JP4532838B2 - クラッチドラム矯正方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、遠心クラッチに用いられるクラッチドラムの形状を矯正する矯正方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
原動機又は電動機等の駆動機と駆動軸との間において配設されるクラッチの一つとして、遠心クラッチ式のものが知られている。そして、この遠心クラッチには、回転体のシューを摺接させるクラッチドラムが備えられており、一般的なクラッチドラムの形状は、図2に示すように有底筒体2と軸部材4とが溶接された構成としている。なお、有底筒体2は鋼板を絞り加工して作製され、軸部材4は旋盤により機械加工されて作製される。有底筒体2と軸部材4とは、夫々の部品の状態では所定の寸法精度により作製されているが、溶接の熱により歪みが生じ、図2の二点鎖線に示すように、筒体2と軸部材4との間に同心度のずれ及び振れ等が生じる。そして、このまま使用すると振動や騒音の原因となるため、溶接後において手作業にてクラッチドラムの歪み取りが行われている。なお、この従来技術は文献公知発明に係るものではなく、一般的な矯正方法として使用されているものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
歪み矯正のために行うこの作業は時間と手間がかかり、作業の熟練が必要とされ、また、仕上がり精度のバラツキが生じるという問題点がある。
【0004】
そこで本発明は、従来よりある加工機等を用いることができ、作業者の熟練度に左右されることなく、簡単にクラッチドラムの形状の矯正を行うことができるクラッチドラム矯正方法を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上述の目的を達成するために、本発明に係るクラッチドラム矯正方法は、有底筒体の底壁に軸部材を溶接したクラッチドラムの形状を矯正凹型にて矯正する方法であって、上記軸部材を上記矯正凹型の位置決め孔に密嵌挿入させ上記有底筒体を該矯正凹型内に配設し、上記軸部材の軸心と垂直な軸心廻りに回転自在であるとともに外周面に環状凸部が形成された短円筒状の押圧ホイールの上記環状凸部にて、上記有底筒体のうち上記底壁の上記軸部材との接合部近傍部位において該軸部材の上記軸心を中心とする円上に沿って移動させながら押圧力を作用させ、該有底筒体の底壁の外面側に円環状の補強用凸条を形成し、該補強用凸条の形成と同時に、上記位置決め孔と同心状の上記矯正凹型の矯正内周面の形状に沿わせて該有底筒体の形状を塑性変形させ、上記補強用凸条の形成に伴って上記有底筒体の筒部を上記軸部材と同心状に矯正する。
または、有底筒体の底壁に軸部材を溶接したクラッチドラムの形状を矯正凹型にて矯正する方法であって、上記軸部材を上記矯正凹型の位置決め孔に密嵌挿入させ上記有底筒体を該矯正凹型内に配設し、上記軸部材の軸心と平行な軸心廻りに回転自在であるとともに外周面に環状凸部が形成された短筒状の押圧ホイールの上記環状凸部にて、上記有底筒体の内周面開口端部において該軸部材の上記軸心を中心とする円周上に沿って移動させながら押圧力を作用させ、該有底筒体の短筒部の外面側であって遠心クラッチのシューが当接しない部位に円環状の補強用凸条を形成し、該補強用凸条の形成と同時に、上記位置決め孔と同心状の上記矯正凹型の矯正内周面の形状に沿わせて該有底筒体の形状を塑性変形させ、上記補強用凸条の形成に伴って上記有底筒体の筒部を上記軸部材と同心状に矯正する。
【0006】
【発明の実施の形態】
以下、図示の実施の形態に基づき、本発明を詳説する。
【0007】
本発明に係るクラッチドラム矯正方法は、例えば図1の概略断面図に示すような芝生刈払機9に用いられる遠心クラッチ10の構成部品であるクラッチドラム1を、その製造工程において所定の寸法精度を有するよう矯正するものである。クラッチドラム1の製造は、図2の側面断面図に示すように、先ず、薄板状の鋼板(冷間圧延鋼板等)を絞り加工して有底筒体2を作製し、機械構造用炭素鋼等の部材を旋盤により加工して所定の円形断面の軸部材4を作製する。
【0008】
そして、有底筒体2の底壁3に軸部材4を同心状に接合(溶接、ろう付)してクラッチドラム1を構成する。なお、軸部材4は、図2に示すように、有底筒体2の底壁3の中心位置に一端部が挿入状とされかつ溶接( TIG溶接、レーザー溶接)され、底壁3から有底筒体2の筒部11配設側と反対の外方側へ他端部が延伸している。
有底筒体2と軸部材4とは夫々単独の部品では所定の寸法精度にて精度良く作製されているが、溶接されて得たクラッチドラム1は、図2の二点鎖線で示すように溶接時の熱により歪みが生じ、筒体2と軸部材4との間において同心度のずれ及び振れ等が生じる。このクラッチドラム1は高速回転するシューが接触するため高い寸法精度が要求されており、図3と図5の側面断面図、図4の正面図に示すような矯正凹型5にてクラッチドラム1の形状を溶接後において矯正する。
【0009】
まず、本発明に係る矯正方法において使用する矯正装置について説明すると、矯正装置は、クラッチドラム1に外嵌させる矯正凹型5と、矯正凹型5が外嵌状となったクラッチドラム1の有底筒体2に当接し押圧力を作用させる押圧ポンチ機構12と、を備えている。
【0010】
矯正凹型5は短筒部14とその一端側を施蓋状とする壁部13とにより一体とされた金属製金型部材であり、壁部13の中心位置にクラッチドラム1の軸部材4に密接外嵌するよう内径寸法が設定された位置決め孔6が形成されている。短筒部14は所定の内径寸法に機械加工された矯正内周面7を有し、矯正内周面7の軸心と位置決め孔6の軸心とは、同一線上(同心)に配置されるよう形成されている。
また、位置決め孔6の軸心は、壁部13の内面と外面に対して直交しており、クラッチドラム1の軸部材4を(後述する)旋盤のチャック機構20によりチャックさせると、矯正凹型5の壁部13がそのチャック機構20側面部に面にて接触可能となり、作用させる押圧力により矯正凹型5がふらつくのを防止できる。
【0011】
また、押圧ポンチ機構12は、矯正凹型5内の有底筒体2の内面に当接する短円筒状の押圧ホイール15と、転がり軸受17を介在させ押圧ホイール15をその軸心廻りに回転自在に保持する支軸18と、支軸18を保持する押圧アーム部材16と、を有している。押圧ホイール15の外周面には、その外周平面から隆起状の環状凸部19が形成されており、環状凸部19がクラッチドラム1の有底筒体2の内面に当接し、(後述するが)クラッチドラム1の軸心C廻りの回転により、当接による摩擦力の作用にて押圧ホイール15がホイール15の軸心廻りに共廻りし、ホイール15が自転しながら有底筒体2の内面の円上に沿って押圧することとなる。つまり、押圧ポンチ機構12に、押圧ホイール15用の回転駆動機構を設けず、押圧ホイール15に押圧方向一方向に送りを与え押圧力を作用させるのみである。
【0012】
そして、本発明に係る矯正方法の第一の実施の形態は、先ず、クラッチドラム1を上記矯正凹型5に装着する。つまり、軸部材4を矯正凹型5の位置決め孔6に密嵌挿入させ有底筒体2を矯正凹型5内(短筒部14内)に配設し、軸部材4の軸心Cと位置決め孔6の軸心とを一致させる。有底筒体2の底壁3は矯正凹型5の壁部13の内面側に当接状にて配置され、軸部材4は軸部材4の先端部4aが矯正凹型5の底壁3から外方へ突出状となる。次に、その突出状の軸部材4の先端部4aをチャック機構20によりチャックし保持する。
チャック機構20としては、公知である旋盤の主軸台(回転駆動台)側の回転チャック機構を用いればよく、保持されたクラッチドラム1は、軸部材4の軸心Cを回転中心として、旋盤の駆動により回転可能となる。
【0013】
一方、上記押圧ポンチ機構12の押圧アーム部材16を、図示省略するが旋盤の横送り台(刃物台)に固定し、横送り台の往復直線移動により、押圧ポンチ機構12をクラッチドラム1に接近離間自在としている。なお、図3に示すように、押圧ホイール15の回転軸心は軸部材4の軸心Cの直交方向となる。
そして、押圧ポンチ機構12とクラッチドラム1との位置を相対的に接近させ───押圧ポンチ機構12をクラッチドラム1に接近させ───、押圧ホイール15の凸部19をクラッチドラム1の内面、つまり有底筒体2の底壁3に当接させる。
【0014】
そして上記旋盤により、矯正凹型5が外嵌するクラッチドラム1を軸心C廻りに回転させ、クラッチドラム1の有底筒体2の底壁3に押圧ホイール15の凸部19を当接させ、軸心C方向に沿ってさらに送りを与えて(押し込んで)クラッチドラム1に内面側から押圧力を加える。従って、押圧力は、図3に示すように、有底筒体2のうち、底壁3の軸部材4との接合部近傍部位において、軸部材4の軸心Cを中心とする円上(図4の一点鎖線の円A)に沿って移動しながら作用する。つまり、円A上に沿って凸部19が走行することとなる。
【0015】
また、クラッチドラム1の押圧力作用部位乃至その近傍部位に対応する矯正凹型5の内面───つまり壁部13の内面側であって位置決め孔6の外周近傍部───には、環状逃げ溝21が形成されており、この環状逃げ溝21内において、押圧ホイール15の凸部19による押圧力により有底筒体2の外面側に補強用凸条8が形成される。
【0016】
そして、補強用凸条8の形成と同時に、位置決め孔6と同心状の矯正凹型5の矯正内周面7の形状に沿わせて有底筒体2の形状を塑性変形を伴わせて矯正する。つまり、位置決め孔6に密嵌挿入状のクラッチドラム1の軸部材4の軸心Cを基準軸心として、有底筒体2に基準軸心を中心とする円上に押圧力を作用させ、基準軸心に同心状となる矯正凹型5の矯正内周面7に沿わせて有底筒体2を塑性変形させクラッチドラム1の歪みを矯正する。
【0017】
また、クラッチドラム1の底壁3の外面を矯正凹型5の壁部13の内面に当接させて底壁3の内面側を壁部13に向かって押圧するため、底壁3が壁部13に面接触状態となり、有底筒体2は矯正凹型5の内面形状(矯正内周面7の形状)に応じて塑性変形されていくこととなる。なお、この押圧ポンチ機構12による押圧力は、押圧方向に送りを与えながら(つまり押圧方向に力を作用させながら)軸心Cを中心とする円に沿って周回移動して作用するため、補強用凸条8が徐々に形成され、補強用凸条8の形成に伴って有底筒体2の筒部11を徐々に(時間経過と共に)軸心Cが中心となる筒形状に塑性変形させる。
【0018】
次に、矯正方法の第二の実施の形態について図5により説明すると、先ず、クラッチドラム1を上記矯正凹型5に装着する。つまり、軸部材4を矯正凹型5の位置決め孔6に密嵌挿入させ有底筒体2を矯正凹型5内(短筒部14内)に配設し、軸部材4の軸心Cと位置決め孔6の軸心とを一致させる。有底筒体2の底壁3は矯正凹型5の壁部13の内面側に当接状にて配置され、軸部材4は軸部材4の先端部4aが矯正凹型5の底壁3から外方へ突出状となる。次に、その突出状の軸部材4の先端部4aをチャック機構20によりチャックし保持する。
チャック機構20としては、公知である旋盤の主軸台(回転駆動台)側の回転チャック機構を用いればよく、保持されたクラッチドラム1は、軸部材4の軸心Cを回転中心として、旋盤の駆動により回転可能となる。
【0019】
一方、上記押圧ポンチ機構12の押圧アーム部材16を、図示省略するが旋盤の横送り台(刃物台)に固定し、横送り台の往復直線移動により、押圧ポンチ機構12をクラッチドラム1に接近離間自在としている。なお、押圧ホイール15の回転軸心は、図5に示すように軸心Cと平行となる。
そして、押圧ポンチ機構12とクラッチドラム1との位置を相対的に接近させ───押圧ポンチ機構12をクラッチドラム1に2次元的に移動させて接近させ───、押圧ホイール15の凸部19をクラッチドラム1の内面、つまり有底筒体2の筒部11の内周面開口端部に当接させる。
【0020】
そして上記旋盤により、矯正凹型5が外嵌するクラッチドラム1を軸心C廻りに回転させ、クラッチドラム1の有底筒体2の内周面開口端部に押圧ホイール15の凸部19を当接させ、押圧ホイール15を径方向外方へさらに送りを与えて(押し込んで)クラッチドラム1に内面側から押圧力を加える。従って、押圧力は、図5に示すように、有底筒体2の内周面開口端部において軸部材4の軸心Cを中心とする円周上に沿って移動しながら作用することとなる。
【0021】
また、矯正凹型5の短筒部14の開口端部側に、環状逃げ部22が形成されており、この環状逃げ部22において、押圧ホイール15の凸部19による押圧力により有底筒体2の外面側に補強用凸条8が形成される。なお、環状逃げ部22は、図5のように、クラッチドラム1の開口側の端部が露出するよう矯正凹型5の短筒部14の軸方向長さを控えて構成してもよく、または、図示省略するが、矯正凹型5の開口側の端部に拡径状の段付き部を形成して環状逃げ部22としてもよい。
【0022】
そして、補強用凸条8の形成と同時に、位置決め孔6と同心状の矯正凹型5の矯正内周面7の形状に沿わせて有底筒体2の形状を塑性変形を伴わせて矯正する。つまり、位置決め孔6に密嵌挿入状のクラッチドラム1の軸部材4の軸心Cを基準軸心として、有底筒体2に基準軸心を中心とする円周上に押圧力を作用させ、基準軸心に同心状となる矯正凹型5の矯正内周面7に沿わせて有底筒体2を塑性変形させクラッチドラム1の歪みを矯正する。
また、この押圧ポンチ機構12による押圧力は、押圧方向に送りを与えながら(つまり径方向外方へ力を作用させながら)軸心Cを中心とする円周に沿って周回移動して作用するため、補強用凸条8が徐々に形成され、補強用凸条8の形成に伴って有底筒体2の筒部11を徐々に(時間経過と共に)軸心Cが中心となる筒形状に塑性変形させる。
【0023】
次に、本発明に関係が深い矯正方法について説明すると、第一と第二の形態と同様にクラッチドラム1を上記矯正凹型5に装着する。つまり、軸部材4を矯正凹型5の位置決め孔6に密嵌挿入させ有底筒体2を矯正凹型5内(短筒部14内)に配設し、軸部材4の軸心Cと位置決め孔6の軸心とを一致させる。有底筒体2の底壁3は矯正凹型5の壁部13の内面側に当接状にて配置され、軸部材4は位置決め孔6に(非突出状として)挿入状となってその軸心Cの位置がずれないように保持される。
そして、図示省略するが、クラッチドラム1を内設した矯正凹型5をプレス機のテーブルに開口側が上方向きとなるよう載置固定する。
【0024】
なお、この本発明に関係が深い矯正方法における矯正装置の押圧ポンチ機構12は、上述したような押圧ホイール15を有する構成ではなく、図示省略するが、リング状凸部を平面に形成した押圧ポンチとし、この押圧ポンチを上記プレス機の上型に取着させる。そして、このリング状凸部の中心が、クラッチドラム1の軸部材4の軸心Cと一致するよう配設され、押圧ポンチとクラッチドラム1との位置を相対的に接近させ、押圧ポンチの凸部をクラッチドラム1の内面、つまり有底筒体2の底壁3に当接させる。
つまり、有底筒体2のうち、底壁3の軸部材4との接合部近傍部位において、軸部材4の軸心Cを中心とする円上(図4の一点鎖線の円A)に押圧力を作用させる。
【0025】
また、クラッチドラム1の押圧力作用部位乃至その近傍部位に対応する矯正凹型5の内面───つまり壁部13の内面側であって位置決め孔6の外周近傍部───には、環状逃げ溝21が形成されており、この環状逃げ溝21内において、押圧ポンチの凸部による押圧力により有底筒体2の外面側に補強用凸条8が形成される。
【0026】
そして、補強用凸条8の形成と同時に、位置決め孔6と同心状の矯正凹型5の矯正内周面7の形状に沿わせて有底筒体2の形状を塑性変形を伴わせて矯正する。つまり、位置決め孔6に密嵌挿入状のクラッチドラム1の軸部材4の軸心Cを基準軸心として、有底筒体2に基準軸心を中心とする円上に押圧力を作用させ、基準軸心に同心状となる矯正凹型5の矯正内周面7に沿わせて有底筒体2を塑性変形させクラッチドラム1の歪みを矯正する。
【0027】
また、クラッチドラム1の底壁3の外面を矯正凹型5の壁部13の内面に当接させて底壁3の内面側を壁部13に向かって押圧するため、底壁3が壁部13に面接触状態となり、有底筒体2は矯正凹型5の内面形状(矯正内周面7の形状)に応じて塑性変形されていくこととなる。
【0028】
以上、本発明の方法によれば、クラッチドラム1のうち遠心クラッチのシューが当接しない部位に凸条8を形成し、クラッチドラム1の形状を矯正できる。
そして、クラッチドラム1の振れ寸法は、従来少なくとも 0.3〜0.5 mmであったのが、 0.1mm以内に全て抑えることができる。
【0029】
【発明の効果】
本発明は上述の構成により次のような効果を奏する。
【0030】
(請求項1又は2によれば)矯正凹型5の矯正内周面7の形状に応じて、作業者の熟練度に左右されずにクラッチドラム1の形状を矯正できる。さらに、矯正後の仕上がり精度にバラツキが生じることがない。
また、形状の矯正ができると共に凸条8が補強リブとして作用するため、薄板からなる有底筒体2の剛性を向上させることができ、クラッチドラム1の使用に際し変形の防止ができる。
【0031】
また、矯正凹型5を外嵌させたクラッチドラム1の軸部材4を旋盤の主軸台にチャックさせ、押圧力を生じさせる治具を旋盤の横送り台に固定すれば旋盤により簡単に矯正作業が行える。つまり、既存の設備を利用することで矯正作業が行える。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る矯正方法により矯正されるクラッチドラムが使用される芝生刈払機の概略断面図である。
【図2】 本発明に係る矯正方法により矯正されるクラッチドラムの側面断面図である。
【図3】 本発明に係る矯正方法を説明するクラッチドラムの側面断面図である。
【図4】 矯正凹型に装着されるクラッチドラムの正面図である。
【図5】 本発明に係る矯正方法の他の実施の形態を説明するクラッチドラムの側面断面図である。
【符号の説明】
1 クラッチドラム
2 有底筒体
3 底壁
4 軸部材
5 矯正凹型
6 位置決め孔
7 矯正内周面
8 凸条
11 筒部
C 軸心
Claims (2)
- 有底筒体(2)の底壁(3)に軸部材(4)を溶接したクラッチドラム(1)の形状を矯正凹型(5)にて矯正する方法であって、上記軸部材(4)を上記矯正凹型(5)の位置決め孔(6)に密嵌挿入させ上記有底筒体(2)を該矯正凹型(5)内に配設し、上記軸部材(4)の軸心(C)と垂直な軸心廻りに回転自在であるとともに外周面に環状凸部(19)が形成された短円筒状の押圧ホイール(15)の上記環状凸部(19)にて、上記有底筒体(2)のうち上記底壁(3)の上記軸部材(4)との接合部近傍部位において該軸部材(4)の上記軸心(C)を中心とする円上に沿って移動させながら押圧力を作用させ、該有底筒体(2)の底壁(3)の外面側に円環状の補強用凸条(8)を形成し、該補強用凸条(8)の形成と同時に、上記位置決め孔(6)と同心状の上記矯正凹型(5)の矯正内周面(7)の形状に沿わせて該有底筒体(2)の形状を塑性変形させ、上記補強用凸条(8)の形成に伴って上記有底筒体(2)の筒部(11)を上記軸部材(4)と同心状に矯正することを特徴とするクラッチドラム矯正方法。
- 有底筒体(2)の底壁(3)に軸部材(4)を溶接したクラッチドラム(1)の形状を矯正凹型(5)にて矯正する方法であって、上記軸部材(4)を上記矯正凹型(5)の位置決め孔(6)に密嵌挿入させ上記有底筒体(2)を該矯正凹型(5)内に配設し、上記軸部材(4)の軸心(C)と平行な軸心廻りに回転自在であるとともに外周面に環状凸部(19)が形成された短筒状の押圧ホイール(15)の上記環状凸部(19)にて、上記有底筒体(2)の内周面開口端部において該軸部材(4)の上記軸心(C)を中心とする円周上に沿って移動させながら押圧力を作用させ、該有底筒体(2)の短筒部(14)の外面側であって遠心クラッチのシューが当接しない部位に円環状の補強用凸条(8)を形成し、該補強用凸条(8)の形成と同時に、上記位置決め孔(6)と同心状の上記矯正凹型(5)の矯正内周面(7)の形状に沿わせて該有底筒体(2)の形状を塑性変形させ、上記補強用凸条(8)の形成に伴って上記有底筒体(2)の筒部(11)を上記軸部材(4)と同心状に矯正することを特徴とするクラッチドラム矯正方法。
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JP2004257417A (ja) | 2004-09-16 |
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