JP4051440B2 - 細胞操作装置及び方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、遺伝子および遺伝子の発現に関与する物質を細胞内に導入して細胞を操作するための装置および方法であって、特に、これら物質の導入による細胞の動態変化をリアルタイムで観察し得るとともに細胞分化の制御にも使用しうる装置および方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、遺伝子を細胞内に導入し、該遺伝子を発現させるための手段としては、物理学的手法としてエレクトロポレーション法、パーティイクルガン法、マイクロインジェクション法等が、また、細胞のエンドサイトシスを利用する手法としてリン酸カルシウム法、デアエデキストラン法、リポフェクション法等がそれぞれ知られており、さらに、そのほか、ウイルスベクターを使用する感染法、遺伝子を封入したリポソームを細胞融合により細胞に導入するリポソーム法等もあるが、これら手法による遺伝子導入は、いずれも、単に、導入された遺伝子を恒常的に細胞内に保持させることを主眼におくものであり、例えば遺伝子の導入から発現に至るまでの間、細胞に表れる経時的な動態変化を詳細に観察しようとするものではなく、事実、このような観察は不可能であった。
【0003】
特に細胞の発生・分化においては、発現遺伝子の経時的な変化、相互関与が重要であり、上記従来技術のような導入された遺伝子が恒常的に細胞内に保持される手法では、細胞分化の解明、あるいは制御を行うことは困難である。また、上記従来の手法は、細胞に遺伝子を導入する際、細胞にかなりのダメージを与え、細胞の生存率が必ずしも良好とはいえず、以降の実験に支障を来す場合もあり、さらに、遺伝子導入後、ダメージを受けた細胞の修復が行われるとしても、回復にかかる時間は大きく、また不明確であるため、高時間分解の解析は不可能であるという問題点もあった。
【0004】
【発明の課題】
本発明の課題は、このような従来技術の問題点を解消しようとするものであり、具体的には、遺伝子の導入から発現に至るまでの間、細胞に表れる経時的な動態変化を詳細に観察でき、また、細胞分化の解明あるいは制御に対しても適用可能であり、さらに遺伝子等の導入時における細胞のダメージを極力低減し得る、細胞操作手段を提供しようとするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明者等は、上記課題を解決すべく鋭意研究の結果、遺伝子あるいは遺伝子の発現に関与する物質の細胞内導入およびこれらの機能発現手段として、遺伝子あるいは遺伝子の発現に関与する物質を針状物に固定化して細胞に挿入し、上記遺伝子等を針状物に固定化状態で細胞内に保持して機能発現を行うという、細胞操作手段として全く新しい手段を開発した。
【0006】
すなわち、本発明は以下の(1)〜(8)に挙げる細胞操作装置および細胞操作方法に係るものであり、これらにより上記課題は解決される。
(1)遺伝子または遺伝子発現に関与する物質を固定化するための針状物、針状物の移動手段、及び針状物の位置を制御する手段を有するとともに、少なくとも針状物の細胞への挿入を検知する手段を有し、該針状物の細胞への挿入を検知する手段が、細胞が針状物に及ぼす力を測定するものであることを特徴とする、細胞操作装置。
(2)少なくとも針状物の細胞への挿入を検知する手段が、針状物の細胞に対する、接触、穿刺、挿入及び引き抜きを検知するものである(1)に記載の細胞操作装置。
(3)細胞が針状物に及ぼす力を測定する手段が、原子間力顕微鏡における力の変動量測定手段または分子間力測定装置における力の変動量測定手段である(1)に記載の細胞操作装置。
(4)細胞が針状物に及ぼす力を測定する手段が、原子間力測定手段または分子間力測定手段における、プローブ、プローブをその先端に設けたカンチレバー、及びカンチレバーの変位を検出する手段を有するものであって、該プローブに針状物が固定されているものである(3)に記載の細胞操作装置。
(5)細胞が針状物に及ぼす力を測定する手段が、原子間力測定手段または分子間力測定手段における、プローブ、プローブをその先端に設けたカンチレバー、及びカンチレバーの変位を検出する手段を有するものであって、該プローブ自身が先鋭化された針状物である(4)に記載の細胞操作装置。
(6)遺伝子または遺伝子の発現に関与する物質を担持するための針状物がカーボンナノチューブである(1)〜(4)のいずれか一項に記載の細胞操作装置。
(7)a)針状物に遺伝子または遺伝子発現に関与する物質を固定させる工程、b)遺伝子または遺伝子発現に関与する物質が担持された針状物を細胞に挿入する工程、およびc)細胞内において遺伝子または遺伝子発現に関与する物質を針状物に担持した状態に保持する工程とを含み、上記b)及びc)工程を細胞が針状物に及ぼす力を測定しながら行うことを特徴とする、細胞操作方法。
(8)a)針状物に遺伝子または遺伝子発現に関与する物質を固定させる工程、b)遺伝子または遺伝子発現に関与する物質が担持された針状物を細胞内に挿入する工程、c)細胞内において遺伝子または遺伝子発現に関与する物質を針状物に担持した状態で保持する工程、およびd)遺伝子または遺伝子発現に関与する物質が担持された状態で針状物を細胞から引き抜く工程とを含み、上記b)〜d)工程を細胞が針状物に及ぼす力を測定しながら行うことを特徴とする、細胞操作方法。
【0007】
【発明の実施の態様】
本発明の細胞操作装置は、遺伝子または遺伝子発現に関与する物質を固定化するための針状物、該針状物の移動手段、及び該針状物の位置を制御する手段を有するとともに、少なくとも針状物の細胞内への挿入を検知する手段を有する。
【0008】
本発明の細胞操作装置における、針状物の細胞内への挿入を検知する手段は、さらに、接触、穿刺、及び引き抜きをも検知する手段であることが望ましい。これには針状物の細胞への接触、穿刺、挿入及び引き抜きの各状態における、細胞が針状物に及ぼす微少な力を測定しうるものであればよい。これには例えば、原子間力顕微鏡あるいは分子間力測定装置における、プローブに及ぼされる力についての測定手段を利用することができる。具体的にはこれら手段におけるプローブ、プローブをその先端に設けたカンチレバー、及びカンチレバーの変位を検出する手段を挙げることができる。
【0009】
遺伝子または遺伝子発現に関与する物質を固定化するための針状物は、このプローブに固定してもよく、また、プローブ自身を先鋭化し針状に形成しても良い。本発明においてこれら装置を利用する場合、これら装置におけるプローブに及ぼされる力の変動量測定機能を利用するものであって、原子間力あるいは分子間力そのものを測定するものではない。また、原子間力顕微鏡(AFM)あるいは分子間力測定装置における、プローブないしプローブをその先端に設けたカンチレバーの移動手段及びこれらのその位置の検出あるいは制御手段も利用できる。また、これら装置としては、細胞を培養したシャーレをそのまま使用出来る上方よりの接触可能でカンチレバー駆動型の装置が好ましい。
【0010】
以下、AFMのプローブ及びその付属手段を利用する場合を例に取り、本発明を説明する。
AFMの測定原理は、カンチレバー先端の微小プローブ(探針)を試料表面に近づけると、原子間力によってカンチレバーがたわみ、このカンチレバーの変異をレーザー反射光で検知し、試料表面の凹凸をナノメートルオーダーで画像化するものである。
【0011】
本発明においては、この原子間力顕微鏡のプローブに、遺伝子あるいは遺伝子の発現に関与する物質を固定化して細胞に挿入するための針状物を設けるが、針状物としては、例えばカーボンナノチューブ、シリコン結晶、チタン、ジルコニウム等の金属結晶、ZnO等の金属酸化物等を、プローブ先端に固定するか、あるいは、シリコン、窒化シリコン等からなるプローブを使用し自身を先鋭化加工し、針状にしたものを使用する。
プローブに固定する上記針状物の直径はおおよそ10nm〜30μm程度である。好ましくは10〜100nmであり、本発明のカーボンナノチューブの直径は10〜100nmのオーダーであって、細胞の大きさに比して充分小さく、このため細胞への挿入に対してダメージを与えない。
また、針状に加工したプローブも直径が100nm程度まで加工することが可能であり、細胞挿入において大きなダメージを与えない。
一方、針状物の長さはおおよそ0.5〜200μm程度であり、好ましくは2〜10μmである。針状に加工したプローブにおいても、長さが5μm程度まで加工することが可能であり、細胞挿入において十分な長さを確保できる。
また、カーボンナノチューブには、大きく分けて単層のものと多層のものがあるが、本発明においては横方向の曲げに対してある程度の強度を必要とするため、多層のカーボンナノチューブが好ましい。
【0012】
プローブに針状物を取り付けるには、上記カーボンナノチューブの場合、例えば、電子顕微鏡観察下に、基底部に固定されたカーボンナノチューブ先端部分とカンチレバー先端のプローブとを接触させ、該接触部に電子線を照射し、炭素化合物ガスをこの電子線のエネルギーによって分解し、非晶質のカーボンとして堆積させ、プローブとカーボンナノチューブを固着する。その後に、カーボンナノチューブを基底部より取り外す。また、CVD法によりカンチレバー表面にカーボンナノチューブを成長させる方法により、カーボンナノチューブ付きカンチレバーを作製してもよい。
【0013】
プローブを針状に加工するには、上記シリコン製プローブの場合、例えば、収束イオンビーム加工装置等を用いて、ビーム照射によるエッチングにより先端を針状に加工することが出来る。また、窒化シリコン製のプローブの場合は成型時に使用する型の窪み部分を針状の構造にしておき、針状のプローブを作製してもよい。
【0014】
本発明の細胞操作装置は、例えば、培養容器を載置する2次元ステージ(3)を設けた原子間力顕微鏡(1)と落射蛍光顕微鏡(2)からなり、2次元ステージ上には、原子間力顕微鏡(1)のカンチレバー(4)のプローブ(5)及びその先端に取り付けたカーボンナノチューブ等の針状物(6)が位置するよう配置され、このカーボンナノチューブ等の針状物は、原子間力顕微鏡(1)のカンチレバー移動手段及び位置制御手段(いずれも図示せず)により、上下に移動可能に構成されており(図3)、また、針状物にかかる力はカンチレバー(4)のたわみをレーザー反射光で検知し、画像によりモニター可能になっている。
【0015】
この装置を使用して、細胞操作を行う例を以下に説明する。
まず、カンチレバー(4)先端のプローブ(5)に設けた針状物(6)、もしくは先鋭化加工した針状プローブ(6)に遺伝子または遺伝子の発現に関与する物質を固定化する(図3)。この固定化手段としては、例えば物理吸着や固定化アビジンを利用したアビジンビオチン結合の利用等の手段が挙げられるが、カーボンナノチューブの場合には、カーボンナノチューブ自身の表面を有機合成の手法であらかじめ修飾することが可能である。例えばカルボキシル基などの官能基を出すように修飾することで、表面を親水化することが可能である上に、この官能基に対して、活性化試薬を用いた有機化学的手法によって遺伝子を共有結合的にカーボンナノチューブ表面に固定化することができる。プローブ自身を針状に加工した場合も、素材はシリコンもしくは窒化シリコン等を使用すれば、表面を酸化処理した後に、各種シラン化剤を利用して、官能基を表面に形成し、有機化学的手法によって遺伝子を共有結合的に固定化することができる。
【0016】
次いで、細胞操作装置の2次元ステージ上(3)に、標的細胞を培養した培養容器を載置し、落射蛍光顕微鏡(2)でモニターしながら、カンチレバーのプローブ部分(5)が2次元ステージ上に載置された培養容器中の標的細胞の真上にくるように2次元ステージを操作しで位置あわせを行い、カンチレバー(4)の変位をモニターしながら、カンチレバーのプローブ先端の針状物(6)と細胞(7)を徐々に接近させて、該針状物を細胞(7)に挿入した後、この状態で保持し、針状物に固定化された遺伝子の発現等を行う。この場合、上記針状物と細胞が接触時点においてはカンチレバー(4)が斤力を受け変位し、また、針状物が細胞膜を突き破って挿入されるとカンチレバー(4)にかかる斤力が緩和されカンチレバーの変位は減少する。
【0017】
上記細胞内に針状物(6)が保持され、針状物(6)に固定化された遺伝子が発現等している間、斤力は徐々に減少するが、微小な変位は調節を行いながら観察を続ける。次いで本発明においては、遺伝子の発現等を一定時間行った後、針状物を細胞(7)から引き抜き、遺伝子を細胞外に取り出すが、この場合においては、細胞から針状物を抜くのに弱い抵抗がかかり、この抵抗がカンチレバー(4)の弱い引力の変位を引き起こす。
【0018】
この後、変位は回復するが、これは針状物が細胞から完全に引き抜かれたことを意味する。これらのカンチレバー(4)の変位は、画面上でモニターでき、したがって、これらの細胞(7)と針状物(6)との接触、挿入、細胞内保持、引き抜き等の一連の細胞操作はリアルタイムで詳細に知ることができ(図4)、また、針状物の細胞内保持による遺伝子の発現あるいは遺伝子の発現に関与する物質の影響は、本発明の細胞操作装置の落射蛍光顕微鏡によりリアルタイムで観察できる。
【0019】
以上の説明から明らかなように、本発明においては、遺伝子あるいは遺伝子の発現に関与する物質は、細胞内に恒常的に保持せず、遺伝子発現の場合においても遺伝子組み換え体を作らない。したがって、発現する遺伝子と発現しない遺伝子とが比較的短時間のうちに変化する細胞分化において、分化機構の解明あるいは分化誘導、分化制御の手段として最適な方法である。また、本発明において、遺伝子組み換え体を作らないことは、遺伝子導入における安全性の点で有利であり、また、細胞治療においても、遺伝子型は患者本人と全く同一のままとなるので、抗原性、拒絶反応という問題を解決できる可能性がある。このため遺伝子診断、遺伝子治療にも適用が期待できる手段である。
【0020】
本発明において、針状物に固定化する遺伝子は、特に限定されるものではない。例えば、幹細胞における発生・分化の遺伝子相互関与の解明あるいは、転写調節機構等において、発現が抑制、あるいは促進され、分化の原因となる遺伝子あるいは原因であろうと予想されている遺伝子である。また、疾病に関連する遺伝子などを導入して、病態を観察することも可能である。
また、針状物に固定化される、遺伝子発現に関与する物質も特に限定されず、タンパク質等、細胞内の遺伝子応答に関係する全ての物質が考えられる。例えば分化制御において、細胞内において発現する遺伝子の転写を抑制するリプレッサータンパク質等を導入し、ゲノム上の遺伝子発現を制御することも考えられる。以上においては、主として原子間力顕微鏡のプローブ、プローブの移動手段、位置制御手段、カンチレバーによる検知手段を利用する場合について説明した。
【0021】
以下に本発明の実施例を示すが、本発明は特にこれらの実施例により限定されるものではない。
【実施例1】
(1)〔カーボンナノチューブのAFMプローブへの固定〕
精製された多層カーボンナノチューブに電気泳動を施す。これによりナノチューブは電界方向に沿って向きを変えて動き、電極のナイフエッジに、一端を突き出した形で多数吸着された。このナノチューブ付ナイフエッジとカンチレバーを、取り付け作業専用の走査型電子顕微鏡(SEM)に導入した。ここには、カーボンナノチューブとカンチレバープローブを接触させるための3次元移動ステージが備え付けており、このステージ上で両者を対向するように取り付け、電子顕微鏡観察により、細胞の核にまで達する3μm以上の長さのナノチューブを選んだ。そのまま両者を顕微鏡観察しながら接近させ、ナノチューブの先端部分をプローブの側面に接触させたところで接近を停止し、接触箇所の周辺だけを電子顕微鏡の入射電子線で数分間走査した。これにより、電子顕微鏡に内蔵する真空容器内に残留している炭素化合物ガスを電子線のエネルギーによって分解し、走査領域に非晶質のカーボンとして堆積させ、ナノチューブをプローブに固定した。この際に、ナノチューブがカンチレバーの面垂直方向から約15°傾いた角度になるように調整し、傾斜したAFMのカンチレバーホルダーに取り付けた時にナノチューブが真下を向くようにした。さらにナノチューブの根元部分を機械的に強化して折れ曲がりを防止するため、この部分にも同様に電子線照射により非晶質カーボンを堆積させた。こうして、先端部太さ約10ナノメーター程度、長さ3ミクロン以上の理想的な遺伝子注入用プローブを製作することができた(図1)。
【0022】
(2)〔細胞培養〕
一方、新生児表皮メラニン細胞NHEM-Neo (Bio Whittaker, Inc., Maryland, USA) は培地としてMGM-3ブリットキット(Bio Whittaker, Inc., Maryland, USA) を使用し、37℃、5% CO2条件下にて培養を行った。培養容器は35 mmペトリディッシュを用い、細胞数が1.6x106個となるよう播種後、一晩培養を行ったものを遺伝子導入に使用した(図2)。
【0023】
(3)〔ナノチューブの細胞への挿入の力応答測定〕
図3に示すように、原子間力顕微鏡(AFM)(1)の試料台として、生体試料への応用が容易にできるよう2次元ステージ(3)を設け、培養された細胞を培養容器ごとこのステージに取り付けた。また、落射蛍光顕微鏡(2)を、原子間力顕微鏡(1)と一体化して設け、下方からの照明によって、試料(7)とAFMカンチレバー(4)を照明しながら明視野観察によって位置合わせを行い、またAFMカンチレバーで細胞操作を行いながら高感度CCDによってリアルタイムの蛍光観察を行うことができるよう構成した。また、温度、CO2を制御できるチャンバーを取り付けてあり、これにより、AFMカンチレバー(4)による細胞操作の間、細胞の生育に適当な環境を維持する。
【0024】
この顕微鏡によって、カンチレバー(4)のプローブ部分(5)が標的細胞中央部の真上に来るよう2次元ステージ(3)で位置あわせをした。 次に図4に示すように、カンチレバー(4)の変位を監視しながら、カンチレバーと細胞を徐々に接近させ、カンチレバーにかかる力応答を観察した。その結果、急激にカンチレバーが斥力を受けてたわむ点が観察され、この点でナノチューブ(6)の先端が細胞膜に接触したことを意味する。さらに両者を接近させていくと、この斥力はより強くなり、続いて急激に緩和するのが観察された。これは、ナノチューブ(6)の先端が細胞膜を突き破って、細胞内部に進入したためである。その後、ナノチューブ(6)を細胞(7)から引き抜いた。この時にはナノチューブを抜かせまいとする方向の弱い引力が観察され、その後に再び緩和された。この再緩和の点はナノチューブが完全(7)に細胞から離れた点であると考えられる。この一連の動作において観測された、カンチレバー試料と距離間の距離に対する力の変化の様子から、ナノチューブ(6)と細胞(7)との接触状況をリアルタイムに詳細に知ることが出来た。
【0025】
(4)〔カーボンナノチューブへの遺伝子の吸着〕
遺伝子は緑色蛍光タンパク質(GFP)遺伝子を有し、ヒト細胞内で良好な転写活性を持つCMV-IEプロモーター/エンハンサーを有するプラスミド遺伝子pQBI25 (和光純薬工業、東京)を使用した。0.5 μg/μl のプラスミド溶液(10 mM Tris-HCl, pH8.0, 1.0 mMEDTA)10 μlを カンチレバー上に滴下し、30分間、室温にて静置し、物理吸着によって固定化を行った。
【0026】
(5)ナノチューブによる遺伝子導入
カンチレバーのプローブ部分を細胞中央部の核が存在すると考えられる部位に位置あわせをした。次にカンチレバーの変位を監視しながら、カンチレバーと細胞を徐々に接近させ、遺伝子固定化ナノチューブを挿入した。この状態を5時間保持し、ナノチューブに吸着した遺伝子の発現を1時間ごとに蛍光顕微鏡で観察した。その結果、ナノチューブを注入した細胞だけが2時間後あたりからGFPの蛍光が観察されはじめ、4時間の間に強い蛍光を発することが観測された(図5)。この結果、単一細胞に選択的に遺伝子導入を行うことが可能であることが証明された。
【0027】
【実施例2】
(1)〔先鋭化AFMプローブの作製〕
バネ定数0.1N/mの単結晶シリコンからなるAFMカンチレバーに対して、収束イオンビーム加工装置を用いたビームエッチングによって、探針部分の尖鋭化を行った。すなわち、ピラミッド状のシリコン製探針に対して一方向からイオンビームを照射し、針状になるように切削を行い、さらに、一度取り出して90度回転させてAFMカンチレバーを設置し、再び同様のビーム照射によって針状に先鋭化し切削を行った。得られた先鋭化AFMプローブを図6に示す。
【0028】
(2)〔細胞培養〕
実施例1と同様に、新生児表皮メラニン細胞NHEM-Neo (Bio Whittaker, Inc., Maryland, USA) は培地としてMGM-3ブリットキット(Bio Whittaker, Inc., Maryland, USA) を使用し、37℃、5% CO2条件下にて培養を行った。培養容器は35 mmペトリディッシュを用い、細胞数が1.6x106個となるよう播種後、一晩培養を行ったものを遺伝子導入に使用した。
【0029】
(3)〔先鋭化プローブの細胞への挿入の力応答測定〕
実施例1のカーボンナノチューブに代えて、上記(1)で得られた先鋭化AFMプローブを用いた他は、上記実施例1(3)と同様に構成された測定装置を用いて測定した。
すなわち、原子間力顕微鏡(AFM)(1)の試料台として、生体試料への応用が容易にできるよう2次元ステージ(3)を設け、培養された細胞を培養容器ごとこのステージに取り付けた。また、落射蛍光顕微鏡(2)を、原子間力顕微鏡(1)と一体化して設け、下方からの照明によって、試料(7)とAFMカンチレバー(4)を照明しながら明視野観察によって位置合わせを行い、またAFMカンチレバーで細胞操作を行いながら高感度CCDによってリアルタイムの蛍光観察を行うことができるよう構成した。また、温度、COを制御できるチャンバーを取り付けてあり、これにより、AFMカンチレバー(4)による細胞操作の間、細胞の生育環境を維持した。
【0030】
この顕微鏡によって、カンチレバー(4)のプローブ部分(5)が標的細胞中央部の真上に来るよう2次元ステージ(3)で位置あわせをし、カンチレバー(4)の変位を監視しながら、先鋭化プローブを細胞に挿入し、カンチレバーにかかる力応答を観察した。その観察結果を図7に示す。これによればカンチレバーと細胞を徐々に接近させていくと、急激にカンチレバーが斥力を受けてたわむ点が観察され、この点で先鋭化AFMプローブの針状部先端が細胞膜に接触したことを意味する。さらに両者を接近させていくと、この斥力はより強くなり、続いて急激に緩和するのが観察された。これは、プローブ針状部先端が細胞膜を突き破って、細胞内部に進入したためと考えられる。その後、プローブ針状部を細胞内に挿入させていくと斤力が上昇していくが、これは針状部側面傾斜部の抵抗によるものと考えられる。なお、この途中に核膜と接触しているものと思われる点も観察されている。次いでさらに挿入を続けた後、先鋭化プローブを細胞から引き抜いた。この時には先鋭化プローブを抜かせまいとする方向の弱い引力が観察され、その後に再び緩和された。この再緩和の点は先鋭化プローブが完全に細胞から離れた点であると考えられる。この一連の動作において観測された、カンチレバー試料と距離間の距離に対する力の変化の様子から、先鋭化プローブと細胞との接触状況をリアルタイムに詳細に知ることが出来た。
【0031】
(4)〔先鋭化プローブへの遺伝子の固定化〕
遺伝子は緑色蛍光タンパク質(GFP)遺伝子を有し、ヒト細胞内で良好な転写活性を持つCMV-IEプロモーター/エンハンサーを有するプラスミド遺伝子pQBI25 (和光純薬工業、東京)を使用した。PCR法によって、プロモーターを含むGFP遺伝子の断片を作製した。PCRに用いたプライマーはビオチン化されており、アビジンビオチン結合を利用して固定化出来る。シリコン製先鋭化プローブは、オゾンクリーナーによる処理で表面を酸化した。その後、シラン化剤及び二価性カップリング試薬を用いて、アビジンを先鋭化プローブ針状部表面に固定化した。このアビジン修飾プローブに対してビオチン化GFP遺伝子断片の溶液を添加し、DNAの固定化を行った。
【0032】
(5)先鋭化プローブによる遺伝子導入
カンチレバーのプローブ部分を細胞中央部の核が存在すると考えられる部位に位置あわせをした。次にカンチレバーの変位を監視しながら、カンチレバーと細胞を徐々に接近させ、遺伝子固定化先鋭化プローブを挿入した。この状態を5時間保持し、先鋭化プローブ針状部に固定化した遺伝子の発現を1時間ごとに蛍光顕微鏡で観察した。その結果、該プローブを注入した細胞だけが2時間後あたりからGFPの蛍光が観察されはじめ、4時間の間に強い蛍光を発することが観測された。図8は先鋭化プローブの細胞挿入2時間後の観察写真である。
この結果、単一細胞に選択的に遺伝子導入を行うことが可能であることが証明された。
【0033】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、本発明においては、遺伝子あるいは遺伝子の発現に関与する物質の細胞内導入において細胞のダメージを極力低減できるとともに、遺伝子の発現あるいは遺伝子の発現に関与する物質の影響を、リアルタイムで観察できる。また、遺伝子あるいは遺伝子の発現に関与する物質は、細胞内に恒常的に保持せず、遺伝子発現の場合においても遺伝子組み換え体を作らない。したがって、発現する遺伝子と発現しない遺伝子とが比較的短時間のうちに異なる細胞分化において、分化機構の解明あるいは分化誘導、分化制御の手段として最適な方法であり、特にガン、アルツハイマー等の遺伝子治療、細胞治療にも期待できるものである。また、テーラーメイド医療における、薬剤効果試験に用いることが出来る。ガン患者から組織を一部取り、試験薬剤の投与を行いながら増殖抑制の指標となるマーカー遺伝子を針で採取した細胞に挿入する。マーカー遺伝子が発現すれば、試験した薬剤に効果があると判断できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1において使用したカーボンナノチューブ固定化プローブの電子顕微鏡写真である。
【図2】実施例において使用した新生児表皮メラニン細胞NHEM-Neoの光学顕微鏡写真である。
【図3】本発明の細胞操作装置の1例を示す図である。
(1)原子間力顕微鏡
(2)落射蛍光顕微鏡
(3)2次元ステージ
(4)カンチレバー
(5)プローブ(探針)
(6)取り付けたカーボンナノチューブ等の針状物
(7)細胞
【図4】プローブ先端に固定化したカーボンナノチューブを細胞に導入した時に、カンチレバーにかかる力応答を示す図である。
【図5】実施例1においてGFP遺伝子を導入したメラニン細胞の蛍光タンパク質発現の経時変化を示す観察写真である。
【図6】実施例2において作製した先鋭化AFMプローブの電子顕微鏡写真である。
【図7】先鋭化AFMプローブを細胞に導入した時に、カンチレバーにかかる力応答を示す図である。
【図8】実施例2においてGFP遺伝子を導入したメラニン細胞の蛍光タンパク質発現の経時変化を示す観察写真である。

Claims (8)

  1. 遺伝子または遺伝子発現に関与する物質を固定化するための針状物、針状物の移動手段、及び針状物の位置を制御する手段を有するとともに、少なくとも針状物の細胞への挿入を検知する手段を有し、該針状物の細胞への挿入を検知する手段が、細胞が針状物に及ぼす力を測定するものであることを特徴とする、細胞操作装置。
  2. 少なくとも針状物の細胞への挿入を検知する手段が、針状物の細胞に対する、接触、穿刺、挿入及び引き抜きを検知するものである請求項1に記載の細胞操作装置。
  3. 細胞が針状物に及ぼす力を測定する手段が、原子間力顕微鏡における力の変動量測定手段または分子間力測定装置における力の変動量測定手段である請求項1に記載の細胞操作装置。
  4. 細胞が針状物に及ぼす力を測定する手段が、原子間力測定手段または分子間力測定手段における、プローブ、プローブをその先端に設けたカンチレバー、及びカンチレバーの変位を検出する手段を有するものであって、該プローブに針状物が固定されているものである請求項3に記載の細胞操作装置。
  5. 細胞が針状物に及ぼす力を測定する手段が、原子間力測定手段または分子間力測定手段における、プローブ、プローブをその先端に設けたカンチレバー、及びカンチレバーの変位を検出する手段を有するものであって、該プローブ自身が先鋭化された針状物である請求項4に記載の細胞操作装置。
  6. 遺伝子または遺伝子の発現に関与する物質を担持するための針状物がカーボンナノチューブである請求項1〜4のいずれか一項に記載の細胞操作装置。
  7. a)針状物に遺伝子または遺伝子発現に関与する物質を固定させる工程、b)遺伝子または遺伝子発現に関与する物質が担持された針状物を細胞に挿入する工程、およびc)細胞内において遺伝子または遺伝子発現に関与する物質を針状物に担持した状態に保持する工程とを含み、上記b)及びc)工程を細胞が針状物に及ぼす力を測定しながら行うことを特徴とする、細胞操作方法。
  8. a)針状物に遺伝子または遺伝子発現に関与する物質を固定させる工程、b)遺伝子または遺伝子発現に関与する物質が担持された針状物を細胞内に挿入する工程、c)細胞内において遺伝子または遺伝子発現に関与する物質を針状物に担持した状態で保持する工程、およびd)遺伝子または遺伝子発現に関与する物質が担持された状態で針状物を細胞から引き抜く工程とを含み、上記b)〜d)工程を細胞が針状物に及ぼす力を測定しながら行うことを特徴とする、細胞操作方法。
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