JPH11152062A - 自動車用フロントエンド - Google Patents
自動車用フロントエンドInfo
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- JPH11152062A JPH11152062A JP31812197A JP31812197A JPH11152062A JP H11152062 A JPH11152062 A JP H11152062A JP 31812197 A JP31812197 A JP 31812197A JP 31812197 A JP31812197 A JP 31812197A JP H11152062 A JPH11152062 A JP H11152062A
- Authority
- JP
- Japan
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- glass fiber
- thermoplastic resin
- weight
- automobile
- raw material
- Prior art date
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- Body Structure For Vehicles (AREA)
- Injection Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)
- Anti-Oxidant Or Stabilizer Compositions (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 優れた振動疲労特性および耐衝撃性を有する
とともに、コストダウンを達成できかつ高い生産性が得
られる自動車用フロントエンドを提供する。 【解決手段】 熱可塑性樹脂とガラス繊維15〜50重
量%とを含有し、複数の自動車部品を保持する自動車用
フロントエンド1において、ガラス繊維の重量平均繊維
長を1〜20mmとすることで、優れた振動疲労特性お
よび耐衝撃性を確保できる。また、原材料を射出してフ
ロントエンド1を成形し、これにより、材料のロスをな
くしてコストダウンを達成するとともに、成形時間の短
縮により生産性の向上を図る。
とともに、コストダウンを達成できかつ高い生産性が得
られる自動車用フロントエンドを提供する。 【解決手段】 熱可塑性樹脂とガラス繊維15〜50重
量%とを含有し、複数の自動車部品を保持する自動車用
フロントエンド1において、ガラス繊維の重量平均繊維
長を1〜20mmとすることで、優れた振動疲労特性お
よび耐衝撃性を確保できる。また、原材料を射出してフ
ロントエンド1を成形し、これにより、材料のロスをな
くしてコストダウンを達成するとともに、成形時間の短
縮により生産性の向上を図る。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自動車用フロント
エンドに関し、詳しくは、複数の自動車部品を保持して
自動車の車体の前部を構成する自動車用フロントエンド
に関する。
エンドに関し、詳しくは、複数の自動車部品を保持して
自動車の車体の前部を構成する自動車用フロントエンド
に関する。
【0002】
【背景技術】従来より、自動車を製造する際には、エン
ジンルームに自動車部品を個々に組み付けているが、部
品点数が多く組み付け作業が煩雑なことから、近年、複
数の自動車部品をまとめて一体化してからエンジンルー
ムに組み込む方法が採用されている。例えば、車体の前
部に組み込まれる自動車部品、具体的には、ラジエータ
やその冷却用のファン等は、車体の前部を構成するフロ
ントエンドに保持させて、一体化した状態でエンジンル
ームに組み込むようにしている(特開平7−16511
6号公報)。
ジンルームに自動車部品を個々に組み付けているが、部
品点数が多く組み付け作業が煩雑なことから、近年、複
数の自動車部品をまとめて一体化してからエンジンルー
ムに組み込む方法が採用されている。例えば、車体の前
部に組み込まれる自動車部品、具体的には、ラジエータ
やその冷却用のファン等は、車体の前部を構成するフロ
ントエンドに保持させて、一体化した状態でエンジンル
ームに組み込むようにしている(特開平7−16511
6号公報)。
【0003】このような自動車用フロントエンドには、
高温に長時間晒されても劣化しない長期耐熱性が必要な
うえ、振動や衝撃に耐える優れた振動疲労特性および耐
衝撃性が要求される。これらの要求を満たすものとし
て、金属製のフロントエンドがあるが、重量が大きいた
めに取扱性が悪いうえ、形状が複雑なことから、別途切
削や溶接等の工程が必要になり、製造効率を充分に向上
できないという問題があった。
高温に長時間晒されても劣化しない長期耐熱性が必要な
うえ、振動や衝撃に耐える優れた振動疲労特性および耐
衝撃性が要求される。これらの要求を満たすものとし
て、金属製のフロントエンドがあるが、重量が大きいた
めに取扱性が悪いうえ、形状が複雑なことから、別途切
削や溶接等の工程が必要になり、製造効率を充分に向上
できないという問題があった。
【0004】このような問題点を解消するために、フロ
ントエンドを樹脂製とすることが考えられる。この場
合、要求される振動疲労特性および耐衝撃性を満足する
ためには、強化材による樹脂の強化が必要になる。この
ため、従来は、長繊維のガラス繊維を用いてガラス繊維
強化ポリプロピレンマットを形成し、これをスタンピン
グ成形により成形してフロントエンドを製造することが
提案されている。
ントエンドを樹脂製とすることが考えられる。この場
合、要求される振動疲労特性および耐衝撃性を満足する
ためには、強化材による樹脂の強化が必要になる。この
ため、従来は、長繊維のガラス繊維を用いてガラス繊維
強化ポリプロピレンマットを形成し、これをスタンピン
グ成形により成形してフロントエンドを製造することが
提案されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、フロントエン
ドは形状が複雑なうえに孔部が多いことから、スタンピ
ング成形では、材料のロスが多く不経済なうえ、成形時
間が長くなって生産性が低下するという問題があった。
ドは形状が複雑なうえに孔部が多いことから、スタンピ
ング成形では、材料のロスが多く不経済なうえ、成形時
間が長くなって生産性が低下するという問題があった。
【0006】本発明の目的は、優れた振動疲労特性およ
び耐衝撃性を有するとともに、コストダウンを達成でき
かつ高い生産性が得られる自動車用フロントエンドを提
供することにある。
び耐衝撃性を有するとともに、コストダウンを達成でき
かつ高い生産性が得られる自動車用フロントエンドを提
供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、複数の自動車
部品を保持するとともに自動車の車体の前部を構成し、
かつ、熱可塑性樹脂とガラス繊維15〜50重量%とを
含有する自動車用フロントエンドであって、前記熱可塑
性樹脂およびガラス繊維を含む原材料を射出して成形す
ることにより得られた成形品であり、前記ガラス繊維の
重量平均繊維長は、1〜20mmとされていることを特
徴とする。
部品を保持するとともに自動車の車体の前部を構成し、
かつ、熱可塑性樹脂とガラス繊維15〜50重量%とを
含有する自動車用フロントエンドであって、前記熱可塑
性樹脂およびガラス繊維を含む原材料を射出して成形す
ることにより得られた成形品であり、前記ガラス繊維の
重量平均繊維長は、1〜20mmとされていることを特
徴とする。
【0008】本発明のフロントエンドは、原材料を射出
して成形したものであるため、孔部が多く複雑な形状で
あっても、材料のロスをほとんどなくすことができるか
ら、コストダウンを達成できるうえ、スタンピング成形
よりも成形時間を短縮できるので、生産性を向上でき
る。さらに、熱可塑性樹脂を用いて構成されているの
で、金属製のものよりも軽量にできる。
して成形したものであるため、孔部が多く複雑な形状で
あっても、材料のロスをほとんどなくすことができるか
ら、コストダウンを達成できるうえ、スタンピング成形
よりも成形時間を短縮できるので、生産性を向上でき
る。さらに、熱可塑性樹脂を用いて構成されているの
で、金属製のものよりも軽量にできる。
【0009】また、含有するガラス繊維の重量平均繊維
長が1〜20mmの範囲とされているので、優れた振動
疲労特性および耐衝撃性を確保できるとともに、反り変
形を抑制できる。すなわち、ガラス繊維の重量平均繊維
長が1mm未満では、高温時の強度、剛性および耐久性
が不足するとともに、衝撃強さが不足する。また、ガラ
ス繊維の重量平均繊維長が20mmを越えると、細いリ
ブ等に繊維が入りにくくなり、強度にばらつきが生じる
おそれがある。当該ガラス繊維の重量平均繊維長は、好
ましくは、2〜15mmの範囲である。
長が1〜20mmの範囲とされているので、優れた振動
疲労特性および耐衝撃性を確保できるとともに、反り変
形を抑制できる。すなわち、ガラス繊維の重量平均繊維
長が1mm未満では、高温時の強度、剛性および耐久性
が不足するとともに、衝撃強さが不足する。また、ガラ
ス繊維の重量平均繊維長が20mmを越えると、細いリ
ブ等に繊維が入りにくくなり、強度にばらつきが生じる
おそれがある。当該ガラス繊維の重量平均繊維長は、好
ましくは、2〜15mmの範囲である。
【0010】さらに、ガラス繊維の含有量が、成形品
(フロントエンド)全体の15重量%未満では、高温時
の強度、剛性および耐久性が不足するとともに、衝撃強
さが不足する場合がある。また、ガラス繊維の含有量が
50重量%を越えると、成形性が悪くなるとともに外観
が不良になるうえ、ガラス繊維によって重量が増加する
ために軽量化を充分に達成できなくなる。このガラス繊
維含有量は、好ましくは、20〜45重量%である。
(フロントエンド)全体の15重量%未満では、高温時
の強度、剛性および耐久性が不足するとともに、衝撃強
さが不足する場合がある。また、ガラス繊維の含有量が
50重量%を越えると、成形性が悪くなるとともに外観
が不良になるうえ、ガラス繊維によって重量が増加する
ために軽量化を充分に達成できなくなる。このガラス繊
維含有量は、好ましくは、20〜45重量%である。
【0011】そして、前述した熱可塑性樹脂は、ポリオ
レフィン系熱可塑性樹脂、ポリアミド系熱可塑性樹脂お
よびポリエステル系熱可塑性樹脂より選ばれた少なくと
も一種であることが望ましい。
レフィン系熱可塑性樹脂、ポリアミド系熱可塑性樹脂お
よびポリエステル系熱可塑性樹脂より選ばれた少なくと
も一種であることが望ましい。
【0012】前記ポリオレフィン系熱可塑性樹脂として
は、例えば、ポリプロピレン、プロピレン−エチレンブ
ロック共重合体、プロピレン−エチレンランダム共重合
体、高密度ポリエチレン、或いは、これらの混合物等を
採用できる。前記ポリアミド系樹脂としては、ポリアミ
ド−6、ポリアミド−11、ポリアミド−12、ポリア
ミド4−6、ポリアミド−6,6、ポリアミド−6,1
0、ポリアミド−6,12、もしくは、これらのアロイ
樹脂等を採用できる。前記ポリエステル系熱可塑性樹脂
としては、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレン
テレフタレート、ポリカーボネート、ポリエステルカー
ボネート、もしくは、これらのアロイ樹脂等を採用でき
る。上記熱可塑性樹脂は、単独で用いることがもできる
が、二種類以上を組み合わせて用いてもよい。
は、例えば、ポリプロピレン、プロピレン−エチレンブ
ロック共重合体、プロピレン−エチレンランダム共重合
体、高密度ポリエチレン、或いは、これらの混合物等を
採用できる。前記ポリアミド系樹脂としては、ポリアミ
ド−6、ポリアミド−11、ポリアミド−12、ポリア
ミド4−6、ポリアミド−6,6、ポリアミド−6,1
0、ポリアミド−6,12、もしくは、これらのアロイ
樹脂等を採用できる。前記ポリエステル系熱可塑性樹脂
としては、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレン
テレフタレート、ポリカーボネート、ポリエステルカー
ボネート、もしくは、これらのアロイ樹脂等を採用でき
る。上記熱可塑性樹脂は、単独で用いることがもできる
が、二種類以上を組み合わせて用いてもよい。
【0013】このような熱可塑性樹脂のうち、ポリプロ
ピレン、プロピレンと他のオレフィンとのブロック共重
合体、ランダム共重合体、あるいは、これらの混合物等
のポリプロピレン系樹脂が好ましく、とくに、不飽和カ
ルボン酸、または、その誘導体で変性された不飽和カル
ボン酸類変成ポリオレフィン含有ポリプロピレン系樹脂
であることが好ましい。このように、不飽和カルボン酸
類変成ポリプロピレン等のポリオレフィンを、ポリプロ
ピレン系樹脂に添加して用いることで、ガラス繊維との
接着性を向上できるから、優れた強度を確保できる。な
お、不飽和カルボン酸変成ポリオレフィンの含有量は、
例えば、0.01〜50重量%である。
ピレン、プロピレンと他のオレフィンとのブロック共重
合体、ランダム共重合体、あるいは、これらの混合物等
のポリプロピレン系樹脂が好ましく、とくに、不飽和カ
ルボン酸、または、その誘導体で変性された不飽和カル
ボン酸類変成ポリオレフィン含有ポリプロピレン系樹脂
であることが好ましい。このように、不飽和カルボン酸
類変成ポリプロピレン等のポリオレフィンを、ポリプロ
ピレン系樹脂に添加して用いることで、ガラス繊維との
接着性を向上できるから、優れた強度を確保できる。な
お、不飽和カルボン酸変成ポリオレフィンの含有量は、
例えば、0.01〜50重量%である。
【0014】さらに、前記原材料は、互いに平行に配列
されたガラス繊維を20〜80重量%含有する全長2〜
100mmのガラス繊維含有熱可塑性樹脂ペレットを含
み、当該原材料を、射出成形、射出圧縮成形或いはガス
注入射出成形により成形した成形品であることが望まし
い。
されたガラス繊維を20〜80重量%含有する全長2〜
100mmのガラス繊維含有熱可塑性樹脂ペレットを含
み、当該原材料を、射出成形、射出圧縮成形或いはガス
注入射出成形により成形した成形品であることが望まし
い。
【0015】このように、ガラス繊維含有熱可塑性樹脂
ペレットにおいてガラス繊維を互いに平行に配列するこ
とで、成形時に射出装置のスクリュで可塑化・混練して
も、ガラス繊維が破断されにくく、分散性も良好になる
ので、繊維長を比較的長い状態に保ったまま成形品中に
均一に含有させることができるから、フロントエンドの
剛性および強度を確実に高めることができる。
ペレットにおいてガラス繊維を互いに平行に配列するこ
とで、成形時に射出装置のスクリュで可塑化・混練して
も、ガラス繊維が破断されにくく、分散性も良好になる
ので、繊維長を比較的長い状態に保ったまま成形品中に
均一に含有させることができるから、フロントエンドの
剛性および強度を確実に高めることができる。
【0016】このガラス繊維含有熱可塑性樹脂ペレット
は、引き抜き成形法、溶液含浸法等により、ガラス繊維
に熱可塑性樹脂を付着・含浸させることで製造できる。
例えば、容器等に入れた溶融樹脂の中にガラス繊維束を
通して樹脂を含浸させる方法、サスペンジョン、エマル
ジョンによりガラス繊維束に樹脂を含浸させた後、コー
ティング用ダイにガラス繊維束を通す方法、あるいは、
ダイでガラス繊維の周りに付着した溶融樹脂を押し広げ
てガラス繊維束に含浸させる方法等を採用できる。ここ
で、ガラス繊維束と熱可塑性樹脂とをよくなじませる、
すなわち濡れ性を向上するために、内周に凹凸部が設け
られたダイの内部に、張力が加えられたガラス繊維束を
通して引き抜くことで、溶融樹脂をガラス繊維束に含浸
させた後、さらに、このガラス繊維束を加圧ローラでプ
レスする工程が組み込まれた引抜成形法も採用できる。
は、引き抜き成形法、溶液含浸法等により、ガラス繊維
に熱可塑性樹脂を付着・含浸させることで製造できる。
例えば、容器等に入れた溶融樹脂の中にガラス繊維束を
通して樹脂を含浸させる方法、サスペンジョン、エマル
ジョンによりガラス繊維束に樹脂を含浸させた後、コー
ティング用ダイにガラス繊維束を通す方法、あるいは、
ダイでガラス繊維の周りに付着した溶融樹脂を押し広げ
てガラス繊維束に含浸させる方法等を採用できる。ここ
で、ガラス繊維束と熱可塑性樹脂とをよくなじませる、
すなわち濡れ性を向上するために、内周に凹凸部が設け
られたダイの内部に、張力が加えられたガラス繊維束を
通して引き抜くことで、溶融樹脂をガラス繊維束に含浸
させた後、さらに、このガラス繊維束を加圧ローラでプ
レスする工程が組み込まれた引抜成形法も採用できる。
【0017】以上のような方法で、樹脂が含浸された長
尺ガラス繊維束(ストランド等)を、繊維の長手方向に
沿って切断していけば、ペレットの全長と略同じ長さの
長ガラス繊維を含んだ樹脂ペレットを得ることができ
る。この際、樹脂ペレットとしては、ガラス繊維束がス
トランドにされ、その断面形状が略円形となった樹脂含
有長尺ガラス繊維束を切断したものに限らず、ガラス繊
維を平たく配列することにより、シート状、テープ状ま
たはバンド状になった樹脂含有長尺ガラス繊維束を所定
の長さに切断したものでもよい。
尺ガラス繊維束(ストランド等)を、繊維の長手方向に
沿って切断していけば、ペレットの全長と略同じ長さの
長ガラス繊維を含んだ樹脂ペレットを得ることができ
る。この際、樹脂ペレットとしては、ガラス繊維束がス
トランドにされ、その断面形状が略円形となった樹脂含
有長尺ガラス繊維束を切断したものに限らず、ガラス繊
維を平たく配列することにより、シート状、テープ状ま
たはバンド状になった樹脂含有長尺ガラス繊維束を所定
の長さに切断したものでもよい。
【0018】また、ガラス繊維含有熱可塑性樹脂ペレッ
トを製造するにあたって、ガラス繊維は、カップリング
剤で表面処理した後、収束剤により、100〜1000
0本、好ましくは、150〜5000本の範囲で束ねて
おくことが望ましい。カップリング剤としては、いわゆ
るシラン系カップリング剤、チタン系カップリング剤と
して従来からあるものの中から適宜選択することができ
る。例えば、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、
N−β−(アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメ
トキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシ
シラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチ
ルトリメトキシシラン等のアミノシランやエポキシシラ
ンが採用できる。特に、前記アミノ系シラン化合物を採
用するのが好ましい。
トを製造するにあたって、ガラス繊維は、カップリング
剤で表面処理した後、収束剤により、100〜1000
0本、好ましくは、150〜5000本の範囲で束ねて
おくことが望ましい。カップリング剤としては、いわゆ
るシラン系カップリング剤、チタン系カップリング剤と
して従来からあるものの中から適宜選択することができ
る。例えば、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、
N−β−(アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメ
トキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシ
シラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチ
ルトリメトキシシラン等のアミノシランやエポキシシラ
ンが採用できる。特に、前記アミノ系シラン化合物を採
用するのが好ましい。
【0019】このようなカップリング剤を用いてガラス
繊維の表面処理を行うにあたり、前述のカップリング剤
を有機溶媒に混ぜた有機溶媒液あるいは混濁液を、いわ
ゆるサイジング剤としてガラス繊維に塗布するサイジン
グ処理の他、乾式混合およびスプレー法等が採用でき
る。また、表面処理を行うにあたり、前述のカップリン
グ剤とともに、ガラス用フィルム形成物質を併用するこ
とができる。このフィルム形成物質としては、例えば、
ポリエステル系、ウレタン系、エポキシ系、アクリル
系、酢酸ビニル系およびイソシアネート系等の重合体を
採用できる。
繊維の表面処理を行うにあたり、前述のカップリング剤
を有機溶媒に混ぜた有機溶媒液あるいは混濁液を、いわ
ゆるサイジング剤としてガラス繊維に塗布するサイジン
グ処理の他、乾式混合およびスプレー法等が採用でき
る。また、表面処理を行うにあたり、前述のカップリン
グ剤とともに、ガラス用フィルム形成物質を併用するこ
とができる。このフィルム形成物質としては、例えば、
ポリエステル系、ウレタン系、エポキシ系、アクリル
系、酢酸ビニル系およびイソシアネート系等の重合体を
採用できる。
【0020】収束剤としては、例えば、ウレタン系、オ
レフィン系、アクリル系、ブタジエン系およびエポキシ
系等が採用でき、これらのうち、ウレタン系およびオレ
フィ系が採用できる。これらのうち、ウレタン系収束剤
は、通常、ジイソシアネート化合物と多価アルコールと
の重付加反応により得られるポリイソシアネートを50
重量%以上の割合に含有するものであれば、油変性型、
湿気硬化型およびブロック型等の一液タイプ、および、
触媒硬化型およびポリオール硬化型等の二液タイプのい
ずれもが採用できる。一方、オレフィン系収束剤として
は、不飽和カルボン酸、または、その誘導体で変性され
た変性ポリオレフィン系樹脂が採用できる。
レフィン系、アクリル系、ブタジエン系およびエポキシ
系等が採用でき、これらのうち、ウレタン系およびオレ
フィ系が採用できる。これらのうち、ウレタン系収束剤
は、通常、ジイソシアネート化合物と多価アルコールと
の重付加反応により得られるポリイソシアネートを50
重量%以上の割合に含有するものであれば、油変性型、
湿気硬化型およびブロック型等の一液タイプ、および、
触媒硬化型およびポリオール硬化型等の二液タイプのい
ずれもが採用できる。一方、オレフィン系収束剤として
は、不飽和カルボン酸、または、その誘導体で変性され
た変性ポリオレフィン系樹脂が採用できる。
【0021】なお、ガラス繊維と溶融樹脂とが互いによ
くなじむ、濡れ性のよいものであれば、溶融樹脂がガラ
ス繊維に容易に含浸され、ペレットの製造が容易となる
ので、前述の収束剤でガラス繊維を収束する工程は、省
略できる場合がある。ここで、互いによくなじませる方
法としては、樹脂に極性を付与したり、ガラス繊維の表
面にカップリング剤と反応する官能基をグラフトしたり
する方法が有効である。
くなじむ、濡れ性のよいものであれば、溶融樹脂がガラ
ス繊維に容易に含浸され、ペレットの製造が容易となる
ので、前述の収束剤でガラス繊維を収束する工程は、省
略できる場合がある。ここで、互いによくなじませる方
法としては、樹脂に極性を付与したり、ガラス繊維の表
面にカップリング剤と反応する官能基をグラフトしたり
する方法が有効である。
【0022】そして、ガラス繊維含有熱可塑性樹脂ペレ
ットには、必要に応じて、安定剤、帯電防止剤、耐候
剤、着色剤、短繊維、タルク等の充填剤(フィラー)、
各種エラストマ、各種難燃剤(難燃助剤)、酸化防止
剤、界面改質剤等を加えることもできる。
ットには、必要に応じて、安定剤、帯電防止剤、耐候
剤、着色剤、短繊維、タルク等の充填剤(フィラー)、
各種エラストマ、各種難燃剤(難燃助剤)、酸化防止
剤、界面改質剤等を加えることもできる。
【0023】このようなガラス繊維含有熱可塑性樹脂ペ
レット中のガラス繊維が、20重量%未満では、ガラス
繊維が少ないために、充分な剛性および耐衝撃性を確保
できないおそれが生じるうえ、ペレットの製造の際にダ
イからの引き抜きが困難になる場合がある。また、ガラ
ス繊維の含有量が80重量%を越えると、樹脂を繊維束
に含浸させにくくなり、ペレットの製造が困難になる場
合がある。
レット中のガラス繊維が、20重量%未満では、ガラス
繊維が少ないために、充分な剛性および耐衝撃性を確保
できないおそれが生じるうえ、ペレットの製造の際にダ
イからの引き抜きが困難になる場合がある。また、ガラ
ス繊維の含有量が80重量%を越えると、樹脂を繊維束
に含浸させにくくなり、ペレットの製造が困難になる場
合がある。
【0024】そして、ガラス繊維の繊維長はペレットの
長さによって制限されることから、ガラス繊維含有熱可
塑性樹脂ペレットの長さが2mm未満の場合、強度、と
くに高温下における強度が充分に得られないことがある
うえ、剛性および耐久性が不足するおそれがある。さら
には、ガラス繊維含有熱可塑性樹脂ペレットの製造にお
いて、樹脂含有長尺ガラス繊維束の切断時にペレットに
割れが生じやすくなるため、フロントエンドの成形時に
ガラス繊維が抜け落ちて繊維綿が発生する場合がある。
また、ペレットの全長が100mmを越えると、射出装
置による可塑化・混練の際にスクリュへの噛み込み不良
が発生し易くなり、成形安定性に乏しくなる。
長さによって制限されることから、ガラス繊維含有熱可
塑性樹脂ペレットの長さが2mm未満の場合、強度、と
くに高温下における強度が充分に得られないことがある
うえ、剛性および耐久性が不足するおそれがある。さら
には、ガラス繊維含有熱可塑性樹脂ペレットの製造にお
いて、樹脂含有長尺ガラス繊維束の切断時にペレットに
割れが生じやすくなるため、フロントエンドの成形時に
ガラス繊維が抜け落ちて繊維綿が発生する場合がある。
また、ペレットの全長が100mmを越えると、射出装
置による可塑化・混練の際にスクリュへの噛み込み不良
が発生し易くなり、成形安定性に乏しくなる。
【0025】このようなガラス繊維含有熱可塑性樹脂ペ
レットを含む原材料を用い、射出成形法により成形を行
えば、簡易に成形品を得ることができ、射出圧縮成形法
或いはガス注入射出成形法を採用すれば、成形品内部の
残留応力を低減できるので、反り等の変形を大幅に抑制
できる。
レットを含む原材料を用い、射出成形法により成形を行
えば、簡易に成形品を得ることができ、射出圧縮成形法
或いはガス注入射出成形法を採用すれば、成形品内部の
残留応力を低減できるので、反り等の変形を大幅に抑制
できる。
【0026】ここで、射出圧縮成形とは、金型内部のキ
ャビティへの射出を開始した後にキャビティを縮小し、
これにより、原材料を圧縮して金型内部に充満させて成
形を行う方法である。また、ガス注入射出成形法とは、
キャビティにおいて、可塑化した原材料の内部にガスを
注入しながら成形を行う方法である。ガス注入射出成形
において用いるガスとしては、溶融樹脂と反応しにくい
不活性なガスを用いることが好ましく、例えば、窒素ガ
ス、アルゴンガス等を採用できる。
ャビティへの射出を開始した後にキャビティを縮小し、
これにより、原材料を圧縮して金型内部に充満させて成
形を行う方法である。また、ガス注入射出成形法とは、
キャビティにおいて、可塑化した原材料の内部にガスを
注入しながら成形を行う方法である。ガス注入射出成形
において用いるガスとしては、溶融樹脂と反応しにくい
不活性なガスを用いることが好ましく、例えば、窒素ガ
ス、アルゴンガス等を採用できる。
【0027】以上において、前記ガラス繊維の含有量お
よび重量平均繊維長は、加振試験での100万回の振動
に耐えるように設定されていることが好ましい。
よび重量平均繊維長は、加振試験での100万回の振動
に耐えるように設定されていることが好ましい。
【0028】成形品の振動疲労特性や耐衝撃性等の力学
性能は、その形状、厚さ、リブ等の設計により向上させ
ることができるが、フロントエンドは、自動車に組み込
まれるものであることから、デザインやレイアウト等に
よって設計の自由度が制限される場合がある。従って、
フロントエンドに含まれるガラス繊維の量および重量平
均繊維長を変えるようにすれば、その形状等に拘わら
ず、所望の力学性能を確保できる。この際、ガラス繊維
の含有量および重量平均繊維長を、フロントエンドが1
00万回の振動に耐えるように設定することで、優れた
耐久性能を確保できる。すなわち、フロントエンドに、
振動を発生する自動車部品、例えば、ラジエータ冷却用
のファン等を保持させた場合にも、長期間、例えば、1
0年間以上にわたって良好な状態を維持できる。
性能は、その形状、厚さ、リブ等の設計により向上させ
ることができるが、フロントエンドは、自動車に組み込
まれるものであることから、デザインやレイアウト等に
よって設計の自由度が制限される場合がある。従って、
フロントエンドに含まれるガラス繊維の量および重量平
均繊維長を変えるようにすれば、その形状等に拘わら
ず、所望の力学性能を確保できる。この際、ガラス繊維
の含有量および重量平均繊維長を、フロントエンドが1
00万回の振動に耐えるように設定することで、優れた
耐久性能を確保できる。すなわち、フロントエンドに、
振動を発生する自動車部品、例えば、ラジエータ冷却用
のファン等を保持させた場合にも、長期間、例えば、1
0年間以上にわたって良好な状態を維持できる。
【0029】また前記原材料には、100℃で1万時間
の連続使用に耐えるように安定剤が添加されていること
が望ましい。すなわち、安定剤の種類、量、組み合わせ
等を、100℃で1万時間の連続使用に耐えうるように
設定することで、高温下で長期連続使用しても常温時の
状態を維持できる優れた長期耐熱性を確保できる。すな
わち、フロントエンドをエンジンルームに組み込むと、
かなりの高温に晒されるが、長期間、例えば10年間以
上劣化することなく良好な状態を維持できる。この安定
剤としては、例えば、酸化防止剤、老化防止剤、熱安定
剤等を採用でき、これらは、単独で使用してもよく、或
いは、2種類以上を併用してもよい。
の連続使用に耐えるように安定剤が添加されていること
が望ましい。すなわち、安定剤の種類、量、組み合わせ
等を、100℃で1万時間の連続使用に耐えうるように
設定することで、高温下で長期連続使用しても常温時の
状態を維持できる優れた長期耐熱性を確保できる。すな
わち、フロントエンドをエンジンルームに組み込むと、
かなりの高温に晒されるが、長期間、例えば10年間以
上劣化することなく良好な状態を維持できる。この安定
剤としては、例えば、酸化防止剤、老化防止剤、熱安定
剤等を採用でき、これらは、単独で使用してもよく、或
いは、2種類以上を併用してもよい。
【0030】酸化防止剤としては、特に制限はなく、従
来公知のもの、例えば、フェノール系、リン系、硫黄系
のもの等を使用できる。フェノール系酸化防止剤として
は、例えば、2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェ
ノール、n−オクタデシル−3−(3,5−ジ−t−ブ
チル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート、ペン
タエリスリチル−テトラキス〔3−(3,5−ジ−t−
ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕、
2−t−ブチル−6−(3−t−ブチル−2−ヒドロキ
シ−5−メチルベンジル)−4−メチルフェニルアクリ
レート、2−〔1−(2−ヒドロキシ−3,5−ジ−t
−ペンチルフェニル)エチル〕−4,6−ジ−t−ペン
チルフェニルアクリレート、トリエチレングリコール−
ビス−〔3−(3−t−ブチル−5−メチル−4−ヒド
ロキシフェニル)プロピオネート〕、1,6−ヘキサン
ジオール−ビス−〔3−(3,5−ジ−t−ブチル−4
−ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕、3,9−ビ
ス〔1,1−ジ−メチル−2−〔β−(3−t−ブチル
−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロピオニル
オキシ〕エチル〕−2,4,8,10−テトラオキサス
ピロ〔5,5〕ウンデカン、1,3,5−トリメチル−
2,4,6−トリス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒ
ドロキシベンジル)ベンゼン、トリス(3,5−ジ−t
−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)イソシアヌレー
ト、トリス(4−t−ブチル−2,6−ジ−メチル−3
−ヒドロキシベンジル)イソシアヌレート等が挙げられ
る。
来公知のもの、例えば、フェノール系、リン系、硫黄系
のもの等を使用できる。フェノール系酸化防止剤として
は、例えば、2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェ
ノール、n−オクタデシル−3−(3,5−ジ−t−ブ
チル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート、ペン
タエリスリチル−テトラキス〔3−(3,5−ジ−t−
ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕、
2−t−ブチル−6−(3−t−ブチル−2−ヒドロキ
シ−5−メチルベンジル)−4−メチルフェニルアクリ
レート、2−〔1−(2−ヒドロキシ−3,5−ジ−t
−ペンチルフェニル)エチル〕−4,6−ジ−t−ペン
チルフェニルアクリレート、トリエチレングリコール−
ビス−〔3−(3−t−ブチル−5−メチル−4−ヒド
ロキシフェニル)プロピオネート〕、1,6−ヘキサン
ジオール−ビス−〔3−(3,5−ジ−t−ブチル−4
−ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕、3,9−ビ
ス〔1,1−ジ−メチル−2−〔β−(3−t−ブチル
−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロピオニル
オキシ〕エチル〕−2,4,8,10−テトラオキサス
ピロ〔5,5〕ウンデカン、1,3,5−トリメチル−
2,4,6−トリス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒ
ドロキシベンジル)ベンゼン、トリス(3,5−ジ−t
−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)イソシアヌレー
ト、トリス(4−t−ブチル−2,6−ジ−メチル−3
−ヒドロキシベンジル)イソシアヌレート等が挙げられ
る。
【0031】また、リン系酸化防止剤としては、例え
ば、トリス(ノニルフェニル)フォスファイト、トリス
(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)フォスファイト、
ビス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ペンタエリス
リトール−ジ−フォスファイト、ビス(2,6−ジ−t
−ブチル−4−メチルフェニル)ペンタエリスリトール
−ジ−フォスファイト、ビス(2,4,6−トリ−t−
ブチルフェニル)ペンタエリスリトール−ジ−フォスフ
ァイト、メチレンビス(2,4−ジ−t−ブチルフェニ
ル)オクチルフォスファイト、テトラキス(2,4−ジ
−t−ブチルフェニル)−4,4’−ビフェニレン−ジ
−フォスフォナイト、テトラキス(2,4−ジ−t−ブ
チル−5−メチルフェニル)−4,4’−ビフェニレン
−ジ−フォスフォナイト等が挙げられる。
ば、トリス(ノニルフェニル)フォスファイト、トリス
(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)フォスファイト、
ビス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ペンタエリス
リトール−ジ−フォスファイト、ビス(2,6−ジ−t
−ブチル−4−メチルフェニル)ペンタエリスリトール
−ジ−フォスファイト、ビス(2,4,6−トリ−t−
ブチルフェニル)ペンタエリスリトール−ジ−フォスフ
ァイト、メチレンビス(2,4−ジ−t−ブチルフェニ
ル)オクチルフォスファイト、テトラキス(2,4−ジ
−t−ブチルフェニル)−4,4’−ビフェニレン−ジ
−フォスフォナイト、テトラキス(2,4−ジ−t−ブ
チル−5−メチルフェニル)−4,4’−ビフェニレン
−ジ−フォスフォナイト等が挙げられる。
【0032】さらに、硫黄系酸化防止剤としては、例え
ば、ジラウリルチオジプロピオネート、ジミリスチルチ
オジプロピオネート、ジステアリルチオジプロピオネー
ト、グリセリントリブチルチオプロピオネート、グリセ
リントリオクチルチオプロピオネート、グリセリントリ
ラウリルチオプロピオネート、グリセリントリステアリ
ルチオプロピオネート、トリメチロールエタントリブチ
ルチオプロピオネート、トリメチロールエタントリオク
チルチオプロピオネート、トリメチロールエタントリラ
ウリルチオプロピオネート、トリメチロールエタントリ
ステアリルチオプロピオネート、ペンタエリスリトール
テトラブチルチオプロピオネート、ペンタエリスリトー
ルテトラオクチルチオプロピオネート、ペンタエリスリ
トールテトララウリルチオプロピオネート、ペンタエリ
スリトールテトラステアリルチオプロピオネート等が挙
げられる。
ば、ジラウリルチオジプロピオネート、ジミリスチルチ
オジプロピオネート、ジステアリルチオジプロピオネー
ト、グリセリントリブチルチオプロピオネート、グリセ
リントリオクチルチオプロピオネート、グリセリントリ
ラウリルチオプロピオネート、グリセリントリステアリ
ルチオプロピオネート、トリメチロールエタントリブチ
ルチオプロピオネート、トリメチロールエタントリオク
チルチオプロピオネート、トリメチロールエタントリラ
ウリルチオプロピオネート、トリメチロールエタントリ
ステアリルチオプロピオネート、ペンタエリスリトール
テトラブチルチオプロピオネート、ペンタエリスリトー
ルテトラオクチルチオプロピオネート、ペンタエリスリ
トールテトララウリルチオプロピオネート、ペンタエリ
スリトールテトラステアリルチオプロピオネート等が挙
げられる。
【0033】このような酸化防止剤は、単独で用いても
よく、二種以上を組み合わせて用いてもよい。また、酸
化防止剤の添加量は、原材料100重量部当たり、0.
01〜2.0重量部の範囲である。この添加量が0.0
1重量部未満では、酸化防止効果が充分に発揮されない
おそれがあり、2.0重量部を越えると、その添加量に
見合った酸化防止効果の向上が認められないことから不
経済な上に、原材料や成形品の物性に影響を及ぼすおそ
れが生じる。このように、酸化防止効果、経済性、物性
等の面から、酸化防止剤の好ましい添加量は、原材料1
00重量部に対して0.1〜1.5重量部の範囲であ
る。
よく、二種以上を組み合わせて用いてもよい。また、酸
化防止剤の添加量は、原材料100重量部当たり、0.
01〜2.0重量部の範囲である。この添加量が0.0
1重量部未満では、酸化防止効果が充分に発揮されない
おそれがあり、2.0重量部を越えると、その添加量に
見合った酸化防止効果の向上が認められないことから不
経済な上に、原材料や成形品の物性に影響を及ぼすおそ
れが生じる。このように、酸化防止効果、経済性、物性
等の面から、酸化防止剤の好ましい添加量は、原材料1
00重量部に対して0.1〜1.5重量部の範囲であ
る。
【0034】さらに、フロントエンドとしては、黒色等
に調色されたものが一般的であるため、前記原材料に着
色料を添加して着色してもよい。この着色料としては、
例えば、カーボンブラック、酸化チタン、酸化亜鉛等を
採用できる。このうち、カーボンブラックは、そのマス
ターバッチを原材料にブレンドすることにより着色を行
うことができる。カーボンブラックのマスターバッチと
しては、アセチレンブラックが特に好ましく、その添加
量は、500〜1000ppmの範囲であり、より好ま
しくは、1000〜6000ppmである。
に調色されたものが一般的であるため、前記原材料に着
色料を添加して着色してもよい。この着色料としては、
例えば、カーボンブラック、酸化チタン、酸化亜鉛等を
採用できる。このうち、カーボンブラックは、そのマス
ターバッチを原材料にブレンドすることにより着色を行
うことができる。カーボンブラックのマスターバッチと
しては、アセチレンブラックが特に好ましく、その添加
量は、500〜1000ppmの範囲であり、より好ま
しくは、1000〜6000ppmである。
【0035】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の一形態を図
面に基づいて説明する。図1には、自動車の車体の前部
を構成する本実施形態の自動車用フロントエンド1が示
されている。このフロントエンド1は、図示しない一対
のフロントフェンダエプロンの間に配設されるものであ
り、ヘッドランプ、ラジエータおよびファン等の複数の
自動車部品を保持するようになっている。なお、フロン
トエンド1およびフロントフェンダエプロンに囲まれた
部分には、エンジンルームが形成される。本実施形態の
フロントエンド1は、フロントフェンダエプロン(図示
省略)間に架設されるラジエータ・グリルサポート部1
1と、このラジエータ・グリルサポート部11の両端部
にそれぞれ設けられたランプサポートパネル部12と、
これらのランプサポートパネル部12の間に設けられた
ラジエータサポートパネル部13と、当該ラジエータサ
ポートパネル部13の下端部に設けられたフロントクロ
スメンバ部14とを含んで一体的に形成されている。
面に基づいて説明する。図1には、自動車の車体の前部
を構成する本実施形態の自動車用フロントエンド1が示
されている。このフロントエンド1は、図示しない一対
のフロントフェンダエプロンの間に配設されるものであ
り、ヘッドランプ、ラジエータおよびファン等の複数の
自動車部品を保持するようになっている。なお、フロン
トエンド1およびフロントフェンダエプロンに囲まれた
部分には、エンジンルームが形成される。本実施形態の
フロントエンド1は、フロントフェンダエプロン(図示
省略)間に架設されるラジエータ・グリルサポート部1
1と、このラジエータ・グリルサポート部11の両端部
にそれぞれ設けられたランプサポートパネル部12と、
これらのランプサポートパネル部12の間に設けられた
ラジエータサポートパネル部13と、当該ラジエータサ
ポートパネル部13の下端部に設けられたフロントクロ
スメンバ部14とを含んで一体的に形成されている。
【0036】各ランプサポートパネル部12には、ヘッ
ドランプ(図示省略)を保持するための保持部としての
開口部12Aが形成され、この開口部12Aに自動車部
品であるヘッドランプを装着できるようになっている。
ラジエータサポートパネル部13には、自動車後方、つ
まりエンジンルーム側に向かって突出するファン保持部
13Aが形成されている。このファン保持部13Aに
は、自動車部品としての冷却ファン(図示省略)が組み
込まれ、このファンを覆うように図示しないラジエータ
が配設され、ラジエータサポートパネル部13に対して
固定される。
ドランプ(図示省略)を保持するための保持部としての
開口部12Aが形成され、この開口部12Aに自動車部
品であるヘッドランプを装着できるようになっている。
ラジエータサポートパネル部13には、自動車後方、つ
まりエンジンルーム側に向かって突出するファン保持部
13Aが形成されている。このファン保持部13Aに
は、自動車部品としての冷却ファン(図示省略)が組み
込まれ、このファンを覆うように図示しないラジエータ
が配設され、ラジエータサポートパネル部13に対して
固定される。
【0037】このような自動車用フロントエンド1は、
主に熱可塑性樹脂およびガラス繊維により構成されてい
る。当該熱可塑性樹脂は、ポリオレフィン系熱可塑性樹
脂、ポリアミド系熱可塑性樹脂およびポリエステル系熱
可塑性樹脂から選ばれた少なくとも一種により構成され
ている。
主に熱可塑性樹脂およびガラス繊維により構成されてい
る。当該熱可塑性樹脂は、ポリオレフィン系熱可塑性樹
脂、ポリアミド系熱可塑性樹脂およびポリエステル系熱
可塑性樹脂から選ばれた少なくとも一種により構成され
ている。
【0038】フロントエンド1のガラス繊維含有量は、
当該フロントエンド1全体の15〜50重量%の範囲と
され、ガラス繊維の重量平均繊維長は1〜20mmの範
囲とされている。さらに、ガラス繊維の含有量および重
量平均繊維長は、前述した範囲内で、加振試験における
100万回の振動に耐えるように設定されている。すな
わち、加振試験は、フロントエンド1を加速度3Gで上
下、前後、左右の各方向に加振する耐久試験であり、ガ
ラス繊維の含有量および重量平均繊維長を適宜設定する
ことで、いずれの加振方向においても100万回の振動
に耐える強度が確保されている。
当該フロントエンド1全体の15〜50重量%の範囲と
され、ガラス繊維の重量平均繊維長は1〜20mmの範
囲とされている。さらに、ガラス繊維の含有量および重
量平均繊維長は、前述した範囲内で、加振試験における
100万回の振動に耐えるように設定されている。すな
わち、加振試験は、フロントエンド1を加速度3Gで上
下、前後、左右の各方向に加振する耐久試験であり、ガ
ラス繊維の含有量および重量平均繊維長を適宜設定する
ことで、いずれの加振方向においても100万回の振動
に耐える強度が確保されている。
【0039】このような自動車用フロントエンド1は、
原材料を射出して成形することにより得られた成形品で
ある。当該原材料としては、ガラス繊維含有熱可塑性樹
脂ペレットを含むものが用いられる。このガラス繊維含
有熱可塑性樹脂ペレットは、引き抜き成形法等により得
られるものであり、互いに平行に配列されたガラス繊維
を20〜80重量%含有し、その全長は2〜100mm
の範囲とされている。このようなガラス繊維含有熱可塑
性樹脂ペレットにおいて、ガラス繊維は、ペレットの長
さ方向と平行なるように配列され、ペレットの全長と略
同じ長さになっている。なお、原材料は、ガラス繊維含
有熱可塑性樹脂ペレット単独で構成してもよく、ガラス
繊維含有熱可塑性樹脂ペレットと熱可塑性樹脂のみから
なる熱可塑性樹脂ペレットとの混合物により構成しても
よい。
原材料を射出して成形することにより得られた成形品で
ある。当該原材料としては、ガラス繊維含有熱可塑性樹
脂ペレットを含むものが用いられる。このガラス繊維含
有熱可塑性樹脂ペレットは、引き抜き成形法等により得
られるものであり、互いに平行に配列されたガラス繊維
を20〜80重量%含有し、その全長は2〜100mm
の範囲とされている。このようなガラス繊維含有熱可塑
性樹脂ペレットにおいて、ガラス繊維は、ペレットの長
さ方向と平行なるように配列され、ペレットの全長と略
同じ長さになっている。なお、原材料は、ガラス繊維含
有熱可塑性樹脂ペレット単独で構成してもよく、ガラス
繊維含有熱可塑性樹脂ペレットと熱可塑性樹脂のみから
なる熱可塑性樹脂ペレットとの混合物により構成しても
よい。
【0040】また、原材料には、酸化防止剤等の安定剤
が添加され、この安定剤の種類、量、組み合わせ等の設
定により、フロントエンド1には、100℃で1万時間
の連続使用に耐える長期耐熱性が付与されている。
が添加され、この安定剤の種類、量、組み合わせ等の設
定により、フロントエンド1には、100℃で1万時間
の連続使用に耐える長期耐熱性が付与されている。
【0041】このような原材料を用い、当該原材料を溶
融・混練する射出装置を備えた射出成形機により、射出
成形、射出圧縮成形およびガス注入射出成形のうちのい
ずれかの方法で成形を行うことによって、本実施形態の
自動車用フロントエンド1が得られる。なお、図1中符
号10は、射出成形機に組み込んだ金型のゲートに対応
する位置を示すものである。
融・混練する射出装置を備えた射出成形機により、射出
成形、射出圧縮成形およびガス注入射出成形のうちのい
ずれかの方法で成形を行うことによって、本実施形態の
自動車用フロントエンド1が得られる。なお、図1中符
号10は、射出成形機に組み込んだ金型のゲートに対応
する位置を示すものである。
【0042】このような本実施形態によれば、以下のよ
うな効果がある。すなわち、フロントエンド1は、孔部
が多く複雑な形状であるが、原材料を射出して成形した
成形品であるため、材料のロスがほとんどないからコス
トダウンを達成できるうえ、従来のスタンピング成形よ
りも成形時間を短縮できるので、生産性を向上できる。
さらに、熱可塑性樹脂を用いて構成されているので、金
属製のものよりも軽量にできる。
うな効果がある。すなわち、フロントエンド1は、孔部
が多く複雑な形状であるが、原材料を射出して成形した
成形品であるため、材料のロスがほとんどないからコス
トダウンを達成できるうえ、従来のスタンピング成形よ
りも成形時間を短縮できるので、生産性を向上できる。
さらに、熱可塑性樹脂を用いて構成されているので、金
属製のものよりも軽量にできる。
【0043】また、含有するガラス繊維の重量平均繊維
長が1〜20mmの範囲とされているので、優れた振動
疲労特性および耐衝撃性を確保できるとともに、反り変
形を抑制できる。さらに、ガラス繊維の含有量が、フロ
ントエンド1全体の15〜50重量%とされているた
め、高温時の強度、剛性および耐久性を確保できるとと
もに、優れた成形性が得られ、良好な外観を確保でき、
かつ充分な軽量化を達成できる。
長が1〜20mmの範囲とされているので、優れた振動
疲労特性および耐衝撃性を確保できるとともに、反り変
形を抑制できる。さらに、ガラス繊維の含有量が、フロ
ントエンド1全体の15〜50重量%とされているた
め、高温時の強度、剛性および耐久性を確保できるとと
もに、優れた成形性が得られ、良好な外観を確保でき、
かつ充分な軽量化を達成できる。
【0044】そして、フロントエンド1の原材料は、ガ
ラス繊維含有熱可塑性樹脂ペレットを含み、このペレッ
トにおいてはガラス繊維が互いに平行に配列されている
ため、成形時に射出装置のスクリュで可塑化・混練して
も、ガラス繊維が破断されにくく、かつ分散性も良好に
なるので、繊維長を比較的長い状態に保ったまま成形品
中に均一に含有させることができるから、フロントエン
ド1の振動疲労特性および耐衝撃性を確実に高めること
ができる。
ラス繊維含有熱可塑性樹脂ペレットを含み、このペレッ
トにおいてはガラス繊維が互いに平行に配列されている
ため、成形時に射出装置のスクリュで可塑化・混練して
も、ガラス繊維が破断されにくく、かつ分散性も良好に
なるので、繊維長を比較的長い状態に保ったまま成形品
中に均一に含有させることができるから、フロントエン
ド1の振動疲労特性および耐衝撃性を確実に高めること
ができる。
【0045】また、ガラス繊維含有熱可塑性樹脂ペレッ
トにおけるガラス繊維は、20〜80重量%の範囲とさ
れているため、充分な剛性および耐衝撃性を確保できる
うえ、引き抜き成形法によるペレットの製造時にダイか
らの引き抜きを確実に行えるとともに、樹脂をガラス繊
維束に確実に含浸させることができる。さらに、ガラス
繊維含有熱可塑性樹脂ペレットの全長は、2〜100m
mの範囲とされているので、ガラス繊維の繊維長も2〜
100mmとなることから、強度、とくに高温下におけ
る強度を充分に確保できるとともに、優れた剛性および
耐久性が得られる。また、射出装置による可塑化・混練
の際にスクリュへの噛み込み不良がほとんど発生するこ
とがなくなり、優れた成形安定性が得られる。
トにおけるガラス繊維は、20〜80重量%の範囲とさ
れているため、充分な剛性および耐衝撃性を確保できる
うえ、引き抜き成形法によるペレットの製造時にダイか
らの引き抜きを確実に行えるとともに、樹脂をガラス繊
維束に確実に含浸させることができる。さらに、ガラス
繊維含有熱可塑性樹脂ペレットの全長は、2〜100m
mの範囲とされているので、ガラス繊維の繊維長も2〜
100mmとなることから、強度、とくに高温下におけ
る強度を充分に確保できるとともに、優れた剛性および
耐久性が得られる。また、射出装置による可塑化・混練
の際にスクリュへの噛み込み不良がほとんど発生するこ
とがなくなり、優れた成形安定性が得られる。
【0046】そして、フロントエンド1を射出成形法に
より成形すれば、簡易に成形品を得ることができる。或
いは、フロントエンド1を射出圧縮成形法或いはガス注
入射出成形法により成形すれば、成形品1内部の残留応
力を低減できるので、ヒケ等の表面外観不良、反り等の
変形を抑制できる。
より成形すれば、簡易に成形品を得ることができる。或
いは、フロントエンド1を射出圧縮成形法或いはガス注
入射出成形法により成形すれば、成形品1内部の残留応
力を低減できるので、ヒケ等の表面外観不良、反り等の
変形を抑制できる。
【0047】さらに、フロントエンド1におけるガラス
繊維の含有量および重量平均繊維長は、加振試験での1
00万回の振動に耐えるように設定されているので、自
動車走行による振動や、ファン(図示省略)による振動
が加えられても、長期間、例えば、10年間以上良好な
状態を維持できる優れた耐久性能を確保できる。
繊維の含有量および重量平均繊維長は、加振試験での1
00万回の振動に耐えるように設定されているので、自
動車走行による振動や、ファン(図示省略)による振動
が加えられても、長期間、例えば、10年間以上良好な
状態を維持できる優れた耐久性能を確保できる。
【0048】また原材料には、フロントエンド1が10
0℃で1万時間の連続使用に耐えるように安定剤が添加
されているので、高温下で長期連続使用しても常温時の
状態を維持できる優れた長期耐熱性を確保できる。すな
わち、フロントエンド1を自動車、具体的には、エンジ
ンルームに組み込むと、かなりの高温に晒されるが、長
期間、例えば10年間以上劣化することなく良好な状態
を維持できる。
0℃で1万時間の連続使用に耐えるように安定剤が添加
されているので、高温下で長期連続使用しても常温時の
状態を維持できる優れた長期耐熱性を確保できる。すな
わち、フロントエンド1を自動車、具体的には、エンジ
ンルームに組み込むと、かなりの高温に晒されるが、長
期間、例えば10年間以上劣化することなく良好な状態
を維持できる。
【0049】以上に述べた実施形態では、自動車部品と
してヘッドランプ、ファンおよびラジエータを保持する
自動車用フロントエンドについて説明したが、保持する
自動車部品は、これらに限定されず、例えば、これらの
自動車部品とともに方向指示灯等の他の自動車部品を保
持するものであってもよく、或いは、ラジエータおよび
ファンのみを保持する構造であってもよい。要するに、
複数の自動車部品を保持するとともに自動車の車体の前
部を構成するものであれば、フロントエンドの形状、保
持する自動車部品の種類や数等は、任意である。
してヘッドランプ、ファンおよびラジエータを保持する
自動車用フロントエンドについて説明したが、保持する
自動車部品は、これらに限定されず、例えば、これらの
自動車部品とともに方向指示灯等の他の自動車部品を保
持するものであってもよく、或いは、ラジエータおよび
ファンのみを保持する構造であってもよい。要するに、
複数の自動車部品を保持するとともに自動車の車体の前
部を構成するものであれば、フロントエンドの形状、保
持する自動車部品の種類や数等は、任意である。
【0050】
【実施例】次に、本発明の効果を、具体的な実施例に基
づいて説明する。 〔実施例1〕本実施例1は、前記実施形態に基づいて、
自動車用フロントエンドの成形を射出成形により行う実
験であり、以下の具体的な原材料および成形機等を採用
した。 (1)原材料 ガラス繊維強化ポリプロピレンペレット50重量%と、
ポリプロピレンペレット49重量%と、酸化防止剤入り
顔料マスターバッチ1重量%とをブレンドしたもの。 ガラス繊維強化ポリプロピレンペレット 無水マレイン酸類変成ポリプロピレン〔出光ポリタックH-1000P (商品名), 出光石油化学株式会社製〕を2重量%含有するもの。 ・ペレットの長さ : 12mm ・ペレットのガラス繊維含有量 : 60重量% ・ガラス繊維の長さ : 12mm ポリプロピレンペレット:IDEMITSU PP J-3000GP(商品名), 出光石油化学株式会社製 ・メルトインデックス(MI) : 30g/10分 〔 230℃,2.16kgf〕 酸化防止剤入り顔料マスターバッチ ・カーボンブラック(アセチレンブラック)含有量: 30重量% ・スミライザーTPD (酸化防止剤,住友化学工業株式会社製)含有量 : 3重量% ・アデカスタブA0−20 (酸化防止剤,旭電化株式会社製)含有量 : 3重量%
づいて説明する。 〔実施例1〕本実施例1は、前記実施形態に基づいて、
自動車用フロントエンドの成形を射出成形により行う実
験であり、以下の具体的な原材料および成形機等を採用
した。 (1)原材料 ガラス繊維強化ポリプロピレンペレット50重量%と、
ポリプロピレンペレット49重量%と、酸化防止剤入り
顔料マスターバッチ1重量%とをブレンドしたもの。 ガラス繊維強化ポリプロピレンペレット 無水マレイン酸類変成ポリプロピレン〔出光ポリタックH-1000P (商品名), 出光石油化学株式会社製〕を2重量%含有するもの。 ・ペレットの長さ : 12mm ・ペレットのガラス繊維含有量 : 60重量% ・ガラス繊維の長さ : 12mm ポリプロピレンペレット:IDEMITSU PP J-3000GP(商品名), 出光石油化学株式会社製 ・メルトインデックス(MI) : 30g/10分 〔 230℃,2.16kgf〕 酸化防止剤入り顔料マスターバッチ ・カーボンブラック(アセチレンブラック)含有量: 30重量% ・スミライザーTPD (酸化防止剤,住友化学工業株式会社製)含有量 : 3重量% ・アデカスタブA0−20 (酸化防止剤,旭電化株式会社製)含有量 : 3重量%
【0051】 (2)自動車用フロントエンド ・ラジエータ・グリルサポート部の幅寸法 : 1400mm ・ラジエータ・グリルサポート部までの高さ寸法 : 500mm ・ランプサポートパネル部までの高さ寸法 : 310mm ・フロントクロスメンバ部の幅寸法 : 820mm ・フロントエンドの基本肉厚 : 4mm
【0052】(3)金型 前述したフロントエンドを成形するためのキャビティを
有する金型。固定金型および可動金型からなり、可動金
型の進退により、フロントエンドの厚さ方向のキャビテ
ィの寸法が可変とされたもの。 ・ゲート径 : 4mm (4)射出成形機 ・型締め力 : 2000t ・圧縮比 : 1.9
有する金型。固定金型および可動金型からなり、可動金
型の進退により、フロントエンドの厚さ方向のキャビテ
ィの寸法が可変とされたもの。 ・ゲート径 : 4mm (4)射出成形機 ・型締め力 : 2000t ・圧縮比 : 1.9
【0053】〔実施例2〕本実施例2では、前記実施例
1における条件を以下のように変更したうえで、前記実
施例1と同様にして自動車用フロントエンドを得た。
1における条件を以下のように変更したうえで、前記実
施例1と同様にして自動車用フロントエンドを得た。
【0054】(1)原材料 ガラス繊維強化ポリプロピレンペレット99重量%と、
酸化防止剤入り顔料マスターバッチ1重量%とをブレン
ドしたもの。 ガラス繊維強化ポリプロピレンペレット 前記実施例1と同じ無水マレイン酸類変成ポリプロピレ
ンを3重量%含有するもの。 ・ペレットの長さ : 15mm ・ペレットのガラス繊維含有量 : 40重量% ・ガラス繊維の長さ : 15mm 酸化防止剤入り顔料マスターバッチ : 前記実施例1と同じもの
酸化防止剤入り顔料マスターバッチ1重量%とをブレン
ドしたもの。 ガラス繊維強化ポリプロピレンペレット 前記実施例1と同じ無水マレイン酸類変成ポリプロピレ
ンを3重量%含有するもの。 ・ペレットの長さ : 15mm ・ペレットのガラス繊維含有量 : 40重量% ・ガラス繊維の長さ : 15mm 酸化防止剤入り顔料マスターバッチ : 前記実施例1と同じもの
【0055】〔実施例3〕本実施例3では、前記実施例
1における条件を以下のように変更したうえで、前記実
施例1と同様にして自動車用フロントエンドを得た。
1における条件を以下のように変更したうえで、前記実
施例1と同様にして自動車用フロントエンドを得た。
【0056】(1)原材料 ガラス繊維強化ポリアミドペレット98重量%と、顔料
マスターバッチ2重量%とをブレンドしたもの。 ガラス繊維強化ポリアミドペレット ・ペレットの長さ : 8mm ・ペレットのガラス繊維含有量 : 40重量% ・ガラス繊維の長さ : 8mm 顔料マスターバッチ ・カーボンブラック(アセチレンブラック)含有量: 20重量% ・酸化防止剤は省略
マスターバッチ2重量%とをブレンドしたもの。 ガラス繊維強化ポリアミドペレット ・ペレットの長さ : 8mm ・ペレットのガラス繊維含有量 : 40重量% ・ガラス繊維の長さ : 8mm 顔料マスターバッチ ・カーボンブラック(アセチレンブラック)含有量: 20重量% ・酸化防止剤は省略
【0057】〔実施例4〕本実施例4では、前記実施例
1において、射出成形機の圧縮比を3.2とした以外
は、前記実施例1と同様にして自動車用フロントエンド
を得た。
1において、射出成形機の圧縮比を3.2とした以外
は、前記実施例1と同様にして自動車用フロントエンド
を得た。
【0058】〔実施例5〕本実施例5では、前記実施例
1において、酸化防止剤入り顔料マスターバッチを、酸
化防止剤を省略した単なるカーボンブラックマスターバ
ッチ(カーボンブラックは前記実施例1と同量)とした
以外は、前記実施例1と同様にして自動車用フロントエ
ンドを得た。
1において、酸化防止剤入り顔料マスターバッチを、酸
化防止剤を省略した単なるカーボンブラックマスターバ
ッチ(カーボンブラックは前記実施例1と同量)とした
以外は、前記実施例1と同様にして自動車用フロントエ
ンドを得た。
【0059】〔実施例6〕本実施例6では、前記実施例
1において、射出圧縮成形により自動車用フロントエン
ドを成形する以外は、前記実施例1と同様にして自動車
用フロントエンドを得た。すなわち、金型内部のキャビ
ティの容積を、原材料の充填量に相当する容積よりも大
きく拡張した状態で原材料を射出し、この射出の開始後
に、可動金型を固定金型に対して前進させることにより
キャビティの容積を縮小して、溶融した原材料を圧縮す
ることでキャビティに充満させ、成形を行った。
1において、射出圧縮成形により自動車用フロントエン
ドを成形する以外は、前記実施例1と同様にして自動車
用フロントエンドを得た。すなわち、金型内部のキャビ
ティの容積を、原材料の充填量に相当する容積よりも大
きく拡張した状態で原材料を射出し、この射出の開始後
に、可動金型を固定金型に対して前進させることにより
キャビティの容積を縮小して、溶融した原材料を圧縮す
ることでキャビティに充満させ、成形を行った。
【0060】〔実施例7〕本実施例7では、前記実施例
1において、出光ガスユニットを用いたガス注入射出成
形によって自動車用フロントエンドを成形する以外は、
前記実施例1と同様にして自動車用フロントエンドを得
た。ガス注入条件は、次の通りである。 ・ガスの種類 : 窒素ガス ・ガス注入圧力 : 100kg/cm2 なお、成形品におけるガスチャンネル(ガス流路)の位
置は、図2中符号Pで示す太線の部分とした。
1において、出光ガスユニットを用いたガス注入射出成
形によって自動車用フロントエンドを成形する以外は、
前記実施例1と同様にして自動車用フロントエンドを得
た。ガス注入条件は、次の通りである。 ・ガスの種類 : 窒素ガス ・ガス注入圧力 : 100kg/cm2 なお、成形品におけるガスチャンネル(ガス流路)の位
置は、図2中符号Pで示す太線の部分とした。
【0061】〔比較例1〕前記実施例1における条件を
以下のように変更したうえで、前記実施例と同様にし
て、本比較例1の自動車用フロントエンドを得た。 (1)原材料 ポリプロピレンペレット70重量%と、ガラス繊維30
重量%と、カーボンブラック3000PPmとからなる
ガラス繊維含有ペレット。すなわち、ポリプロピレンペ
レット(前記実施例1と同じもの)およびカーボンブラ
ックをドライブレンドしたものを二軸押出機のホッパに
定量供給して溶融・混練するとともに、ガラス繊維(チ
ョップストランド,繊維長3mm)をサイドフィードし
てさらに溶融・混練し、ダイから押し出した後に切断し
て前記ガラス繊維含有ペレットを得た。
以下のように変更したうえで、前記実施例と同様にし
て、本比較例1の自動車用フロントエンドを得た。 (1)原材料 ポリプロピレンペレット70重量%と、ガラス繊維30
重量%と、カーボンブラック3000PPmとからなる
ガラス繊維含有ペレット。すなわち、ポリプロピレンペ
レット(前記実施例1と同じもの)およびカーボンブラ
ックをドライブレンドしたものを二軸押出機のホッパに
定量供給して溶融・混練するとともに、ガラス繊維(チ
ョップストランド,繊維長3mm)をサイドフィードし
てさらに溶融・混練し、ダイから押し出した後に切断し
て前記ガラス繊維含有ペレットを得た。
【0062】〔比較例2〕本比較例2では、前記実施例
1において、原材料の配合比を以下のように変更した以
外は、前記実施例1と同様にして自動車用フロントエン
ドを得た。 ・ガラス繊維強化ポリプロピレンペレット : 15重量% ・ポリプロピレンペレット : 84重量% ・酸化防止剤入り顔料マスターバッチ : 1重量%
1において、原材料の配合比を以下のように変更した以
外は、前記実施例1と同様にして自動車用フロントエン
ドを得た。 ・ガラス繊維強化ポリプロピレンペレット : 15重量% ・ポリプロピレンペレット : 84重量% ・酸化防止剤入り顔料マスターバッチ : 1重量%
【0063】〔自動車用フロントエンドの評価〕以上の
実施例1〜7および比較例1,2で得た各成形品(フロ
ントエンド)について、成形品中のガラス繊維の重量平
均繊維長、振動疲労特性、長期耐熱老化性、耐衝撃性お
よび反り変形についてそれぞれ評価した。その結果を表
1に示す。各項目の評価方法は、次に示す通りである。
実施例1〜7および比較例1,2で得た各成形品(フロ
ントエンド)について、成形品中のガラス繊維の重量平
均繊維長、振動疲労特性、長期耐熱老化性、耐衝撃性お
よび反り変形についてそれぞれ評価した。その結果を表
1に示す。各項目の評価方法は、次に示す通りである。
【0064】(1)成形品中のガラス繊維の重量平均繊
維長 フロントエンドの一部を切り出して、550℃の電気炉
で灰化した後、ガラスカバー上に載せてから万能投影機
により拡大して写真撮影した。得られた写真より、ガラ
ス繊維の繊維長をデジタイザーにより測定して重量平均
繊維長を求めた。
維長 フロントエンドの一部を切り出して、550℃の電気炉
で灰化した後、ガラスカバー上に載せてから万能投影機
により拡大して写真撮影した。得られた写真より、ガラ
ス繊維の繊維長をデジタイザーにより測定して重量平均
繊維長を求めた。
【0065】(2)振動疲労特性 フロントエンドを加振機に装着し、加速度3G、周波数
100Hzにて加振試験を行った。この加振試験におい
ては、上下、左右、前後の各方向にそれぞれ100万回
加振し、いずれの加振方向の試験においても破壊が認め
られなかったものを○とし、いずれかの加振方向の試験
において100万回以下の振動数で破壊が認められたも
のを×とした。
100Hzにて加振試験を行った。この加振試験におい
ては、上下、左右、前後の各方向にそれぞれ100万回
加振し、いずれの加振方向の試験においても破壊が認め
られなかったものを○とし、いずれかの加振方向の試験
において100万回以下の振動数で破壊が認められたも
のを×とした。
【0066】(3)長期耐熱老化性 100℃のギヤーオーブンにフロントエンドを投入し、
熱劣化が始まるまでの時間を測定した。その結果から、
1万時間経過後に熱劣化が認められないものを○とし、
一万時間以内に熱劣化が認められたものを×とした。
熱劣化が始まるまでの時間を測定した。その結果から、
1万時間経過後に熱劣化が認められないものを○とし、
一万時間以内に熱劣化が認められたものを×とした。
【0067】(4)耐衝撃性 フロントエンドから試験片を切り出して、アイゾット衝
撃試験を行い(JIS−K−7110に準拠)、衝撃強
さを求めた。 (5)反り変形 図1において、フロントエンドのA点およびB点を結ぶ
線とC点との距離を測定し、反り変形の程度を評価し
た。
撃試験を行い(JIS−K−7110に準拠)、衝撃強
さを求めた。 (5)反り変形 図1において、フロントエンドのA点およびB点を結ぶ
線とC点との距離を測定し、反り変形の程度を評価し
た。
【0068】
【表1】
【0069】表1より、実施例1〜7では、自動車用フ
ロントエンド中のガラス繊維の重量平均繊維長が1〜2
0mmの範囲となっているため、ファン等の振動に長期
間耐えうる優れた振動疲労特性および耐衝撃性を確保で
きるとともに、反り変形を低減できることがわかる。ま
た、実施例1〜7では、互いに平行に配列されたガラス
繊維を20〜80重量%含有する全長2〜100mmの
ガラス繊維含有熱可塑性樹脂ペレットを含んで原材料を
構成したため、成形時のガラス繊維の破断を抑制でき、
成形品に含まれるガラス繊維の重量平均繊維長を前述し
た1〜20mmの範囲とすることができることがわか
る。さらに、実施例1〜4,6,7の原材料には、酸化
防止剤を配合したので、長期耐熱老化性に優れた自動車
用フロントエンドが得られることがわかる。
ロントエンド中のガラス繊維の重量平均繊維長が1〜2
0mmの範囲となっているため、ファン等の振動に長期
間耐えうる優れた振動疲労特性および耐衝撃性を確保で
きるとともに、反り変形を低減できることがわかる。ま
た、実施例1〜7では、互いに平行に配列されたガラス
繊維を20〜80重量%含有する全長2〜100mmの
ガラス繊維含有熱可塑性樹脂ペレットを含んで原材料を
構成したため、成形時のガラス繊維の破断を抑制でき、
成形品に含まれるガラス繊維の重量平均繊維長を前述し
た1〜20mmの範囲とすることができることがわか
る。さらに、実施例1〜4,6,7の原材料には、酸化
防止剤を配合したので、長期耐熱老化性に優れた自動車
用フロントエンドが得られることがわかる。
【0070】一方、比較例1では、原材料のガラス繊維
含有ペレット中で、ガラス繊維が互いに平行に配列され
ないため、成形時にガラス繊維が破断されて、その重量
平均繊維長が1mmよりも短くなり、所望の振動疲労特
性および耐衝撃性が得られないうえに、反り変形が大き
くなることがわかる。比較例2では、フロントエンドに
おけるガラス繊維の含有量が15重量%よりも少ない9
重量%となるため、振動疲労特性および耐衝撃性が不良
になるうえ、反り変形が大きくなることがわかる。
含有ペレット中で、ガラス繊維が互いに平行に配列され
ないため、成形時にガラス繊維が破断されて、その重量
平均繊維長が1mmよりも短くなり、所望の振動疲労特
性および耐衝撃性が得られないうえに、反り変形が大き
くなることがわかる。比較例2では、フロントエンドに
おけるガラス繊維の含有量が15重量%よりも少ない9
重量%となるため、振動疲労特性および耐衝撃性が不良
になるうえ、反り変形が大きくなることがわかる。
【0071】
【発明の効果】以上に述べたように、本発明によれば、
熱可塑性樹脂とガラス繊維15〜50重量%とを含有す
る自動車用フロントエンドにおいて、ガラス繊維の重量
平均繊維長を1〜20mmの範囲とすることで、優れた
振動疲労特性および耐衝撃性を確保できるとともに、反
り変形を抑制できる。また、熱可塑性樹脂およびガラス
繊維を含む原材料を射出して自動車用フロントエンドを
成形することで、孔部が多く複雑な形状であっても、材
料のロスをほとんどなくすことができるからコストダウ
ンを達成できるうえ、成形時間を短縮できるので生産性
を向上できる。さらに、熱可塑性樹脂を用いて構成され
ているので、金属製のものよりも軽量にできる。
熱可塑性樹脂とガラス繊維15〜50重量%とを含有す
る自動車用フロントエンドにおいて、ガラス繊維の重量
平均繊維長を1〜20mmの範囲とすることで、優れた
振動疲労特性および耐衝撃性を確保できるとともに、反
り変形を抑制できる。また、熱可塑性樹脂およびガラス
繊維を含む原材料を射出して自動車用フロントエンドを
成形することで、孔部が多く複雑な形状であっても、材
料のロスをほとんどなくすことができるからコストダウ
ンを達成できるうえ、成形時間を短縮できるので生産性
を向上できる。さらに、熱可塑性樹脂を用いて構成され
ているので、金属製のものよりも軽量にできる。
【図1】本発明の一実施形態を示す斜視図。
【図2】前記実施形態の自動車用フロントエンドのガス
注入射出成形におけるガスチャンネルを示す図。
注入射出成形におけるガスチャンネルを示す図。
1 自動車用フロントエンド 10 ゲート 11 ラジエータ・グリルサポート部 12 ランプサポートパネル部 12A 開口部 13 ラジエータサポートパネル部 13A ファン保持部 14 フロントクロスメンバ部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI B29L 31:30
Claims (5)
- 【請求項1】 複数の自動車部品を保持するとともに自
動車の車体の前部を構成し、かつ、熱可塑性樹脂とガラ
ス繊維15〜50重量%とを含有する自動車用フロント
エンドであって、 前記熱可塑性樹脂およびガラス繊維を含む原材料を射出
して成形することにより得られた成形品であり、 前記ガラス繊維の重量平均繊維長は、1〜20mmとさ
れていることを特徴とする自動車用フロントエンド。 - 【請求項2】 請求項1に記載した自動車用フロントエ
ンドにおいて、 前記熱可塑性樹脂は、ポリオレフィン系熱可塑性樹脂、
ポリアミド系熱可塑性樹脂およびポリエステル系熱可塑
性樹脂より選ばれた少なくとも一種であることを特徴と
する自動車用フロントエンド。 - 【請求項3】 請求項1または請求項2に記載した自動
車用フロントエンドにおいて、 前記原材料は、互いに平行に配列されたガラス繊維を2
0〜80重量%含有する全長2〜100mmのガラス繊
維含有熱可塑性樹脂ペレットを含み、 当該原材料を、射出成形、射出圧縮成形或いはガス注入
射出成形により成形した成形品であることを特徴とする
自動車用フロントエンド。 - 【請求項4】 請求項1から請求項3までのいずれかに
記載した自動車用フロントエンドにおいて、 前記ガラス繊維の含有量および重量平均繊維長は、加振
試験での100万回の振動に耐えるように設定されてい
ることを特徴とする自動車用フロントエンド。 - 【請求項5】 請求項1から請求項4までのいずれかに
記載した自動車用フロントエンドにおいて、 前記原材料には、100℃で1万時間の連続使用に耐え
るように安定剤が添加されていることを特徴とする自動
車用フロントエンド。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP31812197A JPH11152062A (ja) | 1997-11-19 | 1997-11-19 | 自動車用フロントエンド |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP31812197A JPH11152062A (ja) | 1997-11-19 | 1997-11-19 | 自動車用フロントエンド |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11152062A true JPH11152062A (ja) | 1999-06-08 |
Family
ID=18095741
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP31812197A Pending JPH11152062A (ja) | 1997-11-19 | 1997-11-19 | 自動車用フロントエンド |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH11152062A (ja) |
Cited By (9)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2001171555A (ja) * | 1999-11-15 | 2001-06-26 | Plastic Omnium:Co | ラジエータのない自動車のフロントエンド |
US6796604B2 (en) | 2002-07-10 | 2004-09-28 | Gp Daikyo Corporation | Front-end panel |
JP2005324733A (ja) * | 2004-05-17 | 2005-11-24 | Mitsubishi Engineering Plastics Corp | 長繊維強化ポリアミド樹脂製自動車車体前部構造体 |
US7045202B2 (en) | 2002-01-30 | 2006-05-16 | Mazda Motor Corporation | Long glass fiber filler reinforced resin material for molding, method for molding molded article, and molded article molded by the method |
US7410018B2 (en) * | 2001-03-15 | 2008-08-12 | Fuji Jukogyo Kabushiki Kaisha | Vehicle body front structure |
WO2012153601A1 (ja) * | 2011-05-11 | 2012-11-15 | 東レ株式会社 | 車体前部構造体 |
JPWO2016021315A1 (ja) * | 2014-08-05 | 2017-06-01 | 株式会社Adeka | 熱可塑性樹脂用酸化防止剤及びそれを含有してなる熱可塑性樹脂組成物 |
EP3511366A1 (de) | 2018-01-15 | 2019-07-17 | LANXESS Deutschland GmbH | Hr glasfasern in schwingbauteilen |
EP3511364A1 (de) | 2018-01-15 | 2019-07-17 | LANXESS Deutschland GmbH | Hr glasfasern in schwingbauteilen |
-
1997
- 1997-11-19 JP JP31812197A patent/JPH11152062A/ja active Pending
Cited By (13)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP4535772B2 (ja) * | 2004-05-17 | 2010-09-01 | 三菱エンジニアリングプラスチックス株式会社 | 長繊維強化ポリアミド樹脂製自動車車体前部構造体 |
WO2012153601A1 (ja) * | 2011-05-11 | 2012-11-15 | 東レ株式会社 | 車体前部構造体 |
JPWO2016021315A1 (ja) * | 2014-08-05 | 2017-06-01 | 株式会社Adeka | 熱可塑性樹脂用酸化防止剤及びそれを含有してなる熱可塑性樹脂組成物 |
EP3511366A1 (de) | 2018-01-15 | 2019-07-17 | LANXESS Deutschland GmbH | Hr glasfasern in schwingbauteilen |
EP3511364A1 (de) | 2018-01-15 | 2019-07-17 | LANXESS Deutschland GmbH | Hr glasfasern in schwingbauteilen |
EP3511365A1 (de) | 2018-01-15 | 2019-07-17 | LANXESS Deutschland GmbH | Hr glasfasern in schwingbauteilen |
EP3514198A1 (de) | 2018-01-15 | 2019-07-24 | LANXESS Deutschland GmbH | Hr glasfasern in schwingbauteilen |
US11021605B2 (en) * | 2018-01-15 | 2021-06-01 | Lanxess Deutschland Gmbh | Vibration components for motor vehicles |
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