JP4545569B2 - 金属磁性体膜の加工方法 - Google Patents

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本発明は、トンネル磁気抵抗(Tunneling Magneto-Resistive=TMR)素子を作製する等のために、金属磁性体膜をエッチング(切断)加工する方法に関する。
トランジスタを用いたDRAM(Dynamic Random Access Memory)に代わる大容量で高速の不揮発メモリとして、現在、磁気抵抗RAM(Magnetoresistive Random Access Memory=MRAM)の開発が盛んに進められている。MRAMの中心部であるTMR素子は、2層の磁性体層の間に絶縁体層(トンネルバリア層)が挟まれた構造を有しており、データは、最上層の磁性体層の磁化の向きを電気的に書き換えることにより記録される。一般に、磁性体層は強磁性または反強磁性を有するPtMn,CoFe,NiFe等の金属磁性材料から成り、絶縁体層は酸化アルミニウム等から成る。TMR素子は、基板上にこれらの層を順次積層堆積した後、所定の記憶単位(ビット単位)毎に分離するように、ビット間の部分をエッチング(切断)することにより作製される。
現在、金属磁性体膜をエッチングするために用いられる方法には、(1)Arミリング法、(2)塩素/アルゴンガスによる反応性イオンエッチング法、(3)一酸化炭素/アンモニアガスによる反応性イオンエッチング法等がある。
(1)の方法では、エッチング装置の電極間の電位差によって加速されたArイオンを金属磁性体膜に衝突させることにより物理的にスパッタを行い、膜をエッチングする。
(2)の方法では、磁性体金属と塩素ガスとをプラズマにより化学反応させて揮発性の塩化化合物とした後、この塩化化合物を真空排気により除去して金属磁性体膜をエッチングする。なお、この方法をArによる物理的スパッタ法と組合わせる場合もある。
(3)の方法では、一酸化炭素とアンモニアから生じたプラズマと磁性体金属とを化学反応させることにより、揮発性の高いカルボニル錯体を生成させて、このカルボニル錯体を真空排気により除去して金属磁性体膜をエッチングする(特許文献1参照)。
(3)の方法に関連して、一酸化炭素とアンモニアの混合ガスに、少なくとも一の窒素原子を有する化合物のガスを更に混合して、これらのガスを用いて発生させたプラズマを利用してエッチングを行う方法も報告されている(特許文献2参照)。
特開2000−322710号公報 特開平10−256236号公報
上記(1)の方法では、マスク材と金属磁性体材がArイオンにより同程度にスパッタされるため、金属磁性体膜のエッチングを選択的に行うのが困難である。また、エッチングにより生成した物質がエッチング面の側壁に付着する場合があり、例えばTMR素子の場合には、これによりジャンクションリークという重大な欠陥が生じる恐れがある。
上記(2)の方法では、(1)の方法により生じる上記問題に加えて、有毒性の高い塩素ガスを使用することから、安全面での十分な配慮が必要である。また、プロセス進行時に装置が非常に高温になる点も問題となる。
上記(3)の方法においても、有毒性の高い一酸化炭素を用いるため、安全面での十分な配慮が必要である。また、この方法では、一酸化炭素ガスのプラズマと磁性体金属からカルボニル錯体を生成させることにより金属磁性体膜のエッチングを行うが、一酸化炭素はプラズマ中で分解されて炭素単体と二酸化炭素分子になりやすいため、プラズマ化による活性種を得にくいという問題がある。更に、炭素単体と磁性体金属との反応で生じる金属炭化物が金属磁性体膜の表面を保護してしまい、それ以上エッチングが進行しなくなるという問題もある。これらの問題は、一酸化炭素にアンモニアを混合することで解消されるものの、一酸化炭素とアンモニアの最適な混合比の範囲が狭いため、ガスの混合比を厳密に管理する必要がある。
本発明が解決しようとする課題は、毒性の高いガスを使用することなく、マスク材に対して高い選択性で金属磁性体膜のエッチングを行うことが可能な方法を提供することにある。
上記課題を解決するために成された本発明に係る金属磁性体膜の加工方法は、高周波を用いて、炭化水素化合物のガスと、酸素原子を有する化合物のガスと、窒素原子を有する化合物のガスとを含有する反応ガスからプラズマを生成させ、このプラズマにより該金属磁性体膜のエッチングを行うことを特徴とする。なお、本発明ではエッチング装置として、誘導結合型プラズマ(ICP)エッチング装置や平行平板型エッチング装置等を好適に使用することができる。
すなわち、反応室内に金属磁性体膜を有する被処理物を置き、そこに(1)炭化水素化合物のガス、(2)酸素原子を有する化合物のガス、(3)窒素原子を有する化合物のガス、の3種のガスを含む反応ガスを導入して(これ以外のガスを導入する可能性については後述)、この反応ガスに高周波電力を投入する。高周波電力の投入方法については、従来より金属磁性体膜のエッチングに用いられている各種方法をそのまま採り得る。また、上記3種のガスを反応室内に導入する方法の詳細については後述する。これにより、高い選択性で金属磁性体膜のエッチングを行うことが可能となる。
本発明の方法による金属磁性体膜エッチングの反応機構は完全には明らかになっていないが、主に、以下のような反応機構によりエッチングが進行していると考えられる。メタンと酸素と窒素の混合ガスを反応ガスとし、パーマロイ(NiFe)のエッチングを行う場合を例に挙げて反応機構を説明する。
まず、プラズマ生成空間に供給された反応ガスから生成する、C,N,O,Hの単体及びそれらを含む分子、イオン、ラジカル等の化学種から成る活性種が、パーマロイ表面に化学的又は物理的に吸着される。これらはパーマロイ表層の金属原子(Ni,Fe)と相互作用し、それによって、パーマロイ表層の金属原子とその直下の層の金属原子との間の結合が弱くなり、結合が切れ易い状態になる。この状態において、パーマロイ表面に吸着されたC,N,O単体が互いに反応してカルボニル(=CO)、ニトロシル(-NO)基が生成すると、これらが表層の金属原子(Ni,Fe)と反応し、カルボニル錯体(Ni(CO)4,Fe(NO)5)やニトロシル錯体(Fe(NO)4)が生成する。これらの錯体は揮発性を有するため、排気により容易に除去され、その結果、金属磁性体膜のエッチングが行われることとなる。炭化水素化合物のHは、上記錯体形成の際、NiやFeといった金属原子と電子の授受を行い、反応を安定化していると考えられる。
なお、エッチング工程中において、パーマロイ表面に吸着されたCとOの反応によりカルボニル基が生成し、これがプラズマ中に放出されてエッチング反応が阻害されることも考えられる。このため、プラズマ中に一酸化炭素が存在するかどうかをプラズマ分光測定により確認した。その結果、プラズマ中には一酸化炭素の分光ピーク(451nm、484nm、520nm、561nmなど)は観察されなかった(図1)。
本発明では、炭化水素化合物として、メタン、エタン、プロパン、ブタン、ペンタン、エチレン、アセチレン等の容易に気体として得られる飽和炭化水素化合物及び不飽和炭化水素化合物、並びに、これらの二以上を混合したガスを使用することができる。これらの中でも、付着性(デポ性)が比較的弱く、金属磁性体膜の表面に炭化水素化合物が付着しにくいことや、エッチングを容易に行うことが可能であるということから、飽和炭化水素化合物、特にメタンを使用するのが望ましい。
酸素原子を有する化合物としては、酸素、一酸化窒素又はこれらを混合したガス等を使用することができる。このうち、金属磁性体膜の表面に吸着された炭素原子(C)、窒素原子(N)と反応してカルボニル(=CO)、ニトロシル(-NO)基を生成し易く、金属磁性体膜のエッチングが容易に行われることや、毒性がなく取り扱いが容易であることから、酸素を使用するのが望ましい。
窒素原子を有する化合物としては、窒素、アンモニア又はこれらを混合したガス等を使用することができる。このうち、窒素単体が得られやすく、この窒素が容易に金属磁性体膜の表面に吸着されるという点、及び毒性がなく取り扱いが容易であるという点で、窒素を使用するのが望ましい。
また、酸素原子を有する化合物のガスと窒素原子を有する化合物のガスは、必ずしも両者一緒に連続的に反応室内に導入する必要はなく、各ガスを交互に反応室内に導入してもよい。
エッチングに用いる上記各ガスの種類、各ガスの組み合わせ及び各ガスの混合比は、磁性体の種類に応じて適宜選択する。エッチング対象の磁性体の種類に応じて反応ガスを選択することにより、エッチングにより生じるカルボニル錯体やニトロシル錯体等のエッチング面側壁への付着や、エッチング表面の面荒れを防ぎ、良好なパターン寸法精度でエッチングを行うことが可能になる。
本発明では、エッチング速度を向上させるために、炭化水素化合物の替わりにフッ化炭化水素化合物を使用することができる。フッ化炭化水素化合物とは、メタン、エタン等の炭化水素化合物の水素の一部をフッ素で置換した化合物をいう。とりわけ本発明においては、CHkF4-k(k=1〜3)、C2HmF6-m(m=1〜5)、C2HnF4-n(n=1〜3)で表されるもの、並びにこれらを二以上を混合したガスを好適に使用することができる。このようなフッ化炭化水素化合物を使用することにより、酸化膜も金属磁性体膜と同様の速度でエッチングを行うことができるため、TMR素子を一気にエッチングすることができる。
フッ素は強い酸化力を有しているため、プラズマ生成空間で生成されるフッ素の単体や分子、イオン、ラジカル等の化学種から成る活性種が金属磁性体膜表面の金属原子と強い相互作用を起こし、カルボニル錯体の生成がより一層促進される。すなわち、エッチング速度が向上する。また、フッ化炭化水素化合物は、炭化水素化合物よりも付着性(デポ性)が弱く、金属磁性体膜の表面に炭化水素化合物がより付着しにくいという特長を有している。
なお、エッチング速度を向上させるために、炭化水素化合物又はフッ化炭化水素化合物と、酸素原子を有する化合物と、窒素原子を有する化合物とを含有する反応ガスに、アルゴンガスを混合してもよい。
本発明に係る方法では、これらの反応ガスの高周波プラズマを生成することによりエッチング行う。これを、図2に示されるICPエッチング装置を用いて説明する。
図2のICPエッチング装置10は、反応室11、平板状の下部電極12、気体導入口13、及び真空ポンプ14等を備える。また、反応室11の上部(外部)には、石英板15を介して、立体渦巻形(インバーテッド・トルネード形)の励起コイル16が設けられる。励起コイル16は、その中央がプラズマ用高周波電源17に接続され、コイル外周の末端は接地される。また、下部電極12はセルフバイアス用高周波電源18に接続されており、反応室11全体は接地されている。励起コイル16は平板状の電極としてもよく、この場合、電極は反応室11の内部に設けられる。
エッチングを行う際は、まず、反応室11内の下部電極12上に、金属磁性体膜が形成された被処理物19を載置し、次に石英板15を閉めて反応室11を密閉する。この状態で真空ポンプ14を駆動することにより反応室11内の空気を排出して、反応室11内の圧力を5×10-3Paまで低下させる。
次に、炭化水素化合物ガス、酸素原子を有する化合物のガス、窒素原子を有する化合物のガスを、所定の混合比で、気体導入口13から反応室11内に導入する。これらのガスは予め混合しておいた後に反応室11内に導入してもよいし、各ガスを別々に反応室11内に導入してもよい。その後、プラズマ用高周波電源17から高周波電力を励起コイル16に投入して、炭化水素化合物、酸素原子を有する化合物、及び窒素原子を有する化合物のプラズマを生成させる。
ここで、炭化水素化合物のガスと、酸素原子を有する化合物のガス及び窒素原子を有する化合物のガスとの混合比を4:2〜3:4とすることにより、エッチング生成物のパターン側壁への付着等を起こりにくくすることができる。
プラズマ生成空間に導入する各ガスの流量は、反応室の容積等によって異なるが、反応室容積が10L程度の場合、炭化水素化合物ガスの流量は、1〜50sccmとすることが望ましく、25〜35sccmとするのがより望ましい。炭化水素化合物の流量が1sccmより少ないと、炭化水素化合物からの活性種が少なくなるため、炭化水素化合物と金属磁性体とが反応しにくくなり、エッチングが困難になる。一方、50sccmを超えると、金属磁性体膜の表面に炭化水素化合物の膜(デポ膜)が形成されることにより、金属磁性体膜の表面で面荒れが生じたり、パターンの側壁の垂直性が低下するという問題が生じ易くなる。更には、エッチング速度が低下することとなる。
酸素原子を有する化合物ガスの流量は、1〜20sccmとすることが望ましく、5〜15sccmとするのがより望ましい。酸素原子を有する化合物ガスの流量が1sccmより少ないと、ガスの酸化作用が低下して、金属磁性体膜の表面においてカルボニル錯体が生成しにくくなるため、エッチング速度が低下することとなる。一方、20sccmを超えると酸化が深く進行して金属磁性体膜の表面においてカルボニル錯体が生成しにくくなり、エッチングが進行しなくなる。
窒素原子を有する化合物ガスの流量は、1〜20sccmとすることが望ましく、5〜15sccmとするのがより望ましい。窒素原子を有する化合物ガスの流量が1sccmより少ないと、金属磁性体膜表面においてニトロシル(-NO)錯体が生成しにくくなり、エッチングが困難になる。一方、20sccmを超えると、窒素によるミリング作用が増大し、エッチング生成物のエッチング面側壁への付着が起こりやすくなる。
次に、下部電極12にセルフバイアス用高周波電源18から高周波電力を投入することにより、プラズマにより生じたイオンを被処理物19に引き込み、被処理物19のエッチングを行うと同時に、ガスの分解により生成した活性種と被処理物19の表層の金属原子との反応によりNi(CO)4等の金属錯体を生成させて、これを排気により除去することによりエッチングを行う。
ここで、下部電極12に投入される高周波電力(セルフバイアス出力)は、連続的又は段階的に上昇させることも可能である。これにより、エッチング速度を低下させることなく、金属磁性体膜を深くエッチングすることが可能になる。
セルフバイアス出力を連続的に上昇させる場合、その上昇速度は0.1〜1.0W/分とするのが望ましい。セルフバイアス出力を段階的に上昇させる場合は、総体的な上昇速度が0.1〜1.0W/分となるようにする。上昇速度が0.1W/分より小さいと、セルフバイアス出力を上昇させない場合と比べてエッチング速度が低下する。一方、上昇速度が1.0W/分を超えるとミリング作用が強くなり、エッチングされた物質が側壁に付着したり、エッチング面の底面でノッチが発生して形状が悪化しやすくなる。
金属磁性体膜のエッチングが完了した後は、各反応ガスの導入を止め、反応室11内に空気を戻して、被処理物19を反応室11から取り出す。
なお、エッチング加工の垂直性を高め、エッジプロファイル(エッチング側壁の垂直度)を向上させるためには、反応室11の圧力を0.01〜2.0Paとすることが望ましく、より望ましくは0.01〜1.0Paとする。圧力が0.01Paより低いと、全エッチャント(反応ガス)中のイオンの割合が高くなるため、エッチング面の底面でノッチが発生し易くなり、エッチング形状が悪化することとなる。2.0Paを超えると、金属磁性体膜表面に生成した金属錯体が排気により除去されにくくなるため、エッチング速度が低下したり、該金属錯体のエッチング面の側壁への再付着や、エッチング面荒れが生じ易くなる。
また、エッチング時には金属磁性体膜の温度が上昇するが、この温度上昇により、マスク材に対する金属磁性体膜のエッチング選択比が低下する場合がある。このため、金属磁性体膜が形成された被処理物19を冷却して、金属磁性体膜の温度が-20〜100℃となるようにするのが望ましく、より望ましくは0〜50℃になるようにする。温度が-20℃より低いと、金属磁性体膜表面に生成した金属錯体の蒸気圧が低下するため、該金属錯体が排気により除去されにくくなり、エッチング速度が低下したり、エッチング面の側壁への該金属錯体の再付着や、エッチング面荒れが生じ易くなる。また、100℃を超えると、マスク材のエッチングが促進されることにより、マスク材に対する金属磁性体膜のエッチング選択比が低下するようになる。
本発明に係る方法によれば、高い選択比で金属磁性体膜のエッチングを行うことができるため、例えば、金属磁性体膜及び酸化アルミニウム等の酸化膜から構成されるTMR素子をTa,Rb等の金属やSiO2等をマスク材として用いて作製することができる。また、酸化膜層まででエッチングを止めるようにする場合でも、酸化膜のエッチング速度を1としたときに、金属磁性体膜のエッチング速度が50以上となるように(選択比が50以上となるように)エッチング条件を設定することで、酸化膜層まででエッチングを止めるようにすることも可能である。
更に、酸素原子を有する化合物のガスと窒素原子を有する化合物のガスを交互に反応室11内に導入することにより、金属磁性体膜のフォトレジスト層に対するエッチング選択比を上げることができる。
また、炭化水素化合物の代わりにフッ化炭化水素化合物を使用する場合には、フッ化炭化水素化合物のガスを反応室に連続的に導入しつつ、酸素原子を有する化合物のガスと窒素原子を有する化合物のガスを反応室に交互に導入することが好ましい。また、これらの各ガスを反応室に導入する流量は、1〜10:1:1、1:1〜10:1及び1:1:1〜10の各範囲とすることができる。
さらに、フッ化炭化水素化合物を使用する場合には、以下の条件を満たすようにすることが望ましい。
・マスク材及びストッパ材として、フッ素系ガスに耐性を有する材料を使用する。このような材料としては、例えばアルミニウムがある。
・金属磁性材料として、Fe,Co,Ni,Zr,Nb,Pt等の単体材料又はこれらの合金を用いる。
・下部電極の温度を-20〜300℃とする。
・反応中の反応室内の圧力を0.1〜10Paとする。
・ICPエッチング装置を使用する場合には、プラズマ用高周波電源に入力する電力を50〜500Wとし、セルフバイアス用高周波電源に入力する電力を50〜5KWとする。
・平行平板型エッチング装置を使用する場合には、セルフバイアス用高周波電源に入力する電力を50〜500Wとする。
本発明に係る方法によれば、金属磁性体膜のエッチング中に生成する金属錯体等がエッチング面の側壁に再付着することがなく、良好なエッチング形状を得ることが可能である。また、有毒性の高い塩素ガスや一酸化炭素ガスを使用しないため、安全に金属磁性材料のエッチングを行うことができるだけでなく、ガス漏れ管理設備等を設ける必要がないため、低コストで装置を設置することが可能である。
[実施例1]
図2の装置を用いて、ストッパ層であるアルミナ(Al2O3)層21(膜厚300nm)、パターン形成を行うパーマロイ(NiFe)層22(膜厚300nm)、Taマスク層23(膜厚300nm)が順に積層された被処理物20a(図3)のNiFe層22に、Line/Space=1μm/1μmのパターン形成を行った。
まず、約1cm角のチップ状の被処理物20aをシリコーングリースでAlTiC製トレーに貼り付けた後、反応室11内の下部電極12上に載置し、石英板15を閉めて反応室11内を十分気密にした状態で、真空ポンプ14を駆動させて、反応室11内の圧力を5×10-3Paまで低下させた。なお、被処理物20aの温度は50℃になるように設定した。
次に、反応室11内にメタンを30sccm、酸素を10sccm、窒素を10sccmの流量で導入し、反応室11内の圧力を0.8Paとした。
この状態で、プラズマ用高周波電源17に300Wの電力(高周波出力)を供給して、反応室11内に上記反応ガスのプラズマを発生させた後、セルフバイアス用高周波電源18に275Wの電力(セルフバイアス出力)を供給して、被処理物20aのエッチングを行った。
47分間エッチングを行うことにより、膜厚300nmのNiFe層22にLine/Space=1μm/1μmのパターンを形成することができた。このパターンのエッジ形状は略垂直であり、カルボニル錯体等の金属錯体等がエッチング面の側壁へ再付着することもなかった。
[実施例2]
セルフバイアス出力を225Wとした以外は、実施例1と同様の条件及び方法で被処理物20aのNiFe層22のエッチングを行った。その結果、86分間エッチングを行うことにより、膜厚300nmのNiFe層22にLine/Space=1μm/1μmのパターンを形成することができた。このパターンのエッジ形状は略垂直であり、カルボニル錯体等の金属錯体等がエッチング面の側壁へ再付着することもなかった。
[実施例3]
セルフバイアス出力を175Wとした以外は、実施例1と同様の条件及び方法で被処理物20aのNiFe層22のエッチングを行った。その結果、120分間エッチングを行うことにより、膜厚300nmのNiFe層22にLine/Space=1μm/1μmのパターンを形成することができた。このパターンのエッジ形状は略垂直であり、カルボニル錯体等の金属錯体等がエッチング面の側壁へ再付着することもなかった。
[実施例4]
セルフバイアス出力を125Wとした以外は、実施例1と同様の条件及び方法で被処理物20aのNiFe層22のエッチングを行った。その結果、160分間エッチングを行うことにより、膜厚300nmのNiFe層22にLine/Space=1μm/1μmのパターンを形成することができた。このパターンのエッジ形状は略垂直であり、カルボニル錯体等の金属錯体等がエッチング面の側壁へ再付着することもなかった。
図4には、実施例1〜4から得られた、膜厚300nmのNiFe層22のエッチングを行った際の、セルフバイアス出力とエッチング処理時間の関係を示す。図4からは、セルフバイアス出力を大きくすることにより、処理時間も短くすることが可能であることがわかる。
[実施例5]
NiFe層22の厚さを1200nmとした被処理物20bを用いて、実施例1と同様の条件及び方法でNiFe層22のエッチングを行った。その結果、371分間エッチングを行うことにより、膜厚1200nmのNiFe層22にLine/Space=1μm/1μmのパターンを形成することができた。このパターンのエッジ形状は略垂直であり、カルボニル錯体等の金属錯体等がエッチング面の側壁へ再付着することもなかった。
[実施例6]
セルフバイアス出力を350Wとした以外は、実施例5と同様の条件及び方法で被処理物20bのNiFe層22のエッチングを行った。その結果、128分間エッチングを行うことにより、膜厚1200nmのNiFe層22にLine/Space=1μm/1μmのパターンを形成することができた。しかし、このパターンのエッジ形状はテーパー状であった。これは、セルフバイアス出力が過多であったため、窒素のミリング作用が現れ、エッチングで生成した物質がエッチング面の側壁へ再付着したことによると考えられる。
[実施例7]
エッチング開始時のセルフバイアス出力を275Wに設定し、50分経過する毎にセルフバイアス出力を25Wずつ段階的に上昇させてエッチングを行った以外は、実施例5と同様の条件及び方法で被処理物20bのNiFe層22のエッチングを行った。その結果、196分間エッチングを行うことにより、膜厚1200nmのNiFe層22にLine/Space=1μm/1μmのパターンを形成することができた。このときのエッチング速度(=全エッチング深さ/総エッチング時間)は実施例2の場合の値とほぼ同じであった。また、このパターンのエッジ形状は、略垂直であった。
図5には、実施例5〜7から得られた、パーマロイ膜厚とエッチング処理時間との関係を示す。図5からは、1μmを超えるような深いエッチングを行う場合であっても、実施例7のようにエッチングプロセス中にセルフバイアス出力を段階的に上昇させることにより、エッチング速度を低下させることなくエッチングを行うことが可能であることがわかる。
[実施例8]
バッファ層であるNiFe層31(膜厚50nm)と、それぞれTMR層32であるTa層32a(膜厚6nm),PtMn層32b(膜厚20nm),CoFe層32c(膜厚1nm),Ru層32d(膜厚1nm),CoFe層32e(膜厚1nm),Al2O3層32f(膜厚1nm),CoFe層32g(膜厚1nm),NiFe層32h(膜厚4nm)、マスク層であるTa層33(膜厚40nm)が順に積層された被処理物30(TMR素子)(図6)のTMR層32に対して、Line/Space=0.1μm/0.1μmのパターン形成を行った。
まず、約1cm角のチップ状の被処理物30をシリコーングリースでAlTiC製トレーに貼り付けた後、反応室11内の下部電極12上に載置し、石英板15を閉めて反応室11内を十分気密にした状態で真空ポンプ14を駆動し、反応室11内の圧力を5×10-3Paまで低下させた。なお、被処理物20の温度は20℃になるように設定した。
次に、反応室11内にメタンを15sccm、酸素を7sccm、窒素を7sccmの流量で導入し、反応室11内の圧力を0.5Paとした。
この状態で、プラズマ用高周波電源17に250Wの電力を供給して、反応室11内に上記反応ガスのプラズマを発生させた後、セルフバイアス用高周波電源18に125Wの電力を供給して被処理物30のエッチングを行った。
54分間エッチングを行うことにより、TMR層32(Ta層32aからNiFe層32h(膜厚35nm))にLine/Space=0.1μm/0.1μmのパターンを形成することができた。また、このパターンのエッジ形状は略垂直であり、カルボニル錯体等の金属錯体等がエッチング面の側壁へ再付着することもなかった。更に、エッチング終了後、Ta層33は0.5nm以下しかエッチングされておらず、選択比[TMR層32/Taマスク層33]は少なくとも70以上であった。なお、エッチング中の被処理物30の温度は80℃であった。
[実施例9]
セルフバイアス出力を175Wとした以外は、実施例8と同様の条件及び方法で、TMR層32(Ta層32aからNiFe層32h(膜厚35nm))のエッチングを行った。その結果、11分間エッチングを行うことにより、TMR層32にLine/Space=0.1μm/0.1μmのパターンを形成することができた。また、パターンのエッジ形状は略垂直であり、カルボニル錯体等の金属錯体等がエッチング面の側壁へ再付着することもなかった。更に、エッチング終了後、Ta層33は0.5nm以下しかエッチングされておらず、選択比[TMR層32/Taマスク層33]は少なくとも70以上であった。
[実施例10]
セルフバイアス出力を225Wとした以外は、実施例8と同様の条件及び方法で、Ta層32aからNiFe層32hで構成される膜厚35nmのTMR層32のエッチングを行った。その結果、6.5分間エッチングを行うことにより、TMR層32にLine/Space=0.1μm/0.1μmのパターンを形成することができた。また、パターンのエッジ形状は略垂直であり、カルボニル錯体等の金属錯体等がエッチング面の側壁へ再付着することもなかった。更に、エッチング終了後、Ta層33は0.5nm以下しかエッチングされておらず、選択比[TMR層32/Taマスク層33]は少なくとも70以上であった。
[実施例11]
セルフバイアス出力を275Wとした以外は、実施例8と同様の条件及び方法で、Ta層32aからNiFe層32hで構成される膜厚35nmのTMR層32のエッチングを行った。その結果、5.75分間エッチングを行うことにより、TMR層32にLine/Space=0.1μm/0.1μmのパターンを形成することができた。また、パターンのエッジ形状は略垂直であり、カルボニル錯体等の金属錯体等がエッチング面の側壁へ再付着することもなかった。更に、エッチング終了後、Ta層33は0.5nm以下しかエッチングされておらず、選択比[TMR層32/Taマスク層33]は少なくとも70以上であった。
図7に、実施例8〜11において、膜厚35nmのTMR層32のエッチングを行った際の、セルフバイアス出力とエッチング速度との関係を示す。図7からは、セルフバイアス出力を大きくすることにより、処理時間も短くすることができることがわかる。
[実施例12]
金属磁性材料の表面に用いたマスク層をTaからSiO2(膜厚300nm)に変更した以外は実施例8と同様の条件及び方法で、Ta層32aからNiFe層32hで構成される膜厚35nmのTMR層32のエッチングを行った。その結果、TMR層32のエッチングが完了する前に、マスク層が消失した。膜厚35nmのTMR層32のエッチングが完了する前に、SiO2マスク層が消失していることから、選択比[TMR層32/SiO2マスク層]は最大でも35/300=0.12であって、実際は選択比はこれよりも低い(0〜0.12)と考えられる(図8)。
[実施例13]
下部電極12の設定温度を20℃から-20℃に変更した以外は、実施例12と同様の条件及び方法で、Ta層32aからNiFe層32hで構成される膜厚35nmのTMR層32のエッチングを行った。これにより、エッチング中の被処理物30の温度は80℃から35℃に下がり、SiO2マスク層を192nm残存してエッチングが完了した(図8)。このことから、基板温度を下げることでマスクに対するエッチング選択比を向上させることが可能であって、Taのような金属以外のマスクを用いても、本発明の方法による金属磁性体膜のエッチングを行うことが可能であることがわかった。
[実施例14]
エッチングガスとしてアルゴンガスを混合した以外は(ガス流量2sccm)、実施例9と同様の条件及び方法で、Ta層32aからNiFe層32hで構成される膜厚35nmのTMR層32のエッチングを行った。これにより、被処理物30のTMR層32のエッチング速度は、実施例9での3.2から5.9まで向上した。これは、アルゴンによるスパッタを併用した効果が現れたものと考えられる。
また、このときのエッチング面には、側壁への反応生成物の再付着や、エッチング底面でのノッチの発生などが無く、実施例9と同様の結果が得られた。これは、添加量が他のガスに比べて少量であったためであると考えられる。
このことから、炭化水素化合物、酸素原子を有する化合物、及び窒素原子を有する化合物の混合ガスを用いて金属磁性体膜のエッチングを行う場合に、アルゴンガスを少量添加することにより、エッチング形状を悪化させることなく、エッチング速度を向上させることができることがわかった。
[実施例15]
メタン流量を15sccm、酸素流量を5sccm、窒素流量を5sccmとした以外は、実施例8と同様の条件及び方法で、被処理物30のTMR層32のエッチングを行った。この条件では、酸化膜層(Al2O3)と他の材料(Ta層32a,PtMn層32b,CoFe層32c,Ru層32d,CoFe層32e,CoFe層32g,NiFe層32h)のエッチング比は、実施例8の38から62に向上した。
このことから、炭化水素化合物、酸素原子を有する化合物、及び窒素原子を有する化合物の混合ガスを用いて金属磁性体膜のエッチングを行う場合に、ガスの流量比を変更することにより、酸化膜層と他の材料のエッチング比を50以上とすることができることがわかった。
[実施例16]
実施例1で使用した被処理物において、パーマロイ(NiFe)層の膜厚を50nm、その表面に用いたマスク層をTaからフォトレジスト層(膜厚1000nm)に変更し、且つ、エッチング条件のうち、高周波出力を200W及びセルフバイアス出力を250Wに変更した以外は実施例1と同様の条件及び方法で、パーマロイ層のエッチングを行った。その結果、パーマロイ層のエッチングが完了する前にマスク層が消失した。膜厚50nmのパーマロイ層のエッチングが完了する前にフォトレジストマスク層が消失していることから、選択比[パーマロイ層/フォトレジスト層]は最大でも50/1000=0.05であって、実際は選択比はこれよりも低い(0〜0.05)と考えられる(図9)。
[実施例17]
反応室へのガスの導入について、酸素と窒素を7秒毎に交互に切り替えて実施することに変更した以外は、実施例16と同様の条件及び方法でパーマロイ層のエッチングを行った。これにより、フォトレジストマスク層を762nm残存してエッチングが完了した(図9)このことから、酸素原子を有する化合物のガスと窒素原子を有する化合物のガスを交互に切り替えて反応器に導入することで、パーマロイの対フォトレジストマスク選択比を向上させることが可能であり、エッチングによる微細加工でのマスクによく使用されているフォトレジストを用いても、本発明の方法による金属磁性体膜のエッチングを行うことが可能であることがわかった。
[実施例18]
Taマスク層23の代わりにAlマスク層(膜厚300nm)が積層された被処理物20aを用い、また、メタンの代わりに三フッ化メタン(CHF3)を用いた以外は、実施例1と同様の条件及び方法で被処理物20aのエッチングを行った。23分間エッチングを行うことにより、膜厚300nmのNiFe層22にLine/Space=1μm/1μmのパターンを形成することができた。このパターンのエッジ形状は略垂直であり、カルボニル錯体等の金属錯体がエッチング面の側面へ再付着することもなかった。また、メタンを用いた実施例1に比べて短時間でエッチング処理を終えることができた。
[実施例19]
反応室へのガスの導入について、酸素と窒素を7秒毎に交互に切り替えて実施することに変更した以外は、実施例18と同様の条件及び方法でエッチングを行った。20分間エッチングを行うことにより、膜厚300nmのNiFe層22にLine/Space=1μm/1μmのパターンを形成することができた。このパターンのエッジ形状は略垂直であり、カルボニル錯体等の金属錯体がエッチング面の側面へ再付着することもなかった。また、メタンを用いた実施例1に比べて短時間でエッチング処理を終えることができた。
[実施例20]
Taマスク層33の代わりにAlマスク層(膜厚40nm)が積層された被処理物30(TMR素子)を用い、また、メタンの代わりにCHF3を用いた以外は、実施例8と同様の条件及び方法で被処理物30のエッチングを行った。27分間エッチングを行うことにより、TMR層32にLine/Space=1μm/1μmのパターンを形成することができた。このパターンのエッジ形状は略垂直であり、カルボニル錯体等の金属錯体がエッチング面の側面へ再付着することもなかった。また、メタンを用いた実施例8に比べて短時間でエッチング処理を終えることができた。
[実施例21]
反応室へのガスの導入について、酸素と窒素を7秒毎に交互に切り替えて実施することに変更した以外は、実施例20と同様の条件及び方法でエッチングを行った。24分間エッチングを行うことにより、TMR層32にLine/Space=1μm/1μmのパターンを形成することができた。このパターンのエッジ形状は略垂直であり、カルボニル錯体等の金属錯体がエッチング面の側面へ再付着することもなかった。また、メタンを用いた実施例8に比べて短時間でエッチング処理を終えることができた。
NiFe膜をエッチングしている間に測定した、プラズマ分光スペクトル図。 本発明に係る方法を実施するためのエッチング装置の一例の概略構成図。 アルミナ層上にパーマロイ(NiFe)層が積層された基板の概略構成図。 膜厚300nmのNiFe層をエッチングした場合の、セルフバイアス出力とエッチング処理時間との関係を表すグラフ。 エッチング処理時間とパーマロイ膜厚との関係を表すグラフ。 金属磁性材料を用いて作製されたTMR素子の概略構成図。 TMR素子をエッチングした場合の、セルフバイアス出力とエッチング速度の関係を表すグラフ。 基板温度と選択比(対SiO2マスク)の関係を表すグラフ。 パーマロイ層とフォトレジスト層のエッチング選択比を表すグラフ。
符号の説明
10…ICPエッチング装置
11…反応室
12…下部電極
13…気体導入口
14…真空ポンプ
15…石英板
16…励起コイル
17…プラズマ用高周波電源
18…セルフバイアス用高周波電源
19、20…被処理物
22…NiFe層
23…Taマスク層
30…被処理物
31…NiFe層
32…TMR層
33…Ta層

Claims (13)

  1. 高周波を用いて、炭化水素化合物のガスと、酸素原子を有する化合物のガスと、窒素原子を有する化合物のガスとを含有する反応ガスからプラズマを生成させ、このプラズマにより金属磁性体膜のエッチングを行うことを特徴とする、金属磁性体膜の加工方法。
  2. 上記炭化水素化合物が、メタン、エタン、プロパン、ブタン、ペンタン、エチレン、アセチレン又はこれらを二以上組み合わせたもののいずれかであることを特徴とする、請求項1に記載の金属磁性体膜の加工方法。
  3. 上記の炭化水素化合物のガスと、酸素原子を有する化合物のガス及び窒素原子を有する化合物のガスとの混合比を4:2〜3:4の範囲とすることを特徴とする、請求項1又は2に記載の金属磁性体膜の加工方法。
  4. 炭化水素化合物のガスを反応室に連続的に導入しつつ、酸素原子を有する化合物のガスと窒素原子を有する化合物のガスを反応室に交互に導入することを特徴とする、請求項1〜3のいずれかに記載の金属磁性体膜の加工方法。
  5. 高周波を用いて、フッ化炭化水素化合物のガスと、酸素原子を有する化合物のガスと、窒素原子を有する化合物のガスとを含有する反応ガスからプラズマを生成させ、このプラズマにより金属磁性体膜のエッチングを行うことを特徴とする、金属磁性体膜の加工方法。
  6. 上記フッ化炭化水素化合物が、CHkF4-k(k=1〜3)、C2HmF6-m(m=1〜5)、C2HnF4-n(n=1〜3)で表されるもの又はこれらを二以上組み合わせたもののいずれかであることを特徴とする、請求項5に記載の金属磁性体膜の加工方法。
  7. フッ化炭化水素化合物のガスを反応室に連続的に導入しつつ、酸素原子を有する化合物のガスと窒素原子を有する化合物のガスを反応室に交互に導入することを特徴とする、請求項5又は6に記載の金属磁性体膜の加工方法。
  8. 上記酸素原子を有する化合物が、酸素又は一酸化窒素又はこれらを組み合わせたものであることを特徴とする、請求項1〜7のいずれかに記載の金属磁性体膜の加工方法。
  9. 上記窒素原子を有する化合物が、窒素又はアンモニア又はこれらを組み合わせたものであることを特徴とする、請求項1〜8のいずれかに記載の金属磁性体膜の加工方法。
  10. 上記反応ガスに、更にアルゴンガスを混合することを特徴とする、請求項1〜9のいずれかに記載の金属磁性体膜の加工方法。
  11. 高周波を用いて、炭化水素化合物のガスと、酸素原子を有する化合物のガスと、窒素原子を有する化合物のガスとを含有する反応ガスからプラズマを生成させ、このプラズマにより磁性体層及び絶縁体層のエッチングを行うことを特徴とする、TMR素子の製造方法。
  12. 炭化水素化合物のガスを反応室に連続的に導入しつつ、酸素原子を有する化合物のガスと窒素原子を有する化合物のガスを反応室に交互に導入することを特徴とする、請求項11に記載のTMR素子の製造方法。
  13. 高周波を用いて、フッ化炭化水素化合物のガスと、酸素原子を有する化合物のガスと、窒素原子を有する化合物のガスとを含有する反応ガスからプラズマを生成させ、このプラズマにより磁性体層及び絶縁体層のエッチングを行うことを特徴とする、TMR素子の製造方法。
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