JP4542857B2 - 耐酸化性ユニット及び耐酸化性を付与する方法 - Google Patents

耐酸化性ユニット及び耐酸化性を付与する方法 Download PDF

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Description

本発明は、耐酸化性ユニット、耐酸化性コーティング材および耐酸化性不付与方法に関する。
金属やセラミックスなどの材料は耐熱性を有するため、ガスタービンなどの耐熱性部材の基体として用いられてきている。一方、耐熱性部材が酸素や水などの酸化種が存在する酸化性雰囲気下で使用される場合には、これらの耐熱性材料の耐酸化性を確保しておく必要がある。このためには、緻密な酸化物層をその表面に付与して、酸素や水蒸気などの酸化種の基体の内方向への拡散を防止することが行われている。例えば、耐熱性基体としての炭素材料の表面にケイ素層を介して炭化ケイ素層を形成した上、二酸化ケイ素とムライトとを被覆したものがある(非特許文献1)。また、炭素材料の表面に炭化ケイ素、YSix、YSiOの順に被覆したものなどがある(非特許文献2)。いずれも、多層被覆構造を採るが、酸化物層が緻密でないために十分な耐酸化性を得ることができていない。
また、緻密な酸化物層を得るため、炭素材料の表面にSiCやMoSi等のセラミックスフィラーを含むガラスを溶融して被覆する方法がある(特許文献1)。しかし、次世代ガスタービン等に予定されている使用環境である1500℃超の温度下では、ガラスが再溶融し、結果として、ガラス融液中を酸化種が高速拡散するために十分な耐酸化性を得ることができないと考えられる。
さらに、耐酸化性を付与するのに用いられるSi系化合物は、水蒸気酸化によって生成したガスの平衡蒸気圧が高く、揮発により被覆層が減容してしまう。
一方、ケイ素化合物以外の被覆層も検討されている。例えば、ケイ素系材料の表面に、Taを被覆する方法が開示されている(特許文献2)。この方法では、Taが低温型(β)から高温型(α)に相変態する際に著しく体積収縮するため、この相変態を抑制するべく、Alなどの酸化物を添加して、高温でも低温型を存在させるよう相変態制御することにより耐熱性を確保している。しかしながら、この開示に低温型を利用することしか記載されていない。
特開平10−167860号公報 米国特許出願公開第2002/0136835号明細書 フリッツ他8名、「ジャーナルオブヨーロピアンセラミックソサエティ」(JournalofEuropeanCeramicSociety)(英国),1998,p.2351-2364 近藤雅之他3名、日本金属学会誌,1999,63,p.851-858
このように、基体に対して高温環境で十分な耐酸化性を付与する技術は存在していなかった。そこで、本発明は、優れた耐酸化性を保護すべき構造体に付与することを一つの目的とする。
本発明者らは、上記した課題に鑑み、耐酸化性層である酸化物層が高温においてイオン導電性を発現することにより、雰囲気内の酸化種が酸素イオン等のアニオン性酸化種となって酸化物層を内方拡散して基体に到達し基体を酸化させることを見出した。さらに、アニオン性酸化種の移動をブロックすることにより耐酸化性を向上させる手法を見出し、本発明を完成した。すなわち、本発明によれば、以下の手段が提供される。
本発明によれば、耐酸化性ユニットであって、少なくとも酸化性雰囲気側に位置される電子伝導性領域と、この電子伝導性領域の前記酸化性雰囲気側に位置される酸化物層とを、備える構造体と、該構造体の前記電子伝導性領域内に負電荷を集積させる負電荷集積手段と、を備えるユニットが提供される。
このユニットによれば、前記負電荷集積手段により前記電子伝導性領域に負電荷が集積される。酸素や水蒸気などの酸化種は酸化物層をアニオン性酸化種として構造体内方向へ移動するが、負電荷が集積された電子伝導性領域によりその移動がブロックされる。
この形態においては、前記負電荷集積手段は、静電誘導によって前記電子伝導性領域内に負電荷を集積させる手段であることが好ましい。
これらの耐酸化性ユニットにおいては、前記負電荷集積手段は、前記構造体の前記電子伝導性領域に対向状に位置される電子伝導性体を備えることが好ましい態様である。この態様においては、前記負電荷集積手段によって形成される電界の電界強度は100V/m以上であることが好ましく、また、電子伝導性領域および前記電子伝導性体の導電性は前記酸化物層の導電性の1000倍以上であることが好ましい。また、これらの態様においては、前記電子伝導性領域および前記電子伝導性体の導電率は10−5S/m以上であることが好ましい。
前記電子伝導性領域は、構造材料で構成されていてもよく、また、前記電子伝導性領域は構造材料の表面に層状に位置されていてもよい。
また、前記電子伝導性領域は、Ti,Ta,W,Ir,Pt系合金、Feに0〜1%C,0〜3%Si,0〜2%Mn,0〜30%Cr,0〜50%Ni,0〜10%Mo,0〜8%W,0〜5%Nb,0〜5%Ti,0〜2%Al,0〜0.2%B,0〜0.2%N,0〜1%V,0〜5%Cu,0〜0.3%Zrを添加した耐熱鋼およびFe基超合金、Feに0〜0.5%C,0〜2%Si,0〜5%Mn,0〜30%Cr,0〜50%Ni,0〜50%Co,0〜10%Mo,0〜8%W,0〜5%Nb,0〜5%Ti,0〜1%Al,0〜0.1%B,0〜0.2%N,0〜5%V,0〜5%Cuを添加したFe−Ni−Co−Cr系超合金、Coに0〜1%C,0〜2%Si,0〜2%Mn,0〜30%Ni,0〜30%Cr,0〜8%Mo,0〜20%W,0〜5%Nb,0〜10%Ta,0〜5%Ti,0〜0.5%Al,0〜5%Fe,0〜0.5%B,0〜2%Zrを添加したCo基超合金、MCrAlR合金(Mは、Ni、CoおよびFeの少なくとも1種であり、Rは希土類元素の少なくとも1種である)、TiC,TiN,TaC,TaN、LaCrO及びLaCoOからなる電子伝導性材料あるいはこれらの電子伝導性材料を基とする複合材料から構成されていてもよい。また、前記酸化物層は、Al、AlTiO、TiO、ZrO、HfO、ThO、BeO、MgO、Ta、LaAlO、CeO及びYからなる群から選択される1種あるいは2種以上の酸化物、これらの複酸化物あるいはこれらを基とする複合材料から構成されていてもよい。
さらに、これらのいずれかの耐酸化性ユニットにおいては、前記構造体の前記酸化物層の表層側に、さらに1あるいは2以上の層を備えることもできる。また、前記ユニットの使用温度は1100℃以上とすることができる。
さらにまた、前記構造体はケーシング内部に備えられ、前記負電荷集積手段は前記ケーシングの内表面近傍に備えることもできるし、前記構造体はケーシングを構成し、前記負電荷集積手段は前記ケーシング内部に備えることもできる。これらのいずれかのユニットにおいては、前記構造体は、内燃機関の構成部材とすることができ、前記構造体はガスタービンとすることもできる。
また、本発明によれば、耐酸化性コーティング材であって、少なくとも酸化性雰囲気側に位置される電子伝導性領域と、この電子伝導性領域の前記酸化性雰囲気側に位置される酸化物層と、を備え、前記電子伝導性領域に負電荷を集積させる負電荷集積手段によって耐酸化性が付与あるいは向上される耐酸化性コーティング材が提供される。
さらに、本発明によれば、構造体に耐酸化性を付与する方法であって、少なくとも酸化性雰囲気側に位置される電子伝導性領域と、この電子伝導性領域の前記酸化性雰囲気側に位置される酸化物層と、を備える構造体を準備し、この構造体の前記電子伝導性領域内に負電荷を集積させる、方法が提供される。
本発明の耐酸化性ユニット10は、図1に示すように、電子伝導性領域32と、この電子伝導性領域32の表層側に備えられるイオン導電性を示す酸化物層42と、を備える構造体20と、構造体20の電子伝導性領域32内に負電荷を集積させる負電荷集積手段50と、を備えている。この耐酸化性ユニット10によれば、イオンブロッキング作用と電気的反発作用により、構造体20の耐酸化性が付与あるいは向上される。
イオンブロッキング作用の概要を図2に示す。酸素や水蒸気などの酸化種は酸化物層42によって酸素アニオンや水酸基アニオン等のアニオン性酸化種となり、酸化物層42を基体22側へと拡散する。しかし、アニオン性酸化種は、酸化物層42の内層側の電子伝導性領域32を通過できない。このため、アニオン性酸化種は、電子伝導性領域32によってブロックされることになる。この結果、電子伝導性領域32の酸化が抑制される。このため、電子伝導性領域32を備える構造体に耐酸化性が付与あるいは向上される。図1及び図2に示す形態においては、電子伝導性領域32が基体22を構成しているが、後述するように、電子伝導性領域32は、構造体20の表層側にのみ、すなわち、基体22の表層側に備えられていてもよい。
また、電気的反発作用は、電子伝導性領域32内に負電荷を集積させることにより発揮される。電気的反発作用の一例の概要を図3に示す。電気的反発作用は、電子伝導性領域32の少なくとも一部に負電荷を集積させた領域60が形成される。こうすることで、酸化物層42を拡散するアニオン性酸化種は、電子伝導性領域32の負電荷集積領域60の負電荷に反発し結果として、電子伝導性領域32へのアニオン性酸化種の吸着が抑制され、電子伝導性領域32の酸化が抑制される。本発明においては、こうした電気的反発作用は、静電誘導等による電場形成により発現させることができるが、電場形成によって負電荷を効果的に集積できるため、耐酸化性が向上されると考えられる。
このように、本発明の耐酸化性ユニット10は、電子伝導性領域32と負電荷集積手段42とを備えることにより、酸化物層42がイオン伝導性を示すようになっても高い耐酸化性を発揮することができる。
以下、これらの発明の実施の形態について、図1〜図7を参照しつつ説明する。まず、本発明の耐酸化性ユニットについて説明するとともに、併せて、本発明の耐酸化性コーティング材、耐酸化性の付与方法等について説明する。
(耐酸化性ユニット)
本発明の耐酸化性ユニット10は、耐酸化性を付与して保護しようとする構造体20と、この構造体20に耐酸化性を付与しあるいは耐酸化性を向上させる負電荷集積手段50とを備えている。本耐酸化性ユニット10および構造体20の使用環境は、特に限定しないが、約1100℃以上であることが好ましい、より好ましくは約1400℃以上、さらに好ましくは、約1500℃以上である。
(構造体)
図1に示すよう、耐酸化性ユニット10の構造体20は、電子伝導性領域32と、酸化物層42とを備えている。また、構造体20は、構造材料として基体22を備えている。
(基体)
構造体20における基体22は、構造体20の基本的構造を構成可能な構造材料で構成されている。構造体20が耐熱性が要請される場合には、耐熱性構造材料で構成することができる。したがって、基体22としては、一般的に各種の構造部材や機械部品に用いられる金属材料、セラミックス材料及び複合材料等各種構造材料を使用することができる。
基体22は、少なくとも構造体20を使用しようとする環境下において電子伝導性を有していることが好ましい。なお、ここで電子伝導性とは、n型半導体としての電子伝導性も包含するものである。電子伝導性を有していることにより、アニオン性の酸化種を基体22中に拡散させないからである。したがって、基体22自体が電子伝導性を有していることにより、基体22の酸化が抑制される。
また、基体22が電子伝導性を備えることで、基体22自体が電子伝導性領域32となるため、別に電子伝導性領域32を形成することなく、容易に構造体20に耐酸化性を付与することができる。基体22に使用できる電子伝導性材料は、電子伝導性領域32に使用できる材料と同様である。電子伝導性材料としては、金属・半金属・半導体元素のいずれかを主体とした材料であって、周期律表1A〜8A、1B〜7B族に属する金属・半金属・半導体元素であって、単一元素、もしくは2種類以上の複数元素で構成される化合物およびこれらの化合物を基とした複合材料が挙げられる。
例えば、Ti,V,Cr,Zr,Nb,Mo,Tc,Ru,Rh,Lu,Hf,Ta,W,Re,Os,Ir,Pt,Thおよびこれらの元素を基とした合金およびこれらの合金を基とした複合材料である高融点材料が挙げられる。これらのなかでも、Ti,Ta,W,Ir,Pt系合金が好ましく用いられる。
また、超合金材料としては、SUH31、SUH446、SUH1、Discaloy24,Incoloy901等、Feに0〜1%C,0〜3%Si,0〜2%Mn,0〜30%Cr,0〜50%Ni,0〜10%Mo,0〜8%W,0〜5%Nb,0〜5%Ti,0〜2%Al,0〜0.2%B,0〜0.2%N,0〜1%V,0〜5%Cu,0〜0.3%Zrを添加した耐熱鋼およびFe基超合金およびこれらの合金を基とした複合材料である耐熱鋼およびFe基超合金材料が挙げられる。これらのなかでも、Discaloy24,Incoloy901が好ましく用いられる。
また、326,HaynessNo.99,HeclaEM5(C)等、Feに0〜0.5%C,0〜2%Si,0〜5%Mn,0〜30%Cr,0〜50%Ni,0〜50%Co,0〜10%Mo,0〜8%W,0〜5%Nb,0〜5%Ti,0〜1%Al,0〜0.1%B,0〜0.2%N,0〜5%V,0〜5%Cuを添加したFe−Ni−Co−Cr系超合金およびこれらの合金を基とした複合材料であるFe−Ni−Co−Cr系超合金材料が挙げられる。これらのなかでも、326,HaynessNo.99が好ましく用いられる。さらに、HasteloyX,InconelX,Nimonic80A,Udimet500等、Niに0〜0.5%C,0〜2%Si,0〜2%Mn,0〜30%Cr,0〜30%Co,0〜30%Mo,0〜10%W,0〜3%Nb,0〜5%Ti,0〜8%Al,0〜20%Fe,0〜0.5%B,0〜1%V,0〜0.2%Cu,0〜0.2%Zrを添加したNi基超合金およびこれら合金を基とした複合材料であるNi基超合金材料が挙げられる。これらのなかでも、HasteloyX,InconelXが好ましく用いられる。
さらにまた、S−816,V−36,Nivco等、Coに0〜1%C,0〜2%Si,0〜2%Mn,0〜30%Ni,0〜30%Cr,0〜8%Mo,0〜20%W,0〜5%Nb,0〜10%Ta,0〜5%Ti,0〜0.5%Al,0〜5%Fe,0〜0.5%B,0〜2%Zrを添加したCo基超合金およびこれらの合金を基とした複合材料であるCo系超合金材料が挙げられる。これらのなかでも、S−816,V−36が好ましく用いられる。
また、Co25%Ni−16%Cr−6.5%Al−0.5%Y,Co−32%Ni−21%Cr−8%Al−0.5%Y,Ni−25%Cr−6%Al−0.4%Y,Ni−22%Cr−10%Al−1%Y,Ni−31%Cr−11%Al−0.6%Y等の、MCrAlR合金(Mは、Ni、CoおよびFeの少なくとも1種であり、Rは希土類元素の少なくとも1種である)およびこれらの合金を基とした複合材料であるMCrAlR合金が挙げられる。なお、Mとしては、NiおよびCo、Rとしては、Yが好ましい。これらのなかでも、Co25%Ni−16%Cr−6.5%Al−0.5%Y,Co−32%Ni−21%Cr−8%Al−0.5%Yが好ましく用いられる。
さらに、金属・半金属・半導体元素とC,N,Bとの化合物材料も好ましく用いられる。例えば、TiC,TiN,TiB,TaC,TaN,TaB等,周期律表1A〜8A、1B〜7B族に属する金属・半金属・半導体元素と、C,N,Bのいずれかあるいは2種以上との化合物、およびこれらの化合物2種類以上の複合化合物、およびこれら全ての化合物を基とした合金およびこれら化合物を基とした複合材料が挙げられる。これらのなかでも、TiC,TiN,TaC,TaNが好ましく用いられる。
また、カーボン単独およびカーボン材料を基とした複合材料であるカーボン材料、炭化珪素単独および炭化珪素を基とした複合材料である炭化珪素材料が挙げられる。カーボン材料としては、例えば、炭素、等方性黒鉛等およびこれらを2種以上複合化したものを挙げることができる。また、炭素系複合材料としては、炭素と炭化ケイ素のいずれか又は双方を繊維材料として含むことができるし、同様に炭素と炭化ケイ素のいずれか又は双方を粉末として含むことができる。典型的には、炭素繊維と炭素マトリックスとを有する複合材料、炭素繊維とSiCマトリックスとを有する複合材料、SiC繊維とSiCマトリックスとを有する複合材料を挙げることができる。なかでも、炭素繊維と炭素マトリックスとを有する複合材料を好ましく用いることができる。
また、LaCrO,LaCoO,LaMnO等、周期律表1A〜8A、1B〜7B族に属する金属・半金属・半導体元素の1種類、または2種類以上の元素と酸素との化合物(酸化物)において、使用温度で電子伝導性を示す酸化物およびこれらの酸化物を基とした全ての複合材料である電子伝導性酸化物材料が挙げられる。これらのなかでも、LaCrO,LaCoOが好ましく用いられる。
こうした基体22は、多孔質体であっても緻密質体であってもよいが、基体22を被覆する層との一体性を考慮すると、少なくとも被覆すべき表層側は多孔質であることが好ましい。なお、基体22の形状は、用途に応じて各種形態を採ることができる。
(電子伝導性領域)
構造体20は、高温環境などに曝されて保護すべき側に電子伝導性領域32を備えていればよい。電子伝導性領域32は、図1〜3にに示すように、基体22自体であってもよいし、図4に示すように、基体22の表面に電子伝導性領域32を層状に備えていてもよい。電子伝導性領域32は、基体22の表面に直接備えられていてもよいし、別の層を介して備えられていてもよい。
電子伝導性領域32は、電子伝導体を含み、電子伝導性を発現するように構成されている。酸化物層42を介して基体22側に拡散しようとするアニオン性酸化種(酸素イオン、水酸基イオン等)は電子伝導性領域32に侵入することができないため、電子伝導性領域32によってのこれらの酸化種の基体22側への拡散を抑制できる。また、この層32に負電荷を付与することによって、アニオン性酸化の拡散を電気的反発力により抑制できる。
電子伝導性領域32は、少なくとも使用環境において主として電子伝導性を示す材料で形成されている。電子伝導性領域32を形成する材料は、既に記載した金属材料の他、炭素系材料、セラミックス材料等を用いることができる。電子伝導性材料としては、使用する基体22や酸化物層42の材料と反応しない範囲で、従来公知の各種の電子伝導体を使用することができる。
電子伝導性領域32が基体22自体である場合については既に記載したので、以下、電子伝導性領域32を基体22の表層側に備える場合について説明する。電子伝導性領域32は、電子伝導特性と高温での使用を考慮すると、既に記載した各種の電子伝導性材料のなかでも、金属炭化物、金属窒化物、金属ホウ化物など、既に示した金属・半金属・半導体元素とC,N,Bとの化合物材料を用いることができる。かかる化合物としては、例えば、TaC、TiC、ZrC、TiN、ZrN、TaB、TiB、ZrBを挙げることができる。なかでも、TaC、TiC、ZrCを用いることが好ましい。さらに好ましくは、TaCを用いる。炭素を含有する電子伝導性領域32は、特に、基体22として炭素系複合材料を用いる場合に好ましい。
また、MCrAlR合金(Mは、ニッケル(Ni)、コバルト(Co)および鉄(Fe)の少なくとも1種であり、Rは希土類元素の少なくとも1種である。),即ち上記したMCrAlR合金は、金属材料を含有する基体22に対して結合性に優れるとともに、耐酸化性にも優れるからである。MCrAlR合金は、基体22として、ニッケル系超合金、コバルト系超合金などの金属材料を用いる場合に好ましい。なお、Mとしては、NiおよびCo、Rとしては、イットリウム(Y)が好ましい。
また、電子伝導性を示す酸化物材料として、LaCrO,LaCoO,LaMnO等、既に示した電子伝導性酸化物材料が挙げられる。これらのなかでも、LaCrO,LaCoOが好ましく用いられる。
電子伝導性領域32が非酸化物を主体として構成される場合、この非酸化物は、その酸化反応が進行する際の平衡酸素分圧が、基体22が酸化する際の平衡酸素分圧よりも大きいことが好ましい。こうした電子伝導層32を用いることにより、基体22の耐酸化性を一層向上させることができる。基体22が炭素系複合材料の場合に好ましい非酸化物としては、TaC(酸化反応の平衡酸素分圧が炭素の酸化反応の平衡酸素分圧を上回る温度:1100℃以上)、TiC(1300℃以上)、SiC(1550℃以上)、ZrC(1650℃以上)等が挙げられる。なかでも、TaCは、構造体の使用時温度範囲(1100℃−2000℃)の観点からも好ましい電子伝導性材料である。
電子伝導性領域32の厚みは特に限定しないが、0.1μm以上であることが好ましい。0.1μm以上であれば、緻密質の電子伝導性領域を得られやすくなるからである。この結果、例えば、炭素系複合材料を基体22として用いる場合、基体22中のカーボンが容易に外方向に拡散し、酸化物層42が還元され、多量のCOガスが発生して酸化物層42と電子伝導層32間の密着性が著しく低下するのを効果的に防止できる。より好ましくは、1μm以上である。
また、電子伝導性領域32を形成する場合、その厚みの上限は50μmを超えないことが好ましい。50μm以下であれば、基体22および酸化物層42と電子伝導層32間の熱膨張係数差によって誘起される界面歪を容易に緩和することができて密着性を確保することができるからである。より好ましくは10μm以下である。
電子伝導性領域32の導電性は、電子伝導性領域32が基体22であるか基体22の表層側に層状に備えられるかに関わらず、導電率として、使用環境下において10−5S/m以上であることが好ましい。10−5S/m以上であれば、電子伝導性領域32が一様な電位に保てるからである。より好ましくは10−1S/m以上であり、さらに好ましくは10S/m以上である。
こうした電子伝導性領域32には、後述する負電荷集積手段50により負電荷の集積領域60が形成される。これについては後述する。
(酸化物層)
構造体20は、電子伝導性領域32の表層側に酸化物層42を備えている。酸化物層42を備えることで所定の耐酸化性を期待できるとともに、酸化物層42自体の酸化を抑制でき、結果として、良好な耐食コーティング機能を維持できる。酸化物層42は、電子伝導性領域32の表面に直接備えられていてもよいが、電子伝導性領域32の表面に対して別の層を介して備えられていてもよい。本発明では、イオン導電性を発現したときにでも、効果的な耐酸化性を発揮できる。すなわち、酸化物層42は、構造体20の使用環境においてイオン導電性を発現する場合において、他の耐酸化性材よりも優れた耐酸化性を発揮する。したがって、少なくとも使用環境においてイオン導電性を発現する酸化物層42とすることが好ましい。酸化物層42がイオン導電性を発現すると、酸素や水蒸気などの雰囲気内の酸化種に電子を渡して酸素アニオンや水酸基アニオンとして酸化物層42の移動を許容するが、これらのアニオンは電子伝導性領域32およびその負電荷集積領域60によりブロックすることができるため、結果として効果的にこれらの酸化種による酸化を抑制できる。なお、「少なくとも使用環境においてイオン導電性を発現する」とは、耐酸化性ユニット10等を使用しようとする温度範囲の全範囲においてイオン導電性を発現することを意図するものではなく、使用温度範囲にイオン導電性を発現する温度を含んでいれば足りることを意味している。
また、酸化物層42は、好ましくは、緻密質層である。緻密質層とすることで酸化種の遮断効果を確保できる。酸化物層42は、負電荷集積手段50によって電子伝導性領域32に負電荷を集積させた際に絶縁破壊しない程度の絶縁性を備えていることが好ましい。
酸化物層42を構成するイオン導電性を示す酸化物材料としては、Al2O3, TiO2, ZrO2, HfO2, ThO2, BeO, MgO等、周期律表1A〜8A、1B〜7B族に属する金属・半金属・半導体元素の1種類、または2種類以上の元素と酸素との化合物(酸化物)において、基材の使用温度で十分な融点と耐熱性を有する酸化物およびこれら酸化物を基とした複合材料である酸化物を用いることができる。なかでも、こうした酸化物としては、Al、AlTiO、TiO、ZrO、HfO、ThO、BeO、MgO、Ta、LaAlO、CeO及びYから選択される1種あるいは2種以上の金属酸化物あるいはこれらの複酸化物が挙げられる。なかでも、YSZ等Y添加ZrO等が挙げられる。また、Taは、電子伝導性領域32としてTaCを用いた場合において良好な密着性を得ることができるため好ましい。また、Alも好ましく用いることができる。
また、良好なイオン導電性を有する酸化物としては、ZrO2−0〜30%Y2O3, ZrO2−0〜30%CaO, ZrO2−0〜30%Yb2O3, ZrO2−0〜30%Nd2O3, ZrO2−0〜30%Sc2O3, ZrO2−0〜30%Gd2O3, ZrO2−0〜30%La2O3, HfO2−0〜30%CaO, ThO2−0〜30% Y2O3, ThO2−0〜30%CaO, CeO2−0〜30% Y2O3, CeO2−0〜30% CaO, CeO2−0〜30% LaO3, La2-xSrxGa1-yMgyO3(0≦x≦0.3, 0≦y≦0.3)が挙げられ、これらを用いた酸化物材料及び複合材料を好ましく用いることができる。
酸化物材料として、Taなど温度により相変態を生じ、大きな体積変化を生じうる材料を使用する場合には、その相を予め高温相(α型)に維持しておき、低温型(β型)への相変態を抑制しておくことが好ましい。Taの場合、スカンジウム、クロム、鉄、ガリウム、及びスズの酸化物を添加して相変態を抑制することができる。これらの金属酸化物は、1種あるいは2種以上を組み合わせて用いることができる。酸化物層42としてTa、電子伝導性領域32としてTaCを用いた場合において、高温相(α型)を安定化させる添加剤には、使用環境において、構造体20の表面では耐酸化性に優れ、TaCとの界面では耐還元性に優れることが要求される。酸化スカンジウム(Sc)は使用環境(例えば、1100℃以上の使用環境)において耐酸化性と耐還元性の両方に優れるため、添加剤として好ましい。
なお、このような添加剤の濃度は、相変態を抑制しようとする金属酸化物材料との総量のうち2モル%以上5モル%以下であることが好ましい。2モル%未満であると低温型(β型)が共存し、5モル%を超えると添加剤とTaとの複合酸化物が共存するからである。なお、高温型の金属酸化物材料を得るには、予め、上記添加剤を加えて相変態温度を超える温度で焼成することによって得ることができる。粉砕、プレス成形、焼成の一連の工程を2回以上繰り返すことにより、均質な高温相材料を得ることができる。
(その他の層)
構造体20は表層側から順に、酸化物層42、電子伝導性領域32を備えているが、他の層をさらに備えることもできる。例えば、酸化物層42よりも表層側に遮熱コーティング層を備えることもできるし、他の酸化物層などの耐酸化性層を設けることもできる。また、酸化物層42、電子伝導性領域32、基体22との間には、後述する負電荷の集積を妨げない程度に剥離を抑制し、熱膨張率を緩和し、あるいは良好な結合を確保するための1種あるいは2種以上の他の層を介在させることができる。該他の層が最表層を構成する場合、該他の層は酸化物層であることが好ましい。
このような構造体20は、従来公知の金属材料、セラミックス系材料の積層技術等を利用して容易に製造することができる。例えば、基体22はその材料に応じた成形方法で得ることができ、電子伝導性領域32は、低圧プラズマ溶射法など各種の溶射法や電子ビーム物理蒸着法などの各種の蒸着法、塗布法等を用いて形成することができる。また、酸化物層42は、大気圧プラズマ溶射法などの溶射法や電子ビーム物理蒸着法などの各種蒸着法のほか、酸化物層42が酸化物層の場合には、電子伝導性領域32の酸化によっても形成することができる。
また、基体22としてカーボン系材料あるいは炭化珪素系材料を用いる場合には、基体22表面に対して酸化物層42を付与することで、基体22と酸化物層42との間の反応により、基体22の表面にさらに電子伝導性領域32をその場生成させることも可能である。
(負電荷集積手段)
耐酸化性ユニット10には、電子伝導性領域32に負電荷を集積させる負電荷集積手段50を備えている。負電荷集積手段50は、構造体20の電子伝導性領域32に負電荷を集積させた領域を形成する手段である。負電荷を集積させるとは、例えば、電子伝導性領域32の全体あるいは一部を負の電荷を付与あるいは偏在させることを意味している。このような手段の一つとして、図5に示すように、構造体20の電子伝導性領域32に対向状に電子伝導性体62を位置させる構成とすることができる。そして、この電子伝導性体62に正の電荷を付加することで静電誘導により、電子伝導性領域32と電子伝導性体62の間において、電子伝導性体62からから電子伝導性領域32に向かう電気力線を描くことのできる電場が形成される。この電場の形成により、電子伝導性領域32の電子伝導性体62に対向する領域(表層側)に容易に負電荷を集積させることができる。このような静電誘導によれば、電子伝導性体62の形状および/または配置によって、電子伝導性領域32の所望の位置に負の電荷を集積させることができるため、負電荷の集積領域60を構造体20の酸化部位に一致させることで、効果的に酸化を抑制することができる。具体的には、例えば、電子伝導性領域32に対向状に配置した金属などの電子伝導性体62を直流電圧電源63のプラス極に連結してこの電子伝導性体62に正の電荷を付与することができる。なお、電子伝導性体62に正の電荷を付与するには、他に公知の帯電手段を用いて電子伝導性体62を帯電させることができる。
このように、負電荷集積手段50として、電子伝導性領域32に対向状に配置させた電子伝導性体62を用いる場合、図6に示す電子伝導性領域32に負電荷を付与する手段64と組み合わせることにより、より効果的に電子伝導性領域32に負電荷を集積させることができる。負電荷付与手段64としては、例えば、電子伝導性領域32を直流電圧電源65のマイナス極に接続する構成が挙げられる。電子伝導性領域32を直流電圧電源のマイナス極に接続することで、負電荷(電子)を電子伝導性領域32に付与でき、負電荷集積手段50による静電誘導によって電子伝導性領域32に集積される負電荷の量を増大させることができる。
例えば、図6に示すように、電子伝導性領域32を、リード線を介して直流電圧電源65のマイナス極に接続し、そのプラス極をアース等し、電子伝導性体62をアースするなど、電子伝導性領域32よりも高い電位を付与することで、電子伝導性領域32の表層側に負電荷を集積させることができる。
することができる。また、例えば、図7に示すように、直流電圧電源65のマイナス極に電子伝導性領域32を接続し、そのプラス極に電子伝導性体62を接続するようにしてもよい。
さらに、負電荷集積手段50としては、電子伝導性領域32に電流を流し、さらに電流に対して垂直に磁場をかけることにより、電子伝導性領域32内にホール効果により電流と磁場とに垂直な方向に電場を生じさせる構成を採用することもできる。こうすることで電子伝導性領域32の所望の領域に負の電荷を集積させることができる。また、ホール効果を電子伝導性体64に適用して、電子伝導性領域64に所望の部位に正の電荷を集積させ、静電誘導により対向配置される電子伝導性領域32において負の電荷を集積させることもできる。
なお、負電荷集積手段50に用いられる電子伝導性体62は、構造体20の酸化部位となる表面からおおよそ均一な距離が維持されて対向されていることが好ましい。こうすることで、構造体20の内層側にある電子伝導性領域32との間においておおよそ均一な距離が維持されて、均一な電場が形成される結果、均一な耐酸化性が発揮されることになる。なお、電子伝導性体62は、必ずしも電子伝導性領域32の形態に倣って形成される必要はない。例えば、電子伝導性領域32が連続する三次元曲面であっても、電子伝導性体62は、非連続的であってもよく、ドット状、ストライプ状、クロス状(複数のラインが交差した形態)に複数個あるいは多数個の電子伝導性体62が配置された形態とすることができる。
また、このような負電荷集積手段50は、常時作動させる必要はなく、使用環境において電気的反発力を付与あるいは向上する必要があるときにのみ作動させるようにすることができる。
こうした電子伝導性体62は、公知材料から必要に応じて適切な電子伝導体材料を用いることができるが、既に述べた電子伝導性領域32と同様の材料を用いることができる。また、電子伝導性領域32と同様の材料にPtやAgなどの金属を添加して用いることもできる。なかでも、金属、半金属、半導体元素であって、単一元素あるいは2種類以上の複数元素から構成される化合物あるいはこれらを基とした複合材料が挙げられる。より好ましくは、金属材料あるいは合金材料である。なお、電子伝導性体62の導電性は、導電率として使用環境下において10−5S/m以上であることが好ましい。10−5S/m以上であれば、電子伝導性領域32が一様な電位に保てるからである。より好ましくは10−1S/m以上であり、さらに好ましくは10S/m以上である。
また、電子伝導性体62によって形成される電場の電界強度は、100V/m以上であることが好ましい。電界強度が100V/m以上であれば、耐酸化性を発揮出来る程度の電気的反発力を付与することができる。例えば、電子伝導性領域32と電子伝導性体62との間隔が50mmの場合には、電位差が5V程度必要であり、同間隔が100mmの場合には、10V程度の電位差を付与する必要がある。電界強度は、より好ましくは、500V/m以上である。
また、このような電界強度を達成するには、使用環境下における電子伝導性体62と電子伝導性領域32との導電性が酸化物層42の導電性の1000倍以上であることが好ましい。例えば、酸化物層42として1100℃で10−8S/mであるので、電子伝導性領域32と電子伝導性体62の同温度での導電率は10−5S/m以上であることが好ましい。この導電性比は、より好ましくは10倍以上である。
以上説明した構造体20と負電荷集積手段50とを備える耐酸化性ユニット10は、酸素や水蒸気のほか、酸、アルカリなどの酸化種に対する耐酸化性が必要とされる構造体に適用することができる。本耐酸化性ユニット10が、静電誘導による負電荷集積手段50を備える場合には、構造体20と負電荷集積手段50とは、対向状に配置される必要がある。構造体20と負電荷集積手段50との配置は、適用しようとする耐酸化性ユニット10の形態に応じて適宜設定される。例えば、高温環境内に維持されるキャビティ内部に構造体20を備える場合には、負電荷集積手段50を、その周囲、好ましくはキャビティを構成するケーシング等の内壁など内表面近傍に備えるようにすることができる。また、構造体20が高温ガスが通過あるいは導入される管状体やケーシング等である場合には、管状体やケーシングの内壁側に電子伝導性領域32と酸化物層42とを備えるようにし、管状体等で形成されるキャビティ内部に負電荷集積手段50を備えるようにすることができる。構造体20が管状体の場合、負電荷集積手段50は、この管状体内に内挿される内側管状体の形態を採ることができる。
このような耐酸化性ユニット10は、産業用ガスタービンその燃焼器、車両や航空機などの輸送体のジェットエンジンなどに代表される内燃機関あるいはそれに付属する部位の高温ガスの接触部位に用いることができる。例えば、以下の部位が挙げられる。
(1)各種プラント関係
各種製造、エネルギー供給プラント等で使用されている内燃機関、ボイラー(過熱器官、管寄せ・主蒸気管、高温高圧バルブ等)、蒸気タービン・ガスタービン(高温ロータ、内車室、蒸気弁、低圧ロータ等)、熱交換器、改質器、配管、遮熱材、断熱材、固定部品等、800℃以上の高温にて使用される部位・部品の全て。
(2)輸送機器関係
各種自動車・車両、船舶、航空機、宇宙機器等で使用されている内燃機関、ボイラー(過熱器官、管寄せ・主蒸気管、高温高圧バルブ等)、蒸気タービン・ガスタービン(高温ロータ、内車室、蒸気弁、低圧ロータ等)、熱交換器、改質器、配管、遮熱材、断熱材、固定部品等、800℃以上の高温にて使用される部位・部品の全て。
(3)その他の施設・設備・機器
上記(1)、(2)以外の分野の各種施設・設備・機器等において、使用されている内燃機関、ボイラー(過熱器官、管寄せ・主蒸気管、高温高圧バルブ等)、蒸気タービン・ガスタービン(高温ロータ、内車室、蒸気弁、低圧ロータ等)、熱交換器、改質器、配管、遮熱材、断熱材、固定部品等、800℃以上の高温にて使用される部位・部品の全て。
より具体的には、産業用ガスタービンの動翼、静翼、ケーシング、燃焼器のノズル、ノズルサポート、シールリング、ダクト等に用いることができる。より具体的には、ガスタービンの動翼と静翼とに対して本耐食ユニット10の構造体20と負電荷集積手段50とを適用することができる。また、さらに動翼と静翼のいずれかあるいは双方とケーシングに本耐食ユニット10の構造体20と負電荷集積手段50とを適用することができる。
以上、構造体20について説明したが、電子伝導性領域32および酸化物層42は、基体22に対する耐食コーティング材として機能し、基体22に対して電子伝導性領域32および酸化物層42を付与することは、耐酸化性の付与方法および耐酸化性ユニットの製造方法でもある。したがって、本発明の耐食コーティング材における電子伝導性領域および酸化物層として上記電子伝導性領域32および酸化物層42の実施態様を適用することができ、同様に負電荷集積手段として上記負電荷集積手段50を適用することができる。また、本発明の耐酸化性の付与方法および耐酸化性ユニットの製造方法における電子伝導性領域およびその付与、酸化物層及びその付与ならびに負電荷集積手段については、構造体20における電子伝導性領域32およびその付与、酸化物層42及びその付与ならびに負電荷集積手段50についての実施態様を適用することができる。
以下、本発明を実施例によりさらに詳しく説明するが、本発明をその要旨を超えない限りこれらの実施例によって何ら限定されるものではない。
(1)試験片の製作
図8に示す電気的反発力検証試験用接合試験片の作製手順を示す。この試験片は耐食コーティング材あるいは構造体(基体が電子伝導性を備える場合)に対応するものであり、酸化物層42としてAl層、電子伝導性領域32あるいは電子伝導性領域32を有する基体22としてCoNiCrAlY合金を選択した。なお、負電荷集積手段の電子伝導性体62としては、Pt電極を採用した。
まず、減圧プラズマ溶射にて作製したCoNiCrAlY板(φ20mm×厚み20mm)をAr中1050℃×5時間の条件で熱処理した。これにより,CoNiCrAlY中のAl成分を優先的に酸化させ,CoNiCrAlY板表面に緻密質のAl膜(約1μm)を形成した。次に、研磨紙を用いて上記熱処理後のCoNiCrAlY板表面に形成されているAl膜を除去(φ20mm面の一面のみ)し、CoNiCrAlY基材を露出させた後、その面にΦ0.05mmのPt線(ニラコ;Pt線,PT−351107)を電着した。
(2)耐酸化性評価
上記試験片をバーナーリグ試験装置に設置した後、Pt線を取り付けた面を空気冷却しながら、もう一方の面(Al層が形成)のみを1100℃の燃焼ガス(プロパンと酸素の混合ガスを使用)に100時間曝露することにより耐酸化性評価試験を実施した。試験条件は,以下の3種類とした.
(a)CoNiCrAlY板に電位付加せず
(b)CoNiCrAlY板に−5Vの電位を付加
(c)CoNiCrAlY板に−5Vの電位を付加すると共に,試験片から50mmの位置にアース電極を設置
ここで,試験条件(b)及び(c)の場合は、試験片のPtリード取り出し部にPtペーストにてPtリード線を接続の上、Ptリード線端部を定電圧電源のマイナス極に接続した。また、定電圧電源の+極をアースに接続して所定の電圧を付加した。さらに、試験条件(c)の場合、試験片から50mmの間隔を隔てた条件でPt製の電極を配置の上、アースに接続した。ここで、試験条件(a)及び(b)は、本発明の比較例に相当し、試験条件(c)は本発明の実施例に相当する。
耐酸化性評価試験後、試験片を縦断面で切断して、CoNiCrAlY基板周辺の組織観察を行った。(a)基板に電位付加しない場合は,CoNiCrAlY合金基板が激しい酸化を受けていた。これは、Al層から拡散・輸送されてきた酸素イオンがCoNiCrAlY合金基板付近に到達し、CoNiCrAlY合金基板を酸化させたためであると考えられた。次に、(b)基板に−5Vの電位を付加した場合は、サンプル薄肉表層側の基板界面付近における空隙の形成はわずかであったが、CoNiCrAlY合金基板の酸化の度合は(a)の場合と大差なく、単に電位を付加した電気的反発力では耐酸化性改善の効果は不十分であることが確認された。さらに、(c)基板に−5Vの電位を付加すると共に,サンプルから50mmの位置にアース電極を設置した場合は、CoNiCrAlY合金基板の酸化はほとんど認められず、アース電極を設置することにより基板とアース電極との間に一様な電界が形成され、その結果、電気的反発力による耐酸化性改善効果が飛躍的に強化されることが検証できた。
耐酸化性ユニットの構成の概略を示す図。 イオンブロッキング作用の概要を示す図。 電気的反発作用の一例の概要を示す図。 基体の表層側に電子伝導性領域を備える場合の構造体の構造を示す図。 電子伝導性体を備える負電荷集積手段の概要を示す図。 電子伝導性領域への負電荷付与手段と負電荷集積手段との組み合わせの一例を示す図。 電子伝導性領域への負電荷付与手段と負電荷集積手段との組み合わせの一例を示す図。 実施例の電気的反発力検証試験とそれに用いる接合試験片の態様(a)〜(c)を示す図。
符号の説明
10耐酸化性ユニット、20構造体、22基体、32電子伝導性領域、42酸化物層、50負電荷集積手段、60負電荷集積領域、62電子伝導性体

Claims (16)

  1. 800℃以上の温度の酸化性雰囲気の環境で使用される耐酸化性ユニットであって、
    基体と、該基体に備えられ少なくとも前記使用環境において電子伝導性を示す電子伝導性領域と、該電子伝導性領域よりも前記基体に対して前記使用環境側に備えられる酸化物層と、を備える、構造体と、
    前記電子伝導性領域内に負電荷を集積するための負電荷集積手段と、
    を備える、
    耐酸化性ユニット。
  2. 前記負電荷集積手段は、静電誘導によって前記電子伝導性領域内に負電荷を集積させる手段である、請求項1に記載のユニット。
  3. 前記負電荷集積手段は、前記構造体の前記電子伝導性領域に対向状に位置される電子伝導性体を備える、請求項2に記載のユニット。
  4. 前記負電荷集積手段によって形成される電界の電界強度は100V/m以上である、請求項3に記載のユニット。
  5. 前記電子伝導性領域および前記電子伝導性体の導電性は前記酸化物層の導電性の1000倍以上である、請求項3または4に記載のユニット。
  6. 前記電子伝導性領域および前記電子伝導性体の導電率は10−5S/m以上である、請求項3〜5のいずれかに記載のユニット。
  7. 前記電子伝導性領域は前記基体で構成される、請求項1〜6のいずれかに記載のユニット。
  8. 前記電子伝導性領域は前記基体の表面に層状に備えられる、請求項1〜6のいずれかに記載のユニット。
  9. 前記電子伝導性領域は、Ti,Ta,W,Ir,Pt系合金、Feに0〜1%C,0〜3%Si,0〜2%Mn,0〜30%Cr,0〜50%Ni,0〜10%Mo,0〜8%W,0〜5%Nb,0〜5%Ti,0〜2%Al,0〜0.2%B,0〜0.2%N,0〜1%V,0〜5%Cu,0〜0.3%Zrを添加した耐熱鋼およびFe基超合金、Feに0〜0.5%C,0〜2%Si,0〜5%Mn,0〜30%Cr,0〜50%Ni,0〜50%Co,0〜10%Mo,0〜8%W,0〜5%Nb,0〜5%Ti,0〜1%Al,0〜0.1%B,0〜0.2%N,0〜5%V,0〜5%Cuを添加したFe−Ni−Co−Cr系超合金、Coに0〜1%C,0〜2%Si,0〜2%Mn,0〜30%Ni,0〜30%Cr,0〜8%Mo,0〜20%W,0〜5%Nb,0〜10%Ta,0〜5%Ti,0〜0.5%Al,0〜5%Fe,0〜0.5%B,0〜2%Zrを添加したCo基超合金、MCrAlR合金(Mは、Ni、CoおよびFeの少なくとも1種であり、Rは希土類元素の少なくとも1種である)、TiC,TiN,TaC,TaN、LaCrO及びLaCoOからなる電子伝導性材料あるいはこれらの電子伝導性材料を基とする複合材料から構成される、請求項1〜8のいずれかに記載のユニット。
  10. 前記酸化物層は、Al、AlTiO、TiO、ZrO、HfO、ThO、BeO、MgO、Ta、LaAlO、CeO及びYからなる群から選択される1種あるいは2種以上の酸化物、これらの複酸化物あるいはこれらを基とする複合材料から構成される、請求項1〜9のいずれかに記載のユニット。
  11. 前記構造体の前記酸化物層の表層側に、さらに1あるいは2以上の層を備えている、請求項1〜10のいずれかに記載のユニット。
  12. 前記構造体はケーシング内部に備えられ、前記負電荷集積手段は前記ケーシングの内表面近傍に備えられる、請求項1〜11のいずれかに記載のユニット。
  13. 前記構造体はケーシングを構成し、前記負電荷集積手段は前記ケーシング内部に備えられる、請求項1〜12のいずれかに記載のユニット。
  14. 前記構造体は、内燃機関の構成部材である、請求項1〜13のいずれかに記載のユニット。
  15. 前記構造体はタービンである、請求項1〜14のいずれかに記載のユニット。
  16. 800℃以上の温度の酸化性雰囲気の環境で使用される基体に耐酸化性を付与する方法であって、
    基体と、該基体に備えられ少なくとも前記使用環境において電子伝導性を示す電子伝導性領域と、該電子伝導性領域よりも前記基体に対して前記使用環境側に備えられる酸化物層と、を備える構造体に対して、負電荷集積手段により前記電子伝導性領域内に負電荷を集積させて前記基体に耐酸化性を付与する、方法。
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