JP4536842B2 - 発泡用ゴム組成物及びその発泡成形体 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、自動車用ウエザーストリップスポンジ、断熱スポンジ、プロテクタースポンジ、クッションスポンジ、シールスポンジ等の発泡用ゴム組成物及びその発泡成形体に関する。
【0002】
【従来の技術】
自動車用ウエザーストリップスポンジ、断熱スポンジ、プロテクタースポンジ、クッションスポンジ、シールスポンジ等の発泡成形体の一部は、必要に応じてソリッドゴム(必要に応じて金属をインサートしたゴム)と接着されて使用されることがある。これらの発泡成形体とソリッドゴムの接着方法は、最近の成形技術の向上により、未加硫の発泡用ゴム組成物と未加硫のソリッドゴム組成物(必要に応じて金属をインサートしたゴム)を押出機で共押出し、その後に連続加硫を行うことにより発泡成形体とソリッドゴム(必要に応じて金属をインサートしたゴム)を一体成形することができるようになり、低コストでの生産が可能になってきている。
【0003】
しかし、未加硫の発泡用ゴム組成物と未加硫のソリッドゴム組成物を共押出したものを加硫すると、ソリッドゴム組成物はほぼそのままの寸法で加硫されるが、発泡用ゴム組成物は押出方向及び押出垂直方向に発泡する。そのため、ソリッドゴムが発泡成形体を拘束することになり、発泡成形体にシワが発生し外観が損なわれるという問題点がある。また、その傾向は発泡成形体の発泡化倍率が大きいほど顕著に現れ、外観不良となる。
従って、押出方向には発泡しにくく押出垂直方向に発泡しやすい、即ち異方発泡化率[(押出垂直方向の発泡化倍率/押出方向の発泡化倍率)×100]の大きい発泡用ゴム組成物が望まれている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、前記のような従来技術に伴う問題を解決しようとするものであって異方発泡化率[(押出垂直方向の発泡化倍率/押出方向の発泡化倍率)×100]の大きい発泡用ゴム組成物及びその発泡成形体を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明は、以下の発明を包含する。
【0006】
(1)次式:
【数4】
(押出垂直方向の発泡化倍率/押出方向の発泡化倍率)×100
で定義される異方発泡化率が130〜300であることを特徴とする発泡用ゴム組成物。
【0007】
(2)次式:
【数5】
異方発泡化率/110℃でのコンパウンド粘度
で示される値が2以上30以下である前記(1)に記載の発泡用ゴム組成物。
【0008】
(3)次式:
【数6】
(押出・加熱後のサンプルの幅/ダイスの幅)×100(%)
(式中、押出・加熱後のサンプルの幅は、押出後のサンプルを150℃の雰囲気中のオーブンに1.5分放置した後に収縮したサンプルの押出垂直方向の幅を意味する。)
で示される押出成形後のスウェルが、幅15mmのダイスを用いた場合に135〜300%である前記(1)又は(2)に記載の発泡用ゴム組成物。
【0009】
(4)前記(1)〜(3)のいずれかに記載の発泡用ゴム組成物を発泡させてなる発泡成形体。
(5)加硫されている前記(4)に記載の発泡成形体。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る発泡用ゴム組成物及びその発泡成形体について具体的に説明する。
本発明の発泡用ゴム組成物は、合成ゴム、発泡剤、及び、必要に応じて、加硫剤、加硫促進剤、加硫助剤、ゴム補強剤、充填剤、軟化剤(可塑剤)、老化防止剤、加工助剤、発泡助剤、脱泡剤、活性剤、金型離型剤、耐熱安定剤、耐候安定剤、帯電防止剤、着色剤、滑剤、増粘剤等を含有してなる。
本発明で用いられる合成ゴムは、好ましくは高分子量の合成ゴム、更に好ましくは長鎖分岐を有する合成ゴムである。特に、エチレン・α−オレフィン・非共役ポリエン共重合体ゴムが好ましい。
【0011】
前記エチレン・α−オレフィン・非共役ポリエン共重合体ゴムにおけるα−オレフィンとしては、好ましくは炭素数3〜20のα−オレフィン、具体的には、プロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、4−メチル−1−ペンテン、1−ヘプテン、1−オクテン、1−ノネン、1−デセン、1−ウンデセン、1−ドデセン、1−トリデセン、1−テトラデセン、1−ペンタデセン、1−ヘキサデセン、1−ヘプタデセン、1−オクタデセン、1−ノナデセン、1−エイコセン、9−メチル−1−デセン、11−メチル−1−ドデセン、12−エチル−1−テトラデセン等が挙げられる。これらのα−オレフィンは、単独で、又は2種以上組み合わせて用いることができる。これらのα−オレフィンのうち、炭素数3〜8のα−オレフィン、例えばプロピレン、1−ブテン、4−メチル−1−ペンテン、1−ヘキセン、1−オクテンが特に好ましい。
【0012】
前記エチレン・α−オレフィン・非共役ポリエン共重合体ゴムは、良好なモジュラス及び耐環境劣化性を得るという点で、エチレンとα−オレフィンとのモル比[エチレン/α−オレフィン]が40/60〜95/5であることが好ましく、50/50〜90/10であることが更に好ましく、55/45〜85/15であることが特に好ましい。
【0013】
前記エチレン・α−オレフィン・非共役ポリエン共重合体ゴムにおける非共役ポリエンとしては、環状又は鎖状の非共役ポリエンを用いることができる。
環状の非共役ポリエンとしては、例えば、メチルテトラヒドロインデン、5−エチリデン−2−ノルボルネン、5−メチレン−2−ノルボルネン、5−イソプロピリデン−2−ノルボルネン、5−ビニル−2−ノルボルネン、6−クロロメチル−5−イソプロペニル−2−ノルボルネン、ジシクロペンタジエン、ノルボルナジエン等のジエン;2,3−ジイソプロピリデン−5−ノルボルネン、2−エチリデン−3−イソプロピリデン−5−ノルボルネン、2−プロペニル−2,2−ノルボルナジエン等のトリエンが挙げられる。
【0014】
また、鎖状の非共役ポリエンとしては、例えば、1,4−ヘキサジエン、3−メチル−1,4−ヘキサジエン、4−メチル−1,4−ヘキサジエン、5−メチル−1,4−ヘキサジエン、4,5−ジメチル−1,4−ヘキサジエン、6−メチル−1,6−オクタジエン、7−メチル−1,6−オクタジエン、6−エチル−1,6−オクタジエン、6−プロピル−1,6−オクタジエン、6−ブチル−1,6−オクタジエン、6−メチル−1,6−ノナジエン、7−メチル−1,6−ノナジエン、6−エチル−1,6−ノナジエン、7−エチル−1,6−ノナジエン、6−メチル−1,6−デカジエン、7−メチル−1,6−デカジエン、6−メチル−1,6−ウンデカジエン、7−メチル−1,6−オクタジエン等のジエン;4−エチリデン−1,6−オクタジエン、4−エチリデン−7−メチル−1,6−オクタジエン、4−エチリデン−7−メチル−1,6−ノナジエン、4−エチリデン−6,7−ジメチル−1,6−オクタジエン、4−エチリデン−6,7−ジメチル−1,6−ノナジエン、4−エチリデン−1,6−デカジエン、4−エチリデン−7−メチル−1,6−デカジエン、4−エチリデン−7−メチル−6−プロピル−1,6−オクタジエン、4−エチリデン−1,7−ノナジエン、4−エチリデン−8−メチル−1,7−ノナジエン、4−エチリデン−1,7−ウンデカジエン、4−エチリデン−8−メチル−1,7−ウンデカジエン、4−エチリデン−7,8−ジメチル−1,7−ノナジエン、4−エチリデン−7,8−ジメチル−1,7−デカジエン、4−エチリデン−7,8−ジメチル−1,7−ウンデカジエン、7−エチル−4−エチリデン−8−メチル−1,7−ウンデカジエン、4−エチリデン−7,8−ジエチル−1,7−デカジエン、4−エチリデン−9−メチル−1,8−デカジエン、4−エチリデン−8,9−ジメチル−1,8−デカジエン、4−エチリデン−10―メチル−1,9−ウンデカジエン、4−エチリデン−9,10−ジメチル−1,9−ウンデカジエン、4−エチリデン−11−メチル−1,10−ドデカジエン、4−エチリデン−10,11−ジメチル−1,10−ドデカジエン、3,7−ジメチル−1,4,8ーデカトリエン等のトリエンが挙げられる。
【0015】
これらの非共役ポリエンは、単独で、又は2種以上組み合わせて用いることができる。
前記エチレン・α−オレフィン・非共役ポリエン共重合体ゴムの好ましい具体例としては、非共役ポリエンとして5−ビニル−2−ノルボルネン又はノルボルナジエンを含有する共重合体ゴム、好ましくは5−ビニル−2−ノルボルネンを含有する共重合体ゴムを、全エチレン・α−オレフィン・非共役ポリエン共重合体ゴムに対し5重量%以上、好ましくは10〜90重量%含有するものが挙げられる。
【0016】
非共役ポリエンは、(A)5−エチリデン−2−ノルボルネン、ジシクロペンタジエン、5−ビニル−2−ノルボルネン、7−メチル−1,6−オクタジエン、4−エチリデン−8−メチル−1,7−ノナジエン及び3,7−ジメチル−1,4,8−デカトリエンからなる群から選ばれる少なくとも1種と、(B)5−ビニル−2−ノルボルネン及びノルボルナジエンからなる群から選ばれる少なくとも1種とを、単一の共重合体ゴムにおいて、又は異なる共重合体ゴムにおいて、組み合わせることが好ましい。
【0017】
前記の(A)及び(B)の非共役ポリエンを単一の共重合体ゴムにおいて組み合わせたエチレン・α−オレフィン・非共役ポリエン共重合体ゴムにおいては、[(B)/(A)]がモル比で0.01〜5であることが好ましい。
前記の(A)及び(B)の非共役ポリエンを組み合わせたエチレン・α−オレフィン・非共役ポリエン共重合体ゴムの具体例としては、エチレン・α−オレフィン・5−エチリデン−2−ノルボルネン共重合体とエチレン・α−オレフィン・5−ビニル−2−ノルボルネン共重合体との組み合わせ;エチレン・α−オレフィン・5−エチリデン−2−ノルボルネン共重合体とエチレン・α−オレフィン・5−エチリデン−2−ノルボルネン・5−ビニル−2−ノルボルネン共重合体との組み合わせ;エチレン・α−オレフィン・5−エチリデン−2−ノルボルネン・5−ビニル−2−ノルボルネン共重合体、エチレン・α−オレフィン・5−エチリデン−2−ノルボルネン・ノルボルナジエン共重合体の単独使用が挙げられる。
【0018】
前記エチレン・α−オレフィン・非共役ポリエン共重合体ゴムのヨウ素価は、加硫速度を速くし生産性を向上させ、かつ耐環境劣化性を向上させるという点で、5〜50であることが好ましく、10〜40であることが更に好ましく、10〜30であることが特に好ましい。
前記エチレン・α−オレフィン・非共役ポリエン共重合体ゴムの135℃のデカリン中で測定した極限粘度[η]は、良好な機械的強度、圧縮永久歪及び押出し加工性を得るという点で、0.8〜8dl/gであることが好ましく、1〜6dl/gであることが更に好ましく、1.5〜4dl/gであることが特に好ましい。
【0019】
本発明で用いられる発泡剤としては、無機系発泡剤、ニトロソ系発泡剤、アゾ系発泡剤、スルホニルヒドラジド系発泡剤、アジド系発泡剤等が挙げられる。これらの発泡剤は、単独で又は2種以上を混合して用いられる。
発泡剤の具体例としては、炭酸水素ナトリウム(重曹)、炭酸ナトリウム、重炭酸アンモニウム、炭酸アンモニウム、亜硝酸アンモニウム等の無機系発泡剤;N,N’−ジニトロソペンタメチレンテトラミン(DPT)、N,N’−ジメチル−N,N’−ジニトロソテレフタルアミド等のニトロソ系発泡剤;アゾジカルボンアミド(ADCA)、アゾビスイソブチロニトリル(AZBN)、アゾビスシクロヘキシルニトリル、アゾジアミノベンゼン、バリウムアゾジカルボキシレート等のアゾ系発泡剤;ベンゼンスルホニルヒドラジド(BSH)、p,p’−オキシビス(ベンゼンスルホニルヒドラジド)(OBSH)、トルエンスルホニルヒドラジド(TSH)、ジフェニルスルホン−3,3’−ジスルホニルヒドラジド等のスルホニルヒドラジド系発泡剤;カルシウムアジド、4,4’−ジフェニルジスルホニルアジド、p−トルエンスルホニルアジド等のアジド系発泡剤が挙げられる。
【0020】
これらの発泡剤は、前記共重合体ゴム100重量部に対して、通常0.5〜100重量部、好ましくは1〜80重量部、更に好ましくは2〜50重量部の割合で用いられる。
また、必要に応じて、発泡剤と併用して、発泡助剤を使用してもよい。発泡剤の分解温度の低下、分解促進、気泡の均一化等の作用をする発泡助剤としては、サリチル酸、フタル酸、ステアリン酸、シュウ酸等の有機酸、尿素又はその誘導体等が挙げられる。これらの発泡助剤は、前記共重合体ゴム100重量部に対して、通常0.01〜10重量部、好ましくは0.1〜5重量部の割合で用いられるが、要求される物性値に応じて適宜最適量を決定することが望ましい。
【0021】
本発明のゴム組成物及び発泡成形体は加硫(架橋)せずに使用することもできるが、通常加硫して、加硫ゴムとして用いられる。
加硫に用いる加硫剤としては、イオウ、イオウ化合物及び有機過酸化物が挙げられる。
イオウとしては、具体的には、粉末イオウ、沈降イオウ、コロイドイオウ、表面処理イオウ、不溶性イオウ等が挙げられる。
【0022】
イオウ化合物としては、具体的には、塩化イオウ、二塩化イオウ、高分子多硫化物、及び加硫温度で活性イオウを放出して加硫するイオウ化合物、例えばモルホリンジスルフィド、アルキルフェノ−ルジスルフィド、テトラメチルチウラムジスルフィド、ジペンタメチレンチウラムテトラスルフィド、ジメチルジチオカルバミン酸セレン等が挙げられる。これらの中ではイオウが好ましい。
【0023】
イオウ又はイオウ化合物は、前記共重合体ゴム100重量部に対して、通常0.1〜10重量部、好ましくは0.5〜5重量部の割合で用いられる。
また、加硫剤としてイオウ又はイオウ化合物を使用するときは、加硫促進剤を併用することが好ましい。加硫促進剤としては、具体的には、N−シクロヘキシル−2−ベンゾチアゾールスルフェンアミド(CBS)、N−オキシジエチレン−2−ベンゾチアゾールスルフェンアミド(OBS)、N−t−ブチル−2−ベンゾチアゾールスルフェンアミド(BBS)、N,N−ジイソプロピル−2−ベンゾチアゾールスルフェンアミド等のスルフェンアミド系化合物;2−メルカプトベンゾチアゾ−ル(MBT)、2−(2,4−ジニトロフェニル)メルカプトベンゾチアゾ−ル、2−(4−モルホリノジチオ)ベンゾチアゾ−ル、2−(2,6−ジエチル−4−モルホリノチオ)ベンゾチアゾ−ル、ジベンゾチアジルジスルフィド等のチアゾ−ル系化合物;ジフェニルグアニジン(DPG)、トリフェニルグアニジン、ジオルソトリルグアニジン(DOTG)、ジオルソニトリルグアニジン、オルソニトリルバイグアナイド、ジフェニルグアニジンフタレ−ト等のグアニジン系化合物;アセトアルデヒド−アニリン縮合物、ブチルアルデヒド−アニリン縮合物、ヘキサメチレンテトラミン(H)、アセトアルデヒドアンモニア等のアルデヒドアミン又はアルデヒド−アンモニア系化合物;2−メルカプトイミダゾリン等のイミダゾリン系化合物;チオカルバニリド、ジエチルチオウレア、ジブチルチオウレア、トリメチルチオウレア、ジオルソトリルチオウレア等のチオウレア系化合物;テトラメチルチウラムモノスルフィド(TMTM)、テトラメチルチウラムジスルフィド(TMTD)、テトラエチルチウラムジスルフィド、テトラブチルチウラムジスルフィド、ペンタメチレンチウラムテトラスルフィド等のチウラム系化合物;ジメチルジチオカルバミン酸亜鉛、ジエチルジチオカルバミン酸亜鉛、ジ−n−ブチルジチオカルバミン酸亜鉛、エチルフェニルジチオカルバミン酸亜鉛、ブチルフェニルジチオカルバミン酸亜鉛、ジメチルジチオカルバミン酸ナトリウム、ジメチルジチオカルバミン酸セレン、ジメチルジチオカルバミン酸テルル等のジチオカルバミン酸塩;ジブチルキサントゲン酸亜鉛等のキサントゲン酸塩;亜鉛華(酸化亜鉛)等の化合物が挙げられる。これらの加硫促進剤は、前記共重合体ゴム100重量部に対して、通常0.1〜20重量部、好ましくは0.2〜10重量部の割合で用いられる。
【0024】
有機過酸化物としては、通常ゴムの過酸化物加硫に使用されるものであれば特に制限はなく、例えばジクミルペルオキシド、t−ブチルクミルペルオキシド、ジ−t−ブチルペルオキシド、ジ−t−ブチルペルオキシ−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、t−ブチルヒドロペルオキシド、ベンゾイルペルオキシド、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルペルオキシ)ヘキサン、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルペルオキシ)ヘキシン−3、2,5−ジメチル−2,5−ジ(ベンゾイルペルオキシ)ヘキサン、1,3−ビス(t−ブチルペルオキシイソプロピル)ベンゼン等が挙げられる。中でも、ジクミルペルオキシド、ジ−t−ブチルペルオキシド、ジ−t−ブチルペルオキシ−3,3,5−トリメチルシクロヘキサンが好ましく用いられる。これらの有機過酸化物は単独で又は2種以上組み合わせて用いられる。有機過酸化物は、前記共重合体ゴム100gに対して、通常0.0003〜0.05モル、好ましくは0.001〜0.03モルの範囲で使用されるが、要求される物性値に応じて適宜最適量を決定することが望ましい。
【0025】
加硫剤として有機過酸化物を使用するときは、加硫助剤を併用することが好ましい。加硫助剤としては、具体的には、p−キノンジオキシム等のキノンジオキシム系化合物;エチレングリコールジメタクリレート、ポリエチレングリコールジメタクリレート、トリメチロールプロパントリメタクリレート等のメタクリレート系化合物;ジアリルフタレート、トリアリルシアヌレート、トリアリルイソシアヌレート等のアリル系化合物;その他マレイミド系化合物;ジビニルベンゼン等が挙げられる。このような加硫助剤は、使用する有機過酸化物1モルに対して、通常0.5〜2モル、好ましくは約等モルの割合で用いられる。
【0026】
本発明の発泡用ゴム組成物には、前記の成分の他に、必要に応じて、ゴム補強剤、充填剤、軟化剤(可塑剤)、老化防止剤、加工助剤、発泡助剤、脱泡剤、活性剤、金型離型剤、耐熱安定剤、耐候安定剤、帯電防止剤、着色剤、滑剤、増粘剤及びその他のゴム用配合物を、本発明の目的を損なわない範囲で配合することができる。
【0027】
前記ゴム補強剤は、加硫ゴムの引張り強さ、引裂き強さ、耐摩耗性等の機械的性質を高める効果がある。このようなゴム補強剤としては、SRF、GPF、FEF、MAF、HAF、ISAF、SAF、FT、MT等のカ−ボンブラック;シリカ(乾式法シリカ、湿式法シリカ)、活性化炭酸カルシウム、微粉タルク、微粉ケイ酸、ケイ酸塩等が挙げられる。これらのゴム補強剤は、シランカップリング剤等により表面処理が施されていてもよい。
【0028】
前記充填剤は、物性にあまり影響を与えることなく、ゴム製品の硬度を高くしたり、コストを引き下げることを目的として使用される。このような充填剤としては、軽質炭酸カルシウム、重質炭酸カルシウム、タルク、クレー等が挙げられる。
これらのゴム補強剤及び充填剤の種類及び配合量は、その用途により適宜選択できるが、ゴム補強剤及び充填剤の合計配合量は、前記共重合体ゴム100重量部に対して、通常400重量部以下、好ましくは100〜350重量部、更に好ましくは120〜300重量部である。
【0029】
前記軟化剤としては、通常ゴムに使用される軟化剤を用いることができる。具体的には、プロセスオイル、潤滑油、パラフィン油、流動パラフィン、石油アスファルト、ワセリン等の石油系軟化剤;コールタール、コールタールピッチ等のコールタール系軟化剤;ヒマシ油、アマニ油、ナタネ油、大豆油、ヤシ油等の脂肪油系軟化剤;トール油;サブ(ファクチス);蜜ロウ、カルナウバロウ、ラノリン等のロウ類;リシノール酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ステアリン酸バリウム、ステアリン酸カルシウム、ラウリン酸亜鉛等の脂肪酸及び脂肪酸塩;ナフテン酸;パイン油、ロジン又はその誘導体;テルペン樹脂、石油樹脂、アタクチックポリプロピレン、クマロンインデン樹脂等の合成高分子物質;ジオクチルフタレート、ジオクチルアジペート、ジオクチルセバケート等のエステル系軟化剤;マイクロクリスタリンワックス、液状ポリブタジエン、変性液状ポリブタジン、液状チオコール、炭化水素系合成潤滑油等が挙げられる。中でも石油系軟化剤、特にプロセスオイルが好ましく用いられる。これらの軟化剤の配合量は、用途により適宜選択できるが、前記共重合体ゴム100重量部に対して、通常250重量部以下、好ましくは20〜200重量部、更に好ましくは40〜150重量部である。
【0030】
また、老化防止剤を使用すれば、更に製品寿命を長くすることが可能である。このことは、通常のゴムの場合と同様である。この場合に使用される老化防止剤としては、具体的には、フェニルナフチルアミン、フェニルブチルアミン、4,4’−(α,α−ジメチルベンジル)ジフェニルアミン、N,N’−ジ−2−ナフチル−p−フェニレンジアミン等の芳香族第二アミン系安定剤;ジブチルヒドロキシトルエン、2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェノール、テトラキス[メチレン−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メタン、テトラキス[メチレン(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシ)ヒドロシンナメート]メタン等のフェノール系安定剤;ビス[2−メチル−4−(3−n−アルキルチオプロピオニルオキシ)−5−t−ブチルフェニル]スルフィド等のチオエーテル系安定剤;2−メルカプトベンゾイミダゾール等のベンゾイミダゾール系安定剤;ジブチルジチオカルバミン酸ニッケル等のジチオカルバミン酸塩系安定剤;2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロキノリンの重合物等のキノリン系安定剤等が挙げられ、単独で又は2種以上を併用して用いられる。このような老化防止剤は、前記共重合体ゴム100重量部に対して、通常5重量部以下、好ましくは3重量部以下の割合で用いられるが、要求される物性値に応じて適宜最適量を決定することが望ましい。
【0031】
加工助剤としては、通常のゴムの加工に使用される加工助剤を使用することができる。具体的には、リノール酸、リシノール酸、ステアリン酸、パルミチン酸、ラウリン酸、ステアリン酸バリウム、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウム、前記酸のエステル類等の高級脂肪酸並びにその塩及びエステル類等が挙げられる。このような加工助剤は、前記共重合体ゴム100重量部に対して、通常10重量部以下、好ましくは5重量部以下の割合で用いられるが、要求される物性値に応じて適宜最適量を決定することが望ましい。
【0032】
発泡助剤の使用は、発泡剤の分解温度の調節、気泡の均一化等に効果がある。このような発泡助剤としては、例えばサリチル酸、フタル酸、ステアリン酸、シュウ酸等の有機酸、尿素及びその誘導体を挙げられる。
ゴム組成物を加硫する場合、内包する水分により気泡ができたり、発泡度が異なったりするため、脱泡剤として酸化カルシウム等を添加してもよい。このような脱泡剤は、前記共重合体ゴム100重量部に対して、通常20重量部以下、好ましくは10重量部以下の割合で用いられるが、要求される物性値に応じて適宜最適量を決定することが望ましい。
【0033】
活性剤としては、具体的には、ジ−n−ブチルアミン、ジシクロヘキシルアミン、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、ジベンジルアミン、アクチングB(商品名;吉富製薬(株)製の有機アミン)、アクチングSL(商品名;吉富製薬(株)製の有機アミン)等のアミン類;ジエチレングリコール、ポリエチレングリコール、レシチン、トリアリル−トリメリテート、脂肪族及び芳香族カルボン酸の亜鉛混合物(例えば、商品名 Struktol activator 73、Schill & Seilacher社製)、商品名 Struktol IB 531、Struktol FA 541 等の Schill & Seilacher 社製のアミン系活性剤、商品名 ZEONET ZP(日本ゼオン(株)製)等の過酸化亜鉛調製物、オクタデシルトリメチルアンモニウムブロミド、合成ハイドロタルサイト等が挙げられる。これらの活性剤は、前記共重合体ゴム100重量部に対して、通常10重量部以下、好ましくは8重量部以下の割合で用いられる。
【0034】
金型離型剤としては、例えば、次式:
【化1】
(R1)(R2)(R3)N+CH2Y-
[式中、R1 、R2 及びR3 はそれぞれ独立に水素原子、置換もしくは非置換の脂肪族炭化水素基、置換もしくは非置換の芳香族炭化水素基、又はR4 C(=NH)基(ここで、R4 は脂肪族炭化水素基を表す。)を表し、互いに結合して環を形成してもよく、Yは−COOH基又は−C(OH)HCH2 SO3 基を表す。]
で示されるベタイン又はその誘導体等が挙げられる。
【0035】
本発明の発泡用ゴム組成物は、例えば次のような方法で調製することができる。
即ち、本発明の発泡用ゴム組成物は、バンバリーミキサーのようなミキサー類により合成ゴム、カーボンブラック及びその他のゴム補強剤、充填剤、軟化剤等の添加剤を80〜170℃の温度で約3〜10分間混練した後、オープンロールのようなロール類を使用して、発泡剤、加硫剤、必要に応じて脱泡剤、発泡助剤、加硫助剤を追加混合し、ロール温度40〜80℃で5〜30分間混練した後、分出しすることにより調製することができる。このようにして得られるゴム組成物は、リボン状又はシート状のゴム配合物である。
【0036】
本発明の発泡用ゴム組成物は、次式:
【数7】
(押出垂直方向の発泡化倍率/押出方向の発泡化倍率)×100
で定義される異方発泡化率が130〜300であることを特徴とするものである。前記異方発泡化率を130〜300にすることにより、発泡体のシワの発生を防止し、良好な外観が得られ、かつ口金形状とほぼ同一の期待した形状が得られる。
【0037】
本発明の発泡用ゴム組成物においては、発泡化倍率及び発泡剤コストの点で、次式:
【数8】
異方発泡化率/110℃でのコンパウンド粘度
で示される値が2以上30以下であることが好ましい。
【0038】
また、目的の異方発泡化率を得るために、次式:
【数9】
(押出・加熱後のサンプルの幅/ダイスの幅)×100(%)
(式中、押出・加熱後のサンプルの幅は、押出後のサンプルを150℃の雰囲気中のオーブンに1.5分放置した後に収縮したサンプルの押出垂直方向の幅を意味する。)
で示される押出成形後のスウェルが、幅15mmのダイスを用いた場合に135〜300%であることが好ましい。
【0039】
本発明の発泡成形体は、前記のような本発明の発泡用ゴム組成物の発泡成形体又は加硫発泡成形体である。
このように調製された未加硫の配合ゴムは、成形法の制限はないが、射出成形機あるいは注入成形機等の成形機を用いて成形と同時に、あるいは予め型内で任意の形に成形した後、150〜270℃の温度で1〜30分加熱することにより加硫・発泡してスポンジが得られる。この加硫・発泡の段階は金型を用いてもよいし、また金型を用いないでもよい。
【0040】
金型を用いない場合は成形、加硫・発泡の工程は通常連続的に行われる。加硫槽における加熱方法としては熱空気、ガラスビーズ流動床、UHF(極超短波電磁波)、スチーム等の手段を使用することができる。もちろん、電子線照射により加硫することも可能である。
このようにして得られる本発明の発泡成形体は、ウェザーストリップスポンジ等の自動車用スポンジ部品、断熱スポンジやプロテクタースポンジ、クッションスポンジ、シールスポンジ等の土木建築材用スポンジ部品、スポンジロール等の工業部品、電気絶縁材、土木建築用材等の用途に用いることができる。
【0041】
【実施例】
以下、本発明を実施例及び比較例により具体的に説明するが、本発明の範囲は、これらの実施例に限定されるものではない。
なお、実施例、比較例における加硫ゴム発泡成形体等の物性試験及びその試験方法は、以下の通りである。
【0042】
(1)ムーニー粘度
JIS K6300に基づき110℃で未加硫ゴムのムーニー粘度(Vm)及びムーニー・スコーチ時間(t5 )を測定した。
(2)比重
加硫したチューブ状スポンジゴムの上部から20mm×20mmの試験片を打ち抜き、その表面の汚れをアルコールで拭き取った。次いで、この試験片を25℃の雰囲気下で自動比重計[(株)東洋精機製作所製、型番M−1型]の所定の位置に取り付け、空気中と純水中の質量の差から比重測定を行った。
【0043】
(3)スウェル
【数10】
スウェル=(押出・加熱後のサンプルの幅/ダイスの幅)×100(%)
配合物をスクリュー温度50℃、シリンダー前温度60℃、シリンダー後温度70℃、ダイス(ヘッド)温度80℃に制御した50mm径の押出機(引取速度:9m/分、ダイス寸法:幅15mm×厚さ4mm)で押出成形し、押出後のサンプルを150℃の雰囲気中のオーブンに1.5分放置した後に収縮したサンプルの押出垂直方向の幅を測定した。
【0044】
(4)異方発泡化率
【数11】
異方発泡化率=
(押出垂直方向の発泡化倍率/押出方向の発泡化倍率)×100
押出後のサンプルを長さ100mmに切断し、幅を測定した。その後、160℃の雰囲気中のオーブンで20分加硫・発泡させた後にサンプルの長さ及び幅を測定した。
【0045】
【数12】
押出垂直方向の発泡化倍率(%)
=加硫・発泡後のサンプル幅/加硫・発泡前のサンプル幅
【0046】
【数13】
押出方向の発泡化倍率(%)
=加硫・発泡後のサンプル長さ/加硫・発泡前のサンプル長さ(100mm)
【0047】
(実施例1)
エチレン・プロピレン・5−エチリデン−2−ノルボルネン共重合体A[エチレン/プロピレンのモル比=63/37、135℃のデカリン中で測定した極限粘度[η]=1.6dl/g、ヨウ素価=22、GPCにより測定した分子量分布(Mw/Mn;以下同様)=5.0、商品名:三井EPT4021、三井化学(株)製]80重量部、エチレン・プロピレン・5−ビニル−2−ノルボルネン共重合体B[エチレン/プロピレン比=68/32、135℃のデカリン中で測定した極限粘度[η]=2.1dl/g、ヨウ素価=10、Mw/Mn=35]20重量部、亜鉛華[商品名:3号、堺化学工業(株)製]10重量部、ステアリン酸[日本油脂(株)製]2重量部、活性剤[ポリエチレングリコール;商品名:PEG#4000、日本油脂(株)製]1重量部、ステアリン酸亜鉛[耕正(株)製]2重量部、SRFカーボンブラック[商品名:旭#50、旭カーボン(株)製]30量部、パラフィン系プロセスオイル[商品名:ダイアナプロセスPW−380、出光興産(株)製]50重量部、重質炭酸カルシウム[商品名:ホワイトンSB、白石カルシウム(株)製]100重量部及び低密度ポリエチレン[商品名:ミラソン9、三井化学(株)製]20重量部を、容量2.95Lのバンバリーミキサー[(株)神戸製鋼所製]を用いて、145℃で5分間混練した。
【0048】
このようにして得られた混練物に、イオウ1.5重量部、加硫促進剤2−メルカプトベンゾチアゾール[商品名:サンセラーM、三新化学工業(株)製]1.3重量部、加硫促進剤ジ−n−ブチルジチオカルバミン酸亜鉛[商品名:サンセラーBZ、三新化学工業(株)製]1.3重量部、加硫促進剤ジメチルジチオカルバミン酸亜鉛[商品名:サンセラーPZ、三新化学工業(株)製]1.0重量部、加硫促進剤ジブチルチオウレア[商品名:サンセラーBUR、三新化学工業(株)製]1.8重量部及び発泡剤アゾジカルボンアミド[商品名:ビニホールAC#LQ、永和化成工業(株)製]32重量部を加えて、発泡助剤尿素系化合物[商品名:セルペースト101W、永和化成工業(株)製]0.5重量部を8インチロール(前ロール温度:55℃及び後ロールの温度60℃)で7分間混練し、未加硫ゴム配合物を調製した。
【0049】
次いで、この未加硫ゴム配合物をスクリュー温度50℃、シリンダー前温度60℃、シリンダー後温度70℃、ダイス温度80℃に制御した50mm径の押出機で押出成形し、得られた成形配合物(150℃に制御したオーブンに1.5分間放置後のスウェルは140%であった。)を長さ100mmの大きさに切断し、160℃に制御された熱空気加硫槽に導き20分間加熱した。これにより配合物は加硫及び発泡し発泡成形体を得た。この発泡成形体の比重、異方発泡化率を測定した。その結果を表1に示す。
【0050】
(実施例2)
合成ゴムをエチレン・プロピレン・5−エチリデン−2−ノルボルネン共重合体A[エチレン/プロピレンのモル比=63/37、135℃のデカリン中で測定した極限粘度[η]=1.6dl/g、ヨウ素価=22、Mw/Mn=5.0、商品名:三井EPT4021、三井化学(株)製]60重量部及びエチレン・プロピレン・5−ビニル−2−ノルボルネン共重合体B[エチレン/プロピレン比=68/32、135℃のデカリン中で測定した極限粘度[η]=2.1dl/g、ヨウ素価=10、Mw/Mn=35]40重量部に変更した以外は実施例1と同様に行った。成形配合物のスウェルは145%であった。
【0051】
(実施例3)
合成ゴムをエチレン・プロピレン・5−エチリデン−2−ノルボルネン共重合体A[エチレン/プロピレンのモル比=63/37、135℃のデカリン中で測定した極限粘度[η]=1.6dl/g、ヨウ素価=22、Mw/Mn=5.0、商品名:三井EPT4021、三井化学(株)製]60重量部及びエチレン・プロピレン・5−エチリデン−2−ノルボルネン・5−ビニル−2−ノルボルネン共重合体C[エチレン/プロピレン比=70/30、135℃のデカリン中で測定した極限粘度[η]=3.5dl/g、ヨウ素価=26、Mw/Mn=6.5]40重量部に変更した以外は実施例1と同様に行った。成形配合物のスウェルは142%であった。
【0052】
(比較例1)
合成ゴムをエチレン・プロピレン・5−エチリデン−2−ノルボルネン共重合体A[エチレン/プロピレンのモル比=63/37、135℃のデカリン中で測定した極限粘度[η]=1.6dl/g、ヨウ素価=22、Mw/Mn=5.0、商品名:三井EPT4021、三井化学(株)製]100重量部に変更した以外は実施例1と同様に行った。成形配合物のスウェルは131%であった。
【0053】
(比較例2)
カーボンブラック及びパラフィン系プロセスオイルの配合量をカーボンブラック40重量部、パラフィン系プロセスオイル40重量部に変更した以外は比較例1と同様に行った。成形配合物のスウェルは132%であった。
(比較例3)
カーボンブラック及びパラフィン系プロセスオイルの配合量をカーボンブラック50重量部、パラフィン系プロセスオイル30重量部に変更した以外は比較例1と同様に行った。成形配合物のスウェルは134%であった。
【0054】
【表1】
【0055】
【発明の効果】
本発明によれば、異方発泡化率が従来品よりも大きい発泡用ゴム組成物及びその発泡成形体を提供することができる。
Claims (5)
- エチレンと炭素数3〜8のα−オレフィンと非共役ポリエンとからなるエチレン・α−オレフィン・非共役ポリエン共重合体ゴムであって、(a)エチレンと炭素数3〜8のα−オレフィンとのモル比[エチレン/α−オレフィン]が55/45〜85/15であり、(b)前記非共役ポリエンが5−エチリデン−2−ノルボルネン及び5−ビニル−2−ノルボルネンから選ばれ、かつ(c)(i)エチレン・α−オレフィン・5−エチリデン−2−ノルボルネン共重合体及びエチレン・α−オレフィン・5−ビニル−2−ノルボルネン共重合体又は(ii)エチレン・α−オレフィン・5−エチリデン−2−ノルボルネン・5−ビニル−2−ノルボルネン共重合体及びエチレン・α−オレフィン・5−エチリデン−2−ノルボルネン共重合体のみからなるエチレン・α−オレフィン・非共役ポリエン共重合体ゴム(A)を含有するゴム成分と、前記エチレン・α−オレフィン・非共役ポリエン共重合体ゴム(A)100重量部に対して、発泡剤0.5〜100重量部とを含有する発泡用ゴム組成物であり、かつ、該発泡用ゴム組成物の次式:
【数1】
(押出垂直方向の発泡化倍率/押出方向の発泡化倍率)×100
で定義される異方発泡化率が130〜151であることを特徴とする発泡用ゴム組成物。 - 前記エチレン・α−オレフィン・非共役ポリエン共重合体ゴム(A)の135℃のデカリン中で測定した極限粘度[η]が1.5〜4dl/gである請求項1記載の発泡用ゴム組成物。
- 次式:
【数2】
(押出・加熱後のサンプルの幅/ダイスの幅)×100(%)
(式中、押出・加熱後のサンプルの幅は、押出後のサンプルを150℃の雰囲気中のオーブンに1.5分放置した後に収縮したサンプルの押出垂直方向の幅を意味する。)
で示される押出成形後のスウェルが、幅15mmのダイスを用いた場合に135〜300%である請求項1又は2記載の発泡用ゴム組成物。 - 請求項1〜3のいずれか1項に記載の発泡用ゴム組成物を発泡させてなる発泡成形体。
- 加硫されている請求項4記載の発泡成形体。
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