JP4546044B2 - 反りの小さい樹脂金属積層板及びその製造方法 - Google Patents

反りの小さい樹脂金属積層板及びその製造方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電子・電気機器分野において、フレキシブル配線基板やHDDのワイアレスサスペンション等に広く使用されている、樹脂金属積層板及びその製造方法に関するものである。
詳しくは、樹脂の両面に接合される金属箔が機械的特性の異なる非対称な樹脂金属積層板及びその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より、樹脂金属積層体において、反り、捩れ、歪み等の外観上の不具合を抑えるために、樹脂金属積層板に用いる金属の機械特性・熱特性、樹脂の熱特性及び粘弾性特性の限定や制御方法の工夫が図られている。また、材料の特性のみならず、樹脂と金属を積層する際の積層構成の工夫や、副資材として用いる鏡面板、クッション材の材質改良が行なわれている。
特に、電子・電気機器にプリント配線板として用いられる樹脂金属積層板は、微細な電子回路をエッチング加工により作成するため、外観上の不具合低減の要求が著しく高い。
【0003】
反り、ねじれが少ない金属箔張り積層体を得る方法として、例えば、金属箔として150℃〜200℃での伸び率が10〜50%であるものを用い、絶縁層として樹脂含浸基材を用い、該絶縁層の両面または片面に前記金属箔を積層、ラミネートすることにより、外観上の不具合がなく、寸法安定性に優れる金属箔張り積層体を得る方法が示されている(特許文献1参照)。
【0004】
しかし、当該発明においては金属箔張り積層体の反り、ねじれを低減するために、金属箔の150〜200℃での伸び率を高くすることのみに検討が行なわれており、反り、ねじれを低減するために本質的に重要な、金属箔の室温における機械特性について何ら関心が払われておらず、検討が行なわれていなかった。すなわち、金属箔と絶縁層を張り合わせる際の特性のみに着目したものであり、本質的に反り、ねじれを低減することができない限定されたものであった。
【0005】
また、当該発明においては、異種金属を絶縁層の両面に張り合せる場合には、異種金属として、異なる機械特性を有するものを用いると、たとえ金属の150〜200℃での伸び率を高くしたとしても、金属箔の所謂硬さ、ヤング率、抗張力が異なるために、絶縁層と張り合わせる温度から室温に冷却する際の金属箔の収縮率が数ppm異なるだけでも、反りが大きくなるという問題も包含していた。
かかる異種金属を用いた金属箔積層板における反りを抑える製造方法として、例えば、異種金属と絶縁層を加熱圧着するために積層する際に、異種の金属箔同志が接するように重ねることにより反りが抑えられることが開示されている(特許文献2参照)。しかし、当該発明においても異種金属箔の機械特性については検討が行なわれておらず、異種金属と絶縁層を積層する際の工夫が行なわれているのみでり、反り低減には十分な効果が得られるものではなかった。
【0006】
【特許文献1】
特開平5−243698号公報
【特許文献2】
特開平10−34820号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、上記の問題に鑑み、絶縁層を介し金属箔が接合された樹脂金属積層板において、金属箔の抗張力に着眼し、反りの小さいものを安定的に製造することが可能な樹脂金属積層板を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、鋭意検討の結果、絶縁層の両面に金属箔が接合された樹脂金属積層板において、両面に設けられた金属箔の抗張力の差と樹脂金属積層板の反りとの間に相関関係を有することを見出し、金属箔の抗張力の差を規定することにより反りを安定的に低く抑えることが可能となることを見出し、本発明を完成した。
【0009】
すなわち、本発明は以下に関するものである。
(1)絶縁層の両面に異種金属箔が接合された樹脂金属積層板であって、両面に設けられた金属箔の抗張力の差が0.10MPa〜600MPaであることを特徴とする樹脂金属積層板。
(2)絶縁層の両面に接合される金属箔が、ステンレス箔、銅箔、銅合金箔のいずれかである(1)記載の樹脂金属積層板。
(3)絶縁層としてポリイミド、ポリアミドイミド、ポリアミドの内、少なくとも1つを含むものである(1)又は(2)記載の樹脂金属積層板。
(4)両面に設けられた金属箔の厚みがそれぞれ1〜70μmである(1)乃至(3)記載の樹脂金属積層板。
【0010】
(5)絶縁層の両面に金属箔を接合して樹脂金属積層板を製造する方法において金属箔の製造ロット毎に抗張力を測定し、製造ロット間で抗張力の差が0.10MPa〜600MPaであるものを選択して用いることを特徴とする樹脂金属積層板の製造方法。
(6)(1)記載の樹脂金属積層板を加工してなるフレキシブルプリント配線板。
(7)(1)記載の樹脂金属積層板を加工してなるハードディスク用サスペンション。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明の樹脂金属積層体は、絶縁層の両面に金属箔が接合されたものであるが、ここで金属箔とは、金属を構成する元素が異なる場合はもちろん、機械的特性が異なる金属であれば良い。すなわち、金属を構成する元素が全く同じ金属であり、一見同種の金属と考えられるものであっても、その金属が持つ機械的特性が異なっていれば、本発明においては絶縁層の両面に設ける金属箔として使用可能であり、金属箔は同じ種類のものであっても異なっていてもよい。
【0012】
金属の機械的特性の代表的なものを挙げると、抗張力、ヤング率、伸び率があり、本発明の樹脂金属積層体においては、これら抗張力、ヤング率、伸び率が全て異なる金属を絶縁層の両面に接合するものである。
【0013】
絶縁層の両面に金属箔を接合する方法は、熱プレス、熱ラミネートなどの公知の方法を用いることができるが、これらの方法に限定されるものではない。しかし、前記方法により絶縁層と金属箔を接合した後に、絶縁層と金属箔の接合強度が、樹脂金属積層板の反りを測定する際に剥離が生じない程度に接合されている必要がある。具体的には、接合強度が0.3kN/m以上あることが好ましい。より好ましくは、0.5kN/m以上である。
【0014】
本発明の樹脂金属積層板において、機械的特性が異なる金属を接合することにより、接合後に反りが発生する。各々の金属が有する機械的特性の差の大小により樹脂積層板の反りが異なることを見出し、機械的特性の内、金属の抗張力の差と樹脂積層体の反りが相関関係を有することを見出した。
【0015】
積層する金属箔の抗張力の差は小さい程、樹脂金属積層板の反りが小さくなるため好ましいが、具体的には、本発明においては抗張力の差が0.10MPa〜600MPaである。この範囲の場合は、積層板の反りが4mm未満となるのみならず、抗張力の差の変化に対し、積層板の反りの変化が小さくなり、反りの制御が容易となるため、より好ましい。さらに好ましくは、0.10MPa〜480MPa、さらに好ましくは400MPa以下である。本発明者らは、この範囲を外れると急激に積層体の反りが大きくなることを見出したものであり、この範囲は臨界的なものである。
【0016】
本発明における樹脂金属積層板の反りとは、樹脂金属積層板を縦650mm、横300mmに切りだし、定盤上に静置し、最も大きく反りの発生している箇所の反り量のことをいう。用いる金属のうち、抗張力の大きい金属側への反り量を正の値、逆側への反りを負の値とした。反り量としては、−4mm〜4mmの範囲内であることが必要である。なぜなら、本発明の樹脂金属積層板は、金属のエッチング加工が施され、フレキシブルプリント配線板やサスペンションとして用いられるため、超微細加工が可能であることが要求され、かかる超微細加工には、樹脂金属積層板の寸法精度の向上が求められるからである。より好ましくは3mm未満、更に好ましくは2mm未満である。
【0017】
本発明の絶縁層としては、耐熱性が優れること及び不純物が少ないことから、ポリイミド、ポリアミドイミド、ポリアミドの内、少なくとも1つを有していることが好ましい。より好ましくは、ポリイミドである。
【0018】
絶縁層の厚みとしては、樹脂金属積層板がフレキシブル配線板やHDDのサスペンションに用いられるため、質量が軽いこと、屈曲性に優れることが求められるので、薄いほうが好ましい。12.5μm〜50μmが好ましく、12.5〜38μmがより好ましい。
【0019】
この絶縁層として、ポリイミドの中でも熱可塑性ポリイミドを用いることがより好ましい。なぜなら、金属と絶縁層の接合強度が向上するからである。この熱可塑性ポリイミドは、ジアミンと酸二無水物とから合成されるものである。用いるジアミンと酸二無水物の種類は問わないが、好ましいジアミンとしては、1,3-ビス(3-アミノフェノキシ)ベンゼン、1,3−ビス(3−(3−アミノフェノキシ)フェノキシ)ベンゼン、4,4'-ビス(3-アミノフェノキシ)ビフェニル及び、3,3'-ジアミノベンゾフェノン等を挙げることが出来る。好ましい酸二無水物のとしては、3,3',4,4'-ジフェニルエーテルテトラカルボン酸二無水物、3,3',4,4'-ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、ピロメリット酸二無水物等が挙げられる。
【0020】
本発明において、絶縁層は、単一層でも多層でもよく、多層とする場合、非熱可塑性ポリイミドフィルム等の両面に、上記熱可塑性ポリイミド層を有するものなどが挙げられる。非熱可塑性ポリイミドフィルムとしては、市販品等が使用可能であり、好ましい例として、鐘淵化学株式会社製、商品名:アピカル(登録商標)NPI、東レ・デュポン株式会社製、商品名:カプトン(登録商標)V等が挙げられる。
【0021】
また、多層とする場合、絶縁層の厚みは、全体として、前述の12.5μm〜50μmの範囲となれば問題はないが、好ましくは熱可塑性ポリイミド/非熱可塑性ポリイミド/熱可塑性ポリイミド層のそれぞれの厚みが、1μm〜5μm/12.5μm〜25μm/1μm〜5μmである。
【0022】
本発明の樹脂金属積層体に用いる金属としては、例としてステンレス箔、銅箔、銅合金箔、ニッケル箔、アルミ箔、モリブデン箔、チタン箔等が挙げられる。
工業的に量産品として入手可能であること、サスペンションに求められるバネ性を有すること、エッチング加工が容易であることから、ステンレス箔、銅箔、銅合金箔が好ましく用いることができる。より好ましくは、ステンレス箔、銅合金箔である。
【0023】
上記の金属箔の厚みは、サスペンションとしては金属箔にバネ性が必要とされるので、1μm以上よりも厚いことが好ましく、また、フレキシブルプリント配線板としては、金属箔に屈曲性が必要とされるので70μm以下であることが好ましい。より好ましくは、10〜60μmである。
【0024】
本発明の樹脂金属積層板の製造方法について、具体例を示し、説明する。
本発明の樹脂金属積層板は、絶縁層と金属箔を絶縁層の両面に積層し、次いで、加熱圧着することにより製造することができる。加熱圧着を行なう前に、金属箔の抗張力をIPC-MF-150Fに準拠した方法、即ち、金属箔を長さ175mm、幅15mmの大きさのサンプルに切りだし、引張試験機にサンプルつかみ具を介して固定する。つかみ具間のサンプル長さを125mmとなるように調整し、引張速度1.5mm/minの条件にてサンプルが破断する強度を測定する。抗張力は下記式(2)により算出する。
【0025】
【数1】
Figure 0004546044
(式中、σ:抗張力(MPa)、F:破断する強度(N)、A:サンプルの断面積(mm)を示す。)
【0026】
金属箔の抗張力の差(MPa)と樹脂金属積層板の反り(mm)は相関関係を有するので、加熱圧着を行なって樹脂金属積層板とする前において、樹脂金属積層板の反りを予測することが可能となる。
【0027】
本発明の樹脂金属積層板に用いる金属の機械的特性から、反りの小さい樹脂金属積層板を製造する方法の具体例を示す。まず、積層する金属箔の抗張力を金属箔の製造ロット毎に測定し、次いで、積層する機械的特性の異なる金属箔を用意し、製造ロット毎に抗張力を測定する。これは、積層する金属箔が厚み同一、組成同一であっても、製造ロットにより抗張力が異なるためである。これら2種の金属の抗張力差を算出し、0.10MPa〜600MPaの範囲に入るものを積層する金属箔として選択して用い、この範囲に入らないものは選定せずに積層板に用いない。積層板を製造する前において積層板の反りの値が予測でき、反りが4mm未満のもののみを選択的に製造することが可能となるため、積層板の安定的な生産、収率の良い効率的な生産が可能となる。
【0028】
樹脂と金属箔を、加熱圧着する方法について制限はないが、例えば、代表的方法として、加熱プレス法及び/又は熱ラミネート法等が挙げられる。加熱プレス法としては、例えば、ポリイミド系樹脂と金属箔をプレス機の所定のサイズに切りだし、重ね合わせを行ない加熱プレスにより加熱圧着することにより製造できる。加熱温度としては、150〜600℃の温度範囲が望ましい。加圧力としては、制限は無いが、好ましくは0.1〜500kg/cmで製造できる。加圧時間としては、特に制限はない。
【0029】
熱ラミネート方法としては、特に制限は無いが、ロールとロール間に挟み込み、張り合わせを行なう方法が好ましい。ロールは金属ロール、ゴムロール等が利用できる。材質に制限はないが、金属ロールとしては、鋼材やステンレス材料が使用される。表面にクロムメッキ等が処理されたロールを使用することが好ましい。ゴムロールとしては、金属ロールの表面に耐熱性のあるシリコンゴム、フッ素系のゴムを使用することが好ましい。ラミネート温度としては、100〜300℃の温度範囲が好ましい。加熱方式は、伝導加熱方式の他、遠赤外等の輻射加熱方式、誘導加熱方式等も利用できる。
【0030】
熱ラミネート後、加熱アニールすることも好ましい。加熱装置として、通常の加熱炉、オートクレーブ等が利用できる。加熱雰囲気として、空気、イナートガス(窒素、アルゴン)等が利用できる。加熱方法としては、フィルムを連続的に加熱する方法またはフィルムをコアに巻いた状態で加熱炉に放置する方法のどちらの方法も好ましい。加熱方式としては、伝導加熱方式、輻射加熱方式、及び、これらの併用方式等が好ましい。加熱温度は、200〜600℃の温度範囲が好ましい。加熱時間は、0.05〜5000分の時間範囲が好ましい。
【0031】
本発明によれば、反りの小さい樹脂金属積層板が得られる。そのため、本発明の樹脂金属積層体は、フレキシブルプリント配線板に好適に使用され、特にハードディスク用サスペンションとして好適に使用される。
【0032】
フレキシブルプリント配線板の製造方法は、公知の方法にて製造することができる。フレキシブルプリント配線板の製造工程として、エッチングレジストとして用いる感光性樹脂の張り合わせ工程、露光工程、現像工程、回路形成のための金属箔エッチング工程、感光性樹脂の剥離工程がある。これらの工程は全てロール状積層板を使用した連続加工工程であり、積層板には反りがないものが好ましく用いられ、本発明の樹脂金属積層板は好適に使用することができる。
【0033】
ハードディスク用サスペンションの作成方法としては、一般的に以下の方法により行なうことができる。
【0034】
まず、本発明の樹脂金属積層体の表面を、例えば1.5Nの塩酸水溶液に20℃の液温にて120秒間浸漬し、金属箔表面の異物を除去するとともに、金属箔表面をあらし、感光性樹脂と金属箔の密着強度を上げる処理を行なう。次いで、金属箔表面に感光性樹脂を塗布または、張り合せにより形成する。そこに、所望のパターンの像が描かれたマスクを密着させ、感光性樹脂が感度を持つ波長の電磁波を照射する。所定の現像液にて未露光部を溶出させ、所望の回路の像をステンレス上に形成する。その状態のものを塩化第二鉄等の金属箔を溶解することができる溶液に浸漬または、溶液を基板上に噴霧することにより露出している金属箔を溶解させた後に、所定の剥離液で感光性樹脂を剥離し、回路とする。
【0035】
次いで、該金属箔表面に形成した回路上に同様にして所望のパターン像が描かれたマスクを密着させウェットエッチングプロセスまたはプラズマエッチングプロセスにて樹脂層をパターニングする。
【0036】
パターニングを行なった後、レーザー溶接等により、ロードビームと呼ばれるステンレス加工品と接合することにより、サスペンションが作成できる。
【0037】
【実施例】
以下、実施例及び比較例に基づき、本発明を更に具体的に説明する。なお、実施例における各種特性の評価は以下の方法による。
【0038】
[反り]
樹脂金属積層板を縦650mm、横300mmに切りだし、定盤上に静置し、最も大きく反りの発生している箇所の反り量を測定した。用いる金属箔のうち、抗張力の大きい金属側への反り量を正の値、逆側への反りを負の値とした。
[抗張力]
IPC-MF-150Fに準拠した方法により測定した。
【0039】
合成例1
<熱可塑性ポリイミド前駆体の合成>
ジアミン成分として1,3−ビス(3−アミノフェノキシ)ベンゼン(以下、APBと略記する場合がある)を20モルとテトラカルボン酸成分として3,3’,4,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物(以下、BTDAと略記することがある)を19.4モル秤量し、N,N-ジメチルアセトアミド溶媒中で混合した。混合温度及び時間は、23℃、8時間であった。また、混合時の固形分濃度は17重量 %で実施した。得られたポリアミック酸ワニスの粘度は25℃において400cpsであり塗工に適したものであった。
【0040】
実施例1
<接着テープの製造>
非熱可塑性ポリイミド層として、市販のポリイミドフィルム(鐘淵化学株式会社製、商品名:アピカル(登録商標)NPI、厚み;25μm)を用い、その両面にコータードライヤー装置を用いて、合成例1のポリアミック酸ワニスを塗布し、乾燥を行なって、非熱可塑性ポリイミド層の上に熱可塑性ポリイミド層を形成した。
塗布には、リバースロールコーターを使用し、塗布厚みは乾燥後の厚みで3μmであった。乾燥の最高温度は295℃で行なった。
【0041】
<加熱圧着の実施>
金属箔として、市販の銅合金箔(日本オーリンブラス株式会社製、商品名:C7025、厚み:18μm)と、市販のステンレス箔(新日本製鐵株式会社製、商品名:SS304H-TA、厚み:20μm)を使用した。接着テープの両面に、1辺が700mm の正方形の銅合金箔及びステンレス箔を重ね合わせたものを20セット重ね合わせ、それをクッション材(金陽社製、商品名:キンヨーボードF200)で挟み、さらにその外側を鏡面板ではさみ加熱プレス機で 230℃、70kg/cm2 の条件下で、1時間加熱圧着して銅合金箔/熱可塑性ポリイミド/非熱可塑性ポリイミド/熱可塑性ポリイミド/ステンレス箔の5層からなる樹脂金属積層板を製造した。
【0042】
<ポリイミド金属箔積層板の評価>
金属箔の抗張力及び樹脂金属積層板の反りを評価した。結果を表1及び図1に示す。反りが4mm以内と小さく、且つ反りの制御のしやすい樹脂金属積層板であった。
【0043】
【表1】
Figure 0004546044
【0044】
比較例1
市販の銅合金箔および市販のステンレス箔の抗張力を変えた以外は、実施例1と同一の条件・方法にて金属箔の抗張力及び樹脂金属積層板の反りを評価した。
結果を表2及び図1に示す。
反りが4mm以上と大きく、且つ反りの制御が困難な樹脂金属積層板であった。
【0045】
【表2】
Figure 0004546044
【0046】
【発明の効果】
本発明によれば、反りが小さく、且つ反りの制御がしやすい樹脂金属積層板が得られる。よって、寸法精度が良く、微細加工に適しており、フレキシブルプリント配線板、HDDサスペンションとして好適に使用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】異種金属箔の抗張力の差と反りの関係を示すグラフである。

Claims (7)

  1. 絶縁層の両面に金属箔が接合された樹脂金属積層板であって、
    前記両面に設けられた金属箔の抗張力の差が0.10MPa〜600MPaであり、
    前記絶縁層の一方の面に接合された金属箔の金属と、もう一方の面に接合された金属箔の金属は、異なる種類の金属であり、
    前記絶縁層の両面に接合される金属箔のそれぞれが、ステンレス箔、銅箔、銅合金箔のいずれかである、樹脂金属積層板。
  2. 前記絶縁層の一方の面に接合された金属箔の金属は銅合金であり、もう一方の面に接合された金属箔の金属はステンレスである、請求項1記載の樹脂金属積層板。
  3. 前記絶縁層は、ポリイミド、ポリアミドイミド、ポリアミドの内、少なくとも1つを含む、請求項1または2に記載の樹脂金属積層板。
  4. 前記両面に接合された金属箔の厚みが、それぞれ1〜70μmである請求項1〜3のいずれか一項に記載の樹脂金属積層板。
  5. 絶縁層の両面に金属箔を接合して、請求項1〜4のいずれか一項に記載の樹脂金属積層板を製造する方法であって、
    金属箔の製造ロット毎に抗張力を測定し、製造ロット間で抗張力の差が0.10MPa〜600MPaであるものを選択して用いることを特徴とする樹脂金属積層板の製造方法。
  6. 請求項1〜4のいずれか一項に記載の樹脂金属積層板を加工してなるフレキシブルプリント配線板。
  7. 請求項1〜4のいずれか一項に記載の樹脂金属積層板を加工してなるハードディスク用サスペンション。
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