JP4533129B2 - 配線基板の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、ガラス−セラミックからなり表面および裏面の少なくとも一方にCuメタライズからなるパッドや電極などの導体が形成される配線基板の製造方法に関する。
低誘電損失のガラス−セラミックからなる基板本体と、かかる基板本体の表面および裏面の少なくとも一方に形成した低抵抗のCuメタライズ層と、を含む配線基板は、高周波領域で使用される電子部品の実装用に好適である。
上記配線基板を得るには、ガラス−セラミックからなり表面に所定パターンのCuメタライズ層を形成した複数のグリーンシートを積層し、得られた積層体を所定の温度域で且つ雰囲気中で焼成することが必要である。
例えば、ガラス−セラミックからなる複数のグリーンシートを積層して得られた積層体を、炭素には酸化的で且つCuには非酸化的な組成比の水素と水蒸気とからなる雰囲気中で、上記ガラスの徐冷温度と軟化温度との範囲内のバインダ燃焼温度で当該バインダが分解するよう加熱した後、上記雰囲気を不活性雰囲気に置換して上記積層体を上記ガラスの結晶化温度まで加熱し、ガラスの粒子を融合および結晶化して、内部にCuを含む導体のパターンを形成する工程を含む、ガラス−セラミック構造の製造方法が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特開昭55−128899号公報(第1〜7頁、第1〜4図)
しかしながら、前記特許文献1の製造方法では、得られる配線基板のガラス−セラミックからなる基板本体が反っていたり、ガラス−セラミック中にCuが拡散していると共に、焼成後のCuメタライズ層に比較的大きな気泡(ポア)が含まれている、という問題があった。しかも、上記ガラス−セラミックとCuメタライズ層との密着性が低いため、かかるCuメタライズ層が不用意に剥離するおそれがある、という問題もあった。
本発明は、前述した背景技術における問題点を解決し、ガラス−セラミックからなる基板に反りが生じにくく且つ当該ガラス−セラミック中にCuの拡散が少ないと共に、比較的緻密で且つ強固に密着したCuメタライズ層を有する配線基板が確実に得られる製造方法を提供する、ことを課題とする。
課題を解決するための手段および発明の効果
本発明は、前記課題を解決するため、ガラス−セラミックからなるグリーンシートを焼成する工程において、雰囲気をそれぞれ適正化した3つのステップを適用する、ことに着想して成されたものである。
即ち、本発明の配線基板の製造方法(請求項1)は、ガラス−セラミックからなり且つ表面および裏面の少なくとも一方にCuメタライズが形成されたグリーンシートを、不活性ガス中で加熱することにより、前記グリーンシートに含まれる溶剤分を揮発させる第1ステップと、前記溶剤分が揮発された上記グリーンシートを、水素ガスおよび水蒸気を含む窒素ガスとの混合ガスの中で加熱することにより、上記グリーンシートに含まれる炭素含有物を除去する第2ステップと、上記炭素含有物が除去された上記グリーンシートを、不活性ガス中で加熱して焼成する第3ステップと、からなる焼成工程を含上記第1ステップ乃至第3ステップは、各ステップのごとの専用ゾーンを連続して有する連続焼成炉内において行われ上記第2ステップで用いる混合ガスにおける水蒸気と水素ガスとの容積比は、1:0.003〜0.01の範囲にあると共に、該第2ステップで用いる混合ガスにおける窒素ガスと水蒸気との容積比は、1:0.25〜1.0の範囲にある、ことを特徴とする。
これによれば、第1ステップでグリーンシートに含まれる溶剤分を揮発し、第2ステップで上記グリーンシートに含まれ且つ上記溶剤分以外の炭素分を水蒸気で除去し且つCuメタライズの酸化を防いだ後、第3ステップで当該グリーンシートを焼成できる。このため、かかるグリーンシートに含まれる炭素分を適正に除去しつつ焼成できるので、焼成後に反りの少ないガラス−セラミックからなる配線基板が得られる。しかも、上記グリーンシートの表面や裏面に形成されたCuメタライズは、第2ステップの前記混合ガスの雰囲気中で加熱された際、還元性または中性に保たれるので、そのCuが酸化したり、ガラス−セラミック中に拡散しにくくなる。このため、焼成後におけるCuメタライズ中の気泡を低減ないし微少化でき、且つ当該Cuメタライズとガラス−セラミックとの密着も強固することができる。
従って、反りが少ないガラス−セラミックの基板および比較的緻密で且つかかる基板に強固に密着したCuメタライズ層を有する配線基板を確実に得ることが可能となる。
尚、前記ガラス−セラミックには、ガラス−アルミナ(Al)、ガラス−珪酸(SiO)、ガラス−窒化アルミニウム、ガラス−酸化ジルコニウム、ガラス−ムライトなどが含まれる。また、前記不活性ガスには、後述する窒素ガスのほか、アルゴン(Ar)なども含まれる。更に、前記Cuメタライズには、前記グリーンシートの表面などに所定パターンで形成される配線や電極のほか、かかるグリーンシートを貫通するビアホール内に充填されるビア導体も含まれる。
また、前記第2ステップで用いる混合ガスにおける水蒸気と水素ガスとの容積比、1:0.003〜0.01の範囲としたので、前記第2ステップのウェットな(湿った)雰囲気中に適正量の水素ガスを導入できる。そのため、前記グリーンシートに含まれる溶剤分以外の炭素分を有機化合物として適正に除去できると共に、グリーンシートに形成された前記CuメタライズのCuが酸化してもこれを確実に還元することができる。
尚、水蒸気と水素ガスとの容積比が1:0.003未満になると、前記混合ガス中の水素分が不足し、CuメタライズのCuが酸化して銅酸化物となる。一方、水蒸気と水素ガスとの容積比が1:0.01超になると、過度な還元性雰囲気となって、グリーンシートからの炭素含有物の除去が不十分になり、且つコスト高になる。これらを防ぐため、水素ガスの容積比を上記範囲としたものである。
更に、前記第2ステップで用いる混合ガスにおける窒素ガスと水蒸気との容積比、1:0.25〜1.0の範囲としたので、前記第2ステップのウェット雰囲気中における水蒸気量を適正化できる。そのため、前記グリーンシートに含まれる溶剤分以外の炭素分を適正量で除去できると共に、前記CuメタライズのCuが過度に酸化して銅酸化物となる事態を確実に防ぐことができる。
尚、前記第2ステップで用いる混合ガスにおける窒素ガスと水蒸気と水素ガスとの容積比は、1:0.25〜1.0:0.00075〜0.01である。
加えて、前記第1ステップ乃至第3ステップ、各ステップのごとの専用ゾーンを連続して有する連続焼成炉内において行うことにしたので、ガラス−セラミックのグリーンシートに対し、前記各ステップを連続して施すことができる。そのため、多量のグリーンシートや大版のグリーンシートを効率良く且つ適正に焼成することが可能となる。
尚、焼成すべきグリーンシートは、連続焼成炉内に配置されたメッシュのベルトコンベア上を搬送されると共に、各ステップの間には、それぞれ雰囲気を遮断するため、昇降式のシャッタドアまたは不活性ガスがシャワー状に下降するガスカーテンが配置されている。
以下において、本発明を実施するための最良の形態について説明する。
図1は、本発明によるグリーンシートの焼成工程を示す温度履歴(グラフ)と、これを実施する際の連続焼成炉Fにおける第1〜第3ステップごととの雰囲気と、を示す。
本発明に用いるグリーンシートは、ガラス−セラミックからなり、表面および裏面の少なくとも一方に所定パターンのCuメタライズが形成されている。上記ガラス−セラミックは、ガラス粉末、フィラであるセラミック粉末、有機バインダ、可塑剤、および有機溶剤などを混合したものからなる。
上記ガラス粉末のガラス成分には、例えばSiO−B−Al系、SiO−B−Al−MO系(但し、MはCa、Sr、Mg、Ba、またはZrを示す)、PB系ガラス、あるいはBi系ガラスなどが含まれる。
また、前記セラミック粉末には、例えばAl−SiO−ZrOとアルカリ希土類金属酸化物との複合酸化物、TiOとアルカリ希土類金属酸化物との複合酸化物、AlおよびSiOから選ばれる少なくとも1種を含む複合酸化物である例えばスピネル、ムライト・コージェライトなど、が含まれる。
前記ガラス粉末とセラミック粉末とを、重量比で40:60〜99:1の割合で混合する。
更に、前記グリーンシートに配合する有機バインダには、例えばアクリル系、ポリビニルブチラール系、ポリビニルアルコール系、アクリル−スチレン系、ポリプロピレンカーボネート系、あるいはセルロース系の単独重合体または共重合体などが含まれる。
前記グリーンシートは、前記ガラス粉末、セラミック粉末、および有機バインダに加え、必要に応じて所要量の可塑剤、溶剤(有機溶剤または水)を更に加えてスラリとし、かかるスラリをドクターブレード法、圧延法、カレンダロール法、金型プレス法などにより、厚さ数10〜数100μmのシート状に成形することで得られる。
次に、得られた複数枚のガラス−セラミックからなるグリ−ンシートの表面および裏面の少なくとも一方に、Cu粉末、有機バインダ、および可塑剤などを含む導電性ペーストをスクリーン印刷などにより、所定パターンで印刷・形成して厚み約15μmのCuメタライズを形成する。かかるCuメタライズは、追って表面配線または内部配線、あるいは電極となる。また、予め、各グリ−ンシートの表面と裏面との間を貫通する内径が約150μmのビアホールにも上記導電性ペーストを充填して、Cuメタライズのビア導体を形成する。
尚、上記グリ−ンシートは、複数の製品部分を含む大版のものでも良い。
次いで、複数枚のガラス−セラミックからなるグリ−ンシートを積層して、グリ−ンシート積層体(本発明のグリ−ンシート)を形成する。かかるグリ−ンシート積層体を連続焼成炉Fに挿入して焼成する。連続焼成炉Fの内部は、図1の下方に示すように、第1〜第6ゾーンに区分され、これらを金属メッシュからなるベルトコンベア(図示せず)が貫通して配置されており、かかるコンベア上を上記グリ−ンシート積層体が搬送される。
図1に示すように、連続焼成炉Fの第1ゾーンと第6ゾーンとは、乾燥(ドライ)した窒素ガス(不活性ガス)の雰囲気とされ、これらでは、本発明における第1ステップS1と第3ステップS3とが個別に行われる。
一方、連続焼成炉Fの第2〜第5ゾーンは、水素ガスと水蒸気を含む窒素ガスとの湿った(ウェットな)混合ガスの雰囲気とされ、これらでは、本発明における第2ステップSが行われる。
尚、各ステップS1,S2,S3間の雰囲気を遮断するため、少なくとも第1ゾーンと第2ゾーンとの間、および第5ゾーンと第6ゾーンとの間には、昇降式のシャッタドアまたは不活性ガスがシャワー状に下降するガスカーテン(何れも図示せず)が配置されている。
前記グリ−ンシート積層体は、連続焼成炉Fの第1ゾーンに挿入され、図1中の温度履歴のグラフで示すように、乾燥した窒素ガスの雰囲気中で常温から約250℃付近まで昇温しつつ加熱される第1ステップS1を施される。かかる加熱によって、グリ−ンシート積層体に含まれていた前記溶剤分を揮発させて除去する。
次に、溶剤分が除去されたグリ−ンシート積層体は、連続焼成炉Fの第2,第3ゾーンに搬送され、図1中のグラフで示すように、水素ガスと水蒸気を含む窒素ガスとからなる湿った(ウェットな)混合ガスの雰囲気において、前記温度から約1〜2℃/分の昇温速度で約800〜850℃の温度帯まで徐々に昇温されて加熱される。
上記混合ガスにおける水蒸気と水素ガスとの容積比は、1:0.003〜0.01で、且つ窒素ガスと水蒸気との容積比は、1:0.25〜1.0である。即ち、上記混合ガスにおける窒素ガスと水蒸気と水素ガスとの容積比は、1:0.25〜1.0:0.00075〜0.01である。
更に、前記温度帯に加熱されたグリ−ンシート積層体は、図1中のグラフで示すように、かかる温度帯に保持されつつ連続焼成炉Fの前記混合ガス雰囲気の第4,第5ゾーン中を順次搬送される。
以上の第2〜第5ゾーン間にわたる第2ステップS2において、グリ−ンシート積層体にて前記溶剤分以外の前記有機バインダやCuメタライズ中などに含まれる炭素分は、混合ガス中の水蒸気により除去される。同時に、グリ−ンシート積層体の各所に形成されたCuメタライズは、混合ガス中の水素ガスにより酸化を抑制され、あるいは酸化したCuメタライズは、Cuに還元される。
このため、上記Cuメタライズは、前記ペースト時の炭素分を除去されるが、過度には酸化されていないので、内部の組織は、気泡(ポア)が少ないか小さいため、緻密になる。
次いで、第5ゾーンを出されたグリ−ンシート積層体は、連続焼成炉Fの第6ゾーンに挿入され、図1中のグラフで示すように、乾燥した窒素ガスの雰囲気中で前記温度帯から約900〜1000℃付近まで加熱され且つ約1〜2時間保持した後、常温付近に冷却する第3ステップS3を施される。
上記加熱および保持により、グリ−ンシート積層体を形成する前記ガラス−セラミックは、ガラス粉末が溶融し且つ互いに密着するため、前記セラミック粉末を分散して含んだ組織として焼成される。同時に、上記グリ−ンシート積層体の各所に形成されたCuメタライズも焼成される。
その結果、例えば、図2で例示するように、前記グリ−ンシート積層体が焼成され、表面3および裏面4を有し且つガラス−セラミックの絶縁層5〜7からなる基板本体2と、絶縁層5〜7間に形成される焼成されたCuメタライズの配線層8,10と、上記絶縁層5〜7を貫通する焼成されたCuメタライズのビア導体11〜13と、を含む配線基板1が得られる。しかも、基板本体2の表面3中央に位置する実装エリア9には、ビア導体11に接続する複数のパッド14が強固に形成され、基板本体2の裏面4には、ビア導体13に接続する裏面電極15が強固に形成されており、これらも前記Cuメタライズが焼成されたものである。
前記第2・第3ステップS2,S3を経ることにより、上記グリ−ンシート積層体に含まれていた炭素分を適正に除去して焼成できるので、反りの少ないガラス−セラミックからなる配線基板1が得られる。しかも、グリ−ンシート積層体の各所に形成されていたCuメタライズは、酸化を抑制され且つ気泡の少ない緻密な組織として焼成される。このため、上記Cuメタライズは、基板内部の配線層8,10、表面3および裏面4に強固に形成されたパッド14や電極15、およびこれらを接続するビア導体11〜13となって、所要の導通を確実に取ることが可能となる。従って、本発明によれば、反りが少なく信頼性の高い配線基板1を確実に製造することができる。
ここで、本発明における具体的な実施例について説明する。
ホウ珪酸ガラスからなるガラス粉末とアルミナからなるセラミック粉末とを、重量比で50:50の割合で混合し、更に所定量のアクリル系の有機バインダ、可塑剤、および有機溶剤を加えてスラリとした。次いで、かかるスラリをドクターブレード法により、厚み200μmのガラス−セラミックからなる複数枚のグリーンシートに形成した。
図3に示すように、表面22および裏面24を有する上記複数枚のグリーンシート21ごとにおける同じ位置に内径150μmのビアホール26をプレス加工で複数形成した。次いで、スキージを用いて、各ビアホール26内にCu粉末、有機バインダ、および可塑剤などを含む導電性ペースト(Cuメタライズ)を充填してビア導体28を形成することで、ガラス−セラミックの絶縁板21からなる複数個の試験体20を得た。
次に、複数個の試験体20を10個1組として5組に区分し、前記図1で示した連続焼成炉Fに各組ごとに挿入し、第1〜第3ステップS1〜S3を連続して施す焼成工程を行った。第1ステップS1と第3ステップS3とは、各組共通として、乾燥した窒素ガスの雰囲気中で常温から約250℃までの同じ昇温速度による加熱と、乾燥した窒素ガスの雰囲気中で同じ昇温速度による約1000℃まで加熱し且つ1時間保持した後、常温付近に冷却するプロセスとして行った。
第2ステップS2では、1℃/分の昇温速度で約250℃から約800℃まで加熱した後、約800℃で3時間保持する温度履歴は、各組共通としたが、かかる第2ステップS2の湿った雰囲気を形成する混合ガスにおける水蒸気と水素ガスとの容積比を、表1に示すように、各組ごとに相違させた。そして、水蒸気と水素ガスとの容積比が、1:0.003〜1.0の範囲内にある組を実施例1〜4とし、かかる範囲から外れる組を比較例とした。尚、窒素ガスと水蒸気との容積比は、各例共通とした。
Figure 0004533129
前記各ステップS1〜S3の焼成工程を経て得られた各例ごとのガラス−セラミックの絶縁板21について、その表面22における反りを測定し、各例ごとの平均値を表1に示した。
更に、各例ごとのCuメタライズが焼成されたビア導体28を中心軸に反って切断し、目視により切断面に現れた気泡(ポア)の大きさと分布とを観察した。切断面のほぼ全体に目立つ気泡(直径:約5〜15μm)が分布しているものが1個でもあったものを「×」として表1に示した。一方、10個の全部で上記目立つ気泡がないか、極く微少(直径5μm未満)の気泡しか分布していなかったものを「○」として表1に示した。
表1によれば、実施例1〜4では、反りが55μm以下であり、気泡も微少であったのに対し、比較例では、反りが150μmと大きく、気泡も目立っていた。
かかる結果は、実施例1〜4では、焼成工程の第2ステップS2で用いる混合ガスにおける水蒸気と水素ガスとの容積比が、1:0.003〜0.01の範囲内にあったため、前記グリーンシート21に含まれる溶剤分以外の炭素分を有機化合物として適正に除去できたことによると推定される。併せて、Cuメタライズである前記ビア導体28のCuが酸化してもこれを確実に還元できたこと、更にその後でグリーンシート21のガラスセラミックを適正な温度で焼成したこと、によると推定される。
一方、比較例では、水蒸気と水素ガスとの容積比が前記範囲から外れていたため、前記グリーンシート21に含まれる溶剤分以外の炭素分が適量にして除去されず、且つ前記ビア導体28のCuが過度に酸化したもの、と推定される。
以上のような実施例1〜4の結果により、本発明による効果が確認された。
本発明は、以上にて説明した実施の形態および実施例に限定されない。
本発明は、ガラス−セラミックからなる複数枚のグリーンシートを積層したグリーンシート積層体に限らず、前記実施例のように、ガラス−セラミックからなる単層のグリーンシートに対しても適用することが可能である。
また、前記焼成工程の第1および第3ステップの雰囲気に用いる不活性ガスは、窒素ガスに限らず、Arガスや窒素とArとの混合ガスを用いても良い。
更に、本発明の対象となる配線基板には、基板本体の表面に開口するキャビティを有する形態も含まれ、かかる形態では、キャビティの側面を形成する貫通孔を有するグリーンシートと平面形状のグリーンシートとを積層したグリーンシート積層体に対して、前記焼成工程が施される。
本発明のグリーンシートの焼成工程における温度履歴を示すグラフと第1〜第3ステップごとの雰囲気とを示す概略図。 本発明により得られる一例の配線基板を示す概略図。 実施例および比較例のグリーンシートを示す概略断面図。
符号の説明
1……配線基板
21…グリーンシート/絶縁板
22…表面
24…裏面
28…Cuメタライズ/ビア導体
S1…第1ステップ
S2…第2ステップ
S3…第3ステップ

Claims (1)

  1. ガラス−セラミックからなり且つ表面および裏面の少なくとも一方にCuメタライズが形成されたグリーンシートを、不活性ガス中で加熱することにより、前記グリーンシートに含まれる溶剤分を揮発させる第1ステップと、
    上記溶剤分が揮発された上記グリーンシートを、水素ガスおよび水蒸気を含む窒素ガスとの混合ガスの中で加熱することにより、上記グリーンシートに含まれる炭素含有物を除去する第2ステップと、
    上記炭素含有物が除去された上記グリーンシートを、不活性ガス中で加熱して焼成する第3ステップと、からなる焼成工程を含
    上記第1ステップ乃至第3ステップは、各ステップのごとの専用ゾーンを連続して有する連続焼成炉内において行われ
    上記第2ステップで用いる混合ガスにおける水蒸気と水素ガスとの容積比は、1:0.003〜0.01の範囲にあると共に、該第2ステップで用いる混合ガスにおける窒素ガスと水蒸気との容積比は、1:0.25〜1.0の範囲にある
    ことを特徴とする配線基板の製造方法。
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