JP2008207759A - 車両用ブレーキ液圧制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】車輪ブレーキの増圧とリザーバからのブレーキ液の汲み上げの要求を同時に満たすことが可能な車両用ブレーキ液圧制御装置を提供する。
【解決手段】車両用ブレーキ液圧制御装置100は、マスタシリンダMと車輪ブレーキFL,RRとの間に設けられ、増圧状態、減圧状態および液圧保持状態を切換可能な二つの制御弁手段Vと、マスタシリンダMと第一のポンプ部PU1との間に設けられ、開放状態および遮断状態のいずれかを選択可能な第一の切換弁手段SW1と、マスタシリンダMと第二のポンプ部PU2との間に設けられ、増圧状態および減圧状態のいずれかを選択可能な第二の切換弁手段SW2と、を備え、リザーバ13は、第一のチェック弁13aを介して、第一の切換弁手段SW1と第一のポンプ部PU1との間に接続されているとともに、第二のチェック弁13bを介して、第二の切換弁手段SW2と第二のポンプ部PU2との間に接続されている。
【選択図】図2

Description

本発明は、車両用ブレーキ液圧制御装置に関し、詳しくは、マスタシリンダからのブレーキ液圧をポンプによって加圧する車両用ブレーキ液圧制御装置に関する。
特許文献1には、マスタシリンダからのブレーキ液圧をポンプによって加圧する車両用ブレーキ液圧制御装置が開示されている。
図8に示すように、従来の車両用ブレーキ液圧制御装置100’は、マスタシリンダMと各車輪ブレーキFL,RRとの間に設けられた二つの制御弁手段Vと、減圧時に放出されるブレーキ液を一時的に貯留するリザーバ13と、吸入側が吸入弁17を介してマスタシリンダMに連通するとともにリザーバ13に連通し、吐出側が各制御弁手段VのマスタシリンダM側に連通するポンプ14と、を備えている。
車輪ブレーキFL,RRの両方を増圧する場合には、図8に示すように、吸入弁17を開放状態とすることによって、ポンプ14が吸入液圧路Cを介してマスタシリンダMからブレーキ液を吸入するとともに吐出液圧路Dを介して車輪液圧路Bにブレーキ液を吐出する。したがって、マスタシリンダMからのブレーキ液圧が、ポンプ14によって加圧される。
特開2001−294142号公報(段落0011〜0024、図1)
しかし、車輪ブレーキFL,RRの一方を増圧し、他方を減圧する場合には、以下に示すような問題が生じる。以下、車輪ブレーキFLを増圧し、車輪ブレーキRRを減圧する場合について、図9および図10を参照して説明する。
図9に示すように、吸入弁17を開放状態としたときには、車輪ブレーキFLへの増圧は好適に行われる。しかし、チェック弁13aにマスタシリンダMからのブレーキ液圧がかかるため、リザーバ13に貯留されたブレーキ液をチェック弁13aのポンプ14の吸入側に放出させることができなくなる。したがって、リザーバ13に貯留されたブレーキ液を排出させることが困難となる。
また、図10に示すように、吸入弁17を遮断状態としたときには、ポンプ14がマスタシリンダMから十分な量のブレーキ液の供給を受けられず、ブレーキ液圧を速やかに加圧することが困難となる。したがって、より細やかな液圧制御を実現しようとした場合に、車輪ブレーキFLへの増圧が好適に行われないおそれがある。このように、従来の車両用ブレーキ液圧制御装置100’は、吸入弁17の開閉を制御することによって、一つのポンプ14を、マスタシリンダMからブレーキ液を供給する増圧用として使用する場合と、リザーバ13からのブレーキ液の汲み上げ用として使用する場合とを切り換えている。そのため、従来の車両用ブレーキ液圧制御装置100’は、ブレーキ液圧の速やかな増圧とリザーバ13からのブレーキ液の汲み上げとの両方の要求を同時に満たすことが困難であり、より細やかな液圧制御の実現には不向きであった。
本発明は、前記した問題を解決すべく創案されたものであり、車輪ブレーキの増圧とリザーバからのブレーキ液の汲み上げの要求を同時に満たすことが可能な車両用ブレーキ液圧制御装置を提供することを課題とする。
前記課題を解決するため、請求項1に記載の発明は、マスタシリンダと車輪ブレーキとを接続するブレーキ液圧路におけるブレーキ液圧を制御する車両用ブレーキ液圧制御装置であって、前記マスタシリンダと前記車輪ブレーキとの間に設けられ、増圧状態、減圧状態および液圧保持状態を切換可能な制御弁手段と、前記減圧状態において前記車輪ブレーキ側から放出されるブレーキ液を一時的に貯留するリザーバと、吸入側が前記マスタシリンダに連通し、吐出側が前記制御弁手段の前記マスタシリンダ側に連通する第一のポンプ部および第二のポンプ部と、前記マスタシリンダと前記第一のポンプ部の吸入側との間に設けられ、前記マスタシリンダと前記第一のポンプ部のみとの間において、開放状態および遮断状態を切換可能な第一の切換弁手段と、前記マスタシリンダと前記第二のポンプ部の吸入側との間に設けられ、前記マスタシリンダと前記第二のポンプ部のみとの間において、開放状態および遮断状態を切換可能な第二の切換弁手段と、前記制御弁手段を駆動することにより当該制御弁手段の状態を切り換える制御弁手段駆動部と、前記第一の切換弁手段および前記第二の切換弁手段を駆動することにより当該第一の切換弁手段および当該第二の切換弁手段の状態を切り換える切換弁手段駆動部と、を備え、前記リザーバは、当該リザーバから前記第一のポンプ部の吸入側へのブレーキ液の流入のみを許容する第一のチェック弁を介して、前記第一の切換弁手段と前記第一のポンプ部の吸入側との間に接続されているとともに、当該リザーバから前記第二のポンプ部の吸入側へのブレーキ液の流入のみを許容する第二のチェック弁を介して、前記第二の切換弁手段と前記第二のポンプ部の吸入側との間に接続されていることを特徴とする。
本発明における「増圧状態」は、車輪ブレーキにかかるブレーキ液圧を増大させる状態であり、例えば、マスタシリンダやポンプ部といった加圧手段によって加圧されたブレーキ液が供給される液圧路(車輪液圧路)を開放することにより加圧手段と車輪ブレーキとを連通させ、さらに車輪ブレーキからブレーキ液が放出される液圧路(開放路)を遮断することにより車輪ブレーキとリザーバとの間のブレーキ液の流れを止めた状態である。
本発明における「減圧状態」は、車輪ブレーキにかかるブレーキ液圧を減少させる状態であり、例えば、加圧手段によって加圧されたブレーキ液が供給される液圧路(車輪液圧路)を遮断することにより加圧手段と車輪ブレーキとの間のブレーキ液の流れを止め、さらに車輪ブレーキからブレーキ液が放出される液圧路(開放路)を開放することにより車輪ブレーキとリザーバとを連通させた状態である。
本発明における「液圧保持状態」は、車輪ブレーキにかかるブレーキ液圧を一定に保持する状態であり、例えば、加圧手段によって加圧されたブレーキ液が供給される液圧路(車輪液圧路)を遮断することにより加圧手段と車輪ブレーキとの間のブレーキ液の流れを止め、さらに車輪ブレーキからブレーキ液が放出される液圧路(開放路)を遮断することにより車輪ブレーキとリザーバとの間のブレーキ液の流れを止めた状態である。
本発明における「第一のポンプ部」は、一つのポンプであっても良いし、二つ以上のポンプであっても良い。同様に、「第二のポンプ部」も、一つのポンプであっても良いし、二つ以上のポンプであっても良い。
切換弁手段駆動部が第一の切換弁手段および第二の切換弁手段を開放状態とすると、第一のポンプ部および第二のポンプ部がマスタシリンダからの出力液圧を加圧することができる。また、切換弁手段駆動部が第一の切換弁手段を開放状態とするとともに第二の切換弁手段を遮断状態とすると、第一のポンプ部がマスタシリンダからの出力液圧を加圧しつつ、第二のポンプ部がリザーバに一時的に貯留されたブレーキ液を汲み上げることができる。また、切換弁手段駆動部が第一の切換弁手段を遮断状態とするとともに第二の切換弁手段を開放状態とすると、第一のポンプ部がリザーバに一時的に貯留されたブレーキ液を汲み上げつつ、第二のポンプ部がマスタシリンダからの出力液圧を加圧することができる。また、切換弁手段駆動部が第一の切換弁手段および第二の切換弁手段を遮断状態とすると、第一のポンプ部および第二のポンプ部がリザーバに一時的に貯留されたブレーキ液を汲み上げることができる。
したがって、請求項1に記載の車両用ブレーキ液圧制御装置は、車輪ブレーキの増圧とリザーバからのブレーキ液の汲み上げの要求を同時に満たすことができる。
また、請求項1に記載の車両用ブレーキ液圧制御装置は、リザーバにブレーキ液が貯留されていない場合には、第一の切換弁手段および第二の切換弁手段を開閉することで、ポンプによるブレーキ液の加圧量を調整することができる。
また、請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の車両用ブレーキ液圧制御装置であって、前記車輪ブレーキは複数であって、前記制御弁手段は複数の前記車輪ブレーキのそれぞれに設けられており、前記制御弁手段駆動部が前記制御弁手段の少なくとも一つを減圧状態とするときに、前記切換弁手段駆動部が前記第一の切換弁手段および前記第二の切換弁手段の少なくとも一方を遮断状態とすることを特徴とする。
請求項2に記載の車両用ブレーキ液圧制御装置は、車輪ブレーキの増圧および減圧が要求される制御時間中、常にこの要求を同時に満たすことができる。
また、請求項3に記載の発明は、請求項1または請求項2に記載の車両用ブレーキ液圧制御装置であって、前記第一のポンプ部が、前記第二のポンプ部よりもブレーキ液の最大吐出量が大きいことを特徴とする。
かかる構成は、第一のポンプ部のポンプ数を第二のポンプ部よりも多くしたり、第一のポンプ部に用いられるポンプの容量を第二のポンプ部のポンプより大きくしたりすることによって実現される。
このようにすることで、第一のポンプ部による加圧応答を向上することができる。また、第二のポンプ部によるリザーバからのブレーキ液の放出量が過大になるのを防ぐことができる。
したがって、請求項3に記載の車両用ブレーキ液圧制御装置は、制御開始時における加圧量の範囲を大きくすることができる。また、リザーバからブレーキ液を汲み上げる際に発生する脈動を低下させ、ブレーキペダルのキックバックを減少させることによって、運転者に不快なフィーリングを与えることを抑制することができる。
また、請求項4に記載の発明は、請求項3に記載の車両用ブレーキ液圧制御装置であって、前記マスタシリンダを操作するブレーキ操作子の操作に相関するブレーキ操作モニタ値を取得し、ブレーキ操作モニタ値の大きさを判定するブレーキ操作モニタ値判定部をさらに備え、ブレーキ操作モニタ値が第一の閾値未満であると判定された場合には、前記切換弁手段駆動部が前記第一の切換弁手段を遮断状態とするとともに前記第二の切換弁手段を開放状態とすることによって、前記第二のポンプ部のみで前記マスタシリンダの出力液圧を加圧し、ブレーキ操作モニタ値が第一の閾値以上、第二の閾値未満であると判定された場合には、前記切換弁手段駆動部が前記第一の切換弁手段を開放状態とするとともに前記第二の切換弁手段を遮断状態とすることによって、前記第一のポンプ部のみで前記マスタシリンダの出力液圧を加圧し、ブレーキ操作モニタ値が第二の閾値以上であると判定された場合には、前記切換弁手段駆動部が前記第一の切換弁手段および前記第二の切換弁手段を開放状態とすることによって、前記第一のポンプ部および第二のポンプ部で前記マスタシリンダの出力液圧を加圧することを特徴とする。
ブレーキ操作モニタ値は、ブレーキ操作子の操作に相関する値であり、例えば、ブレーキ操作子の操作量、操作スピードなどである。ブレーキ操作モニタ値が第一の閾値以上である場合とは、ブレーキ操作子の操作量または操作スピードが大きい、すなわち運転者が意図する車輪ブレーキの制動力が大きいことを意味する。また、ブレーキ操作モニタ値が第一の閾値未満である場合とは、ブレーキ操作子の操作量または操作スピードが小さい、すなわち運転者が意図する車輪ブレーキの制動力が小さいことを意味する。
なお、閾値としては、予め設定した値を使用することができる。
このようにすることで、運転者がブレーキを小さく利かせようと意図した場合には、第一のポンプ部のみでマスタシリンダからの出力液圧を加圧する。また、運転者がブレーキを大きく利かせようと意図した場合には、第二のポンプ部のみがマスタシリンダからの出力液圧を加圧する。この場合には、第一のポンプ部のみで加圧した場合よりも大きく加圧することができる。また、運転者がブレーキをさらに大きく利かせようと意図した場合には、第一のポンプ部および第二のポンプ部がマスタシリンダからの出力液圧を加圧する。この場合には、第二のポンプ部のみで加圧した場合よりも大きく加圧することができる。
したがって、請求項4に記載の車両用ブレーキ液圧制御装置は、運転者の意図に応じたブレーキ液圧を発生させることができる。
また、請求項5に記載の発明は、請求項3に記載の車両用ブレーキ液圧制御装置であって、前記リザーバからブレーキ液を汲み上げる必要があるか否かを判定するとともに、必要があると判定した場合に、前記リザーバ内のブレーキ液量を判定する汲み上げ要否判定部をさらに備え、前記リザーバからブレーキ液を汲み上げる必要があると判定されたときに、前記リザーバ内のブレーキ液量が第三の閾値未満であると判定された場合には、前記切換弁手段駆動部が前記第一の切換弁手段を開放状態とするとともに前記第二の切換弁手段を遮断状態とすることによって、前記第二のポンプ部のみで前記リザーバからブレーキ液を汲み上げ、前記リザーバ内のブレーキ液量が第三の閾値以上かつ第四の閾値未満であると判定された場合には、前記切換弁手段駆動部が前記第一の切換弁手段を遮断状態とするとともに前記第二の切換弁手段を開放状態とすることによって、前記第一のポンプ部のみで前記リザーバからブレーキ液を汲み上げ、前記リザーバ内のブレーキ液量が第四の閾値以上であると判定された場合には、前記切換弁手段駆動部が前記第一の切換弁手段および前記第二の切換弁手段を遮断状態とすることによって、前記第一のポンプ部および前記第二のポンプ部で前記リザーバからブレーキ液を汲み上げることを特徴とする。
このようにすることで、リザーバが満杯になり、車輪ブレーキの減圧を行えなくなる事態を回避することができる。また、ブレーキ液の汲み上げの緊急性に応じて汲み上げ性能を調節することができる。
したがって、請求項5に記載の車両用ブレーキ液圧制御装置は、車輪ブレーキの増圧および減圧を同時に行うに際し、減圧を確実に行うことができる。
また、請求項6に記載の発明は、請求項3に記載の車両用ブレーキ液圧制御装置であって、前記マスタシリンダを操作するブレーキ操作子の操作に相関するブレーキ操作モニタ値を取得し、ブレーキ操作モニタ値の大きさを判定するブレーキ操作モニタ値判定部と、前記リザーバからブレーキ液を汲み上げる必要があるか否かを判定するとともに、必要があると判定した場合に、前記リザーバ内のブレーキ液量の大きさを判定する汲み上げ要否判定部と、をさらに備え、制御初期の増圧が重要なブレーキ液圧制御の場合において、制御初期に、ブレーキ操作モニタ値が第一の閾値未満であると判定された場合には、前記切換弁手段駆動部が前記第一の切換弁手段を遮断状態とするとともに前記第二の切換弁手段を開放状態とすることによって、前記第二のポンプ部のみで前記マスタシリンダの出力液圧を加圧し、ブレーキ操作モニタ値が第一の閾値以上、第二の閾値未満であると判定された場合には、前記切換弁手段駆動部が前記第一の切換弁手段を開放状態とするとともに前記第二の切換弁手段を遮断状態とすることによって、前記第一のポンプ部のみで前記マスタシリンダの出力液圧を加圧し、ブレーキ操作モニタ値が第二の閾値以上であると判定された場合には、前記切換弁手段駆動部が前記第一の切換弁手段および前記第二の切換弁手段を開放状態とすることによって、前記第一のポンプ部および第二のポンプ部で前記マスタシリンダの出力液圧を加圧し、前記リザーバからブレーキ液を汲み上げる必要があると判定されたときに、前記リザーバ内のブレーキ液量が第三の閾値未満であると判定された場合には、前記切換弁手段駆動部が前記第一の切換弁手段を開放状態とするとともに前記第二の切換弁手段を遮断状態とすることによって、前記第二のポンプ部のみで前記リザーバからブレーキ液を汲み上げ、前記リザーバ内のブレーキ液量が第三の閾値以上かつ第四の閾値未満であると判定された場合には、前記切換弁手段駆動部が前記第一の切換弁手段を遮断状態とするとともに前記第二の切換弁手段を開放状態とすることによって、前記第一のポンプ部のみで前記リザーバからブレーキ液を汲み上げ、前記リザーバ内のブレーキ液量が第四の閾値以上であると判定された場合には、前記切換弁手段駆動部が前記第一の切換弁手段および前記第二の切換弁手段を遮断状態とすることによって、前記第一のポンプ部および前記第二のポンプ部で前記リザーバからブレーキ液を汲み上げることを特徴とする。
このようにすることで、ブレーキ液を汲み上げる必要が生じた場合には、ブレーキ液の汲み上げの緊急性に応じて汲み上げ性能を調節することができる。
したがって、請求項6に記載の車両用ブレーキ液圧制御装置は、ブレーキの初期の反応を向上させることができ、安定性および安全性を向上させることができる。また、ブレーキ液の汲み上げの緊急性に応じて汲み上げ性能を調節することができるので、減圧を確実に行うことができる。
また、請求項7に記載の発明は、請求項1から請求項6のいずれか一項に記載の車両用ブレーキ液圧制御装置であって、前記第一のポンプ部および前記第二のポンプ部は、全て同一形状のポンプによって構成されることを特徴とする。
一般に、制御弁手段、リザーバ、第一のポンプ部、第二のポンプ部、第一の切換弁手段および第二の切換弁手段は、内部にブレーキ液圧路が形成された基体(ポンプボディ)の収容穴に組み付けられる。このようにすることで、多種類のポンプを製作するコストや工数を削減することができる。また、基体におけるポンプ用の収容穴を同一形状とすることができ、基体製作の手間や工数を削減することができる。
したがって、請求項7に記載の車両用ブレーキ液圧制御装置は、コスト、手間および工数を削減することができる。
本発明によれば、車輪ブレーキの増圧とリザーバからのブレーキ液の汲み上げの要求を同時に満たすことができる。
次に、本発明の実施形態について、適宜図面を参照しながら詳細に説明する。参照する図において、図1は、本発明の実施形態に係る車両用ブレーキ液圧制御装置を備えた車両の構成図であり、図2は、車両用ブレーキ液圧制御装置のブレーキ液圧回路図である。
図1に示すように、車両用ブレーキ液圧制御装置100は、車両CRの各車輪Tに付与する制動力(ブレーキ液圧)を適宜制御するためのものであり、油路や各種部品が設けられた液圧ユニット10と、液圧ユニット10内の各種部品を適宜制御するための制御装置30とを主に備えている。また、この車両用ブレーキ液圧制御装置100の制御装置30には、車輪Tの車輪速度を検出する車輪速センサ91、ステアリングSTの操舵角を検出する操舵角センサ92、車両CRの横方向に働く加速度を検出する横加速度センサ93、車両CRの旋回角速度を検出するヨーレートセンサ94、車両CRの前後方向の加速度を検出する加速度センサ95、および運転者によるブレーキペダル(ブレーキ操作子)BPの操作量(ストローク)を検出するペダル操作量センサ96が接続されている。また、制御装置30には、第一の圧力センサ20および第二の圧力センサ21が接続されている(図2参照)。各センサ91〜96および各圧力センサ20,21の検出結果は、制御装置30に出力される。
制御装置30は、例えば、CPU、RAM、ROMおよび入出力回路を備えており、各センサ91〜96および各圧力センサ20,21からの入力と、ROMに記憶されたプログラムやデータに基づいて各演算処理を行うことによって、制御を実行する。また、ホイールシリンダHは、マスタシリンダMおよび車両用ブレーキ液圧制御装置100により発生されたブレーキ液圧を各車輪Tに設けられた車輪ブレーキFR,FL,RR,RLの作動力に変換する液圧装置であり、それぞれ配管を介して車両用ブレーキ液圧制御装置100の液圧ユニット10に接続されている。
図2に示すように、車両用ブレーキ液圧制御装置100は、運転者がブレーキ操作子であるブレーキペダルBPに加える踏力に応じたブレーキ液圧を発生するマスタシリンダMと車輪ブレーキとの間に配置されている。マスタシリンダMの二つの出力ポートM1,M2は、車両用ブレーキ液圧制御装置100の入口に接続され、車両用ブレーキ液圧制御装置100の出口が、各車輪ブレーキFR,FL,RR,RLに接続されている。そして、通常時は車両用ブレーキ液圧制御装置100が連通した油路(ブレーキ液圧路)となっていることで、ブレーキペダルBPに加えられた踏力が各車輪ブレーキFR,FL,RR,RLに伝達されるようになっている。
ここで、出力ポートM1から始まる油路は、前輪左側の車輪ブレーキFLと後輪右側の車輪ブレーキRRに通じており、出力ポートM2から始まる油路は、前輪右側の車輪ブレーキFRと後輪左側の車輪ブレーキRLに通じている。ここで、出力ポートM1から始まる油路を「第一系統」と称し、出力ポートM2から始まる油路を「第二系統」と称する。「第一系統」と「第二系統」とは同一構造を有しているので、以下では第一系統についてのみ説明するとともに、第二系統の説明および図示を省略する。
車両用ブレーキ液圧制御装置100には、各車輪ブレーキFL,RRに対応して二つの制御弁手段Vが設けられている。また、この車両用ブレーキ液圧制御装置100には、リザーバ13、第一のチェック弁13a、第二のチェック弁13b、ポンプ部PU、ダンパ15、オリフィス15a、レギュレータR、第一の切換弁手段SW1、第二の切換弁手段SW2、ダンパ18、電動モータ19、第一の圧力センサ20および二つの第二の圧力センサ21が設けられている。これらの部材は、内部に油路が形成された基体10aに装着されている。
なお、以下では、マスタシリンダMの出力ポートからレギュレータRに至る油路を「出力液圧路A」と称し、レギュレータRから車輪ブレーキFL,RRに至る油路を「車輪液圧路B」と称する。また、出力液圧路Aからポンプ部PUの吸入側に至る油路を「吸入液圧路C」と称する。さらに、吸入液圧路Cのうち、出力液圧路Aから第一のポンプ部PU1に至る油路を「第一の吸入液圧路C1」と称し、出力液圧路Aから第二のポンプ部PU2に至る油路を「第二の吸入液圧路C2」と称する。ポンプ部PUの吐出側から車輪液圧路Bに至る油路を「吐出液圧路D」と称し、さらに、車輪液圧路Bから吸入液圧路Cに至る油路を「開放路E」と称する。
制御弁手段Vは、増圧状態、液圧保持状態および減圧状態を切り換える機能を有している。
増圧状態は、例えば、車輪液圧路Bを開放しつつ開放路Eを遮断することによって実現される。また、液圧保持状態は、車輪液圧路Bを遮断しつつ開放路Eを遮断することによって実現される。また、減圧状態は、例えば、車輪液圧路Bを遮断しつつ開放路Eを開放することによって実現される。
この制御弁手段Vは、入口弁11、出口弁12およびチェック弁11aを備えて構成されている。
入口弁11は、車輪液圧路Bに設けられた常開型の電磁弁である。入口弁11は、通常時に開いていることで、車輪液圧路BのマスタシリンダM側から各車輪ブレーキFL,RRへのブレーキ液の流入を許容し、ブレーキ液圧が伝達するのを許容している。また、入口弁11は、制御装置30により閉塞されることで、車輪液圧路BのマスタシリンダM側から各車輪ブレーキFL,RRへのブレーキの流入を阻止し、各車輪ブレーキFL,RRにブレーキ液圧が伝達するのを阻止する。
出口弁12は、車輪液圧路Bと開放路Eとの間に介設された常閉型の電磁弁である。出口弁12は、通常時に閉塞されているが、制御装置30により開放されることで、各車輪ブレーキFL,RRから開放路Eへのブレーキ液の流出を許容し、各車輪ブレーキFL,RRに作用するブレーキ液圧をリザーバ13に逃がす。
チェック弁11aは、各入口弁11に並列に接続されている。このチェック弁11aは、各車輪ブレーキFL,RR側からマスタシリンダM側へのブレーキ液の流入のみを許容する弁であり、ブレーキペダルBPからの入力が解除された場合に、入口弁11を閉じた状態にしたときにおいても、各車輪ブレーキFL,RR側からマスタシリンダM側へのブレーキ液の流入を許容することにより、各車輪ブレーキFL,RRのブレーキ液圧を速やかに減圧させ、ブレーキを解除させる。
リザーバ13は、開放路Eに設けられており、各出口弁12が開放されることによって放出されるブレーキ液を一時的に貯留し、逃がされるブレーキ液を一時的に貯留する機能を有している。
第一のチェック弁13aは、リザーバ13と第一のポンプ部PU1との間に設けられており、リザーバ13から第一のポンプ部PU1の吸入側へのブレーキ液の流れのみを許容する。
第二のチェック弁13bは、リザーバ13と第二のポンプ部PU2との間に設けられており、リザーバ13から第二のポンプ部PU2の吸入側へのブレーキ液の流れのみを許容する。
ポンプ部PUは、出力液圧路Aに通じる吸入液圧路Cと車輪液圧路Bに通じる吐出液圧路Dとの間に介設されており、第一のポンプ部PU1と、第二のポンプ部PU2と、を並列に備えている。
第一のポンプ部PU1は、二つのポンプ14を並列に備えている。第一のポンプ部PU1の吸入側は、第一の切換弁手段SW1が介設された第一の吸入液圧路C1を通じて出力液圧路Aに連通しているとともに、開放路Eに接続され、第一のポンプ部PU1の吸入側へのブレーキ液の流れのみを許容する第一のチェック弁13aを介してリザーバ3に連通している。第一のポンプ部PU1の吐出側は、吐出液圧路Dを介して車輪液圧路Bの制御弁手段VよりもマスタシリンダM側に連通している。
第二のポンプ部PU2は、一つのポンプ14を備えている。第二のポンプ部PU2の吸入側は、第二の切換弁手段SW2が介設された第二の吸入液圧路C2を通じて出力液圧路Aに連通しているとともに、開放路Eに接続され、第二のポンプ部PU2の吸入側へのブレーキ液の流れのみを許容する第二のチェック弁13bを介してリザーバ13に連通している。第二のポンプ部PU2の吐出側は、吐出液圧路Dを介して車輪液圧路Bの制御弁手段VよりもマスタシリンダM側に連通している。
第一のポンプ部PU1および第二のポンプ部PU2は、全て同一形状のポンプによって構成されることが望ましい。本実施形態に係る車両用ブレーキ液圧制御装置100は、第一のポンプ部PU1および第二のポンプ部PU2のポンプとして、同一形状のポンプ14を使用している。このようにすることで、多種類のポンプを製作するコストや工数を削減することができる。また、基体10aにおけるポンプ用の収容穴を同一形状とすることができ、基体製作の手間や工数を削減することができる。
また、第一のポンプ部PU1が、第二のポンプ部PU2よりもブレーキ液の最大吐出量が大きいことが望ましい。本実施形態に係る車両用ブレーキ液圧制御装置100は、第一のポンプ部PU1として二つのポンプ14を並列に備え、第二のポンプ部PU2として一つのポンプ14を備えており、第一のポンプ部PU1の最大吐出量が第二のポンプ部PU2の2倍となっている。このようにすることで、第一のポンプ部PU1による加圧応答を向上することができる。また、第二のポンプ部PU2によるリザーバ13からのブレーキ液の放出量が過大になるのを防ぐことができる。したがって、本実施形態に係る車両用ブレーキ液圧制御装置100は、制御開始時における加圧量の範囲を大きくすることができる。また、リザーバ13からブレーキ液を放出させる際に発生する脈動を低下させ、ブレーキペダルBPのキックバックを減少させることによって、運転者に不快なフィーリングを与えることを抑制することができる。
ダンパ15およびオリフィス15aは、その協働作用によってポンプ部PUから吐出されたブレーキ液の圧力の脈動を減衰させている。
レギュレータRは、出力液圧路Aから車輪液圧路Bへのブレーキ液の流入を許容する状態および遮断する状態を切り換える機能と、出力液圧路Aから車輪液圧路Bへのブレーキ液の流入が遮断されているときに車輪液圧路Bおよび吐出液圧路Dのブレーキ液圧を設定値以下に調節する機能とを有している。レギュレータRは、例えば、リニアソレノイドバルブなどによって実現され、制御装置30が通電量を制御することによって開弁圧を調節し、吐出液圧路D側のブレーキ液圧を出力液圧路Aに対して所望の圧力に維持することができる。本実施形態では、レギュレータRがカット弁16およびチェック弁16aを備える構成として説明する。
カット弁16は、マスタシリンダMに通じる出力液圧路Aと各車輪ブレーキFL,RRに通じる車輪液圧路Bとの間に介設された常開型の電磁弁であり、出力液圧路Aから車輪液圧路Bへのブレーキ液の流入を許容する状態および遮断する状態を切り換えるものである。カット弁16は、消磁したときに開いていることで、マスタシリンダMから各車輪ブレーキFL,RRへブレーキ液圧が伝達するのを許容している。また、カット弁16は、ポンプ部PUを作動させるとき、言い換えれば、各車輪ブレーキFL,RRに作用するブレーキ液圧を加圧させるときに制御装置30によりその開量が制御される。
チェック弁16aは、カット弁16に並列に接続されている。このチェック弁16aは、出力液圧路Aから車輪液圧路Bへのブレーキ液の流入のみを許容する弁であり、カット弁16を閉じた状態にしたときにおいてブレーキペダルBPからの入力があっても、出力液圧路Aから車輪液圧路Bへのブレーキ液の流入を許容する。
第一の切換弁手段SW1は、第一の吸入液圧路C1に設けられ、開放する状態および遮断する状態を切り換える機能を有しており、第一の吸入弁17Aを備えて構成されている。
第一の吸入弁17Aは、第一の吸入液圧路C1に設けられた常開型の電磁弁である。第一の吸入弁17Aは、第一のポンプ部PU1を利用して各車輪ブレーキFL,RRに作用するブレーキ液圧を加圧させるときに制御装置30により開放(開弁)される。
第二の切換弁手段SW2は、第二の吸入液圧路C2に設けられ、開放する状態および遮断する状態を切り換える機能を有しており、第二の吸入弁17Bを備えて構成されている。
第二の吸入弁17Bは、第二の吸入液圧路C2に設けられた常開型の電磁弁である。第一の吸入弁17Bは、第二のポンプ部PU2を利用して各車輪ブレーキFL,RRに作用するブレーキ液圧を加圧させるときに制御装置30により開放(開弁)される。
ダンパ18は、カット弁16、第一の吸入弁17Aおよび第二の吸入弁17Bの切り換えにともなって発生するブレーキ液の圧力の脈動を減衰させ、ブレーキペダルBPに伝達するのを抑制している。
電動モータ19は、ポンプ部PUの各ポンプ14を駆動するためのものである。
第一の圧力センサ20は、出力液圧路Aのブレーキ液圧を検出するものである。また、各第二の圧力センサ21は、車輪液圧路Bにおける各制御弁手段Vと各車輪ブレーキFL,RRとの間のブレーキ液圧、すなわち、車輪ブレーキFL,RRに作用するブレーキ液圧を検出するものである。これらの検出結果は、制御装置30に随時取り込まれ、かかる制御装置30によりマスタシリンダMからブレーキ液圧が出力されているか否か、すなわち、ブレーキペダルBPが踏み込まれているか否かが判定され、さらに、第一の圧力センサ20および各第二の圧力センサ21で検出されたブレーキ液圧の大きさに基づいて、車両CRの車両安定化制御、ブレーキアシスト制御、ABS制御などが行われる。
図3は、制御装置のブロック構成図である。図3に示すように、制御装置30は、各センサ91〜96および各圧力センサ20,21から入力された信号に基づき、液圧ユニット10内の制御弁手段V、レギュレータRおよび切換弁手段SWの動作ならびに電動モータ19の動作を制御して、各車輪ブレーキFR,FL,RR,RLの制動力を制御するものである。
制御装置30は、機能部として制御種類判定部31、制御目標値設定部32、液圧ユニット駆動部33および汲み上げ要否判定部34を備えている。
(制御種類判定部31)
制御種類判定部31は、各センサ91〜96および各圧力センサ20,21から入力された信号に基づいて、必要なブレーキ液圧制御の種類を判定する。
ブレーキ液圧の制御の種類としては、車両安定化制御、ブレーキアシスト制御、ABS制御などが挙げられる。これらの制御手法は公知であり、制御の要否の判定手法も公知であるので、説明を省略する。
制御種類判定部31は、必要な制御の種類を示す信号(制御種類信号)を制御目標値設定部32に出力するとともに、制御種類信号と、各センサ91〜96および各圧力センサ20,21の検出結果のうち、当該制御に必要な検出結果を液圧ユニット駆動部33に出力する。
この制御種類判定部31は、特許請求の範囲におけるブレーキ操作モニタ値判定部にも相当し、ペダル操作量センサ96からブレーキ操作モニタ値を取得し、その大きさを判定する。
(制御目標値設定部32)
制御目標値設定部32は、制御種類判定部31の判定結果に基づき、ブレーキ液圧の制御目標値を設定する。
設定された制御目標値は、液圧ユニット駆動部33に出力される。
(液圧ユニット駆動部33)
液圧ユニット駆動部33は、各車輪ブレーキFR,FL,RR,RLに作用するブレーキ液圧が制御目標値に追従するように液圧ユニット10を駆動するものであり、機能部として制御弁手段駆動部33a、レギュレータ駆動部33b、切換弁手段駆動部33c及び電動モータ駆動部33dを備えている。
制御弁手段駆動部33aは、第二の圧力センサ21によって検出された各車輪ブレーキFR,FL,RR,RLに作用するブレーキ液圧を取得し、このブレーキ液圧が制御目標値に追従するように制御弁手段V(入口弁11および出口弁12)を駆動する。
レギュレータ駆動部33bは、制御種類判定部31の判定結果に基づいて、レギュレータR(カット弁16)を駆動する。本実施形態では、レギュレータ駆動部33bは、制御種類判定部31から制御種類信号が入力されると、カット弁16を遮断状態とする。
切換弁手段駆動部33cは、制御種類判定部31および後記する汲み上げ要否判定部34の判定結果に基づいて、第一の切換弁手段SW1(第一の吸入弁17A)および第二の切換弁手段SW2(第二の吸入弁17B)を駆動する。
電動モータ駆動部33dは、制御種類判定部31の判定結果に基づいて、電動モータ19を駆動する。本実施形態では、電動モータ駆動部33dは、制御種類判定部31から制御種類信号が入力されると、電動モータ19を駆動し、ポンプ部PUを駆動させる。
(汲み上げ要否判定部34)
汲み上げ要否判定部34は、リザーバ13からブレーキ液を汲み上げる必要があるか否かを判定する。汲み上げ要否判定部34は、ブレーキ液のリザーバ13への流入量とリザーバ13からの流出量とを推定し、これらとリザーバ13の設定容量とから汲み上げの要否を判定する。本実施形態では、汲み上げ要否判定部34は、吸入弁17の駆動状態と、第二の圧力センサ21の検出結果と、制御弁手段駆動部33aによる出口弁12の駆動量とに基づいて、リザーバ13に貯留されているブレーキ液量を推定し、推定されたブレーキ液量が閾値を超えたときに、汲み上げが必要であると判定する。
また、汲み上げ要否判定部34は、汲み上げが必要であると判定した場合に、リザーバ13内のブレーキ液量の大きさ(=流入量−流出量)を判定する。例えば、汲み上げ要否判定部34は、推定されたブレーキ液量が前記閾値よりも大きい第三の閾値未満であるか、第三の閾値以上第四の閾値未満であるか、第四の閾値以上であるかを判定する。
判定結果は、切換弁手段駆動部33に出力される。
(動作例)
次に、車両用ブレーキ液圧制御装置100の代表的な動作例と、かかる動作例における液圧回路の状態とについて、図2、図4ないし図6を参照して説明する(適宜図1および図3を参照)。図2、図4ないし図6中の矢印は、ブレーキ液の流れる方向を表している。
まず、通常のブレーキ時の車両用ブレーキ液圧制御装置100の動作例について説明する。制御種類判定部31が、第一の圧力センサ20またはペダル操作量センサ96の検出結果に基づいてブレーキ操作が入力されたと判定した場合、図2に示すように、電動モータ駆動部33dが電動モータ19を駆動するとともに、レギュレータ駆動部33bがレギュレータR(カット弁16)を遮断状態とすることにより、出力液圧路Aから車輪液圧路Bへのブレーキ液の流れを遮断し、吐出液圧路D側のブレーキ液圧を所定圧に調節可能な状態にする。また、切換弁手段駆動部33cが第一の切換弁手段SW1(第一の吸入弁17A)および第二の切換弁手段SW2(第二の吸入弁17B)を開放状態とする。そして、制御弁手段駆動部33aが、各車輪ブレーキFL,RRの各制御弁手段Vを増圧状態とする。すなわち、入口弁11を開放状態とし、出口弁12を遮断状態とする。したがって、運転者がブレーキペダルBPを操作すると、第一のポンプ部PU1および第二のポンプ部PU2が作動し、マスタシリンダMの出力液圧を加圧する。
なお、レギュレータ駆動部33bが、レギュレータR(カット弁16)の開量を調節することによって、車輪ブレーキFL,RRに作用するブレーキ液圧の大きさを調節してもよい。
また、通常のブレーキ時、すなわち未制御時には、車両用ブレーキ液圧制御装置100は、電動モータ19を駆動せず、第一のポンプ部PU1および第二のポンプ部PU2をマスタシリンダの出力液圧の加圧に用いなくてもよい。
次に、通常ブレーキ時の動作が行われている状態で、車輪ブレーキFL,RRの一方(FL)を増圧制御しつつ他方(RR)を減圧制御する場合(ABS制御実行中や、車両安定化制御実行中において生じる一状態に相当)の動作例について説明する。例えば、制御種類判定部31が、ブレーキ作動中に車輪ブレーキFL側の車輪Tがロックする可能性がなく、車輪ブレーキRR側の車輪Tがロックする可能性があると判定した場合には、図4に示すように、電動モータ駆動部33dが電動モータ19を駆動するとともに、レギュレータ駆動部33bがレギュレータRを遮断状態とすることにより、出力液圧路Aから車輪液圧路Bへのブレーキ液の流れを遮断して、吐出液圧路D側のブレーキ液圧を所定圧に調節可能な状態にする。また、切換弁手段駆動部33cが、第一の切換弁手段SW1を開放状態とするとともに、第二の切換弁手段SW2を遮断状態とし、第二の吸入液圧路C2の所定位置を遮断した状態にする。すなわち、第二のポンプ部PU2の吸入側を出力液圧路Aから切り離す。そして、制御弁手段駆動部33aが、車輪ブレーキFLの制御弁手段Vを、増圧状態とする。すなわち、入口弁11を開放状態とし、出口弁12を遮断状態とする。さらに、制御弁手段駆動部33aが、車輪ブレーキRRの制御弁手段Vを、減圧状態とする。すなわち、入口弁11を遮断状態とし、出口弁12を開放状態とする。このように制御することで、第一のポンプ部PU1が、マスタシリンダMの出力液圧を加圧し、加圧されたブレーキ液が車輪液圧路Bに供給される。また、第二のポンプ部PU2が、リザーバ13に貯留されたブレーキ液を汲み上げる。したがって、車輪ブレーキFLを増圧しつつ車輪ブレーキRRを減圧することができる。
車輪ブレーキRRの減圧量は、制御弁手段駆動部33aが車輪ブレーキRR側の入口弁11および出口弁12を駆動することによって制御される。なお、車輪ブレーキFLの増圧量は、レギュレータ駆動部33bがレギュレータR(カット弁16)の開量を調節することによって制御されてもよい。
同様の制御は、車輪ブレーキFL,RRの一方を増圧しつつ、他方を減圧制御することにより、車輪ブレーキFL,RRの一方の制動力を他方の制動力よりも低く制御する車両安定化制御を実行する場合にも適用可能である。例えば、車輪ブレーキFLの制動力を車輪ブレーキRRの制動力よりも高く調節する配分を実現する場合には、車両用ブレーキ液圧制御装置100は、車輪ブレーキFLを増圧し、車輪ブレーキRRを減圧制御する必要がある。この場合には、制御弁手段駆動部33aは、車輪ブレーキFLの制御弁手段Vを増圧状態とする。すなわち、入口弁11を開放状態とし、出口弁12を遮断状態とする。さらに、制御弁手段駆動部33aは、車輪液圧路Bの開放/遮断および開放路Eの開放/遮断を適宜調節し、ブレーキ液が流入してブレーキ液圧が増加する量と、ブレーキ液が放出されてブレーキ液圧が減少する量とのバランスをとることにより、車輪ブレーキFLの制動力を車輪ブレーキRRの制動力より高く設定する。
より具体的には、各車輪ブレーキFL,RRに対応して設けられた第二の圧力センサ21の検出結果に基づいて、車輪ブレーキRRの制御弁手段Vの入口弁11および出口弁12の開放時間を制御する。なお、入口弁11および出口弁12が、通電量によって開弁圧を制御可能なリニアソレノイドバルブで構成される場合には、制御弁手段駆動部33aは、それぞれの通電量を制御する。したがって、車両安定化制御であっても、車輪ブレーキFL,RRの一方を増圧しつつ他方を減圧し、制動力の配分を制御することができる。
なお、図5に示すように、切換弁手段駆動部33cが、第一の切換弁手段SW1を遮断状態とするとともに、第二の切換弁手段SW2を開放状態とし、第一の吸入液圧路C1の所定位置を遮断した状態にしてもよい。このように制御することで、第一のポンプ部PU1が、リザーバ13に貯留されたブレーキ液を汲み上げる。また、第二のポンプ部PU2が、マスタシリンダMの出力液圧を加圧し、加圧されたブレーキ液が車輪液圧路Bに供給される。
さらに、図6に示すように、切換弁手段駆動部33cが、第一の切換弁手段SW1および第二の切換弁手段SW2を遮断状態とし、第一の吸入液圧路C1および第二の吸入液圧路C2の所定位置を遮断した状態にしてもよい。このように制御することで、第一のポンプ部PU1および第二のポンプ部PU2が、リザーバ13に貯留されたブレーキ液を汲み上げる。
続いて、制御種類に応じた車両用ブレーキ液圧制御装置100の動作例について、図7を参照して説明する(適宜図2および図3参照)。図7は、本発明の実施形態に係る車両用ブレーキ液圧制御装置100の動作例を説明するためのフローチャートである。
なお、制御種類判定部31は、ブレーキ操作の入力があったと判定した場合には、第一の圧力センサ20またはペダル操作量センサ96の検出結果に基づいて、ブレーキペダルBPの操作に相関するブレーキ操作モニタ値を算出する。
ブレーキ操作モニタ値は、例えばブレーキペダルBPの操作量、操作スピードなどであり、ブレーキペダルBPの操作量は、ペダル操作量センサ96の検出結果を取得することにより得られる、また、ブレーキペダルBPの操作スピードは、ブレーキペダルBPの操作量を時間微分することにより得られる。
ここで、制御種類判定部31が、特許請求の範囲における「ブレーキ操作モニタ値判定部」の一例である。
(制御初期の増圧が重要なブレーキ液圧制御の動作)
図7のフローチャートにおいて、まず、制御種類判定部31が、運転者によるブレーキ操作の有無、すなわち、ペダル操作量センサ96からの入力の有無を判定する(ステップS1)。運転者によるブレーキ操作があると判定された場合には(ステップS1でYes)、制御種類判定部31が、ブレーキ操作モニタ値の大きさを判定する(ステップS2)。
そして、制御種類判定部31によりブレーキ操作モニタ値が第一の閾値未満であると判定された場合には、電動モータ駆動部33dが電動モータ19を駆動し、レギュレータ駆動部33bがレギュレータRを遮断状態とし、切換弁手段駆動部33cが第一の切換弁手段SW1を遮断状態とするとともに第二の切換弁手段SW2を開放状態とする(図5参照)(ステップS3)。すなわち、第二のポンプ部PU2のみを用いてマスタシリンダMからのブレーキ液圧を加圧する。
また、制御種類判定部31によりブレーキ操作モニタ値が第一の閾値以上第二の閾値未満であると判定された場合には、電動モータ駆動部33dが電動モータ19を駆動し、レギュレータ駆動部33bがレギュレータRを遮断状態とし、切換弁手段駆動部33cが第一の切換弁手段SW1を開放状態とするとともに第二の切換弁手段SW2を遮断状態とする(図4参照)(ステップS4)。すなわち、第一ポンプ部PU1のみを用いてマスタシリンダMからのブレーキ液圧を加圧する。
また、制御種類判定部31によりブレーキ操作モニタ値が第二の閾値以上であると判定された場合には、電動モータ駆動部33dが電動モータ19を駆動し、レギュレータ駆動部33bがレギュレータRを遮断状態とし、切換弁手段駆動部33cが第一の切換弁手段SW1を開放状態とするとともに第二の切換弁手段SW2を開放状態とする(図2参照)(ステップS5)。すなわち、第一ポンプ部PU1および第二のポンプ部PU2を用いてマスタシリンダMからのブレーキ液圧を加圧する。
したがって、車両用ブレーキ液圧制御装置100は、ブレーキ液圧の速やかな増圧が要求される条件下では、その増圧の要求度合いに応じて、第二ポンプ部PU2のみを用いるか、第一ポンプ部PU1のみを用いるか、第一ポンプ部PU1および第二ポンプ部PU2の両方を用いるかを設定してマスタシリンダMからのブレーキ液圧を加圧することにより、ブレーキの初期反応を向上させ、車両CRの安定性および安全性を向上させることができる。
(ブレーキ液の汲み上げ動作)
図7のフローチャートにおいて、ステップS3,S4,S5のいずれかを実行した後、またはステップS2でNoの場合、ステップS6に移行する。そして、汲み上げ要否判定部34によりブレーキ液の汲み上げが必要であると判定された場合には(ステップS6でYes)、電動モータ駆動部33dが電動モータ19を駆動し、レギュレータ駆動部33bがレギュレータRを遮断状態とする。そして、制御種類判定部31が、リザーバ13内のブレーキ液量の大きさを判定する(ステップS7)。
リザーバ13内のブレーキ液量が第三の閾値未満であると判定された場合には、切換弁手段駆動部33cが第一の切換弁手段SW1を開放状態とし、第二の切換弁手段SW2を遮断状態とする(図4参照)(ステップS8)。すなわち、第二のポンプ部PU2を用いてリザーバ13からブレーキ液を汲み上げる。
また、リザーバ13内のブレーキ液量が第三の閾値以上第四の閾値未満であると判定された場合には、切換弁手段駆動部33cが第一の切換弁手段SW1を遮断状態とし、第二の切換弁手段SW2を開放状態とする(図5参照)(ステップS9)。すなわち、第一のポンプ部PU1を用いてリザーバ13からブレーキ液を汲み上げる。
また、リザーバ13内のブレーキ液量が第四の閾値以上であると判定された場合には、切換弁手段駆動部33cが第一の切換弁手段SW1および第二の切換弁手段SW2を遮断状態とする(図6参照)(ステップS10)。すなわち、第一のポンプ部PU1および第二のポンプ部PU2を用いてリザーバ13からブレーキ液を汲み上げる。
ステップS8,S9,S10を実行した後、またはステップS6でNoの場合に、制御が完了する。
本発明の実施形態に係る車両用ブレーキ液圧制御装置100は、車輪ブレーキFR,FL,RR,RLの増圧とリザーバ13からのブレーキ液の汲み上げの要求を同時に満たすことができる。また、ブレーキの初期に、運転者のブレーキペダルBPの操作に応じてブレーキ液を加圧するポンプ14の数を調節することができるので、ブレーキの初期の反応を向上させることができ、安定性および安全性を向上させることができる。また、ブレーキ液の汲み上げの緊急性に応じてブレーキ液を汲み上げるポンプ14の数を調節することができるので、減圧を確実に行うことができる。また、ブレーキ液の汲み上げ量を可変としたので、リザーバ13の容量を小さくすることができる。
以上、本発明の実施形態について詳細に説明したが、本発明はその要旨を逸脱しない範囲で適宜設計変更可能である。
また、各ポンプ部のポンプの数、容量は、適宜変更可能である。
また、前記実施形態に係る車両用ブレーキ液圧制御装置100は、ポンプ部PUによって加圧が可能なため、マスタシリンダMに負圧ブースターを設ける必要がない構成となっているが、負圧ブースターを設け、ポンプ部PUおよび負圧ブースターによる加圧を適宜切り換えたり、これらを協働させて加圧を行ったりする構成であっても良い。また、電動モータ19の回転数制御も同時に行う構成であっても良い。
本発明の実施形態に係る車両用ブレーキ液圧制御装置を備えた車両の構成図である。 本発明の実施形態に係る車両用ブレーキ液圧制御装置のブレーキ液圧回路図である。 本発明の実施形態に係る車両用ブレーキ液圧制御装置を説明するためのブロック図である。 本発明の実施形態に係る車両用ブレーキ液圧制御装置の動作例を説明するための図である。 本発明の実施形態に係る車両用ブレーキ液圧制御装置の動作例を説明するための図である。 本発明の実施形態に係る車両用ブレーキ液圧制御装置の動作例を説明するための図である。 本発明の実施形態に係る車両用ブレーキ液圧制御装置の動作例を説明するためのフローチャートである。 従来の車両用ブレーキ液圧制御装置の動作例を説明するための図である。 従来の車両用ブレーキ液圧制御装置の動作例を説明するための図である。 従来の車両用ブレーキ液圧制御装置の動作例を説明するための図である。
符号の説明
10 液圧ユニット
10a 基体
13 リザーバ
14 ポンプ
17A 第一の吸入弁
17B 第二の吸入弁
30 制御装置
31 制御種類判定部(ブレーキ操作モニタ値判定部)
32 制御目標値設定部
33 液圧ユニット駆動部
33a 制御弁手段駆動部
33c 切換弁手段駆動部
34 汲み上げ要否判定部
100 車両用ブレーキ液圧制御装置
M マスタシリンダ
BP ブレーキペダル(ブレーキ操作子)
PU ポンプ部
PU1 第一のポンプ部
PU2 第二のポンプ部
SW1 第一の切換弁手段
SW2 第二の切換弁手段
V 制御弁手段

Claims (7)

  1. マスタシリンダと車輪ブレーキとを接続するブレーキ液圧路におけるブレーキ液圧を制御する車両用ブレーキ液圧制御装置であって、
    前記マスタシリンダと前記車輪ブレーキとの間に設けられ、増圧状態、減圧状態および液圧保持状態を切換可能な制御弁手段と、
    前記減圧状態において前記車輪ブレーキ側から放出されるブレーキ液を一時的に貯留するリザーバと、
    吸入側が前記マスタシリンダに連通し、吐出側が前記制御弁手段の前記マスタシリンダ側に連通する第一のポンプ部および第二のポンプ部と、
    前記マスタシリンダと前記第一のポンプ部の吸入側との間に設けられ、前記マスタシリンダと前記第一のポンプ部のみとの間において、開放状態および遮断状態を切換可能な第一の切換弁手段と、
    前記マスタシリンダと前記第二のポンプ部の吸入側との間に設けられ、前記マスタシリンダと前記第二のポンプ部のみとの間において、開放状態および遮断状態を切換可能な第二の切換弁手段と、
    前記制御弁手段を駆動することにより当該制御弁手段の状態を切り換える制御弁手段駆動部と、
    前記第一の切換弁手段および前記第二の切換弁手段を駆動することにより当該第一の切換弁手段および当該第二の切換弁手段の状態を切り換える切換弁手段駆動部と、
    を備え、
    前記リザーバは、当該リザーバから前記第一のポンプ部の吸入側へのブレーキ液の流入のみを許容する第一のチェック弁を介して、前記第一の切換弁手段と前記第一のポンプ部の吸入側との間に接続されているとともに、当該リザーバから前記第二のポンプ部の吸入側へのブレーキ液の流入のみを許容する第二のチェック弁を介して、前記第二の切換弁手段と前記第二のポンプ部の吸入側との間に接続されている
    ことを特徴とする車両用ブレーキ液圧制御装置。
  2. 前記車輪ブレーキは複数であって、
    前記制御弁手段は複数の前記車輪ブレーキのそれぞれに設けられており、
    前記制御弁手段駆動部が前記制御弁手段の少なくとも一つを減圧状態とするときに、前記切換弁手段駆動部が前記第一の切換弁手段および前記第二の切換弁手段の少なくとも一方を遮断状態とすることを特徴とする請求項1に記載の車両用ブレーキ液圧制御装置。
  3. 前記第一のポンプ部が、前記第二のポンプ部よりもブレーキ液の最大吐出量が大きいことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の車両用ブレーキ液圧制御装置。
  4. 前記マスタシリンダを操作するブレーキ操作子の操作に相関するブレーキ操作モニタ値を取得し、ブレーキ操作モニタ値の大きさを判定するブレーキ操作モニタ値判定部をさらに備え、
    ブレーキ操作モニタ値が第一の閾値未満であると判定された場合には、
    前記切換弁手段駆動部が前記第一の切換弁手段を遮断状態とするとともに前記第二の切換弁手段を開放状態とすることによって、前記第二のポンプ部のみで前記マスタシリンダの出力液圧を加圧し、
    ブレーキ操作モニタ値が第一の閾値以上、第二の閾値未満であると判定された場合には、
    前記切換弁手段駆動部が前記第一の切換弁手段を開放状態とするとともに前記第二の切換弁手段を遮断状態とすることによって、前記第一のポンプ部のみで前記マスタシリンダの出力液圧を加圧し、
    ブレーキ操作モニタ値が第二の閾値以上であると判定された場合には、
    前記切換弁手段駆動部が前記第一の切換弁手段および前記第二の切換弁手段を開放状態とすることによって、前記第一のポンプ部および第二のポンプ部で前記マスタシリンダの出力液圧を加圧する
    ことを特徴とする請求項3に記載の車両用ブレーキ液圧制御装置。
  5. 前記リザーバからブレーキ液を汲み上げる必要があるか否かを判定するとともに、必要があると判定した場合に、前記リザーバ内のブレーキ液量を判定する汲み上げ要否判定部をさらに備え、
    前記リザーバからブレーキ液を汲み上げる必要があると判定されたときに、
    前記リザーバ内のブレーキ液量が第三の閾値未満であると判定された場合には、
    前記切換弁手段駆動部が前記第一の切換弁手段を開放状態とするとともに前記第二の切換弁手段を遮断状態とすることによって、前記第二のポンプ部のみで前記リザーバからブレーキ液を汲み上げ、
    前記リザーバ内のブレーキ液量が第三の閾値以上かつ第四の閾値未満であると判定された場合には、
    前記切換弁手段駆動部が前記第一の切換弁手段を遮断状態とするとともに前記第二の切換弁手段を開放状態とすることによって、前記第一のポンプ部のみで前記リザーバからブレーキ液を汲み上げ、
    前記リザーバ内のブレーキ液量が第四の閾値以上であると判定された場合には、
    前記切換弁手段駆動部が前記第一の切換弁手段および前記第二の切換弁手段を遮断状態とすることによって、前記第一のポンプ部および前記第二のポンプ部で前記リザーバからブレーキ液を汲み上げる
    ことを特徴とする請求項3に記載の車両用ブレーキ液圧制御装置。
  6. 前記マスタシリンダを操作するブレーキ操作子の操作に相関するブレーキ操作モニタ値を取得し、ブレーキ操作モニタ値の大きさを判定するブレーキ操作モニタ値判定部と、
    前記リザーバからブレーキ液を汲み上げる必要があるか否かを判定するとともに、必要があると判定した場合に、前記リザーバ内のブレーキ液量の大きさを判定する汲み上げ要否判定部と、
    をさらに備え、
    制御初期の増圧が重要なブレーキ液圧制御の場合において、
    制御初期に、
    ブレーキ操作モニタ値が第一の閾値未満であると判定された場合には、
    前記切換弁手段駆動部が前記第一の切換弁手段を遮断状態とするとともに前記第二の切換弁手段を開放状態とすることによって、前記第二のポンプ部のみで前記マスタシリンダの出力液圧を加圧し、
    ブレーキ操作モニタ値が第一の閾値以上、第二の閾値未満であると判定された場合には、
    前記切換弁手段駆動部が前記第一の切換弁手段を開放状態とするとともに前記第二の切換弁手段を遮断状態とすることによって、前記第一のポンプ部のみで前記マスタシリンダの出力液圧を加圧し、
    ブレーキ操作モニタ値が第二の閾値以上であると判定された場合には、
    前記切換弁手段駆動部が前記第一の切換弁手段および前記第二の切換弁手段を開放状態とすることによって、前記第一のポンプ部および第二のポンプ部で前記マスタシリンダの出力液圧を加圧し、
    前記リザーバからブレーキ液を汲み上げる必要があると判定されたときに、
    前記リザーバ内のブレーキ液量が第三の閾値未満であると判定された場合には、
    前記切換弁手段駆動部が前記第一の切換弁手段を開放状態とするとともに前記第二の切換弁手段を遮断状態とすることによって、前記第二のポンプ部のみで前記リザーバからブレーキ液を汲み上げ、
    前記リザーバ内のブレーキ液量が第三の閾値以上かつ第四の閾値未満であると判定された場合には、
    前記切換弁手段駆動部が前記第一の切換弁手段を遮断状態とするとともに前記第二の切換弁手段を開放状態とすることによって、前記第一のポンプ部のみで前記リザーバからブレーキ液を汲み上げ、
    前記リザーバ内のブレーキ液量が第四の閾値以上であると判定された場合には、
    前記切換弁手段駆動部が前記第一の切換弁手段および前記第二の切換弁手段を遮断状態とすることによって、前記第一のポンプ部および前記第二のポンプ部で前記リザーバからブレーキ液を汲み上げる
    ことを特徴とする請求項3に記載の車両用ブレーキ液圧制御装置。
  7. 前記第一のポンプ部および前記第二のポンプ部は、全て同一形状のポンプによって構成されることを特徴とする請求項1から請求項6のいずれか一項に記載の車両用ブレーキ液圧制御装置。
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