JP4538252B2 - 可変動弁機構の制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、内燃機関の吸気弁又は排気弁(以下、吸・排気弁と呼ぶ)のリフト特性を連続的に変更可能な可変動弁機構の制御装置に関する。
特許文献1及び特許文献2には、制御軸の回転位置に応じて吸・排気弁のリフト特性を連続的に変更可能な可変動弁機構が開示されている。この可変動弁機構は、クランクシャフトにより回転駆動される駆動軸と、バルブスプリング反力に抗して吸・排気弁を開閉作動させる揺動カムとを複数のリンク部品により連係し、これらリンク部品の一つであるロッカアームの姿勢を制御軸の回転位置に応じて変化させることにより、吸・排気弁の作動角及びバルブリフト量(最大リフト量)を連続的に変更することができる。リフト特性に対応する制御軸の回転位置は制御軸センサにより検出され、この検出値と目標値との偏差に基づくフィードバック制御により、制御軸の回転位置を変更するアクチュエータの動作が制御される。
特開2003−74318号公報 特開2001−263103号公報
このような可変動弁機構に特有の課題として、エンジン始動時には、エンジン回転数が低く潤滑が不十分となり易いので、動弁フリクションが著しく大きくなる。従って、エンジン始動時には、制御軸を回転駆動するアクチュエータの駆動力・負荷(電力や油圧)が非常に大きくなる。このため、制御軸が比較的大きく振動することがあり、上記のようにフィードバック制御を行っていると、この振動成分が更に増幅されて、いわゆる制御ハンチングを生じるおそれがある。このような制御ハンチングにより、可変動弁機構の挙動が安定せず、エンジンの始動安定性を阻害するおそれがある。特に、特許文献1のように、エンジン始動時で用いられるような小リフト特性の設定状態で制御軸の分解能を向上させている場合、上述した制御ハンチングを更に招き易くなってしまう。
特許文献2には、作動角制御の定常領域制御時には、制御軸アクチュエータへの制御信号(指令信号)の振動成分を低減させ、制御ハンチングを防止する技術が開示されている。しかしながら、この特許文献2では、動弁反力に起因する制御ハンチングに関するものであり、エンジン始動時における動弁フリクションに起因する制御ハンチングについては何ら考慮されていない。
制御軸の回転位置に応じて内燃機関の吸気弁又は排気弁のリフト特性を連続的に変更可能な可変動弁機構を備え、
この可変動弁機構は、
クランクシャフトにより回転駆動される駆動軸と、
この駆動軸に揺動可能に嵌合し、吸・排気弁を開閉作動させる揺動カムと、
上記駆動軸に偏心して設けられた駆動偏心カム部と、
上記制御軸に偏心して設けられた制御偏心カム部と、
この制御偏心カム部に揺動可能に嵌合するロッカアームと、
上記駆動偏心カム部とロッカアームの一端とを連係する第1のリンクと、
上記揺動カムとロッカアームの他端とを連係する第2のリンクと、
を有し、
かつ、指令信号に応じて作動して上記制御軸の回転位置を変更する制御軸アクチュエータと、
上記リフト特性に対応する制御軸の回転位置の検出値を検出する検出手段と、
機関運転状態に応じて上記リフト特性の目標値を演算する目標値演算手段と、
上記検出値と目標値との偏差に基づいて上記指令信号を演算するフィードバック制御モードと、
エンジン始動時におけるエンジン初爆からエンジン完爆までの回転上昇過渡期に、上記フィードバック制御モードに比して上記指令信号の振動成分を低下させつつ、上記検出値と目標値とを用いたフィードバック制御を行う始動用制御モードと、を有する。
エンジン始動時の所定期間、始動用制御モードによりフィードバック制御モードに比して指令信号の振動成分を低下させているため、エンジン始動時での動弁フリクションに起因する制御ハンチングを防止し、安定したエンジン始動性を確保することができる。
以下、本発明の好ましい実施の形態を図面に基づいて説明する。図1は、可変動弁機構全体の構成を示す構成説明図である。この可変動弁機構は、吸気弁のリフト・作動角を変化させるリフト・作動角可変機構1により構成されている。このリフト・作動角可変機構1は、本出願人が先に提案したものであるが、例えば前述の特許文献1や特許文献2等によって公知となっているので、その概要のみを説明する。
リフト・作動角可変機構1は、シリンダヘッド(図示せず)に摺動自在に設けられた吸気弁11と、シリンダヘッド上部のカムブラケット(図示せず)に回転自在に支持された駆動軸2と、この駆動軸2に、圧入等により固定された駆動偏心カム部3と、駆動軸2の上方位置に同じカムブラケットによって回転自在に支持されるとともに駆動軸2と平行に配置された制御軸12と、この制御軸12の制御偏心カム部18に揺動自在に支持された中間部材としてのロッカアーム6と、各吸気弁11の上端部に配置されたタペット10に当接する揺動カム9と、を備えている。上記駆動偏心カム部3とロッカアーム6の一端とは第1のリンクとしてのリンクアーム4によって連係されており、ロッカアーム6の他端と揺動カム9とは、第2のリンクとしてのリング状リンク8によって連係されている。
上記駆動軸2は、図示せぬタイミングチェーンないしはタイミングベルトを介して機関のクランクシャフトによって軸周りに回転駆動される。上記駆動偏心カム部3は、円形外周面を有し、該外周面の中心が駆動軸2の軸心から所定量だけオフセットしているとともに、この外周面に、リンクアーム4の環状部が回転可能に嵌合している。上記ロッカアーム6は、略中央部が上記制御偏心カム部18によって揺動可能に支持されており、その一端部に、連結ピン5を介して上記リンクアーム4のアーム部が連係しているとともに、他端部に、連結ピン7を介して上記リング状リンク8の上端部が連係している。上記制御偏心カム部18は、制御軸12の軸心から偏心しており、従って、制御軸12の角度位置に応じてロッカアーム6の揺動中心は変化する。
上記揺動カム9は、駆動軸2の外周に嵌合して回転自在に支持されており、側方へ延びた端部に、連結ピン17を介して上記リング状リンク8の下端部が連係している。この揺動カム9の下面には、駆動軸2と同心状の円弧をなす基円面と、該基円面から所定の曲線を描いて延びるカム面と、が連続して形成されており、これらの基円面ならびにカム面が、揺動カム9の揺動位置に応じてタペット10の上面に当接するようになっている。すなわち、上記基円面はベースサークル区間として、リフト量が0となる区間であり、揺動カム9が揺動してカム面がタペット10に接触すると、徐々にリフトしていくことになる。
上記制御軸12は、図1に示すように、一端部に設けられた制御軸アクチュエータ13によって所定角度範囲内で回転するように構成されている。この制御軸アクチュエータ13は、例えばサーボモータのような電動モータからなり、機械的連動機構、例えばウォーム15aとウォームホイール15bとからなるウォームギア機構15を介して、制御軸12を駆動している。吸気弁のリフト特性(作動角及びバルブリフト量)に対応する制御軸12の回転角度・回転位置は、回転角度センサつまり制御軸センサ14によって検出されている(検出手段)。
エンジン制御部21は、CPU,ROM,RAM及び入出力インターフェースを備えた周知のデジタルコンピュータであり、各種制御処理を記憶及び実行する機能を有する。後述するように、エンジン制御部21は、制御軸アクチュエータ13へ指令信号・制御信号としてのDUTY信号を出力して、このアクチュエータ13の動作を制御する。このアクチュエータ13により制御軸12の回転位置が変更及び保持され、吸気弁のリフト特性(作動角及びバルブリフト量)が変化する。
このリフト・作動角可変機構1の作用を簡単に説明すると、駆動軸2が回転すると、駆動偏心カム部3のカム作用によってリンクアーム4の位置が変化し、これに伴ってロッカアーム6が揺動する。このロッカアーム6の揺動は、リング状リンク8を介して揺動カム9へ伝達され、該揺動カム9が揺動する。この揺動カム9のカム作用によって、タペット10が押圧され、図示せぬバルブスプリングのばね力に抗して吸気弁11がリフトする。
制御軸アクチュエータ13により制御軸12の回転位置(角度)を変更すると、ロッカアーム6の揺動運動の中心位置が動いて該ロッカアーム6の初期位置が変化し、ひいては揺動カム9の初期揺動位置が変化する。例えば制御偏心カム部18が図の上方へ位置しているとすると、ロッカアーム6は全体として上方へ位置し、揺動カム9の連結ピン17側の端部が相対的に上方へ引き上げられた状態となる。つまり、揺動カム9の初期位置は、そのカム面がタペット10から離れる方向に傾く。従って、駆動軸2の回転に伴って揺動カム9が揺動した際に、基円面が長くタペット10に接触し続け、カム面がタペット10に接触する期間は短い。従って、リフト量が全体として小さくなり、かつその開時期から閉時期までの角度範囲つまり作動角も縮小する。逆に、制御偏心カム部18が図の下方へ位置しているとすると、ロッカアーム6は全体として下方へ位置し、揺動カム9の連結ピン17側の端部が相対的に下方へ押し下げられた状態となる。つまり、揺動カム9の初期位置は、そのカム面がタペット10に近付く方向に傾く。従って、駆動軸2の回転に伴って揺動カム9が揺動した際に、タペット10と接触する部位が基円面からカム面へと直ちに移行する。従って、リフト量が全体として大きくなり、かつその作動角も拡大する。上記の制御偏心カム部18の初期位置は連続的に変化させ得るので、これに伴って、バルブリフト特性は、連続的に変化する。つまり、リフトならびに作動角を、両者同時に、連続的に拡大,縮小させることができる。各部のレイアウトによるが、例えば、リフト・作動角の大小変化に伴い、吸気弁11の開時期と閉時期とがほぼ対称に変化する。
このようなリフト・作動角可変機構1にあっては、図5に示すように、エンジン回転数が所定値(例えば1500rpm程度)以下の低回転域では、滑り軸受等の潤滑部分への潤滑が不十分となり易く、リフト・作動角可変機構1を構成する駆動軸2,制御軸12及び各種リンク部品等の動弁フリクションが中・高回転域に比して著しく大きくなる。特にエンジン始動時には、クランクシャフトの回転が停止している状態、つまりリフト・作動角可変機構1を構成する駆動軸2,制御軸12及び各種リンク部品等を静止している状態から作動させる必要があり、かつ、潤滑も不十分であるため、動弁フリクションが更に大きくなる。従って、エンジン始動時には、制御軸12の回転位置を変更・保持するために、制御軸アクチュエータ13に大きな駆動エネルギーを必要とする。このようにエンジン始動時には制御軸アクチュエータ13への負荷が大きくなるので、制御軸12の制御収束性が低下し、制御軸12が不用意に大きく振動する、いわゆる制御ハンチング現象を招き、エンジン始動安定性を損ねるおそれがある。
特に、上記特許文献1のように、低回転域ほど制御軸の分解能が高くなる構造の場合、低回転域でのリフト特性の分解能を向上できる反面、エンジン始動時には制御収束性が更に低下し、上述したハンチング現象を招き易くなる。
そこで、エンジン始動時の所定期間である回転上昇過渡期D1に、通常のフィードバック制御モードとは異なる始動用制御モードにより制御軸12を駆動制御することにより、上記の問題を解決している。以下、図2〜4を参照してエンジン始動時の制御の流れについて詳細に説明する。
図3及び図4に示すように、エンジン始動時におけるエンジン回転数は、燃料噴射前のスタータモータによりクランクシャフトを回転駆動しているクランキング期間D0ではクランキング回転数Ne1(例えば、約200rpm)近傍に維持され、その後、エンジン初爆からエンジン完爆まで、より詳しくはエンジン初爆直後からエンジン完爆を経て完爆保持に至る回転上昇過渡期D1に、可変動弁制御開始回転数Ne2(例えば、約400rpm)、動弁フリクション安定回転数Ne3(例えば、500〜600rpm)、ファストアイドル回転数Ne5(例えば、1200〜1300rpm)を超えるまで急速に上昇した後、ファストアイドル回転数Ne5近傍に維持される。その後、典型的には、始動安定性のためにファストアイドル運転D2を所定期間行った後、通常のアイドル回転数Ne4(例えば、600〜700rpm)に戻される。
上記の動弁フリクション安定回転数Ne3は、動弁フリクションに抗して制御軸12を良好に駆動し得るエンジン回転数の下限値に相当する。可変動弁制御開始回転数Ne2は、この動弁フリクション安定回転数Ne3よりも低く、かつ、クランキング回転数N1よりも高い値に設定されている。
図2は、エンジン始動時の制御の流れを簡略的に示すフローチャートである。本ルーチンは、エンジンの始動要求が検出されると開始され、エンジン制御部21により繰り返し実行される。
先ず、ステップ10では、機関運転状態に基づいて、吸気弁のリフト特性に対応する制御軸回転位置の目標値が演算される(目標値演算手段)。この目標値に基づいて制御軸アクチュエータ13への指令信号のDUTY(比)が設定される。なお、回転上昇過渡期D1の目標値(例えば、120〜135CA)は、吸入空気量を確実に確保して始動安定性を向上させるために、ファストアイドル運転域D2やアイドル運転域の目標値(例えば、約100CA)に比して高く設定される。
ステップ11では、エンジン回転数が、所定の可変動弁制御開始回転数Ne2以上であるかを判定する。仮にスタータモータによるクランキング期間D0にアクチュエータ13による制御軸12の駆動を開始すると、スタータモータの負荷に加えて、制御軸アクチュエータ13の負荷が加わることとなり、スタータモータ及び制御軸アクチュエータ13の駆動安定性の低下を招くおそれがあるので、可変動弁制御開始回転数Ne2に達するまで、制御軸12の駆動開始を禁止している。すなわち、この可変動弁制御開始回転数Ne2は、クランキング回転数Ne1よりもわずかに高い値であり、燃料噴射を開始してエンジン回転数がクランキング回転数Ne1から急速に上昇し始める初爆直後の回転数に相当する。
可変動弁制御開始回転数Ne2に達すると、ステップ11からステップ12へ進み、後述する始動用制御モードM1により制御軸12を回転駆動する。
ステップ13では、完爆保持状態となったかを判定する。具体的には、エンジン回転数が一旦ファストアイドル回転数Ne5を超えてからファストアイドル回転数Ne5まで低下して、上記の回転上昇過渡期D1からエンジン完爆保持状態であるファストアイドル運転D2へ切り替わるときにステップ13の判定が肯定されることとなる。
回転上昇過渡期D1からファストアイドル運転D2へ移行すると、ステップ13からステップ14へ進み、フィードバック制御モードM2を開始する。このフィードバック制御モードM2では、制御軸センサ14により検出される制御軸回転位置の検出値と、上記ステップ10で演算された目標値との偏差に基づいて、制御軸アクチュエータ13への指令信号のDUTY(比)が演算される。例えば、特許文献2に開示されているように、偏差に比例した信号を発生するP動作,偏差の積分を発生するI動作、微分値に比例した信号を発生するD動作を組み合わせたPID制御によりDUTYを演算する。典型的には、上記の回転上昇過渡期D1を除く全ての運転域で、フィードバック制御モードM2が行われる。
上記のステップ12における始動用制御モードM1では、制御収束性を向上させるために、上記のフィードバック制御モードM2に比して、指令信号の振動を低下させている。例えば、図3に示す第1実施例では、制御軸センサ14による制御軸回転位置の検出値にローパスフィルタを通した値を用いて、フィードバック制御を行う。つまり、検出値にローパスフィルタを通した値と目標値との偏差に基づいて指令信号のDUTYを演算している。ローパスフィルタは、例えば周知の一次遅れ処理、加重平均処理やなまし処理等によりソフトウェア的に実現することができる。
このように始動用制御モードM1では、ローパスフィルタを通した後の検出値を用いることにより、ローパスフィルタを通さない検出値を用いるフィードバック制御モードM2の場合に比して、意図的に制御軸角度の振れに対する制御感度を鈍らせており、つまりサンプルレートを低減させており、その結果、DUTY信号の振動を抑制して、いわゆる制御軸のハンチング現象を抑制・防止することができる。また、エンジン制御部21上の演算処理・ソフトウェアによりローパスフィルタをかけることができ、敢えてハードウェアを追加する必要がないので、コストの増加を招くことはない。
図4は、参考例に係る始動用制御モードM1を適用したタイムチャートである。この参考例の始動用制御モードM1では、検出値を用いたフィードバック制御を禁止し、目標値へ向けたオープン制御により制御軸を駆動制御する。すなわち、制御軸アクチュエータ13へ出力する指令信号のDUTYを、回転上昇過渡期D2での目標値に相当する所定の始動時DUTYに固定している。従って、回転上昇過渡期D2がDUTY一定区間となる。
このように、始動用制御モードM1では、フィードバック制御を禁止して、指令信号のDUTYを目標値に相当する始動時DUTYに固定しているので、指令信号が一定の値となり、制御軸のハンチング現象をより確実に回避することができる。
以上のように本発明を具体的な実施例に基づいて説明してきたが、本発明は上記実施例に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲で、種々の変形・変更を含むものである。例えば、上記実施例では吸気弁の動弁系に本発明を適用しているが、同様に排気弁の動弁系に本発明を適用することもできる。また、上記実施例では可変動弁機構としてリフト・作動角可変機構1を用いているが、これに限らず、ハンチング現象を招くおそれのある可変動弁機構に同様に適用することができる。更に、上記実施例でのローパスフィルタに代えて、リミッタ処理を行うようにしても良い。
以上の説明より把握し得る本発明の技術的思想について列記する。
(1)内燃機関の吸気弁11又は排気弁のリフト特性を連続的に変更可能な可変動弁機構(リフト・作動角可変機構)1と、指令信号に応じて作動し、上記可変動弁機構1によるリフト特性を変更するアクチュエータ13と、上記リフト特性の検出値を検出する検出手段(制御軸センサ14)と、機関運転状態に応じて上記リフト特性の目標値を演算する目標値演算手段(ステップ10)と、上記検出値と目標値との偏差に基づいて上記指令信号を演算するフィードバック制御モードM2(ステップ14)と、エンジン始動時の所定期間D1、上記フィードバック制御モードM2に比して上記指令信号の振動成分を低下させる始動用制御モードM1(ステップ12)と、を有する可変動弁機構の制御装置。
(2)制御軸12の回転位置に応じて内燃機関の吸気弁11又は排気弁のリフト特性を連続的に変更可能な可変動弁機構(リフト・作動角可変機構)1と、指令信号に応じて作動して上記制御軸12の回転位置を変更する制御軸アクチュエータ13と、上記リフト特性に対応する制御軸12の回転位置の検出値を検出する検出手段(制御軸センサ14)と、機関運転状態に応じて上記リフト特性の目標値を演算する目標値演算手段(ステップ10)と、上記検出値と目標値との偏差に基づいて上記指令信号を演算するフィードバック制御モードM2(ステップ14)と、エンジン始動時におけるエンジン初爆からエンジン完爆までの回転上昇過渡期D1に、上記フィードバック制御モードM2に比して上記指令信号の振動成分を低下させる始動用制御モードM1と、を有する可変動弁機構の制御装置。
(3)上記可変動弁機構(リフト・作動角可変機構)1が、クランクシャフトにより回転駆動される駆動軸2と、この駆動軸2に揺動可能に嵌合し、吸・排気弁を開閉作動させる揺動カム9と、上記駆動軸2に偏心して設けられた駆動偏心カム部3と、上記制御軸12に偏心して設けられた制御偏心カム部18と、この制御偏心カム部18に揺動可能に嵌合するロッカアーム6と、上記駆動偏心カム部3とロッカアーム6の一端とを連係する第1のリンク4と、上記揺動カム18とロッカアーム6の他端とを連係する第2のリンク8と、を有する。
(4)上記始動用制御モードM1では、上記検出手段による検出値にローパスフィルタを通した値と目標値との偏差に基づいて上記指令信号を演算する。
本発明に係る可変動弁機構としてのリフト・作動角可変機構を示す斜視図。 本発明に係るエンジン始動制御の流れを示すフローチャート。 始動用制御モードでローパスフィルタを用いる第1実施例に係るタイミングチャート。 始動用制御モードでDUTY一定運転を行う参考例に係るタイミングチャート。 エンジン回転数と動弁フリクションとの関係を示す特性図。
符号の説明
1…リフト・作動角可変機構(可変動弁機構)
2…駆動軸
12…制御軸
13…制御軸アクチュエータ
14…制御軸センサ
21…エンジン制御部

Claims (2)

  1. 制御軸の回転位置に応じて内燃機関の吸気弁又は排気弁のリフト特性を連続的に変更可能な可変動弁機構を備え、
    この可変動弁機構は、
    クランクシャフトにより回転駆動される駆動軸と、
    この駆動軸に揺動可能に嵌合し、吸・排気弁を開閉作動させる揺動カムと、
    上記駆動軸に偏心して設けられた駆動偏心カム部と、
    上記制御軸に偏心して設けられた制御偏心カム部と、
    この制御偏心カム部に揺動可能に嵌合するロッカアームと、
    上記駆動偏心カム部とロッカアームの一端とを連係する第1のリンクと、
    上記揺動カムとロッカアームの他端とを連係する第2のリンクと、
    を有し、
    かつ、指令信号に応じて作動して上記制御軸の回転位置を変更する制御軸アクチュエータと、
    上記リフト特性に対応する制御軸の回転位置の検出値を検出する検出手段と、
    機関運転状態に応じて上記リフト特性の目標値を演算する目標値演算手段と、
    上記検出値と目標値との偏差に基づいて上記指令信号を演算するフィードバック制御モードと、
    エンジン始動時におけるエンジン初爆からエンジン完爆までの回転上昇過渡期に、上記フィードバック制御モードに比して上記指令信号の振動成分を低下させつつ、上記検出値と目標値とを用いたフィードバック制御を行う始動用制御モードと、
    を有する可変動弁機構の制御装置。
  2. 上記始動用制御モードでは、上記検出手段による検出値にローパスフィルタを通した値と目標値との偏差に基づいて上記指令信号を演算する請求項に記載の可変動弁機構の制御装置。
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