JP4540576B2 - ロック式蓄力スタータ装置 - Google Patents

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Description

本発明は、ロック式蓄力スタータ装置に関し、特に、蓄力部をロックした状態で、蓄力スプリングにエンジンを始動させうる駆動力を蓄積し、蓄力スプリングにエンジンを始動させうる駆動力が蓄積された場合に、蓄積された駆動力を解して解放してエンジンを始動させるロック式蓄力スタータ装置の改良に関する。
従来、蓄力スタータ装置として、エンジンの圧縮力を利用し、この圧縮力により固定させた状態で蓄力スプリングに蓄力するように構成された蓄力スタータ装置があった。
しかしながら、この様な従来のエンジンの圧縮力を利用した蓄力スタータ装置の場合、リコイルロープの速やかに引き出し操作を行った場合には蓄力スプリングは蓄力され、リコイルロープの緩やかな引き出し操作を行った場合には、エンジンのピストンが作動してしまうことから圧縮力が発生せず蓄力スプリングに蓄力されない、という問題点があった。
このような問題点を克服するためにロック式蓄力スタータ装置が提案されており、従来、リコイルロープを引いて蓄力し、手動レバー等の操作で蓄力を解放するように構成された装置も存在した。
しかしながら、このような従来のロック式蓄力スタータ装置にあっては、リコイルロープを引く動作と蓄力を解除する動作とを個別に行う必要があることから操作が非常に煩雑である、という不具合があった。
そこで、このようなロック式蓄力スタータ装置において、当該エンジンの始動に必要な駆動力を得るために要求されるスプリングへの駆動力の蓄積のレベルを、リコイルロープが巻装されているリコイルロープの引き出し操作回数に対応するリールの回転数により判断し、エンジンの排気量または種類に応じてリールの回転数を予め設定しておき、リールの回転数をカウントするカウンター機構部と、当該リールの回転数が所定の回数に達する前は蓄力スプリングの解放を阻止し、所定の移転数に達した時に蓄力スプリングの解放を行うように構成された解放機構部を具備するロック式蓄力スタータ装置が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
このような従来のロック式蓄力スタータ装置にあっては、上記カウンター機構部は、ラチェットプーリーの外周縁部に設けられたカウンターギヤに係合する、ラチェットプーリーの平面方向と同一方向に沿って設けられたカウンターギヤ部と、このカウンターギヤ部の上方に一端部が配置されると共に他端部がラチェットプーリーに係合し、ラチェットプーリーの厚さ方向において軸部に対して揺動可能に設けられたストッパレバーとにより構成されている。
そして、上記カウンターギヤ部によりラチェットプーリーの回転数をカウントすると共に、上記カウンターギヤ部を支持する支持軸に設けられたカム機構により、所定回転数に至った場合には上記カウンターギヤ部が上昇して上記ストッパレバーの一端部を上方へ押し上げることにより上記ストッパレバーのラチェットプーリーへの係合を解除し、蓄力部の蓄力スプリングに蓄積された駆動力によりラチェットプーリー及びクランクプーリを回転させてエンジンのクランクプーリに、エンジン始動のための駆動力を供給するように構成されていた。
従って、このような従来のロック式蓄力スタータ装置にあっては、上記のカウンター機構部及び、このカウンター機構部に連動する上記解放機構部を構成する多数の部品が必要となり、全体として装置全体の構成部品点数が多くなり、部品構成が複雑化するため製造作業が煩雑であると共に製造コストが嵩む、という不具合が存していた。
また、このような従来のロック式蓄力スタータ装置にあっては、ラチェットプーリーの側方にカウンター機構部を設けなければならないことから、ロック式蓄力スタータ装置全体の大きさが大型化し、より小型化することが望まれていた。
特開2004−68639号公報
本発明は、このような従来の課題を解決するためになされたものであって、その課題は、構成部品点数を削減して製造作業を容易にし、製作コストを低減することができると共に、より小型化することができるロック式蓄力スタータ装置を提供することにある。
このような課題解決のため請求項1記載の発明にあっては、エンジンを始動させうる駆動力に至るまで蓄力しうる蓄力部16と、上記蓄力部16に駆動力を蓄力させうる駆動部14と、エンジンを始動させうる駆動力が上記蓄力部16に蓄積されるに至るまで蓄力部16からの駆動力の発動を阻止しうる阻止部20とを備え、上記蓄力部16は、上記駆動部14により蓄力しうる蓄力スプリング15と、上記蓄力スプリング15を収納する蓄力スプリングホルダー33と、上記蓄力スプリング15に蓄積された駆動力が伝達されるラチェットプーリー24とを有し、エンジンを始動させうる駆動力に至るまで蓄力し、エンジンを始動させうる駆動力に至った場合に駆動力を供給してエンジンを始動させるように構成され、上記阻止部20は、上記ラチェットプーリー24の回転を阻止しうる係合部54と、エンジンを始動させるために必要な駆動力が蓄積されるまで上記ラチェットプーリー24の回転を阻止しうるように上記係合部54の係合状態を維持する付勢手段22とを備えたロック式蓄力スタータ装置において、上記ラチェットプーリー24の側面側には円周方向に沿って溝部55が形成されると共に、上記溝部55内には上記係合突部80が形成され、上記ストッパ21の先端部は上記溝部55内に配置され、上記スプリング23により付勢された状態で上記係合突部80に係合してラチェットプーリー24の回転を阻止しうるように構成されていることを特徴とする。
請求項2記載の発明にあっては、上記溝部55は、上記蓄力スプリング15が蓄積した駆動力の解放が終了するまでに必要な長さ寸法以上の長さ寸法を以って形成されていることを特徴とする。
請求項3記載の発明にあっては、上記溝部55は、ラチェットプーリーの厚さ方向において複数に形成され、溝部55の間に設けられた交差部56により互いに交差し、上記交差部56によりストッパ21が一方の溝部55から他方の溝部55へ移動できるように構成されている。
請求項4記載の発明にあっては、上記溝部55は、上方溝部55aと、この上方溝部55aに連接する下方溝部55bとにより構成され、上記係合突部80は上方溝部55a内において上記交差部56に対して径方向における反対側に設けられ、上記ストッパ21は、蓄力スプリング15において蓄積された駆動力が解放された場合には、係合突部80との係合が解除されると共にラチェットプーリー24の回転に伴い相対的に上方溝部55aを移動して上記交差部56に至り、上記交差部56において下方溝部55bへ移行して下方溝部55bを全周にわたり移動して再度上記交差部56に至り、上記交差部56において上方溝部55aへ移行して停止するように構成されていることを特徴とする。
請求項5記載の発明にあっては、上記係合突部80が形成された溝部55は、ラチェットプーリー24の回転方向に沿って、上位係合突部80へ至るに従って溝部55の深さ寸法が除除に小さくなるように形成されていることを特徴とする。
請求項1〜5記載の発明にあっては、上記ラチェットプーリーの回転を阻止しうる係合部と、エンジンを始動させるために必要な駆動力が蓄積されるまで上記ラチェットプーリーの回転を阻止しうるように上記係合部の係合状態を維持する付勢手段とによりラチェットプーリーの回転阻止部を構成し、必要な駆動力が蓄積された場合には、駆動力を解放するものであるため、従来のような、ラチェットプーリーの回転数をカウントするカウンター機構部と、このカウンター機構部に連携した、ラチェットプーリーの回転数が所定の回数に達するまで蓄力スプリングの解放を阻止するように構成された解放機構部とを省略することができる。
その結果、従来のカウンター機構部、及びこのカウンター機構部を使用して形成された解放機構部を構成していた多数の構成部品を省略することができるため、ロック式蓄力スタータ装置全体の部品点数を削減でき、製造工数を低減することができると共に製造コストを低減することができる。
また、従来のカウンター機構部および解放機構部が不要となることから、装置全体を小型化、軽量化することができ、ロック式蓄力スタータ装置の各種エンジンへの適用範囲を拡大することができる、という効果をも奏する。
また、請求項1〜5記載の発明にあっては、従動部を構成するラチェットプーリーの側面部に形成された溝部内に、係合突部に係合してラチェットプーリーの回転を阻止するストッパを配置し、解放時には、ストッパを溝部内に配置したままラチェットプーリーが回転することにより蓄力スプリングに蓄積された駆動力が解放されるものである。
また、請求項2〜4記載の発明にあっては、上記溝部が、蓄力スプリングが完全に解放されるまでに必要な長さ寸法以上の長さ寸法を以って形成されていることから、確実に蓄力スプリングの駆動力の解放が完了してから初期位置に復帰し、従来のロック式蓄力スタータ装置に装着されていた、蓄力スプリングの解放後もなお所定時間に亘って、ストッパをラチェットプーリーへ係合しない方向へ付勢するように構成されたストッパ係合遅延機構を省略することができる。
従って、ストッパ係合遅延機構に必要な付勢手段を構成する部品や支持部材等を省略することができるため、ロック式蓄力スタータ装置全体としての構成部品点数をさらに削減することができる、より製造コストを低減することができる、という効果を奏する。
また、請求項5記載の発明にあっては、蓄力スプリングの力の解放時におけるラチェットプーリーの高速回転によるストッパのストッパ係合突部への衝接速度を低減することによりストッパ係合突部への衝撃を減ずることができ、ストッパ係合突部及びストッパの消耗の程度を押させることができることから、ロック式蓄力スタータ装置としての商品寿命をより長く確保することができる。
以下添付図面に示す実施の形態に基づき、本発明に係るロック式蓄力スタータ装置10を詳細に説明する。
図1及び図2に示すように、第一の実施の形態に係るロック式蓄力スタータ装置10は、内燃式エンジンを始動させうる駆動力に至るまで蓄力し、エンジンを始動させうる駆動力に至った場合に駆動力を供給してエンジンを始動させるように構成されている。
即ち、本実施の形態に係るロック式蓄力スタータ装置10は、リコイルスプリング11及びリコイルロープ12を有し、リコイルロープ12の引き出し操作により回転すると共に回転によりリコイルスプリング11に蓄積される駆動力により初期状態に復帰しうる駆動リール13を備えた駆動部14と、上記駆動リール13の回転によって蓄力スプリング15と、上記蓄力スプリング15を収納しうる蓄力スプリングホルダー33と、上記蓄力スプリング15に蓄積された駆動力が伝達されるラチェットプーリー24とを有する蓄力部16と、上記リコイルロープ12の引き出し操作を行った場合には、上記駆動部14が回転することにより上記蓄力スプリング15に蓄力させるように上記駆動リール13と上記蓄力スプリングホルダー33とを連結する駆動側伝達機構部17と、上記蓄力部16の蓄力スプリング15に蓄積された駆動力を受けて従動し、エンジンのクランクシャフトに連結されるクランクプーリ49を有する従動部18と、上記蓄力部16に蓄積された駆動力を解放する場合には、上記ラチェットプーリー24と上記クランクプーリー49とを連結させるように構成された従動側連結機構部19と、エンジンを始動させうる駆動力が上記蓄力部16に蓄積されるに至るまでラチェットプーリー24の回転を阻止しうる回転阻止部20を備えている。
図1及び図2に示すように、本実施の形態に係るロック式蓄力スタータ装置10は、短円筒状の樹脂製ケース27を有し、この樹脂性ケース27はケース本体28と側方張出部29とからなり、上記ケース本体28内に、上記駆動部14、蓄力部16及び駆動側伝達機構部17が収納されると共に、上記従動部18はケース本体28上に突出した状態で配設され、上記側方張出部29には上記回転阻止部20が収納されている。
上記ケース本体28は、底部30の中央部に固定軸部31が立設され、この固定軸部31に上記駆動部14を構成する駆動リール13、及び、蓄力部16を構成し、蓄力スプリング15を収納している蓄力スプリングホルダー33、ラチェットプーリー24が回転可能に挿通されている。
上記駆動リール13は、底面板部35と、周縁部の上下に形成されたフランジ部85,86を有すると共に、上方へ開口する凹部82を有する短円筒状に形成され、上記フランジ部85,86の内方にはリコイルロープ12が巻装されていると共に、上記底面板部35の下方には、駆動リール13が上記固定軸部31の基端部34に巻装されて収納されている。
なお、図2中、符号87はリコイルロープ引出部である。
上記駆動リール13の上方には蓄力スプリングホルダー33が配置されている。この蓄力スプリングホルダー33は短円筒状に形成され、外周壁部38及び上方軸挿通部97により画成された空隙からなる蓄力スプリング15の収納部91を有している。
この外周壁部38には蓄力スプリング15の外方側端部側の係止固定部37が設けられ、蓄力スプリング15の外方端部が係止されると共に、上記蓄力スプリング15の内方端部は上記ラチェットプーリー24の軸挿通部92に連設された係止固定部36に係止されている。
また、上記駆動側伝達機構部17は従来同様に、図1に示すように、ワンウェイクラッチ40と係合機構41とにより構成されている。
上記ワンウェイクラッチ40は、上記蓄力スプリングホルダー33の上方軸挿通部97と上記固定軸部31との間に円筒状に形成されて圧入され、蓄力スプリングホルダー33と固定軸部31との間を、リコイルロープ12の引き出し時には圧接状態にし、また、リコイルロープ12の戻し操作時には離間状態にしうるように構成され、上記リコイルリコイルロープの引き出し時には蓄力スプリングホルダー33を固定軸部31に対して一方向にのみ回転しうるように構成されている。
また、図1、図3及び図4に示すように、上記係合機構41は、上記駆動リール13の上記凹部82内に設けられ、上記駆動リール13及び蓄力スプリングホルダー33との間に配設され、上記蓄力スプリングホルダー33の下方軸挿通部39に回転可能に挿通されたリテーナ42と、駆動リール13に設けられたドッグ保持部45に回動可能に支持される軸部44を有し、上記凹部82内において上記軸部44を中心として底面板部35の面方向に沿って回動するドッグ43と、この軸部44を回動可能に包持するドッグ保持部45と、上記リテーナ42の作動を制御するブレーキスプリング83とにより構成されている。
この係合機構41は以下のように機能する。
リコイルロープ12の引き出し操作時には、駆動リール13及びこの駆動リール13に固定されたドッグ43は回転するが上記ブレーキスプリング83により発生する付勢力によりリテーナ42は停止状態にある。
この停止しているリテーナ42に対して回転しているドッグ43が係止することにより、図3に示すように、ドッグ43の側面部96がリテーナ42の短アーム93に当接した状態で長アーム94から駆動リール13の内方周面部方向へドッグ43の先端部89が突出し、この状態でリテーナ42は上記ブレーキスプリング83の付勢力に抗してドッグ43と共に回動して突部47に係合する。
従って、このドッグ43の先端部89と駆動リール13の内方周面部に設けられた突部47との係合により駆動リール13と蓄力スプリングホルダー33との連結状態が形成され、蓄力スプリングホルダー33の蓄力スプリング15に蓄力される。
一方、リコイルロープ12の戻し操作時には、リコイルスプリング11の付勢力により駆動リール13はリコイルロープ引き出し操作時とは逆方向に回転する。
この際、上記リテーナ42はブレーキスプリング83の付勢力によりドッグ43と同期した回転を止め、停止状態となる。
この場合、図4に示すように、ドッグ43の先端部89と突部47との係合状態は解除されると共にドッグ43はリテーナ42の長アーム94内に収納され、その後、駆動リール13の回転に伴いドッグ保持部45がリテーナ42のリール保持アーム95に係合固定する。
従って、上記ドッグ43と駆動リール13の内方周面部に設けられた突部47との係合の解除により駆動リール13と蓄力スプリングホルダー33との連結状態が解消される。
図1及び図2に示すように、上記蓄力スプリングホルダー33の上方には、上記ラチェットプーリー24及び、ラチェットプーリー24に係合して連結しうるクランクプーリ49が装着されている。
上記ラチェットプーリー24は、蓄力スプリングホルダー33を上方から閉止するように配設され、図1及び図2に示すように、円盤蓋状に形成されて上記固定軸部31に対し、上方からボルト48により、固定軸部31に対して回転可能に固定されている。
このラチェットプーリー24の上面部中央には、小径の径寸法からなり、一対の係合突爪部50,50を有する係合突起部51が形成されている。
上記クランクプーリ49は、図1に示すように、断面逆コ字状のケース84と、上記ケース84内に設けられ、上記従動側連結機構部19を形成する、上記係合突起部51の係合突部50,50に係合しうる、回動可能に配設された一対のラチェット52,52とを有している。
また、上記ケース84内に固定されたナット53はエンジンのクランクシャフト(図示せず)に接合されている。
従って、上記蓄力スプリング15にエンジンを始動させうる駆動力が蓄積され、蓄力スプリングホルダー33が蓄力スプリング15の解放力により回転した場合には、上記従動側連結機構部19を構成する一対のラチェット52,52がラチェットプーリー24の係合突起部51の一対の係合爪部50,50に係合することにより、ラチェットプーリー24とクランクプーリ49とが連結状態となり、上記ラチェットプーリー24には蓄力スプリング15の内方側端部が係止固定部36において係止されていることから、蓄力スプリング15の解放力によりラチェットプーリー24が回転することによりクランクシャフトを回転させるように構成されている。
そして、本実施の形態にあっては、図1及び図2に示すように、上記ラチェットプーリー24の側面部には、全周に亘って溝部55a,55bが形成されている。これらの溝部55a,55bはいずれも、側方へ向かって開口するように形成され、全周に亘り2段に形成され、本実施の形態にあっては、一箇所において上段溝部55a及び下段溝部55bとが交差する10字状の交差部56が形成されている。
また、上記樹脂性ケース27の側方張出部29には上記回転阻止部20を構成する回転阻止機構81が収納されている。この回転阻止機構81は、ラチェットプーリー24に係合して上記ラチェットプーリー24の回転を阻止しうるストッパ21と、エンジンを始動させうる駆動力が蓄力されるまでラチェットプーリー24の回転を阻止するようにストッパ21を付勢しうるストッパ付勢手段としてのコイルスプリング23とを備えている。
上記側方張出部29は、上記ケース本体28のエンジン本体への平面略方形輪郭形状を有する取付フランジ部57の一側方に形成され、図2に示すように、全体略直方体形状に形成され、内部には上下方向に円筒状軸部58が突設されている。また、一側方端部には高さ方向に沿って内部に空隙部59を有する直方体状のリブ90が形成されている。
上記ストッパ21は全体板状のレバー材部材として形成され、上記円筒状軸部58に回動可能に挿通される円形孔部63を有するリング状の固定部60と、この固定部60から外方 へ延設された板状の係止片部61とにより構成されている。
上記係止片部61は、先端部には、ラチェットプーリー24の回転方向に対向するように切り欠かれて形成された細幅の係止爪部62を有している。
また、上記リング状の固定部60の上記係止爪部62側には上記円形孔部63が切り欠かれてスプリング係止凹部66が形成されている。
上記係止片部61の厚さ寸法は、上記ラチェットプーリー24に形成された溝部55の間隔寸法よりも小さく形成され、上記ストッパ21が溝部55内に配置された場合にラチェットプーリー24は支障なく回転することができるように構成されている。
一方、上記コイルスプリング23は、下端部には上方折り返し部64が長さ方向に沿って形成されると共に上端部にはストッパ係止部65が同様に長さ方向に沿って形成されている。
このコイルスプリング23は上記円筒状軸部58に挿通して配置され、上記上方折り返し部64は上記リブ90の空隙部59内に挿入配置され、側方張出部29内においてコイルスプリング23を固定しうるように形成されている。
上記ストッパ21は上記円筒状軸部58の上端部においてスクリュー25により左右方向に回動可能に固定されると共に、上記円筒状軸部58の軸方向に沿って上下に移動可能に配置され、上記ストッパ21が上記円筒状軸部58の上端部に固定された状態で、上記コイルスプリング23のストッパ係止部65の先端部は上記スプリング係止凹部66に係合固定されている。
そして、上記コイルスプリング23は、リコイルロープ12の引き出し操作が行われ、本ロック式蓄力スタータ装置10が装着される当該内燃エンジンの始動に必要な駆動力が上記蓄力スプリング15に蓄積されるまでは、上記ラチェットプーリー24の回転を阻止しうる付勢力を上記ストッパ21に供給しうるバネ常数を有している。
従って、上記ストッパ21は上記コイルスプリング23により、上記付勢力を以って付勢された状態で、後述の上方溝部55a内に設けられたストッパ係合突部80に係合している。
上記溝部55は、上記蓄力スプリング15が蓄積した駆動力を完全に解放するまでに必要なラチェットプーリー24の回転数に対応した長さ寸法以上の寸法を以って形成されている。
即ち、蓄力スタータ装置にあっては、本来、エンジンを駆動しうるトルクを発生するために蓄力し、その蓄積した力を蓄力スプリング15が解放した場合、蓄力スプリング15内に蓄積された力が完全に解放されて、リコイルロープ12を再度引き出し可能な初期状態に復帰するまでラチェットプーリー24は回転する。
そして、本実施の形態に係るロック式蓄力スタータ装置10にあっては、ラチェットプーリー24が2回転することにより初期状態に復帰するように構成されている。
即ち、上記ストッパ21は、上方溝部55a内に設けられたストッパ係合部80との係合が解放された後、2回転することにより再度、上記ストッパ係合部80に係止して停止するように構成されている。
この場合、本実施の形態に係る蓄力スプリング15は蓄積した力の解放後、1.5回転で完全に蓄積した力を解放するように形成されているが、ラチェットプーリー24は、蓄力スプリング15に蓄積された力の解放の勢いにより、蓄力スプリング15に蓄積された力の解放後もなお、惰性で回転を継続することから、1.5回転で、上記ストッパ21がストッパ係合部80に再度係合して初期状態に復帰するように構成した場合には、上記惰性での回転によりストッパ係合部80が大きな速度でストッパ21に衝接する可能性もある。
このような場合には、ストッパ21がストッパ係合突部80を乗り越えてしまい場合も想定され、次回操作時に、操作者はより多くのリコイルロープ12の引き出し作業を行う必要がある可能性もある。また、上記ストッパ係合部80の大きな速度によるストッパ21への衝接により上記ストッパ係合突部80又はストッパ21が損傷し、ロック式蓄力スタータ装置として機能しなくなる可能性もある。
従って、いずれの操作時にも確実に蓄力スプリング15に内在する付勢力を完全に解放した後にストッパ21をストッパ係合突部80に係合させて、初期状態に復帰させる必要があることから、0.5回転分のマージンを残し、ラチェットプーリー24が2回転することにより初期状態に復帰するように設定されている。
図2及び図6に示すように、本実施の形態にあっては、上記のように、溝部55は、上方溝部55a及び下方溝部55bの上下2段に亘って形成され、中間部において10字状の交差部56により相互に交差している。
図5に示すように、上記上方溝部55a内には、ストッパ係合突部80が溝部55の外側方に向かって形成され、上記ストッパ21は上記コイルスプリング23の付勢力によりストッパ係合突部80方向に付勢された状態でストッパ係合突部80に係合することにより、蓄力スプリング15にエンジン始動に必要な駆動力が蓄積されるまでラチェットプーリー24の回転を阻止しうるように構成されている。
図1及び6に示すように、上記ストッパ係合突部80の直径方向反対側には、上記10字状の交差部56が設けられている。この交差部56にあっては、上方溝部55aを形成する上方フランジ部67には上方溝部55a内に突出する側面略三角形状の上方ガイド部68と、この上方ガイド部68に対向する、下方溝部55bを形成する下方フランジ部69から下方溝部55b内に突出して形成された下方ガイド部70とが形成されている。
また、上方溝部55a及び下方溝部55bを画成する中間フランジ部71は、上記上方ガイド部68及び下方ガイド部70とが対向する部位においては所定間隔に亘って切断され、この中間フランジ部71の双方の端部には一般の中間フランジ部71の厚さ寸法よりも肉厚に形成された膨出ガイド部72,73が互いに回転方向において対向して形成されている。
この一対の膨出ガイド部72,73は側面略涙滴形状に形成され、交差部56側にいたるに従って次第に肉厚となり、その後先端部に至るに従って鋭角的に肉薄となる形状に形成されている。
その結果、上記の10字状の交差部56にあっては、上記上方ガイド部68の斜辺部74a,74bは上記膨出ガイド部72の上方傾斜部75a及び膨出ガイド部73の上方傾斜部75bと略平行に形成され、下方ガイド部70の斜辺部76a,76bは上記膨出ガイド部72の下方傾斜部77a及び膨出ガイド部73の下方傾斜部77bと略平行に形成されている。
その結果、上方溝部55a及び下方溝部55bは、上記交差部56において、上記上方ガイド部68の斜辺部74a及び上記膨出ガイド部72の上方傾斜部75aにより形成される通路、及び、下方ガイド部70の斜辺部76b及び膨出ガイド部73の下方傾斜部77bにより形成される通路により、上方溝部55aから下方溝部55bへ移行する下方移動通路78が形成されている。
また、上記上方ガイド部68の斜辺部74b及び上記膨出ガイド部73の上方傾斜部75bにより形成される通路、及び、下方ガイド部70の斜辺部76a及び膨出ガイド部72の下方傾斜部77aにより形成される通路により、下方溝部55bから上方溝部55aへ移行する上方移動通路79が形成され、上記下方移動通路78と上方移動通路79とは交差して形成されている。
従って、本実施の形態に係るロック式蓄力スタータ装置10にあっては、蓄力スプリング15に蓄積されたトルクの解放により、上記ストッパ21のストッパ係合突部80への係合によるラチェットプーリー24の停止状態を克服し、上記ラチェットプーリー24が回転した場合には上記ストッパ21の係止爪部62は、上記ストッパ係合突部80を乗り越えて上方溝部55a内を相対的に移動することとなり、上記交差部56において、下方移動通路78を介して下方溝部55b内へ入り、下方溝部55b内を移動して1周し、再度、上記交差部56において上方移動通路79により下方溝部55aから上方溝部55aへ戻り、上記ストッパ係合突部80に至り、ストッパ21がストッパ係合突部80に係合して停止する初期状態に復帰するように構成されている。
以下、本実施の形態に係るロック式蓄力スタータ装置10の作用について説明する。
本実施の形態に係るロック式蓄力スタータ装置10を使用して、内燃エンジンの始動を行う場合、前提状態として、回転阻止部20のストッパ21の係止爪部62が、ラチェットプーリー24の上方溝部55aのストッパ係合突部80に係合してラチェットプーリー24を固定している。
また、上記ラチェットプーリー24の係合突起部51と、クランクプーリ49に配設された一対のラチェット52,52とは係合状態にある。
従って、この状態で操作者がリコイルロープ12をハンドル部を介して引き出し操作を行った場合には、上記駆動側伝達機構部17を構成するワンウェイクラッチ40は蓄力スプリングホルダー33及び固定軸部31とを圧接状態にしており、蓄力スプリングホルダー33が固定軸部31の周囲を一方向のみに回転しうる状態にあり、また、上記係合機構41は、上記ブレーキスプリング83がリテーナ42を非作動状態にあるように付勢していることから、図3に示すように、リテーナ42が非作動位置にあり、上記ドッグ43の先端部89は蓄力スプリングホルダー33の下端周縁部46の内側面に設けられた突部47に係合した状態となっており、その結果、駆動リール13と蓄力スプリングホルダー33とは連結して回転しうる状態となる。
また、上記ラチェットプーリー24がストッパ21により回転不能に規制された状態において、ラチェットプーリー24の回転が阻止された状態で駆動リール13及び蓄力スプリングホルダー33が回転することから、蓄力スプリングホルダー33内に収納された蓄力スプリング15が巻き上げられ、蓄力スプリング15にエンジンの始動に必要なレベルの回転トルクを発生しうる付勢力に至るまで蓄力する。
この場合、同時に、駆動リール13の下方に配設されたリコイルスプリング11も蓄力スプリング15に蓄積される力の解放時における初期位置への復帰に備えて蓄力する。
また、本実施の形態に係るロック式蓄力スタータ10においては、リコイルロープ12の1回のフルストロークの引き出し操作で必要な蓄力が行われるように構成されているが、操作者が途中でリコイルロープ12の戻し操作を行った場合には、上記ワンウェイクラッチ40の作用により蓄力スプリングホルダー33はその位置で停止すると共に、図4に示すように、リコイルロープ12の引き戻し操作時には上記リテーナ42が回動しドッグ43の蓄力スプリングホルダー33との係合状態を解消することから、蓄力スプリングホルダー33と駆動リール13との連結状態が解除され、駆動リール13はリコイルスプリング11に蓄積された駆動力により反転してリコイルロープ12を巻き取る。
そして、操作者がリコイルロープ12の引き出し操作により、エンジン始動に要求される回転トルクの蓄積が完了した場合には、上記のように、上記ストッパ21をストッパ係合突部80に係合させるようにストッパ21を付勢するコイルスプリング23のバネ定数は、本実施の形態に係るロック式蓄力スタータ10が始動する内燃エンジンの始動に必要な駆動力の大きさに対応して設定されていることから、蓄力スプリング15に蓄積された力のレベルが始動しようとする内燃エンジンの始動に必要な駆動力を発生するレベルに至った際には、蓄力スプリング15において蓄積された駆動力が上記コイルスプリング23の付勢力に打ち勝ち、上記ストッパ21のストッパ係合突起80への係合は解除され、蓄力スプリング15に蓄積された付勢力は瞬時に解放される。
この場合、上述のように、蓄力スプリング15の外方側端部は蓄力スプリングホルダー33の係止固定部37に係止されると共に、蓄力スプリング15の内方側端部はラチェットプーリー24の係止固定部36に係止されていることから、上記蓄力スプリング15の付勢力の解放により、上記固定軸部31を回転中心としてラチェットプーリー24が瞬時に高速で回転し、この回転はクランクプーリ49を介してエンジンのクランクシャフトへ伝達されエンジンを始動させる駆動力となる。
本実施の形態にあっては、上記のようにラチェットプーリー24が1.5回転することにより蓄力スプリング15に蓄積された付勢力は略全て解放され、蓄力スプリング15は付勢力を有さない状態に戻る。
しかしながら、上記のように、ラチェットプーリー24は、蓄力スプリング15に蓄積された力の解放の勢いにより惰性でさらに回転を継続することから、上記惰性での回転によりストッパ係合部80がなお大きな速度でストッパ21に衝接する可能性もあり、また、このような場合にはストッパ21がストッパ係合突部80を乗り越えてしまい、次回操作時に、操作者はより多くのリコイルロープ12の引き出し作業を行う必要がある可能性もある。
さらに、上記ストッパ係合突部80又はストッパ21が損傷し、ロック式蓄力スタータ装置として機能しなくなる可能性もある。
従って、本実施の形態にあっては、2回転で当初位置、即ち、ストッパ21がストッパ係合突起80に係合して停止する状態となるように構成されている。
この場合、ラチェットプーリー24の回転に伴い、上記ストッパ21の、溝部55内に配置されている係合爪部62は、上記上方溝部55a内のストッパ係合突部80との係合が解除された後は上記溝部55a内にあり、ラチェットプーリー24が回転することから、相対的に、上方溝部55a内を相対的に半周して交差部56へ至り、上方ガイド部68の斜辺部74a及び膨出ガイド部72の上方傾斜部75a、及び膨出ガイド部73の下方傾斜部77b及び下方ガイド部70の斜辺部76bによりガイドされて、これらの間に形成される下方移動通路78を介して下方溝部55bへ入る。
この後、下方溝部55bを1周して、再度、交差部56へ至り、下方ガイド部70の斜辺部76a及び膨出ガイド部72の下方傾斜部77a、及び上方ガイド部68の斜辺部74b及び膨出ガイド部73の上方傾斜部75bによりガイドされて、これらの間に形成される上方移動通路79を介して上方溝部55aへ戻る。
その後、上方溝部55aを相対的に半周した後に、ストッパ21は上記ストッパ係合突部80に再度係合することから、ラチェットプーリー24は回転を停止する。
このようにして、ストッパ21がラチェットプーリー24のストッパ係合突部80に再度係合し初期状態に復帰する場合、駆動リール13は上記蓄力されたリコイルスプリング11により回転し、リコイルロープ12を巻き取りつつ初期位置へ復帰する。
従って、この状態で操作者は、再度、リコイルロープ12の引き出し操作を行うことにより、次回のエンジン始動のための蓄力作業を行うことができる。
本実施の形態に係るロック式蓄力スタータ装置10にあっては、ラチェットプーリー24が2回転することにより蓄力スプリングに蓄積された力が完全に解放されるように構成されており、溝部55が、本来、駆動力が蓄積された蓄力スプリングの解放に必要な1.5回転以上の長さ寸法以上の長さ寸法を以って形成されているため、確実に蓄力スプリング15の蓄積された駆動力を解放して次回の蓄力に備えることができる、という効果を奏する。
従って、本実施の形態に係るロック式蓄力スタータ装置10にあっては、従来のロック式蓄力スタータ装置におけるような、いわゆる係合遅延機構が不要となる。
即ち、従来のロック式蓄力スタータ装置にあっては、蓄力スプリングに蓄積された駆動力の解放を確実に行った後にラチェットプーリーへのストッパの係合を行うために、蓄力スプリングの解放後もなお所定時間に亘って、ストッパを反ラチェットプーリー方向へ付勢するストッパ係合遅延機構を設け、この遅延機構の作動の完了を待ってストッパをラチェットプーリーに係合させていたものである。
従って、本実施の形態に係るロック式蓄力スタータ装置10にあっては、従来のようなストッパ係合遅延機構を設ける必要がなく、この機構に必要な付勢手段を構成するスプリングや支持部材等を省略して、装置全体としての構成部品点数をさらに削減することができる。
なお、本実施の形態にあっては、ラチェットプーリー24の側面部に上下2段に溝部55a,55bが形成された場合を例に説明したが、上記実施の形態に限定されず、ラチェットプーリー24の直径または厚さ寸法を変更することにより溝部55の本数を変更することもできる。また、適用されるエンジンの排気量、エンジン形式に対応させて最適な溝部の長さ寸法及び溝部の本数に形成することができる。
また、本実施の形態にあっては、ラチェットプーリー24が2回転することにより上下の溝部55a,55bを相対的に回転することにより当初位置、即ち、ストッパ21がストッパ係合突起80に係合して停止する状態となると共に、その前提としてラチェットプーリー24が1.5回転で蓄力スプリング15に蓄積した力を解放するように構成されているが、上記実施の形態に限定されず、例えば、上下方向に沿って3本の溝部を形成すると共に、この溝部内にストッパ係合突部を等間隔で2個設け、1.5回転で、蓄力スプリング15が解放された初期状態に復帰させるように構成することもできる。
また、本実施の形態に係るように上下2本の溝部55a,55bを設けると共に等間隔でストッパ係合突部80を2個設け、1回転で蓄力スプリング15の力を解放するように構成することも可能であり、本実施の形態には限定されない。
このように複数のストッパ係合突部を設けた場合には、蓄力スプリング15に蓄積された力の解放時における、非常に高速なラチェットプーリー24の回転によるストッパ21のストッパ係合突部80への衝接によるストッパ係合突部80への集中的な負担を低減することができ、ロック式蓄力スタータ装置のより長い商品寿命を確保することができる。
さらに、上記ストッパ21のストッパ係合突部80への大きな速度による衝接を考慮した場合、例えば、ラチェットプーリー24の回転方向に沿ってストッパ係合突部80に至る溝部55の深さ寸法を、ストッパ係合突部80に接近するに従って除除に小さくするように形成してラチェットプーリー24の回転の制動を行いうるブレーキ部を設けることもできる。
このような構成のブレーキ部を設けた場合には、蓄力スプリング15の力の解放時におけるラチェットプーリー24の高速回転によるストッパ21のストッパ係合突部80への衝接速度を低減することによりストッパ係合突部80への衝撃を減ずることができ、上記同様にストッパ係合突部80及びストッパ21の消耗の程度を押させることができることから、ロック式蓄力スタータ装置としての商品寿命をより長く確保することができる。
また、本実施の形態にあっては、ラチェットプーリー24の回転を阻止しうる係合部54が、ラチェットプーリー24の溝部55a内に設けられたストッパ係合突部80と、このストッパ係合突部80にコイルスプリング23により付勢された状態で係合するストッパ21とにより構成された場合を例に説明したが、例えば、ストッパ部材がラチェットプーリー24側に設けられると共に、係合突部80が回転阻止部20側にラチェットプーリー24とは別個に設けられるように構成されてもよく本実施の形態の構成には限定されない。
また、上下2段の溝部55a、55bの中間部に交差部56が設けられ、上方溝部55aと下方溝部55bとの間で相互に移行しうるように構成されているが上記実施の形態に限定されない。また交差部56の具体的形状及び構成に関しても本実施の形態には限定されない。
さらに、本実施の形態に係るストッパ付勢手段22としてのコイルスプリング23は、捻りコイルバネ、圧縮バネ、又は引っ張りコイルバネであってもよく、ストッパ21に対して付勢力を与えるスプリングの形式には制限はない。
また、回転阻止部20の具体的構成に関しても、上記実施の形態には限定されず、上記ストッパ付勢手段22は、例えば、ゴム等の素材からなる弾性体であってもよく、付勢力を付与しうるものであれば上記実施の形態に限定されない。
また、本実施の形態にあっては、従動部側連結機構部19を構成するラチェット52,52がクランクプーリ49側に設けられた場合を例に説明したが本実施の形態に限定されず、ラチェット52,52がラチェットプーリー24側に設けられていてもよい。このように、ラチェットプーリー52,52がラチェットプーリー24側に設けられた場合には、ラチェット52,52を出し入れするためのリテーナ及びブレーキスプリングを同時にラチェットプーリー52に設けることが必要となる。
さらに、上記クランクプーリ49の構成に関しても、本実施の形態にあっては遠心式の場合を例に説明したが、ラチェット式等であってもよく上記実施の形態には限定されない。
また、上記実施の形態にあっては、上記ラチェットプーリー24の側面側に円周方向に沿って溝部55a,55bが形成されると共に、上記溝部55a,55b内に上記ストッパ係合突部80が形成され、上記ストッパ21の先端部が上記溝部55a,55b内に配置され、上記スプリング23により付勢された状態で上記ストッパ係合突部80に係合してラチェットプーリー24の回転を阻止しうるように構成されている場合を例に説明したが、上記実施の形態に限定されず、例えば、図7,図8及び図9に示すように、上記溝部55a,55bの代わりに、ラチェットプーリー24の側面部に、溝部55a,55bと同様の配設方向において突条100を互いに平行に上下2本設けると共に、ストッパを上記突条100を上下方向において抱持するように構成してもよい。
即ち、この第二実施の形態にあっては、ラチェットプーリー108の側面部には上下2本の突条100a,100bが互いに平行に設けられており、上方突条100aの所定部位には上記ストッパ係合突部102が膨出形成されている。
一方、ストッパ101は側面コ字状の係止片部103を有しており、蓄力スプリング15の蓄力時には付勢手段であるコイルスプリングの付勢力により上記ストッパ係合突部102に係合して停止していると共に、蓄力スプリング15の解放時には、上記ストッパ係合突部102を相対的に乗り越え、上記突条100a、100bに沿って相対的に突条100に沿ってスライドしうるように構成されている。
上記ストッパ101は、その他の構成は前記実施の形態に係るストッパ21と同様であり、平面円形状の固定部104により樹脂性ケース27の側方張出部29の固定軸部58に回動可能に固定され、スプリング係止凹部107によりコイルスプリング23に係合しており、このコイルスプリング23の上記ストッパ係合突部102方向への付勢力を常時受けている。
また、突条100にあっては、前期実施の形態の溝部55a,55bの場合と同様に、突条100a及び突条100bの交差部105が設けられており、上方側突条100a及び下方側突条100bの間で、上方側突条100aから下方側突条100bへ、また、下方側突条100bから上方側突条100aへ移動することができるように形成されている。
即ち、図8に示すように、上方側突条100aの先端部106a,106bは、下方側突条100bの先端部106c、106dに対し、夫々斜め方向において互いに対向するように同一の角度を以って折曲形成され、また、これらの先端部106a,106b,106c,106dは夫々、交差部105方向に向かって先細り状となるようにテーパ状に形成されている。
また、この上方側突条100aの一方の先端部106bとこれに対向する下方側突条100bの他方の先端部106cとの間の間隔寸法、及び上方側突条100aの他方側の先端部106aとこれに対向する下方側突条100bの一方の先端部106dとの間の間隔寸法は、上記ストッパ101の幅寸法よりも小さく形成されている。
従って、上記ストッパ101は、例えば、上方側突条100aを相対的にスライドし、交差部105に至った場合には、交差部105において、一方の先端部106bからこれに斜めに対向して配置された下方側突条100bの他方の先端部106cへスムーズに移動することができる。同様に、下方側突条100bをスライドした後、交差部105へ至った場合には、下方側突条100bの一方の先端部106dからこれに斜めに対向して配置された上方側突条100aの他方の先端部106aにスムーズに移動することができる。
本実施の形態に係るラチェットプーリー108にあっては、蓄力スプリング15の蓄力時にはストッパ101は付勢手段であるコイルスプリング23の付勢力により上記ストッパ係合突部102に当接して停止している。
一方、蓄力スプリング15に蓄積された力が付勢手段であるコイルスプリング23のバネ定数を上回った場合には、蓄力スプリング15に蓄積された力が瞬時に解放されることから、ストッパ101の係止片部103は相対的に上記ストッパ係合突部102を乗り越え、上記突条100aを上下方向において抱持した状態で相対的に突条100に沿ってスライドし、上記交差部105において下方側突条100bへ移行して1回転し、再度、交差部105において上方側突条100aへ移行して上記ストッパ係合突部102へ再度係合し、ラチェットプーリー108は全体として2回転することにより停止する。
なお、本実施の形態にあっても、突条100の本数、ストッパ係合突部102の個数に関しては、前記実施の形態の場合と同様に本実施の形態に限定されず、適宜設計の変更により設定することができる。
図10は本発明に係るロック式蓄力スタータ装置の第三の実施の形態を示す。なお、前実施の形態に係るロック式蓄力スタータ装置10と同一の構成部材に関しては同一符号を付して説明する。
本実施の形態に係るロック式蓄力スタータ116にあっては、上記リコイルスプリング11と、上記リコイルロープ12と、リコイルロープ12の引き出し操作により回転すると共に回転によりリコイルスプリング11に蓄積される駆動力により初期状態に復帰しうる上記駆動リール13とを備えた駆動部14は設けられておらず、代わりに、操作者が回動操作しうるハンドル部118により構成された駆動部117が設けられている。
即ち、本実施の形態に係るロック式蓄力スタータ装置116は、基本的構成は前記実施の形態に係るロック式蓄力スタータ装置10と同様であって、エンジンを始動させうる駆動力に至るまで蓄力しうる蓄力部132と、上記蓄力部132に駆動力を蓄力させうる駆動部117と、上記駆動部117の駆動力を蓄力部132へ伝達しうる駆動側伝達機構部133と、エンジンを始動させうる駆動力が上記蓄力部132に蓄積されるに至るまで蓄力部132からの駆動力の発動を阻止しうる阻止部20とを備えている。
上記蓄力部132は、上記駆動部117により蓄力しうる蓄力スプリング15と、上記蓄力スプリング15を収納する蓄力スプリングホルダー33と、上記蓄力スプリング15に蓄積された駆動力が伝達されるラチェットプーリー24とを有し、エンジンを始動させうる駆動力に至るまで蓄力し、エンジンを始動させうる駆動力に至った場合に駆動力を供給してエンジンを始動させるように構成されている。
上記阻止部20は、前記第一の実施の形態同様に、上記ラチェットプーリー24の回転を阻止しうる係合部54と、エンジンを始動させるために必要な駆動力が蓄積されるまで上記ラチェットプーリーの回転を阻止しうるように上記係合部の係合状態を維持する付勢手段22とを備えている。
一方、前記第一の実施の形態に係るロック式蓄力スタータ装置10とは異なり蓄力スプリングホルダー33の反ラチェットプーリ24側には円筒状の回転支持部129が延設されている。
上記樹脂性ケース120は断面略コ字状に形成され、内方中央部には、短円筒状の蓄力スプリングホルダー支持部121が突設されており、上記蓄力スプリングホルダー33の回転支持部129は上記蓄力スプリングホルダー支持部121内に配置されている。
本実施の形態にあっては、前記実施の形態とは異なり上記リコイルスプリング及びリコイルスプリングを収納する駆動リールが設けられていないことから、樹脂製ケース120の厚さ寸法は前記実施の形態に係るロック式蓄力スタータ装置10の樹脂性ケース27よりも小さく形成されている。
この蓄力スプリングホルダー支持部121には、樹脂性ケース120の底面部127に孔部128が開設され、この孔部128において、ハンドル部118の基端部は固定ボルト122により上記蓄力スプリングホルダー33の回転支持部129に固定されている。
本実施の形態にあっては、上記ハンドル部118は、回転操作を行うことにより上記蓄力部16を構成する蓄力スプリングホルダー33を介して蓄力スプリング15へ蓄力するように構成され、一方向のみの回転を許容しうるワンウェイクラッチ119が設けられている。
上記ワンウェイクラッチ119上記蓄力スプリングホルダー支持部121の内周面部と上記回転支持部129との間に配設されており、このワンウェイクラッチ119は短円筒状に形成され、上記蓄力スプリングホルダー支持部121内において内周面部131に対して圧接状態で配置され、上記ハンドル部118の一方向のみの回転を許容するように構成されている。
従って、上記ハンドル部118と上記蓄力スプリングホルダー支持部129とは固定ボルト122により固定され一体として樹脂ケース120に対して回動可能に固定されている。
また、本実施の形態にあっては、前記実施の形態とは異なり、ラチェットプーリー24は固定ボルト130により蓄力スプリングホルダー33に対して回転可能に固定されている。
この固定ボルト130は前記固定ボルト122と同一軸上において樹脂性ケース120の中心部に配置されている。
一方、上記ハンドル部118は、ハンドルステー123と、ハンドルステー123の先端部に回転可能に固定されたグリップ124とにより構成されている。
上記ハンドルステー123は、中間に設けられたピン125により長さ方向に2つ折可能に形成されており、上記グリップ124は、棒状に形成され先端部側ハンドルステー123aの先端において直交して設けられたボルト126に、ハンドルステー123に対して回転可能に設けられている。
その結果、操作者は上記グリップ124を握持することによりハンドルステー123を回転させることができ、また、不使用時には上記ピン125によりハンドルステー123を折り畳んで収納しておくことができる。
従って、本実施の形態に係るロック式蓄力スタータ装置116によりエンジン始動操作を行う場合には、操作者は上記ハンドル部118のグリップ124を握持してハンドルステー123を介して、一回転方向、例えば、時計方向へ回転させた場合には、上記固定ボルト122を介して、回転駆動力が蓄力スプリングホルダー33に伝達され、この蓄力スプリングホルダー33が、ラチェットプーリーが図示外のストッパにより回転不能に規制された状態で回転することから、蓄力スプリングホルダー33内に収納された蓄力スプリング15が巻き上げられ、蓄力スプリング15にエンジンの始動に必要なレベルの回転トルクを発生しうる付勢力に至るまで蓄力する。
この場合、上記ワンウェイクラッチ119が設けられていることから、操作者がエンジンスタート時に上記ハンドル部118を回転操作した際に、回転操作途中において偶然にハンドル操作力を緩めた場合であっても、蓄力スプリング15の反力によりハンドル部118が逆転し、ハンドル部118が操作者の手等に当たり操作者を傷つける、という事態を有効に防止することができる。
そして、操作者がハンドル部118の回動操作により、蓄力スプリングホルダー33への、エンジン始動に要求される回転トルクの蓄積が完了した場合には、前記実施の形態において説明したように、上記ストッパ21をストッパ係合突部80に係合させるようにストッパ21を付勢するコイルスプリング23のバネ定数は、本実施の形態に係るロック式蓄力スタータ10が始動する内燃エンジンの始動に必要な駆動力の大きさに対応して設定されていることから、蓄力スプリング15に蓄積された力のレベルが始動しようとする内燃エンジンの始動に必要な駆動力を発生するレベルに至った際には、蓄力スプリング15において蓄積された駆動力が上記コイルスプリング23の付勢力に打ち勝ち、上記ストッパ21のストッパ係合突起80への係合は解除され、蓄力スプリング15に蓄積された付勢力は瞬時に解放される。
この場合、上述のように、蓄力スプリング15の外方側端部は蓄力スプリングホルダー33の係止固定部37に係止されると共に、蓄力スプリング15の内方側端部はラチェットプーリー24の係止固定部36に係止されていることから、上記蓄力スプリング15の付勢力の解放により、上記固定ボルト130を回転中心としてラチェットプーリー24が瞬時に高速で回転し、この回転は図1に示すクランクプーリ49を介してエンジンのクランクシャフトへ伝達されエンジンを始動させる駆動力となる。
本実施の形態に係るロック式蓄力スタータ装置116にあっては、前記実施の形態に係るロック式蓄力スタータ装置10とは異なり、上記リコイルスプリング11と、上記リコイルロープ12と、リコイルロープ12の引き出し操作により回転すると共に回転によりリコイルスプリング11に蓄積される駆動力により初期状態に復帰しうる上記駆動リール13は設けられていないことから、機構部の簡易化を図ることができると共にスタータ装置116の厚さ寸法を小さくすることができ、小型化及び軽量化を図ることができる。
また、リコイルロープを引き出す操作が不要となり、ハンドル部118の回転操作によりエンジンの始動操作を行うことができることから、リコイルロープを引き出す操作を行いにくい場合の製品の使用状況に有効に対応することができる。
図11は本発明に係るロック式蓄力スタータ装置の第四の実施の形態を示す。
本実施の形態に係るロック式蓄力スタータ装置134は、前記実施の形態に係るロック式蓄力スタータ装置116の変形例であって、基本的構成はロック式蓄力スタータ装置116と共通し、相違点は、上記駆動側伝達機構部133が、上記蓄力スプリングホルダー33に歯合する伝達ギヤ136を有し、上記ハンドル部118の回転運動は上記伝達ギヤ136を介して蓄力スプリングホルダー33に伝達される点のみである。
即ち、本実施の形態に係るロック式蓄力スタータ装置134にあっては、前記実施の形態における場合と同様に、樹脂製ケース120の中央部内方には円筒状の蓄力スプリングホルダー支持部121が突設され、固定ボルト122により、この蓄力スプリングホルダー支持部121内において蓄力スプリングホルダー33の回転支持部129が回転可能に支持固定されている。
この回転支持部129の基端部にはギヤ部135が形成されており、このギヤ部135は側方に配置された伝達ギヤ136に歯合している。
この伝達ギヤ136は、側面T字状に形成され、上記樹脂製ケース120の内方壁部137のさらに内方に形成された支持壁部138と上記蓄力スプリングホルダー支持部121との間に配置されている。
即ち、上記伝達ギヤ136は、ギヤ部135に歯合するギヤ部136aと、このギヤ部136aから直交して設けられた支持部136bとにより構成されている。そして、上記ハンドル部118は、その基端部において固定用ボルト139を介して、樹脂性ケース120の底面部127に開設された孔部128において、上記伝達ギヤ136の支持部136aに固定されており、その結果、ハンドル部118は樹脂製ケース120に対して伝達ギヤ136と共に一体的に回転可能に固定されている。
その他の構成に関しては前記実施の形態に係るロック式蓄力スタータ装置116の場合と同様である。
従って、本実施の形態に係るロック式蓄力スタータ装置134にあっては、操作者がエンジンをスタートさせようとしてグリップ部124を介してハンドルステー123を回動させた場合には、固定用ボルト139を介して伝達ギヤ136が回転し、伝達ギヤ136のギヤ部136aに歯合しているギヤ部135を介して蓄力スプリングホルダー33を回転させ、蓄力スプリング15を巻き上げて蓄力を行うものである。
前記実施の形態に係るロック式蓄力スタータ装置116は上記ハンドル部118の回転が蓄力スプリングホルダー33へ直接に伝達されるように構成されていたことから、蓄力スプリング15のスプリング反力が直接にハンドル部118に伝わり、操作者においてハンドル部118の回転操作に所定の力を要する場合もある。
しかしながら、本実施の形態に係るロック式蓄力スタータ装置134にあっては、上記ハンドル部118の回転により発生する駆動力を上記伝達ギヤ136及び蓄力スプリングホルダー33に形成されたギヤ部135を介して伝達するように構成されていることから、上記伝達ギヤ136及びギヤ部135のギヤ比を適宜調整することにより、ハンドル部118の回転操作により発生する駆動力の伝達比率を変えることができ、エンジンスタートに必要な駆動力の蓄力に要するハンドル部の回転数及びハンドル部118の回転操作を行った場合の蓄力スプリングの反力を調整することができる。
その結果、操作者は前記実施の形態に係るロック式蓄力スタータ装置116の場合よりも小さな回転操作力によりエンジンの始動を行うことも可能となる。
一方、反対に、上記蓄力スプリングホルダー33のギヤ部135と伝達ギヤ136との間のギヤ比を調整することにより、例えば、より大きな回転操作力を要するがエンジンスタートに必要な蓄力に要するハンドル部118の回転操作数を低減するように構成することもできる。
従って、適宜、上記蓄力スプリングホルダー33のギヤ部135と伝達ギヤ136との間のギヤ比を調整することにより、使用者の希望に合致させた多様な仕様を実現することができる。
図12〜図14は、本発明に係るロック式蓄力スタータ装置の第五の実施の形態を示す。
本実施の形態に係るロック式蓄力スタータ装置140にあっては、基本的構成は第一の実施の形態に係るロック式蓄力スタータ装置10と同様である。
従って、前期第一の実施の形態に係るロック式蓄力スタータ装置10と同一の構成部材に関しては同一の符号を付して説明を省略する。
相違点は、前記実施の形態に係るロック式蓄力スタータ装置10の駆動部14において使用されていたリコイルロープ12の代わりにリコイルワイヤ141が使用されている点である。
即ち、本実施の形態にあっては、上記駆動部は、リコイルスプリング11と、リコイルワイヤ141と、リコイルワイヤ141の引き出し操作により回転すると共に回転によりリコイルスプリング11に蓄積される駆動力により初期状態に復帰しうる駆動リール13と、上記リコイルワイヤ141の端部に接続されてリコイルワイヤ141を巻き取りうるレバー部142とを備え、エンジン始動時には上記リコイルワイヤ141は上記レバー部142の回動操作により引張されるように構成されている。
本実施の形態に係るロック式蓄力スタータ装置140は、操作者の背中に背負われて使用される刈り払い機やブロア機のスタータとして使用される。
即ち、図13及び図14に示すように、本実施の形態に係るロック式蓄力スタータ装置140にあっては、例えば、使用者147が背中に背負って使用するブロア機144のスタータ装置として使用されており、ブロア機144は、ブロア機本体148と、このブロア機本体148を組み付ける側面L字状に形成されたフレーム部143とにより構成されている。
そして、上記リコイルワイヤ141は、上記ロック式蓄力スタータ装置140から延出され、上記フレーム部143に回動可能に設けられたレバー部142に接続固定されている。
上記フレーム部143は、背面板部143aと下面板部143bとにより構成され、上記レバー部142は、下面板部143bの背面板部143aの下部において、上記背面板部143aの反ブロア機本体148側に突出して配置されるように設けられている。
上記レバー部142は、短円筒状のリコイルワイヤの巻取り部145と、この巻取り部145に固定されて延設されたレバー本体146とを有している。
上記リコイルワイヤ141の端部は、下面板部143bに回転可能に固定された巻き取り軸部(図示せず)に固定され、ブロア機144のエンジン始動操作時には、上記レバー本体146を、上記巻き取り軸部を中心に回動させることによりこの巻き取り軸部により上記リコイルワイヤ141を巻き取り、引張するものである。
上記巻き取り軸部は適宜の直径寸法を有し、本実施の形態にあっては、上記レバー本体146を所定角度(例えば、90度程度)分、下方へ回動させた場合に、ブロア機144のエンジンをスタートさせうるだけの駆動力を蓄力スプリング15に蓄力しうるようにリコイルワイヤ141を引張するように構成されている。
従って、図13に示すように、本実施の形態に係るロック式蓄力スタータ装置140が装着されたブロア機144を操作者147が背中側に背負って装着した場合には、上記ハンドル部142は、非操作時においては略45度の角度で操作者の脇の下から斜め上方に前方へ突出し、操作者はレバー本体146の先端部を握持して下方へ約90度押し下げることにより、図14に示すように、巻き取り部145を回転させてリコイルワイヤ141を巻き取って引張する。
このレバー本体146の押し下げ動作により上記巻き取り軸部が回転してリコイルワイヤ141が巻き取られることにより、リコイルワイヤ141が引張され、その結果、駆動リール13が回転駆動され、駆動側伝達機構部17を介して駆動力が蓄力スプリングホルダー33に伝達され蓄力スプリング15に蓄力され、エンジンスタートに必要なレベルの駆動力が蓄積された場合には、回転阻止部20の係合が解除されてラチェットプーリ24が回転することによりブロア機本体148のエンジンのクランクプーリを回転させるものである。
この場合、操作者147がハンドルステー146を回動動作の途中で戻した場合には、第一の実施の形態の場合と同様に、上記リコイルスプリング11に蓄積された付勢力により、駆動リール13はリコイルワイヤ141の引張時とは反対の回転方向に回転してリコイルワイヤ141を一時的に巻き取り、再度の引張に備える。
従って、本実施の形態にあっては、操作者147は、ブロア機144のエンジンスタート時には、操作者147の背中側から前方へ突出して配置されたハンドルステー146を下方へ押し下げるのみでエンジンスタートが可能となり、リコイルロープを引き出す操作を行う必要がないことから、操作者は、ブロア機144を背負った状態で、容易にエンジンスタートを行うことができる。
また、前記第三及び第四の実施の形態に係るロック式蓄力スタータ116及び134の場合とは異なり、ハンドル部118の回動操作により直接に蓄力スプリング15に蓄力させるものではないことから、より小さな操作力によりエンジンの始動操作を行うことができる。
図15〜図17は本発明に係るロック式蓄力スタータ装置の第六の実施の形態を示す。
本実施の形態に係るロック式蓄力スタータ装置150は、図15に示すように、屋外で地面等に設置されて多用途に使用される発電機151のエンジンのスタータとして使用される。
このロック式蓄力スタータ装置150は、発電機本体152の側面部に取り付けられ、基本的構成は、第一の実施の形態に係るロック式蓄力スタータ装置10と同様であるが、図16及び図17に示すように、駆動部152がラック部153及ピニオン部154とにより構成されている点で異なる。
即ち、駆動部152は、操作者により長さ方向に沿って駆動されるラック部153と、このラック部153に歯合するピニオン部154とを有し、上記駆動側伝達機構部155は、上記ラック部153が長さ方向において所定方向へ、本実施の形態においては図15及び図17中下方へ移動した場合には上記蓄力スプリング15に蓄力させるように上記ピニオン部154と蓄力スプリングホルダー33とを連結するように構成されている。
本実施の形態に係る発電機151は、図15に示すように、地面や床面等に載置して使用する形式のものであり、エンジン本体部156と、エンジン本体部156に供給する燃料を入れる燃料タンク部157と、エンジン本体部156及び燃料供給部157が組みつけられている方形のフレーム部158,158と、上記フレーム部158に設けられた操作部159と、エンジン本体部156の一側方に配置されエンジン本体部156を始動させるスタータ部160と、フレーム部158,158の下端部の間に設けられた脚部164,164とを備えている。
本実施の形態にあっては、上述のように、上記ロック式蓄力スタータ150の駆動部152は、ラック部153及びピニオン部154により構成されている。
図16に示すように、固定軸部31には、前記第一実施の形態に係るロック式蓄力スタータ装置10における駆動リール13に相当するピニオン部154が回転可能に固定されている。
このピニオン部154は断面略凸状に形成され、下端部周面部の全域にはギヤ部163が形成され、このギヤ部163にラック部153のギヤ部161が歯合している。このラック部153は図15及び図17に示すように、エンジン本体部156の側方部において高さ方向に配置されている。
上記ラック部153は、上記脚部164に連設された固定プレート165の上面部に直角に立設されたガイドバー166に挿通されて、このガイドバー166に巻装されたリターンスプリング167により常時上方へ付勢された状態で支持されたキックプレート168に下端部が固定されると共に上端部は上記燃料タンク部15の高さ方向中間部付近に配置され、中間部において上記ピニオン部154に歯合した状態で配置されている。
また、上記固定プレート165の上面部にはストッパ169が突設され、所定移動間隔以上にキックプレート168が下降しないように規制している。
従って、操作者は上記キックプレート168をリターンスプリング167の付勢力に抗して踏むことにより、ラック部153は下方へ降下し、ラック部153に歯合するピニオン部154を、ピニオン部154の回転が上記蓄力スプリングホルダー33に伝達された場合には蓄力スプリング15が巻き上げられる方向(本実施の形態にあっては、図17中、反時計方向)に回転させるように構成されている。
また、図16に示すように、本実施の形態にあっては、上記第一の実施の形態に係るロック式蓄力スタータ装置10における場合と同一の駆動側伝達機構部155が設けられている。
即ち、上記駆動側伝達機構部155は、ワンウェイクラッチ40及び係合機構41により構成されている。上記ワンウェイクラッチ40は、上記蓄力スプリングホルダー33の上方軸挿通部97と上記固定軸部31との間に円筒状に形成されて圧入され、蓄力スプリングホルダー33と固定軸部31との間を、上記ラック部161の下降時には圧接状態にすると共に、上記ラック部161の上昇時には離間状態にしうるように構成され、上記ラック部161の下降時には蓄力スプリングホルダー33を固定軸部31に対して一方向にのみ回転しうるように構成されている。
上記係合機構41は本実施の形態にあっては以下のように機能する。
上記ラック部153の下降操作時には、ピニオン部154及びこのピニオン部154に固定されたドッグ43は回転するが上記ブレーキスプリング83により発生する付勢力によりリテーナ42は停止状態にある。
この停止しているリテーナ42に対して回転しているドッグ43が係止することにより、図3に示すように、ドッグ43の側面部96がリテーナ42の短アーム93に当接した状態で長アーム94から駆動リール13の内方周面部方向へドッグ43の先端部89が突出し、この状態でリテーナ42は上記ブレーキスプリング83の付勢力に抗してドッグ43と共に回動して突部47に係合する。
従って、このドッグ43の先端部89とピニオン部154の内方周面部に設けられた突部47との係合によりピニオン部154と蓄力スプリングホルダー33との連結状態が形成され、蓄力スプリングホルダー33の蓄力スプリング15に蓄力される。
一方、上記ラック部161がリターンスプリング167により上昇する際には、リターンスプリング167の付勢力によりピニオン部154はラック部161の下降時とは逆方向に回転する。この際、上記リテーナ42はブレーキスプリング83の付勢力によりドッグ43と同期した回転を止め、停止状態となる。
この場合、図4に示すように、ドッグ43の先端部89と突部47との係合状態は解除されると共にドッグ43はリテーナ42の長アーム94内に収納され、その後、ピニオン部154の回転に伴いドッグ保持部45がリテーナ42のリール保持アーム95に係合固定する。
従って、上記ドッグ43と駆動リール13の内方周面部に設けられた突部47との係合の解除によりピニオン部154と蓄力スプリングホルダー33との連結状態が解消されるものである。
従って、本実施の形態に係るロック式蓄力スタータ装置150が装着された発電機151を使用する場合には、発電機151を地面又は床面に設置し、操作者は上記キックプレート168を踏み下ろす。この場合、キックプレート168は上記リターンスプリング167の付勢力に抗して下降し、キックプレート168に固定されたラック部153も下降する。
その結果、ラック部153のギヤ部161にギヤ部163を介して歯合しているピニオン部154は、図17中、反時計方向へ回転し、上記係合機構41によりピニオン部154と蓄力スプリングホルダー33とは連結状態にあることから、ピニオン部154の回転駆動力は蓄力スプリングホルダー33に伝達され、蓄力スプリング15を巻き上げる。
蓄力スプリング15がエンジンを始動させるために必要な駆動力に至った場合には、上記のようにラチェットプーリ24の回転を阻止していた回転阻止部20の係合状態が解除されることから、ラチェットプーリ24は蓄力スプリング15の回転駆動力により回転し、エンジンのクランクシャフトを回転させエンジンを始動させる。
本実施の形態に係るロック式蓄力スタータ装置150にあっては、駆動部がラック部153及びピニオン部154により構成され、ラック部153に固定されたキックプレート168を踏むことによりラック部153を下降させてピニオン154部を回転させ、蓄力スプリングホルダー33を回転させて蓄力スプリング15に蓄力するように構成されていることから、特に、地面又は床面等に設置して使用する発電機のスタータに適用した場合には、操作者はエンジン始動時に腰をかがめてリコイルロープの引き出し操作を行う必要がなく、足によりキックプレート168を踏みつけるのみでよいことから、容易に発電機の始動操作を行うことができる。
また、ラック部153及びピニオン部154を駆動部として利用していることから、運動変換効率が良好であり、エンジンの始動操作のより容易な駆動部を提供することができる。
なお、本実施の形態にあっては、本発明に係るロック式蓄力スタータ150を発電機151のスタータに適用した場合を例に説明したが、上記実施の形態に限定されず、例えば、ポンプ等の、地面や床面等に設置されて使用される各種の駆動作業機に広く適用することができる。
図18は本発明に係るロック式蓄力スタータ装置の第七の実施の形態を示す。
本実施の形態に係るロック式蓄力スタータ170にあっては、基本的構成が第一の実施の形態に係るロック式蓄力スタータ装置10と共通しているため、同一の構成部材に関しては同一符号を付して説明し、以下、相違点について説明する。
本実施例における駆動部は、第一駆動部171と、第二駆動部172とを有し、上記駆動側伝達機構部は、上記第一駆動部171の駆動力を蓄力スプリングホルダー173に伝達しうる第一駆動側伝達機構部174と、上記第二駆動部172の駆動力を蓄力スプリングホルダー173に伝達しうる第二駆動側伝達機構部175により構成されている。
上記第一駆動部171は、前記第一の実施の形態に係る駆動部14と同様の構成であり、リコイルスプリング11及びリコイルロープ12を有し、リコイルロープ12の引き出し操作により回転すると共に回転によりリコイルスプリング11に蓄積される駆動力により初期状態に復帰しうる駆動リール13を備えている。
また、上記第一駆動側伝達機構部174においても、前記第一の実施の形態に係る駆動側伝達機構部17と同様の構成であり、上記リコイルロープ12の引き出し操作を行った場合には、上記駆動部14が回転することにより上記蓄力スプリング15に蓄力させるように上記駆動リール13と上記蓄力スプリングホルダー173とを連結するように構成されている。
本実施の形態に係る上記蓄力スプリングホルダー173は、前記第一の実施の形態に係る蓄力スプリングホルダー33と同様に、短円筒状に形成され、外周壁部38及び上方軸挿通部97により形成された空隙からなる蓄力スプリング15の収納部91を有している。
さらに、本実施例においては、上記蓄力スプリングホルダー173は、上記外周壁部38の外方に形成された最外周壁部176を有し、上記最外周壁部176の外方側面部全域には、ホルダー側ギヤ177が刻設されている。
本実施の形態に係る樹脂製ケース178は、前記第一の実施の形態に係る樹脂製ケース27と同様に、ケース本体28と側方張出部29とを有し、上記ケース本体28内に、上記第一駆動部171、蓄力部16及び第一駆動側伝達機構部174が収納されると共に、上記従動部18はケース本体28上に突出した状態で配設され、上記側方張出部29には上記回転阻止部20が収納されている。
なお、本実施例においては、上記ケース本体28における側方張出部29の径方向反対側には、上記前記第一の実施の形態に係る取付フランジ部57は形成されておらず、代わりに、側部上方張出部179が形成されている。
上記側部上方張出部179は、上記ケース本体28における側方張出部29の径方向反対側に設けられたギヤ収納部180と、上記ギヤ収納部180の上部と着脱可能に設けられたモーター収納部181とを有し、上記モーター収納部181は、固定ボルト183により上記ギヤ収納部180に固定されている。
上記第二駆動部172は、操作者により起動操作されるモーター182を備え、上記モーター収納部181に収納されている。
上記モーター182は、電池(図示せず)からの電源の供給により原動力が発生しうるように構成され、その原動力が伝達されて回転しうるスピンドル184が、上記モーター182の下部に取り付けられ、上記ギヤ収納部180に配置されている。
また、図示は省略するが、上記モーター182には、操作者が駆動力の起動を操作しうるスイッチが設けられ、通常時には停止状態が維持され、操作者が押圧した場合に限り起動状態になるように構成されている。
上記第二駆動側伝達機構部175は、上記スイッチにより上記モーター182の起動操作を行い、原動力が上記スピンドル184に伝達された場合には、その原動力が上記蓄力スプリング15に蓄力されるように上記モーター182と上記蓄力スプリングホルダー173とを連結しうる駆動力伝達ギヤ部185を有している。
上記駆動力伝達ギヤ部185は、上記スピンドル184先端部に固定され、スピンドルと共に回転しうる原動側ギヤ186と、上記原動側ギヤ186と歯合して回転すると共に、上記ホルダー側ギヤ177と歯合しうる中間ギヤ部187とを有している。
上記中間ギヤ部187は、上記原動側ギヤ186に対して内方側に配置され、上記ギヤ収納部180の内方側上下端部191,192において回転可能に固定されたギヤ軸部188を有し、上記ギヤ軸部188の下部において一体的に回転しうるように固定されると共に、上記原動側ギヤ186に歯合する下方ギヤ189と、上記ギヤ軸部188の上部に一体成形されると共に、上記ホルダー側ギヤ177と歯合しうる上方ギヤ190により構成されている。
また、上記ギヤ軸部188と上記下方ギヤ189との間には、上記モーター182の駆動力を上記駆動力伝達ギヤ部185を介して上記ホルダー側ギヤ177へ一方向にのみ伝達しうるワンウェイクラッチ193が配置されている。
従って、本実施例においては、モーター182の回転駆動力を蓄力スプリングホルダー173へ伝達しうる回転方向において下方ギヤ189が回転する場合には、下方ギヤ189とギヤ軸部188がロック状態となり、ギヤ軸部188と下方ギヤ189とは一体的に回転する。
一方、上記モーター182の回転駆動力を蓄力スプリングホルダー173へ伝達しうる回転方向とは逆方向に下方ギヤ189が回転する場合には、下方ギヤ189の回転駆動力がギヤ軸部188に伝達されることがなく、下方ギヤ189はギヤ軸部188に対して空転する。
また、下方ギヤ189の回転を停止した状態で、蓄力スプリングホルダー173が蓄力を伝達しうる回転方向に回転した場合には、その回転がギヤ軸部188に伝達され、ギヤ軸部188が回転するが、上記同様に、ギヤ軸部188の回転駆動力が下方ギヤ189に伝達されることがなく、ギヤ軸部188は下方ギヤ189に対して空転する。
本実施例においては、上記第一駆動部及び上記第一駆動側伝達機構部に第一の実施の形態に係る駆動部14及び駆動側伝達機構部17を用いた場合を例に説明したが、本実施例に限定されず、前記第三の実施の形態に係る駆動部117及び駆動側伝達機構部133、前記第四の実施の形態に係る駆動部117及び駆動側伝達機構部133、前記第五の実施の形態に係る駆動部14及び駆動側伝達機構部17、前記第六の実施の形態に係る駆動部152及び駆動側伝達機構部155に適用可能である。
また、上記原動側ギヤ186の構造は、本実施例に限定されず、遊星ギヤを用いて遊星歯車機構を構成した場合に適用可能である。
従って、本実施の形態に係るロック式蓄力スタータ装置170にあっては、操作者がエンジンをスタートさせようとした場合には、スイッチを操作してモーター182を起動させることにより、モーター182の原動力によりスピンドル184と共に原動側ギヤ186が回転し、原動側ギヤ186と下方ギヤ189の歯合により中間ギヤ部187が回転する。
そして、中間ギヤ部187に設けられた上方ギヤ190が回転し、上方ギヤ190とホルダー側ギヤ177の歯合により蓄力スプリングホルダー173が回転することにより、蓄力スプリング15を巻き上げて蓄力を行うものである。
即ち、本実施の形態に係るロック式蓄力スタータ装置170によりエンジン始動操作を行う場合には、操作者がスイッチを操作することにより、モーター182が起動し、モーター182により発生した原動力が駆動力伝達ギヤ部185を介して蓄力スプリングホルダー173に伝達され、この蓄力スプリングホルダー173が、ラチェットプーリーが図示外のストッパにより回転不能に規制された状態で回転することから、蓄力スプリングホルダー173内に収納された蓄力スプリング15が巻き上げられ、蓄力スプリング15にエンジンの始動に必要なレベルの回転トルクを発生しうる付勢力に至るまで蓄力する。
エンジン始動に要求される回転トルクの蓄積が完了した場合には、前記実施の形態において説明したように、蓄力スプリング15に蓄積された力のレベルが始動しようとする内燃エンジンの始動に必要な駆動力を発生するレベルに至ることとなり、蓄力スプリング15に蓄積された付勢力は瞬時に解放され、ラチェットプーリーが瞬時に高速で回転し、クランクプーリを介してエンジンのクランクシャフトへ伝達されエンジンを始動させる駆動力となる。
エンジン始動操作が終了した場合には、スイッチの押圧を止めることにより、モーター182は停止する。
本実施の形態に係るロック式蓄力スタータ装置170にあっては、操作者が起動スイッチを操作することにより、モーター182が起動し、モーター182の原動力が蓄力スプリングホルダー173に伝達されることにより、容易にスタータを作動させてエンジンを始動させることができる。
したがって、リコイルロープの引き出し操作等の手動操作を行うことなく、エンジンの始動操作を行うことができることから、エンジン始動時における操作者の操作に要する労力を低減することができる。
さらに、本実施例においては、駆動部が、手動で駆動しうる第一駆動部171と、モーター182を備えた第二駆動部172により構成されていることから、モーター182の電池切れ等の不具合が発生した場合に、手動操作でスタータを作動させてエンジンを始動させることができる。
また、本実施例においては、ギヤ軸部188と下方ギヤ189との間には、一方向のみの回転を許容しうるワンウェイクラッチ193が設けられていることから、モーター182の原動力を用いて蓄力する場合にあっては、モーター182の回転駆動力が下方ギヤ189に伝達されて、下方ギヤ189が回転することにより、下方ギヤ189とギヤ軸部188がロック状態となるため、ギヤ軸部188と下方ギヤ189とは一体的に回転することにより、モーター182の回転駆動力が上方ギヤ190を介して蓄力スプリングホルダー173に伝達され、蓄力スプリングホルダー173が回転して蓄力スプリング15に蓄力される。
一方、モーター182を停止した状態で、リコイルロープ12の引き出し操作により蓄力を行った場合には、駆動リール13の回転により蓄力スプリングホルダー173が蓄力を伝達しうる回転方向に回転し、その回転が上方ギヤを介してギヤ軸部188に伝達され、ギヤ軸部188が回転するが、ギヤ軸部188の回転駆動力が下方ギヤ189に伝達されることがなく、ギヤ軸部188は下方ギヤ189に対して空転するため、リコイルロープの引き出しによる手動操作の際の、駆動部として設けられたモーター182による負荷をなくすことができる。
したがって、リコイルロープによる軽快な蓄力操作を実現することができる。
図19は本発明に係るロック式蓄力スタータ装置の第八の実施の形態を示す。
本実施の形態に係るロック式蓄力スタータ203は、前記実施の形態に係るロック式蓄力スタータ装置170の変形例であって、基本的構成はロック式蓄力スタータ装置170と共通し、相違点は、第一駆動部171及び第一駆動側伝達機構174を有さず、上記駆動部204がモーター182により構成されている点である。以下、同一の構成部材に関しては同一符号を付して説明し、相違点について説明する。
本実施の形態に係る蓄力スプリングホルダー206は、前記実施の形態に係る蓄力スプリングホルダー173と同様に、短円筒状に形成され、外周壁部38及び上方軸挿通部97により形成された空隙からなる蓄力スプリング15の収納部91と、上記外周壁部38の外方に形成された最外周壁部209とを有し、上記最外周壁部209の外方側面部全域には、ホルダー側ギヤ210が刻設されている。
本実施の形態に係る樹脂製ケース211は、前記実施の形態に係る樹脂製ケース178と同様に、ケース本体212と、側方張出部29と、側部上方張出部179とを有し、上記ケース本体212には、蓄力部16が収納されると共に、従動部18はケース本体28上に突出した状態で配設されている。
なお、本実施の形態に係るロック式蓄力スタータ203は、前記実施の形態とは異なり、第一駆動部171及び第一駆動側伝達機構174を有していないため、本実施例における樹脂製ケース211の厚さ寸法L1は、前記実施の形態に係る樹脂製ケース178の厚さ寸法L2よりも小さい寸法で形成されている。
本実施の形態に係るロック式蓄力スタータ203にあっては、駆動部204が、前記実施例における第二駆動部172と同様に、モーター182を備え、モーター収納部181に収納されている。
また、駆動側伝達機構部205は、前記実施例における第二駆動側伝達機構部175と同様に、スイッチにより上記モーター182の起動操作を行い、原動力がスピンドル184に伝達された場合には、その原動力が上記蓄力スプリング15に蓄力されるように上記モーター182と蓄力スプリングホルダー206とを連結しうる駆動力伝達ギヤ部207を有している。
上記駆動力伝達ギヤ部207は、上記スピンドル184先端部に固定され、スピンドルと共に回転しうる原動側ギヤ208と、上記原動側ギヤ208と歯合して回転すると共に、上記ホルダー側ギヤ210と歯合しうる中間ギヤ部213とを有している。
上記中間ギヤ部213は、上記原動側ギヤ208に対して内方側に配置され、上記ギヤ収納部180に回転可能に固定されたギヤ軸部214を有し、上記ギヤ軸部214の下部に一体成形されると共に、上記原動側ギヤ208に歯合しうる下方ギヤ215と、上記ギヤ軸部214の上部に一体成形されると共に、上記ホルダー側ギヤ210と歯合しうる上方ギヤ216により構成されている。
本実施例においては、前記実施例とは異なり、駆動部としてリコイルロープが設けられていないため、ロープを引き出す際に、モーターの負荷を作業者が受ける事態を考慮する必要がない。
したがって、上記ギヤ軸部214と上記下方ギヤ215との間には、一方向のみの回転を許容しうるワンウェイクラッチは配置されていない。
また、上記原動側ギヤ208の構造は、本実施例に限定されず、遊星ギヤを用いて遊星歯車機構を構成した場合に適用可能である。
本実施の形態に係るロック式蓄力スタータ装置203にあっては、操作者がスイッチを操作することにより、モーター182が起動し、モーター182の原動力が、駆動力伝達ギヤ部208を介して蓄力スプリングホルダー206に伝達されることにより、容易にスタータを作動させてエンジンを始動させることができる。
したがって、引き出し操作等による手動操作を行うことなく、エンジンの始動操作を行うことから、操作者の労力を低減することができる。
本発明に係るロック式蓄力スタータ装置は、内燃式エンジンを始動させるために使用される全てのロック式蓄力スタータに適用ができる。
本発明に係るロック式蓄力スタータ装置の横断面を示す一実施の形態である。 本発明に係るロック式蓄力スタータ装置の一実施の形態を示す斜視図であって、樹脂製ケース、駆動リール、蓄力スプリングホルダー、ラチェットプーリー及び回転阻止部を示す分解斜視図である。 本発明に係るロック式蓄力スタータ装置を示す一実施の形態であって、駆動側伝達機構部を構成するリテーナ、ドッグ及び蓄力スプリングホルダーの下端周縁部の突部との関係を示す断面図であり、駆動リールがドッグを介して蓄力スプリングホルダーに係合している状態を示す図である。 本発明に係るロック式蓄力スタータ装置を示す一実施の形態であって、駆動側伝達機構部を構成するリテーナ、ドッグ及び蓄力スプリングホルダーの下端周縁部の突部との関係を示す断面図であって、駆動リールと蓄力スプリングホルダーとのドッグによる係合状態が解除されている状態を示す図である。 本発明に係るロック式蓄力スタータ装置の一実施の形態を示す斜視図であって、樹脂製ケース、駆動リール、蓄力スプリングホルダー、ラチェットプーリー及び回転阻止部を示す分解側面図である。 本発明に係るロック式蓄力スタータ装置の一実施の形態を示す側面図であって、ラチェットプーリーの側面に形成された溝部の交差部を示す説明図である。 本発明に係るロック式蓄力スタータ装置の第二の実施の形態を示す斜視図であって、ラチェットプーリーの側面に突条が形成された場合を示す説明図である。 本発明に係るロック式蓄力スタータ装置の第二の実施の形態を示す側面図であって、ラチェットプーリーの側面に形成された突条の交差部を示す側面図である。 本発明に係るロック式蓄力スタータ装置の第二の実施の形態を示す底面図であって、ラチェットプーリーの側面に形成された突条及びストッパ示す側面図である。 本発明に係るロック式蓄力スタータ装置の第三の実施の形態を示す断面図である。 本発明に係るロック式蓄力スタータ装置の第四の実施の形態を示す断面図である。 本発明に係るロック式蓄力スタータ装置の第五の実施の形態を示す断面図である。 本発明に係るロック式蓄力スタータ装置の第五の実施の形態を示す説明図であって、ブロア機に装着して使用している状態を示す図である。 本発明に係るロック式蓄力スタータ装置の第五の実施の形態を示す説明図であって、ブロア機に装着して使用している状態を示す図である。 本発明に係るロック式蓄力スタータ装置の第五の実施の形態を示し、地面又は床面に設置する発電機に適用した場合を示す斜視図である。 同様に本発明に係るロック式蓄力スタータ装置の第六の実施の形態を示す断面図である。 同様に本発明に係るロック式蓄力スタータ装置の第六の実施の形態を示す要部拡大側面図である。 本発明に係るロック式蓄力スタータ装置の第七の実施の形態を示す断面図である。 本発明に係るロック式蓄力スタータ装置の第八の実施の形態を示す断面図である。
10 ロック式蓄力スタータ装置
11 リコイルスプリング
12 リコイルロープ
13 駆動リール
14 駆動部
15 蓄力スプリング
16 蓄力部
17 駆動側伝達機構部
18 従動部
19 従動側連結機構部
20 回転阻止部
21 ストッパ
22 ストッパ付勢手段(付勢手段)
23 コイルスプリング
24 ラチェットプーリー
25 スクリュー
27 樹脂製ケース
28 ケース本体
29 側方張出部
30 底部
31 軸部
33 蓄力スプリングホルダー
34 基端部
35 底面板部
36 係止固定部
37 係止固定部
38 外周壁部
39 下方軸挿通部
40 ワンウェイクラッチ
41 係合機構
42 リテーナ
43 ドッグ
44 軸部
45 ドッグ保持部
46 下端周縁部
47 突部
48 固定ボルト
49 クランクプーリ
50 係合爪部
51 係合突起部
52 ラチェット
53 ナット
54 係合部
55 溝部
56 交差部
57 取付フランジ部
58 円筒状軸部
59 空隙部
60 固定部
61 係止片部
62 係止爪部
63 円形孔部
64 上方折り返し部
65 ストッパ係止部
66 スプリング係止凹部
67 上方フランジ部
68 上方ガイド部
69 下方フランジ部
70 下方ガイド部
71 中間フランジ部
72 膨出ガイド部
73 膨出ガイド部
74 斜辺部
75 上方傾斜部
76 斜辺部
77 下方傾斜部
78 下方移動通路
79 上方移動通路
80 ストッパ係合突部
81 回転阻止機構
82 凹部
83 ブレーキスプリング
84 ケース
85 フランジ部
86 フランジ部
87 リコイルロープ引き出し部
89 先端部
90 リブ
91 収納部
92 軸挿通部
93 短アーム
94 長アーム
95 リール保持アーム
96 側面部
97 上方軸挿通部
100 突条
100a 上方側突条
100b 下方側突条
101 ストッパ
102 ストッパ係合突部
103 係止片部
104 固定部
105 交差部
106 先端部
107 スプリング係止凹部
108 ラチェットプーリー
116 ロック式蓄力スタータ装置
117 駆動部
118 ハンドル部
119 ワンウェイクラッチ
120 樹脂製ケース
121 蓄力スプリングホルダー支持部
122 固定ボルト
123 ハンドルステー
124 グリップ
125 ピン
126 ボルト
127 底面部
128 孔部
129 回転支持部
130 固定ボルト
131 内周面部
132 蓄力部
133 駆動側伝達機構部
134 ロック式蓄力スタータ装置
135 ギヤ部
136 伝達ギヤ
137 内方壁部
138 支持壁部
139 固定用ボルト
140 ロック式蓄力スタータ装置
141 リコイルワイヤ
142 レバー部
143 フレーム部
144 ブロア機
145 巻き取り装置
146 レバー本体
147 操作者
148 ブロア機本体
150 ロック式蓄力スタータ装置
151 発電機
152 駆動部
153 ラック部
154 ピニオン部
155 駆動力伝達機構部
156 エンジン本体部
157 燃料タンク部
158 フレーム部
159 操作部
161 ギヤ部
163 ギヤ部
164 脚部
165 固定プレート
166 ガイドバー
167 リターンスプリング
168 キックプレート
169 ストッパ
170 ロック式蓄力スタータ装置
171 第一駆動部
172 第二駆動部
173 蓄力スプリングホルダー
174 第一駆動側伝達機構部
175 第二駆動側伝達機構部
176 最外周壁部
177 ホルダー側ギヤ
178 樹脂製ケース
179 側部上方張出部
180 ギヤ収納部
181 モーター収納部
182 モーター
183 固定ボルト
184 スピンドル
185 駆動力伝達ギヤ部
186 原動側ギヤ
187 中間ギヤ部
188 ギヤ軸部
189 下方ギヤ
190 上方ギヤ
191 内方側下端部
192 内方側上端部
193 ワンウェイクラッチ
203 ロック式蓄力スタータ装置
204 駆動部
205 駆動側伝達機構部
206 蓄力スプリングホルダー
207 駆動力伝達ギヤ部
208 原動側ギヤ部
209 最外周壁部
210 ホルダー側ギヤ
211 樹脂製ケース
212 ケース本体
213 中間ギヤ部
214 ギヤ軸部
215 下方ギヤ
216 上方ギヤ
L1 樹脂製ケースの厚さ寸法
L2 樹脂製ケースの厚さ寸法

Claims (5)

  1. エンジンを始動させうる駆動力に至るまで蓄力しうる蓄力部と、上記蓄力部に駆動力を蓄力させうる駆動部と、エンジンを始動させうる駆動力が上記蓄力部に蓄積されるに至るまで蓄力部からの駆動力の発動を阻止しうる阻止部とを備え、
    上記蓄力部は、上記駆動部により蓄力しうる蓄力スプリングと、上記蓄力スプリングを収納する蓄力スプリングホルダーと、上記蓄力スプリングに蓄積された駆動力が伝達されるラチェットプーリーとを有し、
    エンジンを始動させうる駆動力に至るまで蓄力し、エンジンを始動させうる駆動力に至った場合に駆動力を供給してエンジンを始動させるように構成され、
    上記阻止部は、上記ラチェットプーリーの回転を阻止しうる係合部と、エンジンを始動させるために必要な駆動力が蓄積されるまで上記ラチェットプーリーの回転を阻止しうるように上記係合部の係合状態を維持する付勢手段とを備えていることを特徴とするロック式蓄力スタータ装置において、
    上記ラチェットプーリーの側面部には円周方向に沿って溝部が形成されると共に、上記溝部内には上記係合突部が形成され、上記ストッパの先端部は上記溝部内に配置され、上記スプリングにより付勢された状態で上記係合突部に係合してラチェットプーリーの回転を阻止しうるように構成されていることを特徴とするロック式蓄力スタータ装置。
  2. 上記溝部は、上記蓄力スプリングが蓄積した駆動力の解放が終了するまでに必要な長さ寸法以上の長さ寸法を以って形成されていることを特徴とする請求項1記載のロック式蓄力スタータ装置。
  3. 上記溝部は、ラチェットプーリーの厚さ方向において複数に形成され、溝部の間に設けられた交差部により互いに交差し、上記交差部によりストッパが一方の溝部から他方の溝部へ移動できるように構成されていることを特徴とする請求項1又は2いずれか1項に記載のロック式蓄力スタータ装置。
  4. 上記溝部は、反駆動部側溝部と、この反駆動部側溝部に連接する駆動部側溝部とにより構成され、上記係合突部は反駆動部側溝部内において上記交差部に対して径方向における反対側に設けられ、
    上記蓄力スプリングにおいて蓄積された駆動力が解放された場合には、ストッパ部は上記係合突部との係合が解除されると共にラチェットプーリーの回転に伴い相対的に反駆動部側溝部を移動して上記交差部に至り、上記交差部において駆動部側溝部へ移行して駆動部側溝部を全周にわたり移動して再度上記交差部に至り、上記交差部において反駆動部側溝部へ移行して停止するように構成されていることを特徴とする請求項1〜3いずれか1項に記載のロック式蓄力スタータ装置。
  5. 上記係合突部が形成された溝部は、ラチェットプーリーの回転方向に沿って、上記係合突部突部へ至るに従って溝部の深さ寸法が除除に小さくなるように形成されていることを特徴とする請求項1〜4いずれか1項に記載のロック式蓄力スタータ装置。
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