JP4530991B2 - マイクロインジェクション方法および装置 - Google Patents

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Description

本発明は、細胞内に生理活性物質を導入する方法及びそれに用いるためのマイクロインジェクション装置に関するものである。
培養細胞などに遺伝子DNAを導入する技術は、カルシウム沈殿法、Lipid transfer法、ウィルスベクター法、エレクトロポレーション法、遺伝子銃(gene gun)法、マイクロインジェクション法などがある。マイクロインジェクション法以外の方法では、いずれも導入は確率に従い、ある特定の細胞のみを狙って導入することは不可能である。一方、マイクロインジェクション法は、ガラスピペットの先端の直径が1μm前後に及び、これを細胞核にまで刺し入れることによって細胞が容易にダメージを受けやすいという問題がある。また、複数の細胞に別々の遺伝子を導入する場合、その数だけピペットを用意する必要があり、準備などが煩雑であった。
また、特開2003−88383号公報には、生きた細胞からRNAなどの生体分子を採取する手段を提供するために、生体分子と特異的に結合し得る針を微細な位置制御が可能な装置を用いて、生細胞に刺し込み、生細胞から引き抜くことが開示されている。ここで用いる針としては、ZnOウィスカーやカーボンナノチューブを用いている。例えば、金属酸化物ウィスカーの表面はアミノ基が修飾されており、細胞内の生体分子と特異的に結合し、採取できるように施されている。
上記した通り、従来のエレクトロポレーションや遺伝子銃では、一度に大量の細胞に物質を注入できるが、特定の細胞だけに物質を注入することは困難であった。また、従来のマイクロインジェクションでは、特定の細胞に物質を注入することができるが、注入する針としての中空状のガラスキャピラリを用いていたためその外径を小さくすることには限界があった。そのために細胞に針を注入した際に細胞が破裂したり、致命的な傷害(ダメージ)を受けてしまうという問題や、操作が煩雑であるなどの問題があった。
また、特開2003−88383号公報に示されるように、金属酸化物ウィスカーやカーボンナノチューブに特異的な修飾を施すことにより、生きた細胞から、生体分子を採取することが可能であり、その後の個々の細胞について経時的な変化を連続的に記録することが可能となっている。しかしながら、積極的に遺伝子を導入して経時的な変化を連続的に記録することは開示されておらず、また、上記方法では、生体分子と特異的に結合させる物質を針表面に修飾するための煩雑さなどの問題が存在する。
本発明は上記に示した従来技術の問題点を解消することを解決すべき課題とした。すなわち、本発明は、遺伝子などの生理活性物質を細胞内に導入するための方法であって、細胞に与える侵襲度を極端に減らしつつ、顕微鏡視野内の任意の細胞に任意の遺伝子などの生理活性物質を導入するための方法及び装置を提供することを解決すべき課題とした。
すなわち、本発明によれば、培養液中の細胞に生理活性物質を導入するマイクロインジェクション方法であって、前記培養液中に前記生理活性物質を散在させる工程と、前記生理活性物質が散在された前記培養液中の細胞に針を挿入する工程とを含むことを特徴とする、マイクロインジェクション方法が提供される。
本発明の別の側面によれば、培養液中の細胞に生理活性物質を導入するマイクロインジェクション装置であって、前記細胞内に挿入される針と、前記生理活性物質が散在された前記培養液中の細胞に前記針を挿入させる駆動手段とを有することを特徴とするマイクロインジェクション装置が提供される。
好ましくは、前記生理活性物質は核酸である。
好ましくは、前記針は、前記細胞に挿入される範囲では光学分解能を超える細さの直径を有する。
好ましくは、前記針は、前記細胞に挿入される範囲では500nm以下の直径を有する。
好ましくは、前記針は、前記細胞に挿入される範囲では50〜100nmの直径を有する。
好ましくは、前記針は、高速な動作周期で往復運動され、前記細胞の細胞膜に針穴を形成する。
好ましくは、前記針によって形成される前記細胞の細胞膜の針穴は、前記培養液中に散在する前記生理活性物質を前記細胞に導入する導入経路となる。
好ましくは、前記針は、当該針が前記培養液中にあるときに正の電圧が印加され、前記細胞に挿入されたときに負の電圧が印加される。
以下、本発明の実施の形態について、詳細に説明する。
本発明の方法においては、500nm以下の直径を有する針の周囲に生理活性物質を付着させ、該針を細胞内に挿入することによって、生理活性物質を細胞内に導入する。
本発明は、遺伝子導入のために非常に細い針(光学的分解能を超えるくらいの針)を使用することを特徴とするが、具体的には、細胞内に挿入される範囲で500nm以下の直径を有する針、特に好ましくは50〜100nmの直径を有する針を使用することができる。本発明で使用する針は、その帯電性などの電気的性質をコントロールしやすい針であることが望ましい。本発明では、例えば、針の表面の電荷をプラスにしてDNA分子を付着させ、針を細胞核に刺入してから、針の表面の電荷をマイナスにすることにより、DNA分子を針の表面から離脱させることができる。本発明では、細い針を使用するために、細胞のダメージを極力小さくすることができ、さらに、任意の狙った細胞に任意のDNAを導入することができる。
また、細胞内小器官(ゴルジ体、ミトコンドリアなど)を針にて損傷させると、細胞の生存率が低下することが知られており、細胞内に挿入される範囲で50〜500nmの針を用いることにより、細胞核大きさに対して十分に小さく、細胞核以外の細胞内小器官を傷つけにくい。さらに、針を真上(重力方向)から細胞に進入させることにより、細胞核と細胞膜が最も接近した箇所に針を挿入することになる。ここで、細胞核と細胞膜の微小な空間領域に細胞内小器官が存在する確率が下がっており、この点からも、細胞内小器官を傷つける事が少なく、細胞の生存率を向上できる。
なお、導電性(帯電性)を有する表面の針を用いることだけですみ、特に、生体分子に合わせた修飾を針表面に施すことは必要としない。
例えば、100種類のDNA溶液と100個の細胞を用意し、針をDNA溶液に浸し、細胞の真上から細胞に針を突き刺す。このように針をDNA溶液に浸す操作と、針を細胞に突き刺す操作を繰り返すことによって、異なる細胞にそれぞれ所望のDNAを導入して別々に形質転換することができる。従って、本発明の方法によれば、薬剤スクリーニングや生体分子間相互作用の網羅的解析を、従来のように、96穴プレートや384穴プレート等を用いてウエル毎に行うのではなく、1細胞レベルで行うことが可能になる。
本発明で用いる針の材料は、上記した性質を有するものであれば特に限定されないが、例えばカーボンナノチューブなどが挙げられる。カーボンナノチューブはグラファイトの一層(グラフィン)を丸めた円筒形の形状を有し、100%炭素原子から構成される微小な結晶である。近年、ナノテクノロジーが脚光を浴び、このカーボンナノチューブも多方面から注目されている。カーボンナノチューブを使用する研究例には、液晶、プラズマディスプレイに代わり、ナノチューブを電子銃に使用する画面の開発、燃料電池及び太陽電池への応用、または水素貯蔵材料なとが挙げられる。これらは、カーボンナノチューブ自体が有する微小さ、その立体構造から得られる量子物性、ならびに純水に炭素からのみなるという各種の特徴の組み合わせから、従来とは異なるユニークな性質を有するためである。カーボンナノチューブはまた、純水に炭素のみからなり、カーボンブラック等と異なり不純物をほとんど含有しない。また、成形時および/または使用時に高温下に曝されても、変化しないという特徴も有する。
現在、Multi wallカーボンナノチューブとしては、直径が50〜100nm程度で、長さが3μm以上のものが入手可能であり、本発明ではこのようなカーボンナノチューブを使用することが好ましい。針の直径が細すぎると保持できる生理活性物質の量が少なくなり、反対に針の直径が太すぎると細胞への侵襲が大きくなり、いずれも好ましくない。従って、本発明では、細胞内に挿入される範囲で500nm以下の直径を有する針を使用し、さらに好ましくは50〜100nmの直径を有する針を使用する。また、針の長さについては、通常の培養細胞の高さが5μm程度であるので、5μm以下の長さの針を使用すれば十分であり、例えば、3μm程度の針も使用することができる。
このほかに使用できる針としては、以下のものがある。
従来例に示されているような金属酸化物ウィスカーに金(Au)又は白金(pt)等を蒸着・スパッタなどの装置を用いて表面が導電性を有するようにした針。また、原子間力顕微鏡のカンチレバーとして多用されているシリコン製カンチレバーに金(Au)又は白金(pt)等を蒸着・スパッタなどの装置を用いて表面が導電性を有するようにした針なども使用できる。なお、シリコン製カンチレバーは針先部をIPCやFIBなどの装置を用いてエッチングし、先鋭化した後に、導電膜を形成することにより、生細胞への侵襲度はさらに、低減することができる。また、シリコン製のカンチレバーの場合、エッチングにより針先にテーパー形状を有することにより、針強度を向上することができる。なお、前記の針は、細胞内に挿入される範囲で50〜500nmの直径を有する針であることが、細胞へのダメージを低減する上で必要であり、前述のテーパー形状を有する場合の針の場合も、細胞内に挿入される範囲で50〜500nmの直径を有する形状となっている。
本発明の方法で細胞に導入することができる生理活性物質の種類は特に限定されないが、一般にDNAまたはRNAなどの核酸、およびタンパク質などが挙げられ、好ましくは核酸である。核酸はDNAでもRNAでもよく、また、DNAは、ゲノムDNAまたはその断片、cDNA、または合成オリゴヌクレオチド等の合成DNAのいずれでもよい。
本発明では、上記したような細胞内に挿入される範囲で50〜500nmの直径を有する針(カーボンナノプローブや導電表面を有する金属酸化物などのウィスカー)を、原子間力顕微鏡(AFM)のカンチレバーの先に装着し、電気的接続を行うことができる。ここで言う電気的接続とは、針の電荷を正または負に制御するための電気的接続のことを言う。このカンチレバーは顕微鏡の画像処理と連動させて、目的の生理活性物質を入れてある容器と、目的の細胞(細胞核など)との間で移動させることにより、目的の生理活性物質を目的の細胞のみに導入することができる。本発明の好ましい態様では、針は常に垂直方向を向き、高い精度で針先位置をコントロールすることができる。
上記した針の移動は、針の移動を制御するための駆動手段により行うことができる。すなわち、細胞内に挿入される範囲で50〜500nmの直径を有する針、および該針の移動を制御するための駆動手段を有するマイクロインジェクション装置が提供される。さらに、具体的には、本発明のマイクロインジェクション装置は、(a)細胞を所定の場所に保持するための細胞保持手段;(b)細胞内に挿入される範囲で50〜500nmの直径を有する針、および該針に連結された該針の移動を制御するための駆動手段;および(c)細胞保持手段内に保持された細胞を観察するための顕微鏡から構成することができる。
本発明では、生理活性物質の有する電荷と反対の電荷で帯電させた針を使用し、該針に生理活性物質を静電的(電気的)に付着させた後に、該針を細胞内に挿入することができる。DNAなどの負の電荷を有する生理活性物質を細胞に導入する場合には、正に帯電させた針に上記生理活性物質を静電的(電気的)に付着させた後に、該針を細胞内に挿入すればよい。
なお、本発明においては、生理活性物質の電気的な極性を利用して、任意の時間に針表面に生理活性物質を保持したり、離脱させたりできるものである。つまり、静電的に保持できること以外にも、針への電圧印加を維持した状態でも生理活性物質が針表面に付着することは言うまでも無く、印加電圧の極性を逆転(反転)させることにより離脱させることが可能である。
以上から、必ずしも静電的な作用に限定されるものではなく、生理活性物質の電気的特性に応じて、又は、使用目的に応じて、針への印加電圧方法を選択することにより、様々な用途に適用することができる。
本発明の方法の一例としては、以下の工程を行うことができる。
(1)針を正に帯電させる工程;
(2)負に帯電した生理活性物質を含む溶液中に針を浸し、針の周囲に生理活性物質を付着させる工程;
(3)細胞内の標的部位に針を挿入して細胞内に生理活性物質を導入する工程;
(4)針を細胞から抜き、針を負に帯電させて針の周囲に残存した生理活性物質を除去する工程;および
(5)上記(1)〜(4)を繰り返すことにより、複数の細胞に、細胞毎に所望の同一または異なる少なくとも1種類以上の生理活性物質を導入する工程:
以下に、本発明の実施の態様の一例を図を参照して説明する。
図1に本発明の方法の概要を示す。図1は駆動手段9に接続されたカンチレバー1に装着された針2が、細胞3の真上の位置と、生理活性物質を含む溶液8を含む容器7の真上の位置との間を移動することを両方向の矢印を用いて示す。細胞3はシャーレ5の内部で培養されており、シャーレ5は細胞保持手段6の上に設置されている。
先ず初めに、針2を、生理活性物質を含む溶液8を含む容器7の中に挿入して、針2の表面に生理活性物質を含む溶液を付着させる。この溶液の針への付着は、針2に電気的に接続されている電位制御手段10によって針の電荷を制御することにより行うことができる。すなわち、生理活性物質が核酸などの負の電荷を有する物質である場合は、電位制御手段10によって針2を正に帯電させておくことにより、生理活性物質を効率的に針2に付着させることができる。
続いて、生理活性物質を付着させた針2を上昇させて、生理活性物質を含む溶液8を含む容器7から引き出し、横方向に移動して目的の細胞3の真上の位置に移動する。細胞3の真上の位置にある針2は、下に移動して目的の細胞3の細胞核4の中へと挿入される。細胞核4の中に挿入された針は、その状態で表面に付着している生理活性物質を細胞核4の内部に放出する。生理活性物質の放出は針2に電気的に接続されている電位制御手段10によって針の電荷を制御することにより行うことができる。すなわち、生理活性物質が核酸などの負の電荷を有する物質である場合は、電位制御手段10によって針2を負に帯電させることにより、生理活性物質を効率的に針2から放出させることができる。生理活性物質を細胞核4の内部に放出した後、針は細胞から引き上げられる。以後、上記の操作を繰り返すことにより、所望の生理活性物質を所望の細胞核に導入することができる。上記に示した針2の移動は全て駆動手段9により制御されている。
本発明はさらに、細胞内に挿入される範囲で50〜500nmの直径を有する針と、細胞内に該針を挿入離脱するために、該針の移動を制御するための駆動手段と、生理活性物質を該針表面から保持離脱するために電圧を印加する電圧印加手段とを有し、該針を細胞内に挿入し、生理活性物質を細胞内に導入することを特徴とするマイクロインジェクション装置に関する。
以下に、マイクロインジェクション装置について、詳細を説明する。
図2に示されるようにマイクロインジェクション装置は倒立型顕微鏡のステージ上に構成されており、遺伝子導入開始からその後の経過を観察・計測できるものである。顕微鏡ステージ上には温度環境を37℃に維持するための保温箱12が構成され、その内部に、マイクロインジェクション装置が設置される。
図3は顕微鏡ステージを上面から見た図(保温箱内部図)である。保温箱は内部に熱伝導性に優れた金属(アルミニウム合金など)で構成され、内部の側面にヒーター13や内部空気攪拌用のファン14が設置されている。保温箱外表面は断熱材にて覆われ、外部環境に熱が逃げないようになっている。また、倒立型顕微鏡にて内部を観察するために、保温箱の上下には、一部の領域がガラス面となり、対物レンズ15にて標本16(シャーレ内の細胞など)を観察できる。さらに、透過照明用の光源からの光が標本に照射でき、位相差観察や微分干渉観察が実施できるようになっている。
そして、細胞の培養液のペーハー(PH)を培養環境に最適化するために、保温箱外部より配管を通して5%CO2が供給され、ファンにより、保温箱内部は均一に5%濃度のCO2雰囲気となっている。
保温箱の内部に形成された顕微鏡ステージ上には、標本となるシャーレ(ディッシュやマイクロプレート等)や、遺伝子DNAを含む溶液の入ったサンプルカップなどの容器18や、針を洗浄する洗浄槽19などがモータなどで動作するXYステージ20上に構成されている。
よつて、遺伝子導入用の針の下には、標本16、容器18、洗浄槽19が移動してくることができ、同様に、標本内の全エリアを観察することができる。
遺伝子導入用の針21はZ方向(重力方向)にのみ移動し、針下に位置される対象に向かって、上下動される。図4に示されるように、遺伝子導入用の針21は薄板の圧電素子(チタン酸ジルコン酸鉛)を積層した積層型圧電アクチュエータ22の端面に針先を下に向けて設置されている。もう一方の積層型圧電アクチュエータ22の端面は固定ブロック23に設置され、積層型圧電アクチュエータ22に電圧を印加すると下方向に針21が微小移動するようになっている。市販されている積層型圧電アクチュエータにもよるが、100V程度で10μmの移動量が実現でき、印加電圧値により、その変位量を制御することができる。
さらに、固定ブロック23はZ軸ステージ24に搭載され、針21のZ方向位置は、Z軸ステージ24により粗動作、積層型圧電アクチュエータ22により微動作の2段駆動機構により、細胞26へ針21を進入させる。例えば、標本16となるシャーレの上方に位置し、シャーレ内の細胞26付近までは粗動作し、その後、針21を細胞26に進入させる際には、微動作させる。針21は非常に折れやすいため、針先が標本16のシャーレなどの底に接触する直前(例えば、底から1μmの高さ)で動作を停止する。
つまり、針21は細胞核27を貫通してもよく、常に、底から1μmの高さに針先を下降することだけを装置に認識させることにより、容易に自動化できる。特に、細胞膜表面を検出し、その位置から数μm下降するなどの制御動作は無用であり、高額な検出部品などを削減できる。
一方、遺伝子DNA溶液が入った容器18や洗浄槽19に下降する場合は、厳密な高さ制御は不要であるためZ軸ステージ24による粗動作だけでよい。
動作については、前述した通りであるが、以下の工程による。
(1)針の洗浄:遺伝子導入用の針21の下に洗浄槽19が位置し、洗浄槽19内に針21が下降する。洗浄槽19内には、洗浄水(滅菌水)などが貯留されており、針21が確実に浸漬された状態で、針21に交番電圧が印加される。針先に付着したゴミや前回付着させた遺伝子DNAを除去する。例えば、図5のように、印加電圧としては±5Vの100HZの交番電圧を印加する。これにより、針表面の不純物が除去される。好ましくは、洗浄槽19を超音波洗浄化したり、酸又はアルカリなどの薬品洗浄槽と滅菌水洗浄槽を2つ設けてもよい。
(2)その後、洗浄槽19から針21は上昇し、その過程で、針先をエアーブローなどにより、乾燥させてもよい。
(3)次に、針下に遺伝子DNA溶液が入った容器18が移動され、その中に針21が下降する。溶液に浸漬された状態で、針表面に正の電圧を印加する。例えば、印加電圧を1V、印加時間を3秒間以上とする。これにより、遺伝子DNAが負の極性を有しているため、針表面に付着する。その後、針先は上昇し、標本16が針下に位置される。この間、針先に電圧を印加していても、しなくてもよい。
(4)針先が標本16のシャーレ内に下降する際には、針21への印加電圧を停止し、細胞表面付近まで粗動作で下降し、その後、微動作で細胞核27に針21を下降させる。
(5)針21の移動が停止した後、針先へ負の電圧を印加し、針表面の遺伝子DNAを離脱させ、細胞内(細胞核内)に放出する。例えば、印加電圧は−0.5V、印加時間は1秒程度である(針の遺伝子DNAが離脱するために十分な時間の電圧を印加することが望ましい)。遺伝子DNAを保持してから放出するまでの電圧波形を示すと、図6のようになる。
(6)電圧印加終了後、針21を上方に移動させ、洗浄槽19にて針21を洗浄し、異なる遺伝子DNAが入った容器にて別の遺伝子DNAを針表面に保持し、別の細胞に放出する。
このように、針表面に保持された遺伝子DNAを細胞内で放出する場合、細胞内に針21が滞在している間だけ、負の電圧を印加し、電気的な反発により、遺伝子DNAを離脱できるようにした。培養液中で電圧を印加する場合には、電気化学反応により、泡の形成が懸念されるために、必要な時間のみ、培養液中では電圧を印加するとこが望ましい。よって、細胞内に針が滞在している間のみ電圧を印加し、細胞に刺すまでの移動時間および、細胞から針が退避するまでの移動時間中は電圧の印加を停止することがよい。
これらの動作を繰り返すことにより、図7に示されるように隣り合う細胞26に異なる遺伝子DNAを導入することが可能となり、細胞間の相互作用の解析などに利用することができる。また、既存のガラス管を用いたマイクロインジェクション装置では、遺伝子DNAの溶液を油圧機構により吸引・排出したり、針先を細胞に位置合わせすることを手動動作で利用者が実施しており、熟練度が必要とされていた。しかしながら、本発明の構成では、細胞の画像処理を利用して細胞核27を認識し、その細胞核27の中心に針先を位置指定し、その後は、自動化することが容易であり、熟練度は皆無となる。
なお、上記の実施の態様では、異なる遺伝子DNAをそれぞれの細胞に導入する工程を述べたが、針21が非常に細く細胞へのダメージが少ないため、異なる遺伝子DNAを一つの細胞に複数導入することも可能である。
なお、針先への印加電圧は上述に限られるものではなく、例えば、図8や図9に示される電圧パターンでもよい。図8においては、遺伝子DNAを保持する時間を短縮し、針先への遺伝子DNAの付着量を少なくすることができる。つまり、導入される遺伝子DNAの量は、このときに付着される量に左右されるため、電圧値を小さく、印加時間を短くすると、付着量は少なくなり、逆を行えば、付着量を多くすることができ、導入量も増加する。細胞への遺伝子導入量に変化(差)を設ける場合の手段として、有効である。また、図9は細胞核内に遺伝子DNAを放出する際に、針先への印加電圧を短い間隔でパルス電圧化(時間的に変化する電圧化)することにより、針先に付着した遺伝子DNAの剥離作用現象を助長し、ぼぼ全量の離脱を行うことができる。細胞内での電圧印加は全く影響がないとは言えず、刺激となりうる。このため、印加時間は少ないほど好ましく、例えば、印加電圧を−1V、10HZにて10パルスの電圧を印加する。
さらに、針を微動作させる積層型圧電アクチュエータ22はほぼ、電圧の印加に応じて高速に変位することが可能である。例えば、断面積5mm角長さ20mmの積層型圧電アクチュエータ22の屈曲方向固有振動数は数kHzに存在し、その周波数以下(共振領域以下)では電圧パターンに呼応して、針先が追従して動作する。このことから、細胞26への針21進入を数HZの高速で進入させ、その周期で針21を上昇する。そして、その僅かな挿入から退避までの時間中に、前述の複数のパルス電圧を印加すれば、細胞26に留まる針21の時間も短縮でき、より細胞26への侵襲度を低減することができる。
また、図10に示されるように、培養液中に細胞内に導入しようとする遺伝子DNAを散在させた場合について説明する。遺伝子導入用の針21を積層型圧電アクチュエータ22により高速(数kHzの1サイクル動作周期)に上下往復動作させて、細胞膜(細胞核27)に針穴29を形成する。前述のように針21は微小径であり、その挿入による細胞26への影響は小さく、また、針21を高速に抜き差しするために、さらに、細胞26へのダメージを低減することができる。これにより、細胞26内(細胞核27内に)に溶液中の遺伝子DNAの導入経路が確保され、この状態で培養することにより、溶液中の遺伝子DNAを導入することができる。よって、個々の細胞26に1箇所以上の針穴を自動動作で形成することにより、複数の細胞に容易に遺伝子DNAを簡便に導入できる。
好ましくは、遺伝子DNA28が散在している培養液中で針に正の電圧を印加し、針表面に遺伝子DNAを保持し、細胞内に挿入された時間帯に、負のパルス電圧を複数印加し、細胞内に遺伝子DNAを放出する。これらの動作を培養液内で針がXY面内を動作し、次々と別の細胞に遺伝子DNAを導入していく。遺伝子DNAを針表面に保持するために容器に浸漬する動作や、洗浄動作等が省略できるために、短時間に多数の細胞に対して導入でき、その導入効率も高かめられる。
このように遺伝子導入された細胞はその後、顕微鏡に搭載された保温箱内で培養を継続し、遺伝子が発現するまでの過程や、細胞間の相互作用を経時的に観察・計測することが可能となる。
以下の実施例により本発明をさらに具体的に説明するが、本発明は実施例によって限定されるものではない。
実施例1
培養シャーレ内で培養している神経細胞に対して、図1に記載の装置を用いてDNAを導入した。
神経細胞としてはPC12細胞(ラット副賢髄質クロム親和性細胞種より単離された神経系クローン細胞)を用いた。培地は、10%胎児ウシ血清(FBS)を含むDMEM(Dulbecco's Modified Eagle Medium)を用いた。培養は37℃、5%Co2の条件下で行った。DNAとしは、NGF受容体遺伝子を含む組み換え発現ベクターを使用し、1μg/mlのDNA溶液を使用した。
図1に記載の装置で使用した針は、図11に示される直径50nmおよび長さ3μmを有するカーボンナノチューブから成る針である。
先ず、針をDNA溶液に浸し、その表面にDNAを付着させた後、神経細胞の核の内部に針を挿入して、DNAを放出させた。DNAを導入後、神経細胞を引き続き培養したが、3日経過後においても神経細胞は生存していた。
なお、図12に示される針はシリコン製のカンチレバーをエッチングにより細径化し、表面に白金層が形成されている。こちらの針を用いて、Hela細胞への導入を実施した結果、同様に、DNAを導入後、3日経過後においてもHela細胞は生存していた。
一方、比較例として、直径50nmおよび長さ3μmを有するカーボンナノチューブから成る針を使用する代わりに、上記と同じDNA溶液を充填したガラスピペット(内径300μm)を用いて、マイクロインジェクションを行った。マイクロインジェクション後、神経細胞を培養したが、3日後までに神経細胞死んでしまい、生存している細胞は皆無であった。
産業上の利用の可能性
本発明により、細胞に与える侵襲度を極端に減らしつつ、顕微鏡視野内の任意の細胞に任意の遺伝子などの生理活性物質を導入するための方法及び装置を提供することが可能になった。
図1は、本発明の方法の概要を示す。 図2は、倒立型顕微鏡のステージ上に構成されたマイクロインジェクション装置を示す。 図3は、顕微鏡ステージを上面から見た図(保温箱内部図)を示す。 図4は、マイクロインジェクション装置と、遺伝子導入用の針の位置を示す。 図5は、印加電圧として使用する±5Vの100HZの交番電圧を示す。 図6は、遺伝子DNAを保持してから放出するまでの電圧波形を示す。 図7は、隣り合う細胞の様子を示す。 図8は、印加電圧の電圧パターンの一例を示す。 図9は、印加電圧の電圧パターンの別の例を示す。 図10は、培養液中に細胞内に導入しようとする遺伝子DNAを散在させた場合の模式図を示す。 図11は、直径50nmおよび長さ3μmを有するカーボンナノチューブから成る針を示す。 図12は、シリコン製のカンチレバーをエッチングにより細径化し、表面に白金層が形成されている針を示す。
符号の説明
上記図中において、1はカンチレバー、2は針、3は細胞、4は細胞核、5はシャーレ、6は細胞保持手段、7は容器、8は生理活性物質を含む溶液、9は駆動手段、10は電位制御手段、11はマイクロインジェクション装置、12は保温箱、13はヒーター、14はファン、15は対物レンズ、16は標本、17は透過照明用光源、18は容器、19は洗浄槽、20はXYステージ、21は針、22は積層型圧電アクチュエータ、23は固定ブロック、24はZ軸ステージ、25はシャーレの底、26は細胞、27は細胞核、28は遺伝子DNA、そして29は針穴を示す。

Claims (7)

  1. 培養液中の細胞に生理活性物質を導入するマイクロインジェクション方法であって、前記培養液中に前記生理活性物質を散在させる工程と、前記生理活性物質が散在された前記培養液中の細胞に対し、光学的分解能を超えるくらいの細さである500nm以下の直径を有する針の移動を制御する工程とを含むことを特徴とする、マイクロインジェクション方法。
  2. 培養液中の細胞に生理活性物質を導入するマイクロインジェクション装置であって、前記細胞内に挿入される光学的分解能を超えるくらいの細さである500nm以下の直径を有する針と、前記生理活性物質が散在された前記培養液中の細胞に対する前記針の移動を制御する駆動手段とを有することを特徴とするマイクロインジェクション装置。
  3. 前記生理活性物質が核酸であることを特徴とする請求項2に記載のマイクロインジェクション装置。
  4. 前記針が、前記細胞に挿入される範囲では50〜100nmの直径を有することを特徴とする、請求項に記載のマイクロインジェクション装置。
  5. 前記針が、高速な動作周期で往復運動され、前記細胞の細胞膜に針穴を形成することを特徴とする、請求項2に記載のマイクロインジェクション装置。
  6. 前記針によって形成される前記細胞の細胞膜の針穴が、前記培養液中に散在する前記生理活性物質を前記細胞に導入する導入経路となることを特徴とする、請求項2に記載のマイクロインジェクション装置。
  7. 負の電荷を有する生理活性物質が前記培養液中に散在するときに前記針に正の電圧が印加され、前記細胞に挿入されたときに前記針に負の電圧が印加されることを特徴とする、請求項2に記載のマイクロインジェクション装置。
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