JP2020110787A - 静電気劣化防止方法およびその装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】不導体の劣化防止対象物の劣化を静電気により防止する静電気劣化防止方法およびその装置を提供する。【解決手段】不導体の劣化防止対象物の劣化を静電気により防止する静電気劣化防止方法およびその装置であって、大地の電位より低い電位を前記劣化防止対象物に印加することにより、前記劣化防止対象物の劣化を防止する。【選択図】図2

Description

本発明は、不導体の劣化防止対象物の劣化を静電気により防止する静電気劣化防止方法およびその装置に関する。
従来、導体の劣化を静電気により防止する方法として、大地の電位より低い電位を印加する方法が用いられている。例えば、特許文献1が開示している耐酸化性ユニットについて、図1を基に説明する。ガスタービンなどの耐熱性部材の基体である電子伝導性領域5には酸化防止のために酸化物層3が付与されているが、酸化防止の効果をより高めるために、電源2で発生した大地の電位より低い電位を電子伝導性領域5に印加することにより電子伝導性領域5に電子を付与し、さらに負電荷集積手段6により静電誘導により電子伝導性領域5の電子を増大させて酸化を防止するユニットを開示している。
特開2006−89796号 公報
以上に述べた従来の静電気による劣化防止方法では、その用途としての劣化防止対象物は導体あるいは半導体に限られていて、不導体の劣化を防止する方法を開示するものではないと言う課題があった。
本発明は、このような従来の構成が有していた問題を解決しようとするものである。つまり、不導体の劣化を防止できる静電気劣化防止方法およびその装置を開示し、多くの対象物において使用できるようにすることである。
そして、本発明は上記目的を達成するために、不導体である劣化防止対象物の劣化を静電気により防止する静電気劣化防止方法であって、大地の電位より低い電位を前記劣化防止対象物に印加することにより、前記劣化防止対象物の劣化を防止するようにした。
また、第2の課題解決手段は、不導体である劣化防止対象物の劣化を静電気により防止する静電気劣化防止装置であって、大地への接地手段と、前記大地への接地手段により得られた大地の電位より低い電位を出力する電源手段と、前記電源手段で発生した電位を直接的または間接的に前記劣化防止対象物に印加する印加手段とを有する構成にしたものである。
さらに、第3の課題解決手段は、不導体を含む劣化防止対象物を保管する保管庫であって、第2の課題解決手段に示す静電気劣化防止装置を備え、保管中の劣化防止対象物の劣化を防止する構成にしたものである。
さらに、第4の課題解決手段は、不導体を含む建築物であって、第2の課題解決手段に示す静電気劣化防止装置を備え、劣化防止対象物である建築物の劣化を防止する構成にしたものである。
上記第1および第2の課題解決手段による作用は次の通りである。
物質の劣化は、物質を構成するために結合している電子が紫外線や熱などにより飛び出したり酸素などにより電子が奪われたりして結合が切れることにより生じる。したがって、物質内の電子の数が多い状態ほど失われた電子を補いやすく、劣化しずらくなると考えられる。本発明による静電気劣化防止方法およびその装置では、不導体の劣化防止対象物に大地の電位より低い電位を印加して電子の数を増やしておくことにより、物質を結合している電子が飛び出したり奪われたりした場合でも速やかに近傍の電子から補充しやすくしておくことにより、劣化防止対象物の劣化を防止する。
また、本発明による静電気劣化防止方法およびその装置では、通常不導体の静電容量や電位を伝えることが議論されることはなかったが、不導体が全く電流を流さないわけでなく電気抵抗率が桁違いに高いだけであることに着目し、大地の電位より低い電位を印加することにより、時間をかけて電位が伝わり、電子の数を増やしておくこと、つまり負の静電気を帯電させることが可能であると考え、不導体の劣化防止対象物の劣化を防止することができようにしたものである。
また、第3の課題解決手段による作用は、第2の課題解決手段による静電気劣化防止装置を備えた保管庫であって、保管庫に保管している不導体を含む劣化防止対象物内の電子の数を増やして劣化防止対象物の不導体の部分の劣化を防止することができるという効果を発揮する。
また、第4の課題解決手段による作用は、第2の課題解決手段による静電気劣化防止装置を備えた建築物であって、不導体を含む劣化防止対象物である建築物内の電子の数を増やして建築物の不導体の部分の劣化を防止することができるという効果を発揮する。
上述したように本発明の静電気劣化防止方法およびその装置は、劣化防止対象物自体には特に制約がなく、導体に限らず半導体や不導体でも劣化防止対象物とすることができ、車庫や格納庫や物置や冷蔵庫などの保管庫での保管品に含まれる不導体や木造建築物や鉄骨造建築物などの建築物などに含まれる様々な不導体の劣化防止対象物において使用できる静電気劣化防止方法およびその装置を提供できることである。
従来の耐酸化性ユニットの接続図 本発明による劣化防止方法を示す概念図である。 本発明による劣化防止装置の接続関係を示す接続図である。 本発明による劣化防止装置の他の接続関係を示す接続図である。 本発明による劣化防止装置の定常状態の概略の等価回路図である。 本発明による劣化防止装置を用いた保管庫の接続図である。 本発明による劣化防止装置を用いた建築物の接続図である。
はじめに、本明細書中の記号ハット^はべき乗を、スラッシュ/は除算を表すものとする。また、物質を電気抵抗率で分類する導体と半導体と不導体の境界には一般的には必ずしも統一された定義はないが、本発明における特許請求の範囲および明細書では一般的な分類とおおよそ一致する次の意味で用いている。導体は、半金属である黒鉛の電気抵抗率に近い10^−6Ωm以下の電気抵抗率のものとする。不導体は、電気抵抗率のSI接頭語がメガのオーダーとなる10^6Ωm以上の電気抵抗率のものとする。半導体は、導体と不導体の間の電気抵抗率のものとする。なお、ここでの電気抵抗率は、特に断わりのない限り、摂氏20度かつ常湿で乾燥した状態での値である。
(図2の静電気劣化防止方法)
これより本発明による静電気劣化防止方法の好適な一実施例について、図2を基に説明する。図2は、本発明による静電気劣化防止方法の概念図である。本発明による静電気劣化防止方法では、大地の電位より低い電位を不導体の劣化防止対象物15に印加することにより、電子の数を増やして、印加している期間に応じて劣化防止対象物15の劣化を防止する。電子を帯電させて劣化を防止するため、静電気による劣化防止方法であると言える。
(本発明による静電気劣化防止方法の考え方)
本発明による静電気劣化防止方法は、次の3つの考え方に基づいている。1つ目は、不導体と言えども電気抵抗率が桁違いに高いだけで、大きさと形状相応の静電容量を持つことに変わりはないと考えたことである。2つ目は、帯電の基本法則で、静電容量を持つ劣化防止対象物15の電位を下げることにより、劣化防止対象物15内の電子の量を増やすことができることに着目している。3つ目は、劣化防止対象物15内の電子を増やすことにより劣化を防止できると考えたことである。以下に、これら3つの考え方について詳細に説明する。
(不導体の劣化防止)
1つ目の不導体の静電容量について説明する。本発明による静電気劣化防止方法では、不導体である劣化防止対象物15の静電容量を用いて劣化を防止する。通常、静電容量は金属などの導体において定義されるため、電流をほとんど流さない不導体が電位を伝えることや静電容量が議論されることはない。そのような用途が、これまで無かったからである。しかし、電気磁気学的に導体と不導体の間に明確な境界はなく、電気抵抗率の桁違いな違いに過ぎないことに着目し、不導体でもそれ自体に大きさと形状に応じた静電容量がないわけではなく、電位を印加して時間をかければ、電子の数を増やして劣化を防止できる可能性があると考えた。
(帯電の基本法則)
2つ目の帯電の基本法則について説明する。静電容量Cをもつ物体内の電荷Qは、静電容量Cと絶対電位Vの積により求められる。したがって、電位が低ければ低いほど負に帯電している電子の数が多くなる。つまり、大地の電位より低い電位を印加することにより、印加しない場合より電子の数を多くすることができる。何故ならば、電位を印加していない大地に直接的あるいは間接的に長時間接している物体は、通常大地の電位とほぼ同電位になっていると考えるのが自然だからである。
(電子増加による劣化防止)
3つ目の電子増加による劣化防止について説明する。物質の劣化は、物質を構成するために結合している電子が紫外線や熱などにより飛び出したり酸素などにより電子が奪われたりして結合が切れることにより生じる。このため、電子の数を増やしておくことにより、物質を結合している電子が飛び出したり奪われたりした場合でも速やかに近傍の電子から補充しやすくなり、劣化防止対象物の劣化を防止することができる。
(不導体の帯電時間の概算方法)
ここで、不導体の帯電時間の概算について説明する。不導体では、電気抵抗率が桁違いに高いため、電位を印加してから電荷が行き渡るまでに時間がかかることが考えられる。劣化防止対象物15の一部に電位を印加した場合の正確な帯電の時間的変化は、劣化防止対象物15の形状や電極などの境界条件や劣化防止対象物15内の位置によって異なり、正確な挙動は個々の条件において微分方程式を解く複雑な計算が必要になる。ここでは、どの程度の時間的なオーダーで帯電させることができるのかを概算するために、静電容量Cと抵抗値Rの積であるCR時定数を用いる。ここで、静電容量Cには簡単に計算できる球の静電容量を用い、抵抗値も簡単に計算できる球と同程度の大きさの立方体の対面間の抵抗値を示す電気抵抗率を用いることにした。
(静電容量Cの概算)
球の静電容量Cは、数1により求められる。
Figure 2020110787
ここで、Cは静電容量、πは円周率、εは真空中の誘電率8.85pF/m、Dは球の直径を表している。直径1mの球の場合には、Dに1mを代入して静電容量Cは56pFである。この値は直径に比例するので直径1mあたり56pF/mである。人の静電容量は、一般的に80〜200pFとされており、球の直径の代わりに人の身長を代入してもほぼあてはまる。このことから静電容量Cは外形への依存は大きくなく、同程度の大きさの立方体でも大きくは異ならないと考えられる。
(抵抗値Rの概算)
抵抗値Rは、辺の長さが1mの立方体の対面間の抵抗値である電気抵抗率そのものを用いて概算する。辺の長さが1mの立方体の電気抵抗率は、単位がΩmであり、大きさに反比例する値である。
(CR時定数の概算結果)
球の静電容量Cは大きさに比例し、立方体の対面間の抵抗値Rは大きさに反比例するため、CR時定数は大きさに依存しなくなる。したがって、概算上では、大きさが異なっていても帯電の時間は変わらない。例えば、不導体のABS樹脂やゴムやガラスや木材などの電気抵抗率を10^13Ωmとすると、CR時定数は560秒となり、おおよそ10分のオーダーである。このことから、劣化の時間と比較して充分短い時間で帯電させられることが分かる。電気抵抗率がさらに高く10^16Ωm以上のものも希に存在する。電気抵抗率が例えば10^16Ωmの場合、CR時定数はおおよそ6日のオーダーとなる。それでも、電位を印加する部分の面積が大きく厚みの薄い形状の場合は、より短い時間で帯電することができるので、形状によっては劣化防止できる可能性は充分ある。
(評価実験結果)
以上に説明した本発明による静電気劣化防止方法の有効性を確認するために、不導体の劣化防止対象物15としてプラスチックなどより劣化しやすいゴムと表面を不導体で塗装した金属板とについて屋外で約5年間にわたり大地の電位よりおおよそ3V低い電位を印加した。その結果、ゴムは断面が尖った形状の部分まで初期の形状を維持し、塗装面は初期状態からの色つやの変化を小さくすることができるなどの顕著な劣化防止効果があることを確認することができた。
(劣化より充電が遅い場合)
電気抵抗率が更に高い場合などに、劣化より充電が遅くなる場合がないとは言えない。それでも、バンド理論によると価電子帯と伝導帯の間のバンドギャップを熱により越える電子は確率的にゼロではなく、電気を全く通さない完全な絶縁体は常温では存在しないと考えられる。したがって、大地の電位より低い電位を印加することにより、少なくとも少しは電子を流し込むことができるので、常温で劣化防止の効果が全くない物質はないと考えられる。
(劣化防止対象物15)
本発明による静電気劣化防止方法では、不導体の劣化防止対象物15とは、例えば通常の樹脂やゴムや塗料やガラスや乾燥木材やアスファルトや雲母や磁器や水晶などのことである。また、劣化防止対象物は、単一の材料ばかりでなく、複合品や組立品であっても良い。さらに、複合品や組立品の特定の部分であっても良い。
(静電気劣化防止装置)
これより、本発明による静電気劣化防止装置の好適な一例について、図3を基に説明する。なお、本発明による静電気劣化防止装置は、前述の本発明による静電気劣化防止方法を用いているので、重複説明は省略し、ここでは静電気劣化防止装置としての追加説明を行う。
本発明による静電気劣化防止装置は、接地手段21と電源手段22と印加手段23をおもな構成要素とし、不導体の劣化防止対象物25の劣化を防止する。但し、これらの構成要素は、電気的に接続されていれば、離れた場所にあってもよい。また、複数の配線やコネクタなどを介して間接的に接続しても良い。ここで、絶縁支持手段24は、印加手段23を支持するためのものである。大地29は必要であるが、装置の範囲を超えているので静電気劣化防止装置には含めない。図3に示す例は、印加手段23が絶縁支持手段24と劣化防止対象物25を完全に分離できて、劣化防止対象物25が印加手段23以外に接続されているものがなく、劣化防止対象物25の電位がほぼ印加手段23の電位になる基本的な構成である。
(接地手段21)
接地手段21は、大地29に接続する。接地手段21は、大地29に直接接続しても良いが、大地29に接続されているアース端子などを介して、間接的に接続するようにしても良い。
(電源手段22)
電源手段22は、負の値である起電力Vsを発生し、印加手段23に出力する。電源手段22は、電力源として1次電池や2次電池や太陽電池や各種発電機や図示しなし外部配線による商用電源などを用いることができる。ただし、環境発電や振動発電など不安定な電源を用いる場合は、2次電池やキャパシタなどを併用しても良いことは、言うまでもない。電源手段22の簡単な例は、約3Vの電池の陽極を接地手段21に接続して、陰極を印加手段23に接続することである。こうすることにより、大地29の電位より約3V低い電位を発生し、印加手段23に出力できる。但し、電源手段22が供給する電位は、この限りでないことは言うまでもない。また、過度のリーク電流Iや感電防止などの観点から、必要に応じて電源手段22には出力と直列に保護抵抗を付加するなどの保護手段を設けてもよい。
(電位の範囲)
電源手段22が出力する電位の範囲について説明する。上限の電位は、大地29の電位より低ければ印加手段23を介して劣化防止対象物に電子を供給できるので、大地の電位を0Vの基準とした場合に、0V未満であれば良い。下限の電位については、本発明による静電気劣化防止装置では、電源手段22の出力する電位が低い程帯電の時間が短くなり、また供給する電子の数が多くなることにより劣化防止効果が高まる利点がある。ただし、電位が低すぎて感電の可能性を生じないように、−20V以上であることが望ましい。
(印加手段23)
印加手段23は、電源手段22の出力に配線などにより電気的に接続され、電源手段22からの大地の電位より低い電位を劣化防止対象物25に印加することにより、劣化防止対象物25に電子を供給する。印加手段23は、例えばコネクタやクリップなどを用いて着脱可能なものとしても良い。また、劣化防止対象物25が複合品や組立品を構成する一部分の場合には、印加手段23は複合品や組立品のどこか1カ所に大地の電位より低い電位を印加することにより、他の部分を介して間接的に劣化防止対象物25の部分にも大地の電位より低い電位を印加することができる。例えば、自動車のワイパーゴムが劣化防止対象物25の場合には、印加手段23であるクリップで自動車のフレームに固定されたマフラーを挟んだ場合は、マフラーとフレームとボディーとワイパーブレードなどを介してワイパーゴムに電位を印加することができる。
(劣化防止対象物25)
劣化防止対象物25は、前述の静電気劣化防止方法の説明での図2に示した劣化防止対象物15に対応する。劣化防止対象物25は静電容量をもつため、大地の電位より低い電位を印加されることにより電位が下がり、電子の数が増えて劣化が防止される。
(絶縁支持手段24)
印加手段23や劣化防止対象物25が重力で大地29に直接接触しないために、何がしかの支持手段が必要である。絶縁支持手段24は、印加手段23を支持するとともに、大地29と印加手段23や劣化防止対象物25を高い電気抵抗で絶縁する。図3の例のように、劣化防止対象物25と絶縁支持手段24とが充分電気抵抗値の小さい印加手段23により切り離されている場合には、絶縁支持手段24から大地29へのリーク電流Iがあっても、絶縁支持手段24の劣化防止対象物25の劣化防止への影響は無視でき、本発明による静電気劣化防止装置の本質的な作用及び効果には影響をおよぼさない。
(消費電力)
図3に示す構成では、絶縁支持手段24でのリーク電流I以外には、基本的に印加手段23と劣化防止対象物25などに帯電させるための過渡電流と紫外線や熱などにより飛び出す電子や酸素などにより奪われる電子を補充する程度の定常電流しか必要にならないので、ほとんど流れない程度の非常に少ない消費電流となり、低消費電力で劣化を防止することができる。
(図4に示す他の接続例)
図4は、印加手段33によって劣化防止対象物を分離できない場合の一例の接続図である。例えば、印加手段が埋め込まれた網状の電極である場合や、すでに劣化防止対象物が大地に直接的あるいは間接的に支持されていて外側に電極を設けて接続した場合などである。ここでは、このような場合を例に、定常状態での各部位での電位やリーク電流Iについての考え方について説明する。
図4において、被印加上部35は印加手段33より上側でその先が電気的に開放端となる部分である。また、被印加下部34は印加手段33の下側で印加手段33と大地29の間の部分である。印加手段33が点線で表されているのは、印加手段33が被印加上部35と被印加下部34を完全に分離しているのではなく、被印加上部35と被印加下部34に直接接続された部分があることを示している。ここでは、どこまでが劣化防止対象物で、どこからが絶縁支持手段であるかは、問題にしていない。なお、接地手段21と電源手段22は、図3に示す例の場合と同様である。
(疑似的な等価回路図)
図5は、図4に示す構成での定常状態での電位と電流の概算を行うための、疑似的な等価回路図である。本来は分布定数となるが、概算のため被印加上部35も被印加下部34も単なる抵抗として表わしている。図5において、接地記号は大地29を表し、抵抗Reは接地手段21の接地抵抗、電池Vsは電源手段22の起電力、抵抗Rcは印加手段33の接続抵抗、抵抗Raは被印加上部35の電気抵抗、抵抗Rbは被印加下部34の電気抵抗、抵抗Rbeは被印加下部34の接地抵抗に各々対応している。電位Vaは、被印加上部35全体の電位で、電位Vbは被印加下部34と大地29との接触面の電位を表わしている。ここで、電位の基準は、大地29の電位を0Vとしたものである。また、リーク電流Iは、図5の回路でのループを時計方向に流れる電流で、値が負の電流である。
(被印加上部35の電位)
この場合、各部分の静電容量への充電が完了した後の定常状態の被印加上部35内ではほとんど電流が流れないので、電位Vaは場所により変わらず一様と考えることができる。定常状態での被印加上部35の電位Vaは、リーク電流Iに被印加下部34の電気抵抗Rbと接地抵抗Rbeとの和を掛けた値として、数2により概算できる。
Figure 2020110787
数2から分かるように、被印加上部35の電位Vaを電源手段22の起電力Vsに近づけるには、抵抗Rbと抵抗Rbeの和と比較して抵抗Rcと抵抗Reとの和が十分小さければ良い。充分小さく出来ない場合は、電源手段22の発生する起電力Vsの絶対値を大きくすることで対応してもよい。このために、被印加上部35の電位Vaを検出できる場合には、電源手段22にフィードバックをかけることも有効である。また、接地手段21の接地抵抗Reによる電圧降下の影響が問題になる場合には、図示しないが、離れた2か所に接地手段21を設け、一方を電子源として用いて、もう一方を電位の基準として電源手段22を構成して対応することもできる。
(被印加下部34の電位)
定常状態での被印加下部34の電位は、印加手段33に近い位置では被印加上部35の電位Vaとおおよそ同じで、大地29との接触箇所での電位Vbは、数3により概算できる。
Figure 2020110787
数3から分かることは、電位Vbを電位Vaに近づけて被印加下部34内での電位の変化を少なくするには、例えば被印加下部34の下の大地を抵抗値の高い絶縁舗装するなど、被印加下部34の抵抗Rbより被印加下部34の接地抵抗Rbeを充分大きくすることが効果的である。こうすることで、印加手段33から大地29に流れるリーク電流Iを少なくして消費電力を少なくする効果も併せもつ。このような絶縁舗装に限らず、被印加下部34が複数の要素が直列に構成されている場合には、複数の構成要素の中で抵抗値が支配的に大きい値の要素がある場合には、そこに絶縁機能があると考えて、その要素より印加手段33に近い要素では電位Vaと近い電位にすることができる。
(全体の電位)
また、数2及び数3から分かることは、電源手段22が発生する起電力Vsが負の値であれば、電位Vaも電位Vbもリーク電流Iも負の値であり、程度の違いがあるにしても、被印加上部35も被印加下部34も劣化が防止されることである。つまり、印加手段33が少なくともどこか1カ所に大地の電位より低い電位を印加することにより、全体の電位を大地の電位より低くして劣化を防止することができる。なお、降雨などにより被印加上部35や被印加下部34が濡れた場合には、抵抗Rcを流れる電流が大きくなる。この場合、被印加上部35の電位Vaや被印加下部34の電位Vbが、抵抗Rcによる電圧降下の影響で大地の電位に近づくことが考えられるが、大地の電位より低い電位であることにかわりはなく、劣化防止の効果が少なくなってもなくなることはない。
(保管庫での利用)
図6(a)〜(d)は、本発明による静電気劣化防止装置を備えることにより、不導体の劣化防止対象物を含む保管品の劣化を防止することのできる保管庫の接続図である。なお、本発明の特許請求の範囲や明細書での保管庫とは、物を保管するための器や什器や施設や設備や場所のことで、例えば、車両を保管する車庫や航空機を保管する格納庫や物置や冷蔵庫などである。なお、接地手段21と電源手段22は、保管庫の中に設けても外に設けても構わない。印加手段さえ保管庫内の劣化防止対象物を含む保管品に電位を印加できる構成であればよい。
(車庫)
図6(a)は、本発明による静電気劣化防止装置を備えた、劣化防止対象物を含む車両45を保管する車庫の一例の接続図である。保管している車両45のワイパーゴムやボディの塗装や内装やタイヤなどの不導体の部分の紫外線などによる劣化を防止できる。ここで言う車両45は、自動車のみならず、自動二輪車や原動機付自転車や自転車などを含み、人や物を運ぶために、有人運転や無人の自動運転などで陸上を移動する乗り物や運搬手段ならどのようなものでも良い。ここで、接地手段21と電源手段22は、前述の図3に示した例のものと同様のものである。絶縁舗装48は、大地29と車両45を絶縁するための舗装であるが、必ずしも必要ではない。屋根46と屋根を支える柱47も、雨よけのためであるが、必ずしも必要ではない。
印加手段43は、例えば容易に着脱可能なコネクタや金属のクリップなどで人が挟むことにより車両の一部に接続し、電源手段22の供給する電位を車両45に印加する。あるいは、車庫に止めることにより自動的に車両45に接触するようにしても良い。車両45への電位の印加箇所は、車両45の中で多くの部品と電気的に低い抵抗値で接続されている例えばフレームやマフラーなどの箇所にすることが望ましい。なお、例えばマフラーに印加するクリップの接続抵抗やフレームやシャーシやホイールなどの各部品間の電気抵抗は不導体の塗膜などを介している場合も多いが、塗膜の厚みを考慮するとタイヤと絶縁舗装の抵抗よりは充分小さいと考えられるため、通常問題にはならない。
車両45は、車庫に止めて印加手段43により電源手段22の供給する電位を印加されている時間に応じて、劣化が防止される。このように、本発明による静電気劣化防止装置は、間欠的に使用することもできる。
(格納庫)
図6(b)は、本発明による静電気劣化防止装置を備えた、不導体の劣化防止対象物を含む航空機55を保管する格納庫の一例の接続図である。ここで言う格納庫とは、駐機場なども含むものである。保管している航空機55の不導体の部分の劣化を防止できる。ここでは、図6(a)に示した車庫との相違点のみを示す。ここで言う航空機55は、ヘリコプターのみならず、飛行機やドローンなどを含み、物や人を運ぶために、有人運転や無人の自動運転などで空中を飛ぶ乗り物や運搬手段ならどのようなものでも良い。建築物56は、風雨を遮るためのものであるが、本発明において必ずしも必要ではない。
(物置)
図6(c)は、本発明による静電気劣化防止装置を備えた、劣化防止対象物である不導体を含む物品65を保管する物置の一例の接続図である。物置の右側の扉を左にずらして開けた状態を示している。ここでは、図6(a)に示した車庫との相違点のみを示す。電源手段22に接続されたスチール製の物置が印加手段63である。物置の棚に置かれている物品65の不導体の部分の酸化などによる劣化を防止する。土台石68は、物置を支えるとともに、大地29と物置を電気的に絶縁する。なお、物置63を構成する各部品間の電気抵抗は、不導体の塗膜などを介している場合も多いが、塗膜の厚みを考慮すると、土台石68の抵抗よりは充分小さいと考えられるため、通常問題にはならない。
(冷蔵庫)
図6(d)は、本発明による静電気劣化防止装置を備えた、劣化防止対象物である図示しない保管品などを屋内で保管する冷蔵庫の一例の接続図である。ここでは、図6(a)に示した車庫との相違点のみを示す。接地手段71は、屋内配線のアース端子に接続している。屋内のアース端子は、電気的に大地に接続されているからである。電源手段22からの配線を冷蔵庫のシャーシなどに接続することにより、冷蔵庫が印加手段73となる。冷蔵庫の中に保管されている不導体の物品などの劣化を防止できる。冷蔵庫は、床78の上に置かれている。床78と大地との電気抵抗値が充分に高くない場合には、冷蔵庫と床の間に絶縁マットなどを挿入すればよい。
(建築物)
図7(a),(b)は、本発明による静電気劣化防止装置を備えることにより、不導体の部分の劣化を防止するようにした建築物の接続図である。図7(a)に木造建築物の場合の例を、図7(b)に鉄骨造建築物の場合の例を示すが、同様の構成で本発明による静電気劣化防止装置を設けるようにすれば、どのような構造の建築物に用いても良い。通常、建築物では不導体である外壁や屋根や屋上などの塗装やコーキングなどの劣化防止のために多くの維持費がかかるため、本発明による静電気劣化防止装置を備えることの効果は大きい。なお、接地手段21と電源手段22は、前述の図3に示した例のものと同様のものであり、建築物の中に設けても外に設けても構わない。印加手段さえ建築物の少なくとも一部に接続されていればよい。
(木造建築物)
図7(a)に一例を示す本発明による静電気劣化防止装置を備えた木造建築物では、不導体である外壁や屋根などの塗装やコーキングなどの劣化を防止する。印加手段83は、布基礎である基礎84と土台88とを固定するアンカーボルトであり、電源手段22の出力に接続されている。ここで、例えば全ての土台の上面などに導電塗装を施すと、土台まで含めて印加手段として機能する。印加手段はアンカーボルトに限られるものではなく、例えば柱87の下の方に導電塗装を施すなどして印加手段を設けるようにしても良い。基礎84から大地29へのリーク電流が問題にならないように、基礎84に防水処理を施して、リーク電流を減らすことも効果的である。外壁85や屋根86など土台より上の建築物全体には、土台88や柱87や梁などを介して、印加手段83から電子が供給される。また、導電性分子錯体などにより壁などに電波を遮らない程度の導電性をもたせるようにすると、さらに効率的に電子を供給することができる。
(鉄骨造建築物)
図7(b)に一例を示す本発明による静電気劣化防止装置を備えた鉄骨造建築物では、不導体である外壁や屋上などの塗装やコーキングなどの劣化を防止する。印加手段93は、柱と梁により一体化された全ての鉄骨であり、電源手段22の出力に接続されている。但し、絶縁してリーク電流を抑えるために、基礎94と柱の脚部の間に繊維強化プラスチックなどによる絶縁手段98を設けるなどして、印加手段93である鉄骨を大地29と電気的に絶縁する。これにより、不導体の外壁95や屋上96などには、印加手段93である鉄骨から電子が供給される。但し、鉄骨造建築物のどの部分に印加手段93を設けるかは、この限りでない。
(まとめ)
以上に示したように、本発明による静電気劣化防止方法およびその装置では、不導体である劣化防止対象物に負の電位を印加することにより、電子の数を増やして劣化を防止する。したがって、劣化防止対象物に接続する電極は最低1つあればよく、劣化防止対象物全体の劣化を防止することができる。また、リーク電流を除くと、過渡的に印加手段23と劣化防止対象物25に帯電させるための電流と、定常的に紫外線や熱などにより飛び出す電子や酸素などにより奪われる電子を補充する程度の電流しか必要にならないので、少ない消費電力で劣化を防止することができる。また、車庫や駐機場や物置や冷蔵庫や建築物などでの幅広い用途で利用することができる。
本発明による静電気劣化防止方法およびその装置は、約5年間試験運用を行い、簡単な構成で顕著な効果があることを確認したものである。また、幅広い不導体の劣化防止対象物に使用することができるため、対象となる市場は大きいものと考えられる。さらに、多くの場合劣化防止対象物と比較すると充分安価で実現することができるため、普及する可能性は十分にある。
2 電源
3 酸化物層
5 電子伝導性領域
6 負電荷集積手段
15,25 不導体の劣化防止対象物
21,71 接地手段
22 電源手段
23,33,43,63,73,83,93 印加手段
24 絶縁支持手段
29 大地
34 被印加下部
35 被印加上部
45 車両
46 屋根
47 屋根を支える柱
48 絶縁舗装
55 航空機
56 建築物
65 物品
68 土台石
78 床
84,94 基礎
85,95 外壁
86 屋根
87 柱
88 土台
96 屋上
98 絶縁手段

Claims (4)

  1. 不導体の劣化防止対象物の劣化を静電気により防止する静電気劣化防止方法であって、大地の電位より低い電位を前記劣化防止対象物に印加することにより、前記劣化防止対象物の劣化を防止することを特徴とする静電気劣化防止方法。
  2. 不導体の劣化防止対象物の劣化を静電気により防止する静電気劣化防止装置であって、大地への接地手段と、前記大地への接地手段により得られた大地の電位より低い電位を出力する電源手段と、前記電源手段で発生した電位を直接的または間接的に前記劣化防止対象物に印加する印加手段とを有することを特徴とする静電気劣化防止装置。
  3. 請求項2に記載の静電気劣化防止装置を備えていることを特徴とする保管庫。
  4. 請求項2に記載の静電気劣化防止装置を備えていることを特徴とする建築物。
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