され、そして正孔が、正孔注入電極層20から、正孔注入界面18を横切って、エレクトロルミネセンス層16へと注入される。電極層の各々が、電極として作動するために十分な導電性を有する材料から構成されなければならないことが、明らかであるはずである。電子および正孔が結合する場合に、「hν」と印した矢印により示されるように、可視の電磁放射線が放出され、そしてこれらの電極の一方を通して伝達される。
【0038】
この構成は、種々の欠点を被る。第一に、このデバイスが発光デバイスとして作動するために、少なくとも1つの電極が、放出される電磁放射線に対して透過性でなければならない。現在、発光デバイスのための電極として作用するために十分な透過性および導電性を有する公知の導電性材料は、非常に少ない。フラットパネルディスプレイにおいて透明電極として通常使用される、1つのこのような材料は、インジウムスズ酸化物(ITO)である。しかし、ITOは、応答の速い高輝度大面積ディスプレイを駆動するために十分に高い伝導率を有さない。薄膜トランジスタが、ITOの低い伝導率を補償するために使用され得るが、このようなトランジスタは高価であり、そして製造が困難である。さらに、ITOは、特定のエレクトロルミネセンスの適用に対する化学的安定性を欠く。従って、ITOは、現在のフラットパネルディスプレイの適用のためには十分であり得るが、ITOに対する必要な信頼は、現在のエレクトロルミネセンス構成に関する問題を強調する。
【0039】
光学的に透明であり、不活性な材料が、上記構成の応答の速い高輝度大面積ディスプレイを駆動するために十分な伝導率を有することが見出され得るとしても、エレクトロルミネセンス層がまた、これらの電極層を分離するためのスペーサーとして機能しなければならないことが、明らかであるはずである。従って、エレクトロルミネセンス層は、これらの電極層間のショートを防止するために、ピン正孔なしでなければならない。さらに、エレクトロルミネセンス層16は、約1000〜約2000オングストロームの、均一な厚みを有さなければならない。換言すれば、電子注入界面14は、正孔注入界面18に対して実質的に平行でなければならない。そうでなければ、不均一な発光出力が生じ得る。ほんの数種の材料のみが、エレクトロルミネセンス層として作用するためのこれらの要件に適合し得る。さらに、ディスプレイのためのカラーピクセルとして使用するために、図1に示すようなデバイスを複数製造することは、困難である。現在、大きな面積にわたって均一な厚みを有する、着色されたピン正孔なしのピクセルを満足に生産し得る技術は、存在しない。
【0040】
図2は、本発明のエレクトロルミネセンスデバイスの簡略化された断面図を概略的に示す。デバイス30は、基板32の上の層構造から構成され、キャビティー34が、この層構造を通って延びている。この層構造は、正孔注入電極層36、誘電体層38、および電子注入電極層40を備え、ここで、この誘電体層は、この正孔注入電極層と電子注入電極層との間に挿入されている。示されるように、正孔注入電極層36は、この層構造において、基板に最も近い層である。しかし、このことは必要条件ではなく、そしてこの層構造のための積み重ねの順序は、逆にされ得る。すなわち、電子注入電極層が、この層構造において、基板に最も近い層であり得る。キャビティー34は、開口部48から、この層構造全体を通って延び、そして基板32において終結する。キャビティー34は、ほぼ円筒の形状である。すなわち、このキャビティーの断面積は、その長手方向の軸に沿って一定である。その結果として、このキャビティーは、正孔注入電極領域42、誘電領域44、および電子注入電極領域46を備える、内部表面を有する。エレクトロルミネセンスコーティング材料50は、内部キャビティー表面の各領域と一般的に絶縁保護接触して、示されている。絶縁保護接触は、内部キャビティーの各領域において、好ましい。しかし、少なくとも、エレクトロルミネセンスコーティング材料は、内部キャビティー表面の両方の電極領域と電気的に接触して、提供されなければならない。
【0041】
操作の際、各電極層は、それらの電極層間の電圧差を産生する電源52に接続される。結果として、電子は、電子注入電極層40からエレクトロルミネッセンスコーティング材料38に注入され、そして正孔は、正孔注入電極層36からエレクトロルミネッセンスコーティング材料38に注入される。この電子およびこの正孔が合う場合、可視の電磁放射線が、電極領域間のエレクトロルミネッセンスコーティング材料(すなわち、39で示されるように誘電体層に隣接する)によって発光される。一旦発光されると、照射は、基板32、好ましくはキャビティー開口部48のいずれか、またはこれらの両方を介して、伝達される。この配置が、いずれの電極層もデバイス操作性のために透明であることを必要としないことは、明らかである。この配置が、二側性のエレクトロルミネッセンスディスプレイデバイス(すなわち、電子注入電極層側または正孔注入電極層側のいずれかから見ることができるデバイス)を提供するために適用され得ることは、さらに明らかである。
【0042】
図3は、本発明のエレクトロルミネッセンスデバイスの別のバージョンの単純化した断面図を模式的に示す。図2に示されたデバイスと同様に、このデバイス30はまた、層構造を有する。デバイス30は、正孔注入電極層36、誘電体層38および電子注入電極層40を備える。ここで、この誘電体層は、正孔注入電極層と電子注入電極層との間に挿入されている。図2に示されるデバイスとは異なり、電子注入電極層40は、エレクトロルミネッセンスデバイスに関して基板として機能する。このデバイスはまた、キャビティー34を必要とする。このキャビティー34は、誘電体層および少なくとも1つの電極層を介して広がり;この場合、キャビティーは、開口部48から正孔注入電極層36および誘電体層38を介して広がり、そして、電子注入電極層40で終わる。結果として、キャビティーは、正孔注入電極領域42、誘電領域44、電子注入電極領域46を含む内部表面を有する。この場合、キャビティー34は、切頭円錐形である。すなわち、キャビティーの断面領域は、キャビティーが開口部から電子注入電極層および誘電体層を介して正孔注入電極層へ広がるにつれて、減少する。エレクトロルミネッセンスコーティング材料50は、キャビティーを満たし、そして結果として、内部キャビティー表面の各領域との正角の接触を示すことが示される。さらに、コーティング材料が、正孔注入層の非キャビティー表面47をコーティングすることもまた示される。
【0043】
本発明のデバイスの他の実施形態と同様に、各電極層は、電極層間の電圧差を産生する電源52に接続される。結果として、電子および正孔は、エレクトロルミネッセンスコーティング材料50に注入され、そして合わされ、電極領域間のエレクトロルミネッセンスコーティング材料(すなわち、39に示されるような誘電体層に隣接する)からの可視の電磁放射線の放出をもたらす。一旦放出されると、照射は、好ましくはキャビティー開口部48を介して伝達される。このキャビティーの形状に起因して、放出された電磁放射線は、図2のデバイスの円柱形キャビティーよりも、キャビティー内において内部散乱および/または内部吸収されないようである。他の適切なキャビティー形状としては、半球状、錐体状、立方状、円錐状および双曲面状が挙げられるが、これらに限定されない。
【0044】
上記に示される本願発明のデバイスのいずれかに関して、エレクトロルミネッセンス性能は、1つ以上のさらなる電極層を提供することによって改善され得る。図4は、このような改善を現す本願発明のエレクトロルミネッセンスデバイスのさらに別のバージョンの、単純化した断面図を模式的に示す。図2に示されたデバイスと同様に、デバイス30は、基板32上の層構造およびこの層構造を介して広がるキャビティー34から構成される。しかし、この層構造は、2つの正孔注入電極層(各々36で示す)、2つの電子注入電極層(各々40で示す)、および3つの誘電体層(各々38で示す)を備える。この電極層は、交互の積重ね順序で配置される。すなわち、電子注入電極層に最も近い電極層は、正孔注入層であり、そしてこの逆もまた同様である。各誘電体層38は、少なくとも1つの正孔注入電極層と少なくとも1つの電子注入電極層との間に挿入される。キャビティー34は、開口部48から全体的に層構造を介して広がり、そして基板32で終わる。結果として、キャビティーは、各層のある部分に曝露された内部表面41を有する。エレクトロルミネッセンスコーティング材料50は、内部キャビティー表面41の各領域とのほぼ正角の接触が示される。本明細書中に記載されるエレクトロルミネッセンスデバイスのいずれかと同様に、各キャビティーは、約1〜約50マイクロメーター、より好ましくは約3〜約12マイクロメーターの断面直径を有し得る。キャビティーの深さは、各電極に対して表面を曝露するのに十分でなくてはならず、一般的に約500〜約10,000オングストロームである。
【0045】
操作において、各電極層は、電極層間の電圧差を産生する電極に接続される。結果として、電子は、各電子注入層40からエレクトロルミネッセンスコーティング材料50へ注入され、そして正孔は、各正孔注入電極層36からエレクトロルミネッセンスコーティング材料50へ注入される。電子および正孔が合わされた場合、可視の電磁放射線が、電極領域間(すなわち、39で示されるような各電極層に隣接)のエレクトロルミネッセンスコーティング材料によって照射される。そのとき、このデバイスが、各キャビティーが図2に示されるデバイスよりもより大きいエレクトロルミネッセンスを提供することを可能にすることは、明らかである。
【0046】
本発明のエレクトロルミネッセンスデバイスのいずれかに関して、基板は、このデバイスの所望の用途に依存する任意の数の材料を含み得る。例えば、エレクトロルミネッセンスデバイスは、超小型回路を備えるシリコン基板上に形成され得る。この場合、エレクトロルミネッセンスデバイスは、超小型回路駆動デバイスの組み込まれた部分を示す。別の例として、放出された照射が基板を介して伝達される場合、この基板は、放出された照射に対して透明でなければならない。種々のセラミック材料および高分子材料は、可視の放出された照射を伝達するために十分な光学透過性を有する。これらの基板材料は、結晶またはアモルファスであり得る。透明なセラミックの例としては、二酸化ケイ素、酸化アルミニウム、酸化ジルコニウム、塩化ナトリウム、ダイヤモンドおよび種々のシリコンベースのガラスが挙げられるが、これらに限定されない。可視の放出された照射を伝達するための透明な高分子材料の例としては、ポリカーボネート、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル、ポリイミド、ポリアミド、ポリアクリレートおよびポリメタクリレート(polymethacryate)が挙げられるが、これらに限定されない。多くの材料は、特定の量の可撓性を示すが、可撓性基板が所望される場合、高分子基板が好ましい。必要に応じて、絶縁層(示さず)が、基板と層構造との間に挿入され得る。さらに、この基板は、層構造から取り外し可能であり得る。
【0047】
電子注入電極層は、電子をエレクトロルミネッセンス材料に注入し得る任意の適切な材料から構成され得る。種々の金属材料、高分子材料、セラミック材料および半導体材料が、電子を注入し得る。一般的に、高い電気伝導率に起因して、金属材料が好ましい。結果として、金属材料から形成される電子注入電極層は、薬学的組成物200オングストロームの厚さであり得る。電気的連続性を確実にするために、電子注入電極層が少なくとも約400オングストロームの厚さを有することが好ましい。代表的には、電子注入電極層は、約200〜約10,000オングストロームの厚さを有し、より好ましくは、約400〜約2000オングストロームである。電気注入電極材料としての使用のための好ましい金属としては、リチウム、ベリリウム、マグネシウム、カルシウム、ストロンチウム、バリウム、ホウ素、アルミニウム、ガリウム、インジウム、銀およびこれらの合金が挙げられる。
【0048】
同様に、正孔注入電極層は、正孔をエレクトロルミネッセンス材料へ注入し得る任意の適切な材料からなり得る。種々の金属材料、高分子材料、セラミック材料および半導体材料が正孔を注入し得る。さらに、金属材料が、その高電気伝導性に起因して好ましい。金属電子注入電極層と同様に、金属正孔注入電極層は、代表的には、約200〜約10,000オングストローム、より好ましくは約400〜約2000オングストロームの厚みを有する。特に金および銅は、その高導電性および化学的不活性に起因して、正孔注入電極材料としての使用に好適である。正孔注入電極材料としての使用に適切な他の材料としては、ニッケル、パラジウム、白金、クロム、モリブデン、タングステン、マンガン、ニッケル、コバルト、金属酸化物ならびにそれらの組み合わせおよび合金が挙げられるが、これらに限定されない。しかし、特定の導電性高分子材料はまた、優れた正孔注入特性を示すことが見出されている。これらの高分子材料としては、ポリアニリン、ポリピロールおよびポリ(3,4−エチレンジオキシ−2,5−チオフェン)が挙げられるが、これらに限定されない。さらに、導電性カルコゲニドのような特定のセラミック材料(例えば、金属酸化物、混合金属酸化物、ならびに硫化金属および混合硫化金属)はまた、適切であり得る。任意の電極層が、積層板、複合材、または材料の混合物として構成され得ることは明らかである。
【0049】
誘電体層は、電極間のバリアとして機能し得る任意の適切な材料からなり、電気バリアを提供し、そしてそれらの電極層間を電気的にショートすることを防ぎ得る。従って、誘電体層は、実質的にピンホールを含まず、そして約108オーム−cm以上、好ましくは約1012オーム−cm以上の電気抵抗を有する高抵抗率材料から作製される。適切な高抵抗率材料としては、窒化ケイ素、窒化ホウ素、窒化アルミニウム、酸化ケイ素、酸化アルミニウム、ポリイミド、ポリフッ化ビニリデンおよびパリレン(paralen)が含まれるが、これらに限定されない。さらに、エレクトロルミネッセンスデバイスの全体的な厚みを減少させるために、誘電体層は、約1マイクロメートルの厚みを超えないことが好ましい。このような材料からなる誘電体層は、約100〜約5000オングストローム、より好ましくは約500〜約2000オングストロームの厚みを有し得る。
【0050】
薄い誘電体層を提供する1つの利点は、エレクトロルミネッセンス効率および電力消費に関する。薄い誘電体層は、電極間の距離を減少させ、従ってまた、エレクトロルミネッセンスを生じるに必要な電圧を減少させる。しかし、誘電材料は、過剰な電圧が適用されると崩壊し得る。従って、作動電圧が正孔注入電極層と電子注入電極層との間に適用される場合に光子を放出するエレクトロルミネッセンス材料を使用する本願エレクトロルミネッセンスデバイスについて、誘電体層は、作動電圧に対抗するにその厚みに対して十分な絶縁耐力を有しなければならない。より頑強なデバイス構成を提供するために、誘電体層が動作電圧を少なくとも約2ボルト超えた電圧に耐えるためにその厚みに十分な絶縁耐力を有することが好ましい。例えば、デバイスが、5ボルトの電位が適用された場合に発光するように構築される場合、誘電体層は、少なくとも約7ボルトに耐え得るべきである。
【0051】
本願のエレクトロルミネッセンスデバイスのいずれかについて、エレクトロルミネッセンスコーティング材料は、任意の数の有機化合物もしくは無機化合物またはそれらの混合物を含み得る。この材料は、少なくとも1つのエレクトロルミネッセンス化合物(典型的には有機物であるが、時には無機物であり得る)を含まなければならない。これらのエレクトロルミネッセンス化合物は、比較的単純な有機分子から複雑なポリマーまたはコポリマーを含み得る。比較的単純な有機ルミネッセンス分子の例としては、トリス(8−ヒドロキシキノリネート)−アルミニウムおよびペリレン(perylene)が挙げられるが、これらに限定されない。ポリマーまたはコポリマーの場合、分子構造は、炭素ベースまたはケイ素ベースの骨格を含み得る。ポリマーおよびコポリマーは、直鎖、分岐、架橋またはそれらの任意の組み合わせであり得、そして約5000程度に低い分子量〜1,000,000を超える分子量の広い範囲を有し得る。コポリマーの場合、コポリマーは、交互、ブロック、ランダム、グラフトまたはそれらの組み合わせであり得る。本発明に関して有用な適切なエレクトロルミネッセンスポリマーの例としては、共役ポリマー(例えば、ポリパラフェニレン、ポリチオフェン、ポリフェニレンビニレン、ポリチエニルビニレン、ポリフルオレン、1,3,4−オキサジアゾール含有ポリマー、および種々の誘導体)およびそれらのコポリマーが挙げられるがこれらに限定されない。例示的なエレクトロルミネッセンスポリマーは、以下の式(I)
【0052】
【化1】
Figure 0004547121
の一般構造を有するアリールアミン置換ポリ(アリーレンビニレン)であり、ここで:
Arは、1〜3の芳香族環を含む、アリーレン、ヘテロアリーレン、置換アリーレンまたは置換へテロアリーレンであり;
1は、式−Ar1−N(R45)のアリールアミン置換基であって、ここでAr1は、Arについて規定されるとおりであり、そしてR4およびR5は、独立して、ヒドロカルビル、置換ヒドロカルビル、ヘテロ原子含有ヒドロカルビルまたは置換ヘテロ原子含有ヒドロカルビルであり;そして
2およびR3は、ヒドリド、ハロ、シアノ、ヒドロカルビル、置換ヒドロカルビル、ヘテロ原子含有ヒドロカルビルおよび置換へテロ原子含有ヒドロカルビルからなる群より独立して選択されるか、またはR2およびR3は、一緒になって三重結合を形成し得る。
【0053】
好ましい部分は以下である:
Arは、5員環アリーレン基もしくは6員環アリーレン基、ヘテロアリーレン基、置換アリーレン基または置換へテロアリーレン基であってもよいし、または、1〜3の(融合されたかまたは連結されたかのいずれかの)このような基を含んでも良い。好ましくは、Arは、1または2個の芳香族環からなり、そして最も好ましくは、1つの芳香族環(これは、5員環または6員環の、アリーレン、ヘテロアリーレン、置換アリーレンまたは置換ヘテロアリーレンである)からなる。アリールアミン置換におけるアリーレン結合部であるAr1は、同様に規定される。
【0054】
置換基R2およびR3は、概してヒドリドであるが、またハロ(特にクロロまたはフルオロ)もしくはシアノ、または置換もしくは非置換の、アルキル、アルコキシ、アルケニル、アルキニル、アリールおよびヘテロアリールでもよい。
【0055】
4およびR5は、同じであっても異なってもよく、特にヒドロカルビル、置換ヒドロカルビル、ヘテロ原子含有ヒドロカルビルまたは置換ヘテロ原子含有ヒドロカルビルである。例えば、R4およびR5は、アルキル、アルコキシ置換アルキル、ポリエーテル置換アルキル、ニトロ置換アルキル、ハロ置換アルキル、アリール、アルコキシ置換アリール、ポリエーテル置換アリール、ニトロ置換アリール、ハロ−置換アリール、ヘテロアリール、アルコキシ置換ヘテロアリール、ポリエーテル置換ヘテロアリール、ニトロ置換ヘテロアリール、ハロ−置換ヘテロアリールなどであり得る。特に好ましい置換基は、アリール(例えば、フェニル、アルコキシ置換フェニル(特に、メトキシフェニルのような低級アルコキシ置換フェニル)、ポリエーテル置換フェニル(特に−CH2(OCH2CH2nOCH3基または−(OCH2CH2nOCH3基で置換されたフェニル(ここで、nは、概して1〜12、好ましくは1〜6、最も好ましくは1〜3である))およびハロ置換フェニル(特にフッ化フェニルまたは塩化フェニル))である。
【0056】
好ましい実施形態において、アリールアミン置換されたアリーレン−ビニレンポリマーは、以下の式(II)の一般構造を有するモノマー単位を含む:
【0057】
【化2】
Figure 0004547121
ここで:
X、YおよびZは、独立して、N、CHおよびCR6からなる群より選択され、ここで、R6は、ハロ、シアノ、アルキル、置換アルキル、ヘテロ原子含有アルキル、アリール、ヘテロアリール、置換アリールもしくは置換へテロアリールであるか、または隣接炭素原子上の2個のR6部分が、結合してさらなる環状基を形成し得;
Ar1は、上記に規定された通りであり;
Ar2およびAr3は、独立して、アリール、ヘテロアリール、置換アリールおよび置換へテロアリール含有の1つまたは2つの芳香族環からなる群より選択され;ならびに
2およびR3は、上記に規定された通りである。
【0058】
式(II)において、X、YおよびZが全てCHである場合、このポリマーは、ポリ(フェニレンビニレン)誘導体である。X、YおよびZのうちの少なくとも1つがNである場合、芳香族環は、例えば、置換または置換されていない、ピリジニル、ピリダジニル、ピリミジニル、ピラジニル、1,2,4−トリアジニル、または1,2,3−トリアジニルである。最も好ましくは、X、YおよびZのうちの1つは、CHであり、そして他の2つは、CHまたはCR6のいずれかであり、ここで、R6は、最適には、ヘテロ原子含有アルキル、好ましくはアルコキシ、そして最も好ましくはポリエーテル置換基の−CH2(OCH2CH2nOCH3または−(OCH2CH2nOCH3基(ここで、nは、上記のように、一般的に1〜12、好ましくは1〜6、最も好ましくは1〜3である)。
【0059】
ポリマーは、少なくとも1つのさらなる型のモノマー単位を有する、ホモポリマーまたはコポリマーであり得る。好ましくは、ポリマーがコポリマーである場合、さらなるモノマー単位はまた、アリーレン−ビニレンモノマー単位であり、例えば、以下の構造(III)を有する:
【0060】
【化3】
Figure 0004547121
ここで、R2、R3およびR6は、前に規定された通りのものであり、そしてqは、0〜4の範囲を含む整数である。
【0061】
式(I)の構造を有する特定のポリマーの例は、ポリ(2−(4−ジフェニルアミノ−フェニル)−1,4−フェニレンビニレンおよびポリ(2−(3−ジフェニルアミノフェニル)−1,4−フェニレンビニレンである。
【0062】
別の実施形態において、本発明は、上記のエレクトロルミネセンスデバイスを形成するための方法を提供する。本方法は、最初に、正孔注入電極層および電子注入電極層ならびにこれらの間に介在する誘電体層を備える層構造を提供する工程を包含する。この層構造は、誘電体層および少なくとも1つの電極層(内部キャビティ表面が曝露される)を通じて広がるキャビティ(正孔注入電極領域、電子注入電極領域および誘電領域を含む)を備える。本方法はまた、内部キャビティ表面をエレクトロルミネセンスコーティング材料でコーティングし、正孔注入電極領域および電子注入電極領域とのエレクトロルミネセンス材料の電気的接触を提供する工程を包含する。
【0063】
図5は、基板上に層構造としてエレクトロルミネセンスデバイスを形成するための1つの方法を示す。図5Aは、基板32上の正孔注入電極層36の溶着を示し、図5Bは、正孔注入電極層36上の誘電体層38の溶着を示し、そして図5Cは、誘電体層38上の電子注入層40の溶着を示し、これらによって、層構造を形成する。層溶着の順序が逆向きであってもよいことに注意すべきである。すなわち、電子注入電極層が最初に基板上に溶着されてもよいし、次いで誘電体層が、電子注入層上に溶着され、次いで、正孔注入電極層が、誘電体層上に溶着される。
【0064】
種々の技術が、各層の溶着に使用され得ることにもまた、注意する。そのような溶着技術としては、エバポレーション、スパッタリング、化学蒸着法、電気めっき、スピンコーティングおよび半導体製造の当業者が精通する他の技術が挙げられるが、これらの限定されない。さらに、溶着技術が、層材料に従って選択されなければならないことに注意する。例えば、金属が、エバポレーション、スパッタリング、電気めっき、化学蒸着法などによって溶着され得る。
【0065】
各層の好ましい厚さを達成するために、真空蒸着技術が、一般的に好ましい。そのような真空プロセスとしては、カソードアーク物理蒸着法、電子ビームエバポレーション、増強アーク物理蒸着法、化学蒸着法、マグネトロンスパッタリング、分子線エピタキシー、このような技術の組み合わせ、および当業者に公知の種々の他の技術が挙げられるが、これらに限定されない。当業者はまた、化学蒸着法が、窒化ケイ素のような誘電体層材料の形成に特に適していることを認識する。化学蒸着法は、通常、基板表面を十分に高い温度に加熱して、所望のフィルムを形成するためにガス状の有機種を分解する工程を包含する。このような加熱は、フィルムが溶着される表面としてのプラスチックの使用を除外し得る。一方、物理蒸着法は、基板としてのプラスチックを必ずしも除外しなくてもよい。さらに、ある程度の基板の加熱は、フィルムの付着を促進するために物理蒸着法で使用され得る。真空蒸着は、マグネシウムまたはカルシウムのような反応性金属が電極層材料として使用される場合、必要とされ得ることにもまた、注意する。
【0066】
図5D、5Eおよび5Fは、リソグラフィー技術およびエッチング技術を使用することによる電極層および誘電体層を通るキャビティの形成を示す。図5Dは、図5Cで形成される層構造の電子注入電極層40上の抵抗層60の溶着を示す。次いで、この抵抗は、図5Eに示されるようなパターンに発展されて、開口部62を提供し、この開口部62を介してエッチング剤が、この層構造の外部表面上(この場合、電子注入電極層の外部表面)に提供され得る。一旦エッチング剤がこの層構造に適用されると、図5Fに示されるように、開口部42から層構造を全体的に通して広がり基板32(これは、正孔注入電極領域42、誘電領域44および電子注入電極領域46を備える)で終わるキャビティ34が、形成される。図5Fは、円筒状を有するキャビティ34が形成され得ることを示すが、この層構造への1つ以上の等方性エッチング剤または異方性エッチング剤の選択的適用によって他の形状のキャビティを形成することもまた、可能である。エッチング剤は、気体、液体、固体もしくはこれらの組み合わせであってもよいし、または電磁放射線または電子のようなさならるエネルギー供給源を必要としてもよい。すなわち、ドライエッチング(例えば、プラズマ)技術またはウェット(例えば、化学)エッチング技術のいずれかが、使用され得る。エッチング剤が少なくとも1つの電極材料および誘電材料を介して腐食して、正孔注入電極領域、誘電領域および電子注入電極領域を有する内部キャビティ表面を形成し得なければならないことは、明白であるべきである。いずれかの場合において、当業者は、エッチング剤を選択し、そして適用して、所望の幾何学のキャビティを形成し得る。必要に応じて、エレクトロルミネセンスコーティングが内部キャビティ表面に適用される前に、図5Gに示されるように抵抗が、取り除かれる。上記のパターン化(patterning)プロセスおよびエッチングプロセスが、Sze(1983)「Lithography」VSLI Technology、McGraw−Hill Book Companyに記載されるように半導体加工の分野で一般的に公知のリソグラフィー技術を用いて実行され得る。別の選択として、キャビティの内部表面は、エレクトロルミネセンス材料が適用される前に変更され得る。キャビティ表面が、容易に酸化され得るかさもなくばエレクトロルミネセンスコーティング材料が適用される前に汚染され得る場合、表面処理が、エレクトロルミネセンス材料の適用の直前に用いられ得る。表面処理の例としては、ドライクリーニング(例えば、プラズマへの曝露)、ウェットエッチング、溶媒クリーニングが挙げられるが、これらに限定されない。さらに、キャビティ表面は、表面変更部分を結合することによって変更されて、キャビティ表面とエレクトロルミネセンスコーティングとの間に改善された接着を提供し得る。キャビティ表面変更はまた、電極とエレクトロルミネセンスコーティングとの間の正孔輸送および/または電子輸送を促進する材料またはコーティングを提供する工程を包含し得る。
【0067】
エレクトロルミネセンスコーティング材料は、エレクトロルミネセンス材料自身の材料特性に依存する多くの技術のいずれかを介して、内部キャビティ表面に適用され得る。コーティング材料が天然のポリマーである場合、コーティング材料は、キャビティ表面上において元の位置で形成され得るか、または、キャビティ表面への溶媒鋳造、スピンコーティング、スプレーコーティング、印刷もしくは他の技術によって適用され得る。図5Hおよび図5Iは、コーティング材料と内部表面との間の正角の接触を達成するようなエレクトロルミネセンスコーティング材料のキャビティの内部表面への適用を示す。図5Gは、コーティング材料50が図5Fに示される層構造の電子注入電極層40の外部表面上のフィルムとして適用されるコーティング技術を示す。示されるように、エレクトロルミネセンス材料の部分54は、キャビティを満たす。しかし、図5Fに示されるように、エレクトロルミネセンス材料のこのような適用は、エレクトロルミネセンスコーティング材料と内部キャビティ表面との間の空隙領域56をもたらし得る。この空隙は、図5Gに示されるように、コーティング材料を熱および/または真空に供することによって、特にコーティング材料が高分子材料である場合、除去され得る。
【0068】
図6は、エレクトロルミネセンスデバイスが形成され得る別の方法を示す。
【0069】
図6Aおよび図6Bは、ルミネセンスデバイスの層構造の所望のキャビティの形態である犠牲メンバーの形成を示す。図6Aにおいて、基板形態の電極層40(この場合、電子注入層)は、フォトレジスト60でコーティングされる。次いで、図6Bに示されるように、パターン状に抵抗が発展されて、所望のキャビティの形である犠牲メンバー62を提供する。図6Cは、電子注入電極層40上および犠牲メンバー62周辺の、誘電体層38の溶着を示す。同様に、図6Dは、誘電体層38上および犠牲メンバー62周辺の、正孔注入電極層36の溶着を示す。図5に示される場合のように、層の溶着の順序が逆になり得ることに注意すべきである。すなわち、犠牲メンバーは、電子注入電極層上で形成され、続いて、この電子注入電極層上に誘電体層が溶着され、そしてこの誘電体層の上に正孔注入電極層が溶着され得る。犠牲メンバーが取り除かれる場合、正孔注入層および誘電体層を通じでキャビティを有する層構造が形成される。図6Eに示されるように、層構造のキャビティの内部表面は、正孔注入電極領域42、誘電体層領域44および電子注入電極領域46から構成される。ここでこの層構造のキャビティの内部表面は、エレクトロルミネセンスコーティング材料でのコーティングに準備ができている。
【0070】
別の実施形態において、本発明は、エレクトロルミネセンスディスプレィデバイスを提供する。このデバイスは、上記のような層構造、複数のキャビティであって、その各々が層構造の一部分を介して広がり、その結果、各キャビティが正孔注入電極領域、電子注入電極領域および誘電領域を備える内部キャビティ表面を有する、キャビティ;ならびに各内部キャビティ表面の正孔注入電極領域および電子注入電極領域と電気的に接触する、エレクトロルミネセンス材料を備える。好ましくは、複数のキャビティが、アレイに配置される。
【0071】
カラーディスプレー適用に関して、赤、緑および青のパターンを生成することが望ましい。一般的に、マルチカラーディスプレーに有用なデバイスを作製するために、カラーキャビティの位置は、関連するディスプレイのサブピクセルに対応しなければならないことが、当業者に明らかである。なぜなら、エレクトロルミネセンスディスプレイデバイス中のピクセルが、3つのサブピクセル(代表的に、赤、緑および青)を含むからである。従って、各キャビティは、これら3色の内の1つを発光し得るエレクトロルミネセンス材料で満たされ得る。あるいは、1つ以上の発光改質剤が、各キャビティにおいて同じエレクトロルミネセンス材料に添加され得る。適切な発光改質剤としては、有機発光色素および有機金属発光色素(例えば、2−メチル−8−ヒドロキノリンアルミニウム、8−ヒドロキノリンアルミニウム、クマリン、アクリジン、キノリン(quinolone)、カルボスチリル(carbostyryl)、フルロール(flurol)、フェノキサジン(phenoxazene)、ローダミンおよびフルオレセイン)が挙げられるが、これらに限定されない。適切な発光色素を選択する際に、当業者は、色および発光効率が、慣用的な実験を通じて決定され得る2つの重要な因子であることを認識する。さらに、発光改質剤は、それ自身が、高分子性のエレクトロルミネセンス材料であり得る。例えば、ポリ(1,4−フェニレンビニレン)、ポリ(2−メトキシ−5−(2−エチルヘキソキシ)−1,4−フェニレンビニレン)およびポリ(9,9−ジオクチル−2,7−フルオレン)が、それぞれ、緑色光、オレンジ−赤色光、青色光を発光するためにに適用され得る。他の適切な改質剤としては、顔料および光吸収色素(例えば、フタロシアニン(例えば、Pigment Blue 15、ニッケルフタロシアニン、クロロアルミニウムフタロシアニン、ヒドロキシアルミニウムフタロシアニン、バナジルフタロシアニン、チタニルフタロシアニン、およびチタニルテトラフルオロフタロシアニン);イソインドリノン(isoindolinone)(例えば、Pigment Yellow 110およびPigment Yellow 173);イソインドリン(例えば、Pigment Yellow 139およびPigment Yellow 185);ベンズイミダゾロン(例えば、Pigment Yellow 151、Pigment Yellow 154、Pigment Yellow 175、Pigment Yellow 194、Pigment Orange 36、Pigment Orange 62、Pigment Red 175、およびPigment Red 208);キノフタロン(quinophthalone)(例えば、Pigment Yellow 138);キナクリドン(quinacridone)(例えば、Pigment Red 122、Pigment Red 202、およびPigment Violet 19);ペリレン(例えば、Pigment Red 123、Pigment Red 149、Pigment 179、Pigment Red 224、およびPigment Violet 29);ジオキサジン(例えば、Pigment Violet 23);チオインジゴ(例えば、Pigment Red 88、およびPigment Violet 38);エピンドリジオン(epindolidione)(例えば、2,8−ジフルオロエピンドリジオン);アンタントロン(例えば、Pigment Red 168);イソビオラントロン(例えば、イソビオラントロン);インダントロン(例えば、Pigment Blue 60);イミダゾベンズイミダゾロン(例えば、Pigment Yellow 192);ピラゾールキナゾロン(pyrazoloquinazolone)(例えば、Pigment Orange 67);ジケトピロロピロール(例えば、Pigment Red 254、Irgazin DPP Rubin TR、Cromophtal DPP Orange TR);Chromophtal DPP Flame Red FP(全てCiba−Geigy);ならびに、ビスアミノアントロン(例えば、Pigment Red 177)が挙げられるが、これらに限定されない。上記の色素のうち、発光色素が、光吸収色素または顔料含有色素よりも好ましい。これらの改質剤は、通常のリソグラフィー技術を用いてか、またはインクジェット技術を用いることによってかのいずれかによって添加され、所望のキャビティに発光改質剤を選択的に沈着させ得る。光硬化可能なフォトレジスト技術が、エレクトロルミネセンス高分子材料を変更するために用いられる場合、これは、高分子材料を次元的に安定化し、これに対する衝撃を防ぐために高分子材料を架橋することが望ましくあり得る。
【0072】
本発明の変形体は、エレクトロルミネセンスデバイスの分野の当業者に明らかである。例えば、キャビティを有する層構造は、通常のリソグラフィー技術およびエッチング技術によって形成され得るが、レーザー切断のような他の技術もまた、この層構造から材料を除去するために代替または追加のいずれかとして使用され得る。本発明はまた、エレクトロルミネセンスディスプレイデバイス設計(例えば、互いに入り組んだ電極)の公知の局面の包含を可能にする。層間接着を促進するため、または電気的特性(例えば、電子および/または正孔の輸送)を改善するために、各層の間にさらなる層が形成され得ることにもまた注意すべきである。
【0073】
当業者はまた、パッケージングのような他の考慮を認識し、そしてエレクトロニクスはまた、任意のディスプレイにおいて必須の考慮である。これらのディスプレイで使用される反応性金属およびルミネセンス物質は、湿気および空気による攻撃を受けやすい。従って、ディスプレイはパッケージ化されなければならない。このようなパッケージは、ラミネートまたは当該分野で公知の他の技術に関与し得る。デバイスエレクトロニクスは、任意の所望のディスプレイ設計に適切な市販のシステムを含み得る。
【0074】
本発明は、その好ましい特定の実施形態と関連して記載されるが、前記の記載および続く実施例は例示であり、そして本発明の範囲を限定するようには意図されないことが理解されるべきである。本発明の範囲内での他の局面、利点および改質は、本発明が属する分野の当業者に明らかである。
【0075】
(実験)
本発明の実行は、他に示されない限り、半導体処理の従来の技術などを利用し、これは当業者の範囲内である。このような技術は、適切な教科書および文献に十分に説明されている。例えば、VLSI Technology,S.M.Sze編(New York:McGraw−Hill Book Company,1983)およびSorab K.Ghandi,VSLI Fabrication Principles,第2版(New York:John Wiley&Sons,1994)を参照のこと。適切なエレクトロルミネセンスポリマーの調製はまた、ポリマー化学の従来の技術などを利用し、これは当業者の範囲内である;例えば、Vogel’s Textbook of Practical Organic Chemistry,第5版,B.S.Furnissら編(New York:Longman Scientific and Technical, 1989);A.Kraftら(1998)Angew.Chem.Int.Ed.37:402−428;およびT.A.Skotheimら、「Electroresponsive Molecular and Polymeric Systems」(New York:Marcel Dekker,1991)を参照のこと。
【0076】
実施例1〜6は、平らな基板上に形成された端部発光(edge−emitting)エレクトロルミネセンスデバイスを記載する。正孔注入電極、誘電体層、および電子注入電極を、この基板上にコートした。次いで、電子注入電極および誘電体層を、選択的にエッチングしてキャビティのアレイを形成した。エレクトロルミネセンスポリマーを、キャビティの壁上にコートした。電圧バイアスを正孔注入電極と電子注入電極との間に適用したとき、キャビティから光が発した。各実施例において、使用される数値(例えば、厚さ、キャビティの直径、乾燥温度など)に関する正確さを確実にするための試みがなされたが、ある程度の実験誤差および偏差を考慮すべきである。実施例7〜10は、本発明のキャビティ発光デバイスと組み合わせて有用なアリールアミン置換ポリ(アリーレンビニレン)の調製のための方法を記載する。
【0077】
(実施例1)
シリコンウェハ基板を、ケイ素の熱的酸化によって1マイクロメートル厚の二酸化ケイ素でコーティングした。1500オングストローム厚の金の層を、この二酸化ケイ素上にスパッターして、正孔−注入電極層を形成する。フォトレジスト層を、金の上にコートし、そしてパターン化した。レジストに覆われないこの金コーティングをエッチングし、パターン化した正孔−注入電極層を形成した。次いで、マスキングフォトレジスト層を除去した。
【0078】
正孔−注入電極層を形成した後、1500オングストローム厚の窒化ケイ素誘電体層を、パターン化した正孔−注入電極層上に蒸着した。窒化ケイ素を、プラズマ増強化学蒸着法を用いて蒸着した。この窒化ケイ素誘電体層コーティングを、欠陥を低減するために2段階で形成した。最初に、約750オングストロームの窒化ケイ素を、正孔−注入層上に蒸着した。次いで、誘電体層表面を洗浄し、そしてさらに750オングストロームの窒化ケイ素を洗浄した表面の上に蒸着した。
【0079】
次いで、リフトオフ(lift−off)法を用いて、誘電体層上の電子注入電極をパターン化した。犠牲フォトレジスト層を、誘電体層上にパターン化したパターンでコーティングした。次に、1500オングストロームのアルミニウム層を、真空電子蒸発(vacuum electron evaporation)によってフォトレジストパターン化表面上に蒸着した。フォトレジストが除去されたときに、フォトレジスト上のアルミニウムを、誘電体層上のアルミニウムが残ったままリフトオフした。アルミニウムパターンによってコートされていない誘電体層を、反応性イオンエッチング法を介して除去し、深さ0.2〜0.4マイクロメートル、直径6マイクロメートルのキャビティを形成した。次いで、前駆体ポリマーであるポリ(p−キシリリデンテトラヒドロチオフェニウムテトラフルオロボレート)を、アセトニトリル中のポリマー溶液を適用し、そして溶媒をエバポレートすることによってキャビティ内に鋳込んだ。次いで、この前駆体を、ドライボックス中、150℃で3時間で、ポリ(1,4−フェニレンビニレン)に転換した。結果として、エレクトロルミネセンスディスプレイデバイスが形成した。
【0080】
金電極層とアルミニウム電極層との間に、金を陽極として電圧を適用した。約3Vおよびそれ以上で、キャビティから緑光が発光した。光の発光は、肉眼では完全に均一であった。
【0081】
(実施例2)
マイクロキャビティの直径を3マイクロメートルと12マイクロメートルとの間で変化させることを除いて、実施例1のエレクトロルミネセンスデバイスを作製した。
【0082】
(実施例3)
インジウムスズオキシドコーティングガラスを、金/SiO2コーティングシリコンウェハの代わりに用いることを除いて、実施例1のエレクトロルミネセンスデバイスを作製した。
【0083】
(実施例4)
誘電スペーサーに、窒化ケイ素の代わりにパラレンポリマーを用いることを除いて、実施例1のエレクトロルミネセンスデバイスを作製した。
【0084】
(実施例5)
エレクトロルミネセンスポリマーが、ポリ(1,4−フェニレンビニレン)でなくポリ(2−メトキシ−5−(2−エチルヘキソキシ)−1,4−フェニレンビニレン)であることを除いて、実施例3のエレクトロルミネセンスデバイスを作製した。発光した光は、橙赤色であった。
【0085】
(実施例6)
エレクトロルミネセンスポリマーが、ポリ(1,4−フェニレンビニレン)でなくポリ(9,9−ジオクチル−2,7−フルオレン)であることを除いて、実施例3のエレクトロルミネセンスデバイスを作製した。発光した光は青色であった。
【0086】
(実施例7)
本実施例は、本発明のキャビティ発光エレクトロルミネセンスデバイスに組み合わせて有用なエレクトロルミネセンスポリマーの調製を記載する:
(a)2−(4−ジフェニルアミノフェニル)−1,4−ビス(クロロメチル)ベンゼンの合成:
4−ジフェニルアミノ−1−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)ベンゼン(6.09g)(4−ブロモ−トリフェニルアミンの、ブチルリチウムおよび2−イソプロポキシ−4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロランとの連続反応によって調製した)、2−ブロモ−1,4−ビス(アセチルオキシメチル)ベンゼン(4.9g)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)−パラジウム(0)(0.15g)、トルエン(15mL)、および炭酸ナトリウム水溶液(2M,25mL)を、アルゴン下で混合した。得られた混合物を、還流状態で2日間攪拌し、冷却し、そして水に注いだ。次いで、この水性混合物をエーテルで抽出した。このエーテル溶液を、希HCl、ブラインで洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥させ、そしてエバポレートした。この残渣をメタノール中で再結晶して、5.70gの2−(4−ジフェニルアミノ−フェニル)−1,4−ビス(アセチルオキシメチル)ベンゼンを得た。
【0087】
得られた2−(4−ジフェニルアミノフェニル)−1,4−ビス(アセチルオキシメチル)ベンゼンを、エタノール/水(40mL/20mL)中の水酸化ナトリウム(6g)の溶液中で加水分解した。得られた2−(4−ジフェニルアミノフェニル)−1,4−ビス(ヒドロキシメチル)ベンゼンを、トルエン中の再結晶によって精製した。
【0088】
2−(4−ジフェニルアミノフェニル)−1,4−ビス(ヒドロキシメチル)ベンゼン(3.75g)を、テトラヒドロフラン中の過剰量の塩化チオニルと反応させた。この粗生成物をヘキサン中で再結晶して、1.5gの2−(4−ジフェニルアミノフェニル)−1,4−ビス(クロロメチル)ベンゼンを得た。1H NMR(CDCl3):δ=4.6(4H),δ=7.0−7.4(8H),δ=7.5−7.6(1H)。
【0089】
同様の様式で、2−(3−ジフェニルアミノフェニル)−1,4−ビス(クロロメチル)ベンゼンを合成した。
【0090】
(b)ポリ(2−(4−ジフェニルアミノフェニル)−1,4−フェニレンビニレン)の合成:
テトラヒドロフラン中のカリウムt−ブトキシドの溶液(1M,2mL)を、50mLのテトラヒドロフラン中の2−(4−ジフェニルアミノフェニル)−1,4−ビス(クロロメチル)ベンゼン(0.70g)の溶液に、アルゴン下、22℃で激しく攪拌しながら10秒間で添加した。22℃で10分間攪拌後、この溶液の温度を上げて還流させた。次いで、さらなるテトラヒドロフラン中のカリウムt−ブトキシド溶液(1M,4mL)を添加し、そしてこの溶液を1.5時間攪拌還流した。この反応を終結するために、メタノール(100mL)を添加した。この混合物から沈殿するポリマーを濾過によって集め、メタノール、水、水/メタノール(1:1)、およびメタノールで繰り返し洗浄した。これをクロロホルム中に再溶解させ、メタノール中で沈殿させ、そして減圧下で乾燥させて、ポリ(2−(4−ジフェニルアミノフェニル)−1,4−フェニレンビニレン)の淡黄色の繊維質固体0.43gを得た。1H NMR(CDCl3):δ=7.0−7.4(幅広いピーク)。
【0091】
(実施例8)
ポリ(2−(3−ジフェニルアミノフェニル)−1,4−フェニレンビニレン)の合成:
テトラヒドロフラン中のカリウムt−ブトキシドの溶液(1M,2mL)を、50mLのテトラヒドロフラン中の2−(3−ジフェニルアミノフェニル)−1,4−ビス(クロロメチル)ベンゼン(0.70g)の溶液に、アルゴン下、22℃で激しく攪拌しながら10秒間で添加した。22℃で10分間攪拌後、この溶液の温度を上げて還流させた。次いで、さらなるテトラヒドロフラン中のカリウムt−ブトキシド溶液(1M,4mL)を添加し、そしてこの溶液を1.5時間攪拌還流した。この反応を終結するために、メタノール(100mL)を添加した。この混合物から沈殿したポリマーを濾過によって集め、メタノール、水、水/メタノール(1:1)、およびメタノールで繰り返し洗浄した。これをクロロホルム中に再溶解させ、メタノール中に沈殿させ、そして減圧下で乾燥させて、淡黄色の繊維質固体0.41gを得た。
【0092】
(実施例9)
ポリ{[2−(4−ジフェニルアミノフェニル)−1,4−フェニレンビニレン)]−co−[2−(3−ジフェニルアミノフェニル)−1,4−フェニレンビニレン)]}(PMTPA−PPV)の合成:
テトラヒドロフラン中のカリウムt−ブトキシドの溶液(1M,6mL)を、70mLの1,4−ジオキサン中の1,4−ビス(クロロメチル)−2−(4−ジフェニルアミノフェニル)ベンゼン(0.35g)および1,4−ビス(クロロメチル)−2−(3−ジフェニルアミノフェニル)ベンゼン(0.35g)の溶液に、アルゴン下、95℃で激しく攪拌しながら10秒間で添加した。この溶液を、還流状態で1時間攪拌し、そして25℃まで冷却した。この溶液に、メタノール(100mL)を添加した。この混合物から沈殿したポリマーを濾過によって集め、メタノール、水、水/メタノール(1:1)、およびメタノールで繰り返し洗浄した。これをクロロホルム中に再溶解させ、メタノール中で沈殿させ、そして減圧下で乾燥して、淡黄色の繊維質固体0.35gを得た。
【0093】
PMTPA−PPVの薄いフィルムを、そのクロロベンゼン溶液から注型した。
【0094】
(実施例10)
ポリ{[2−(4−ジフェニルアミノフェニル)−1,4−フェニレンビニレン)]−co−[2−メトキシ−5−(2−エチルヘキシルオキシ)−1,4フェニレンビニレン)]}の合成:
テトラヒドロフラン中のカリウムt−ブトキシドの溶液(1M,10mL)を、100mLの1,4−ジオキサン中の1,4−ビス(クロロメチル)−2−(4−ジフェニルアミノフェニル)ベンゼン(0.5g)および1,4−ビス(クロロメチル)−2−メトキシ−5−(2−エチルヘキシルオキシ)ベンゼン(0.5g)の溶液に、アルゴン下、95℃で激しく攪拌しながら10秒間で添加した。この溶液を、還流状態で1時間攪拌し、そして25℃まで冷却した。この溶液に、メタノール(100mL)を添加した。この混合物から沈殿したポリマーを濾過によって集め、メタノール、水、水/メタノール(1:1)、およびメタノールで繰り返し洗浄した。これをテトラヒドロフラン中に再溶解させ、メタノール中で沈殿させ、そして減圧下で乾燥して、淡橙色の繊維質固体0.515gを得た。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は、簡略化断面図で、多層薄膜構成を有する従来技術のエレクトロルミネセンスデバイスを概略的に示す。このデバイスにおいて、エレクトロルミネセンス層は、2つの電極層の間に挿入され、そして1つの電極層は、エレクトロルミネセンス層により放射される電磁放射の波長に対して透明である。
【図2】 図2は、簡略化断面図で、基板上の層構造およびこの層構造を通って延びるキャビティーを備える本発明のエレクトロルミネセンスデバイスを概略的に示す。このキャビティーは、正孔注入電極領域、誘電領域および電子注入電極領域を含む内部表面を有する。エレクトロルミネセンス材料コーティングは、内部キャビティー表面の電極領域に適合して(conformal)電気接触して示される。
【図3】 図3は、簡略化断面図で、1つの電極層がデバイスの基板として作用する層構造を備える本発明の別のエレクトロルミネセンスデバイスデバイスを概略的に示す。部分的にのみ層構造を通り、基板において終結し、そしてエレクトロルミネセンス材料で満たされるキャビティーが示される。
【図4】 図4は、簡略化断面図で、本発明のなお別のエレクトロルミネセンスデバイスを概略的に示す。このデバイスは、交互積層順序で複数の正孔注入電極層および電子注入電極層を有し、誘電体層を各々の電極層の間に含む層構造を備える。この層構造は、基板上に位置し、そしてキャビティーがこの層構造を通って延びる。キャビティーは、複数の正孔注入電極領域、誘電領域および電子注入電極領域を含む内部表面を有する。エレクトロルミネセンス材料コーティングは、内部キャビティー表面の各電極領域に適合しかつ電気接触して示される。
【図5】 図5A、5B、5C、5D、5E、5F、5G、5Hおよび5Iをまとめて図5といい、これらは、エレクトロルミネセンスデバイスを作製するための方法を示す。図5A、5Bおよび5Cは、基板上の層構造の形成を示し、ここでこの層構造は、正孔注入電極層、誘電体層、および電子注入電極層を含む。図5Dおよび5E、5Fおよび5Gは、リソグラフィー技術およびエッチング技術を使用することによる、層構造を通るキャビティーの形成を示す。図5Hおよび5Iは、コーティング材料と内部表面との間の適合した接触を達成するような、キャビティーの内部表面へのエレクトロルミネセンスコーティング材料の塗布を示す。
【図6】 図6A、6B、6C、6Dおよび6Eは、まとめて図6という。これらは、発光デバイスのキャビティー含有層構造を作製するための代替の方法を示す。図6Aおよび6Bは、層構造のための所望のキャビティーの形状での犠牲部材の形成を示す。図6Cおよび6Dは、犠牲部材の周りの基板上の層構造の形成を示し、ここでこの層構造は、正孔注入電極層、誘電体層、および電子注入電極層を含む。図6Eは、この層構造のキャビティーの内部表面を露出するための、犠牲部材の除去を示す。

Claims (45)

  1. エレクトロルミネセンスデバイスであって、以下の層構造:
    正孔注入電極層、
    電子注入電極層、および
    該正孔注入電極層と電子注入電極層との間に挿入される誘電体層、ならびに
    少なくとも該誘電体層および該電極層の一つを通って延び、そして正孔注入電極領域、電子注入電極領域および誘電体領域を備える内部キャビティー表面を有するキャビティー、を備え、
    ここで、エレクトロルミネセンスコーティング材料は、該内部キャビティー表面の該正孔注入電極領域および電子注入電極領域と電気的に接触している、
    エレクトロルミネセンスデバイス。
  2. 前記電極層の一つが基板である、請求項1に記載のエレクトロルミネセンスデバイス。
  3. 前記層構造が基板上に存在する、請求項1に記載のエレクトロルミネセンスデバイス。
  4. 前記基板と前記層構造との間に挿入される絶縁層をさらに備える、請求項3に記載のエレクトロルミネセンスデバイス。
  5. 前記基板が前記層構造から分離可能である、請求項3に記載のエレクトロルミネセンスデバイス。
  6. 前記基板が可撓性材料を含む、請求項3に記載のエレクトロルミネセンスデバイス。
  7. 前記可撓性材料が高分子材料である、請求項6に記載のエレクトロルミネセンスデバイス。
  8. 前記基板が透明である、請求項3に記載のエレクトロルミネセンスデバイス。
  9. エレクトロルミネセンスコーティング材料がエレクトロルミネセンスポリマーを含む、請求項1に記載のエレクトロルミネセンスデバイス。
  10. 請求項9に記載のエレクトロルミネセンスデバイスであって、前記エレクトロルミネセンスポリマーが、ポリパラフェニレン、ポリチオフェン、ポリフェニレンビニレン、アリールアミン置換ポリアリーレンビニレン、ポリチエニルビニレン、ポリフルオレン、および1,3,4−オキサジアゾール含有ポリマーからなる群から選択される共役ポリマーである、エレクトロルミネセンスデバイス。
  11. 前記エレクトロルミネセンスポリマーがアリールアミン置換ポリアリーレンビニレンである、請求項10に記載のエレクトロルミネセンスデバイス。
  12. 前記エレクトロルミネセンス材料が界面活性剤をさらに含む、請求項9に記載のエレクトロルミネセンスデバイス。
  13. 前記エレクトロルミネセンス材料が非ポリマー性エレクトロルミネセンス分子を含む、請求項1に記載のエレクトロルミネセンスデバイス。
  14. 前記非ポリマー性エレクトロルミネセンス分子がトリス(8−ヒドロキシキノリナト)アルミニウムまたはぺリレンである、請求項13に記載のエレクトロルミネセンスデバイス。
  15. 前記非ポリマー性エレクトロルミネセンス分子が無機物である、請求項13に記載のエレクトロルミネセンスデバイス。
  16. 請求項15に記載のエレクトロルミネセンスデバイスであって、前記エレクトロルミネセンスコーティングと前記内部キャビティー表面の電極領域の少なくとも一つとの間に挿入される、さらなる誘電体コーティング材料をさらに備える、エレクトロルミネセンスデバイス。
  17. 請求項1に記載のエレクトロルミネセンスデバイスであって、前記エレクトロルミネセンスコーティング材料と前記内部表面の電極領域の少なくとも一つとの間に挿入される、さらなるコーティング材料をさらに備え、ここで、該コーティング材料が電子注入および/または正孔注入を増大させる、エレクトロルミネセンスデバイス。
  18. 前記電極層の少なくとも一つは、200〜2000オングストロームの厚さを有する、請求項1に記載のエレクトロルミネセンスデバイス。
  19. 前記厚さが、400〜1000オングストロームである、請求項18に記載のエレクトロルミネセンスデバイス。
  20. 前記誘電体層が、500〜2000オングストロームの厚さを有する、請求項1に記載のエレクトロルミネセンスデバイス。
  21. 請求項1に記載のエレクトロルミネセンスデバイスであって、前記正孔注入電極層は、金、銅、ニッケル、パラジウム、白金、クロム、モリブデン、タングステン、マンガン、コバルト、金属酸化物、電導性ポリマーならびにこれらの組合せおよび合金からなる群から選択される材料を含む、エレクトロルミネセンスデバイス。
  22. 請求項1に記載のエレクトロルミネセンスデバイスであって、前記電子注入電極層が、リチウム、ストロンチウム、バリウム、ベリリウム、マンガン、カルシウム、ホウ素、アルミニウム、ガリウム、インジウムならびにこれらの組合せおよび合金からなる群から選択される材料を含む、エレクトロルミネセンスデバイス。
  23. 前記誘電体層が18Ω・cm以上の電気抵抗を有する高い抵抗率の材料を含む、請求項1に記載のエレクトロルミネセンスデバイス。
  24. 前記高い抵抗率の材料は、窒化ケイ素、窒化ホウ素、窒化アルミニウム、酸化ケイ素、酸化アルミニウム、パリレン、ポリイミドおよびフッ化ポリビニリデンからなる群から選択される、請求項23に記載のエレクトロルミネセンスデバイス。
  25. 前記キャビティーが軸対称性である、請求項1に記載のエレクトロルミネセンスデバイス。
  26. 前記キャビティーが該キャビティーの軸に沿って一定の断面積を有する、請求項25に記載のエレクトロルミネセンスデバイス。
  27. 前記キャビティーは、前記電子注入電極層または正孔注入電極層の少なくとも一つよりも、前記誘電体層において小さな断面積を有する、請求項25に記載のエレクトロルミネセンスデバイス。
  28. 請求項1に記載のエレクトロルミネセンスデバイスであって、以下:
    前記エレクトロルミネセンス材料に正孔注入するための第2の正孔注入電極層;および
    前記電子注入電極層と該第2の正孔注入電極層との間に挿入される、第2の誘電体層、
    をさらに備え、
    ここで、前記キャビティーは、前記正孔注入電極層および該第2の正孔注入電極層の少なくとも一つ、該電子注入電極層および前記誘電体層および該第2の誘電体層の各々を通って延び、そしてさらにここで、該エレクトロルミネセンス材料は、各電極と電気的に接触している、
    エレクトロルミネセンスデバイス。
  29. 請求項1に記載のエレクトロルミネセンスデバイスであって、以下:
    前記エレクトロルミネセンス材料に電子注入するための第2の電子注入電極層;および
    前記正孔注入電極層と該第2の電子注入電極層との間に挿入される、第2の誘電体層、をさらに備え、
    ここで、前記キャビティーは、前記電子注入電極層および該第2の電子注入電極層の少なくとも一つ、該正孔注入電極層および前記誘電体層および該第2の誘電体層の各々を通って延び、そしてさらにここで、該エレクトロルミネセンス材料は、各電極と電気的に接触している、
    エレクトロルミネセンスデバイス。
  30. 請求項1に記載のエレクトロルミネセンスデバイスであって、ここで、前記エレクトロルミネセンス材料は、前記正孔注入電極層と前記電子注入電極層との間に動作電圧が印可される場合、光子を放射し、そしてさらにここで、前記誘電体層は、該動作電圧よりも高く、少なくとも2ボルトに耐えるに十分な厚さおよび絶縁耐力を有する、
    エレクトロルミネセンスデバイス。
  31. エレクトロルミネセンスデバイスを形成する方法であって、該方法は、以下の工程:
    (a)層構造を提供する工程であって、該工程は、以下:
    正孔注入電極層、
    電子注入電極層、
    該正孔注入電極層と電子注入電極層との間に挿入される誘電体層、および
    少なくとも該誘電体層および該電極層の一つを通って延びるキャビティー、正孔注入電極領域、電子注入電極領域および誘電体領域を備える内部キャビティー表面を有するキャビティー、
    を備える、層構造を提供する工程;ならびに
    (b)エレクトロルミネセンス材料が、該内部キャビティー表面の該正孔注入電極領域および電子注入電極領域と、電気的な接触をするように、該エレクトロルミネセンス材料で該内部キャビティー表面をコーティングする、工程、
    を包含する、方法。
  32. 請求項31に記載の方法であって、ここで、工程(a)は、以下:
    (a1)前記正孔注入電極層、前記電子注入電極層および該正孔注入電極層と該電子注入電極層との間に挿入される前記誘導体層を備える、予備成形層構造を提供する工程、ならびに
    (a2)エッチング剤で該予備成形層構造の少なくとも一部をエッチングして、前記内部キャビティー表面を有するキャビティーを形成する、工程、
    を包含する、方法。
  33. 請求項31に記載の方法であって、ここで、工程(a)は、以下:
    (a1)前記キャビティー用に所望の形状を有する犠牲メンバーの周りに前記層構造を形成する工程であって、該層構造は、前記正孔注入電極層、前記電子注入電極層、および該正孔注入電極層と電子注入電極層との間に挿入される前記誘導体層を備え、ここで、該犠牲メンバーは、該誘電体層および該正孔注入電極層または電子注入電極層の一つを通って延びる、工程;ならびに
    (a2)該層構造から該犠牲メンバーを取り除いて、該キャビティーを形成し、これによって、前記内部キャビティー表面を露出させる、工程
    を包含する、方法。
  34. 前記エッチング剤が等方性エッチング剤を含む、請求項32に記載の方法。
  35. 前記エッチング剤が異方性エッチング剤を含む、請求項32に記載の方法。
  36. 工程(a)と(b)との間に、前記内部キャビティー表面を改変する工程(c)をさらに包含する、請求項31に記載の方法。
  37. 工程(c)が表面変質部分を、前記内部キャビティー表面に付着させる工程を包含する、請求項36に記載の方法。
  38. 前記エレクトロルミネセンス材料を減圧に供する工程(c)をさらに包含する、請求項31に記載の方法。
  39. 前記エレクトロルミネセンス材料を熱に供する工程(c)をさらに包含する、請求項31に記載の方法。
  40. 工程(a1)が前記正孔注入電極層または電子注入電極層のいずれか上の前記誘導体層を、化学蒸着法によって形成する工程を包含する、請求項32に記載の方法。
  41. 工程(b)が前記エレクトロルミネセンス材料を前記キャビティーに印刷する工程を包含する、請求項31に記載の方法。
  42. エレクトロルミネセンスディスプレイデバイスであって、以下:
    正孔注入電極層、
    電子注入電極層、および
    該正孔注入電極層と電子注入電極層との間に挿入される誘電体層、
    各キャビティーが正孔注入電極領域、電子注入電極領域および誘電体領域を備える内部キャビティー表面を有するように、該層構造の一部を通って各々延びる、複数のキャビティー;ならびに
    各内部キャビティー表面の該正孔注入電極領域および電子注入電極領域と電気的に接触する、エレクトロルミネセンス材料、
    の層構造を備える、エレクトロルミネセンスディスプレイデバイス。
  43. 前記複数のキャビティーがアレイ中に整列化される、請求項42に記載のエレクトロルミネセンスディスプレイデバイス。
  44. 少なくとも一つのキャビティーに発光改質剤をさらに含む、請求項43に記載のエレクトロルミネセンスディスプレイデバイス。
  45. 各キャビティーが1〜12μmの直径を有する、請求項43に記載のエレクトロルミネセンスディスプレイデバイス。
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