JP4540991B2 - 空気入りタイヤ - Google Patents

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Description

本発明は、空気入りタイヤに関する。
カーカスの外側にベルトが配されたラジアルタイヤでは、トレッド部にタガ効果が与えられている。この効果により、空気入りラジアルタイヤは操縦安定性がよく高速走行に適している。トレッド部でカーカスが広くベルトに巻き締められたラジアルタイヤでは、ビード部の剛性が操縦安定性や乗り心地に大きな影響を与える。ラジアルタイヤでは、ビードエイペックス等による剛性の向上や、コードを巻き付けてタイヤ側部の剛性を高める工夫がなされている。このトレッド部とビード部との間に挟まれた部位では、拘束力が相対的に小さい。
図3は、一般の空気入りタイヤ49が示された一部拡大断面図である。このタイヤ49は、4WD用ラジアルタイヤであり、カーカス51と、このカーカス51の外側、かつトレッド52の内側に配されたベルト53とを備えている。ベルト53は二枚のベルトプライ53a及び53bからなる。トレッド部Tはベルト53により剛性が高められている。これに対してバットレス部Kは、トレッド部Tよりも剛性が低くなっている。したがって、長時間の高速走行によって、このバットレス部Kが徐々に浮き上がり、ショルダーYのリフティングを生じさせやすい。さらに、ベルト53の両側縁を起点としたカーカス51の剥離損傷が誘発されやすい。
また、このバットレス部Kに大きな歪みが加わることがある。この場合は、バットレス部Kに応力が集中し、また、これが繰返されることにより耐久性が低下するという問題がある。特にオフロードで仕様されることが多い4WD用タイヤ49では、大小の石に乗り上げながら走行することがある。損傷に備え、通常、4WD用ラジアルタイヤでは二枚のカーカスプライ51a及び51bからなるカーカス51が採用されている。さらに、耐久性向上のため、ベルト53をバンドが覆ういわゆるフルバンドが採用されることがある。しかし、この補強バンド層の追加は、重量増やコストアップになり又他の性能に影響を及ぼす恐れが生じる。
一般には、ショルダーYのリフティングに起因する耐久性を改善するため、エッヂバンド55が用いられている。図3に示されているように、このエッヂバンド55は、通常、ナイロンコード等の有機繊維コードからなり、ベルト53の外側周方向にらせん状に巻き回される。このエッヂバンド55が用いられることによりベルト53の拘束力が補強される。しかし連続高速走行では、このエッヂバンド55によってもなお、リフティングの防止が不十分である。
特開2003−191720公報では高速耐久性を改善するための提案がなされている。図4は、上記公報に提案されている空気入りタイヤ59が示された断面図である。この
タイヤ59も基本構造は上記のラジアルタイヤ49と同様に、それぞれ二プライからなるベルト61と二プライのカーカス63とを備えている。この提案によれば、タイヤ59のバットレス部Yをカバーする範囲を含み、カーカス63の外面に有機繊維のコード補強層65が設けられている。このコード補強層65は、タイヤ周方向に巻かれている。コード補強層65の半径方向外端部67は、ベルト61の下部に配されている。また、コード補強層65の半径方向と内端部69は、カーカス63の折り返し部71に夾まれて配置されている。
特開2003−191720公報
現在、オフロードの走行にも適し、連続高速走行可能な空気入りタイヤが求められている。図4に示された空気入りタイヤ59では、高速走行性は向上している。しかし、このタイヤ59でも高負荷して高速走行させる場合には、さらに耐久性を向上させることが望まれる。操縦安定性がよく、より高い連続走行性能のタイヤを得る必要がある。本発明は、上記の事情に鑑みてなされたものであり、実使用における連続高速走行性能及び高負荷時の耐久性が改善されたタイヤを提供することにある。
本発明に係る空気入りタイヤは、左右一対のビードコア間に架け渡され、かつビードコアの周りに折り返されたカーカスプライを含むカーカスと、トレッド部においてカーカス外周側に配されたベルトと、上記カーカスの内周面側に配されたインナーライナーと、タイヤの周方向に対して0°以上70°以下の角度で配列された有機繊維コードを含んでおり、かつカーカスとインナーライナーとの間にその一端がベルト端と重複して配されているコード補強層とを備えている。
また、上記コード補強層は、上記カーカスプライの折り返し端と重複して配されていることがより好ましい。
さらに、上記コード補強層が上記ベルトと重複する部分の長さがベルトの全幅に対して10%以上50%以下であることがより好ましい。
また、より好ましくは、この空気入りタイヤの上記コード補強層の他端は、タイヤの最大幅部よりも半径方向外側に位置する。
この空気入りタイヤでは、トレッド部とサイドウォール部との間に相当するいわゆるバットレス部を含む部分がコード補強層で補強されている。このコード補強層により、トレッド部とビード部とに夾まれた領域の剛性も高まり、隣接部との剛性の連続性が改善されている。そのため、このタイヤは、高速走行において、ショルダーにおけるリフティングが防止され、連続高速走行性能が優れている。さらに上記コード補強層は、カーカスの内側に配されているため、カーカス本体より外側のベルト端やカーカス折り返し端と近接していない。異なる層が接合に関して相互に干渉することが少ない。したがって、コード補強層がカーカス及びインナーライナーとの間に一体的に組み込まれやすい。そのため、このタイヤに高負荷荷重がかけられて連続高速走行した場合においても、疲労、損傷に対する耐久性が大幅に向上されている。
以下、適宜図面が参照されつつ、好ましい実施形態に基づいて本発明が詳細に説明される。
図1は、本発明の一実施形態に係る空気入りタイヤ1(以下「タイヤ」という)が示された断面図である。図2は、図1のタイヤ1が示された部分拡大断面図である。この図1及び図2において、上下方向がタイヤ1の半径方向であり、左右方向がタイヤ1の軸方向である。このタイヤ1は、オフロード兼用の4WD用のラジアルタイヤである。このタイヤ1は、一対のビードコア3とこの周りに架け渡されたカーカス5を備えている。このタイヤ1は、カーカス5の内側にインナーライナー7を備えている。さらに、このタイヤ1は、カーカス5の内周面側でインナーライナー7の外周面側にコード補強層9を備えている。図1に示された一点鎖線Eは、タイヤ1の赤道面を示す。このタイヤ1の構造は、赤道面Eに対して対称的に形成されている。
トレッド部Tは、インナーライナー7とカーカス5との外側にベルト11を備えている。その外側のトレッド13は、架橋ゴムからなる。トレッド13の表面には、溝17からなるパターンが形成されている。カーカスの外側にトレッドの端部から半径方向内側に架橋ゴムで覆われるサイドウォールが延びている。ビード部Bには、ビードコア3と、このビードコア3から半径方向外側に延びるビードエイペックス21とが上記カーカスとともに含まれている。
図1のタイヤ1では、カーカス5は、1枚のカーカスプライ25からなる。このカーカスプライ25には、ナイロン繊維、ポリエステル繊維、芳香族ポリアミド繊維、レーヨン繊維等の有機繊維のコード又はスチールコードが用いられる。タイヤ1の質量を軽くする観点から有機繊維コードが好適に用いられる。このカーカスプライ25は、上記コードがタイヤの赤道方向に対して65°以上90°以下の角度で配列されている。このタイヤ1は、いわゆるラジアルタイヤである。カーカス5は、カーカス本体27と、ビードコア3を半径方向内側から巻き上げて半径方向外側に折り返されて延びる折り返し部29とを備えている。
この折り返し部29は、上記カーカス本体27とともにビードエイペックス21を夾んでいる。この折り返し端31は、このビードエイペックス21の頂点33よりもタイヤ半径方向外側まで延びている。この例では、折り返し端31は、サイドウォール部Sの基準輪郭線Rのタイヤ軸方向への最大張り出し点35に当たるタイヤの最大幅部よりも上に位置している。通常のタイヤでは、カーカスプライが二枚用いられている。本実施例の場合では、後述されるコード補強層9の効果により、カーカスプライ25は一枚で十分な性能を有する。
図1に示されているベルト11は、トレッド部Tにおいてカーカス5のタイヤ半径方向外側に配置されている。ベルト11は、ベルトプライ11aとベルトプライ11bとからなる。この二枚のベルトプライ11a及び11bは、ベルトコードがタイヤ赤道方向に対して10°以上45°以下の角度で、配列されてなる。この二枚のベルトプライ11a及び11bは、それぞれのコードの角度が互いに交差するように配置される。これによって、ラジアルタイヤのカーカスプライ25に対するタガ効果が得られる。また、ベルトプライ11a及び11bによるベルト11の剛性によって、トレッド部Tが補強されている。ベルトコードとしては、耐外傷性と剛性に優れている点からスチールコードが主に用いられる。また、高弾性率の有機繊維、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)繊維、ポリエチレンナフタレート(PEN)繊維等のポリエステル繊維、芳香族ポリアミド繊維等からなるコードも用いられる。
また、上記ベルト11の端部41には、高速耐久性を高めるため、いわゆるエッヂバンド43が用いられている。このエッヂバンド43は、ベルト端部41をタイヤ周方向に巻き付けて拘束する。これにより、高速走行時にベルト端部41の剥離の防止に役立つ。このエッヂバンド43は、ナイロン繊維、ポリエステル繊維等の有機繊維からなるコードがタイヤ周方向に0°以上10°以下の角度で配列されている。
上記カーカス5の内周面側には、ブチル系ゴム等からなる空気非透過性を有するインナーライナー7が配置されている。インナーライナー7の厚さは、0.5mm以上2.0mm以下程度とされるのが好ましい。0.5mm未満では、気密性が不十分になる恐れがあり、2.0mmを超えるとタイヤ重量の増加を招く。
コード補強層9は、カーカスプライ25によって外側を拘束されている。さらにコード補強層9は、カーカスプライ25を介して上記ベルト11の内側に重複するように配置されている。すなわち、図2に示されているように、コード補強層9のタイヤ軸方向の内側端44は、ベルト端45の軸方向内側に位置する。すなわち、コード補強層9の一端がベルト端と重複して配されている。このベルト11との重複により、バットレス部Kのトレッド部Tとの有機的なつながりが形成されている。すなわち、ベルト11内側の剛性とベルト端45からコード補強層9によってサイドウォール5側に付与される剛性との間に連続性が保持される。このためタイヤ1のトレッド部TのショルダーYが浮き上がること等が防止される。
コード補強層9がカーカス5の内周面側に配置されているため、コード補強層9のカーカス5及びベルト11との接合構造が、上記図4に示されているタイヤ67の場合に比べてシンプルである。これにより、コード補強層9とカーカス5との一体性が向上している。コード補強層9の剛性の向上効果は、カーカス5を介して発揮される。カーカス本体27には、継ぎ目がないので、トレッド部Tとビード部Bとの間でカーカスの剛性が向上しているように作用する。すなわち、コード補強層9と折り返し部29を含むカーカス5及びベルト11との結合が安定している。さらに、コード補強層9とベルト11との有機的結合が強化されるという観点から、カーカス5の外側に配置されているベルト11に対しても、コード補強層9が重複する位置にある方がより好ましい。
この両層の重複する長さL1は、図2に示されているように、ベルト11の軸方向最外端であるベルト端45からタイヤ軸方向への重なりの距離である。すなわち、長さL1は、コード補強層9の輪郭線に対して補強層内側端39及びベルト端45から各々引かれた法線H1及びH2が輪郭線に交わる点P1及びP2間のコード層の長さである。コード補強層9は、ベルト11とベルト11の全幅Wに対して10%以上50%以下重複することがより好ましい。重複する長さL1が小さ過ぎると上記のベルト11による拘束効果が小さい。この観点から上記重複する長さL1は、15%以上であることがより好ましい。さらに好ましくは、重複する長さL1が20%以上である。またこの重複す長さL1が大きすぎると、タイヤ重量が増加し、燃費の悪化につながる恐れがある。この観点から重複する長さLは40%以下であることがより好ましい。さらに好ましくは30%以下である。
このベルト11との重複部では、ベルト11、カーカス5及びコード補強層9の各コード層が交差している。この交差構造による補強効果のため、高速走行したときでもショルダーYのリフティングが抑えられる。しかも、このコード補強層9がカーカス5の内側にあって、ベルト端45から隔てられているため、異なる層の接合部の重なり合いが緩和されている。このため、サイドウォール部Sのトレッド部Tとの境目のいわゆるバットレス部Kで剛性が高められるとともに、繰り返し屈曲や、応力集中に対する耐久性が大幅に向上している。
また、後述されるように、コード補強層9がカーカス5の内側にある方がカーカス5の外側にある場合よりも耐久性が優れている。カーカス5の外側にコード補強層9が配置される場合は、ベルト端45及びカーカス折り返し端31とともに接続されるべき端部が集められた構造になる。この構造は、本実施形態と比べて高負荷走行の場合の歪みに対して不利である。これに対して、この実施形態に係る構造は、接続端部の重複が少ない構造であり、より一体化された構造である。
構造の一体性の観点から、コード補強層9は、上記折り返し端31に重複して配置されることがより好ましい。すなわち、コード補強層9のタイヤ軸方向外側端47が、この折り返し部29の内側に重複していることが好ましい。図1及び図2のタイヤ1の例では、折り返し端31は、最大張り出し点35よりも半径方向外側に位置している。この場合には、上記外側端47は、最大張り出し点35よりも半径方向外側に位置することがより好ましい。
コード補強層9がカーカスの内側に配されているため、コード補強層9の剥離の構造的欠陥は生じにくい。内側に配置されてカーカス5との一体性が高められている。コード補強層9と上記折り返し端31との重複する長さL2が大きいとタイヤ重量増を招く。この観点から、コード補強層9の外端部45が少しでも折り返し端31に重複しておればよい。このコード補強層9の補強効果により、サイドウォール部Sの層剥離等が防止され耐久性が向上する。
このコード補強層9は、上記の有機繊維コードが引き揃えられてゴム組成物に埋め込まれて形成されている。このゴム組成物には、カーカス3及びインナーライナー7と密着性のよいものが用いられる。このゴム組成物の基材ゴムとしては、天然ゴム、アクリロニトリル−ブタジエンゴム(NBR)、イソプレンゴム(IR)、イソブチレンゴム(IIR)、ブタジエンゴム(BR)、スチレン−ブタジエンゴム(SBR)又はこれらのブレンドゴムが適宜用いられる。
上記有機繊維コードは、タイヤ1の周方向に対して0°以上70°以下の角度で配列されている。上記有機繊維コードの配列角度が70°を超えるとタイヤ周方向のショルダーYの補強効果が不足する。そのため、高速走行時にタイヤ1のショルダーYの浮き上がりを防止する効果が不足する。この観点から、有機繊維コードの角度は、50°以下であることがより好ましい。さらに好ましくは30°以下である。
上記コードに用いられる有機繊維としては、ナイロン繊維、レーヨン繊維、ポリエチレンテレフタレート(PET)繊維やポリエチレンナフタレート(PEN)繊維等のポリエステル繊維、アラミド繊維、ポリビニルアルコール繊維等が用いられる。なかでもナイロン繊維及びポリエステル繊維が好ましく使用される。ナイロンコードの場合、900dtex/2から2100dtex/2のコードが引張強力が高い面から好ましく用いられる。また、ポリエステルコードの場合は、1000dtex/2から1700dtex/2のコードが好適に用いられる。
このコード補強層9は、前述のとおり、カーカス5に一体的に組み込まれている。この構造により、コード補強層9がカーカスプライの役割も果たしている。このため、このタイヤ1では、従来の二層のカーカスを備えるタイヤに劣らない耐カット性を備えている。したがって、タイヤ1のカーカス5を一層構造とすることができる。このタイヤ1では、高速耐久性が向上するとともにタイヤ部材の節約もでき、重量の減少やコスト低減にも寄与し得る。
本発明に係るタイヤ1では、上記コード補強層9がカーカス5の内側に配置されてタイヤ1の剛性段差が少なく抑えられている。そのため、連続高速走行において、ショルダーYの疲労剥離等に対する耐久性が高い。また、タイヤ1内でコード補強層9と近隣の層とがより一体化されているため高負荷における連続走行において疲労が小さく、耐久性が優れている。さらに、剛性の段差を抑えたコード補強層9によって、岩場等オフロードでの乗り心地を損なわずに、撓みの大きなショルダーYからサイドウォール部Sに渡る部分の剛性が高められている。これにより、応力集中が生じることが防止されるため耐久性が向上する。このため、連続高速走行においても、ヒートビルドアップが抑制され、層間の剥離等の損傷も防止できる。また、カーカス5を一層で構成することができ、コストパーフォーマンスにも優れる。
以下、実施例によって本発明の効果が明らかにされるが、この実施例の記載に基づいて本発明が限定的に解釈されるべきではない。
[実施例1]
コード補強層、カーカス及びベルトについては、表1に示されている仕様により、サイズが265/70R16の4WD用タイヤを製作した。なお、ベルトプライには、1×4/0.27のスチールコードを50mm当たり40エンズ引き揃えて形成した2枚のベルトプライ及びナイロンの1400dtex/1コードによるエッジバンドを用いた。カーカスプライには、1670dtex/2のポリエステルコードを用いたラジアルカーカスプライ1枚を用いた。このカーカスプライは、タイヤ軸方向内側からビードコアの周りを外側に折り返して、折り返し端がタイヤ最大幅より上方(タイヤ半径方向外側)に配置された。ビードエイペックスは、デュロメーターA硬度92の架橋ゴムからなる半径方向高さ55mmとした。トレッド部には、厚み70/30のキャップ/ベース構造でデュロメーターA硬度62/52、サイドウォール部には、デュロメーターA硬度53のゴム組成物を用いた。
[実施例2及び実施例3]
コード補強層のコードの角度をそれぞれ表1に記載の角度に変更した他は、実施例1のタイヤと同様にして実施例2及び実施例3のタイヤを得た。
[実施例4及び比較例1]
コード補強層のコードの角度を表1に記載の角度とし、エッジバンドを用いなかった他は、実施例1と同様にして、実施例4のタイヤを得た。
[比較例2]
コード補強層の配置の位置及びコードの角度を変更し、エッジバンドを用いなかった他は実施例1のタイヤと同様にして、比較例2のタイヤを得た。
[比較例3及び比較例4]
コード補強層を用いず、カーカスプライの枚数を表1に記載の通りとした他は実施例1のタイヤと同様にして、比較例3及び比較例4のタイヤを得た。
[評価]
[高速耐久性(ステップスピード方式)]
ECE30に準拠し、16×8JJリムで、内圧を200kPaとし、8.79kNの荷重をかけた条件にて、タイヤを10km/h−20分のステップスピード方式でドラム上を走行させ、タイヤが破壊したときの速度と時間を測定した。
[連続高速走行試験]
16×8JJリムで、内圧を200kPaとし、8.79kNの荷重をかけた条件にて、走行速度170km/hでタイヤを連続走行させ損傷するまでの走行距離を測定した。
[低内圧連続走行試験]
タイヤを16×8JJリムで、内圧を140KPaとし、8.79kNの荷重をかけた条件にて、走行速度170km/hでタイヤを連続走行させ損傷するまでの走行距離を測定した。
[高負荷走行耐久試験]
16×8JJリム、内圧を200kPaとし、16.5kNの荷重をかけた条件にて、走行速度70km/hで、40,000kmまでタイヤを連続走行させ損傷するまでの走行距離を測定した。
[耐衝撃試験]
JIS D4230に準じたプランジャー破壊試験を行い、バットレス部におけるプランジャー値を測定した
[耐カット性試験]
空気圧200KPaで国産4輪駆動車前輪の16×18JJリムに装着して、10km/時から10km/時ずつ速度を上昇させながら高さ35mm、奥行40mmの金属製固定ブロック角を踏み付け通過させ3本のタイヤを試験し、1本でもパンクが発生した時の試験速度で表示した。
Figure 0004540991
表1に示されるように、実施例のタイヤは、比較例のタイヤに比べて評価が高い。この評価結果から、本発明の優位性は明らかである。
本発明は、空気入りラジアルタイヤに適用される。
図1は、本発明の一実施形態に係るタイヤが示された断面図である。 図2は、図1のタイヤの一部が示された拡大断面図である。 図3は、コード補強層が用いられた公知のタイヤが示された断面図である。 図4は、従来のタイヤの一部が示された拡大断面図である。
符号の説明
1、49、59・・・タイヤ
3・・・ビードコア
5、51、63・・・カーカス
7・・・インナーライナー
9、65・・・コード補強層
11、53、61・・・ベルト
13、52・・・トレッド
17・・・溝
19・・・サイドウォール
21・・・ビードエイペックス
25・・・カーカスプライ
29、71・・・折り返し部
31・・・折り返し端
41・・・ベルト端部
43・・・エッヂバンド
44、69・・・コード補強層の内側端
45・・・ベルト端
47、67・・・コード補強層の外側端

Claims (2)

  1. 左右一対のビードコア間に架け渡され、かつビードコアの周りに折り返されたカーカスプライを含むカーカスと、
    トレッド部においてカーカス外周側に配されたベルトと、
    上記カーカスの内周面側に配されたインナーライナーと、
    タイヤの周方向に対して0°以上70°以下の角度で配列された有機繊維コードを含んでおり、かつカーカスとインナーライナーとの間にその一端がベルト端と重複して配されているコード補強層と
    を備えており、
    上記コード補強層が、上記カーカスプライの折り返し端と重複して配されており、
    このコード補強層の他端が、タイヤの最大幅部よりも半径方向外側に位置する、4WD用空気入りタイヤ。
  2. 上記コード補強層が上記ベルトと重複する部分の長さがベルトの全幅に対して10%以上50%以下である請求項1に記載の空気入りタイヤ。
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