JP2015224554A - 内燃機関のデコンプ装置 - Google Patents

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小林 辰夫
Tatsuo Kobayashi
辰夫 小林
西田 秀之
Hideyuki Nishida
秀之 西田
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Abstract

【課題】内燃機関のデコンプ装置において、消費エネルギをより抑制する。
【課題手段】本発明の一態様のデコンプ装置50は、機関出力軸4に連動して回転する駆動カム11aによって揺動されるロッカーアーム52が機関バルブ9を開弁させる内燃機関1に適用される。この内燃機関を始動させるとき、機関出力軸を回転駆動するように、スタータ42が駆動される。デコンプ装置50は、ロッカーアーム52を動かすべく、該ロッカーアームの支点部材53に作用するように構成されたカム部材59であって、該カム部材の回転量に応じてロッカーアームの移動量が変化する、カム部材59と、該カム部材を備えたデコンプカムシャフト60を回転させるためのアクチュエータ57と、内燃機関の始動用に、内燃機関1の冷却水温に応じた量だけカム部材11aを回転させるように、アクチュエータを制御する制御部20とを備える。
【選択図】図2

Description

本発明は、内燃機関のデコンプ装置に関する。
少なくとも圧縮行程中に筒内圧を解放するために筒内燃焼室を排気通路に連通させるデコンプ装置(減圧装置)を備えた内燃機関が公知である。かかるデコンプ装置は、内燃機関の停止時や始動時に内燃機関の振動騒音および回転変動を抑制する目的で使用され、また内燃機関の始動時に圧縮負荷ひいては始動用モータの負荷を低減し、バッテリ消費電力等を抑制する目的で使用される。
特許文献1には、内燃機関のデコンプ装置の一例が開示されている。この装置は、排気弁を駆動するロッカーアームに当接する支点部材(HLA)と、この支点部材をその軸方向に動かすようにデコンプカムシャフトに設けられたデコンプカムと、デコンプカムシャフトを回転させるためのアクチュエータとを備えている。機関始動時、デコンプカムシャフトを回転させることでデコンプカムが回転し、それにより、支点部材がその軸方向に動かされ、ロッカーアームの揺動中心を押し上げる。その結果、特許文献1の記載によれば、排気弁が開弁することになり、機関始動時に筒内圧縮圧を逃がすデコンプ状態となり、機関始動を容易にすることができる。
特開2007−024030号公報
ところで、特許文献1のデコンプ装置では、機関始動時、一律に、デコンプカムシャフトを約180°回転させて、支点部材を動かすようにしている。
一方、内燃機関およびそれを搭載した車両においては、消費エネルギをよりいっそう抑制することが求められている。これは、内燃機関のデコンプ装置でも、同様である。
そこで本発明は、上記事情に鑑みて創案され、その目的は、内燃機関のデコンプ装置において、より好適に、消費エネルギをより抑制することにある。
本発明の一態様によれば、
機関出力軸に連動して回転する駆動カムによって揺動されるロッカーアームが機関バルブを開弁させるように構成された内燃機関であって、該内燃機関を始動させるとき機関出力軸を回転駆動するように始動用モータを駆動する、内燃機関のデコンプ装置であって、
ロッカーアームを動かすべく、該ロッカーアームの支点部材に作用するように構成されたカム部材であって、該カム部材の回転量に応じてロッカーアームの移動量が変化する、カム部材と、
該カム部材を備えたデコンプカムシャフトを回転させるためのアクチュエータと、
内燃機関の始動用に、内燃機関の冷却水温に応じた量だけカム部材を回転させるように、アクチュエータを制御する制御部と
を備えた、内燃機関のデコンプ装置
が提供される。
本発明の上記一態様によれば、内燃機関の始動用に、内燃機関の冷却水温に応じた量だけカム部材を回転させるようにアクチュエータが制御され、これによりその冷却水温に応じた量だけロッカーアームを動かして、機関バルブを開弁することができる。したがって、内燃機関の冷間始動時には、機関フリクションが比較的大きく、始動用モータの消費エネルギが比較的大きいところ、本発明の一態様によれば内燃機関の始動用に冷却水温に応じた量だけ機関バルブを開弁することができるので、内燃機関の始動に際して、筒内圧上昇を抑制して始動用モータの消費エネルギを抑制しつつ、デコンプ装置のアクチュエータの作動エネルギを抑制することができる。
本発明の一実施形態に係るデコンプ装置が適用された内燃機関の構成を示す概略図である。 図1の内燃機関の一部の拡大正面断面図である。 図1の内燃機関の一部の拡大側面断面図である。 閉状態の排気弁に関する模式図であり、(a)はデコンプ装置停止時の図であり、(b)はデコンプ装置作動時の一例の図である。 吸排気弁のリフトカーブを表すグラフであり、(a)はデコンプ装置停止時の図であり、(b)はデコンプ装置作動時の一例の図である。 本発明の一実施形態のデコンプ装置の制御フローチャートである。 内燃機関の冷却水温と、デコンプ装置作動によるリフト量との関係を表したグラフである。
以下、本発明の実施形態を添付図面に基づき説明する。
図1に、本発明の一実施形態のデコンプ装置が適用された内燃機関の構成を概略的に示す。本実施形態に係る内燃機関(エンジン)1は車両に搭載され、多気筒(例えば直列4気筒)の火花点火式内燃機関として構成されている。ただし、エンジンの種類、気筒数、シリンダ配置形式(直列、V型、水平対向等)、着火方式等は特に限定されず、例えばエンジンは圧縮着火式内燃機関(ディーゼルエンジン)であってもよい。車両の種類、用途等も特に限定されず、例えば車両はエンジン1を唯一の動力源とする通常の車両であってもよいし、エンジン1と電気モータとの2つの動力源を備える所謂ハイブリッド車両であってもよい。車両には、車両およびエンジン1を制御するように構成された制御ユニットとしての電子制御ユニット(以下ECUと称す)20が設けられている。
エンジン1のシリンダブロック2に形成されたシリンダ(筒)2a内にはピストン3が往復動可能に収容され、ピストン3にはクランクシャフト4が連結されている。エンジン1のシリンダヘッド5には吸気ポート6を開閉する吸気弁7と、排気ポート8を開閉する排気弁9とが気筒ごとに2つずつ配設されている。各吸気弁7および各排気弁9は、それぞれ機関バルブであり、カムシャフト10、11を含む動弁機構によって開閉駆動される。カムシャフト10、11は動力伝達機構を介してクランクシャフト4に連結されていて、クランクシャフト4に連動して回転する。シリンダヘッド5の頂部には、筒内燃焼室12内の混合気に点火するための点火プラグ13が気筒ごとに取り付けられている。なお、吸気弁7および排気弁9の少なくとも一方の開弁特性を変更するための可変バルブ機構(例えば可変バルブタイミング機構)が設けられてもよい。
各気筒の吸気ポート6は、気筒毎の吸気マニフォールドもしくは枝管14を介して、吸気集合室であるサージタンク15に接続されている。サージタンク15の上流側には吸気管16が接続されており、吸気管16の上流端にはエアクリーナ(図示せず)が設けられている。そして吸気管16には、上流側から順に、吸入空気量を検出するためのエアフローメータ17と、電子制御式のスロットルバルブ18とが組み込まれている。吸気ポート6、枝管14、サージタンク15および吸気管16は、それぞれ吸気通路の一部を形成する。吸気通路、特に吸気ポート内6に燃料を噴射するためのインジェクタ19が気筒ごとに配設されている。
各気筒の排気ポート8には図示しない排気マニフォールドおよび排気管が接続され、排気管には三元触媒からなる触媒が設置されている。触媒の上流側および下流側には排気ガスの空燃比を検出するための上流側および下流側空燃比センサが設置されている。ECU20はこれら空燃比センサの出力に基づき、各空燃比をストイキ(理論空燃比)に制御するための空燃比フィードバック制御を実行する。
センサ類に関し、上述のエアフローメータ17、上流側および下流側空燃比センサに加え、エンジン1のクランク角を検出するためのクランク角センサ35、アクセル開度を検出するためのアクセル開度センサ36、エンジン1の冷却水温度を検出するための水温センサ37がECU20に電気的に接続されている。クランク角センサ35の出力に基づいて、ECU20は、エンジン回転数を検出する。また、エンジン1を始動または停止させるためのスタートスイッチ39がECU20に電気的に接続されている。さらに、車両の車速を検出するための車速センサ40がECU20に電気的に接続されている。ECU20は、これらセンサの出力に基づく検出値に基づいて、点火プラグ13、スロットルバルブ18、インジェクタ19などを制御する。そして点火時期、燃料噴射量、燃料噴射時期、スロットル開度などを制御する。
また、エンジン1には、始動用モータであるスタータ42が設けられている。スタータ42は、機関出力軸であるクランクシャフト4を回転駆動するように設けられている。ECU20は、エンジン1を始動するとき、スタータ42を駆動制御する。スタータ42は、図1では模式的に表されているが、バッテリ(不図示)から供給される電力を用いてクランクシャフト4を回転させるように構成されかつ配置されている。なお、ここでは、このバッテリには、エンジン1の回転を動力源として利用するオルタネータにより電力が蓄えられるが、タイヤの回転を使いモータで電力を発生させる回生装置を用いて電力がさらに蓄えられてもよい。
このエンジン1は、アイドルストップ(アイドル・リダクション)制御を実行可能に構成されている。アイドルストップ実行条件が成立したとき、エンジン1は停止される。そして、再始動条件が成立したとき、エンジン1は再始動される。ここでは、エンジン1の運転中、車速がゼロであり、アクセルペダルが踏まれていない時間が所定時間を越えているとき、アイドルストップ実行条件が成立したとECU20は判定する。アイドルストップ実行条件には、ブレーキペダルが踏まれていることなどがさらに含まれてもよい。そして、例えば、ブレーキペダルが戻されたとき(ブレーキが解除されたとき)、および/あるいはアクセルペダルが踏まれたとき、再始動条件が成立したとして、エンジン1は再始動される。具体的には、ECU20はスタータを駆動し(作動させ)、エンジン1を再始動させる。なお、本発明における「始動」は、このような「再始動」を含む。
加えて、本実施形態のエンジン1においては、少なくともエンジンの圧縮行程中に筒内圧を解放するため、筒内燃焼室12を排気通路(排気ポート8)に連通させるデコンプ装置(減圧装置)50が設けられている。
以下、図2および図3を参照してデコンプ装置50を説明する。本実施形態のデコンプ装置50は、エンジン1の排気弁9を所定量リフト(開弁)させることにより、少なくとも圧縮行程中の筒内圧すなわち圧縮圧を解放するよう構成されている。よって本実施形態のデコンプ装置50は排気弁9を構成要素の一部として流用する。
図示されるように、シリンダヘッド5には、排気弁9用の動弁機構の構成要素として排気カムシャフト11(カムシャフト)、排気バルブスプリング51(バルブスプリング)、ロッカーアーム52および油圧ラッシュアジャスター(以下、HLAという)53が設けられる。排気バルブスプリング51、ロッカーアーム52およびHLA53は排気弁9毎に設けられる。なお吸気弁7用の動弁機構も同様に構成され、対応する部品を便宜上同一の符号を用いて図2に表す。
排気バルブスプリング51は、排気弁9を閉方向に付勢する。ロッカーアーム52は、クランクシャフト4と連動して回転する排気カムシャフト11のカム(駆動カム)11aから駆動力を受けて揺動し、排気弁9を選択的に開方向に作動させる。本実施形態では排気カムシャフト11がロッカーアーム52に直接接触され、排気カムシャフト11がロッカーアーム52を直接駆動する。しかしながら、排気カムシャフト11とロッカーアーム52との間にローラーアーム等の中間部材を介設し、排気カムシャフト11が中間部材を介してロッカーアーム52を駆動するようにしてもよい。
HLA53は周知のように、ロッカーアーム52の揺動中心をなす。HLA53は、排気カムシャフト11(または中間部材)とロッカーアーム52とのクリアランスを常時なくすように作動する。したがってHLA53はロッカーアーム52に当接する。HLA53は、支点部材に相当する。なお、シリンダヘッド5に形成されたHLA支持孔61内にHLA53は昇降可能に支持される。
これら排気カムシャフト11、排気バルブスプリング51、ロッカーアーム52およびHLA53は、デコンプ装置50の構成要素をもなす。これらに加え、デコンプ装置50は、HLA53を排気弁9の開側に選択的にリフト可能なカム部材としてのデコンプカム59を備えたデコンプカムシャフト60と、デコンプカムシャフト60を回転駆動するデコンプアクチュエータ57とを備える。
デコンプカムシャフト60は、全気筒に共通の単一の部材であり、カムシャフト挿通孔62内に回転自在に挿通支持されている。カムシャフト挿通孔62は、各HLA53の底部に臨むようシリンダヘッド5に形成されている。デコンプカムシャフト60は、各HLA53の底面部に接触するよう配設されたデコンプカム59を有し、デコンプカムシャフト60の回転によりデコンプカム59が回転されたときにHLA53は動かされ得る。デコンプカムシャフト60は、電動式のデコンプアクチュエータ57により回転駆動される。
デコンプアクチュエータ57はECU20に電気的に接続され、ECU20により制御される。ECU20からデコンプアクチュエータ57に、オン/オフ信号およびデコンプアクチュエータ57の目標変位量を示す信号が送られ、デコンプアクチュエータ57からECU20に、デコンプアクチュエータ57の実際の変位量を示す信号が送られる。
デコンプ装置50の作動時、デコンプアクチュエータ57がオンされ、デコンプアクチュエータ57は目標変位量に等しい量だけ回転変位して、デコンプカムシャフト60を、例えば図2、3に示す停止位置から180°異なる作動位置(図3に仮想線で示す)に回転させる。この回転により、デコンプカム59は図4(b)の矢印a1方向に回転され、図4(a)に示す状態から図4(b)に示す状態になり、デコンプカム59がHLA53に作用し、HLA53を直接押し上げ、上方に(HLA53の軸方向に)リフトさせる。これによりロッカーアーム52が図4(b)の矢印a2方向に回転され(動かされ)、具体的にはデコンプカム59の回転量に応じた所定量回転し、排気弁9を開方向(図4(b)中下方)にリフトさせる。このような作動は各排気弁9に対して一斉に行われる。なお、デコンプカム59の回転量に応じて、ロッカーアーム52の移動量は変化し得る。
図5に、デコンプ装置50の非作動時(停止時)にクランクシャフト4を回転させたときの吸排気弁7、9のリフトカーブ(図5(a))と、デコンプ装置50の作動時にクランクシャフト4を回転させたときの吸排気弁7、9のリフトカーブ(図5(b))とを示す。なお、図5中、排気弁のリフトカーブには符号「EXV」を付し、吸気弁のリフトカーブには符号「INV」を付す。また、図5中、リフト量がゼロのときは弁が完全に閉じた状態にあることを示す。図5に示すように、デコンプ装置50の作動により、各排気弁9は全閉にならず、少なくとも、全開時のリフト量より遙かに少ない微小量だけリフトされる。このように、デコンプ装置50の作動は、排気カムシャフト11のベース円拡大と同様の効果をもたらす。
本実施形態のデコンプ装置50は、ここでは、エンジン始動時のために主に作動させられる。ここで、図6のフローチャートに基づいて、デコンプ装置50の作動制御について説明する。図6のフローチャートは所定時間間隔で繰り返される。デコンプ装置50の制御部として、ECU20の一部が機能する。
まず、ステップS601では、作動フラグがOFFであるか否かが判定される。作動フラグは、デコンプ装置50が作動されたとき(デコンプカムシャフト60が作動位置にあるとき)ONにされるフラグであり、デコンプ装置50が停止されたとき(デコンプカムシャフト60が停止位置(ノーマル位置)にあるとき)OFFにされるフラグである。初期状態では作動フラグはOFFになっている。
ステップS601で作動フラグがOFFであるので肯定判定されると、ステップS603でデコンプ装置50の作動条件が成立しているか否かが判定される。例えば、エンジン1を始動させるべくスタートスイッチ39がONにされたとき、デコンプ装置50の作動条件が成立したと判定される。あるいは、車両が停止していて、ブレーキペダルが踏まれていて、アクセルペダルが踏まれていない時間が所定時間(例えば数秒)経過したとき、ステップS603で肯定判定される。上記アイドルストップ実行条件が成立したときデコンプ装置50の作動条件が成立したと判定されてもよい。デコンプ装置50の作動条件は種々設定可能である。
そして、デコンプ装置50の作動条件が成立しているので、ステップS603で肯定判定されると、ステップS605でデコンプ装置50が作動される。これにより、上記のごとく、デコンプアクチュエータ57が作動され、デコンプカムシャフト60は、停止位置から作動位置に回転させられる。ステップS605を経ることで、作動フラグはONにされ、今回のルーチンは終了する。ステップS603で否定判定されると、今回のルーチンは終了する。
一方、作動フラグがONであるので、ステップS601で作動フラグがOFFでないとして否定判定されると、ステップS607で、デコンプ装置50の停止条件(ノーマル状態復帰条件)が成立しているか否かが判定される。例えば、スタートスイッチ39がONにされた後、エンジン回転数が所定回転数(例えば400rpm)を越えたとき、あるいは、アクセルペダルが踏まれてエンジン回転数が所定回転数を超えたとき、ステップS607で肯定判定される。上記再始動条件が成立してエンジン回転数が所定回転数を超えたとき、ステップS607で肯定判定されてもよい。あるいは、エンジン1を停止させるべくスタートスイッチ39がOFFにされたとき、または、スタートスイッチ39がOFFにされてさらにエンジン回転数が所定回転数以下になったとき、ステップS607で肯定判定されてもよい。デコンプ装置50の停止条件は種々設定可能である。
そして、デコンプ装置50の停止条件が成立したので、ステップS607で肯定判定されると、ステップS609でデコンプ装置50が停止される、つまりデコンプ装置50が排気弁9を強制的に開状態にしないノーマル状態に復帰される。これにより、上記のごとく、デコンプアクチュエータ57が作動され、デコンプカムシャフト60は、作動位置から停止位置に回転させられる。ステップS609を経ることで、作動フラグはOFFにされ、今回のルーチンは終了する。ステップS607で否定判定されると、今回のルーチンは終了する。
このように、ECU20は、エンジン(再)始動の際に排気弁9を常時開弁させるよう、デコンプアクチュエータ57を作動させてHLA53をリフトさせる。こうして、エンジンのクランキング初期にデコンプ状態であるようにデコンプ装置50が作動することで、筒内圧縮圧を解放してスタータ42の負荷を低減し、バッテリ消費電力等を抑制することができる。またこれによりエンジンの振動騒音および回転変動も抑制することができる。さらにエンジン回転が速やかに立ち上がるのでエンジン始動時間を短縮できると共に、スタータ容量を減少してコストダウンを図ることができる。
ところで、エンジン始動時、特に冷間始動時、各種部材間のフリクションにより、エンジン始動に要するスタータ42での使用電力量は高い傾向にある。したがって、上記のごとくデコンプ装置50を作動させることは、始動時の消費エネルギを低減するために有効である。しかし、冷間始動時に比べて、始動時のエンジン冷却水温が比較的高いとき、各種部材間のフリクションはそれほど高くない。
一方、デコンプ装置50のアクチュエータ57も、バッテリの電力を用いて作動される。それ故、エンジン始動時のために、このアクチュエータ57の消費電力も考慮して、デコンプ装置50が作動されるのが望ましい。
そこで、本実施形態では、エンジン始動時、スタータ42の消費電力を低減するように、かつ、デコンプ装置50のアクチュエータ57の消費電力をも状況に応じて低減するように、デコンプ装置50は作動する。以下に、このデコンプ装置50の作動を図6および図7に基づいて説明する。なお、図6については既に説明したので、その詳細な説明は省略する。
図7は、エンジン冷却水温と、デコンプ装置50の作動による排気弁のリフト量(デコンプリフト量)との関係を表したグラフである。デコンプリフト量は、ここでは、デコンプ装置50の作動により排気弁9が開く量であり、図4(b)に符号「Lv」で示され、HLA53のその軸方向移動量Lsおよびロッカーアーム52の移動量(回転量)に対応し、デコンプカム59の回転量に対応する。図7の関係は、エンジンフリクションを考慮しつつ、エンジン始動時の筒内圧上昇を抑制してスタータの消費電力抑制を図ると共に、アクチュエータ57の消費電力を抑制するように、実験に基づいて定められている。なお、ECU20は、その記憶部に、図7またはそれに相当するデータを有する。
この図7のグラフでは、エンジン冷却水温とデコンプリフト量とは、エンジン冷却水温が所定値(ここでは20℃)以下では、エンジン冷却水温が低いほど、デコンプリフト量が高いという関係を有する。これは、エンジンフリクションの大きさに関係する。そして、図7のグラフでは、エンジン冷却水温が所定値を越えると、デコンプリフト量は比較的低い値で一定である(ここでは1mm)。なお、図7では、−20℃のエンジン冷却水温が、図4(b)の状態に対応する。しかし、この関係に限定されず、例えばエンジン冷却水温が所定温度(例えば10℃)以下のときが、図4(b)の状態に対応するようにすることも可能である。
そして、ECU20はこの図7の相関に基づいてデコンプ装置を作動させる。具体的には、上記ステップS605で、ECU20は、水温センサ37の出力に基づいてエンジン冷却水温を検出し、これに基づいて図7あるいは図7相当図(データ)を検索する。それにより、目標デコンプリフト量に相当するデコンプカム59の目標回転量つまりデコンプアクチュエータ57の目標変位量を、ECU20は求め、デコンプアクチュエータ57を制御する。このように、エンジン冷却水温に応じた量だけデコンプカム59を回転させるように、アクチュエータ57は制御される。
したがって、エンジン冷却水温が低いとき、特に冷間始動時には、エンジンフリクションが大きいので、デコンプリフト量Lvが大きくされ、例えばデコンプカム59などは、図4(b)の状態であり得る。これにより、筒内圧を抑制し、スタータ42の駆動電力を低減することができる。一方、エンジン冷却水温が相対的に高いとき(例えば、エンジン冷却水温が20℃であるときには、例えばエンジン冷却水温が0°℃であるときに比べて)、デコンプリフト量が相対的に小さくされる。これにより、例えば、デコンプカム59は、図4(a)と図4(b)との間の状態、特にデコンプカム59がHLA53を冷却水温に応じた量だけ押し上げた状態にされる。例えば、デコンプカム59は、デコンプカムシャフト60の軸を中心に、図4(a)の状態から、図4(b)の矢印a1の方向に160°回転させられる。したがって、デコンプ装置50の作動により排気弁9を常時開状態にして筒内圧の上昇を抑制することでスタータ42の消費電力をある程度低減し、これに加えてデコンプ装置のアクチュエータの消費出力が(図4(a)から図4(b)へデコンプカム59を180°回転させるときに比べて)低減される。
このように、本実施形態では、スタータ42の消費電力と、アクチュエータ57の消費電力との両面から、エンジン始動に関する消費エネルギを低減するように、エンジン冷却水温に基づいてアクチュエータ57の目標変位量が設定されて、エンジン始動時、少なくともその分だけ排気弁が常時リフトされる。つまり、エンジン始動時のデコンプリフト量(デコンプカムの回転量に対応)は、エンジン冷却水温に基づいて可変設定される。これにより、好適に、省エネルギを図ることができる。
以上、本発明を実施形態に基づいて具体的に説明したが、本発明はこれに限定されない。例えば、上記実施形態のデコンプ装置は排気弁に適用されたが、吸気弁に適用されてもよい。さらに、本発明のデコンプ装置はエンジン始動前や停止前の任意のときに作動されてよく、本発明のデコンプ装置の作動条件や停止条件は、上記実施形態に限定されず、エンジン始動前や停止前の種々の状況、条件に沿って変更されることができる。また、図7のデータは直線状の関係を定めるものであったが、エンジン冷却水温とデコンプリフト量との関係は曲線状であってもよい。
本発明の実施形態には、特許請求の範囲によって規定される本発明の思想に包含されるあらゆる変形例や応用例、均等物が含まれる。したがって本発明は、限定的に解釈されるべきではなく、本発明の思想の範囲内に帰属する他の任意の技術にも適用することが可能である。
1 内燃機関(エンジン)
8 排気ポート
9 排気弁
11 排気カムシャフト
12 筒内燃焼室
20 電子制御ユニット(ECU)
42 スタータ
50 デコンプ装置
51 バルブスプリング
52 ロッカーアーム
53 油圧ラッシュアジャスター(HLA)
57 デコンプアクチュエータ
59 デコンプカム
60 デコンプカムシャフト

Claims (1)

  1. 機関出力軸に連動して回転する駆動カムによって揺動されるロッカーアームが機関バルブを開弁させるように構成された内燃機関であって、該内燃機関を始動させるとき前記機関出力軸を回転駆動するように始動用モータを駆動する、内燃機関のデコンプ装置であって、
    前記ロッカーアームを動かすべく、該ロッカーアームの支点部材に作用するように構成されたカム部材であって、該カム部材の回転量に応じて前記ロッカーアームの移動量が変化する、カム部材と、
    該カム部材を備えたデコンプカムシャフトを回転させるためのアクチュエータと、
    前記内燃機関の始動用に、前記内燃機関の冷却水温に応じた量だけ前記カム部材を回転させるように、前記アクチュエータを制御する制御部と
    を備えた、内燃機関のデコンプ装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN110307053A (zh) * 2018-03-27 2019-10-08 丰田自动车株式会社 内燃机的控制装置
JP2019173602A (ja) * 2018-03-27 2019-10-10 トヨタ自動車株式会社 内燃機関のデコンプ装置

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