JP4539812B2 - ロードロックチャンバー及び半導体製造装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、半導体製造装置の真空処理室と大気環境を連絡して、材料の搬出搬入を行なうロードロックチャンバーに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
半導体製造の工程においては、被処理体を大気環境から真空処理室へ搬入、あるいは真空処理室から大気環境に搬出するために、大気環境と真空処理室の間にエアロックを装置している。このエアロックは一般にロードロックチャンバーと呼ばれる。ロードロックチャンバーは真空処理室と大気環境を連絡する箱であり、出入り口にゲートバルブを備え、内部に搬送用アームが備えられ、大気環境から搬入された被処理体を前記搬送用アームで真空処理室に搬送する。前記搬送用アームを挟んで大気環境側と真空処理室側にバッファつまり被処理体(ウェハ等)の仮置台を備え、前記バッファ間の被処理体の搬送も前記搬送アームで行われる(例えば特許文献1の図3)。
【0003】
【特許文献1】
国際公開公報 WO00/42650
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来のロードロックチャンバーはバッファ間の移載を搬送アームで行なうので、搬送アームの動作範囲を大きく取るためにロードロックチャンバーを大気環境側に広げる必要があり、そのため、ロードロックチャンバーのフットプリント(設置面積)が大きくなるという問題があった。また、ロードロックチャンバーの容積が大きくなると、真空引きに要する時間が長くなるので、スループットが減少するという問題があった。
そこで、本発明はフットプリントが小さく、スループットの大きいロードロックチャンバーを提供することを目的とするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するために、本発明は、大気環境と真空処理室の間を連絡するロードロックチャンバーであって、被搬送物が搬出入され、前記大気環境と前記ロードロックチャンバー内部とを隔離する第1のゲートバルブと、前記真空処理室と前記ロードロックチャンバー内部とを隔離する第2のゲートバルブと、前記第1のゲートバルブに近い位置に配置された第1のバッファと、前記真空処理室に近い位置に配置された第2のバッファと、前記第1のバッファと前記第2のバッファの中間に配置された搬送アームと、を備えたロードロックチャンバーにおいて、前記搬送アームは、前記第2のバッファの位置と前記真空処理室との間だけを昇降せずに直線的に水平動作するよう構成され、前記第1のバッファは昇降軸と旋回軸とを備え、前記第1のバッファの載置部が、前記搬送アームより高い位置にあって前記第1のゲートバルブを通って搬出入される前記被搬送物を授受可能な第1の位置と、前記第1の位置から回転した位置であって前記第1のバッファの載置部の中心が前記第2のバッファの載置部の中心と一致する第2の位置と、前記第2の位置から前記搬送アームの下まで下降した第3の位置と、を移動可能に構成され、前記第2のバッファは昇降軸のみを備え、前記第2のバッファの載置部が、前記第1のバッファの載置部が前記第2の位置にあるときの前記第1のバッファの載置部より高い位置に上昇した第1の位置と、前記搬送アームよりも下降した第2の位置と、を移動可能に構成され、前記第1のバッファの載置部が前記第1の位置にあるとき、前記第1のゲートバルブを通って未処理の前記被搬送物が前記第1のバッファの載置部に載置され、前記第1のバッファの載置部が回転して前記未処理の被搬送物を前記第2の位置に搬送し、前記第2のバッファの載置部が前記第1の位置まで上昇して前記未処理の被搬送物を前記第1のバッファの載置部から受け取り、前記第1のバッファの載置部が前記第3の位置まで下降し、前記搬送アームが前記真空処理室から処理済の被搬送物を受け取って前記第2のバッファの位置まで戻り、前記第1のバッファの載置部が前記第2の位置まで上昇して前記搬送アームから前記処理済の被搬送物を受け取り、前記第1のバッファの載置部が回転して前記処理済の被搬送物を前記第1の位置に搬送し、前記第2のバッファの載置部が前記第2の位置まで下降して前記未処理の被搬送物を前記搬送アームに渡し、前記搬送アームが前記未処理の被搬送物を前記真空処理室へ搬入すること、を特徴とするロードロックチャンバーとするものである。また、そのロードロックチャンバーを備えたことを特徴とする半導体製造装置とするものである。
【0006】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図に基づいて説明する。
図1は本発明の実施例を示すロードロックチャンバーと真空処理室の平面図であり、説明の都合のため、上面のカバーを省いて内部機構が直接見えるように描いている。図において、1はウェハの処理を行う真空処理室であり、2はロードロックチャンバーである。真空処理室1およびロードロックチャンバー2以外の領域が大気環境である。3は第1のゲートバルブである。第1のゲートバルブ3はロードロックチャンバー2と大気環境を連絡するゲートを開閉する一種の気密扉である。4は第2のゲートバルブである。第2のゲートバルブ4はロードロックチャンバー2と真空処理室1を連絡するゲートを開閉する一種の気密扉である。5は第1のバッファである。第1のバッファ5は、大気環境側に配置された大気ロボット6によって、第1のゲートバルブ3を通って搬入されたウェハ7を仮置きする台であり、昇降軸と旋回軸を備えている。第1のバッファ5は前記旋回軸の動作により、図中に点線で示した位置から実線で示した位置まで移動する。
8は第2のバッファである。第2のバッファ8は真空処理室1に搬出入されるウェハの仮置き台であり、昇降軸を備えている。第1のバッファ5の載置面5aはC字型をなし、第2のバッファ8の載置面8aは第1のバッファ5のC字型の載置面5aと噛み合うような形状をしている。9は搬送用アームである。搬送用アーム9は水平多関節型のマニピュレータであり、第1アーム9a、第2アーム9bおよびハンド9cからなり、第2のバッファ8からウェハ10を受け取って真空処理室1に搬入し、また真空処理室1からウェハ10を取り出し、第2のバッファ8に戻す作業を繰り返す。
【0007】
次に、ロードロックチャンバー2の作用を説明する。図2は、ロードロックチャンバー2の動作を順に示した説明図である。以下、図に付した番号を引用してロードロックチャンバー2の動作を説明する。
▲1▼第1のバッファ5は、搬送アーム9より高い位置に上昇して、大気ロボット (図示せず)から未処理ウェハを受け取る。
▲2▼第1のバッファ5は、上昇した状態のまま、搬送アーム9の上を通って時計周りに旋回して、第2のバッファ8と上下に重なる位置まで移動する。その後第2のバッファ8が上昇し、第1のバッファ5から未処理ウェハを受け取り、第1のバッファ5は搬送アーム9の下のレベルまで下降する。
▲3▼搬送アーム9のハンド9cが真空処理室1に移動し、真空処理室内の処理済ウェハを受け取る。
▲4▼搬送アーム9は真空処理室1から処理済ウェハをロードロックチャンバー2へ搬出する。第1のバッファ5は上昇し、処理済ウェハを搬送アーム9のハンド9cより受け取る。
▲5▼第1のバッファ5は反時計回りに旋回し、搬送アーム9の上を通って移動する。一方、第2のバッファ8は下降し、搬送アーム9のハンド9cに未処理ウェハを渡す。
▲6▼搬送アーム9は、未処理ウェハを真空処理室1に搬入する。
▲7▼搬送アーム9はロードロックチャンバ2内部に戻り、大気ロボットが第1のバッファ5から処理済ウェハを受け取る。
以上の手順を繰り返すことにより、処理前ウェハが大気環境からロードロックチャンバー2を通って真空処理室1へ搬入され、処理済ウェハが真空処理室1からロードロックチャンバー2を通って大気環境に搬出される。なお、第1のゲートバルブ3および第2のゲートバルブ4は、大気ロボットあるいは搬送アーム9が出入りする都度開閉し、第1のゲートバルブ3および第2のゲートバルブ4が同時に開放されることはないから、真空処理室1は常に真空に保たれる。
【0008】
前述の▲1▼から▲2▼までの動作を、第1のバッファ5および第2のバッファ8の動きに着目して再度説明する。図3は第1のバッファ5および第2のバッファ8の動作を順に説明する図であり、(a)は平面図であり(b)は立面図である。以下、(1)から(4)まで、順を追って説明する。
(1)図2の▲1▼の状態に相当する図であり、処理前ウェハは第1のバッファ5上に載置され、第2のバッファ8は第1のバッファ5より低い位置にある。
(2)図2の▲2▼の状態に相当する図であり、第1のバッファ5が旋回軸11回りに時計回りに旋回して、第1のバッファ5と第2のバッファ8が平面図において同じ位置に重なっているが、第2のバッファ8はまだ第1のバッファ5の下にある。
(3)同じく、図2の▲2▼の状態に相当する図である。第2のバッファ8は第1のバッファ5より高い位置に上昇し、処理前ウェハを第2のバッファ8上に移載する。第2のバッファ8の載置部8aは第1のバッファ5の載置部5aのC字型の内部を通るから互いに干渉することはない。
(4)同じく、図2の▲2▼の状態に相当する図であり、第1のバッファ5が下降した状態を示す。
【0009】
【発明の効果】
以上、搬送アームが第2のバッファと真空処理室の間だけで動作すればよいので、ロードロックチャンバーの寸法を小さくでき、フットプリントを小さくできる効果がある。またロードロックチャンバーの容積を小さくできるので、真空引き・大気開放に要する時間を減少でき、スループットを向上する効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例を示すロードロックチャンバーと真空処理室の平面図である。
【図2】本発明の実施例を示すロードロックチャンバーの動作説明図である。
【図3】本発明の実施例を示すバッファの動作説明図である。
【符号の説明】
1:真空処理室 2:ロードロックチャンバー 3:第1のゲートバルブ 4:第2のゲートバルブ 5:第1のバッファ 6:大気ロボット 7:ウェハ 8:第2のバッファ 9:搬送アーム 10:ウェハ 11:旋回軸
Claims (2)
- 大気環境と真空処理室の間を連絡するロードロックチャンバーであって、被搬送物が搬出入され、前記大気環境と前記ロードロックチャンバー内部とを隔離する第1のゲートバルブと、前記真空処理室と前記ロードロックチャンバー内部とを隔離する第2のゲートバルブと、前記第1のゲートバルブに近い位置に配置された第1のバッファと、前記真空処理室に近い位置に配置された第2のバッファと、前記第1のバッファと前記第2のバッファの中間に配置された搬送アームと、を備えたロードロックチャンバーにおいて、
前記搬送アームは、前記第2のバッファの位置と前記真空処理室との間だけを昇降せずに直線的に水平動作するよう構成され、
前記第1のバッファは昇降軸と旋回軸とを備え、前記第1のバッファの載置部が、前記搬送アームより高い位置にあって前記第1のゲートバルブを通って搬出入される前記被搬送物を授受可能な第1の位置と、前記第1の位置から回転した位置であって前記第1のバッファの載置部の中心が前記第2のバッファの載置部の中心と一致する第2の位置と、前記第2の位置から前記搬送アームの下まで下降した第3の位置と、を移動可能に構成され、
前記第2のバッファは昇降軸のみを備え、前記第2のバッファの載置部が、前記第1のバッファの載置部が前記第2の位置にあるときの前記第1のバッファの載置部より高い位置に上昇した第1の位置と、前記搬送アームよりも下降した第2の位置と、を移動可能に構成され、
前記第1のバッファの載置部が前記第1の位置にあるとき、前記第1のゲートバルブを通って未処理の前記被搬送物が前記第1のバッファの載置部に載置され、
前記第1のバッファの載置部が回転して前記未処理の被搬送物を前記第2の位置に搬送し、
前記第2のバッファの載置部が前記第1の位置まで上昇して前記未処理の被搬送物を前記第1のバッファの載置部から受け取り、
前記第1のバッファの載置部が前記第3の位置まで下降し、
前記搬送アームが前記真空処理室から処理済の被搬送物を受け取って前記第2のバッファの位置まで戻り、
前記第1のバッファの載置部が前記第2の位置まで上昇して前記搬送アームから前記処理済の被搬送物を受け取り、
前記第1のバッファの載置部が回転して前記処理済の被搬送物を前記第1の位置に搬送し、
前記第2のバッファの載置部が前記第2の位置まで下降して前記未処理の被搬送物を前記搬送アームに渡し、
前記搬送アームが前記未処理の被搬送物を前記真空処理室へ搬入すること、
を特徴とするロードロックチャンバー。 - 請求項1記載のロードロックチャンバーを備えたことを特徴とする半導体製造装置。
Priority Applications (1)
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JP2003160686A JP4539812B2 (ja) | 2003-06-05 | 2003-06-05 | ロードロックチャンバー及び半導体製造装置 |
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JP2004363370A JP2004363370A (ja) | 2004-12-24 |
JP4539812B2 true JP4539812B2 (ja) | 2010-09-08 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2001185598A (ja) * | 1999-12-24 | 2001-07-06 | Anelva Corp | 基板処理装置 |
JP2003031635A (ja) * | 2001-07-11 | 2003-01-31 | Daikin Ind Ltd | 真空搬送装置 |
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2003
- 2003-06-05 JP JP2003160686A patent/JP4539812B2/ja not_active Expired - Fee Related
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