JP4543486B2 - チオフェン誘導体およびその重合体 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、新規化合物であるチオフェン誘導体およびそれを用いて得られる重合体に関する。
【0002】
【従来の技術】
ピロール、チオフェン、アニリン等のヘテロ原子を含む五員環構造物または芳香環構造物を重合して得られる重合体は導電性材料として好適なため、近年盛んに研究が進められている。これらの重合物は一般にドーピング量を変えることにより導電率を自在にコントロールすることができるため、各種センサー、一次電池、二次電池、帯電防止剤等への用途が検討されている。
【0003】
一般にピロール、チオフェン、アニリン等の重合体は主鎖に沿って連続するπ共役系を有する構造から成り立っている。ただ、これらの化合物自身は殆ど導電性を示さず、ドーピングをすることによって初めて導電性を発現する。例えば、ピロールの化学酸化重合によりポリピロールを重合する方法は、Synthetic Metals,31,311,1989に、アニリンの化学酸化重合によりポリアニリンを重合する方法は、特表平3−505892号公報に開示されている。
【0004】
特にチオフェンは、特開平1−313521号公報および特開平2−15611号公報に開示されているように、チオフェン環の3および4位を特定の官能基で置換したチオフェン誘導体が提案され、これらを化学酸化重合することにより得られた重合体が優れた導電性を有することが確認されている。
【0005】
アニリンの酸化重合によって得られるポリアニリンはドーピングにより優れた導電性を有することは、例えば、Synthetic Metals,41-43,715,1991等において知られている。しかし、その重合体の化学構造は複雑であり、重合体生成物を金属やプラスチックに成膜する際、緻密な重合膜を得ることが困難であり、成膜性は著しく低い。また、ピロールの酸化重合によって得られるポリピロールもまた優れた導電性が得られ、ポリアニリンより優れた成膜性を有することから実用化が進んでいるが、ポリピロールの耐酸化性が十分でないことからさらなる安定性を得るために改善が求められている。
【0006】
一方、チオフェン環の3および4位を特定の官能基で置換したチオフェン誘導体を酸化重合することによって得られる重合体はポリピロール以上の耐酸化性・耐熱安定性を示すことが知られている。しかしながら、チオフェン環を特定の官能基で置換する製造工程を追加しなければならず、その製造プロセスは非常に複雑である。このためピロールやアニリンに比較して製造コストが著しく増加してしまうといった欠点を有していた。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、上記実状に鑑みてなされたものであり、合成が比較的容易で、重合体の原料となりうる新規なチオフェン誘導体を提供することであり、さらに、このチオフェン誘導体を用いて、導電性材料等の用途が期待できる新規な重合体を提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的は、下記の本発明によって達成される。
(1) 下記式(1)で表されるチオフェン誘導体。
【0009】
【化6】
【0010】
[式(1)中、R1およびR2は、各々炭素数20以下のアルキル基を表す。X1、X2、X3およびX4は、各々一価の置換基を表す。p、q、rおよびsは、各々0〜2の整数であり、p+qおよびr+sは、各々2以下である。]
(2) 下記式(2)で表される上記(1)のチオフェン誘導体。
【0011】
【化7】
【0012】
[式(2)中、R1は、炭素数20以下のアルキル基を表す。R3は水素原子または炭素数6以下のアルキル基を表す。X11およびX12は、各々水素原子またはハロゲン原子を表す。]
(3) 下記式(3)で表される上記(1)または(2)のチオフェン誘導体。
【0013】
【化8】
【0014】
[式(3)中、R1は炭素数20以下のアルキル基を表す。]
(4) 式(2)中のX11および/またはX12が臭素原子である上記(2)のチオフェン誘導体。
(5) 下記式(4)で表される構造単位を有する重合体。
【0015】
【化9】
【0016】
[式(4)中、R1およびR2は、各々炭素数20以下のアルキル基を表す。X21およびX22は、各々水素原子または一価の置換基を表す。]
(6) 下記式(5)で表される上記(5)の重合体。
【0017】
【化10】
【0018】
[式(5)中、R1は20以下のアルキル基を表す。R3は水素原子または炭素数6以下のアルキル基を表す。nは2以上の数である。]
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、本発明について詳細に説明する。
本発明のチオフェン誘導体は、新規な化合物であり、式(1)で表されるものである。
【0020】
【化11】
【0021】
式(1)中、R1およびR2は、各々炭素数20以下のアルキル基を表し、X1〜X4は、各々一価の置換基を表す。p、q、rおよびsは、各々0〜2の整数であり、p+q、r+sは、各々2以下である。
【0022】
R1とR2とは同一でも異なるものであってもよいが、通常は同一であることが好ましい。
【0023】
R1、R2で表される炭素数20以下のアルキル基は、直鎖状であることが好ましいが、分岐を有していてもよい。また、無置換であることが好ましいが、置換基を有していてもよい。このようなアルキル基としては、例えばメチル基、エチル基、n−プロピル基、n−ブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基、n−オクタデシル基、などが挙げられる。
【0024】
X1、X2、X3、X4で表される一価の置換基としては、ハロゲン原子、アルキル基、などが挙げられる。ハロゲン原子としては、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素等であり、臭素等が好ましい。アルキル基としては、炭素数6以下であることが好ましく、無置換で直鎖状であることが好ましく、例えばメチル基、エチル基、n−プロピル基、等がある。
p、q、r、sは0、1または2であり、p+q、r+sは2をこえることはない。
【0025】
X1〜X4、p、q、rおよびsは、目的に応じて、適宜選択すればよい。
【0026】
例えば、式(1)のチオフェン環の2位において、脱ブロムのような脱ハロゲン化重合により重合体を得る場合は、まず、p=q=r=s=0の化合物を得、臭素等のハロゲン原子を導入してハロゲン置換物を得ることによればよい。通常、チオフェン環の2位で重合させることから、この位置にハロゲンを導入した化合物を得ることが好ましい。したがって、ダイマーを得る場合は、p、q、r、sのうちの1つが1であって、その1に対応するX1〜X4=のいずれかがハロゲン原子である化合物を得ることが好ましい。例えば、p=q=r=0、s=1であってX4=ハロゲン原子の化合物である。
【0027】
式(1)で表されるチオフェン誘導体のなかでも、式(2)、(3)で表されるチオフェン誘導体が好ましい。
【0028】
【化12】
【0029】
【化13】
【0030】
式(2)中、R1は式(1)中のR1、R2と同義のものである。R3は水素原子または炭素数6以下のアルキル基を表し、R3で表されるアルキル基としては、式(1)中のX1〜X4で表されるアルキル基と同様のものがある。X21およびX22は各々水素原子またはハロゲン原子を表し、X21、X22で表されるハロゲン原子としては、式(1)中のX1〜X4で表されるハロゲン原子と同様のものがある。
【0031】
式(3)で表されるチオフェン誘導体は、式(2)において、R3=水素原子、X11=X12=水素原子のものである。
【0032】
以下に、式(1)で表されるチオフェン誘導体の具体例を以下に示すが、本発明はこれに限定されるものではない。ここでは、式(2)中のR1等の組み合わせで示している。
【0033】
【化14】
【0034】
式(1)で表されるチオフェン誘導体は、式(3)で表されるチオフェン誘導体を例にすれば、以下のスキームに従って合成される。
【0035】
【化15】
【0036】
1)3−チオフェンカルボン酸と塩化チオニル(SOCl2)とを、塩化チオニル過剰下で還流させながら4時間程度反応させ、過剰の塩化チオニルを除去して乾燥し、酸塩化物を得る。これに過剰のジメチルアミンを0℃程度の温度で徐々に滴下し、0℃〜室温(30℃程度の温度)程度の温度で24時間程度撹拌し、精製して酸アミド(N,N’−ジメチル−3−チオフェンカルボン酸アミド)を得る。
【0037】
2)次に、この酸アミドとn−ブチルリチウム(n−BuLi)とを当量ずつドライエーテル中で−78℃〜室温程度の温度で反応させる。このとき、n−ブチルリチウムを−78℃で徐々に滴下し、この温度で、1時間程度撹拌し、さらに−78℃〜室温程度の温度で一晩(4〜8時間)程度撹拌すればよい。その後、希塩酸などで反応を終了させ、精製してジキノン化合物(4,8−ジキノン[1,2−b:4,5−b’]ジチオフェン)を得る。
【0038】
3)さらに、得られたジキノン化合物に、亜鉛粉を添加し、エタノールと質量百分率で20%のNaOH水溶液とを加え、90〜100℃程度の温度で5〜8時間程度還流させて反応させ、次に、過剰のアルキル−p−トルエンスルホン酸を加え、一晩(4〜8時間)程度、80〜90℃程度の温度で撹拌する。次に、飽和のチオ硫酸ナトリウム水溶液を加え、さらに精製して目的物(4,8−ジアルコキシベンゾ[1,2−b:4,5−b’]ジチオフェン)を得る。
【0039】
また、このような化合物において、チオフェン環に置換基を導入するには、公知の方法によって行えばよい。
【0040】
本発明のチオフェン誘導体は、元素分析、核磁気共鳴スペクトル(NMR)、赤外吸収スペクトル(IR)などによって同定することができる。
【0041】
本発明の重合体は、式(1)で表されるチオフェン誘導体を用いて得られるものであり、式(4)で表される構造単位を有する。
【0042】
【化16】
【0043】
式(4)中、R1およびR2は、式(1)中のものと同義のものであり、X21およびX22は、各々水素原子または一価の置換基を表す。X21、X22で表される一価の置換基としては、アルキル基等が挙げられ、具体的には式(2)中のR3で表される炭素数6以下のアルキル基と同じものが好ましいものとして挙げられる。
【0044】
本発明の重合体は、式(4)で表される構造単位を有するものであれば、他のモノマー(例えばチオフェン、ピロール、ベンゼンなどを有するモノマー)から誘導される構造単位を有するもの(共重合体)であってもよいが、式(5)で表される重合体が好ましい。
【0045】
【化17】
【0046】
式(5)中、R1、R3は、式(2)中のものと同義のものであり、nは2以上の数であるが、2〜1000であることが好ましい。
【0047】
式(5)における各構造単位には、通常同一であることが好ましいが、場合によっては異なるものであってもよい。末端基は原料モノマーに由来するものとできるほか、目的に応じて種々のものとできる。
【0048】
本発明の重合体の分子量は、重量平均分子量Mwで1,000〜100,000の範囲にあることが好ましい。
【0049】
本発明の重合体の具体例を以下に示すが、本発明はこれに限定されるものではない。ここでは、式(5)中のR1等の組合せで示している。なお、末端基については、ダイマー(n=2)を除いて、省略して示す。
【0050】
【化18】
【0051】
本発明の重合体を得るには、例えば、式(3)の化合物から式(5)の重合体(ただし、R3=H)を得る場合を示すと、以下のスキームに従う。
【0052】
【化19】
【0053】
a)式(3)の化合物(4,8−ジアルコキシベンゾ[1,2−b:4,5−b’]ジチオフェン)をクロロホルム(CHCl3)中で臭素化し、チオフェン環の2位にBrを導入し、臭素化物(2,6−ジブロモ−4,8−ジアルコキシベンゾ)[1,2−b:4,5−b’]ジチオフェン)を得る。
【0054】
b)この臭素化物を、ジメチルホルムアミド(DMF)中にビス(1,5−シクロオクタジエン)ニッケル(0)[Ni(cod)2]とビピリジン(bpy)と1,5−シクロオクタジエン(cod)とを添加し撹拌したものに加え、室温(15〜30℃程度の温度)で48時間程度撹拌し、精製して目的の重合体を得る。
【0055】
本発明の重合体は、元素分析、核磁気共鳴スペクトル(NMR)、赤外吸収スペクトル(IR)などによって同定することができる。
【0056】
上記においては、脱ブロム化重合による重合法を示したが、このほか、式(3)の化合物からFeCl3を用いた重合法や電解重合による重合法によっても重合体を合成することができる。
【0057】
本発明の重合体は、ヨウ素をドープすることによって、10-4〜102Scm-1程度の導電率を示し、導電性材料としての用途が期待できる。また、耐酸化性や耐熱性が良好である。このほか、ドーパントとしてはFeCl3等を用いることができる。
【0058】
【実施例】
以下、実施例によって本発明を具体的に説明する。
実施例1
3−チオフェンカルボン酸と塩化チオニル(SOCl2)とを、塩化チオニルが3−チオフェンカルボン酸の約2倍モル量となる条件で、4時間還流させながら反応させ、その後塩化チオニルをアスピレーターを用いて除去し、乾燥した。このようにして得られた酸塩化物をベンゼンに溶解し、0℃で、この酸塩化物に対し、2〜3倍モル量のジメチルアミンをゆっくりと滴下し、24時間撹拌した。この撹拌は0℃〜室温の範囲の温度で行った。このものを水中に加え、エーテルで抽出し、エーテル抽出液を水洗いし、K2CO3で乾燥した。このエーテル溶液を濃縮した後に、SiO2を吸着剤とするカラムを用い、CHCl3:MeOH=20:1(体積比)の溶離剤で精製し、N,N’−ジメチル−3−チオフェンカルボン酸アミドの白色粉末を得た。収率は70〜80%である。
【0059】
N,N’−ジメチル−3−チオフェンカルボン酸アミドをドライエーテル中で−78℃で撹拌し、これと当モル量のn−ブチルリチウムを−78℃でゆっくりと滴下し、1時間ほど撹拌し、さらに一晩撹拌した。撹拌は−78℃〜室温の範囲の温度で行い、希塩酸水溶液で反応を終了させた。その後ろ過し、黄色の沈殿物を得た。これをクロロホルム(CHCl3)に溶解し、SiO2カラムに通し、CHCl3を溶離剤として精製した。このものは1分画であり、ろ過した段階で、ほぼ純品と考えられる。この溶離物から得られた結晶をCHCl3とヘキサンとの約1:2(体積比)混合溶剤を用いて再結晶し、4,8−ジキノン[1,2−b:4,5−b’]ジチオフェンを得た。収率は40〜50%であった。
【0060】
4,8−ジキノン[1,2−b:4,5−b’]ジチオフェン1mmolと、Zn粉2.5mmolと、EtOH0.5mlと、20%(質量百分率)NaOH水溶液3.5mlとを、90〜100℃で5〜8時間還流して反応させた。この反応により、黄色から赤色に変化するのが認められた。
【0061】
次に、メチル−p−トルエンスルホン酸を、上記の生成物に対して3倍モル量添加し、1晩(4〜8時間)、80〜90℃で撹拌し反応させた。この反応物に対し、チオ硫酸ナトリウム(Na2S2O3)の飽和水溶液を加え、2回洗浄し、ろ過し、白色沈殿物を得た。このものをCHCl3に溶かしてSiO2カラムに通してCHCl3で溶離した。この溶離物から得られた結晶をCHCl3に溶かし、ここへ過剰のヘキサンを加えて2層分離の状態にして再結晶し、白色固体の4,8−ジメトキシベンゾ[1,2−b:4,5−b’]ジチオフェン(化合物No.1:下記構造)を得た。収率は60%である。なお、カラムにより、Rf値の違いを利用して、出発原料(4,8−ジキノン化合物)を回収することができる。
【0062】
4,8−ジメトキシベンゾ[1,2−b:4,5−b’]ジチオフェンについての1HNMRと13CNMRの測定を行った。1HNMRは、TMS(テトラメチルシラン)を基準物質とし、CDCl3中で測定した。13CNMRはTMSを基準物質とし、CDCl3中で測定した。
結果を以下に示す。
【0063】
1HNMR(ppm):4.14(s,6H),7.40(d,2H),7.51(d,2H)
13CNMR(ppm):61.3,120.1,126.3,129.8,131.2,145.3
【0064】
【化20】
【0065】
また、この化合物No.1についての可視紫外吸収スペクトルを図1に示す。測定はCHCl3中で行った。
【0066】
さらに、サイクリックボルタンメトリーの結果を図2に示す。(a)は掃引速度を50mV/sとしたものであり、(b)は掃引速度を50mV/s、100mV/s、150mV/s、200mV/sとしたもので、0.1モル/リットルのEt4BF4のCH3CN溶液に9.9×10-4モル/リットルの添加量となるように溶液を調製し、電位はAg+/Agの標準還元電位を基準とした。図2より、2電子酸化反応が起きていることがわかる。
【0067】
実施例2
実施例1の合成において、4,8−ジキノン[1,2−b:4,5−b’]ジチオフェンの混合反応生成物に対して、メチル−p−トルエンスルホン酸のかわりに、n−ヘキシル−p−トルエンスルホン酸を用いるほかは、同様の操作により、4,8−ジn−ヘキシルオキシベンゾ[1,2−b:4,5−b’]ジチオフェン(化合物No.2:下記構造)を得た。ただし、このものは透明溶液として得られ、冷却することにより固体となった。
【0068】
これについて、実施例1と同様にして、1HNMRと13CNMRの測定を行った。結果を以下に示す。また1HNMRスペクトルを図3に示す。
【0069】
1HNMR(ppm):0.92(t,6H),1.36(m,12H),1.88(quint,4H),4.28(t,4H),7.36(d,2H),7.47(d,2H)
13CNMR(ppm):14.1,27.3,25.9,30.7,31.8,74.4,121.0,126.6,130.8,132.3,145.3
【0070】
【化21】
【0071】
実施例3
実施例1の合成において、4,8−ジキノン[1,2−b:4,5−b’]ジチオフェンの混合反応生成物に対して、メチル−p−トルエンスルホン酸のかわりに、n−オクタデシル−p−トルエンスルホン酸を用いるほかは、同様の操作により、4,8−ジn−オクタデシルオキシベンゾ[1,2−b:4,5−b’]ジチオフェン(化合物No.3:下記構造)を得た。このものは、白色の結晶物であった。
【0072】
【化22】
【0073】
実施例4
実施例1〜3で合成した化合物No.1〜3のチオフェン環のそれぞれの2位に臭素を導入した化合物No.5、7、9(下記構造)を得た。臭素化はCHCl3中でBr2を導入することによって行った。いずれも白色結晶であった。
【0074】
これらの2,6−ジブロモ−4,8−ジアルコキシベンゾ[1,2−b:4,5−b’]ジチオフェン化合物の元素分析の結果を以下に示す。
【0075】
【表1】
【0076】
【化23】
【0077】
化合物No.5(2,6−ジブロモ−4,8−ジメトキシベンゾ[1,2−b:4,5−b’]ジチオフェン)、No.7(2,6−ジブロモ−4,8−ジn−ヘキシルオキシベンゾ[1,2−b:4,5−b’]ジチオフェン)についての1HNMRの結果を以下に示す。化合物No.7については、13CNMRの結果を併せて示し、化合物No.5については1HNMRスペクトルを図4に、IRスペクトルを図5に示す。NMRの測定は実施例1と同様に行い、IRはKBr法によった。
【0078】
化合物No.5
1HNMR(ppm):4.06(s,6H),7.47(s,2H)
化合物No.7
1HNMR(ppm):0.93(t,6H),1.37-1.54(m,12H),1.84(quint,4H),4.19(t,4H),7.42(d,2H)
13CNMR(ppm):14.0,22.6,25.6,30.4,31.6,74.2,115.0,123.2,130.9,131.2,142.6
【0079】
実施例5
実施例1で合成した化合物No.1を用い、一方のチオフェン環のみの2位が臭素化されるような条件で、化合物No.6(下記構造)を得た。これについて、実施例1と同様にして1HNMRを測定した。結果を以下に示す。
1HNMR(ppm):7.41(d,2H),7.48(d,2H)
【0080】
【化24】
【0081】
実施例6
実施例5で合成した化合物No.6を用い、Ni(cod)2とビピリジンの存在下、DMF中で2量化し、重合体(ダイマー)D−1(下記構造)を得た。このものは黄色針状結晶であった。この元素分析の結果を表2に示す。また、実施例1と同様にして測定した1HNMRの結果を以下と図6に示す。また、実施例4と同様にして測定したIRスペクトルを図7に、実施例1と同様にして測定した可視・紫外吸収スペクトルを図8に示す。
1HNMR(ppm):4.18(d,12H),7.43(d,2H),7.50(d,2H),7.71(s,2H)
【0082】
【表2】
【0083】
【化25】
【0084】
また、実施例1と同様にして測定した重合体(ダイマー)D−1のサイクリックボルタンメトリーの結果を図9に示す。ただし、(a)は掃引速度100mV/sでの0〜−2.0Vのチャートであり、(b)は掃引速度50mV/s、100mV/s、150mV/sでの0〜1.5Vのチャートである。図9から、4電子酸化が起きていることがわかる。
【0085】
実施例7
Ni(cod)2とドライDMFとビピリジンと1,5−シクロオクタジエンとを15分間、室温で撹拌したものに、実施例4で合成したジブロム体(化合物No.5、7または9)を加え、室温で48時間撹拌して反応させた。得られた重合体を、HCl水溶液で3回、EDTA(エチレンジアミン四酢酸)水溶液で3回、さらに温水で1回、MeOHで1回洗い、重合体P−1〜P−3(下記構造)を得た。
【0086】
重合体P−1、P−2は赤茶色の固体物、重合体P−3は黒色の固体物であり、いずれもほとんどの有機溶媒に溶解しなかった。重合体P−2のCHCl3可溶部についてCHCl3によるゲルパーミエーションクロマトグラフィー(G.P.C)を測定した。これによる重量平均分子量Mwは3500であった。
【0087】
重合体P−1、P−2、P−3について元素分析を行った結果を表3に示す。
重合体P−1、P−3については、出発モノマー(ジブロム体)の元素分析を併せて示す。
【0088】
【表3】
【0089】
【化26】
【0090】
表3の結果から、重合体P−1、P−3は末端にBrを有していると考えられる。
【0091】
これらの重合体のうち、重合体P−2について、実施例1と同様にして測定した1HNMRの結果を図10に示す。また、重合体P−2のIRスペクトルを図11に、重合体P−1のIRスペクトルを図12に示す。さらに、重合体P−1、P−2の可視・紫外吸収スペクトルの結果を図13、14に示す。なお、測定方法は前記の実施例と同様である。重合体P−1の可視・紫外吸収スペクトルはCHCl3可溶部分についてのものである。さらに、重合体P−1、P−2の熱重量測定(TG)の結果を図15、16に示す。また、重合体P−1、P−2、P−3のX線回折(XRD)パターンを図17〜図19に示す。
【0092】
実施例8
実施例1〜3に準じ、化合物No.10(下記構造)を合成し、さらに、実施例4に準じ、化合物No.12(下記構造)を合成した。そして、これにより、実施例7に準じ、重合体P−4(下記構造)を得た。
【0093】
この重合体P−4のサイクリックボルタンメトリーの結果を図20に、また熱量分析(TG)の結果を図21に示す。
【0094】
【化27】
【0095】
実施例9
重合体P−1、P−2、P−4にI2の蒸気を4時間あて、乾燥し、I2をドープした重合体を得た。I2のドープにより、赤茶色から黒色に変化するのが確認された。
【0096】
I2をドープした重合体P−1、P−2の元素分析値とI5 -で計算したドーピングレベルを表4に示す。重合体P−2については、乾燥時間をかえてドーピングレベルをかえた2種を調製した。
【0097】
【表4】
【0098】
さらに、I2ドープの重合体P−1、I2ライトドープの重合体P−2についてのIRスペクトルを、図22、図23に、X線回折(XRD)の結果を図24、図25に示す。
【0099】
ドープ後において、IR吸収に変化がみられた。また、X線回折の結果によれば、重合体P−1では、I2ドープ後、結晶性が低下し、重合体P−2では、I2ライトドープ後に、結晶性が増すことがわかった。
【0100】
さらに、I2をドープした重合体P−1、P−2、P−4(P−2についてはドーピングレベルが2種)について、抵抗R(Ω)と伝導度(S/cm)を測定し、電伝導性を調べた。測定は、圧力下(10MPa)、粉末ペレットを用いて行った。結果を表5に示す。
【0101】
【表5】
【0102】
実施例10
重合体P−1、P−2、P−4を用い、これにFeCl3をドープした重合体を得た。0.05mol/lのFeCl3のニトロメタン(CH3NO2)溶液に重合体を添加し、24時間撹拌し、ニトロメタンで洗浄することによりドープした。
【0103】
このうち、FeCl3をドープした重合体P−1、P−2についてのIRスペクトルを図26、27に示す。FeCl3のドープによりIR吸収に変化が生じていることがわかる。
【0104】
FeCl3をドープした重合体重合体P−1、P−2、P−4の電気伝導性を実施例9と同様にして調べた。結果を表6に示す。
【0105】
【表6】
【0106】
【発明の効果】
本発明のチオフェン誘導体を製造する工程は、特開平1−313521号公報および特開平2−15611号公報に開示されているチオフェン環の3および4位を特定の官能基で置換したチオフェン誘導体を製造するプロセスに比較して、合成途中段階での各反応が平易であり、製造手順が大幅に簡略化された。各ステップでの反応性も良好である。このため、生成物収率も高い。
【0107】
したがって、前記チオフェン環の3および4位を特定の官能基で置換したチオフェン誘導体に比較して、製造コストの上昇を低減可能である。
【0108】
また、本発明のチオフェン誘導体を酸化重合することによって得られる重合体は、前記チオフェン環の3および4位を特定の官能基で置換したチオフェン誘導体、ピロールやアニリンを酸化重合することによって得られる重合体の有する導電性、耐熱性、耐酸化性に比較して、同等以上の特性を有することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のチオフェン誘導体の可視紫外吸収スペクトル図である。
【図2】本発明のチオフェン誘導体のサイクリックボルタンメトリーのチャートであり、(a)は掃引速度を50mV/sとしたとき、(b)は掃引速度を50mV/s〜200mV/sまでかえたときのチャートである。
【図3】本発明のチオフェン誘導体の1HNMRスペクトル図である。
【図4】本発明のチオフェン誘導体(ジブロム体)の1HNMRスペクトル図である。
【図5】本発明のチオフェン誘導体(ジブロム体)のIRスペクトル図である。
【図6】本発明の重合体(ダイマー)の1HNMRスペクトル図である。
【図7】本発明の重合体(ダイマー)のIRスペクトル図である。
【図8】本発明の重合体(ダイマー)の可視紫外スペクトル図である。
【図9】本発明の重合体(ダイマー)のサイクリックボルタンメトリーのチャートであり、(a)は掃引速度100mV/sとしたとき、(b)は掃引速度を50mV/s〜150mV/sまでかえたときのチャートである。
【図10】本発明の重合体の1HNMRスペクトル図である。
【図11】本発明の重合体のIRスペクトル図である。
【図12】本発明の重合体のIRスペクトル図である。
【図13】本発明の重合体の可視紫外スペクトル図である。
【図14】本発明の重合体の可視紫外スペクトル図である。
【図15】本発明の重合体のTGの結果を示すグラフである。
【図16】本発明の重合体のTGの結果を示すグラフである。
【図17】本発明の重合体のXRD図である。
【図18】本発明の重合体のXRD図である。
【図19】本発明の重合体のXRD図である。
【図20】本発明の重合体のサイクリックボルタンメトリーのチャートである。
【図21】本発明の重合体のTGの結果を示すグラフである。
【図22】本発明の重合体(I2ドープ後)のIRスペクトル図である。
【図23】本発明の重合体(I2ドープ後)のIRスペクトル図である。
【図24】本発明の重合体(I2ドープ後)のXRD図である。
【図25】本発明の重合体(I2ドープ後)のXRD図である。
【図26】本発明の重合体(FeCl3ドープ後)のXRD図である。
【図27】本発明の重合体(FeCl3ドープ後)のXRD図である。
Claims (8)
- 前記R 1 は、炭素数20以下の直鎖状アルキル基である、請求項1に記載の重合体。
- 前記R 3 は、メチル基、エチル基又はn−プロピル基である、請求項1又は2に記載の重合体。
- 請求項1〜3のいずれか一項に記載の重合体に、ヨウ素又はFeCl 3 をドープしてなる導電性材料。
- 式(2)中のX11および/またはX12が臭素原子である請求項5に記載のチオフェン誘導体。
- 前記R 1 は、炭素数20以下の直鎖状アルキル基である、請求項5又は6に記載のチオフェン誘導体。
- 前記R 3 は、メチル基、エチル基又はn−プロピル基である、請求項5〜7のいずれか一項に記載のチオフェン誘導体。
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