JP4447207B2 - 半導体製造装置及び半導体装置の製造方法 - Google Patents

半導体製造装置及び半導体装置の製造方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、半導体製造装置、及び、半導体装置の製造方法に関する。より詳細には、本発明は、キャパシタを有する半導体装置を製造する半導体製造装置、及び、その半導体装置の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
電源を切っても情報を記憶することができる不揮発性メモリとして、フラッシュメモリや強誘電体メモリ(FeRAM)が知られている。
【0003】
このうち、フラッシュメモリは、絶縁ゲート型電界効果トランジスタ(IGFET)のフローティングゲートに電荷を蓄積することで情報を記憶するものであり、情報の書き込みの際には、ゲート絶縁膜にトンネル電流を流す必要があり、比較的高い電圧を必要とする。
【0004】
一方、FeRAMは、図21に示すように、強誘電体のヒステリシス特性を利用して情報を記憶する強誘電体キャパシタ107を絶縁膜101上に有する。その強誘電体キャパシタ107は、下部電極104と上部電極106との間に強誘電体よりなる誘電体膜105を挟み込んでなり、電極間の電位差に応じて誘電体膜105に自発分極が生じる。この自発分極は、電源を切っても保持されたままであり、この自発分極の大きさと極性とを検出することで、情報が読み出される。
【0005】
図示のように、下部電極104は、Pt(プラチナ)膜103とTi(チタン)膜102との二層構造を有するが、このうちPt膜103は、その上の誘電体膜105の結晶性を向上させ、キャパシタ107の特性を良好にする役割を担う。誘電体膜105の結晶性は、Pt膜103として配向が強いもの、すなわち配向が一方向に揃った高品位なものを使用することで更に向上する。そこで、Pt膜103の配向を強くするため、通常はその下にTi膜102を形成する。
【0006】
Ti膜は、FeRAMのキャパシタの他に多層構造の金属配線にも使用されるが、この場合に、Ti膜の配向性が成膜雰囲気中の水蒸気量に依存し、更に、Ti膜上にAl膜を形成すると、Al膜の配向性がTi膜の配向性に依存することが知られている(例えば、特許文献1参照)。
【0007】
【特許文献1】
特開平10−41383号公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、チタン用のスパッタチャンバは、Tiのゲッタ作用により他のチャンバよりも真空度が高く、更に、処理ロット数が多くなるとチャンバ中の水蒸気量が枯れ易くなる。
【0009】
しかしながら、このようにチャンバ中の雰囲気が不安定だと、Ti膜102の配向性が処理ロット毎に変動してしまい、FeRAMを安定して量産することが困難になるという問題がある。
【0010】
また、特開平10−41383号公報の方法では、ボンベの中に溜められた水を成膜チャンバ内に供給する際、その供給量をバルブにより機械的に調整しているため、微量な水蒸気を精度良くコントロールするのが難しいという問題がある。
【0011】
本発明は、係る従来例の問題点に鑑みて創作されたものであり、膜の配向性が安定するようにTi膜を形成できる半導体製造装置、及び半導体装置の製造方法を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上記した課題は、チタンスパッタ用のチャンバと、前記チャンバに連通して設けられ、該チャンバ内の水蒸気が吸着されるコールドトラップと、前記チャンバ内の水蒸気量を監視して該水蒸気量のモニター信号を出力する水蒸気量監視部と、
前記コールドトラップの温度を制御する制御部と、備え、前記制御部が、前記モニター信号に基づいて前記コールドトラップの設定温度を変え、前記モニター信号の値がチタン膜の(002)方向の配向の強さの規格値を保証する範囲内に収まるようにすることを特徴とする半導体製造装置によって解決する。
【0013】
次に、本発明の作用について説明する。
【0014】
本発明に係る半導体製造装置によれば、水蒸気量監視部から出力されるモニター信号に基づいて、制御部がコールドトラップの設定温度を変え、モニター信号の値が所定範囲内に収まるようにするので、チャンバ内の水蒸気量が常に一定の範囲に保たれ、チャンバの到達真空圧力や処理ロット数によりチタン膜の配向の強さが変動するのが防止される。
【0015】
しかも、この装置では、チャンバ内にもともと存在する水蒸気をコールドトラップに吸着させ、該コールドトラップの温度を変えることによりそこに吸着される水蒸気量を調節するので、バルブ等の機械的手段を使用して水蒸気をチャンバ内に供給する装置と比較して、チャンバ内の水蒸気量を微調整するのが容易となる。
【0016】
特に、モニター信号の所定範囲として、チタン膜の配向の強さの規格値を保障する範囲を使用することで、配向の強いチタン膜が安定して量産される。
【0017】
また、チャンバのデガス中の水蒸気量が少なすぎる場合は、スパッタガス用のボンベに所定量の水蒸気を予め混入しておき、そのスパッタガスと共に水蒸気をチャンバに導入すればよい。
【0018】
又は、上記した課題は、半導体基板上に下地膜を形成する工程と、水蒸気を吸着するコールドトラップが連通して設けられると共に、スパッタ雰囲気内の水蒸気量を監視する水蒸気量監視部が設けられたチタンスパッタ用のチャンバを使用することにより、前記下地膜上にチタン膜を形成するスパッタ工程と、を有し、前記スパッタ工程において、前記水蒸気量監視部の監視結果に基づいて前記コールドトラップの温度を変え、前記チタン膜の(002)方向の配向の強さの規格値を保証する範囲となるように前記チャンバ内の水蒸気量を所定範囲内に抑えることを特徴とする半導体装置の製造方法によって解決する。
【0019】
次に、本発明の作用について説明する。
【0020】
本発明に係る半導体装置の製造方法によれば、スパッタ工程において、水蒸気量監視部の監視結果に基づいてコールドヘッドの温度を変え、チャンバ内の水蒸気量を所定範囲内に抑えるので、チタン膜の配向の強さが安定する。
【0021】
また、上記水蒸気量の所定範囲として、チタン膜の配向の強さの規格値を保障する範囲を採用することにより、配向の強いチタン膜が安定して量産される。
【0022】
更に、そのようなチタン膜上にプラチナ膜を形成することで、配向の強いプラチナ膜が安定して量産される。よって、これらチタン膜とプラチナ膜とを下部電極とし、その上にキャパシタ誘電体膜と上部電極とを積層して強誘電体キャパシタを形成すると、キャパシタ誘電体膜の結晶性が良好となり、高品位な強誘電体キャパシタが安定して量産される。
【0023】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の実施の形態について、添付図面を参照しながら詳細に説明する。図1は、本実施形態で使用される半導体製造装置の構成図である。
【0024】
図1に示すように、この装置はチタンスパッタ用のチャンバ50を有し、そのチャンバ50の中には半導体ウエハWを載置するためのヒーターステージ51が設けられる。ヒーターステージ51は、静電チャックにより半導体ウエハWを吸着し、熱伝導により半導体ウエハWを所望の温度に加熱する役割を果たす。スパッタの際、スパッタ原子がチャンバの50の内壁に堆積してしまうのを防ぐため、チャンバ50の内壁はシールド52a〜52eにより図示の如く覆われる。
【0025】
Tiターゲット54は、ヒーターステージ51に対向してチャンバ50の上方に設けられ、例えば銅よりなるバッキングプレート53を介してDC電源55に電気的に接続される。
【0026】
本装置では、スパッタガスとしてArが使用されるが、そのArは、Arボンベ65内に蓄えられており、開閉バルブ66と配管56とを介してチャンバ50内に導入される。特に明示はしないが、Arガスの流量を調節するためのMFC(Mass Flow Controller)が配管56の途中に設けられる。
【0027】
スパッタの際には、Arガスを上記の如くチャンバ50内に供給すると共に、ゲートバルブ57を開き、ターボ分子ポンプ59を動作させて、チャンバ50内を所定の圧力に保持する。ターボ分子ポンプ59は、排気側の圧力が所定圧力以下でないとポンプ内のタービン等が破損する恐れがあるので、ターボ分子ポンプ59を動作させる場合には常にドライポンプ60も動作させるようにする。チャンバ50内のガスは、このドライポンプ60の排気口64から排気されることになる。
【0028】
上記のポンプ59、60だけでは十分な排気速度を得られないので、排気速度を効果的に向上させるべく、ターボ分子ポンプ59の前段にはコールドトラップ58がチャンバ50に連通して設けられる。コールドトラップ58は、例えば、十分低温に冷却された吸着体を有しており、その吸着体にチャンバ50からのデガスを吸着させることで、排気速度を高めるように機能する。デガスの中でも水蒸気はコールドトラップ58により効果的に吸着され、チャンバ内の水分圧は短時間で激減する。そのようなコールドトラップとしては、例えば、株式会社荏原製作所製のCRYO TRAPを使用し得る。
【0029】
チャンバ50の底部には、開閉バルブ61を介して四重極質量分析器(水蒸気量監視部)62が設けられる。四重極質量分析器62は、スパッタ雰囲気中に含まれる種々の元素の量を監視しており、各元素に対応するモニター信号を出力する。本実施形態では、四重極質量分析器62として、インフィコン株式会社製のトランスペクターIIを使用する。
【0030】
図5は、コールドトラップ58の設定温度を変えた場合における、各モニター信号の強度を示すグラフである。グラフにおいて、「MASS X」とは、質量数Xの元素の量を示すものであり、特に「MASS 18」は、水蒸気に対応するモニター信号を示す。スパッタにより成膜されるTi膜の配向性は、スパッタ雰囲気中に含有される水蒸気量に依存すると考えられるので、以下では、種々の信号の中でもこのMASS 18信号のみに着目する。
【0031】
図2は、コールドトラップ58の温度と、MASS 18信号との関係を調査して得られたグラフである。同図より理解されるように、コールドトラップ58の温度が高くなると、コールドトラップに水蒸気が吸着し難くなるため、チャンバ内の水蒸気量が多くなり、MASS 18信号が強くなる。このことから、チャンバ内の水蒸気量は、コールドトラップ58の温度を変えることにより制御できることが分かる。
【0032】
図3は、MASS 18信号の強さと、成膜されたTi膜の配向の強さとの関係を調査して得られたグラフである。この調査では、シリコンウエハを熱酸化してSiO2膜を厚さ100nmに形成し、その上に図1の装置を用いて厚さ20nmのTi膜をスパッタで形成した。なお、Ti膜の配向の強さを測定するには、X線回折が使用された。
【0033】
図3に示されるように、MASS 18信号が強くなるほど、即ち水蒸気量が多くなるほど、Ti膜の(002)方向のX線回折強度が強くなり、(101)方向のX線回折強度が弱くなる。このことは、図3の測定範囲内でにおいては、水蒸気量が多くなるほどTi膜が全体として(002)方向に配向し、Ti膜の配向が強くなることを意味する。
【0034】
このようにTi膜の配向が強くなれば、その上にPt膜を形成した際、このPt膜の配向も強くなると考えられる。この点を確かめるため、本発明者は、図4(a)、(b)に示される調査を行った。
【0035】
図4(a)は、ヒーターステージ51の温度を振った場合における、Ti膜の(002)方向のX線回折光の積分強度の変化を示すグラフである。この調査では、シリコンウエハ上にSiO2膜を厚さ100nmに形成し、その上に図1の装置を用いて厚さ80nmのTi膜をスパッタ法で形成した。なお、この調査は、スパッタ用のArガスの流量が30sccm、50sccm、70sccmの各場合について行われた。
【0036】
図4(b)は、ヒーターステージ51の温度を振ってTi膜を形成し、そのTi膜上にPt膜を形成した場合における、Pt膜の(222)方向の積分強度について上記と同様に調査したした場合のグラフを示す。但し、この調査においては、Ti膜の厚さを20nmとし、Ptの厚さを175nmとしている。更に、この調査は、Ti膜用のスパッタガスであるArの流量が30sccm、50sccmの各場合について行われた。
【0037】
図4(a)と図4(b)とを比較すると、Ti膜の(002)方向の積分強度が強くなると、それに伴いPt膜の(222)方向の積分強度も強くなることがわかる。このことは、換言するなら、Ti膜の配向が強くなればなるほど、その上のPt膜の配向も強くなることを意味する。
【0038】
これらの結果より、Pt膜の配向を強くするには、チタンチャンバ内の水蒸気量を、Ti膜の配向ができるだけ強くなるような量に設定し、Ti膜の配向を強くすればよいことが理解される。但し、実際の量産工程においては、Ti膜の配向を最強にする必要な無く、Ti膜の配向の強さの規格値を予め定めておき、上記の水蒸気量やMASS 18信号を、この規格値を保障するような所定範囲内に抑えればよい。
【0039】
更に、その水蒸気量がスパッタ中に変動したり、或いはチャンバの到達真空圧力や処理ロット数に依存して変動してしまうと、安定した品質のTi膜を量産することができないので、水蒸気量を常に安定させることも必要となる。
【0040】
そこで、本実施形態では、図1に示すように、MASS 18信号を制御部63にフィードバックし、そのMASS 18信号が上記の所定範囲内にあるか否かを制御部63に判断させ、その結果に基づいて制御部63がコールドヘッド58の温度を逐次変えることにより、チャンバ50内の水蒸気量が常に所定範囲に収まるようにする。MASS 18信号の上記所定範囲としては、例えば、5×10-9以上の範囲を採用するのが好ましく、この場合、コールドトラップ58の温度は−150℃〜−100℃の範囲内にあるのが好ましい。また、そのような制御部63としては、例えば市販のPC(Personal Computer)を使用し得る。
【0041】
これにより、配向の強いTi膜を形成することができるとともに、チャンバの到達真空圧力や処理ロット数に依存してTi膜の膜質が変動するのを防止でき、半導体装置を安定して量産することが可能となる。
【0042】
しかも、この方法では、チャンバ50のデガス中に微量に含まれる水蒸気をコールドトラップ58に吸着させ、更にその吸着量をコールドトラップ58の温度により微調整するので、特開平10−41383号公報のように水蒸気量をバルブで機械的にコントロールする方法と比較して、チャンバ50内の水蒸気量を精度良くコントロールすることができる。
【0043】
ところで、コールドトラップ58は、チャンバ50内の水蒸気を吸着するだけであり、水蒸気を増加させることはしないので、チャンバ50のデガス中にもともと含まれる水蒸気量が上記した所定範囲に足りないと、コールドトラップ58の温度をどのように制御してもチャンバ50内は最適な水蒸気量とはならない。
【0044】
この場合は、例えば、Arボンベ65の充填時に微量の水をArと一緒に予め充填しておくことで、Arボンベ65から或る程度の水蒸気がチャンバ50内に供給されるようにするとよい。この場合、チャンバ50に導入される直前のAr中に水蒸気が相対湿度で約50%程度含まれるように、Arボンベ65に水を充填するのが好ましい。
【0045】
次に、上記の方法を適用したFeRAMの製造方法について、図6〜図20を参照しながら説明する。図6〜図20は、本実施形態に係る半導体装置の製造方法について示す断面図である。
【0046】
まず、図6に示す断面構造を形成するまでの工程を説明する。
【0047】
図6に示すように、p型シリコン(半導体)基板1表面の一部に、LOCOS(Local Oxidation of Silicon)を素子分離絶縁膜2として形成する。素子分離絶縁膜2としてはLOCOSの他の素子分離構造、例えばSTI(Shallow Trench Isolation)を採用してもよい。
【0048】
素子分離絶縁膜2を形成した後に、シリコン基板1のメモリセル領域A、周辺回路領域Bにおける所定の活性領域にp型不純物及びn型不純物を選択的に導入して、pウェル3及びnウェル4を形成する。なお、図6には示していないが、周辺回路領域BではCMOSを形成するためにpウェルも形成される。
【0049】
その後、シリコン基板1の活性領域表面を熱酸化して、ゲート絶縁膜5としてシリコン酸化膜を形成する。
【0050】
次に、シリコン基板1の上側全面にアモルファスシリコン膜及びタングステンシリサイド膜を形成し、これらのアモルファスシリコン膜及びタングステンシリサイド膜をフォトリソグラフィ法により所定の形状にパターニングして、ゲート電極6a,6b,6c及び配線7を形成する。なお、アモルファスシリコン膜の代わりにポリシリコン膜を形成してもよい。
【0051】
メモリセル領域Aでは、1つのpウェル3上には2つのゲート電極6a,6bがほぼ平行に配置され、それらのゲート電極6a、6bはワード線WLの一部を構成する。
【0052】
次に、メモリセル領域Aのpウェル3において、ゲート電極6a,6bの両側にn型不純物をイオン注入して、nチャネルMOSトランジスタのソース・ドレインとなるn型不純物拡散領域8a,8bを形成する。これと同時に、周辺回路領域Bのpウェル(不図示)にもn型不純物拡散領域を形成してもよい。続いて、周辺回路領域Bのnウェル4において、ゲート電極6cの両側にp型不純物をイオン注入して、pチャネルMOSトランジスタのソース・ドレインとなるp型不純物拡散領域9を形成する。n型不純物とp型不純物の打ち分けは、レジストパターンを使用して行われる。
【0053】
その後に、シリコン基板1の全面に絶縁膜を形成した後、その絶縁膜をエッチバックしてゲート電極6a,6b,6c及び配線7の両側部分にのみサイドウォール10として残す。その絶縁膜として、例えばCVD法により酸化シリコン(SiO2)を形成する。
【0054】
次に、プラズマCVD法によりシリコン基板1の全面に、カバー膜として酸窒化シリコン(SiON)膜を約200nmの厚さに形成する。その後、TEOSガスを用いるプラズマCVD法により、カバー膜の上に酸化シリコン(SiO2)を約1.0μmの厚さに成長させる。これらSiON膜及びSiO2膜により第1の層間絶縁膜11が構成される。
【0055】
続いて、第1の層間絶縁膜11の緻密化処理として、常圧の窒素雰囲気中で第1の層間絶縁膜11を700℃の温度で30分間熱処理する。その後に、第1の層間絶縁膜11を化学的機械研磨(Chemical Mechanical Polishing:以下、CMPという)法により研磨して第1の層間絶縁膜11上面を平坦化する。
【0056】
次に、フォトリソグラフィー法により、メモリセル領域Aのゲート電極6a,6b両側のn型不純物拡散領域8a,8bと周辺回路領域Bのp型不純物拡散層9にそれぞれ到達する深さのコンタクトホール11a〜11dと、周辺回路領域Bの配線7に到達する深さのビアホール11eをそれぞれ第1の層間絶縁膜11に形成する。その後、第1の層間絶縁膜11上面とホール11a〜11f内面に膜厚20nmのTi(チタン)薄膜と膜厚50nmのTiN (窒化チタン)薄膜をスパッタ法により順に形成する。さらに、CVD法によりタングステン(W)をTiN 薄膜上に成長する。この結果、コンタクトホール11a〜11d、ビアホール11e内にタングステン膜が埋め込まれる。
【0057】
その後、第1の層間絶縁膜11上面が露出するまでタングステン膜、TiN薄膜及びTi薄膜をCMP法により研磨する。この研磨後にホール11a〜17e内に残存するタングステン膜等は、後述の配線を不純物拡散領域8a,8b,9と配線14に電気的接続するための導電性プラグ13a〜13eとして使用される。
【0058】
メモリセル領域Aの1つのpウェル3において、2つのゲート電極6a,6bに挟まれるn型不純物拡散領域8a上の第1の導電性プラグ13aは後述するビット線に接続され、さらに、第1の導電性プラグの両側の第2の導電性プラグ13bは後述するキャパシタに接続される。
【0059】
次に、導電性プラグ13a〜13eの酸化を防止するために、プラズマCVD法により、第1の層間絶縁膜11上と導電性プラグ13a〜13e上にSiON膜14を100nmの厚さに形成し、さらに、成膜ガスにTEOSを用いてSiO2膜(下地膜)15を150nmの厚さに形成する。その後、SiON膜14、SiO2膜15は脱ガスのために650〜700℃の温度で加熱される。
【0060】
次に、図7に示す構造を形成するまでの工程を説明する。
【0061】
まず、p型シリコン基板1を図1の半導体製造装置のヒータステージ51上に載置し、Ar流量を100sccm、DC電源55のパワーを2.06kwとする。但し、ヒーターステージ51は加熱せず、室温のままとする。また、これと共に、MASS 18信号を制御部63にフィードバックしながらコールドトラップ58の温度を逐次制御することにより、チャンバ50内の水蒸気量を、Ti膜の配向強さの規格値を保障するような所定範囲内に抑える。この際、MASS 18信号の値は5×10-9以上となるのが好ましく、また、コールドトラップ58の温度は−150℃〜−100℃の範囲内にあるのが好ましい。
【0062】
上記のような条件を所定時間保持することにより、図7に示すように、配向の強いTi膜16がSiO2膜15上にスパッタ法により厚さ約20nmに形成される。
【0063】
次に、図8に示すように、成膜温度100℃、パワー1.04kW、スパッタ用Ar流量100sccmの条件下でPt膜35をTi膜16上に約175nmの厚さにスパッタ法により形成し、それをTi膜16と共に下部電極用導電膜36として使用する。Ti膜16の配向が強いので、このPt膜35の配向もやはり強くなる。
【0064】
続いて、図9に示す構造を形成するまでの工程について説明する。
【0065】
まず、スパッタ用Ar流量を15〜25sccm、パワーを1.0kwとし、下部電極用導電膜36の上に強誘電体材料であるチタン酸ジルコン酸鉛(PZT;Pb(Zr1-xTix)O3)をRFスパッタ法により室温で約200nmの厚さに形成し、それをPZT膜17とする。PZT膜17中のPb量を規格内に収めるには、そのpb量とチャンバ圧力との関係を予め調べておき、Ar流量を調節することでチャンバ圧力を調節することにより行えばよい。
【0066】
強誘電体材料膜の形成方法としては、上記したスパッタ法の他にスピンオン法、ゾル−ゲル法、MOD(Metal Organi Deposition)法、MOCVD法がある。また、強誘電体材料としてはPZTの他に、PZTにLaをドープしたジルコン酸チタン酸ランタン鉛(PLZT)、SrBi2(TaxNb1-x)2O9(但し、0<x<1)、Bi4Ti2O12などがある。また、これらの材料にCaやSrをドープしてもよい。
【0067】
そして、PZT膜17の結晶化処理として、アルゴン(Ar)中に酸素が約2.5%含有された雰囲気中で温度600℃、90秒間の条件でRTA(Rapid Thermal Annealing)を行う。
【0068】
更に、パワー1.04kw、Ar/O2流量100/100sccm、成膜時間29秒を第1ステップ、パワー2.05kw、Ar/O2流量100/100sccm、成膜時間22秒を第2ステップとするスパッタ法により、トータル膜厚が約200nmのIrOx膜を室温でPZT膜17の上に形成し、それを上部電極用導電膜18とする。上部電極用導電膜18をこのように2ステップで形成することにより、上部電極用導電膜18が異常成長してヒロックが発生するのを防止することができる。
【0069】
次に、図10の構造を形成するまでの工程について説明する。
【0070】
まず、上部電極用導電膜18をパターニングして上部電極18aを形成した後に、強誘電体であるPZT膜17のダメージ除去のために、例えば酸素雰囲気中で650℃、60分の条件でPZT膜17を回復アニールする。
【0071】
さらに、PZT膜17をパターニングして少なくとも上部電極18aの下にキャパシタの誘電体膜17aとして残した後に、酸素雰囲気中で例えば350℃、60分の条件で誘電体膜17aをアニールする。
【0072】
続いて、図11に示すように、上部電極18a、誘電体膜17a及び下部電極用導電膜36の上にスパッタにより酸化アルミニウム(Al2O3)よりなる第1のキャパシタ保護絶縁膜19を50nmの厚さに形成する。その後に、スパッタにより受けた誘電体膜17aのダメージを緩和するために、例えば酸素雰囲気中で550℃、60分の条件で誘電体膜17aをアニールする。
【0073】
その後に、図12に示すように、下部電極用導電膜36をパターニングして下部電極36aを形成する。第1のキャパシタ保護絶縁膜19は下部電極用導電膜36とともにパターニングされる。
【0074】
これにより、上部電極18a、誘電体膜17a及び下部電極36aにより強誘電体キャパシタ20が構成される。続いて、酸素雰囲気中で350℃、30分の条件で強誘電体キャパシタ20をアニールする。
【0075】
次に、図13に示す構造を形成するまでの工程を説明する。
【0076】
まず、強誘電体キャパシタ20及びSiO2膜15の全面に第2の層間絶縁膜21を形成する。第2の層間絶縁膜21は、最初に、TEOSを用いて形成された厚さ約480nmの絶縁膜と、その上に形成された厚さ約90nmのSOG膜の二層構造に形成される。その後に、第2の層間絶縁膜21を約300nmの厚さ分程度にエッチングバックして約270nmの厚さにされる。
【0077】
その後に、350℃の温度でN2Oガスを用いて第2の層間絶縁膜21及びその下の各種の膜に対してプラズマアニールを行う。このプラズマアニールは、プラズマ発生装置のチャンバ内にシリコン基板1を載置し、そのチャンバ内にN2Oガスを700sccm、N2ガスを200sccmの流量でそれぞれ導入し、450℃以下の基板温度で1分以上の時間で第2の層間絶縁膜21及びその下の各種の膜をプラズマに曝す。これにより、第2の層間絶縁膜21の表面から深くまで窒素が入り込んで、水分の侵入が防止される。以降、この処理をN2Oプラズマ処理と呼ぶ。この実施形態では、加熱温度と加熱時間として、例えば350℃、2分が選択される。
【0078】
次に、図14に示す構造を形成するまでの工程を説明する。
【0079】
まず、フォトリソグラフィ法により第2の層間絶縁膜21のうち強誘電体キャパシタ20の上部電極18aの上に第1のコンタクトホール21aを形成する。同時に、図に対して垂直方向に配置される下部電極36aのコンタクト領域の上にもコンタクトホール(不図示)を形成する。その後、誘電体膜17aに対して回復アニールを実施する。具体的には、酸素雰囲気中で550℃の温度で60分間加熱する。
【0080】
次に、第2の層間絶縁膜21、SiO2膜15、SiON膜14をフォトリソグラフィー法によりパターニングして、メモリセル領域Aのpウェル3の両端寄りの第2の導電性プラグ13bの上にそれぞれ第2のコンタクトホール21bを形成して第2の導電性プラグ13bを露出させる。そして、第2の層間絶縁膜21上とコンタクトホール21a,21b内に、膜厚125nmのTiN膜をスパッタ法により形成する。続いて、そのTiN膜をフォトリソグラフィー法でパターニングすることにより、メモリセル領域Aにおいてコンタクトホール21a,21bを通して第2の導電性プラグ18bと強誘電体キャパシタ20の上部電極18aとを電気的接続するための局所配線22aを形成する。その後に、第2の層間絶縁膜21に対して窒素(N2)雰囲気中で350℃、30分の条件で加熱する。
【0081】
さらに、局所配線22a及び第2の層間絶縁膜21の上にスパッタ法により酸化アルミニウムよりなる第2のキャパシタ保護絶縁膜23を20nmの厚さに形成する。
【0082】
続いて、局所配線22aと第2の層間絶縁膜21の上に、TEOSガスを使用してプラズマCVD法により酸化シリコン膜を約300nmの厚さに形成し、この酸化シリコン膜を第3の層間絶縁膜24とする。その後に、N2Oプラズマ処理によって第3の層間絶縁膜24の改質を行う。このN2Oプラズマ処理の条件は、第2の層間絶縁膜21に対するN2Oプラズマ処理の条件と同じにする。
【0083】
次に、図15に示す構造を形成するまでの工程を説明する。
【0084】
まず、メモリセル領域Aにおける第3の層間絶縁膜24からその下方のSiON膜14までをフォトリソグラフィー法によりパターニングすることにより、pウェル3の中央位置の第1の導電性プラグ13aの上にコンタクトホール24aを形成する。それと同時に、周辺回路領域Bの各導電性プラグ13c〜13e上にもコンタクトホール24c〜24eを形成する。
【0085】
さらに、第3の層間絶縁膜24の上とコンタクトホール24c〜24eの中に厚さ20nmのTi膜、厚さ50nmのTiN膜、厚さ600nmのAl-Cu膜、厚さ5nmのTi膜及び厚さ150nmのTiN膜の5層を順次積層し、これらの金属膜をパターニングすることにより、メモリセル領域Aでビット線25aを形成するとともに、周辺回路領域Bでは配線25b,25c,25dを形成する。なお、Al-Cu膜は、例えばCuを0.5%含有している。ビット線25a、配線25b,25c,25dは一層目のアルミニウム配線である。
【0086】
次に、TEOSガスを用いたプラズマCVD法により、約2.3μmの厚さのSiO2からなる第4の層間絶縁膜26を第3の層間絶縁膜24、ビット線25a及び配線25b〜25d上に形成する。
【0087】
その後、第4の層間絶縁膜26を平坦化するために、その上面をCMP法により研磨する工程を採用する。その研磨量は約1.2μmである。その後に、N2Oプラズマ処理によって第4の層間絶縁膜26の改質を行う。このN2Oプラズマ処理の条件は、第2の層間絶縁膜21に対するN2Oプラズマ処理の条件と同じにする。
【0088】
次に、図16に示すように、TEOSを用いてプラズマCVD法により再堆積層間絶縁膜27を層間絶縁膜26の上に約300nmの厚さに形成する。続いて、N2Oプラズマ処理によって再堆積層間絶縁膜27の改質を行う。このN2Oプラズマ処理の条件は、第2の層間絶縁膜21に対するN2Oプラズマ処理の条件と同じにする。
【0089】
次に、図17に示す構造を形成するまでの工程を説明する。
【0090】
まず、再堆積層間絶縁膜27及び第4の層間絶縁膜26をフォトリソグラフィ法によりパターニングして、一層目のアルミニウム配線、例えば周辺回路領域Bの配線25cに到達するビアホール26aを形成する。
【0091】
続いて、ビアホール26aの内面と再堆積層間絶縁膜27の上面に、厚さ20nmのTi膜と厚さ50nmのTiN膜をスパッタリングにより順次形成し、それらの膜をグルーレイヤ29aとする。その後、WF6(六フッ化タングステン)ガスとSiH4(シラン)ガス及びH2(水素)を用いて370℃の成長温度でグルーレイヤー29aの上にタングステン膜29bを形成する。
【0092】
続いて、エッチバックによりタングステン膜29bを除去して、ビアホール26a内にのみ残存させる。このとき、グルーレイヤー29aは除去しない。ここで、ビアホール26a内に残ったタングステン膜29bを導電性プラグ28cとして使用する。
【0093】
その後に、厚さ600nmのAl-Cu膜29cと厚さ150nmのTiN 膜29dをグルーレイヤー29a及び導電性プラグ28c上に形成する。ここで、Al-Cu膜29cは、Cuを3%含んでいる。
【0094】
次に、グルーレイヤー29a、Al-Cu膜29c及びTiN膜29dからなる多層金属膜をパターニングすることにより、周辺回路領域Bに金属配線30を形成する。
【0095】
次に、図18に示すように、TEOSガスを用いるプラズマCVD法により、厚さ100nmの酸化シリコンよりなる第1のカバー膜32を金属配線30と再堆積層間絶縁膜27の上に形成する。その後に、第1のカバー膜32をN2Oプラズマ処理する。そのN2Oプラズマ処理の条件は、第2の層間絶縁膜21に対するN2Oプラズマ処理の条件と同じにする。
【0096】
次に、図19に示すように、CVD法により厚さ350nmの窒化シリコンからなる第2のカバー膜33を第1のカバー膜32上に形成する。続いて、シリコン基板1のチップ領域(半導体装置チップ領域)の最外周に近い領域で、第1及び第2のカバー膜32,33をフォトリソグラフィー法によりパターニングして図しない二層目のアルミニウム配線に接続されるホール(不図示)を形成する。
【0097】
この後に、図20に示すように、パッケージ時のクラック対策のためにポリイミド樹脂34を第2のカバー膜33の上に塗り、さらにポリイミド樹脂34にボンディング用の開口(不図示)を形成する、その後に、250℃の温度でポリイミド樹脂34をキュアーする。これにより、FeRAMが完成する。
【0098】
以上説明したFeRAMの製造方法によれば、下部電極36a用のTi膜16を形成する際、チャンバ内の水蒸気量をモニターし、その水蒸気量を、Ti膜の配向強さの規格値が保障されるような所定範囲に収まるようにコントロールするので、チャンバ内の水蒸気量が安定し、FeRAMを安定して量産することができる。
【0099】
しかも、Ti膜16の配向が強くなるので、その上のPt膜35の配向も強くなり、ひいてはPt膜35上の誘電体膜17aの結晶性が良好となって、強誘電体キャパシタ20の特性を向上させることができる。
【0100】
以下に、本発明の特徴を付記する。
【0101】
(付記1) チタンスパッタ用のチャンバと、
前記チャンバに連通して設けられ、該チャンバ内の水蒸気が吸着されるコールドトラップと、
前記チャンバ内の水蒸気量を監視して該水蒸気量のモニター信号を出力する水蒸気量監視部と、
前記コールドトラップの温度を制御する制御部と、
を備え、
前記制御部が、前記モニター信号に基づいて前記コールドトラップの設定温度を変え、前記モニター信号の値が所定範囲内に収まるようにすることを特徴とする半導体製造装置。
【0102】
(付記2) 前記モニター信号の値の前記所定範囲は、チタン膜の配向の強さの規格値を保障する範囲であることを特徴とする付記1に記載の半導体製造装置。
【0103】
(付記3) 前記水蒸気量監視部は、四重極質量分析器であることを特徴とする付記1又は付記2に記載の半導体製造装置。
【0104】
(付記4) 所定量の水蒸気が予め混入されたスパッタガス用のボンベと、
前記ボンベ内の前記スパッタガスを前記チャンバ内に導く配管とを更に備えたことを特徴とする付記1乃至付記3のいずれかに記載の半導体製造装置。
【0105】
(付記5) 半導体基板上に下地膜を形成する工程と、
水蒸気を吸着するコールドトラップが連通して設けられると共に、スパッタ雰囲気内の水蒸気量を監視する水蒸気量監視部が設けられたチタンスパッタ用のチャンバを使用することにより、前記下地膜上にチタン膜を形成するスパッタ工程と、
を有し、
前記スパッタ工程において、前記水蒸気量監視部の監視結果に基づいて前記コールドヘッドの温度を変え、前記チャンバ内の水蒸気量を所定範囲内に抑えることを特徴とする半導体装置の製造方法。
【0106】
(付記6) 前記水蒸気量の前記所定範囲として、前記チタン膜の配向の強さの規格値を保障する範囲を採用することを特徴とする付記5に記載の半導体装置の製造方法。
【0107】
(付記7) 前記チタン膜の上にプラチナ膜を形成する工程と、
前記プラチナ膜の上に強誘電体膜を形成する工程と、
前記強誘電体膜の上に導電膜を形成する工程と、
前記チタン膜、前記プラチナ膜、前記強誘電体膜、及び前記導電膜をパターニングすることにより、前記チタン膜及び前記プラチナ膜を有する下部電極と、前記強誘電体よりなるキャパシタ誘電体膜と、前記導電膜よりなる上部電極とを備えた強誘電体キャパシタを形成する工程を更に有することを特徴とする付記5又は付記6に記載の半導体装置の製造方法。
【0108】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明に係る半導体製造装置によれば、水蒸気量監視部から出力されるモニター信号に基づいて、制御部がコールドトラップの設定温度を変え、モニター信号の値が所定範囲内に収まるようにするので、チタン膜の配向の強さが変動するのを防止することができ、安定した品質のチタン膜を量産することができる。
【0109】
しかも、この装置では、コールドトラップの温度を変えることでチャンバ内の水蒸気量を微調整するので、水蒸気の供給バルブ等を機械的に調節して水蒸気量をコントロールする装置よりも、そのコントロールの精度を高めることができる。
【0110】
更に、モニター信号の所定範囲として、チタン膜の配向の強さの規格値を保障する範囲を使用することで、配向の強いチタン膜を安定して量産することができる。
【0111】
また、本発明に係る半導体装置の製造方法によれば、チタン膜をスパッタ法で成膜する際、コールドヘッドの温度を変えることにより、チャンバ内の水蒸気量を所定範囲内に抑えるようにしたので、チタン膜の配向の強さを安定させることができる。
【0112】
更に、上記水蒸気量の所定範囲として、チタン膜の配向の強さの規格値を保障する範囲を採用したので、配向の強いチタン膜を安定して量産することができる。
【0113】
よって、そのチタン膜の上にプラチナ膜を形成し、これらチタン膜とプラチナ膜とを下部電極とする強誘電体キャパシタを作製すると、その強誘電体キャパシタの特性が向上し、しかもそれを安定して量産することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は、本発明の実施の形態に係る半導体製造装置の構成図である。
【図2】 図2は、本発明の実施の形態において、コールドトラップの温度と、MASS 18信号との関係を調査して得られたグラフである。
【図3】 図3は、本発明の実施の形態において、MASS 18信号の強さと、成膜されたTi膜の配向の強さとの関係を調査して得られたグラフである。
【図4】 図4(a)は、本発明の実施の形態において、ヒーターステージの温度を振った場合における、Ti膜の(002)方向のX線回折光の積分強度の変化を示すグラフであり、図4(b)は、ヒーターステージの温度を振った場合における、Ti膜上のPt膜の(222)方向のX線回折光の積分強度の変化を示すグラフである。
【図5】 図5は、本発明の実施の形態において、コールドトラップの設定温度を変えた場合における、各モニター信号の強度を示すグラフである。
【図6】 図6は、本発明の実施の形態に係る半導体装置の製造方法について示す断面図(その1)である。
【図7】 図7は、本発明の実施の形態に係る半導体装置の製造方法について示す断面図(その2)である。
【図8】 図8は、本発明の実施の形態に係る半導体装置の製造方法について示す断面図(その3)である。
【図9】 図9は、本発明の実施の形態に係る半導体装置の製造方法について示す断面図(その4)である。
【図10】 図10は、本発明の実施の形態に係る半導体装置の製造方法について示す断面図(その5)である。
【図11】 図11は、本発明の実施の形態に係る半導体装置の製造方法について示す断面図(その6)である。
【図12】 図12は、本発明の実施の形態に係る半導体装置の製造方法について示す断面図(その7)である。
【図13】 図13は、本発明の実施の形態に係る半導体装置の製造方法について示す断面図(その8)である。
【図14】 図14は、本発明の実施の形態に係る半導体装置の製造方法について示す断面図(その9)である。
【図15】 図15は、本発明の実施の形態に係る半導体装置の製造方法について示す断面図(その10)である。
【図16】 図16は、本発明の実施の形態に係る半導体装置の製造方法について示す断面図(その11)である。
【図17】 図17は、本発明の実施の形態に係る半導体装置の製造方法について示す断面図(その12)である。
【図18】 図18は、本発明の実施の形態に係る半導体装置の製造方法について示す断面図(その13)である。
【図19】 図19は、本発明の実施の形態に係る半導体装置の製造方法について示す断面図(その14)である。
【図20】 図20は、本発明の実施の形態に係る半導体装置の製造方法について示す断面図(その15)である。
【図21】 図21は、従来例に係るFeRAMのキャパシタの断面図である。
【符号の説明】
A…メモリセル領域、B…周辺回路領域、W…ウエハ、1…シリコン(半導体)基板、2…素子分離絶縁膜、3…pウェル、4…nウェル、5…ゲート絶縁膜、6a〜6c…ゲート電極、7…引出電極、8a,8b…n型不純物拡散領域、9…p型不純物拡散領域、10…サイドウォール、11…層間絶縁膜、11a〜11e…ホール、13a〜13e…コンタクトプラグ、14…SiON膜、15…SiO2膜、16…Ti膜、36a…下部電極、17…強誘電体膜、17a…誘電体膜、18…上部電極用導電膜、18a…上部電極、19…第1のキャパシタ保護絶縁膜、20…キャパシタ、21… 層間絶縁膜、22a…局所配線、23…第2のキャパシタ保護絶縁膜、24…層間絶縁膜、24a〜24f…ホール、25a…ビット線、25b〜25d…配線、26…層間絶縁膜、26c…ホール、27…再堆積層間絶縁膜、28c…導電性プラグ、30…金属配線、32,33…カバー膜、34…ポリイミド樹脂、50…チャンバ、51…ヒーターステージ、52a〜52e…シールド、53…バッキングプレート、54…Tiターゲット、55…DC電源、56…配管、57…ゲートバルブ、58…コールドトラップ、59…ターボ分子ポンプ、60…ドライポンプ、61、66…開閉バルブ、62…四重極質量分析器、63…制御部、64…排気口、65…Arボンベ。

Claims (4)

  1. チタンスパッタ用のチャンバと、
    前記チャンバに連通して設けられ、該チャンバ内の水蒸気が吸着されるコールドトラップと、
    前記チャンバ内の水蒸気量を監視して該水蒸気量のモニター信号を出力する水蒸気量監視部と、
    前記コールドトラップの温度を制御する制御部と、
    を備え、
    前記制御部が、前記モニター信号に基づいて前記コールドトラップの設定温度を変え、前記モニター信号の値がチタン膜の(002)方向の配向の強さの規格値を保証する範囲内に収まるようにすることを特徴とする半導体製造装置。
  2. 前記水蒸気量監視部は、四重極質量分析器であることを特徴とする請求項に記載の半導体製造装置。
  3. 所定量の水蒸気が予め混入されたスパッタガス用のボンベと、
    前記ボンベ内の前記スパッタガスを前記チャンバ内に導く配管とを更に備えたことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の半導体製造装置。
  4. 半導体基板上に下地膜を形成する工程と、
    水蒸気を吸着するコールドトラップが連通して設けられると共に、スパッタ雰囲気内の水蒸気量を監視する水蒸気量監視部が設けられたチタンスパッタ用のチャンバを使用することにより、前記下地膜上にチタン膜を形成するスパッタ工程と、
    を有し、
    前記スパッタ工程において、前記水蒸気量監視部の監視結果に基づいて前記コールドトラップの温度を変え、前記チタン膜の(002)方向の配向の強さの規格値を保証する範囲となるように前記チャンバ内の水蒸気量を所定範囲内に抑えることを特徴とする半導体装置の製造方法。
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