JP4535772B2 - 長繊維強化ポリアミド樹脂製自動車車体前部構造体 - Google Patents

長繊維強化ポリアミド樹脂製自動車車体前部構造体 Download PDF

Info

Publication number
JP4535772B2
JP4535772B2 JP2004146481A JP2004146481A JP4535772B2 JP 4535772 B2 JP4535772 B2 JP 4535772B2 JP 2004146481 A JP2004146481 A JP 2004146481A JP 2004146481 A JP2004146481 A JP 2004146481A JP 4535772 B2 JP4535772 B2 JP 4535772B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
polyamide resin
fiber reinforced
body front
resin
reinforced polyamide
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2004146481A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2005324733A (ja
Inventor
洋行 今泉
馨 森本
耕治 西田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Engineering Plastics Corp
Original Assignee
Mitsubishi Engineering Plastics Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Engineering Plastics Corp filed Critical Mitsubishi Engineering Plastics Corp
Priority to JP2004146481A priority Critical patent/JP4535772B2/ja
Publication of JP2005324733A publication Critical patent/JP2005324733A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4535772B2 publication Critical patent/JP4535772B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Active legal-status Critical Current

Links

Images

Description

本発明は、長繊維強化ポリアミド樹脂製自動車車体前部構造体に関するものであり、また、バンパーを装着するバンパービーム部とラジエターを保持するためのラジエターコアサポート部を一体化することにより製造工程が削減され、軽量化され、異方性の低減された、長繊維強化ポリアミド樹脂製自動車車体前部構造体に関するものである。
従来、自動車車体前部構造体の一である自動車用バンパービームには、バンパーに加えられた衝撃を吸収するため金属が用いられていた。しかしながら、近年は自動車の燃費向上、走行性能向上等を目的として、各種自動車部品の軽量化が求められる傾向にあり、バンパービームにおいても樹脂が用いられるようになってきた。
例えば、特許文献1には、プラスチックのブロー成形により、上部板体と下部板体及びそれらを前方側縁部分で連結している側部板体が一体的に結合した、コ字状断面を有する長尺リブ構造体で、該上部板体、下部板体及び側部板体は二重壁構造の中空板体であり、側部板体の後方壁体を前方に向けてジグザグ状に屈曲させ、その先端部をもって前方壁体と接合させたバンパービームが開示されている。特許文献1に開示のバンパービームは、コーナー湾曲部のRの許容範囲が狭く、設計の自由度が制限され、衝撃吸収性も満足できなかった。
特許文献2には、ヘッドランプやフードロック等の車両の外装部品が取付けられるラジエータコアパネルと、バンパーが取付けられるバンパリテーナとを樹脂で一体化して樹脂ユニットを形成したことを特徴とする自動車の車体前部構造が開示されている。特許文献2に開示のバンパリテーナ等は、ガラス長繊維強化のポリプロピレン等の樹脂で一体成形されていると記載されているが、具体的な成形方法や樹脂中のガラス繊維長及びガラス繊維含有率についての記載はなかった。
特許文献3には、ガラス繊維の長手方向が一方向に揃えられた繊維強化熱可塑性樹脂シートを用いてバンパービームをプレス成形するに際して、まず長さをバンパービーム長手の流動部長さの50〜70%とし、かつ、幅をプレス雄型の天板と側壁部をほぼ覆える幅とした樹脂シートを予熱し、ガラス繊維の長手方向がバンパービームの長手方向とほぼ平行となるようにプレス雄型の天板に載置し、つぎに雌型を下降し雄型に嵌合・加圧し、樹脂をバンパービームの長手方向に流動させながら成形することを特徴とするガラス繊維強化熱可塑性樹脂製バンパービームの成形方法が開示されているが、成形作業が煩雑であるという欠点があった。
特許文献4には、一方向に引き揃えられた有機系強化繊維の両面又は片面に有機系繊維不織布を一体化してなるシートを型内に積層した後、反応性樹脂モノマーを含浸して反応・固化させるか、もしくは前記シートを予め反応性樹脂モノマーを含浸させたプリプレグ状態で積層し、反応・固化させてなることを特徴とする有機繊維複合材料が開示されているが、成形作業が煩雑で、成形品形状に制約があった。
特許文献5には、熱可塑性樹脂と強化繊維を含み、均一に分散した強化繊維の重量平均繊維長と数平均繊維長の比が1.1〜3であり、重量平均繊維長が2.0mm〜15mmである繊維強化熱可塑性樹脂構造物や繊維強化熱可塑性ペレット構造物が記載されている。また、特許文献5の繊維強化熱可塑性ペレット構造物においては、ペレット構造物中の繊維長や分布を規定するものであり、射出成形、押出成形後の成形品の繊維長や分布を規定するものではないと記載されている。しかしながら、成形品内の繊維長や分布は成形機のスクリュー形状、成形条件、成形品形状によって変化し、成形品内の樹脂の流動パターンによって繊維配向も変化するので、これらの繊維長や繊維配向の変化によって成形品の物性も変化する。従って、単純な形状のテストピースの物性と、複雑な形状の実用成形品の物性は大きく異なるのが一般的である。さらに、特許文献5の実施例には、長繊維強化ポリエチレンテレフタレートとポリブチレンテレフタレートに関する記載はあるが、長繊維強化ポリアミド樹脂でどのような物性を示すか、テストピースの物性でさえも記載されていない。
特開平05−92744号公報 特許第3125531号公報 特開平08−11144号公報 特開平10−18152号公報 特開2001−192466号公報
本発明が解決しようとする課題は、異方性の低減による寸法安定性に優れ、曲げ弾性率、曲げ強度等の機械的強度、耐薬品性、耐熱性に優れ、軽量化され、製品設計の自由度が高く、製造工程が削減された長繊維強化ポリアミド樹脂製自動車車体前部構造体を提供することにある。
本発明者らは、上記の課題を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、強化繊維の分散状態及び車体前部構造体の曲げ特性を特定範囲内とすることにより、曲げ弾性率、曲げ強度等の機械的強度、耐薬品性、耐熱性に優れ、軽量化され、製品設計の自由度が高くでき、また、バンパーを装着するバンパービーム部とラジエターを保持するためのラジエターコアサポート部を一体成形することにより、異方性の低減による寸法安定性に優れ、製造工程が削減でき、さらに軽量化できることを見出し、本発明を完成するに至った。すなわち、本発明の要旨は、ガラス繊維で強化された、23℃、98%硫酸中、濃度1%で測定した相対粘度1.5〜2.5のポリアミド6又は23℃、96%硫酸中、濃度1%で測定した相対粘度1.5〜2.5の芳香族ポリアミドから成形されたポリアミド樹脂構造体であって、該構造体中に分散する強化繊維の、直径が10μm〜20μmであり、含有率が30重量%以上であり、重量平均繊維長が1mm〜15mmであり、かつ、肉厚2mm以上の構造体部分の、曲げ弾性率が7GPa以上であり、曲げ強度が200MPa以上であり、ノッチ付きシャルピー衝撃強度が20kJ/m以上であり、最大線膨張係数が5×10 −5 −1 以下であり、かつ、最大線膨張係数/最小線膨張係数の比が2.0以下である長繊維強化ポリアミド樹脂製車体前部構造体を提供することである。
た、本発明の別の要旨は、構造体の成形材料として、長繊維強化ポリアミド樹脂(A)にリサイクル樹脂(B)を配合した混合物を使用し、その組成比が、該混合物の重量基準で
(A): 30重量%〜100重量%、
(B): 0重量%〜70重量%
の範囲内である長繊維強化ポリアミド樹脂製車体前部構造体を提供することである。
さらに、本発明の別の要旨は、リサイクル樹脂(B)がポリプロピレン、ポリエチレン、ポリスチレン及びアクリルニトリルスチレンブタジエン共重合体からなる群から選ばれた少なくとも1種の熱可塑性樹脂のリサイクル品である長繊維強化ポリアミド樹脂製車体前部構造体を提供することである。また、本発明の別の要旨は、(A)を構成する強化繊維が特定径のガラス繊維若しくは炭素繊維であるか、及び/又は、前記自動車車体前部構造体が射出成形によって得られたものである長繊維強化ポリアミド樹脂製車体前部構造体を提供することである。
本発明の長繊維強化ポリアミド樹脂製自動車車体前部構造体においては、ポリアミド樹脂の相対粘度が1.5〜2.5であり、強化繊維の直径が10μm〜20μmであり、強化繊維の含有率が30重量%以上であり、強化繊維が1mm〜15mの重量平均繊維長で分散している長繊維強化ポリアミド樹脂で構成され、かつ、肉厚2mm以上の構造体部分の、曲げ弾性率が7GPa以上であり、曲げ強度が200MPa以上であり、ノッチ付きシャルピー衝撃強度が20kJ/m以上であり、最大線膨張係数が5×10 −5 −1 以下であり、最大線膨張係数/最小線膨張係数の比が2.0以下とされているので、曲げ弾性率、曲げ強度等の機械的強度、耐薬品性、耐熱性に優れ、軽量化され、製品設計の自由度が高くできる等の効果が、また、バンパービーム部とラジエターコアサポート部とが一体成形された構造体においては、異方性の低減による寸法安定性に優れ、面衝撃性に優れ車体前部構造体としての機能を満たし、さらに軽量化され、製造工程が削減できる等の効果がもたらされる。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明の長繊維強化ポリアミド樹脂製自動車車体前部構造体は、自動車車体前部と言われる、ダッシュボードより前に位置する各部分のうち、どの部分を構成するか特に制限はなく、例えば、フロントクロスメンバー、フロントサイドメンバー又はエンジンマウントであってもよい。また、例えば、バンパーを装着するバンパービーム部と、ラジエター等の車両用放熱部品を保持するためのラジエターコアサポート部とが、一体成形されているものであってもよいし、バンパービーム部又はラジエターコアサポート部が個別に成形されたものであってもよい。特に、バンパービーム部とラジエターコアサポート部とが、同一材料で一体成形されると、大幅に製造工程が削減できる利点がある。さらに、ヘッドランプ、フードロック等の外装部品を、バンパービーム部及び/又はラジエターコアサポート部に保持するように構成することもできる。
本発明の長繊維強化ポリアミド樹脂製自動車車体前部構造体(以下、「車体前部構造体」と略記することがある)においては、該構造体中に分散する強化繊維の、含有率が30重量%以上であり、重量平均繊維長が1mm〜15mmであることが必要であり、かつ、肉厚2mm以上の構造体部分の、曲げ弾性率が7GPa以上であり、曲げ強度が200MPa以上であることが必要である。該肉厚2mm以上の構造体部分の曲げ弾性率が7GPa未満、又は、曲げ強度が200MPa未満では、車体前部構造体としての剛性・強度が低すぎるため、肉厚を厚くしたり、補強リブを多く設けたり、場合によっては金属による補強が必要になり、本発明の目的の1つである軽量化に反するので好ましくない。車体前部構造体の強化繊維の含有率が30重量%未満の場合、又は、強化繊維の重量平均繊維長が1mm未満の場合、曲げ弾性率・曲げ強度をはじめとした機械的強度や寸法安定性が低下するので好ましくない。重量平均繊維長が15mmを超えると成形性が低下するので好ましくない。
また、該肉厚2mm以上の構造体部分の、ノッチ付シャルピー衝撃強度が20kJ/m以上であることが必要でである。ノッチ付シャルピー衝撃強度が20kJ/m未満では、バンパービームや前部構造体として必要な衝撃強度を満足できず、本発明から除外される。ノッチ付シャルピー衝撃強度を20kJ/m以上にするには、通常、製品中の強化繊維含有率を30重量%以上にして、強化繊維の重量平均繊維長を1mm〜15mmにすることによって達成される。
これらの要件を充足しているか否かは、次のような試験によって確認できる。すなわち、強化繊維の量及び長さについては、車体前部構造体の任意の位置から無作為に切り出した試験片を、強化繊維は溶融しない温度に加熱し、樹脂成分を燃焼させた後、残存する繊維を用い測定することができる。曲げ弾性率及び曲げ強度については、車体前部構造体の厚さ2mm以上の任意の位置から無作為に切り出した試験片を用い、ISO 178に従って行う所定数の曲げ試験の結果から、平均値として算出することができる。ノッチ付シャルピー衝撃強度については、車体前部構造体の厚さ2mm以上の任意の位置から無作為に切り出した試験片を用い、ISO 179に従って行う所定数の衝撃試験の結果から、平均値として算出することができる。
本発明構造体を構成する強化繊維は、重量平均繊維長が1mm〜15mm、より優れた機械的強度と寸法安定性の前部構造体とするには、好ましくは2mm〜15mmの長繊維で、該構造体中に分散させ得るものであれば特に制限はない。通常、樹脂の補強用に使用される、ガラス繊維、炭素繊維、金属繊維、合成繊維等を使用することが可能であるが、ガラス繊維や炭素繊維が実用的である。また、強化繊維は、ポリアミド樹脂との界面密着性を向上させるために、収束剤又は表面処理剤(例えば、エポキシ系化合物、アクリル系化合物、イソシアネート系化合物、シラン系化合物、チタネート系化合物等の官能性化合物)で表面処理したものを用いるのが好ましい。
本発明構造体を構成する強化繊維がガラス繊維の場合は、直径10μm〜20μmであることが、ガラス繊維の折損や物性バランスをより一層高める点から必要である
実際に使用するガラス繊維は、Aガラス、Cガラス、Eガラス等のガラス組成からなり、特に、Eガラス(無アルカリガラス)がポリアミド樹脂の熱安定性に悪影響を及ぼさない点で好ましい。ガラス繊維の製造法は、例えば次のような方法による。先ず、溶解したガラスをマーブルと称する所定の大きさのガラス玉に成形し、それをプッシングと称する採糸炉にて加熱軟化せしめ、該炉テーブルの多数のノズルから流下させ、この素地を高速度で延伸しながら、その途中に設けた集束剤塗布装置にて浸漬で集束剤を付着させて集束し、乾燥して回転ドラムで巻き取る。この時のノズル径寸法と引き取り速度および引き取り雰囲気温度等を調節してガラス繊維の平均直径を所定の寸法にする。
本発明構造体を構成するポリアミド樹脂としては、ω−アミノ酸若しくはそのラクタムの重(縮)合、及び/又は、ジアミンとジカルボン酸の重縮合によって得られる、種々の重合体及び共重合体を用いることができる。具体的には、α−ピロリドン、α−ピペリドン、ε−カプロラクタム、アミノカプロン酸、エナントラクタム、7−アミノヘプタン酸、8−アミノオクタン酸、9−アミノノナン酸、11−アミノウンデカン酸、12−アミノドデカン酸等の重合体、ヘキサメチレンジアミン、ノナメチレンジアミン、ウンデカメチレンジアミン、ドデカメチレンジアミン、メタキシリレンジアミン等のジアミンと、テレフタル酸、イソフタル酸、グルタール酸、アジピン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ウンデカン二酸、ドデカン二酸等のジカルボン酸とを重縮合せしめて得られる重合体又はこれらの共重合体があり、例えば、ポリアミド4、ポリアミド6、ポリアミド7、ポリアミド8、ポリアミド11、ポリアミド12、ポリアミド6−6、ポリアミド6−9、ポリアミド6−10、ポリアミド6−11、ポリアミド6−12、ポリアミド6T、共重合ポリアミド6/6−6、共重合ポリアミド6/12、共重合ポリアミド6/6T、共重合ポリアミド6I/6T等が挙げられる。好ましくは、ポリアミド6、ポリアミド6−6および共重合ポリアミド6/6−6等が挙げられ、特に好ましくは、ポリアミド6である。また、パラキシリレンジアミンを10〜50モル%とメタキシリレンジアミン50〜90モル%とを含む芳香族混合ジアミンと脂肪族ジカルボン酸との重縮合反応より得られるポリアミドを主成分とする芳香族ポリアミド樹脂も好ましい。本発明の車体前部構造体材料に長繊維強化ポリアミド樹脂を選定した理由は、ポリエステル等他の長繊維強化熱可塑性樹脂に比較し、長繊維強化ポリアミド樹脂が機械的強度、耐油性、耐薬品性、耐熱性、耐久性、成形性に優れた材料であり、特に高温時の衝撃強度、疲労特性、クリープ特性に優れているからである。
また、本発明構造体を構成するポリアミド樹脂は、ある範囲内の重合度、すなわち特定の範囲内の相対粘度を有するものが必要である。相対粘度は、ポリアミド6では23℃、98%硫酸中、濃度1%で、芳香族ポリアミドでは23℃、96%硫酸中、濃度1%で測定した値で1.5〜2.5であり、好ましくは1.7〜2.4である。相対粘度が1.5未満では機械的強度が低く、2.5を超えると流動性が低下し、成形時に長繊維の折損が大きくなり、機械的強度の低下が発生する。
本発明構造体は、肉厚2mm以上の構造体部分の、最大線膨張係数が5×10−5−1以下であり、かつ、最大線膨張係数/最小線膨張係数の比が2.0以下であることが必要である。前記線膨張係数が共に5×10−5−1以下であり、かつ、最大線膨張係数/最小線膨張係数の比が2.0以下とすることは、例えば、製品重量に対する強化繊維の含有率を高めたり、強化繊維の重量平均繊維長を長くすることによって達成される。もし、前記線膨張係数が5×10−5−1を超えたり、又は、最大線膨張係数/最小線膨張係数の比が2.0を超えたりすると、本発明の目的の1つである異方性低減による寸法安定性を損ない、さらには、環境温度の変化により前部構造体に歪みが発生して、装着している外装部品も歪み、負荷を生じて部品の機能障害を引き起こす。ここで、線膨張係数は、車体前部構造体の厚さ2mm以上の任意の位置から無作為に切り出した試験片を用い、所定温度域における所定数の膨張試験の結果から得られる。
本発明の長繊維強化ポリアミド樹脂製自動車車体前部構造体は、成形材料として長繊維強化ポリアミド樹脂(A)、又は必要に応じ(A)に後記のリサイクル樹脂(B)を配合した混合物を用いて成形される。その方法は、ポリアミド樹脂について一般に用いられている成形法、すなわち射出成形、射出圧縮成形、中空成形、押出成形、シート成形、熱成形、回転成形、積層成形、プレス成形等の各種成形法をあげることができるが、成形品外観や設計の自由度、製造工程削減の点から射出成形法で成形することが特に好ましい。長繊維強化ポリアミド樹脂(A)を成形する際、通常、成形機のシリンダー中での溶融・混練時、金型充填時に強化繊維が破砕され、繊維の長さが短くなる危険性があるが、成形された車体前部構造体中に分散する強化繊維の重量平均繊維長を1mm〜15mm、好ましくは2mm〜15mmの範囲内に保持するには、ペレットの長さ、成形機のシリンダー内壁の形状やスクリュー形状、成形条件(例えば、成形時の樹脂温度、射出速度)、金型形状等の調整が有効である。また、ボスやリブ構造等を設けて、高剛性、高強度な車体前部構造体を得ることもできる。さらに、リブやボスに加圧ガスを注入することもできる。また、剛性強度をさらに向上させるため金型内に可動部分を設け、可動部の移動による容量拡大部分に加圧ガスを注入することで中空とし、断面剛性の高い断面形状とすることも可能であるし、形成された中空部に発泡体や低融点金属等を充填、補強し、さらに剛性強度を向上させることも可能である。
また、本発明構造体の成形材料である、長繊維強化ポリアミド樹脂(A)等には、必要に応じて、他の成分を添加できる。他の成分としては、例えば、安定剤、難燃剤、耐侯性改良剤、発泡剤、滑剤、流動性改良剤、耐衝撃性改良剤、帯電防止剤、染料、顔料、分散剤、無機強化剤、離型剤、酸化防止剤、耐候性改良剤、アルカリ石鹸、金属石鹸、ハイドロタルサイト、可塑剤、造核剤、ドリッピング防止剤等が挙げられる。耐衝撃改良材としては、ポリエチレンやポリプロピレン等のポリオレフィン樹脂、α−オレフィン系ラバー、スチレン系ラバー、アクリル系ラバー、シリコン系ラバー、MBSやコアーシェルポリマー等が挙げられる。無機強化剤の具体例としては、長繊維以外のガラス繊維、炭素繊維、アラミド繊維、マイカ、タルク、ワラストナイト、チタン酸カリウム、炭酸カルシウム、シリカ等が挙げられる。
本発明構造体の成形材料である長繊維強化ポリアミド樹脂(A)の製法は、引き抜き法が好ましい。引き抜き法は、基本的には連続した強化用繊維束を引きながら樹脂を含浸するものであり、樹脂のエマルジョン、サスペンジョンあるいは溶液を入れた含浸浴の中を繊維を通し含浸する方法、樹脂の粉末を繊維に吹きつけるか粉末を入れた槽の中を繊維を通し繊維に樹脂粉末を付着させたのち樹脂を溶融し含浸する方法、クロスヘッドの中を繊維を通しながら押出機等からクロスヘッドに溶融樹脂を供給し含浸する方法等が知られており、いずれも利用できる。成形材料として特に好ましいのは、クロスヘッドの中を繊維を通しながら、押出機等からクロスヘッドに溶融ポリアミドを供給し、含浸、冷却後、長さ3.0〜50mm、好ましくは長さ4.0〜30mmのペレット状にカットしたものである。このようにして得られた、ペレット中の強化繊維は、ペレットとほぼ平行になっているので、強化繊維の長さ≒ペレットの長さになっている。ペレットの長さが3.0mm未満では強化繊維の長さも短くなり、補強効果が小さく、逆に、ペレットの長さが50mmを超えると嵩密度が大きくなり、成形加工時にホッパー内でブリッジが発生したり、スクリューへの食い込みが悪くなり、安定した成形ができないことがある。
本発明構造体の成形材料として長繊維強化ポリアミド樹脂(A)にリサイクル樹脂(B)を配合した混合物を使用する場合、その組成比が、該混合物の重量基準で
(A): 30重量%〜100重量%、
(B): 0重量%〜70重量%
の範囲内であるのが好ましい。長繊維強化ポリアミド樹脂(A)が30重量%未満では機械的強度、寸法安定性、外観等の低下が大きくなるので好ましくない。また、長繊維強化ポリアミド樹脂(A)とリサイクル樹脂(B)の形状と大きさは、成形工程における分級防止のため、できるだけ近似していることが好ましい。
本発明構造体の成形材料として、長繊維強化ポリアミド樹脂(A)に配合される、リサイクル樹脂(B)は、特に制限はなく、相溶性の点ではポリアミド樹脂のリサイクル品でもよいが、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリスチレン、アクリルニトリルスチレンブタジエン共重合体からなる群から選ばれた少なくとも1種の熱可塑性樹脂のリサイクル品であると、流動性に優れ、大型の前部構造体用成形材料として好適に使用できる。また、必要に応じて、相溶性改良剤を配合してもよい。
このリサイクル樹脂(B)としては、成形時のパージ樹脂、スプルー、ランナー、成形時、二次加工時、組立て工程時等の工程内で発生した不良品、目的の用途に使用後回収された成形品等、種々の段階からのリサイクル品が挙げられる。もちろん、成形品の形状には制限はなく、具体的には、自動車、電気・電子・OA機器等の外板や機構部品その他の成形品を粉砕したリサイクル品も使用できる。しかし、溶剤、油脂類等の付着物の多い成形品は、機械的強度、熱安定性、外観低下の原因となるので好ましくない。
また、リサイクル樹脂(B)の、長繊維強化ポリアミド樹脂(A)との配合方法は、特に限定するものではなく、公知の各種混合機器、例えば、ヘンシェルミキサー、リボンブレンダー、V型ブレンダー、押出機、バンバリーミキサー、ラボプラストミル(ブラベンダー)、ニーダー等を用いることができる。
以下、図面を参照し好ましい実施例によって、本発明を詳しく説明するが、本発明はここに例示の範囲内に限定されるものではない。
図1は、本発明に係る、バンパービーム部とラジエターコアサポート部とが一体化された、長繊維強化ポリアミド樹脂製自動車車体前部構造体の一例を示す概略斜視図である。図2は、図1の線A−Aに沿った断面図であり、図3は、線B−Bに沿った断面図である。この例においては、車体前部構造体(1)は、垂直面から前方に横長に突起した状態にある、バンパーを装着するためのバンパービーム部(2)と、ラジエターを保持するためのラジエターコアサポート部(3)から構成される。さらに、形状剛性を向上させるための2条のリブ(21)が、バンパービーム部(2)の内部に設置され、ラジエターコアサポート部(3)は、ラジエター等の放熱部品を取り付けるための大型開口部(31)をもった形状とされている。図示してはいないが、ラジエターコアサポート部(3)には、ラジエターのみならず、ヘッドランプ及びフードロックも保持するように、取付穴を設置した。
[評価]
評価1.繊維含有率、重量平均繊維長
成形された車体前部構造体の任意の位置から無作為に試験片を切り出し、600℃の電気炉内で熱可塑性樹脂成分のみ燃焼させた後、残存する繊維の重量と長さを測定し、燃焼前の試験片の重量に対する比率を含有率とし、繊維長の重量平均値を重量平均繊維長とした。
評価2.機械的性質
成形された車体前部構造体の厚さ2mm以上の任意の位置から無作為に、80mm×10mmの短冊状試験片を切り出し、曲げ弾性率及び曲げ強度はISO 178に従って、ノッチ付きシャルピー衝撃強度はISO 179に従って測定した。なお、測定は試験片の数n=10にて実施した。
評価3.線膨張係数
成形された車体前部構造体の厚さ2mm以上の任意の位置から無作為に、80mm×10mmの短冊状試験片(80mmの長さが取れない場合は、取りうる最大長さとした)を切り出し、23℃〜80℃の温度域における線膨張係数を測定した。なお、測定は試験片の数n=10にて実施し、且つ各試験片ごとに直交する2方向について実施し、最大線膨張係数を最小線膨張係数で除して比を算出した。この比が小さいほど、異方性が低減されたと評価する。
評価4.打ち抜き面衝撃
成形された車体前部構造体の厚さ2mm以上の任意の位置から無作為に、100mm×100mm×厚さ3mmの平板状試験片を切り出し、打ち抜き面衝撃試験を実施した。この試験に使用した錘(ストライカー)の先端径はφ20mmの球状で、試験片を保持するサポートリングは内径φ80mm、打ち抜き初速度は4.4m/secとし、その他の試験方法はISO 6603−2に準拠し、ピーク荷重及び吸収エネルギーを測定した。なお、測定は試験片の数n=10にて実施した。
[実施例1]
ガラス長繊維強化ポリアミド樹脂ペレットの調製
連続したガラス繊維束(ロービング)を開繊して引き取りながら含浸ダイの中を通し、含浸ダイに供給される溶融樹脂を含浸させた後、賦形、冷却、切断する引き抜き成形法を用いて、ガラス含有率50重量%、長さ10mmのガラス長繊維強化ポリアミド樹脂ペレットを製造した。樹脂としては、ポリアミド6(三菱エンジニアリングプラスチックス社製、製品名ノバミッド1007J、23℃98%硫酸中濃度1%で測定した相対粘度が2.2)を溶融して含浸のために使用した。得られたペレット中の、ガラス繊維は、直径16μmで、ペレットと同一長さを有し、ペレットの長さ方向に実質的に平行配列しているものであった。
車体前部構造体の射出成形
図1に示された自動車車体前部構造体のキャビティ形状をもっている金型を装備した、三菱重工業製550MM射出成形機を用い、射出成形を行った。上記のように調製したガラス長繊維強化ポリアミド樹脂ペレットを、270℃に加熱した射出成形機の加熱シリンダーに供給し、可塑化、溶融、計量した。なお、可塑化、計量は射出成形機の5MPaの背圧をかけながら実施した。計量後、金型のキャビティに樹脂導入部を介し射出充填した。射出時間を8秒とし、射出成形機のゲージ圧力で100MPaの保圧力を20秒かけ、冷却時間25秒経過後に金型を開き、車体前部構造体を取り出し、成形を終了した。なお、このときの金型温度は80℃とした。
このようにして得られた車体前部構造体は、表面外観の非常に優れた剛性感の高い成形品であった。また、該成形品から切り出した試験片について、繊維含有率、重量平均繊維長、機械的性質、線膨張係数、打ち抜き面衝撃を評価した結果を後記表−1に示す。評価結果における各物性は非常に高く、さらに、面衝撃性に優れ車体前部構造体としての機能を満たすものであった。
[実施例2]
実施例1において、ポリアミド6に代えて芳香族ポリアミド(三菱エンジニアリングプラスチックス社製、製品名レニー6000、23℃96%硫酸中濃度1%で測定した相対粘度が2.1)を使用した以外は、実施例1と同様にしてガラス長繊維強化ポリアミド樹脂ペレットを得た。射出成形による車体前部構造体の成形は、射出成形機の加熱シリンダーを280℃、金型温度を135℃とした以外は、実施例1と同様に成形した。
このようにして得られた車体前部構造体は、表面外観の非常に優れた剛性感の高い成形品であった。また、該成形品から切り出した試験片について、繊維含有率、重量平均繊維長、機械的性質、線膨張係数、打ち抜き面衝撃を評価した結果を後記表−1に示す。評価結果における各物性は非常に高く、さらに、面衝撃性に優れ車体前部構造体としての機能を満たすものであった。
[実施例3]
実施例1で得られたガラス長繊維強化ポリアミド樹脂ペレット(A)と、ポリアミド6(三菱エンジニアリングプラスチックス社製、製品名ノバミッド1007J、23℃98%硫酸中濃度1%で測定したときの相対粘度が2.2)を270℃にて成形した成形品の粉砕品(B)との、組成比(A)/(B)=100/25の混合物を射出成形用材料として使用した以外は、実施例1と同様に車体前部構造体を成形した。
このようにして得られた車体前部構造体は、表面外観の非常に優れた剛性感の高い成形品であった。また、該成形品から切り出した試験片について、繊維含有率、重量平均繊維長、機械的性質、線膨張係数、打ち抜き面衝撃を評価した結果を後記表−1に示す。評価結果における各物性は非常に高く、さらに、面衝撃性に優れ車体前部構造体としての機能を満たすものであった。
[比較例1]
実施例1において、ガラス長繊維強化ポリアミド樹脂ペレットを調製する際に、ガラス含有率50重量%に代えてガラス含有率10重量%とした以外は、実施例1と同様にして車体前部構造体を成形した。
このようにして得られた車体前部構造体は、表面外観の非常に優れるが剛性感の低い成形品となった。また、該成形品から切り出した試験片について、繊維含有率、重量平均繊維長、機械的性質、線膨張係数、打ち抜き面衝撃を評価した結果を後記表−1に示す。成形品の重量平均繊維長は1mm以上と長い結果であったが、評価結果における各物性は低く、さらに、面衝撃性にも劣り車体前部構造体としての機能を満たさないものであった。
[比較例2]
実施例1において、射出成形する際に、加熱シリンダーの温度を250℃、背圧を20MPa、射出時間を4秒とした以外は、実施例1と同様に車体前部構造体を成形した。
このようにして得られた車体前部構造体は、表面外観に優れた剛性感の高い成形品となった。また、該成形品から切り出した試験片について、繊維含有率、重量平均繊維長、機械的性質、線膨張係数、打ち抜き面衝撃を評価した結果を後記表−1に示す。成形品の重量平均繊維長は0.54mmと短い結果で、評価結果における各物性は曲げ弾性率、曲げ強度は高いものの、シャルピー衝撃強度が低く、さらに、面衝撃性にも劣り車体前部構造体としての機能を満たさないものであった。
[比較例3]
実施例1において、ガラス長繊維強化ポリアミド樹脂ペレットを調製する際に、ポリアミド6(三菱エンジニアリングプラスチックス社製、製品名ノバミッド1030J、23℃98%硫酸中濃度1%で測定したときの相対粘度が4.5)を用い、射出成形する際に、加熱シリンダーの温度を290℃とした以外は、実施例1と同様に成形したが、成形性が非常に悪く完全充填した成形品が得られなかった。
得られた未充填状態の車体前部構造体成形品から評価用試験片を切り出し、繊維含有率、重量平均繊維長、機械的性質、線膨張係数、打ち抜き面衝撃を評価した結果を後記表−1に示す。成形品の重量平均繊維長は0.6mmと短い結果で、評価結果における各物性は曲げ弾性率、曲げ強度は高いものの、シャルピー衝撃強度が低く、さらに、面衝撃性にも劣りたとえ完全充填できていたとしても、車体前部構造体としての機能を満たさないものであった。
[比較例4]
実施例1において、ガラス長繊維強化ポリアミド樹脂ペレットを調製する際に、芳香族ポリアミド(三菱瓦斯化学社製、製品名レニーS6121、23℃96%硫酸中濃度1%で測定したときの相対粘度が3.65)を用い、射出成形する際に、加熱シリンダーの温度を280℃、金型温度を135℃とした以外は、実施例1と同様に成形したが、成形性が非常に悪く完全充填した成形品が得られなかった。
得られた未充填状態の車体前部構造体成形品から評価用試験片を切り出し、繊維含有率、重量平均繊維長、機械的性質、線膨張係数、打ち抜き面衝撃を評価した結果を後記表−1に示す。成形品の重量平均繊維長は0.55mmと短い結果で、評価結果における各物性は曲げ弾性率、曲げ強度は高いものの、シャルピー衝撃強度が低く、さらに、面衝撃性にも劣りたとえ完全充填できていたとしても、車体前部構造体としての機能を満たさないものであった。
[比較例5]
実施例1において、射出成形する際に、ガラス長繊維強化ポリアミド樹脂ペレットに代えてガラス長繊維強化ポリプロピレン樹脂ペレット(住友化学社製、製品名スミストランPG5003−3、ガラス含有量50重量%、ペレット長9mm)を使用し、かつ加熱シリンダーの温度を220℃、金型温度を40℃とした以外は、実施例1と同様に成形した。
このようにして得られた車体前部構造体は、表面外観の非常に優れたものの剛性感の低い成形品となった。また、該成形品から切り出した試験片について、繊維含有率、重量平均繊維長、機械的性質、線膨張係数、打ち抜き面衝撃を評価した結果を後記表−1に示す。成形品の重量平均繊維長は1mm以上と長い結果で、ノッチ付きシャルピー衝撃強度、打ち抜き面衝撃の吸収エネルギーは高いものの、剛性、強度は低く車体前部構造体としての機能を満たさないものであった。
Figure 0004535772
長繊維強化ポリアミド樹脂製自動車車体前部構造体の一例を示す概略斜視図 図1の線A−Aに沿った断面図 図1の線B−Bに沿った断面図
符号の説明
1 車体前部構造体
2 バンパービーム部
3 ラジエターコアサポート部
21 リブ
31 大型開口部

Claims (6)

  1. ガラス繊維で強化された、23℃、98%硫酸中、濃度1%で測定した相対粘度1.5〜2.5のポリアミド6又は23℃、96%硫酸中、濃度1%で測定した相対粘度1.5〜2.5の芳香族ポリアミドから成形されたポリアミド樹脂構造体であって、該構造体中に分散する強化繊維の、直径が10μm〜20μmであり、含有率が30重量%以上であり、重量平均繊維長が1mm〜15mmであり、かつ、肉厚2mm以上の構造体部分の、曲げ弾性率が7GPa以上であり、曲げ強度が200MPa以上であり、ノッチ付きシャルピー衝撃強度が20kJ/m以上であり、最大線膨張係数が5×10 −5 −1 以下であり、かつ、最大線膨張係数/最小線膨張係数の比が2.0以下であることを特徴とする長繊維強化ポリアミド樹脂製自動車車体前部構造体。
  2. 自動車車体前部構造体が、バンパーを装着するバンパービーム部とラジエターを保持するためのラジエターコアサポート部とが一体成形されていることを特徴とする請求項1に記載の長繊維強化ポリアミド樹脂製自動車車体前部構造体。
  3. 構造体中に分散する強化繊維の、重量平均繊維長が2mm〜15mmであることを特徴とする請求項1又は2に記載の長繊維強化ポリアミド樹脂製自動車車体前部構造体。
  4. 構造体の成形材料として、長繊維強化ポリアミド樹脂(A)にリサイクル樹脂(B)を配合した混合物を使用し、その組成比が、該混合物の重量基準で
    (A): 30重量%〜100重量%、
    (B): 0重量%〜70重量%
    の範囲内であることを特徴とする請求項1〜のいずれかに記載の長繊維強化ポリアミド樹脂製自動車車体前部構造体。
  5. 上記リサイクル樹脂(B)が、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリスチレン及びアクリルニトリルスチレンブタジエン共重合体からなる群から選ばれた少なくとも1種の熱可塑性樹脂のリサイクル品であることを特徴とする請求項に記載の長繊維強化ポリアミド樹脂製自動車車体前部構造体。
  6. 構造体は、射出成形により得られたものである請求項1〜のいずれかに記載の長繊維強化ポリアミド樹脂製自動車車体前部構造体。
JP2004146481A 2004-05-17 2004-05-17 長繊維強化ポリアミド樹脂製自動車車体前部構造体 Active JP4535772B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004146481A JP4535772B2 (ja) 2004-05-17 2004-05-17 長繊維強化ポリアミド樹脂製自動車車体前部構造体

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004146481A JP4535772B2 (ja) 2004-05-17 2004-05-17 長繊維強化ポリアミド樹脂製自動車車体前部構造体

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2005324733A JP2005324733A (ja) 2005-11-24
JP4535772B2 true JP4535772B2 (ja) 2010-09-01

Family

ID=35471415

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2004146481A Active JP4535772B2 (ja) 2004-05-17 2004-05-17 長繊維強化ポリアミド樹脂製自動車車体前部構造体

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4535772B2 (ja)

Families Citing this family (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2007125784A1 (ja) 2006-04-27 2007-11-08 Asahi Kasei Chemicals Corporation 樹脂組成物および該樹脂組成物により製造される自動車アンダーフード部品
KR101373546B1 (ko) 2007-01-12 2014-03-12 한라비스테온공조 주식회사 자동차용 프론트 엔드 모듈
CN102341450A (zh) 2009-03-04 2012-02-01 帝斯曼知识产权资产管理有限公司 用于制备具有减少的玻璃纤维显现的注射模制部件的方法
JP2011201990A (ja) * 2010-03-25 2011-10-13 Toyobo Co Ltd ガラス長繊維強化ポリアミド樹脂ペレット
JP5669002B2 (ja) * 2010-09-01 2015-02-12 東レ株式会社 収納構造体およびそれを用いた収納方法
CN102985244B (zh) 2010-11-08 2015-10-14 三菱重工塑胶科技有限公司 车辆结构构件用或飞机结构构件用的树脂成形品
JP2012148443A (ja) * 2011-01-18 2012-08-09 Toyota Motor Corp リブ付き構造の繊維強化樹脂材とその製造方法
DE102013222923B4 (de) * 2013-11-11 2021-12-30 Hyundai Motor Company Herstellungsverfahren für ein aufprallbeständiges Strukturbauteil für ein Kraftfahrzeug, aufprallbeständiges Strukturbauteil für ein Kraftfahrzeug, das nach diesem Verfahren hergestellt wird und Verwendung derselben
KR20170110915A (ko) * 2016-03-24 2017-10-12 현대자동차주식회사 장섬유 강화 폴리아미드 펠렛, 이를 포함하는 폴리아미드 수지 조성물 및 이의 성형품
JP7216010B2 (ja) * 2017-11-28 2023-01-31 株式会社クラレ 耐火部材

Citations (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS62230829A (ja) * 1980-09-17 1987-10-09 Toho Rayon Co Ltd 成形材料
JPH03163164A (ja) * 1989-09-07 1991-07-15 Basf Ag 填料含有熱可塑性樹脂
JPH0769243A (ja) * 1993-09-02 1995-03-14 Nissan Motor Co Ltd 自動車の車体前部構造及びその組立方法
JPH11152062A (ja) * 1997-11-19 1999-06-08 Idemitsu Petrochem Co Ltd 自動車用フロントエンド
JPH11335551A (ja) * 1998-05-26 1999-12-07 Mitsui Chem Inc 熱可塑性樹脂組成物および成形体
JP2002105312A (ja) * 2000-10-04 2002-04-10 Asahi Kasei Corp 強化半芳香族ポリアミド樹脂組成物および成形品
JP2003105196A (ja) * 2001-09-28 2003-04-09 Mitsubishi Engineering Plastics Corp ポリアミド樹脂組成物およびこれを用いた成形品
JP2004136578A (ja) * 2002-10-18 2004-05-13 Techno Polymer Co Ltd 積層体

Family Cites Families (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
FR2615156B1 (fr) * 1987-05-13 1989-08-18 Peugeot Aciers Et Outillage Structure modulaire pour vehicule et son application a l'assemblage automatique de celui-ci

Patent Citations (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS62230829A (ja) * 1980-09-17 1987-10-09 Toho Rayon Co Ltd 成形材料
JPH03163164A (ja) * 1989-09-07 1991-07-15 Basf Ag 填料含有熱可塑性樹脂
JPH0769243A (ja) * 1993-09-02 1995-03-14 Nissan Motor Co Ltd 自動車の車体前部構造及びその組立方法
JPH11152062A (ja) * 1997-11-19 1999-06-08 Idemitsu Petrochem Co Ltd 自動車用フロントエンド
JPH11335551A (ja) * 1998-05-26 1999-12-07 Mitsui Chem Inc 熱可塑性樹脂組成物および成形体
JP2002105312A (ja) * 2000-10-04 2002-04-10 Asahi Kasei Corp 強化半芳香族ポリアミド樹脂組成物および成形品
JP2003105196A (ja) * 2001-09-28 2003-04-09 Mitsubishi Engineering Plastics Corp ポリアミド樹脂組成物およびこれを用いた成形品
JP2004136578A (ja) * 2002-10-18 2004-05-13 Techno Polymer Co Ltd 積層体

Also Published As

Publication number Publication date
JP2005324733A (ja) 2005-11-24

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CN100592976C (zh) 长纤维增强热塑性树脂制外部安装成形体
EP2430079B1 (en) Polyamide composite structures and processes for their preparation
JP5560056B2 (ja) ポリアミド樹脂成形品の製造方法
KR100666769B1 (ko) 폴리프로필렌계 장섬유 강화 조성물 및 이를 이용하여제조된 도어 쉴드 모듈 플레이트 성형품
WO2007097184A1 (ja) ガラス繊維強化熱可塑性樹脂組成物および成形品
CN105838063B (zh) 碳纤维增强的热塑性树脂组合物及使用其制造的模制品
KR20120047277A (ko) 오버몰딩된 내열 폴리아미드 복합 구조체 및 이들의 제조 방법
JP2013536104A (ja) ポリアミド複合構造およびそれらの調製方法
JP4535772B2 (ja) 長繊維強化ポリアミド樹脂製自動車車体前部構造体
CN107793747B (zh) 用于泡沫注射的长碳纤维增强的热塑性树脂组合物和使用该组合物制备的模制品
US7465481B2 (en) Exterior molding body comprising a long fiber reinforced thermoplastic resin
KR101154303B1 (ko) 탄소섬유 복합재 조성물 및 이를 이용한 성형품
JP5491009B2 (ja) 樹脂組成物
JP2006083227A (ja) 長繊維強化ポリアミド樹脂製外装成形体
CN109311197B (zh) 聚酰胺树脂制复合成型品及其制造方法
EP3775023B1 (en) A polyamide composition, manufacturing method, an application and article thereof
JP5846971B2 (ja) サンドイッチ成形体
EP3943553B1 (en) Composite resin composition with excellent dimensional stability
US20130289147A1 (en) Thermoplastic moulding compounds with increased melt stability
KR20180038266A (ko) 장섬유 강화 사출 성형품 및 그 조성물
KR102321899B1 (ko) 발포사출용 유리 장섬유 강화 열가소성 수지 조성물 및 이를 이용하여 제조된 배터리팩 하우징
JP2005298664A (ja) 樹脂製自動車外装部品
CN113227252A (zh) 高耐热性热塑性树脂组合物及其成形物
JP2022010813A (ja) 樹脂組成物およびその成形品
JPH0940863A (ja) 摩擦溶着用材料

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20061228

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20070125

RD03 Notification of appointment of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7423

Effective date: 20070125

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20090421

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20090423

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20091027

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20091225

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20100615

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20100615

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130625

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4535772

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313111

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350