JP2005278480A - 物質導入装置及び物質導入用チップ - Google Patents

物質導入装置及び物質導入用チップ Download PDF

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Abstract

【課題】粒子の種類および導入物質の種類を問わないインジェクション方式を採用しながら、さらにスループットを向上させること、あるいは、多様な導入形態を取ることを可能とする。
【解決手段】粒子に挿入した針21を介して当該粒子の内部に導入物質16を導入するための物質導入装置1に用いる物質導入用チップ10であって、基材11に、この基材11に対して粒子を充填するための充填部12と、基材11から粒子を取出すための取出し部13と、充填部12から取出し部13に至って粒子を移動可能とする流路14と、充填部12から取出し部13に至って粒子を搬送可能とする搬送部15とを設け、流路14において針21を粒子に挿入可能とした。
【選択図】 図1

Description

この発明は、物質導入装置及び物質導入用チップに関し、例えば、細胞や細胞様の微細粒子に遺伝子溶液や薬剤溶液を導入するための物質導入装置と、この物質導入装置において使用される物質導入用チップに関するものである。
近年、ライフサイエンス分野、特に、再生医療やゲノム創薬等の分野において、細胞や細胞様の微細粒子(以下、「粒子」と総称する)に、遺伝子溶液や薬剤溶液(以下、「導入物質」と総称する)を注入し、粒子の性質を改変することが行われている。このような技術を用いることにより、遺伝子の役目を解明することができると共に、個人の遺伝的特定に応じた治療等を行うテーラーメード医療が可能になる。
そして、このような物質導入を行うため、従来から多くの物質導入技術が提案されている。具体的には、ウイルスベクター法等の生物的方法、リポフェクション法等の化学的方法、エレクトロポレーション法等の電気的方法、パーティクルガン法等の物理的手法、レーザインジェクション法等の光学的方法、及び、インジェクション法等の機械的方法が知られている。
ここで、物質導入技術を医療へ適用するためには、粒子及び導入物質の種類を問わない導入技術であること、導入効率が高いこと、及び、導入済粒子を大量に供給できる導入技術であることが必要になる。さらに、医療においては、多様な候補の中から選択された導入物質を粒子に導入したり、複数の導入物質を粒子に導入する等、多様な導入形態が取れる技術であることも要求される。
このような要求を満たし得る物質導入技術としては、インジェクション法が最も有望である。このマイクロインジェクション法とは、微細な針(例えば、先端の外径が1μm、内径が0.5μm)に薬液を満たし、この針を粒子(例えば、直径10〜100μm)突き刺すことによって、この粒子に薬液を注入する方法である(例えば、特許文献1、又は、特許文献2参照)。この方法では、粒子の導入を顕微鏡下で行うことにより、また、熟練した作業者または分解能の高い制御装置を用いることにより、粒子へのダメージを最低限に抑えるための針先制御が可能になる。したがって、ほぼ100%に近い成功率を得ることができる。さらに、この方法は、粒子と導入物質の組合せを選ばないという利点もある。
しかし、このインジェクション法にも欠点があった。すなわち、インジェクション法は、熟練した作業者でも、1時間あたり数百個程度の粒子へ物質導入を行うことが限界であり、スループットが低かった。具体的には、顕微鏡視野下でのシャーレ上の手作業となるために熟練を要するため、熟練した作業者でも1時間あたり数百個の粒子しか取り扱うことができなかった。また、物質導入後のシャーレを培養工程に回すために作業者自身が培養装置に運ぶ必要があり、このこともスループットを低下させる一因になっていた。
そこで、この欠点を補うために、いくつかの提案がなされている。例えば、複数の粒子を1次元又は2次元のアレイ型に整列すると共に、複数の微細針を同様のアレイ型に整列し、これら複数の微細針を複数の粒子に同時に差込む方法が提案されている(例えば、特許文献3参照)。
あるいは、シリコン基材側面に1次元アレイ状に形成した捕捉部に粒子を捕捉し、上部から観察しながら焦点深度内でキャピラリを動かし、粒子に物質導入を行う方法も提案されている(例えば、特許文献4参照)。
特開平5−192171号公報 特開平6−343478号公報 特開2000−23657号公報 特開2002−27969号公報
しかしながら、粒子や微細針をアレイ型に整列する方法では、複数の粒子の各々の形状が厳密には一様でないため、アレイ型に整列された各粒子と各微細針との相対的な位置関係にばらつきが生じ、粒子に微細針が刺さらなかったり、逆に、粒子を微細針で破壊してしまう場合があった。
また、粒子を捕捉して上部から観察しながら物質導入を行う方法では、粒子を作業者が供給したり取出したりする必要があり、作業に手間がかかるため、スループットを十分に向上させることが困難であった。さらに、上記したいずれの方法も、同種の粒子に同種の導入物質を導入するという単一形態での物質導入のみが意図されており、多様な候補の中から選択された導入物質を粒子に導入したり、複数の導入物質を粒子に導入する等、多様な導入形態を取ることが困難であった。
したがって、本発明は、粒子の種類および導入物質の種類を問わないインジェクション方式を採用しながら、さらにスループットを向上させること、あるいは、多様な導入形態を取ることを可能とする、物質導入装置及び物質導入用チップを提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するため、請求項1に記載の物質導入用チップは、粒子に挿入した針を介して当該粒子の内部に導入物質を導入するための物質導入装置用の物質導入用チップであって、基材に、前記基材に対して前記粒子を充填するための充填手段と、前記基材から前記粒子を取出すための取出し手段と、前記充填手段から前記取出し手段に至って前記粒子を移動可能とする流路と、前記充填手段から前記取出し手段に至って前記粒子を搬送可能とする搬送手段とを設け、前記流路において前記針を前記粒子に挿入可能としたことを特徴とする。
この請求項1に記載の発明によれば、充填手段にて充填された粒子が、搬送部によって、流路を介して取出し手段にて取出される。また、流路上において、針を粒子に挿入することが可能になる。
また、請求項2に記載の物質導入用チップは、請求項1に記載の物質導入用チップにおいて、前記基材に、前記導入物質を取出し可能に収容するための導入物質収容手段を設けたことを特徴とする。
この請求項2に記載の発明によれば、導入物質収容手段によって導入物質が貯められる。
また、請求項3に記載の物質導入用チップは、請求項2に記載の物質導入用チップにおいて、前記流路は、複数の分岐流路を備え、前記導入物質収容手段を、前記複数の分岐流路の各々に対応して複数設けたことを特徴とする。
この請求項3に記載の発明によれば、導入物質収容手段によって、各分岐流路に応じた導入物質が貯められる。
また、請求項4に記載の物質導入用チップは、請求項1〜3のいずれか一つに記載の物質導入用チップにおいて、前記流路は、複数の分岐流路を備え、前記基材に、前記複数の分岐流路のうち、前記粒子を移動させる分岐流路を選択するための経路選択手段を設けたことを特徴とする。
この請求項4に記載の発明によれば、経路選択手段にて選択された分岐流路に粒子が導入される。
また、請求項5に記載の物質導入装置は、粒子に挿入した針を介して当該粒子の内部に導入物質を導入するための物質導入装置であって、基材に、前記基材に対して前記粒子を充填するための充填手段と、前記基材から前記粒子を取出すための取出し手段と、前記充填手段から前記取出し手段に至って前記粒子を移動可能とする流路と、前記充填手段から前記取出し手段に至って前記粒子を搬送可能とする搬送手段とを設けて構成された物質導入用チップと、前記物質導入用チップの前記流路において、前記粒子の内部に前記導入物質を導入するための物質導入手段とを備えることを特徴とする。
この請求項5に記載の発明によれば、充填手段にて充填された粒子が、搬送部によって、流路を介して取出し手段にて取出される。また、流路上において、粒子に針が挿入され導入物質が導入される。
請求項1に記載の発明によれば、粒子の充填、導入物質の導入、及び、取出しまでを同一チップ上で集約的に行うことができ、粒子の種類および導入物質の種類を問わないインジェクション方式を採用しながら、さらにスループットを向上させることができる。
また、請求項2に記載の発明によれば、導入物質収容手段によって導入物質が貯められるので、導入物質の収容に関しても1チップ上で集約的に行うことができ、スループットが一層向上する。
また、請求項3に記載の発明によれば、導入物質収容手段によって、各分岐流路に応じた導入物質が貯められるので、分岐流路毎に異なる導入物質を挿入する等、必要に応じた多様な導入形態で物質導入を行うことができる。
また、請求項4に記載の発明によれば、経路選択手段にて選択された分岐流路に粒子が導入されるので、分岐流路毎に異なる操作を行う等、必要に応じた多様な導入形態で物質導入を行うことができる。
また、請求項5に記載の発明によれば、粒子の充填、導入物質の導入、及び、取出しまでを同一チップ上で集約的に行うことができ、粒子の種類および導入物質の種類を問わないインジェクション方式を採用しながら、さらにスループットを向上させることができる。
また、流路の側壁を可動させることで、前記流路の内容積を可変させる側壁可動手段を備えた場合には、流路の内部における粒子の移動速度をある程度抑えて捕捉確度を高める一方で、粒子を極力速く移動させて導入効率を向上させることができる。さらに、このような手段は小型構造であるため、物質導入用チップの微細な流路にも配置することができ、その位置の自由度も高いため、様々な必要性に応じた位置や数で配置でき、必要に応じた多様な導入形態での物質導入を可能にする。
また、流路において前記粒子を捕捉可能とする捕捉手段を設けた場合には、粒子を捕捉した状態で針を挿入でき、導入物質を一層確実に導入できてスループットが向上する。
また、捕捉手段の開口部を、針の挿入方向の延長線上に配置した場合には、開口部において捕捉された粒子に対して、針をその長手方向に移動させるだけで、針の先端を粒子に挿入することができる。
また、針駆動手段は、針を基材上に支持するものであって、針の挿入方向に沿って変形可能な駆動手段を備えた場合には、物質導入部を基材に実装することができるので、物質導入部の配置の自由度を高めることができると共に、物質導入装置を全体的に小型化できる。したがって、必要に応じた多様な導入形態での物質導入を可能にする。
また、流路に対して針を斜めに配置した場合、挿入位置の上方にスペースが形成されるので、観察装置を配置して粒子の捕捉状態を観察等することが容易に行える。
以下に添付図面を参照して、この発明に係る物質導入装置及び物質導入用チップの好適な実施の形態を詳細に説明する。
まず、実施例1に係る物質導入装置及び物質導入用チップについて説明する。図1は、実施例1に係る物質導入装置及び物質導入用チップの構成を示す説明図、図2は、図1のA−A矢視断面図、図3は、図1のB−B矢視断面図、図4は、図1のC−C矢視断面図である。図1において物質導入装置1は、物質導入用チップ10と、物質導入部20とを備えて構成されている。
まず、物質導入用チップ10の構成について説明する。この物質導入用チップ10は、基材11に、充填部12、取出し部13、流路14、搬送部15、及び、液体貯め部16を形成して構成されている。なお、以下の説明では、図1に示すように、基材11(又は後述する基材81)に平行な面内において相互に直交する2方向をX方向及びY方向、これらX方向及びY方向に直交する方向をZ方向と定義する。
このうち、基材11は、物質導入用チップ10の基本構成部材であり、その内部に、上記した充填部12、取出し部13、流路14、搬送部15、及び、液体貯め部16が形成されている(これら各部の一部は実際には基材11の表面に露出しないが、説明上、図1及び後述する図5〜7においてこれら各部を実線で示す)。この基材11の具体的形状は任意であり、例えば、図1に示すように、平面形状を方形状とする平板状に形成することができる。この基材11の具体的大きさについても任意であるが、例えば、顕微鏡に用いるスライドガラス程度の大きさに形成できる。また、基材11の具体的材質は任意であるが、例えば、ガラス、あるいは、ポリカーボネートやシリコンゴム等の透明樹脂にて形成することができる。特に、透明部材にて形成した場合には、必要に応じて、顕微鏡やカメラ等の撮像手段を用いて、当該基材11の内部や表面の状態を透過的に観察等することができる点で好ましい。この基材11に対する充填部12、取出し部13、流路14、搬送部15、及び、液体貯め部16の形成方法も任意であるが、例えば、これら各部を基材11に対するレーザ加工にて形成できる。あるいは、これら各部と基材11とを鋳型を用いて一体形成してもよく、この場合には製造工程が簡易になる点で好ましい。
また、充填部12は、基材11に対して粒子2(図1に図示せず)を充填するための充填手段である。この充填部12は、図2に示すように、基材11の内部における中空部として形成されており、その内部空間に、例えば図示しない注射器等を用いて、開口部12aを介して細胞懸濁液3(図1に図示せず)を注入することができる。この充填部12の具体的形状は任意であるが、例えば、図示のように略中空円筒状に形成してもよい。この充填部12の形成位置は任意であるが、基材11のスペースを有効に利用できるように、図1に示すように、基材11の一隅近傍に形成されることが好ましい。
また、取出し部13は、基材11から粒子2を取出すための取出し手段である。この取出し部13は、充填部12と同様に、基材11の内部における中空部として形成されており、その内部に、流路14を介して搬送された細胞懸濁液3を導入することができる。このように取出し部13に導入された細胞懸濁液3は、例えば図示しない注射器等を用いて及び図示しない開口部を介して、取出し部13から取出すことができる。この取出し部13の具体的形状は任意であるが、例えば、図示のように略中空円筒状に形成することができる。この取出し部13の形成位置は任意であるが、基材11のスペースを有効に利用できるように、図1に示すように、基材11の一隅近傍に形成されることが好ましい。
また、流路14は、充填部12から取出し部13に至って粒子2を移動可能とする移動経路である。この流路14は、図2、3に示すように、基材11の内部における中空管路として形成されており、充填部12及び取出し部13の両方に連通し、充填部12に注入され搬送部15にて搬送された細胞懸濁液3を、取出し部13に導く。この流路14の具体的形状は任意であり、本実施例1においては、図2、3に示す如く縦断面形状を方形状として形成されているが、縦断面形状を円状等とすることができる。また、流路14の具体的経路は任意であるが、基材11のスペース効率が向上するように直線部と曲線部を適宜組み合わせることが好ましい。ただし、細胞懸濁液3をスムーズに移動可能とする観点から、曲線部の曲率は小さくなり過ぎないことが好ましい。また、流路14の具体的な幅や深さは、細胞懸濁液3を移動可能とする限りにおいて任意であるが、細胞懸濁液3に含まれる粒子2が1つのみ通過できるような幅及び深さに形成した場合、後述する捕捉部17による粒子捕捉を一層容易に行うことができる点で好ましい。例えば、直径15μm程度の粒子2を含んだ細胞懸濁液3を用いる場合には、この流路14の幅は30〜100μm程度、深さは30〜50μm程度とすることが好ましい。
また、搬送部15は、充填部12から取出し部13に至って粒子2を搬送可能とする搬送手段である。この搬送部15の具体的構成は任意であるが、本実施例1においては、シリンジポンプを用いて、流路14を通過する細胞懸濁液3に正圧又は負圧を与え、この細胞懸濁液3を取出し部13に向けて圧送する。ここで、搬送部15の位置は任意であるが、搬送部15により正圧を与える場合には、流路14における物質導入部20の配置位置よりも上流側(充填部12と物質導入部20との間)に搬送部15を配置することにより、細胞懸濁液3を少なくとも物質導入部20の配置位置に搬送することができる。また、搬送部15により負圧を与える場合には、流路14における物質導入部20の配置位置よりも下流側(物質導入部20と取出し部13との間)に搬送部15を配置することにより、細胞懸濁液3を少なくとも物質導入部20の配置位置に搬送することができる。
また、液体貯め部16は、導入物質を取出し可能に収容するための導入物質収容手段である。この液体貯め部16は、図3に示すように、基材11の内部における中空部として形成されており、その内部に、例えば図示しない注射器等を用いて、開口部16aを介して、導入物質を注入しておくことができる。この液体貯め部16に貯められた導入物質は、開口部16aを介して物質導入部20によって吸引され、この物質導入部20によって粒子2に注入される。この液体貯め部16の具体的形状は任意であるが、例えば、図示のように略中空円筒状に形成することができる。この液体貯め部16の形成位置は任意であるが、物質導入部20に対する導入物質の供給効率を考慮して決定されることが好ましい。例えば、物質導入部20が図示の位置からX方向に沿って移動可能である場合、液体貯め部16は、X方向における物質導入部20の側方に形成されることが好ましい。また、液体貯め部16に注入可能な導入物質4(図1において図示せず)の容量は、作業効率を考慮して決定することができ、例えば、作業員が液体貯め部16に導入物質4を1回充填することにより、所要数の粒子2に所要回数の物質導入を行うことが可能なように、容量が決定される。
また、物質導入用チップ10には、捕捉部17が形成されている。この捕捉部17は、流路14において粒子2を捕捉可能とする捕捉手段である。図4に示すように、基材11の底部には開口部17aが形成されている。この開口部17aは、粒子2の最小粒子径よりも小さい径で形成されている。例えば、直径15μm程度の粒子2に対しては、開口部17aの直径は4〜5μm程度にすることが好ましい。そして、この開口部17aに図示しない吸引装置を接続し、この吸引装置によって流路14の内部を流れる細胞懸濁液3を吸引することによって、この細胞懸濁液3に含まれる粒子2を開口部17aにおいて捕捉することができる。なお、吸引装置は、例えば、シリンジポンプにて構成することができる。
次に、物質導入部20の構成について説明する。この物質導入部20は、物質導入用チップ10の流路14において、粒子2の内部に導入物質を導入するための物質導入手段である。この物質導入部20は、針21と物質導入部移動機構22とを備えて構成されている。
このうち、針21は、従来のインジェクション法に用いる微細針と同様に構成することができ、例えば、直径10〜100μmの粒子2に対しては、先端の外径が1μm、内径が0.5μmの中空針として構成することができる。ここで、図4に示すように、基材11の上面には、開口部11aが形成されており、この開口部11aを介して針21の先端を流路14に挿入することができる。この開口部11aの径は、針21の先端が通過できる限りにおいて任意に定めることができるが、例えば、直径を20μm程度とすることが好ましい。
ここで、図4に示すように、針21の先端を挿入するための開口部11aと、捕捉部17の開口部17aとは、平面的に同一に形成されている。したがって、開口部17aにおいて捕捉された粒子2に対して、針21をその長手方向(Z方向)に移動させるだけで、針21の先端を粒子2に挿入することができる。
また、物質導入部移動機構22は、針21を、X方向、Y方向、及び又は、Z方向に移動させる移動手段であり、例えば公知のアクチュエータを用いて構成される。特に、本実施例1において、物質導入部移動機構22は、針21を、基材11と略平行に、かつ、図1に示す位置(以下、「挿入位置」と称する)と、同図において想像線で示す位置(図1に示す位置をX方向に平行に移動させた位置であって、液体貯め部16の上方位置。以下、「吸入位置」と称する)とを結ぶ線上に移動させることができる。したがって、吸入位置で、液体貯め部16に貯められた導入物質4を針21に吸入させた後、挿入位置に針21を移動し、この挿入位置で針21を粒子2に挿入して導入物質4の注入を行うことができる。
次に、上述のように構成された物質導入装置1による物質導入手順について説明する。まず、作業員は、充填部12に開口部12aを介して細胞懸濁液3を注入する。また、作業員は、液体貯め部16に、開口部16aを介して導入物質を注入しておく。そして、作業員が搬送部15を所定方法にて起動させると、充填部12に注入された細胞懸濁液3が、搬送部15の搬送力によって、流路14を介して取出し部13に向けて導かれる。一方、針21は、物質導入部移動機構22によって吸入位置に移動され、液体貯め部16に貯められた導入物質4が開口部16aを介して吸入される。そして、針21は、物質導入部移動機構22によって挿入位置に移動される。
ここで、細胞懸濁液3が捕捉部17の開口部17aを通過する際、この細胞懸濁液3は、図示しない吸引装置によって吸引されることで、粒子2が開口部17aにおいて捕捉される。この状態で、針21を物質導入部移動機構22によって下方に移動させることで、針21の先端を開口部11aを介して粒子2に挿入し、この針21に吸入されていた導入物質4を吐出させることで、導入物質4が粒子2の内部に注入される。なお、このような動作は、図示しない観察装置を介して粒子2の捕捉状態を観察することで自動化することができる。この注入完了後、図示しない吸引装置による吸引を解除することで、粒子2を捕捉部17から開放することができる。開放された粒子2は、細胞懸濁液3として取出し部13に搬送される。そして、作業員は、取出し部13から、図示しない注射器等を用いて及び図示しない開口部を介して、細胞懸濁液3を取出す。これにて導入作業が完了する。
このように、本実施例1では、粒子2の充填から取出しまでを1チップ上で自動的に行うことができ、物質導入のスループットを向上させることができる。
次に、実施例2に係る物質導入装置及び物質導入用チップについて説明する。図5は、実施例2に係る物質導入装置及び物質導入用チップの構成を示す説明図である。なお、特に説明なき構造及び方法については、上述した実施例1と同様であり、同一の構成を同一の符号を付して説明する。本実施例2における物質導入装置30は、物質導入用チップ40と、複数の物質導入部20とを備えて構成されている。また、物質導入用チップ40は、基材11に、充填部12、複数の取出し部13、流路41、搬送部15、及び、複数の液体貯め部16を形成して構成されている。
本実施例2における流路41は、本体流路42と、物質導入部20に対応した複数の分岐流路43とを備えて構成されている。このうち、本体流路42は、充填部12に連通され、この充填部12に充填された粒子2(図5に図示せず)を分岐流路43に導入可能とする。また、複数の分岐流路43の各々は、本体流路42及び取出し部13に連通され、本体流路42から導入された粒子2を取出し部13に導入可能とする。
各分岐流路43のX方向における側方には、それぞれ液体貯め部16が配置されており、各液体貯め部16には、必要に応じて、相互に同じ導入物質4を溜めることができ、あるいは、相互に異なる導入物質4を溜めることもできる。そして、相互に同じ導入物質4を溜めた場合には、同一の導入物質4を複数の粒子2に同時に挿入することができる。また、相互に異なる導入物質4を溜めた場合には、これら異なる導入物質4を粒子2に同時に挿入することができる。
また、各分岐流路43には、それぞれ捕捉部17(図5に図示せず)が設けられている。さらに、各分岐流路43には、それぞれ物質導入部20が配置されている。この物質導入部20は、針21と物質導入部移動機構22とを備えて構成されており、この物質導入部移動機構22にて挿入位置と吸入位置との間を往復移動される。
次に、上述のように構成された物質導入装置30による物質導入手順について説明する。まず、作業員は、充填部12に細胞懸濁液3を注入すると共に、各液体貯め部16に、同一又はそれぞれ異なる導入物質4a〜4dを注入しておく。そして、作業員が搬送部15を所定方法にて起動させると、充填部12に注入された細胞懸濁液3が、搬送部15の搬送力によって本体流路42に導入され、さらに複数の分岐流路43の各々に導入される。一方、各物質導入部20の針21は、物質導入部移動機構22によってそれぞれの吸入位置に移動され、液体貯め部16に貯められた導入物質4a〜4dが吸入される。そして、針21は、物質導入部移動機構22によってそれぞれの挿入位置に移動される。
そして、細胞懸濁液3が各分岐流路43の捕捉部17において捕捉される。この状態で、各物質導入部20の針21を物質導入部移動機構22によって下方に移動させることで、各針21の先端を粒子2に挿入し、この針21に吸入されていた導入物質4a〜4dを吐出させることで、導入物質4a〜4dが粒子2の内部に注入される。この注入完了後、捕捉部17から開放された粒子2は、細胞懸濁液3として各分岐流路43を介してそれぞれ取出し部13に搬送される。そして、作業員は、各取出し部13から、図示しない注射器等を用いて及び図示しない開口部を介して、細胞懸濁液3を取出す。これにて導入作業が完了する。
このように、本実施例2では、同一の導入物質4a〜4dを複数の粒子2に同時に挿入することができ、あるいは、異なる導入物質4a〜4dを粒子2に同時に挿入することができ、必要に応じた多様な導入形態で物質導入を行うことができる。
次に、実施例3に係る物質導入装置及び物質導入用チップについて説明する。図6は、実施例3に係る物質導入装置及び物質導入用チップの構成を示す説明図、図7は、図6とは異なる分岐流路を選択した状態を示す説明図である。なお、特に説明なき構造及び方法については、上述した実施例2と同様であり、同一の構成を同一の符号を付して説明する。本実施例3における物質導入装置50は、物質導入用チップ60と、2つの物質導入部20とを備えて構成されている。また、物質導入用チップ60は、基材11に、充填部12、物質導入部20に対応した2つの取出し部13A、13B、流路61、搬送部15、液体貯め部16、及び、経路選択部62A、62Bを形成して構成されている。
本実施例3における流路61は、本体流路63と、2本の分岐流路64A、64Bを備えて構成されており、各分岐流路64A、64Bの挿入位置には、物質導入部20が配置されている。本実施例3において、液体貯め部16は一つのみ設けられており、同一の導入物質4を各物質導入部20で注入可能なようになっている。
ここで、経路選択部62A、62Bは、複数の分岐流路64A、64Bのうち、粒子2を移動させる分岐流路64A、64Bを選択するための経路選択手段である。この経路選択部62A、62Bは、分岐流路64A、64Bが選択できる限りにおいて任意に構成することができる。例えば、本実施例3においては、各分岐流路64A、64Bの途中に取出し部13A、13Bを配置し、この分岐流路64A、64Bの終端付近に経路選択部62A、62Bを配置している。この経路選択部62A、62Bは、分岐流路64A、64Bを閉じることによってこの分岐流路64A、64Bにおける細胞懸濁液3や粒子2の移動を規制するバルブとして構成されている。
次に、上述のように構成された物質導入装置50による物質導入手順について説明する。まず、作業員は、充填部12に細胞懸濁液3を注入すると共に、液体貯め部16に導入物質を注入しておく。そして、作業員が搬送部15を所定方法にて起動させると、充填部12に注入された細胞懸濁液3が、搬送部15の搬送力によって本体流路63に導入される。ここで、図6に示すように、一方の経路選択部62Bのみを所定方法で起動させて分岐流路64Bを閉じると、他方の分岐流路64Aのみに細胞懸濁液3が導入される。ここで、2つの物質導入部20のうち、細胞懸濁液3が導入された分岐経路64Aの吸引位置に配置された物質導入部20の針21が、物質導入部移動機構22によって吸入位置に移動され、液体貯め部16に貯められた導入物質4が吸入される。そして、この針21は、物質導入部移動機構22によって挿入位置に移動される。
そして、細胞懸濁液3が分岐流路64Aの捕捉部17(図6、7に図示せず)において捕捉される。この状態で、物質導入部20の針21を物質導入部移動機構22によって下方に移動させることで、針21の先端を粒子2に挿入し、この針21に吸入されていた導入物質4を吐出させることで、導入物質4が粒子2の内部に注入される。この注入完了後、捕捉部17から開放された粒子2は、細胞懸濁液3として分岐流路64Aを介して取出し部13Aに搬送される。そして、作業員は、取出し部13Aから、図示しない注射器等を用いて及び図示しない開口部を介して、細胞懸濁液3を取出す。これにて導入作業が完了する。
また、他方の分岐流路64B及び物質導入部20を用いて物質導入を行いたい場合、作業員は、これまで閉じていた経路選択部62Bを開放すると共に、他方の経路選択部62Aを所定方法で起動して、分岐流路64Aを閉じる。このことにより、分岐流路64Bのみに細胞懸濁液3が導入される。そして、物質導入部20の針21を用いて物質導入を行うことができ、作業員は、取出し部13Bから、図示しない注射器等を用いて及び図示しない開口部を介して、細胞懸濁液3を取出す。これにて導入作業が完了する。
このように、本実施例3では、複数の分岐流路64A、64Bを選択的に切り替えて物質導入を行うことができ、必要に応じた多様な導入形態で物質導入を行うことができる。
次に、実施例4に係る物質導入装置及び物質導入用チップにおいて用いられる搬送部について説明する。図8は、実施例4に係る搬送部の縦断面図、図9及び図10は、搬送部の動作状態を順次示す縦断面図である。なお、特に説明なき構造及び方法については、上述した実施例3と同様であり、同一の構成を同一の符号を付して説明する。
これまで説明したように、捕捉部において細胞懸濁液3を吸引することで粒子2を捕捉する場合、この捕捉を確実に行うためには、流路の内部における粒子2の移動速度をある程度抑える必要がある。一方、物質導入のスループットを向上させるためには、粒子2を極力速く移動させて導入効率を向上させる必要がある。これら相反する2つの要求を満たすためには、実験上、流路の内部の粒子2の移動速度を約300μm/sとすることが好ましい。これは、幅100μm、深さ50μmの流路において、約0.1μl/minの送液速度に相当する。
このような送液速度を実現可能な搬送手段の好適な例として、本実施例4におけるダイヤフラムポンプ式の搬送部70が構成されている。この搬送部70は、上述した実施例1〜3の物質導入用チップの搬送部15として適用可能である。この搬送部70は、図8に示すように、複数の移動壁71〜73と、複数の遮蔽壁74、75とを備えて構成されている。このうち、複数の移動壁71〜73は、流路76の側壁(ここでは底面壁)を可動させることで、この流路76の内容積を可変可能とする側壁可動手段である。これら複数の移動壁71〜73は、薄膜状に形成されており、図8に矢示する細胞懸濁液3の搬送方向に沿って並設されている。各移動壁71〜73は、図示しない駆動手段によって駆動されることで、流路76の内容積を可変する方向(Z方向)に可動する。
また、複数の遮蔽壁74、75は、流路76の側壁から当該流路76の中央側に向けて突出する壁体であり、流路76の内部における細胞懸濁液3の流動を少なくとも部分的に遮蔽する。これら複数の遮蔽壁74、75は、移動壁71〜73に対向する側の側壁(ここでは上面壁)における、前端の移動壁71及び後端の移動壁73に対応する位置に形成されている。
このような搬送部70による細胞懸濁液3の搬送は下記のように行われる。まず、図9に示すように、前端の移動壁71を流路76の内側に向けて可動させ、前端における流路76の内容積を縮小させる。特に、この移動壁71と遮蔽壁74とで、前端の流路76をほぼ閉じる。また、同時に、中央及び後端の移動壁72、73を流路76の外側に向けて可動させることで、中央及び後端における流路76の内容積を増大させる。この結果、搬送部70よりも上流側の細胞懸濁液3が、流路76の中央及び後端に流入する。
次に、図10に示すように、前端の移動壁71を流路76の外側に向けて可動させることで、前端における流路76の内容積を増大させる。また、同時に、中央及び後端の移動壁72、73を流路76の内側に向けて可動させ、中央及び後端における流路76の内容積を縮小させる。特に、この移動壁73と遮蔽壁75とで、後端の流路76をほぼ閉じる。この結果、流路76の中央及び後端に流入した細胞懸濁液3が、これら流路76の中央及び後端から押し出されて、流路76の前端を介して搬送部70の下流側に搬送される。なお、流路76を遮蔽しなくても細胞懸濁液3が搬送できる場合や、移動壁71、73の可変ストロークを大きくして当該移動壁71、73だけで流路76を遮蔽できる場合には、遮蔽壁74、75を省略することもできる。
このように、本実施例4では、流路76の内部における粒子2の移動速度をある程度抑えて捕捉確度を高める一方で、粒子2を極力速く移動させて導入効率を向上させることができる。さらに、このような搬送部70は、薄膜状の移動壁71〜73を用いた小型構造であるため、物質導入用チップの微細な流路76にも配置することができ、その位置の自由度も高いため、様々な必要性に応じた位置や数で配置でき、必要に応じた多様な導入形態での物質導入を可能にする。
次に、実施例5に係る物質導入装置及び物質導入用チップにおいて用いられる物質導入部について説明する。図11は、実施例5に係る物質導入部の針周辺の縦断面図である。なお、特に説明なき構造及び方法については、上述した実施例1と同様であり、同一の構成を同一の符号を付して説明する。
本実施例5における物質導入用チップ80の基材81の上面には、開口部81aが形成されている。この開口部81aは、実施例1と異なり、流路14の経路方向に対して斜め方向(流路の経路方向に対して非平行かつ非直交する方向)に形成されている。そして、この開口部81aを介して針21の先端を流路に斜め方向に挿入することができる。ここで、針21の挿入方向の延長線上には、捕捉部の開口部17aが配置されている。したがって、実施例1と同様、開口部17aにおいて捕捉された粒子2に対して、針21をその長手方向(斜め方向)に移動させるだけで、針21の先端を粒子2に挿入することができる。このように構成された物質導入部は、上述した実施例1〜3の物質導入装置の物質導入部として適用可能である。
このように、本実施例5では、流路14に対して針21を斜めに挿入しているので、挿入位置の上方には、針21が位置しないためにスペースが形成される。したがって、観察装置を配置して粒子2の捕捉状態を観察等することが容易に行える。
次に、実施例6に係る物質導入装置及び物質導入用チップにおいて用いられる物質導入部について説明する。図12は、実施例6に係る物質導入部の周辺の縦断面図、図13は、図12の物質導入部の挿入状態における縦断面図である。なお、特に説明なき構造及び方法については、上述した実施例1と同様であり、同一の構成を同一の符号を付して説明する。
本実施例6における物質導入部90は、針91、針駆動部92、及び、液体貯め部93を基材11に実装して構成されている。このうち、針91は、実施例1の針21とほぼ同様に構成することができるが、特に本実施例6において、針91は中空の垂体形状に形成されており、その広径側の基部にはフランジ94が固定されている。ここで、針91は、図12に示すように、捕捉部17の開口部17aに対応する平面状の位置に配置することが好ましい。あるいは、実施例5で示したように、流路に斜めに配置してもよい。
また、針駆動部92は、針91を当該針91の挿入方向に沿って移動させるものであり、特に、針91を基材11の上面において支持するものであって、針91の挿入方向に沿って変形可能な駆動手段である。この針駆動部92は、具体的には、基材11の上面から針91のフランジ94に至る円柱状に形成されている。この針駆動部92の駆動機構は任意であるが、例えば、積層した圧電素子やバイメタルを用いて構成され、針91の挿入方向に沿って変位することで、当該針91を駆動する。
また、液体貯め部93は、導入物質を貯めて当該導入物質を針91に供給する導入物質収容手段である。この液体貯め部93は、中空の微小容器として構成されており、針91の基部において当該針91の内部空間に連通するように固定されている。この液体貯め部93の一側方には、弁93aが設けられており、この弁93aを介して、図示しない注射器等によって液体貯め部93に導入物質4を充填することができる。また、液体貯め部93には、当該液体貯め部93に充填された導入物質4を針91に向けて圧送する圧送部93bが設けられている。この圧送部93bの圧送機構は任意であるが、例えば、液体貯め部93の上面壁を積層した圧電素子やバイメタルで構成することで形成され、この圧送部93bが針91に向けて変位することで、液体貯め部93に充填された導入物質4を針91に向けて圧送する。
このような物質導入部90による物質導入は下記のように行われる。まず、作業員は、図示しない注射器等によって、弁93aを介して液体貯め部93に導入物質4を充填する。その後、図12に示すように、捕捉部17の開口部17aに粒子2を捕捉する。そして、所定方法で針駆動部92を起動して変位させることで、図13に示すように、当該針91を挿入方向に沿って移動させ、この針91を粒子2に突き刺す。そして、所定方法で圧送部93bを起動して変位させることで、液体貯め部93に充填された導入物質4を針91に向けて圧送する。このように圧送された導入物質4は、針91の内部空間を経て粒子2に注入される。
このように、本実施例6では、物質導入部90を基材に実装することができるので、物質導入部90の配置の自由度を高めることができると共に、物質導入装置を全体的に小型化できる。したがって、必要に応じた多様な導入形態での物質導入を可能にする。
次に、実施例7に係る物質導入装置及び物質導入用チップにおいて用いられる物質導入部について説明する。図14は、実施例7に係る物質導入部の周辺の縦断面図、図15は、図14の物質導入部の挿入状態における縦断面図である。なお、特に説明なき構造及び方法については、上述した実施例6と同様であり、同一の構成を同一の符号を付して説明する。
本実施例7における物質導入部100は、針101、シャフト102、針駆動部103、及び、液体貯め部104を基材11に実装して構成されている。このうち、針101の基部には第1のフランジ105が固定されており、この第1のフランジ105には、シャフト102の径及び位置に対応した径及び位置で、開口部105aが形成されている。また、シャフト102は、針101を基材11の上面に移動可能に支持する支持手段である。本実施例7においてシャフト102は、略円柱状に形成され、基材11の上面に立設されている。そして、このシャフト102を第1のフランジ105の開口部105aに挿通させることで、シャフト102によって針101が支持されると共に、この針101がその挿入方向に沿って移動可能になっている。このシャフト102の先端部には、第2のフランジ106が固定されている。
また、針駆動部103は、第1のフランジ105と第2のフランジ106との間に配置されており、第2のフランジ106に対して第1のフランジ105を移動させることで、針101をその挿入方向に沿って駆動する。この針駆動部103の駆動機構は任意であるが、例えば、環状の電磁石やリニアモータを用いて構成され、第2のフランジ106に対して第1のフランジ105を電磁的に反発移動させることで、当該針101を駆動する。
このような物質導入部100による物質導入は下記のように行われる。まず、図14に示すように、捕捉部17の開口部17aに粒子2を捕捉する。そして、所定方法で針駆動部103を起動して変位させることで、図15に示すように、当該針101を挿入方向に沿って移動させ、この針101を粒子2に突き刺す。そして、所定方法で圧送部93bを起動して変位させることで、液体貯め部104に充填された導入物質4を針101に向けて圧送する。このように圧送された導入物質4は、針101の内部空間を経て粒子2に注入される。
このように、本実施例7では、物質導入部100を基材に実装することができるので、物質導入部100の配置の自由度を高めることができると共に、物質導入装置を全体的に小型化できる。したがって、必要に応じた多様な導入形態での物質導入を可能にする。
以上、本発明の実施例1〜7について説明したが、本発明の具体的な構成及び方法は、特許請求の範囲に記載した各発明の技術的思想の範囲内において、任意に改変および改良することができる。また、発明が解決しようとする課題や発明の効果は、上記した内容に限定されるものではなく、本発明によって、上記に記載されていない課題を解決したり、上記に記載されていない効果を奏することもでき、また、記載されている課題の一部のみを解決したり、記載されている効果の一部のみを奏することがある。
例えば、上記各実施例で自動的に行われるものとして説明した制御の全部又は任意の一部は、手動で行っても良い。また、充填部12に前段装置を接続して、充填部12への細胞懸濁液3の充填を自動化してもよい。また、取出し部13に後段装置を接続して、取出し部13からの細胞懸濁液3の取出しを自動化してもよい。さらに、液体貯め部16にも自動注入装置を接続して、液体貯め部16への導入物質4の充填を自動化してもよい。
また、1つの構成要素に複数の機能を持たせてもよい。例えば、充填部12をシリンジポンプから構成し、細胞懸濁液3を適度な圧力をもたせつつ流路14等に供給できる場合には、搬送部15を省略してもよい。あるいは、物質導入部20等の針21の内部空間に導入物質4をある程度貯めておくことができる場合には、液体貯め部16を省略してもよい。
また、上記実施例の一部においては、流路41に複数の分岐流路43を設けたり、これに応じて取出し部13や液体貯め部16を複数設けた例を示したが、充填部12についても必要に応じて複数設けることができる。例えば、粒子2のみを充填する充填部12と、培養液のみを充填する充填部12とを設け、これら粒子2や培養液を適切な割合で混合して流路41に供給するようにしてもよい。また、1つの流路14等に対して複数の物質導入部20や液体貯め部16を並設し、1つの粒子2に同一の導入物質4を時間差を設けて注入したり、あるいは、1つの粒子2に異なる複数種類の導入物質4を注入してもよい。さらに、複数枚の物質導入用チップ10等を積層させて多層チップを構成してもよい。この場合には、スペース効率を一層向上させることができる。
(付記1)粒子に挿入した針を介して当該粒子の内部に導入物質を導入するための物質導入装置用の物質導入用チップであって、
基材に、
前記基材に対して前記粒子を充填するための充填手段と、
前記基材から前記粒子を取出すための取出し手段と、
前記充填手段から前記取出し手段に至って前記粒子を移動可能とする流路と、
前記充填手段から前記取出し手段に至って前記粒子を搬送可能とする搬送手段とを設け、
前記流路において前記針を前記粒子に挿入可能としたこと、
を特徴とする物質導入用チップ。
(付記2)前記流路は、複数の分岐流路を備えること、
を特徴とする付記1に記載の物質導入用チップ。
(付記3)前記搬送手段は、前記粒子を正圧で圧送する正圧印加手段であり、前記正圧印加手段を、前記流路における前記針の挿入位置よりも上流側に配置したこと、
を特徴とする付記1又は2に記載の物質導入用チップ。
(付記4)前記搬送手段は、前記粒子を負圧で吸引する負圧印加手段であり、前記負圧印加手段を、前記流路における前記針の挿入位置よりも下流側に配置したこと、
を特徴とする付記1又は2に記載の物質導入用チップ。
(付記5)前記搬送手段は、前記流路の側壁を可動させることで、前記流路の内容積を可変させる側壁可動手段を備えること、
を特徴とする付記1〜4のいずれか一つに記載の物質導入用チップ。
(付記6)前記基材に、前記流路において前記粒子を捕捉可能とする捕捉手段を設けたこと、
を特徴とする付記1〜5のいずれか一つに記載の物質導入用チップ。
(付記7)前記捕捉手段は、前記流路の一側面に形成された開口部を備え、前記開口部を介して前記流路の内部の前記粒子又は前記粒子と共に流動する液体を吸引することにより、前記粒子を捕捉可能とすること、
を特徴とする付記6に記載の物質導入用チップ。
(付記8)前記開口部を、前記針の挿入方向の延長線上に配置したこと、
を特徴とする付記7に記載の物質導入用チップ。
(付記9)前記基材に、前記導入物質を取出し可能に収容するための導入物質収容手段を設けたこと、
を特徴とする付記1〜8のいずれか一つに記載の物質導入用チップ。
(付記10)前記流路は、複数の分岐流路を備え、前記導入物質収容手段を、前記複数の分岐流路の各々に対応して複数設けたこと、
を特徴とする付記9に記載の物質導入用チップ。
(付記11)前記流路は、複数の分岐流路を備え、前記基材に、前記複数の分岐流路のうち、前記粒子を移動させる分岐流路を選択するための経路選択手段、
を設けたことを特徴とする付記1〜10のいずれか一つに記載の物質導入用チップ。
(付記12)粒子に挿入した針を介して当該粒子の内部に導入物質を導入するための物質導入装置であって、
基材に、
前記基材に対して前記粒子を充填するための充填手段と、
前記基材から前記粒子を取出すための取出し手段と、
前記充填手段から前記取出し手段に至って前記粒子を移動可能とする流路と、
前記充填手段から前記取出し手段に至って前記粒子を搬送可能とする搬送手段とを設けて構成された物質導入用チップと、
前記物質導入用チップの前記流路において、前記粒子の内部に前記導入物質を導入するための物質導入手段と、
を備えることを特徴とする物質導入装置。
(付記13)前記物質導入手段は、前記針、前記針を当該針の挿入方向に沿って移動させる針駆動手段、及び、前記導入物質を貯めて当該導入物質を前記針に供給する導入物質収容手段を、前記基材上に設けることにより構成したこと、
を特徴とする付記12に記載の物質導入装置。
(付記14)前記針駆動手段は、前記針を前記基材上に支持するものであって、前記針の挿入方向に沿って変形可能な駆動手段、
を備えることを特徴とする付記13に記載の物質導入装置。
(付記15)前記針駆動手段は、前記針を前記基材上に移動可能に支持する支持手段と、前記支持手段に沿って前記針を移動させる駆動手段と、
を備えることを特徴とする付記13に記載の物質導入装置。
(付記16)前記針を前記流路の経路方向に対して斜め方向に配置したこと、
を特徴とする付記12〜15のいずれか一つに記載の物質導入装置。
(付記17)前記物質導入用チップの前記基材に、前記導入物質を取出し可能に収容するための導入物質収容手段を設け、
前記物質導入手段を、前記物質導入用チップの前記基材と略平行に、かつ、前記導入物質収容手段と前記流路における前記針の挿入位置とを結ぶ線上に、移動可能としたこと、
を特徴とする付記12〜16のいずれか一つに記載の物質導入装置。
以上のように、本発明に係る物質導入装置及び物質導入用チップは、細胞や細胞様の微細粒子の如き粒子に挿入した針を介して、この粒子の内部に遺伝子溶液や薬剤溶液の如き導入物質を導入するために有用であり、特に、粒子の種類および導入物質の種類を問わず、効率よく、かつ、多様な導入形態で物質導入を行うことに適している。
実施例1に係る物質導入装置及び物質導入用チップの構成を示す説明図である。 図1のA−A矢視断面である。 図1のB−B矢視断面図である。 図1のC−C矢視断面図である。 実施例2に係る物質導入装置及び物質導入用チップの構成を示す説明図である。 実施例3に係る物質導入装置及び物質導入用チップの構成を示す説明図である。 図6とは異なる分岐流路を選択した状態を示す説明図である。 実施例4に係る搬送部の縦断面図である。 搬送部の動作状態を順次示す縦断面図である。 搬送部の動作状態を順次示す縦断面図である。 実施例5に係る物質導入部の針周辺の縦断面図である。 実施例6に係る物質導入部の周辺の縦断面図である。 図12の物質導入部の挿入状態における縦断面図である。 実施例7に係る物質導入部の周辺の縦断面図である。 図14の物質導入部の挿入状態における縦断面図である。
符号の説明
1、30、50 物質導入装置
2 粒子
3 細胞懸濁液
4 導入物質
10、40、60、80 物質導入用チップ
11、81 基材
11a、12a、16a、17a、81a、105a 開口部
12 充填部
13 取出し部
14、41、61、76 流路
15、70 搬送部
16、93、104 液体貯め部
17 捕捉部
20、90、100 物質導入部
21、91、101 針
22 物質導入部移動機構
42、63 本体流路
43、64A、64B 分岐流路
62A、62B 経路選択部
92 針駆動部
94 フランジ
102 シャフト
103 針駆動部
105 第1のフランジ
106 第2のフランジ

Claims (5)

  1. 粒子に挿入した針を介して当該粒子の内部に導入物質を導入するための物質導入装置用の物質導入用チップであって、
    基材に、
    前記基材に対して前記粒子を充填するための充填手段と、
    前記基材から前記粒子を取出すための取出し手段と、
    前記充填手段から前記取出し手段に至って前記粒子を移動可能とする流路と、
    前記充填手段から前記取出し手段に至って前記粒子を搬送可能とする搬送手段とを設け、
    前記流路において前記針を前記粒子に挿入可能としたこと、
    を特徴とする物質導入用チップ。
  2. 前記基材に、前記導入物質を取出し可能に収容するための導入物質収容手段を設けたこと、
    を特徴とする請求項1に記載の物質導入用チップ。
  3. 前記流路は、複数の分岐流路を備え、
    前記導入物質収容手段を、前記複数の分岐流路の各々に対応して複数設けたこと、
    を特徴とする請求項2に記載の物質導入用チップ。
  4. 前記流路は、複数の分岐流路を備え、
    前記基材に、前記複数の分岐流路のうち、前記粒子を移動させる分岐流路を選択するための経路選択手段を設けたこと、
    を特徴とする請求項1〜3のいずれか一つに記載の物質導入用チップ。
  5. 粒子に挿入した針を介して当該粒子の内部に導入物質を導入するための物質導入装置であって、
    基材に、
    前記基材に対して前記粒子を充填するための充填手段と、
    前記基材から前記粒子を取出すための取出し手段と、
    前記充填手段から前記取出し手段に至って前記粒子を移動可能とする流路と、
    前記充填手段から前記取出し手段に至って前記粒子を搬送可能とする搬送手段とを設けて構成された物質導入用チップと、
    前記物質導入用チップの前記流路において、前記粒子の内部に前記導入物質を導入するための物質導入手段と、
    を備えることを特徴とする物質導入装置。
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