JP4544206B2 - ブレーキ液圧装置 - Google Patents

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本発明は、ホイルシリンダ内の液圧を制御することで制動力を得るブレーキ制御装置に関する。
従来、ブレーキペダルとホイルシリンダとを遮断し、ストロークセンサおよびマスタシリンダ圧センサの検出値に基づき目標ホイルシリンダ圧を演算し、この目標ホイルシリンダ圧に基づきポンプと接続するモータおよび電磁弁を駆動する、いわゆるブレーキバイワイヤシステムを用いることにより、所望のホイルシリンダ圧を得る技術が開示されている。(例えば、特許文献1参照)。この技術にあっては、装置の故障箇所を検出して運転者に通知している。
特開平11−59389号公報
しかしながら上記従来技術にあっては、単に故障箇所の検出を行って運転者に通知するのみであり、故障発生後の再発進時においてホイルシリンダ残圧を除去する構成を有していない。そのため減圧弁が閉弁固着した場合、減圧弁のみによって減圧を行うホイルシリンダは制動力の開放を行えなくなってしまい、再発進が困難となるという問題があった。
本発明は上記問題に着目してなされたもので、その目的とするところは、減圧弁が故障した際にも残圧を除去してスムーズな再発進を可能としたブレーキ液圧装置を提供することにある。
上記目的を達成するため、本発明では、マスタシリンダと、車両各輪に設けられたホイルシリンダと、前記マスタシリンダとは別途設けられ、前記ホイルシリンダの液圧を制御する油圧アクチュエータと、運転者のブレーキ操作量に基づき、前記油圧アクチュエータを制御する制御手段と、前記油圧アクチュエータと前記ホイルシリンダとの間に設けられ、前記ホイルシリンダを増圧制御する増圧弁と、前記ホイルシリンダとリザーバとの間に設けられ、前記ホイルシリンダを減圧制御する減圧弁と、を備えたブレーキ液圧装置であって、前記ホイルシリンダは、前記油圧アクチュエータおよび前記マスタシリンダによって増圧可能な第1のホイルシリンダと、前記油圧アクチュエータによってのみ増圧可能な第2のホイルシリンダとを有し、前記第1、第2のホイルシリンダはそれぞれ2輪ずつ設けられ、前記第1のホイルシリンダは、切替弁を介して直接前記マスタシリンダと接続し、前記第2ホイルシリンダに接続する前記減圧弁のいずれかに連通不良が発生した際、前記第2ホイルシリンダのうち、前記連通不良が発生した側のホイルシリンダ内の作動油を、前記減圧弁のうち連通不良が発生した側の減圧弁を介さずに前記リザーバへ排出する強制減圧手段を設けることとした。
よって、減圧弁が故障した際にも残圧を除去してスムーズな再発進を可能としたブレーキ液圧装置を提供できる。
以下、本発明のブレーキ液圧装置を実施するための最良の形態を、図面に示す実施例に基づいて説明する。
図1はブレーキ液圧装置の油圧回路である。ブレーキ液圧装置はいわゆるタンデム型のマスタシリンダM/Cを有し、マニュアル回路A1,A2によってFL,FR輪ホイルシリンダW/C(FL,FR)に接続されている。また、マスタシリンダM/CはリザーバRSVと接続する。なお、各電磁弁はON/OFF弁であって、コントロールユニットCUにより駆動される。
マニュアル回路A1,A2上には常開電磁弁であるシャットオフ弁S.OFF/V(FL,FR)が設けられ、それぞれ第1、第2マスタシリンダM/C1,M/C2とFL,FR輪ホイルシリンダW/C(FL,FR)を連通/遮断する。
マニュアル回路A1上であって第1マスタシリンダM/C1とシャットオフ弁S.OFF/V(FL)の間にはストロークシミュレータS/Simが設けられている。このストロークシミュレータS/Simは常閉電磁弁であるストロークシミュレータ切替弁Sel/Vを介してマニュアル回路A1に接続する。
FLシャットオフ弁S.OFF/V(FL)が閉弁され、ストロークシミュレータ切替弁Sel/Vが開弁されている際、ブレーキペダルBPの踏み込みに伴って第1マスタシリンダM/C1内の作動油がストロークシミュレータS/Simに導入され、ペダルストロークを確保する。
ポンプPはモータMにより駆動され、吐出圧はアキュムレータACCに蓄圧される。ポンプPの吐出側およびアキュムレータACCは増圧回路Cに接続し、接続点I(FL〜RR)において各ホイルシリンダW/C(FL〜RR)に接続する。一方、ポンプPの吸入側は減圧回路Bと接続される。
この増圧回路C上には常閉電磁弁である増圧弁IN/V(FL〜RR)が設けられ、アキュムレータACCおよびポンプPと各ホイルシリンダW/C(FL〜RR)の連通/遮断を切り替える。
また、各ホイルシリンダW/C(FL〜RR)は接続点I(FL〜RR)において減圧回路Bと接続する。この減圧回路B上には常閉電磁弁である減圧弁OUT/V(FL〜RR)が設けられ、各ホイルシリンダW/C(FL〜RR)とリザーバRSVとの連通/遮断を切り替える。
ポンプPの吸入側および吐出側にはそれぞれチェック弁C/Vが設けられ、ポンプPを介して増圧回路Cから減圧回路Bへ作動油が逆流することを回避する。さらに、増圧回路Cと減圧回路Bとはリリーフ弁Ref/Vを介して接続され、増圧回路Cの圧力が規定値以上となった場合に作動油を減圧回路Bに逃がす。
マニュアル回路A1,A2上であってシャットオフ弁S.OFF/V(FL,FR)とマスタシリンダM/Cとの間、にはそれぞれ第1、第2マスタシリンダ圧センサMC/Sen1,2が設けられ、各ホイルシリンダW/C(FL〜RR)にはホイルシリンダ圧センサWC/Sen(FL〜RR)が設けられている。
コントロールユニットCUには検出された第1、第2マスタシリンダ圧Pm1,Pm2および各ホイルシリンダ圧P(FL〜RR)、およびブレーキペダルBPのストロークを検出するストロークセンサS/Senの検出値が入力される。
これらの検出値に基づき、コントロールユニットCUは各輪FL〜RRの目標ホイルシリンダ圧P*(FL〜RR)を演算し、ポンプPおよび増圧、減圧弁IN/V(FL〜RR、OUT/V(FL〜RR)を駆動する。また、通常制動時にはシャットオフ弁S.OFF/V(FL,FR)を閉弁し、ストロークシミュレータ切替弁Sel/Vを開弁する。
また、コントロールユニットCUは各ホイルシリンダW/C(FL〜RR)の目標液圧P*(FL〜RR)と実液圧P(FL〜RR)の比較を行い、目標液圧に対して実液圧が異常な応答を示した場合は異常信号をワーニングランプWLへ出力する。加えて、コントロールユニットCUには車輪速VSPが入力され、車両の走行/停止を判断する。
[制動制御]
(通常増圧時:電気増圧モード)
通常増圧時(電気増圧モード)においては、ストロークシミュレータ切替弁Sel/Vを開弁、シャットオフ弁S.OFF/V(FL,FR)を遮断して運転者によるブレーキペダルBPの踏み込みをストロークセンサS/Senにより検出し、この検出値に基づきコントロールユニットCUにおいて各ホイルシリンダW/C(FL〜RR)の目標液圧P*(FL〜RR)を演算する。
また、コントロールユニットCUはモータMによりポンプPを駆動してアキュムレータACCに蓄圧し、アキュムレータACCの一定圧を増圧回路Cに作用させる。さらに演算された目標液圧P*(FL〜RR)に応じて各増圧弁IN/V(FL〜RR)を駆動し、各ホイルシリンダW/C(FL〜RR)に作動油を供給して制動力を得る。
(減圧モード)
減圧時においては、コントロールユニットCUにより各減圧弁OUT/V(FL〜RR)を駆動し、減圧回路Bを介して各ホイルシリンダW/C(FL〜RR)からリザーバRSVへ作動油を排出する。
(保持モード)
保持時においては各増圧弁IN/V(FL〜RR)、各減圧弁OUT/V(FL〜RR)を閉弁し、各ホイルシリンダW/C(FL〜RR)と増圧、減圧回路C,Bとを遮断する。
(マニュアルモード)
システム失陥時等においては常開のシャットオフ弁S.OFF/V(FL,FR)が開弁され、常閉の各増圧弁IN/V(FL〜RR)および減圧弁OUT/V(FL〜RR)が閉弁される。これによりマスタシリンダM/CとFL,FR輪ホイルシリンダ(FL,FR)が連通し、マニュアルブレーキが確保される。
[減圧弁閉弁固着時ひきずり防止制御]
減圧弁OUT/V(FL〜RR)が閉弁固着した場合、減圧弁OUT/V(FL〜RR)を介した各ホイルシリンダW/CからリザーバRSVへの作動油の排出が不能となり、ホイルシリンダW/Cに残圧が発生する。
FL,FR輪ホイルシリンダW/C(FL,FR)はマニュアル回路A1,A2を介してマスタシリンダM/Cに接続するため、シャットオフ弁S.OFF/V(FL,FR)を開弁することにより残圧をマスタシリンダM/Cに排出可能であるが、RL,RR輪は減圧弁OUT/V(RL,RR)の開弁によってのみ作動油を排出可能な構成となっているため、RL,RR輪の残圧を抜くことができずにブレーキの引きずりが発生する。
したがって、減圧弁OUT/Vの故障に伴う警告に基づき運転者が車両を停止した後再発進する際に、ブレーキの引きずりによって運転者に違和感を与えるおそれがある。
したがって本願実施例1では、RL、RR輪減圧弁OUT/V(RL,RR)の少なくとも一方が閉弁固着と判断された場合は、運転者に警告を発した後、閉弁固着した減圧弁OUT/Vを介さずに他の減圧弁OUT/Vおよび増圧弁IN/Vを介して残圧を排出する。
具体的には、RR輪減圧弁OUT/V(RR)が閉弁固着した場合、RR輪増圧弁IN/V(RR)→RL輪増圧弁IN/V(RL)→RL輪減圧弁OUT/V(RL)を介してRR輪ホイルシリンダW/C内の残圧を減圧回路Bに排出する。RL輪減圧弁OUT/V(RL)が固着した場合は、RLとRRが逆になるのみで同様である。
したがって、警告に基づき運転者が車両を停止した後に再発進する場合であっても、RL,RR輪減圧弁OUT/V(RL,RR)のうち、正常な側を介して残圧を排出し、ブレーキの引きずりを防止する。
[RR輪減圧弁閉弁固着時ひきずり防止制御処理]
図2は、RR輪減圧弁OUT/V(RR)が閉弁固着した際のブレーキ引きずり防止制御処理の流れを示すフローチャートである。RL輪についても同様である。以下、各ステップに基づき説明する。
ステップS101ではイグニッションをONし、ステップS102へ移行する。
ステップS102では運転者による制動が開始され、ステップS103へ移行する。
ステップS103では電気増圧モードを実行し、ステップS104へ移行する。
ステップS104では運転者による制動が終了したがどうかが判断され、YESであればステップS015へ移行し、NOであれば運転者による制動が終了するまで判断を繰り返す。
ステップS105ではRL,RR輪減圧弁OUT/V(RL,RR)を開弁し、ステップS106へ移行する。
ステップS106ではRR輪実ホイルシリンダ圧P(RR)がほぼゼロであるかどうかが判断され、YESであれば制御を終了し、NOであればステップS107へ移行する。
ステップS107ではRR輪減圧弁OUT/V(RR)を故障と判定し、ワーニングランプWLを点灯させてステップS108へ移行する。
ステップS108では車輪速VSPにより車両が停止中かどうかが判断され、YESであればステップS109へ移行し、NOであれば車両が停止するまで停止判断を繰り返す。
ステップS109ではマニュアルモードに切り替え、ステップS110へ移行する。
ステップS110ではRL輪増圧、減圧弁IN/V(RL),OUT/V(RL)を開弁し、アキュムレータ圧PaccをリザーバRSVに排出してステップS111へ移行する。
ステップS111ではアキュムレータ圧Pacc≦RR輪実ホイルシリンダ圧P(RR)であるかどうかが判断され、YESであればステップS112へ移行し、NOであればステップS110に戻る。
ステップS112ではRR輪増圧弁IN/V(RR)を開弁し、RR輪ホイルシリンダW/C(RR)内の残圧をRL輪増圧、減圧弁IN/V(RL),OUT/V(RL)を介してリザーバRSVに排出してステップS113へ移行する。
ステップS113ではRR輪実ホイルシリンダ圧P(RR)が約ゼロであるかどうかが判断され、YESであれば制御を終了し、NOであればステップS112に戻る。
[実施例1の効果]
(1)マスタシリンダM/Cと、車両各輪FL〜RRに設けられたホイルシリンダW/C(FL〜RR)と、マスタシリンダM/Cとは別途設けられ、ホイルシリンダW/C(FL〜RR)の液圧を制御するポンプPと、運転者のブレーキ操作量に基づき、ポンプPを制御するコントロールユニットCUと、ポンプPとホイルシリンダW/C(FL〜RR)との間に設けられ、ホイルシリンダW/C(FL〜RR)を増圧制御する増圧弁IN/V(FL〜RR)と、ホイルシリンダW/C(FL〜RR)とリザーバRSVとの間に設けられ、ホイルシリンダW/C(FL〜RR)を減圧制御する減圧弁OUT/V(FL〜RR)と、を備えたブレーキ液圧装置であって、ホイルシリンダW/C(FL〜RR)は、ポンプPおよびマスタシリンダM/Cによって増圧可能な第1のホイルシリンダ(前輪ホイルシリンダW/C(FL,FR))と、ポンプPによってのみ増圧可能な第2のホイルシリンダ(後輪ホイルシリンダW/C(RL,RR))とを有し、第1、第2のホイルシリンダはそれぞれ2輪ずつ設けられ、前輪ホイルシリンダW/C(FL,FR)は、シャットオフ弁S.OFF/V(FL,FR)を介して直接マスタシリンダM/Cと接続し、後輪ホイルシリンダW/C(RL,RR)に接続する減圧弁OUT/V(RL,RR)のいずれかに連通不良が発生した際、後輪ホイルシリンダW/C(RL,RR)のうち、連通不良が発生した側のホイルシリンダW/C内の作動油を、減圧弁OUT/V(RL,RR)のうち連通不良が発生した側の減圧弁OUT/V(RL,RR)を介さずにリザーバRSVへ排出する強制減圧手段を設けたこととした。
これにより、運転者に警告を発した後、閉弁固着した減圧弁OUT/Vを介さずに他の減圧弁OUT/Vおよび増圧弁IN/Vを介して残圧を排出することが可能となり、警告に基づき運転者が車両を停止した後に再発進する場合であっても、ブレーキの引きずりを防止することができる。
また、坂道等、残圧を排出している間に制動力を必要とする状況下にあっても、前輪FL,FRがマニュアルモードとなっているため、制動力を確保しつつ残圧の排出を行うことができる。
(2)強制減圧手段は、後輪ホイルシリンダW/C(RL,RR)のうち、連通不良が発生した側のホイルシリンダW/C内の作動油を、減圧弁OUT/V(RL,RR)の連通不良が発生した側の増圧弁IN/V(RL,RR)と、連通不良が発生していない側の増圧弁IN/V(RL,RR)および減圧弁OUT/V(RL,RR)を介してリザーバRSVに排出する手段とした。
これにより、コントロールユニットCUにおける制御によってのみ残圧を解消可能となるため、他に部品を追加することなく引きずりを防止することができる。
実施例2につき図3および図4に基づき説明する。基本構成は実施例1と同様である。実施例1では減圧弁OUT/Vが閉弁固着した車輪に接続する増圧弁IN/Vを介して残圧を排出したが、実施例2では後輪増圧弁IN/V(RL,RR)と並列にチェック弁C/V(RL,RR)を設け、このチェック弁C/V(RL,RR)を介して残圧を排出する点で異なる。
[実施例2の油圧回路]
図3は実施例2における油圧回路図である。後輪増圧弁IN/V(RL,RR)と並列に、増圧回路Cから後輪ホイルシリンダW/C(RL,RR)側への流れのみを許容するチェック弁C/V(RL,RR)が設けられている。
RL,RR輪減圧弁OUT/V(RL,RR)のいずれか一方が閉弁固着した際、このチェック弁C/V(RL,RR)を介して固着した側のホイルシリンダW/Cにおける残圧を増圧回路Cへ導入し、固着が発生していない側の増圧、減圧弁IN/V,OUT/Vを介して減圧回路Bへ排出する。
[実施例2におけるRR輪引きずり防止制御処理]
図4は実施例2におけるRR輪引きずり防止制御処理の流れを示すフローチャートである。ステップS201〜S209までは実施例1のステップS101〜S109と同様である。
ステップS210ではRL輪増圧、減圧弁IN/V(RL),OUT/V(RL)を開弁し、アキュムレータ圧PaccをリザーバRSVに排出して制御を終了する。
[実施例2の効果]
(3)強制減圧手段は、後輪ホイルシリンダW/C(RL,RR)のうち、連通不良が発生した側のホイルシリンダW/C内の作動油を、減圧弁OUT/V(RL,RR)の連通不良が発生した側の増圧弁IN/V(RL,RR)と並列に設けられた一方向弁C/V(RL,RR)と、連通不良が発生していない側の増圧弁IN/V(RL,RR)および減圧弁OUT/V(RL,RR)を介してリザーバRSVに排出する手段とした。
これにより、RL,RR輪の一方において増圧弁IN/V、減圧弁OUT/Vが同時に連通不良を起こした場合であっても、確実に残圧を排出して再発進時の引きずりを防止することができる。
実施例3につき図5に基づき説明する。基本構成は実施例1と同様である。実施例3では、RL,RR輪のうち残圧Prが発生したホイルシリンダW/C圧を検出し、残圧が発生していない側の目標ホイルシリンダ圧P*=残圧Prに設定する。
このように、残圧Prが発生した側と発生していない側のホイルシリンダ圧を同等とすることで、左右後輪RL,RRの制動力を同等として車両挙動を安定させる。
とりわけ走行中に減圧弁OUT/Vの閉弁固着が発生した場合、左右後輪のうち一方の輪に制動力が発生したままの状態となり、車両が停止するまでの制動操作が悪化する。この場合には左右後輪RL,RRの制動力を同等とすることにより、車両挙動を悪化させることなく制動を行う。
[実施例3におけるRR輪引きずり防止制御処理]
図5は実施例3におけるRR輪引きずり防止制御処理の流れを示すフローチャートである。
ステップS301〜ステップS307は、実施例1のステップS101〜S107と同様である。
ステップS308では車輪速VSPに基づき停車中かどうかが判断され、YESであればステップS309へ移行し、NOであればステップS314へ移行する。
ステップS309〜S313は、実施例1のステップS109〜S113と同様である。
ステップS314ではRR輪実ホイルシリンダ圧P(RR)を検出し、ステップS315へ移行する。
ステップS315ではRL輪目標ホイルシリンダ圧P*(RL)=RR輪実ホイルシリンダ圧P(RR)に設定し、ステップS316へ移行する。
ステップS316では停車かどうかが判断され、YESであればステップS309へ移行し、NOであれば停車するまで判断を繰り返す。
[実施例3の効果]
(4)コントロールユニットCUは、後輪ホイルシリンダW/C(RL,RR)に接続する減圧弁OUT/V(RL,RR)のいずれかに連通不良が発生した際、連通不良が発生した側の後輪ホイルシリンダW/C圧を検出し、この検出値を連通不良が発生していない側の後輪ホイルシリンダW/Cの目標液圧とすることとした。
これにより、残圧が発生した側と発生していない側のホイルシリンダ圧を同等とすることで、左右後輪RL,RRの制動力を同等として車両挙動を安定させることができる。とりわけ走行中に減圧弁OUT/Vの閉弁固着が発生した場合、左右後輪のうち一方の輪に制動力が発生したままの状態となり、車両が停止するまでの制動操作が悪化するため、左右後輪RL,RRの制動力を同等とすることにより、車両挙動を悪化させることなく制動を行う実施例3の作用効果はより効果的である。
(他の実施例)
以上、本発明のブレーキ液圧装置を実施例に基づき説明してきたが、具体的な構成については、実施例に限られるものではなく、特許請求の範囲の各請求項に係る発明の要旨を逸脱しない限り、設計の変更や追加等は許容される。
実施例1のブレーキ液圧装置の油圧回路である。 実施例1のRR輪減圧弁が閉弁固着した際のブレーキ引きずり防止制御処理の流れを示すフローチャートである。 実施例2における油圧回路図である。 実施例2におけるRR輪引きずり防止制御処理の流れを示すフローチャートである。 実施例3におけるRR輪引きずり防止制御処理の流れを示すフローチャートである。
符号の説明
A1,A2 マニュアル回路
ACC アキュムレータ
B 減圧回路
BP ブレーキペダル
C 増圧回路
C/V チェック弁
C/V(RL,RR) 一方向弁
CU コントロールユニット
FL〜RR 車輪
I(FL〜RR) 接続点
IN/V(FL〜RR) 増圧弁
M モータ
M/C マスタシリンダ
M/C1 マスタシリンダ
M/C1,M/C2 第1、第2マスタシリンダ
MC/Sen1,2 第1、第2マスタシリンダ圧センサ
OUT/V(FL〜RR) 減圧弁
P ポンプ
Ref/V リリーフ弁
RSV リザーバ
S.OFF/V(FL〜RR) シャットオフ弁
S/Sen ストロークセンサ
S/Sim ストロークシミュレータ
Sel/V ストロークシミュレータ切替弁
W/C(FL〜RR) ホイルシリンダ
WC/Sen(FL〜RR) ホイルシリンダ圧センサ
WL ワーニングランプ

Claims (4)

  1. マスタシリンダと、
    車両各輪に設けられたホイルシリンダと、
    前記マスタシリンダとは別途設けられ、前記ホイルシリンダの液圧を制御する油圧アクチュエータと、
    運転者のブレーキ操作量に基づき、前記油圧アクチュエータを制御する制御手段と、
    前記油圧アクチュエータと前記ホイルシリンダとの間に設けられ、前記ホイルシリンダを増圧制御する増圧弁と、
    前記ホイルシリンダとリザーバとの間に設けられ、前記ホイルシリンダを減圧制御する減圧弁と、
    を備えたブレーキ液圧装置であって、
    前記ホイルシリンダは、前記油圧アクチュエータおよび前記マスタシリンダによって増圧可能な第1のホイルシリンダと、前記油圧アクチュエータによってのみ増圧可能な第2のホイルシリンダとを有し、
    前記第1、第2のホイルシリンダはそれぞれ2輪ずつ設けられ、
    前記第1のホイルシリンダは、切替弁を介して直接前記マスタシリンダと接続し、
    前記第2ホイルシリンダに接続する前記減圧弁のいずれかに連通不良が発生した際、前記第2ホイルシリンダのうち、前記連通不良が発生した側のホイルシリンダ内の作動油を、前記減圧弁のうち連通不良が発生した側の減圧弁を介さずに前記リザーバへ排出する強制減圧手段を設けたこと
    を特徴とするブレーキ液圧装置。
  2. 請求項1に記載のブレーキ液圧装置において、
    前記強制減圧手段は、前記第2ホイルシリンダのうち、前記連通不良が発生した側のホイルシリンダ内の作動油を、前記減圧弁の連通不良が発生した側の増圧弁と、前記連通不良が発生していない側の前記増圧弁および前記減圧弁を介して前記リザーバに排出する手段であること
    を特徴とするブレーキ液圧装置。
  3. 請求項1に記載のブレーキ液圧装置において、
    前記強制減圧手段は、前記第2ホイルシリンダのうち、前記連通不良が発生した側のホイルシリンダ内の作動油を、前記減圧弁の連通不良が発生した側の増圧弁と並列に設けられた一方向弁と、前記連通不良が発生していない側の前記増圧弁および前記減圧弁を介して前記リザーバに排出する手段であること
    を特徴とするブレーキ液圧装置。
  4. 請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載のブレーキ液圧装置において、
    前記制御手段は、前記第2ホイルシリンダに接続する前記減圧弁のいずれかに連通不良が発生した際、前記連通不良が発生した側の第2ホイルシリンダ圧を検出し、この検出値を前記連通不良が発生していない側の前記第2ホイルシリンダの目標液圧とすること
    を特徴とするブレーキ液圧制御装置。




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