JP4537899B2 - 成膜方法及び半導体装置の製造方法 - Google Patents

成膜方法及び半導体装置の製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP4537899B2
JP4537899B2 JP2005196731A JP2005196731A JP4537899B2 JP 4537899 B2 JP4537899 B2 JP 4537899B2 JP 2005196731 A JP2005196731 A JP 2005196731A JP 2005196731 A JP2005196731 A JP 2005196731A JP 4537899 B2 JP4537899 B2 JP 4537899B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
film
magnet unit
distance
sputter target
target
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2005196731A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2007019109A (ja
Inventor
聡一郎 小澤
充司 藤木
暁 土手
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fujitsu Semiconductor Ltd
Original Assignee
Fujitsu Semiconductor Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fujitsu Semiconductor Ltd filed Critical Fujitsu Semiconductor Ltd
Priority to JP2005196731A priority Critical patent/JP4537899B2/ja
Publication of JP2007019109A publication Critical patent/JP2007019109A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4537899B2 publication Critical patent/JP4537899B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Semiconductor Memories (AREA)
  • Physical Vapour Deposition (AREA)
  • Formation Of Insulating Films (AREA)

Description

本発明は、成膜方法及び半導体装置の製造方法に関する。
電源を切っても情報を記憶することができる不揮発性メモリとして、フラッシュメモリや強誘電体メモリが知られている。
このうち、フラッシュメモリは、絶縁ゲート型電界効果トランジスタ(IGFET)のゲート絶縁膜中に埋め込んだフローティングゲートを有し、記憶情報を表す電荷をこのフローティングゲートに蓄積することによって情報を記憶する。しかし、このようなフラッシュメモリでは、情報の書き込みや消去の際に、ゲート絶縁膜にトンネル電流を流す必要があり、比較的高い電圧が必要であるという欠点がある。
これに対し、強誘電体メモリは、FeRAM(Ferroelectric Random Access Memory)とも呼ばれ、強誘電体キャパシタが備える強誘電体膜のヒステリシス特性を利用して情報を記憶する。その強誘電体膜は、キャパシタの上部電極と下部電極の間に印加される電圧に応じて分極を生じ、その電圧を取り去っても自発分極が残留する。印加電圧の極性を反転すると、この自発分極も反転し、その自発分極の向きを「1」と「0」に対応させることで、強誘電体膜に情報が書き込まれる。この書き込みに必要な電圧はフラッシュメモリにおけるよりも低く、また、フラッシュメモリよりも高速で書き込みができるという利点がFeARMにはある。
このFeRAMのキャパシタの上部電極は、非特許文献1、2に開示されるように、プラチナ(Pt)等の貴金属で構成される場合が多い。また、キャパシタの疲労特性や信頼性を改善するために、酸化物で上部電極を構成することもある。その酸化物としては、非特許文献4に開示されるIrO2や、特許文献5、6に開示されるSRO(SrRuO3)がある。
一方、キャパシタ誘電体膜は、PZT(Lead Zirconate Titanate)や、PZTにランタンをドープしたPLZT等のPZT系材料で構成されるのが一般的である。或いは、SrBi2Ta2O9(SBT, Y1)やSrBi2(Ta, Nb)2O9(SBTN, YZ)等のBi層状構造化合物もキャパシタ誘電体膜の材料として利用される。
これらの材料のうち、PZT系材料でキャパシタ誘電体膜を構成する場合には、膜中におけるZrとTiの和に対するPbの比率(Pb/(Zr+Ti))が、キャパシタ誘電体膜の電気特性に大きな影響を与えることが知られている。例えば、上記した非特許文献4では、Pb/(Zr+Ti)の値により、キャパシタのスイッチング電荷やリーク電流が変化することが開示されている。
従って、PZT系材料を用いて強誘電体メモリを量産するには、Pb/(Zr+Ti)の値(以下、Pb量ともいう)が半導体ウエハ間でばらつかずに所望の値になるようにし、強誘電体キャパシタの特性が各半導体ウエハにおいて一定になるようにする必要がある。
ところが、スパッタ法により強誘電体膜を形成する場合、キャパシタ誘電体膜のPb量をコントロールするのは非常に困難である。例えば、非特許文献7には、一つのスパッタチャンバにおいて数10枚程度の半導体ウエハに連続してPZT膜を形成しただけで、PZT膜におけるPb量が半導体ウエハ間で大きく変動することが開示されている。この点に鑑み、非特許文献7では、スパッタガスであるArガスの流量を調節することで、PZT膜におけるPb量を制御することを提案している。
一方、非特許文献8には、半導体ウエハが載置されるウエハステージを電気的にフローティングにすると共に、マグネトロンスパッタ法で使用される磁石の形を改良することで、マグネトロンスパッタ法で形成されたPZT膜におけるPb量の制御性を改善することが開示されている。その結果、非特許文献8によれば、半導体ウエハの面内におけるPb量の分布と、半導体ウエハ間でのPb量の分布とが改善され、一つのマグネトロンスパッタチャンバを用いてPZT膜を形成しても、約80日間にわたって膜中のPb量を安定させることができるとある。
なお、ウエハステージをフローティングにしてPb量の分布を改善する点については特許文献1にも開示されている。
ところで、マグネトロンスパッタチャンバには、上記したウエハステージの他に、PZTよりなるターゲットと、スパッタされたPZTがチャンバの内面に付着するのを防止するためのシールドが設けられる。
このうち、ターゲットは、成膜を続けるにつれてその厚さがエロージョンにより薄くなるので、新品として納入してからある程度の期間が経過した後には、再び新品に交換する必要がある。また、シールドも、成膜によってその表面にPZTが堆積し、その堆積厚が厚くなり過ぎるとPZTが剥離してパーティクルの原因になるので、やはりある程度の期間を見て新品に交換する必要がある。
このように、ターゲットとシールドはいずれも消耗品であり、新品の状態からそれらが使用不可になるまでの期間は寿命と呼ばれる。シールドの寿命は、典型的には数週間であり、これは半導体ウエハを数100枚〜数1000毎だけ処理した期間に相当する。また、ターゲットの寿命は数ヶ月であり、これは半導体ウエハの処理枚数に換算すると数1000毎〜10000枚となる。
このように、ターゲットとシールドの寿命は、非特許文献8が膜中のPb量を保証する80日間よりもはるかに長い。従って、非特許文献8の方法では、ターゲットやシールドが寿命を迎える前にPZT膜のPb量が変動し始めるので、Pb量を元に戻すために上記の80日程度を目安にターゲットとシールドを新品に交換する必要がある。これにより、ターゲットとシールドを有効に利用することができないと共に、ターゲットとシールドのコストがFeRAMの製造コストに転嫁され、安価なFeRAMを市場に供給することができなくなる。
また、非特許文献8には、磁石を変更することでPb量の面内分布をコントロールできるとあるので、ターゲット使用量に応じて別の磁石に交換することも考えられる。しかし、ターゲット使用量に応じて何種類もの磁石を設計、製作するのは時間とコストがかかるため好ましくない。更に、磁石の交換を頻繁に行うことは、手間が掛かると共に、生産ラインの生産性を悪化させるので、現実的でない。しかも、磁石を交換したからといってチャンバ内の磁場の状態が元に戻るとは限らないので、磁石の交換がPb量の分布を改善するとは限らない。
末永、その他、「Pt/PLZT/Ptキャパシタの半導体プロセス劣化に対するPLZT表面粗さの影響」、1998年9月、第59回応用物理学会学術講演会 講演予稿集 16p-G-8 小高、その他、「TEMによる水素還元処理前後のPZT薄膜の評価」、1998年9月、第59回応用物理学会学術講演会 講演予稿集 16p-G-12 金谷、その他、「Pt/PZT/Pt強誘電体キャパシタの水素劣化メカニズムII」、1999年3月、第46回応用物理学関係連合講演会 講演予稿集 29a-K-4 Glen R. Fox and Tomohiro Takamatsu, "Property of Reactively Sputtered IrOx for PZT Electrode Application", Integrated Ferroelectrics, Vol. 31, pp. 47-56 (2000) 金井、その他、「SrRuO3電極を用いたPZT薄膜キャパシタの電気的特性」、1999年3月、第46回応用物理学関係連合講演会 講演予稿集 29p-K-13 藤田、その他、「Pt/PZT/Pt構造キャパシタにおけるPZT薄膜の結晶性及び強誘電性の評価」、1999年9月、第60回応用物理学会学術講演会 講演予稿集 2p-A-6 K.Suu et al, "Preparation of (Pb, La)(Zr, Ti)O3Ferroelectric Films by RF sputtering on Large Substrate", Jpn. J. Appl. Phys. Vol. 35 (1996) pp. 4967-4971 Soichiro Ozawa et al., "Pb Content Control in Sputtered PZT films for FRAM Mass Production", Extended Abstracts of the 2000 International Conference on Solid State Devices and Materials, Sendai, 2000, pp.266-267 特開平7−231045号公報
本発明の目的は、Pb量の面内分布が変動するのを防止することが可能な成膜方法及び半導体装置の製造方法を提供することにある。
本発明の一観点によれば、チャンバと、該チャンバの内部に設けられた鉛を含むスパッタターゲットと、前記チャンバの外側に回転可能な状態で設けられて前記スパッタターゲットの表面の磁場を時間的に変動させる磁石ユニットとを有するマグネトロンスパッタ装置を用いる成膜方法であって、前記スパッタターゲットと前記磁石ユニットのそれぞれの表面同士の距離を変えながら、基板上に試験的に鉛を含んだ膜を成膜して、前記膜に含まれる鉛の量の面内分布が一定となるときの前記スパッタターゲットと前記磁石ユニットのそれぞれの表面同士の距離を最適距離として求める工程と、前記最適距離となる位置に前記磁石ユニットを配置した後、マグネトロンスパッタ法により鉛を含んだ膜の成膜を複数の基板に対して繰り返し行う工程と、前記鉛を含んだ膜の成膜が所定枚数の基板に対して終了するたびに、前記スパッタターゲットと前記磁石ユニットのそれぞれの表面同士の距離を前記最適距離に戻す工程と、を有する成膜方法が提供される。
本発明に係る成膜方法によれば、所定枚数の基板に対して成膜を行った後、スパッタターゲットと磁石ユニットのそれぞれの表面同士の距離が最適距離に戻されるので、スパッタターゲットの表面付近での磁場の状態が一定に保たれ、膜中に含まれる鉛の比率の面内分布が磁場の変動によって悪化するのを防止できる。
また、本発明の別の観点によれば、半導体基板の上に下地絶縁膜を形成する工程と、前記下地絶縁膜の上に第1導電膜を形成する工程と、前記第1導電膜の上に、マグネトロンスパッタ法により鉛を含む強誘電体膜を形成する工程と、前記強誘電体膜の上に第2導電膜を形成する工程と、前記第1導電膜、前記強誘電体膜、及び前記第2導電膜をパターニングすることにより、下部電極、キャパシタ誘電体膜、及び上部電極で構成されるキャパシタを形成する工程とを有し、前記強誘電体膜を形成する工程において、チャンバと、該チャンバの内部に設けられた鉛を含むスパッタターゲットと、前記チャンバの外側に回転可能な状態で設けられて前記スパッタターゲットの表面の磁場を時間的に変動させる磁石ユニットとを有するマグネトロンスパッタ装置を用い、前記スパッタターゲットと前記磁石ユニットのそれぞれの表面同士の距離を変えながら、基板上に試験的に鉛を含んだ膜を成膜して、前記膜に含まれる鉛の量の面内分布が一定となるときの前記スパッタターゲットと前記磁石ユニットのそれぞれの表面同士の距離を最適距離として求め、前記最適距離となる位置に前記磁石ユニットを配置した後、マグネトロンスパッタ法により鉛を含んだ膜の成膜を複数の基板に対して繰り返し行い、前記鉛を含んだ膜の成膜が所定枚数の基板に対して終了するたびに、前記スパッタターゲットと前記磁石ユニットのそれぞれの表面同士の距離を前記最適距離に戻す半導体装置の製造方法が提供される。
本発明に係る半導体装置の製造方法によれば、所定枚数の半導体基板に対して強誘電体膜の成膜が終了するたびに、スパッタターゲットと磁石ユニットのそれぞれの表面同士の距離を最適距離に戻すので、次回以降の半導体基板に対して強誘電体膜を形成する場合でも、その強誘電体膜における鉛の比率の面内分布を常に一様に保つことができ、キャパシタの特性が常に安定した半導体装置を量産することが可能となる。
本発明によれば、鉛を含んだ膜の成膜が所定枚数の基板に対して終了するたびに、スパッタターゲットと磁石ユニットのそれぞれの表面同士の距離を最適距離に戻すので、スパッタターゲットの表面付近での磁場の状態が一定に保たれ、膜中に含まれる鉛の比率の面内分布が磁場の変動によって悪化するのを防止することが可能となる。
以下に、本発明の実施の形態について、添付図面を参照しながら詳細に説明する。
(1)予備的事項の説明
本実施形態の説明に先立ち、本発明の予備的事項について説明する。
図1は、株式会社アルバック製のPZTスパッタ装置であるCERAUS-ZX-1000の構成図である。
そのスパッタ装置は、RFマグネトロンスパッタ法により成膜を行うためのチャンバ101を有し、シリコン基板10が載せられるウエハステージ(基板載置台)102がそのチャンバ101の下部に設けられる。ウエハステージ102の上方には、ステンレスよりなるシールド103が配され、スパッタされた材料がチャンバ101の内壁に付着するのがこのシールド103によって防がれる。
更に、このシールド103の上方には、チャンバ101の上部を塞ぐ銅よりなるバッキングプレート105が配され、バッキングプレート105とチャンバ101との間のOリング117によってチャンバ101内が気密に保たれる。そのバッキングプレート105は、不図示のIn(インジウム)ボンディング材によって、PZTの焼結体よりなるスパッタターゲット104を保持する役割も担う。
スパッタターゲット104のサイズは特に限定されないが、本実施形態では、その直径を300mm、厚さを4mmとする。また、スパッタターゲット104の材料は鉛を含むものであればPZTに限定されず、PZTにランタンをドープしたPLZTよりなるスパッタターゲット104を用いてもよい。
そして、バッキングプレート105には、周波数が13.56MHzの高周波電源116が接続され、該高周波電源116から供給された高周波電力によってチャンバ101内のスパッタガスがプラズマ化される。
バッキングプレート105の上には樹脂板114が固定されており、第1プーリ118を回転させるための第1モータ113がその樹脂板114上に固定される。更に、バッキングプレート105の上方には、例えば8本のネジ(不図示)によって、テフロン板107を介して磁石ユニット106が回転板108に固定される。
第1モータ113で発生した回転駆動力は、第1プーリ118、動力ベルト115、及び第2プーリ109によって回転板108に伝えられ、これにより回転板108に固定されている磁石ユニット106が回転し、スパッタターゲット104の表面104aでの磁場が時間的に変動することになる。
次に、このスパッタ装置を用いて本願発明者が行った実験について説明する。
図2は、この実験で使用したサンプルの断面図である。
そのサンプルを作成するには、まず、シリコン基板10の表面に熱酸化膜70を形成する。次いで、厚さ150nmのPr(プラチナ)膜と厚さ20nmのALO(アルミナ)膜とをこの順に積層してなる下部電極用導電膜71を形成し、図1のスパッタ装置を用いて、下部電極用導電膜71の上にPZT膜72を形成する。本願発明者は、このようにして形成されたPZT膜72におけるPb量の面内分布が、磁石ユニット106とスパッタターゲット104のそれぞれの表面同士の距離D(図1参照)にどのように依存するのかを以下のようにして調査した。
図3の左側に示す二つのグラフは、使用量が652.5kWhでほぼ限界(寿命)に達したスパッタターゲット104を用いて上記のPZT膜72を形成した場合におけるPZT膜72の膜厚とPb量のそれぞれの面内分布を示すものである。なお、スパッタターゲット104の使用量とは、スパッタターゲット104に供給された高周波電力の電力量の総和を指し、これについてはシールド103も同様である。
但し、PZT膜72のPb量の測定には、株式会社テクノス製の蛍光X線ウエハ表面分析装置であるSMAT2200を使用した。そして、シリコン基板10におけるPb量と膜厚の測定ポイントとしては、図6のような9ポイントを選択した。
図3の右側に模式的に示されるように、このように使い古されたスパッタターゲット104では、エロージョンによってその表面が削られ、その厚さTfが新品の際の厚さTiよりもΔTだけ薄くなる。この例では、ΔTは3mmである。但し、エロージョンによる削れ量はターゲット104において不均一なので、本実施形態では、エロージョンによって最も深く削れた部分の削れ量をΔTとする
そして、このようなエロージョンによって、スパッタターゲット104が新品のときと比較して、磁石ユニット106とスパッタターゲット104との距離Dfが縮まることになる。この例では、ターゲット104が新品のときの距離Diは40mmであり、上記のDfは37mm(=Di−ΔT)となる。
また、PZT膜72の成膜条件としては、高周波電力116のパワー1.0kW、成膜時間273秒、圧力1.0Pa、基板温度50℃が採用された。そして、このような条件を用い、スパッタガスであるアルゴンガスの流量が15sccm、18sccm、20sccm、22sccmのそれぞれの場合について、PZT膜72の膜厚とPb量の面内分布とを測定した。
図3の左下のグラフに示されるように、このように使い込まれたターゲット104を用いると、Pb量の面内分布が一様となり、量産に適したPZT膜72が得られることが分かる。例えば、アルゴン流量が20sccmのとき、Pb量の面内における最大値と最小値との差は0.010となり、Pbの分布は極めて良好である。
一方、図4は、スパッタターゲット104を新品(使用量44.2kWh)に交換し、図3の場合と同じ条件でPZT膜72を形成して、そのPZT膜72の膜厚とPb量の面内分布を調査して得られたグラフである。
この場合、新品のスパッタターゲット104にエロージョンは発生していないので、磁石ユニット106とスパッタターゲット104との距離は初期値であるDi(=40mm)となり、図3の場合よりも長くなる。
図4に示されるように、このようにスパッタターゲット104を新品に交換すると、Pb量の面内分布が図3の場合よりも悪化する。例えば、アルゴン流量が20sccmの場合では、Pb量の最大値と最小値の差が0.022であり、図4の0.010の二倍程度の値になってしまう。
更に、Pb量の面内平均値についても、図4の場合よりも全体的に小さい値となってしまう。
このようなPb量の面内分布の悪化は、磁石ユニット106とスパッタターゲット104との距離が図3の場合よりも長くなったことに原因があると考えられる。
そこで、本願発明者は、図4の磁石ユニット106をスパッタターゲットに3mm近づけることにより、磁石ユニット106とスパッタターゲット104との距離を図3と同じDf(=37mm)に縮めて、改めてPZT膜72を形成した。そして、これにより得られたPZT膜に対し、図3、図4と同じ測定を行った。その結果を図5に示す。
図5に示されるように、Pb量の面内分布は、図4の場合よりも平坦になり、図3と同様な均一性を呈するようになった。例えば、アルゴン流量が20sccmでは、Pb量の面内における最大値と最小値との差は0.012となり、図3における0.010に近い値となった。
図3〜図5の実験結果より、RFマグネトロンスパッタ法によりPZT膜を形成する場合は、磁石ユニット106とスパッタターゲット104との距離によって、PZT膜におけるPb量の面内分布が変動することが明らかとなった。これは、上記の距離により、スパッタターゲット104の表面付近での磁場の状態が変わることに理由があると考えられる。
(2)本発明の実施の形態
(i)成膜装置の説明
図7は、本実施形態で使用される成膜装置の構成図である。なお、図7において、図1と同じ要素には図1と同じ符号を付し、以下ではその説明を省略する。
図7に示される成膜装置は、図1で説明した装置に磁石移動機構120を設けてなる。その磁石移動機構120は、第2プーリ109上に、該第2プーリ109の回転運動から独立したラック112を有し、ピニオンギア111がそのラックに嵌合する。そして、ピニオンギア111は、不図示の固定部材によって既述の樹脂板114に固定された第2モータ110に繋がっており、第2モータ110の回転運動がラック112とピニオンギア111によって上下運動に変換され、それにより磁石ユニット106が1mm程度の単位で連続的に昇降可能となっている。
磁石ユニット106のこのような昇降運動によって、この成膜装置では、スパッタターゲット104と磁石ユニット106のそれぞれの表面同士の距離Dを連続的に調節することができる。
(ii)成膜方法の説明
図8(a)、(b)は、図7の成膜装置を用いて行われる成膜方法を模式的に示す断面図である。
図8(a)は、スパッタターゲット104が新品のときの断面図である。この場合、スパッタターゲット104の厚さは初期値のTiであり、エロージョンによる薄厚化は無い。この状態で、既述の磁石移動機構120によって、スパッタターゲット104と磁石ユニット106のそれぞれの表面同士の距離Dを変えながら、何枚かのシリコン基板10に試験的にPZT膜を形成する。そして、それぞれのPZT膜のPb量の面内分布を調査し、分布が最も良好になったときのターゲット104と磁石ユニット106との距離を最適距離D0として求めておく。
既述のように、スパッタターゲット104は、成膜を行う度にエロージョンによってその厚さが僅かずつ薄くなる。その結果、ターゲット104と磁石ユニット106との距離が最適距離D0から除々に短くなり、PZT膜のPb量の面内分布が悪化する恐れがある。
そこで、本実施形態では、図8(b)に示すように、所定枚数、例えば1ロットを構成する25枚のシリコン基板10に対してPZT膜を形成した後に、ターゲット104の厚さの減少分ΔTだけ磁石移動機構120によって磁石ユニット106を上方に移動し、ターゲット104と磁石ユニット106との距離を最適距離D0に保つようにする。なお、磁石移動機構120の制御は、オペレータが手動で行ってもよいし、コンピュータにより自動で行ってもよい。
これによれば、ターゲット104の表面付近での磁場の状態が常に一定に保たれるので、磁場の変動に伴ってPb量の面内分布が悪化するのを防止できる。更に、この方法では、シールド103やスパッタターゲット104が寿命を迎えるまでの数週間〜数ヶ月の間の長期にわたり、ターゲット104と磁石ユニット106との距離が最適距離D0に保たれるので、80日間だけPb量を保証する非特許文献8と比較して、シールド103とスパッタターゲット104とを無駄にすることなく有効利用することができる。
なお、上記では、所定枚数のシリコン基板10に対してPZT膜を成膜した後に磁石ユニット104を上方に移動させたが、これに代えて、一枚のシリコン基板10にPZT膜を成膜している最中に磁石ユニット106を移動し、ターゲット104と磁石ユニット106との距離を最適距離D0に保つようにしてもよい。
ところで、アルミニウム膜等の金属膜用のスパッタ装置では、ターゲットのエロージョンによって金属膜の膜厚の面内分布が変動することが知られており、その面内分布を改善する目的で、適当な時期を見計らってターゲットと磁石ユニットとの距離を調節することが行われている。金属膜用のターゲット、例えばアルミターゲットは、その厚さが10mmや15mmと厚いものが一般的なため、金属膜用のスパッタ装置に付属の磁石ユニットの移動機構は、5mm単位での荒い移動しか行えないのが普通である。
これに対し、PZT用のスパッタターゲット104は、PZTの焼結によって製造されるため、その厚さを上記の10mmや15mmのように厚くするのが技術的に困難であり、通常は4mm程度と薄い。よって、金属膜用のスパッタ装置の磁石ユニットの移動機構を本実施形態に流用したのでは、スパッタターゲット104と磁石ユニット106との距離を微細にコントロールするのが困難であり、その距離を最適距離D0に保つのが困難となる。
更に、金属膜用のスパッタ装置では、上記のように膜厚の面内分布を調整するために磁石ユニットを移動させることが行われているが、スパッタされた膜の組成を変化させるという目的で磁石ユニットを移動させることは従来行われていない。
(iii)半導体装置の製造方法の説明
次に、上記で説明した成膜方法を用いた半導体装置の製造方法について説明する。以下では、半導体装置として、プレーナ型のFeRAMを製造する。
図9〜図14は、このFeRAMの製造途中の断面図である。
まず、図9(a)に示す断面構造を得るまでの工程を説明する。
最初に、n型又はp型のシリコン(半導体)基板20表面に、トランジスタの活性領域を画定するSTI(Shallow Trench Isolation)用の溝を形成し、その中に酸化シリコン等の絶縁膜を埋め込んで素子分離絶縁膜21とする。なお、素子分離構造はSTIに限られず、LOCOS(Local Oxidation of Silicon)法で素子分離絶縁膜21を形成してもよい。
次いで、シリコン基板20の活性領域にp型不純物を導入してpウェル22を形成した後、その活性領域の表面を熱酸化することにより、ゲート絶縁膜28となる熱酸化膜を形成する。
続いて、シリコン基板20の上側全面に非晶質又は多結晶のシリコン膜及びタングステンシリサイド膜を順に形成し、これらの膜をフォトリソグラフィによりパターニングしてゲート電極25a、25bを形成する。
pウェル22上には、上記の2つのゲート電極25a、25bが間隔をおいてほぼ平行に配置され、それらのゲート電極25a、25bはワード線の一部を構成する。
次いで、ゲート電極25a、25bをマスクにするイオン注入により、各ゲート電極25a、25bの横のシリコン基板20にn型不純物を導入し、第1〜第3ソース/ドレインエクステンション24a〜24cを形成する。
その後に、シリコン基板20の上側全面に絶縁膜を形成し、その絶縁膜をエッチバックしてゲート電極25a、25bの横に絶縁性サイドウォール26として残す。その絶縁膜として、例えばCVD法により酸化シリコン膜を形成する。
続いて、絶縁性サイドウォール26とゲート電極25a、25bをマスクにしながら、シリコン基板20にn型不純物を再度イオン注入することにより、各ゲート電極25a、25bの側方のシリコン基板20に第1〜第3ソース/ドレイン領域23a〜23cを形成する。
ここまでの工程により、シリコン基板20の活性領域には、ゲート絶縁膜28、ゲート電極25a、25b、及び第1〜第3ソース/ドレイン領域23a〜23cによって構成される第1、第2MOSトランジスタTR1、TR2が形成されたことになる。
次に、シリコン基板20の上側全面に、スパッタ法によりコバルト層等の高融点金属層を形成した後、この高融点金属層を加熱してシリコンと反応させ、シリコン基板20上に高融点金属シリサイド層27を形成する。その高融点金属シリサイド層27はゲート電極25a、25bの表層部分にも形成され、それにより各ゲート電極25a、25bが低抵抗化されることになる。
その後、素子分離絶縁膜21の上等で未反応となっている高融点金属層をウエットエッチングして除去する。
続いて、プラズマCVD法により、窒化シリコン(SiN)膜29を厚さ約20nmに形成する。次いで、この窒化シリコン膜29の上に、シランガスを使用するプラズマCVD法により酸化シリコン膜30を厚さ約80nmに形成し、更にその上にTEOSガスを使用するプラズマCVD法により犠牲酸化シリコン膜を約1000nmに形成する。そして、その犠牲酸化シリコン膜の上面をCMP(Chemical Mechanical Polishing)法により研磨して平坦化し、残された酸化シリコン膜30と窒化シリコン膜29とを第1層間絶縁膜31とする。上記のCMPの結果、第1層間絶縁膜31の厚さは、シリコン基板20の平坦面上で約700nmとなる。
次に、フォトリソグラフィにより第1層間絶縁膜31をパターニングして、第1〜第3ソース/ドレイン領域23a〜23cのそれぞれの上にコンタクトホールを形成する。そして、そのコンタクトホールの内面と第1層間絶縁膜31の上面に、スパッタ法により厚さ約30nmのチタン膜と厚さ約20nmの窒化チタン膜とをこの順にグルー膜として形成する。更に、六フッ化タングステンガスを使用するCVD法により、上記のグルー膜の上にタングステン膜を形成し、そのタングステン膜でコンタクトホールを完全に埋め込む。その後に、第1層間絶縁膜31上の余分なタングステン膜とグルー膜とをCMP法により研磨して除去し、上記の膜をコンタクトホールの中に第1〜第3導電性プラグ32a〜32cとして残す。これら第1〜第3導電性プラグ32a〜32cは、その下の第1〜第3ソース/ドレイン領域23a〜23cと電気的に接続されることになる。
ところで、その第1〜第3導電性プラグ32a〜32cは、タングステンを主に構成されるが、タングステンは非常に酸化され易く、プロセス中で酸化されるとコンタクト不良を引き起こす。
そこで、次の工程では、図9(b)に示すように、上記の第1〜第3導電性プラグ32a〜32cを酸化雰囲気から保護するための酸化防止膜36として、プラズマCVD法により酸窒化シリコン(SiON)膜36aと酸化シリコン膜36bとをこの順に形成する。その酸窒化シリコン膜36aの厚さは例えば100nmであり、酸化シリコン膜36bの厚さは約130nmである。また、酸化シリコン膜36bの成膜ガスとしてはTEOSが採用される。
次いで、図9(c)に示すように、後述の強誘電体キャパシタの下部電極の結晶性を高め、最終的にはキャパシタ誘電体膜の結晶性を改善するために、スパッタ法により第1アルミナ膜(下地絶縁膜)37を厚さ約20nmに形成する。
続いて、図10(a)に示すように、スパッタ法によりプラチナ膜を厚さ約150nmに形成し、それを第1導電膜41とする。
次に、図10(b)に示す断面構造を得るまでの工程について説明する。
まず、図7で説明した成膜装置のウエハステージ102上にシリコン基板20を載置する。そして、基板温度が50℃に安定したところで、スパッタガスとしてアルゴンガスを20sccmの流量で供給すると共に、周波数が13.56MHzでパワーが1.0kWの高周波電力を高周波電源116からバッキングプレート105に印加する。そして、圧力が約1.0Paの下で273秒間成膜を行うことにより、第1導電膜41上にPZT膜を厚さ約150nmに形成し、それを強誘電体膜42とする。なお、スパッタガスとして使用されるアルゴンガスの流量は上記の20sccmに限定されず、強誘電体膜42中のPb量が所望の値になるようにその流量を調節してよい。
また、PZT膜にランタンをドープしたPLZT膜を強誘電体膜42として形成してもよい。
その後に、強誘電体膜42を構成するPZTを酸素含有雰囲気中でRTA(Rapid Thermal Anneal)により結晶化する。そのRTAの条件は、例えば、基板温度720℃、処理時間120秒、昇温速度125℃/秒である。
次に、図10(c)に示すように、強誘電体膜42の上に、スパッタ法により酸化イリジウム(IrO2)膜を厚さ約250nmに形成し、それを第2導電膜43とする。なお、第2導電膜43は貴金属膜又は酸化貴金属膜で構成さればよく、上記の酸化イリジウム膜に代えて、イリジウム膜やプラチナ膜等の貴金属膜を第2導電膜43として形成してもよい。
次いで、図11(a)に示すように、第1導電膜41、強誘電体膜42、第2導電膜42を別々にパターニングすることにより、下部電極41a、キャパシタ誘電体膜42a、及び上部電極43aをこの順に積層してなるキャパシタQを形成する。
次に、図11(b)に示す断面構造を得るまでの工程について説明する。
まず、水素等の還元性雰囲気からキャパシタQを保護し、キャパシタ誘電体膜42aの劣化を防止するための第2アルミナ膜50をシリコン基板20の上側全面に形成する。その第2アルミナ膜50は、例えばスパッタ法により厚さ約50nmに形成する。
そして、エッチングやスパッタリング等によってここまでの工程でキャパシタ誘電体膜42aが受けたダメージを回復させるため、ファーネス内の酸素100%の雰囲気中で基板温度650℃、処理時間90分の条件で回復アニールを行う。
次に、TEOSガスを反応ガスとするプラズマCVD法により、第2アルミナ膜50の上に酸化シリコン膜51を厚さ約1500nmに形成する。その酸化シリコン膜51の上面には、キャパシタQを反映した凹凸が形成される。そこで、この凹凸を無くすために、酸化シリコン膜51の上面をCMP法により研磨して平坦化し、第2アルミナ膜50の平坦面上での酸化シリコン膜51の厚さを約1000nmにする。
その後、この酸化シリコン膜51の脱水処理として、酸化シリコン膜51の表面をN2Oプラズマに曝す。このようなN2Oプラズマ処理に代えて、炉の中で酸化シリコン膜51をアニールして脱水してもよい。
次いで、後の工程で発生する水素や水分からキャパシタQを保護するための第3アルミナ膜52を、酸化シリコン膜51の上にスパッタ法により厚さ約50nmに形成する。更に、この第3アルミナ膜52の上に、プラズマCVD法で酸化シリコン膜53を厚さ約200nmに形成する。
ここまでの工程により、キャパシタQの上には、酸化シリコン膜51、53と第3アルミナ膜52とで構成される第2層間絶縁膜54が形成されたことになる。
次に、図12(a)に示すように、第2層間絶縁膜54の上にフォトレジストを塗布し、それを露光、現像することにより、ホール形状の第1、第2窓55a、55bを備えた第1レジストパターン55を形成する。
そして、上記の第1、第2窓55a、55bを通じて第2層間絶縁膜54とその下の第2アルミナ膜50をエッチングすることにより、上部電極43aの上に第1ホール54aを形成すると共に、下部電極41aのコンタクト領域上に第2ホール54bを形成する。
この後に、第1レジストパターン55は除去される。
次いで、図12(b)に示すように、第2層間絶縁膜54の上にフォトレジストを再び塗布し、それを露光、現像して、第1〜第3導電性プラグ32a〜32cのそれぞれの上に第3〜第5窓57c〜57eを備えた第2レジストパターン57を形成する。
更に、第3〜第5窓57c〜57eを通じて第2層間絶縁膜54、第1、2アルミナ膜37、50、及び酸化シリコン膜36bをエッチングすることにより、各導電性プラグ32a〜32cの上に第3〜第5ホール54c〜54eを形成する。このようなエッチングは、C4F8、Ar、O2、及びCOの混合ガスをエッチングガスとする平行平板プラズマエッチング装置で行われ、酸窒化シリコン(SiON)膜36aがこのエッチングにおけるストッパ膜となる。
この後に、第2レジストパターン57は除去される。
次に、図13(a)に示す断面構造を得るまでの工程について説明する。
まず、平行平板プラズマエッチング装置内にシリコン基板20を入れ、エッチングガスとしてCHF3、Ar、及びO2の混合ガスをそのエッチング装置に供給する。これにより、第3〜第5ホール54c〜54eの下の酸窒化シリコン(SiON)膜36aがエッチングされ、これらのホールに第1〜第3導電性プラグ32a〜32cが露出すると共に、第1、第2ホール54a、54b内の異物が除去されて、上部電極43aと下部電極41aの上面が清浄化される。
このように、キャパシタQ上の浅い第1、第2ホール54a、54bを形成する工程とは別の工程において、第1〜第3ソース/ドレイン領域23a〜23c上の深い第3〜第5ホール54c〜54eを形成することで、浅い第1ホール54aの下の上部電極43aがエッチング雰囲気に長時間曝されるのを防ぐことができ、その下のキャパシタ誘電体膜42aが劣化するのを抑制することが可能となる。
更に、第1〜第3導電性プラグ32a〜32cは、本工程が終了するまで、酸化防止膜36を構成する酸窒化シリコン膜36aによって覆われているので、各導電性プラグ32a〜32cを構成するタングステンが酸化してコンタクト不良を起こすのが防止される。
次に、図13(b)に示す断面構造を得るまでの工程について説明する。
まず、第1〜第5ホール54a〜54eの内面を清浄化するために、高周波電力でプラズマ化されたアルゴン雰囲気に各ホール54a〜54eの内面を曝し、その内面をスパッタエッチングする。そのエッチング量は、例えば、酸化シリコン膜の膜厚換算で約10nmとされる。次に、第1〜第5ホール54a〜54eの内面と第2層間絶縁膜54の上面とに、スパッタ法によりグルー膜として窒化チタン膜を厚さ約75nmに形成する。
そして、CVD法によりグルー膜の上にタングステン膜を形成し、そのタングステン膜で第1〜第5ホール54a〜54eを完全に埋め込む。
その後に、第2層間絶縁膜54の上面上の余分なグルー膜とタングステン膜とをCMP法により研磨して除去し、これらの膜を各ホール54a〜54eの中に残す。第1、第2ホール54a、54b内に残されたこれらの膜は、それぞれ上部電極43aと下部電極41aコンタクト領域CRに電気的に接続される第4、第5導電性プラグ60a、60bとされる。また、第3〜第5ホール54c〜54e内に残されたこれらの膜は、第1〜第3導電性プラグ32a〜32cと電気的に接続される第6〜第8導電性プラグ60c〜60eとされる。
次に、図14に示す断面構造を得るまでの工程について説明する。
まず、第2層間絶縁膜54と第6〜第8導電性プラグ60c〜60eのそれぞれの上に、厚さが約60nmのチタン膜と厚さが約30nmの窒化チタン膜をこの順にスパッタ法により形成し、これらをバリアメタル層とする。次いで、金属積層膜として、スパッタ法により銅含有アルミニウム膜、チタン膜、及び窒化チタン膜をこの順にそれぞれ厚さ約360nm、5nm、70nmにバリアメタル層上に形成する。
次いで、この金属積層膜の上に、不図示の酸窒化シリコン膜を反射防止膜として形成した後、フォトリソグラフィにより上記の金属積層膜とバリアメタル層とをパターニングして、一層目金属配線62a〜62cと導電性パッド62dとを形成する。
続いて、第3層間絶縁膜63としてプラズマCVD法により酸化シリコン膜を形成した後、CMP法によりその第3層間絶縁膜63を平坦化する。その後に、フォトリソグラフィにより第3層間絶縁膜63をパターニングして導電性パッド62dの上にホールを形成し、そのホール内にタングステン膜を主に構成される第9導電性プラグ64を形成する。
この後は、2層目〜5層目金属配線や、これらの金属配線の間に層間絶縁膜を形成する工程に移るが、その詳細については省略する。
以上により、本実施形態に係るプレーナ型のFeRAMの基本構造が完成したことになる。
この半導体装置の製造方法によれば、図10(b)の工程においてPZTよりなる強誘電体膜42を形成する際、図7で説明した磁石移動機構120を備えた成膜装置を用いる。既述のように、その成膜装置では、1ロット(25枚)のシリコン基板20に対して成膜が終了するたびに、スパッタターゲット104と磁石ユニット106のそれぞれの表面同士の距離Dを、強誘電体膜42におけるPb量の面内分布が一様になる最適距離D0に戻す。従って、次のロットにおけるシリコン基板20に対して強誘電体膜42を形成する場合でも、その強誘電体膜42におけるPb量の面内分布を常に一様に保つことができ、特性が安定したFeRAMを量産することが可能になる。
以下に、本発明の特徴を付記する。
(付記1) チャンバと、該チャンバの内部に設けられた鉛を含むスパッタターゲットと、前記チャンバの外側に回転可能な状態で設けられて前記スパッタターゲットの表面の磁場を時間的に変動させる磁石ユニットとを有するマグネトロンスパッタ装置を用い、
マグネトロンスパッタ法による鉛を含んだ膜の成膜が所定枚数の基板に対して終了するたびに、前記スパッタターゲットと前記磁石ユニットのそれぞれの表面同士の距離を最適距離に戻すことを特徴とする成膜方法。
(付記2) 前記距離の前記最適距離として、前記膜に含まれる鉛の量の面内分布が一定になる値を採用することを特徴とする付記1に記載の成膜方法。
(付記3) 前記スパッタターゲットとして、鉛とジルコニウムとチタンとを含むターゲットを使用することを特徴とする付記1に記載の成膜方法。
(付記4) 前記スパッタターゲットに高周波電力を印加しながら成膜を行うことを特徴とする付記1に記載の成膜方法。
(付記5) 前記所定枚数として1ロットを採用することを特徴とする付記1に記載の成膜方法。
(付記6) 半導体基板の上に下地絶縁膜を形成する工程と、
前記下地絶縁膜の上に第1導電膜を形成する工程と、
前記第1導電膜の上に、マグネトロンスパッタ法により鉛を含む強誘電体膜を形成する工程と、
前記強誘電体膜の上に第2導電膜を形成する工程と、
前記第1導電膜、前記強誘電体膜、及び前記第2導電膜をパターニングすることにより、下部電極、キャパシタ誘電体膜、及び上部電極で構成されるキャパシタを形成する工程とを有し、
前記強誘電体膜を形成する工程において、チャンバと、該チャンバの内部に設けられた鉛を含むスパッタターゲットと、前記チャンバの外側に回転可能な状態で設けられて前記スパッタターゲットの表面の磁場を時間的に変動させる磁石ユニットとを有するマグネトロンスパッタ装置を用い、前記強誘電体膜の成膜が所定枚数の前記半導体基板に対して終了するたびに、前記スパッタターゲットと前記磁石ユニットのそれぞれの表面同士の距離を最適距離に戻すことを特徴とする半導体装置の製造方法。
(付記7) 前記スパッタターゲットとして、鉛とジルコニウムとチタンとを含むターゲットを使用することを特徴とする付記6に記載の半導体装置の製造方法。
(付記8) 前記所定枚数として1ロットを採用することを特徴とする付記6に記載の半導体装置の製造方法。
図1は、予備的事項で使用される成膜装置の構成図である。 図2は、予備的事項で使用されたサンプルの断面図である。 図3は、ほぼ寿命に達したスパッタターゲットを使用した場合における、PZT膜の膜厚とPb量のそれぞれの面内分布を示すグラフである。 図4は、新品のスパッタターゲットを使用した場合における、PZT膜の膜厚とPb量のそれぞれの面内分布を示すグラフである。 図5は、新品のスパッタターゲットに磁石ユニットを近づけ、それらの間の距離を図4よりも縮めた場合における、PZT膜の膜厚とPb量のそれぞれの面内分布を示すグラフである。 図6は、図3〜図5において使用されたシリコン基板の測定ポイントを示す平面図である。 図7は、本発明の実施の形態に係る成膜装置の構成図である。 図8(a)、(b)は、本発明の実施の形態に係る成膜方法を模式的に示す断面図である。 図9(a)〜(c)は、本発明の実施の形態に係る半導体装置の製造途中の断面図(その1)である。 図10(a)〜(c)は、本発明の実施の形態に係る半導体装置の製造途中の断面図(その2)である。 図11(a)、(b)は、本発明の実施の形態に係る半導体装置の製造途中の断面図(その3)である。 図12(a)、(b)は、本発明の実施の形態に係る半導体装置の製造途中の断面図(その4)である。 図13(a)、(b)は、本発明の実施の形態に係る半導体装置の製造途中の断面図(その5)である。 図14は、本発明の実施の形態に係る半導体装置の製造途中の断面図(その6)である。
符号の説明
10、20…シリコン基板、41…第1導電膜、41a…下部電極、42…強誘電体膜、42a…キャパシタ誘電体膜、43…第2導電膜、43a…上部電極、21…素子分離絶縁膜、22…pウェル、23a〜23c…第1〜第3ソース/ドレイン領域、24a〜24c…第1〜第3ソース/ドレインエクステンション、25a、25b…ゲート電極、26…絶縁性サイドウォール、27…高融点金属シリサイド層、28…ゲート絶縁膜、29…窒化シリコン膜、30…酸化シリコン膜、31…第1層間絶縁膜、32a〜32c…第1〜第3導電性プラグ、36…酸化防止膜、36a…酸窒化シリコン膜、36b…酸化シリコン膜、37…第1アルミナ膜、50…第2アルミナ膜、51…酸化シリコン膜、52…第3アルミナ膜、53…酸化シリコン膜、54…第2層間絶縁膜、54a〜54d…第1〜第5ホール、55…第1レジストパターン、55a、55b…第1、第2窓、57…第2レジストパターン、57c〜57d…第3〜第5窓、60a〜60e…第4〜第8導電性プラグ、62a〜62c…一層目金属配線、62d…導電性パッド、64…第9導電性プラグ、70…熱酸化膜、71…下部電極用導電膜、72…PZT膜、101…チャンバ、102…ウエハステージ、103…シールド、104…スパッタターゲット、105…バッキングプレート、106…、107…テフロン板、108…回転板、109…第2プーリ、110…第2モータ、111…ピニオンギア、112…ラック、113…第1モータ、114…樹脂板、115…動力ベルト、116…高周波電源、117…Oリング、118…第1プーリ、120…磁石移動機構。

Claims (4)

  1. チャンバと、該チャンバの内部に設けられた鉛を含むスパッタターゲットと、前記チャンバの外側に回転可能な状態で設けられて前記スパッタターゲットの表面の磁場を時間的に変動させる磁石ユニットとを有するマグネトロンスパッタ装置を用いる成膜方法であって、
    前記スパッタターゲットと前記磁石ユニットのそれぞれの表面同士の距離を変えながら、基板上に試験的に鉛を含んだ膜を成膜して、前記膜に含まれる鉛の量の面内分布が一定となるときの前記スパッタターゲットと前記磁石ユニットのそれぞれの表面同士の距離を最適距離として求める工程と、
    前記最適距離となる位置に前記磁石ユニットを配置した後、マグネトロンスパッタ法により鉛を含んだ膜の成膜を複数の基板に対して繰り返し行う工程と、
    前記鉛を含んだ膜の成膜が所定枚数の基板に対して終了するたびに、前記スパッタターゲットと前記磁石ユニットのそれぞれの表面同士の距離を前記最適距離に戻す工程と、
    を有することを特徴とする成膜方法。
  2. 前記スパッタターゲットとして、鉛とジルコニウムとチタンとを含むターゲットを使用することを特徴とする請求項1に記載の成膜方法。
  3. 半導体基板の上に下地絶縁膜を形成する工程と、
    前記下地絶縁膜の上に第1導電膜を形成する工程と、
    前記第1導電膜の上に、マグネトロンスパッタ法により鉛を含む強誘電体膜を形成する工程と、
    前記強誘電体膜の上に第2導電膜を形成する工程と、
    前記第1導電膜、前記強誘電体膜、及び前記第2導電膜をパターニングすることにより、下部電極、キャパシタ誘電体膜、及び上部電極で構成されるキャパシタを形成する工程とを有し、
    前記強誘電体膜を形成する工程において、チャンバと、該チャンバの内部に設けられた鉛を含むスパッタターゲットと、前記チャンバの外側に回転可能な状態で設けられて前記スパッタターゲットの表面の磁場を時間的に変動させる磁石ユニットとを有するマグネトロンスパッタ装置を用い、前記スパッタターゲットと前記磁石ユニットのそれぞれの表面同士の距離を変えながら、基板上に試験的に鉛を含んだ膜を成膜して、前記膜に含まれる鉛の量の面内分布が一定となるときの前記スパッタターゲットと前記磁石ユニットのそれぞれの表面同士の距離を最適距離として求め、前記最適距離となる位置に前記磁石ユニットを配置した後、マグネトロンスパッタ法により鉛を含んだ膜の成膜を複数の基板に対して繰り返し行い、前記鉛を含んだ膜の成膜が所定枚数の基板に対して終了するたびに、前記スパッタターゲットと前記磁石ユニットのそれぞれの表面同士の距離を前記最適距離に戻すことを特徴とする半導体装置の製造方法。
  4. 前記スパッタターゲットとして、鉛とジルコニウムとチタンとを含むターゲットを使用することを特徴とする請求項3に記載の半導体装置の製造方法。
JP2005196731A 2005-07-05 2005-07-05 成膜方法及び半導体装置の製造方法 Expired - Fee Related JP4537899B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005196731A JP4537899B2 (ja) 2005-07-05 2005-07-05 成膜方法及び半導体装置の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005196731A JP4537899B2 (ja) 2005-07-05 2005-07-05 成膜方法及び半導体装置の製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2007019109A JP2007019109A (ja) 2007-01-25
JP4537899B2 true JP4537899B2 (ja) 2010-09-08

Family

ID=37756036

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2005196731A Expired - Fee Related JP4537899B2 (ja) 2005-07-05 2005-07-05 成膜方法及び半導体装置の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4537899B2 (ja)

Families Citing this family (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008160050A (ja) * 2006-11-29 2008-07-10 Fujitsu Ltd 半導体装置、半導体ウェハ、およびその製造方法
JP5040993B2 (ja) * 2007-03-20 2012-10-03 富士通セミコンダクター株式会社 半導体装置の製造方法
US8070925B2 (en) * 2008-10-17 2011-12-06 Applied Materials, Inc. Physical vapor deposition reactor with circularly symmetric RF feed and DC feed to the sputter target
JP2012251233A (ja) * 2011-06-07 2012-12-20 Sharp Corp 成膜装置及び発光装置
JP5626405B2 (ja) * 2013-05-20 2014-11-19 富士通セミコンダクター株式会社 半導体装置の製造方法

Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000340761A (ja) * 1999-05-31 2000-12-08 Fujitsu Ltd 半導体装置の製造方法、および強誘電体キャパシタの製造方法
JP2001262338A (ja) * 2000-03-22 2001-09-26 Fuji Electric Co Ltd スパッタ製膜装置
JP2002057299A (ja) * 2000-08-14 2002-02-22 Toshiba Corp 半導体装置及びその製造方法
JP2004162138A (ja) * 2002-11-14 2004-06-10 Anelva Corp プラズマ支援スパッタ成膜装置

Family Cites Families (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS58171569A (ja) * 1982-03-31 1983-10-08 Hidetoshi Tsuchiya スパッタリング方法
JPS63153266A (ja) * 1986-12-15 1988-06-25 Tokuda Seisakusho Ltd スパツタ装置
JPH11302843A (ja) * 1998-02-17 1999-11-02 Canon Inc 酸化亜鉛膜の堆積方法および堆積装置、光起電力素子

Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000340761A (ja) * 1999-05-31 2000-12-08 Fujitsu Ltd 半導体装置の製造方法、および強誘電体キャパシタの製造方法
JP2001262338A (ja) * 2000-03-22 2001-09-26 Fuji Electric Co Ltd スパッタ製膜装置
JP2002057299A (ja) * 2000-08-14 2002-02-22 Toshiba Corp 半導体装置及びその製造方法
JP2004162138A (ja) * 2002-11-14 2004-06-10 Anelva Corp プラズマ支援スパッタ成膜装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2007019109A (ja) 2007-01-25

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4011334B2 (ja) 強誘電体キャパシタの製造方法およびターゲット
JP4884104B2 (ja) キャパシタを含む半導体装置及びその製造方法
US6674633B2 (en) Process for producing a strontium ruthenium oxide protective layer on a top electrode
US20120171784A1 (en) Magnetron-sputtering film-forming apparatus and manufacturing method for a semiconductor device
JP4299959B2 (ja) 半導体装置の製造方法
US20020117700A1 (en) Amorphous iridium oxide barrier layer and electrodes in ferroelectric capacitors
US7459361B2 (en) Semiconductor device with ferroelectric capacitor and fabrication method thereof
US20070231927A1 (en) Semiconductor device and manufacturing method thereof
JP4537899B2 (ja) 成膜方法及び半導体装置の製造方法
JP5655585B2 (ja) 半導体装置の製造方法
JP2009004679A (ja) 半導体装置の製造方法および半導体装置
JP2003218325A (ja) 強誘電体膜形成方法及び半導体装置製造方法
JP4447207B2 (ja) 半導体製造装置及び半導体装置の製造方法
JP4823895B2 (ja) 半導体装置及びその製造方法
JP4579236B2 (ja) 半導体装置の製造方法
US20080277706A1 (en) Ferroelectric memory device, ferroelectric memory manufacturing method, and semiconductor manufacturing method
JP2009105223A (ja) 半導体装置及びその製造方法
JP5277657B2 (ja) 半導体装置及びその製造方法
JP5007723B2 (ja) キャパシタを含む半導体装置及びその製造方法
JP2004311868A (ja) 半導体装置
JP2004080020A (ja) 強誘電性半導体デバイスを形成するための方法
JP2007266228A (ja) 半導体装置及びその製造方法
JP4167792B2 (ja) 半導体装置及びその製造方法
KR100801202B1 (ko) 반도체 장치의 제조 방법
JP2006041425A (ja) 強誘電体キャパシタをもつ半導体装置及びその製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20080613

A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A712

Effective date: 20080731

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20100121

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20100216

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20100326

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20100427

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20100528

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20100615

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20100618

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130625

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4537899

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140625

Year of fee payment: 4

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees