JP4533730B2 - 微細構造体成形用型材、微細構造体成形用型材の作製方法及び微細構造体の成形方法 - Google Patents

微細構造体成形用型材、微細構造体成形用型材の作製方法及び微細構造体の成形方法 Download PDF

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Description

本発明は、微細構造体成形用型材、微細構造体成形用型材の作製方法及び微細構造体の成形方法に係り、特に、型材の離型性及び耐久性を向上させる手段に関する。
近年、半導体装置、記録媒体、光学素子、マイクロ流体デバイスなどの多くの分野で微細構造体を大量に製造する技術へのニーズが高まっており、例えば2P法を改良した方法でマイクロレンズアレイを製造する技術(例えば、特許文献1参照。)や、ナノインプリント法で100nm以下の微細構造体を製造する技術(例えば、特許文献2参照。)などが従来より提案されている。このように、型材に成形材料を押しつけ、型材に形成された凹凸パターンを成形物に転写する微細構造体の製造方法においては、型材と成形物との剥離性を高めることが凹凸パターンの転写性及び成形物の生産性を高める上で重要であり、従来より型材の表面に離型層を形成したり、型材自体を離型材料で形成することが行われている。
ところで、微細構造体の技術分野においては、凹凸パターンがますます微細化され、かつ例えばゾルゲル材料などの化学的に反応性の高い材料を用いた成形物に対する需要も増加する傾向にあるので、従来の技術では型材からの成形物の剥離が困難になりつつあり、より高性能な離型構造が求められている。また、大量の微細構造体を高能率に製造するため、型材自体の強度の向上も求められている。
このような要請に対応する手段として、近年、真空成膜されたカーボン膜を型材とする各種の技術が提案されている。例えば、姫路工業大学の渡辺啓一郎等は、集束イオンビーム化学蒸着(FIB−CVD)によって作製した三次元ダイヤモンド状炭素モールドを用いてマイクロレンズを作製している(例えば、非特許文献1参照。)。また、大阪府立大学の平井等は、化学気相成長(CVD)ダイアモンド層を用いた微小モールドを用いて幅が100nm以下、深さが1.0μmの狭小溝を得ることに成功している(例えば、非特許文献2参照。)。
特開平8−248207号公報 米国特許第5772905号明細書 "Nanoimprint using three−dimensional microlens mold made by focused−ion−beam chemical vapor deposition", J Vac Sci Technol B.VOL.22 NO.1;PAGE.22−26;(200401−200402) "TIEN High Aspect Pattern Fabrication by Nano Imprint Lithography Using Fine Diamond Mold",Jpn J Appl Phys Part1,VOL.42 NO.6B;PAGE.3863−3866;(20030630)
しかるに、これらの方法はいずれも、真空成膜されたカーボン膜の表面に電子線リソグラフィやエッチングなどの半導体製造手法を適用して所要の加工を行うものであるので、型材の作製に多大の労力を要し、製品である微細構造体が高コストになるという不都合がある。
なお、原型からニッケルなどの金型を複製した後に、当該金型の表面にカーボン膜を真空成膜すれば、高強度にして成形物の剥離性に優れた微細構造体成形用の型材を得ることができるが、この方法では、金型の複雑な表面形状に対応させてカーボン膜を均一に形成することができないため、金型形状が乱れ、所望形状の成形物を複製することができない。また、かかる不都合を防止するために、カーボン膜の膜厚を考慮して金型を薄肉に作製すると、アスペクト比が大きい部分で強度不足を生じ、所要の耐久性をもたせることができない。
本発明は、このような従来技術の不備を解決するためになされたものであり、その目的は、精密な微細構造体を高能率に製造可能な型材を提供すること、この型材を容易かつ低コストで作製する方法を提供すること、及び、この型材を用いて精密な微細構造体を高能率に成形する方法を提供することにある。
本発明は、前記の目的を達成するため、微細構造体成形用型材に関しては、表面に所要の凹凸パターンが形成されたカーボン層と、当該カーボン層の裏面側に直接又は導電性金属層を介して形成された電気めっき金属層とを有する微細構造体成形用型材において、前記カーボン層の層厚が、前記凹凸パターンの段差の大きさよりも厚いという構成にした。
カーボン層の層厚は、最小限成形時の圧力に耐えうる大きさであれば良いが、カーボン層の裏面側に均一厚さの電気めっき金属層を形成できるようにするため、凹凸パターンの段差の大きさよりも厚くすることがより望ましい。
一方、微細構造体成形用型材の製造方法に関して、本発明は、表面に所要の凹凸パターンが形成された原型を作製する工程と、前記原型の凹凸パターン形成面に所要の層厚のカーボン層を形成する工程と、前記カーボン層上に直接又は導電性金属層を介して電気めっき金属層を形成する工程と、前記原型と前記カーボン層との界面を剥離し、前記カーボン層と前記電気めっき金属層とが一体化された微細構造体成形用型材を得る工程とを含む微細構造体成形用型材の作製方法において、前記原型を作製した後、前記カーボン層を形成する前に、前記原型の凹凸パターン形成面に離型層を形成し、前記電気めっき金属層の形成後に前記原型と前記離型層との界面を剥離するという構成にした。
このように、原型の凹凸パターン形成面に所要の層厚のカーボン層を形成した後、原型とカーボン層との界面を剥離することによって、カーボン層の表面に所要の凹凸パターンを形成することができる。
離型層とは、離型剤よりなる層で、塗布又はベーパーディポジション法などにより形成される。この離型層を原型の凹凸パターン形成面に形成すると、原型とカーボン膜との離型性を向上することができるので、微細構造体成形用型材の生産性を高めることができる。
また、本発明は、表面に所要の凹凸パターンが形成された原型を作製する工程と、前記原型の凹凸パターン形成面に所要の層厚のカーボン層を形成する工程と、前記カーボン層上に直接又は導電性金属層を介して電気めっき金属層を形成する工程と、前記原型と前記カーボン層との界面を剥離し、前記カーボン層と前記電気めっき金属層とが一体化された微細構造体成形用型材を得る工程とを含む微細構造体成形用型材の作製方法において、前記原型を作製した後、前記カーボン層を形成する前に、前記原型の凹凸パターン形成面に可溶性膜を形成し、前記電気めっき金属層の形成後に、前記可溶性膜を溶解し、前記原型から前記カーボン層との界面を剥離するという構成にした。
可溶性膜とは、原型及び微細構造体成形用型材を損傷することなく酸や高温で溶解可能な膜である。この可溶性膜を原型の凹凸パターン形成面に形成すると、原型とカーボン膜との離型性を向上することができるので、微細構造体成形用型材の生産性を高めることができる。
本発明の微細構造体成形用型材は、成形物の成形面がカーボン層によって形成されるので、成形材料としてゾルゲル材料や高分子組成物のように化学的に反応性の高い材料を用いた場合にも、成形物の剥離性を良好なものにすることができ、微細な凹凸パターンを有する微細構造体を高能率に製造することができる。また、カーボン層の表面に所要の凹凸パターンを形成するので、転写する凹凸パターンに乱れを生じることがなく、高性能の微細構造体を製造することができる。さらに、カーボン層の裏面側に電気めっき金属層を形成するので、型材の機械的強度を高めることができ、多数の微細構造体を安定して製造することができる。
本発明の微細構造体成形用型材の作製方法は、原型の凹凸パターン形成面に所要の層厚のカーボン層を形成した後に、原型とカーボン層との界面を剥離するので、カーボン層の表面に所要の凹凸パターンを形成することができる。
本発明の微細構造体の成形方法は、表面に所要の凹凸パターンが形成されたカーボン層と当該カーボン層の裏面側に直接又は導電性金属層を介して形成された電気めっき金属層とを有する微細構造体成形用型材を用いて微細構造体の成形を行うので、微細な凹凸パターンを有する高性能の微細構造体を高能率に製造することができる。
以下、本発明に係る微細構造体成形用型材の実施形態を図1乃至図4に基づいて説明する。図1は第1実施形態に係る微細構造体成形用型材の断面図、図2は第2実施形態に係る微細構造体成形用型材の断面図、図3は第3実施形態に係る微細構造体成形用型材の断面図、図4は第4実施形態に係る微細構造体成形用型材の断面図である。
図1乃至図4に示すように、本発明に係る微細構造体成形用型材1A〜1Dは、いずれも、表面に所要の凹凸パターン2aが形成されたカーボン層2と、当該カーボン層2の裏面側に形成された電気めっき金属層3とから主に構成されている。第1実施形態に係る微細構造体成形用型材1Aは、図1に示すように、凹凸パターン2aの段差の大きさdよりも厚肉に形成されたカーボン層2の裏面に電気めっき金属層3が他の膜を介することなく直接形成されており、第2実施形態に係る微細構造体成形用型材1Bは、図2に示すように、凹凸パターン2aの段差の大きさdよりも厚肉に形成されたカーボン層2の裏面に電気めっき金属層3が導電性金属層4を介して形成されている。また、第3実施形態に係る微細構造体成形用型材1Cは、図3に示すように、凹凸パターン2aの段差の大きさdよりも薄肉に形成されたカーボン層2の裏面に電気めっき金属層3が他の膜を介することなく直接形成されており、第4実施形態に係る微細構造体成形用型材1Dは、図4に示すように、凹凸パターン2aの表層部に離型層5が形成されると共に、カーボン層2の裏面に電気めっき金属層3が導電性金属層4を介して形成されている。
カーボン層2は、DLC又はグラファイトなどをもって形成され、電気めっき金属層3は、ニッケル又はニッケル合金などをもって形成される。カーボン層2がグラファイトなどの導電体をもって形成される場合には、当該導電性のカーボン層2を陰極として、その裏面に電気めっき金属層3を直接形成することができる。これに対して、カーボン層2がDLCなどの不導体をもって形成される場合には、当該カーボン層2の裏面に導電性金属層4がスパッタリングされ、当該導電性金属層4を陰極として、その裏面に電気めっき金属層3が形成される。導電性金属層4は、電気めっき金属層3を形成する金属材料と同種の金属材料をもって形成される。離型層5は、金膜又は金合金膜などの金属膜や、ステアリン酸モノグリセリドなどの有機物をもって形成される。
次に、本発明に係る微細構造体成形用型材の作製方法及び本発明に係る微細構造体成形用型材を用いた微細構造体の成形方法の実施形態を図5及び図6に基づいて説明する。図5は第1実施形態に係る微細構造体成形用型材1Aの作製方法とこれを用いた微細構造体の成形方法を示すフロー図、図6は第4実施形態に係る微細構造体成形用型材1Dの作製方法とこれを用いた微細構造体の成形方法を示すフロー図である。
第1実施形態に係る微細構造体成形用型材1Aの作製に当たっては、まず図5(a)に示すように、表面に所要の凹凸パターン11aが形成された原型11を作製する。この原型11はシリコンウエハなどを加工することにより作製される。次に、当該原型11の凹凸パターン形成面にグラファイトなどの導電性のカーボン12をベーパーディポジション法によって堆積し、図5(b)に示すように、凹凸パターン2aの段差の大きさdよりも厚肉のカーボン層2を形成する。次に、当該導電性のカーボン層2を陰極としてニッケル又はニッケル合金13を電気めっき(電鋳)し、図5(c)に示すように、カーボン層2の裏面側に直接所要の厚みの電気めっき金属層3を形成する。しかる後に、凹凸パターン11aとカーボン層2の界面を剥離することにより、図5(d)に示す微細構造体成形用型材1Aが得られる。
また、この型材1Aを用いて微細構造体を成形するに当たっては、図5(e)に示すように、型材1Aの凹凸パターン2aと平板状の基板14との間で成形材料15を均一に展伸し、成形材料15の固化後、型材1Aと成形材料15の界面を剥離する。これにより、図5(f)に示すように、基板14と成形材料15とからなり、成形材料15に原型11の凹凸パターン11aが複製された微細構造体10Aが得られる。
第4実施形態に係る微細構造体成形用型材1Dの作製に当たっては、まず図6(a)に示すように、表面に所要の凹凸パターン11aが形成された原型11を作製する。次に、図6(b)に示すように、当該原型11の凹凸パターン形成面にステアリン酸モノグリセリドなどの離型剤21を均一に塗布し、所要の離型層5を形成する。次に、当該離型層5上にDLCなどの非導電性のカーボン22をベーパーディポジション法によって堆積し、図6(c)に示すように、凹凸パターン2aの段差の大きさdよりも厚肉のカーボン層2を形成する。次に、当該非導電性のカーボン層2に導電性の金属23をスパッタリングし、図6(d)に示すように、カーボン層2の裏面に所要の導電性金属層4を形成する。次に、当該導電性金属層4を陰極としてニッケル又はニッケル合金13を電気めっき(電鋳)し、図5(e)に示すように、カーボン層2の裏面側に導電性金属層4を介して所要の厚みの電気めっき金属層3を形成する。しかる後に、凹凸パターン11aとカーボン層2の界面を剥離することにより、図6(f)に示す微細構造体成形用型材1Dが得られる。
また、この型材1Dを用いて微細構造体を成形するに当たっては、図6(g)に示すように、型材1Dの凹凸パターン2aと平板状の基板14との間で成形材料15を均一に展伸し、成形材料15の固化後、型材1Dと成形材料15の界面を剥離する。これにより、図6(h)に示すように、基板14と成形材料15とからなり、成形材料15に原型11の凹凸パターン11aが複製された微細構造体10Dが得られる。
なお、前記離型層5に代えて、SiOなどの可溶性膜を原型11の凹凸パターン形成面に形成することもできる。また、第2実施形態に係る微細構造体成形用型材1Bの作製方法及び第3実施形態に係る微細構造体成形用型材1Cの作製方法並びにこれらの各型材1B,1Cを用いた微細構造体の作製方法については、前記の各技術を応用して容易に実施可能であるので、説明を省略する。
以下に、より具体的な実施例と比較例とを挙げ、本発明の効果を明らかにする。
〈実施例1〉
原型として、線幅0.4μm、深さ0.2μmの溝が等間隔に形成されたSiウエハを用い、当該Siウエハの溝形成面に、カーボン層として厚さ0.3μmのグラファイト膜を真空蒸着装置で形成した。グラファイト膜の成膜は、図7の実施例1の欄に示す条件で行った。
次いで、スルフォミン酸Ni液中で電解めっきを施し、グラファイト膜上に電気めっき金属層として厚さ0.3mmのNi電気めっき膜を形成した。このNi電気めっき膜が形成されたカーボン膜をSiウエハから引き剥がし、片面に原型の反転パターンが形成された微細構造体形成用の型材を作製した。
次いで、エチルアルコールを用いてフェニルトリエキトキシシラン及びジメチルジエトキシシランを希釈してから酸水溶液により加水分解した溶液を、成形面を上向きにした前記型材に注ぎ、加熱を行いゾルゲル状にした後、硼珪酸ガラス板を上に載せ、30分間200℃まで加熱してゾルゲル材料を硬化した。ゾルゲル材料を自然空冷した後、型材から離型させて、片面に原型と同じ溝パターンが形成された成形物を得た。
〈実施例2〉
原型として、直径40μm、高さ4μmのレンズ状突起物が縦横50μm間隔で等間隔に並んだNi板を用い、当該Ni板の突起形成面に可溶性膜として厚さ0.1μmのSiO膜をRFスパッタリング装置で形成した。この上に続けてカーボン層として厚さ1μmのDLC膜をプラズマCVD装置で形成した。更にこの上に続けて電気めっき金属層を形成するための導電膜として厚さ0.1μmのNi膜をRFスパッタリング装置で形成した。各膜の成膜条件を図7の実施例2の欄に示す。
次いで、前記Ni膜を電極としてスルフォミン酸Ni液中で電解めっきを施し、厚さ0.3mmのNi電気めっき膜を形成した。HF溶液中でSiO膜を溶かすことによって前記Ni電気めっき膜の着いたDLC膜をNi板から引き剥がし、片面に原型の反転パターンが形成された微細構造体形成用の型材を作製した。
ヒーターの上に厚さ0.5mmの板状の住田光学ガラス製光学硝子K−PG375(転位点Tg=343℃)を置き、この硝子板及び前記金型を375℃に加熱した状態で金型を5分間押しつけ、200℃まで冷却した後金型を離してマイクロレンズアレイを作製した。
〈実施例3〉
原型として、線幅0.4μm、深さ0.2μmの溝が等間隔に形成されたSiウエハを用い、当該Siウエハの溝形成面に、剥離層として厚さ0.1μmのAu膜をRFスパッタリング装置で形成した。この上に続けてカーボン層として厚さ1μmのDLC膜を同様のRFスパッタリング装置で形成した。更にこの上に続けて導電性金属膜として厚さ0.1μmのNi膜を同様のRFスパッタリング装置で形成した。各膜の成膜条件を図7の実施例3の欄に示す。
次いで前記Ni膜を電極としてスルフォミン酸Ni液中で電解めっきを施し、電気めっき金属層として厚さ0.3mmのNi電気めっき膜を形成した。SiウエハとAu膜との界面を引き剥がし、片面に原型の反転パターンが形成された微細構造体形成用の型材を作製した。
ヒーターの上に厚さ0.6mmの板状のポリカーボネイト(転移点Tg=130℃)を置き、プレス圧力10kg/cmとしてこの硝子板及び前記型材を210℃に加熱した状態で金型を5分間押しつけ、100℃まで冷却した後、型材から離型させて、片面に原型と同じ溝パターンが形成された成形物を得た。
〈実施例4〉
原型として、線幅0.4μm、深さ0.2μmの溝が等間隔に形成されたSiウエハを用い、当該Siウエハの溝形成面に、離型剤としてステアリン酸モノグリセリドをアセトン溶媒に0.1wt%程度溶解させた溶液をスピン塗布した。
この上に続けてカーボン層として厚さ1μmのDLC膜を同様のRFスパッタリング装置で形成した。更にこの上に続けて導電性金属膜として厚さ0.1μmのNi膜を同様のRFスパッタリング装置で形成した。各膜の成膜条件を図7の実施例4の欄に示す。
次いで前記Ni膜を電極としてスルフォミン酸Ni液中で電解めっきを施し、電気めっき金属層として厚さ0.3mmのNi電気鋳造膜を形成した。Siウエハと離型層の界面を引き剥がし、片面に原型の反転パターンが形成された微細構造体形成用の型材を作製した。
ヒーター上に厚さ0.6mmの板状のポリカーボネイト(転移点Tg=130℃)を置き、プレス圧力10kg/cmとしてこの硝子板及び前記型材を210℃に加熱した状態で型材を5分間押しつけ、100℃まで冷却した後、型材から離型させて、片面に原型と同じ溝パターンが形成された成形物を得た。
〈実施例5〉
原型として、線幅0.4μm、深さ0.2μmの溝が等間隔に形成されたSiウエハを用い、当該Siウエハの溝形成面に、可溶性膜として厚さ0.1μmのSiO膜をRFスパッタリング装置で形成した。この上に続けてカーボン層として厚さ0.2μmのフッ素含有DLC膜をプラズマCVD装置で形成した。更にこの上に続けて導電性金属膜として厚さ0.1μmのNi膜をRFスパッタリング装置で形成した。各膜の成膜条件を図7の実施例5の欄に示す。
次いで前記Ni膜を電極としてスルフォミン酸Ni液中で電解めっきを施し、電気めっき金属層として厚さ0.3mmのNi電気めっき膜を形成した。HF溶液中でSiO膜を溶かすことによって前記Ni電気めっき膜の着いたDLC膜をSiウエハから引き剥がし、片面に原型の反転パターンが形成された微細構造体形成用の型材を作製した。
エポキシシラン、メタクリロキシシラン、チタンのアルコキシドを90:5:5のmol%で混合してなる溶液を反応させ、これに25mol%のメタクリレートモノマーと過酸化物重合触媒を加えてさらに反応を進ませ、粘性溶液を作製した。この粘性溶液を、成形面を上向きにした前記型材上に注ぎ、硼珪酸ガラス板を上に載せ、30分間140℃まで加熱してゾルゲル材料を硬化した。ゾルゲル材料を自然空冷した後、型材から離型させて、片面に原型と同じ溝パターンが形成された成形物を得た。
〈比較例1〉
実施例1とは凹凸の向きが反転した溝構造を有するSiウエハを原型として用い、表面にカーボン層として厚さ0.05μmのグラファイト膜を真空蒸着装置で形成した。グラファイト膜の成膜は図7の比較例1に示す条件で行い、これを型材として用いた。
エチルアルコールを用いてフェニルトリエキトキシシランおよびジメチルジエトキシシランを希釈してから、酸水溶液により加水分解した溶液を、成形面を上向きにした前記型材上に注ぎ、加熱を行いゾルゲル状にした後、硼珪酸ガラス板を上に載せ、30分間200℃まで加熱してゾルゲル材料を硬化した。ゾルゲル材料を自然空冷した後、型材から離型させて、片面に原型と同じ溝パターンが形成された成形物を得た。
〈比較例2〉
Siウエハ上にカーボン層として厚さ0.6μmのDLC膜をプラズマCVD装置で形成した。次いで前記DLC膜に電子ビーム加工を行い、線幅0.4μm、深さ0.2μmの溝が等間隔で並んだ型材を作製した。
ヒーターの上に厚さ0.6mmの板状のポリカーボネイト(転移点Tg=130℃)を置き、プレス圧力10kg/cmとしてこの硝子板及び前記型材を210℃に加熱した状態で型材を5分間押しつけ、100℃まで冷却した後、型材から離型させて、片面に原型と同じ溝パターンが形成された成形物を得た。
図8に、実施例1〜5及び比較例1,2について、成形時に成形材料が金型からうまく離型できるかどうかを示した離型性、成形時に金型形状がうまく転写できるかどうかを示す成形性、同じ金型で成形を何回繰り返せるかの回数を示す繰り返し耐久性、金型を量産する際の量産性をまとめている。
この図から明らかなように、実施例1〜5は何れも離型性、成形性、繰り返し耐久性に優れている。これに対し、比較例1はNi金型表面に設けたカーボン膜が金型の複雑な表面形状に対応できず、均一な膜形成ができないため、元の金型形状が乱れてしまい、成形性に問題が生じた。また、比較例2はDLC膜を直接電子ビーム加工しているため、離型性、成形性、繰り返し耐久性に優れた金型が得られたものの、金型の生産性が悪い
第1実施形態に係る微細構造体成形用型材の断面図である。 第2実施形態に係る微細構造体成形用型材の断面図である。 第3実施形態に係る微細構造体成形用型材の断面図である。 第4実施形態に係る微細構造体成形用型材の断面図である。 第1実施形態に係る微細構造体成形用型材1Aの作製方法とこれを用いた微細構造体の成形方法を示すフロー図である。 第4実施形態に係る微細構造体成形用型材1Dの作製方法とこれを用いた微細構造体の成形方法を示すフロー図である。 実施例及び比較例に係る各膜の成膜条件を示す表図である。 実施例及び比較例に係る各型材の離型性、成形性、繰り返し耐久性及び量産性を比較して示す表図である。
符号の説明
1A〜1D 微細構造体成形用型材
2 カーボン層
2a 凹凸パターン
3 電気めっき金属層
4 導電性金属層
5 離型層
11 原型
14 基板

Claims (3)

  1. 表面に所要の凹凸パターンが形成されたカーボン層と、当該カーボン層の裏面側に直接又は導電性金属層を介して形成された電気めっき金属層とを有する微細構造体成形用型材において、前記カーボン層の層厚が、前記凹凸パターンの段差の大きさよりも厚いことを特徴とする微細構造体成形用型材。
  2. 表面に所要の凹凸パターンが形成された原型を作製する工程と、前記原型の凹凸パターン形成面に所要の層厚のカーボン層を形成する工程と、前記カーボン層上に直接又は導電性金属層を介して電気めっき金属層を形成する工程と、前記原型と前記カーボン層との界面を剥離し、前記カーボン層と前記電気めっき金属層とが一体化された微細構造体成形用型材を得る工程とを含む微細構造体成形用型材の作製方法において、前記原型を作製した後、前記カーボン層を形成する前に、前記原型の凹凸パターン形成面に離型層を形成し、前記電気めっき金属層の形成後に前記原型と前記離型層との界面を剥離することを特徴とする微細構造体成形用型材の作製方法。
  3. 表面に所要の凹凸パターンが形成された原型を作製する工程と、前記原型の凹凸パターン形成面に所要の層厚のカーボン層を形成する工程と、前記カーボン層上に直接又は導電性金属層を介して電気めっき金属層を形成する工程と、前記原型と前記カーボン層との界面を剥離し、前記カーボン層と前記電気めっき金属層とが一体化された微細構造体成形用型材を得る工程とを含む微細構造体成形用型材の作製方法において、前記原型を作製した後、前記カーボン層を形成する前に、前記原型の凹凸パターン形成面に可溶性膜を形成し、前記電気めっき金属層の形成後に、前記可溶性膜を溶解し、前記原型から前記カーボン層との界面を剥離することを特徴とする微細構造体成形用型材の作製方法。
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