JP5689277B2 - フレキシブル回路基板及び多層回路基板 - Google Patents

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Description

本発明は、携帯電話等の電子機器に用いる基板として好適なフレキシブル両面銅張積層板、及びそれを配線加工して得られるフレキシブル回路基板、並びにフレキシブル回路基板を多層化して得られる多層回路基板に関するものである。
近年、携帯電話、ノート型パソコン、デジタルカメラ、ゲーム機などに代表される電子機器は、小型化、薄型化、軽量化が急速に進み、これらに使用される材料に対して、小スペースにおいても部品を収納できる高密度で高性能な材料が望まれるようになっている。この要求に応える材料として、薄く、狭いスペースに折り込むことが可能で、高耐屈曲性を有するフレキシブル回路基板が広汎に使用されるようになっている。しかしながら、高密度化の要求の高い折畳み型携帯電話や摺動型携帯電話等の可動部に用いられるフレキシブル回路基板に対しては、より柔軟で折り曲げが容易な材料が求められている。従来のフレキシブル回路基板では、多層化や小屈曲半径化すると長期間の使用後に断線を起こすといった問題が生じ、十分な耐屈曲性を有するものは必ずしも得られていない。そこで、さらなる高耐屈曲性を実現するためにフレキシブル回路基板の薄化が検討されており、その一手法として、材料であるポリイミド絶縁層と金属箔層を薄化する研究が行われている。
例えば、特許第3356568号公報(特許文献1)においては、初期引張弾性率が400kg/mm2以上のポリイミド重合体からなる厚みが10μm以下のポリイミドフィルムの片面又は両面に、厚みが10μm以下の銅層を直接形成してなるフレキシブル銅張積層板が提案されている。しかし、特許文献1に示されたフレキシブル銅張積層板はある程度の高耐屈曲性は有するものの、フレキシブル銅張積層板の製造過程で、一度ポリイミドフィルムを製造し、それに対して銅層を形成することを前提としているため、製造時のハンドリング性の問題からポリイミドフィルムに一定以上の初期引張弾性率を有することが必要であり、またポリイミド層の薄肉化にも限界を有する。
一方、銅箔などの金属箔にポリイミド前駆体樹脂を溶液状態で塗布し、熱処理するいわゆるキャスト法によるフレキシブル基板用積層板を製造する方法は知られているが、この場合にも、塗工後の搬送工程などでのハンドリング性を維持するために、一定以上の銅箔厚みが必要とされる。そのほかにも、金属箔の厚みの薄いフレキシブル回路基板用積層板の製造方法として、キャリア、剥離層及び極薄金属箔からなるキャリア付極薄金属箔にポリイミド前駆体樹脂を溶液状態で塗布し、熱処理することがWO2006/106723号パンフレット(特許文献2)に開示されているが、キャリアを剥離する工程の増加や製造コストが高くなるため、簡便な製造方法によるフレキシブル回路基板用積層板の提供が望まれる。
更には、薄化されたフレキシブル回路基板用積層板は、回路加工の工程内でのハンドリング性も悪化するため、加工工程での製品歩留まり低下にも繋がるという欠点がある。この問題に対して、積層体を形成した後、エッチングにより銅箔を薄化することで、両面の銅箔を薄肉化したフレキシブル銅張積層板の製造方法が特開平2−22896(特許文献3)に開示されているが、この方法は、一度作製された両面の薄銅箔張フレキシブル回路基板をその後エッチングすることで銅箔厚みを薄くする方法であるため、製造工程の増加や製造コストが高くなることに加え、エッチングに要するエッチング液の処理の問題も懸念されていたことから、簡便かつ経済的なフレキシブル回路基板用積層板の提供が望まれている。
特許第3356568号公報 WO2006/106723号パンフレット 特開平2−22896号公報
本発明は、上記従来技術の有する課題に鑑みてなされたものであり、高い耐屈曲性や耐折り曲げ性を有すると共に、フレキシブル両面銅張積層板の製造時での高いハンドリング性、並びにその後のフレキシブル両面銅張積層板を配線回路へ加工する加工工程での高いハンドリング性を併せ持つフレキシブル両面銅張積層板を提供することを目的とする。
本発明者等は、上記課題を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、フレキシブル両面銅張積層板のポリイミド絶縁層の両側の銅箔に、特定厚さを有して剛性の高い第一銅箔層と特定厚さを有して柔軟性の高い第二銅箔層とを備えるようにして異なる銅箔を用いることで、上記課題を解決し得ることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、ポリイミド絶縁層の片側に第一銅箔層を有し、反対側に第二銅箔層を有したフレキシブル両面銅張積層板の第二銅箔層を利用して配線回路を形成し、配線回路の少なくとも一部が屈曲部に使用されると共に、少なくとも屈曲部に相当する位置の第一銅箔層が除去されているフレキシブル回路基板であって第一銅箔層は、厚さが9μm以上35μm以下であり、単位幅あたりの等価曲げ剛性が0.003N・mm以上0.2N・mm以下の範囲内にあ第二銅箔層は、厚さが3μm以上12μm以下であり、単位幅あたりの等価曲げ剛性が0.00001N・mm以上0.003N・mm未満の範囲内にあ、第一銅箔層の等価曲げ剛性が第二銅箔層の等価曲げ剛性より高く、また、ポリイミド絶縁層は、厚さが7μm以上50μm以下であり、25℃における引張弾性率が2GPa以上9GPa以下であることを特徴とするフレキシブル回路基板である。
また、本発明はこのフレキシブル回路基板を多層化して得られる多層回路基板である。
本発明によれば、薄肉の銅箔層を有するフレキシブル両面銅張積層板の製造工程や、このフレキシブル両面銅張積層板の配線回路加工を行う回路加工工程において、優れたハンドリング性を有する基板材料を提供することができる。得られたフレキシブル両面銅張積層板は、実用的な機械強度を有し、配線基板に要求される高い屈曲特性等が期待されることから、特に、折畳み型や摺動型の携帯電話、小型液晶周りの折り曲げ部分等、耐折り曲げや耐繰返し屈曲性が要求される電子部品、HDDサスペンション等に好適に用いられる。特に、フレキシブル両面銅張積層板の片面の銅箔層をエッチング除去したフレキシブル回路基板は、耐折性に優れ、これを多層回路基板とすることで、電子機器の更なる小型化、薄肉化に有効である。
図1(A)は、本発明のフレキシブル両面銅張積層板を示す側面模式図であり、図1(B)は、第一銅箔層の一部を除去して得たフレキシブル回路基板の様子を示す模式図である。 図2(A)及び(B)は、フレキシブル回路基板に屈曲部を形成した様子を示す側面模式図である。 図3は、フレキシブル回路基板を用いて多層回路基板にした様子を示す側面模式図である。 図4は、フレキシブル回路基板にシールド層を設けた実施形態を示す側面模式図である。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明のフレキシブル両面銅張積層板(以下、単に「両面銅張積層板」と言うこともある)は、ポリイミド絶縁層の両側に銅箔を有し、これらの銅箔としては、電解銅箔、圧延銅箔などが挙げられ、銅を90%以上含む合金銅箔も含まれる。詳しくは、ポリイミド絶縁層の両側に設けられる銅箔は、異なる特性のものが用いられ、ポリイミド絶縁層の片側には、厚さ9μm以上35μm以下、好ましくは12μm以上18μm以下であり、銅箔層の単位幅あたりの等価曲げ剛性が0.003N・mm以上0.2N・mm以下、好ましくは0.004N・mm以上0.05N・mm以下の範囲である第一銅箔層と、第一銅箔層と反対側には、厚さ3μm以上12μm以下、好ましくは6μm以上12μm以下であり、銅箔層の単位幅あたりの等価曲げ剛性が0.00001N・mm以上0.003N・mm未満、好ましくは0.0002N・mm以上0.002N・mm以下の範囲にある第二銅箔層とを有する。すなわち、第一銅箔層は、第二銅箔より等価曲げ剛性が高く、フレキシブル両面銅張積層板の製造時や、配線回路加工時でのハンドリング性を担保する。一方、第二銅箔層は、第一銅箔層より等価曲げ剛性が低くて柔軟性を有しており、配線回路を形成した際の耐屈曲性を担保する。具体的には、第一銅箔層の等価曲げ剛性が第二銅箔の等価曲げ剛性より1.2倍以上高いことが好ましく、2倍以上がより好ましい。最も好ましくは、2倍〜100倍の範囲であるのが良い。
第一銅箔層の厚さが9μmに満たず、銅箔層の単位幅あたりの等価曲げ剛性が0.003N・mmに満たないと、両面銅張積層板自体のハンドリング性を損なうため量産化に適さず、反対に、銅箔層の厚さが35μmを超え、銅箔層の単位幅あたりの等価曲げ剛性が0.2N・mmを超えると、銅箔価格が高価になりすぎるため経済的に不利である。一方、第二銅箔層の厚さが3μmに満たず、銅箔層の単位幅あたりの等価曲げ剛性が0.00001N・mmに満たないと、銅箔の入手が困難であることに加え、それ自身のハンドリング性を損なうため量産化に適さず、反対に、銅箔層の厚さが12μmを超え、銅箔層の単位幅あたりの等価曲げ剛性が0.003N・mm以上になると、屈曲性に劣る材料となる。なお、銅箔層の単位幅あたりの等価曲げ剛性は、銅箔の圧延方向(MD方向)に曲げられた際の銅箔の剛性を表し、銅箔の圧延方向に対して直交する方向(TD方向)に沿った1mmあたりの銅箔の剛性を示すものである。圧延銅箔は、通常、圧延方向に沿ってロール状に巻き取られるため、ロール状に巻き取られた銅箔ロールのMD方向及びTD方向は直ちに特定できる。また、銅箔が電解銅箔の場合、上記MD方向は、ロールに巻かれた銅箔の長手方向とみなして指しつかえない。
第一銅箔層、及び第二銅箔層を形成する銅箔は、それぞれ上記のような厚みや剛性を備えたものを選定して用いることができ、具体例としては、市販されている古河電工株式会社製F2−WS箔、UWZ箔、日本電解株式会社製HLB箔、三井金属株式会社製DFF箔、日鉱金属株式会社製BHY箔、HA箔等を挙げることができる。また、これらの市販品を含めて、それ以外のものを使用した場合であっても、後述するように、ポリイミド絶縁層を形成する際の熱硬化や、熱圧着工程等で負荷される熱処理により、銅箔の等価曲げ剛性がそれぞれ所定の範囲になるようにしてもよい。
本発明のフレキシブル両面銅張積層板におけるポリイミド絶縁層は、厚さが7μm以上50μm以下、好ましくは12μm以上25μm以下であり、25℃における引張弾性率が2GPa以上9GPa以下、好ましくは4GPa以上8GPa以下であることが必要である。ポリイミド絶縁層の厚さが7μmに満たないか、引張弾性率が2GPaに満たないと、ハンドリング性の問題からフレキシブル銅張積層板の製造工程やその後の回路加工工程での製造が困難であり、反対に、ポリイミド絶縁層の厚さが50μmを超えるか、9GPaを超えると、充分な耐屈曲性能の発現が困難となることや、配線板の柔軟性が損なわれることがある。
ポリイミド絶縁層は、ポリイミド前駆体樹脂溶液(ポリアミド酸溶液ともいう。)を銅箔上に直接塗布した後、熱処理により乾燥、硬化することにより形成する所謂キャスト法によるものが好ましい。ポリイミド絶縁層は、単層のみから形成されるものでも、複数層からなるものでもよい。ポリイミド絶縁層を複数層とする場合、異なる構成成分からなるポリイミド前駆体樹脂の上に他のポリイミド前駆体樹脂を順次塗布して形成することができる。ポリイミド絶縁層が複数層からなる場合、同一の構成のポリイミド前駆体樹脂を2回以上使用してもよい。
ポリイミド前駆体樹脂溶液は、公知のジアミンと酸無水物とを溶媒の存在下で重合して製造することができ、この際、重合される樹脂粘度は、500cps以上35,000cps以下の範囲とすることが好ましい。
用いられるジアミンとしては、例えば、4,6-ジメチル-m-フェニレンジアミン、2,5-ジメチル-p-フェニレンジアミン、2,4-ジアミノメシチレン、4,4'-メチレンジ-o-トルイジン、4,4'-メチレンジ-2,6-キシリジン、4,4'-メチレン-2,6-ジエチルアニリン、2,4-トルエンジアミン、m-フェニレンジアミン、p-フェニレンジアミン、4,4'-ジアミノジフェニルプロパン、3,3'-ジアミノジフェニルプロパン、4,4'-ジアミノジフェニルエタン、3,3'-ジアミノジフェニルエタン、4,4'-ジアミノジフェニルメタン、3,3'-ジアミノジフェニルメタン、2,2-ビス[4-(4-アミノフェノキシ)フェニル]プロパン4,4'-ジアミノジフェニルスルフィド、3,3'-ジアミノジフェニルスルフィド、4,4'-ジアミノジフェニルスルホン、3,3'-ジアミノジフェニルスルホン、4,4'-ジアミノジフェニルエーテル、3,3-ジアミノジフェニルエーテル、1,3-ビス(3-アミノフェノキシ)ベンゼン、1,3-ビス(4-アミノフェノキシ)ベンゼン、1,4-ビス(4-アミノフェノキシ)ベンゼン、ベンジジン、3,3'-ジアミノビフェニル、3,3'-ジメチル-4,4'-ジアミノビフェニル、3,3'-ジメトキシベンジジン、4,4'-ジアミノ-p-テルフェニル、3,3'-ジアミノ-p-テルフェニル、ビス(p-アミノシクロヘキシル)メタン、ビス(p-β-アミノ-t-ブチルフェニル)エーテル、ビス(p-β-メチル-δ-アミノペンチル)ベンゼン、p-ビス(2-メチル-4-アミノペンチル)ベンゼン、p-ビス(1,1-ジメチル-5-アミノペンチル)ベンゼン、1,5-ジアミノナフタレン、2,6-ジアミノナフタレン、2,4-ビス(β-アミノ-t-ブチル)トルエン、2,4-ジアミノトルエン、m-キシレン-2,5-ジアミン、p-キシレン-2,5-ジアミン、m-キシリレンジアミン、p-キシリレンジアミン、2,6-ジアミノピリジン、2,5-ジアミノピリジン、2,5-ジアミノ-1,3,4-オキサジアゾール、ピペラジン、2,2'-ジメチル-4,4'-ジアミノビフェニル、3,7-ジアミノジベンゾフラン、1,5-ジアミノフルオレン、ジベンゾ-p-ジオキシン-2,7-ジアミン、4,4'-ジアミノベンジルなどが挙げられる。
また、酸無水物としては、例えば、ピロメリット酸二無水物、3,3',4,4'-ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、2,2',3,3'-ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、2,3,3',4'-ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、ナフタレン-1,2,5,6-テトラカルボン酸二無水物、ナフタレン-1,2,4,5-テトラカルボン酸二無水物、ナフタレン-1,4,5,8-テトラカルボン酸二無水物、ナフタレン-1,2,6,7-テトラカルボン酸二無水物、4,8-ジメチル-1,2,3,5,6,7-ヘキサヒドロナフタレン-1,2,5,6-テトラカルボン酸二無水物、4,8-ジメチル-1,2,3,5,6,7-ヘキサヒドロナフタレン-2,3,6,7-テトラカルボン酸二無水物、2,6-ジクロロナフタレン-1,4,5,8-テトラカルボン酸二無水物、2,7-ジクロロナフタレン-1,4,5,8-テトラカルボン酸二無水物、2,3,6,7-テトラクロロナフタレン-1,4,5,8-テトラカルボン酸二無水物、1,4,5,8-テトラクロロナフタレン-2,3,6,7-テトラカルボン酸二無水物、3,3',4,4'-ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、2,2',3,3'-ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、2,3,3',4'-ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、3,3'',4,4''-p-テルフェニルテトラカルボン酸二無水物、2,2'',3,3''-p-テルフェニルテトラカルボン酸二無水物、2,3,3'',4''-p-テルフェニルテトラカルボン酸二無水物、2,2-ビス(2,3-ジカルボキシフェニル)-プロパン二無水物、2,2-ビス(3,4-ジカルボキシフェニル)-プロパン二無水物、ビス(2,3-ジカルボキシフェニル)エーテル二無水物、ビス(2,3-ジカルボキシフェニル)メタン二無水物、ビス(3.4-ジカルボキシフェニル)メタン二無水物、ビス(2,3-ジカルボキシフェニル)スルホン二無水物、ビス(3,4-ジカルボキシフェニル)スルホン二無水物、1,1-ビス(2,3-ジカルボキシフェニル)エタン二無水物、1,1-ビス(3,4-ジカルボキシフェニル)エタン二無水物、ペリレン-2,3,8,9-テトラカルボン酸二無水物、ペリレン-3,4,9,10-テトラカルボン酸二無水物、ペリレン-4,5,10,11-テトラカルボン酸二無水物、ペリレン-5,6,11,12-テトラカルボン酸二無水物、フェナンスレン-1,2,7,8-テトラカルボン酸二無水物、フェナンスレン-1, 2,6,7-テトラカルボン酸二無水物、フェナンスレン-1,2,9,10-テトラカルボン酸二無水物、シクロペンタン-1,2,3,4-テトラカルボン酸二無水物、ピラジン-2,3,5,6-テトラカルボン酸二無水物、ピロリジン-2,3,4,5-テトラカルボン酸二無水物、チオフェン-2,3,4,5-テトラカルボン酸二無水物、4,4'-オキシジフタル酸二無水物、2,3,6,7-ナフタレンテトラカルボン酸二無水物などが挙げられる。
ジアミン及び酸無水物は、それぞれ1種のみを使用してもよく2種以上を併用することもできる。また、重合に使用される溶媒は、ジメチルアセトアミド、N-メチルピロリジノン、2-ブタノン、ジグライム、キシレン等が挙げられ、1種又は2種以上併用して使用することもできる。
本発明のフレキシブル両面銅張積層板を製造する方法について特に制限はないが、好ましくは、剛性の高い第一銅箔層上に上記ポリイミド絶縁層を形成し、その後、柔軟性の高い第二銅箔層を加熱加圧条件下、積層することによって得るのが良い。ポリイミド絶縁層を形成するにあたっては、先ず、剛性の高い第一銅箔層を準備し、この第一銅箔上に少なくとも1種類のポリイミド前駆体樹脂溶液を直接塗工し、次いで、乾燥及びイミド化のために熱処理を行うのが良い。樹脂溶液の塗工方法としては、適宜公知の方法を用いることができ、例えばロールコーター、ダイコーター、バーコーターを挙げることができる。また、第一銅箔層上に塗工したポリイミド前駆体樹脂溶液の乾燥条件としては、樹脂溶液中の溶媒を除去できる条件であればよく、例えば150℃以下の温度であることが好ましい。また、イミド化のための熱処理は、120℃以上400℃以下の温度で5分以上行なうことが好ましい。
このようにして、第一銅箔層上にポリイミド絶縁層が形成されたフレキシブル片側銅張積層体を得た後、このフレキシブル片側銅張積層体に、更に第二銅箔が外側になるように、すなわち、ポリイミド絶縁層と第二銅箔層とが接するように積層する。積層する方法としては、適宜公知の方法を採用することができ、例えば、通常のハイドロプレス、真空タイプのハイドロプレス、オートクレーブ加圧式真空プレス、加熱ロールプレス、ダブルベルトプレス、連続式熱ラミネータなどを用いることができる。この際の積層温度は、銅箔とポリイミドの接着強度の観点から300℃以上430℃以下の範囲であることが好ましく、350℃以上400℃以下であることがより好ましい。
得られたフレキシブル両面銅張積層板は、エッチング処理により、所定の形状にパターン加工を行なうことで、フレキシブル回路基板とすることができる。通常、フレキシブル回路基板は、配線回路加工後、配線回路がカバーレイフィルムにて保護される。エッチング処理の方法は特に制限されず、適宜公知の方法を用いることができる。このようなエッチング処理の好適な方法としては、例えば、銅箔上にアルカリ現像型のドライフィルムを用いて回路パターンを形成した後に、エッチング液を利用してドライフィルムに保護されていない部分の導体膜を除去して配線回路を形成し、その後ドライフィルムを剥離する方法を挙げることができる。
本発明のフレキシブル回路基板は、屈曲又は折り曲げ部分に使用される配線回路部品であって、屈曲又は折り曲げ部分に使用される配線回路が実質的に片面のみに設けられているフレキシブル回路基板として使用することができる。好適には、フレキシブル両面銅張積層板の第二銅箔層を利用して配線回路を形成し、配線回路の少なくとも一部を屈曲部として使用することができ、より好適には、少なくとも屈曲部に相当する位置の第一銅箔層を除去して使用するのが良い。すなわち、本発明では、屈曲又は折り曲げ部分に使用される配線回路を実質的に片面のみに設けることで、繰返し屈曲など耐折性に優れたフレキシブル回路基板とすることができる。
図1(A)は、本発明のフレキシブル両面銅張積層板を示したものであり、図1(B)は、第一銅箔層1の一部を除去して、屈曲部を形成するためのフレキシブル回路基板の様子を示す模式図である。除去する第一銅箔層1は、フレキシブル回路基板の種類や用途によっても異なるが、第一銅箔層の主要部(すなわち80%以上)が除去され、図1(B)に示すように、配線回路として機能するような箇所は残さずに、屈曲部に係らない箇所にのみ銅箔が残存するようにするのが良い。
上記のようにしたフレキシブル回路基板は、例えば図2に示したような形態で使用される。この際、第二銅箔層により形成された配線回路は、屈曲させた際、図2(A)に示されるように、外側に位置するようにしてもよく、図2(B)に示されるように、内側に位置するようにしてもよい。また、フレキシブル回路基板に形成される屈曲部4については、2つ折り等によって形成されるもののほか、例えば摺動屈曲、折り曲げ屈曲、ヒンジ屈曲又はスライド屈曲から選ばれたいずれかの繰り返し動作を伴うような屈曲部であっても優れた耐屈曲性を示すことができる。
また、図3は、上記フレキシブル回路基板を多層化して得られる多層回路基板を示したものである。フレキシブル回路基板を多層化することで、電子機器の小型化、薄肉化が可能となる。フレキシブル回路基板を多層化する方法としては、図3に示したように、図1で示した形態のフレキシブル回路基板を準備し、その配線回路に加工した面をカバーレイフィルム等の絶縁層5で保護する。ここで使用される絶縁層5は特に制限されないが、例えば、ポリイミドフィルムの一方の面にエポキシ系やアクリル系樹脂の接着層が設けられたカバーレイフィルムが挙げられる。絶縁層5の厚さは特に限定されるものではないが、5μm以上50μm以下であることが好ましく、10μm以上30μm以下であることがより好ましい。このような絶縁層5としては、市販されているカバーレイフィルムを用いることができ、例えば、CAE0525KA(有沢社製)、CAE0515KA(有沢社製)、CISV1215(ニッカン工業社製)、CA231(信越製)等が挙げられる。そして、第一銅箔層1及び第二銅箔層3が絶縁層5で保護されたフレキシブル回路基板を、公知のボンディングシート等からなる接着層6を介して重ね合わせれば、多層回路基板を得ることができる。
また、フレキシブル回路基板には、必要に応じてシールド効果を持たせるために、図4に示したように、フィルム状やペースト状のシールド層7を設けるようにすることも可能である。シールド層7の形成材料については特に制限されないが、折り曲げ部位(屈曲部)の反発力を低減させるためにシールドフィルムなどを使用するのが好ましい。上述したように、フレキシブル回路基板は、折り曲げ部位以外を接着層などで固定し、2層以上に多層化することで多層回路基板とすることが可能である。なお、図3は屈曲部が2層となるように積層したものであるが、3層、4層と積層することで更に多層化することが可能である。
以下、実施例に基づき本発明をより詳細に説明する。なお、下記の実施例における各特性評価は、以下の方法により行った。
[引張弾性率の測定]
東洋精機(株)製ストログラフR-1を用いて、温度23℃、相対湿度50%の環境下で引張弾性率の値を測定した。
[両面銅張積層板の単位幅あたりの等価曲げ剛性の計算]
材料のハンドリング性を評価する方法として、フレキシブル両面銅張積層板において回路を形成する銅箔のTD方向に沿った幅1mmあたりの等価曲げ剛性(「等価曲げ剛性/幅」)を次のようにして計算した。先ず、各実施例で挙げた同じ条件で単独でポリイミド絶縁層を形成して引張弾性率(EPI)を測定し、同じく、各実施例で挙げた条件と同じ加熱処理を施した銅箔のMD方向の引張弾性率(第二銅箔層に用いた銅箔のそれをECAとし、第一銅箔層に用いた銅箔のそれをECBとする)を測定した。そして、各実施例で挙げた同じ条件のポリイミド絶縁層の厚み(tPI)と、銅箔の厚み(第二銅箔層に用いた銅箔のそれをtCAとし、第一銅箔層に用いた銅箔のそれをtCBする)とともに、先に求めた各弾性率を用いて、以下の式(1)から、フレキシブル両面銅張積層板の1mm幅あたりの等価曲げ剛性を求めた。
Figure 0005689277
[片面銅張積層板の単位幅あたりの等価曲げ剛性の計算]
高い耐屈曲性や耐折り曲げ性の要求される材料評価としては、剛性の高い第一銅箔を除去した片面銅箔貼フレキシブル積層板において回路を形成する銅箔のTD方向に沿った幅1mmあたりの等価曲げ剛性(「等価曲げ剛性/幅」)を、先の式(1)の場合と同様に、下記式(2)から計算した。
Figure 0005689277
[銅箔の単位幅あたりの等価曲げ剛性の計算]
銅箔の単位幅あたりの等価曲げ剛性は、銅箔のMD方向に曲げられた際の材料の剛性を示すものであり、各実施例で挙げた条件と同じ加熱処理を施した銅箔のMD方向の引張弾性率を測定した。そして、各実施例で挙げた同じ条件の銅箔の厚みとともに、先に求めた弾性率を用いて、以下の式(3)から銅箔のTD方向の1mmあたりの銅箔の剛性を計算した。
Figure 0005689277
[ハンドリング性の判定]
フレキシブル両面銅張積層板のハンドリング性の評価として、上記で求めた等価曲げ剛性/幅の値が0.05N・mm未満を×判定とし、0.05N・mm以上0.1N・mm以下を○判定とし、0.1N・mmを超えたものを◎判定として、3段階で評価した。
[反発力の判定]
第一銅箔層に用いた剛性の高い銅箔を除去した片面銅箔貼フレキシブル積層板の反発力評価として、等価曲げ剛性/幅の値に基づき、以下の3段階で評価した。
0.00N・mm以上0.01N・mm以下を◎判定、
0.01N・mm以上0.05N・mm以下を○判定、
0.05N・mm< を×判定、とした。
[総合判定]
ハンドリング性および反発力の判定が双方とも○又は◎である場合を総合判定◎とし、どちらか一方にでも×判定がある場合を総合判定×とした。
(合成例1)
反応容器にN,N-ジメチルアセトアミドを入れ、この反応容器に4,4’-ジアミノ-2’-メトキシベンズアニリド(MABA)を容器中で撹拌しながら溶解させた。次に、無水ピロメリット酸(PMDA)及び4,4’-ジアミノジフェニルエーテル(DAPE)を加えた。この際、モノマーの投入総量が15wt%であり、各ジアミンのモル比率は、MABA:DAPEが60:40となるよう投入した。その後、3時間撹拌を続けて重合反応を行い、粘稠なポリイミド前駆体樹脂液aを得た。
(合成例2)
反応容器にN,N-ジメチルアセトアミドを入れ、この反応容器に2,2’-ビス[4-(4-アミノフェノキシ)フェニル]プロパン(BAPP)及び1,4-ビス(4-アミノフェノキシ)ベンゼン(TPE-Q)を容器中で撹拌しながら溶解させた。次に、PMDAを加えた。この際、モノマーの投入総量が15wt%であり、各ジアミンのモル比率は、BAPP:TPE-Qが80:20となるよう投入した。その後、3時間撹拌を続けて重合反応を行い、粘稠なポリイミド前駆体樹脂液bを得た。
[実施例1]
第一銅箔層に用いる銅箔として、表1記載の機械物性を有する12μm厚さの電解銅箔(銅箔1)を準備し、この銅箔上に合成例2で得られたポリイミド前駆体樹脂液bを硬化後の厚みが2μmとなるように塗布し、130℃で5分間乾燥した後、合成例1で得られたポリイミド前駆体樹脂液aを硬化後の厚みが8μmとなるように塗布し、130℃で5分間乾燥し、さらに合成例2で得られたポリイミド前駆体樹脂液bを硬化後の厚みが2μmとなるように塗布し、130℃で加熱乾燥し溶媒を除去した。これを、130℃から380℃まで10分かけて段階的に昇温された熱処理工程を経由させ、ポリイミド樹脂層(ポリイミド絶縁層)の厚みが12μmの片面銅張積層体を得た。この片面銅張積層体のポリイミド樹脂層に、第二銅箔として表1記載の機械物性を有する12μm厚さの圧延銅箔(銅箔2)を重ねて、ロール表面の設定温度380℃、プレスロール間の線圧150kN/cm、通過時間3秒間で連続的に熱圧着することで第二銅箔層を積層させて、実施例1に係る両面銅張積層板を得た。なお、表1に示した各銅箔の物性値は、事前に実施例と同じ条件で熱処理して求めたものである。
得られた両面銅張積層板の1mm幅あたりの等価曲げ剛性を計算した結果、0.0073N・mmと良好なハンドリング性を示す結果であった。また、第一銅箔層をエッチングにより除去した片面銅張積層板の等価曲げ剛性を計算した結果、0.010N・mmと低反発力を示す結果であった。結果を表2に示す。
Figure 0005689277
Figure 0005689277
[実施例2]
第一銅箔層として、表1記載の機械物性を有する18μm厚さの電解銅箔(銅箔3)に変更した以外は、実施例1と同様の方法で片面銅張積層体を得た。また、この片面銅張積層体のポリイミド樹脂層に重ねる第二銅箔層を、表1記載の機械物性を有する3μm厚さの電解銅箔(銅箔4)に変更した以外は、実施例1と同様の方法で両面銅張積層板を得た。
得られた両面銅張積層板の等価曲げ剛性を計算した結果、0.082N・mmと良好なハンドリング性を示す結果であった。また、第一銅箔層をエッチングにより除去した片面銅張積層板の等価曲げ剛性を計算した結果、0.004N・mmと低反発力を示す結果であった。結果を表2に示す。
[実施例3]
第一銅箔層として、表1記載の機械物性を有する18μm厚さの電解銅箔(銅箔3)を準備し、この銅箔上に合成例2で得られたポリイミド前駆体樹脂液bを硬化後の厚みが2μmとなるように塗布し、130℃で5分間乾燥した後、合成例1で得られたポリイミド前駆体樹脂液aを硬化後の厚みが21μmとなるように塗布し、130℃で5分間乾燥し、さらに合成例2で得られたポリイミド前駆体樹脂液bを硬化後の厚みが2μmとなるように塗布し、130℃で加熱乾燥し溶媒を除去した。これを、130℃から380℃まで10分かけて段階的に昇温された熱処理工程を経由させ、ポリイミド樹脂層の厚み25μmの片面銅張積層体を得た。この片面銅張積層体のポリイミド樹脂層に積層する第二銅箔層として、表1記載の機械物性を有する9μm厚さの圧延銅箔(銅箔5)を用いて、実施例1と同様の方法で両面銅張積層板を得た。
得られた両面銅張積層板の等価曲げ剛性を計算した結果、0.203N・mmと良好なハンドリング性を示す結果であった。また、第一銅箔層をエッチングにより除去した片面銅張積層板の等価曲げ剛性を計算した結果、0.029N・mmと低反発力を示す結果であった。結果を表2に示す。
[実施例4]
第一銅箔層として、表1記載の機械物性を有する35μm厚さの圧延銅箔(銅箔6)を用いた以外は、実施例3と同様の方法で片面銅張積層体を得た。この片面銅張積層体のポリイミド樹脂層に、第二銅箔層として、表1記載の機械物性を有する6μm厚さの電解銅箔(銅箔7)を用いて、実施例1と同様の方法で両面銅張積層板を得た。
得られた両面銅張積層板の等価曲げ剛性を計算した結果、0.442N・mmと良好なハンドリング性を示す結果であった。また、第一銅箔層をエッチングにより除去した片面銅張積層板の等価曲げ剛性を計算した結果、0.031N・mmと低反発力を示す結果であった。結果を表2に示す。
[実施例5]
第一銅箔層として、表1記載の機械物性を有する9μm厚さの電解銅箔(銅箔8)を用いた以外は、実施例1と同様の方法で片面銅張積層体を得た。この片面銅張積層体のポリイミド樹脂層に、第二銅箔層として、表1記載の機械物性を有する9μm厚さの電解銅箔(銅箔9)を用いて、実施例1と同様の方法で両面銅張積層板を得た。
得られた両面銅張積層板の等価曲げ剛性を計算した結果、0.082N・mmと良好なハンドリング性を示す結果であった。また、第一銅箔層をエッチングにより除去した片面銅張積層板の等価曲げ剛性を計算した結果、0.010N・mmと低反発力を示す結果であった。結果を表2に示す。
[比較例1]
第一銅箔層として、表1記載の機械物性を有する6μm厚さの圧延銅箔(銅箔10)を用いた以外は、実施例1と同様の方法で片面銅張積層体を得た。この片面銅張積層体のポリイミド樹脂層に、第二銅箔層として表1記載の機械物性を有する6μm厚さの圧延銅箔(銅箔10)を用いて、実施例1と同様の方法で両面銅張積層板を得た。
得られた両面銅張積層板の第一銅箔層をエッチングにより除去した片面銅張積層体の等価曲げ剛性を計算した結果、0.004N・mmと低反発力を示す結果であったが、両面銅張積層板の等価曲げ剛性を計算した結果、0.013N・mmと低いハンドリング性を示す結果であった。結果を表2に示す。
[比較例2]
第一銅箔層として、表1記載の機械物性を有する9μm厚さの圧延銅箔(銅箔11)を用いた以外は、実施例1と同様の方法で片面銅張積層体を得た。この片面銅張積層体のポリイミド樹脂層に、第二銅箔層として表1記載の機械物性を有する2μm厚さの圧延銅箔(銅箔12)を用いて、実施例1と同様の方法で両面銅張積層板を得た。
得られた両面銅張積層板の第一銅箔層をエッチングにより除去した片面銅張積層体の等価曲げ剛性を計算した結果、0.002N・mmと低反発力を示す結果であったが、両面銅張積層板の等価曲げ剛性を計算した結果、0.035N・mmと低いハンドリング性を示す結果であった。結果を表2に示す。
[比較例3]
第一銅箔層として、表1記載の機械物性を有する18μm厚さの電解銅箔(銅箔3)を用いた以外は、実施例3と同様の方法で片面銅張積層体を得た。この片面銅張積層体のポリイミド樹脂層に、第二銅箔層として表1記載の機械物性を有する18μm厚さの電解銅箔(銅箔13)を用いて、実施例1と同様の方法で両面銅張積層板を得た。
得られた両面銅張積層板の等価曲げ剛性を計算した結果、0.787N・mmと良好なハンドリング性を示す結果であったが、第一銅箔層をエッチングにより除去した片面銅張積層体の等価曲げ剛性を計算した結果、0.104N・mmと高い反発力を示す結果であった。結果を表2に示す。
1:第一銅箔層
2:ポリイミド絶縁層
3:第二銅箔層
4:屈曲部
5:絶縁層
6:接着層
7:シールド層

Claims (3)

  1. ポリイミド絶縁層の片側に第一銅箔層を有し、反対側に第二銅箔層を有したフレキシブル両面銅張積層板の第二銅箔層を利用して配線回路を形成し、配線回路の少なくとも一部が屈曲部に使用されると共に、少なくとも屈曲部に相当する位置の第一銅箔層が除去されているフレキシブル回路基板であって
    第一銅箔層は、厚さが9μm以上35μm以下であり、単位幅あたりの等価曲げ剛性が0.003N・mm以上0.2N・mm以下の範囲内にあ第二銅箔層は、厚さが3μm以上12μm以下であり、単位幅あたりの等価曲げ剛性が0.00001N・mm以上0.003N・mm未満の範囲内にあ、第一銅箔層の等価曲げ剛性が第二銅箔層の等価曲げ剛性より高く、また、ポリイミド絶縁層は、厚さが7μm以上50μm以下であり、25℃における引張弾性率が2GPa以上9GPa以下であることを特徴とするフレキシブル回路基板
  2. 摺動屈曲、折り曲げ屈曲、ヒンジ屈曲又はスライド屈曲から選ばれたいずれかの繰り返し動作を伴う屈曲部が形成される請求項に記載のフレキシブル回路基板。
  3. 請求項1又は2に記載のフレキシブル回路基板を多層化して得られる多層回路基板。
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