JP2008291852A - 内燃機関の吸気弁駆動制御装置 - Google Patents

内燃機関の吸気弁駆動制御装置 Download PDF

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Shinichi Takemura
信一 竹村
Takanobu Sugiyama
孝伸 杉山
Susumu Ishizaki
晋 石崎
Ryosuke Hiyoshi
亮介 日吉
Takeshi Arinaga
毅 有永
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Abstract

【課題】始動時に中心角や作動角が所定の始動時位置にない場合でも始動を可能とする。
【解決手段】始動時に、作動角および中心角を読み込み(ステップ21,22)、両者の関係から、吸気弁閉時期を演算する(ステップ23)。推定された吸気弁閉時期を、所定の始動時の閉時期と比較し、進角側にあるか遅角側にあるか判定する(ステップ24)。吸気弁閉時期が進角側に外れていれば、作動角目標値を拡大補正(ステップ25)するとともに、中心角目標値を遅角補正(ステップ26)する。これにより、実際の吸気弁閉時期は遅角し、本来の始動時の閉時期に近付く。一方、吸気弁閉時期が遅角側に外れていれば、作動角目標値を縮小補正(ステップ27)するとともに、中心角目標値を進角補正(ステップ28)する。これにより、実際の吸気弁閉時期は進角し、本来の始動時の閉時期に近付く。従って、適正な有効圧縮比が得られ、確実な始動が可能となる。
【選択図】図9

Description

この発明は、内燃機関の吸気弁の動弁機構として、吸気弁の作動角を変更する第1可変動弁機構と作動角の中心角を変更する第2可変動弁機構とを備えてなる内燃機関の吸気弁駆動制御装置に関する。
ガソリン機関においては、一般に吸気通路中に設けたスロットル弁の開度制御によって吸気量を制御しているが、良く知られているように、この種の方式では、特にスロットル弁開度の小さな中低負荷時におけるポンピングロスが大きい、という問題がある。これに対し、吸気弁の開閉時期やリフト量を変化させることで、スロットル弁に依存せずに吸気量を制御しようとする試みが以前からなされている。
特許文献1は、本出願人が先に提案したものであるが、吸気弁の可変動弁機構として、吸気弁のリフト・作動角を同時にかつ連続的に拡大,縮小可能な第1可変動弁機構(リフト・作動角可変機構)と、作動角の中心角の位置を連続的に遅進させる第2可変動弁機構(位相可変機構)と、を備え、機関運転状態に応じて、主に吸気弁の開閉時期を変化させることで、吸入空気量を制御するようにした内燃機関の吸気弁駆動制御装置が開示されている。
このように2つの可変動弁機構を備えた吸気弁駆動制御装置では、運転状態に応じて、それぞれの目標値が与えられ、これに沿って各可変動弁機構が制御されることになる。
特開2002−256905号公報
上記のように主に吸気弁の作動角と中心角との可変制御によって吸入空気量を制御する構成においては、機関始動時に、作動角および中心角から規定されるバルブリフト特性が、始動に適した所定の特性に保たれていないと、クランキングしても始動が不能ないしは困難となる。例えば、上記のような2つの可変動弁機構を備えた構成においては、部分負荷域では、作動角が比較的小さく制御されるとともに中心角が進角した位置に制御され、吸気弁閉時期が下死点よりも大きく進角した位置にあるが、この運転状態からエンジンストールにより突然に機関が停止した場合などに、作動角もしくは中心角が、所定の始動時の特性に復帰し得なかったとすると、吸気弁閉時期が始動に適した位置よりも進角側となり、始動に際してクランキングしても、適切な有効圧縮比が確保できずに、始動に至らない可能性がある。
そこで、この発明は、第1,第2可変動弁機構によって作動角と中心角とが個々に制御されることを利用し、一方の位置が所定の始動時位置から外れているときに、他方の可変動弁機構を用いて、始動に必要なバルブリフト特性により近付けるようにしたものである。
すなわち、この発明は、吸気弁の作動角を連続的に変更可能な第1可変動弁機構と、上記作動角の中心角を連続的に変更可能な第2可変動弁機構と、を備え、主に吸気弁の作動角および中心角の変更によって吸入空気量を制御するようにした内燃機関の吸気弁駆動制御装置において、機関始動時に、上記第1可変動弁機構および上記第2可変動弁機構の何れか一方が予め定められた始動時位置にないときに、当該可変動弁機構の現在位置に応じて他方の可変動弁機構の位置を補正することを特徴としている。
例えば、機関始動時に、中心角が予め定められた始動時中心角と異なるときには、現在の中心角に応じて作動角を補正する。そして、例えば、現在の中心角が始動時中心角よりも進角側にある場合に、作動角を拡大補正する。この場合、現在の中心角と始動時中心角との乖離量が大きいほど、作動角の拡大補正量を大きくすることが望ましい。
始動時の本来の作動角は一般に小さく設定されるので、中心角が始動時中心角よりも進角していると、吸気弁閉時期が下死点よりも過度に進角側となり、始動に必要な有効圧縮比を確保できない。これに対し、本発明では、作動角を拡大補正することで、吸気弁閉時期が下死点に近づき、有効圧縮比が高くなる。
ここで、拡大補正後の作動角を、上記第1可変動弁機構の最大作動角より小さな所定の作動角に制限するようにしてもよい。中心角が進角した状態で作動角を拡大補正すると、吸気弁開時期が上死点よりも大きく進角することがあるが、過大なバルブオーバラップやピストンと吸気弁との干渉を回避するように補正後の作動角を制限することが望ましい。
また、上記第2可変動弁機構の最遅角位置における最遅角中心角を、上記始動時中心角とすることができ、機関停止中に上記第2可変動弁機構を上記最遅角位置に固定保持する保持機構を備えていることが望ましい。保持機構としては、例えば、始動に伴う油圧の発生により係合が解除されるロックピン等を用いることができる。
始動時の中心角の位置は、始動時に実際に検知するようにしても良いが、機関停止時の中心角を記憶装置に記憶し、機関始動時に、上記記憶装置に記憶された中心角を現在の中心角とみなして作動角の補正を行うことも可能である。この場合、実際の位置の検知を待たずに、作動角の補正を開始することが可能である。
一方、機関始動時に、作動角が予め定められた始動時作動角と異なるときに、現在の作動角に応じて中心角を補正するようにすることもできる。
そして、例えば、現在の作動角が始動時作動角より大きい場合に、中心角を進角補正する。この場合、現在の作動角と始動時作動角との乖離量が大きいほど、中心角の進角補正量を大きくすることが望ましい。例えば、始動時作動角と始動時中心角とによって吸気弁閉時期が下死点近傍となるように設定されている場合、作動角が始動時作動角よりも大きいと、吸気弁閉時期が上記とは逆に下死点から過度に遅れ、やはり有効圧縮比が低下する。これに対し、本発明では、中心角を進角補正することで、吸気弁閉時期が下死点に近づき、有効圧縮比が高くなる。
ここで、進角補正後の中心角を、上記第2可変動弁機構の最進角中心角よりも遅角側の所定の進角範囲内に制限するようにしてもよい。作動角が大きな状態で中心角を進角補正すると、吸気弁開時期が上死点よりも大きく進角することがあるが、過大なバルブオーバラップやピストンと吸気弁との干渉を回避するように補正後の中心角を制限することが望ましい。
また、上記第1可変動弁機構の最小作動角を上記始動時作動角とすることができ、機関停止中に上記第1可変動弁機構を上記最小作動角の位置に固定保持する保持機構を備えていることが望ましい。保持機構としては、例えば、始動に伴って係合が解除されるロックピン等を用いることができる。
始動時の作動角は、始動時に実際に検知するようにしても良いが、機関停止時の作動角を記憶装置に記憶し、機関始動時に、上記記憶装置に記憶された作動角を現在の作動角とみなして中心角の補正を行うことも可能である。この場合、実際の位置の検知を待たずに、中心角の補正を開始することが可能である。
本発明では、始動時に上記の可変動弁機構の位置の補正を行う場合に、スタータモータによるクランキング中に、その可変動弁機構の位置の補正を行うことが望ましい。クランキング開始前の静止状態では、第1,第2可変動弁機構の各部の静止摩擦係数により該可変動弁機構が作動しにく場合にあっても、クランキング中には、その作動が円滑となり、速やかに始動可能な状態に制御することができる。
そして、このクランキング中に、可変動弁機構の位置補正開始から所定の期間、燃料噴射を禁止することが望ましい。これにより未燃燃料の増加やオーバリッチによる始動性悪化が回避される。
一方、第2の発明および第3の発明は、作動角と中心角とによって定まる始動時の吸気弁閉時期に基づいて、第1,第2可変動弁機構の双方を補正するようにしたものである。すなわち、第2の発明は、吸気弁の作動角を連続的に変更可能な第1可変動弁機構と、上記作動角の中心角を連続的に変更可能な第2可変動弁機構と、を備え、主に吸気弁の作動角および中心角の変更によって吸入空気量を制御するようにした内燃機関の吸気弁駆動制御装置において、機関始動時に、上記吸気弁の閉時期が予め定められた始動時位置より進角側にあるときに、上記第1可変動弁機構を作動角拡大側へ補正制御するとともに上記第2可変動弁機構を中心角遅角側へ補正制御することを特徴としている。
第3の発明は、吸気弁の作動角を連続的に変更可能な第1可変動弁機構と、上記作動角の中心角を連続的に変更可能な第2可変動弁機構と、を備え、主に吸気弁の作動角および中心角の変更によって吸入空気量を制御するようにした内燃機関の吸気弁駆動制御装置において、機関始動時に、上記吸気弁の閉時期が予め定められた始動時位置より遅角側にあるときに、上記第1可変動弁機構を作動角縮小側へ補正制御するとともに上記第2可変動弁機構を中心角進角側へ補正制御することを特徴としている。
この発明によれば、始動時に、実際の作動角および中心角が何らかの原因で所定の始動時作動角および始動時中心角から外れているような場合に、始動により適したバルブリフト特性となるように補正制御が行われるので、有効圧縮比を速やかに確保して、確実かつ容易に始動を行うことができる。
以下、この発明の一実施例を図面に基づいて詳細に説明する。
図1は、この発明に係る内燃機関の吸気弁駆動制御装置のシステム構成を示す構成説明図であって、内燃機関1は、吸気弁3と排気弁4とを有し、かつ吸気弁3の動弁機構として、吸気弁3のリフト・作動角を連続的に拡大・縮小させることが可能な第1可変動弁機構(VEL)5および作動角の中心角を連続的に遅進させることが可能な第2可変動弁機構(VTC)6を備えている。また、吸気通路7には、モータ等のアクチュエータにより開度が制御される電子制御スロットル弁2が設けられている。ここで、上記スロットル弁2は、吸気通路7内に、ブローバイガスの処理などのために必要な僅かな負圧(例えば−50mmHg)を発生させるためだけに用いられており、吸入空気量の調整は、基本的に、上記第1,第2可変動弁機構5,6により吸気弁3のバルブリフト特性を変更することで行われる。すなわち、吸入空気量の調整をスロットル弁開度に依存しない実質的なスロットルレス運転が実現される。これらの第1,第2可変動弁機構5,6および電子制御スロットル弁2は、コントロールユニット10によって制御されている。
また、燃料噴射弁8が吸気通路7に配設されており、上記のように吸気弁3により調整された吸入空気量に応じた量の燃料が、この燃料噴射弁8から噴射される。従って、内燃機関1の出力は、第1,第2可変動弁機構5,6により吸入空気量を調整することによって制御される。
上記のコントロールユニット10には、運転者により操作されるアクセルペダルに設けられたアクセル開度センサ11からのアクセル開度信号APO、エンジン回転速度センサ12からのエンジン回転速度信号Ne、吸入空気量センサ13からの吸入空気量信号、などが入力されており、コントロールユニット10は、これらの信号に基づいて、燃料噴射量、点火時期、スロットル弁開度、作動角目標値、中心角目標値、等を演算し、燃料噴射弁8、点火プラグ9、スロットル弁2、第1,第2可変動弁機構5,6、等を制御する。また、図示せぬスタータモータを備えており、機関始動時には、図示せぬスタータスイッチ(キースイッチ)からの入力に基づいて、クランキングを含む所定の始動時の制御を実行する。
図2は、上記第1,第2可変動弁機構5,6の構成を示す構成説明図である。これらの第1可変動弁機構5および第2可変動弁機構6は、その機械的な構成は公知であり、例えば、上述した特許文献1に記載の装置と同様の構成を有している。従って、その概要のみを説明する。
リフト・作動角を可変制御する第1可変動弁機構5は、内燃機関1のクランクシャフトにより駆動される駆動軸22と、この駆動軸22に固定された偏心カム23と、回転自在に支持された制御軸32と、この制御軸32の偏心カム部38に揺動自在に支持されたロッカアーム26と、吸気弁3のタペット30に当接する揺動カム29と、を備えており、上記偏心カム23とロッカアーム26とはリンクアーム24によって連係され、ロッカアーム26と揺動カム29とは、リンク部材28によって連係されている。
上記ロッカアーム26は、略中央部が上記偏心カム部38によって揺動可能に支持されており、その一端部に、連結ピン25を介して上記リンクアーム24のアーム部が連係しているとともに、他端部に、連結ピン27を介して上記リンク部材28の上端部が連係している。上記偏心カム部38は、制御軸32の軸心から偏心しており、従って、制御軸32の角度位置に応じてロッカアーム26の揺動中心は変化する。
上記揺動カム29は、駆動軸22の外周に嵌合して回転自在に支持されており、側方へ延びた端部に、連結ピン37を介して上記リンク部材28の下端部が連係している。この揺動カム29の下面には、駆動軸22と同心状の円弧をなす基円面と、該基円面から所定の曲線を描いて延びるカム面と、が連続して形成されており、これらの基円面ならびにカム面が、揺動カム29の揺動位置に応じてタペット30の上面に当接する。
上記制御軸32は、一端部に設けられたリフト・作動角制御用アクチュエータ33によって所定角度範囲内で回転するように構成されている。このリフト・作動角制御用アクチュエータ33は、例えばウォームギア35を介して制御軸32を駆動する電動モータからなり、コントロールユニット10からの制御信号によって制御される。上記制御軸32の回転角度は、制御軸センサ34によって検出される。
上記第1可変動弁機構5によれば、上記制御軸32の回転角度位置に応じて吸気弁3のリフトならびに作動角が、両者同時に、連続的に拡大,縮小し、このリフト・作動角の大小変化に伴い、吸気弁3の開時期と閉時期とがほぼ対称に変化する。リフト・作動角の大きさは、制御軸32の回転角度によって一義的に定まるので、上記制御軸センサ34の検出値により、そのときの実際のリフト・作動角が示されることになる。
なお、本実施例では、リフト・作動角が最小となる位置が、始動時作動角に相当しており、従って、上記制御軸32の回転角度位置をリフト・作動角の最小位置で固定保持する図示せぬロックピン等からなる保持機構が設けられている。この保持機構となるロックピンは、例えば、機関停止後にリフト・作動角の最小位置に制御軸32が回転してきたときに該制御軸32と係合し、かつ機関完爆時にソレノイド等により係合離脱する構成となっている。
一方、中心角を可変制御する第2可変動弁機構6は、上記駆動軸22の前端部に設けられたスプロケット42と、このスプロケット42と上記駆動軸22とを、所定の角度範囲内において相対的に回転させる位相制御用アクチュエータ43と、から構成されている。上記スプロケット42は、図示せぬタイミングチェーンもしくはタイミングベルトを介して、クランクシャフトに連動している。上記位相制御用アクチュエータ43は、本実施例では油圧式の回転型アクチュエータからなり、コントロールユニット10からの制御信号によって図示せぬ油圧制御弁を介して制御される。この位相制御用アクチュエータ43の作用によって、スプロケット42と駆動軸22とが相対的に回転し、バルブリフトにおけるリフト中心角が遅進する。つまり、リフト特性の曲線自体は変わらずに、全体が進角もしくは遅角する。また、この変化も、連続的に得ることができる。この第2可変動弁機構6の制御状態は、駆動軸22の回転位置に応答する駆動軸センサ36によって検出される。
なお、本実施例では、最も遅角したときの中心角が、始動時中心角となり、従って、位相制御用アクチュエータ43内部に、スプロケット42と駆動軸22との相対位置を、中心角の最遅角位置でもって固定保持する図示せぬロックピン等からなる保持機構が設けられている。この保持機構となるロックピンは、機関停止後に最遅角位置となったときに係合し、かつ機関の始動後に油圧が供給されると係合離脱する構成となっている。
図3は、代表的な運転条件における吸気弁3のバルブリフト特性を示したもので、図示するように、アイドル等の極低負荷域においては、リフト・作動角が最小となり、かつ中心角の位相は、最も遅角した位置となる。これによって、閉時期は、下死点直前位置となる。本実施例では、始動時の特性もこのアイドル時の特性と同じであり、始動時作動角となる最小作動角ならびに始動時中心角となる最遅角中心角の下で、クランキングが行われる。
アイドル等の極低負荷域よりも負荷の大きな低負荷領域(補機負荷が加わっているアイドル状態を含む)においては、リフト・作動角が大きくなり、かつ中心角は進角した位置となる。このときには、吸気弁閉時期を早めることで、吸気量が比較的少量に制御される。
さらに負荷が増加し、燃焼が安定してくる中負荷域では、リフト・作動角をさらに拡大しつつ、中心角の位相を進角させる。中心角の位相は、中負荷域のある点で、最も進角した状態となる。
また、最大負荷時には、さらにリフト・作動角を拡大し、かつ最適なバルブタイミングとなるように第2可変動弁機構6を制御する。なお、図示するように、機関回転数によっても最適なバルブリフト特性は異なるものとなる。
次に、上記のように構成された吸気弁駆動制御装置の始動時の制御について説明する。
図4は、始動時制御の第1実施例を示すフローチャートであって、図示せぬキースイッチがON位置を経てスタート位置となると、スタータモータによるクランキングが開始されるとともに、本制御が開始される。ステップ1で、そのときの中心角つまり第2可変動弁機構6の位置が読み込まれ、ステップ2で、この中心角が所定の始動時位置(つまり最遅角位置)であるか判定される。ここで、中心角が始動時位置である最遅角中心角でなければ、ステップ3において、作動角目標値の補正、詳しくは、作動角が拡大する方向への補正を行う。実際の中心角の始動時中心角からの乖離量が大きいほど、大きな補正量が与えられる。
図5は、この第1実施例による作用を説明するタイムチャートであって、内燃機関1を停止して再始動するときの機関回転数と作動角と中心角の変化を対比して示している。ここで、実線は、通常時の動作を示し、破線は本実施例による対処がなされた異常時の動作を示す。
エンジン停止の際に、通常は、実線で示すように、ある程度緩やかに回転数が低下していくので、仮に直前に中心角が進角した位置にあっても、第2可変動弁機構6はカムトルク変動を受けることにより徐々に遅角化していき、内燃機関1の回転が完全に停止する前には、最遅角位置に達する。また、第1可変動弁機構5は、バルブスプリング反力により、リフト・作動角が縮小する方向に常に付勢されるので、エンジン停止に伴い、速やかに最小作動角となる。従って、通常は、このような最小作動角および最遅角中心角の下で、次の始動が行われることになる。
これに対し、エンジンストールによる機関の停止などの際には、破線で示すように、機関の回転が急激に停止するので、第2可変動弁機構6が最遅角位置まで復帰せずに、中心角が進角した状態のまま停止してしまうことがある。このような場合に、そのままでは、再始動時に所定の有効圧縮比が得られず、始動性が悪化するが、本発明では、クランキングの際に作動角が破線で示すように拡大補正され、吸気弁閉時期が下死点に近付けられる。これにより、始動性が確保される。なお、作動角および中心角の基本的な制御は、クランキングとともに開始されるので、実際の中心角もクランキング開始後に徐々に本来の目標値へ向かって動き始めていく。なお、作動角を変更する第1可変動弁機構5は、電動モータによって制御されるので、油圧が低い状態でも、作動角を確実に変更することができる。
図6は、上記第1実施例の変形例を示すもので、ステップ3において作動角の拡大補正を開始した後に、ステップ4において、作動角が所定の大きさに達したか、つまり第1可変動弁機構5の制御位置が所定位置に達したかを判定し、作動角が所定の大きさとなった時点で、ステップ5に進んで燃料噴射を開始する。換言すれば、作動角の拡大補正がある程度完了するまでの間は、燃料噴射を禁止するようにしている。これにより、排気組成の悪化や、オーバリッチによる始動性のさらなる悪化が回避される。
次に、図7は、始動時制御の第2実施例を示すフローチャートであって、ステップ11で、そのときの作動角つまり第1可変動弁機構5の位置が読み込まれ、ステップ12で、この作動角が所定の始動時位置(つまり最小作動角)であるか判定される。ここで、作動角が始動時位置である最小作動角でなければ、ステップ3において、中心角目標値の補正、詳しくは、中心角が進角する方向への補正を行う。実際の作動角の始動時作動角からの乖離量が大きいほど、大きな補正量が与えられる。
図8は、この第2実施例による作用を説明するタイムチャートであって、図5と同様に、内燃機関1を停止して再始動するときの機関回転数と作動角と中心角との変化を示し、実線は、通常時の動作、破線は本実施例による対処がなされた異常時の動作である。
この例では、エンジンストールによる機関の停止などの際に、作動角を変更する第1可変動弁機構5が、各部のフリクション等により、本来の最小作動角位置まで復帰できずに、途中で停止した状態を示している。このような場合に、そのままでは、吸気弁閉時期が下死点よりも過度に遅れてしまい、やはり再始動時に所定の有効圧縮比が得られずに、始動性が悪化する。これに対し、本発明では、クランキングの際に中心角が破線で示すように進角補正され、吸気弁閉時期が下死点に近付けられる。これにより、始動性が確保される。なお、クランキング開始に伴って、第1可変動弁機構5各部の摩擦係数が低下するため、実際の作動角もクランキング開始後に徐々に本来の目標値へ向かって動き始めていく。
次に、図9は、第3実施例のフローチャートを示している。この第3実施例では、始動時に、作動角および中心角を読み込み(ステップ21,22)、両者の関係から、吸気弁閉時期を演算する(ステップ23)。そして、この推定された吸気弁閉時期を、ステップ24で、所定の始動時の閉時期と比較し、所定の閉時期よりも進角側にあるか遅角側にあるか判定する。なお、ステップ21,22の作動角および中心角は、その前に内燃機関1が完全に停止したときの値を記憶しておき、これを始動時の値として用いることができる。
ステップ24で、吸気弁閉時期が進角側に外れていれば、ステップ25へ進み、作動角目標値を拡大補正するとともに、ステップ26において、中心角目標値を遅角補正する。これにより、実際の吸気弁閉時期は遅角し、本来の始動時の閉時期に近付く。一方、ステップ24で、吸気弁閉時期が遅角側に外れていれば、ステップ27へ進み、作動角目標値を縮小補正するとともに、ステップ28において、中心角目標値を進角補正する。これにより、実際の吸気弁閉時期は進角し、本来の始動時の閉時期に近付く。従って、適正な有効圧縮比が得られ、確実な始動が可能となる。
本発明に係る内燃機関の吸気弁駆動制御装置のシステム構成図。 可変動弁機構の概略を示す斜視図。 代表的な運転条件でのバルブリフト特性を示す特性図。 始動時の補正制御の第1実施例を示すフローチャート。 この実施例による作用を示すタイムチャート。 第1実施例の変形例を示すフローチャート。 始動時の補正制御の第2実施例を示すフローチャート。 この実施例による作用を示すタイムチャート。 始動時の補正制御の第3実施例を示すフローチャート。
符号の説明
3…吸気弁
5…第1可変動弁機構
6…第2可変動弁機構
10…コントロールユニット

Claims (19)

  1. 吸気弁の作動角を連続的に変更可能な第1可変動弁機構と、上記作動角の中心角を連続的に変更可能な第2可変動弁機構と、を備え、主に吸気弁の作動角および中心角の変更によって吸入空気量を制御するようにした内燃機関の吸気弁駆動制御装置において、
    機関始動時に、上記第1可変動弁機構および上記第2可変動弁機構の何れか一方が予め定められた始動時位置にないときに、当該可変動弁機構の現在位置に応じて他方の可変動弁機構の位置を補正することを特徴とする内燃機関の吸気弁駆動制御装置。
  2. 機関始動時に、中心角が予め定められた始動時中心角と異なるとき、現在の中心角に応じて作動角を補正することを特徴とする請求項1に記載の内燃機関の吸気弁駆動制御装置。
  3. 現在の中心角が始動時中心角よりも進角側にある場合に、作動角を拡大補正することを特徴とする請求項2に記載の内燃機関の吸気弁駆動制御装置。
  4. 現在の中心角と始動時中心角との乖離量が大きいほど、作動角の拡大補正量を大きくすることを特徴とする請求項3に記載の内燃機関の吸気弁駆動制御装置。
  5. 拡大補正後の作動角が、上記第1可変動弁機構の最大作動角より小さな所定の作動角に制限されることを特徴とする請求項3または4記載の内燃機関の吸気弁駆動制御装置。
  6. 上記第2可変動弁機構の最遅角位置における最遅角中心角が上記始動時中心角であることを特徴とする請求項2〜5のいずれかに記載の内燃機関の吸気弁駆動制御装置。
  7. 機関停止中に上記第2可変動弁機構を上記最遅角位置に固定保持する保持機構を備えていることを特徴とする請求項6に記載の内燃機関の吸気弁駆動制御装置。
  8. 機関停止時の中心角を記憶する記憶装置を備え、
    機関始動時に、上記記憶装置に記憶された中心角を現在の中心角とみなして作動角の補正を行うことを特徴とする請求項2〜7のいずれかに記載の内燃機関の吸気弁駆動制御装置。
  9. 機関始動時に、作動角が予め定められた始動時作動角と異なるとき、現在の作動角に応じて中心角を補正することを特徴とする請求項1に記載の内燃機関の吸気弁駆動制御装置。
  10. 現在の作動角が始動時作動角より大きい場合に、中心角を進角補正することを特徴とする請求項9に記載の内燃機関の吸気弁駆動制御装置。
  11. 現在の作動角と始動時作動角との乖離量が大きいほど、中心角の進角補正量を大きくすることを特徴とする請求項10に記載の内燃機関の吸気弁駆動制御装置。
  12. 進角補正後の中心角が、上記第2可変動弁機構の最進角中心角よりも遅角側の所定の進角範囲内に制限されることを特徴とする請求項10または11に記載の内燃機関の吸気弁駆動制御装置。
  13. 上記第1可変動弁機構の最小作動角が上記始動時作動角であることを特徴とする請求項9〜12のいずれかに記載の内燃機関の吸気弁駆動制御装置。
  14. 機関停止中に上記第1可変動弁機構を上記最小作動角の位置に固定保持する保持機構を備えていることを特徴とする請求項13に記載の内燃機関の吸気弁駆動制御装置。
  15. 機関停止時の作動角を記憶する記憶装置を備え、
    機関始動時に、上記記憶装置に記憶された作動角を現在の作動角とみなして中心角の補正を行うことを特徴とする請求項9〜14のいずれかに記載の内燃機関の吸気弁駆動制御装置。
  16. スタータモータによるクランキング中に他方の可変動弁機構の位置の補正を行うことを特徴とする請求項1〜15のいずれかに記載の内燃機関の吸気弁駆動制御装置。
  17. 他方の可変動弁機構の位置補正開始から所定の期間、燃料噴射を禁止することを特徴とする請求項16に記載の内燃機関の吸気弁駆動制御装置。
  18. 吸気弁の作動角を連続的に変更可能な第1可変動弁機構と、上記作動角の中心角を連続的に変更可能な第2可変動弁機構と、を備え、主に吸気弁の作動角および中心角の変更によって吸入空気量を制御するようにした内燃機関の吸気弁駆動制御装置において、
    機関始動時に、上記吸気弁の閉時期が予め定められた始動時位置より進角側にあるときに、上記第1可変動弁機構を作動角拡大側へ補正制御するとともに上記第2可変動弁機構を中心角遅角側へ補正制御することを特徴とする内燃機関の吸気弁駆動制御装置。
  19. 吸気弁の作動角を連続的に変更可能な第1可変動弁機構と、上記作動角の中心角を連続的に変更可能な第2可変動弁機構と、を備え、主に吸気弁の作動角および中心角の変更によって吸入空気量を制御するようにした内燃機関の吸気弁駆動制御装置において、
    機関始動時に、上記吸気弁の閉時期が予め定められた始動時位置より遅角側にあるときに、上記第1可変動弁機構を作動角縮小側へ補正制御するとともに上記第2可変動弁機構を中心角進角側へ補正制御することを特徴とする内燃機関の吸気弁駆動制御装置。
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