JP4542754B2 - ボビン - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ボビンに関する。
【0002】
【背景技術】
従来から、チャックテープや、バンド等の紐状部材は、筒状の胴部(巻き芯)を備えたボビンに巻回されて輸送され、ユーザに供給されている。ユーザに供給され、紐状部材が最後まで繰り出されたボビンは、供給者側に回収されて、再利用されることとなる。この際、輸送コスト低減のため、筒状の胴部を展開させて、平板状とすることが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】
特許第3363446号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような構造のボビンでは、平板の一方の端部に係合溝を形成し、他方の端部に係合突起を形成し、これらを係合させることで、平板状の胴部を筒状に保持している。したがって、平板の端部に係合溝や係合突起を形成しなければならず、製造に手間を要するという問題がある。
また、ボビンは、単なる筒状の胴部のみから構成されているため、紐状部材の材質や、断面形状によっては、紐状部材の巻き崩れが生じ、胴部の端部から紐状部材が外れてしまうことがある。
【0005】
本発明の目的は、容易に製造でき、紐状部材の巻き崩れを防止できるボビンを提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明のボビンは、紐状部材を巻回するためのボビンであって、対向配置される一対の側板と、これら一対の側板間に配置され、その端部が前記一対の側板のそれぞれに嵌合するとともに、前記紐状部材が巻回される筒状の胴部と、前記胴部内に設置され、一方の端部が前記一対の側板の中心を貫通し、他方の端部にフランジ部を有する筒状のシャフトとを備え、前記シャフトと前記一対の側板のうち一方の側板とは、前記側板を貫通する前記シャフトの一方の端部先端において、固定手段により固定され、さらに前記シャフトの一方の端部は外周面に前記一方の側板に嵌合する突起を有し、前記胴部は、複数の板状体を連接した連接体から構成され、この連接体の端部に配置された板状体の端部同士を当接させることで、筒状形態が構成されており、前記シャフトと前記側板との前記固定手段による固定、前記突起の前記一方の側板への嵌合、および、前記側板と前記胴部との嵌合を解除することで、前記シャフトと、前記側板と、前記胴部とが分離され、前記胴部は、前記板状体の端部同士の当接を解除することで、筒状形態が展開されることを特徴とする。
【0007】
ここで、紐状部材としては、紐、バンド、コード類のほか、チャックテープ、その他のテープ等の各種紐状の部材をボビンに巻回できる。
また、胴部、側板、シャフト、および固定手段は、ポリプリピレン等の合成樹脂等を材質とする紐状部材や、シート、フィルム等の製造時に生じるロスを原材料として活用し、射出成形等により形成することが考えられる。
側板の形状としては、円盤形状等が採用でき、胴部の端部を嵌合するために、胴部の端面に応じた位置に、胴部の端部が嵌合する溝が周状に形成されることが好ましく、側板の中心部には、ボビンを梱包機や製袋機等にセットするための円孔が形成されていることが好ましい。
胴部を構成する連接体は、各板状体が、可撓性を有する薄肉部分とされたヒンジを介して連接されて、一体成形されていることが好ましい。
【0008】
この発明によれば、以下のような効果を奏することができる。
(1)紐状部材を巻回する胴部の両端には、側板が配置されているため、紐状部材が側板によりせき止められる。これにより、紐状部材の巻き崩れを防止することができる。
(2)また、側板に、胴部の端部が嵌合することにより、連接体から構成される胴部が側板上に筒状形態に保持される。したがって、胴部を筒状形態に保持するために、板状体の端面に係合溝および係合突起等を形成する必要がないので、製造が容易であり、部品コストの増加を防止することができる。
(3)さらに、巻き締まり現象により紐状部材の巻回束が側板側へ膨出しようとするため、相応の圧力が側板に対して加わるが、ボビンの略中心に設置されるシャフトと側板との固定によってボビンは補強されているので、ボビンの強度を向上できる。また、胴部内には、シャフトが配置されているので、粉塵等はシャフト内に入り込むこととなり、胴部への粉塵等の付着を防止できる。
(4)そして、本発明のボビンは、シャフトと側板との固定手段による固定、および、側板と胴部との嵌合を解除することで、シャフトと、側板と、胴部とが分離される。これに加え、筒状形態とされた胴部を展開させて、略平坦な形態とすることができるので、ボビンを回収する際の輸送コストを低減できる。
【0009】
本発明では、前記シャフトの一方の端部先端の外周面または内周面にはねじが形成されており、前記固定手段は、前記ねじに螺合する螺合部を備えることが好ましい。
ここで、シャフトは、ねじ部分のみを金属製等の剛性を有する材質で別成形しておき、このねじ部分と一体的に、合成樹脂等を用いて射出成形する、いわゆるインサート・インジェクション等により形成できる。
この発明によれば、固定手段は、シャフトに形成されたねじに螺合するものであるため、シャフトと側板との固定を容易に行うことができる。また、シャフトと一方の側板とを分解する場合には、螺合を解除すればよく、ボビンを容易に分解できる。
【0010】
本発明のボビンは、前記シャフトの一方の端部は、一方の側板に形成された孔から露出しており、前記固定手段は、前記シャフトの一方の端部をシャフトの軸方向と略直交する方向に貫通するピン部材を備えることを特徴とする。
この発明によれば、シャフトと側板とを固定する際には、シャフトにピン部材を挿入するだけでよいため、固定作業を容易に行うことができる。また、シャフトからピン部材を抜き取るだけで、シャフトと、側板との固定を解除することができ、ボビンの分解が容易化される。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の第1実施形態を図面に基づいて説明する。
(1.ボビンの構成)
図1は、本実施形態に係るボビン1の斜視図である。図2は、本実施形態にかかるボビン1を示す断面図である。
ボビン1は、紐状部材、例えば、チャックテープを巻回するためのものであり、対向配置される一対の側板10A,10Bと、一対の側板10A,10B間に配置される筒状の胴部13と、この胴部13内に設置される筒状のシャフト14とを備える。
ここで、チャックテープは、凸状に形成された雄部材と、凹状に形成された雌部材とを備えるものであり、雌部材と雄部材とを咬合した状態でボビン1に巻回される。
【0016】
側板10A,10Bは、例えば、合成樹脂製であり、略同形状の円盤状に形成されている。
側板10Aは、図1,図2上方側に位置する側板であり、この側板10Aの略中心部分には、その外面(ボビン1の組立時に外側となる面)および内面を貫通する円形の軸孔100Aが形成されている。この軸孔100Aの径は、シャフト14の径と略等しい。
また、側板10Aの外周近傍には、複数の円孔104が、周縁に沿って、略等間隔に形成されている。この円孔104は、指が入るような大きさ寸法であり、把持部として機能する。なお、この円孔104は、円孔104に指を入れた際に、巻回されたチャックテープに指が触れない位置に形成されている。
側板10Aの外面であって、軸孔100Aの外周側には、リング状の円リブ102が形成されている。さらに、この円リブ102の外周側には、リング状の凸形状が表出している。この凸形状は、後述するが、側板10Aの内面を外面側に窪ませることで形成されたものである。なお、側板10Aの内面の窪み部分(溝部103)には、胴部13の端部が嵌合する。
また、側板10Aの外面には、円リブ102から溝部103まで延びる複数のリブ105、および、溝部103から側板10Aの外周先端まで延びる複数のリブ106が形成されている。これらのリブ105、106は、等間隔に放射状に延びており、リブ106の本数は、リブ105の本数よりも多く、リブ105の本数の2倍となっている。
このような円リブ102、リブ105、およびリブ106は、側板10Aを補強する機能を有する。
【0017】
図2に示すように、側板10Aの内面側には、リング状のリブ107が、軸孔100Aの周囲に沿って立設されている。このリブ107は、内周面(シャフト14側)を外周側(胴部13側)に窪ませた4つの凹部107Aを有している。
この凹部107Aには、後述するシャフト14の突起144が挿入される。
また、側板10Aの内面には、前述した溝部103がリング状に形成されている。この溝部103の幅は、胴部13の厚みに対応している。
そして、この溝部103の内周側の縁から起立するように、リング状のリブ109が形成されている。さらに、側板10Aの補強用として、リブ107からリブ109まで延びる複数のリブ108が、放射状に形成されている。
側板10Bは、側板10Aと略同様の構造であるが、側板10Bの軸孔100Bには、リブ107の凹部107Aに対向し、軸孔100Bと連通する切欠100B1が形成されている。他の点は、側板10Aと同様である。
【0018】
次に、図1〜図3を参照して、胴部13について説明する。
図3は、ボビン1から側板10A,10B等を取り外した、胴部13単体の斜視図である。胴部13は、合成樹脂等による射出成形品であり、略筒状体に形成され、テープ類の巻き芯として使用される。胴部13の外面は、平滑に形成されており、本実施形態では、胴部13の径は、例えば215mm、軸方向の長さ寸法は、例えば、298mmに設定されている。
胴部13は、6枚の板状体131を5つのヒンジ132で連接した連接体であり、胴部13の端部に配置された板状体131の端部同士を当接させることで、筒状形態が構成される。
【0019】
各板状体131は、図4にも示すように、胴部13の周を6つに略等分した円弧にあたる湾曲を有しており、それぞれ略同形状とされている。
また、ヒンジ132により接続される各板状体131の端面(ヒンジ132側の端面)は、溝や突起等を有しない平滑な面に形成されている。
さらに、胴部13の端部に配置された板状体131の互いに当接する端部には、それぞれ合わせ部133A,133Bが形成されている。合わせ部133Aは、板状体131の端部の内周面を切り欠いてクランク状に形成される。合わせ部133Bは、板状体131の端部の外周面を切り欠いてクランク状に形成されている。合わせ部133A,133Bを当接させることで、胴部13が筒状形態となる。
ヒンジ132は、隣接する板状体131の対向する端部同士を胴部13の外周側で接続する薄肉部分とされている。板状体131は、ヒンジ132の薄肉部分を軸として回動可能とされている。ヒンジ132の軸長は、胴部13の軸方向の長さと略同寸法となっている。
このような胴部13は、図4に示すように、胴部13の合わせ部133A、133Bの当接を解除し、ヒンジ132の回動により胴部13を合わせ部133A,133Bから展開すると、略平坦な形態となる。
【0020】
胴部13の内面には、胴部13の軸方向に延びる第1リブ134と、この第1リブ134と略直交方向に延びる第2リブ135が形成されている。
第1リブ134は、合わせ部133Aと合わせ部133B近傍にそれぞれ一本ずつ、および、胴部13を展開した状態で略中央に位置するヒンジ132に隣接して1本、計3本が形成される。
第2リブ135は、ヒンジ132の間で3本が略等間隔に並走するように形成されており、すべての板状体131に亘って、連続的に形成されている。なお、第2リブは、胴部13の展開に支障がないように、ヒンジ132部分には形成されていない。
【0021】
図2、図5および図6を参照して、シャフト14について説明する。
シャフト14は、合成樹脂等による射出成形品であり、略筒状体のシャフト本体145と、このシャフト本体145の基端部分に設けられたフランジ部141と、突起143,144とを備える。このシャフト14のシャフト本体145の外径は、側板10Aの軸孔100Aの径に対応する。シャフト本体145の先端部分の外周には、ねじ142が刻設されている。
シャフト本体145の基端部分に設けられたフランジ部141は、その径が側板10Bの軸孔100Bよりも大きい。したがって、シャフト14を側板10Bの軸孔100Bに挿入すると、フランジ部141が側板10Bの軸孔100Bの周縁に当接することとなるので、シャフト14が側板10Bの軸孔100Bから側板10A側に抜けることがない。すなわち、フランジ部141は、シャフト14と側板10Bとを固定するための固定手段としての役割を果たす。
シャフト14のフランジ部141とねじ142との間の寸法は、胴部13の軸方向の寸法と略等しく、シャフト本体145の軸方向の寸法は、フランジ部141の寸法とねじ142の寸法を合計した分、胴部13の軸方向の寸法より長く設定されている。すなわち、ボビン1を組み立てた際、ねじ142が刻設されたシャフト本体145の先端は、側板10Aの軸孔100Bを貫通し、側板10Aから突出することとなる。
【0022】
このようなシャフト本体145のねじ142には、キャップ15が螺合される(図2および図6)。このキャップ15は、側板10Aとシャフト14とを固定するための固定手段であり、内部にねじが刻設されたリング状の螺合部151と、螺合部151の外周側に設けられた4つの突起152とを備える。螺合部151の外径は、側板10Aの軸孔100Aの径よりも大きい。したがって、キャップ15の螺合部151をシャフト本体145に螺合することで、シャフト本体145が、側板10Aの軸孔100Aから側板10B側に抜けなくなり固定される。
また、キャップ15の寸法は、側板10Aに形成されている円リブ102等の高さ以下とされ、側板10Aの円リブ102内に納まるように設定されているため、ボビン1の取扱時、キャップ15の損傷等を防止できる。
なお、図示を略したが、突起152の間には、周方向に沿って複数のリブが形成されている。
シャフト14の突起143は、フランジ部141に沿って放射状に突出して4つ設けられている。これらの突起143は、フランジ部141の周上に略等間隔に形成されており、フランジ部141と一体的に形成されている。この突起143は、側板10Bの軸孔100Bの切欠100B1に嵌合する。前述したフランジ部141のみならず、これによっても、シャフト14と側板10Bとが固定されることとなる。
また、突起144は、シャフト本体145のねじ142に隣接した部分に4つ設けられている。この突起144は、フランジ部141側の突起143との対向位置に形成されており、側板10Aのリブ107の凹部107Aに嵌合する。したがって、側板10Aとシャフト14とは、シャフト14の突起144を側板10Aのリブ107の凹部107Aに嵌合し、さらに、キャップ15と、シャフト14のねじ142とを螺合することで、固定されることとなる。
【0023】
(2.ボビン1の組立方法)
図1および図2を参照してボビン1の組み立て方法について説明する。
ボビン1の組立は、例えば、次の手順により行われる。
(2-1)側板10Bを水平に設置し、溝部103に胴部13の端部を嵌合させる。
(2-2)次に、側板10Bの軸孔100Bにシャフト14を挿入し、シャフト14の突起143を側板10Bの軸孔100Bの切欠100B1に嵌める。
(2-3)側板10Aの溝部103に胴部13の端部を嵌合させるとともに、側板10Aの軸孔100Aにシャフト14の先端を貫通させる。この際、シャフト14の突起144を側板10Aのリブ107の凹部107Aに嵌める。
(2-4)キャップ15をシャフト14のねじ142に螺合させる。
以上により、ボビン1の組立が完了する。
【0024】
(3.ボビン1の使用方法)
(3-1)組み立てられたボビン1を巻回機にセットし、例えば、プラスチック製チャックテープを2,000m巻回する。チャックテープのロスは集積され、ボビン1の部品を製造する原材料として有効利用される。
(3-2)チャックテープの巻回されたボビン1を、巻きへの影響、および、側板10A,10Bへの負荷を避けるため、側板10A,10Bが鉛直方向に起立する向き、すなわち、胴部13の軸が水平となる向きでダンボールに梱包し、ユーザまで輸送する。
(3-3)ダンボールから、側板10A,10Bに形成されている円孔104に指を挿入してボビン1を把持し、製袋機にボビン1を設置し、チャックテープの端部をリーダーにセットする。
(3-4)製袋機によって、ボビン1からチャックテープが繰り出され、チャックテープは、フィルム原反に融着される。
【0025】
(4.ボビン1の分解方法)
ボビン1からチェックテープをすべて繰り出し、使用済みとなったら、例えば、次の手順で、ボビン1を分解する。
(4-1)キャップ15の突起152、リブ等に指をかけながら、キャップ15を回転させ、キャップ15とシャフト14との螺合を解除する。
(4-2)次に、側板10Aを取り外す。この際、側板10Aの溝部103から胴部13の端部が引き抜かれる。さらに、シャフト14の突起144と、側板10Aのリブ107の凹部107Aとの嵌合を解除する。
(4-3)側板10Bの溝部103から胴部13の端部を引き抜いて、胴部13を取り外す。この胴部13の合わせ部133A、133Bの当接を解除して、胴部13を平板状に展開する。
(4-4)シャフト14の突起143と側板10Bの軸孔100Bの切欠100B1との嵌合を解除して、シャフト14と、側板10Bとを分離する。
以上により、ボビン1の分解が完了する。
(4-5)そして、分解された、ボビン1の側板10A,10B、胴部13、シャフト14、キャップ15を保管・回収する。なお、この保管・回収時には、図7に示すように、胴部13を積み重ねてもよい。
(4-6)分解されたボビン1を各部品ごとに洗浄し、再度組み立てて、チャックテープを巻回して再利用する。
【0026】
(5.第1実施形態の効果)
このような第1実施形態によれば、次のような効果がある。
(5-1)チャックテープは、凸状に形成された雄部材と、凹状に形成された雌部材とを咬合させた状態となっているので、嵌合部分が厚くなってしまう。したがって、このようなチャックテープをボビンに巻回する場合には、巻き崩れが起きやすくなる。これに対し、本実施形態では、胴部13の両端には、側板10A,10Bが配置されていることにより、胴部13に巻回されたチャックテープを側板10A,10Bが両端から挟持するので、巻き崩れを防止できる。
(5-2)また、側板10A,10Bに胴部13の端部が嵌合されることにより、連接体から構成される胴部13が側板10A,10B上に筒状形態に保持される。そのため、胴部13を展開した状態において、端部に配置される板状体131の端面同士を係合させる必要がなく、この板状体131の端面に係合用の溝や突起等を形成する必要がない。これにより、胴部13の製造を容易なものとすることができるため、製造コストの増加を防止することができる。
【0027】
(5-3)さらに、巻き締まり現象によりチャックテープの巻回束が側板10A,10B側へ膨出しようとするため、側板10A,10Bは相応の圧力を受けるが、ボビン1の略中心に設置されるシャフト14と側板10A,10Bとの固定によってボビン1は補強されているので、ボビン1の強度を向上できる。また、胴部13内には、シャフト14が配置されているので、粉塵等はシャフト14内に入り込むこととなり、胴部13への粉塵等の付着を防止できる。
またさらに、本実施形態のボビン1は、側板10A、10Bと胴部13とを嵌合させ、シャフト14と側板10A,10Bとを嵌合させ、キャップ15とシャフト14のねじ142とを螺合させるだけで、容易に組み立てることができる。
そして、キャップ15とシャフト14のねじ142との螺合を解除し、シャフト14と側板10A、10Bとの嵌合、および、側板10A、10Bと胴部13との嵌合を解除することで、ボビン1を、側板10A,10B、胴部13、およびシャフト14に分解できる。
これに加え、胴部13を展開して略平坦な形態とすることができる。これにより、ボビン1を回収する際の輸送コストを低減できる。
【0028】
(5-4)胴部13に第1リブ134が形成されているため、一対の側板10A,10B側から力が加わっても胴部13が撓まない。また、第2リブ135は、テープの巻き締まりに対する補強部材として機能する。したがって、ボビン1の強度を向上できる。
(5-5)側板10A,10Bの外周近傍に形成された複数の円孔104に指を入れることで、ボビン1を把持することができるので、ボビン1を取扱性に優れたものとすることができる。
さらに、円孔104は、円孔104に指を入れた際に、指がチャックテープには触れない位置に形成されているので、チャックテープに指を触れないでボビン1を運搬できるので、チャックテープを清潔に保つことができる。
【0029】
(5-6)側板10A,10Bと胴部13とが、側板10A,10Bに形成されたリング状の溝部103で嵌合されることにより、板状体131の連接体から構成される胴部13が筒状形態に安定的に保持される。すなわち、チャックテープを巻回したことにより、胴部13外側から力がかかっても(巻き締まり)、胴部13が撓むことがなく、ボビン1の強度を向上できる。
また、側板10A,10Bにはリブ109が形成されているため、チャックテープの巻き締まりにより胴部13に加わる圧力に対し、このリブ109で胴部13を補強できる。したがって、ボビン1の強度を向上できる。
(5-7)シャフト14の突起143が側板10Bの切欠100B1に、さらに、突起144が側板10Aの凹部107Aに対して嵌合することから、シャフト14のねじ142にキャップ15を螺合する際に、シャフト14がキャップ15の回転に伴って回転せず、キャップ15とシャフト14との螺合を容易に行うことができる。
【0030】
次に、図8を参照して本発明の第2実施形態を説明する。なお、以下の説明では、既に説明した実施形態と同様の構成については、同一符号を付して、説明を省略もしくは簡略化する。
第1実施形態では、シャフト14のシャフト本体145の外周面にねじ142が刻設されていた。これに対し、第2実施形態では、シャフト24は、シャフト本体245の内周側にねじ部材242が配置されている点が第1実施形態とは相違する。
すなわち、本実施形態のボビン2は、前記実施形態と同様の側板10A,10Bと、胴部13と、シャフト24と、キャップ25とを備える。
シャフト24は、前述したように、シャフト本体245と、ねじ部材242とを備えている。その他の点は第一実施形態のシャフト14と同様である。
シャフト本体245には、ねじは刻接されておらず、その先端内周面には、ねじ部材242を取りつけるための凹部245Aが形成されている。
【0031】
シャフト本体245の先端には、リング状のねじ部材242が配置されている。このねじ部材242は、後述するキャップ25の螺合部251よりも剛性の高い材料、例えば、剛性の高い金属等を用いて、シャフト本体245とは別体で成形されており、インサート・インジェクションにより、シャフト本体145に固定されている。
固定手段であるキャップ25は、合成樹脂製であり、第1実施形態のキャップ15と略同形状とされ、ねじが刻設されたリング状の螺合部251と、螺合部251の外周側に設けられた4つの突起152とを備えるが、螺合部251のねじは、螺合部251の内部ではなく、外部に刻設されている点が相違する。
なお、ボビン2の組立方法、使用方法、および分解方法は、第一実施形態と略同様であるため、省略する。
【0032】
(6.第2実施形態の効果)
このような第2実施形態によれば、前記第1実施形態の(5-1)〜(5-7)で述べた効果に加えて、次のような効果がある。
(6-1)シャフト24のねじ部材242は、キャップ25の螺合部251よりも剛性の高い材料で構成されている。そのため、ボビン2の再利用を繰り返しても、磨耗・破損等したキャップ25のみの交換で済み、リユースのトータルコストを低減できる。
なお、別体のねじ部材242が配置されるのがシャフト24の内周側であることにより、インサート・インジェクションを行う際、別体のねじ部材242は、シャフト24の成形型の軸部分に挿通されて配置される。これにより、ねじ部材242をシャフト24の外周側に配置するのに比べ、ねじ部材242が成形型での配置位置からずれにくく、シャフト14の製造が容易となる。
【0033】
次に、図9を参照して本発明の第3実施形態を説明する。
第1実施形態および第2実施形態では、側板10Aとシャフト14、24とは、シャフト14、24にキャップ15、25を螺合することで固定されていた。
これに対し、第3実施形態では、ピン部材(固定手段)35を用いて側板10Aとシャフト34とを固定している点が前記各実施形態とは相違する。
すなわち、本実施形態のボビン3は、前記実施形態と同様の側板10A,10Bと、胴部13と、シャフト34と、ピン部材35とを備える。
【0034】
図9は、シャフト34の先端部分の一部断面側面図である。
シャフト34は、先端に孔345Aが穿孔されたシャフト本体345を備える点で、前記各実施形態と異なっている。なお、他の点においては、前記各実施形態と略同様である。
固定手段であるピン部材35は、シャフト34の端部に穿孔された孔を介して、シャフト34をその軸と略直交方向に貫通している。
図10は、シャフト34の先端部分を上方から見た平面図である。ピン部材35は2本、平行にシャフト34を貫通している。
なお、ピン部材35がシャフト34を貫通する態様は、これに限らず、図11に示すように、4本のピン部材35を用いて、平面視井桁状に貫通していてもよい。
また、図12に示すように、3本のピン部材35を用いて平面視三角形状に貫通してもよいし、さらに多数のピン部材を用いて、多角形状に貫通しても構わない。
なお、ボビン3の組立方法、使用方法、および分解方法は、第一実施形態と略同様であるため、省略する。
【0035】
(7.第3実施形態の効果)
このような第3実施形態によれば、前記第1実施形態の(5-1)〜(5-7)で述べた効果に加えて、次のような効果がある。
(7-1)シャフト34と側板10Aとを固定する際には、シャフト34にピン部材35を挿入するだけでよいため、固定作業を容易に行うことができる。また、シャフト34からピン部材35を抜き取るだけで、シャフト34と、側板10Aとの固定を解除することができ、ボビン3の分解が容易化される。
【0036】
次に、図13から図17を参照して本発明の第4実施形態を説明する。
前記各実施形態では、ボビンは、シャフト14、24,34等を備えて構成されていた。
これに対し、第4実施形態では、ボビン4は、シャフトを備えずに構成されている。すなわち、ボビン4は、一対の側板40、および、胴部43を備えて構成されており、胴部43が側板40に直接固定されている点が前記各実施形態とは相違する。
【0037】
図13は、本実施形態に係るボビン4の斜視図である。図14は、本実施形態にかかるボビン4を示す断面図である。
ボビン4は、対向配置される一対の側板40、一対の側板40間に配置される筒状の胴部43とを備えており、側板40に対して胴部43は、固定手段としての板状の固定部436により固定されている。
一対の側板40は、図15にも示すように中心部に軸孔401が形成されている。また、この軸孔401の周縁には、前記実施形態と同様のリブ102が形成されている。
さらに、この軸孔401の周囲には、固定部436が貫通する矩形状の角孔402が4つ形成されており、この各角孔402の近傍には、固定部436が固定される凹部403がそれぞれ形成されている。
他の点は、前記実施形態の側板10Aと略同様である。
【0038】
図16は、ボビン4から側板40を取り外した、胴部43単体の斜視図である。胴部43は、4分割されている点が前記各実施形態とは相違するが、胴部43の展開に関わる基本的な形状は略同様である。
すなわち、胴部43は、4枚の板状体431を3つのヒンジ132で連接した連接体から構成されており、胴部43の端部に配置された板状体431の端部同士を当接させることで、筒状形態が構成されている。ここで、胴部43は、4分割に限らず、3分割、5分割等でも構わない。
胴部43の端部に配置された板状体431の互いに当接する端部には、それぞれ前記実施形態と同様の合わせ部133A,133Bが形成されている。
板状体431は、湾曲した板状体本体431Aと、この板状体本体431Aの凹曲面側で端部近傍から胴部43の軸方向に直交して延びる板状部材431Bとを有する。
【0039】
この板状部材431Bの板状体本体431Aとの当接部分は平面視円弧形状であるが、該当接部分と対向する側は平面視直線形状に形成された直線部431B1とされている。さらに、この板状部材431Bには、直線部431B1近傍から、板状の固定部(固定手段)436が、板状体431の先端側に突出している。
このような板状部材431Bは、各板状体431それぞれに、かつ、胴部43の基端側、先端側の双方に形成されており、胴部43を筒状形態とした際には、板状部材431Bの端部同士が当接し、胴部43中央には、板状体431の直線部431B1が連続して矩形状の開口が形成される。
【0040】
ボビン2側面の拡大図である図17に示すように、板状部材431Bに形成される固定部436は、2枚の板材436A、436B、および、これらの板材436A,436Bを連接する蝶番状のヒンジ436Cから構成されている。ヒンジ436Cは、直線部431B1の直線形状と略平行な軸を有しており、このヒンジ436Cにより、固定部436は、板状部材431Bの板状体本体431Aとの当接側に回動可能とされている。すなわち、固定部436は、胴部43を筒状形態とした際に、側板40の外周側に回動可能とされている。
そして、板材436A、436Bのうち、固定部436の回動先端側に配置される一方(板材436B)は、先端部分に鉤状の鉤部436B1を有している。
ここで、固定部436を構成する板材436A、436B、およびヒンジ436Cは、本実施形態では、それぞれ別体とされているが、板材436A、436Bの端部を薄肉部分で連接することにより、固定部436を一体的なものとしてもよい。
【0041】
(8.ボビン4の組立方法)
本実施形態におけるボビン4は、例えば、次の手順で組み立てられる。
(8-1)胴部43の端部に配置された板状体431の端部同士を当接させる。
(8-2)筒状に保持された胴部43の固定部436を、側板40の角孔402に挿入し、胴部43の端部を側板40の溝部103に嵌合させる。
(8-3)固定部436の板材436Bを側板40の外周側に回動させて、回動先端を押下し、鉤部436B1を側板40に形成された凹部403に係合させる。
以上で、ボビン4の組立が完了する。
本実施形態におけるボビン4の使用方法は、前記実施形態と同様であり、ここでは説明を省略する。
【0042】
(9.ボビン4の分解方法)
ボビン4からチェックテープをすべて繰り出し、使用済みとなったら、例えば、次の手順で、ボビン4を分解する。
(9-1)側板40の凹部403に収容された固定部436の回動先端を、凹部403内の隙間に指をかけて引き上げ、鉤部436B1と凹部403との係合を解除する。
(9-2)次に、胴部43から一対の側板40を取り外す。この際、側板40の溝部103から胴部43の端部が引き抜かれる。
(9-3)胴部43の合わせ部133A,133Bの当接を解除して、胴部43を平板状に展開する。
以上により、ボビン4の分解が完了する。
(9-4)そして、分解された、ボビン4の側板40、および胴部43を保管・回収する。なお、この保管・回収時には、前記実施形態と同様、胴部43を積み重ねてもよい。
(9-5)分解されたボビン4を各部品ごとに洗浄し、再度組み立てて、チャックテープを巻回して再利用する。
【0043】
(10.第4実施形態の効果)
このような第4実施形態によれば、前記第1実施形態の(5-1)〜(5-2)で述べた効果に加えて、次のような効果がある。
(10-1)胴部43の端部に設けられた固定部436を、側板40側に回動させて側板40の板面に沿わせた状態で、胴部43が側板40に固定されることにより、ボビン4がかさばることがない。
また、固定部436の鉤部436B1を側板40の凹部403に係合させることにより、胴部43と側板40とを確実に固定できる。これにより、ボビン4の強度が向上するうえ、チャックテープを巻回する際に、胴部43が回転することがなく、チャックテープの緩みが生じない。
(10-2)また、本実施形態のボビン4は、側板40と胴部43とを嵌合させ、さらに、胴部43の固定部436を回動させて鉤部436B1を側板40の凹部403に押し込んで係合させるだけで、容易に組み立てることができる。
そして、鉤部436B1を引き起こし、固定部436を回動させて側板40から引き抜き、側板40と胴部43との嵌合を解除することで、ボビン4を、側板40、および、胴部43に分解できる。
これに加え、胴部43を展開して略平坦な形態とすることができる。これにより、ボビン2を回収する際の輸送コストを低減できる。
【0044】
次に、図18を参照して、本発明の第5実施形態を説明する。
第4実施形態では、胴部43は、固定部436によって側板40に固定されていた。
これに対し、第5実施形態では、胴部53は側板50に螺合固定されている点が第4実施形態とは相違する。
【0045】
本実施形態のボビン5は、胴部53と、側板50とを備える。
胴部53は、板状体531と、板状体531に設けられ、先端にねじが刻設された円筒状部材532とを備えている。
板状体531は、第4実施形態と同様の板状体本体431Aと、この板状体本体431Aの内面に設けられたリング状部材531Bとを備える。
円筒状部材532は、リング状部材531Bに立設されており、その外周面にねじが刻設されている。
一対の側板50は、側板40と略同形状とされるが、側板50には、胴部53の円筒状部材532の径に対応する軸孔501が形成されている。
固定手段であるキャップ55は、蓋形状に形成され、その内部に円筒状部材532に螺合可能なねじが刻設されている。キャップ55の中央には、円孔551が形成されており、外周には複数のリブ552が、周方向に沿って略等間隔に形成されている。
なお、胴部53が備える円筒状部材532は、比較的大きい径を確保することが可能であり、この円筒状部材532に螺合されるキャップ55は、手指に適合し易いサイズとなっている。
【0046】
(11.第5実施形態の効果)
このような第5実施形態によれば、前記第1実施形態の(5-1)〜(5-2)で述べた効果に加えて、次のような効果がある。
(11-1)側板50と胴部53とを嵌合させ、さらに、キャップ55と円筒状部材532のねじとを螺合させるだけで、ボビン5を容易に組み立てることができる。
そして、キャップ55と円筒状部材532のねじとの螺合を解除し、側板50と胴部53との嵌合を解除することで、ボビン5を、側板50、および、胴部53に分解できる。
これに加え、胴部53を展開して略平坦な形態とすることができる。これにより、ボビン2を回収する際の輸送コストを低減できる。
さらに、胴部53に螺合されるキャップ55のサイズは指に適合する大きさであるためキャップ55を螺合し易い。また、キャップ55が比較的大きいことにより、部品強度も向上できる。
【0047】
なお、本発明は前述の各実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良等は本発明に含まれるものである。
例えば、胴部13の展開平面図である図19に示すように、第1リブ134を、胴部13を構成する連接体の両端部に形成し、第2リブ135Aを、第1リブ134の間で、斜め格子状に形成してもよい。これにより、ねじれ方向における胴部13の強度を向上できる。
【0048】
さらに、ボビン1の組立・使用・分解方法は、前記の方法に限定されない。例えば、次のようなボビン1の組立方法が考えられる。
(12.ボビン1の組立方法)
(12-1)胴部13の端部に配置された板状体131の端部同士を当接させて筒状とし(図3)、軸が水平となるように保持する。
(12-2)筒状に保持された胴部13の両端部に対して、一対の側板10A,10Bの溝部103をそれぞれ嵌合させる(図2)。
(12-3)シャフト14の突起143を側板10Bの切欠100B1の位置に、突起144を側板10Aのリブ107の凹部107Aの位置に合わせてから、シャフト14を一対の側板10A,10Bに貫通させる。
(12-4)キャップ15を、シャフト14のねじ142に螺合し、側板10A,10Bとシャフト14を固定する(図6)。
以上で、ボビン1の組立てが完了する。
【0049】
側板10A,10B、40,50、胴部13,43,53、およびシャフト14、24,34等の形状等は、前記各実施形態の形状等に限定されるものではなく、固定手段による固定態様も、前記各実施形態で例示したものに限定されない。
例えば、胴部13,43,53の断面形状は、真円形状のほか、楕円形状等も採用できる。胴部13,43,53は、中間部位で径が拡大する樽形状等に形成してもよい。
固定手段も、前記で例示した、螺合やピン部材の貫通、ヒンジ等を有する板状部材によるものに限らず、例えば、キャップ15を合成ゴム等の弾性部材で形成し、このキャップを押し広げるようにしてシャフト14等の端部を被覆することにより、側板10Aとシャフト14とを固定することが考えられる。
また、シャフト14の突起143、144は形成されていなくても構わない。
【0050】
側板10A,10Bおよびシャフト14、または、側板40および胴部43等の固定手段は、組み合わせて採用できる。例えば、前記の固定部436を備えるボビン4に対し、胴部43内部にシャフト14を配置することが考えられる。その場合、シャフト14とキャップ15とを螺合固定することで、さらに固定強度を向上できるうえ、シャフト14により胴部43内部への粉塵侵入も防止できる。
また、第4実施形態では、胴部43等の基端、先端双方に固定手段としての固定部436を形成していたが、胴部43等の一方の端部にフランジを形成して側板を固定するものとしても構わない。すなわち、一対の側板のうち、一方の側板の軸孔を胴部の外径に対応した径とし、胴部の端部に、この軸孔よりも大きいフランジを形成してもよい。この場合は、一方の側板の軸孔から胴部を挿入してフランジ部分で突設させ、胴部の他方の端部に形成された固定部、ねじ等によって、側板を胴部に固定することが考えられる。このように、一方の側板は固定部、ねじ等によって、他方の側板はフランジによって、胴部に対して固定してもよい。
【0051】
胴部13等を6分割または4分割して、6枚または4枚の板状体の連接体とする例を示したが、板状体の枚数はこれらに限定されない。また、板状体131、431,531に形成していた第1リブ134、第2リブ135等は形成しなくても構わない。
また、連接体の端部に配置された板状体131、431,531の合わせ部133A,133Bも、形成しなくてもよいが、胴部13等の撓み防止のため、形成したほうが好ましい。
【0052】
前記実施形態では、胴部13等を側板10A,10Bの溝部103に嵌合していたが、胴部13の端部を挟持可能な一対の突起を側板10A,10B等に間欠的に形成し、これらの突起の間に胴部13等を嵌合させてもよい。
固定部436を側板40に固定するために、固定部436の先端を鉤形状としたが、他の形状でもよい。固定部436の鉤部436B1は形成されなくてもよく、その場合は、例えば、回動した固定部436を側板40側に付勢することにより、胴部43を側板40に対して固定することが考えられる。
なお、円孔104は、長円形状等も採用でき、側板10A,10B、40,50に形成されていなくても構わない。
【0053】
【発明の効果】
本発明は、容易に製造でき、紐状部材の巻き崩れを防止できるボビンを提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態におけるボビンの斜視図。
【図2】前記実施形態におけるボビンの側面図。
【図3】前記実施形態における胴部の斜視図。
【図4】前記実施形態における胴部の展開斜視図。
【図5】前記実施形態におけるシャフトの斜視図。
【図6】前記実施形態におけるボビンの部分側面図。
【図7】前記実施形態における胴部を複数個重ね合わせた斜視図。
【図8】本発明の第2実施形態におけるボビンの部分側面図。
【図9】本発明の第3実施形態におけるボビンの部分側面図。
【図10】本発明の第3実施形態におけるシャフトを貫通するピン部材のバリエーションを示す平面図。
【図11】前記ピン部材の他のバリエーションを示す平面図。
【図12】前記ピン部材の他のバリエーションを示す平面図。
【図13】本発明の第4実施形態におけるボビンの斜視図。
【図14】前記実施形態におけるボビンの側面図。
【図15】前記実施形態における側板の平面図。
【図16】前記実施形態における胴部の斜視図。
【図17】前記実施形態におけるボビンの部分側面図。
【図18】本発明の第5実施形態におけるボビンの部分側面図。
【図19】本発明の変形例における胴部の展開平面図。
【符号の説明】
1、2、3、4、5 ボビン
10A、10B、40、50 側板
13、43、53 胴部
14、24、34 シャフト
15、25、55 キャップ(固定手段)
35 ピン部材(固定手段)
100A、100B、401、501 軸孔
103 溝部
104 円孔(把持部)
131、431、531 板状体
132 ヒンジ
134 第1リブ
135、135A 第2リブ
141 フランジ部(固定手段)
142、242 ねじ
143、144 突起(固定手段)
151、251 螺合部
402 角孔
403 凹部
436 固定部(固定手段)
436C ヒンジ

Claims (3)

  1. 紐状部材を巻回するためのボビンであって、
    対向配置される一対の側板と、
    これら一対の側板間に配置され、その端部が前記一対の側板のそれぞれに嵌合するとともに、前記紐状部材が巻回される筒状の胴部と、
    前記胴部内に設置され、一方の端部が前記一対の側板の中心を貫通し、他方の端部にフランジ部を有する筒状のシャフトとを備え、
    前記シャフトと前記一対の側板のうち一方の側板とは、前記側板を貫通する前記シャフトの一方の端部先端において、固定手段により固定され、
    さらに前記シャフトの一方の端部は外周面に前記一方の側板に嵌合する突起を有し、
    前記胴部は、複数の板状体を連接した連接体から構成され、この連接体の端部に配置された板状体の端部同士を当接させることで、筒状形態が構成されており、
    前記シャフトと前記側板との前記固定手段による固定、前記突起の前記一方の側板への嵌合、および、前記側板と前記胴部との嵌合を解除することで、前記シャフトと、前記側板と、前記胴部とが分離され、
    前記胴部は、前記板状体の端部同士の当接を解除することで、筒状形態が展開されることを特徴とするボビン。
  2. 請求項1に記載のボビンにおいて、
    前記シャフトの一方の端部先端の外周面または内周面にはねじが形成されており、
    前記固定手段は、前記ねじに螺合する螺合部を備えることを特徴とするボビン。
  3. 請求項1に記載のボビンにおいて、
    前記シャフトの一方の端部は、一方の側板に形成された孔から露出しており、
    前記固定手段は、前記シャフトの一方の端部をシャフトの軸方向と略直交する方向に貫通するピン部材を備えることを特徴とするボビン。
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