JP2011014677A - 磁性素子の製造法及び記憶媒体 - Google Patents

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Abstract

【課題】磁性体層又は反磁性体層をエッチングする際のパーティクルの混入を抑制し、高性能なTMR素子を提供する。
【解決手段】炭化水素類ガス、アルコール類ガス、エーテル類ガス、アルデヒド類ガス、カルボン酸類ガス、エステル類ガス及びジオン類ガスからなる化合物ガス群から選択された少なくとも一種の化合物ガス、及び酸素ガスを有する混合ガス中の全炭素原子数Cnと全酸素原子数OnとがOn/Cn>1の関係を満たし、該混合ガスを用いて形成したプラズマ雰囲気下で、磁性体層又は反磁性体層をエッチングする。
【選択図】なし

Description

この発明は、ドライエッチング工程を有する磁性素子の製造法に関するものである。さらに詳しくは、磁性薄膜の微細加工を行う際、高速のエッチングレートと高選択比でドライエッチングを実施する工程、を有する磁性素子の製造法及び記憶媒体に関するものである。
DRAM並の集積密度でSRAM並の高速性を持ち、かつ無制限に書き換え可能なメモリとして集積化磁気メモリであるMRAM(magnetic random access memory)が注目されている。又、GMR(巨大磁気抵抗)やTMR(トンネリング磁気抵抗)といった磁気抵抗素子を構成する薄膜磁気ヘッドや磁気センサー等の開発が急速に進んでいる。
これまで、磁性材料のエッチング加工には、イオンミリングがよく使われてきた。しかし、イオンミリングは物理的なスパッタエッチングであるため、マスクとなる各種材料に対する選択性がとりにくく、加工形状も被エッチング材料の裾がテーパ状になるなどの課題が生じていた。そのため、特に微細な加工技術が求められる大容量のMRAMの製造には向かず、300mmの大面積基板で均一性をよく加工することが難しく、歩留まりが上がらないのが現状であった。
このようなイオンミリングに代わり半導体産業で培われてきた技術が導入され始めている。
そのなかで300mmの大面積基板で均一性が確保でき微細加工性について優れたRIE(Reactive Ion Etching、反応性イオンエッチング)技術が期待されている。
しかし、半導体産業では広く使われているRIE技術でも、FeNi、CoFe、CoPt等の磁性材料については、一般に反応性が乏しく、エッチング残渣や側壁デポなく加工することは難しかった。
上記問題点を解決したものとして、特開平8−253881号公報及び特開平2005−42143号公報では、磁性膜をドライエッチングする工程を用いた磁性素子の製造法が開示されている。
特開平8−253881号公報
特開2005−42143号公報
特開2005−268349号公報
本発明は、強磁性体層をエッチングした際に発生していたパーティクル量を最小限に抑制し、強磁性体層中への不純物の混入を抑制することできたドライエッチング工程及び該ドライエッチング工程を用いた磁性素子、特にトンネル磁気抵抗効果素子等を提供することを目的としている。
前記目的を達成するため、本発明は、炭化水素類ガス、アルコール類ガス、エーテル類ガス、アルデヒド類ガス、カルボン酸類ガス、エステル類ガス及びジオン類ガスからなる化合物ガス群から選択された少なくとも一種の化合物ガス及び酸素ガスを有する混合ガス中の全炭素原子数Cnと全酸素原子数Onとが
On/Cn>1
の関係を満たし、該混合ガスを用いて形成したプラズマ雰囲気下で、磁性体層又は反磁性体層をエッチングするエッチング工程を有する、磁性素子、特に、強磁性膜を有する磁化固定層、該固定層に隣接配置したトンネルバリア層及び該トンネルバリア層に隣接配置した強磁性膜を有する磁化自由層を用いたトンネル磁気抵抗効果素子の製造法である。
また、本発明は、On/Cn≧2とするのが好ましい。
また、本発明は、炭化水素類ガス、アルコール類ガス、エーテル類ガス、アルデヒド類ガス、カルボン酸類ガス、エステル類ガス及びジオン類ガスからなる化合物ガス群から選択された少なくとも一種の化合物ガスを有する混合ガス中の全炭素原子数Cnと全酸素原子数Onとが
On/Cn>1
の関係を満たし、該混合ガスを用いて形成したプラズマ雰囲気下で、磁性体層又は反磁性体層をエッチングするエッチング工程を実行する制御プログラムを記憶した記憶媒体である。
本発明の製造法で用いる化合物ガスとして、パラフィン系炭化水素類ガス、又はオレフィン系炭化水素類ガス等の炭化水素化合物類ガスを用いることが出来る。本発明で用いるパラフィン系炭化水素類ガスとしては、メタンガス、エタンガス、プロパンガス、ブタンガス、ペンタンガスなどの低級パラフィン系炭化水素類ガスを挙げることができる。また、本発明で用いるオレフィン系炭化水素類ガスとしては、エチレンガス、プロピレンガス、ブチレンガス、アミレンガスなどの低級オレフィン系炭化水素類ガスを挙げることが出来る。
本発明の製造法で用いるアルコール類ガスとして、メタノールCH3OH)ガス、エタノール(C2H5OH)ガス、n(ノルマル)−プロパノール(n−C3H7OH)ガス、イソ−プロパノール(iso-CHOH)ガス、n(ノルマル)−ブタノール(n−CHOH)ガス、イソ−ブタノール(iso-CHOH)ガス、t(ターシャリー)−ブタノール(t-CHOH)ガスなどの低級アルコール類ガスを用いることが出来る。
本発明の製造法で用いるエーテル類ガスとして、ジメチルエーテルガス、ジエチルエーテルガス、メチルエチルエーテルガス、メチルプロピルエーテルガス及びエチレンオキシドガスからなる化合物ガス群より選択された少なくとも一種を挙げることが出来る。
本発明の製造法で用いるアルデヒド類ガスとして、ホルムアルデヒドガス及びアセトアルデヒドガスからなる化合物ガス群より選択された少なくとも一種を挙げることが出来る。
本発明の製造法で用いるカルボン酸類ガスとして、ギ酸ガス、酢酸ガス及びプロピオン酸ガスからなる化合物ガス群より選択された少なくとも一種を挙げることが出来る。
本発明の製造法で用いるエステル類ガスとして、クロロギ酸エチルガス及び酢酸エチルガスからなる化合物ガス群より選択された少なくとも一種を挙げることが出来る。
本発明の製造法で用いるジオン類ガスとして、アセチルアセトンガスなどを挙げることが出来る。
本発明の好ましい混合ガス例では、メタノールCH3OH)ガスと酸素ガスとの混合ガスである。該混合ガス中のCnは1で、Onは3である。又、別の一混合ガス例では、メタンガスと酸素ガスとの混合ガスである。この例では、Cnは1で、Onは2である。別の一混合ガス例では、エタノール(C2H5OH)ガスと酸素ガスとの混合ガスである。この例では、Cnは2で、Onは3である。又、別の一混合ガス例では、ジメチルエーテルと酸素ガスとの混合ガスである。この例では、Cnは2で、Onは3である。
本発明の製造法において、エッチング工程に付される周期律表第8属、9属及び10属の元素から成る金属群より選択された少なくとの1種の金属からなる磁性体体層(軟磁性体層、又は強磁性体層)、又は反強磁性体層は、FeN膜、NiFe膜、CoFe膜、CoFeB膜、PtMn膜、IrMn膜、CoCr膜、CoCrPt膜、NiFeCo膜、NiFeMo膜、CoFeB膜、FeMn膜、CoPt膜、NiFeCr膜、CoCr膜、CoPd膜、CoFeB膜 又はNiFeTb膜等、を用いることが出来る。また、本発明は、これら磁性体体層(軟磁性体層、又は強磁性体層)又は反強磁性体層に含有される磁性物質を10原子%以上、好ましくは50原子%以上とするのが良いが、この数値に限定されるものではない。
特に、本発明では、トンネル磁気抵抗効果素子のトンネルバリア層を挟む一対の強磁性体層として、好ましくは、CoFeB合金、CoFe合金、CoFeNi合金、CoFeNiB合金及びNiFe合金からなる合金群より少なくとも1種を選択することができる。
また、本発明の製造法において、エッチング工程に付される強磁性体層、又は反強磁性体層は、単層膜であっも良く、又は積層膜であっても良い。単層膜とした時は、その膜厚は、2〜300nm、好ましくは、15〜30nmである。積層膜とした時の積層膜厚は、2〜300nm、好ましくは、15〜30nmである。
又、本発明は、上記トンネルバリア層で用いた結晶酸化マグネシウムに変えて、酸化アルミニウム層を用いることができる。この際の素子としては、GMR素子として適用することができる。
本発明で用いる磁性体層(軟磁性体層、又は強磁性体層)は、磁性体ターゲット(軟磁性体ターゲット、又は強磁性体ターゲット)を用いたマグネトロンDC(直流)スパッタリング法により成膜され、スパッタリング成膜時はアモルファス状態で、アニーリング工程終了後に、カラム結晶体に相変化させた結晶体であることが好ましい。特に、本発明では、トンネルバリア層の成膜工程後で、且つ、アニーリング前の工程では、アモルファス状態にあることが好ましい。
本発明で用いた磁性体層(軟磁性体層、又は強磁性体層)のカラム状結晶は、各カラム毎において、膜厚方向で、(001)結晶面が優先的に配向した単結晶であることが好ましい。本発明で用いたカラム状単結晶の平均的な直径は、10nm以下であり、好ましくは、2nm〜5nmの範囲であり、その膜厚は、10nm以下であり、好ましくは0.5nm〜5nmの範囲である。
本発明の磁性素子、特に、トンネル磁気抵抗効果素子は、トンネルバリア層として、結晶酸化マグネシウム層、結晶酸化マグネシウムボロン層や結晶酸化亜鉛マグネシウム層などを用いることができる。この際の結晶は、カラム状結晶の集合体によって形成された多結晶構造が好ましい。これらトンネルバリア層は、酸化マグネシウム、酸化亜鉛マグネシウム、酸化マグネシウムボロンなどの酸化物ターゲットを用いたマグネトロンRF(ラジオ周波数)非反応性スパッタリング法、金属マグネシウムと酸素ガスを用いた反応性スパッタリング法などにより形成することができる。
本発明で用いたアニーリング工程は、200℃〜350℃(好ましくは、230℃〜300℃)の温度及び1時間〜6時間(好ましくは、2時間〜5時間)の加熱時間で実施される。このアニーリング工程の温度及び加熱時間に応じて、生成される結晶の結晶化度を変化させることができる。本発明では、結晶化度を対全体積当り90%以上とすることができ、特に、結晶化度100%とすることができる。
本発明の製造装置において、炭化水素類ガス、アルコール類ガス、エーテル類ガス、アルデヒド類ガス、カルボン酸類ガス、エステル類ガス及びジオン類ガスからなる化合物ガス群から選択された少なくとも一種の化合物ガスを用いて形成したプラズマ雰囲気下で、磁性体体層(軟磁性体層、又は強磁性体層)をエッチングするエッチング工程を実行するための制御プログラムを記憶した記憶媒体を用いることができる。
本発明で用いる記憶媒体としては、ハードディスク媒体、光磁気ディスク媒体、フレキシブルディスク媒体、フラッシュメモリやMRAM等の不揮発性メモリ全般を挙げることができ、プログラム格納可能な媒体を含むものである。
本発明で用いるドライエッチング工程は、前記磁性素子の最上層上に、非有機系材料からなる非有機材料マスクを形成した上で、実行させる。本発明で用いることができる非有機材料マスクとしては、例えば、Ta、Ru、Ti、Al、又はSiなどの周期律表第3属、第4属、5属、若しくは6属の金属原子、又はこれら金属原子と非金属原子との混合による物質で形成した単層膜又は積層膜からなる非有機材料マスク材を挙げることができる。特に、本発明では、Ta(上層)とRu(下層)の積層金属膜、Ta(上層)とTi(下層)の積層金属膜などが好ましい。
本発明で用いる非有機材料マスクは、上記単層膜とした時は、その膜厚は、2〜300nm、好ましくは、15〜30nmである。上記積層膜とした時は、その積層膜厚は、2〜300nm、好ましくは、15〜30nmである。
本発明の製造法おいて、磁性体体層(軟磁性体層、又は強磁性体層)及び/又は反強磁性体層のエッチング時のエッチング温度は、250℃以下の範囲に保持して行うことが望ましい。250℃を超えると、磁性膜に対する不必要な熱的ダメージが付与される。本発明のより好ましい温度範囲は、20〜100℃である。
また、本発明の製造法において、エッチング時の真空度は、0.05〜10Paの範囲が望ましい。この圧力範囲であれば、高密度プラズマの形成により異方性よく加工できる。
本発明の製造法は、酸素、オゾン、窒素、H2O、N2O、NO2及びCO2などの酸化性ガス又は窒化性ガス(添加ガス)を上記ガス化化合物に対して、50原子%を超えない範囲で添加することが出来る。
また、本発明は、不活性ガスを上記ガス化化合物に対して90原子%を超えない範囲で添加することが望ましい。不活性ガスとしては、Ar、Ne、Xe、又はKrなどを使用することができる。この際、上記添加ガスと不活性ガスとの混合ガスであっても良い。この際においても、上記添加量の範囲内とするのが良い。
発明の製造法は、上記添加ガス又は不活性ガスを上記ガス化化合物に対して、前述した範囲で添加すると、さらに、エッチングレートを増大させることが出来、同時に、マスクに対する選択性を大幅に増大させることが出来る。また、添加ガスを50原子%を越えて用いると、エッチングレートの減少を生じてしまう他、非有機材料マスクに対する選択比の低下も惹き起こすことになる。
本発明は、磁性体体層(軟磁性体層、又は強磁性体層)及び/又は反磁性体層(反軟磁性体層、又は反強磁性体層)を備えた磁性素子、特に、トンネル磁気抵抗効果素子をドライエッチングした際、該ドライエッチング処理室内壁及び処理室内配置のシールドへの付着物の付着を抑制することでき、この結果、磁性膜中へのパーティクルの混入を抑制することができた。
更に、本発明は、高度に集積化したMRAM製造の歩留まりを大幅に改善することが出来た。
本発明の方法に使用可能なエッチング装置の概略構成断面図。 本発明の方法に使用可能なエッチング装置の概略構成平面図。 プロセス開始前の断面概略図。 図2Aに続くTaマスク製造工程の断面概略図。 図2Bに続くエッチング工程の断面概略図。 本発明の別の実施例を示す断面概略図。 本発明で製造したTMR素子部の基本構造を示す縦断面図である。 本発明で製造したTMR素子部における抵抗値の一方の変化を説明する図である。 本発明で製造したTMR素子部における抵抗値の他方の変化を説明する図である。
実施例1
図1は、ICP(Inductive
Coupled Plasma)プラズマ源搭載のエッチング装置の模式図である。
本実施例は、メチルアルコールをエッチングガスとし、図1の装置を用いて、図2図示のトンネル磁気抵抗効果素子(以下、「TMR素子」と言う)をエッチングする工程を説明するものである。
図2C及び図3は、本発明の製造法によって製造されたTMR素子の2例を示したものである。
図2Aは、本発明で用いたエッチング工程前の素子構造である。図中、9は300mmウエハー(石英であっても良い)、201はTa膜、 202はAl膜、203はTa膜 204はピン層となる1nm~20nm軟磁性CoFe膜(好ましくは、膜厚5nm)と反強磁性膜であるPtMn膜との積層強磁性膜、205は膜厚0.1nm~10nm好ましくは、膜厚0.5nm〜2nmの結晶酸化マグネシウム層(cry.MgO)で形成した絶縁膜、206はフリー層となる膜厚1nm~20nmのCoFe膜(好ましくは、膜厚5nm)で形成した軟磁性膜、207はNiFe膜で形成した軟磁性膜、208はTaで形成したマスク、209はパターニングされたフォトレジスト膜である。
図1A及び1Bにおいて、1はプラズマ源、2は真空容器、3はガス導入系、4は基板ホールダ、5はバイアス用高周波電源、9はウェーハ、11は誘電体壁容器、12はアンテナ、13はプラズマ用高周波電源、14は電磁石、15は伝送路、16はエッチングガスの流量制御装置、17は記憶媒体、18はシールド、19はエッチングガス導入管、20は圧力計、21Aは排気系、21Bは容器内排気管、22は側壁用磁石、、32は配管、33A及び3Bはバルブ、34A及び34Bは流量調整器、41は温度制御機構である。
31Aは炭化水素類ガス、アルコール類ガス、エーテル類ガス、アルデヒド類ガス、カルボン酸類ガス、エステル類ガス及びジオン類ガスからなる化合物ガス群から選択された少なくとも一種の化合物ガスを貯蔵したボンベである。31Bは酸素ガスを貯蔵したボンベである。
本発明の製造法で製造したTMR素子の基本構造を図4に示す。
TMR素子401の基本構造は、絶縁層402(図2のAl2O3の絶縁膜205に対応)の両側を強磁性層403(図2のNiFe膜207とCoFe膜206との積層膜に対応)及び404(図2のCoFe/PtMn膜204に対応)で挟んだ構造となっている。
強磁性層403及び404のそれぞれで、矢印403a及び404aは磁化の方向を示している。
図5A及び5Bは、TMR素子401に対して電源405によって電圧Vを印加したときのTMR素子401における抵抗状態を説明するためのものである。
印加される電圧Vに応じてTMR素子401は、強磁性層403及び404のそれぞれの磁化の状態に応じて抵抗値を変えるという特性を有している。そして、図5Aに示されるように強磁性層403及び404の磁化の方向が同一のときにはTMR素子401の抵抗値は最小となり、図5Bに示されるように、強磁性層403及び404の磁化の方向が反対のときにはTMR素子401の抵抗値は最大となる。TMR素子401の最小抵抗値はRminで表し、TMR素子401の最大抵抗値はRmaxで表すものとする。ここで、一般に、センス電流を素子膜面に対して平行に流すCIP(Current-in-Plane)型の構造と、センス電流を素子膜面に対して垂直方向に流すCPP(Current Perpendicular to Plane)型の構造とがあるが、図4および図5は、CPP型の磁気抵抗効果素子の一例となる。
図2Bは、図1に図示のパターニングされたフォトレジスト膜(PR)209とエッチングガスであるCFガスを用いて、Ta膜208をエッチングした後の状態を図示したものである。
Ta膜208のエッチング工程は、図1図示の装置を用いた。
図1A及び1Bにおいて、1はプラズマ源、2は真空容器、3はガス導入系、4は基板ホールダ、5はバイアス用高周波電源、9はウェーハ、11は誘電体壁容器、12はアンテナ、13はプラズマ用高周波電源、14は電磁石、15は伝送路、16はエッチングガスの分子流速制御装置、17は記憶媒体、18はシールド、19はエッチングガス導入管、20は圧力計、21Aは排気系、21Bは容器内排気管、22は側壁用磁石、31はエッチングガスボンベ、32は配管、33はバルブ、34は流量調整器、41は温度制御機構である。
図1に図示の真空容器2内を排気系21によって排気し、ゲートバルブ(不図示)を開けて、図2Aに図示の磁性積層膜を設けたウェーハ9を真空容器2内に搬入し、これを基板ホルダー4に保持し、ウエハー9を温度制御機構41により所定温度に維持した。次に、ガス導入系3を動作させ、図1には不図示のCFガスを溜めているボンベから不図示の配管、バルブ33及び流量調整器34を介して、所定の流量のエッチングガス(CF)を真空容器2内へ導入する。
導入されたエッチングガスは、真空容器2内を経由して誘電体壁容器11内に拡散する。ここで、プラズマ源1を動作させる。プラズマ源1は、真空容器2に対して内部空間が連通するようにして気密に接続された誘電体壁容器11と、誘電体壁容器11内に誘導磁界を発生アンテナ12と、該アンテナ12に不図示の整合器を介して伝送路15によって接続した該アンテナ12に供給するRF高周波電力(ソース電力)を発生させるプラズマ用高周波電源13と、誘電体壁容器11内に所定の磁界を生じさせる電磁石14等とから構成されている。
プラズマ用高周波電源13が発生させた高周波が伝送路15によってアンテナ12に供給された際に、アンテナ12に電流が流れ、この結果、誘電体壁容器11の内部にプラズマが形成される。なお、真空容器2の側壁の外側には、多数の側壁用磁石22が、真空容器2の側壁を臨む面の磁極が隣り合う磁石同士で互いに異なるように周方向に多数並べて配置され、これによってカスプ磁場が真空容器2の側壁の内面に沿って周方向に連なって形成され、真空容器2の側壁の内面へのプラズマの拡散が防止されている。
この時、同時に、バイアス用高周波電源5を作動させて、エッチング処理対象物であるウェーハ9に負の直流分の電圧であるセルフバイアス電圧が与えられ、プラズマからウェーハ9の表面へのイオン入射エネルギーを制御している。前記のようにして形成されたプラズマが誘電体壁容器11から真空容器2内に拡散し、ウェーハ9の表面付近にまで達する。この際、ウェーハ9上のTa膜208が図2Bの如くTaマスク208が形成される。
この装置において、導入管19を通して導入させるエッチングガスの流量は、このエッチングガスが所定の分子流速になる様に、流量コントローラ16によって制御される。流量コントローラ16は、記憶媒体17に記憶された制御プログラムに基づいて、バルブ33を制御する。記憶媒体17は、エッチングガスが0.5×1017分子数/分・m以上の所定の分子流速の条件下に置かれ、真空容器2の内のプラズマ雰囲気下で、磁性体層又は反磁性体層がエッチングされる工程を実行する制御プログラムが記憶されている。
また、プラズマ露出面積は、シールド18と該シールド非被覆部の処理容器2の内壁戸からなるプラズマ露出部の面積で求められる。尚、シールド18の使用を省略した際には、真空容器2の内壁のプラズマ被照射面によって求めることができる。
上記CFを用いたフォトレジスト膜209によるTa膜208のエッチング条件は、以下の通りであった。
<エッチング条件>
エッチングガス(CF)の流量:
50sccm
ソース電力 :
500W
バイアス電力:
70W
真空容器2内の圧力:
8Pa
基板ホルダー4の温度:
40℃
次に、フォトレジスト209(PR)を除去した後、メタルールガスと酸素ガスとの混合ガスをエッチングガスとして用いて、前記のプロセスによって形成されたTaをマスク材としてエッチング工程を施し、図2Cに図示のTMR素子を製造した。図2A〜2Cにおいて、207はNiFe膜、206はCoFe膜、205はAlO膜(好ましくは、結晶酸化マグネシウム膜、結晶酸化マグネシウムボロン膜、又は結晶酸化亜鉛マグネシウム膜であっても良い。)、204はCoFe/PtMn膜、203は金属Ta膜、202は金属Al膜、201は金属Ta膜である。
上記プロセスも、CFガスをメタノールガスと酸素ガスとの混合ガスに換えて用いた他は、図1に図示の装置を用いた。
<エッチング条件>
メタノール(CH3OH)と酸素ガスとの混合ガス:
100sccm
ソース電力:
1000W
バイアス電力:
800W
真空容器2内の圧力:
4Pa
基板ホルダー4の温度:
40℃
この際、ガス導入系3を動作させて、図1に図示の液体メタノールを溜めている容器31から、配管32、バルブ33及び流量調整器34を介して、メタノールガスと酸素ガスとの混合ガスを100sccmに調整し、真空容器2内へ導入し、エッチングを行った。この工程でのエッチング終了後は、図2Cの構造であることを確認した。
以上の全工程を終了した後、再度、全く同様の工程を200回繰返し、200種のTMR素子プルを作成した。
該200種サンプルのうち、第100番目のサンプルと第200番目のサンプル中に含まれているパーティクル数を測定した結果、第100番目と第200番目のサンプルは、300mmウエハー当りのパーティクル数100個以下であった。
又、上記実験例において、処理容器2の内壁及びシールド8の表面には、エッチング残渣物の被膜が殆んど形成されていないことが判明した。
実施例2〜20
上記実施例1で用いたメタノールガスに換えて、下記表1に示したエッチングガスを用いた他は、実施例1と全く同様の方法で図2Cに図示の素子を作成し、パーティクル数を測定したところ、上記実施例1と同様の結果が得られた。
以上のとおり、本発明の製造法で用いたドライエッチング法は、予想外に顕著な効果を示した。特に、上記実施例2〜12において、300mmウエハー当りのパーティクル数を20個以下となっていたことが判明し、顕著な改善が得られた。
又、上記実施例2〜12において、処理容器2の内壁及びシールド8の表面に付着したエッチング残渣物被膜が形成されていない、ことが判明した。
本発明の好ましい実施の形態、比較試験例を説明したが、本発明は、前述した実施の形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲の記載から把握される技術的範囲において、種々の形態に変更可能である。
例えば、エッチング装置としては、図1図示のアンテナ12を有するICP型プラズマ装置に限らず、いわゆる高密度プラズマ源と呼ばれるヘリコン型プラズマ装置、2周波励起平行平板型プラズマ装置、マイクロ波型プラズマ装置等を利用することができる。
また、非有機材料をマスク材として磁性材料をエッチングする場合であって、この磁性材料がTMR素子とする場合であっても、TMR素子の構成は、図2図示の構成に限定されるものではない。また、本発明は、上記TMR素子に限定されるものではなく、GMR素子にも適用することが出来る。
また、本発明は、図3に図示したとおり、図2A図示の絶縁膜205をエッチングストッパーとした工程を用いることも出来る。
1 プラズマ源
2 真空容器
3 ガス導入系
4 基板ホルダー
5 バイアス用高周波電源
9 ウェーハ
11 誘電体壁容器
12 アンテナ
13 プラズマ用高周波電源
14 電磁石
15 伝送路
16 エッチングガスの分子流速制御装置
17 記憶媒体
18 シールド
19 エッチングガス導入管
20 圧力計
21A 排気系
21B 容器内排気管
22 側壁用磁石
31A 化合物ガスボンベ
31B 酸素ガスボンベ
32 配管
33A 33B バルブ
34A 34B 流量調整器
41 温度制御機構

Claims (4)

  1. 炭化水素類ガス、アルコール類ガス、エーテル類ガス、アルデヒド類ガス、カルボン酸類ガス、エステル類ガス及びジオン類ガスからなる化合物ガス群から選択された少なくとも一種の化合物ガス及び酸素ガスを有する混合ガス中の全炭素原子数Cnと全酸素原子数Onとが
    On/Cn>1
    の関係を満たし、該混合ガスを用いて形成したプラズマ雰囲気下で、磁性体層又は反磁性体層をエッチングするエッチング工程を有する、ことを特徴とする磁性素子の製造法。
  2. 前記On/Cnは、2以上である請求項1に記載の磁性素子の製造法。
  3. 炭化水素類ガス、アルコール類ガス、エーテル類ガス、アルデヒド類ガス、カルボン酸類ガス、エステル類ガス及びジオン類ガスからなる化合物ガス群から選択された少なくとも一種の化合物ガスを有する混合ガス中の全炭素原子数Cnと全酸素原子数Onとが
    On/Cn>1
    の関係を満たし、該混合ガスを用いて形成したプラズマ雰囲気下で、磁性体層又は反磁性体層をエッチングするエッチング工程を実行する制御プログラムを記憶した記憶媒体。
  4. 前記On/Cnは、2以上である請求項3記載の記憶媒体。
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