JP4534395B2 - 架橋ポリマーのマテリアルリサイクル物の製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は架橋ポリマーのマテリアルリサイクル物に関するものである。更に詳述すれば本発明は架橋ポリマーを超臨界アルコール若しくは亜臨界アルコール、又は高温高圧アルコールによって架橋部分を分子鎖を切断して得られる架橋ポリマーのマテリアルリサイクル物の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年の生産工場では産業廃棄物をできるたけ工場外へ排出しないようにすることが強く求められている。また、発生した産業廃棄物は再生資源として有効に活用することも強く求められている。
【0003】
さて、架橋ポリエチレン絶縁電力ケーブルは電気的特性、化学的特性、機械的特性等が優れており、しかも従来のクラフト紙絶縁電力ケーブル等に比較して安価であることから広く実用されるようになってきている。
【0004】
この種の架橋ポリエチレン絶縁電力ケーブルの製造では、まず導体上にポリエチレンや架橋剤等を混和して成る架橋性ポリエチレン混和物を押し出し被覆し、次にその押し出し被覆層を電子線照射架橋するか若しくは加熱架橋するか若しくは水架橋することにより、架橋ポリエチレン絶縁電力ケーブルとするようになっている。
【0005】
この架橋ポリエチレン絶縁電力ケーブルの製造作業においては産業廃棄物、例えば架橋性ポリエチレン混和物屑や架橋ポリエチレン屑等が発生する。ここにおいて架橋性ポリエチレン混和物は未架橋物であるが、架橋ポリエチレンは架橋物である。
【0006】
ところで架橋性ポリエチレン混和物屑はその主成分がポリエチレンである。このポリエチレンは典型的な熱可塑性炭化水素系ポリマーであり、従ってロール練り作業性、押し出し作業性、モールド加工性等が極めて容易である。
【0007】
これに対して架橋ポリエチレン屑は熱硬化性樹脂であり、従ってロール練り作業性、押し出し作業性、モールド加工性等が極めて困難である。このような訳で架橋ポリエチレン屑はその再利用品への加工が難しい。
【0008】
そこでこの架橋ポリエチレン屑は高温釜で低分子炭化水素樹脂、例えばワックス等へ分解して再利用するか、焼却処分するか、埋め立て処分するか等を行っていた。
【0009】
しかしこの架橋ポリエチレン屑は高温釜で低分子炭化水素樹脂、例えばワックス等へ分解して再利用する方法は高温で熱分解することから危険で、且つ熱エネルギー損失が大きいという難点がある。
【0010】
そこで架橋ポリエチレン屑を少ない熱エネルギーで熱可塑性ポリエチレンへ変換することができる架橋ポリエチレン屑の非架橋化処理方法の開発が望まれていた。
【0011】
このような観点から高温高圧の超臨界流体、例えば超臨界アルコール若しくは亜臨界アルコール、又は高温高圧アルコールにより架橋ポリマー屑を非架橋化処理する方法が注目されている。
【0012】
このような架橋ポリエチレン屑の高温高圧の超臨界流体を用いた非架橋化処理方法は、架橋ポリエチレン屑のシラノール縮合部分を超臨界アルコール等により分子鎖切断し、それによってリサイクル熱可塑性物質へ変換するものである。
【0013】
ここで得られたリサイクル熱可塑性物質は通常の熱可塑性ポリマーと同様に優れた熱可塑性を有することから、容易に再使用したり、再利用したりすることが可能である。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら架橋ポリマーのシラノール縮合部分を超臨界アルコール等により分子鎖切断処理して得られたリサイクル熱可塑性物質は、その分子鎖切断処理した末端基が化学的に活性なアルコキシル基であるため貯蔵安定性が悪いという難点があった。
【0015】
即ち、分子鎖切断処理した末端基が化学的に活性なアルコキシル基リサイクル熱可塑性物質は、分子鎖切断処理時間経過と共に活性なアルコキシル基を介して架橋反応が進行し、それによって架橋ポリマーへ逆戻りしてしまうのである。
【0016】
特に、最も炭素数が少ないアルコールであるメタノールを用いた超臨界メタノールによって架橋箇所を分子鎖切断処理して得られたリサイクル熱可塑性物質は、その末端基のアルコキシル基の活性が大きく、その結果得られたリサイクル熱可塑性物質は切断処理経過時間と共に架橋反応が急速に進行してしまうという難点があった。当然、熱硬化性を有する架橋ポリエチレンは再使用したり、再利用したりすることが困難である。
【0017】
このようなことは架橋ポリエチレンの架橋箇所を分子鎖切断処理したときばかりでなく、他の架橋ポリマーでも同様である。
【0018】
本発明はかかる点に立って為されたものであって、その目的とするところは前記した従来技術の欠点を解消し、架橋ポリマーの架橋箇所を分子鎖切断するときには優れた省エネルギー性を発揮でき、且つその分子鎖切断作業により得られたリサイクル熱可塑性物質は優れた貯蔵安定性、熱可塑性及び再利用加工性を有するものであることを特徴とする架橋ポリマーのマテリアルリサイクル物の製造方法を提供することにある。
【0019】
【課題を解決するための手段】
本発明の要旨とするところは、シラン架橋ポリマーの架橋部分を、超臨界アルコール若しくは亜臨界アルコール、又は高温高圧アルコールにより分子鎖切断してリサイクル熱可塑性物質を得、該リサイクル熱可塑性物質に対して、前記超臨界アルコール若しくは亜臨界アルコール、又は高温高圧アルコールとして用いたアルコールより炭素数が多いアルコールを添加することを特徴とする架橋ポリマーのマテリアルリサイクル物の製造方法にある。
【0020】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の架橋ポリマーのマテリアルリサイクル物の製造方法の実施の形態について説明する。
【0021】
本発明において架橋ポリマーとは架橋ポリエチレン、架橋ポリプロピレン、架橋塩素化ポリエチレン、架橋エチレン共重合体、シリコーン樹脂、架橋ゴム、架橋シリコーンゴム、架橋シリコーン樹脂等がある。
【0022】
ここにおいて架橋ゴムのベースゴムとしてはブタジエンゴム、スチレンブタジエンゴム、ブチルゴム、エチレンプロピレンゴム等がある。
【0023】
また、架橋エチレン共重合体のベース樹脂としてはエチレン酢酸ビニル共重合体、エチレンエチルアクリレート共重合体、エチレンメチルメタクリレート共重合体、エチレンプロピレン共重合体、エチレンブテン共重合体、エチレンオクテンゴム等がある。
【0024】
本発明において超臨界アルコールとは物質が臨界点よりも高い温度、圧力になった状態のアルコールをいう。この超臨界アルコールの密度は通常状態のアルコール気体よりも大きく、その分子の運動量は通常状態のアルコール気体と同程度である。
【0025】
また、本発明において亜臨界アルコールとは臨界点近傍で臨界温度よりも低い温度領域のアルコールである。この亜臨界アルコールの反応性は超臨界アルコールの反応性に準じたものである。
【0026】
更に、本発明において高温高圧アルコールとは臨界点以上の温度で、且つ臨界圧力以下の状態のアルコールをいう。
【0027】
本発明において超臨界アルコール若しくは亜臨界アルコール、又は高温高圧アルコールに用いられるアルコールとしては低級アルコール(r−OH)、例えばメタノール、エタノール、プロパノール、ペンタノール等がある。
【0028】
本発明において高級アルコール(R−OH)とは超臨界アルコール若しくは亜臨界アルコール、又は高温高圧アルコールとして用いられた低級アルコール(r−OH)より炭素数が多いアルコールをいう。
【0029】
例えば、低級アルコール(r−OH)がメタノールのときの高級アルコール(R−OH)とは、エタノール、プロパノール、ブタノール、ペンタノール、ヘキサノール、ドテカノール、テトラデカノール、ペンタエリスリトール、グリセロール、ポリエチレングリコール等がある。
【0030】
また、低級アルコール(r−OH)がエタノールのときの高級アルコール(R−OH)とは、プロパノール、ブタノール、ペンタノール、ヘキサノール、ドテカノール、テトラデカノール、ペンタエリスリトール、グリセロール、ポリエチレングリコール等がある。
【0031】
更に、低級アルコール(r−OH)がプロパノールのときの高級アルコール(R−OH)とは、ブタノール、ペンタノール、ヘキサノール、ドテカノール、テトラデカノール、ペンタエリスリトール、グリセロール、ポリエチレングリコール等がある。
【0032】
以下同様にして、低級アルコールと高級アルコールとを組み合わせて使用されるようになっている。
【0033】
そして本発明において高級アルコール(R−OH)としては、より望ましくはリサイクル熱可塑性物質の融点より高い沸点を有するものであることが好ましい。
【0034】
さて、低級アルコール(r−OH)を用いた超臨界アルコール若しくは亜臨界アルコール、又は高温高圧アルコールによりシラン架橋ポリマーの架橋部分を分子鎖切断して得られるリサイクル熱可塑性物質は、その切断末端基が低級アルコール置換アルコキシシラン(−Si−O−r)である。そしてこのリサイクル熱可塑性物質の低級アルコール置換アルコキシシラン(−Si−O−r)は、他のアルコール、ここでは高級アルコール(R−OH)を添加することにより交換反応が起こり、その結果化学的に安定な高級アルコール置換アルコキシシラン(−Si−O−R)となるのである。
【0035】
即ち、本発明の架橋ポリマーのマテリアルリサイクル物はその分子鎖切断末端基が添加した高級アルコール(R−OH)によって化学的に安定な高級アルコール置換アルコキシシラン(−Si−O−R)となっており、それによって再架橋反応が効果的に抑止できるのである。
【0036】
本発明において中間製品として得られるリサイクル熱可塑性物質は様々な分子量のものがある。例えば、リサイクル熱可塑性物質としてはその架橋ポリマーの原料未架橋ポリマーと同レベルの分子量分布のものやその架橋ポリマーの原料未架橋ポリマーより遥かに低分子のワックス状のもの等がある。
【0037】
本発明において高級アルコールの添加量はリサイクル熱可塑性物質100重量部に対して1〜50重量部であることが好ましい。これは1重量部以下では貯蔵安定性の向上効果が小さく、逆に添加量が50重量部以上では再利用するために押し出し作業したりしたときの押し出し作業性の悪化、発泡、ブリード等のトラブルが発生するためである。
【0038】
リサイクル熱可塑性物質への高級アルコールの添加方法としては任意の方法でよく、例えば押出機による押し出し処理、ロールによる混練処理、ニーダーによる混練処理、ドライブレンド処理、含浸処理等がある。
【0039】
【実施例】
次に、本発明の架橋ポリマーのマテリアルリサイクル物の製造方法の実施例を比較例と共に説明する。
(実施例1)
まず、架橋度60%のシラン架橋ポリエチレンを50gを秤量、採取した、
次に、そのシラン架橋ポリエチレンを容量500mlの高圧容器内に投入し、それから容器内の空気を置換した。
【0040】
次に、その容器内の温度を320℃に上げた。
【0041】
次に、その容器内へ圧力が12MPaとなるようにエタノールを注入し、架橋箇所の分子鎖切断することにより中間製品である実施例1のリサイクル熱可塑性物質を得た。
【0042】
次に、その容器全体を冷却し、中間製品である実施例1のリサイクル熱可塑性物質を取り出し、それから真空乾燥した。
【0043】
次に、その真空乾燥した中間製品である実施例1のリサイクル熱可塑性物質100重量部、ドデカノール2重量部をそれぞれ秤量、採取し、それからそれらをドライブレンドした。
【0044】
次に、そのドライブレンド物を押出機に投入し、それから押し出しすることにより混練した。
【0045】
次に、その混練物をペレタイザーでペレット化することにより実施例1の架橋ポリマーのマテリアルリサイクル物を得た。
(実施例2)
架橋ポリエチレンの代わりに架橋酢酸ビニル共重合体を用い、またドデカノールの添加量を30重量部とした以外は実施例1と同様にすることにより、実施例2の架橋ポリマーのマテリアルリサイクル物を得た。
(実施例3)
まず、先に得られた真空乾燥した実施例1の中間製品である実施例1のリサイクル熱可塑性物質を採取した。
【0046】
次に、その実施例1のリサイクル熱可塑性物質をグリセロールへ所定時間溝漬けすることによりマテリアルリサイクル物を得た。
【0047】
次に、このマテリアルリサイクル物を真空乾燥することにより実施例3の架橋ポリマーのマテリアルリサイクル物を得た。
(実施例4)
まず、先に得られた真空乾燥した実施例1の中間製品である実施例1のリサイクル熱可塑性物質を採取した。
【0048】
次に、その実施例1のリサイクル熱可塑性物質をペンタエリスリトールへ溝漬けすることによりマテリアルリサイクル物を得た。
【0049】
次に、このマテリアルリサイクル物を真空乾燥することにより実施例4の架橋ポリマーのマテリアルリサイクル物を得た。
(実施例5)
まず、先に得られた真空乾燥した実施例1の中間製品である実施例1のリサイクル熱可塑性物質を採取した。
【0050】
次に、その実施例1のリサイクル熱可塑性物質をグリセロール90%、デカノール10%の混合液へ溝漬けすることによりマテリアルリサイクル物を得た。
【0051】
次に、このマテリアルリサイクル物を真空乾燥することにより実施例5の架橋ポリマーのマテリアルリサイクル物を得た。
(実施例6)
架橋ポリエチレンの代わりにシラン架橋酢酸ビニル共重合体を用いた以外は実施例1と同様にすることにより、実施例6の架橋ポリマーのマテリアルリサイクル物を得た。
(実施例7)
ドデカノールの添加量を50重量部とした以外は実施例1と同様にすることにより、実施例2の架橋ポリマーのマテリアルリサイクル物を得た。
(比較例1)
まず、架橋度60%のシラン架橋ポリエチレンを50gを秤量、採取した。
【0052】
次に、そのシラン架橋ポリエチレンを容量500mlの高圧容器内に投入し、それから容器内の空気を置換した。
【0053】
次に、その容器内の温度を320℃に上げた。
【0054】
次に、その容器内へ圧力が12MPaとなるようにエタノールを注入し、架橋箇所の分子鎖切断することにより比較例1のリサイクル熱可塑性物質を得た。
【0055】
従ってこの比較例1のリサイクル熱可塑性物質は、実施例1の中間製品であるリサイクル熱可塑性物質と同一である。
(比較例2)
まず、先に得られた真空乾燥した実施例1の中間製品である実施例1のリサイクル熱可塑性物質を採取した。なお、この実施例1の中間製品であるリサイクル熱可塑性物質は、比較例1のリサイクル熱可塑性物質と同一である。
【0056】
次に、その実施例1の中間製品であるリサイクル熱可塑性物質をメタノールへ所定時間溝漬することによりマテリアルリサイクル物を得た。
【0057】
次に、このマテリアルリサイクル物を真空乾燥することにより比較例2の架橋ポリマーのマテリアルリサイクル物を得た。
(比較例3)
まず、架橋度60%のシラン架橋酢酸ビニル共重合体を50gを秤量、採取した。
【0058】
次に、そのシラン架橋酢酸ビニル共重合体を容量500mlの高圧容器内に投入し、それから容器内の空気を置換した。
【0059】
次に、その容器内の温度を320℃に上げた。
【0060】
次に、その容器内へ圧力が12MPaとなるようにエタノールを注入し、架橋箇所の分子鎖切断することにより比較例3の架橋ポリマーのマテリアルリサイクル物を得た。
(試験方法)
(i) 貯蔵安定性(促進再架橋性試験)
まず、実施例及び比較例の架橋ポリマーのマテリアルリサイクル物をそれぞれ50℃のスチーム雰囲気下において10日間放置した。
【0061】
次に、取り出した実施例及び比較例の架橋ポリマーのマテリアルリサイクル物についてそれぞれ架橋度を測定した。
【0062】
(ii) 押し出し加工性
まず、上記のように実施例及び比較例の架橋ポリマーのマテリアルリサイクル物をそれぞれ50℃のスチーム雰囲気下において10日間放置し、取り出したものを用意した。
【0063】
次に、それらの取り出したものを押出機へ投入し、それから押し出した。
【0064】
次に、その押し出し品の外観を評価した。
【0065】
結果は外観が良好なものを○、外観が劣るものを×で示した。
(試験結果)
これらの試験結果を表1に示した。
【0066】
【表1】
【0067】
表1から判るようにシラン架橋ポリエチレンを超臨界エタノールでその架橋箇所の分子鎖切断をして成る比較例1のリサイクル熱可塑性物質は、50℃のスチーム雰囲気下において10日間の再架橋処理を行うと50%のゲル分率となるまで架橋が進行してしまう。当然、このようにゲル分率が上がったものは架橋ポリエチレンへ逆戻りし、その結果押し出し加工品の外観が悪い。
【0068】
また、シラン架橋ポリエチレンを超臨界エタノールでその架橋箇所の分子鎖切断をした後、その超臨界エタノールより炭素数が少ない低級アルコールのメタノールへ所定時間溝漬して成るマテリアルリサイクル物である比較例2の架橋ポリマーのマテリアルリサイクル物では、本発明の架橋防止効果が全くなく、そのため50℃のスチーム雰囲気下において10日間の再架橋処理を行うと50%のゲル分率となるまで架橋が進行してしまう。
【0069】
更に、シラン架橋酢酸ビニル共重合体を超臨界エタノールでその架橋箇所の分子鎖切断をして成る比較例3のリサイクル熱可塑性物質も、50℃のスチーム雰囲気下において10日間の再架橋処理を行うと50%のゲル分率となるまで架橋が進行してしまう。当然、このようにゲル分率が上がったものは架橋酢酸ビニル共重合体へ逆戻りし、その結果押し出し加工品の外観が悪い。
【0070】
これらに対して実施例1〜7の架橋ポリマーのマテリアルリサイクル物は50℃のスチーム雰囲気下において10日間の再架橋処理を行ってもゲル分率が10%以下であり、優れた貯蔵安定性を発揮した。そのため架橋ポリマーのマテリアルリサイクル物を50℃のスチーム雰囲気下において10日間の再架橋処理をしても優れた熱可塑性を維持でき、それにより押し出し加工品の外観が良好である。
【0071】
【発明の効果】
本発明の架橋ポリマーのマテリアルリサイクル物の製造方法は架橋ポリマーの架橋箇所を分子鎖切断するときには優れた省エネルギー性を発揮でき、しかもその分子鎖切断作業により得られたリサイクル熱可塑性物質は優れた貯蔵安定性、熱可塑性及び再利用加工性を有するものであり、工業上有用である。
Claims (4)
- シラン架橋ポリマーの架橋部分を、超臨界アルコール若しくは亜臨界アルコール、又は高温高圧アルコールにより分子鎖切断してリサイクル熱可塑性物質を得、該リサイクル熱可塑性物質に対して、前記超臨界アルコール若しくは亜臨界アルコール、又は高温高圧アルコールとして用いたアルコールより炭素数が多いアルコールを添加することを特徴とする架橋ポリマーのマテリアルリサイクル物の製造方法。
- 前記炭素数が多いアルコールはリサイクル熱可塑性物質の融点より高い沸点を有するものであることを特徴とする請求項1記載の架橋ポリマーのマテリアルリサイクル物の製造方法。
- 前記炭素数が多いアルコールの添加量はリサイクル熱可塑性物質100重量部に対して1〜50重量部であることを特徴とする請求項1記載の架橋ポリマーのマテリアルリサイクル物の製造方法。
- 前記架橋ポリマーは架橋ポリエチレン、架橋ポリプロピレン、架橋塩素化ポリエチレン、架橋エチレン共重合体、シリコーン樹脂、架橋ゴム、架橋シリコーンゴム、架橋シリコーン樹脂の中から選ばれた1種であることを特徴とする請求項1記載の架橋ポリマーのマテリアルリサイクル物の製造方法。
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