JP4527356B2 - 抗酸化作用を有する組成物からなる抗酸化剤 - Google Patents

抗酸化作用を有する組成物からなる抗酸化剤 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は大麦を原料とする焼酎製造において副成する大麦焼酎蒸留残液を固液分離して液体分を得、該液体分を合成吸着剤を用いる吸着処理に付して合成吸着剤吸着画分を得、該合成吸着剤吸着画分をアルカリまたはエタノールを用いて溶出することにより分取した脱着画分からなる抗酸化作用を有する組成物からなる抗酸化剤に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、生体内に不必要の活性酸素が存在すると、老化や成人病、難病の発症や発ガンといった生体への悪影響を及ぼすことが指摘されている。こうしたことからそうした活性酸素を消去する作用を有する所謂抗酸化物質が注目され、有効な抗酸化物質を見出すべく探索が広く行われている。そして或る種の抗酸化物質が動脈硬化症、高血圧症、それらより発症する脳梗塞、心疾患、及びそれらの後遺症やストレス性潰瘍などの虚血障害、癌、糖尿病などの生活習慣病に対する治療薬として、一部で試用されている。これとは別に、生体内に活性酸素が存在すると、シミ、ソバカス、ニキビ、皮膚潰瘍などの成因になる他、食品を劣化させ嗜好的品質や栄養の低下を惹起することが知られており、こうした問題に対して抗酸化物質が有効であるとされている。現在知られているそうした抗酸化物質の代表的なものとして、天然抗酸化剤であるα−トコフェロール(ビタミンE)及びアスコルビン酸(ビタミンC)、化学合成された抗酸化剤であるBHT(3,5-tert−ブチル-4-ヒドロキシトルエン)などが挙げられる。しかし、これらの抗酸化物質については、上述した問題に対して或る程度有効であることが知られているが、先述の生活習慣病などの疾患に対して有効である旨の報告はない。こうしたことから、特に先述の生活習慣病などの疾患に対して有効である抗酸化物質の早期提供が強く求められている。
【0003】
特開平5-310590号公報には、穀類を原料とするアルコール発酵飲料製造残渣を水または有機溶媒で抽出した抽出物、或いはアルコール発酵した穀類の蒸留残液をそのままか或いはこれを含有する組成物からなる活性酸素消去剤が記載されている(以下、当該公報を特許文献1と呼称することとし、後述の
【0006】に別途記載することとする)。そして特許文献1には、前記製造残渣としては、主として酒粕、ビール粕及び焼酎粕を使用することができ、これらを含有する組成物、即ち活性酸素消去剤は、具体的には、スーパーオキサイド消去効果を有する旨記載されている。
【0004】
特開2001-49253号公報には、焼酎蒸留廃液を主体とする酸化防止剤を酸化防止対象と接触させる酸化防止方法及び防錆剤が記載されている(以下、当該文献を特許文献2と呼称することとし、後述の【0006】に別途記載することとする)。そして特許文献2には、焼酎蒸留廃液は、素性が明確な食品副産物であるので、自然食品等への添加による酸化防止剤的な使用態様が考えられる旨記載されている。
【0005】
特開平10-140153号公報には、大麦を搗精した際に発生する歩留り70乃至90%の区分の糠からの親水性溶剤抽出物を含有させてなる大麦由来の天然系抗酸化剤が記載されている(以下、当該文献を特許文献3と呼称することとし、後述の【0006】に別途記載することとする)。
【0006】
【特許文献1】
特開平5-310590号公報
【特許文献2】
特開2001-49253号公報
【特許文献3】
特開平10-140153号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
上述した従来技術に係る特許文献の中、特に、焼酎蒸留廃液に係る従来技術が記載された特許文献1には、焼酎粕、即ち焼酎蒸留廃液からなる活性酸素消去剤が記載されており、特許文献2には、焼酎蒸留廃液を主体とする酸化防止剤が記載されている。しかしながら、特許文献2に記載された前記酸化防止剤は、単なる焼酎蒸留廃液そのものにすぎないものである。また、特許文献1に記載された活性酸素消去剤は、穀類を原料とするアルコール発酵飲料製造残渣を水または有機溶媒で抽出した抽出物、或いはアルコール発酵した穀類の蒸留残液そのものからなるものであるが、特許文献1には該抽出液中の有効成分が何であるか解明されていないことが記載されている。このように、従来技術においては、焼酎蒸留廃液に含まれている抗酸化作用に関与する有効成分が何であるか全く不明であることから、或る種の特定の有効成分を分画精製することによってより強力な抗酸化活性を有する組成物を焼酎蒸留廃液から分取することなど念頭になく、事実そうしたことは行われていない。従って、これらの特許文献に記載の前記活性酸素消去剤及び前記酸化防止剤が有する抗酸化活性は十分に満足のゆくものではなく、その用途は極めて限られたものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上述した従来技術に鑑みて、本発明者らは、大麦焼酎を製造する際に副生される大麦焼酎蒸留残液を使用して、該大麦焼酎蒸留残液から、卓越した抗酸化活性を有する物質を分取することを目指して、実験を介して検討を行ったところ、大麦を原料とする焼酎製造において副成する大麦焼酎蒸留残液を固液分離して液体分を得、該液体分を合成吸着剤を用いる吸着処理に付して合成吸着剤吸着画分を得、該合成吸着剤吸着画分をアルカリまたはエタノールを用いて溶出することにより分取した脱着画分が、卓越した抗酸化作用を有することを見出した。大麦焼酎蒸留残液についてのこの発見は、今までに全く例のない新事実であり、大麦焼酎蒸留残液から優れた組成物を製造して使用するという大麦焼酎蒸留残液の新規な用途を創出するものである。よって、本発明は、大麦焼酎蒸留残液から分取した前記抗酸化作用を有する組成物からなる抗酸化剤を提供する。
【0009】
本発明の大麦焼酎蒸留残液から上述の方法により分画した卓越した抗酸化作用を有する組成物は、大麦焼酎蒸留残液について、従来、全く明らかにされていなかった事実、即ち、該大麦焼酎蒸留残液に含まれる抗酸化作用に関与する成分は、前記脱着画分として分取することが出来るものであるという事実を本発明者らが明らかにしたことに基づくものであり、このことは用途の限られていた大麦焼酎蒸留残液について産業上有益な新たな用途をもたらすものである。
即ち、後述の【0023】に述べたように、大麦焼酎の製造の過程で、原料である大麦の細胞壁の構成分であるアラビノキシランにエステル結合しているフェルラ酸は殆ど、糖化処理で使用する麹菌のエステラーゼによって解離されもろみ中に遊離するところとなる。このようにしてもろみ中に遊離したフェルラ酸は、不揮発性成分であることから蒸留時に焼酎中に直接留出することはないが、該蒸留時に加熱脱炭酸されて揮発性の4-ビニルグアヤコール(4-VG)となり、得られる大麦焼酎中に入り込む。そして大麦焼酎中に移行した4-VGはその貯蔵中に酸化されて芳香を呈するバニリンになる。 従って、大麦焼酎の製造において副生する大麦焼酎蒸留残液中にフェルラ酸が含まれていたとしてもその含量は極微量である。こうしたことから、フェルラ酸が上記多糖類にエステル結合して存在したとしても、該フェルラ酸の量は極めて微量であり、こうした微量のフェルラ酸が上記抗酸化作用に主体的に関与するとは到底考えられない。こうしたことから、本発明者らが発見した、「大麦を原料とする焼酎製造において副成する大麦焼酎蒸留残液を固液分離して液体分を得、該液体分を合成吸着剤を用いる吸着処理に付して合成吸着剤吸着画分を得、該合成吸着剤吸着画分をアルカリ又はエタノールを用いて溶出することにより分取した」脱着画分が顕著な抗酸化作用を有することは、従来技術からは容易に予測することのできない新規な事実である。
【0010】
本発明は、【0008】に述べたように、実験を介して得られた知見に基づいて完成に至ったものである。以下に本発明者らが行った実験について詳述する。即ち、本発明者らは、特許文献1に、焼酎粕、即ち焼酎蒸留廃液からなる活性酸素消去剤が記載されていることに鑑み、大麦焼酎蒸留残液が有する抗酸化活性を、具体的にヒドロキシラジカル消去活性として測定した。その結果、該大麦焼酎蒸留残液はヒドロキシラジカル消去活性を有することが確認されたが、そのヒドロキシラジカル消去活性は、十分に満足のいく程度の優れたものではなく、実使用に値しない極めて弱い程度ものであることが判明した。そこで、本発明者らは、特許文献3において、大麦を搗精した際に発生する歩留り70乃至90%の区分の糠からの親水性溶剤抽出物を含有させてなる大麦由来の天然系抗酸化剤を得るに際し、前記親水性溶剤抽出物を合成吸着剤を使用した吸着処理に付すことにより抗酸化物質を得る旨が記載されていることに鑑み、大麦焼酎蒸留残液を合成吸着剤を使用した吸着処理に付すことにより得られる合成吸着剤吸着画分が、優れた抗酸化作用、即ち、具体的にはヒドロキシラジカル消去活性を有するのではないかと考えて以下の実験を行った。
【0011】
以下の実験に供する目的で大麦焼酎の製造を行った。原料としては、大麦(70%精白)を用いた。
【麹の製造】
大麦を40重量%吸水させ、40分間蒸した後、40℃まで放冷し、大麦トンあたり1kgの種麹(白麹菌)を接種し、38℃、RH95%で24時間、32℃、RH92%で20時間保持することにより、大麦麹を製造した。
【蒸麦の製造】
大麦を40重量%吸水させ、40分間蒸した後、40℃まで放冷することにより、蒸麦を製造した。
【0012】
【大麦焼酎及び大麦焼酎蒸留残液の製造】
1次仕込みでは前述の方法で製造した大麦麹(大麦として3トン)に、水3.6キロリットル及び酵母として焼酎酵母の培養菌体1kg(湿重量)を加えて1次もろみを得、得られた1次もろみを5日間の発酵(1段目の発酵)に付した。次いで、2次仕込みでは、上記1段目の発酵を終えた1次もろみに、水11.4キロリットルと、前述の方法で製造した蒸麦(大麦として7トン)を加えて11日間の発酵(2段目の発酵)に付した。発酵温度は1次仕込み、2次仕込みとも25℃とした。上記2段目の発酵を終えた2次もろみを常法により単式蒸留に付し、大麦焼酎10キロリットルと大麦焼酎蒸留残液15キロリットルを得た。得られた大麦焼酎蒸留残液を以下の実験に用いた。
【0013】
【大麦焼酎蒸留残液液体分からの合成吸着剤吸着画分の取得】
以下の実験に供する目的で、前記大麦焼酎蒸留残液から得た液体分を次に示す方法に従って合成吸着剤吸着画分と合成吸着剤非吸着画分に分画した。
即ち、大麦焼酎蒸留残液を8000rpm,10minの条件で遠心分離して大麦焼酎蒸留残液の液体分を得、得られた液体分25Lと脱イオン水10Lをこの順番にオルガノ社製の合成吸着剤アンバーライトXAD-16を充填したカラム(樹脂容量10L)に接触させることにより、該カラムに対して非吸着性を示す非吸着画分からなる溶出液(a)を得た。該非吸着画分からなる溶出液(a)を凍結乾燥に付し、非吸着画分の凍結乾燥物(a')2400gを得、該凍結乾燥物(a')を以下の実験に用いた。さらに該カラムに1(wt/vol)%の 水酸化ナトリウム溶液10Lと脱イオン水10Lをこの順番に接触させることにより該カラムに対して吸着性を示す吸着画分を含有する溶出液(b)20Lを得た。さらに該溶出液(b)20Lをオルガノ社製強酸性陽イオン交換樹脂IR-120Bを充填したカラム(樹脂容量10L)に接触させた後に凍結乾燥に付すことにより、ナトリウムイオンを除去した吸着画分の凍結乾燥物(b')270gを得、該凍結乾燥物(b')を以下の実験に用いた。
【0014】
【ヒドロキシラジカル消去活性の測定】
後述の試験例1において記載したのと同一の方法により、上記吸着画分の凍結乾燥物(b')及び上記非吸着画分の凍結乾燥物(a')のヒドロキシラジカル消去活性を測定した。
【0015】
上記吸着画分の凍結乾燥物(b')及び上記非吸着画分の凍結乾燥物(a')のヒドロキシラジカル消去活性の測定結果から以下の事実が判明した。即ち、前記非吸着画分の凍結乾燥物(a')が有するヒドロキシラジカル消去活性は、単なる大麦焼酎蒸留残液が有するヒドロキシラジカル消去活性よりも明らかに低いことが判明した。一方、上記吸着画分の凍結乾燥物(b')が有するヒドロキシラジカル消去活性は、単なる大麦焼酎蒸留残液が有するヒドロキシラジカル消去活性を卓越した強力なものであることが判明した。
以上の実験結果から、大麦焼酎蒸留残液の液体分に含まれる抗酸化作用、即ち、ヒドロキシラジカル消去活性に寄与する成分は、該大麦焼酎蒸留残液の液体分を合成吸着剤に付すことにより得られる吸着画分(b)に濃縮されて含まれていることが判明した。
【0016】
そこで、抗酸化作用、即ち、ヒドロキシラジカル消去作用を有することが判明した上記大麦焼酎蒸留残液の液体分の合成吸着剤吸着画分の成分組成を下記の方法により測定した。
【合成吸着剤吸着画分の成分組成の分析】
前記合成吸着剤吸着画分の成分組成の分析を行った。即ち、【0012】に記載した「大麦焼酎及び大麦焼酎蒸留残液の製造」の方法を複数回行って、ロットを異にする複数の大麦焼酎蒸留残液を用意した。それぞれの大麦焼酎蒸留残液を
、【0013】に記載した「大麦焼酎蒸留残液液体分からの合成吸着剤吸着画分の取得」で採用した方法と同様にして遠心分離して大麦焼酎蒸留残液の液体分を得、得られた液体分25Lと脱イオン水10Lをこの順番にオルガノ社製の合成吸着剤アンバーライトXAD-16を充填したカラム(樹脂容量10L)に接触させ、該カラムに吸着した合成吸着剤吸着画分を溶出することにより合成吸着剤吸着画分からなる分析用試料を得た。この様にして、複数種の分析用試料を作製した。夫々の合成吸着剤吸着画分からなる分析用試料のタンパク質、糖組成、ポリフェノール及び有機酸組成を測定した。タンパク質はケルダール法により、糖組成は塩酸加水分解によるHPLC法により、ポリフェノールはFolin-Ciocalteu 法により、有機酸組成はHPLC法によりそれぞれ測定した。前記合成吸着剤吸着画分の成分組成(乾燥重量に基づく)の分析結果を表1に示す。表1に示した結果から明らかなように、前記合成吸着剤吸着画分は、粗タンパク40乃至60重量%、ポリフェノール7乃至12重量%、多糖類5乃至10重量%(糖組成:グルコース0乃至2重量%、キシロース3乃至5重量%、及びアラビノース2乃至5重量%)、有機酸4乃至10重量% (リンゴ酸1乃至3重量%、クエン酸2乃至4重量%、コハク酸0乃至1重量%、乳酸0乃至6重量%、及び酢酸0乃至1重量%)、及び遊離糖類0乃至2重量%(マルトース0乃至1重量%、キシロース0乃至1重量%、アラビノース0乃至1重量%、及びグルコース0乃至1重量%、)を含有することが明らかとなった。
尚、上記分析用試料の作製の手法を上記合成吸着剤アンバーライトXAD-16以外の合成吸着剤用いて行い、上記複数種の大麦焼酎蒸留残液の液体分の夫々について合成吸着剤吸着画分からなる分析用試料を得、得られた分析用試料について上述したのと同様にして分析を行ったところ、表1に示すのと実質的に同等の結果が得られた。
【0017】
以上のことから、本発明において大麦焼酎蒸留残液の液体分、即ち大麦焼酎蒸留残液を固液分離して得られた液体分を吸着剤処理に付すことにより得られる合成吸着剤吸着画分からなる抗酸化作用、即ち、ヒドロキシラジカル消去作用を有する組成物は、粗タンパク含量が高く、さらにポリフェノール、多糖類、有機酸、及び遊離糖類を含有することが判明した。
【0018】
ところで、特許文献1に記載の焼酎粕からなる活性酸素消去剤は、穀類を原料とするアルコール発酵飲料製造残渣を水または有機溶媒で抽出した抽出物、あるいはアルコール発酵した穀類の蒸留残液そのものを意味することから本発明の抗酸化作用を有する組成物とは全く別異のものである。
【0019】
また、特許文献2に記載の酸化防止剤は、単なる焼酎蒸留廃液そのものを主体とするにすぎないことから本発明の抗酸化作用を有する組成物とは全く別異のものである。
【0020】
更に、特許文献3に記載の大麦由来の天然系抗酸化剤は、大麦を搗精した際に発生する歩留り70乃至90%の区分の糠からエタノールを使用して抽出することにより得たエタノール抽出物の上澄液を芳香族系合成吸着剤に付し、次いでエタノールで溶出する方法により得られる旨記載されている。
一方、本発明の抗酸化作用を有する組成物は、歩留り60乃至70%に精白した大麦を原料に使用して大麦焼酎を製造する際に副成する大麦焼酎蒸留残液から得られるものである。即ち、本発明の抗酸化作用を有する組成物は、特許文献3に記載の大麦由来の天然系抗酸化剤の製造工程とは全く異なる製造工程を介して得られるものである。そして、特許文献3に記載の大麦由来の天然系抗酸化剤と本発明の抗酸化作用を有する組成物は、いずれも大麦に由来する点で軌を一にするものの、上述したことからして明らかなように、前者の天然系抗酸化剤の出発原料は大麦を搗精した際に発生する歩留り70乃至90%の区分の実質的に大麦の表皮部分からなる糠であるのに対し、後者の抗酸化作用を有する組成物の出発原料は歩留り60乃至70%に精白して得られる大麦の表皮部分を殆ど持たない精白大麦と云う明白に異なるものを原料に使用して大麦焼酎を製造する際に副成する大麦焼酎蒸留残液であって、前者の出発原料とは全く異なる。よって、本発明の抗酸化作用を有する組成物は、特許文献3に記載の大麦由来の天然系抗酸化剤から明確に区別される別異のものであることは明白である。
【0021】
尚、特許文献3には、当該特許文献に記載の大麦由来の天然系抗酸化剤についての成分組成等は全く記載されていない。そこで、本発明者らは、【0020】で述べた特許文献3に記載の方法に従って、大麦の搗精糠から抗酸化物質を得、これを、ポリフェノール含量及び蛋白質含量の測定による成分分析及びHPLC分析に付した。同様に、本発明の抗酸化作用を有する組成物として【0013】で述べた方法で得られた凍結乾燥物(b')を成分分析及びHPLC分析に付した。そして両者の分析結果を比較した。尚、ポリフェノール含量及び蛋白質含量は、それぞれFolin-Ciocalteu法及びケルダール法にて測定した。また、HPLC分析は、紫外可視検出法(280nm)にて、カラムは昭和電工(株)製C18-5Bを使用し、カラム温度は34℃とし、溶離液には水:酢酸:メタノール=1:2:7(容量比)を使用し、グラジエント条件は、溶離液が60分間で最終20%になるように水に加え、以降30分間この組成を維持した。その際、流量は1.0ml/min、試料溶液注入量は20μlとした。上記成分分析の結果、大麦由来の天然系抗酸化剤のポリフェノール含量及び蛋白質含量は、それぞれ31.2%及び18.3%であったのに対して、本発明の抗酸化作用を有する組成物のポリフェノール含量及び蛋白質含量は、それぞれ7.5%及び58.6%であった。また、上記HPLC分析において両者のHPLCピークパターンを比較したところ、両者の間には一致するピークが全くないことが判明した。以上述べた点からしても、本発明の抗酸化作用を有する組成物は、特許文献3に記載の大麦由来の天然系抗酸化剤から明白に区別される別異のものであることは明白である。
【0022】
以上述べたことから明らかなように、本発明の卓越した抗酸化作用を有する組成物は、特許文献1に記載の焼酎粕からなる活性酸素消去剤、特許文献2に記載の酸化防止剤、及び特許文献3に記載の大麦由来の天然系抗酸化剤のいずれからも明確に区別される明らかに別異のものであることが判明した。
本発明は、以上の実験を介して判明した事実に基づいて完成に至ったものである。
【0023】
尚、イネ科植物である米、トウモロコシ、大麦及び小麦等の穀類種子の細胞壁は、アラビノース及びキシロースを主たる構成要素とするアラビノキシランによって主に構成されており、このアラビノキシランにエステル結合して存在するフェルラ酸(これは、モノフェノールのフェノール性化合物で桂皮酸誘導体の一種である)及びフェルラ酸エステル配糖体が抗酸化性を有することが知られている。
一方、大麦焼酎の製造においては、原料である大麦を麹菌による発酵に付して糖化処理し、次いで酵母によるアルコール発酵に付して焼酎熟成もろみを得、該焼酎熟成もろみ蒸留に付すことにより大麦焼酎が製造され、その際大麦焼酎蒸留残液が副生する。この大麦焼酎の製造の過程で、原料である前記大麦の細胞壁の構成分であるアラビノキシランにエステル結合しているフェルラ酸は殆ど、前記麹菌のエステラーゼによって解離され前記もろみ中に遊離するところとなる。このようにしてもろみ中に遊離したフェルラ酸は、不揮発性成分であることから前記蒸留時に焼酎中に直接留出することはないが、該蒸留時に加熱脱炭酸されて揮発性の4-ビニルグアヤコール(以下、4-VGという)となり、得られる大麦焼酎中に入り込む。そして大麦焼酎中に移行した4-VGはその貯蔵中に酸化されて芳香を呈するバニリンになる。以上のことは、大麦焼酎の製造の技術においては周知のことである。
このように、大麦焼酎の製造においては、原料である大麦に含まれるフェルラ酸の殆どは4-VGとなって大麦焼酎中に移行し、最終的にはバニリンとなることから、大麦焼酎の製造において副生する大麦焼酎蒸留残液中にフェルラ酸が含まれていたとしてもその含量は極微量である。こうしたことから、このような大麦焼酎蒸留残液から得られる本発明の該抗酸化作用を有する組成物に含まれるフェルラ酸の量は極めて微量であり、こうした微量のフェルラ酸が本発明の抗酸化作用を有する組成物が有する抗酸化作用に主体的に関与するとは到底考えられない。従って、本発明の抗酸化作用を有する組成物が呈する優れた抗酸化作用は、フェルラ酸に起因するものではないことは明白である。
【0024】
【実施態様例】
以下に、本発明の好ましい態様について述べるが、本発明はこれらに限定されるものではない。
本発明の抗酸化作用を有する組成物は以下のようにして製造される。即ち該抗酸化作用を有する組成物の製造方法は、大麦を使用する大麦焼酎の製造において副成する大麦焼酎蒸留残液を固液分離して液体分を得る第1の工程、該液体分を合成吸着剤を使用する吸着処理に付して合成吸着剤吸着画分を得る第2の工程、及び該合成吸着剤吸着画分をアルカリ又はエタノールを用いて溶出することにより脱着画分を得る第3の工程からなる。
以下に、本発明の抗酸化作用を有する組成物を製造する際に使用する、大麦を原料とする焼酎の製造において副成する大麦焼酎蒸留残液、及び各工程について詳述する。
【0025】
本発明において使用する大麦焼酎蒸留残液は、代表的には、歩留まり60乃至70%の精白大麦を原料として大麦麹及び蒸麦を製造し、得られた大麦麹及び蒸麦中に含まれるでんぷんを該大麦麹の麹により糖化し、それらを酵母によるアルコール発酵に付して焼酎熟成もろみを得、得られた焼酎熟成もろみを減圧蒸留または常圧蒸留等の単式蒸留装置を用いて蒸留する際に蒸留残渣として副生するもの、即ち、大麦焼酎の蒸留残液を意味する。
【0026】
本発明において、大麦焼酎蒸留残液を得るに際して、大麦焼酎の製造に用いる大麦麹は、通常の大麦焼酎製造において行われている製麹条件で製造すればよく、用いる麹菌株としては、一般的に大麦焼酎製造で使用する白麹菌(Aspergillus kawachii)が好ましい。或いは泡盛製造で使用する黒麹菌(Aspergillus awamori)及び清酒製造等で使用する黄麹(Aspergillus oryzae)などのAspergillus属の菌株を用いることもできる。また大麦焼酎の製造に用いる酵母は、一般的に焼酎製造の際に使用する各種の焼酎醸造用酵母を使用することができる。
【0027】
本発明において、大麦焼酎の製造における蒸留工程で得られた大麦焼酎蒸留残液を固液分離して液体分を得る第1の工程は、大麦焼酎蒸留残液から原料大麦、あるいは大麦麹由来の水不溶性の発酵残渣等のSS分を除去し、清澄液を得ることを目的として行うものである。この第1の工程における当該固液分離は、スクリュープレス方式やローラープレス方式の固液分離方法により行うことができる。この他、ろ過圧搾式の固液分離機を用いて予備分離を行い、次いで遠心分離機、ケイソウ土ろ過装置、セラミックろ過装置、或いはろ過圧搾機等を用いた方法により本固液分離処理を行ってもよい。
【0028】
第1の工程で得られた前記液体分を合成吸着剤を用いる吸着処理に付して合成吸着剤吸着画分を得る第2の工程は、該液体分に含まれる抗酸化作用を有する成分を該合成吸着剤を用いて吸着分取することを目的として行うものである。第2の工程で使用する合成吸着剤としては、芳香族系、芳香族系修飾型、或いはメタクリル系の合成吸着剤を用いることができる。そうした、合成吸着剤の好適な具体例としては、オルガノ社製のアンバーライトXAD-16、三菱化学社製のセパビーズSP850、及び同三菱化学社製のダイヤイオンHP20等を挙げることができる。
【0029】
また、第3の工程においては、第2の工程で得られる合成吸着剤吸着画分をエタノール又はアルカリを用いて溶出することにより、抗酸化作用を有する画分を得る。特に、アルカリを用いて溶出を行う場合には、該アルカリの好適な具体例として,水酸化ナトリウム、及び水酸化カリウム等を挙げることができる。
こうしたアルカリを用いて合成吸着剤から溶出した合成吸着剤吸着画分はナトリウムイオンやカリウムイオンなどの陽イオンを含むことから、さらにイオン交換処理に付すことができる。このようなイオン交換処理は、陽イオン交換樹脂等を用いて行うことができる。陽イオン交換樹脂として好適な具体例としては、オルガノ社製の強酸性陽イオン交換樹脂IR120や弱酸性陽イオン交換樹脂IRC50及びIRC76、さらに三菱化学社製の強酸性陽イオン交換樹脂ダイヤイオンSK1B、SK104、PK208や弱酸性陽イオン交換樹脂WK10、WK40等を挙げることができる。また、上記アルカリを用いて合成吸着剤から溶出した合成吸着剤吸着画分は、塩酸、酢酸、クエン酸などの無機酸又は有機酸等を用いて中和処理に付すこともでき、更に前記中和処理に付した後の合成吸着剤吸着画分を前記陽イオン交換樹脂を用いて脱塩処理に付すこともできる。
【0030】
【実施例】
以下に実施例を挙げて本発明を具体的に説明するが,本発明はこれらの実施例によって何ら限定されるものではない。
【0031】
以下の実施例に供する目的で大麦焼酎の製造を行った。原料としては、大麦(70%精白)を用いた。
【麹の製造】
大麦を40%(w/w)吸水させ、40分間蒸した後、40℃まで放冷し、大麦トンあたり1kgの種麹(白麹菌)を接種し、38℃、RH95%で24時間、32℃、RH92%で20時間保持することにより、大麦麹を製造した。
【蒸麦の製造】
大麦を40%(w/w)吸水させ、40分間蒸した後、40℃まで放冷することにより、蒸麦を製造した。
【0032】
【大麦焼酎及び大麦焼酎蒸留残液の製造】
1次仕込みでは前述の方法で製造した大麦麹(大麦として3トン)に、水3.6キロリットル及び酵母として焼酎酵母の培養菌体1kg(湿重量)を加えて1次もろみを得、得られた1次もろみを5日間の発酵(1段目の発酵)に付した。次いで、2次仕込みでは、上記1段目の発酵を終えた1次もろみに、水11.4キロリットル、前述の方法で製造した蒸麦(大麦として7トン)を加えて11日間の発酵(2段目の発酵)に付した。発酵温度は1次仕込み、2次仕込みとも25℃とした。上記2段目の発酵を終えた2次もろみを常法により単式蒸留に付し、大麦焼酎10キロリットルと大麦焼酎蒸留残液15キロリットルを得た。該大麦焼酎蒸留残液を以下の実施例に用いた。
【0033】
【実施例1】
大麦焼酎製造の蒸留工程で得られた前記大麦焼酎蒸留残液を8000rpm,10minの条件で遠心分離して大麦焼酎蒸留残液の液体分を得、得られた液体分25Lをオルガノ社製の合成吸着剤アンバーライトXAD-16を充填したカラム(樹脂容量10L)に接触させ、当該カラムに吸着する合成吸着剤吸着画分を得、さらに前記合成吸着剤吸着画分を吸着した該カラムに脱イオン水10Lを接触させて得られた溶出液を除去後、該カラムに1(wt/vol)%の水酸化ナトリウム溶液10Lと脱イオン水10Lをこの順番に接触させることにより合成吸着剤吸着画分からなる溶出液20Lを分取した。該溶出液20Lをオルガノ社製強酸性陽イオン交換樹脂IR-120Bを充填したカラム(樹脂容量10L)に接触させた後に凍結乾燥に付し、得られた凍結乾燥物270gを粉砕したところ、褐色を呈する組成物を得た。
【0034】
【比較例1】
大麦焼酎製造の蒸留工程で得られた前記大麦焼酎蒸留残液を8000rpm,10minの条件で遠心分離して大麦焼酎蒸留残液の液体分を得、得られた液体分10Lを真空凍結乾燥機を用いて凍結乾燥に付し、得られた凍結乾燥物61.2gを粉砕したところ、淡褐色を呈する凍結乾燥物粉末を得た。
【0035】
【比較例2】
大麦焼酎製造の蒸留工程で得られた前記大麦焼酎蒸留残液を8000rpm,10minの条件で遠心分離して大麦焼酎蒸留残液液体分1Lを得、該大麦焼酎蒸留残液液体分1Lに終濃度が75容量%になるようにエタノールを加え、8000rpm,10minの条件で遠心分離して有機溶媒不溶性画分を分取し、該有機溶媒不溶性画分を真空凍結乾燥機を用いて凍結乾燥に付し、凍結乾燥物11.8gを得た。該凍結乾燥物を粉砕し灰白色で無味無臭の凍結乾燥物粉末を得た。
【0036】
【比較例3】
前記特許文献3の実施例1と同一の方法によって、大麦の搗精糠(搗精歩留り80乃至90%区分)1kgに75%エタノール10Lを加え、ホモジナイザーで常温下にて撹拌(8000rpm、10min)し、濾過処理に付した。濃褐色の濾液を減圧下で約50℃に加温してエタノールを留去し、エタノール留去後の水溶液中の不溶物を除くため遠心分離(10000rpm、15min)に付して上澄液を得た。得られた上澄液をオルガノ社製の合成吸着剤アンバーライトXAD-16を充填したカラム(樹脂容量1L)に接触させ、水洗により糖類及びアミノ酸等を除去した後、当該カラムに75%エタノールを供して、抗酸化成分を含有する合成吸着剤吸着画分からなる溶出液を得た。得られた該溶出液を減圧下で約50℃に加温し、淡褐色の粉末(抗酸化物質)9.4gを得た。
【0037】
実施例1及び比較例1乃至比較例3で得た凍結乾燥物粉末を以下の試験例1に供し、それぞれのヒドロキシラジカル消去活性を評価した。
【0038】
【試験例1】
前記実施例1及び比較例1乃至比較例3で得た組成物が抗酸化作用を有するものであるか否かを明らかにするために以下の試験例1において、特開平6-227977号公報に記載のデオキシリボース法によるヒドロキシラジカル消去活性の測定を行った。
即ち、0.1M 燐酸緩衝液(pH7.4)に溶解させたデオキシリボース(1.43mM)690μlと硫酸第一鉄/EDTA混液(各々1mM)10μlからなる混合液に、実施例1及び比較例1乃至比較例3の組成物をジメチルスルフォキシド(DMSO)にそれぞれ別々に溶解して所定の濃度(0.1mg/ml,0.5mg/ml及び1.0mg/ml)に調製した溶解液100μlを添加し、0.1M 燐酸緩衝液(pH7.4)に溶解させた過酸化水素(5mM)200μlを加え、28℃で16時間反応させる。反応後、トリクロロ酢酸(2.8%)0.5ml、水酸化ナトリウム(50mM)に溶解させたチオバルビツール酸(1%)0.5mlを添加し10分間煮沸させ、これを冷却させた後で535nmの吸光度を測定した。対照(溶媒のみ)での吸光度をA、化合物を添加した場合の吸光度をaとしたときの(1−a/A)×100から阻害率(%)を求め、該阻害率をヒドロキシラジカル消去活性とした。なお、実施例1及び試験例1乃至試験例3で得た組成物のそれぞれのヒドロキシラジカル消去活性の値は、それぞれの組成物を上記測定に付すことにより得た3回の測定値の平均値から求めた。
【0039】
【評価1】
実施例1及び比較例1乃至比較例3で得た組成物のヒドロキシラジカル消去活性の測定結果を図1(Aを100とし、各試料の(a/A)×100を棒グラフに表している。)に示す。図1に示す結果から以下の事実が判明した。即ち、実施例1で得た組成物は、比較例1乃至比較例3で得た組成物よりも明らかに卓越した極めて強力なヒドロキシラジカル消去活性を示した。
【0040】
【発明の効果】
本発明の抗酸化作用を有する組成物は、従来公知である、焼酎粕の液体分を卓越した極めて強力なヒドロキシラジカル消去活性からなる抗酸化作用を有するので、活性酸素によって誘発される老化や動脈硬化等の種々の生活習慣病の予防に極めて好適である。
【0041】
【表1】
Figure 0004527356

【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1及び比較例1乃至比較例3で得た組成物のヒドロキシラジカル消去活性を示すグラフである。

Claims (3)

  1. 大麦を原料とする焼酎製造において副成する大麦焼酎蒸留残液を固液分離して液体分を得、該液体分を芳香族系又はメタクリル系合成吸着剤を用いる吸着処理に付して合成吸着剤吸着画分を得、該合成吸着剤吸着画分をアルカリ又はエタノールを用いて溶出することにより得られる脱着画分からなり、乾燥物重量で、粗タンパク40乃至60重量%、ポリフェノール7乃至12重量%、多糖類5乃至10重量%(糖組成:グルコース0乃至2重量%、キシロース3乃至5重量%、及びアラビノース2乃至5重量%)、有機酸4乃至10重量%(リンゴ酸1乃至3重量%、クエン酸2乃至4重量%、コハク酸0乃至1重量%、乳酸0乃至6重量%、及び酢酸0乃至1重量%)、及び遊離糖類0乃至2重量%(マルトース0乃至1重量%、キシロース0乃至1重量%、アラビノース0乃至1重量%、及びグルコース0乃至1重量%)の成分組成を有する組成物からなる活性酸素によって誘発される生活習慣病に対して有効であるヒドロキシラジカル消去剤。
  2. 前記脱着画分は、凍結乾燥粉末形態のものである請求項1に記載のヒドロキシラジカル消去剤。
  3. 薬剤として使用する請求項1又は2に記載のヒドロキシラジカル消去剤。
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