JP4535716B2 - 遊技機 - Google Patents

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Description

この発明は、遊技機に関し、更に詳細には、入賞口から入賞空間に入った遊技球が特別領域に通入することで、遊技者にとって有利な特別遊技を成立させることのできる入賞装置を備えた遊技機に関するものである。
例えば、所謂羽根モノと称される第2種パチンコ遊技機は、パチンコ球(遊技球)が通入する入賞口を所定条件で開閉する羽根状や扉状等の開閉部材と、種々の遊技部品が配置され、該入賞口から流入するパチンコ球に多彩な動きをさせる入賞空間と、該入賞空間に流入したパチンコ球が最終的に通入する一般領域および特別領域とを備えた入賞装置を有している。ここで、前記特別遊技状態では、前記入賞空間(入賞口)に10個のパチンコ球が通入するか、前記開閉部材の18回の開閉の何れかが満たされたことを1回のラウンド終了条件とし、各ラウンド中に前記特別領域にパチンコ球が通入するのをラウンド継続条件として設定され、ラウンド毎にラウンド継続条件を満たせば、最大で15回(15ラウンド)まで特別遊技を継続して行ない得るようになっている。すなわち、特別遊技状態において、遊技者はラウンド継続条件を満たし、より多くの賞球を獲得し得るよう期待して遊技を楽しんでいる。
そこで、前記入賞空間内にパチンコ球を停留させ得る貯留部材を配設し、継続ラウンド中において、該貯留部材を動作させて1個のパチンコ球を所定位置に停留させると共に、所定条件後に当該貯留部材を動作させて停留していたパチンコ球を前記特別領域に向けて案内して通入させ、ほぼ確実にラウンド継続条件を満たすよう構成したパチンコ機が提案されている。しかし、この場合はパチンコ遊技が画一的となり、面白みに欠ける難点が指摘される。
これに対し、前記入賞装置の内部に、パチンコ球を保留(貯留)可能な球保留部を設けた複数のステージを有すると共に、各ステージにおける継続入賞口(特別領域)への入賞率を異ならせたステージ部材を回転可能に設けた遊技機が提案されている(例えば、特許文献1参照)。この特許文献1に開示の入賞装置では、各ステージにおける継続入賞口への入賞率が異なるため、ステージ部材の回転により前面側に現れるステージの種類の変化によって、パチンコ遊技の面白みを増加させることができる。
特開平6−225966号公報
前記特許文献1に開示の入賞装置では、前記ステージ部材と、該部材を回転駆動するための駆動手段(減速機付モータ)との接続部には、組付け易さ、あるいは加工精度等を考慮して「遊び」が設定されている。この場合に、ステージ部材を正逆両方向に回転するよう構成すると、ステージ部材の回転を停止させたときには、その回転方向および前記「遊び」によって停止位置に誤差が発生し、毎回正確な位置で停止させることが困難となる。すなわち、ステージ部材の停止位置がずれてしまうと、保留が解除された遊技球が継続入賞口に確実に入賞しなくなる問題を招く。
また、前記特許文献1に開示の入賞装置では、前記球保留部による保留が解除された遊技球は、継続入賞口に向けて下方傾斜する傾斜底面上に落下して転動することで、該継続入賞口に入賞(通入)するよう構成されている。この場合において、遊技機が左右何れかの方向に傾いた状態で設置されていたり、入賞装置の個体差によって傾斜底面が左右何れかの方向に傾いていたり、あるいは長時間の使用により傾斜底面上に汚れ(ゴミ)が付着していたりすると、該傾斜底面上を転動する遊技球の流下方向が変化してしまい、意図していた継続入賞口へ案内できなくなる問題を生ずるおそれがある。
すなわち本発明は、前述した従来の技術に内在している前記課題に鑑み、これを好適に解決するべく提案されたものであって、貯留部から放出した遊技球を特別領域に確実に通入させ得る入賞装置を備える遊技機を提供することを目的とする。
前記課題を克服し、所期の目的を好適に達成するため、本発明に係る遊技機は、
遊技球(S)が通過し得る球入口(15,15)と、該球入口(15,15)を開閉可能な開閉部材(16,16)と、球入口(15,15)を介して遊技球(S)が通入すると共に通入した遊技球(S)を転動して落下させる通路(24b)を備えた入賞空間(17)と、該入賞空間(17)に流入した遊技球(S)の通入を許容する特別領域(18)および該特別領域(18)を挟む左右両側に設けられて遊技球(S)の通入を許容する第1の一般領域(19a,19a)とを有する入賞装置(M)を遊技盤(J)に備え、前記特別領域(18)に遊技球(S)が通入することにより遊技者に有利な特別遊技状態成立されると共に、前記第1の一般領域(19a,19a)に遊技球(S)が通入した場合には特別遊技状態が成立しないよう設定され、この特別遊技状態は、継続可能な上限回数が決められたラウンド遊技から構成されて、各ラウンド遊技中に開閉部材(16,16)が開閉動作を繰返すことで開放する球入口(15,15)を介して前記入賞空間(17)に遊技球(S)が通入することにより賞球が払い出されると共に、ラウンド遊技中あるいはラウンド遊技において前記入賞空間(17)への遊技球(S)の通入個数および前記開閉部材(16,16)の開閉回数の何れかが所定数に達することを条件としたラウンド遊技終了条件が成立してから予め設定された有効時間が経過するまでの間に、該入賞空間(17)に流入した遊技球(S)が前記特別領域(18)に通入した場合にのみ、次のラウンド遊技に移行して特別遊技状態が継続するよう設定されると共に、前記特別領域(18)に通入しなかった場合および前記上限回数までラウンド遊技が継続したときには、特別遊技状態を終了するよう設定された遊技機において、
前記特別領域(18)および第1の一般領域(19a,19a)より後方の入賞空間(17)に水平回転自在に設けられ、周方向に離間する複数の画壁(34)の間にステージ(29,30,31)が夫々設けられて、回転により前面側に出現させるステージ(29,30,31)を入替可能で、かつ画壁(34)により入賞空間(17)を前後に仕切ることが可能なステージ部材(32)と、
前記ステージ(29,30,31)に上向き状態と下向き状態との間を揺動可能に配設され、上向き状態で遊技球(S)を1個貯留可能な貯留部(39a,41a)が形成されて、下向き状態とされたときに該貯留部(39a,41a)に貯留している遊技球(S)を放出すると共に、上向き状態でステージ部材(32)が回転可能な貯留部材(39,41)と、
前記ステージ部材(32)より後方の入賞空間(17)に設けられ、遊技球(S)の通入を許容するよう形成されて通入した遊技球(S)を遊技盤(J)の裏側に通出する第2の一般領域(19b)と、
前記ステージ部材(32)を正逆回転すると共に停止させる駆動手段(35)と、
前記ステージ部材(32)の回転を許容する状態で前記貯留部材(39,41)に連繋され、該貯留部材(39,41)を上向き状態と下向き状態との間で揺動する揺動機構(44)とを備え、
前記駆動手段(35)は、前記ステージ部材(32)を正逆回転して何れか1つのステージ(29,30,31)を前面側に出現させて停止する際には、前面側に出現して停止されたステージ(29,30,31)を画成する画壁(34)により前記入賞空間(17)が前後に仕切られると共に、該ステージ(29,30,31)における上向き状態に保持された貯留部材(39,41)の貯留部(39a,41a)に前記通路(24b)から落下する遊技球(S)を受入れ可能で、かつ該貯留部材(39,41)の貯留部(39a,41a)から遊技球(S)を放出する方向と前記特別領域(18)とが同一線上になる位置に、該ステージ部材(32)を常に単一方向から回転して停止するよう設定され、
前記各ラウンド遊技において前記ラウンド遊技終了条件が成立するまでに遊技球(S)が前記特別領域(18)に通入しない場合は、前記ステージ部材(32)を停止させた状態で前記揺動機構(44)がステージ(29,30,31)の貯留部材(39,41)を上向き状態から下向き状態に揺動することで、前記画壁(34)により前後に仕切られた入賞空間(17)の前側の空間に停止するステージ(29,30,31)の貯留部材(39,41)に貯留されている遊技球(S)が特別領域(18)に向けて放出され、
前記各ラウンド遊技において前記ラウンド遊技終了条件が成立するまでに遊技球(S)が前記特別領域(18)に通入した場合は、前面側に出現しているステージ(29,30,31)の貯留部材(39,41)に貯留した遊技球(S)の放出方向が前記第2の一般領域(19b)に遊技球(S)を通入可能な方向を向くよう前記駆動手段(35)が前記ステージ部材(32)を回転して前記揺動機構(44)がステージ(29,30,31)の貯留部材(39,41)を上向き状態から下向き状態に揺動することで、前記画壁(34)により前後に仕切られた入賞空間(17)の後側の空間に停止するステージ(29,30,31)の貯留部材(39,41)に貯留されている遊技球(S)が後方に向けて放出されて、該遊技球(S)が第2の一般領域(19b)に通入するよう構成されていることを特徴とする。
また、前記入賞空間(17)の底面におけるステージ部材(32)より前側に、前記特別領域(18)に向けて下方傾斜する傾斜面(26a)が形成され、該傾斜面(26a)における前端部に、略球1個分の幅寸法で左右方向に離間して一対の案内片(27,27)が立設され、各案内片(27)の夫々が特別領域(18)の対応する左右の縁部に対して前後に整列し、両案内片(27,27)の間に画成される空間が特別領域(18)の後側に整列する構成を採用し得る。
更に、前記入賞空間(17)の底面におけるステージ部材(32)より後側に、前記第2の一般領域(19b)に向けて下方傾斜する第2傾斜面(26b)が形成されていてもよい。
請求項1に係る発明の遊技機では、貯留部材を備える複数のステージが設けられたステージ部材を停止させる際には、該ステージ部材を常に単一方向から回転して停止するようにしたから、ステージ部材と駆動手段との接続部に「遊び」があっても、常に同一位置で停止させることができる。すなわち、ステージ部材が停止した際には、貯留部から遊技球を放出する方向と特別領域とが正確に同一線上になるようにすることができ、貯留部から放出された遊技球を特別領域へ確実に通入させ得る。また、ステージ部材を停止した際に前面側に出現された1つのすテージを画成する壁画により入賞空間を前後に仕切ることができ、ステージ部材の前後間で遊技球が移動するのを防止し得る。更に、ステージ部材より後方の入賞空間に第2の一般領域を形成したから、必要に応じて貯留部材に貯留した遊技球を第2の一般領域に向けて放出することができ、特別領域に複数の遊技球が重復入賞するのを防止し得る。
請求項2に係る発明の遊技機では、貯留部材から放出される遊技球の特別領域への確実な通入を行なうことができる。
請求項3に係る発明の遊技機では、第2傾斜面によって遊技球を第2の一般領域に案内し得る。
次に、本発明に係る遊技機につき、好適な実施例を挙げて、添付図面を参照して以下に説明する。
(パチンコ機の遊技盤について)
先ず、図2に略示されるパチンコ機(遊技機)の遊技盤Jについて要約説明すると、該遊技盤Jでは、その前面に取着された略円形状に湾曲形成した案内レール10により囲まれた遊技領域Iにおいて、その略中央部に入賞装置Mが配置される。また入賞装置Mより下側の遊技領域Iにおける左右方向の略中央位置には、第1始動入賞具N1が配設されると共に、該第1始動入賞具N1の左右両側に離間して第2始動入賞具N2,N2が夫々配設されている。各始動入賞具N1,N2は、入賞装置Mに対する所定の始動条件を成立させるものであって、通常遊技状態において、第1始動入賞具N1は、その内部に配設されたスイッチ(図示せず)でパチンコ球(遊技球)Sの入賞を検出することにより、入賞装置Mの後述する開閉部材16,16を2回開閉動させ、また第2始動入賞具N2は、その内部に配設された図示しないスイッチがパチンコ球Sの入賞を検出することにより、開閉部材16,16を1回開閉動させるよう設定されている。なお、遊技領域Iの適宜位置には、風車とも称されてパチンコ球Sの流下方向を変更する案内車11や、遊技状態に応じて照射パターンが変更制御される電飾装置12等が配設される。
(入賞装置の本体について)
前記入賞装置Mは、図1または図3に示すように、本体13の外周部に設けたフランジ状の基枠体14を介して遊技盤Jに装着セットするようになっている。この本体13は、パチンコ球Sの通入出経路を形成すると共に各種部材を装着するために、その全体が複合組立式の筺型化されたものであって、適宜デザイン形状に形成される。前記本体13の上部左右位置には、パチンコ球S用の入賞口(球入口)15,15が形成されると共に、該入賞口15,15を開閉してパチンコ球Sを2方向から本体13内に入賞可能にする左右一組の開閉部材16,16が配設されている。そして、前記本体13の内部における前記開閉部材16,16の下方位置には、前方に開口すると共に所要の奥行きを有する入賞空間17が、前記入賞口15,15に連通するよう画成され、該入賞口15,15に通入したパチンコ球Sは該入賞空間17に流入するよう構成してある。
前記本体13における入賞空間17の下側前方位置には、前記入賞空間17に流入したパチンコ球Sの通入を許容すると共に、前記遊技盤Jの裏側に通出させる特別領域18と第1の一般領域19a,19aとが夫々設けられている。特別領域18は、左右方向の略中央の定位置において上方に開口して1つ設けられ、また第1の一般領域19a,19aは、特別領域18を挟む左右両側において上方に開口して夫々設けられる。そして、図1または図5に示すように、前記本体13における入賞空間17の左下側後方位置には、前記入賞空間17に流入したパチンコ球Sを、遊技盤Jの裏側に通出させる第2の一般領域19bを形成してある。また、前記特別領域18には、パチンコ球Sの通過を検出する特別遊技球検出センサ18a(図1参照)が配設されている。なお、特別領域18の開口幅(入口幅)は、パチンコ球Sの略1個分に設定してある。
(開閉部材について)
前記両開閉部材16,16は、図4に示す如く、左右対称な構造、形状に成形された内外方向への傾動形態とされて、前記本体13の裏側に配設されたソレノイド20を駆動源とする作動機構21により開閉動作するよう構成される。すなわち、開閉部材16,16は、前記入賞口15,15を閉鎖する起立対向位置が通常の閉鎖状態とされ、その上端が外向きに傾倒して入賞口15,15を開放した位置が開放状態とされて、前記作動機構21により両開閉部材16,16を閉鎖状態と開放状態とに同時に傾動変化して入賞口15,15を開閉するようになっている。従って、各開閉部材16の夫々が開放状態にある場合に、前記遊技領域Iを流下するパチンコ球Sが、前記入賞口15,15を介して本体13の内部(入賞空間17)へ流入可能となる。
図4に示すように、前記本体13における前記両開閉部材16,16の間には、略中央位置が上方に突出する球受け台22が形成されると共に、該球受け台22における左右両端部には、前記入賞空間17に連通する案内出口23,23が開設されている。すなわち、前記開閉部材16,16が開放状態に傾動した際に、前記入賞口15,15に通入したパチンコ球Sは、直接または球受け台22を転動した後に、前記案内出口23,23の何れか一方から前記入賞空間17に流入する。なお、各案内出口23には、パチンコ球Sの通過を検出する球検出センサ23a(図4参照)が配設されており、該球検出センサ23aがパチンコ球Sの通入を検出することにより、入賞空間17(入賞装置M)へのパチンコ球Sの入賞個数がカウントされると共に、所定数(例えば10球)の賞球が払い出されるようになっている。
(入賞空間について)
前記入賞空間17は、図3に示すように、前方に開口する略矩形箱状に形成されて前記本体13の大部分を占有するよう構成されると共に、該空間17の上下方向における上側に偏った位置(下から略2/3の位置)に形成された仕切板24により、上部入賞空間17aと下部入賞空間17bとに仕切られている。なお、前記仕切板24は、前記案内出口23,23の下方に臨む位置において、入賞空間17の前側略半分を上下に遮蔽する寸法に設定され、案内出口23,23から入賞空間17に流入するパチンコ球Sは、先ず上部入賞空間17a内に通入して仕切板24上に落下し、該仕切板24を転動して下部入賞空間17bに案内されるようになっている。また図4に示す如く、仕切板24の左右両側には、上部入賞空間17aに通入したパチンコ球Sを、下部入賞空間17bの左右両側に向けて通出させる第1通路24a,24aが設けられると共に、左右方向の略中央には、上部入賞空間17aに通入したパチンコ球Sを、下部入賞空間17bの左右方向の略中央後方に向けて通出させる第2通路24bが後方に向けて下方傾斜するよう設けられている。
図1または図5に示すように、前記下部入賞空間17b(入賞空間17)の底面には、後述するステージ部材32が配設される所要径の凹部25が、前記特別領域18と第2の一般領域19bとの間に形成されている。すなわち、前記ステージ部材32の前方位置に前記特別領域18が設けられ、該ステージ部材32の後方位置に前記第2の一般領域19bが設けてある。従って、前記特別領域18は、前記ステージ部材32とは別体で定位置に設けられている。また、前記下部入賞空間17b(入賞空間17)の底面における前記凹部25より前側は、前方へ向けて下方傾斜する第1傾斜面26aが形成されると共に、該凹部25より後側は、後方へ向けて下方傾斜する第2傾斜面26bが形成されている。なお、前記本体13の前側下部には、前記第1傾斜面26aの前端縁から所要間隔離間した位置に前板13aが取着されており、該前板13aと第1傾斜面26aの前端縁との間に、前記特別領域18および第1の一般領域19a,19aの夫々が上方に向けて開口するよう設けてある。また、前記第2傾斜面26bの後端縁側には、左方に向けて下方傾斜する第3傾斜面26cが形成されており、該第3傾斜面26cの傾斜下端部側に前記第2の一般領域19bが上方に向けて開口するよう設けられている。すなわち、前記下部入賞空間17b内に流入したパチンコ球Sは、前記第1傾斜面26aに沿って前記特別領域18および第1の一般領域19a,19aに向けて転動するか、前記第2および第3傾斜面26b,26cに沿って前記第2の一般領域19bに向けて転動するようになっている。
前記第1傾斜面26aの前端部における左右方向の略中央位置には、前記特別領域18に対して前後に整列して略球1個分の幅寸法で離間して案内片27,27が立設されている。そして、この案内片27,27は、後述するステージ部材32に設けられている第1の貯留部材39、第2の貯留部材41または案内部材42から放出されるパチンコ球Sの特別領域18への確実な通入を行なわせると共に、第1傾斜面26aを転動するパチンコ球Sの特別領域18への通入を規制するべく機能する。すなわち、両案内片27,27の間の領域に放出(投入)されたパチンコ球Sは、確実に特別領域18に通入するよう構成されており、従って両案内片27,27の間の領域も、特別領域18の一部を構成するものである。
(振分け部材について)
前記上部入賞空間17aには、前記仕切板24の第2通路24bを挟む左右両側に、図示しない作動機構により左右に揺動される振分け部材28が夫々揺動可能に配設される。この一対の振分け部材28,28は、前記案内出口23,23から落下するパチンコ球Sを前記第1通路24a,24aに向けて案内する第1状態(図3に実線で示す)と、該パチンコ球Sを前記第2通路24bに向けて案内する第2状態(図3に2点鎖線で示す)とに変化して、上部入賞空間17aに通入したパチンコ球Sを、第1通路24a,24aまたは第2通路24bに振分け得るよう構成されている。より詳しくは、前記振分け部材28,28が第1状態にある場合には、該振分け部材28,28が互いに内側(第2通路24b側)を向くように傾動して、パチンコ球Sが第2通路24bに流入するのを規制し、振分け部材28,28が第2状態にある場合には、該振分け部材28,28が互いに外側(第1通路24a,24a側)を向くように傾動し、パチンコ球Sが第1通路24a,24aに流入するのを規制するようになっている。
(ステージ部材について)
前記下部入賞空間17b(入賞空間17)には、複数(実施例1では3つ)のステージ29,30,31を有するステージ部材32が、前記特別領域18より後方において水平回転可能に配設されている。すなわち、このステージ部材32は、前記下部入賞空間17bの底面に設けられた前記凹部25内に回転可能に収容された円盤状本体33の上面に、周方向に120°の間隔で3枚の画壁34,34,34が放射状に立設され、これら3枚の画壁34,34,34の間に第1〜3ステージ29,30,31が設けられている。そして、後述する駆動機構(駆動手段)35によりステージ部材32を回転して、何れか1つのステージ29,30,31を入賞装置Mの前面側に入替可能に出現させるよう構成される。すなわち、前記ステージ部材32は、第1ステージ29が前記入賞装置Mの前面側に出現する第1停止位置、第2ステージ30が入賞装置Mの前面側に出現する第2停止位置および第3ステージ31が入賞装置Mの前面側に出現する第3停止位置で停止して遊技を行なうよう構成される。
なお、ステージ部材32を前記第1〜第3停止位置で停止したときには、入賞装置Mの前面側に出現しているステージ29,30,31を画成している2枚の画壁34,34により下部入賞空間17bは前後に仕切られ、後側に位置している他のステージ29,30,31が前側(遊技者)からは見えないよう構成してある(図8,図10参照)。また、前記仕切板24の第1通路24a,24aや第2通路24bを介して下部入賞空間17bに通入したパチンコ球Sは、入賞装置Mの前面側に出現しているステージ29,30,31を画成している2枚の画壁34,34よりも前側に導かれるようになっており、該画壁34,34によりステージ部材32(下部入賞空間17b)の後側にパチンコ球Sが移動するのを規制するようになっている。
(駆動機構について)
前記ステージ部材32を回転駆動する駆動機構35は、図4または図6に示す如く、前記入賞装置Mの本体13における上部に倒立姿勢で配設された正逆回転可能なモータ36と、該モータ36に連結されて一体的に回転する係合継手37と、前記ステージ部材32の回転中心において前記画壁34から上方に突出するよう設けられて、前記係合継手37に対して係脱可能に係合する被係合継手38とから構成される。そして、モータ36を正逆回転することで、両継手37,38を介してステージ部材32が正逆方向に回転するようになっている。なお、モータ36は、図示しない制御手段により駆動制御されることで、ステージ部材32を前記第1〜第3停止位置で正確に停止させ得るよう構成してある。
前記駆動機構35では、前記ステージ部材32を前記第1または第2停止位置で停止させる際には、前記第1および第2ステージ29,30の貯留部材39,41が、常に単一方向(右側あるいは左側の何れか一方)から入賞装置Mの前面側に出現するよう該ステージ部材32を回転して停止するよう設定してある。すなわち、前記モータ36からの回転を伝達する前記係合継手37と被係合継手38との係合部位には、組付け易さや寸法公差等に起因する「遊び」が少なからず存在するが、ステージ部材32を常に単一方向に回転して停止する場合は、常に同じ側に「遊び」に起因する誤差が生ずるので、この誤差を考慮して第1または第2停止位置に停止するようにすれば、対応する第1または第2ステージ29,30の貯留部材39,41を、前記特別領域18に対して前述した関係で正確に位置決めすることが可能となる。
(第1ステージについて)
前記ステージ部材32に設けた前記第1ステージ29には、図6,図8および図9に示す如く、例えばドラキュラの棺桶を模した第1の貯留部材39が、前記円盤状本体33に対して上下方向に揺動可能に配設されている。この第1の貯留部材39は、上方および円盤状本体33の径方向外方(前記ステージ部材32を第1停止位置で停止した状態での前方)に開放するよう形成され、その内部に画成される貯留領域には複数(実施例1では3個)のパチンコ球Sを一時的に貯留可能に構成される。また貯留領域の略中央には、1個のパチンコ球Sのみを一時的に貯留可能で、貯留を解除することにより前記特別領域18に向けてパチンコ球Sを放出可能な貯留部39aが形成されている。実施例1に係る第1の貯留部材39の構成を更に詳しく述べれば、その底板39cの左右両端縁に一対の側壁39d,39dが立設されると共に、該底板39cの後端縁に後壁39eが立設され、両側壁39d,39dおよび後壁39eにより貯留領域が画成され、両側壁39d,39dの間がパチンコ球Sの第1受入口39bとなっている。また、両側壁39d,39dの間における底板39cに、略球1個分の貯留幅で左右方向に離間して2つの突片40,40が立設され、両突片40,40の間に前記貯留部39aを形成してある。更に、底板39aの幅方向の中央で貯留部39aに対応する部位には、該底板39aから前側に所定長さだけ延出する案内部39fが形成され、貯留部39aから放出されるパチンコ球Sを該案内部39fにより前側に向けて好適に案内し得るよう構成してある。なお、第1の貯留部材39へのパチンコ球Sの第1受入口39bの幅寸法(貯留領域の幅寸法)は、3個のパチンコ球Sを直線的に並べて受入れ可能な広さに設定され、貯留領域(貯留部39a)にパチンコ球Sを貯留し易く構成されている。すなわち、第1受入口39bは貯留部39aより広い幅に設定されて、前記第1の貯留部材39は、前記貯留部39aの左右両隣にも各1個のパチンコ球Sを貯留し得るようになっており、これにより第1の貯留部材39は合計で3個のパチンコ球Sを貯留できる。
前記第1の貯留部材39は、後述する揺動機構44を介して上向き状態と下向き状態との間を揺動するよう構成され、その上向き状態では前記貯留領域にパチンコ球Sを貯留可能とし得ると共に、下向き状態では貯留しているパチンコ球Sを外方に放出し得るよう構成される。すなわち、前記揺動機構44により前記第1の貯留部材39を上向き状態から下向き状態に変位させることでパチンコ球Sの貯留が解除されて、該パチンコ球Sが下方に落下する。ここで、前記ステージ部材32を前記第1停止位置で停止したときには、上向き状態の第1の貯留部材39における貯留領域(貯留部39a)が、前記仕切板24の第2通路24bから放出されるパチンコ球Sを受入れ可能な位置に臨むと共に、該貯留部39aからのパチンコ球Sの放出方向と前記特別領域18とが同一線上になるよう設定されている。更に、第1の貯留部材39と特別領域18とは、前記貯留部39aから放出されたパチンコ球Sが特別領域18に直接的に投入される位置関係に設定してある。実施例1では、貯留部39aから放出されたパチンコ球Sは、前記第1傾斜面26aの前端部に立設された前記案内片27,27の間の領域に落下し、両案内片27,27により特別領域18に確実に通入されるよう構成される。
ここで、前述のように、前記ステージ部材32は、前記駆動機構35により回転されて、前記第1の貯留部材39の貯留部39aに貯留したパチンコ球Sの放出方向が前記特別領域18を向く第1位置(すなわち第1停止位置)と、パチンコ球Sの放出方向が前記第2の一般領域19bを向く第2位置(すなわち第2または第3停止位置)とに変位可能である。すなわち、前記ステージ部材32を第1位置で停止し、前記第1の貯留部材39を上向き状態から下向き状態に変位する第1の動作を行なうことにより、貯留したパチンコ球Sを前記特別領域18に向けて放出し得ると共に、前記駆動機構35によりステージ部材32を回転して前記第2位置に変位し、かつ第1の貯留部材39を上向き状態から下向き状態に変位する第2の動作を行なうことにより、貯留したパチンコ球Sを前記第2の一般領域19bに向けて放出し得るよう構成されている。従って、前記第2の動作を行なった際には、前記第1の貯留部材39の貯留部39aに貯留したパチンコ球Sは、前記下部入賞空間17b(入賞空間17)の後方に向けて放出されて、前記第2の一般領域19bに通入する。
また、前記第1停止位置(第1位置)において前記第1の貯留部材39によるパチンコ球Sの貯留を解除した際に、前記貯留部39aから放出されたパチンコ球Sが前記特別領域18に通入する確率(以下、送入率と云う)は略100%に設定されている。すなわち、前記ステージ部材32が第1停止位置に停止した場合は、略球1個分の入口幅に設定された特別領域18と、略球1個分の貯留幅に設定された貯留部39aとが同一線上になるよう設定されており、その状態において、貯留部39aに貯留されたパチンコ球Sを特別領域18に向けて放出するため、放出されたパチンコ球Sは、略確実に特別領域18に通入するよう構成される。
(第2ステージについて)
前記ステージ部材32に設けた前記第2ステージ30には、図6,図10および図11に示す如く、例えばサメの頭部を模した第2の貯留部材41が、前記円盤状本体33に対して上下方向に揺動可能に配設されている。この第2の貯留部材41は、サメの口に対応して円盤状本体33の径方向外方(前記ステージ部材32を第2停止位置で停止した状態での前方)に開放して、1個のパチンコ球Sのみを貯留可能な貯留部(貯留領域)41aが形成され、貯留を解除することにより貯留部41aに貯留されているパチンコ球Sを前記特別領域18に向けて放出可能に構成される。実施例1に係る第2の貯留部材41の構成を更に詳しく述べれば、該貯留部材41は、上向きに膨出するよう湾曲する上半体41cと下向きに膨出するよう湾曲する下半体41dとから構成され、その前部には、上下半体41c,41d間に略球1個分の貯留幅に設定されて前方に開口する貯留領域が形成され、該貯留領域が前記貯留部41aとして機能する。すなわち、第2の貯留部材41では、貯留部41aイコール貯留領域となり、また上下半体41c,41dにより第2の貯留部材41へのパチンコ球Sの第2受入口41bが形成される。更に、下半体41dの幅方向の中央部には、断面凹状の案内部41eが、該下半体41dから前側に所定長さだけ延出するよう形成され、貯留部41aから放出されるパチンコ球Sを前側に向けて好適に案内し得るよう構成してある。なお、前記第2受入口41bの幅寸法(貯留領域の幅寸法)も、貯留部41aの幅と略同じく、1個のパチンコ球Sのみを受入れ可能な広さに設定され、前記第1の貯留部材39に比してパチンコ球Sが貯留され難く構成してある。すなわち、前記第2の貯留部材41へのパチンコ球Sの貯留率は、前記第1の貯留部材39へのパチンコ球Sの貯留率より低く設定されており、第1の貯留部材39と第2の貯留部材41との間において、パチンコ球Sが貯留し易い・難いという差別化が図られている。なお、貯留率とは、第2通路24bから放出されたパチンコ球Sが貯留部39a,41aに貯留される割合(確率)であり、該貯留率が高いほどパチンコ球Sが貯留部39a,41aに貯留され易く、低いほど貯留され難いことを示す。
前記第2の貯留部材41は、後述する揺動機構44を介して上向き状態と下向き状態との間を揺動するよう構成され、その上向き状態では前記貯留部41aにパチンコ球Sを貯留し得ると共に、下向き状態では貯留しているパチンコ球Sを外方に放出し得るよう構成される。すなわち、前記揺動機構44により前記第2の貯留部材41を上向き状態から下向き状態に変位させることでパチンコ球Sの貯留が解除されて、該パチンコ球Sが下方に落下する。ここで、前記ステージ部材32を前記第2停止位置で停止したときには、上向き状態の第2の貯留部材41における貯留部41aが、前記仕切板24の第2通路24bから放出されるパチンコ球Sを受入れ可能な位置に臨むと共に、該貯留部41aからのパチンコ球Sの放出方向と前記特別領域18とが同一線上になるよう設定されている。更に、第2の貯留部材41と特別領域18とは、前記貯留部41aから放出されたパチンコ球Sが特別領域18に直接的に投入される位置関係に設定してある。ちなみに、第2の貯留部材41においても、前記第1の貯留部材39の場合と同様に、貯留部41aから放出されたパチンコ球Sは前記案内片27,27の間に落下し、両案内片27,27により特別領域18に確実に通入されるよう構成される。
ここで、前述のように、前記ステージ部材32は、前記駆動機構35により回転されて、前記第2の貯留部材41の貯留部41aに貯留したパチンコ球Sの放出方向が前記特別領域18を向く第1位置(すなわち第2停止位置)と、パチンコ球Sの放出方向が前記第2の一般領域19bを向く第2位置(すなわち第1または第3停止位置)とに変位可能である。すなわち、前記ステージ部材32を第1位置で停止し、前記第2の貯留部材41を上向き状態から下向き状態に変位する第1の動作を行なうことにより、貯留したパチンコ球Sを前記特別領域18に向けて放出し得ると共に、前記駆動機構35によりステージ部材32を回転して前記第2位置に変位し、かつ第2の貯留部材41を上向き状態から下向き状態に変位する第2の動作を行なうことにより、貯留したパチンコ球Sを前記第2の一般領域19bに向けて放出し得るよう構成されている。従って、前記第2の動作を行なった際には、前記第2の貯留部材41の貯留部41aに貯留したパチンコ球Sは、前記下部入賞空間17b(入賞空間17)の後方に向けて放出されて、前記第2の一般領域19bに通入する。
また、前記第2停止位置(第1位置)において前記第2の貯留部材41によるパチンコ球Sの貯留を解除した際に、前記貯留部41aから放出されたパチンコ球Sが前記特別領域18に通入する確率(以下、送入率と云う)は略100%に設定されている。すなわち、前記ステージ部材32が第2停止位置に停止した場合は、略球1個分の入口幅に設定された特別領域18と、略球1個分の貯留幅に設定された貯留部41aとが同一線上になるよう設定されており、その状態において、貯留部41aに貯留されたパチンコ球Sを特別領域18に向けて放出するため、放出されたパチンコ球Sは、略確実に特別領域18に通入するよう構成される。
(第3ステージについて)
前記ステージ部材32に設けた前記第3ステージ31には、図5または図7に示す如く、例えばワニの頭部を模した案内部材42が、その口先を前記円盤状本体33の径方向外方に向けた姿勢で、該円盤状本体33に対して上下方向に揺動可能に配設されている。この案内部材42は、下アゴ部42aと上アゴ部42bとからなり、該案内部材42は後述する揺動機構44により上下方向に揺動するよう構成され、この揺動時には、下アゴ部42aに対して上アゴ部42bが開閉するよう構成される。なお、下アゴ部42aに対して上アゴ部42bが開放したときには、下アゴ部42aが、円盤状本体33の径方向外方(前記ステージ部材32を第3停止位置で停止した状態での前方)に向かうにつれて下方傾斜するよう傾動する。
前記案内部材42には、パチンコ球Sの通過を許容する通路42cが、上下のアゴ部42a,42b内において円盤状本体33の径方向に延在するよう形成されると共に、上アゴ部42bにおける径方向内部側には、上下方向に貫通し、パチンコ球Sの通過を許容する通口42dが形成されている。そして、この案内部材42は、第3ステージ31が入賞装置Mの前面側の第3停止位置に停止したときに、前記通口42dが、前記仕切板24の第2通路24bから放出されるパチンコ球Sを受入れ可能な位置に臨むと共に、前記通路42cからのパチンコ球Sの放出方向と前記特別領域18とが同一線上になるよう設定されている。なお、実施例1の案内部材42は、上下のアゴ部42a,42bが開放および閉成の何れの状態においても、前記通口42dから通入したパチンコ球Sを、通路42cを介して外方に放出し得るよう構成してある。すなわち、前記案内部材42には、パチンコ球Sを一時的に貯留し得る貯留部は設けられておらず、該案内部材42にパチンコ球Sを貯留し得ないようになっている。
前記第3のステージ31が前面側に出現した状態では、前記ステージ部材32が所定角度範囲で左右に揺動するよう設定されており、パチンコ球Sを貯留しないことと相俟って、前記案内部材42から放出されたパチンコ球Sが前記特別領域18に通入する確率(以下、誘導率と云う)は低くなっている。なお、誘導率とは、案内部材42に誘導されて放出されたパチンコ球Sが前記特別領域18に通入する割合(確率)であり、該誘導率が高いほどパチンコ球Sが特別領域18に通入し易く、低いほど通入し難いことを示す。ここで、前記誘導率と前記送入率とは、各ステージ29,30,31が入賞装置Mの前面側に出現している状態で、前記第2通路24bから落下したパチンコ球Sを特別領域18に通入させる確率として対応する関係にある。ここで、前記第2の貯留部材41の送入率は前述の如く略100%であるのに対して、前記誘導率はこれより低く設定されている。従って、前記第3ステージ31が前面側に出現した状態での特別領域18への通入率(入賞率)は、前記第2ステージ30が前面側に出現した状態での特別領域18への通入率(入賞率)より低くなっている。すなわち、実施例のステージ部材32における各ステージ29,30,31の特別領域18への通入率は、第3ステージ31<第2ステージ30<第1ステージ29の関係に設定されている。なお、通入率(入賞率)とは、前記入賞空間17に流入したパチンコ球Sが、前記特別領域18に通入する割合(確率)であって、送入率と貯留率の関係から導出され、該通入率が高いほどパチンコ球Sが、特別領域18に通入し易く、低いほど通入し難いことを示す。
(揺動機構について)
前記ステージ部材32の下方に臨む前記本体13には、図7に示す如く、本体裏側に配設されたモータ43を駆動源とする揺動機構44が配設されており、該揺動機構44が、ステージ部材32の回転を許容する状態で、前記各ステージ29,30,31に配設された第1および第2の貯留部材39,41と案内部材42に連繋されている。そして、揺動機構44を駆動することで、両貯留部材39,41および案内部材42が同期的に上下方向に揺動するよう構成される。なお、前記モータ43には、スリット円盤と光電センサ等からなる位置検出手段45が配設され、該位置検出手段45からの信号に基づいて、図示しない制御手段によりモータ43が回転制御されて、前記第1および第2の貯留部材39,41を上向き状態または下向き状態に保持し得ると共に、前記案内部材42を開放状態または閉成状態に保持し得るようにしてある。
このように、実施例1においては、前記ステージ部材32と第1および第2の貯留部材39,41から、パチンコ球を一時的に貯留し得ると共に、貯留したパチンコ球を前記特別領域18または第2の一般領域19bに向けて放出し得る貯留手段が構成される。すなわち、前記第1および第2の貯留部材39,41を上向き状態に変位して貯留部39a,41aにパチンコ球Sを貯留したもとで前記ステージ部材32を回転することにより、該第1および第2の貯留部材39,41に貯留したパチンコ球Sの放出方向を変更し得るようになっている。
(開閉部材、振分け部材およびステージ部材の動作態様について)
前記開閉部材16,16、振分け部材28,28およびステージ部材32の動作態様につき簡単に説明する。通常遊技状態において、前記開閉部材16,16の夫々は、前記閉鎖状態に位置すると共に、前記振分け部材28,28は第1状態で停止している。また前記ステージ部材32は、前記第2ステージ30が入賞装置Mの前面側に位置する前記第2停止位置で停止すると共に、前記第2の貯留部材41は下向き状態に保持されるようになっている。なお、前記第1の貯留部材39も下向き状態とされると共に、前記案内部材42においては上下のアゴ部42a,42bが閉成状態に保持される。
ここで、前記入賞装置Mにおいて、電源投入時には、図12に示す如く、前記駆動機構35によりステージ部材32が一旦左位置まで回転され、該左位置から右方向(第2停止位置方向)に回転されて、第2停止位置(原位置)で停止する動作チェックが行なわれる。また前記揺動機構44も作動され、第2の貯留部材41を下向き状態から一旦上向き状態に移動した後、下向き状態に戻す動作チェックが行なわれる。
前記第1または第2始動入賞具N1,N2にパチンコ球Sが通入すると、前記開閉部材16,16の夫々は、パチンコ球Sが通入した始動入賞具N1,N2に応じて前記閉鎖状態から開放状態に1回または2回変位する。また前記振分け部材28,28の夫々も、パチンコ球Sが通入した始動入賞具N1,N2に応じた態様で第1状態から第2状態への揺動を行ない、前記入賞口15,15に通入したパチンコ球Sを左右(第1通路24a,24a)または中央後方(第2通路24b)に振分け得るよう設定される。更に、前記ステージ部材32においては、第2の貯留部材41を上向き状態としたもとで、第2ステージ30が後側に隠れない所定角度範囲でステージ部材32を左右に揺動する動作を行ない、第2停止位置で停止保持した後、第2の貯留部材41を下向き状態に戻すよう構成される。この揺動動作時においても前記ステージ部材32は、図13に第2始動入賞具N2にパチンコ球Sが通入した場合を示す如く、第2停止位置で停止される前には、前記動作チェック時と同様に、第2停止位置を挟んで設定された左位置まで一旦回転し、該左位置から右方向(第2停止位置方向)に回転されて、第2停止位置(原位置)で停止する。なお、第1始動入賞具N1にパチンコ球Sが通入した場合も同じである。
ここで、前記第1または第2始動入賞具N1,N2へのパチンコ球Sの入賞に基づく前記開閉部材16,16の開放状態中に、パチンコ球Sが前記入賞装置Mに入賞すると共に、該パチンコ球Sが前記特別領域18に通入して前記特別遊技球検出センサ18aにより検出されると、遊技者に有利な大当り(特別遊技)が成立する。前記大当りは、所定回数(例えば15回)のラウンド遊技から構成され、大当り継続条件が成立することを条件に、ラウンド遊技が順次移行して大当りが継続するようになっている。すなわち、前記入賞空間17への10個のパチンコ球Sの通入または前記開閉部材16,16の18回の開閉の何れかが満たされることを1回のラウンド遊技が終了するラウンド遊技終了条件として設定されると共に、ラウンド遊技中あるいはラウンド遊技終了条件が成立してから所定の設定時間(所謂有効時間、図14または図15参照)が経過するまでの間に前記特別領域18にパチンコ球Sが通入することを大当り継続条件として設定され、最大で15回までラウンド遊技を行なって大当りを継続し得るようになっている。なお、前記通常遊技状態とは、特別遊技(大当り)状態以外の遊技状態のことをいう。
次に、特別遊技状態における開閉部材16,16、振分け部材28,28およびステージ部材32の動作態様につき説明する。前記大当りが成立すると、所定時間の経過後(インターバル後)に1回目のラウンド遊技が開始して、前記開閉部材16,16が前記ラウンド遊技終了条件を満たすまで開閉動作を繰返すようになっている。また、大当りが成立すると、前記制御手段はステージ部材32における何れのステージ29,30,31を入賞装置Mの前面側に出現させて遊技を行なうかを決定し、前記インターバル時にステージ部材32を1回転以上回転して該ステージ部材32を前記第1〜第3停止位置の何れかの停止位置で停止し、決定された特定のステージ29,30,31を入賞装置Mの前面側に出現させる。このように、前記各ラウンド遊技の初めには、前記ステージ部材32を回転するインターバル演出が行なわれる。なお、このときステージ部材32は、常に単一方向から回転して第1〜3停止位置に停止するよう回転制御される。すなわち実施例1においては、入賞装置Mの前面側に対して各ステージ29,30,31が左側から右側に向けて回転して停止するようになっている。
前記第1ステージ29に決定された場合は、前記第1の貯留部材39は上向き状態に保持されると共に、ステージ部材32はラウンド遊技終了条件を満たすまで前記第1停止位置で停止保持される(図14参照)。また第2ステージ30に決定された場合は、前記第2の貯留部材41は上向き状態に保持されると共に、所定の条件(例えば入賞口15に1個目のパチンコ球Sが通入したこと)が満たされてからラウンド遊技終了条件を満たすまでの間、ステージ部材32が前記第2停止位置を中心として所定角度範囲で左右に揺動する(図15参照)。なお、この揺動後にステージ部材32を停止する際には、インターバル時において第2停止位置で停止させる方向と同じ方向から揺動して停止するよう設定されている。すなわち、ステージ部材32を左位置まで一旦回転し、該左位置から右方向(第2停止位置方向)に回転して、第2停止位置(原位置)で停止するよう設定される。前記第3ステージ31に決定された場合は、ラウンド遊技終了条件を満たすまでステージ部材32が前記第3停止位置を中心として所定角度範囲で左右に揺動すると共に、前記案内部材42は、所定の条件(例えば入賞口15に5個目のパチンコ球Sが通入したこと)が満たされるまで上下のアゴ部材42a,42bを閉成状態に保持し、それ以降はラウンド遊技終了条件を満たすまで開閉動作を繰返すように設定される。なお、この第3ステージ31における揺動後にステージ部材32を停止する際においても、前述したと同様に、インターバル時において第3停止位置で停止させる方向と同じ方向から揺動(左から右方向への回転)して停止するようになっている。
また、図14または図15に示すように、各ラウンド遊技に際して前記第1ステージ29または第2ステージ30が前記入賞装置Mの前面側に位置する場合には、前記入賞空間17に10個のパチンコ球Sが通入するか、前記開閉部材16,16が18回開閉して前記ラウンド遊技終了条件が成立するとエンディング演出が行なわれる。このエンディング演出では、前記第1ステージ29に決定されていた場合は、前記有効時間内に、前記ステージ部材32を第1位置(すなわち第1停止位置)で停止させたまま前記第1の貯留部材39を上向き状態から下向き状態に変位させて前記第1の動作を行ない(図14参照)、前記第2ステージ30に決定されていた場合は、該有効時間内に、前記ステージ部材32を第1位置(すなわち第2停止位置)で停止して前記第2の貯留部材41を上向き状態から下向き状態に変位させて前記第1の動作を行なうようになっている(図15参照)。なお、エンディング演出でステージ部材32を第2停止位置で停止する場合においても、前述したと同様に、該ステージ部材32を左から右方向に回転して停止制御される。
ここで、前記第1の貯留部材39または第2の貯留部材41が前記第1の動作を行なう際に、該貯留部材39,41の貯留部39a,41aにパチンコ球Sが貯留されていた場合には、該貯留部39a,41aから放出されたパチンコ球Sが、前記特別領域18に通入して前記大当り継続条件が成立し、次のラウンド遊技に移行する。なお、次のラウンド遊技に移行すると、前述と同様にインターバル時に、前記制御手段により決定された特定のステージ29,30,31を入賞装置Mの前面側に出現させて、前述と同様のラウンド遊技が行なわれる。そして、前記大当り継続条件の成立に伴い、最大15回まで前記ラウンド遊技を行なって大当りを継続し得るようになっている。一方、前記第1の動作を行なう際に、前記第1または第2の貯留部材39,41の貯留部39a,41aにパチンコ球Sが貯留されていない場合には、該貯留部39a,41aからパチンコ球Sが放出されないため、前記大当り継続条件が成立することはなく、エンディング演出が終了する。なお、エンディング演出の終了は、大当りの終了を意味し、該エンディング演出終了後には通常遊技状態に切り替わることとなる。
前記第1の貯留部材39または第2の貯留部材41が前記第1の動作を行なった後は、前記有効時間が経過するまで前記ステージ部材32および各貯留部材39,41が停止するよう設定される。ここで、前記ステージ部材32および各貯留部材39,41が停止する時間としては、前記貯留部39a,41aから放出されたパチンコ球Sが前記特別領域18に到達する時間よりも長く設定され、放出されたパチンコ球Sが特別領域18に通入する前に前記有効時間が経過しないようになっている。また、前記有効時間経過後は、少なくとも1回転してから前記ステージ部材32を第2停止位置で停止させて第2ステージ30を入賞装置Mの前面側に停止させた状態で、所定時間だけ各貯留部材39,41および案内部材42を揺動して前記エンディング演出が終了するよう設定されている。なお、前記制御装置により、前記第3ステージ31が選択された場合には、前記案内部材42に貯留部を設けていないことから、当該ラウンド遊技中に前記特別領域18にパチンコ球Sが通入した場合にのみ、次のラウンド遊技に移行するようになっている。
前記振分け部材28,28は、前記決定されたステージの種類に応じて異なる動作を行なうよう設定される。すなわち、第1ステージ29に決定された場合は、前記開閉部材16,16が開閉動作を開始する(インターバル演出が終了する)と同時に振分け部材28,28が第1状態から第2状態に揺動し、ラウンド遊技終了条件を満たすまでこの第2状態に保持される(図14参照)。これに対し第2ステージ30に決定された場合は、前記第2の貯留部材41が左右の揺動を開始するときに、前記第2の貯留部材41が第1状態から第2状態に揺動し、ラウンド遊技終了条件を満たすまでこの第2状態に保持される(図15参照)。更に、第3ステージ31に決定された場合は、前記開閉部材16,16が開閉動作を開始する(インターバル演出が終了する)と同時に振分け部材28,28は第1状態と第2状態との間の揺動を繰返し、所定の条件(例えば入賞口15に9個目のパチンコ球Sが通入したこと)が満たされると、ラウンド遊技終了条件を満たすまで第2状態に保持されるよう設定されている。
前記各ラウンド遊技中に、前記第1または第2の貯留部材39,41に貯留したパチンコ球Sとは別のパチンコ球Sが前記特別領域18に通入する、イレギュラー入賞が発生した場合の前記ステージ部材32の動作態様につき説明する。前記イレギュラー入賞が発生すると大当り継続終了条件が成立し、前記エンディング演出を行なうことなく次のラウンド遊技へ移行してインターバル演出が行なわれる。ここで、前記インターバル演出時には、前記ステージ部材32を回転した際に、前記第1または第2の貯留部材39,41を上向き状態から下向き状態に変位させて前記第2の動作を行なうよう設定してある。すなわち、前記イレギュラー入賞が発生した際には、前記第1または第2の貯留部材39,41の貯留部39a,41aに貯留したパチンコ球Sを前記入賞空間17の後方位置に形成した前記第2の一般領域19bに向けて放出するよう構成されている。なお、前記イレギュラー入賞が発生するパターンとしては、前記第2通路24bから放出されたパチンコ球Sが第1または第2の貯留部材39,41に当たって弾かれて、直接特別領域18に通入するパターンや、第1通路24a,24aから放出されたパチンコ球Sが入賞装置Mの壁部等に当たって弾かれて直接特別領域18に通入するパターン等がある。
〔実施例1の作用〕
次に、実施例1に係るパチンコ機の作用につき説明する。前記遊技盤Jの盤面に打ち出され、前記遊技領域Iを流下するパチンコ球Sが、前記第1始動入賞具N1または第2始動入賞具N2に通入すると、前記開閉部材16,16が1回または2回開閉する。このとき、前記入賞口15,15から前記入賞装置Mの内部に通入したパチンコ球Sは、前記案内出口23,23を介して上部入賞空間17aに通入する。また前記振分け部材28,28が第1状態と第2状態との間を揺動し、上部入賞空間17aに通入したパチンコ球Sは、直接または仕切板24を転動した後に、前記第1通路24a,24aまたは第2通路24bを介して下部入賞空間17bに流入する。なお、前記振分け部材28,28が第1状態にある場合には、前記第1通路24a,24a側にパチンコ球Sが振分けられ、該振分け部材28,28が第2状態にある場合には、前記第2通路24b側にパチンコ球Sが振分けられる。
前記第1通路24a,24aを介して下部入賞空間17bの左右両側に流入したパチンコ球Sは、前記第1傾斜面26aに落下して前側に向けて転動し、前記第1の一般領域19a,19aに通入する。なお、第1傾斜面26aを転動するパチンコ球Sは、前記案内片27,27に規制されて、前記特別領域18に通入することは殆どない。
これに対して、前記第2通路24bを介して下部入賞空間17bの中央後方に流入したパチンコ球Sは、前記第2停止位置に停止している第2ステージ30における第2の貯留部材41に向けて落下する。このパチンコ球Sの落下タイミングにおいて、第2の貯留部材41が上向き状態となっていれば、該貯留部材41の前記貯留部41aにパチンコ球Sが入り、第2の貯留部材41が下向き状態となることで貯留部41aから放出されるパチンコ球Sは、前記特別領域18に通入し、特別遊技状態に移行する(図10,図11参照)。
前述したように、大当りが成立すると、前記制御手段ではステージ部材32における何れのステージ29,30,31を入賞装置Mの前面側に出現させるかを決定し、前記駆動機構35を駆動制御してインターバル演出を行なった後に、該ステージ部材32を回転し、第1〜第3停止位置で停止して決定されたステージ29,30,31を該入賞装置Mの前面側に出現させる。
(第1ステージに決定された場合)
前記第1ステージ29を入賞装置Mの前面側に出現させる場合は、前記駆動機構35を駆動して前記ステージ部材32を単一方向(左から右)に回転して前記第1停止位置で停止し、ラウンド遊技を開始する。また前記揺動機構44が駆動されて、前記第1の貯留部材39は下向き状態から上向き状態に揺動され、この上向き状態に保持される。更に、前記振分け部材28,28は、第2状態に保持される。すなわち、前記入賞口15,15から上部入賞空間17aに通入したパチンコ球Sの多くは、振分け部材28,28を介して前記第2通路24bに向けて振分けられ、下部入賞空間17bの中央後方に流入することとなる。従って、該パチンコ球Sは、前記第1の貯留部材39の上方に落下する。
このとき、前記ステージ部材32が停止状態で、かつ第1の貯留部材39は上向き状態で保持されるから、前記第2通路24bから落下するパチンコ球Sは、高い割合で第1の貯留部材39の貯留領域(貯留部39a)に貯留される(図8参照)。前述した如く、第1の貯留部材39における貯留領域の第1受入口39bは、3個のパチンコ球Sを受入れ可能な広さに設定されているから、第2通路24bから落下するパチンコ球Sは、第1の貯留部材39に貯留され易い。
そして、前記ラウンド遊技中に、前記入賞空間17に10個のパチンコ球Sが通入するか、前記開閉部材16,16が18回開閉して前記ラウンド遊技終了条件が成立すると、前記ステージ部材32を前記第1位置(すなわち第1停止位置)で停止させたまま、前記第1の貯留部材39を上向き状態から下向き状態に変位する前記第1の動作を行ない、図9に示す如く、該第1の貯留部材39の貯留領域に貯留されている3個のパチンコ球Sを夫々前方に向けて放出する。前述したように、前記ステージ部材32を前記第1位置に停止した状態では、前記貯留部39aに貯留したパチンコ球Sの前記特別領域18への送入率を略100%に設定してあるから、該パチンコ球Sを前記特別領域18に略確実に通入させ得る。このように、各ラウンド遊技中に、パチンコ球Sが特別領域18に通入しないとき、すなわち前記イレギュラー入賞が発生しないときには、前記第1の貯留部材39の貯留部39aに貯留したパチンコ球Sを特別領域18に向けて放出する第1の動作をステージ部材32および第1の貯留部材39に行なわせることで、大当り継続条件を成立させて次のラウンド遊技に移行させ、大当りを継続することができる。従って、遊技者の期待感を損ねることはない。
前記第1の貯留部材39からのパチンコ球Sの放出態様につき更に詳しく述べれば、入賞装置Mの前面側の第1停止位置に停止している第1ステージ29の第1の貯留部材39において、貯留部39aからパチンコ球Sを放出する方向は、前記特別領域18と同一線上になるよう設定されている。しかも、停止位置で停止している第1ステージ29における第1の貯留部材39と特別領域18とは、前記貯留部39aから放出されるパチンコ球Sが、前記特別領域18に直接的に投入され得る関係、実施例1では両案内片27,27の間に直接投入される関係に設定してあるから、前記貯留部39aから放出されたパチンコ球Sは前記案内片27,27を介して特別領域18に確実に通入される。すなわち、貯留部39aから放出されたパチンコ球Sが前記第1傾斜面26a上を転動するようにはなっていないから、該傾斜面26aが左右何れかの方向に傾いていたり、あるいは第1傾斜面26aが汚れていた場合であっても、それらに起因してパチンコ球Sが特別領域18に通入しなくなるのは防止される。従って、前記貯留部39aにパチンコ球Sが貯留された場合は、略100%の確率で大当り継続条件を成立させることができ、遊技者の期待感を損ねることはない。なお、第1の貯留部材39に貯留されている3個のパチンコ球Sを放出する際は、中央にあるパチンコ球Sが、両側にあるパチンコ球S,Sにより挟まれた状態で3個同時に落下するため、中央のパチンコ球Sは略真っ直ぐに放出され、特別領域18への送入率はより高められている。
また、前記入賞空間17に10個のパチンコ球Sが通入するか、前記開閉部材16,16が18回開閉する前に、前記特別領域18にパチンコ球Sが通入してイレギュラー入賞が発生した場合には、前記第1の貯留部材39の貯留部39aにパチンコ球Sを貯留させたまま前記ステージ部材32を回転して、該貯留部39aに貯留したパチンコ球Sの放出方向が前記第2の一般領域19bを向く前記第2位置に変位し、更に該第1の貯留部材39を上向き状態から下向き状態に変位する前記第2の動作が行なわれる。このように、イレギュラー入賞が発生した際にステージ部材32および第1の貯留部材39により第2の動作を行なわせ、前記第1の貯留部材39の貯留部39aに貯留したパチンコ球Sを前記入賞空間17の後方位置に形成した前記第2の一般領域19bに向けて放出するようにしたから、この貯留部39aに貯留したパチンコ球Sが特別領域18に通入して重複入賞が生ずることはない。
(第2ステージに決定された場合)
前記第2ステージ30を入賞装置Mの前面側に出現させる場合には、前記駆動機構35を駆動して前記ステージ部材32を、前記第1停止位置で停止させる場合と同じ方向(左から右)に回転して前記第2停止位置で停止し、ラウンド遊技を開始する。また前記揺動機構44が駆動されて、前記第2の貯留部材41は下向き状態から上向き状態に揺動され、この上向き状態に保持される。更に、前記振分け部材28,28は、前記入賞口15,15に1個目のパチンコ球Sが通入した後に、第1状態から第2状態に揺動して保持される。すなわち、前記入賞口15,15から上部入賞空間17aに通入する2個目以後のパチンコ球Sの多くは、振分け部材28,28を介して前記第2通路24bに向けて振分けられ、下部入賞空間17bの中央後方に流入する。従って、該パチンコ球Sは、前記第2の貯留部材41の上方に落下する。
前記第2ステージ30では、前記第2の貯留部材41が上向き状態で、前記入賞口15,15に1個目のパチンコ球Sが通入した後は前記ステージ部材32(第2の貯留部材41)が左右に揺動しているから、前記第2通路24bから落下するパチンコ球Sの該貯留部材41における貯留部41aへの貯留され易さは、前記第1の貯留部材39の場合より低くなる(すなわち、貯留され難くなる)。しかも、第2の貯留部材41における貯留部41aへの第2受入口41bは、パチンコ球Sを1個のみ受入れ可能な広さしかなく、第1の貯留部材39との関係で、パチンコ球Sが貯留され易い・難いと云う差別化が図られている。
そして、前記ラウンド遊技中に、前記入賞空間17に10個のパチンコ球Sが通入するか、前記開閉部材16,16が18回開閉して前記ラウンド遊技終了条件が成立して、前記ステージ部材32を前記第1位置(すなわち第2停止位置)で停止し、前記第2の貯留部材41を上向き状態から下向き状態に変位する前記第1の動作を行ない、図10に示すように該第2の貯留部材41の貯留部41aに貯留されているパチンコ球Sを前記特別領域18に向けて放出する(図11参照)。前述したように、前記ステージ部材32を前記第1位置に停止した状態では、前記第2の貯留部材41の貯留部41aに貯留したパチンコ球Sの前記特別領域18への送入率を略100%に設定されてあるから、該パチンコ球Sを特別領域18に確実に通入させ得る。このように、各ラウンド遊技中に、パチンコ球Sが特別領域18に通入しないとき、すなわち前記イレギュラー入賞が発生しないときに、前記第2の貯留部材41の貯留部41aに貯留したパチンコ球Sを特別領域18に向けて放出する第1の動作をステージ部材32および第2の貯留部材41に行なわせるようにしたことで、大当り継続条件を成立させて次のラウンド遊技に移行させ、大当りを継続させ得るから、遊技者の期待感を損ねることはない。但し、第2の貯留部材41に対するパチンコ球Sの貯留し易さ(貯留率)は、第1の貯留部材39に対するパチンコ球Sの貯留し易さ(貯留率)よりは低いため、全体として第2ステージ30が入賞装置Mの前面側に出現した状態での特別領域18への入賞率は、第1ステージ29が入賞装置Mの前面側に出現した状態での特別領域18への入賞率より相対的に低くなる。
前記第2の貯留部材41からのパチンコ球Sの放出態様につき更に詳しく述べれば、入賞装置Mの前面側の第2停止位置に停止している第2ステージ30の第2の貯留部材41において、貯留部41aからパチンコ球Sを放出する方向は、前記特別領域18と同一線上になるよう設定されている。しかも、停止位置で停止している第2ステージ30における第2の貯留部材41と特別領域18とは、前記貯留部41aから放出されるパチンコ球Sが、前記特別領域18に直接的に投入され得る関係、実施例1では両案内片27,27の間に直接投入される関係に設定してあるから、前記貯留部41aから放出されたパチンコ球Sは前記案内片27,27を介して特別領域18に確実に通入される。すなわち、前記第1ステージ29の場合と同様に、貯留部41aから放出されたパチンコ球Sが前記第1傾斜面26a上を転動するようにはなっていないから、該傾斜面26aが左右何れかの方向に傾いていたり、あるいは第1傾斜面26aが汚れていた場合であっても、それらに起因してパチンコ球Sが特別領域18に通入しなくなるのは防止される。従って、前記貯留部41aにパチンコ球Sが貯留された場合は、略100%の確率で大当り継続条件を成立させることができ、遊技者の期待感を損ねることはない。
また、前記入賞空間17に10個のパチンコ球Sが通入するか、前記開閉部材16,16が18回開閉する前に、前記特別領域18にパチンコ球Sが通入してイレギュラー入賞が発生した場合には、前記第2の貯留部材41の貯留部41aにパチンコ球Sを貯留させたまま前記ステージ部材32を回転して該貯留部41aに貯留したパチンコ球Sの放出方向が前記第2の一般領域19bを向く前記第2位置に変位し、更に第2の貯留部材41を上向き状態から下向き状態に変位して第2の動作が行なわれる。このように、イレギュラー入賞が発生した際にステージ部材32および第2の貯留部材41により第2の動作を行ない、該第2の貯留部材41の貯留部41aに貯留したパチンコ球Sを前記入賞空間17の後方位置に形成した前記第2の一般領域19bに向けて放出するようにしたから、この貯留部41aに貯留したパチンコ球Sが特別領域18に通入して重複入賞が生ずることはない。
(第3ステージに決定された場合)
前記第3ステージ31を入賞装置Mの前面側に出現させる場合には、前記駆動機構35を駆動して前記ステージ部材32を、前記第1および第2停止位置で停止させる場合と同じ方向(左から右)に回転して前記第3停止位置で停止し、ラウンド遊技を開始する。そして、前記入賞空間17に10個のパチンコ球Sが通入するか、前記開閉部材16,16が18回開閉する前に、前記特別領域18にパチンコ球Sが通入すると、前記大当り継続条件が成立して次のラウンド遊技に移行させ、大当りを継続することができる。ここで、前記案内部材42にパチンコ球Sを貯留する貯留部を形成していないから、パチンコ球Sを貯留し得ない。更に、第3ステージ31が入賞装置Mの前面側に出現した状態では、前記ステージ部材32(案内部材42)が左右に揺動するよう設定されており、第2通路24bから落下するパチンコ球Sの前記特別領域18への誘導率も低くなっている。なお、前述したように、前記誘導率と送入率とは対応する関係にあることから、前記入賞装置Mの前面側に出現したステージが第3ステージ31の場合には、前記特別領域18へのパチンコ球Sの通入率は、第1ステージ29や第2ステージ30の場合より低くなっている。
前記実施例1のパチンコ機では、特別遊技に際して前記第1〜第3ステージ29,30,31が決定されて、該第1〜第3ステージ29,30,31が入賞装置Mの前面側に出現するようステージ部材32を第1〜第3停止位置で停止する際、あるいはステージ部材32を左右に揺動した後に停止する際(電源投入時、インターバル演出時、エンディング演出時等)には、常に単一方向から該ステージ部材32を回転または揺動して停止するよう制御しているから、前記モータ36からステージ部材32へ回転を伝達するための前記係合継手37と被係合継手38との係合部位に「遊び」があっても、常に同じ位置(第1〜第3停止位置)でステージ部材32を停止することができる。従って、第1ステージ29の第1貯留部材39または第2ステージ30の第2の貯留部材41を、前記特別領域18に対して常に同じ位置関係で停止位置決めすることができ、第1または第2の貯留部材39,41における貯留部39a,41aにパチンコ球Sが貯留されれば、該パチンコ球Sを特別領域18に確実に通入させることができる。
また、複数のステージ29,30,31を前面側に入替可能に停止し得るよう構成したステージ部材32を入賞装置Mに配設し、貯留部材39,41が配設された第1ステージ29と第2ステージ30および案内部材42が配設された第3ステージ31との間で、前記特別領域18へのパチンコ球Sの入賞率を異ならせるようにしたから、遊技が画一化することなく面白みが増す。しかも、多くのパチンコ球Sが貯留可能な第1の貯留部材39が配設された第1ステージ29における前記入賞率は、少ないパチンコ球Sが貯留可能な第2の貯留部材41が配設される第2ステージ30における前記入賞率より高くなるよう設定してあるから、遊技者が遊技性を容易に理解することができ、不信感を与えることもない。更に、前記ステージ部材32と貯留部39a,41aを備えた第1の貯留部材39および第2の貯留部材41とを利用して第2の動作を行なわせるようにしたことで、前記特別領域18へのパチンコ球Sの重複入賞は生じないから、遊技者に不信感を与えることもない。
〔実施例1の変更例〕
前述した実施例1のパチンコ機に関しては、各構成部材について適宜に変更することができる。
1.ステージ部材に設けられるステージの数は、実施例1のように3つに限定されるものでなく、2つまたは4つ以上の複数であればよい。
2.第1ステージに配設される貯留部材における遊技球の貯留数は、3個に限定されるものでなく、2個以上の複数であればよく、これら複数の遊技球のうちの1個を特別領域に向けて直接的に投入可能に貯留し得る貯留部が形成されていればよい。また、全ての貯留部材における遊技球の貯留数が複数であってもよい。
3.実施例1では、第1および第2の貯留部材の貯留部から放出される遊技球を、一対の案内片の間に一旦落下させた後に特別領域に通入するよう構成したが、貯留部から放出される遊技球が特別領域に直接投入される構成であってもよい。
4.実施例1では、電源投入時、インターバル演出時、エンディング演出時等、ステージ部材を揺動して停止する際には、一旦左位置まで回転した後に右方向に回転して停止するようにしたが、右位置まで回転した後に左方向に回転して停止するようにしてもよく、この場合は第1〜第3ステージが決定されて停止する際には右から左方向に回転して停止させることとなる。
5.実施例1では第1および第2のステージに貯留部材を配設したが、第3ステージにも貯留部材を配設するようにしてもよい。すなわち、ステージ部材に設けられる全てのステージに貯留部材を夫々配設する構成を採用し得る。
6.実施例1では貯留部材(ステージ部材)を正逆回転するよう構成した場合で説明したが、該貯留部材(ステージ部材)を左右方向に水平に往復移動するよう配設し、貯留部から遊技球を放出する際に貯留部材(ステージ部材)を停止させる際には、常に単一方向から水平移動して停止するようにしてもよい。
7.開閉部材の動作形式としては、実施例1の揺動形式に限らず、スライド形式であってもよい。すなわち、本体の基枠体に設けた左右の球受け用のスライド部材が、対向閉鎖状態と両外側への離隔開放状態とに移動変化されて入賞口を開閉する構成を採用し得る。
8.開閉部材、振分け部材、ステージ部材および貯留部材や案内部材の可動条件は、実施例1で説明したものに限られるものではなく、適宜に変更可能である。
図16および図17は、実施例2に係るパチンコ機の入賞装置を示すものであって、前述した実施例1に関連して説明した既出の同一部材には同じ符号を付して、その詳細説明は省略する。
実施例2に係る入賞装置MCの本体13に内部画成された入賞空間17における下部入賞空間17b(入賞空間17)の底面をなす傾斜面26は、前方へ向けて下方に傾斜すると共に、該傾斜面26の前端縁と本体13の前板13a,13aとの間は所要の間隔離間するよう設定されて、該傾斜面26の前側に、前記特別領域18および一般領域19,19の夫々が上方に向けて開口するよう構成されている。すなわち、実施例2の入賞装置MCでは、傾斜面26における前端縁の全長に亘って1つの一般領域19が開口するよう形成されると共に、該一般領域19の内部に、該傾斜面26における前端縁の略中央位置を通過するように左右方向に往復移動可能に可動部材としての樋部材46が配設され、該樋部材46に特別領域18が設けられている。
また、前記傾斜面26における左右方向の略中央位置には、前記下部入賞空間17b(入賞空間17)の一部をなす後述の可動傾斜板(貯留部材)47が上下方向に揺動可能に配設されて、前記樋部材46(特別領域18)が略中央位置に到来した際に、該可動傾斜板47が特別領域18に対して前後に整列するよう設定されている。
前記下部入賞空間17bの奥側には、上部入賞空間17aから落下したパチンコ球Sを左右方向の略中央位置に設けた切欠部48に向けて案内する傾斜通路49,49が、側方から略中央位置に向けて下方傾斜するよう形成されている。この切欠部48は、1個のパチンコ球Sを収容し得る寸法で、後方に向けて凹むように切り欠かれており、該切欠部48aに前記可動傾斜板47が臨んでいる。すなわち、前記傾斜通路49,49を介して切欠部48に落下したパチンコ球Sは、前記可動傾斜板47の奥側に向けて案内される。ここで、前記切欠部48を画成する壁部は、前記可動傾斜板47の奥側に到来したパチンコ球Sの後方および左右両側方への移動を規制する規制部として機能している。
前記可動傾斜板47は、前述したように、前記入賞空間17の奥側(切欠部48側)から前記傾斜面26の前端縁まで延出して該下部入賞空間17b(入賞空間17)の底面の一部をなす部材であって、その後端部近傍が前記本体13に枢支されている。そして、この可動傾斜板47は、モータを駆動源とする駆動機構(図示せず)により、その上面が前記傾斜面26と略同一平面上に位置する基準位置と、その前部が該傾斜面26より上方へ突出し、略水平状態に保持される貯留位置との間を揺動し得るようになっている。そして、前記可動傾斜板47が前記貯留位置にある場合に、パチンコ球Sが前記切欠部48に到来すると、該可動傾斜板47の奥側に貯留保持されるようになっている(図17参照)。すなわち実施例2では、可動傾斜板47の後端部が、1個のパチンコ球Sを一時的に貯留する貯留部として機能する。
前記可動傾斜板47の上面側には、該可動傾斜板47の前後方向の略全長に亘って凹部47aが形成されており、前記貯留位置にある可動傾斜板47の奥側に貯留したパチンコ球Sは、可動傾斜板47が基準位置に揺動した際に該凹部47aに沿って前記特別領域18または一般領域19,19に向けて案内されるようになっている。また、前記可動傾斜板47の後端部の近傍には、特別遊技状態において該可動傾斜板47の奥側に到来したパチンコ球Sを位置規制するストッパ部材50の出没を許容する孔部47bが開設されている。なお、ストッパ部材50は、可動傾斜板47の駆動機構により上下方向に揺動するよう構成され、該ストッパ部材50を上方に向けて揺動した際に、前記可動傾斜板47の孔部47bから前記入賞空間17の内部に突出して、可動傾斜板47の奥側に貯留したパチンコ球Sの前方移動を規制するようになっている(図17参照)。
前記樋部材46は、上下方向に開口する矩形枠状に形成されて、この開口が前記特別領域18として機能するようになっている。そして、前記樋部材46は、前記特別領域18が前記傾斜面26の前端縁より前側で開口する位置で、前記本体13に対して左右方向に揺動可能に軸支されると共に、樋部材46の下方位置には、該特別領域18に通入したパチンコ球Sを検出する特別遊技球検出センサ(図示せず)を配設してある。前記樋部材46は、図示しない駆動機構(駆動手段)により、前記特別領域18が前記可動傾斜板47の前部に臨む原位置(可動傾斜板47からパチンコ球Sを放出する方向と特別領域18とが同一線上になる位置)と、該特別領域18が原位置から左方向または右方向に変位した左右の端部位置とに揺動されるよう構成される。
前記通常遊技状態において、前記可動傾斜板47は、所定のパターンで前記基準位置と貯留位置との間を揺動すると共に、基準位置で一時停止するよう設定してある。また、前記ストッパ部材50は、可動傾斜板47の孔部47bから下部入賞空間17b内に突出しないよう設定される。更に、通常遊技状態において、前記樋部材46は、所定のパターンで左右の端部位置の間を揺動するようになっており、前記原位置において一時停止するよう構成されている。
次に、大当りが成立すると、前記可動傾斜板47は、前記開閉部材16,16が開閉動作を開始すると略同時に前記基準位置から前記貯留位置に揺動保持され、ラウンド遊技終了条件が満たされると基準位置に復帰するよう設定される。また可動傾斜板47が貯留位置にある場合には、前記ストッパ部材50が該可動傾斜板47の孔部47bから下部入賞空間17b内に突出するようになっている。更に、前記樋部材46(特別領域18)は、駆動機構により単一方向から前記原位置に向けて移動されて、該原位置に停止保持されるよう設定される。
〔実施例2の作用〕
次に、実施例2に係るパチンコ機の作用につき、実施例1と異なる部分について説明する。前記上部入賞空間17aに通入し、前記傾斜通路49,49を介して下部入賞空間17b内の前記切欠部48に落下したパチンコ球Sは、前記可動傾斜板47の奥側に到来する。このとき、可動傾斜板47は所定間隔で基準位置と貯留位置との間を揺動すると共に、前記樋部材46(特別領域18)も所定のパターンで左右の端部位置と原位置との間を揺動しており、該可動傾斜板47が基準位置に変位され、かつ樋部材46が原位置に保持された際に、パチンコ球Sが特別領域18に通入し得るようになるが、その他の場合は一般領域19,19に通入する。そして、下部入賞空間17b内を転動するパチンコ球Sが、前記樋部材46に画成した特別領域18に通入すると、大当りが成立する。
大当りが成立すると、前記可動傾斜板47は、前記下部入賞空間17bの傾斜面26より上方に突出して略水平な前記貯留位置に保持され、該可動傾斜板47の奥側に到来したパチンコ球Sは、前側に転動することなく所定位置(可動傾斜板47の奥側)に1個貯留される。また、前記可動傾斜板47の孔部47bからストッパ部材50が突出し、可動傾斜板47の奥側に案内されたパチンコ球Sは、該ストッパ部材50により前方移動が規制される(図17参照)。更に、切欠部48の壁部によりパチンコ球Sの後方および左右両側への移動を規制するよう構成してあるから、確実にパチンコ球Sを可動傾斜板47の奥側(貯留部)に1個貯留させることができる。なお、前記樋部材46(特別領域18)は、左右の端部位置と原位置との間を揺動している。
そして、前記ラウンド遊技中に、前記ラウンド遊技終了条件が成立すると、前記樋部材46(特別領域18)は、駆動機構により、一旦左の端部位置へ移動され、該左の端部位置から右方向(原位置方向)に移動されて、原位置で停止保持される。すなわち、前記樋部材46は、単一方向から移動して原位置に停止する。そして、前記可動傾斜板47が前記貯留位置から基準位置に揺動されると共に、前記ストッパ部材50も前記孔部47bより下方に退避し、該可動傾斜板47の奥側に貯留していたパチンコ球Sは前側に転動する。このとき、前記樋部材46は原位置に保持されているから、該パチンコ球Sは前記特別領域18に確実に通入して大当り継続条件を成立させて次のラウンド遊技に移行させ、大当りを継続することができる。なお、前記可動傾斜板47の上面にパチンコ球Sを案内する凹部47aを形成したので、該可動傾斜板47を貯留位置から基準位置に揺動した際にパチンコ球Sを該凹部47aに沿って特別領域18に確実に通入させることができる。
実施例2に係るパチンコ機では、特別遊技に際して前記特別領域18が画成されている樋部材46を原位置で停止する際には、常に単一方向から該樋部材46を移動して停止するよう制御しているから、前記駆動機構と樋部材46とを連繋する連繋部位に「遊び」があっても、常に同じ位置に樋部材46を停止することができる。従って、前記可動傾斜板47の奥側にパチンコ球Sが貯留されれば、該パチンコ球Sは特別領域18に確実に通入されて大当りを継続することができる。
〔実施例2の変更例〕
なお、実施例2に係るパチンコ機における入賞装置の各構成部材について、前述した実施例1の対応する変更例を採用し得る他に、可動部材に関しては、特別領域の上流で遊技球を一旦保留し得るものであれば、その形状は特に限定されるものではない。また、前記特別領域を左右方向に揺動するよう構成したが、該特別領域を左右方向に直線的に平行移動することも可能である。更に、ラウンド遊技終了条件が成立したときに樋部材(特別領域)を原位置で停止するに際し、該樋部材を一旦右の端部位置へ移動し、該右の端部位置から左方向(原位置方向)に移動して原位置で停止保持するようにしてもよい。更にまた、可動傾斜板を貯留位置から基準位置に揺動した際に、該傾斜板の奥側(貯留部)に貯留されているパチンコ球Sを、特別領域に直接的に投入するよう構成してもよい。
本発明の好適な実施例に係るパチンコ機の入賞装置を横断して示す概略斜視図である。 実施例に係るパチンコ機の遊技盤を示す正面図である。 実施例に係る入賞装置を示す正面図である。 実施例に係る入賞装置の要部を示す概略斜視図である。 実施例に係る入賞装置の要部を縦断して示す側面図である。 実施例に係る入賞装置に配設されるステージ部材を駆動機構と共に示す概略斜視図である。 実施例に係る入賞装置に配設されるステージ部材を揺動機構と共に示す概略斜視図である。 実施例に係る入賞装置の要部を、前面側に停止している第1ステージの第1の貯留部材にパチンコ球が貯留された状態で示す概略斜視図である。 実施例に係る入賞装置の要部を、前面側に停止している第1ステージの第1の貯留部材からパチンコ球が放出された状態で示す概略斜視図である。 実施例に係る入賞装置の要部を、前面側に停止している第2ステージの第2の貯留部材にパチンコ球が貯留された状態で示す概略斜視図である。 実施例に係る入賞装置の要部を、前面側に停止している第2ステージの第2の貯留部材からパチンコ球が放出された状態で示す概略斜視図である。 電源投入時におけるステージ部材、第2の貯留部材、開閉部材および振分け部材の動作態様を示すタイミングチャート図である。 第2始動入賞具に通入した場合におけるステージ部材、第2の貯留部材、開閉部材および振分け部材の動作態様を示すタイミングチャート図である。 大当りが成立して第1ステージが選択された場合のラウンド遊技におけるステージ部材、第1の貯留部材および振分け部材の動作態様を示すタイミングチャート図である。 大当りが成立して第2ステージが選択された場合のラウンド遊技におけるステージ部材、第2の貯留部材および振分け部材の動作態様を示すタイミングチャート図である。 実施例2に係る遊技機の入賞装置を示す正面図である。 実施例2に係る入賞装置の下部入賞空間を、パチンコ球が可動傾斜板の奥側に貯留された状態で示す概略斜視図である。
符号の説明
15 入賞口(球入口),16 開閉部材,17 入賞空間,18 特別領域
19a 第1の一般領域(一般領域),19b 第2の一般領域
24b 第2通路(通路),26a 第1傾斜面(傾斜面),26b 第2傾斜面
27 案内片,29 第1ステージ,30 第2ステージ,31 第3ステージ
32 ステージ部材,35 駆動機構(駆動手段),39 第1の貯留部材
39a 貯留部,41 第2の貯留部材,41a 貯留部,44 揺動機構
J 遊技盤,入賞装置,MC 入賞装置,S パチンコ球(遊技球)

Claims (3)

  1. 遊技球が通過し得る球入口と、該球入口を開閉可能な開閉部材と、球入口を介して遊技球が通入すると共に通入した遊技球を転動して落下させる通路を備えた入賞空間と、該入賞空間に流入した遊技球の通入を許容する特別領域および該特別領域を挟む左右両側に設けられて遊技球の通入を許容する第1の一般領域とを有する入賞装置を遊技盤に備え、前記特別領域に遊技球が通入することにより遊技者に有利な特別遊技状態成立されると共に、前記第1の一般領域に遊技球が通入した場合には特別遊技状態が成立しないよう設定され、この特別遊技状態は、継続可能な上限回数が決められたラウンド遊技から構成されて、各ラウンド遊技中に開閉部材が開閉動作を繰返すことで開放する球入口を介して前記入賞空間に遊技球が通入することにより賞球が払い出されると共に、ラウンド遊技中あるいはラウンド遊技において前記入賞空間への遊技球の通入個数および前記開閉部材の開閉回数の何れかが所定数に達することを条件としたラウンド遊技終了条件が成立してから予め設定された有効時間が経過するまでの間に、該入賞空間に流入した遊技球が前記特別領域に通入した場合にのみ、次のラウンド遊技に移行して特別遊技状態が継続するよう設定されると共に、前記特別領域に通入しなかった場合および前記上限回数までラウンド遊技が継続したときには、特別遊技状態を終了するよう設定された遊技機において、
    前記特別領域および第1の一般領域より後方の入賞空間に水平回転自在に設けられ、周方向に離間する複数の画壁の間にステージが夫々設けられて、回転により前面側に出現させるステージを入替可能で、かつ画壁により入賞空間を前後に仕切ることが可能なステージ部材と、
    前記ステージに上向き状態と下向き状態との間を揺動可能に配設され、上向き状態で遊技球を1個貯留可能な貯留部が形成されて、下向き状態とされたときに該貯留部に貯留している遊技球を放出すると共に、上向き状態でステージ部材が回転可能な貯留部材と、
    前記ステージ部材より後方の入賞空間に設けられ、遊技球の通入を許容するよう形成されて通入した遊技球を遊技盤の裏側に通出する第2の一般領域と、
    前記ステージ部材を正逆回転すると共に停止させる駆動手段と、
    前記ステージ部材の回転を許容する状態で前記貯留部材に連繋され、該貯留部材を上向き状態と下向き状態との間で揺動する揺動機構とを備え、
    前記駆動手段は、前記ステージ部材を正逆回転して何れか1つのステージを前面側に出現させて停止する際には、前面側に出現して停止されたステージを画成する画壁により前記入賞空間が前後に仕切られると共に、該ステージにおける上向き状態に保持された貯留部材の貯留部に前記通路から落下する遊技球を受入れ可能で、かつ該貯留部材の貯留部から遊技球を放出する方向と前記特別領域とが同一線上になる位置に、該ステージ部材を常に単一方向から回転して停止するよう設定され、
    前記各ラウンド遊技において前記ラウンド遊技終了条件が成立するまでに遊技球が前記特別領域に通入しない場合は、前記ステージ部材を停止させた状態で前記揺動機構がステージの貯留部材を上向き状態から下向き状態に揺動することで、前記画壁により前後に仕切られた入賞空間の前側の空間に停止するステージの貯留部材に貯留されている遊技球が特別領域に向けて放出され、
    前記各ラウンド遊技において前記ラウンド遊技終了条件が成立するまでに遊技球が前記特別領域に通入した場合は、前面側に出現しているステージの貯留部材に貯留した遊技球の放出方向が前記第2の一般領域に遊技球を通入可能な方向を向くよう前記駆動手段が前記ステージ部材を回転して前記揺動機構がステージの貯留部材を上向き状態から下向き状態に揺動することで、前記画壁により前後に仕切られた入賞空間の後側の空間に停止するステージの貯留部材に貯留されている遊技球が後方に向けて放出されて、該遊技球が第2の一般領域に通入するよう構成されている
    ことを特徴とする遊技機。
  2. 前記入賞空間の底面におけるステージ部材より前側に、前記特別領域に向けて下方傾斜する傾斜面が形成され、該傾斜面における前端部に、略球1個分の幅寸法で左右方向に離間して一対の案内片が立設され、各案内片の夫々が特別領域の対応する左右の縁部に対して前後に整列し、両案内片の間に画成される空間が特別領域の後側に整列するよう構成される請求項1記載の遊技機。
  3. 前記入賞空間の底面におけるステージ部材より後側に、前記第2の一般領域に向けて下方傾斜する第2傾斜面が形成されている請求項2記載の遊技機。
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