JP4545968B2 - ホイールモータの変速装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は車両駆動用のホイールモータに関し、特にその変速装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
電動二輪車や電動台車等の電動車両の駆動動力源の一つとして、車輪のホイールの内側に組込んだ電動モータからなるホイールモータが用いられている。このホイールモータは、例えばマグネットを有するロータをホイール内側の車軸(出力軸)に装着し、このロータのマグネットに対向して、ロータの外周側に、コイルを有するステータを固定した構成である。
【0003】
このような電動車両のホイールモータにおいて、低速走行時の高トルクおよび高速走行時の高回転に対応して効率よくモータ駆動するために、複数段の変速シフト位置を有する変速装置が備わる。
【0004】
従来このような変速装置は、車両によってスペースや構成配置上ホイールの外部に設けたり、あるいはホイール内のモータに隣接して配設する構成が考えられていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来のホイールモータの変速装置では、ホイール内の狭いスペースにコンパクトに収めることができず、構造が大きくなりまた他の部品配置の制約となっていた。
【0006】
本発明は上記従来技術を考慮したものであって、モータとともにホイール内にコンパクトに組込むことができるホイールモータの変速装置の提供を目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するため、本発明では、出力軸に装着されたホイールと、該ホイールの内側で該出力軸が挿通する中空軸部を有するロータと、該ロータに対向するコイルを有するステータと、複数段の減速ギヤ機構とを備えたホイールモータの変速装置において、前記ロータの両側の出力軸にそれぞれ減速比の異なる減速ギヤ機構を配設したことを特徴とするホイールモータの変速装置を提供する。
【0008】
この構成によれば、ロータの回転軸を中空にしてこれを出力軸に装着し、その両側にそれぞれ減速比の異なる減速ギヤ機構を装着したため、ロータの中空軸部を挿通する出力軸を介してホイール側(最終出力側)の減速ギヤ機構とその反対側の減速ギヤ機構が同軸上で連結され、いずれの減速ギヤ機構からもホイール側に効率よくロータの回転を伝達でき、ホイール内にモータとともに減速ギヤ機構をコンパクトに組込むことができる。
【0009】
好ましい構成例では、前記ロータは円筒形状であって、その円筒部の内周側に減速ギヤ機構を配設したことを特徴としている。
【0010】
この構成によれば、ロータの円筒部の外周面にマグネットを固定し、その内周面の円筒内スペースに減速ギヤ機構を配設することができ、軸方向および円周方向ともにコンパクトな構成が得られる。
【0011】
さらに好ましい構成例では、前記減速ギヤ機構は遊星機構であり、減速比の異なる少なくとも2つの第1減速ギヤ機構と第2減速ギヤ機構とを有し、減速比の小さい第1減速ギヤ機構を前記ロータの外側に装着し、減速比の大きい第2減速ギヤ機構を前記ロータの円筒部の内周側に装着し、前記第1減速ギヤ機構のリングギヤにワンウェイクラッチを設け、前記第2減速ギヤ機構のリングギヤに該リングギヤを固定および空転させるためのシフト手段を設けたことを特徴としている。
【0012】
この構成によれば、減速比が小さい(従って遊星機構のリングギヤの外径が大きい)第1減速ギヤ機構をロータの円筒部の外側に配設し、減速比が大きい(従ってリングギヤの外径が小さい)第2減速ギヤ機構をロータの円筒部内に配設したため、スペース的に無駄なく効率的に減速ギヤ機構を組込むことができる。また、シフト手段により、低速シフト位置では、高速側の第2減速ギヤ機構のリングギヤを空転させることにより低速側の第1減速ギヤ機構を動作させ、高速シフト位置では、第2減速ギヤ機構のリングギヤを固定することにより、高回転でモータを駆動することができる。この第2減速ギヤ機構の動作時に、第1減速ギヤ機構はワンウェイクラッチにより空転して動作しないため、コンパクトな構成で円滑にシフト動作させることができる。
【0013】
さらに好ましい構成例では、前記シフト手段は、前記リングギヤに係合するドグクラッチと、該ドグクラッチを出力軸方向に往復動作させるスライダと、該スライダを駆動するシフトカムとを備えたことを特徴としている。
【0014】
この構成によれば、出力軸に例えば円筒形状のスライダを装着し、このスライダにドグクラッチを設けてこれを第1減速ギヤ機構のリングギヤに対し係合および離間可能に構成し、シフトカムによりスライダを軸方向に動作させて、変速シフト位置を選択することができる。
【0015】
さらに好ましい構成例では、前記ステータは、軸方向に突出する集電部材を備え、該集電部材の内周側に前記減速ギヤ機構を設けたことを特徴としている。
【0016】
この構成によれば、ステータ側面にコイル通電制御用の集電部材が突出し、この集電部材の内周側に形成されたスペースに第1減速ギヤ機構を配設することができ、コンパクトな配置構成が達成される。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。
図1は本発明が適用されるホイールモータを備えた小型電動スクータの外観図である。
【0018】
電動スクータ1は、車体を構成するメインフレーム2を備え、その前部にヘッドパイプ3を挿通してフロントフォーク4が備わり、このフロントフォーク4に前輪5が装着される。車体中央部のメインフレーム2から後方に向けてスイングアーム6がスイングピボット7を介して揺動可能に取付けられる。スイングアーム6は、後輪8の車軸(出力軸)13に装着したホイールモータユニット9と一体的に結合され駆動ユニット12を構成する。このホイールモータユニット9内に本発明に係る動力源となるホイールモータ(不図示)や変速装置(不図示)等が組込まれている。ホイールユニット9は、サスペンションピボット10を介してショックアブソーバ11の下端部に連結される。ショックアブソーバ11の上端部は、車体後端のメインフレーム2に取付けられる。これにより、ホイールモータを組込んだ後輪(駆動輪)8がメインフレーム2に対し揺動可能に支持される。
【0019】
図2は、本発明の実施形態に係るホイールモータを組込んだ電動車両の駆動輪部分の断面図であり、図3は、その側面方向から見た構成説明図である。この例は、遊星2段変速装置を有するホイールモータからなる駆動ユニットを示す。
【0020】
図2に示すように、出力軸(後輪車軸)13にロータ14が装着され、その周囲にステータ15が配設されてモータ16を構成する。ロータ14は、その外周部に複数のマグネット17が固定される。このマグネット17に対向してステータ15にコイル18が巻回される。ロータ14およびステータ15からなるモータ16は、その外側(図の右側)からモータカバー19で覆われる。モータカバー19は、図示しないボルトによりホイールモータユニット9の枠体20に固定される。モータカバー19と枠体20の合面Pは同一平面上にある。
【0021】
ロータ14は、出力軸13に嵌め込まれる中空軸部14aと、出力軸13に対し垂直面となる円板部14bと、外周面側にマグネット17が固定される円筒部14cとにより構成される。円筒部14cの内周面側の縁部には回転検出用マグネット21が固定され、出力軸13に対しこのマグネット21と同一円周上にある磁気センサ(IC)72を備えたエンコーダ22により樹脂板73を介してマグネット21を検出してモータ16の回転が検出される。
【0022】
このロータ14の円板部14bは、中空軸部14aのほぼ中央に設けられ、その外側(図の右側)および内側(図の左側)に、それぞれ遊星ギヤ機構からなる第1減速ギヤ機構23および第2減速ギヤ機構24が設けられる。
【0023】
第1減速ギヤ機構23は、中空軸部14aに一体形成されたサンギヤ25と、キャリア26に軸27により枢支された複数(例えば3個)の遊星ギヤ28と、その外側に設けられたリングギヤ29とにより構成される。各遊星ギヤ28はサンギヤ25およびリングギヤ29に噛合い、軸27廻りに自転するとともにサンギヤ25廻りに公転する。
【0024】
同様に、第2減速ギヤ機構24は、中空軸部14aに一体形成されたサンギヤ30と、キャリア31に軸32により枢支された複数(例えば3個)の遊星ギヤ33と、その外側に設けられたリングギヤ34とにより構成される。
【0025】
第1および第2減速ギヤ機構23,24は、それぞれ車両の変速シフト機構の第1速(低速)および第2速(高速)の変速位置を構成し、減速比の大きい第1減速ギヤ機構23のリングギヤ29の外径は、減速比の小さい第2減速ギヤ機構24のリングギヤ34の外径より大きい。また、この第1減速ギヤ機構のリングギヤ29の外周面には、後述のようにワンウェイクラッチ35が設けられるため、第1減速ギヤ機構23は、第2減速ギヤ機構24より形状がさらに大きくなる。このため、第1減速ギヤ機構23をロータ14の外側に設け、第2減速ギヤ機構24をロータ14の内側の円筒部14cの内部に設けることにより、ロータ14の左右の内外面に遊星減速機構をスペース的に効率よくコンパクトに配設することができる。
【0026】
ステータ15の外面側(図の右側)には、例えば3相構成のコイル18への通電を制御するための集電部材36がリング状に突出して設けられる。この集電部材36の内周側のスペースに、ロータ14に隣接して前述の第1減速ギヤ機構23がコンパクトに配設される。
【0027】
第1減速ギヤ機構23のリングギヤ29には、モータカバー19に固定されたワンウェイクラッチ35が係合する。このワンウェイクラッチ35は、後述のように第2減速ギヤ機構24へシフトされた状態で出力軸回転が第1減速ギヤ機構23による回転より大きくなったときにリングギヤ29が空転する方向に作用する。
【0028】
第1減速ギヤ機構23のキャリア26は、セレーション37を介して出力軸13に結合される。同様に、第2減速ギヤ機構24のキャリア31は、セレーション38を介して出力軸13に結合される。第1減速ギヤ機構23のキャリア26はさらにセレーション39を介してホイール40に結合される。ホイール40は後輪8を保持する。後輪8にはエアバルブ41が設けられる。ホイール40は、中央部(ハブ部分)が外側に凸となる皿断面形状であって、その中間部にフィン42が形成される。このフィン42は、ホイール40の回転により、外気をホイール内部に導入して冷却作用を施す。
【0029】
次に上記第1および第2減速ギヤ機構23,24による2段変速シフトの駆動機構について説明する。
【0030】
駆動ユニット12の枠体20が出力軸13に装着される部分の枠体ハブ20aの外周に、ボール46を介して、円筒状スライダ45が、矢印Aのように軸方向に摺動可能に装着される。このスライダ45の端部に、第2減速ギヤ機構24のリングギヤ34の外周部に噛合うドグクラッチ44が備わる。ドグクラッチ44と反対側のスライダ45の端部にレバー43が備わる。レバー43の端部のピン47が変速アクチュエータ48の回転型シフトカム49のカム溝に係入する。この変速アクチュエータ48は、シフトモータ50と、このシフトモータ50に連結された駆動伝達ギヤ51と、この駆動伝達ギヤ51と噛合う被駆動伝達ギヤ52とを備え、この被駆動伝達ギヤ52の軸52aに前述の回転シフトカム49が装着される。被駆動伝達ギヤ52の軸52aにはさらに回転板53が固定され、シフトセンサ54により、シフト位置が検出される。変速アクチュエータ48の収容部48aには6本のボルト71(図3)により蓋55(図2)が取付けられる。
【0031】
回転シフトカム49の端面には4本のピン56(図3)が90度の放射状位置に設けられ、図示しないスプリングにより矢印B方向に付勢されるレバー57の先端がシフトカム49の回転により、90度ごとに隣接ピン56間に入り込んでクリック動作を行う。
【0032】
シフトモータ50の駆動により、シフトカム49が回転すると、そのカム溝に係合するピン47が軸52a方向に沿って移動し、レバー43を介してスライダ45を軸方向に移動させる(矢印A)。これにより、ドグクラッチ44がリングギヤ34から離れた第1速シフト位置(図示した状態)とリングギヤ34に噛合った第2速シフト位置の2位置間を移動する。
【0033】
モータ16のロータ14が回転すると、その中空軸14aに形成された第1および第2減速ギヤ機構23,24の各サンギヤ25,30がともに回転する。
【0034】
第1速シフト位置では、ドグクラッチ44が分離されているため、第2減速ギヤ機構24はそのサンギヤ30が回転してもリングギヤ34が空転して遊星機構が作用しない。一方、このとき第1減速ギヤ機構23のリングギヤ29はワンウェイクラッチ35を介してモータカバー19に固定されているため、遊星機構が作用して、ロータ14の回転は、第1減速ギヤ機構23のサンギヤ25から遊星ギヤ28を介して所定の減速比でキャリア26を回転させる。このキャリア26の回転は、セレーション37を介して出力軸13を回転させるとともに、セレーション39を介してホイール40を回転させて後輪8を駆動する。
【0035】
第2シフト位置では、ドグクラッチ44が第2減速ギヤ機構24のリングギヤ34と噛合ってこれを固定する。したがって、第2減速ギヤ機構24の遊星機構が作用して第1減速ギヤ機構23より速い回転速度でキャリア31が回転する。
このキャリア31の回転はセレーション38を介して出力軸13に伝達され、さらにセレーション39を介してホイール40を第2減速ギヤ機構23の減速比で回転駆動する。このとき、出力軸13の回転はセレーション37を介して第1減速ギヤ機構23のキャリア26を回転させるが、第1減速ギヤ機構23の遊星機構より速い回転速度であるため、ワンウェイクラッチ35の作用によって、リングギヤ29は空転してキャリア26の回転を拘束しない。
【0036】
ホイール40の内側でモータ16を外側から覆うモータカバー19は、出力軸13と同軸でこの出力軸13を保持する軸保持部19aと、この軸保持部19aに連続する出力軸13に垂直な円板部19bと、この円板部19bの周縁部の円錐状に広がるテーパ部19cと、このテーパ部19cの縁部に連続し出力軸13と同軸な円筒部19dとにより構成される。円板部19bの外側は蓋58で覆われる。蓋58はホイール40の傾斜にほぼ沿って傾斜し、蓋58とホイール40の内面との間にスペースS1が形成される。円錐状のテーパ部19cは、ホイール40の縁部の傾斜面にほぼ沿って形成され、ホイール40とその内側のテーパ部19cとの間に空気が充分流通するスペースS2が形成される。これにより、ホイール40が回転してそのフィン42から冷却風が導入されたときに、冷却風は、上記スペースS1およびその外周側に広がるスペースS2を通してモータカバー19の外面側を円滑に流れ、円板部19bを冷却するとともにテーパ部19cを介して内部のモータ16を効果的に冷却する。またテーパ部19cにより形成されたスペースS2により、ホイール40が回転したとき、エアバルブ41の回転スペースが充分に確保される。
【0037】
モータカバー19の円板部19bの外面にモータ16の電力制御用のインバータ59が装着される。このインバータ59は、放熱性のよい例えばアルミあるいはその合金製の基板60と、この基板60上に搭載したスイッチング用の複数のFET61と、ケーブル63が接続される接続端子62等により構成される。基板60は、接着剤あるいはボルト(不図示)等によりモータカバー19の円板部19bに密着して接合される。なお、金属基板60に代えて樹脂製の基板とし、FETの電極端子や接続端子をモータカバー等の金属部分に接触させることにより放熱作用を得るようにしてもよい。この基板接合部の円板部19bの厚さは、基板接合部以外の部分の円板部19bの厚さより厚い。このように厚い円板部19bに基板を密着させることにより、熱伝導性のよい例えばアルミやその合金等の金属材料からなるモータカバー19の円板部19bを通して充分な放熱作用が得られインバータ59の冷却作用が高まる。
【0038】
インバータ59は、モータカバー19の外面側、すなわち軸方向に長さを有する軸保持部19aの外周側にに配設されるため、軸保持部19aの周縁に形成されたスペース内にコンパクトに配設されるとともに、ホイール40のフィン42からの風を受けて充分な冷却効果が得られる。
【0039】
インバータ59の接合部以外のモータカバー19の円板部19b(図2の出力軸13より上側に示した部分)は、薄く形成されるため、モータカバー19が軽量化するとともに、この部分にインバータ59に接続される電流センサ64や電解コンデンサ(不図示)および配線ケーブル63等を配設することにより、スペース的にコンパクトな構成が得られる。
【0040】
図4は、インバータ59を取付けたモータカバー円板部19bの正面図である。インバータ59を構成する基板60は、図の斜線部で示すように、円弧状(この例では略半円のリング状)であり、コイル(不図示)に対応した複数のスイッチング用FET61および接続端子62が設けられる。各接続端子62には、例えばモータの3相コイルに対応した3本のケーブル63a,63b,63cが接続される。また、電流センサ64で検出したコイル通電電流に基づいてスイッチング制御を行うためのコントローラ(不図示)に接続する制御用送受信ケーブル63fおよびコントローラからの指令に基づいて電源電圧を各コイルに振り分ける+−の電源ケーブル63d,63e等のケーブルが配設される。各ケーブル63a〜63fは、それぞれモータカバーの上部に設けた挿通孔a〜fを通して内部のモータと接続される。
【0041】
電流センサ64および電圧チャージ用の電解コンデンサ65は、前述の図2で説明したように、基板60から外れた位置(円板部19bが薄い部分)に配設される。
【0042】
上記実施形態のホイールモータは、モータカバー19を密閉構造として、オイルバス形式のホイールモータとすることができる。この場合、潤滑用のオイルがモータ内の下部に溜まり、このオイルをロータ14や遊星ギヤ28,33あるいはリングギヤ29,34等でかき上げてモータ内部全体に供給する。このようなオイルバス形式とした場合、インバータ59の基板60は、オイルが溜まる下部側のモータカバー19に接合することが望ましい。これにより、オイルによる冷却効果が得られる。また、この場合、モータカバー19を挿通するケーブル63の取出し孔(挿通孔)は、モータカバー19の上部側に設けることが望ましい。
これにより、オイルの漏れが抑制される。
【0043】
本実施形態のホイールモータは図2に示すようにブレーキ構造と組合される。
前述のように、セレーション37,39を介して後輪8、ホイール40および出力軸(車軸)13が一体結合され、この出力軸13はセレーション38を介してた第2減速ギヤ機構24のキャリア31と一体結合される。本実施形態では、このキャリア31の内側端面にブレーキドラム66がボルト(不図示)により固定される。ブレーキドラム66の内周面にはブレーキシュー67が装着される。ブレーキシュー67は、ブレーキワイヤ68を引くことにより、レバー69を介してブレーキカム70を動作させてピボット75を中心にして外周側に広がり、ブレーキドラム66の内面に圧接してブレーキ作用が得られる。ブレーキカム70およびピボット75は、ブレーキカバー74に保持される。
【0044】
このようにホイールモータの内側端部にブレーキを組込むことにより、狭いスペース内にコンパクトにブレーキを配設することができ、またブレーキワイヤを減速ギヤ機構等に制約されることなく効率的に配設することができる。
【0045】
なお、ドラムブレーキ構造に代えて、ディスクブレーキ構造を組込むこともできる。
【0046】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明では、ロータの回転軸を中空にしてこれを出力軸に装着し、その両側にそれぞれ減速比の異なる減速ギヤ機構を装着したため、ロータの中空軸部を挿通する出力軸を介してホイール側(最終出力側)の減速ギヤ機構とその反対側の減速ギヤ機構が同軸上で連結され、いずれの減速ギヤ機構からもホイール側に効率よくロータの回転を伝達でき、ホイール内にモータとともに減速ギヤ機構をコンパクトに組込むことができる。
【0047】
また、前記ロータは円筒形状であって、その円筒部の内周側に減速ギヤ機構を配設した構成によれば、ロータの円筒部の外周面にマグネットを固定し、その内周面の円筒内スペースに減速ギヤ機構を配設することができ、軸方向および円周方向ともにコンパクトな構成が得られる。
【0048】
また、前記減速ギヤ機構は遊星機構であり、減速比の異なる少なくとも2つの第1減速ギヤ機構と第2減速ギヤ機構とを有し、減速比の小さい第1減速ギヤ機構を前記ロータの外側に装着し、減速比の大きい第2減速ギヤ機構を前記ロータの円筒部の内周側に装着し、前記第1減速ギヤ機構のリングギヤにワンウェイクラッチを設け、前記第2減速ギヤ機構のリングギヤに該リングギヤを固定および空転させるためのシフト手段を設けた構成によれば、減速比が小さい(従って遊星機構のリングギヤの外径が大きい)第1減速ギヤ機構をロータの円筒部の外側に配設し、減速比が大きい(従ってリングギヤの外径が小さい)第2減速ギヤ機構をロータの円筒部内に配設したため、スペース的に無駄なく効率的に減速ギヤ機構を組込むことができる。また、シフト手段により、低速シフト位置では、高速側の第2減速ギヤ機構のリングギヤを空転させることにより低速側の第1減速ギヤ機構を動作させ、高速シフト位置では、第2減速ギヤ機構のリングギヤを固定することにより、高回転でモータを駆動することができる。この第2減速ギヤ機構の動作時に、第1減速ギヤ機構はワンウェイクラッチにより空転して動作しないため、コンパクトな構成で円滑にシフト動作させることができる。
【0049】
さらに、前記シフト手段は、前記リングギヤに係合するドグクラッチと、該ドグクラッチを出力軸方向に往復動作させるスライダと、該スライダを駆動するシフトカムとを備えた構成によれば、出力軸に例えば円筒形状のスライダを装着し、このスライダにドグクラッチを設けてこれを第1減速ギヤ機構のリングギヤに対し係合および離間可能に構成し、シフトカムによりスライダを軸方向に動作させて、コンパクトな構成で変速シフト位置を選択することができる。
【0050】
さらに、前記ステータは、軸方向に突出する集電部材を備え、該集電部材の内周側に前記減速ギヤ機構を設けた構成によれば、ステータ側面にコイル通電制御用の集電部材が突出し、この集電部材の内周側に形成されたスペースに第1減速ギヤ機構を配設することができ、コンパクトな配置構成が達成される。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明が適用される小型電動スクータの外観図。
【図2】 本発明の実施形態の構成図。
【図3】 図2の実施形態の側面から見た構成説明図。
【図4】 図2の実施形態のモータカバー部分の正面図。
【符号の説明】
1:電動スクータ、2:メインフレーム、3:ヘッドパイプ、
4:フロントフォーク、5:前輪、6:スイングアーム、
7:スイングピボット、8:後輪、9:ホイールモータユニット、
10:サスペンションピボット、11:ショックアブソーバ、
12:駆動ユニット、13:出力軸(車軸)、14:ロータ、
14a:中空軸部、14b:円板部、14c:円筒部、15:ステータ、
16:モータ、17:マグネット、18:コイル、19:モータカバー、
19a:軸保持部、19b:円板部、19c:テーパ部、19d:円筒部、
20:枠体、21:回転検出用マグネット、22:エンコーダ、
23:第1減速ギヤ機構、24:第2減速ギヤ機構、25:サンギヤ、
26:キャリア、27:軸、28:遊星ギヤ、29:リングギヤ、
30:サンギヤ、31:キャリア、32:軸、33:遊星ギヤ、
34:リングギヤ、35:ワンウェイクラッチ、36:集電部材、
37:セレーション、38:セレーション、39:セレーション、
40:ホイール、41:エアバルブ、42:フィン、43:レバー、
44:ドグクラッチ、45:スライダ、46:ボール、47:ピン、
48:変速アクチュエータ、48a:変速アクチュエータ収容部、
49:シフトカム、50:シフトモータ、51:駆動伝達ギヤ、
52:被駆動伝達ギヤ、52a:軸、53:回転板、54:シフトセンサ、
55:蓋、56:ピン、57:レバー、58:蓋、59:インバータ、
60:基板、61:FET、62:接続端子、
63,63a〜63f:ケーブル、64:電流センサ、
65:電解コンデンサ、66:ブレーキドラム、67:ブレーキシュー、
68:ブレーキワイヤ、69:レバー、70:ブレーキカム、71:ボルト、
72:磁気センサ、73:樹脂板、74:ブレーキカバー、75:ピボット。

Claims (5)

  1. 出力軸に装着されたホイールと、該ホイールの内側で該出力軸が挿通する中空軸部を有するロータと、該ロータに対向するコイルを有するステータと、複数段の減速ギヤ機構とを備えたホイールモータの変速装置において、
    前記ロータの両側の出力軸にそれぞれ減速比の異なる減速ギヤ機構を配設したことを特徴とするホイールモータの変速装置。
  2. 前記ロータは円筒形状であって、その円筒部の内周側に減速ギヤ機構を配設したことを特徴とする請求項1に記載のホイールモータの変速装置。
  3. 前記減速ギヤ機構は遊星機構であり、減速比の異なる少なくとも2つの第1減速ギヤ機構と第2減速ギヤ機構とを有し、減速比の小さい第1減速ギヤ機構を前記ロータの外側に装着し、減速比の大きい第2減速ギヤ機構を前記ロータの円筒部の内周側に装着し、前記第1減速ギヤ機構のリングギヤにワンウェイクラッチを設け、前記第2減速ギヤ機構のリングギヤに該リングギヤを固定および空転させるためのシフト手段を設けたことを特徴とする請求項1または2に記載のホイールモータの変速装置。
  4. 前記シフト手段は、前記リングギヤに係合するドグクラッチと、該ドグクラッチを出力軸方向に往復動作させるスライダと、該スライダを駆動するシフトカムとを備えたことを特徴とする請求項3に記載のホイールモータの変速装置。
  5. 前記ステータは、軸方向に突出する集電部材を備え、該集電部材の内周側に前記減速ギヤ機構を設けたことを特徴とする請求項1から4までのいずれかに記載のホイールモータの変速装置。
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