JP4542382B2 - 転写印刷版保持構造 - Google Patents

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本発明は、石英、シリコンまたは樹脂などの材料からなり凹凸の溝を形成した転写印刷版を外枠部材で保持し、その転写印刷版を被印刷体に押圧して印刷するための転写印刷版保持構造に関するものである。
CD−ROMやDVD−ROMなどの光ディスクは、現在フォトリソグラフィ法で作製した金属製の樹脂成型用金型(転写印刷版)を用いた、ドットパターンの樹脂成型法によって作られている。これら光ディスクには、映像、音楽などのデータがドットパターンとして記録されており、これをレーザ光で読み取ることで、映像や音楽などが再生される。
また、MOなどの光ディスクでは、同じく金属金型によるドットパターンの形成後に、磁性体薄膜が記録薄膜として形成されている。MOでは、この記録薄膜のデータをレーザ光で読み出したりできる他、消去、書込なども可能で、繰り返し記録(消去、書込)が可能な記録媒体として市販されている。最近、これらの記録媒体は、小型軽量化、携帯性、保管性、管理性、大容量化などの高い市場要求から、年々記録密度の向上が求められている。このため、高密度ドットパターン形成法の技術開発競争が盛んに行われている。
この中で、光ナノインプリント法と呼ばれる方法は、パターン形成用樹脂に光硬化型の感光性の樹脂を用いる方法である。パターン形成用の金型には主にシリコン、石英などの基板を用い、この基板にEB法(電子ビーム法)で微細なパターンを形成する。なお、インプリントでは、金型の材質は金属ではない場合でも、慣例的に金型と呼んでいる。EB法では100nm以下のドットパターンの形成が容易であり、これを金型として用いることにより、高密度記録媒体の形成が可能になる。また、記録媒体用樹脂に光硬化型のものを用いると、熱可塑性樹脂を用いる場合と比較して、低温でのドットパターンの形成が可能になり、熱によるパターンの歪みなどを考慮することなく、高密度な記録が可能となるという特長がある。
従来のCD−ROM、MOなどの場合、通常のドットパターンの形状は、幅0.4μm、深さ0.4μm、長さ0.9〜3.3μmである。これに対して、光ナノインプリント法では、この1/10サイズのドットパターンの形成が可能であり、10倍の記録密度が達成できる。この光ナノインプリント技術の開発によって将来の100GBの記録媒体が可能になると期待されている。
この光ナノインプリントの技術は、1995年、Chouによって初めて紹介され、まだ日が浅いため、学術論文はまだ少ないが、非特許文献1にナノインプリントの技術の現状として紹介されている。
光ナノインプリントのプロセスは、基板上に光硬化樹脂を塗布して、これを金型(モールド)で押さえて変形させて、その後に紫外線を照射して樹脂を硬化させ、金型を離すことによりパターンを得るものである。そして、この光硬化樹脂のパターンをマスクとして、基板のエッチングを行う。
光ナノインプリントでは、例えば、金型にはEB法でパターン形成したサファイアや人工石英板などを用い、金型の上方から紫外線を照射して樹脂を硬化させる。このサファイア金型は、非特許文献1の中ではモールドと称している。このモールドの保持方法は、非特許文献1中、詳しくは記述されていないが、光ナノインプリントリソグラフィ装置の図面が記述されている。
光ナノインプリントリソグラフィ装置の一例を図8に示すと共に、光ナノインプリントリソグラフィ装置の金型保持部を図9に断面図で示す。図示するように、サファイア製の金型(転写印刷版)1は、支持枠2で保持されている。光ナノインプリントでは、金型1の上方から紫外線11を照射するために、支持枠2は、金型1の端部(周縁部)のみを保持するようになっている。金型1の上方には、紫外線11を照射するための、照射レンズ21が設けられている。照射レンズ21には、光ファイバ22が接続されている。
金型1の下方には、被印刷体3を載置・保持するステージ4が設けられている。ステージ4は、その下部に設けられた昇降装置23を駆動させることで、上下方向に延出したガイドパイプ24に沿って昇降する。ステージ4を上昇させることで、被印刷体3がサファイア金型1に押圧されるようになっている。
谷口淳、他3名、「ナノインプリント技術の現状」、砥粒加工学会誌、砥粒加工学会、2002年6月、46巻6号、p.282〜285
ところで、上記光ナノインプリントリソグラフィ装置では、ステージ4を上昇させることで被印刷体3がサファイア金型1に押圧されるときの圧力の力学的な設計の良否が、金型1の寿命に大きく関係する。
紫外線に限らず、光硬化型の樹脂を用いた光ナノインプリントにおける金型1の要求特性としては、その機能から以下のことが挙げられる。
(1)被印刷体3に押し当てて加圧するときの金型1の応力を分散し、金型1周辺への局地的な応力の集中を防ぐこと。
(2)照射面積をできる限り大きくするため、金型1の端部の保持部分はできる限り小さくすること。
(3)振動などによる金型1の損傷・破損が起こらないこと。
(4)金型1を被印刷体3に押し当てるときに、被印刷体3に対して常に平衡に均一な加圧力分布で押し当てられること。
(5)金型1を被印刷体3から離す離型動作でも、金型1に局地的な応力の集中が起こらないこと。
(6)離型動作での離型力低減のため、金型1の剥離が周辺からスムーズに開始されること。
(7)離型動作のとき金型1が、周辺からむら無く剥離されること。
(8)これら一連の動作の繰り返しでの金型1の応力疲労破壊や損傷などが起こらないこと。
これらの要求を満たし、金型1の寿命を延長するためには、金型1を保持するハンドリング部材に対する応力吸収機能付与などの構造上の工夫が必要であるが、従来技術では、その工夫がまだ見出されていない。
特に、EB法でドットパターンを形成した石英やシリコン、サファイアなどの金型は非常に高価であるので、金型1の寿命延長が重要な課題である。また、印刷製品歩留まりの低下はそのまま、金型1の消耗に繋がるので、印刷歩留まりの向上も重要な課題である。
通常、金型1に対してステージ4上に配置された被印刷体3は、外径が大きく、金型1には印刷圧力(以下印圧と称する)がかかる。そのため、印刷が繰り返されるたびに金型1には歪み応力が加わる。この応力は金型1の端部でより大きくなって応力が大きい場合には、金型1の破壊に至る。また、被印刷体3と、金型1とは常に平行であることが、印刷有無などの印刷バラツキを防ぐために重要である。特に、数10nmのサイズのドットパターンが要求されるナノ印刷にあっては、被印刷体3と金型1の平行度は非常に重要で、印刷面に均一な印圧の負荷によって、初めてnmパターンサイズの印刷が可能となる。
そこで、本発明は、上記課題を解決するために案出されたものであって、その目的は、金型と被印刷体とを平行に保ち、金型の破損を防止しつつ、その寿命を延長することができる転写印刷版保持構造を提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明は、石英、シリコンまたは樹脂のいずれかの材料からなり凹凸の溝を形成した転写印刷版を外枠部材で保持し、上記転写印刷版に、光硬化樹脂を塗布して乾燥させた被印刷体を押圧させ、上記光硬化樹脂を紫外線硬化させて印刷するための転写印刷版保持構造において、
上記外枠部材は、上記転写印刷版を通して上記被印刷体に紫外線を照射するためにリング状に形成され、上記外枠部材に、上記被印刷体から上記転写印刷版にかかる応力や衝撃を緩和する応力衝撃緩衝材のみを介して上記転写印刷版を保持させたものである。
そして、上記外枠部材の内周面に溝が形成され、上記外枠部材に形成された溝内に上記応力衝撃緩衝材を取り付けると共に、上記応力衝撃緩衝材を上記転写印刷版の周縁部の表裏両面に接するようにまたは上記転写印刷版のいずれか一方の面に接するように或いは上記転写印刷版の周縁部側面を覆うように設けたものが好ましい。
また、上記応力衝撃緩衝材は、弾性体にて形成されたものが好ましい。
さらに、上記応力衝撃緩衝材は、シリコーンゴム弾性体にて形成されたOリングからなり、上記転写印刷版の周縁部の表裏両面に配置され、上記外枠部材に形成された溝内に上記転写印刷版と共に嵌装させて、上記転写印刷版を上記外枠部材に保持させたものが好ましい。
また、上記応力衝撃緩衝材は、断面U字状の金属製板バネからなり、上記転写印刷版の周縁部の表裏両面に配置され、上記外枠部材に形成された溝内に上記転写印刷版と共に嵌装させて、上記転写印刷版を上記外枠部材に保持させたものが好ましい。
さらに、上記応力衝撃緩衝材は、シリコーンゴム弾性体にて形成され内周面に溝を備えた緩衝リングからなり、上記緩衝リングの溝に上記転写印刷版の周縁部を嵌装させて固定すると共に、上記緩衝リングの周縁部を上記外枠部材に形成された溝内に嵌装させて、上記転写印刷版を上記外枠部材に保持させたものが好ましい。
また、上記応力衝撃緩衝材は、紫外線透過可能な材料で形成された緩衝シートからなり、上記緩衝シートの上記被印刷体と相対する面に上記転写印刷版を取り付け、上記緩衝シートの周縁部を上記外枠部材に形成された溝内に嵌装させて、上記転写印刷版を上記外枠部材に保持させたものが好ましい。
本発明によれば、金型と被印刷体とを平行に保ち、金型の破損を防止しつつ、その寿命を延長することができるといった優れた効果を発揮する。
以下、本発明の好適な実施の形態を添付図面に基づいて詳述する。
図1は本発明に係る転写印刷版保持構造の好適な実施の形態を示した側面図である。
本実施の形態においては、図8に示した光ナノインプリントリソグラフィ装置の金型(転写印刷版)1を保持する構造を例に挙げて説明する。
図1に示すように、転写印刷版保持構造5は、石英、シリコンまたは樹脂などの材料からなり、凹凸の溝(図示せず)を形成した金型(転写印刷版)1を外枠部材7で保持し、その金型1に被印刷体3を押圧して印刷するための構造において、外枠部材7に、応力衝撃緩衝材9を介して金型1を保持させたことを特徴とする。応力衝撃緩衝材9は、金型1への機械的応力や衝撃を緩和するためのものである。
外枠部材7には、応力衝撃緩衝材9が取り付けられている。その応力衝撃緩衝材9は、金型1の周縁部6の表裏両面またはいずれか一方の面或いは周縁部側面に接するように(本実施の形態では、周縁部6の表面から裏面にかけて側面を覆うように)設けられている。
外枠部材7は、金属或いは樹脂にてリング状に形成されている。外枠部材7の内周面12には、金型1の周縁部6を保持するための断面コ字状の溝14が形成されている。外枠部材7は、複数に分割して形成されており、図8に示した金型固定アーム15に径方向に移動可能にそれぞれ取り付けられている。
応力衝撃緩衝材9は、バネやゴムなどの弾性体(本実施の形態ではゴム)にてリング状に形成され、その周縁部16が外枠部材7の溝14に嵌装されて固定されている。応力衝撃緩衝材9の内周面17には、金型1の周縁部6を保持するための金型保持溝18が形成されており、この金型保持溝18に、金型1の周縁部6を嵌装して固定するようになっている。応力衝撃緩衝材9は、外枠部材7と同様に複数に分割して形成されており、径方向に移動することで、金型1の装着を行う。
金型1の下方部分には、被印刷体3を載置・保持するステージ4が設けられている。ステージ4は、その下部に設けられた昇降装置23(図8参照)を駆動させることで、昇降する。ステージ4を上昇させることで、被印刷体3が金型1に押圧されるようになっている。
上記構成によれば、外枠部材7に、応力衝撃緩衝材9を介して金型1を取り付けたことによって、ステージ4を上昇させて被印刷体3を金型1に押圧する際に、被印刷体3から金型1にかかる応力を分散し、金型1周辺への局地的な応力の集中を防ぐことができる。また、金型1が傾いて固定されていても、被印刷体3が金型1に押圧されたときに応力衝撃緩衝材9が変形して、金型1を被印刷体3に平行に移動させることができるので、金型1を被印刷体3に対して平行に保つことができ、金型1に被印刷体3を平衡で均一な加圧力分布で押し当てることができる。さらに、作業時に光ナノインプリントリソグラフィ装置本体に発生する振動などは、応力衝撃緩衝材9で吸収され、金型1には伝わらないので、金型1の損傷・破損を防止することができる。
また、金型1の周縁部6を全周に亘って、応力衝撃緩衝材9で保持しているので、金型1の端部の保持部分はできる限り小さくすることができ、中央部分が遮られることなく、照射面積をできる限り大きくすることができる。よって、確実に被印刷体3にパターンを形成することができ、歩留まりの向上が達成できる。
さらに、金型1を被印刷体3から離す離型動作においても、金型1に局地的な応力の集中が起こらず、また、離型力は、応力衝撃緩衝材9を介して金型1へと徐々に伝わるので、一気にまとめて伝わらない。よって、離型動作での離型力低減を達成できる。そして、金型1の剥離が周縁部6からスムーズに開始され、周辺からむら無く剥離することができる。
そして、これら一連の動作の繰り返しでの金型1の応力疲労破壊や損傷などが起こらない。
以上のように、かかる転写印刷版保持構造5によれば、照射面積を大きく確保できると共に、金型1の破損を防止しつつ、その寿命を延長することができる。
図2は本発明に係る転写印刷版保持構造の好適な他の実施の形態を示した側面図である。
本実施の形態は、図1に示した実施の形態において、外枠部材7を図8に示した装置のガイドパイプ24に直接取り付けることができるように、ガイドパイプ24を通す孔72を有するアーム71を、外枠部材7の外周面に設けたものである。
(実施例1)
図3は本発明に係る転写印刷版保持構造の実施例1を示した側面図である。
図示するように、本実施例1では、金型1は石英にて形成されており、幅50nm、長さ50〜100nmの凸型のドットパターンが形成されている。金型1の製造には、直径4インチ(100mm)で厚さが1.0mmの人工石英板を用いた。
一方、応力衝撃緩衝材9は、シリコーンゴム弾性体にて形成されたOリング25から構成されている。シリコーンゴムの硬さはショア硬度で70である。Oリング25は、金型1の周縁部6の表裏両面に配置されるように、金型1の直径(100mm)よりも若干小さい径(90mm)に形成され、同心円上に配置されている。Oリング25は、断面円形に形成され、断面厚さは、直径で5.0mmである。
金型1の表裏両面に設けられたOリング25は、外枠部材7に形成された溝14内に金型1と共に嵌装される。このとき、Oリング25は、若干圧縮され、溝14内で、金型1を外枠部材7に狭持させる。
この転写印刷版保持構造5によって、金型1を保持し、図8に示した光ナノインプリントリソグラフィ装置を用いて、被印刷体3にナノ印刷を行った。被印刷体3は、厚さ1.0mm、直径3インチ(75mm)のナノガラスである。
PMMA(ポリメチルメタクリレート)系の溶剤希釈型感光性樹脂(光硬化樹脂)を、被印刷体3上に10μmの厚さで塗布し、溶剤を乾燥させてから、被印刷体3を金型1に押圧させる。そして、波長365nmのUVランプを用いて、紫外線を感光性樹脂に5秒間照射した。紫外線の照射後、ステージ4を降下させて印刷を終了した。
紫外線を照射しているナノ印刷時のステージ4の上昇圧力は、常時加圧で0.01MPaである。この圧力は大気圧の略1/10に等しく、略0.10Kgf(0.98N)/cm2であるが、金型1は、ナノガラス(被印刷体3)に対して、平行に保たれ、均一な圧力で密着されていることが、紫外線照射前の目視によって確認できた。また、ナノガラスと金型1とが平行でない場合や圧力不均一の際に発生する感光性樹脂への気泡の混入は発生していなかった。また、金型1の破損は発生しなかった。
(実施例2)
図4は本発明に係る転写印刷版保持構造の実施例2を示した側面図である。
図示するように、本実施例2では、応力衝撃緩衝材9は、断面U字状の金属製板バネ26から構成されている。金属製板バネ26は、厚さ0.15mmのSUS316の板材を折り曲げ加工して形成されている。金属製板バネ26は、バネ材高さが5.0mm、バネの幅寸法が7.0mmである。金属製板バネ26は、金型1の周縁部6の表裏両面に配置されるように、金型1の直径(100mm)よりも若干小さい径(90mm)のリング状に折り曲げて形成され、同心円上に配置されている。
金型1の表裏両面に設けられた金属製板バネ26は、外枠部材7に形成された溝14内に金型1と共に嵌装される。このとき、金属製板バネ26は、若干圧縮され、溝14内で、金型1を外枠部材7に狭持させる。
本実施例2においても、実施例1と同様に、被印刷体3と金型1との間には、気泡の発生もなく、均一な印刷ができるといった作用効果が得られた。
(実施例3)
図5は本発明に係る転写印刷版保持構造の実施例3を示した側面図である。
図示するように、本実施例3では、応力衝撃緩衝材9は、シリコーンゴム弾性体にて形成され内周面に溝28を備えた緩衝リング27から構成されている。シリコーンゴムの硬さはショア硬度で70である。緩衝リング27の厚さは5mmである。
溝28に金型1の周縁部6を嵌装させて固定すると共に、緩衝リング27の周縁部29を外枠部材7に形成された溝14内に嵌装させて、金型1を外枠部材7に保持させるようになっている。
緩衝リング27の幅寸法(金型1の周縁部6と外枠部材7の内周面31との距離)は、5mmである。この幅寸法を変えることで、緩衝機能を調節することができる。すなわち、幅寸法を長くすると緩衝機能を高くでき、幅寸法を短くすると緩衝機能を低くできる。
本実施例3によれば、実施例1と同様に、被印刷体3と金型1との間には、気泡の発生もなく、均一な印刷ができるといった作用効果が得られる他に、緩衝リング27の厚さを薄くできることで、転写印刷版保持構造5の薄型化を達成できる。
(実施例4)
図6は本発明に係る転写印刷版保持構造の実施例4を示した側面図である。
図示するように、本実施例4では、応力衝撃緩衝材9は、ポリカーボネート樹脂等の紫外線透過可能な材料で円盤状に形成された緩衝シート32から構成されている。ポリカーボネート樹脂は、厚さ0.15mmの板材が用いられている。緩衝シート32は、厚さが薄いので柔軟性を有している。この緩衝シート32の下面には、フッ素系の接着剤で金型1が接着されている。そして、緩衝シート32の周縁部33を外枠部材7に形成された溝14内に嵌装させて、金型1を外枠部材7に保持させている。
ポリカーボネート樹脂は、波長365nm付近では、紫外線透過率は30%程度であるが、波長400nm付近では90%の透過率を持っているので、紫外線ランプの波長を変えることによって、十分に応力衝撃緩衝材9として使用することが可能となる。
上記構成によれば、実施例1と同様に、被印刷体3と金型1との間には、気泡の発生もなく、均一な印刷ができるといった作用効果が得られる他に、緩衝シート32の厚さを薄くできることで、転写印刷版保持構造5の薄型化を達成できる。
(実施例5)
本実施例5では、実施例4で用いた緩衝シート32を、金型1と同じ材料の人工石英板を用いて形成している。人工石英板の厚さは0.1mmである。人工石英板は通常硬いが、0.1mmの厚さであるので、緩衝材として十分な柔軟性を有し、緩衝作用を得ることができる。
人工石英の紫外線透過率は92%であるので、緩衝シート32として用いる場合に、紫外線の減衰が起こらないといった利点がある。
ここで、金型1そのものを薄くして緩衝機能を持たせることも考えられるが、金型1を薄くすると、金型1自体の反りが大きくなるばかりではなく、被印刷体3であるナノガラスを金型1に押し当てたときに湾曲し、平坦性が維持できないという欠点があるため、不可能である。
金型1の平坦度を確保するには、人工石英板の厚さは0.5mm以上が必要である。
上記構成によれば、紫外線ランプの波長を調節することなく、実施例4と同様の作用効果を得ることができる。
(実施例6)
本実施例6では、実施例1におけるOリング25を、フッ素ゴムにて形成している。フッ素ゴムは紫外線耐久性が、有機材料の中では最も優れており、紫外線を用いる光ナノインプリントリソグラフィ装置の構成材料としては、非常に適している。
本実施例6においても、実施例1と同様の作用効果を得ることができる。
(実施例7)
図7は本発明に係る転写印刷版保持構造の実施例7を示した側面図である。
図示するように、本実施例7では、実施例4における緩衝シート32を、フッ素樹脂(PTFE)の繊維で加工したメッシュ状の布で構成した。フッ素樹脂製のメッシュ加工品としては、ジャパンゴア社から市販されているゴアテックス(登録商標)を採用している。ゴアテックスは、フッ素樹脂の繊維を三次元網目構造に加工したものであり、網目を通して紫外線が透過できる他、フッ素樹脂自体が紫外線をある程度透過させることができる。また、ゴアテックスは紫外線に対する耐久性が非常に高い。さらに、三次元網目構造なので弾力性に富んでおり、緩衝材としては、非常に適している。このゴアテックスからなる緩衝シート32への金型1の取付は、実施例4と同様にフッ素系接着剤を用いて接着している。
上記構成によれは、実施例1と同様の作用効果を得ることができると共に、紫外線耐久性を向上することができる。
本発明に係る転写印刷版保持構造の好適な実施の形態を示した側面図である。 本発明に係る転写印刷版保持構造の好適な他の実施の形態を示した側面図である。 本発明に係る転写印刷版保持構造の実施例1を示した側面図である。 本発明に係る転写印刷版保持構造の実施例2を示した側面図である。 本発明に係る転写印刷版保持構造の実施例3を示した側面図である。 本発明に係る転写印刷版保持構造の実施例4を示した側面図である。 本発明に係る転写印刷版保持構造の実施例7を示した側面図である。 光ナノインプリントリソグラフィ装置を示した側面図である。 従来の転写印刷版保持構造を示した側面図である。
符号の説明
1 金型(転写印刷版)
3 被印刷体
5 転写印刷版保持構造
6 (金型の)周縁部
7 外枠部材
9 応力衝撃緩衝材
14 (外枠部材の)溝
25 Oリング
26 金属製板バネ
27 緩衝リング
28 (緩衝リングの)溝
32 緩衝シート
33 (緩衝シートの)周縁部

Claims (7)

  1. 石英、シリコンまたは樹脂のいずれかの材料からなり凹凸の溝を形成した転写印刷版を外枠部材で保持し、上記転写印刷版に、光硬化樹脂を塗布して乾燥させた被印刷体を押圧させ、上記光硬化樹脂を紫外線硬化させて印刷するための転写印刷版保持構造において、 上記外枠部材は、上記転写印刷版を通して上記被印刷体に紫外線を照射するためにリング状に形成され、上記外枠部材に、上記被印刷体から上記転写印刷版にかかる応力や衝撃を緩和する応力衝撃緩衝材のみを介して上記転写印刷版を保持させたことを特徴とする転写印刷版保持構造。
  2. 上記外枠部材の内周面に溝が形成され、上記外枠部材に形成された溝内に上記応力衝撃緩衝材を取り付けると共に、上記応力衝撃緩衝材を、上記転写印刷版の周縁部の表裏両面に接するようにまたは上記転写印刷版のいずれか一方の面に接するように或いは上記転写印刷版の周縁部の側面を覆うように設けたことを特徴とする請求項1記載の転写印刷版保持構造。
  3. 上記応力衝撃緩衝材は、弾性体にて形成されたことを特徴とする請求項1または2記載の転写印刷版保持構造。
  4. 上記応力衝撃緩衝材は、シリコーンゴム弾性体にて形成されたOリングからなり、上記転写印刷版の周縁部の表裏両面に配置され、上記外枠部材に形成された溝内に上記転写印刷版と共に嵌装させて、上記転写印刷版を上記外枠部材に保持させたことを特徴とする請求項1または2記載の転写印刷版保持構造。
  5. 上記応力衝撃緩衝材は、断面U字状の金属製板バネからなり、上記転写印刷版の周縁部の表裏両面に配置され、上記外枠部材に形成された溝内に上記転写印刷版と共に嵌装させて、上記転写印刷版を上記外枠部材に保持させたことを特徴とする請求項1または2記載の転写印刷版保持構造。
  6. 上記応力衝撃緩衝材は、シリコーンゴム弾性体にて形成され内周面に溝を備えた緩衝リングからなり、上記緩衝リングの溝に上記転写印刷版の周縁部を嵌装させて固定すると共に、上記緩衝リングの周縁部を上記外枠部材に形成された溝内に嵌装させて、上記転写印刷版を上記外枠部材に保持させたことを特徴とする請求項1または2に記載の転写印刷版保持構造。
  7. 上記応力衝撃緩衝材は、紫外線透過可能な材料で形成された緩衝シートからなり、上記緩衝シートの上記被印刷体と相対する面に上記転写印刷版を取り付け、上記緩衝シートの周縁部を上記外枠部材に形成された溝内に嵌装させて、上記転写印刷版を上記外枠部材に保持させたことを特徴とする請求項1または2記載の転写印刷版保持構造。
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