JP4535631B2 - 車両室内への吸気構造 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、車両室内への吸気構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
車両の乗員室は、窓を開閉しての自然換気及び自然換気式ベンチレータは別として、強制換気式ベンチレータ並びに換気、空気ろ過、除湿、冷房及び暖房等の幾つか又は総べてを強制的に行うクーラ、ヒータ及びエアコンディショナ(いわゆるエアコン)等の空調機器を備える。これら空調機器はいずれもファンを有し、ファンによって外気を吸気し、また排気する。ところが、乗員室が狭い車両では、乗員室の内部容積を確保するために、吸排気構造と共にこれら機器を乗員室外に配置するか又は吸気構造だけを乗員室外に配置する。
【0003】
そこで、両配置に共通する吸気構造について、これを乗員室外に配置するもののうち、本願発明に係る従来の吸気構造としては、「乗員室に隣接配置したエンジンの上部を覆うボンネットの乗員室との隣接部裏面にフィルタを内蔵するケースを備え、空気をフィルタに貫流させて乗員室側に吸気するする構造」が一般である。例えば次の通り。
【0004】
実開平5−80822号公報には、上記一般構造において、平板状のフィルタをケース内からボンネット上へ出し入れ可能な開口をボンネットに設けると共に、通気孔を備えて開口を覆う蓋をボンネットに対して開閉自在に設けてある。フィルタは2個であり、各吸気面を上にしてケース内に並列横置きしている。そして、各吸気面から上方へ若干離れてカバーを夫々設け、各カバーによって吸気面を覆う。これにより、通気孔を経てケース内侵入した雨水からフィルタの濡れを防止する。尚、ケース内に侵入した雨水はケース底に設けた排水口から外部へ排出する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで上記公報の技術は本出願人が先に開示した技術であり、そしてこの技術を実機(ブルドーザ等の建設機械)に用いると、吸気構造に係る吸気管のような突起物がボンネット上に突出しないために外観性及び視界性が向上し、かつフィルタが雨水によって濡れないとの長所はあるものの、次のような不都合が生じている。
【0006】
建設機械はダスト(粉塵及び塵埃等)の多い砂漠地、土漠地及び船内等で稼動することが多く、従ってフィルタの目詰まりが激しい。そこで仮に目詰まり点検が困難であると、吸気効率が低下しても放置され易く、従って空調機器の作動効率が低下する。そこで仮にエンジンエアクリーナにおいて常用する「吸気圧の大小によってフィルタの目詰まり度合いを表示するダストインジケータ」を設けてみても、本願発明なる「車両室内への吸気構造」での目詰まり前後の吸気圧差がエンジン吸気圧差と比べて格段に小さいために、ダストインジケータによる目詰まり表示を期待できないのが実状である。また、建設機械は、その大小に係わらず、乗員室が一人用か又は希に2人用であって狭い。従って、小形及び超小形の建設機械では、吸気効率を高めるべくフィルタを大形化しようにも又は複数設けようにも、その配置空間を確保しにくい又はできないのが実状がある。
【0007】
具体的には上記公報の技術では、蓋と2つのカバーとを取り外さないと、フィルタを目詰まり点検できない。尚、この点検には、フィルタの目視点検は勿論のこと、フィルタ交換作業と、車両から取り外したフィルタに高圧空気を与えるか又はフィルタを叩くかして目詰まりしたフィルタからのダスト除去作業とが含まれる(以下、同じ)。また、小形車両又は超小形車両であってもエンジンはそれなりに大きいが、それにも係らずフィルタを横置きとしているために、ケースがエンジンの上方に位置してボンネット高さを高くする。つまり、小形車両又は超小形車両に求められる車両のコンパクト化の障害となっている。また、その外観性及び視界性を損ねる原因ともなっている。また、ケース内に侵入した雨水は排水口から外部へ排出されるものの、排出水がエンジン外壁を伝わり、これを汚している。
【0008】
本発明は、上記従来技術の不都合に鑑み、目詰まり点検を容易化でき、さらに車両のコンパクト化、外観性向上、視界性向上及び周囲構造との好適性向上等の少なくとも一つを得られる車両室内への吸気構造の提供を目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段、作用及び効果】
上記の目的を達成するために、本発明の車両室内への吸気構造は、第1に、乗員室に隣接配置したエンジンの上部を覆うボンネットの乗員室との隣接部裏面にフィルタを内蔵するケースを備え、空気をフィルタに貫流させて乗員室側に吸気する車両室内への吸気構造において、ほぼ平板状のフィルタをケース内からボンネット上へ出し入れ可能な開口をボンネットに設けると共に、通気孔を備えて開口を覆う蓋をボンネットに対して開閉自在に設け、かつフィルタは、蓋を開けた状態で、ボンネット上から開口を通してフィルタの吸気面を直接目視可能にケース内に立設してなることを特徴としている。
【0010】
(1)上記第1構造によれば、蓋を開けてボンネット上から開口を通してフィルタの吸気面を直接目視できると共に(尚、吸気面の全面を直接目視できることが望ましい)、フィルタをケース内から開口を経てボンネット上へ出し入れできる。即ち、蓋を開けるだけでフィルタの目詰まりを目視点検できる。フィルタ交換等の点検も、フィルタをケース内から開口を経てボンネット上へ出し入れすることだけで行える。即ち、点検が簡単容易となり、従来技術における点検困難に基く吸気効率の低下を防止できる。
【0011】
(2)上記第1構造は、乗員室とエンジンとを隣接配置した車両における吸気構造であるが、かかる車両では、その大小に係わりなく、乗員室とエンジンとの間に谷状の空間が生ずるものである。即ち上記第1構造によれば、フィルタがほぼ平板状であり、かつケース内に立設される。つまり、ケースを縦方向に長くでき、従って車両の大小に係わりなく、ケースを谷状の空間内に挿入配置し易い。このために、車両の大小に係わりなく、ボンネット高さを低くできる。つまり、車両の大小に係わりなく、車両自体のコンパクト化並びに外観性及び視界性の向上に寄与する。また、大きなフィルタを使用でき、従ってフィルタの目詰まり寿命も延長する。
【0012】
第2に、上記第1構造において、ケースのエンジン側壁を下方ほど乗員室側へ漸近させるのが望ましい。
【0013】
上記第2構造のように、ケースのエンジン側壁を下方ほど乗員室側へ漸近させると、乗員室とエンジンとの間の谷状の空間をさらに有効利用できる。即ち、ケースを谷状の空間内により深く挿入配置できる。従って、ボンネット高さをさらに低くでき、車両自体のコンパクト化並びに外観性及び視界性の向上をさらに達成できる。一方、ボンネット高さを変えないとすれば、さらに大きなフィルタを採用でき、従ってフィルタの目詰まり寿命がさらに延長する。
【0014】
また、外気を側方から及び/又は下方から吸入し通気孔へと導びく吸気管をボンネット上に着脱自在に設けるのが望ましい。
【0015】
(1)吸気管を設けると、外観性及び視界性は吸気管のないものよりも劣るものの、フィルタの早期目詰まりを解消できる。即ち、ダストは概して地表から上空へ向かうほど減少する。例えば建設機械では、特にクローラ式車両では、左右の履帯が走行時に土砂を舞き上げるが、吸気管を備えることで舞き上がった土砂(ダスト)を吸引する機会が殆どなくなり、フィルタの早期目詰まりを防止できる。また、砂塵地の稼動であっても、吸気管を上方へ延長させることにより、フィルタの目詰まり寿命を延長できる。
【0016】
(2)しかも、吸気管は、その側方及び/又は下方から外気を吸入する。従って、降雨時に雨水がケース内に侵入せず、フィルタの濡れを防止できる。
【0017】
また、蓋及び/又は吸気管内に、空気中のダストを自動分離するダスト分離器を適宜設けると共に、ダスト分離器によって空気中から分離したダストを車外へ自動排出可能に排出機構を設けることとした。ダスト分離器としては、「吸気流をサイクロン化するもの」とした。吸気流をサイクロン化すると、サイクロン化した空気中の重いダストがサイクロン流に基く遠心力によって外方へ飛ばされ、そして内方のダストを多く含まない吸気をフィルタの吸気面へ導びくことができるからである。排出機構としては、「ケース内のフィルタ吸気面側室内からエンジン排気管内に連通する連通管」又は「吸気停止時に開いて外気と連通させ、吸気時にフィルタ吸気面側室の吸気圧によって閉じて外気から遮断する開閉弁」とした。尚、排出機構を連通管としたときは、この連通管は「フィルタ吸気面側室の底に設けたダスト排出孔からエンジン排気管にかけて設け」ることとし、一方、排出機構を開閉弁としたときは、この開閉弁は「フィルタ吸気面側室の底に設けたダスト排出孔に設け」ることとした。但し、ダスト分離器によって空気中から分離したダストを車外へ自動排出可能に排出機構を設けるには、ダスト分離器は「蓋を閉じた状態で、ダスト排出孔の近傍に位置するか又はダスト排出孔に対し隙間を有して位置するダスト排出口を備えること」とした。即ち、
(1)ダスト分離器を蓋及び/又は吸気管内に設けたため、第1構造の各作用効果を維持できる。
【0018】
(2)ダスト分離器及びフィルタで捕捉されずにフィルタ吸気面側室の底に堆積しようとするダストでも、ダスト排出口とダスト排出孔との離間空間又は隙間から排出機構を経て車両外に排出できる。
【0019】
また、蓋に及び/又は吸気管内に空気中の水分を捕集する水捕集器を設けてもよい。
【0020】
水捕集器としては、いわゆるミスト分離器及び後述の実施例で詳記する複数の樋を用いたもの等、各種準備できる。
【0021】
また、ケースの側壁のうちの少なくともエンジン側の壁を共用する第2ケースをボンネットの裏面に設け、かつ第2ケースをエンジン吸気流路としてもよい。
【0022】
(1)エンジン排気流路はその排気の温度、成分及び色等に起因して反乗員室側に設けられ、エンジン吸気流路は乗員室側に設けられるのが普通である。つまり、エンジン吸気流路はケース近傍に位置する。そこで「ケースの側壁のうちの少なくともエンジン側の壁を共用する第2ケースをボンネットの裏面に設け、かつ第2ケースをエンジン吸気流路とした」ものである。この結果、共用壁材を無くすことができる。しかも、エンジンとボンネットとの間に従来配管していたエンジン吸気流路が第2ケースに変わってボンネット裏面にスッキリ設けられることとなるために、エンジンの点検整備性までもが向上する。
【0023】
(2)ケース及び第2ケースは箱構造である。即ち、ケース及び第2ケースを取り付けたボンネット自体の捻じり剛性及び曲げ剛性が大幅に向上する。従って、ケース及び第2ケースは元よりのこと、ボンネット自体も薄肉化できる。換言すれば、ケース、第2ケース及びボンネットを例えば樹脂で構成できる。この場合、樹脂は鉄板よりも低強度ではあるは、上記の通り、捻じり剛性及び曲げ剛性が大幅に向上するのでこれを相殺できる。また、樹脂は鉄板よりも軽いために、第2ケースの増加重量分を相殺できる。
【0024】
(3)尚、これら(1)、(2)の作用効果は、前記「特許請求の範囲」に記載の請求項10での「ケースの少なくとも各壁側がボンネットの裏面補強リブ部材と共用してボンネット(7)と一体的とした構成」でも同様である。
【0025】
【発明の実施の形態及び実施例】
以下、実施例を図1〜図10を参照し説明する。実施例を搭載する例機は、図1に示す通り、ブレード1を備えてクローラ2により走行自在とされたブルドーザである。車体3上には乗員室4(いわゆる「キャビン」である)と、ブレード1及びクローラ2の動力源なるエンジン5とを搭載する。エンジン5は乗員室1の前部から前方へと乗員室1に対し隣接配置される。エンジン5上部は、乗員室1前部から車体3前端に搭載したラジエータガード6上部にかけて着脱自在に架設したボンネット7で覆われる。そして、ボンネット7の乗員室4との隣接部裏面に、平板状のフィルタ8を内蔵するケース9が固設され、乗員室4に設けた空調機器(不図示)のファン(不図示)によってフィルタ8に外気を貫流させて乗員室4側に吸気するようにしてある。
【0026】
上記例機において、第1実施例を図2〜図4を参照し説明する。例機の部分平面図なる図2(a)及び部分側面図なる図2(b)に示す通り、ケース9はボンネット7に設けた開口7a回りのボンネット裏面に溶接又はボルト締めによって固設されている。開口7aは、ケース9の内外間でフィルタ8を出し入れ可能なサイズとしてある。そして、開口7aを開閉自在とすべく、ボンネット7には開口7aを覆う蓋10を設けてある。尚、蓋10の開閉には、ボルト等によって蓋10自体をボンネット7から脱着して開閉する脱着式と、ヒンジを用いて扉のように開閉するいわゆる扉式とがあるが、本実施例(本発明)ではどちらでも又は両方を採用して構わない。例えば本実施例では、図3に示す通り、蓋10の開閉にヒンジ11を用いるが、このヒンジ11は、ボス11a内に軸11bを挿入し、そののち軸11bの先端の孔11d内に係止ピン11cを出し入れ自在としてある。つまり、蓋10はボンネット7に対し脱着式かつ扉式に開閉自在としてある。
【0027】
図2に示す通り、蓋10には通気孔10aを設けてあり、通気孔10a回りの蓋10上に吸気管12を脱着自在に立設してあるが、吸気管12を装着したまま二0を開放してフィルタ8の点検及び着脱も勿論可能である。吸気管12はその上端でその側方及び/又は下方から外気を吸入し、通気孔10aへと導びく。
【0028】
ケース9は、前記の通り、ボンネット7の乗員室4との隣接部裏面に溶接又はボルト締めにより固設されている。ところで、図2に示す通り、エンジン5は、例えばプリクリーナ5aと、エアクリーナ5cと、ターボチャージャ(不図示)と、インタークーラ(不図示)と、インテークマニホールド5dとをこの順に経て吸気し、例えばエキゾーストマニホールド(不図示)と、ターボチャージャ(不図示)と、排気管5eとをこの順に経て排気する。ここで、プリクリーナ5aからエアクリーナ5cまで、エアクリーナ5cからターボチャージャまで、ターボチャージャからインタークーラまで及びインタークーラからインテークマニホールド5dまでの夫々でエンジン吸気流路を有するが、本発明ではこれらエンジン吸気流路の少なくとも一つをケース9の前側に隣接してボンネット7の裏面に固定した第2ケース13の内空間で構成する。本実施例では、図2に示す通り、プリクリーナ5aからエアクリーナ5cまでのエンジン吸気流路5bを第2ケース13の内空間で構成している。しかも、第2ケース13の乗員室4側壁をケース9のエンジン側壁9Eとの接触面において共用させてある。しかも、ケース9のエンジン側壁9Eがボンネット7の裏面補強リブ部材7bと共用している。さらには、エンジン側壁9Eを下方ほど乗員室4側に漸近させてある。
【0029】
ケース9の内部は、図4に示す通り、2個のフィルタ8を並べて各上端を夫々後傾させてケース9内に固定する立設式である。詳しくは次の通り。ケース9は、その後部に設けた遮蔽隔壁9aを境として、通気孔10a側の前室9F(上流室)と、乗員室4側に連通する後室9B(下流室)とで一つの吸気流路を形成している。遮蔽隔壁9aは、その前面左右には孔9L、9Rを有する。前室9Fの底9bの遮蔽隔壁9a側端には、ヒンジ9cを設けてある。ヒンジ9cはフィルタ押え板9dの下端と係合し、立設後のフィルタ押え板9dを前後傾自在としている。フィルタ押え板9dもまた、左右に孔9L、9Rを有する。また、フィルタ押え板9dの上端には係止金具9eを設けてある。尚、遮蔽隔壁9aの上面にも係止金具9eを設けてある。また、遮蔽隔壁9aの左右の孔9L、9Rはフィルタ8の放気面8aと同サイズとされ、一方、フィルタ押え板9dの左右の孔9L、9Rはフィルタ8の吸気面8bと同サイズとされる。尚、フィルタ8は、本実施例ではその厚さ方向のほぼ中央外周に枠8cを突出して有する市販の規格品である。つまり、フィルタ8の放吸気面8a、8bは互いに同サイズである。従って、本実施例での遮蔽隔壁9a及びフィルタ8の各左右の孔9L、9Rもまた同サイズである。また、前室9Fの底9bは所定位置に向けて傾斜し、その傾斜端(即ち最底部)にダスト排出孔9fを設けてある。ダスト排出孔9fが位置するケース9の裏面には、図2に示す通り、このダスト排出孔9fに連通する連通管14の一端が脱着自在に接続している。連通管14の他端はエンジン排気管5eに脱着自在に接続している。つまり、連通管14は、前室9F内とエンジン排気管5e内とを連通させる。
【0030】
ところで、ケース9は、図4に示す通り、車体3に対しボルト締めされて着脱自在となっている。尚、ケース9は、前記の通り、ボンネット7に固設されているから、ボンネット7が車体3に対し着脱自在に支持されていることになる。詳しくは、次のケース9のボンネット7への取り付け手順で説明する。
【0031】
図4に示す通り、車体3の乗員室4側の左右の主要メンバには台座3aを夫々設けてある。そこで、ボンネット7のエンジン5上部への取り付け手順は、ボンネット7の前部をラジエータガード6上の所定位置に載置させると共にケース9の左右後端下部を左右の台座3a上に載置し、その上で、ボンネット7の前部をラジエータガード6に係止手段(不図示)によって係止すると共にケース9の後部左右に設けたボルト通し孔9gを経て車体3に設けたネジ穴にボルト(不図示)を夫々締め付けることで行う。これにより、ケース9は車体3に固定される。ボンネット7のエンジン5上部からの取り外し手順は、上記取り付け手順の逆である。尚、ボンネット7自体の着脱には連通管14の着脱と、第2ケース13へのプリクリーナ5a及びエアクリーナ5cの着脱も伴うなう。勿論、エンジン排気管5e、その他部品の着脱も伴うが、これらその他部品の着脱要領については、本実施例に無関係であるため、その説明は省略する。
【0032】
次に、ケース9内へのフィルタ8の取り付け手順を図2及び図4を参照し説明する。先ず、作業者は蓋10を開けてフィルタ押え板9dを前傾させる。次いで、2個のフィルタ8を外部から開口7aを通してフィルタ押え板9dと遮蔽隔壁9aとの間に立てる。次いで、各フィルタ8の放吸気両面8a、8bが遮蔽隔壁9a及びフィルタ8の各孔9L、9R内に収まるように、フィルタ押え板9dを後傾させ、収まった後、フィルタ押え板9dを完全に後傾させる。すると、フィルタ押え板9dがフィルタ8の枠8cの前面に密接し、かつ枠8cの後面が遮蔽隔壁9aの左右の孔9L、9Rの外周前面に密接する。その後、フィルタ押え板9dを遮蔽隔壁9aに両者の係止金具9e間で係止させる。これにより、ケース9内へのフィルタ8の取り付けを完了する。ケース9外へのフィルタ8の取り外し手順は、上記取り付け手順の逆である。
【0033】
尚、本実施例において留意すべき点は、ケース9内に固定(以下単に「立設」とする)したフィルタ8の吸気面8bを開口7aから直接目視できるように、フィルタ8のケース9内での立設位置を設定してある点である。もっとも、直接目視するには、蓋10を開く必要があるが、これは、前記の通り、蓋10がボンネット7に対し開閉自在としてあることで達成される。
【0034】
第1実施例の作用効果は、次の通り。
【0035】
(A1)蓋10を開けて開口7aからフィルタ8の吸気面8bを直接目視できると共に、フィルタ8を開口7aを経てケース9の内外間で出し入れ可能としてある。従って、フィルタの目詰まり点検が簡単容易となり、従来技術における点検困難に基く吸気効率の低下を防止できる。
【0036】
(A2)ほぼ平板状フィルタ8をケース9内に立設させた。上記実施例は、乗員室4とエンジン5とが隣接配置した車両に対する吸気構造である。かかる車両では、その大小に係わりなく、乗員室4とエンジン5との間に谷状の空間が生ずる。即ち、上記実施例でのフィルタ8はほぼ平板状であり、かつケース内に立設される。つまり、ケース9を縦方向に長くでき、従って車両の大小に係わりなく、ケース9を谷状の空間内に深く挿入配置できる。このため、車両の大小に係わりなく、ボンネット7の高さを低くできる。つまり、車両の大小に係わりなく、車両自体のコンパクト化並びに外観性及び視界性の向上を図ることができる。一方、ボンネット7の高さを従来のままとすれば、大きいフィルタ8を使用でき、その分だけフィルタ8の目詰まり寿命が延長する。つまり、乗員室4とエンジン5との間の谷状の空間を有効利用できる。
【0037】
(A3)しかも、ケース9のエンジン側壁9Eを下方ほど乗員室4側に漸近させた。即ち、ケース9を乗員室4とエンジン5との間の谷状の空間内にさらに奥深く挿入配置できる。従って、ボンネット7の高さをさらに低くでき、車両自体のコンパクト化並びに外観性及び視界性の向上をさらに達成できる。一方、ボンネット7の高さを従来のままとすれば、さらに大きいフィルタ8を使用でき、その分だけフィルタ8の目詰まり寿命がさらに延長する。つまり、乗員室4とエンジン5との間の谷状の空間をさらに有効利用できる。また、導入外気を立設したフィルタ8の下方側へもスムーズに誘導できる。
【0038】
(A4)ボンネット7の裏面に第2ケース13を設け、その内空間をプリクリーナ5aからエアクリーナ5cまでのエンジン吸気流路5bとした。従って、エンジン5の上部に配置した従来のエンジン吸気流路5bなる配管がなくなり、スッキリし、エンジンの点検整備が楽になる。また、例えばプリクリーナ5aからエアクリーナ5cまで、エアクリーナ5cからターボチャージャまで、ターボチャージャからインタークーラまで、インタークーラからインテークマニホールド5dまで及びエアクリーナ5cからインテークマニホールド5dまでの各エンジン吸気流路のうちの幾らかの夫々に対し、第2ケース13を複数設けるか又は第2ケース13内を遮蔽壁で複数分割するかして個別対応させてもよい。このようにすると、各エンジン吸気流路の配管の総べてもなくなり、さらにスッキリし、またエンジンの点検整備がさらに容易になる。また、ケース9及び第2ケース13は箱構造であり、かつケース9のエンジン側壁がボンネット7の裏面補強リブ部材7bに共用しているから、ボンネット7自体の捻じり剛性及び曲げ剛性が大幅に向上する。従って、これらケース9及び第2ケース13は元よりのこと、ボンネット7自体も薄肉化できる。また、ボンネット7は鋼板であるのが普通だが、上記の通り、薄肉化しても剛性を確保できるために、例えばこれらを樹脂で構成できる。尚、樹脂として、例えば軽く、かつ基本的に鋼板に準ずる剛性の、そして加工し易く、かつ塗装し易いエンプラ(エンジニアリングプラスチック)を好適例として例示できる。
【0039】
(A5)前室9Fの底9bを傾斜底とし、最底部にダスト排出孔9fを設けた。従って、フィルタ8を通過する前に傾斜底9bに落下した砂等の重いダストは、ダスト排出孔9fに自動的に至り、ダスト排出孔9fから外部へ排出される。
【0040】
(A6)ダスト排出孔9fには、室9F内とエンジン排気管5e内とを連通させる連通管14を設けた。即ち、エンジン排気管5e内の排気流速は速い。従って、エンジン排気管5e内での連通管14の開口部の圧力は、連通管14内(即ちケース9内)の吸気圧よりも低くなる。従って、エンジン5が稼動すると、フィルタ8を通過する前に前室9Fの底9b上に落下してダスト排出孔9fに至った砂等の重いダストは、ダスト排出孔9fから連通管14を経てエンジン排気管5e内に吸引され、エンジン排気管5eから大気へ放出される。いわゆる「霧吹きの原理」が生ずる。
【0041】
第1実施例の態様例を説明する。
【0042】
(1)上記(A1)の「蓋10を開けて開口7aからフィルタ8の吸気面8bを直接目視可能」ならば、各フィルタ8を横置しても得られることとなるが、上記「ほぼ平板状フィルタ8をケース9内に立設させた」ことによる上記(A2)の作用効果と、上記「しかも、ケース9のエンジン側壁9Eを下方ほど乗員室4側に漸近させた」ことによる上記(A3)の作用効果とを勘案すると、フィルタ8のケース9内での立設角度範囲は、ほぼ垂直(90°)状態からほぼ45°〜55°までの後傾状態が最適と考えられる。
【0043】
(2)ケース9をボンネット7の裏面にボルト締めするときは、図5に例示するシール材9Sを介するのが望ましい。即ち、エンジン5は、例えばそのロッカアームカバー(不図示)にブリーザ(不図示)を有し、ブリーザから霧化した若干量のエンジン潤滑オイルが放出されてエンジン室内に常時漂っている。そして、常時漂っているために、エンジン室内の霧化したエンジン潤滑オイルが若干量ずつではあっても、ケース9とボンネット7との隙間を経てケース9内に吸引されてフィルタ8の吸気面8bを汚し、その使用寿命を短くする。シール材9Sはこれを防止する。
【0044】
第2実施例を図6を参照し説明する。吸気管12の内部に、図6に例示するサイクロン式のダスト分離器15を設けた。このダスト分離器15は吸気管12内の吸気流をサイクロン化する。即ち、本実施例では、吸気管12の中央上部に下方へ向けて下面で開口する中空の円錐体15aを取り付けてある。円錐体15aの外周には螺旋翼15bを設けてある。円錐体15aの下面から所定隙間だけ下方へ離間した位置での吸気管12内壁部に傾斜遮蔽隔壁15dを外周溶接してある。傾斜遮蔽隔壁15dの中央には通気管15cを上下方向に貫通させてある。通気管15cの上面は円錐体15aの中空内で開口し、下面はケース9側で開口する。また、傾斜遮蔽隔壁15dの最底部15eにはダスト排出管15fを設けてある。ダスト排出管15fは、例えば樹脂製ホースでなる可撓管であり、前室9F内に垂れ下げてある。ダスト排出管15fの下端はダスト排出口15gとなるが、このダスト排出口15gは、蓋10を閉じた状態で、前室9Fの底9bのダスト排出孔9fのほぼ直上に位置するか又は微小隙間を有した位置となるように垂れ下がるようにしてある。ダスト排出孔9fには、エンジン排気管5e内に至る連通管14を脱着自在に接続してある。尚、ダスト排出管15fを可撓管としたのは、蓋10の開閉時にダスト排出管15fが前室9Fの側壁及び/又はボンネット7の開口7a端に当たっても撓んで、この撓みによって蓋10の開閉を阻害させないようにするためである。
【0045】
第2実施例の作用効果は、次の通り。
【0046】
サイクロン式のダスト分離器15としては各種準備できるが、いずれも吸気流をサイクロン化し、サイクロン化すると、サイクロン化した空気中の重いダストがサイクロン流に基く遠心力によって外方へ飛ばされ、そして内方のダウストが減少した清浄な吸気をフィルタの吸気面へ導びくことができるからである。
【0047】
(B1)即ち、ダスト分離器15によれば、吸気管12に吸気された空気の吸気流は、円錐体15aの外周に設けた螺旋翼15bによってサイクロン化する。従って、空気中の多くのダストは、サイクロンに基く遠心力によって吸気管12の内壁へと飛ばされ、吸気管12の内壁に沿って傾斜遮蔽隔壁15d上に落下する。傾斜遮蔽隔壁15d上に落下したダストは、傾斜遮蔽隔壁15d上を転がり落ちて又は滑り落ちてダスト排出管15fと、ダスト排出管15fの下端はダスト排出口15gと、前室9Fの底9bのダスト排出孔9fと、連通管14とをこの順に経てエンジン排気管5eから大気へと放出される。ダストの種類にもよるが、普通のダストならば、このダスト分離器15によって70〜80%捕集できる。一方、20〜30%の細かいダストを含んだ空気は、吸気管12から前室9F内に吸気され、フィルタ8によって浄化される。即ち、単純計算によれば、ダスト分離器15を設けない第1実施例と比較すれば、フィルタ8の目詰まり寿命が3倍〜5倍まで延長する。従って、本実施例は、極めてダストが多い環境で稼動する車両に好適である。
【0048】
(2)ダスト排出口15gは、蓋10を閉じた状態で、前室9Fの底9bのダスト排出孔9fのほぼ直上に位置するか又は微小隙間を有して位置している。従って、ダスト分離器15及びフィルタ8で捕捉されずに前室9Fの底9b上に落下したダストでも、ダスト排出口15gとダスト排出孔9fとの隙間からダスト排出孔9fと、連通管14とを経てエンジン排気管5eから大気へ放出される。
【0049】
第2実施例の態様例を説明する。
【0050】
(1)第2実施例では、ダスト分離器15を吸気管12の内部に設けたが、ダスト分離器15を通気孔10a回りの蓋10の裏面に設けてもよい。又は、ダスト分離器15を吸気管12内から通気孔10a回りの蓋10の裏面にかけて設けてもよい。これらは配置に差はあるものの、第2実施例に固有の上記作用効果を奏する。
【0051】
(2)第1、第2実施例ではダスト排出孔9fにエンジン排気管5e内に至る連通管14を脱着自在に接続したが、この連通管14に変えて、図7に示す通り、配管15を介し又は直接に開閉弁16(図7の16A又は図8の16B)を着脱自在に接続してもよい。
【0052】
開閉弁16としては、吸気停止時に自動的に開き、吸気時に前室9Fの吸気圧(大気圧よりも小さい圧)によって自動的に閉じるものが望ましい。例えば次の通り。
【0053】
図7に示す開閉弁16Aはゴム式である。これは、弁の内外圧が大気圧であるときは、図7(a)に示す通り、下端部がそのゴム材自体の緊迫力によって所定隙間だけ開口し(つまり、吸気停止時は、前室9F及び外部が大気圧であるから自動的に開口し)弁内のダストを外部に落下させ、一方、弁内の圧が弁外の圧(大気圧)よりも低いときは、即ちかかる差圧が生じ、かつ下端部の内外受圧面に対する前記差圧によって生じる力が前記ゴム材自体の緊迫力に打ち勝つとき、図7(b)に示す通り、前記隙間を閉ざす(つまり、吸気時は、前室9Fの吸気圧が大気圧よりも小さいから自動的に閉じる)ものである。
【0054】
図8に示す開閉弁16Bはスプリング式16Bである。これは、弁の内外圧が大気圧であるときは、図8(a)に示す通り、下端部がスプリング16Baの伸び力によって所定隙間だけ開口し(つまり、吸気停止時は、前室9F及び外部が大気圧であるから自動的に開口し)弁内のダストを外部に落下させ、一方、弁内の圧が弁外の圧(大気圧)よりも低いときは、即ちかかる差圧が生じ、かつ下端部の内外受圧面に対する前記差圧によって生じる力が前記伸び力に打ち勝ってスプリング16Baが縮むとき、図8(b)に示す通り、前記隙間を閉ざす(つまり、吸気時は、前室9Fの吸気圧が大気圧よりも小さいから自動的に閉じる)ものである。
【0055】
第3実施例を図9及び図10を参照し説明する。第2実施例ではダスト分離器15を、吸気管12内に、蓋10に又は吸気管12内から蓋10にかけて設けるものとしたが、第3実施例では、これら各ダスト分離器15を水捕集器17に変えたものである(尚、ダスト分離器15と水捕集器17とを同時に設けても構わない)。図9は、通気孔10a回りの蓋10に水捕集器17を設けた例である。尚、図9では、通気孔10a及び水捕集器17を覆うカバー18を吸気管12に変えて蓋10上に設けてある。カバー18と蓋10とは乗員室4側に開口しており、かつこの開口部下端を蓋10の上面よりも若干高くし、これにより蓋10上に落下した雨水がケース9内に流れ込まないようにしてある。水捕集器17自体は、空気中の微細な水分を捕集する、いわゆるミスト分離器でも構わないが、図9の例では、蓋10上に落下した雨水の跳ね返り水がケース9内に侵入するのを防止するのを主たる狙いとした図10に詳記する樋式捕集器17を採用している。詳しくは、次の通り。
【0056】
樋式捕集器17は、図10に示す通り、一本の樋17aの横幅よりも若干狭い寸法だけ離間して並列横置きした複数本の樋17a(樋だから傾斜している)を、千鳥状に3層配置したものである。樋17aの傾斜端の下方には、トレイ17bを設けてあり、トレイ17bの最底部17cに下方へ貫通する排水管17dを固設してある。一方、前室9Fの側壁には、内外に貫通する排水管17eを固設してある。そして蓋10を閉めたとき、排水管17eの上部開口内に、排水管17dの下部先端が進入するようになっている。排水管17eは、エンジン5の側部に沿ってエンジン5の下部保護カバー(不図示)に設けた、孔(不図示)を貫通して地表に向けてその先端を開口している。
【0057】
尚、樋式捕集器17は、空気中の微細な水分を捕集する、いわゆるミスト分離器でもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例を搭載する例機(ブルドーザ)の側面図。
【図2】第1実施例の概要図であり、(a)は例機の部分平面図、(b)は例機の部分側面図。
【図3】図2(a)のP1部の斜視図。
【図4】ケース組立図及びフィルタの組み込み図。
【図5】ケース上面へのシール材の組み込み図。
【図6】第2実施例の部分詳細断面図。
【図7】開閉弁の第1例の斜視図であり、(a)は吸引停止時(開時、ダスト落下時)、(b)は吸引時(閉時、ダスト捕集時)を示す。
【図8】開閉弁の第2例の斜視図であり、(a)は吸引停止時(開時、ダスト落下時)、(b)は吸引時(閉時、ダスト捕集時)を示す。
【図9】第3実施例の部分詳細断面図。
【図10】図9のP2部の斜視図。
【符号の説明】
4:乗員室、5:エンジン、5b:エンジン吸気流路、5e:エンジン排気管、7:ボンネット、7a:開口、8:フィルタ、8a:フィルタ吸気面、9:ケース、9F:フィルタ吸気面側室(前室)、9b:前室の底、9E:ケースのエンジン側壁、9f:ダスト排出孔、10:蓋、10a:通気孔、12:吸気管、13:第2ケース、14:連通管、15:ダスト分離器、15g:ダスト排出口、17:水捕集器。

Claims (10)

  1. 乗員室(4)の前方に隣接配置したエンジン(5)の上部を覆うボンネット(7)の乗員室(4)との隣接部裏面にフィルタ(8)を内蔵するケース(9)を備え、空気をフィルタ(8)に貫流させて乗員室(4)側に吸気する車両室内への吸気構造において、ほぼ平板状のフィルタ(8)をケース(9)内からボンネット(7)上へ出し入れ可能な開口(7a)をボンネット(7)に設けると共に、通気孔(10a)を備えて開口(7a)を覆う蓋(10)をボンネット(7)に対して開閉自在に設け、かつフィルタ(8)は、蓋(10)を開けた状態で、ボンネット(7)上から開口(7a)を通してフィルタ(8)の吸気面(8b)を直接目視可能にフィルタ(8)の上端を後傾してケース(9)内に立設し、フィルタ(8)の前方においてケース(9)のエンジン側壁(9E)を下方ほど乗員室(4)側へ漸近させ、上面視において開口(7a)がエンジン側壁(9E)に重なるように設けられてなることを特徴とする車両室内への吸気構造。
  2. 通気孔(10a)に流れ込む及び/又は通気孔(10a)を流れた吸気流をサイクロン化するダスト分離器(15)を蓋(10)に設けると共に、ケース(9)内のフィルタ吸気面側室(9F)の底(9b)に設けたダスト排出孔(9f)からエンジン排気管(5e)にかけてフィルタ吸気面側室(9F)内からエンジン排気管(5e)内に連通する連通管(14)を設け、かつダスト分離器(15)は、蓋(10)を閉じた状態で、ダスト排出孔(9f)の近傍に位置するか又はダスト排出孔(9f)に対し隙間を有して位置するダスト排出口(15g)を備えることを特徴とする請求項記載の車両室内への吸気構造。
  3. 通気孔(10a)に流れ込む及び/又は通気孔(10a)を流れた吸気流をサイクロン化するダスト分離器(15)を蓋(10)に設けると共に、ケース(9)内のフィルタ吸気面側室(9F)の底(9b)に設けたダスト排出孔(9f)に、吸気停止時に開いて外気と連通させ、吸気時にフィルタ吸気面側室(9F)の吸気圧によって閉じて外気から遮断する開閉弁(16)を設け、かつダスト分離器(15)は、蓋(10)を閉じた状態で、ダスト排出孔(9f)の近傍に位置するか又はダスト排出孔(9f)に対し隙間を有して位置するダスト排出口(15g)を備えることを特徴とする請求項記載の車両室内への吸気構造。
  4. 通気孔(10a)に流れ込む及び/又は通気孔(10a)を流れた空気中の水分を捕集する水捕集器(17)を蓋(10)に設けたことを特徴とする請求項1〜いずれかに記載の車両室内への吸気構造。
  5. 外気を側方から及び/又は下方から吸入し通気孔(10a)へと導びく吸気管(12)をボンネット(7)上に着脱自在に設けたことを特徴とする請求項記載の車両室内への吸気構造。
  6. 吸気管(12)を流れる吸気流をサイクロン化するダスト分離器(15)を吸気管(12)内に設けると共に、ケース(9)内のフィルタ吸気面側室(9F)の底(9b)に設けたダスト排出孔(9f)からエンジン排気管(5e)にかけてフィルタ吸気面側室(9F)内からエンジン排気管(5e)内に連通する連通管(14)を設け、かつダスト分離器(15)は、蓋(10)を閉じた状態で、ダスト排出孔(9f)の近傍に位置するか又はダスト排出孔(9f)に対し隙間を有して位置するダスト排出口(15g)を備えることを特徴とする請求項記載の車両室内への吸気構造。
  7. 吸気管(12)を流れる吸気流をサイクロン化するダスト分離器(15)を吸気管(12)内に設けると共に、ケース(9)内のフィルタ吸気面側室(9F)の底(9b)に設けたダスト排出孔(9f)に、吸気停止時に開いて外気と連通させ、吸気時にフィルタ吸気面側室(9F)の吸気圧によって閉じて外気から遮断する開閉弁(16)を設け、かつダスト分離器(15)は、蓋(10)を閉じた状態で、ダスト排出孔(9f)の近傍に位置するか又はダスト排出孔(9f)に対し隙間を有して位置するダスト排出口(15g)を備えることを特徴とする請求項記載の車両室内への吸気構造。
  8. 吸気管(12)内を流れる空気中の水分を捕集する水捕集器(17)を吸気管(12)内に設けたことを特徴とする請求項5〜7いずれかに記載の車両室内への吸気構造。
  9. ケース(9)の側壁のうちの少なくともエンジン(5)側の壁(9E)を共用する第2ケース(13)をボンネット(7)の裏面に設け、かつ第2ケース(13)をエンジン(5)に対する吸気流路(5b)としたことを特徴とする請求項1〜のいずれかに記載の車両室内への吸気構造。
  10. 前記蓋(10)をボンネット(7)の一部として共用し、ボンネット(7)に対して開閉自在に設け、かつケース(9)の少なくとも各壁側がボンネット(7)の裏面補強リブ部材(7b)と共用してボンネット(7)と一体的に構成したことを特徴とする請求項1記載の車両室内への吸気構造。
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